JP2001519388A - HMG−CoAレダクターゼインヒビターによるIII型内皮細胞一酸化窒素合成酵素のアップレギュレーション - Google Patents

HMG−CoAレダクターゼインヒビターによるIII型内皮細胞一酸化窒素合成酵素のアップレギュレーション

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Abstract

(57)【要約】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターの新規な使用が提供される。本発明において、HMG-CoAレダクターゼインヒビターは、酸化LDLの形成を防止すること以外の機構を介して、内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性をアップレギュレートすることが見出される。結果として、HMG-CoAレダクターゼインヒビターは、内皮細胞一酸化窒素合成酵素の異常に低い発現および/または活性から生じる状態を処置または防止するにおいて有用である。このような状態としては、肺高血圧症、虚血性の発作、インポテンス、心不全、低酸素誘導性の状態、インスリン欠乏症、進行性の腎疾患、胃または食道の運動障害症候群などが挙げられる。このような処置によって主として利益を得ると考えられる被験体は、非高脂血症および非高コレステロール血症を含むが、高脂血症および高コレステロール血症を排除する必要はない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、III型内皮細胞一酸化窒素合成酵素のアップレギュレーターとして の、HMG-CoAレダクターゼインヒビターの新規な使用を記載する。さらに、本発 明は、被験体における内皮細胞一酸化窒素合成酵素の異常な低発現および/また
は活性から生じる状態を処置するために、HMG-CoAレダクターゼインヒビターを 用いる方法を記載する。
【0002】 (従来の技術) 一酸化窒素(NO)は、心血管系、神経系、および免疫系において、多くの生理
学的役割を伴う珍しいメッセンジャー分子として認識されてきた(Grifflth、TM
ら、J Am Coll Cardiol、1998、12:797-806)。これは、血管弛緩、神経伝達、 および病原抑制を媒介する。NOは、NO合成酵素によってL-アルギニンのグアニジ
ノ窒素から生成される(Moncada, S.およびHiggs, EA、Eur J Clin Invest、199
1、21(4):361-374)。哺乳動物において、NO合成酵素の少なくとも3つのイソ酵
素が同定されている。2つは、ニューロン(nNOS)および内皮細胞(III型-ecNO
S)において発現され、カルシウム依存性であり、一方3つ目は、カルシウム依 存性であり、ならびにマクロファージによって、およびサイトカインでの誘導後
に他の細胞によって発現される(II型-iNOS)(Bredt, DSおよびSnyder, SH、Pr
oc Natl Acad Sci USA、1990、87:682-685、Janssens, SPら、J Biol Chem、199
2、267:22964、Lyons, CRら、J Biol Chem、1992、267:6370-6374)。NOの種々 の生理学的および病理学的効果は、その反応性、ならびに形成および代謝の異な
る経路によって、説明され得る。
【0003】 近年の研究は、内皮細胞由来のNO活性の喪失がアテローム発生のプロセスに寄
与し得ることを示唆する(O’Driscoll, G.ら、Circulation,1997、95:1126-11
31)。例えば、内皮細胞由来のNOは、アテローム発生プロセスのいくつかの構成
成分(内皮表面への単球の接着(Tsao, PSら、Circulation、1994、89:2176-218
2)、血小板凝集(Radomski, MWら、Proc Natl Acad Sci USA、1990、87:5193-5
197)、血管平滑筋細胞増殖(Garg, UCおよびHassid, A、J Clin Invest、1989 、83:1774-1777)、および血管収縮(Tanner, FCら、Circulation、1991、83:20
12-2020)を含む)を阻害する。さらに、NOは、特にその酸化された形態におい てアテローム性動脈硬化症に主に寄与する低密度のリポタンパク質(LDL)の酸 化修飾を、防止し得る(Cox, DAおよびCohen, ML、Pharm Rev、1996、48:3-19)
【0004】 先行技術において、低酸素は、ecNOS遺伝子転写およびmRNA安定性の両方の減 少を介して、ecNOS発現および/または活性をダウンレギュレートすることが示 されている(Liao, JKら、J. Clin Invest、1995、96:2661-2666、Shaul, PWら 、Am J Phystol、1997、272:L1005-L1012)。従って、虚血誘導性の低酸素は、e
cNOS活性の減少を一部介して有害な影響を生成し得る。
【0005】 HMG-CoA(3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリル-補酵素A)レダクターゼは、コ レステロール生合成における速度制限反応を触媒するミクロソーム酵素である(
HMG-CoA6メバロネート)。HMG-CoAレダクターゼインヒビターは、HMG-CoAレダク
ターゼインを阻害し、および結果として、コレステロールの合成を阻害する。多
くのHMG-CoAレダクターゼインヒビターが、高コレステロール血症を伴う個体を 処置するために使用されてきた。このような化合物を使用する臨床試行は、高コ
レステロール血症の患者においてコレステロールレベルの優れた減少を示した。
さらに、血清コレステロールレベルの減少が、アテローム性動脈硬化症の血管に
おける改善された内皮依存性の弛緩と相関することが示された(Treasurc, CBら
、N Engl J Med、1995、332:481-487)。実際、HMG-CoAレダクターゼインヒビタ
ーでの処置後の最も初期の認識可能な有益性の1つは、内皮依存性の弛緩または
ecNOS活性の回復である(前出、Anderson,TJら、N Engl J Med、1995、332:488
-493)。
【0006】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが内皮機能を回復する機構は、肝臓のHMG-C
oAレダクターゼの阻害およびその後の血清コレステロールレベルの低下に主に起
因されるが、内皮HMG-CoAレダクターゼの阻害が、さらに有益な効果を内皮機能 に対して有するか否かについてはほとんど知られていない。
【0007】 肺高血圧症は、低酸素状態に曝露される個体における罹患率および死亡率の主
要な原因である(Scherrer, Uら、N Engl J Med、1996、334:624-629)。近年の
研究は、肺高血圧症を伴う患者からの肺動脈血管がNOの減じられた放出を有する
ことを実証した(Giaid, AおよびSaleh, D、N Engl J Med、1995、333:214-221 、Sheaul, PW、Am J Physiol、1997、272:L1005-L1012)。さらに、肺高血圧症 を伴う個体は、それらの肺血管における減少されたレベルのecNOS発現および吸 入一酸化酸素治療からの臨床学的な有益性を実証した(Robert, JDら、N Engl J
Med、1997、336:605-610、Kouyoumdjian, Cら、J. Clin Invest、1994、94:578
-584)。逆に、ecNOS遺伝子を欠損する変異体マウス、およびecNOSインヒビター
であるNw-モノメチル-L-アルギニン(LNMA)で処置された新生児ヒツジは、肺動
脈圧および抵抗性の前進的な上昇を発達した(Steudel, Wら、Cric Res、1997、
81:34-41、Fineman, JRら、J Clin Invest、1994、93:2675-2683)。先行技術に
おいて、内皮細胞の一酸化窒素合成酵素(ecNOS)の発現および活性の阻害を介 して、低酸素が肺血管収縮を引き起こすことが示されている(Adnot, Sら、J Cl
in Invest、1991、87:155-162、Liao, JKら、J. Clin Invest、1995、96、2661-
2666)。すなわち、ecNOSの低素媒介性のダウンレギュレーションが、肺高血圧 と関連する血管収縮の変化および構造の変化を導き得る。
【0008】 先進国における第3の最も頻繁な死因としてしばしば引用されるように、発作
は、多様な病理学的な変化(1つまたはいくつかの脳内血管または脳外血管を含
む)によって引き起こされる脳機能の急激な障害として規定される。全ての発作
のうちの約80%が、制限された血流量から生じる虚血性の発作である。ecNOSの 遺伝子を欠損する変異体マウスは、高血圧であり(Huang,PLら、Nature、1995 、377:239-242、Steudel, Wら、Circ Res、1997、81:34-41)、およびカフ損傷 に応答するより優れた内膜平滑筋増殖を発達する。さらに、中脳動脈の閉塞が、
野生型マウスに比較して、「ecNOSノックアウト」マウスにおいて、21%多くの 梗塞の大きさを生じる(Huang, Zら、J Cereb Blood Flow Method、1996、16:98
1-987)。これらの知見は、ecNOS生成が脳梗塞の形成および大きさにある役割を
果たし得ることを示唆する。さらに、虚血性の発作を伴う大部分の患者は平均の
または正常なコレステロールレベルを有するので、脳血管事象におけるHMG-CoA レダクターゼインヒビターの投与の潜在的な有益性がなんであるのかはほとんど
知られていない。
【0009】 内皮細胞機能を改善する薬剤を同定する必要がある。 また、低レベルの内皮細胞一酸化窒素合成酵素から生じる状態を処置するため
に、急性的にまたは予防的な様式において、使用され得る薬剤を同定する必要が
ある。
【0010】 (発明の要旨) 本発明は、酸化LDLの形成を防止することを介する以外に、HMG-CoAレダクター
ゼインヒビターが内皮細胞一酸化窒素合成酵素(III型)の活性をアップレギュ レートし得るという発見を包含する。このようなレダクターゼインヒビターは、
以前は、コレステロール生合成経路においてHMG-CoAからL-メバロネートへの肝 臓における変換をブロックすることにより、血清コレステロールを低下すること
によって機能したと考えられた。驚くべきことに、HMG-CoAレダクターゼインヒ ビターは、肝臓のHMG-CoAレダクターゼではなく、内皮のHMG-CoAレダクターゼに
対する直接的な効果によって、一酸化窒素合成酵素の活性を増加し得ることが発
見された。活性のこのアップレギュレーションはコレステロール合成の減少に依
存せず、および特に、ox-LDLの形成の減少に依存しない。それゆえ、本発明は、
罹患された細胞もしくは組識において内皮細胞一酸化窒素合成酵素び活性を回復
すること、またはこのような活性を増加することが望ましい場合にいつも有用で
ある。組識は、組識に栄養素を供給する脈管構造中の細胞、および内皮細胞一酸
化窒素合成酵素を発現する組識の細胞の両方を含むとして規定される。
【0011】 一酸化窒素合成酵素の活性は、多くの状態(インポテンス、心不全、胃および
食道の運動障害、腎障害(例えば、腎臓高血圧症、および進行性の腎疾患)、イ
ンスリン欠乏症などを含む)に関与する。このような状態を伴う個体は、内皮細
胞一酸化窒素合成酵素の増加される活性によって利益を得る。肺高血圧症を伴う
個体が、それらの肺血管において減少されたレベルの一酸化窒素合成酵素の発現
を実証し、一酸化窒素の吸入によって臨床学的に利益を得ることが知られた。そ
れゆえ、本発明は、低酸素が、内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性の阻害を引き
起こすことが実証された。それゆえ、本発明は、肺高血圧症を処置するために特
に有用である。低酸素が内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性の阻害を引き起こす
ことがまた実証された。それゆえ、本発明は、低酸素誘導性の状態を伴う患者を
処置するために有用である。驚くべきことに、HMG-CoAレダクターゼインヒビタ ーが発作後に生じる脳損傷を減少するために有用であることがまた発見された。
【0012】 本発明の1つの局面によれば、組識中の内皮細胞一酸化窒素合成酵素の増加さ
れる活性によって利益を得る非高コレステロール血症の被験体において、内皮細
胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加するための方法が提供される。方法は、この
ような処置を必要とする非高コレステロール血症の被験体に、被験体の組識中の
内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-CoAレダク ターゼインヒビターを投与する工程を包含する。被験体はまた、非高脂血症であ
り得る。ある実施態様において、HMG-CoAレダクターゼインヒビターは、被験体 において血中のLDLコレステロールレベルを10%未満まで変化する量で投与され る。変化は、さらに5%未満であり得る。ある実施態様において、量は、年齢制
御される群によって確立される正常なベースラインレベルを上回って内皮細胞一
酸化窒素合成酵素の活性を増加するのに十分である。
【0013】 被験体は、低酸素誘導性である内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性の異常に低
いレベルによって特徴付けされる状態を有し得る。他の実施態様において、被験
体は、化学的に誘導される内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性の異常に低いレベ
ルを含む状態を有し得る。なお他の実施態様において、被験体は、サイトカイン
誘導性である内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性の異常に低いレベルによって特
徴付けされる状態を有し得る。ある重要な実施態様において、被験体は、肺高血
圧症、または肺高血圧症の異常に上昇された危険性を有する。他の重要な実施態
様において、被験体は、虚血性の発作を経験したか、または虚血性の発作の異常
に上昇された危険性を有する。なお他の重要な実施態様において、被験体は、心
不全および進行性の腎疾患を有する。なお他の実施態様において、被験体は、低
酸素状態に慢性的に曝露される。
【0014】 任意の上述の実施態様によれば、好ましいHMG-CoAレダクターゼインヒビター は、シンバスタチンおよびロバスタチンからなる群より選択される。同様に、任
意の上述の実施態様において、方法はさらに、内皮細胞一酸化窒素合成酵素の基
質を同時投与する工程、および/または内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増
加する非HMG-CoAレダクターゼインヒビター薬剤を同時投与する工程を包含し得 る。好ましいこのような薬剤は、エストロゲンおよびアンジオテンシン変換酵素
(ACE)インヒビターからなる群より選択される。薬剤は、状態を有する被験体 に投与され得るか、または状態を発症する危険性、および好ましくは、異常に上
昇された危険性を有する患者に、予防的に投与され得る。インヒビターはまた、
急性的に投与され得る。
【0015】 本発明の別の局面によれば、組識中の内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性の増
加によって有利に影響される非高脂血症の状態を処置するために、被験体中の内
皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加するための方法が提供される。このよう
な状態は、上述で例示される。方法は、このような処置を必要とする被験体に、
被験体の組識において内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な
量で、HMG-CoAレダクターゼインヒビターを投与する工程を包含する。重要な状 態は、上述のようである。また、上記されるように、方法は、内皮細胞一酸化窒
素合成酵素の基質、および/または内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加す
る非HMG-CoAレダクターゼインヒビター薬剤を同時投与する工程を包含し得る。 好ましい化合物は、上記のようである。上述のように、レダクターゼインヒビタ
ーは、とりわけ急性的にまたは予防的に投与され得る。
【0016】 本発明の別の局面によれば、発作から生じる脳損傷を減少するための方法が提
供される。方法は、虚血性の発作の異常に高い危険性を有する被験体に、被験体
の脳中の内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-Co
Aレダクターゼインヒビターを投与する工程を包含する。上述のように、重要な 実施態様は、シンバスタチンおよびロバスタチンからなる群より選択されるイン
ヒビターを含む。また、上述のように、重要な実施態様は、内皮細胞一酸化窒素
合成酵素の基質、および/または内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加する
非HMG-CoAレダクターゼインヒビター薬剤を同時投与する工程を包含する。同様 に、重要な実施態様は、インヒビターの予防的なおよび急性的な投与を包含する
【0017】 本発明の別の実施態様によれば、肺高血圧症を処置するための方法が提供され
る。方法は、このような処置を必要とする被験体に、被験体中の肺内皮細胞一酸
化窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-CoAレダクターゼインヒ ビターを投与する工程を包含する。特に重要な実施態様は、脳損傷を処置するた
めの方法に関連して、上記のようである。別の重要な実施態様は、肺高血圧症を
発症する異常に上昇された危険性を有する被験体(低酸素状態に慢性的に曝露さ
れる被験体を含む)に、予防的にインヒビターを投与することである。 本発明のベクターの別の実施態様によれば、心不全を処置するための方法が提
供される。方法は、このような処置を必要とする被験体に、被験体において血管
内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-CoAレダク ターゼインヒビターを投与する工程を包含する。上述で考察されるように、重要
な実施態様は、インヒビターの予防的なおよび急性的な投与を包含する。別の重
要な実施態様は、非高脂血症である被験体を処置することである。好ましい化合
物および同時投与のスキームは、上記のようである。
【0018】 本発明のなお別の局面によれば、進行性の腎疾患を処置するための方法が提供
される。方法は、このような処置を必要とする被験体に、被験体の腎臓中の腎臓
内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-CoAレダク ターゼインヒビターを投与する工程を包含する。重要な実施態様および好ましい
化合物、ならびに同時投与のスキームは、心不全に関連して上述のようである。
【0019】 本発明の別の局面によれば、被験体の組識中の血流量を増加するための方法が
提供される。方法は、このような処置を必要とする被験体に、被験体の組識中の
内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-CoAレダク ターゼインヒビターを投与する工程を包含する。上述で考察されるように、重要
な実施態様は、予防的なおよび急性的な、インヒビターの投与を包含する。好ま
しい化合物および同時投与のスキームはまた、上記のようである。他の重要な実
施態様は、第2の薬剤によって処置可能な状態を伴う被験体に、状態を処置する
のに有効な量で、第2の薬剤を同時投与する工程であって、それによって増加さ
れる血流量の結果として被験体の組識への第2の薬剤の送達が増強される、工程
を包含する。
【0020】 本発明はまた、上記の状態を処置するための製剤の製造における、HMG-CoAレ ダクターゼインヒビターの使用を包含する。重要な状態、化合物などは、上記の
ようである。本発明はさらに、HMG-CoAレダクターゼインヒビターと、細胞にお いてecNOS活性を増加する非HMG-CoAレダクターゼインヒビターとのカクテルであ
る薬学的調製物を包含する。 本発明のこれらのおよび他の局面は、以下により詳細に記載される。
【0021】 (図面の簡単な説明) 図1は、シンバスタチンの存在下および不在下での、ecNOSタンパク質レベル に対する酸化(ox)-LDLの効果を示すウェスタンブロット。図1Aは、ecNOSタン パク質レベルに対する漸増濃度のシンバスタチンの効果を示す。図1Bは、時間
依存性の様式におけるecNOSタンパク質レベルに対する、漸増濃度のシンバスタ チンの効果を示す。 図2は、HMG-CoAレダクターゼインヒビターの存在下および不在下での、ecNOS
mRNAに対するox-LDLの効果を示すノーザンブロット。図2Aは、ecNOS mRNAレ ベルに対するシンバスタチンの効果を示す。図2Bは、ecNOS mRNAレベルに対す
るロバスタチンの効果を示す。 図3は、48時間後の、ecNOSタンパク質レベルに対するシンバスタチン(図3 A)およびロバスタチン(図3B)の濃度依存性の効果を示すウェスタンブロッ
ト。 図4は、コントロールの%としての、シンバスタチン処置を伴うか伴わない、
2時間の糸状の中脳動脈閉塞および22時間の再灌流後の脳梗塞の容量。図4Aは
、野生型SV-129マウスにおける脳梗塞を示す。図4Bは、ecNOS欠乏マウスにお ける脳梗塞を示す。
【0022】 (発明の詳細な説明) 本発明は、被験体において、内皮細胞一酸化窒素合成酵素(III型のイソ型) の活性を増加することが望ましい場合にいつも有用である。一酸化窒素合成酵素
は、基質L-アルギニンから一酸化窒素を生成する反応を触媒する酵素である。名
前が意味するように、内皮細胞一酸化窒素合成酵素は、内皮において見出される
酵素のIII型のイソ型に言及される。
【0023】 「ecNOS活性」によって、基質L-アルギニンから一酸化窒素を生成する細胞の 能力が意味される。増加されるecNOS活性は、多くの異なる方法において達成さ れ得る。例えば、ecNOSタンパク質の量の増加またはタンパク質の活性の増加( タンパク質の一定のレベルを維持しながらの)は、増加される「活性」を生じ得
る。利用可能なタンパク質の量の増加は、ecNOS遺伝子の増加される転写、ecNOS
mRNAの増加される安定性、またはecNOSタンパク質分解の減少から生じ得る。
【0024】 細胞中の、および組識中のecNOS活性は、多様な異なる方法によって測定され 得る。直接的な測定は、存在するecNOSの量を測定することである。別の直接的 な測定は、ecNOSによるアルギニンからシトルリンへの変換の量、または特定の 条件(例えば、組識の生理学的な条件)下でのecNOSによる一酸化窒素の生成の 量を測定することである。ecNOS活性はまた、例えば、mRNA半減期(上流の指標 )を測定することによって、または一酸化窒素の存在に対する表現型応答(下流
の指標)によって、より間接的に測定され得る。当該分野において用いられる1
つの表現型の測定は、アセチルコリンに応答する内皮依存性の弛緩(この応答は
、ecNOS活性によって影響される)を検出することである。サンプル中に存在す る一酸化窒素のレベルは、一酸化窒素測定器を使用して測定され得る。上述の技
術の全ては、当業者に周知であり、およびいくつかは以下の実施例において記載
される。
【0025】 本発明は、ecNOS活性の増加を引き起こすことによって、ecNOS活性の正常なベ
ースライン値を再確立することを許容するのみでなく、正常なベースライン値レ
ベルを上回ってこのような活性を増加することをまた許容する。正常なベースラ
イン値レベルは、年齢について制御され、および内皮細胞の一酸化窒素合成酵素
の活性の変化を示す症状(例えば、低酸素状態、高脂血症など)を有しない正常
なコントロール群における活性の量である。次いで、実際のレベルは、選択され
る特定の年齢群、および活性をアッセイするために用いられる特定の測定に依存
する。種々の測定のうちの特定の例は、以下に提供される。異常な情況(例えば
、低酸素状態、肺高血圧症など)において、内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性
は、正常なレベルを下回って減少される。驚くべきことに、本発明に従ってレダ
クターゼインヒビターを使用する場合、正常なベースライン値がこのような異常
な状態において回復され得るのみでなく、内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性は
また、内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性の正常なベースライン値のレベルを望
ましいことにはるかに上回って増加され得る。従って、「増加する活性」は、本
発明に従うレダクターゼインヒビターでの処置から生じる、被験体における内皮
細胞一酸化窒素合成酵素の活性の任意の増加を意味し、正常なベースライン値レ
ベルを回復するのに十分であるような活性、および正常なベースライン値レベル
を上回る活性に上昇するのに十分である活性を含むがこれらに制限されない。
【0026】 上記のように、一酸化窒素合成酵素の活性は、発作、肺高血圧症、インポテン
ス、心不全、胃および食道の運動障害、腎障害(例えば、腎臓高血圧症および進
行性の腎疾患)、インスリン欠乏症などを含む多くの状態に関与する。本発明の
1つの実施態様において、内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性の減少は、サイト
カイン誘導性である。サイトカインは、遺伝子活性化および細胞表面分子発現を
制御する広範に多様な細胞によって生成される、可溶性のポリぺプチドである。
これらは、免疫系の発達において、従って、免疫応答の発達において、必要不可
欠な役割を果たす。しかし、それらの多くの有益な特性以外に、これらはまた、
多様な炎症性疾患の発症の機構に関連されてきた。例えば、サイトカインTNF-a およびIL-1は、非コレステロール誘導性のアテローム性動脈硬化症、移植動脈硬
化症、慢性リウマチ関節、狼瘡、強皮症、肺気腫などの疾患を引き起こす機構の
一部分であると考えられる。このような異常の被験体は、低レベルの内皮細胞一
酸化窒素合成酵素の活性を示し(従って、「サイトカイン誘導性」である)、そ
して本発明の薬剤を使用する治療によって利益を受け得る。
【0027】 本発明の1つの重要な実施態様は、虚血性の発作を処置することである。虚血
性の発作(虚血性脳梗塞)は、脳の血管を含む血流量の減少から生じる急性の神
経損傷である。虚血性の発作は、2つの大きなカテゴリーの血栓性および塞栓性
に分けられる。
【0028】 虚血性の発作の処置に関連して、驚くべき発見がなされた。特に、本発明に従
う処置が、虚血性の発作に続いて生じる脳損傷を減少し得ることが発見された。
脳損傷の減少は、以下の実施例において実証されるように、コントロール群に対
して処置群における梗塞の大きさの減少を決定することによって測定され得る。
同様に、神経学的欠陥を測定する機能的な試験は、コントロールに対して処置さ
れた動物における脳損傷の減少のさらなる証拠を提供した。脳血流量はまた、コ
ントロールに対して処置された動物においてより良好であった。従って、発作に
続いて生じる脳損傷の種々の受容されるモデルにおいて、ポジティブな効果が、
コントロールに対して処置された動物において検出された。上述のポジティブな
結果の全ては、内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性のアップレギュレーションに
寄与されると考えられ、これは以下の実施例において実証されると考えられる。
【0029】 本発明の重要な実施態様は、虚血性の発作の異常に上昇された危険性を伴う被
験体の処置である。本明細書中で使用されるように、虚血性発作の異常に上昇さ
れた危険性を有する被験体は、従来の医学の実施に従って決定されるカテゴリー
である。典型的に、脳疾患と関連する危険因子は、発作と関連する危険因子と同
じである。主な危険因子としては、高血圧、高コレステロール血症、および喫煙
が挙げられる。さらに、心房細動または近年の心筋梗塞は、重要な危険因子であ
る。
【0030】 発作の処置は、発作を経験した患者に対してであり得るか、または予防的な処
置であり得る。予防的である場合、処置は上記のように虚血性の発作の異常に上
昇された危険性を有する被験体に対してである。被験体が発作を経験した場合、
処置は急性的な処置を含み得る。急性的な処置は、状態の症状の発生時での、ま
たは既存の状態の症状における実質的な変化の発生時での、HMG-CoAレダクター ゼインヒビターの投与を意味する。
【0031】 本発明の別の重要な実施態様は、肺高血圧症の処置である。肺高血圧は、増加
された肺動脈圧および肺血管抵抗性によって特徴付けられる疾患である。低酸素
血症、低炭素症、および一酸化炭素についての異常な分散能力は、疾患のほとん
ど不変の知見である。さらに、本発明によれば、肺高血圧症を伴う患者はまた、
それらの肺血管において減少されたレベルのecNOS発現を有する。伝統的に、肺 高血圧症を伴うかまたはその危険性がある被験体についての基準は、Heathおよ びEdwards(Circulation、1958、18:533-547)に従って、臨床学的および組識学
的な特徴に基づいて、規定される。
【0032】 被験体は、肺高血圧症の貴牽制を減少するために予防的に処置され得るかまた
は肺高血圧症を伴う患者は、長期間および/もしくは急性的に処置され得る。処
置が予防的である場合、処置される被験体は、肺高血圧症の異常に上昇された危
険性を伴う被験体である。肺高血圧症の異常に上昇された危険性を伴う被験体は
、低酸素状態への慢性的な曝露を伴う被験体、持続性の血管収縮を伴う被験体、
複数の肺塞栓を伴う被験体、心肥大を伴う被験体、および/または肺高血圧症の
家族歴を伴う患者である。
【0033】 本発明の別の重要な実施態様は、低酸素誘導性の状態を処置することを包含す
る。本明細書中で使用されるように低酸素は、組識中の酸素の正常なレベルを下
回る減少として規定される。低酸素は、多様な情況から生じ得るが、最も頻繁に
は障害された肺機能から生じる。障害された肺機能は、肺気腫、タバコの喫煙、
慢性気管支炎、喘息、感染性因子、間質性肺炎(感染性または化学性)、狼瘡、
慢性リウマチ関節、遺伝性異常(例えば、嚢胞性線維症、肥満、α1-アンチトリ
プシン欠乏症など)によって引き起こされ得る。これはまた、非肺障害から(例
えば、非常に高い高度での生活から)生じ得る。低酸素は、ecNOS活性の阻害を 介して、肺血管収縮を生じ得る。
【0034】 本発明の別の重要な局面は、心不全の処置である。心不全は、障害された心臓
ポンピングの共通因子によって関連される多様な病因論の臨床学的な症候群であ
り、および心臓が代謝する組識の要求に釣り合った血液をポンピングできないこ
と、または上昇された充填圧からのみ、そのようにできることによって特徴付け
られる。
【0035】 本発明は、HMG-CoAレダクターゼインヒビターを使用する上述の状態の処置を 包含する。「HMG-CoAレダクターゼ(3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリル-補酵素 A)」は、コレステロール生合成において速度制限反応を触媒するミクロソーム
酵素である(HMG-CoA6メバロネート)。「HMG-CoAレダクターゼインヒビター」 は、HMG-CoAレダクターゼを阻害し、それゆえコレステロールの生合成を阻害す る。天然からまたは合成的に得られている、HMG-CoAレダクターゼを阻害するこ とが見られている、ならびに本発明を実施するために有用な薬剤のカテゴリーを
形成する、当該分野において記載される多くの化合物が存在する。伝統的なこれ
らの薬剤は、高コレステロール血症を伴う個体を処置するために使用されている
。例としては、シンバスタチン(米国特許第4,444,784号)、ロバスタチン(米 国特許第4,231,938号)、プラバスタチンナトリウム(米国特許第4,346,227号)
、フルバスタチン(米国特許第4,739,073号)、アトロバスタチン(米国特許第5
,273,995号)、セリバスタチン、および米国特許第5,622,985号、米国特許第5,1
35,935号、米国特許第5,356,896号、米国特許第4,920,109号、米国特許第5,286,
895号、米国特許第5,262,435号、米国特許第5,260,332号、米国特許第5,317,031
号、米国特許第5,283,256号、米国特許第5,256,689号、米国特許第5,182,298号 、米国特許第5,369,125号、米国特許第5,302,604号、米国特許第5,166,171号、 米国特許第5,202,327号、米国特許第5,276,021号、米国特許第5,196,440号、お よび米国特許第5,091,386号、米国特許第5,091,378号、米国特許第4,904,646号 、米国特許第5,385,932号、米国特許第5,250,435号、米国特許第5,132,312号、 米国特許第5,130,306号、米国特許第5,116,870号、米国特許第5,112,857号、米 国特許第5,102,911号、米国特許第5,098,931号、米国特許第5,081,136号、米国 特許第5,025,000号、米国特許第5,021,453号、米国特許第5,017,716号、米国特 許第5,001,144号、米国特許第5,001,128号、米国特許第4,997,837号、米国特許 第4,996,234号、米国特許第4,996,494号、米国特許第4,994,429号、米国特許第4
,970,231号、米国特許第4,968,693号、米国特許第4,963,538号、米国特許第4,95
7,940号、米国特許第4,950,675号、米国特許第4,946,864号、米国特許第4,946,8
60号、米国特許第4,940,800号、米国特許第4,940,727号、米国特許第4,939,143 号、米国特許第4,929,620号、米国特許第4,923,861号、米国特許第4,906,657号 、米国特許第4,906,624号、および米国特許第4,897,402号(これらの特許の開示
は、本明細書中に参考として援用される)において記載される他のもののような
市販のいくつかのものが挙げられる。
【0036】 本発明の重要な実施態様は、HMG-CoAレダクターゼインヒビターで以前には決 して処置されなかった集団を包含する。従って、本発明は、ある局面において、
HMG-CoAレダクターゼインヒビターでの処置を必要とする症状がそうでなければ ない個体の処置を包含する。唯一の臨床学的に受容されるこのような状態は高コ
レステロール血症であると考えられ、ここではレダクターゼインヒビターは、コ
レステロールの生合成を妨げる目的のために投与される。従って、ある実施態様
において、処置される集団は非コレステロール血症である。他の実施態様におい
て、被験体は非高トリグリセリド血症である。なお他の実施態様において、被験
体は非高コレステロール血症かつ非高トリグリセリド血症、すなわち非高脂血症
である。
【0037】 非高コレステロール血症の被験体は、高コレステロール血症の被験体について
確立される現在の基準にあわない被験体である。非高トリグリセリド血症の被験
体は、高トリグリセリド血症の被験体について確立される現在の基準にあわない
被験体である(例えば、Harrison’s Principles of Experimental Medicine、 第13版、McGraw-Hill,Inc.、N.Y.を参照のこと)。高コレステロール血症の被 験体および高トリグリセリド血症の被験体は、未熟な冠心疾患の増加される発生
率と関連する。高コレステロール血症の被験体は、>160mg/dLまたは>130mg/dL
のLDLレベル、ならびに雄性、未熟な冠心疾患の家族歴、タバコの喫煙(1日10本
を超える)、高血圧、低いHDL(<35mg/dL)、糖尿病、高インスリン血症、異常
な肥満、高リポタンパク質、および心血管疾患または閉塞性抹消血管疾患の個人
歴からなる群より選択される少なくとも2つの危険因子を有する。高トリグリセ
リド血症の被験体は、250mg/dLのトリグリセリド(TG)レベルを有する。従って
、高トリグリセリド血症の被験体は、そのコレステロールおよびトリグリセリド
のレベルが高コレステロール血症および高トリグリセリド血症の両方の患者につ
いて上記のように設定される範囲に等しいかまたはこれを超える被験体として規
定される。
【0038】 本発明はまた、非HMG-CoAレダクターゼインヒビターでないが、このようなHMG
-CoAレダクターゼインヒビターと協同して、相加的に、または相乗的にecNOSの 活性を増加するために作用し得る薬剤の、同時投与を包含する。従って、ecNOS によって一酸化窒素に変換されるecNOS基質は、本発明に従ってHMG-CoAレダクタ
ーゼインヒビターと同時投与され得る。このようなecNOS基質は、天然または合 成のものであり得るが、好ましい基質はL-アルギニンである。
【0039】 同様に、ecNOSの基質でなく、およびecNOS活性を増加し得る、HMG-CoAレダク ターゼインヒビター以外の他の薬剤が存在する。このような薬剤のカテゴリーの
例は、エストロゲンおよびACEインヒビターである。エストロゲンは、当業者に 公知の十分に規定された分子のカテゴリーであり、本明細書中でさらに分類され
ない。全ては、高い程度の構造的類似性を共有する。ACEインヒビターはまた、 十分に特徴付けられているが、これらは構造的相同性を常には共有しない。
【0040】 アンジオテンシン変換酵素あるいはACEは、アンジオテンシンIIへのアンジオ テンシンIの変換を触媒する酵素である。ACEインヒビターは、アミノ酸およびそ
の誘導体、ペプチド(ジペプチドおよびトリペプチドを含む)、ならびにACEに 対する抗体を含み、これは、ACEの活性を阻害することによりレニン−アンジオ テンシン系において介入し、それによって前駆体物質のアンジオテンシンIIの形
成を減少または排除する。ACEインヒビターは、高血圧症、うっ血性心不全、心 筋梗塞、および腎疾患を処置するために、医学的に使用されてきた。ACEインヒ ビターととして有用であることが公知の化合物のクラスとしては、アシルメルカ
プトおよびメルカプトアルカノイルプロリン(例えば、カプトプリル(米国特許
第4,105,766号)およびゾフェノプリル(米国特許第4,316,906号))、カルボキ
シアルキルジペプチド(例えば、エナラプリル(米国特許第4,374,829号)、リ シノプリル(米国特許第4,374,829号)、キナプリル(米国特許第4,344,949号)
、ラミプリル(米国特許第4,587,258号)、およびペリンドプリル(米国特許第4
,508,729号))、カルボキシアルキルペプチド模倣物(例えば、シラザプリル(
米国特許第4,512,924号)、およびベナザプリル(米国特許第4,410,520号))、
ホスフィニルアルカノイルプロリン(例えば、ホシノプリル(米国特許第4,337,
201号)およびトランドロプリル)が挙げられる。
【0041】 エストロゲンは、一酸化窒素合成酵素の発現をアップレギュレートし、一方AC
Eインヒビターは発現を影響しないが、その代わりにL-アルギニンに対する一酸 化窒素合成酵素の作用の効率を影響する。従って、活性は多様な方法において増
加され得る。一般に、活性は、細胞に存在する活性な酵素の量を、本発明に従う
レダクターゼインヒビターでの処理がない細胞に存在する量に対して増加するこ
とによって、本発明のレダクターゼインヒビターにより増加される。
【0042】 レダクターゼインヒビターは、有効な量で投与される。一般に、活性な量は、
所望の組識において、一酸化窒素合成酵素の活性の増加を引き起こし得る任意の
量であり、および好ましくは症状もしくは状態の低減、緩和、または排除のよう
な、状態における有利な表現型の変化を引き起こすのに十分な量である。
【0043】 一般に、有効な量は、単独でまたはさらなる用量とともに所望の応答を生じる
薬学的調製物の量である。これは疾患の進行を一時的に遅延することを含み得る
が、より好ましくは、これは、疾患の進行を永久的に治癒すること、または疾患
もしくは状態の発生を遅延すること、または疾患もしくは状態が生じることを防
止することを含む。このことは、日常的な方法によってモニターされ得る。一般
に、活性な化合物の量は、1日あたり約0.01mg/kg〜1日あたり1000mg/kgである
。50〜500mg/kgの範囲の用量が、好ましくは経口的に、および1日あたり1回ま
たは数回の投与において適切であると予測される。
【0044】 このような用量は、もちろん、処置される特定の状態、状態の重篤度、年齢、
身体の状態、大きさ、および体重のような個々の患者のパラメーター、処置の持
続時間、同時治療の性質(もしあれば)、投与の特定の経路などの認識内の因子
、ならびに医師の専門的意見に依存する。より低い用量は、静脈内投与のような
投与のある形態のから生じる。被験体における応答が、適応される最初の用量で
不十分である事象において、より高い用量(または異なる、より局在化された送
達経路による効率的により高い経路)が患者の耐容性が許容する程度まで用いら
れ得る。1日あたりの複数の用量は、化合物の適切な全身性のレベルを達成する
ために意図される。一般に、最大の容量、すなわち適切な医学的判断に従う最も
高い安全な用量が使用されることが好ましい。しかし、患者が、医学的理由、生
理学的理由、または実質的に任意の他の理由のために、より低い用量および耐容
性の用量を強く要求し得ることが、当業者によって理解される。
【0045】 本発明に従って有用なレダクターゼインヒビターは、必要に応じて、薬学的に
受容されるキャリアと併用され得る。本明細書中で使用されるように用語「薬学
的に受容されるキャリア」は、ヒトへの投与に適切である1つ以上の適合性の固
体または液体の充填剤、希釈剤、またはカプセル化物質を意味する。用語「キャ
リア」は、有機または無機成分を示し、天然または合成であり、有効成分は適用
を促進するためにこれと併用される。薬学的組成物の成分はまた、本発明の分子
と、互いに、所望の薬学的効力を実質的に損なう相互作用ない様式において同時
に混合され得る。
【0046】 薬学的組成物は、酢酸塩;クエン酸塩;ホウ酸塩;およびリン酸塩を含む適切
な緩衝化剤を含み得る。
【0047】 薬学的組成物はまた、必要に応じて、塩化ベンズアルコニウム;クロロブタノ
ール;パラベンおよびチメロサールのような適切な保存剤を含み得る。 多様な投与の経路が利用可能である。選択される特定の態様は、もちろん、選
択される特定の薬物、処置される状態の重篤度、および治療学的効力のために必
要とされる投薬量に依存する。本発明の方法は、概して、医学的に受容される任
意の投与の態様を使用して実施され得、臨床学的に受容されない有害な影響を引
き起こすことなく活性な化合物の有効なレベルを生成する任意の態様を意味する
。このような投与の態様は、経口、直腸、局所、鼻、皮内、非経口経路を含む。
用語「非経口」は、皮下、静脈内、筋肉内、または注入を含む。静脈内または筋
肉内経路は、長期間の治療および予後に特に適切でない。
【0048】 薬学的組成物は、単位投薬量の形態で簡便に示され得、および薬学の分野にお
いて周知の任意の方法のによって調製され得る。全ての方法は、1つ以上の補助
成分を構成するキャリアと有効成分とを会合させる工程を包含する。一般に、組
成物は、液体キャリア、細密に分割された固体キャリア、またはその両方と活性
化合物とを均一におよび親密に会合させ、次いで必要であれば生成物を成形する
ことによって調製される。
【0049】 経口投与に適切である組成物は、カプセル、錠剤、トローチ剤のような別個の
単位として提示され得、それぞれは予め決定された量の活性化合物を含有する。
他の組成物は、水性液体または非水性液体(例えば、シロップ、エリキシル、ま
たは乳濁液)中の懸濁物を含む。
【0050】 非経口投与に適切な組成物は、簡便には、レダクターゼインヒビターの滅菌水
性調製物を含み、これらは好ましくはレシピエントの血液と等張である。この水
性の調製物は、適切な分散または湿潤剤および懸濁剤を使用して、公知の方法に
従って処方され得る。滅菌の注射可能な調製物は、非毒性の薬学的に受容される
希釈剤または溶媒中の滅菌の注射可能な溶液または懸濁液(例えば、1,3-ブタン
ジオール中の溶液)であり得る。用いられ得る受容可能なベヒクルおよび溶媒は
、水、リンゲル溶液、および等張の塩化ナトリウム溶液である。さらに、滅菌の
固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来から用いられる。この目的のために任
意のブランドの固定油が用いられ得、合成のモノ-またはジ-グリセリドを含む。
さらに、オレイン酸のようば脂肪酸は、注射剤の調製物において使用され得る。
経口、皮下、静脈内、筋肉内などの投与に適切なキャリアの処方は、Remington ’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.、Easton、PAにおいて見出
され得る。
【0051】 他の送達系は、時間放出、遅延放出、または持続放出の送達系を含み得る。こ
のような系は、活性な化合物の反復される投与を回避し得、被験体および医師に
対して簡便性を増加する。放出送達系の多くの型が利用可能であり、および当業
者に公知である。これらは、ポリ(ラクチド-グリコリド)、コポリオキサレート 、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、ポリオルトエステル、ポリヒドロ
キシ酪酸、およびポリ無水物のようなポリマーベースの系を含む。薬物を含有す
る上述のポリマーのマイクロカプセルは、例えば、米国特許第5,075,109号にお いて記載される。送達系はまた、ステロール(例えば、コレステロール、コレス
テロールエステル)、ならびに脂肪酸または天然の脂肪(例えば、モノ-、ジ-、
およびトリ-グリセリド)を含む脂質である非ポリマー系;ヒドロゲル放出系;s
ylastic系;ペプチドベースの系;ワックスコーティング;従来の結合剤および 腑形剤を使用する圧搾された錠剤;部分的に融合された移植片などを含む。特定
の例としては:(a)米国特許第4,452,775号、同第4,667,014号、同第4,748,03
4号、および同第5,239,660号において記載されるものようなマトリクス内の形態
において活性な化合物が含まれる侵食系;ならびに(b)米国特許第3,832,253 号、同第3,854,480号において記載されるようなポリマーから制御された速度で 有効成分が浸透する拡散系を含むが、これらに制限されない。さらに、ポンプベ
ースのハードウェア送達系が使用され得、これらのうちのいくつかは移植に適合
される。
【0052】 長期間の持続放出の使用は望ましくあり得る。長期間の放出は本明細書中で使
用され、少なくとも30日間および好ましくは60日間、有効成分の治療学的レベル
を送達するために構築および配置される移植片を意味する。長期間の持続放出の
移植片は、当業者に周知であり、上記の放出系のいくつかを含む。
【0053】 本発明の別の局面によれば、被験体の組識中の血流量を増加するための方法が
提供される。方法は、このような処置を必要とする患者に、被験体の組識中の内
皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-CoAレダクタ ーゼインヒビターを投与する公知を包含する。
【0054】 重要な実施態様において、第2の薬剤は、第2の薬剤によって処置可能な状態
を伴う被験体に、状態を処置するのに有効な量で、同時投与され、それによって
本発明の第1の薬剤(アクチン細胞骨格組織化を破壊する薬剤)を投与すること
から増加される血流量の結果として被験体の組識への第2の薬剤の送達が増強さ
れる。「第2の薬剤」は、所望されるような任意の薬理学的化合物または診断剤
であり得る。
【0055】 薬学的な薬剤のカテゴリーの例としては:アドレナリン作動性の薬剤;副腎皮
質ステロイド;副腎皮質性の抑制剤;アルコール妨害物;アルドステロンアンタ
ゴニスト;アミノ酸;アンモニア解毒剤;タンパク質同化剤;興奮剤;鎮痛剤;
アンドロゲン;麻酔剤(補助として);麻酔剤;食欲低下剤;アンタゴニスト;
脳下垂体前葉抑制剤;駆虫剤;抗-ざ瘡剤;抗-アドレナリン作動性剤;抗アレル
ギー剤;抗-アメーバー剤;抗-アンドロゲン剤;抗-貧血剤;抗-不安剤;抗-関 節炎剤;抗-喘息剤;抗-アテローム性動脈硬化症剤;抗細菌剤;抗-胆石剤;抗 胆石生成剤;抗コリン作動性剤;抗凝固剤;抗球菌剤;痙攣剤;抗抑制剤;抗糖
尿病剤;抗下痢剤;解毒剤;制吐剤;抗-てんかん剤;抗エストロゲン;抗繊維 素溶解剤;抗真菌剤;抗緑内障剤;抗血友病剤;抗出血剤;抗ヒスタミン剤;抗
高脂血症剤;抗高リポタンパク質血症剤;抗高血圧剤;抗-感染剤;抗感染剤( 局所);抗炎症剤;抗角質化剤;抗マラリア剤;抗微生物剤;抗片頭痛剤;有糸
分裂インヒビター;抗真菌剤、抗嘔吐剤、抗新生物剤、抗好中球剤、高肥満剤;
抗寄生虫剤;抗パーキンソン氏病剤;逆蠕動肥大;抗原生動物剤;鎮痒剤;抗増
殖剤;抗前立腺肥大剤;抗原生動物剤;抗掻痒症剤;抗精神病剤;抗リウマチ剤
;抗住血吸虫剤;抗脂漏剤;抗分泌剤;鎮痙剤;抗血栓剤;鎮咳剤;抗-潰瘍剤 ;抗尿路結石症剤;抗ウイルス剤;食欲抑制剤;良性の前立腺過形成治療剤;血
中のグルコース調節剤;骨再吸収インヒビター;気管支拡張剤;炭酸脱水素酵素
インヒビター;心臓抑制剤;心臓保護剤;強心剤;心血管剤;利胆剤;コリン作
動性剤;コリン作動性アンタゴニスト;コリンエステラーゼ非活性化剤;coccid
iostat;知性アジュバント;向知性薬;抑制剤;診断補助剤;利尿剤;ドーパミ
ン作動性剤;殺外寄生生物剤;催吐剤;酵素インヒビター、エストロゲン;繊維
素溶解剤;蛍光剤;遊離酸素ラジカル捕捉剤;胃腸管運動エフェクター;グルコ
コルチコイド;生殖腺刺激化力;毛髪増殖刺激剤;止血剤;ヒスタミンH2受容体
アンタゴニスト;ホルモン;低コレステロール血症剤;低血糖剤;低脂血症剤;
低血圧剤;画像化剤;免疫化剤;免疫モジュレーター;免疫調節剤;免疫刺激剤
;免疫抑制剤;インポテンス治療剤;インヒビター;角質溶解剤、LNRHアンタゴ
ニスト;肝臓異常処置;黄体溶解剤;記憶アジュバント;精神実行増強剤;気分
調節剤;ムコ多糖加水分解剤;粘膜保護剤;散瞳剤;鼻うっ血除去剤;神経筋ブ
ロッキング剤;神経保護剤;NMDAアンタゴニスト;非ホルモンステロール誘導体
;分娩促進剤;プラスミノーゲン活性化因子;血小板活性化因子アンタゴニスト
;血小板阻害剤;発作後および頭部外傷後の処置;増強剤;女性ホルモン;プロ
スタグランジン;前立腺増殖インヒビター;プロチロトロピン;向精神剤;肺表
面;放射活性剤;調節剤;弛緩剤;修繕剤;抗疥癬剤;硬化剤;鎮静剤;鎮静- 催眠剤;選択的アデノシンAIアンタゴニスト;セロトニンアンタゴニスト;セロ
トニンインヒビター;セロトニン受容体アンタゴニスト;ステロイド;刺激剤;
抑制剤;症候性の多発性硬化症;強力剤;甲状腺ホルモン;甲状腺インヒビター
;甲状腺模倣剤;精神安定剤;筋萎縮性側索硬化症の処置;脳虚血の処置;パゲ
ット病の処置;不安定なアンギナの処置;血管収縮剤;血管拡張剤;傷薬;創傷
治癒剤;キサンチンオキシダーゼインヒビターが挙げられる。
【0056】 本発明の別の局面において、レダクターゼインヒビターは「同時投与される」
。同時発現は、別の薬剤と実質的に同時に投与されることを意味する。実施質的
に同時によって、レダクターゼインヒビターが、他の薬剤(例えば、非HMG-CoA レダクターゼインヒビター薬剤、「第2の薬剤」など)の投与と十分に密接した
時間で被験体に投与され、それによって2つの化合物が、すなわちecNOS活性を 増加することまたは増加された血流量を介して組識に第2の薬剤を送達すること
に対して相加的なまたはさらに相乗的な効果を行使し得ることが意味される。
【0057】 (実施例) 「HMG-CoAレダクターゼインヒビターによる内皮細胞一酸化窒素合成酵素のア ップレギュレーション」 実験手順 全ての培養試薬を、JRH Bioscience(Lenexa、KS)から得た。他で示さない限
り、全ての試薬は、Sigma Chemical Co.(St. Louis、MO)から購入した。[α-3 2 P]CTP(3000Ci/mmol)は、New England Nuclearから供給された。精製されたヒ
トLDLを、Calbiochem(San Diego, CA;ロット番号730793)およびBiochemical
Technologies Inc.(Stoughton, MA;ロット番号9030197)から得た。エンドト キシンのレベルを、色素生成性のカブトガニ変形細胞アッセイ(Bio Whittaker
Inc., Walkersville MD)によって決定した。抗体検出キット(Enhanced Chem
iluminescence)およびナイロン核酸(Hybond)およびタンパク質(PVDF)トラ ンスファーメンブレンを、Amersham Corp.(Arlington Heights、IL)から購入 した。シンバスタチンおよびロバスタチンを、Merck, SharpおよびDohme, Inc. (West Point、PA)から得た。内皮細胞は、シンバスタチンおよびロバスタチン
をそれらの活性な形態に保持するためのラクトナーゼを欠損するので、これらの
HMG-CoAレダクターゼインヒビターは、以前に記載されるように(Laufs, Uら、J
Biol Chem、1997、272:31725-31729)それらの使用の前に活性化される。
【0058】 細胞培養: ヒト内皮細胞を伏在静脈から採集し、そして記載されるように(15)培養した
。トランスフェクション研究のために、DMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)、
5mmol/L L-グルタミン(Gibco)、および10%胎児ウシ血清(Hyclone ロット番
号114577)を含有する増殖培地中で培養した。全ての実験について、内皮細胞を
、処理条件の前に48時間、10% リポタンパク質-欠乏血清(Sigma、ロット番号2
6H94031)中においた。示された実験において、内皮細胞を、ox-LDLおよび/ま たはシンバスタチンでの処理の前に1時間、アクチノマイシンD(5mg/ml)で前
処理した。細胞計数、細胞形態学、およびトリパンブルー排除によって測定され
るような細胞生存度を、全ての処理条件について維持した。
【0059】 LDLの調製: LDLを、いくつかの改変を伴ってChungらの方法(Methods Enzymol、1984、128
:181-209)に従う不連続な超遠心分離により調製した。単一のドナーからの新鮮
な血漿を、ヘパリンで抗凝固し、そしてPBSで平衡化したSephadex G-25カラムを
介して濾過した。密度を、KBr(0.3265g/ml血漿)の添加によって1.21g/mlに調 節した。不連続なNaCl/KBr勾配を、Chelex-100-処理した水(BioRad、Hercules 、CA)中の3.5mlの0.154M NaCl下で1.5mlの密度調節された血漿を層にすること によって、Beckman Near Quick-Seal遠心分離チューブ(5.0mlの収容量)中で確
立した。Beckman Vertical Tube 90ローター(Beckman L8-80M 超遠心分離)に おいて、45分間7℃で443,000×gにて超遠心分離した後、チューブの真ん中より
上部のLDLに対応する黄色のバンドを、針で穿刺し、そしてシリンジに出すこと によって回収した。100g/mlのポリミキシンBを含有する滅菌PBS、pH7.5の3回の
交換を伴う透析によってKBrをLDLから除去した。
【0060】 LDL酸の純度を、SDS/ポリアクリルアミド電気泳動およびセルロースアセテー ト電気泳動によって確認した。コレステロールおよびトリグリセリド含量を、以
前に記載されるように決定した(Liao、JKら、J Biol Chem、1995、270:319-324
)。LDLタンパク質濃度を、Lowryら(J Biol Chem、1951、193:265-275)の方法
によって決定した。比較のために、市販のLDL(Biomedical Technologies Inc. 、Stoughton、MA;Calbiochem、San Dieco、CA)を特徴づけし、そして選択され た実験において使用した。
【0061】 LDLの酸化: 酸化LDLを、新鮮に単離されたLDLを、37℃で種々の持続時間の間(6〜24時間
)、CuSO4(5〜10mM)に曝露することによって調製した。反応を、4℃にて滅 菌緩衝液(150mol/L NaCl、0.01% EDTA、および100g/mlポリミシキンB、pH7.4 )の3回の交換伴う透析によって支持した。LDL酸化の程度を、以前に記載され るように(Yagi、KA、Biochem Med、1976、15:212-21)マロンジアルデヒドにつ
いての蛍光アッセイを使用して、チオバルビツール酸反応性の物質(TBARS)の 量を測定することによって見積もった。LDL修飾の程度を、LDLタンパク質の1mg
あたりのマロンジアルデヒドのナノモルとして表した。12〜16nmol/mg LDLタン パク質(すなわち、3〜4nmol/mgLDLコレステロール)のTBARS値を有する軽度 から中度のox-LDLのみを、本研究において使用した。全ての酸化的に修飾された
LDL酸を、調製の24時間以内に使用した。
【0062】 ノーザンブロッティング: 全RNAの等しい量(10〜20mg)を、1.2%ホルムアルデヒド−アガロースゲル電
気泳動によって分離し、そしてHybondナイロンメンブレン上に一晩トランスファ
ーした。ヒト全長ecNOS cDNA(Verbeuren, TJら、Circ Res、1986、58:552-564 、Liao, JKら、J Clin Invest、1995、96:2661-2666)の放射性標識を、ランダ ムヘキサマープライミング、[α-32P]CTP、およびKlenow(Pharmacia)を使用し
て行った。メンブレンを、50%ホルムアミド、5×SSC、2.5×デンハルト溶液、
25mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)、0.1% SDS、および250mg/mlサケ精子D
NAを含有する溶液中で、一晩45℃でブローブでハイブリダイズした。全てのノー
ザンブロットを、オートラジオグラフィーの前にストリンジェントな洗浄条件(
65℃での0.2×SSC/0.1% SDS)に供した。RNAローティングを、ヒトGADHプロー ブでのリハイブリダイゼーションによって決定した。
【0063】 ウエスタンブロッティング: 記載されるように(Liao、JKら、J Biol Chem、1995、270:319-324)、細胞タ
ンパク質を調製し、そしてSDS/PAGE上で分離した。イムノブロッティングを、ヒ
トecNOSに対するマウスモノクローナル抗体(1:400希釈、Transduction Laborat
ories、Lexington、KY)を使用して行った。免疫検出を、ヒツジ抗マウス二次抗
体(1:4000希釈)および増強された化学発光(ECL)キット(Amersham Corp、Ar
lington Heights、IL)を使用して達成した。オートラジオグラフィーを23℃で 行い、そして適切な露光をデンシトメトリーによって定量した。
【0064】 ecNOS活性についてのアッセイ: 以前に記載されるように(Misko、TPら、Analytical Biochemistry、1993、21
4:11-16、Liao、JKら、J Clin Invest、1995、96:2661-2666)、ecNOS活性を改 変された亜硝酸アッセイによって決定した。簡潔には、内皮細胞を、シンバスタ
チン(0.1〜1mM)の存在下および不在下で、OX-LDLで24時間処理した。処理後、
培地を除去し、そして細胞を洗浄して、フェノールレッド非含有培地中で24時間
インキュベートした。24時間後、300:1の馴化培地を、30:1の新鮮に調製した2
,3-ジアミノナフタレン(1mol/L HCl中の1.5mmol/L DAN)と混合した。混合液 を光から保護し、そして20℃で10分間インキュベートした。反応を、15:1の2.8
mol/L NaOHで終結した。1-(H)-ナフトトリアゾールの蛍光を、それぞれ365nmお よび450nmの励起波長および放射波長で測定した。標準曲線を、公知の量の亜硝 酸ナトリウムを用いて構築した。非特異的な蛍光を、LNMA(5mmol/L)の存在下
で決定した。
【0065】 核ランオンアッセイ: LPDS中で増殖したコンフルエントな内皮細胞(約5×107細胞)を、シンバス タチン(1mM)または95% O2で24時間処理した。核を単離し、そしてインビト ロ転写を以前に記載されるように(Liao、JKら、J Clin Invest、1995、96:2661
-2666)行った。等量(1mg)の精製し、変成した完全長のヒトecNOS、ヒトβチ
ューブリン(ATCC番号37855)、および直鎖状のpGEM-3Z cDNAを、スロットブロ ット装置(Schleicher & Schuell)を使用してニトロセルロースメンブレン上に
減圧下でトランスファーした。ニトロセルロースメンブレンに対する放射性標識
したmRNAの転写産物のハイブリダイゼーションを、50%ホルムアミド、5×SSC、
2.5×デンハルト溶液、25mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)、0.1% SDS、お よび250mg/mlサケ精子DNAを含有する緩衝液中で48時間45℃にて行った。次いで メンブレンを、1時間65℃にて1×SSC/0.1% SDSで洗浄した後、72時間80℃でオ
ートラジオグラフした。
【0066】 トランスフェクションアッセイ: 一過性のトランスフェクションについて、ヒト内皮細胞でなくウシ内皮細胞を
、リン酸カルシウム沈降法によるそれらのより高いトランスフェクション効率(
12%<4%)のために使用した(Graham,FLおよびVen der Erb、AJ Virology、
1973、52:456-457)。本発明者らは、ヒトecNOSプロモーター構築物のF1.LUC( これは、Zhangら(J Biol Chem、1995、270:15320-15326)によって記載される ようにルシフェラーゼレポーター遺伝子に連結される約1.6kbの5’上流配列を 含む)を使用した。ウシ上皮細胞(60%〜70%のコンフルエント)を、30mgの示
される構築物:p.LUC(プロモーターなし)、pSV2.LUC(SV40初期プロモーター )、またはF1. LUCでトランスフェクトした。トランスフェクション効率の内部 コントロールとして、pCMV.bGalプラスミド(10mg)を全ての実験において同時 トランスフェクトした。b-ガラクトシダーゼ染色を使用する予備的な結果は、細
胞トランスフェクション効率が約10〜14%であったことを示す。
【0067】 内皮細胞を、トランスフェクション後にリポタンパク質欠乏血清中に48時間お
き、そしてシンバスタチン(1mM)の存在下または不在下で、ox-LDL(50mg/ml 、TBARS 12.4nmol/mg)でさらに24時間処理した。ルシフェラーゼおよびb-ガラ クトシダーゼ活性を、Berthold L9501ルミノメーターを使用して化学発光アッセ
イ(Dual-Light、Tropix、Bedford、MA)により決定した。相対的なプロモータ ー活性を、ルシフェラーゼ:β-ガラクトシダーゼ活性の比率として算定した。 各実験を3連で3回行った。
【0068】 データ解析: バンド強度を、National Institutes of Health Image Program(Rasband, W,
NIH Image Program、v1.49、National Institutes of Health、Bethesda、1993 )によって、デンシトメトリーにより分析した。全ての値を、コントロールに比
較される、および別個の実験間の平均±SEMとして表した。対のおよび不対のStu
dent検定をデンシトメトリー値、亜硝酸生成、およびプロモーター活性における
任意の有意な変化を決定するために用いた。有意な差異は、0.05未満のP値につ いて考慮された。
【0069】 実施例1:細胞培養 比較的純粋な(>95%)ヒト内皮細胞培養物を、位相顕微鏡を使用するそれら
の形態学的特徴(すなわち、立方体様、丸石態様、阻害される接触)によって、
および抗第VIII因子抗体での免疫蛍光染色(Gerson、RJら、Am J Med、1989、87
:28-38)によって確認した。全ての実験条件について、細胞形態学、細胞数、免
疫蛍光染色、およびトリパンブルー排除(>95%)に対するox-LDLまたはHMG-Co
Aレダクターゼインヒビターの観察可能な有害な影響はなかった。より程度の高 い酸化修飾を伴う(すなわち、>30nmol/mgのTBARS値)より高い濃度のox-LDL(
>100mg/ml)は、24時間後に空胞形成および内皮細胞のいくつかの脱着を引き起
こした。シンバスタチン(0.01〜0.1mmol/L)もロバスタチン(10mmol/L)も、9
6時間までヒト内皮細胞に対する検出可能な有害な効果を全く生じなかった。し かし、より高い濃度のシンバスタチン(>15mmol/L)またはロバスタチン(>50
mmol/L)は、36時間後に細胞傷害性を引き起こし、それゆえ使用されなかった。
【0070】 実施例2:LDLの特徴づけ ネイティブなおよび未修飾のLDLのSDS/ポリアクリルアミドゲル電気泳動は、A
poB-100に対応する単一のバンド(約510kD)を示した(データ示さず)。同様に
、セルロースアセテート電気泳動は、単一のクラスの低密度の脂質(1.02〜1.06
g/ml)の存在に対応する唯一のバンドを示した。LDLは、それぞれ6.3±0.2、2.5
±0.1、および0.5±0.1mg/mlのタンパク質、コレステロール、およびトリグリセ
リド濃度を有した。対照的に、リポタンパク質欠乏血清は、apoB-100タンパク質
および低密度の脂質バンドの両方を欠き、ならびにコレステロールの検出可能な
レベルを有しなかった。色素生成性のカブトガニ変形細胞アッセイによるリポタ
ンパク質欠乏血清またはox-LDLサンプルにおいてエンドトキシン(<0.10EU/ml )の検出可能なレベルはななかった。
【0071】 さらに、電気泳動の移動度に関して本発明者自身の調製物と市販のLDLサンプ ルとの間に明白な差異はなかった。ネイティブなLDLは0.3±0.2nmol/mgのTBARS 値を有したが、リポタンパク質欠乏培地中での72時間のヒト伏在静脈内皮細胞へ
の曝露後、この値は3.1±0.4nmol/mgに増加した。銅-酸化LDLは、4.6±0.5〜33.
1±5.2nmol/mgにわたるTBARS値を有した。本研究において使用されたox-LDLの程
度は、軽度から中度であり、TBRAS値は12〜16nmol/mg LDLタンパク質(すなわち
、3〜4nmol/mg LDLコレステロール)の範囲であった。
【0072】 実施例3:ecNOSタンパク質に対するox-LDLおよびHMG-CoAレダクターゼインヒビ ターの効果 本発明者らは、ox-LDL(50mg/ml)が、ecNOSの発現をダウンレギュレートする
ことを以前に示した(Liao, JKら、J Biol Chem、1995、270:319-324)。未処理
の細胞に比較してox-LDL(50mg/ml、TBARS 12.2nmol/mg)での処理は、48時間後
にecNOSタンパク質の54%±6%の減少を引き起こした(p<0.01、n=4)(ウ
ェスタンブロット、40mgタンパク質/レーン、図1A)。本発明者らのox-LDLの 調製物と市販のox-LDLとの間に差異はなく、ecNOSダウンレギュレーションの程 度に関して類似のTBAS値を伴った。シンバスタチン(0.01mmol/L)の添加は、ox
-LDLによるecNOSタンパク質のダウンレギュレーションを有意に影響しなかった (57%±8%の減少、p>0.05、n=4)。しかし、0.1mmol/Lのシンバスタチ ンの存在下、ox-LDLは、ecNOSタンパク質レベルの任意の有用な減少をもはや生 じなかった(4%±7%の減少、p<0.01、n=4)。より高い濃度のシンバス
タチン(1および10mmol/L)は、ox-LDLによるecNOSダウンレギュレーションの 逆転のみだけでなく、ベースラインを上回るecNOSタンパク質の有意な増加をま た生じた(それぞれ、146%±9%および210%±12%、p<0.05、n=4)。化
学的に活性化されないシンバスタチンまたはロバスタチン(10mmol/L)は、ecNO
S発現に対する効果を何ら有しなかった。
【0073】 時間依存性の様式において、ox-LDL(50mg/ml、TBARS 12.2nmol/mg)での処理
は、24時間、72時間、および96時間後、それぞれ、34%(5%、67%(8%およ
び86(5%までecNOSタンパク質の発現を減少した(全ての値についてp<0.05 、n=4)(図1B)。ox-LDL単独に比較して、シンバスタチン(0.1mmol/L) での同時処理は、ecNOSタンパク質レベルの減少を24時間後に減弱した(15%(2
%対34%(5%、p<0.05、n=4)。72時間および96時間のシンバスタチン(0
.1mmol/L)とのより長いインキュベーションは、ecNOS発現に対するox-LDL阻害 効果を逆転したのみでなく、ecNOSタンパク質レベルをベースラインの発現を上 回って110%(6%および124%(6%まで増加した(p<0.05、n=4)。従っ
て、ox-LDL単独に比較して、24時間、72時間、および96時間後に、それぞれ、1.
3倍、3.3倍、および8.9倍のecNOSタンパク質レベルの増加を生じた。これらのブ
ロットは、4回の別個の実験の代表である。
【0074】 実施例4:ecNOS mRNAに対するox-LDLおよびHMG-CoAレダクターゼインヒビターの
効果 ecNOS mRNAレベルに対するシンバスタチンの効果は、時間依存性の様式で生じ
、およびecNOSタンパク質レベルに対するその効果と相関した。ノーザンブロッ ト分析(ノーザンブロット、20mg全RNA/レーン、図2A)は、ox-LDL(50mg/ml 、TBARS 15.1nmol/mg)が、48時間および72時間後、それぞれ、ecNOS mRNAレベ ルの時間制依存性の65±5%および91±4%の減少を生じたことを示した。示さ
れた時点でのox-LDLに比較して、シンバスタチン(0.1mmol/L)での同時投与は 、48時間後に6.3倍までおよび72時間後に14.5倍まで、ecNOS mRNAレベルを増加 した(全ての値についてp<0.01、n=3)。
【0075】 別のHMG-CoAレダクターゼインヒビターでの処理がシンバスタチンと類似の効 果を有するか否かを決定するために、本発明者らは内皮細胞をロバスタチンで処
理した。また、ox-LDLは、24時間後に52±5%まで定常状態のecNOS mRNAを減少
した(p<0.01、n=3)(図2B)。ロバスタチン(10mmol/L)での処理は、
ecNOS mRNAに対するox-LDLの阻害効果を逆転したのみでなく、未処理の細胞に比
較してecNOS mRNAレベルの40±9%の増加をまた引き起こした。ox-LDL単独に比
較して、ロバスタチンでの同時処理は、24時間後にecNOS mRNAレベルの3.6倍の 増加を引き起こした。しかし、ロバスタチン単独での処置は、未処理の細胞に比
較して、ecNOS mRNAレベルの36%の増加を生じた(p<0.05、n=3)。各
実験を、3回行い、比較可能な結果を伴った。対応するエチジウムブロミド染色
された28Sバンドの強度を、ローディング条件を基準化するために使用した。
【0076】 実施例5:ecNOS活性に対するox-LDLおよびシンバスタチンの効果 ecNOSの活性を、ヒト内皮細胞からLNMA阻害可能な亜硝酸生成を測定すること によりアッセイした(Liao, JKら、J Clin Invest、1995、96:2661-2666)。ベ ースラインのecNOS活性は、8.8±1.4nmol/500,000細胞/24時間であった。48時間
のox-LDL(50mg/ml、TBARS 16nmol/mg)での処理は、ecNOS依存性の亜硝酸生成 を94±3%(0.6±0.5nmol/500,000細胞/24時間、p<0.001)まで減少した。シ
ンバスタチン(0.1mmol/L)での同時処理は、このダウンレギュレーションを有 意に減弱し、未処理の細胞に比較してecNOS活性の28±3%の減少を生じた(6.4
±0.3nmol/500,000細胞/24時間、p<0.05)。シンバスタチンのより高い濃度(
1mmol/L)での同時処理は、ox-LDLによるecNOSのダウンレギュレーションを完 全に逆転したのみでなく、ベースラインに比較してecNOS活性の45±6%の減少 をまた生じた(12.8±2.7nmol/500,000細胞/24時間、p<0.05)。
【0077】 実施例6:ecNOS mRNA安定性に対するシンバスタチンの効果 ecNOS mRNAの転写後調節を、転写インヒビターのアクチノマイシンD(5mg/ml
)の存在下で測定した。酸化LDL(50mg/ml、TBARS 13.1nmol/mg)は、ecNOS mRN
Aの半減期を短縮した(tl/2 35±3時間〜14±2時間、p<0.05、n=3)。シ
ンバスタチン(0.1mmol/L)での同時処理は、1.6倍までecNOS mRNAの半減期を延
長した(tl/2 22±3時間、p<0.05、n=3)。シンバスタチン単独での処理 は、ベースラインを上回って1.3倍までecNOS mRNAの半減期を延長した(t/2 43 ±4時間、p<0.05、n=3)。ecNOS mRNAのバンド強度(相対強度)を、時間
(h)の半対数の関数としてプロットした。得られたデータ点を、3回の別個の 実験の平均±SEMとして示した。
【0078】 実施例7:ecNOS遺伝子転写に対するシンバスタチンの効果 ecNOSに対するシンバスタチンの効果が、ecNOS遺伝子転写のレベルで生じるか
否かを決定するために、本発明者らは、シンバスタチン(1mmol/L)で24時間処
理した内皮細胞を使用して、核ランオンアッセイを行った。異なる量の放射性標
識されたRNA転写物を使用する予備的な研究は、本発明者らの実験条件下でのハ イブリダイゼーションが線形でありおよび非飽和であったことを実証した。各ec
NOSバンドの密度をその対応するβ-チューブリンの密度に標準化した。核バンド
の特異性を、非特異的なpGEM cDNAベクターへのハイブリダイゼーションの欠如 によって決定した。未処理の内皮細胞(コントロール)において、構成的なecNO
S転写活性が存在した(1.0の相対指標)。シンバスタチン(1mmol/L)での処理
は、未処理の細胞のecNOS遺伝子転写に比較して、ecNOS遺伝子転写を影響しなか
った(1.2±0.3の相対強度、p<0.05、n=4)。しかし、過酸素(95%O2)で
の内皮細胞の処理は、ecNOS遺伝子の発現を有意に増加した(2.5の相対指標、p
<0.05、n=4)。示されるブロットは、4つの別個の実験の代表である。
【0079】 異なる方法によるecNOS遺伝子の転写に対するシンバスタチンの効果をさらに 確認するために、本発明者らは-、ルシフェラーゼレポーター遺伝子に連結され る1600〜+22ヌクレオチドecNOS 5’プロモーター構築物(F1.LUC)(Zhang, R
ら、J Biol Chem、1995、270:15320-15326)を使用して、ウシ大動脈内皮細胞を
トランスフェクトした。このプロモーター構築物は、アクチベータータンパク質
(AP)-1および-2についての推定のシス作用性エレメント、ステロール調節エレ
メント-1、網膜芽腫制御エレメント、ずり応力応答エレメント(SSRE)、核因子
-1(NF-1)、およびcAMP応答エレメント(CRE)を含む。ox-LDL(50mg/ml、TBAR
S 14.5nmol/mg)、シンバスタチン(1mol/L)での単独でまたは組み合わせての
処理は、基底のF1プロモーター活性を有意に影響しなかった。しかし、層状液体
のずり応力(12ダイン/cm2、24時間)は、24時間後に16倍までF1プロモーター活
性を誘導し得(データ示さず)、このことは、F1プロモーター構築物は、適切な
刺激を提示される場合、機能的に応答性であることを示す。
【0080】 実施例8:ecNOS発現に対するシンバスタチンおよびロバスタチンの効果 ecNOSの発現のアップレギュレーションに対するHMG-CoAレダクターゼインヒビ
ターの効果をさらに特徴づけするために、本発明者らは、種々の持続時間(0〜
84時間)の間、内皮細胞をシンバスタチン(0.1mmol/L)で処理した。シンバス タチン(0.1mmol/L)での処理は、12時間、24時間、48時間、72時間、および84 時間後に、それぞれ4(6%、21(9%、80(8%、90(12%、および95(16%
までecNOSタンパク質のレベルを増加した(12時間後の全ての時点についてp<0
.05、n=4)。より高い濃度のシンバスタチンは、ecNOSタンパク質レベルを同
様に増加したが、より低い濃度のシンバスタチンに比較して有意により少ない時
間においてであった。(ウェスタンブロット、40mgタンパク質/レーン)。
【0081】 濃度依存性の様式において、シンバスタチン(0.01〜10mmol/L、48時間)での
処理は、それぞれ、1(6%、80(8%、190(10%、および310(20%までecNO
S発現を増加した(濃度(0.1mmol/L)についてp<0.05、n=4)(図3A)。
それゆえ、シンバスタチンによるecNOS発現のアップレギュレーションは、シン バスタチン処理の濃度および持続時間の両方に依存する。比較のために、ロバス
タチン(0.1〜10mmol/L、48時間)での処理はまた、時間依存性の様式でecNOSの
発現を増加した(それぞれ、10(6%、105(8%、および180(11%、1mmol/L
の濃度についてp<0.05、n=3)(図3B)が、比較可能な濃度でシンバスタ チンよりも有効性が有意に低かった。それゆえ、同じ濃度で、シンバスタチンは
、ロバスタチンに比較してecNOSの発現に対してより優れた効果を有した。これ らの結果は、シンバスタチンおよびロバスタチンについて報告されるIC50値(そ
れぞれ、4nmol/Lおよび19nmol/L)(Van Vliet,AKら、Biochem Pharmacol、19
96、52:1387-1392)と一致する。
【0082】 実施例9:ecNOSの発現に対するL-メバロネートの効果 ecNOSの発現に対するシンバスタチンの効果が、内皮細胞HMG CoAレダクターゼ
の阻害に起因したことを確認するために、L-メバロネート(100mmol/L)の存在 下、ox-LDL(50mg/ml、TBARS 15.1nmol/mg)、シンバスタチン(1mmol/L)で、
単独でまたは組み合わせて、内皮細胞を処理した。ox-LDLでの処理は、48時間後
ecNOSの発現を55%(6%まで減少し、これは完全に逆転され、およびシンバス タチン(1mmol/L)の存在下でわずかにアップレギュレートされた(150%(基 底の発現を8%上回る)(両方についてp<0.05、n=3)。
【0083】 ox-LDLおよびシンバスタチンで処理された内皮細胞に比較して、L-メバロネー
トの添加は、ecNOSタンパク質を50%±5%(p<0.05、n=3)まで減少した 。さらに、シンバスタチン単独によるecNOSの発現のアップレギュレーション(2
.9倍の増加、p<0.05、n=3)は、L-メバロネートでの処理によって完全に逆
転された。L-メバロネート単独での処理は、基底のecNOS発現に対する適用可能 な効果を全く有しなかった(p>0.05、n=3)。類似の知見がまた、L-メバロ
ネートおよびロバスタチンで観察された。 「HMG-CoAレダクターゼインヒビターは、内皮細胞一酸化窒素合成酵素をアッ プレギュレートすることによって脳梗塞の大きさを減少する」
【0084】 実験手順: 細胞培養: ヒト内皮細胞を、以前に記載されるようにII型コラゲナーゼ(Worthington Bi
ochemical Corp.、Freehold、NJ)を使用して伏在静脈から採集した。3継代未 満の細胞を、培地199、20mM HEPES、50mg/ml ECGS(Collaborative Research In
c.、Bedford、MA)、100mg/mlヘパリン硫酸、5mM L-グルタミン(Gibco)、5 %胎児ウシ血清(Hyclone、Logan、UT)、およびペニシリン(100U/ml)/ストレ
プトマイシン(100mg/ml)/フンンギゾン(Fungizone)(1.25mg/ml)の抗生物 質混合物を含有する培養培地中でコンフルエントに増殖した。全ての実験につい
て、内皮細胞を任意の処置条件の前にコンフルエントに増殖した。いくつかの実
験において、HMG-CoAレダクターゼインヒビターでの処理の前に1時間、アクチ ノマイシンD(5mg/ml)で細胞を前処理した。
【0085】 低酸素への内皮細胞の曝露: 100mm培養ディッシュ中で増殖されたコンフルエントな内皮細胞を、HMG-CoAレ
ダクターゼインヒビターで処理し、次いで培養ディッシュカバーを伴わないで加
湿された気密なインキュベーションチャンバー(Billups-Rothenberg、Del Mar 、CA)中に置いた。チャンバーを20%または3% O2、5% CO2でガス処理し、 そしてチャンバーを密封する前に10分間窒素で平衡化した。チャンバーを、種々
の持続時間(0〜48時間)の間37℃のインキュベータ中に維持し、そして以前に
記載されるように(Liao, JKら、J Clin Invest、1995、96:2661-2666)、酸素 濃度において2%未満の変化を有することが見出された。細胞のコンフルエンス
および生存性を、細胞計数、形態学、およびトリパンブルー排除によって決定し
た。
【0086】 インビトロ転写アッセイ: コンフルエントな内皮細胞(5×107細胞)を、20%または3% O2の存在下、
シンバスタチン(1mM)で24時間処理した。核を単離し、およびインビトロ転写
を以前に記載されるように(Liao, JKら、J Clin Invest、1995、96:2661-2666 )行った。等量(1mg)の精製され、変性された完全長のヒトecNOS、ヒトβ-チ
ューブリン(ATCCアクセス番号37855)、および直鎖状のpGEM-3Z cDNAを、スロ ットブロット装置(Schleicher & Schuell)を使用してニトロセルロースメンブ
レン上に減圧下でトランスファーした。ニトロセルロースメンブレンに対する放
射性標識したmRNAの転写産物のハイブリダイゼーションを、50%ホルムアミド、 5×SSC、2.5×デンハルト溶液、25mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)、0.1%
SDS、および250mg/mlサケ精子DNAを含有する緩衝液中で48時間45℃にて行った 。次いでメンブレンを、1時間65℃にて1×SSC/0.1% SDSで洗浄した後、72時間
80℃でオートラジオグラフした。バンドの強度を、レーザーデンシトメトリーに
よる分析に供した。
【0087】 亜硝酸蓄積についてのアッセイ: ecNOSによって生成されるNOの量を、馴化培地中の亜硝酸蓄積によって決定し た。亜硝酸蓄積は、2,3-ジアミノナフタレン(1MのHCl中の1.5mMのDAM)および
亜硝酸の1-(H)-ナフトリアゾールへの変換を以前に記載されるように(13、24)
測定することによって決定した。非特異的な蛍光を、LNMA(5mM)の存在下で決
定した。硝酸レダクターゼを用いる以前の研究は、培地中の亜硝酸濃度:硝酸濃
度が約5:1であること、およびこの比率が、20%または3% O2濃度への曝露 で変化しなかったことを示す。
【0088】 脳血管虚血のマウスモデル: 生体雄性(18〜20g)野生型SV-129マウス(Taconic farm、Germantown、NY) およびecNOS変異体マウス(Huang, PLら、Nature、1995、377:239-242)を、14 日間1日1回、1キログラム体重あたり0.2、2、もしくは20mgの活性化シンバ スタチン、または水(コントロール)で皮下注射した。虚血を、記載されるよう
に(Huang, Zら、J Cereb Blood Flow Metab、1996、16:981-987、Huang, Zら、
Science、1994、265:1883-1885、Hara, Hら、J Cereb Blood Flow Metab、1997 、1:515-526)、コートされた8.0ナイロンモノフィラメントで左側の中大脳動脈
(MCA)を麻酔下で閉塞することによって生成した。動脈圧、心拍、動脈酸素圧 、および二酸化炭素の部分圧を、記載されるように(Huang, Zら、J Cereb Bloo
d Flow Metab、1996、16:981-987、Huang, Zら、Science、1994、265:1883-1885
、Hara, Hら、J Cereb Blood Flow Metab、1997、1:515-526)、モニターした。
フィラメントを2時間後および24時間後に取り除き、記載されるように(Huang,
Zら、J Cereb Blood Flow Metab、1996、16:981-987、Huang, Zら、Science、1
994、265:1883-1885、Hara, Hら、J Cereb Blood Flow Metab、1997、1:515-526
)、十分に確立された、標準化された、観察者に知らされていないプロトコルを
使用して、マウスを屠殺するかまたは神経学的欠陥について試験した。運動欠陥
スコアは、0(欠陥なし)から2(完全な欠陥)の範囲であった。
【0089】 脳を、マウス脳マトリクス(RBM-200C、Activated Systems、Ann Arbor、MI、
USA)を使用して5つの冠状の2mm切片に分割した。梗塞容量を、2% 2,3,5-ト リフェニルトトラゾリウムクロライドで染色された2mmの切片に対する画像解析
系(M4、St. Catharines、Ontario、Canada)を用いて定量した。血清コレステ ロール、クレアチニン、およびトランスアミナーゼのレベルを、Tufts Universi
ty Veterinary Diagnostic Laboratory(Grafton、MA)によって決定した。
【0090】 組識からのecNOS活性についてのアッセイ: マウスの大動脈および脳におけるecNOS活性を、初期に記載されるように、LNM
A(5mM)の存在下および不在下で、[3H] シトルリンへの[3H]アルギニンの変換
によって測定した。
【0091】 定量的な逆転写−ポリメラーゼ連鎖反応: マウス大動脈および脳からの全RNAを、グアニジニウムイソチオシアネート法 によって単離し、そしてオリゴdT(mRNA前置増幅試薬;Gibco BRL)およびTaqポ
リメラーゼ(Perkin-Elmer)を使用して逆転写した。10分の1のsDNAを、PCR反 応についての鋳型として使用した。マウス ecNOS cDNAの245bpフラグメントを増
幅する約0.2nmolの以下のプライマーを使用した:5’プライマー:5’-GGGCTC
CCTCCTTCCGGCTGCCACC-3’(配列番号1)および3’プライマー:5’-GGATCCC
TGGAAAAGGCGGTGAGG-3’(配列番号2)(Hara, Hら、J Cereb Blood Flow Meta
b、1997、1:515-526)。グリセロアルデヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH
)の増幅のために、452bpフラグメントを増幅する0.1nmolの以下のプライマーを
使用した:5’プライマー:5’-ACCACAGTCCATGCCATCAC-3’(配列番号3)お
よび3’プライマー:5’-TCCACCACCCTGTTGCTGTA-3’(配列番号4)。変性を
94℃で30秒間、アニーリングを60℃で30秒間、および伸長を72℃で60秒間行った
。予備的な結果は、ecNOSおよびGAPDHポリマー化についての線形の対数期は、そ
れぞれ、30〜35サイクルおよび20〜25サイクルであったことを示した。
【0092】 実施例10:細胞培養 比較的純粋な(>98%)ヒト内皮伏在静脈細胞培養物を、位相顕微鏡を使用す
るそれらの形態学的特徴(すなわち、立方体様、丸石態様、阻害される接触)に
よって、および抗第VIII因子抗体での免疫蛍光染色によって確認した。細胞形態
学に対するHMG-CoAレダクターゼインヒビター、L-メバロン酸、または低酸素の 観察可能な有害な影響はなかった。しかし、より高い濃度のシンバスタチン(>
15mmol/L)またはロバスタチン(>50mmol/L)は、36時間後に細胞傷害性を引き
起こし、それゆえ使用されなかった。そうでなければ、トリパンブルー排除によ
って決定されるように、細胞のコンフルエンシーおよび生存度は、記載される全
ての処置条件について維持された。
【0093】 実施例11:ecNOS活性に対するHMG-CoAレダクターゼインヒビターの効果 ecNOSの活性を、ヒト内皮細胞からのLNMA阻害性の亜硝酸蓄積を測定すること によって評価した(Liao, JKら、J Clin Invest, 1995、96:2661-2666)。本発 明者らの培養条件下での亜硝酸生成:硝酸生成の比率は約5:1であり、および
低酸素および正常な酸素に類似した。20% O2での基底のecNOS活性は、6.0±3.3
nmol/500,000細胞/24時間であった。24時間の3% O2への内皮細胞の曝露は、亜
硝酸生成を75±14%まで減少した(1.5±0.09nmol/500,000細胞/24時間、p<0.
01)。シンバスタチン(1mM)での処理は、低酸素によるecNOSのダウンレギュ レーションを完全に逆転しただけでなく、基底の活性を上回ってecNOS活性の3 倍の増加を生じた(18±5.0nmol/500,000細胞/24時間、p<0.05)。ecNOS活性 のこのアップレギュレーションは、L-メバロネート(400mM)の添加によって減 弱された(9.6±1.3nmol/500,000細胞/24時間、p<0.05)。興味深いことに、 シンバスタチン(1mM)単独は、亜硝酸生成を5倍にアップレギュレートし(30
±6.5nmol/500,000細胞/24時間、p<0.01)、これはL-メバロネート(400mM) によって完全にブロックされた(8.6±2.9nmol/500,000細胞/24時間、p<0.05 )。類似の知見が、ロバスタチンで観察されたが、シンバスタチンの濃度に比較
して10倍より高い濃度であった。
【0094】 実施例12:ecNOSタンパク質およびmRNAレベルに対するHMG-CoAレダクターゼイン ヒビターの効果 濃度依存性の様式において、シンバスタチンでの処理(0.01〜10mM、48時間)
は、1(6%、80(8%、190(10%、および310(20%までecNOS発現を増加し た(濃度(0.1mmolについてp<0.05、n=4)。シンバスタチン(0.1mM)での
処理は、12時間、24時間、48時間、72時間、および84時間後に、それぞれ、4(
6%、21(9%、80(8%、および90(12%、および95(16%までecNOSタンパ ク質レベルを時間依存性の様式で増加した(12時間後の全ての時点についてp<
0.05、n=4)。別のHMG-CoAレダクターゼインヒビターのロバスタチンはまた 、ecNOSタンパク質レベルを時間依存性および濃度依存性の様式で増加した。ロ バスタチンはHMG-CoAレダクターゼについてより高いIC50値をシンバスタチンの 値に比較して有するので、等モル濃度で、ecNOSタンパク質レベルをアップレギ ュレートするにおいてシンバスタチンよりも10倍強力でない。
【0095】 本発明者らは以前に、低酸素がecNOSタンパク質発現をダウンレギュレートす ることを示した(Liao, JKら、J Clin Invest、1995、96:2661-2666)。正常酸 素(20% O2)に比較して、低酸素(3% O2)への曝露は、24時間および48時間
後に、それぞれ、ecNOSタンパク質レベルの46±4%および75±3%の減少を生 じた(p<0.01、n=3)。濃度依存性の様式において、シンバスタチンでの処
理は、48時間後にecNOSタンパク質レベルの低酸素媒介性のダウンレギュレーシ ョンの前進的な逆転を生成した。シンバスタチンのより高い濃度(1および10mM
)で、ecNOSタンパク質レベルは、基底レベルの159±13%および223±21%にア ップレギュレートされた(p<0.05、n=3)。L-メバロン酸(400mM)との同 時処理は、48時間後にecNOSタンパク質レベルのシンバスタチン誘導性の増加を 完全にブロックした(35±2.4%)。しかし、L-メバロン酸単独での処理は低酸 素に曝露された未処理の細胞中の基底のecNOSタンパク質レベルに対する有意な 効果を全く有しなかった(25±3.9%、p>0.05、n=3)。さらに、化学的に 活性化されなかったシンバスタチンは、ecNOS発現に対して何の効果も有しなか った。これらの結果は、ecNOSタンパク質発現のシンバスタチンおよびロバスタ チン媒介性の増加が、内皮HMG-CoAレダクターゼの阻害によって媒介されること を示す。
【0096】 ecNOSタンパク質レベルの変化が、ecNOS定常状態mRNAレベルの変化に起因する
か否かを決定するために、本発明者らは、シンバスタチン(1mM)およびロバス
タチン(10M)の存在下および不在下で、正常酸素および低酸素に曝露された内 皮細胞に対するノーザンブロッティングを行った。シンバスタチン単独は、ecNO
S mRNAレベルを340±24%(p<0.01、n=3)に増加した。低酸素への内皮細 胞の曝露は、GAPDH mRNAレベルに関して24時間および48時間後に、それぞれ、70
±2%および88%±4%までecNOS mRNAレベルを減少した。シンバスタチンでの
同時処理は、ecNOS mRNAレベルの低酸素誘導性の減少を完全に逆転したのみでな
く、ecNOS mRNAのレベルを24時間および48時間後に、それぞれ、基底のレベルの
195±12%および530±30%に増加した(p<0.01、n=3)。同様に、ロバスタ
チン(10M)単独は、低酸素下で350±27%におよび単独で410±21%にecNOSメッ
セージを増加した(p<0.01、n=3)。シンバスタチンもロバスタチンも、正
常酸素および低酸素条件下でGタンパク質およびb−アクチン mRNAレベルの有意 な変化を全く引き起こさなかった。これらの結果は、HMG-CoAレダクターゼイン ヒビターの効果が、ecNOS mRNA発現に対するそれらの効果に関して比較的感度が
高いことを示す。
【0097】 実施例13:ecNOS mRNA半減期に対するHMG-CoAレダクターゼインヒビターの効果 ecNOS mRNAの半減期を、アクチノマイシンD(5mg/ml)中で測定した。低酸 素は、ecNOS mRNAの半減期を28±4時間から13±3時間に短縮した。シンバスタ チン(1mM)での処理は、通常酸素および低酸素の条件下で、それぞれ、ecNOSの
半減期を46±4時間および38±4時間に増加した(両方についてp<0.05、n=
3)。これらの結果は、HMG-CoAレダクターゼインヒビターが、ecNOS mRNAを安 定化することによってecNOS発現の低酸素誘導性の減少を防止することを示唆す る。
【0098】 実施例14:ecNOS遺伝子転写に対するHMG-CoAレダクターゼインヒビターの効果 核ランオンアッセイは、低酸素がecNOS遺伝子転写の85±8%の減少を引き起 こしたことを示した(p<0.01、n=3)。シンバスタチン(1mM)での処理は
、ecNOS遺伝子転写の低酸素誘導性の減少に対する有意な影響を全く生成しなか った(ecNOS遺伝子転写において83±6%の減少、低酸素単独に比較してp>0.0
5)。さらに、シンバスタチン単独は、正常酸素の条件下でecNOS遺伝子転写の最
小の増加を生成した(ecNOS遺伝子転写の20±5%増加、正常酸素コントロール に比較してp<0.05)。
【0099】 異なる量の放射性標識したRNA転写物を使用する予備的な研究は、本発明者ら の実験条件下で、ハイブリダイゼーションが線形でありおよび不飽和であったこ
とを実証した。各ecNOSバンドの密度を、その対応するβ-チューブリンバンドの
密度に標準化した(相対強度)。βチューブリン遺伝子転写の変化が低酸素また
はシンバスタチンによって引き起こされるという可能性を排除するために、別の
遺伝子のGAPDHが核ランオンブロットのそれぞれに含まれた。類似の相対指標が 、ecNOS遺伝子転写がGAPDH遺伝子転写に対して標準化された場合に得られた。各
バンドの特異性を、非特異的なpGEM cDNAベクターへのハイブリダイゼーション の欠如によって決定した。
【0100】 実施例15:マウス生理学に対するHMG-CoAレダクターゼインヒビターの効果 HMG-CoAレダクターゼインヒビターによるecNOSのアップレシュレーションがイ
ンビボで生じるか否かを決定するために、SV-129野生型およびecNOSノックアウ トマウスを、14日間、皮下的に2mg/kgシンバスタチンまたは生理食塩水で処置 した。野生型およびecNOS変異体マウスの平均の動脈圧は以前に報告されたよう であった(Huang, PLら、Nature、1995、377:239-242)。ecNOS変異体は比較的 高血圧であった。シンバスタチン処理の14日後の野生型マウスの平均動脈圧の有
意な変化はなかった(81±7mmHg対93±10mmHg、p>0.05、n=8)。また、虚
血前および再灌流後の心拍、動脈血中の気体、および一時性の筋肉温度の有意な
群差異はなかった。さらに、コントロール値に比較してシンバスタチンでの処置
後に、血清コレステロール(コントロール:147±10対シンバスタチン161±5.2m
g/dl)、クレアチニン、およびトランスアミナーゼのレベルの有意な差異はなか
った。
【0101】 実施例16:マウス大動脈におけるecNOS発現および機能に対するHMG-CoAレダクタ ーゼインヒビターの効果 シンバスタチン処置したマウス(2mg/kg、皮下、14日間)および生理食塩水 を注射したマウスの大動脈におけるecNOSの活性を、アルギニンからシトルリン (C14)へのLNMA-阻害性の変換を測定することにょって決定した。シンバスタチ
ンで処置したマウスからの大動脈におけるecNOS活性は、コントロール群よりも 有意に高かった(0.39±0.09対0.18±0.04U/mg タンパク質、n=8、p<0.05 )。
【0102】 シンバスタチンで処置したマウスおよび未処置のマウスの大動脈におけるecNO
S mRNA発現を、定量的なRT-PCRによって試験した。シンバスタチンで処理したマ
ウスにおいてGAPDHの増加に比較してecNOSメッセージの有意な用量依存性の3倍
の増加があった(n=3)。これらの知見は、シンバスタチンがecNOSの発現お よび活性をインビボでアップレギュレートすることを示す。
【0103】 実施例17:マウスの脳虚血に対するrHMG-CoAレダクターゼインヒビターの効果 内皮由来のNOは虚血性の脳損傷を保護する(Huang, Zら、J Cereb Blood Flow
Metab、1996、16:981-987)。それゆえ、本発明者らは、インビボでシンバスタ
チンによるecNOSの観察されるアップレギュレーションが、脳梗塞の大きさに対 して有益な効果を有するのか否かを試験した。2mg/kgのシンバスタチンで14日 間の処置後、左側中脳大動脈を2時間閉塞することにより脳虚血を生成させた。
22時間の再灌流後、マウスを十分に確立された、標準化された、観察者に知らさ
れていないプロトコルを使用して神経学的欠陥について試験した。神経学的な運
動欠陥スコアは、コントロール(n=12)の改善に比較してほとんど2倍まで、
シンバスタチンで処置したマウス(n=18)において改善された(0.8±0.2対1.
7±0.2、p<0.01)。
【0104】 シンバスタチンで処置した野生型マウス(n=18)は、未処置のマウスに比較
して25%のより小さな脳梗塞の大きさを有した(73.5±8.5mm3対100.7±7.3mm3 、n=12、p<0.05)(図4A)。この効果は濃度依存性(0.2、2、20mg/kgシ
ンバスタチン)であり、3日間まで存続し、およびより高い相対濃度であったが
ロバスタチン処置でもまた引き起こされた。さらに、シンバスタチンは、2mg/k
gおよび20mg/kg脳の濃度で、それぞれ、基底値を上回って23%および35%まで脳
血流量を増加した(n=8、両方についてp<0.05)。これらの知見は、シンバ
スタチンが脳梗塞の大きさおよび神経学的欠陥を減少することを示唆する。
【0105】 最後に、シンバスタチンによる脳梗塞の大きさの減少がecNOSのアップレギュ レーションに起因することを実証するために、シンバスタチンの存在下(2mg/k
g、14日間)および不在下で、ecNOS遺伝子を欠損するecNOS変異体マウスに脳虚 血を適用した。シンバスタチンで処置したecNOS変異体マウスと未処置のecNOS変
異体マウスとの間に脳梗塞の大きさの有意な差異はなかった(n=6、p<0.05
)(図4B)。これらの知見は、ecNOSのアップレギュレーションが脳梗塞の大 きさに対するHMG-CoAレダクターゼインヒビターの有益な効果を媒介することを 示す。
【0106】 実施例18:マウス脳におけるecNOS発現に対するHMG-CoAレダクターゼインヒビタ ーの効果 マウス脳の虚血および対側(非虚血)の半球におけるecNOS mRNA発現を、GAPD
H mRNAレベルに関する定量的なRT-PCRによって試験した。シンバスタチンで処置
したマウス(n=3)(2mg/kg、14日間)は、対側(C)に比較して梗塞性の同
側(I)の半球においてecNOS発現の1.5〜2倍の増加を示した。対照的に、未処 置のマウスにおいて、梗塞性半球と非梗塞性半球との間にecNOS発現の差異はな かった。これらの知見は、シンバスタチンが、虚血および低酸素の梗塞帯域にお
いてecNOSの発現を選択的に増加することによって脳梗塞の大きさを減少し得る ことを示唆する。
【0107】 本明細書中に開示される全ての参考文献は、それらの全体が本明細書中で援用
される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 シンバスタチンの存在下および不在下での、ecNOSタンパク質レベルに対する 酸化(ox)-LDLの効果を示すウェスタンブロットであり、ecNOSタンパク質レベル に対する漸増濃度のシンバスタチンの効果を示す。
【図1B】 シンバスタチンの存在下および不在下での、ecNOSタンパク質レベルに対する 酸化(ox)-LDLの効果を示すウェスタンブロットであり、時間依存下におけるecNO
Sタンパク質レベルに対する、漸増濃度のシンバスタチンの効果を示す。
【図2A】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターの存在下および不在下での、ecNOS mRNAに 対するox-LDLの効果を示すノーザンブロットであり、ecNOS mRNAレベルに対する
シンバスタチンの効果を示す。
【図2B】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターの存在下および不在下での、ecNOS mRNAに 対するox-LDLの効果を示すノーザンブロットであり、ecNOS mRNAレベルに対する
ロバスタチンの効果を示す。
【図3A】 48時間後の、ecNOSタンパク質レベルに対するシンバスタチンの濃度依存性の 効果を示すウェスタンブロット。
【図3B】 48時間後の、ecNOSタンパク質レベルに対するロバスタチンの濃度依存性の効 果を示すウェスタンブロット。
【図4A】 コントロールの%としての、シンバスタチン処置を伴うか伴わない、2時間の
糸状の中脳動脈閉塞および22時間の再灌流後の脳梗塞の容量であり、野生型SV-1
29マウスにおける脳梗塞を示す。
【図4B】 コントロールの%としての、シンバスタチン処置を伴うか伴わない、2時間の
糸状の中脳動脈閉塞および22時間の再灌流後の脳梗塞の容量であり、ecNOS欠乏 マウスにおける脳梗塞を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 11/00 A61P 11/00 13/12 13/12 15/10 15/10 43/00 111 43/00 111 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 リャオ, ジェームズ,ケー. アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02193、ウェストン、オーデュボン ロー ド 12 (72)発明者 ラウフス, ウルリッヒ ドイツ連邦共和国 D−50924 ケルン、 ヨゼフ−シュテルツマン−シュトラーセ 9、ウニベルジタート ケルン、クリニー ク III フュア イネーレ メディツ ィン (72)発明者 エンドレス, マチアス ドイツ連邦共和国 D−10098 ベルリン、 シューマンシュトラーセ 20/21、フンボ ルト ユニバーシティー、シャリーテ ホ スピタル、デプト.オブ ニューロロジー (72)発明者 モスコヴィッツ, ミヒャエル,エー. アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02178、ベルモント、プロスペクト スト リート 257 Fターム(参考) 4C084 AA17 NA14 ZA362 ZA402 ZA422 ZA592 ZA662 ZA812 ZC022 ZC202 4C086 AA01 AA02 BA07 MA01 MA02 MA04 NA14 ZA36 ZA40 ZA42 ZA59 ZA66 ZA81 ZC02 ZC20 4C206 AA01 AA02 HA32 MA02 MA04 NA14 ZA36 ZA40 ZA42 ZA59 ZA66 ZA81 ZC02 ZC20

Claims (79)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組識中の内皮細胞一酸化窒素合成酵素の増加される活性によ
    って利益を得る非高コレステロール血症の被験体中の内皮細胞一酸化窒素合成酵
    素の活性を増加するための方法であって: このような処置を必要とする非高コレステロール血症の被験体に、該被験体の
    組識中の内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-Co
    Aレダクターゼインヒビターを投与することを包含する、前記方法。
  2. 【請求項2】 被験体が非高脂血症である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 量が、被験体中の血中コレステロールレベルを10%まで変化
    する量よりも少ない、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 量が、正常なベースラインレベルを上回って内皮細胞一酸化
    窒素合成酵素の活性を増加するのに十分な量である、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 被験体が、低酸素誘導性である内皮細胞一酸化窒素合成酵素
    の活性の異常に低いレベルを含む状態を有する、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 被験体が、化学的に誘導される内皮細胞一酸化窒素合成酵素
    の活性の異常に低いレベルを含む状態を有する、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 被験体が、サイトカイン誘導性である内皮細胞一酸化窒素合
    成酵素の活性の異常に低いレベルを含む状態を有する、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 被験体が肺高血圧症の異常に上昇された危険性を有する、請
    求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 被験体が肺高血圧症を有する、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 被験体が虚血性の発作の異常に上昇された危険性を有する
    、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 被験体が虚血性発作を経験した、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 被験体が低酸素状態に慢性的に曝露される、請求項1に記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 インヒビターが、シンバスタチンおよびロバスタチンから
    なる群より選択される、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の基質を同時投与する工程を
    さらに包含する、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の基質がL-アルギニンである
    、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加する非HMG-CoA レダクターゼインヒビター薬剤を同時投与することをさらに包含する、請求項1
    〜12のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 組識中の内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性の増加によっ
    て有利に影響される非高脂血症の状態を処置するために、被験体中の内皮細胞一
    酸化窒素合成酵素の活性を増加するための方法であって: このような処置を必要とする被験体に、該被験体の組識中の内皮細胞一酸化窒
    素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-CoAレダクターゼインヒビタ ーを投与することを包含する、前記方法。
  18. 【請求項18】 非高脂血症の状態が低酸素誘導性である、請求項17に記
    載の方法。
  19. 【請求項19】 非高脂血症の状態が肺高血圧症である、請求項17に記載
    の方法。
  20. 【請求項20】 非高脂血症の状態が虚血性の発作である、請求項17に記
    載の方法。
  21. 【請求項21】 非高脂血症の状態がインポテンスである、請求項17に記
    載の方法。
  22. 【請求項22】 非高脂血症の状態が、心不全である、請求項17に記載の
    方法。
  23. 【請求項23】 非高脂血症の状態が、進行性の腎疾患である、請求項17
    に記載の方法。
  24. 【請求項24】 非高脂血症の状態が、胃または食道の運動障害である、請
    求項17に記載の方法。
  25. 【請求項25】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが、血中のコレステロ ールレベルを10%を超えて変化するのに不十分である量で投与される、請求項1
    7〜24のいずれかに記載の方法。
  26. 【請求項26】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが急性的に投与される 、請求項17〜24のいずれかに記載の方法。
  27. 【請求項27】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが予防的に投与される 、請求項17〜24のいずれかに記載の方法。
  28. 【請求項28】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターがシンバスタチンおよ びロバスタチンからなる群より選択される、請求項17〜24のいずれかに記載
    の方法。
  29. 【請求項29】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の基質を同時投与する工程を
    さらに包含する、請求項17〜24のいずれかに記載の方法。
  30. 【請求項30】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の基質がL-アルギニンである
    、請求項29に記載の方法。
  31. 【請求項31】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加する非HMG-CoA レダクターゼインヒビター薬剤を同時投与することをさらに包含する、請求項1
    7〜24のいずれかに記載の方法。
  32. 【請求項32】 発作から生じる脳損傷を減少するための方法であって: 虚血性の発作の異常に高い危険性を有する被験体に、該被験体の脳組識中の内
    皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-CoAレダクタ ーゼインヒビターを投与することを包含する、前記方法。
  33. 【請求項33】 被験体が非高コレステロール血症である、請求項32に記
    載の方法。
  34. 【請求項34】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが、予防的に投与され る、請求項32に記載の方法。
  35. 【請求項35】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが急性的に投与される 、請求項32に記載の方法。
  36. 【請求項36】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが、シンバスタチンお よびロバスタチンからなる群より選択される、請求項32に記載の方法。
  37. 【請求項37】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の基質を同時投与することを
    さらに包含する、請求項32〜36のいずれかに記載の方法。
  38. 【請求項38】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の基質がL-アルギニンである
    、請求項37に記載の方法。
  39. 【請求項39】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加する非HMG-CoA レダクターゼインヒビター薬剤を同時投与することをさらに包含する、請求項3
    2〜36のいずれかに記載の方法。
  40. 【請求項40】 肺高血圧症を処置するための方法であって: このような処置を必要とする被験体に、該被験体の肺組識中の内皮細胞一酸化
    窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-CoAレダクターゼインヒビ ターを投与することを包含する、前記方法。
  41. 【請求項41】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが、肺高血圧症を発症 する異常に上昇された危険性を有する患者に予防的に投与される、請求項40に
    記載の方法。
  42. 【請求項42】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが、肺高血圧症を有す る被験体に投与される、請求項40に記載の方法。
  43. 【請求項43】 被験体が、低酸素状態に慢性的に曝露される、請求項40
    に記載の方法。
  44. 【請求項44】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが、シンバスタチンお よびロバスタチンからなる群より選択される、請求項40〜43のいずれかに記
    載の方法。
  45. 【請求項45】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の基質を同時投与することを
    さらに包含する、請求項40〜43のいずれかに記載の方法。
  46. 【請求項46】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加する非HMG-CoA レダクターゼインヒビター薬剤を同時投与することをさらに包含する、請求項4
    0〜43のいずれかに記載の方法。
  47. 【請求項47】 心不全を処置するための方法であって: このような処置を必要とする被験体に、該被験体の心臓組識中の内皮細胞一酸
    化窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-CoAレダクターゼインヒ ビターを投与することを包含する、前記方法。
  48. 【請求項48】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが予防的に投与される 、請求項47に記載の方法。
  49. 【請求項49】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが急性的に投与される 、請求項47に記載の方法。
  50. 【請求項50】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが、シンバスタチンお よびロバスタチンからなる群より選択される、請求項47に記載の方法。
  51. 【請求項51】 被験体が非高脂血症である、請求項47に記載の方法。
  52. 【請求項52】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の基質を同時投与することを
    さらに包含する、請求項47〜51のいずれかに記載の方法。
  53. 【請求項53】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加する非HMG-CoA レダクターゼインヒビター薬剤を同時投与することをさらに包含する、請求項4
    7〜51のいずれかに記載の方法。
  54. 【請求項54】 進行性の腎疾患を処置するための方法であって: このような処置を必要とする被験体に、該被験体の腎臓組識中の内皮細胞一酸
    化窒素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-CoAレダクターゼインヒ ビターを投与することを包含する、前記方法。
  55. 【請求項55】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが予防的に投与される 、請求項54に記載の方法。
  56. 【請求項56】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが急性的に投与される 、請求項54に記載の方法。
  57. 【請求項57】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが、シンバスタチンお よびロバスタチンからなる群より選択される、請求項54に記載の方法。
  58. 【請求項58】 被験体が非高脂血症である、請求項54に記載の方法。
  59. 【請求項59】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の基質を同時投与する工程を
    さらに包含する、請求項54〜58のいずれかに記載の方法。
  60. 【請求項60】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の活性を増加する非HMG-CoA レダクターゼインヒビター薬剤を同時投与することをさらに包含する、請求項5
    4〜58のいずれかに記載の方法。
  61. 【請求項61】 被験体中の血流量を増加するための方法であって: このような処置を必要とする被験体に、該被験体の組識中の内皮細胞一酸化窒
    素合成酵素の活性を増加するのに有効な量で、HMG-CoAレダクターゼインヒビタ ーを投与することを包含する、前記方法。
  62. 【請求項62】 被験体が非コレステロール血症である、請求項61に記載
    の方法。
  63. 【請求項63】 血流量が脳組識中で増加される、請求項61に記載の方法
  64. 【請求項64】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが、シンバスタチンお よびロバスタチンからなる群より選択される、請求項61に記載の方法。
  65. 【請求項65】 被験体が非高脂血症である、請求項61に記載の方法。
  66. 【請求項66】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターが、シンバスタチンお よびロバスタチンからなる群より選択される、請求項63に記載の方法。
  67. 【請求項67】 被験体が非高脂血症である、請求項63に記載の方法。
  68. 【請求項68】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の基質を同時投与する工程を
    さらに包含する、請求項61〜67のいずれかに記載の方法。
  69. 【請求項69】 内皮細胞一酸化窒素合成酵素の基質がL-アルギニンである
    、請求項68に記載の方法。
  70. 【請求項70】 第2の薬剤によって処置可能な状態を伴う被験体に、状態
    を処置するのに有効な量で第2の薬剤を同時投与することであって、それによっ
    て増加される血流量の結果として被験体の組識への第2の薬剤の送達が増強され
    ることをさらに包含する、請求項61〜69のいずれかに記載の方法。
  71. 【請求項71】 第2の薬剤によって処置可能な状態を伴う被験体に、状態
    を処置するのに有効な量で第2の薬剤を同時投与することであって、それによっ
    て増加される血流量の結果として被験体の組識への第2の薬剤の送達が増強され
    ることをさらに包含する、請求項70に記載の方法。
  72. 【請求項72】 第2の薬剤によって処置可能な状態を伴う被験体に、状態
    を処置するのに有効な量で第2の薬剤を同時投与することであって、それによっ
    て増加される血流量の結果として被験体の脳への第2の薬剤の送達が増強される
    ことをさらに包含する、請求項61〜71のいずれかに記載の方法。
  73. 【請求項73】 さらに組識が脳であり、第2の薬剤が脳において作用部位
    を有する薬剤を含む、請求項61〜71のいずれかに記載の方法。
  74. 【請求項74】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターおよびL-アルギニンを 含む組成物。
  75. 【請求項75】 組成物が薬学的組成物である、請求項74に記載の組成物
  76. 【請求項76】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターおよびL-アルギニンが 、血流量を増加するのに有効な量にある、請求項74に記載の組成物。
  77. 【請求項77】 HMG-CoAレダクターゼインヒビターおよびL-アルギニンが 、脳組識中の血流量を増加するのに有効な量にある、請求項74に記載の組成物
  78. 【請求項78】 組成物の投与が増加される血流量を生じる、請求項74に
    記載の組成物。
  79. 【請求項79】 組成物の投与が脳への増加される血流量を生じる、請求項
    74に記載の組成物。
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