JP2001517436A - 細胞層を通過する傍細胞輸送を促進する組成物および方法 - Google Patents

細胞層を通過する傍細胞輸送を促進する組成物および方法

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Abstract

(57)【要約】 タンパク質オクルディンをコードしているメッセンジャーRNAの領域とハイブリッド形成しうるアンチセンスオリゴヌクレオチドであって、該オクルディンmRNAにハイブリッド形成した場合に、オクルディン機能が破壊され、そして動物の上皮細胞層または内皮細胞層を通過する傍細胞透過性が増加するようにその翻訳を妨げる該アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む、動物の細胞層を通過する傍細胞輸送を促進する組成物および方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は、動物の細胞層を通過する傍細胞輸送を促進するための組成物および
方法に関する。
【0002】 背景技術 経上皮および経内皮輸送は、細胞層を通過する溶質の移動に関係している。経
細胞輸送の場合、溶質は、細胞を介しても細胞間でも移動する。細胞を介する、
例えば、上皮細胞の管腔膜および側底膜を通過する溶質の移動は、経細胞輸送を
必要とする。経細胞輸送は、問題になっている溶質によって能動的でありうるし
または受動的でありうる。能動的経細胞輸送は、担体に媒介され且つエネルギー
依存性であり、しかも、溶質をそれらの電気化学的勾配に逆らって移動させる。
受動的経細胞輸送は、能動的経細胞輸送によって生じる電気化学的勾配におよび
溶質に関する細胞膜の透過性に依存する。
【0003】 細胞間での溶質の移動は、胃腸管の上皮細胞でのように細胞を互いに結合して
層にする密着結合(tight junction) によって、傍細胞輸送と称される。傍細胞 輸送は受動的である。傍細胞輸送は、経細胞輸送によって生じる電気化学的勾配
におよび密着結合による溶媒抵抗に依存する。密着結合は、細胞層の頂端および
側底の体液画分を隔てる細胞内バリアを形成している。頂端画分から側底画分へ
の密着結合を介する溶質の移動は、その溶質に関する密着結合の“強さ”に依存
する。
【0004】 密着結合の“強さ”は、種々の上皮細胞層の間で異なる。例えば、ヒトの胃腸
管の場合、結腸における密着結合は、回腸の場合より強い。ヒトの腎臓の場合、
ヘンレわなの上行肢における密着結合は、近位細管の場合より強い。密着結合の
“強さ”は、種々の内皮細胞層の間でも異なる。例えば、胃腸管の場合、毛細管
内皮細胞は、隣接した細胞間に不規則な密着結合を有し、若干の溶質の細胞間の
通過を可能にする。ヒトの脳および脊髄の場合、毛細管内皮細胞は、隣接した細
胞間にほとんど連続した密着結合を有し、細胞間の溶質の通過をほぼ完全に妨げ
る。
【0005】 上皮細胞層および内皮細胞層は、細胞層を通過する溶質の移動に有意のバリア
を与えている。これは、薬物の投与経路とは無関係に、薬物吸収に関する有意の
問題すなわちバリアを生じることがありうる。したがって、上皮および内皮細胞
層を越えて薬物を供給するための新規戦略が要求される。
【0006】 オクルディンは、上皮細胞層および内皮細胞層における密着結合に局在してい
る約65kD内在性膜タンパク質である(Furuseら,J.Cell Bi
ol.123:1777−1788,1993)。オクルディンは、細胞層中の
細胞間に形成される密着結合を確実にするように働く。オクルディンは、密着結
合の完全さを維持するのに必要であるので、オクルディン合成のモジュレーショ
ンは、細胞層の傍細胞透過性およびそれによる薬物を含めた溶質のこれら細胞層
を通過する移動を促進するのに望ましいと考えられる。
【0007】 これまでのところ、ヒト(配列番号:1)、マウス(配列番号:2)、イヌ(
配列番号:3)、ニワトリ(配列番号:4)(Furuseら,J.Cell
Biol.123:1777−1788,1993)およびカンガルーネズミか
らのオクルディンをコードしている完全長さcDNAのヌクレオチド配列が記載
されている(Ando−Akatsukaら,J.Cell Biol.133
:43,1996)。ヒト、マウスおよびイヌからの哺乳動物オクルディンのア
ミノ酸配列は、約90%相同性を示すが、哺乳動物、ニワトリおよびカンガルー
ネズミのオクルディンからのアミノ酸配列は、約50%相同性を示す(Ando
−Akatsukaら,J.Cell Biol.133:43,1996)。
【0008】 オクルディンタンパク質は、4個の膜貫通ドメイン、長いカルボキシル末端細
胞質ドメイン、短いアミノ末端細胞質ドメイン、2個の細胞外ループおよび1個
の細胞内ターンを含む。ヒト、マウス、イヌ、ニワトリおよびカンガルーネズミ
のオクルディン間の細胞外ドメインの無極性および配列の保存性は、それら細胞
外ドメインがオクルディン機能に重要であることを示唆している。
【0009】 密着結合内のオクルディンの位置およびオクルディンの推定される構造を考え
ると、オクルディン合成かまたはオクルディン機能の一時的な妨げである密着結
合空間に面している2個の細胞外ループは、傍細胞透過性の一時的増加をもたら
すかもしれない。このような傍細胞透過性の一時的増加は、最小限の毒性作用し
か伴うことなく、細胞層を通過する傍細胞輸送による薬物吸収を増加させうると
考えられる。
【0010】 アンチセンスオリゴヌクレオチドは、特定の細胞内標的DNAまたはRNAに
配列が“相補的”である、in vitroの化学的手段によって合成される1
本鎖DNAまたはRNAの配列である。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、細
胞内での特異的遺伝子の発現または特異的mRNAの翻訳を阻止する可能性を与
える。アンチセンスオリゴヌクレオチドのその相補的mRNAへの水素結合は、
そのコードされたタンパク質を生じるmRNAの翻訳を立体障害によって妨げる
または阻止することができる。或いは、哺乳動物細胞内でのアンチセンスオリゴ
ヌクレオチドとその相補的mRNAとの間の相互作用は、RNアーゼHによるま
たは他の未知の若しくは特性決定されていないRNアーゼによるそのmRNAの
破壊を引起こすことがありうる。
【0011】 したがって、要求されることは、オクルディン合成がおよびそれによってオク
ルディン機能が一時的に破壊され、そして傍細胞透過性が一時的に促進されるよ
うにオクルディンmRNA翻訳を一時的に妨げる組成物および方法である。
【0012】 したがって、本発明の目的は、ヒトを含めた動物において細胞層を通過する傍
細胞輸送を一時的に促進するための組成物およびその使用を提供することである
。 本発明のもう一つの目的は、ヒトを含めた動物において上皮細胞層の密着結合
の完全さを一時的に破壊するための組成物およびその使用を提供することである
。 本発明のもう一つの目的は、細胞層の密着結合中のオクルディンの量を減少さ
せるための組成物およびその使用を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、細胞層の密着結合中のオクルディンの機能を破壊
するための組成物およびその使用を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、ヒトを含めた動物において内皮細胞層の密着結合
の完全さを一時的に破壊するための組成物およびその使用を提供することである
。 本発明のもう一つの目的は、ヒトを含めた動物の体循環中への胃腸管上皮を通
過する薬物移動を促進するための組成物およびその使用を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、ヒトを含めた動物の体循環から間隙空間中への薬
物移動を促進するための組成物およびその使用を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、ヒトを含めた動物の肺循環中への肺上皮を通過す
る薬物移動を促進するための組成物およびその使用を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、ヒトを含めた動物の血液脳関門を通過する薬物取
込みを促進するための組成物およびその使用を提供することである。
【0013】 本発明のもう一つの目的は、オクルディンmRNAの翻訳を一時的に妨げるた
めの組成物およびその使用を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、オクルディン遺伝子の転写を一時的に妨げるため
の組成物およびその使用を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、安定であるアンチセンスオリゴヌクレオチド組成
物を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、標的細胞に入ることができるアンチセンスオリゴ
ヌクレオチド組成物を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、標的細胞によって保持されるアンチセンスオリゴ
ヌクレオチド組成物を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、細胞性標的と相互作用できるアンチセンスオリゴ
ヌクレオチド組成物を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、細胞性標的と特異的に相互作用するアンチセンス
オリゴヌクレオチド組成物を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、低毒性を示すアンチセンスオリゴヌクレオチド組
成物を提供することである。 本発明のもう一つの目的は、容易に合成されうるアンチセンスオリゴヌクレオ
チド組成物を提供することである。 本発明のこれらおよび他の目的は、本明細書の概説から明らかになるであろう
【0014】 発明の開示 本発明は、オクルディンの翻訳を破壊するようにオクルディンmRNAの領域
とハイブリッド形成しうる配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供
する。
【0015】 より詳しくは、本発明は、タンパク質オクルディンをコードするメッセンジャ
ーRNA(オクルディンmRNA)の領域とハイブリッド形成しうるアンチセン
スオリゴヌクレオチドであって、そのオクルディンmRNAにハイブリッド形成
した場合に、オクルディン機能が破壊され、そして動物の上皮細胞層または内皮
細胞層を通過する傍細胞透過性が増加するように翻訳を妨げるアンチセンスオリ
ゴヌクレオチドを含む組成物を提供する。
【0016】 本発明は、オクルディンmRNAまたはオクルディンDNAの領域とハイブリ
ッド形成しうるオリゴヌクレオチドであって、そのmRNAまたはそのDNAに
ハイブリッド形成した場合に、オクルディンの合成をダウンレギュレートするよ
うにそのmRNAの翻訳またはそのDNAの転写を妨げるオリゴヌクレオチドを
含む組成物を提供することによって上の要求を満たす。より詳しくは、本発明の
組成物は、オクルディンmRNAの領域にハイブリッド形成し、そしてオクルデ
ィンmRNAの領域にハイブリッド形成した場合に、オクルディン合成を破壊す
るようにその機能を妨げるアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供する。このア
ンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヒトを含めた動物に有効濃度で投与された場
合、オクルディン翻訳を一時的に妨げるので、密着結合中のオクルディン機能は
一時的に破壊され、そして薬物を含めた溶質に関する細胞層の透過性は一時的に
増加する。
【0017】 本発明によるアンチセンスオリゴヌクレオチド配列は、オクルディンmRNA
またはDNAの領域にハイブリッド形成しうる。このようなアンチセンス配列は
、正常なオクルディン転写または翻訳を妨げ、それによってヒトを含めた動物の
細胞層を通過する傍細胞輸送を促進するのに極めて有用である。
【0018】 本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチド配列は、オクルディンmRNAの領
域の特定の核酸配列に相補的である。より好ましくは、それらアンチセンスオリ
ゴヌクレオチド配列は、オクルディンmRNAの翻訳開始核酸配列に相補的であ
る。結果として得られるオクルディンタンパク質の減少は、細胞層中の細胞間の
密着結合を破壊するので、薬物を含めた溶質に関する細胞層の透過性は促進され
る。
【0019】 概して、用いられるオリゴヌクレオチドは、オクルディンmRNAの領域の核
酸配列と正確に相補的な配列を有するであろう。しかしながら、絶対的相補性は
必要ない。オクルディンmRNAの領域と一緒に安定な二重らせんを形成するの
に充分な相補性を有するヌクレオチドはいずれも、ハイブリッド形成が可能であ
るし、しかもそのRNAの翻訳は、例えば、二重らせん形成またはRNアーゼH
活性化によって阻害されるので、適当であると考えられる。安定な二重らせん形
成は、オリゴヌクレオチドの配列および長さ、およびアンチセンスオリゴヌクレ
オチドと標的配列との間の相補性の程度に依る。したがって、より長いオリゴヌ
クレオチドを用いる場合、より少ない相補性が必要でありうる。もう一方で、R
NアーゼH活性化は、5個連続した対合塩基対のみを必要としうる(Monia
ら,J.Cell Biol.268:14514,1993)。
【0020】 オクルディンmRNAの領域に安定してハイブリッド形成し且つそのmRNA
の翻訳を阻害するオリゴヌクレオチドはいずれも、有効であると考えられる。し
かしながら、そのアンチセンスオリゴヌクレオチドがハイブリッド形成するオク
ルディンmRNAの領域は、本発明の実施に影響を与えることがありうる。すな
わち、翻訳開始核酸配列、翻訳延長核酸配列および3′非翻訳領域が含まれるが
これらに制限されるわけではないオクルディンmRNAの特異的領域に相補的な
オリゴヌクレオチドは、特に有効である。スプライシングを阻害するまたは5′
キャッピングを阻害するオリゴヌクレオチドも、オクルディンmRNAの翻訳を
妨げるのに有効でありうる。
【0021】 一つの実施態様において、そのオリゴヌクレオチドは配列番号:5を有する。 更に、そのオリゴヌクレオチドは、安定化されたオリゴヌクレオチドでありう
る。
【0022】 その安定化されたオリゴヌクレオチドは、o−メチル結合の包含によって安定
化されたオリゴヌクレオチド、ヌクレオチド類似体の包含によって安定化された
オリゴヌクレオチド、糖類似体の包含によって安定化されたオリゴヌクレオチド
およびホスホジエステル主鎖の修飾によって安定化されたオリゴヌクレオチドよ
り選択されうる。
【0023】 本発明で用いるためのオリゴヌクレオチドは、修飾されていなくてよいしまた
は修飾されていてよい。修飾は、in vivoのヌクレアーゼ攻撃に対する抵
抗性を増加させるように、特異性を増加させるようにまたは細胞取込みを増加さ
せるように設計される。このような修飾には、ホスホルアミダイト修飾(Gry
aznonら,J.Am.Chem.Soc.116:3143,1994)、
ホスホロチオエート修飾(La Plancheら,Nucleic Acid
s Res.14:9081,1986)、メチルホスファネート修飾および短
鎖アルキルまたはシクロアルキル修飾が含まれるが、これらに制限されるわけで
はない。修飾には、天然に見出されないプリン類およびピリミジン類を含めた1
種類またはそれ以上の修飾塩基の形を有する類似体、2′−メチルリボヌクレオ
チド類が含まれるがこれらに制限されるわけではないオリゴリボヌクレオチド類
似体(Inoueら,Nucleic Acids Res.15:6131,
1987)、キメラオリゴヌクレオチド(Inoueら,FEBS Lette
rs 215:327,1987)、O−メチル結合および当業者に知られてい
る他の類似体も含まれうる。
【0024】 したがって、オクルディンmRNAが認められる細胞および細胞の部位中への
オクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチドのトランスフェクションを促進す
るためには、そのオクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチドを、当業者に知
られている様々な方法で修飾することができる。しかしながら、このような修飾
オリゴヌクレオチドはいずれも、天然に存在するオリゴヌクレオチドと機能的に
交換可能でなければならない。すなわち、それは、オクルディンmRNAと有効
にハイブリッド形成し、その翻訳を妨げなければならない。或いは、このような
修飾オリゴヌクレオチドは、対応するオクルディンDNAとハイブリッド形成し
、その転写を妨げることができる。
【0025】 オリゴヌクレオチドの細胞取込み効率は、それらオリゴヌクレオチドまたは修
飾オリゴヌクレオチドを陽イオン脂質または陽イオンリポソームと一緒に複合体
形成することによって増加させることができる。陽イオン脂質には、リポフェク
タミン、リポフェクチン、DOTAP、Transfectam Transf
ectAceおよびGS−2888(Lewisら,PNAS 93:3177
,1996)が含まれるが、これらに制限されるわけではない。それらオリゴヌ
クレオチドは、陽イオン脂質または陽イオンリポソームとイオン相互作用によっ
て複合体形成し、それら陽イオン脂質の融合誘導性(fusogenic)は、オリゴヌク レオチドの細胞取込みを促進する。或いは、それらオリゴヌクレオチドは、カル
ジオリピン:ホスファチジルコリン:コレステロール(2:10:7)リポソー
ムなどがあるがそれらに制限されるわけではないリポソーム(MEV)の水性空
間中に閉込められた後、そのリポソームのエンドサイトーシス取込みによって細
胞に入ることができる。
【0026】 他の戦略には、それらオリゴヌクレオチドを、ポリ(L−リシン)(Leon
ettieら,Bioconjug.Chem.1:149,1990;Cla
rencら,Anticancer Drug Design,8:81)、ポ
リエチレニム(polyethylenime)(Boussifら,PNAS,92;7279
,1995)、他の“高分子電解質間複合体”(Kabanovら,Bioco
njug.Chem.6:7,1995)、ショウジョウバエ(Drosoph
ila)アンテナペディアタンパク質のホメオドメインの融合誘導ペプチド(P
lunketら,J.Biol.Chem.269:12918,1995;B
ongartzら,Nucl.Acids Res.22:4681,1994
)またはペプチドフラグメント(Derossiら,J.Biol.Chem.
269:10444,1994)、トランスフェリン−ポリリシンコンジュゲー
ト、コレステロール(Ingら,Nucl.Acids Res.21:278
9,1993)、スペルミジン−コレステロールまたはスペルミン−コレステロ
ールが含まれるがこれらに制限されるわけではないポリアミン脂質、アクリジン
、ペプチドおよび脂肪酸と結合することが含まれうるが、これらに制限されるわ
けではない。戦略には、オリゴヌクレオチドを、葉酸塩などの細胞表面受容体(
Wangら,PNAS 92:3318,1995)、アシアログリコプロテイ
ン受容体(Wuら,J.Biol.Chem.267:12436,1992)
およびトランスフェリン(Citroら,PNAS 89:7031,1992
)に、またはビタミンB12受容体若しくはビタミンB12受容体と結合する内因性
因子などの他の受容体にターゲットさせることも含まれる。細胞表面上に見出さ
れる特異的糖結合受容体または膜レクチンによって特定の細胞にオリゴヌクレオ
チドをターゲットさせることも考えられる。例えば、ヘムコーティング陽イオン
リポソーム(Innovir Laboratories,ニューヨーク)は、
肝臓クップファー細胞によって取込まれ、疎水性部分を含有する小器官構造(I
NNOPHORTM,InnovirLaboratories,ニューヨーク)
は、全ての肝細胞によって取込まれ、そしてポリリシン−アジアロオロソムコイ
ドタンパク質結合体は、肝特異的AsOR受容体に結合する。更に、プロテイン
A含有中性リポソームは、それらを特異的モノクローン性抗体(Mab)と一緒
にインキュベートすることによって細胞に選択的にターゲットさせるのに用いる
ことができる。
【0027】 オクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチドは、単独でかまたは修飾若しく
は結合後に、ナノパーティクルの表面に結合させてよいしまたはナノパーティク
ル若しくはミクロパーティクル内に閉込めてそれらの取込みを促進させることが
できる。ナノパーティクル担体の例には、シアノアクリレートナノパーティクル
系、ポリアクチド系、ポリグリコリド系またはポリアクチドコグリコリド系等が
含まれるが、これらに制限されるわけではない。
【0028】 細胞内では、オリゴヌクレオチドの有効性は、融合誘導ペプチド、第5世代S
tarburst樹状体(dendrimer)(Haenslerら,Bioconju g.Chem.4:372,1994)、pH応答性ポリマーポリ(−エチルア
クリル酸)(Tirrellら,Annal.New York Acad.S
ci.446:237,1985)、陽イオンリポソームおよび新規合成された
pH感受性界面活性剤N−ドデシル2−イミダゾールプロピオネートまたはDI
P(Hughesら,Pharmac.Res.13:404,1996)が含
まれるがこれらに制限されるわけではないエンドソーム−サイトゾル輸送を増加
させるアジュバントによって増大させることができる。
【0029】 本発明のオクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヒトを含めた動物
に、単独でかまたは薬学的に許容しうる担体と組合せて、治療的に有効な量で投
与することができる。“治療的に有効な”という用語は、オクルディンアンチセ
ンスオリゴヌクレオチドの量が、傍細胞輸送をある有益な程度まで増加させるの
に充分な量を有することを意味する。“組合せて”という用語は、オクルディン
アンチセンスオリゴヌクレオチドおよび薬学的に許容しうる担体を、同時に、別
個に、異なった頻度でまたは異なった経路で投与することができることを意味す
る。“製剤組合せ”という用語は、オクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドおよび薬学的に許容しうる担体の混合関連(mixed association)、並びにキッ トまたは製剤パック中で見出されるような非混合関連も包含する。
【0030】 アンチセンスオリゴヌクレオチドは、単独でまたは担体と組合せて、一定期間
にわたって1回量でまたは多数回量で投与することができる。投与は、経口、非
経口、粘膜、局所、経皮、植込み錠による、ミニポンプによる、生分解性ポリマ
ーマトリックスによる、または当業者に知られている任意の他の許容しうる経路
によることができる。投与は、水性ビヒクルおよび非水性ビヒクルが含まれるが
これらに制限されるわけではない任意の生体適合性アジュバント、添加剤または
担体との組合せでありうる。経口投与には、錠剤、懸濁剤、液剤、乳剤、カプセ
ル剤、散剤、シロップ剤および水剤組成物が含まれるが、これらに制限されるわ
けではない。経口投与に関して、アンチセンスオリゴヌクレオチドデリバリー剤
形は、それらが胃腸管で吸収される前の消化または分解を防止するために腸溶コ
ーティングの形を必要とすることがありうる。更に、胃腸管でのターゲットした
放出および持続供給を可能にする適当なデリバリー製剤および腸溶コーティング
が考えられる。非経口投与には、注射および注入が含まれるが、これらに制限さ
れるわけではない。粘膜投与には、液剤および噴霧剤が含まれるが、これらに制
限されるわけではない。抗微生物保存剤、酸化防止剤、キレート薬、ゼラチンお
よび緩衝剤が含まれるがこれらに制限されるわけではない、組成物の安定性、滅
菌性および等張性を増加させる種々の添加剤は、それらがオクルディンアンチセ
ンスオリゴヌクレオチドと相溶性であるならば加えることができる。
【0031】 オクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチドの投与のための用量範囲は、傍
細胞輸送を促進する所望の作用を生じるのに充分な量である。その用量は、アナ
フィラキシー若しくは望ましくない交差反応または免疫応答などの不利な副作用
を引起こす程多くあるべきではない。概して、その用量は、動物の年齢、状態お
よび性別、傍細胞輸送によって吸収される治療薬の物理的および化学的性状、そ
の治療薬が通過しなければならない細胞層、例えば、腸管、肺上皮または血液−
脳関門、並びに投与経路によって異なるであろう。好ましくは、オクルディンア
ンチセンスオリゴヌクレオチドの用量は、約100μMを越え、より好ましくは
、約250μMを越え、そして最も好ましくは、約500μMを越える。しかし
ながら、当業者は、過度に実験することなく、それぞれの状況に依って用いられ
るオクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチドの具体的な治療的有効量を決定
することができる。
【0032】 本発明で用いるためのオクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチドの作用は
一時的である。すなわち、それらはオクルディンmRNAの翻訳を妨げ、傍細胞
透過性を一定時間増加させる。概して、その時間長さは、傍細胞輸送によって吸
収される治療薬の物理的および化学的性状によって異なるであろう。それは、治
療される疾患の重症度によっても異なるであろう。好ましくは、オクルディンア
ンチセンスオリゴヌクレオチドは、傍細胞透過性を約30分間〜約14日間に、
より好ましくは、約1時間〜約7日間に増加させるようにオクルディンmRNA
の翻訳を妨げるであろう。しかしながら、当業者は、過度に実験することなく、
有効量の治療薬の傍細胞吸収に必要な時間を決定することができる。
【0033】 本発明で用いるためのオリゴヌクレオチドは、約5〜100個のサブユニット
の配列を含む。より好ましくは、本発明で用いるためのオリゴヌクレオチドは、
約8〜75個のサブユニットの配列を含む。最も好ましくは、本発明で用いるた
めのオリゴヌクレオチドは、約10〜50個のサブユニットの配列を含む。“サ
ブユニット”とは、ホスホジエステル結合または他の結合によって隣接したサブ
ユニットに適当に結合したヌクレオチド塩基および糖組合せ(またはヌクレオチ
ド類似体および/または糖類似体組合せ)を意味する。
【0034】 本発明のオリゴヌクレオチドは、オクルディンmRNA内の領域とハイブリッ
ド形成可能であり、そのmRNAの翻訳を妨げる。妨げられうるmRNAの機能
には、タンパク質翻訳部位へのRNAの転位、mRNAからの実際のタンパク質
の翻訳、RNアーゼHなどのRNアーゼの活性化によるmRNAの減少した安定
性、およびmRNAの可能な触媒活性が含まれるが、これらに制限されるわけで
はない。mRNA翻訳の妨害は、オクルディン合成を破壊し、動物の細胞層を通
過する傍細胞輸送を促進する。
【0035】 概して、オクルディンmRNAとまたは親オクルディン遺伝子とハイブリッド
形成するオリゴヌクレオチドは、オクルディン合成を破壊し、それによって傍細
胞輸送を促進するのに用いることができる。そのオクルディン遺伝子内の配列ま
たはそのオクルディン遺伝子の発現を調節する若しくは制御するプロモーターと
ハイブリッド形成するまたは相互作用する三重らせん形成性オリゴヌクレオチド
も、オクルディンmRNAの量を減少させ且つオクルディン合成を破壊する所望
の作用を有するであろう。好ましいのは、オクルディンmRNAとハイブリッド
形成するオリゴヌクレオチドである。より好ましいのは、オクルディンmRNA
の翻訳開始領域とまたは、例えば、mRNAのコーディング配列、3′非翻訳領
域若しくは5′非翻訳領域内のオクルディン合成を最大限に減少させるであろう
オクルディンmRNAのそれら領域とハイブリッド形成するオリゴヌクレオチド
である。
【0036】 このようなオリゴヌクレオチドは、診断、治療においておよび研究用試薬とし
て有用でありうる。治療的使用に関して、そのオリゴヌクレオチドは、ヒトを含
めた動物に、傍細胞経路による治療薬の吸収を促進するようにその治療薬の前に
かまたはと同時に投与される。
【0037】 本発明は、更に、傍細胞輸送によって細胞層を通過する治療薬の供給を促進す
る方法で用いるための薬剤の製造におけるアンチセンスオリゴヌクレオチドの使
用であって、該薬剤を、細胞層を通過する治療薬の傍細胞透過性が一時的に増加
するようにオクルディンの翻訳を妨げるのに有効な量で動物に投与する上記使用
を提供する。
【0038】 上皮または内皮細胞バリアを経て投与されうる治療薬はいずれも、本発明によ
って包含される。好ましくは、このような治療薬には、自律神経薬、心臓血管薬
、肺薬、胃腸薬、腎臓薬、中枢神経系薬、化学療法薬および皮膚薬が含まれるが
、これらに制限されるわけではない。より好ましくは、このような治療薬には、
傍細胞経路によって吸収されるように設計された治療薬が含まれるが、これらに
制限されるわけではない。 それら薬物は、内皮または上皮細胞層を通過する低透過性を有するペプチド、
タンパク質、遺伝子デリバリーベクターおよび薬物より選択されうる。
【0039】 それら治療薬は、アンチセンスオリゴヌクレオチドの投与前、中または後に投
与することができる。好ましくは、治療薬は、アンチセンスオリゴヌクレオチド
の投与と同時にまたは投与後12時間、24時間若しくは48時間以内に投与さ
れる。
【0040】 オクルディン合成を減少させる別のアプローチは、オクルディンmRNAをコ
ードしている遺伝子をダウンレギュレートすることである。これを行なうために
は、オクルディンをコードしている天然に存在する内因性mRNAに相補的なR
NA配列(cRNA)をコードする遺伝子を、空腸上皮細胞、回腸上皮細胞また
は毛細管内皮細胞などがあるがこれらに制限されるわけではない細胞中に導入す
る。その導入された遺伝子は、オクルディンをコードしているmRNAに相補的
であるcRNA配列をコードするであろう。その細胞内のmRNAとそのcRN
Aの塩基対合は、このcRNA:mRNA相互作用によってオクルディンタンパ
ク質の発現をダウンレギュレートするであろう。
【0041】 そのcRNAをコードしている遺伝子は、例えば、非限定的にアデノウイルス
、アデノ関連ウイルスベクターシステム、レトロウイルス、単純ヘルペスウイル
スまたは当業者に知られている任意の他の遺伝子デリバリーシステムのようなウ
イルスベクターデリバリーシステムで哺乳動物細胞中に導入することができる。 そのcRNAをコードしている遺伝子は、例えば、非限定的にリポソーム、脂
質基づく膜貫通担体、サイトフェクチンのような非ウイルス手段を用いてcRN
Aをコードしている遺伝子を含有する裸のDNAとしてまたは裸のプラスミド分
子として、および例えば、非限定的に樹状体ポリマーシステム、PLGAポリマ
ーシステム、ポリシアノアクリレートポリマーシステムおよび他のポリマーシス
テムのようなポリマーシステム中への封入によって細胞中に導入することもでき
る。
【0042】 更に、そのcRNAをコードしている遺伝子は、キメラ融合タンパク質と結合
することができ、それによって、その融合タンパク質の一つの領域は、ポリ−L
−リシンなどがあるがこれらに制限されるわけではないDNA結合ペプチドまた
はタンパク質であり、これは、目的の遺伝子を含有する裸のDNAまたはプラス
ミド分子に結合し、そしてそのキメラ融合タンパク質の第二領域は、ビタミンB 12 輸送体、グルコース輸送体、HPT−1受容体、PEPT1輸送体、D2Hタ
ンパク質、ヒトスクラーゼイソマルターゼ複合体、葉酸塩受容体または上皮細胞
の頂端膜上で発現される任意の他の受容体などがあるがこれらに制限されるわけ
ではない胃腸管の上皮細胞中の選択された受容体部位に結合し且つターゲットす
る。同様に、そのキメラ融合タンパク質の第二領域は、内皮細胞の頂端膜上で発
現される選択された受容体部位に結合し且つターゲットすることができる。
【0043】 更に、そのキメラ融合タンパク質は、Nuclear Localizati
on SignalまたはNuclear Localization Seq
uence(NLS)と称される第三領域を含有することができ、これは、目的
の遺伝子/DNA/プラスミド分子と結合したキメラ融合タンパク質の複合体が
、いったん形質膜を通過し、その細胞の細胞質に入ったら、その細胞の核にこの
複合体を送るであろう。
【0044】 オクルディンの細胞外ループドメインに該当する直鎖状および環状両方のコン
ホメーションを有する合成ペプチドも、細胞層の密着結合中のオクルディン機能
を妨げ、それによって細胞層を通過する治療薬の傍細胞輸送を増加させるのに用
いることができる。 次の実施例は、本発明に同時に制限を全く与えることなく、本発明を更に詳し
く説明するのに役立つであろう。逆に、本明細書中の説明を読んだ後に、本発明
の精神および/または請求の範囲の範囲から逸脱することなく当業者が考えるこ
とができる様々な他の実施態様、それらの変更および均等物を用いることができ
るということは明らかに理解されるべきである。
【0045】 発明の実施態様 実施例1 Caco−2細胞の培養: ヒト腸Caco−2細胞を、当業者に周知の標準的な技法を用いて増殖させた
。それら細胞をポリカーボネートフィルター(Costar Snapwell
s:直径=12mm;面積=1.13cm2;細孔度=0.4m)上に0.5× 106cm2の密度で播種した。アンチセンスオリゴヌクレオチド実験のために、
200〜400cm2の範囲内の経上皮電気抵抗(TER)測定値を有する18 〜25日齢細胞単層を用いた。
【0046】 実施例2 アンチセンスオリゴヌクレオチド処理: インキュベーションは全て、5%CO2雰囲気中において37℃であった。溶 液は全て、使用前に37℃まで加温した。次の手順を1日に1回、3日間にわた
って行なった。TERを読取り後、それら細胞を1回洗浄し、低血清培地(RS
M;GlutaMax 1含有Opti−MEM 1;Gibco−BRL)中
で30分間インキュベートした。その間に、リポフェクタミン−オリゴヌクレオ
チド複合体を室温で形成させた。リポフェクタミン(20μl/スナップウェル
;Gibco BRL CN.18324−012)を、RSM中においてオク
ルディンアンチセンスDNAオリゴヌクレオチド、オクルディンスクランブルド
オリゴヌクレオチドまたは水対照と混合した。Genosys(ケンブリッジ,
英国)によって合成されたアンチセンスオリゴヌクレオチド(ホスホロチオエー
トオリゴヌクレオチド)は、ヒトオクルディンmRNAの翻訳開始領域とハイブ
リッド形成するように、次のように設計された。
【0047】 用いられるオクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチドは、 5′AAG AGG CCT GGA TGA CA 3′(配列番号:5)
である。 用いられるオクルディンスクランブルドオリゴヌクレオチドは、 5′GCA AGT CAG GAC GTA GA 3′(配列番号:6)
である。 そのリポフェクチン:オリゴヌクレオチド複合体を、スナップウェルの頂端表面
に加え、それら細胞を2時間インキュベートした。次に、頂端および側底の培地
を正常培地と交換した(4日目を除く)。3日目に2時間インキュベーション後
3H−マンニトールの経上皮フラックスを測定した。
【0048】 実施例33 H−マンニトールフラックス: Caco−2細胞を、緩衝化されたハンクスの平衡塩類溶液(bHBSS;G
ibco CN.14065−031:0.011Mグルコース、15mM H
EPES酸[3.575g/l;Sigma CN.H3375]、10mM
HEPES塩基[2.603g/l;Sigma CN.H1016]を補足さ
れた)中で1回洗浄し、30分間インキュベートした。頂端レザバーbHBSS
を、1μCi/mlの親水性マーカー3H−マンニトール(New Engla nd Biolabs)を含有する1mlの緩衝化HBSSと交換した。その原
液から10μl試料を後の測定用に残し、実験の最後に10μlずつの頂端試料
を採取した。側底レザバーからの1ml試料を適当な時点で採取した(3H−マ ンニトールの添加後90分または120分)。それぞれの側底試料採取後、それ
らスナップウェルを新しい6ウェルプレート中に入れ、2mlの予熱されたbH
BSSをその側底レザバーに加えた。それら試料を4mlのシンチレーション液
に加え、各バイアルの放射能をシンチレーションカウンターで計数した。
【0049】 実施例4 培養されたヒト上皮細胞のオクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチドを用い
た処理。 完全に分化したCaco−2単層を、実施例1のように増殖させ、実施例2の
ようにアンチセンス処理を施した。 表1は、実施例5の実験1および実施例6の実験2に詳述された実験で用いら
れた細胞の継代数および齢を示す。
【表1】
【0050】 実施例5 Caco−2細胞を通過するマンニトールフラックスに対するオクルディンアン
チセンス処理の作用 完全に分化したCaco−2単層を、実施例1のように増殖させた。それら細
胞を、実施例2のように、リポフェクタミン単独、リポフェクタミンおよびオク
ルディンアンチセンスオリゴヌクレオチド(配列番号:5)またはリポフェクタ
ミンおよびオクルディンスクランブルドオリゴヌクレオチド(配列番号:6)を
用いて1日目に5μM、2日目に50μMおよび3日目に500μMで3日間に
わたって処理した。4日目に、[3H]−マンニトールを頂端ドメインに加え、 そして側底レザバーに輸送された放射能(cpm)を実施例3のように90分間
にわたって測定することによってフラックスを決定した。 表2および図1は、実施例3のように90分後に測定される分極したCaco
−2細胞中の[3H]−マンニトールフラックスに対するリポフェクタミン単独 、リポフェクタミン+オクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチド(配列番号
:5)およびリポフェクタミン+オクルディンスクランブルドオリゴヌクレオチ
ド(配列番号:6)の作用を示す。
【0051】
【表2】
【0052】 図1は、実施例3のように90分後に測定される分極したCaco−2細胞中
の[3H]−マンニトールフラックスに対するリポフェクタミン単独、リポフェ クタミン+オクルディンアンチセンス(配列番号:5)およびリポフェクタミン
+オクルディンスクランブルド(配列番号:6)の作用を示す。 表2および図1のデータは、オクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチドを
用いたCaco−2細胞の処理が、オリゴヌクレオチド不含に相対してフラック
スを1.6倍増加させ、オクルディンスクランブルドオリゴヌクレオチドに相対
してフラックスを1.6倍増加させることを示している。
【0053】 実施例6 Caco−2細胞を通過するマンニトールフラックスに対するオクルディンアン
チセンス処理の作用 リポフェクタミン(20μl/スナップウェル;Gibco BRL CN.
18324−012)を、RSM中において500μMのオクルディンアンチセ
ンス(配列番号:5)または水対照と混合し、実施例2のように細胞に加えた。 合成ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドは、ヒトオクルディンmRNAの
翻訳開始領域(配列番号:5)に相補的であり、オクルディンタンパク質の翻訳
を阻害するように設計された。負対照オリゴヌクレオチドであるオクルディンス
クランブルド(配列番号:6)も用いた。 表3は、実施例3のように90分後に測定される分極したCaco−2細胞中
の[3H]−マンニトールフラックスに対するリポフェクタミン(Lip)、リ ポフェクタミン+オクルディンスクランブルド(Occ Neg)、リポフェク
タミン+オクルディンアンチセンス(Occ Pos)および水(非処理)の作
用を示す。
【0054】
【表3】
【0055】 図2は、実施例2のようにスナップウェル上で増殖したCaco−2単層中の
3H]−マンニトールのフラックスに対するリポフェクタミン、リポフェクタ ミン+オクルディンスクランブルド(配列番号:6)、リポフェクタミン+オク
ルディンアンチセンス(配列番号:5)および水の作用を示す。この実験におい
て、アンチセンス処理は、対照スクランブルド配列アンチセンスDNAに相対し
て[3H]−マンニトールフラックスを平均2.2倍増加させた。それら細胞は 、リポフェクタミン単独、リポフェクタミン+オクルディンスクランブルド、リ
ポフェクタミン+オクルディンアンチセンスおよび水を用いて3日間にわたって
処理された。4日目に、[3H]−マンニトールを頂端ドメインに加え、そして 側底レザバーに輸送された放射能(dpm)を実施例3のように120分間にわ
たって測定することによってフラックスを決定した。
【0056】 図3は、[3H]−マンニトールに関する分極したCaco−2細胞の見掛け の透過性値(Papp)を示す。それら細胞は、リポフェクタミン、リポフェク
タミン+500μMオクルディンスクランブルド(配列番号:6)、リポフェク
タミン+500μMオクルディンアンチセンス(配列番号:5)または水を用い
て処理された。見掛けの透過性値(Papp)は、次の式にしたがって計算され
た。 Papp=(dQ/dt)(1/C.A) 式中、 dQ/dt=フラックス率(ミリモル/s) C=ドナー側のt=0での濃度(ミリモル/cm3) A=単層の面積(cm2) それら単層の見掛け透過性は、スクランブルド対照オリゴヌクレオチドを用い
て処理された細胞での188.35cm s-1と比較して、特異的オクルディン
アンチセンスDNAを用いて処理された細胞について415.78cm s-1
あった。この差は、統計的に有意である(p=0.0045;両側不対t検定)
。これらデータは、ヒトオクルディンmRNAにターゲットしたアンチセンスオ
リゴヌクレオチドが、培養されたヒト腸上皮細胞における頂端画分から側底画分
までの増加した傍細胞透過性を媒介することを示している。 本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更および修正を行なう
ことができるということは当業者に明らかであろう。本明細書中に記述された参
考文献は全て、本明細書中にそのまま援用される。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、90分後の分極したCaco−2単層を通過する親水性マーカー[3 H]−マンニトールのフラックスに対するオクルディンアンチセンスオリゴヌク
レオチド処理の作用を示す。
【図2】 図2は、180分後の分極したCaco−2を通過する親水性マーカー[3H ]−マンニトールのフラックスに対するオクルディンアンチセンスオリゴヌクレ
オチド処理の作用を示す。
【図3】 図3は、親水性マーカーマンニトールに関するCaco−2単層の見掛けの透
過性に対するオクルディンアンチセンスオリゴヌクレオチド処理の作用を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年3月24日(2000.3.24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項21】 実質的に前に記載されているような請求項8に記載の使用
【手続補正書】
【提出日】平成12年12月15日(2000.12.15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 カグニー,ジェラード アイルランド国カウンティ・ダブリン,ブ ラツクロック,スティローガン・ロード, ローリーン 21 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA21 CA04 CA12 DA02 EA04 GA11 HA01 4C084 AA01 BA03 CA18 CA23 DC50 NA14 ZA022 ZA362 ZA662 ZA812 ZA892 4C086 AA01 AA02 EA16 MA01 MA04 NA14 ZA02 ZA36 ZA66 ZA81 ZA89

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オクルディンの翻訳を破壊するようにオクルディンmRNA
    の領域とハイブリッド形成しうる配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチド
  2. 【請求項2】 オクルディンmRNAがヒトオクルディンmRNAである請
    求項1に記載のオリゴヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 オリゴヌクレオチドが約10〜約50個のサブユニットであ
    る請求項1または請求項2に記載のオリゴヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 オリゴヌクレオチドが、オクルディンmRNAの翻訳開始領
    域とハイブリッド形成しうる請求項1〜3のいずれか1項に記載のオリゴヌクレ
    オチド。
  5. 【請求項5】 オリゴヌクレオチドが配列番号:5を有する請求項4に記載
    のオリゴヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 オリゴヌクレオチドが安定化されたオリゴヌクレオチドであ
    る請求項1〜5のいずれか1項に記載のオリゴヌクレオチド。
  7. 【請求項7】 安定化されたオリゴヌクレオチドが、o−メチル結合の包含
    によって安定化されたオリゴヌクレオチド、ヌクレオチド類似体の包含によって
    安定化されたオリゴヌクレオチド、糖類似体の包含によって安定化されたオリゴ
    ヌクレオチドおよびホスホジエステル主鎖の修飾によって安定化されたオリゴヌ
    クレオチドより選択される請求項6に記載のオリゴヌクレオチド。
  8. 【請求項8】 薬学的に許容しうる担体;および請求項1〜7のいずれか1
    項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む医薬組成物。
  9. 【請求項9】 傍細胞輸送によって細胞層を通過する治療薬の供給を促進す
    る方法で用いるための薬剤の製造におけるアンチセンスオリゴヌクレオチドの使
    用であって、該薬剤を、細胞層を通過する治療薬の傍細胞透過性が一時的に増加
    するようにオクルディンの翻訳を妨げるのに有効な量で動物に投与する上記使用
  10. 【請求項10】 細胞層が上皮細胞層である請求項9に記載の使用。
  11. 【請求項11】 細胞層が内皮細胞層である請求項9に記載の使用。
  12. 【請求項12】 オリゴヌクレオチドが約10〜約50個のサブユニットで
    ある請求項9〜11のいずれか1項に記載の使用。
  13. 【請求項13】 オリゴヌクレオチドが、オクルディンmRNA翻訳開始領
    域に相補的である請求項12に記載の使用。
  14. 【請求項14】 治療薬が薬物である請求項9〜13のいずれか1項に記載
    の使用。
  15. 【請求項15】 薬物が、上皮細胞層を通過して投与される薬物より選択さ
    れる請求項14に記載の使用。
  16. 【請求項16】 薬物が、内皮細胞層を通過して投与される薬物より選択さ
    れる請求項14に記載の使用。
  17. 【請求項17】 薬物が、内皮または上皮細胞層を通過する低透過性を有す
    るペプチド、タンパク質、遺伝子デリバリーベクターおよび薬物より選択される
    請求項14〜16のいずれか1項に記載の使用。
  18. 【請求項18】 薬物をアンチセンスオリゴヌクレオチドと同時に投与する
    請求項14〜17のいずれか1項に記載の使用。
  19. 【請求項19】 薬物をアンチセンスオリゴヌクレオチドの後に投与する請
    求項14〜17のいずれか1項に記載の使用。
  20. 【請求項20】 実質的に前に記載され且つ例示されているような請求項1
    に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  21. 【請求項21】 実質的に前に記載されているような請求項8に記載の医薬
    組成物。
  22. 【請求項22】 実質的に前に記載されているような請求項9に記載の使用
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