JP2001517073A - ヒトケモカインポリペプチド - Google Patents

ヒトケモカインポリペプチド

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JP2001517073A JP53009797A JP53009797A JP2001517073A JP 2001517073 A JP2001517073 A JP 2001517073A JP 53009797 A JP53009797 A JP 53009797A JP 53009797 A JP53009797 A JP 53009797A JP 2001517073 A JP2001517073 A JP 2001517073A
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Abstract

(57)【要約】 ヒトケモカインポリペプチドおよびこのようなポリペプチドをコードするDNA(RNA)ならびにこのようなポリペプチドを組換え技術により産生する手順が、開示される。このようなケモカインポリペプチドを、白血病、腫瘍、慢性感染症、自己免疫疾患、線維性障害、創傷治癒、および乾癬の処置のために利用する方法もまた、開示される。このようなケモカインポリペプチドに対するアンタゴニスト、ならびに慢性関節リウマチ、自己免疫性および慢性炎症性および感染性疾患、アレルギー性反応、プロスタグランジン非依存性発熱および骨髄不全を処置するための治療薬としてのそれらの使用もまた、開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒトケモカインポリペプチド 本発明は、新規に同定されたポリヌクレオチド、このようなポリヌクレオチド によりコードされたポリペプチド、このようなポリヌクレオチドおよびポリペプ チドの使用、ならびにこのようなポリヌクレオチドおよびポリペプチドの産生に 関する。より詳細には、本発明のポリペプチドは、ヒトケモカインβ-4(「Ck β-4」とも呼ばれる)およびヒトケモカイン単核化学走性タンパク質(「MCP-4 」とも呼ばれ、そしてヒトケモカインβ-10としても知られ、「Ckβ-10」とも呼 ばれる)であり、これらは、まとめて「ケモカインポリペプチド」と呼ばれる。 本発明はまた、このようなポリペプチドの作用の阻害にも関する。 ケモカインは、構造的および機能的に関連した小さな分泌サイトカインの新生 スーパーファミリーである。全てのケモカインは、アミノ酸レベルで25〜75%の 相同性を示し、そして本発明のポリペプチドと同様に空間的に保存されたシステ イン残基を含む。「C-X-C分岐」(保存モチーフ中の最初の2つのシステインの 位置による)のメンバー(好中球活性化ペプチド(NAP)/IL-8ファミリーとして も知られる)は、主に好中球(例えば、IL-8およびNAP-2)に対するそれらの作 用により炎症誘発活性を発揮する。一方、「C-C分岐」ファミリーのメンバーは 、特定の単核細胞を誘引するようである。「C-C分岐」のメンバーは、PF4、MIP 、MCP、および本発明のケモカインポリペプチドを含む。 多数の生物学的活性が、このケモカインファミリーに割り当てられている。マ クロファージ炎症タンパク質1αおよび1βは、異なるリンパ球集団および単球 に対して化学走性である(Schall,T.J.,Cytokine,3:165(1991))。一方、MCP -1は、特定の単球化学誘引物質として記載されている(Matsushimaら、J.Exp.M ed.,169:1485(1989))。このケモカインファミリーの共通の機能は、異なる細 胞セット(例えば、免疫細胞(白血球)および線維芽細胞)の化学走性移動を刺 激するそれらの能力である。これらのケモカインはまた、このファミリー中の特 定の細胞を活性化し得る。 ケモカインに応答性である免疫細胞は、多数のインビボ機能を有し、従ってこ のようなケモカインによるそれらの調節は、疾患の処置における重要な領域であ る。 例えば、好酸球は、寄生動物を破壊し、寄生動物感染症を減少させる。好酸球 はまた、呼吸系の気道における慢性炎症の一因である。マクロファージは、脊椎 動物における腫瘍形成の抑制を担う。さらに、好塩基球は、アレルギー性炎症に おいて重要な役割を果たし得るヒスタミンを放出する。従って、このような細胞 の促進および阻害は、広範な治療適用を有する。 本発明の1つの局面によれば、新規なポリペプチド(これは、Ckβ-4、および MCP-4(Ckβ-10としても知られる)である)、ならびにそれらのフラグメント、 アナログおよび誘導体が提供される。本発明のポリペプチドは、ヒト起源である 。 本発明の別の局面によれば、このようなポリペプチドをコードするポリヌクレ オチド(DNAまたはRNA)が提供される。 本発明のなおさらなる局面によれば、組換え技術によるこのようなポリペプチ ドの産生方法が提供される。 本発明のなおさらなる局面によれば、このようなポリペプチド、またはこのよ うなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを、治療目的のために、例えば 、固形腫瘍、慢性感染症、自己免疫疾患、乾癬、喘息、アレルギーを処置するた め、造血を調節するため、および創傷治癒を促進するために利用する方法が提供 される。 本発明のなおさらなる局面によれば、このようなポリペプチドに対する抗体が 提供される。 本発明のなおさらなる局面によれば、このようなポリペプチドに対するアンタ ゴニスト/インヒビターが提供され、これらは、例えば、自己免疫疾患、慢性炎 症および感染性疾患、ヒスタミン媒介性アレルギー反応、プロスタグランジン非 依存性発熱、骨髄不全、珪肺症、サルコイドーシス、過好酸球増加症候群および 肺炎症の処置における、このようなポリペプチドの作用を阻害するために用いら れ得る。 本発明のこれらおよび他の局面は、本明細書中の教示から当業者に明らかであ るべきである。 以下の図面は、発明の実施態様の説明であって、請求の範囲に包含される発明 の範囲を限定することを意図していない。図面の簡単な説明 図1は、Ckβ-4のcDNA配列および対応する推定アミノ酸配列を示す。最初の24 アミノ酸は、Ckβ-4の推定リーダー配列を表し、よって推定成熟ポリペプチドは 、70アミノ酸を含む。アミノ酸の標準一文字表記を用いる。 図2は、MCP-4(Ckβ-10とも呼ばれる)のcDNA配列および対応する推定アミノ 酸配列を示す。最初の23アミノ酸は、MCP-4(Ckβ-10)の推定リーダー配列を表 し、よって推定成熟ポリペプチドは、75アミノ酸を含む。しかし、図5に示すよ うに、細胞において産生されるMCP-4のいくつかのアミノ末端(図1に矢印で示 した)が存在する(図5に示され、かつ本明細書中で述べられる)。さらに、い くつかのカルボキシ末端が、特定の形態のMCP-4で観察され、そして細胞中で生 産された(図5に示され、かつ本明細書中で述べられる)。アミノ酸の標準一文 字表記を用いる。 図3は、Ckβ-4とエオタキシンの成熟ペプチド(下)との間のアミノ酸配列相 同性を示す。アミノ酸の標準一文字表記を用いる。 図4は、ヒトMCP-4(Ckβ-10)(上)とヒトMCP-3(下)との間のアミノ酸配 列相同性を示す。アミノ酸の標準一文字表記を用いる。 図5は、インビトロでの発現により単離されたいくつかの異なる形態のMCP-4 (Ckβ-10)のアミノ酸配列を示す。Bac1、2および3は、バキュロウイルスを用 いて発現されたMCP-4の3つのNH2末端変異体の配列を示す。Dro1、2および3+は 、インビトロでのDrosophila細胞におけるMCP-4 cDNAの発現により単離されたMC P-4の配列を示す。この図はまた、全長MCP-4配列とMCP-3およびエオタキシンの 配列との相同性比較を示す。同一の残基を縦線で示す。 図6は、(A)MCP-4(Ckβ-10)、エオタキシン、MCP-1、MCP-2、MCP-3およびRA NTESに応じたサイトカラシンB処理ヒト血液単球からのN-アセチル-β-D-グル コサミニダーゼの放出、および(B)MCP-4(Ckβ-10)、MCP-1、MCP-3および陰性 コ ントロールに応じたサイトカラシンB処理単球の移動示数を示す一対のグラフで ある。 (A)において、酵素活性を、縦軸に沿って任意の蛍光単位の線形スケールで示 す。(B)において、相対的移動示数を、縦軸に線形スケールで示す。両グラフに おいて、ケモカイン濃度(nM)を、横軸に沿って対数スケールで示す。 以下の実施例で述べるように、細胞移動を、48ウエル化学走性チャンバーで測 定した。移動する細胞を5つの高出力電場で計数した。移動は、移動示数(移動 した細胞の平均/添加ケモカインの非存在下で移動した細胞の平均)で表す。各 点は、3つの反復培養の平均である。バーは、3つの培養の平均についての標準 偏差を示す。 図7は、種々の濃度のMCP-4(Ckβ-10)、エオタキシン、MCP-1、MIP-1αおよ び陰性コントロールに応じたCD4+およびCD8+Tリンパ球の移動を示すグラフのセ ットである。上のグラフは、CD4+Tリンパ球の移動を示す。下のグラフは、CD8+ Tリンパ球の移動を示す。上および下の両対において、左のグラフは、MCP-1、M IP-1αおよび陰性コントロールに応じた移動を示し、右のグラフは、MCP-4(Ck β-10)、エオタキシンに応じた移動を示す。移動細胞の数を、縦軸に沿って線 形スケールで示す。誘引培地中のケモカイン濃度を、横軸に沿って対数スケール でnMで示す。 以下の実施例で述べるように、細胞移動を、48ウエル化学走性チャンバーで測 定した。移動する細胞を5つの高電場で計数した。移動は、移動示数(移動した 細胞の平均/添加ケモカインの非存在下で移動した細胞の平均)で表す。各点は 、3つの反復培養物の平均である。バーは、3つの培養物の平均についての標準 偏差を示す。 図8は、陰性コントロール、100nM MCP-1、100nM MCP-3およびいくつかの濃度 のMCP-4(Ckβ-10)およびエオタキシンに応じたヒト好酸球の移動を示す一対の グラフである。移動示数を、縦軸に沿って線形スケールで示す。誘引培地中のケ モカイン濃度を、横軸に沿って対数スケールでnMで示す。 以下の実施例で述べるように、細胞移動を、48ウエル化学走性チャンバーで測 定した。移動する細胞を5つの高電場で計数した。移動は、移動示数(移動した 細胞の平均/添加ケモカインの非存在下で移動した細胞の平均)で表す。各点は 、3つの反復培養物の平均である。バーは、3つの培養物の平均についての標準 偏差を示す。 図9は、種々の濃度のCkβ-4、塩基性FGFおよびHGO100の存在下で培養された 皮質神経細胞の生存を示すグラフである。生存細胞計数の数を、カルセイン発光 によって、縦軸に沿って線形スケールで示す。増殖培地中の因子の濃度を、横軸 に沿って対数スケールでng/mlで示す。各点は6つの反復培養物の平均である。 バーは、6つの培養物の平均についての標準誤差を示す。 図10は、種々の濃度のCkβ-4、塩基性FGFおよびHGO100の存在下で培養され た皮質ニューロンの神経突起成長(outgrowth)を示すグラフである。神経突起成 長を、490nmでの神経フィラメントタンパク質測定光学密度(OD490)によって、 縦軸に沿って線形スケールで示す。増殖培地中の因子の濃度を、横軸に沿って対 数スケールでng/mlで示す。各点は6つの反復培養物の平均である。バーは、6 つの培養物の平均についての標準誤差を示す。 図11は、種々の濃度のCkβ-4およびMCP-1の存在下での培養に応じた末梢血 リンパ球の化学走性を示すグラフである。各グラフにおいて、化学走性を、485n m励起により刺激された530nmでの蛍光放出の比によって、縦軸に沿って線形スケ ールで示す。増殖培地中の因子の濃度を、横軸に沿って対数スケールでng/mlで 示す。各点はいくつかの反復培養物の平均である。バーは、培養物の平均につい ての標準誤差を示す。 本発明の1つの局面によれば、図1の推定アミノ酸配列を有する成熟Ckβ-4ポ リペプチドまたは1994年7月29日にATCC受託番号75848で寄託されたクローンのc DNAによりコードされた成熟ポリペプチド、および図2および5の推定アミノ酸 配列を有する成熟MCP-4(Ckβ-10としても知られる)ポリペプチドまたは1994年 7月29日にATCC受託番号75849で寄託されたクローンのcDNAによりコードされた 成熟ポリペプチドをコードする単離された核酸(ポリヌクレオチド)が提供され る。本発明のこの局面によれば、図2および5に記載の配列残基28〜93を含むMC P-4ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、およびこれらの中でも、特に 図2および5に記載の残基1〜98、17〜98、20〜98、22〜98、24〜98、28〜98、 28〜95および28〜93からなる群から選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチ ドをコードするポリヌクレオチド、ならびにそれらのフラグメント、アナログお よび誘導体もまた提供される。 Ckβ-4をコードするポリヌクレオチドは、ヒト胆嚢に由来するcDNAライブラリ ーで発見された。Ckβ-4は、ケモカインファミリーと構造的に関連している。こ れは、96アミノ酸残基のタンパク質をコードするオープンリーディングフレーム を含み、その最初の26アミノ酸残基が推定リーダー配列であり、よって成熟タン パク質は70アミノ酸を含む。タンパク質は、エオタキシンに対して最も高い相同 度を示し、その完全コード配列にわたって20%が同一であり、そして37%が類似 である。ケモカイン中の4つの空間的に保存されたシステイン残基が本発明のポ リペプチドにおいて見出されることもまた重要である。 MCP-4(Ckβ-10としても知られる)をコードするポリヌクレオチドは、9週初 期ヒト組織に由来するcDNAライブラリーで発見された。MCP-4は、ケモカインフ ァミリーと構造的に関連している。これは、98アミノ酸残基のタンパク質をコー ドするオープンリーディングフレームを含み、図5に示され、かつ本明細書中の 他の箇所で述べられるように、その最初のおよそ20アミノ酸残基が推定または実 際のリーダー配列であり、そして成熟タンパク質は、図5にも示されるように、 開裂部位(単数または複数)に依存して、約75アミノ酸を含む。タンパク質は、 MCP-1、MCP-2、MCP-3およびエオタキシンに対して顕著な配列類似性を有し、そ してMCP-3に対して最も高い相同度を示し、その完全コード配列にわたって65% が同一であり、そして77%が類似である。 本発明の特に好ましいMCP-4ポリペプチド(本明細書中でCkβ-10とも呼ばれる )は、以下により詳細に記載するが、図2または図5に記載のアミノ酸配列を有 するポリペプチドを含む。このような好ましいポリペプチドは、遊離アミノ末端 およびブロッカーアミノ末端を有するポリペプチド、特に図5に示されたポリペ プチド(末端グルタミンがブロックされたピログルタミン残基である)を含むこ とが理解される。本発明のこの局面によれば、図2または5に記載の配列残基28 〜93を含むMCP-4ポリペプチド、およびこれらの中でも、特に図2および5に記 載の残基1〜98、17〜98、20〜98、22〜98、24〜98、28〜98、28〜95および28 〜93からなる群から選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、ならびにそ れらのフラグメント、アナログおよび誘導体が好ましい。 このようなポリペプチドは、本発明のcDNA、特に図1、2もしくは5に記載の 配列または寄託されたクローンのヒトcDNAの配列を有するcDNAを、例えば、昆虫 宿主細胞においてバキュロウイルスベクターを用いて発現させることにより、産 生され得る。 本発明のポリヌクレオチドは、RNAの形態またはDNA(このDNAは、cDNA、ゲノ ムDNA、および合成DNAを含む)の形態であり得る。DNAは二本鎖または一本鎖で あり得、そして一本鎖の場合には、コード鎖または非コード(アンチセンス)鎖 であり得る。成熟ポリペプチドをコードするコード配列は、図1および2に示す コード配列または寄託したクローンのコード配列と同一であり得るか、あるいは そのコード配列が、遺伝コードの重複または縮重の結果として、図1、2、もし くは5のDNAまたは寄託したcDNAと同じ成熟ポリペプチド(または、本明細書中 上記に簡単に記載されるように本明細書中注記される他のポリペプチド)をコー ドする異なるコード配列であり得る。 図1、2、もしくは5のポリペプチド、および本明細書中の他の場所で注記さ れるようなポリペプチド、または寄託したcDNAによりコードされるポリペプチド をコードするポリヌクレオチドは、以下を包含し得る:成熟ポリペプチドのコー ド配列のみ;成熟ポリペフチドのコード配列、ならびにリーダーまたは分泌配列 、もしくはプロタンパク質配列のような付加的コード配列;成熟ポリペプチドの コード配列(および必要に応じて付加的コード配列)および非コード配列(例え ば、イントロンあるいは成熟ポリペプチドのコード配列の5'および/または3' 非コード配列)。 従って、用語「ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド」は、ポリペプチ ドのコード配列のみを含むポリヌクレオチド、ならびに付加的コード配列、およ び/または非コード配列を含むポリヌクレオチドを含む。 本発明はさらに、図1および2の推定アミノ酸配列、ならびに図5に記載の配 列を有するポリペプチド、または寄託したクローンのcDNAによりコードされるポ リペプチドのフラグメント、アナログおよび誘導体をコードする本明細書中上記 のポリヌクレオチドの変異体に関する。ポリヌクレオチドの変異体は、ポリヌク レオチドの天然に存在する対立遺伝子変異体、またはポリヌクレオチドの天然に 存在しない変異体であり得る。 従って、本発明は、図1および2に示すものと同じ成熟ポリペプチド、図5に 記載のポリペプチド、または寄託したクローンのcDNAによりコードされる同じ成 熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、ならびにこのようなポリヌクレ オチドの変異体を包含する。この変異体は、図1および2のポリペプチド、また は寄託したクローン(単数または複数)のcDNAによりコードされるポリペプチド のフラグメント、誘導体またはアナログをコードする。このようなヌクレオチド 変異体は、欠失変異体、置換変異体、および付加または挿入変異体を包含する。 本明細書中上記で示したように、ポリヌクレオチドは、図1および2に示すコ ード配列(または図5に記載のポリペプチド)、または寄託したクローンのコー ド配列の、天然に存在する対立遺伝子変異体であるコード配列を有し得る。当該 分野で公知なように、対立遺伝子変異体は、1つ以上のヌクレオチドの置換、欠 失または付加を有し得るポリヌクレオチド配列の別の形態であり、これはコード されるポリペプチドの機能を実質的に変化させない。 本発明はまた、ポリヌクレオチドを含み、ここで、成熟ポリペプチドについて のコード配列は、同一のリーディングフレームにおいて、宿主細胞からのポリペ プチドの発現および分泌を補助するポリヌクレオチド配列(例えば、細胞からの ポリペプチドの輸送を制御するための、分泌配列として機能するリーダー配列) に融合し得る。リーダー配列を有するポリペプチドは、プレタンパク質であり、 そして宿主細胞によって切断されるリーダー配列を有し、ポリペプチドの成熟形 態を形成し得る。これらのポリヌクレオチドはまた、付加的5'アミノ酸残基を 加えた成熟タンパク質であるプロタンパク質をコードし得る。プロ配列を有する 成熟タンパク質は、プロタンパク質であり、そしてタンパク質の不活性な形態で ある。一旦プロ配列が切断されると、活性な成熟タンパク質が残る。 従って、例えば、本発明のポリヌクレオチドは、成熟タンパク質、あるいはプ ロ配列を有するタンパク質、またはプロ配列およびプレ配列(リーダー配列)の 両方を有するタンパク質をコードし得る。 本発明のポリヌクレオチドはまた、本発明のポリペプチドの精製を可能にする マーカー配列にインフレームで融合されたコード配列を有し得る。マーカー配列 は、細菌宿主の場合には、マーカーに融合された成熟ポリペプチドの精製を提供 する、pQE-9ベクターにより供給されるヘキサヒスチジンタグであり得る。ある いは、例えば、マーカー配列は、哺乳動物宿主(例えば、COS-7細胞)が使用さ れる場合は、血球凝集素(HA)タグであり得る。HAタグは、インフルエンザ血球凝 集素タンパク質に由来するエピトープと一致する(Wilson,I.ら、Cell,37:767 (1984))。 本発明はさらに、配列間に少なくとも50%、好ましくは70%の同一性が存在す る場合、本明細書中上記の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する 。本発明は特に、本明細書中上記のポリヌクレオチドにストリンジェントな条件 下でハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する。本明細書中で用いられる用 語「ストリンジェントな条件」は、ハイブリダイゼーションが、配列間に少なく とも95%、そして好ましくは少なくとも97%の同一性が存在する場合のみに生じ ることを意味する。好ましい実施態様において、本明細書中上記のポリヌクレオ チドにハイブリダイズするポリヌクレオチドは、図1および2のcDNA、もしくは 寄託されたcDNAによりコードされる成熟ポリペプチド(または図5に記載のポリ ペプチド)と実質的に同じ生物学的機能または活性のいずれかを保持するポリペ プチドをコードする。 本明細書中でいう寄託物(単数または複数)は、特許手続き上の微生物の寄託 の国際的承認に関するブダペスト条約の下に維持される。これらの寄託物は、当 業者に対する便宜として提供されるにすぎず、そして米国特許法第112条の下で 寄託が必要とされることを認めたわけではない。寄託物に含まれるポリヌクレオ チドの配列、ならびにそれによりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列は、 本明細書中に参考として援用され、そして本明細書中の配列の記載とのいかなる コンフリクトの事象も制御する。寄託物を製造し、使用し、または販売するため には実施許諾が必要とされ得、そしてそのような実施許諾はこれによって与えら れるわけではない。 本発明はさらに、図1および2の推定のアミノ酸配列、または寄託されたcDNA によってコードされるアミノ酸配列を有するケモカインポリペプチド、ならびに このようなポリペプチドのフラグメント、アナログおよび誘導体に関する。 用語「フラグメント」、「誘導体」、および「アナログ」は、図1および2の ポリペプチドまたは寄託されたcDNAによってコードされるポリペプチドをいう場 合、このようなポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活性を保持する ポリペプチドを意味する。従って、アナログは、プロタンパク質部分の切断によ り活性化されて活性な成熟ポリペプチドを生成し得るプロタンパク質を含む。 本発明のケモカインポリペプチドは、組換えポリペプチド、天然のポリペプチ ドまたは合成ポリペプチドであり得、好ましくは組換えポリペプチドであり得る 。 図1および2のポリペプチド、もしくは図5のポリペプチド、または寄託され たcDNAによってコードされるポリペプチドのフラグメント、誘導体、またはアナ ログは、(i)1つ以上のアミノ酸残基が保存アミノ酸残基または非保存アミノ酸 残基(好ましくは保存アミノ酸残基)で置換され、そしてこのような置換される アミノ酸残基は遺伝的コードによりコードされ得るアミノ酸残基であってもよく 、またはそうでなくてもよいもの、あるいは(ii)1つ以上のアミノ酸残基が置換 基を含有するもの、あるいは(iii)成熟ポリペプチドが、ポリペプチドの半減期 を増加させる化合物(例えば、ポリエチレングリコール)のような別の化合物と 融合されているもの、あるいは(iv)付加的アミノ酸が、成熟ポリペプチド(例え ば、リーダー配列または分泌配列あるいは成熟ポリペプチドもしくはプロタンパ ク質配列)の精製に使用するための配列)に融合されているものであり得る。こ のようなフラグメント、誘導体およびアナログは、本明細書中の教示から、当業 者の範囲内にあると考えられる。 本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、好ましくは、単離された形 態で提供され、そして好ましくは均質に精製される。 用語「単離された」は、物質がその本来の環境(例えば、天然に存在する場合 は、天然の環境)から取り出されていることを意味する。例えば、生きている動 物の中に存在する天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、単離 されていないが、天然の系において共存する物質の幾らかまたは全てから分離さ れている同一のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、単離されている。この ようなポリヌクレオチドはベクターの一部であり得、そして/またはこのような ポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、組成物の一部であり得、そしてそのよ うなベクターまたは組成物はその天然の環境の一部ではないように、なお単離さ れ得る。 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、本発明のベクター を用いて遺伝子操作される宿主細胞、および組換え技術による本発明のポリペプ チドの産生に関する。 宿主細胞は、本発明のベクター(これは、例えば、クローニングベクターまた は発現ベクターであり得る)を用いて遺伝子操作される(形質導入されるか、ま たは形質転換されるか、またはトランスフェクトされる)。ベクターは、例えば 、プラスミド、ウイルス粒子、ファージなどの形態であり得る。操作された宿主 細胞は、プロモーターを活性化するか、形質転換体を選択するか、またはCk-4お よびMCP-4遺伝子(Ckβ-10遺伝子とも呼ばれる)を増幅するために適切に改変し た従来の栄養培地中において培養され得る。培養条件(例えば、温度、pHなど) は、発現のために選択される宿主細胞に以前使用された条件であり、そして当業 者には明らかである。 本発明のポリヌクレオチドは、組換え技術によりポリペプチドを産生するため に用いられ得る。従って、例えば、ポリヌクレオチドは、ポリペプチドを発現す るための種々の発現ベクターのいずれかに含まれ得る。このようなベクターは、 染色体DNA配列、非染色体DNA配列、および合成DNA配列を包含する。このような ベクターは、例えば、SV40の誘導体;細菌性プラスミド;ファージDNA;バキュ ロウイルス;酵母プラスミド;プラスミドおよびファージDNAの組み合わせに由 来するベクター、ウイルスDNA(例えば、ワクシニア、アデノウイルス、鶏痘ウ イルス、および仮性狂犬病)である。しかし、宿主において複製可能で、かつ存 続可能である限り、他の任意のベクターも使用され得る。 適切なDNA配列は、種々の手順によりベクターに挿入され得る。一般に、DNA配 列は、当該分野で公知の手順により適切な制限エンドヌクレアーゼ部位(単数ま たは複数)に挿入される。このような手順および他の手順は、当業者の範囲内で あると考えられる。 発現ベクター中のDNA配列は、適切な発現制御配列(単数または複数)(プロ モーター)に作動可能に連結され、mRNAの合成を支持する。このようなプロモー ターの代表的な例としては、以下が挙げられ得る:LTRまたはSV40プロモーター 、E .coli lacまたはtrp、λファージPLプロモーター、および原核生物細胞また は真核生物細胞あるいはそのウイルス内で遺伝子の発現を制御することが知られ ている他のプロモーター。発現ベクターはまた、翻訳開始のためのリボソーム結 合部位および転写ターミネーターを含有する。ベクターはまた、発現を増幅する ための適切な配列を含有し得る。 さらに、発現ベクターは、好ましくは、形質転換された宿主細胞の選択のため の表現型特性(例えば、真核細胞培養物についてはジヒドロ葉酸レダクターゼま たはネオマイシン耐性、あるいは例えばE .coliにおけるテトラサイクリン耐性 またはアンピシリン耐性)を提供する1つ以上の選択マーカー遺伝子を含有する 。 本明細書中上記のような適切なDNA配列ならびに適切なプロモーター配列また は制御配列を含有するベクターは、適切な宿主を形質転換して宿主にタンパク質 を発現させるために用いられ得る。 適切な宿主の代表的な例としては、以下が挙げられ得る:細菌細胞(例えば、E .coliStreptomycesSalmonella typhimurium);真菌細胞(例えば酵母) ;昆虫細胞(例えば、DrosophilaおよびSf9);動物細胞(例えば、CHO、COSま たはBowes黒色腫);植物細胞など。適切な宿主の選択は、本明細書中の教示か ら当業者の範囲内であると考えられる。 さらに詳細には、本発明はまた、上記で広範に記載した1つ以上の配列を含む 組換え構築物を包含する。構築物は、ベクター(例えば、プラスミドベクターま たはウイルスベクター)を包含し、このベクターの中に、本発明の配列が正方向 または逆方向に挿入されている。この実施態様の好ましい局面において、構築物 はさらに、配列に作動可能に連結された調節配列(例えば、プロモーターを包含 する)を含む。非常に多数の適切なベクターおよびプロモーターが当業者には公 知であり、そして購入可能である。以下のベクターが例として提供される。細菌 性:pQE70、pQE60、pQE-9(Qiagen)、pBS、pD10、phagescript、psiX174、pblues cript SK、pbsks、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A(Stratagene);ptrc99a、pKK 223-3、pKK233-3、pDR540、pRIT5(Pharmacia)。真核性:pWLNEO、pSV2CAT、pOG4 4、pXT1、pSG(Stratagene);pSVK3、pBPV、pMSG、pSVL(Pharmacia)。しかし、他 の任意のプラスミドまたはベクターも、それらが宿主において複製可能で、かつ 存続可能である限り、使用され得る。 プロモーター領域は、CAT(クロラムフェニコールアセチルトランスフェラー ゼ)ベクターまたは選択マーカーを有する他のベクターを使用して、任意の所望 の遺伝子から選択され得る。2つの適切なベクターは、pKK232-8およびpCM7であ る。特によく知られた細菌プロモーターは、lacI、lacZ、T3、T7、gpt、λPR、PL およびtrpを包含する。真核生物プロモーターは、CMV即時初期型、HSVチミジン キナーゼ、初期SV40および後期SV40、レトロウイルス由来のLTR、およびマウス メタロチオネインIを包含する。適切なベクターおよびプロモーターの選択は、 十分に当業者のレベル内である。 さらなる実施態様では、本発明は上記の構築物を含有する宿主細胞に関する。 宿主細胞は、高等真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞)または下等真核生物細 胞(例えば、酵母細胞)であり得るか、あるいは宿主細胞は原核生物細胞(例え ば、細菌細胞)であり得る。構築物の宿主細胞への導入は、リン酸カルシウムト ランスフェクション、DEAE-デキストラン媒介トランスフェクション、またはエ レクトロポレーションにより達成され得る(Davis,L.,Dibner,M.,Battey,I.,B asic Methods in Molecular Biology,(1986))。 宿主細胞中の構築物を用いて、従来の方法で組換え配列によりコードされる遺 伝子産物を産生し得る。あるいは、本発明のポリペプチドは、従来のペプチド合 成機により合成的に産生され得る。 成熟タンパク質は、哺乳動物細胞、酵母、細菌、または他の細胞中で適切なプ ロモーターの制御下で発現され得る。無細胞翻訳系もまた、本発明のDNA構築物 に由来するRNAを使用して、このようなタンパク質を産生するために用いられ得 る。原核生物宿主および真核生物宿主で使用される適切なクローニングベクター および発現ベクターは、Sambrookら,Molecular Cloning:A Laboratory Manual ,第2版,Cold Spring Harbor,N.Y.,(1989)(この開示は、本明細書中に参考 として援用される)に記載されている。 本発明のポリペプチドをコードするDNAの高等真核生物による転写は、ベクタ ーにエンハンサー配列を挿入することにより増大される。エンハンサーはDNAの シス作用エレメントであり、通常は約10〜約300bpであり、これはプロモーター に作用してその転写を増大させる。例として、複製起点のbp100〜270の後期側の SV40エンハンサー、サイトメガロウイルスの初期プロモーターエンハンサー、複 製起点の後期側のポリオーマエンハンサー、およびアデノウイルスエンハンサー が挙げられる。 一般に、組換え発現ベクターは、宿主細胞の形質転換を可能とする複製起点お よび選択マーカー(例えば、E .coliのアンピシリン耐性遺伝子およびS.cerevis iae のTRP1遺伝子)、ならびに下流の構造配列の転写を支持する高発現遺伝子由 来のプロモーターを含有する。このようなプロモーターは、解糖酵素(例えば、 3-ホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK))、α因子、酸性ホスファターゼ、または 熱ショックタンパク質などをコードするオペロンに由来し得る。異種構造配列は 、翻訳開始配列および翻訳終止配列、ならびに好ましくは翻訳されたタンパク質 のペリプラズム空間または細胞外の培地への分泌を支持し得るリーダー配列と適 切な相内で組立てられる。必要に応じて、異種配列は、所望の特徴(例えば、発 現された組換え産物の安定化または簡略化された精製)を与えるN末端同定ペプ チドを含む融合タンパク質をコードし得る。 細菌の使用に有用な発現ベクターは、機能的なプロモーターと作動可能な読み 取り相で、適切な翻訳開始シグナルおよび翻訳終止シグナルと共に所望のタンパ ク質をコードする構造DNA配列を挿入することにより構築される。ベクターは、 1つ以上の表現型選択マーカー、およびベクターの維持を確実にし、かつ所望に より宿主内での増幅を提供するための複製起点を含有する。形質転換のために適 切な原核生物宿主は、E .coliBacillus subtilisSalmonella typhimurium、 ならびにPseudomonas属、Streptomyces属、およびStaphylococcus属内の種々の 種を包含するが、他の種もまた選択対象として用いられ得る。 代表的な、しかし限定しない例として、細菌の使用に有用な発現ベクターは、 周知のクローニングベクターpBR322(ATCC 37017)の遺伝的エレメントを含む市販 のプラスミドに由来する選択マーカーおよび細菌性の複製起点を含有し得る。こ のような市販のベクターは、例えば、pKK223-3(Pharmacia Fine Chemicals,Upp sala,Sweden)およびpGEM1(Promega Biotec,Madison,WI,USA)を含む。これら のpBR322「骨格」部分は、適切なプロモーターおよび発現されるべき構造配列と 組み合わされる。 適切な宿主株の形質転換および適切な細胞密度までの宿主株の増殖に続いて、 選択されたプロモーターは適切な手段(例えば、温度シフトまたは化学的誘導) により誘導され、そして細胞はさらなる期間培養される。 細胞は、代表的には遠心分離により収集され、物理的手段または化学的手段に より破砕され、そして得られた粗抽出物はさらなる精製のために保持される。 タンパク質の発現において用いられる微生物細胞は、凍結融解サイクル、超音 波処理、機械的破砕、または細胞溶解剤の使用を包含する任意の便利な方法によ り破砕され得る。このような方法は当業者に周知である。 種々の哺乳動物細胞の培養系もまた、組換えタンパク質を発現するために用い られ得る。哺乳動物発現系の例には、Gluzman,Cell,23:175(1981)に記載され るサル腎臓線維芽細胞のCOS-7株、および適合性のベクターを発現し得る他の細 胞株(例えば、C127、3T3、CHO、HeLa、およびBHK細胞株)が含まれる。哺乳動 物発現ベクターは、複製起点、適切なプロモーターおよびエンハンサー、ならび に任意の必要なリボソーム結合部位、ポリアデニル化部位、スプライスドナー部 位およびスプライスアクセプター部位、転写終結配列、ならびに5'フランキン グ非転写配列をまた含有する。SV40スプライス部位、およびポリアデニル化部位 に由来するDNA配列は、必要な非転写遺伝的エレメントを提供するために使用さ れ得る。 ケモカインポリペプチドは、以下を含む方法により組換え細胞培養物から回収 され、そして精製され得る:硫安沈澱またはエタノール沈澱、酸抽出、陰イオン または陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー 、疎水的相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒ ドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、およびレクチンクロマトグラフィー 。必要に応じて、タンパク質の再折りたたみ(refolding)工程が、成熟タンパ ク質の配置を完全にするために使用され得る。最終的に、高速液体クロマトグラ フ ィー(HPLC)が、最終的な精製工程に用いられ得る。 本発明のケモカインポリペプチドは、天然の精製された産物、または化学合成 手順の産物であり得るか、あるいは原核生物宿主または真核生物宿主(例えば、 培養物中の細菌、酵母、高等植物、昆虫、および哺乳動物細胞)から組換え技術 により産生され得る。組換え産生手順に用いられる宿主に依存して、本発明のポ リペプチドは、グリコシル化され得るか、またはグリコシル化され得ない。本発 明のポリペプチドはまた、最初のメチオニンアミノ酸残基を含み得る。 ケモカインポリペプチドは、ガン化学治療の間および白血病のための補助的な 保護処置として、骨髄幹細胞コロニー形成を阻害するために用いられ得る。 それらはまた、種々の造血前駆細胞の活性化および分化を調節することによっ て、造血を調節するために用いられ得る。 ケモカインポリペプチドはまた、乾癬の処置のために表皮性ケラチン生成細胞 の増殖を阻害するために用いられ得、これはケラチン生成細胞高増殖によって特 徴づけられる。 ケモカインポリペプチドはまた、宿主防御細胞(host defense cell)(例え ば、CD8+、細胞傷害性T細胞、およびマクロファージ)の浸潤および活性化を刺 激することによって、固形腫瘍を処置するために用いられ得る。特に、末梢血リ ンパ球上のCkβ-4およびCD8+T細胞上のMCP-4(Ckβ-10ともいわれる)、好酸球 、ならびに単球。それらはまた、Ckβ-4による末梢血リンパ球(「PBL」)、な らびにMCP-4によるCD4+T細胞、単球および好酸球のような殺菌性白血球の誘引 を介して、慢性的な感染(例えば、放線菌、リステリア、もしくはリーシュマニ ア感染)、または日和見感染(例えば、クリプトコッカス感染)の耐性に対する 宿主防御性を増強するために用いられ得る。 ケモカインポリペプチドはまた、住血吸虫症、旋毛虫症、および回虫症におけ るような、組織を浸潤する寄生幼虫を殺傷する特有の機能を有する好酸球の存在 を増加させる。 ケモカインポリペプチドはまた、IL-2生合成の阻害によってT細胞の増殖を阻 害することによって、自己免疫疾患およびリンパ性白血病を処置するために用い られ得る。 Ckβ-4およびMCP-4(Ckβ-10ともいわれる)はまた、残片除去(clearing)およ び結合組織促進による炎症細胞の補充、ならびにまた過剰なTGFβ媒介線維症の 制御の両方を介して、創傷治癒において用いられ得る。この同じ様式において、 Ckβ-4およびMCP-4はまた、他の線維症障害(肝硬変、骨関節炎、および肺線維 症を含む)を処置するために用いられ得る。 ケモカインはまた、脈管形成のインヒビターとして使用され得、従って、それ らは抗腫瘍効果を有する。 本発明のケモカインはまた、神経細胞の生存および分化を増強するために用い られ、そしてそれらは、この点において効果的な場合、神経変性疾患の処置にお いて使用され得る。従って、例えば、Ckβ-4は、効果的な場合、神経細胞の生存 および神経突起成長を増強するために用いられ得る。 本発明のケモカインポリペプチドはまた、同様の生物学的活性を有する他の分 子を同定するために有用である。このためのスクリーニングの例は、オリゴヌク レオチドプローブの合成のために、公知のDNA配列を用いることにより、遺伝子 のコード領域を同定することである。本発明の遺伝子の配列に相補的な配列を有 する標識されたオリゴヌクレオチドは、プローブがハイブリダイズするライブラ リーのメンバーを決定するために、ヒトのcDNA、ゲノムDNA、またはmRNAのライ ブラリーをスクリーニングするために用いられる。 本発明はまた、このようなポリペプチドのためのメッセージを、定量的および 定性的に提供する、変化したレベルのポリペプチドまたはmRNAを検出するための 診断アッセイに関する。このようなアッセイは、当該分野で周知であり、そして 、ELISAアッセイ、ラジオイムノアッセイ、およびRT-PCRを含む。アッセイにお いて検出されるポリペプチド(またはそれらのmRNA)のレベルは、種々の疾患に おけるポリペプチドの重要性の解明のため、および変化したレベルのポリペプチ ドが重要であり得る疾患の診断のために使用され得る。 本発明は、ポリペプチドについてのレセプターの同定のための方法を提供する 。レセプターをコードする遺伝子は、発現クローニングによって同定され得る。 ポリアデニル化RNAは、ポリペプチドに応答する細胞から調製され、そしてこのR NAから作製されるcDNAライブラリーは、プールに分割され、COS細胞またはポリ ペ プチドに応答しない他の細胞をトランスフェクトするために用いられる。トラン スフェクトされた細胞は、スライドガラス上で培養され得、標識したポリペプチ ドに曝露され得る。このポリペプチドは、部位特異的プロテインキナーゼのため の認識部位のヨード化または封入を含む種々の手段によって標識され得る。固着 およびインキュベーションに続いて、スライドガラスはオートラジオグラフィー 分析に供される。ポジティブなプールが同定され、そしてサブプール(sub-pool )が、反復サブプールおよび再スクリーニング手順を用いて調製されかつ再トラ ンスフェクトされ、最終的に、推定レセプターをコードする1つのクローンを得 る。レセプターの同定のための別のアプローチとして、標識されたポリペプチド は、細胞膜、またはレセプター分子を発現する抽出調製物と光親和性結合され得 る。架橋材は、PAGE分析によって分解され、そしてX線フィルムに曝露される。 ポリペプチドのレセプターを含む標識された複合体は、切除され、ペプチドフラ グメントに分解され、かつタンパク質ミクロシーケンスに供され得る。ミクロシ ーケンスから得られるアミノ酸配列は、推定レセプターをコードする遺伝子を同 定するためにcDNAライブラリーをスクリーニングするための縮重(generate)オ リゴヌクレオチドプローブのセットを設計するために用いられる。 本発明は、同定されたレセプターに対するポリペプチドの相互作用を増強する (アゴニスト)かまたはブロックする(アンタゴニスト)ものを同定するための 薬物のスクリーニング方法を提供する。アゴニストは、このポリペプチドの天然 の生物学的機能を増大させる化合物である一方、アンタゴニストはこのような機 能を取り除く。例として、このポリペプチドのレセプターを発現する哺乳動物細 胞または膜調製物を、薬物の存在下で、標識された(例えば放射活性)ケモカイ ンポリペプチドと共にインキュベートする。次いで、薬物のこの相互作用を増強 またはブロックする能力を測定し得る。 潜在的なアンタゴニストの例として、このポリペプチドに結合する抗体、また はいくつかの場合においては、オリゴヌクレオチドが挙げられる。潜在的なアン タゴニストの別の例は、このポリペプチドのネガティブ優性変異体である。ネガ ティブ優性変異体は、野生型ポリペプチドのレセプターに結合するが、生物学的 活性を保持できないポリペプチドである。 ポリペプチドのネガティブ優性変異体を検出するためのアッセイとして、イン ビトロ化学走性アッセイが挙げられる。ここでポリビニルピロリドンを含まない ポリカーボネート膜を備えたマルチウェル化学走性チャンバーが用いられ、潜在 的なアンタゴニスト/インヒビターまたはアゴニスト分子の存在または非存在下 の白血球についてのポリペプチドの化学誘引(chemoattractant)能力を測定す る。 アンチセンス技術を使用して調製されたアンチセンス構築物もまた、潜在的な アンタゴニストである。アンチセンス技術が、3重鎖ヘリックス形成、あるいは アンチセンスDNAまたはRNAを介する遺伝子の発現を制御するために使用され得、 この方法は共に、ポリヌクレオチドのDNAまたはRNAへの結合に基づいている。例 えば、ポリヌクレオチド配列の5'コード部分は、本発明の成熟ポリペプチドを コードし、約10〜40塩基対長のアンチセンスRNAオリゴヌクレオチドを設計する ために使用される。DNAオリゴヌクレオチドが転写に関わる遺伝子の領域に相補 的であるように設計され(3重鎖ヘリックス、Leeら、Nucl.Acids Res.,6:307 3(1979);Cooneyら、Science,241:456(1988);およびDervanら、Science,251: 1360(1991)を参照のこと)、それにより、ポリペプチドの転写および産生を妨げ る。アンチセンスRNAオリゴヌクレオチドは、インビボでそのmRNAにハイブリダ イズし、そしてそのmRNA分子のポリペプチドへの翻訳をブロックする(antisens e-Okano,J.Neurochem.,56:560(1991);Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression、CRC Press,Boca Raton,FL(1988))。上記 のオリゴヌクレオチドはまた、アンチセンスRNAまたはDNAがインビボで発現され てポリペプチドの産生を阻害し得るように、細胞に送達され得る。 別の潜在的なアンタゴニストは、このポリペプチドのペプチド誘導体であり、 これはこのポリペプチドの天然または合成的に改変されたアナログであり、生物 学的機能を失っているが、なお、このポリペプチドのレセプターを認識して結合 し、それゆえ効果的にこのレセプターをブロックする。ペプチド誘導体の例とし て、小ペプチドまたはペプチド様分子が挙げられるが、これらに限定されない。 アンタゴニストを使用して、自己免疫疾患および慢性炎症性疾患、ならびに感 染性疾患において、マクロファージおよびその前駆体、ならびに好中球、好塩基 球、Bリンパ球、およびいくつかのT細胞サブセット(例えば、活性化T細胞お よびCD8+細胞傷害性T細胞、ならびにナチュラルキラー細胞)の化学走性および 活性化を阻害し得る。自己免疫疾患の例として、慢性関節リウマチ、多発性硬化 症、およびインシュリン依存性糖尿病が挙げられる。いくつかの感染性疾患とし て、珪肺症、サルコイドーシス、単核食細胞の補充および活性化を妨げることに よる特発性肺線維症、好酸球の産生および移動を妨げることによる特発性過好酸 球増加症候群、マクロファージの移動およびそれらの本発明のケモカインポリペ プチドの産生を妨げることによる内毒性ショックが挙げられる。アンタゴニスト はまた、動脈壁における単球浸透を妨げることによって、アテローム性動脈硬化 症を処置するために用いられ得る。 アンタゴニストはまた、ケモカイン誘導マスト細胞および好塩基球の脱顆粒な らびにヒスタミンの放出を阻害することによって、ヒスタミン媒介性アレルギー 反応を処置するために用いられ得る。 アンタゴニストはまた、創傷領域に対する単球の誘引を妨げることによって、 炎症を処置するために用いられ得る。それらはまた、通常肺マクロファージ集団 を調節するために用いられる。なぜなら、急性および慢性の炎症性肺疾患は、肺 における単核食細胞のキレート化合物形成(sequestration)に関連するからで ある。 アンタゴニストはまた、患者の関節における滑液への単球の誘引を妨げること によって、関節リウマチを処置するために用いられ得る。単球の流入および活性 化は、変性および炎症性関節症の両方の病因において重要な役割を演じる。 アンタゴニストは、IL-1およびTNFに、主として属する有害なカスケードを妨 害するために用いられ得、これは、他の炎症性サイトカインの生合成を妨げる。 このようにして、アンタゴニストは炎症を防ぐために用いられ得る。アンタゴニ ストはまた、ケモカインによって誘導されるプロスタグランジン非依存性発熱を 阻害するために用いられ得る。 アンタゴニストはまた、例えば、再生不良性貧血および脊髄形成異常症候群の ような骨髄不全の症例を処置するために用いられ得る。 アンタゴニストはまた、肺における好酸球の蓄積を妨げることによって、喘息 およびアレルギーを処置するために用いられ得る。アンタゴニストは、例えば、 以下に記載のような、薬学的に受容可能なキャリアを有する組成物において使用 され得る。 本発明のケモカインポリペプチドおよびアゴニストまたはアンタゴニストは、 適切な薬学的キャリアと組み合わせて使用され得る。このような組成物は、治療 的有効量のポリペプチド、および薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤を含 む。このようなキャリアは、生理食塩水、緩衝化生理食塩水、デキストロース、 水、グリセロール、エタノール、およびそれらの組合せを含むが、それらに限定 されない。処方物は、投与の様式に適するべきである。 本発明はまた、薬学的パックまたはキットを提供し、これは、本発明の薬学的 組成物の1つ以上の成分で満たされる1つ以上の容器を含む。このような容器( 単数または複数)は、医薬品もしくは生物学的製品の製造、使用、または販売を 管理する政府機関によって規定された型の通知に関連し得、この通知は、ヒトの 投与に関する製造、使用、または販売の機関による認可を反映する。さらに、本 発明のポリペプチドは、他の治療的組成物と組合せて使用され得る。 薬学的組成物は、便宜的な様式で(例えば、局所的、静脈内、腹腔内、筋内、 腫瘍内、皮下、鼻腔内、または経皮内経路によって)投与され得る。ポリペプチ ドは、特定の徴候の処置および/または予防に有効な量で投与される。一般的に は、ポリペプチドは、少なくとも約10μg/kg体重の量で投与され、そしてほとん どの場合、1日あたり約8mg/kg体重の過剰ではない量で投与される。ほとんど の場合、投薬量は、投与の経路、徴候などに応じて、毎日約10μg/kg体重から約 1mg/kg体重の量である。 ケモカインポリペプチドおよびアゴニストまたはアンタゴニストは、本発明に 従って、インビボでのこのようなポリペプチドの発現(これはしばしば「遺伝子 治療」といわれる)によって使用され得る。 従って、例えば、患者からの細胞は、エクスビボでポリペプチドをコードする ポリヌクレオチド(DNAまたはRNA)を操作し得、次いで操作された細胞はポリペ プチドで治療される患者に提供される。このような方法は、当該分野で周知であ る。例えば、細胞は、当該分野で公知の手順によって、本発明のポリペプチドを コードするRNAを含むレトロウイルス粒子の使用によって操作され得る。 同様に、細胞は、インビボでのポリペプチドの発現のために、例えば、当該分 野で公知の手順によって、インビボで操作され得る。当該分野で公知のように、 本発明のポリペプチドをコードするRNAを含むレトロウイルス粒子を産生するた めのプロデューサー細胞は、インビボで細胞を操作するため、およびインビボで のポリペプチドの発現のために、患者に投与され得る。このような方法によって 本発明のポリペプチドを投与するためのこれらおよび他の方法は、本発明の教示 から当業者に明らかである。例えば、細胞を操作するための発現ビヒクルはレト ロウイルス(例えば、適切な送達ビヒクルと組み合わせた後で、インビボで細胞 を操作するために用いられ得るアデノウイルス)以外であり得る。 本発明の配列はまた、染色体の同定に有益である。この配列は、個々のヒト染 色体の特定の位置に特異的に標的付けられ、そしてその位置にハイブリダイズし 得る。さらに、現在、染色体上の特定の部位を同定する必要がある。現在、染色 体位置のマーキング(marking)に利用可能な実際の配列データ(反復多型)に 基づいた染色体マーキング試薬はほとんどない。本発明に従うDNAの染色体への マッピングは、これらの配列と疾患に関連する遺伝子とを相関させることにおけ る重要な第1歩である。 簡潔に述べれば、配列は、cDNAからPCRプライマー(好ましくは15〜25bp)を 調製することにより染色体にマップされ得る。cDNAのコンピューター解析が、ゲ ノムDNA内で1より多いエキソンにまたがらず、従って増幅プロセスを複雑化す ることのないプライマーを迅速に選択するために使用される。次いで、これらの プライマーは、個々のヒト染色体を含む体細胞ハイブリッドのPCRスクリーニン グに使用される。プライマーに対応するヒト遺伝子を含むハイブリッドのみが増 幅フラグメントを生じる。 体細胞ハイブリッドのPCRマッピングは、特定の染色体に特定のDNAを割り当て るための迅速な手順である。同じオリゴヌクレオチドプライマーを用いる本発明 を使用して、特定の染色体由来のフラグメントのパネルまたは大きなゲノムクロ ーンのプールを類似の様式で用いて下位の位置決め(sublocalization)が達成さ れ得る。染色体にマップするために同様に使用され得る他のマッピングストラテ ジーは、インサイチュハイブリダイゼーション、フロー選別した(flow-sorted) 標識染色体でのプレスクリーニング、および染色体特異的cDNAライブラリーを構 築するためのハイブリダイゼーションによる前選択を包含する。 cDNAクローンの中期染色体スプレッドへの蛍光インサイチュハイブリダイゼー ション(FISH)は、1工程で正確な染色体位置を提供するために使用され得る。こ の技術は、500または600塩基程度の短いcDNAを用いて使用され得る;しかし、2, 000bpより大きいクローンは、単純な検出のために十分なシグナル強度で、独特 の染色体局在と、より高い結合可能性を有する。FISHは、ESTが由来するクロー ンの使用が必要であり、より長いほどより良好である。例えば、2,000bpが良好 であり、4,000がより良好であり、そして4,000を超えることは、適度な時間の割 合の良い結果を得るために、おそらく必要ではない。この技術の総説としては、 Vermaら,Human Chromosomes:a Manual of Basic Techniques,Pergamon Press ,New York(1988)を参照のこと。 一旦配列が正確な染色体位置にマップされると、配列の染色体上での物理的な 位置が遺伝地図のデータと相関され得る。このようなデータは、例えば、V.McK usick,Mendelian Inheritance in Manに見出される(Johns Hopkins University Welch Medical Libraryからオンラインで入手可能である)。次いで、同一の染 色体領域にマップされた遺伝子と疾患との関係が、連鎖解析(物理的に隣接した 遺伝子の同時遺伝)により同定される。 次に、罹患個体と非罹患個体との間のcDNAまたはゲノム配列の差異を決定する 必要がある。変異がいくつかまたはすべての罹患個体に観察されるが正常な個体 には全く観察されない場合、この変異はおそらく疾患の原因因子である。 物理的マッピング技術および遺伝的マッピング技術の現在の分解能では、疾患 に関連する染色体領域に正確に位置決めされたcDNAは、50〜500の可能性のある 原因遺伝子の1つであり得る。(これは、1メガベースのマッピング分解能で、 そして20kbあたり1遺伝子と仮定する。) このポリペプチド、そのフラグメントもしくは他の誘導体、またはそれらのア ナログ、あるいはそれらを発現する細胞は、それらに対する抗体を産生させるた めの免疫原として使用され得る。これらの抗体は、例えば、ポリクローナル抗体 またはモノクローナル抗体であり得る。本発明はまた、キメラ抗体、単鎖抗体お よびヒト化抗体、ならびにFabフラグメント、またはFab発現ライブラリーの産物 を包含する。当該分野で公知の種々の手順が、このような抗体およびフラグメン トの産生のために使用され得る。 本発明の配列に対応するポリペプチドに対して生成される抗体は、動物へのポ リペプチドの直接注射により、または動物へのポリペプチドの投与により得られ 得る。この動物は、好ましくは非ヒトである。次いで、このようにして得られた 抗体は、ポリペプチド自体に結合する。このようにして、ポリペプチドのフラグ メントのみをコードする配列でさえも、ネイティブなポリペプチド全体に結合す る抗体を生成するために使用され得る。次いで、このような抗体は、そのポリペ プチドを発現する組織からポリペプチドを単離するために使用され得る。 モノクローナル抗体の調製のために、細胞株の連続培養により産生される抗体 を提供する任意の技術が使用され得る。例としては、ハイブリドーマ技術(Kohle rおよびMilstein,1975,Nature,256:495-497)、トリオーマ技術、ヒトB細胞 ハイブリドーマ技術(Kozborら,1983,Immunology Today 4:72)、およびヒトモ ノクローナル抗体を産生するためのEBVハイブリドーマ技術(Coleら,1985,Mono clonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R.Liss,Inc.,77-96頁)が挙げら れる。 単鎖抗体を産生するために記載された技術(米国特許第4,946,778号)を、本発 明の免疫原性ポリペプチド産物に対する単鎖抗体を生成するために適合させ得る 。 本発明を以下の実施例を参照にしてさらに記載する;しかし、本発明はこのよ うな実施例に限定されないことが理解されるべきである。すべての部または量は 、他に明記しない限り重量基準である。 以下の実施例の理解を容易にするために、頻繁に現れる特定の方法および/ま たは用語を記載する。 「プラスミド」は、小文字のpの前および/または後の大文字および/または 数字により明示される。本明細書中の出発プラスミドは、市販であり、制限無く 公然と入手可能であるか、または公開された手順に従って入手可能なプラスミド から構築され得る。さらに、記載されるプラスミドと等価のプラスミドが当該分 野で公知であり、そして当業者には明らかである。 DNAの「消化」は、DNA中の特定の配列でのみ作用する制限酵素でそのDNAを触 媒反応的に切断することをいう。本明細書中で使用される種々の制限酵素は、市 販されており、そしてそれらの反応条件、補因子、および他の必要条件は当業者 に公知のものが使用された。分析目的には、代表的には1μgのプラスミドまた はDNAフラグメントが、約2単位の酵素とともに約20μlの緩衝溶液中で使用され る。プラスミド構築のためのDNAフラグメントを単離する目的には、代表的には 5〜50μgのDNAが、20〜250単位の酵素で、より大きな容量中で消化される。特 定の制限酵素のための適切な緩衝液および基質量は、製造者により特定される。 37℃にて約1時間のインキュベーション時間が通常使用されるが、しかしこれは 供給者の指示に従って変わり得る。消化後、反応物をポリアクリルアミドゲル上 で直接電気泳動して所望のフラグメントを単離する。 切断フラグメントのサイズ分離は、Goeddel,D.ら,Nucleic Acids Res.,8:40 57(1980)により記載された8%ポリアクリルアミドゲルを使用して行われる。 「オリゴヌクレオチド」は、一本鎖ポリデオキシヌクレオチドまたは2つの相 補的なポリデオキシヌクレオチド鎖のいずれかをいい、これらは化学的に合成さ れ得る。このような合成オリゴヌクレオチドは、5'リン酸を有さず、従ってキ ナーゼの存在下でリン酸とATPとを添加しなければ別のオリゴヌクレオチドと連 結しない。合成オリゴヌクレオチドは、脱リン酸化されていないフラグメントに 連結する。 「連結」は、2つの二本鎖核酸フラグメントの間でリン酸ジエステル結合を形 成するプロセスをいう(Maniatis,Tら、前出、146頁)。他に提供されていなけれ ば、連結は公知の緩衝液および条件で、ほぼ等モル量の連結されるべきDNAフラ グメント0.5μgあたり10単位のT4 DNAリガーゼ(「リガーゼ」)を用いて達成さ れ得る。 他に記載しない限り、形質転換は、Graham,F.およびVan der Eb,A.,Virolo gy,52:456-457(1973)の方法に記載のように実施した。実施例1 :Ckβ-4の細菌発現および精製 Ckβ-4をコードするDNA配列(ATCC第75848号)を、プロセスされたCkβ-4タン パク質(推定シグナルペプチド配列を除く)の5'配列および3'配列に対応する PCRオリゴヌクレオチドプライマーを用いて最初に増幅する。Ckβ-4に対応する さらなるヌクレオチドを、それぞれ5'配列および3'配列に付加した。5'オリ ゴヌクレオチドプライマーは、配列5'CCCGCATGCAAGCAGCAAGCAACTTT3'(配列番 号5)を有し、これはSphI制限酵素部位(太字)、それに続く成熟タンパク質を コードする配列の第2ヌクレオチドから始まるCkβ-4コード配列(下線)の17ヌ クレオチドを含む。ATGコドンは、SphI部位に含まれる。ATGに続く次のコドンで は、最初の塩基はSphI部位由来であり、残る2つの塩基は、推定成熟タンパク質 の最初のコドンの第2および第3塩基に対応する。結果として、その構築物にお いて、アミノ酸MQAは成熟タンパク質配列のアミノ末端で付加される。3'配列、 5'AAAGGATCCCATGTTCTTGACTTTTTTACT3'(配列番号6)は、Bam HI部位(太字) に相補的な配列を含み、そしてその後停止コドンの前の遺伝子特異的配列の21ヌ クレオチドが続く。制限酵素部位は、細菌発現ベクターpQE-70(Qiagen,Inc., 9259 Eton Avenue,Chatsworth,CA、91311)上の制限酵素部位に対応する。pQE -70は、抗生物質耐性(Ampr)、細菌の複製起点(ori)、IPTG調節可能プロモー ターオペレーター(P/O)、リボソーム結合部位(RBS)、6-Hisタグ、および制 限酵素部位をコードする。次いで、pQE-70をSphIおよびBamHIで消化した。増幅 配列をpQE-70に連結し、そしてヒスチジンタグおよびRBSをコードする配列とイ ンフレームで挿入した。次いで、連結混合物を用いて、E.coli株(商標M15/rep 4でQiagenから入手可能)をSambrook,J.ら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Laboratory Press,(1989)に記載の手順により形質転換し た。M15/rep4はプラスミドpREP4の多数のコピーを含有する。これは、lacIリプ レッサーを発現し、そしてまたカナマイシン耐性(Kanr)を付与する。形質転換 体をLBプレート上で増殖するそれらの能力により同定し、そしてアンピシリン/ カナマイシン耐性コロニーを選択した。プラスミドDNAを単離し、制限分析によ り確認した。所望の構築物を含むクローンを、Amp(100μg/ml)とKan(25μg/m l)との両方を補充したLB培地における液体培養で一晩(O/N)増殖させた。O/N 培養物を用いて1:100〜1:250の比で大規模な培養物に接種した。細胞を、光学 密度600(O.D.600)が0.4と0.6との間になるまで増殖させた。次いで、IPTG(「 イソプロピル-B-D-チオガラクトピラノシド」)を加えて1mMの最終濃度にした 。IPTGは、lacIリプレッサーを不活化することにより、P/Oを解放(clear)し遺 伝子発現の増加を誘導した。細胞をさらに3〜4時間増殖させた。次いで、細胞 を遠心分離により収集した。細胞ペレットをカオトロピック薬剤6Mグアニジン HCl中で可溶化した。明澄化後、可溶化Ckβ-4を、6-Hisタグを含有するタンパク 質が強固に結合することを可能とする条件下で、ニッケル−キレートカラム上で のクロマトグラフィーによりこの溶液から精製した(Hochuli,E.ら、J.Chroma tography 411:177-184(1984))。Ckβ-4(>98%純粋)を6MグアニジンHCl(pH5 .0)中でカラムから溶出させた。GnHClからのタンパク質の再生を、いくつかのプ ロトコルによって達成し得る(Jaenicke,R.およびRudolph,R.,Protein Struc ture‐A Practical Approach,IRL Press,New York(1990))。まず、透析工程 を利用して、GnHCLを除去する。あるいは、Niキレートカラムから単離した精製 タンパク質を、減少する直線GnHCL勾配にかけることにより、第2カラムに結合 させ得る。タンパク質を、カラムに結合させている間に再生させ、そして続いて 250mMイミダゾール、150mM NaCl、25mM Tris-HCl(pH7.5)、および10%グリセロ ールを含む緩衝液で溶出する。最後に、可溶性タンパク質を、5mM重炭酸アンモ ニウムを含む貯蔵緩衝液に対して透析する。実施例2 :MCP-4の細菌性発現および精製 MCP-4をコードするcDNA配列(ckβ-10とも呼ばれる)(これは、ATCC番号7584 9での寄託物のヒトcDNA中に存在する)は、プロセス化MCP-4タンパク質(シグナ ルペプチド配列を引いたもの)の5'配列および3'配列およびMCP-4遺伝子の3'ベ クター配列に対応するPCRオリゴヌクレオチドプライマーを用いて最初に増幅す る。MCP-4に対応するさらなるヌクレオチドを5'配列および3'配列それぞれに付 加した。5'オリゴヌクレオチドプライマーは、配列(配列番号7)5'CCCGCATGCA GCCAGATGCACTCAACG 3'は、SphI制限酵素部位(太字)、それに続いて成熟タンパ ク質をコードする配列から始まる19ヌクレオチドのMCP-4コード配列(下線)を 含む。ATGコドンは、SphI部位に含まれる。3'配列(配列番号8) 5'AAAGGATCCA GTCTTCAGGGTGTGAGCT3'は、BamH1部位(太字)に相補的な配列、それに続いて終 止コドンに先行する19ヌクレオチドの遺伝子特異的配列を含む。これらの制限酵 素部位は、細菌の発現ベクターpQE-70(Qiagen,Inc.9259 Eton Avenue,Chats worth,CA,91311)上の制限酵素部位に対応する。pQE-70は、抗生物質耐性(Am pr)、細菌の複製の起点(ori)、IPTG-制御可能プロモーターオペレーター(P/ O)、リボソーム結合部位(RBS)、6-Hisタグおよび制限酵素部位をコードする 。次いで、pQE-70をSphIおよびBamHIで消化した。増幅した配列をpQE-70に連結 し、そしてヒスタジンタグおよびRBSをコードする配列とインフレームで挿入し た。次いで、連結混合物を用いて、Sambrook,Jら、Molecular Cloning:A Labor atory Manual,Cold Spring Laboratory Press,(1989)に記載される手順によっ て、M15/rep 4の登録商標でQiagenから入手可能なE.coli株を形質転換した。M1 5/rep4はプラスミドpREP4の多数のコピーを含有する。このプラスミドは、lacI リプレッサーを発現し、そしてまたカナマイシン耐性(Kanr)を付与する。形質 転換体をLBプレート上で増殖するそれらの能力により同定し、そしてアンピシリ ン/カナマイシン耐性コロニーを選択した。プラスミドDNAを単離し、制限酵素 分析により確認した。所望の構築物を含むクローンを、Amp(100μg/ml)とKan (25μg/ml)との両方を補充したLB培地における液体培養で一晩(O/N)増殖さ せた。O/N培養物を用いて1:100〜1:250の比で大規模な培養物に播種する。細胞 を、光学密度600(O.D.600)が0.4〜0.6の間になるまで増殖させた。次いで、IP TG(「イソプロピル-B-D-チオガラクトピラノシド」)を加えて1mMの最終濃度 にする。IPTGは、lacIリプレッサーを不活性化し、P/Oを解放して遺伝子発現の 増加を誘導する。細胞をさらに3〜4時間増殖させた。次いで、細胞を遠心分離 により収集した。細胞ペレットをカオトロピック薬剤6MグアニジンHCl中で可 溶化した。清澄化後、可溶化したMCP-4(Ckβ-10とも呼ばれる)を、6-Hisタグ を含有するタンパク質により密接に結合し得る条件下で、ニッケル−キレートカ ラムにおけるクロマトグラフィーによりこの溶液から精製する(Hochuli,Eら、 J.Chromatography 411:177-184(1984))。MCP-4(>98%純粋な)を6Mグアニ ジンHCl pH5.0でカラムから溶出した。GnHClからのタンパク質再生をいくつかの プロトコル(Jaenicke,R.およびRudolph,R.,Protein Structure‐A Practic al Approach,IRL Press,New York(1990))によって達成し得る。最初に、段階 透析を利用してGnHClを除去する。あるいは、Ni-キレートカラムから単離した精 製タンパク質を、漸減する直線状GnHCL勾配を実行する第2のカラムに結合させ 得る。タンパク質をカラムに結合している間に再生させ、次いで250mMイミダゾ ール、150mM NaCl、25mM Tris-HCl pH7.5および10%グリセロールを含有する緩 衝液で溶出する。最後に、可溶性タンパク質を、5mM炭酸水素アンモニウムを含 有する保存緩衝液に対して透析する。次いで、タンパク質をSDS-PAGEゲル上で分 析した。実施例3 :COS細胞における組換えCkβ-4の発現 プラスミド、Ckβ-4HAの発現は、以下を含有するベクターpcDNAI/Amp(Invitr ogen)に由来する:1)SV40の複製起点、2)アンピシリン耐性遺伝子、3)E.col i の複製起点、4)CMVプロモーター、それに続くポリリンカー領域、SV40イント ロンおよびポリアデニル化部位。Ckβ-4前駆体全体およびその3'末端にインフレ ームでHAタグをコードするDNAフラグメントを、ベクターのポリリンカー領域に クローン化した。それゆえ、組換えタンパク質発現は、CMVプロモーター下で指 揮される。HAタグは、以前に記載(I.Wilson,H.Niman,R.Heighten,A Cher enson,M.Connolly、およびR.Lerner,1984,Cell 37,767)されたインフル エンザ赤血球凝集素タンパク質に由来するエピトープに対応する。標的タンパク 質へのHAタグの融合は、HAエピトープを認識する抗体を用いる組換えタンパク質 の容易な検出を可能にする。 プラスミド構築ストラテジーは以下に記載される: Ckβ-4をコードするDNA配列、ATCC受託番号第75848号を、以下の2つのプライ マーを用いてクローン化されたオリジナルESTにおいてPCRによって構築した:5' プライマー(配列番号9)5’GGAAAGCTTATGTGCTGTACCAAGAGTTT3'は、HindIII部位 、それに続いて開始コドンから始まる20ヌクレオチドのCkβ-4コード配列を含む ;3'配列(配列番号10)5'CGCTCTAGATTAAGCGTAGTCTGGGACGTCGTATGGGTAACATGGTTC CTTGACTTTTT3'は、XbaI部位、翻訳終止コドン、HAタグおよびCkβ-4コード配列 の最後部の20ヌクレオチド(終止コドンを含まない)に相補的な配列を含む。 それゆえ、PCR産物は、HindIII部位、インフレームで融合したHAタグが続くCkβ -4コード配列、HAタグに隣接する翻訳終結終止コドン、およびXbaI部位を含む。 PCR増幅したDNAフラグメントおよびベクター、pcDNAI/Ampを、HindIIIおよびXba I制限酵素により消化し、そして連結した。連結混合物を、E.coli SURE株(Str atagene Clonlng Systems,11099 North Torrey Pines Road,La Jolla,CA 920 37から入手可能)に形質転換し、形質転換した培養物をアンピシリン培地プレー トに播種し、そして耐性コロニーを選択した。プラスミドDNAを形質転換体から 単離し、そして正しいフラグメントの存在について制限酵素分析で試験した。組 換えCkβ-4の発現のために、COS細胞をDEAE-DEXTRAN法により発現ベクターを用 いてトランスフェクトした(J.Sambrook、E.Fritsch、T.Maniatis、Molecula r Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Laboratory Press,(1989))。C kβ-4HAタンパク質の発現を、放射性標識および免疫沈降法により検出した(E. Harlow,D.Lane,Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Labo ratory Press,(1988))。細胞を、トランスフェクションの2日後、35S-システ インで8時間標識した。次いで、培養培地を収集し、そして細胞を界面活性剤( RIPA緩衝液(150mM NaCl、1%NP-40、0.1%SDS、50mM Tris(pH7.5))で溶解させ た(Wilson,I.ら、同上37:767(1984))。細胞溶解物および培養培地の両方を、H A特異的モノクローナル抗体により沈降させた。沈降したタンパク質をSDS-PAGE により分析した。実施例4 :COS細胞における組換えMCP-4の発現 プラスミド、MCP-4-HA(Ckβ−10HAとも呼ばれる)の発現は、以下を含有する ベクターpcDNAI/Amp(Invitrogen)に由来する:1)SV40の複製起点、2)アンピ シリン耐性遺伝子、3)E.coliの複製起点、4)CMVプロモーター、それに続くポ リリンカー領域、SV40イントロンおよびポリアデニル化部位。MCP-4前駆体全体 およびその3'末端にインフレームで融合したHAタグをコードするDNAフラグメン トを、ベクターのポリリンカー領域にクローン化した。それゆえ、組換えタンパ ク質発現は、CMVプロモーター下で指揮される。HAタグは、以前に記載(I.Wils on,H.Niman,R.Heighten,A Cherenson,M.Connolly)およびR.Lerner,19 84,Cell 37,767)されたインフルエンザ赤血球凝集素タンパク質に由来するエ ピトープに対応する。標的タンパク質へのHAタグの融合は、HAエピトープを認識 する抗体を用いる組換えタンパク質の容易な検出を可能にする。 プラスミド構築ストラテジーは以下に記載される: MCP-4(Ckβ-10とも呼ばれる)(これは、ATTC受託番号第75849号におけるDNA 中のcDNA挿入物に存在する)をコードするDNA配列を、以下の2つのプライマー を用いてクローン化されたオリジナルESTにおいてPCRによって構築した:5'プラ イマー(配列番号11)5’GGAAAGCTTATGAAAGTTTCTGCAGTGC3'は、HindIII部位、それ に続いて開始コドンから始まる19ヌクレオチドのMCP-4コード配列を含む;3'配 列(配列番号12)5'-CGCTCTAGAT CAAGCGTAGT CTGGGACGTC GTATGGGTAA GTCTTCAGG GTGTGAGCT-3'は、XbaI部位、翻訳終止コドン、HAタグおよびMCP-4コード配列の 最後部の20ヌクレオチド(終止コドンを含まない)に相補的な配列を含む。それ ゆえ、PCR産物は、HindIII部位、インフレームで融合したHAタグが続くMCP-4コ ード配列、HAタグに隣接する翻訳終結終止コドン、およびXbaI部位を含む。PCR で増幅したDNAフラグメントおよびベクター、pcDNAI/Ampを、HindIIIおよびXbaI 制限酵素により消化し、そして連結した。連結混合物を、E.coli SURE株(Stra tagene Clonlng Systems,11099 North Torrey Pines Road,La Jolla,CA 9203 7から入手可能)に形質転換し、形質転換培養物をアンピシリン培地プレートに 播種し、そして耐性コロニーを選択した。プラスミドDNAを形質転換体から単離 し、そして正しいフラグメントの存在について制限酵素分析で試験した。組換え MCP-4(Ckβ-10としても知られる)の発現のために、COS細胞をDEAE-DEXTRAN法 により発現ベクターでトランスフェクトした(J.Sambrook、E.Fritsch、T.Ma niatis、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Laboratory Pr ess,(1989))。MCP-4HAタンパク質の発現を、放射性標識および免疫沈降法によ り検出した(E.Harlow,D.Lane,Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spr ing Harbor Laboratory Press,(1988))。細胞を、トランスフェクションの2 日後、35S-システインで8時間標識した。次いで培養培地を収集し、そして細胞 を界面活性剤(RIPA緩衝液(150mM NaCl、1%NP-40、0.1%SDS、0.5%DOC、50mM Tris(pH7.5))で溶解させた(Wilson,I.ら、同上37:767(1984))。細胞溶 解物および培養培地の両方を、HA特異的モノクローナル抗体により沈降させた。 沈降したタンパク質をSDS-PAGEにより分析した。実施例5 :バキュロウイルス発現系を用いるMCP-4のさらなるクローニングおよ び発現 全長のMCP-4タンパク質(Ckβ-10タンパク質とも呼ばれる)をコードするATCC 受託番号第75849号におけるDNA中のcDNA配列を、この遺伝子の5'配列および3'配 列に対応するPCRオリゴヌクレオチドプライマーを用いて以下のように増幅した : 5'プライマーは、配列(配列番号13)5'-CGCGGGATCC TTAACCTTCA ACATGAAA-3' を有し、そしてBamHI制限酵素部位(太字)、それに続く真核生物細胞における 翻訳の開始に効率的なシグナルに類似する12のヌクレオチド(J.Mol.Biol.19 87,196,947-950,Kozak,M.)を含み、次いでMCP-4コード配列の最初の6ヌク レオチドが存在する(翻訳の開始コドン「ATG」に下線を付する)。 3'プライマーは、配列(配列番号14)5'-CGCGGGTACC TTAACACATA GTACATTTT-3 'を有し、そして制限エンドヌクレアーゼAsp781の切断部位およびMCP-4遺伝子の 3'非翻訳配列に相補的な19ヌクレオチドを含む。増幅した配列を、市販のキット (「Genecleanl」BIO 101 Inc.,La Jolla,Ca.)を用いて、1%アガロースゲ ルより単離した。次いで、このフラグメントをエンドヌクレアーゼBamHIおよびA sp781で消化し、次いで1%アガロースゲルで再び精製した。このフラグメント を、F2と命名する。 ベクターpA2(pVL941ベクターの改変体、下記)を、バキュロウイルス発現系 を用いるMCP-4タンパク質の発現のために用いる(総説について以下を参照のこ と:Summers,M.D.およびSmith,G.E.1987,A manual of methods for baculov irus vectors and insect cell culture procedures,Texas Agricultural Expe rimental Station Bulletin No.1555)。この発現ベクターは、Autographa cal ifornica核多角体病ウイルス(AcMNPV)の強いポリヘドリンプロモーター、それ に続く制限エンドヌクレアーゼBamHIおよびAsp781の認識部位を含む。シミアン ウイルス(SV)40のポリアデニル化部位を、効率的なポリアデニル化のために用 いる。組換えウイルスを容易に選択するために、E.coli由来のβガラクトシダー ゼ遺伝子をポリヘドリンプロモーターと同方向に挿入し、その後ろにポリヘドリ ン遺伝子のポリアデニル化シグナルが続く。ポリヘドリン配列を、同時トランス フェクトされる野生型ウイルスDNAの細胞媒介性相同組換えのためにウイルス配 列で両端で隣接させる。多くの他のバキュロウイルスベクターが、pRG1の代わり に用いられ得た。例えば、pAc373、pVL941、およびpAcIM1である(Luckow,V.A. およびSummers,M.D.、Virology,170:31-39)。 プラスミドを制限酵素BamHIおよびAsp781で消化し、次いで当該分野で公知の 手順により仔ウシ腸ホスファターゼを用いて脱リン酸化した。次いで、このDNA を1%アガロースゲルより単離した。このベクターDNAをV2と命名する。 フラグメントF2および脱リン酸化プラスミドV2を、T4 DNAリガーゼで連結した 。次いで、E.coli HB101細胞を形質転換し、そして酵素BamHIおよびAsp781を用 いて、MCP-4遺伝子を有するプラスミドpBacMCP-4(pBacCkβ-10としても知られ る)を含む細菌を同定した。クローン化フラグメントの配列を、DNA配列決定に より確認した。 5μgのプラスミドpBacMCP-4を、リポフェクション法(Felgnerら、Proc.Nat l.Acad.Sci.USA,84:7413-7417(1987))を用いて、1.0μgの市販の線状化し たバキュロウイルス(「BaculoGoldTM baculovirus DNA」,Pharmingen,San Di ego,CA.)とともに同時トランスフェクトした。 1μgのBaculoGoldTMウイルスDNAおよび5μgのプラスミドpBacMCP-4を、50μ lの血清含有しないグレース培地(Life Technologies Inc.,Gaithersburg,MD )を含むマイクロタイタープレートの無菌ウェル中で混合した。その後、10μl のリポフェクチンおよび90μlのグレース培地を添加し、混合し、そして室温に て15分間インキュベートした。次いで、そのトランスフェクション混合物を、血 清非含有グレース培地1mlを有する35mm組織培養プレート内に播種されたSf9昆虫 細胞(ATCC CRL 1711)に滴下した。プレートを、新たに加えられた溶液を混合 するために、前後に振盪した。次いでプレートを、27℃で5時間インキュベート した。5時間後、トランスフェクション溶液をプレートから除去し、そして10% ウシ胎児血清を補充した1mlのグレース昆虫培地を添加した。プレートをインキ ュベーターに戻し、そして27℃で4日間培養を続けた。 4日後、上清を収集し、そしてSummersおよびSmith(前出)による記載と同様 にプラークアッセイを行った。改変法として、青く染色されたプラークの容易な 単離を可能にする、「Blue Gal」(Life Technologies Inc.,Gaithersburg)を 有するアガロースゲルを用いた。(「プラークアッセイ」の詳細な記述はまた、 Life Technologies Inc.、Gaithersburg、で配布される昆虫細胞培養法およびバ キュロウイルス学の使用者ガイド(9〜10頁)においても見出され得る)。 ウイルスの系列希釈物を細胞に加えた4日後、青く染色されたプラークをエッ ペンドルフピペットのチップで拾った。次いで、組換えウイルスを含む寒天を、 200μlのグレース培地を含むエッペンドルフチューブに再懸濁した。寒天を、短 かい遠心分離により除去し、そして組換えバキュロウイルスを含む上清を、35mm ディッシュに播種されたSf9細胞に感染させるために用いた。4日後、これらの 培養ディッシュの上清を収集し、次いで4℃で保存した。 Sf9細胞を、10%熱失活化FBSを補充したグレース培地中で増殖させた。細胞を 、感染効率(MOI)2で組換えバキュロウイルスV-MCP-4で感染させた。6時間後 、その培地を除去し、そしてメチオニンおよびシステインを除いたSF900 II培地 (Life Technologies Inc.,Gaithersburg)に置き換えた。42時間後、5μCiの35 S-メチオニンおよび5μCiの35Sシステイン(Amersham)を添加した。細胞 をさらに16時間インキュベートし、その後細胞を遠心分離により収集し、そして 標識されたタンパク質をSDS-PAGEおよびオートラジオグラフィーにより可視化し た。 実施例6〜12 バキュロウイルス発現系およびショウジョウバエ細胞発現系を用いるMCP-4(Ck β-10とも呼ばれる)の発現ならびに発現されたMCP-4の特徴付け 以下の実施例6〜12を、すぐ下に一般的に記載された改変およびさらなる技術 を用いて上記のように、ならびに特定の実施例それ自身のように実行した。(本 明細書中の他のところで記載されるように、MCP-4はまた、Ckβ-10と呼ばれそし て知られる) クローニングおよび発現 MCP-4をコードする完全長cDNAをバキュロウイルス発現ベクター(PharMingen )中にクローン化し、SF9細胞に、製造業者の指示に従って組換えバキュロウイ ルスを感染させ、そして細胞上清を低速遠心分離によって収集した。上清を、プ ロテアーゼインヒビターの反応混液(20μg/ml ペファブロック(pefabloc)SC、 1μg/mlロイペプチン、1μg/ml E64および1mM EDTA)で処理し、そして組換 えタンパク質を、ヘパリンアフィニティー、陽イオン交換、およびサイズ排除ク ロマトグラフィーによって精製した。95%以上の純度のタンパク質を、電子スプ レー質量分析法によって分析し、そして配列決定した。 ケモカイン 比較のために用いるケモカイン、MCP-1、MCP-2、MCP-3、RANTES、MIP-1αおよ びエオタキシンを、確立されたプロトコルClark-Lewisら、Biochemistry 30:312 8-3135(1991)に従って化学的に合成した。 細胞 単球(Uguccioniら、Eur.J.Immunol.25:64-68(1995))、および好中球(Pe veriら、J.Exp.Med.167:1547-1559(1988))を、Swiss Red CrossのCentral L aboratoryによって供給されるドナー血液バフィーコートから90%より高い純度 で単離した。同じ供給源を、血液リンパ球(Loetscherら、FASEB J.8:1055-106 0(1994))の単離のために使用した。ヒトCD4+およびCD8+T細胞クローンを培養 液中にて維持し、そしてLoetscherら、FASEB J.8:1055-1060(1994)に従って使 用した。健常個体からの新鮮な血液を使用して、デキストラン沈降分離、続いて パーコール密度勾配遠心分離、そして抗CD16 mABコート磁性ビーズを用いるネガ ティブ選択によって好酸球を精製した(Rotら、Exp.Med.179:8960-8964(1995) )。実施例6 :バキュロウイルス発現系におけるMCP-4(Ckβ-10とも呼ばれる)の発 現 MCP4のコード配列を含むバキュロウイルストランスファーベクターの構築 本実施例のための発現ベクターを、およそ上記のように作製した。プラスミド ベクターpAP2を使用して、MCP-4を発現させた。このプラスミドは、Gentzら、Eu r.J.Biochem.210 545-554(1992)によって記載されるpNR704の誘導体である。 E.coliβ-ガラクトシダーゼ遺伝子を、組換え体の選択を容易にするためにベク ター中に導入した。 以下のPCRオリゴヌクレオチドを使用して、MCP-4コード配列を単離して、そし て増幅した。 前向きプライマー(配列番号15): 逆向きプライマー(配列番号16) 増幅後、フラグメントを、制限酵素BamHIおよびAsp718で消化し、次いで発現 ベクターに挿入した。これは多面体プロモーターの下流にこれらの制限部位を含 む。 ベクターおよびインサートの適切な挿入および方向性を制限分析およびDNA配 列決定によって確認した。 組換えバキュロウイルスの単離 MCP-4 cDNAを含む発現ベクターの5μgおよび線状化バキュロウイルスDNAの1 μg(BaculoG0LD TM,Phamingen,San Diego,CA)をリポフェクチン法を使用し てSf9細胞に同時トランスフェクトした。3〜4日後、上清を採集した。次いで 、一連の限界希釈を行い、そして単一の青く染色されたプラークを単離した。 本実施例において使用する昆虫細胞株Sf9は周知であり、そして容易に利用可 能である。例えば、それは、アメリカンタイプカルチャーコレクション:とりわ けATCC CRL 1711から得られら得る。 MCP-4の精製 Sf9細胞を、2%FBSを含有するEX-CELL 400培地中で27℃にて増殖させた。感 染前に、細胞を低速遠心分離によって回収し、そして培地を血清を含まないEX-C ELL培地に置換した。6時間後、細胞をMOI=2で感染させた。感染約72時間後、細 胞を低速度遠心分離によって除去した。上清を、プロテアーゼインヒビターのカ クテル(20μgml pefabloc SC、1μg/mlロイペプチン、1μg/ml IE-64、およ び1mM EDTA)で処理した。上清を、一次捕獲のために、強陽イオン交換カラムI poros 50HS、(Perseptive Biosystem)に通過させた。組換えMCP-4タンパク質 を、25mM酢酸ナトリウム(pH6)中の1M NaClで溶出し、次いでヘパリン親和性ク ロマトグラフィー(poros 20 HET1,Perseptive Biosystem)によってさらに精 製した。得られたMCP-4タンパク質を、サイズ排除クロマトグラフィー(Sephacr yl S200HR、Pharmacia)によってポリッシュした。サイズクロマトグラフィー後 に得られた精製したMCP-4は、約95%以上純粋であった。この物質を、質量分析 法およびミクロシークエンシングによってさらに分析した。 精製した物質を、標準的な質量スペクトル分析によって分析した。 精製したMCP-4もまた、周知で日常的な技術を使用してミクロシークエンシン グによって分析した。この目的のために、精製した物質を、SDSポリアクリルア ミドゲル電気泳動(Novex4〜20%ゲル)に適用し、そしてProBlottメンブレン (Applied Biosystems,Inc.(ABI))にトランスブロツトした。Ponceau S(4 %酢酸中に0.2%)での染色後、タンパク質バンドを切り出し、「Blot Cartridg e」に置き、次いでGas-phase Blot cyclerを用いるABI-494型シークエンサー(P erking-Elmer-Applied Biosystems,Inc.)を使用するN-末端アミノ酸配列分析 に供した。 分析結果 バキュロウイルス発現系を使用するクローン化した遺伝子由来のMCP-4の発現 によって、いくつかの形態のMCP-4が生じた。 バキュロウイルス発現系において図1のcDNAを発現することによって作製し、 上記のように、18%尿素(Padrinesら、FEBS Lett.352:231-235(1994))を含有 するSDS PAGE上での電気泳動によって単離し、そして特徴付けたMCP-4は、見か けのMr約8,000ダルトンを有する単一の、やや広いバンドを生じた。夾雑タンパ ク質は示さなかった。 精製した調製物の質量分析は、それぞれ8,576および8,754ダルトンの質量を有 する2つの主な成分を生じた。 ミクロシークエンシングによって、MCP-4の3つの成熟形態(それらは、NH2末 端で数残基ごと長さにおいて異なる)を明らかにした。 これらのMCP-4ポリペプチドの配列を、全長cDNA(それはまた、MCP-3およびエ オタキシンと一列に整列されて示される)でコードされるアミノ酸配列とともに 図5に示す。MCP-4の主な形態は、これらのタンパク質と60%アミノ酸同一性を 有し、そしてRANTES、MIP-1α、およびMIP−1βと29%、39%、および41%同一 性を有する。 2つの密接に関連する改変体の混合物を以下に記載の活性アッセイのために使 用した。実施例7 :MCP-4は、種々の血球の化学走性を刺激する 化学走性を、単球および好酸球については5μm孔、ならびにリンパ球につい ては3μm孔を有するポリビニルピロリドン(polyvinylprrolidone)を含まない ポリカーボネートメンブレン(Nucleopore)を使用する48ウェルチャンバー(Ne uro Probe,Cabin John,MD,USA)中で調べ、20mM hepes(pH7.4)、および1% 低温殺菌血清タンパク質溶液(5%PPL SRK;Swiss Red Cross Laboratory、Bern 、Switzerland)を補充したRPMI 1640を使用してケモカインを溶解し、それを下 部ウェルに置き、そして細胞(1上部ウェル当たり50,000単球または好酸球およ び100,000リンパ球)を懸濁した。37℃にて60分後、メンブレンを除去し、PBSで 上部側を洗浄し、固定し、そして染色した。全てのアッセイを3通りで行い、そ して移動した細胞を、1,000倍拡大で5つの無作為に選択した領域で数えた。自 然に起こる移動を、化学誘引物質の非存在下において測定した。 MCP-4は、単球、好酸球、およびリンパ球の移動を(図6、7、および8に示 すように)典型的な二峰性濃度依存性で誘導した。 単球に対する活性は、図6におけるグラフ(B)で示されるように最大の効果 が観察された移動細胞の数および濃度(100nM)によって示される効率および強 さの両方の面においてMCP-3の活性に匹敵した。かつての研究(Uguccioniら、Eu r.J.Immunol.25:64-68(1995))と一致して、MCP-1は、これらの細胞に対して いくらか有効でかなり強力であり、1nMで最大効果に達した。 MCP-4はまた、図7に示すようにCD4+およびCD8+Tリンパ球の強い移動を誘導 した。その効力は、MCP-1の効力と類似であったが、1nM MCP-1と比較して最大 の効果のために10〜100nMのMCP-4を必要とした。両方の型のT細胞のいくつかの 移動もまた10nMと1μMとの間の濃度でエオタキシンを用いて観察された。新た に調製した血液リンパ球は、クローン化された細胞に対して効果的であったケモ カインのいずれにも応じて移動しなかった。 図8において示されるように、好酸球に対して、MCP-4は、エオタキシンと類 似する移動を惹起し、10nM〜30nMで最大であった。MCP-3は匹敵する効率を有し たが、その最大有効濃度は100nMであった。エオタキシンおよびMCP-3の両方はこ れらの細胞に対して強力な誘引物質であった。MCP-1は、好酸球に対して化学誘 引物質ではなく、ネガティブコントロールとして役立った。実施例8 :MCP-4(Ckβ-10とも呼ばれる)は、N-アセチル-β-D-グルコサミニダ ーゼを放出するように細胞を刺激する Uguccioniら、Eur.J.Immunol.25:64-68(1995)は、化学刺激に応じたN-アセ チル-β-D-グルコサミニダーゼの放出を測定することは、単球の応答を定量的に 測定するための特に信頼性があり、かつ都合の良い方法であることを示した。ケ モカインに対する単球応答性を、そこで記載されるように正確に測定した。 簡略には、0.3mlの予熱した培地(136mM NaCl、4.8mM KCl、1.2mM KH2PO4、1 mM CaCl2、20mM Hepes(pH7.4)、5mM D-グルコース、および1mg/ml脂肪酸を含 まないBSA)中の1.2×106単球のサンプルをサイトカラシンB(2.7μg/ml)で2 分間予め処理し、そしてケモカインで刺激した。3分後、反応を氷上で冷却する ことおよび遠心分離(6,000、3分)によって停止させ、そして上清中の酵素活 性を決定した。 図6、グラフ(A)に示されるように、MCP-4に曝露される細胞は刺激され、 大量のリソゾーム酵素(例えば、N-アセチル-β-D-グルコサミニダーゼ)を放出 した。この点に関して、MCP-4は、MCP-2と同じくらい強力であり、そして他の単 球化学走性タンパク質の効果と類似した。対照的に、RANTESは、酵素の放出をあ まり刺激せず、そしてエオタキシンによる放出の刺激は全くなかった。 同様に、好中球によるエラスターゼ放出を、Peveriら、J.Exp.Med.167:154 7-1559(1988)に記載される方法に従って、ケモカインに対する応答性を決定する ために測定した。MCP-4は、これらの実験において好中球によるエラスターゼ放 出を刺激しなかった。実施例9 :MCP-4(Ckβ-10とも呼ばれる)は、サイトゾルの遊離Ca2+を調節する サイトゾルの遊離Ca2+濃度([Ca2+])における変化を、基本的にvon Tscharne rら、Nature 324:369-372(1986)によって記載されるように、標準的な技術を使 用して、単球、好酸球、およびリンパ球において測定した。 136mM NaCl、4.8mM KCl、1mM CaCl2、5mMグルコース、および20mM HEPES、p H7.4を含有する緩衝液中で106細胞当たり0.2nmolのfura-2アセトキシメチルエス テルを用いて37℃での30分間のインキュベーションによって、細胞にfura-2をロ ードした。遠心分離後、furaロード細胞を、同じ緩衝液中に再懸濁し(106細胞 /ml)、そして、ケモカインで37℃にて刺激した。次いで[CaCl2]-関連蛍光変化 を記録した。 [Ca2+]の急速かつ一過性の上昇を、単球、リンパ球、および好酸球のMCP-4刺 激後に観察した。上昇の速度および大きさはMCP-4濃度とともに増加した。[Ca2+ ]の最大上昇を、10〜100nM間の濃度で得た。MCP-4およびMCP-1は、CD4+Tリンパ 球およびCD8+Tリンパ球の両方に対して類似の濃度依存[Ca2+]一過性誘導を示し た。MIP-1αおよびエオタキシンは、両方の型の細胞において、ずっと小さいが 、有意な[Ca2+]変化を誘導した。この点に関して、これらのサイトカインのより 低い強さは、Loetscherら、FASEB J.8:1055-1060(1994)による以前の報告およ びそれらが弱いリンパ球誘引物質であるという他の報告と一致する。実施例10 :レセプター使用/脱感作実験 レセプター使用を、短い間隔での反復ケモカイン刺激によって引き起こされる [Ca2+]の変化をモニターすることによって試験した。曝露措置の結果としての脱 感作は、レセプター利用の手段を提供する。測定を、Uguccioniら、Eur.J.Imm unol.25:64-68(1995)によって単球について記載されるように正確に90秒間隔 を使用して行った。測定を単球および好中球において行った。 MCP-1またはMCP-3を用いる単球の刺激は、MCP-4に対する応答性を消失させ、 これは、新規のケモカインがこれらの単球化学走性タンパク質とレセプターを共 有することを示す。対照的に、RANTESまたはMIP-1αを用いる刺激はこのアッセ イにおけるMCP-4応答性に影響しなかった。 反対の極性の試験において、まず、MCP-4で刺激された単球はMCP-1、RATES、 およびMIP-1αに対する応答がかなり少なく、MCP-3に対する応答がわずかに少な かった。脱感作は、MCP-4の濃度とともに増加した。 結果はまた、MCP-4が、他の単球化学走性タンパク質とレセプターを共有し、 そしてMCP-4が、RANTESおよびMIP-1αを結合するレセプターを認識することを示 す。 好酸球において、MCP-4は、MCP-3、RANTES、およびエオタキシンとは著しい交 差脱感作を示した。実際、MCP-4は、エオタキシンおよびMCP-3による後続刺激に 対する応答を抑制し、RANTESによる応答を顕著に減少させた。従って、MCP-4は これらの細胞に対する主なアゴニストであるようである。結果は、MCP-4はMCP-3 、RANTES、およびエオタキシンとレセプターを共有することを示す。 対照的に、MCP-4を用いる刺激は、MIP-1αに対する好酸球の応答に影響を与え なかった。従って、MIP-1αレセプターは明らかにMCP-4を認識もしないし、結合 もしない。同じレセプターは、RANTESを結合するようであり、これはMCP-4で刺 激された細胞に対して多少の活性を維持した。実施例11 :drosophila発現系におけるMCP-4(Ckβ-10とも呼ばれる)の発現 MCP-4をコードする全長cDNAを周知で容易に利用可能なdrosophila細胞発現に おいて、この系においてクローン化した遺伝子を発現させるための日常的技術を 使用して発現させた。 発現させたMCP-4は、cDNAを発現させた細胞から調製し、次いでポリペプチド およびタンパク質を特徴づけるための周知で日常的な技術を使用して特徴づけら れた。 MCP-4のいくつかの形態が、発現細胞において見出された。これは、短縮化さ れたアミノ末端およびカルボキシル末端を有するMCP-4ならびに翻訳後修飾を含 むMCP-4を含む。 特に、drosophila細胞は、以下の差異を除いて、図1に記載されたアミノ酸配 列を有するMCP-4を発現した。 N-末端配列は以下のように変化した: Dro1:QGLKAQPD Dro2:pyroQGLKAQPD Dro3++:LNVPST、これらは、C-末端配列の異なる欠失によって異なる3つの形 態を生じる。特に、DRO3は、図5において示すようにT、T(des3)およびA( des5)カルボキシル末端で見出された。 全配列を図5において記載する。 実施例12:drosophila発現系において産生されたMCP-4(Ckβ-10とも呼ばれる )のアッセイ drosophila細胞において発現される異なる形態のMCP-4を上記の技術を使用し て活性についてアッセイした。 Dro1およびDro2は、化学走性アッセイにおいて単球、PBL細胞、およびEOL-3細 胞を移動させ、そしてそれらの両方は、Ca2+動員アッセイにおいて活性であった 。 Dro3は、実質的に減少した生物活性を示し、そして実際、アンタゴニストとし て使用され得る。実施例13 :CKβ-4は皮質性ニューロンの生存を増強する 皮質細胞を妊娠17日でのラット胎児から得た。単一の細胞懸濁液の調製に続い て、細胞を血清含有培地中で15,000細胞/ウェルの密度でプレートした。24時間 後培地を無血清培地に換え、そして試験因子を添加した。培地を一日置きに換え 、そして試験因子を再び添加した。 6〜7日後、細胞生存度を、生細胞および死細胞の同時測定を提供する2色蛍 光を使用して測定した。このアッセイにおける生細胞を、細胞内エラスターゼ活 性によって決定し、細胞浸透カルセインAM(ほとんど非蛍光性)のカルセイン( 強い蛍光性)への変換によって定量する。生細胞は、ほぼ一般的にエステラー ゼ活性を発現し、ポリカチオン性、蛍光性カルセインを生じる。従って、アッセ イにおいて生細胞は、均一の強い緑色蛍光を産生する。アッセイは、520nmでの 励起が使用され得、培養物中における生存可能な全細胞数を測定するように校正 され得る。Molecular Probesから市販のLive/Dead Cell Assay Kitを使用してア ッセイが本実施例に適切であるように、アッセイを実施し得る。 図9に示すようにCKβ-4(黒四角)は、HGO100(白四角)に対すると同様に、 培養中の皮質ニューロン細胞生存を刺激する。 各点は6つ複製培養物についての平均を示す。実施例14 :CKβ-4は皮質ニューロンの成長を増大させる 皮質ニューロンの培養物を調製し、そして標準的技術に従って維持した。試験 因子の存在下で6〜7日後、培養物中に存在する神経フィラメントタンパク質の 量をELISAによって測定した。 図10において示されるように、10〜100ng/mlの濃度でのCKβ-4はbFGF-10と同 様に神経突起成長を増強する。結果は、6つの複製培養物を示すものである。実施例15 :CKβ-4は、末梢血リンパ球の化学走性を誘導する Ckβ-4およびMCP-1に応答する末梢血リンパ球の化学走性を上記の方法によっ て測定した。 図11に示すように、Ckβ-4は1〜10ng/mlで、MCP-1の飽和での活性と匹敵する 活性のピークを示す。 本発明の多くの改変および変更は上記の技術を考慮して可能であり、従って添 付の請求の範囲の範囲内において、本発明は、詳細に記載される以外の方法で実 施され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 11/06 A61P 29/00 17/06 31/00 29/00 35/00 31/00 37/06 35/00 37/08 37/06 C07K 14/52 37/08 16/18 C07K 14/52 C12N 1/15 16/18 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12N 15/00 ZNAA 5/10 5/00 A C12P 21/02 A61K 37/02 (72)発明者 リー,ハオドン アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ジャーマンタウン,フォックス ラン 303,オブザベーション コート 18 (72)発明者 アダムス,マーク アメリカ合衆国 メリーランド 20997, ノース ポトマック,デュフィーフ ドラ イブ 15205 (72)発明者 リマ,ソランジェ ヘンシュケ アメリカ合衆国 メリーランド 20904, シルバー スプリング,フェアランド パ ーク ドライブ 13404 (72)発明者 アルダーソン,ラルフ アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ガイザースバーグ,オーチャード ビュー ロード 12125 (72)発明者 リー,ユーリン アメリカ合衆国 メリーランド 20874, ジャーマンタウン,マクカビン レーン 12922 (72)発明者 パーメリー,デイビッド アメリカ合衆国 メリーランド 20852, ロックビル,パークエッジ ドライブ 11512 (72)発明者 ホワイト,ジョン アメリカ合衆国 ペンシルバニア 19320, コーツビル,ジェニファー ドライブ 332 (72)発明者 アッペルバウム,エドワード アメリカ合衆国 ペンシルバニア 19422, ブルー ベル,ビレッジ サークル 830

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下からなる群から選択される単離されたポリヌクレオチド: (a)図1の推定アミノ酸配列を有するCkβ-4ポリペプチド、あるいは該ポリペ プチドのフラグメント、アナログまたは誘導体をコードするポリヌクレオチド; (b)ATCC受託番号75848に含まれるcDNAによりコードされたアミノ酸配列を有す るCkβ-4ポリペプチド、あるいは該ポリペプチドのフラグメント、アナログまた は誘導体をコードするポリヌクレオチド; (c)図2の推定アミノ酸配列を有する図2のMCP-4ポリペプチドのアミノ酸残基 28〜93の配列中に含まれるMCP-4ポリペプチド、あるいは該ポリペプチドのフラ グメント、アナログまたは誘導体をコードするポリヌクレオチド;および (d)ATCC受託番号75849に含まれるcDNAによりコードされたアミノ酸配列を有す るMCP-4ポリペプチド、あるいは該ポリペプチドのフラグメント、アナログまた は誘導体をコードするポリヌクレオチド。 2.前記ポリヌクレオチドがDNAである、請求項1に記載のポリヌクレオチド。 3.前記ポリヌクレオチドがRNAである、請求項1に記載のポリヌクレオチド。 4.前記ポリヌクレオチドがゲノムDNAである、請求項1に記載のポリヌクレオ チド。 5.前記ポリヌクレオチドが、図1の推定アミノ酸配列を有するCkβ-4をコード する、請求項2に記載のポリヌクレオチド。 6.前記ポリヌクレオチドが、図2および5に記載の残基1〜98、17〜98、20〜 98、22〜98、24〜98、28〜98、28〜95および28〜93からなる群から選択されるア ミノ酸配列を有するMCP-4をコードする、請求項2に記載のポリヌクレオチド。 7.前記ポリヌクレオチドが、ATCC受託番号75848のcDNAによりコードされたCk β-4ポリペプチドをコードする、請求項2に記載のポリヌクレオチド。 8.前記ポリヌクレオチドが、ATCC受託番号75849のcDNAによりコードされたMCP -4ポリペプチドをコードする、請求項2に記載のポリヌクレオチド。 9.図1に示されるCkβ-4のコード配列を有する、請求項1に記載のポリヌクレ オチド。 10.図2に示されるMCP-4のコード配列を有する、請求項1に記載のポリヌク レオチド。 11.ATCC受託番号75848として寄託されたCkβ-4のコード配列を有する、請求 項2に記載のポリヌクレオチド。 12.ATCC受託番号75849として寄託されたCkβ-4のコード配列を有する、請求 項2に記載のポリヌクレオチド。 13.請求項2に記載のDNAを含むベクター。 14.請求項13に記載のベクターで遺伝子操作された宿主細胞。 15.ポリペプチドを産生する方法であって:前記DNAによりコードされたポリ ペプチドを請求項14に記載の宿主細胞から発現させる工程を包含する、方法。 16.ポリペプチドを発現し得る細胞を産生する方法であって、請求項13に記 載のベクターで細胞を遺伝子操作する工程を包含する、方法。 17.請求項2に記載のDNAにハイブリダイズ可能であり、かつCkβ-4活性を有 するポリペプチドをコードする、単離されたDNA。 18.請求項2に記載のDNAにハイブリダイズ可能であり、かつMCP-4活性を有す るポリペプチドをコードする、単離されたDNA。 19.(i)図1の推定アミノ酸配列を有するCkβ-4ポリペプチド、ならびにそ れらのフラグメント、アナログおよび誘導体;(ii)ATCC受託番号75848に含まれ るcDNAによりコードされたCKβ-4ポリペプチド、ならびに該ポリペプチドのフラ グメント、アナログおよび誘導体;(iii)図2および5に記載の残基1〜98、17 〜98、20〜98、22〜98、24〜98、28〜98、28〜95および28〜93からなる群から選 択されるアミノ酸配列を有するMCP-4ポリペプチド、ならびにそれらのフラグメ ント、アナログおよび誘導体;ならびに(iv)ATCC受託番号75849に含まれるcDNA によりコードされたMCP-4ポリペプチド、ならびに該ポリペプチドのフラグメン ト、アナログおよび誘導体からなる群から選択される、ポリペプチド。 20.前記ポリペプチドが、図1の推定アミノ酸配列を有するCkβ-4である、請 求項19に記載のポリペプチド。 21.前記ポリペプチドが、(iii)に記載の群から選択されるMCP-4ポリペプチド である、請求項19に記載のポリペプチド。 22.請求項19に記載のポリペプチドに対する抗体。 23.請求項19に記載のポリペプチドに対するアンタゴニスト。 24.Ckβ-4の必要性を有する患者の処置方法であって:該患者に請求項19に 記載のCkβ-4ポリペプチドの治療的有効量を投与する工程を包含する、方法。 25.Ckβ-4を阻害する必要性を有する患者の処置方法であって:該患者に請求 項23に記載のCkβ-4アンタゴニストの治療的有効量を投与する工程を包含する 、方法。 26.MCP-4の必要性を有する患者の処置方法であって:該患者に請求項19に 記載のMCP-4ポリペプチドの治療的有効量を投与する工程を包含する、方法。 27.MCP-4を阻害する必要性を有する患者の処置方法であって:該患者に請求 項23に記載のMCP-4アンタゴニストの治療的有効量を投与する工程を包含する 、方法。 28.請求項19に記載のポリペプチドおよび薬学的に受容可能なキャリアを含 む薬学的組成物。 29.前記治療的有効量のポリペプチドが、患者に該ポリペプチドをコードする DNAを提供し、そして該ポリペプチドをインビボで発現させることにより投与さ れる、請求項24に記載の方法。 30.前記治療的有効量のポリペプチドが、患者に該ポリペプチドをコードする DNAを提供し、そして該ポリペプチドをインビボで発現させることにより投与さ れる、請求項26に記載の方法。
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