JP2001516592A - ミクロソームトリグリセリド転移タンパク質プロモーターにおける遺伝学的多型及びその使用 - Google Patents

ミクロソームトリグリセリド転移タンパク質プロモーターにおける遺伝学的多型及びその使用

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JP2001516592A JP2000511901A JP2000511901A JP2001516592A JP 2001516592 A JP2001516592 A JP 2001516592A JP 2000511901 A JP2000511901 A JP 2000511901A JP 2000511901 A JP2000511901 A JP 2000511901A JP 2001516592 A JP2001516592 A JP 2001516592A
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フレデリク・カルペ
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ユーロナ・メディカル・アーベー
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Abstract

(57)【要約】 図1に示された配列を含む単離された核酸であり、上記配列は92位でT残基;175位でG残基;185位でT残基;197位でG残基;及び上述の組み合わせよりなる群から選択されたヌクレオチドを含むことを特徴とする単離された核酸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミクロソームトリグリセリド転移タンパク質(MTP)をコードす
る遺伝子における対立遺伝子多型に関する。本発明はさらに、(i)心臓血管疾
患に対する患者の素因を評価するために患者における;及び(ii)有効な治療
結果を引き起こすであろう最適な治療摂生を決定するために、治療の必要のある
患者における、MTP対立遺伝子パターンの決定に関する。
【0002】
【従来の技術】
特に低密度リポタンパク質(LDL)−コレステロールの形態における上昇し
た血清コレステロールは、心臓血管疾患についての主要な危険因子である。LD
Lのタンパク質構成要素、アポリポタンパク質B(ApoB)は、肝臓から分泌
され、apoB分泌の相対的な効率は、LDLの血漿濃度の重要な決定因子であ
る。ミクロソームトリグリセリド転移タンパク質(MTP)は、apoB分泌に
おいて重要は役割を演じる。従って、MTP発現または活性を改変するいずれか
の現象が、apoB分泌に影響し、それによって血清LDL−コレステロール濃
度に影響する。
【0003】 MTPは、(i)MTP特異的97kDaポリペプチド及び(ii)多機能5
5kDaタンパク質ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)という二つのサブユニ
ットを含むヘテロダイマーである(Gordon等, Trends Cell Biol., 5: 317-321,
1995)。MTP機能は、apoB含有リポタンパク質の集合及び分泌に必ず必要 とされる。非apoB分泌細胞は、もしMTP遺伝子がapoB遺伝子と共に提
供されたならば、apoB分泌細胞に変換され得る(Gordon等, Proc. Natl. Aca
d. Sci. (USA), 9 1: 7628-7632, 1994; Leiper等, J. Biol. Chem., 269: 2195
1-21954, 1994)。逆に、通常apoBを分泌する細胞におけるMTP活性の阻害
は、apoB分泌の劇的な減少を引き起こす(Jamil等, Proc. Natl. Acad. Sci.
(USA), 9 3: 11991-11995, 1996; Haghpassand等, J. Lipid. Res., 3 7:1468-
1480, 1996)。例えばMTPコード領域における突然変異を含む細胞におけるよ うな、MTP活性の完全な欠損は、無βリポタンパク質血症を引き起こす(Sharp
等, Nature, 365: 65-69, 1993; Shoulders等, Hum. Mol. Gen., 2: 2109-2116,
1993; Narcisi等, Am. J. Hum. Gen., 5 7: 1298-13, 1995)。
【0004】 MTP遺伝子のプロモーター領域は、哺乳動物種間で高く保存され、異なる細
胞タイプで、及び代謝調節因子に応答してMTP発現を調節する潜在的なコント
ロール配列を含む。ヒトMTPプロモーターの転写活性は、インスリンによって
抑制され、コレステロールによって促進される(Haoan等, J. Biol. Chem., 269:
28737-28744, 1994)。インスリン応答性は、HepG2ヒト肝ガン細胞におい て証明された(Lin等, J. Lipid Res., 3 6: 1073-1081, 1995)。高脂肪またはコ
レステロール富化食餌のいずれかを与えられたハムスターにおける肝細胞は、よ
り高濃度のMTP mRNAを含むことが示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
心臓血管疾患と関連する高い罹患率および死亡率は、心臓血管疾患に罹患する
より高いまたはより低い危険を有する患者の同定を可能にする方法及び組成物に
対する必要性が存在することを意味する。最も有効な治療結果を引き起こす治療
摂生の同定を可能にする方法及び組成物に対する必要性も存在する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、心臓血管疾患に罹患する患者の素因の事前の評価を可能にする方法
及び組成物を提供する。本方法は、ミクロソームトリグリセリド転移タンパク質
(MTP)をコードする遺伝子における多型の対立遺伝子パターンを決定するこ
とによって実施される。本発明における使用のためのMTP遺伝子は、プロモー
ター配列、イントロン配列、タンパク質コード配列、及び5'-及び3'-非翻訳配列
を含む。
【0007】 一つの実施態様として、図1に示された配列の92位でプロモーター配列が評
価され、この位置でのGまたはT残基の存在が決定される。本発明を実施する上
で有用な他の多型の非制限的な例は、図1に示された配列の175位(A/G)
;185位(A/T);及び197位(A/G)の多型を含む。
【0008】 本発明は、図1に示された配列を含む単離された核酸を提供し、ここで該配列
は、一つ以上の以下のヌクレオチドを含む:92位でのT残基;175位でのG
残基;185位でのT残基;及び197位でのG残基。該核酸は、DNAまたは
RNAを制限することなく含み、例えばMTP対立遺伝子パターンの決定のため
のプローブとして使用され得る。
【0009】 本発明は、以下の工程を含む患者における心臓血管疾患に対する素因を決定す
るための診断方法を包含する: (i)患者におけるミクロソームトリグリセリド転移タンパク質(MTP)をコ
ードする遺伝子の対立遺伝子パターンを同定すること; (ii)該患者のMTP対立遺伝子パターンを、健康なヒトの相当する対立遺伝
子パターン、及び現在または将来の心臓血管疾患の一つ以上の臨床上の指標を有
する該対立遺伝子パターンと比較すること;及び (iii)上記相当する対立遺伝子パターンの何れが、該患者の対立遺伝子パタ
ーンと最も相同かを決定すること; ここで、もし該患者のMTP対立遺伝子パターンが、心臓血管疾患の臨床上の指
標を有するヒトの相当する対立遺伝子パターンと最も相同であるならば、該患者
は、心臓血管疾患に罹患する素因を有する。本発明はまた、MTP対立遺伝子パ
ターンと、現在または将来の心臓血管疾患の一つ以上の臨床上の指標の存在また
は不存在の間の統計学的に有意な相関関係を確立することを包含する。
【0010】
【発明の実施の形態】
ここで引用される全患者、特許出願、文献及び他の材料は、参考として完全に
ここに含まれる。矛盾ある場合には、定義も含めて本明細書が優先するように企
図される。
【0011】 定義 1.ミクロソームトリグリセリド転移タンパク質(MTP)は、リン脂質表面間
でのトリグリセリド、コレステロールエステル及びリン脂質の輸送を触媒する。
MTPの97kDaサブユニットをコードする遺伝子を含む配列は、登録番号S7
1339, S74103, HSMTP, HSMTTP, S74104及びHSMTPE1-18の下で、GENBANKに寄託さ
れている。55kDaタンパク質ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)サブユニ
ットをコードする遺伝子を含む配列は、登録番号S37207, E03087, HUMPROD01, H
SP2SISOM, HSU19948, E06719及びHUMPROD04の下でGENBANKに寄託されている。
【0012】 2.ここで使用される「対立遺伝子」は、同じ遺伝子の一つのバージョンに対し
て、ヌクレオチド配列において一つ以上の差異を含む遺伝子の別のバージョンを
表す。特定の対立遺伝子についての個々の「同型接合体」は、該遺伝子の両コピ
ーが同じ対立遺伝子を含むものを指す。特定の対立遺伝子についての個々の「異
型接合体」は、該遺伝子の二つのコピーが異なる対立遺伝子を含むものを指す。
【0013】 3.ここで使用される「対立遺伝子多型」は、遺伝子内のヌクレオチド配列にお
けるバリエーションを表し、そこでは全体の集団における異なる個体が、該遺伝
子の異なる変異型を発現しているであろう;「対立遺伝子パターン」は、所定の
個体中の一つまたはいくつかの遺伝子における対立遺伝子多型の組み合わせを指
す。
【0014】 4.ここで使用される「現在または将来の心臓血管疾患の臨床上の指標」は、心
臓血管疾患の診断または予後と関連する全ての生理学的及び/または分子的指標
を包含する。
【0015】 5.ここで使用されるDNAの「増幅」は、DNA配列の混合物中の特定のDN
A配列の濃度を増大するためのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の使用を表す。
PCRの説明については、Saiki等, 1988, Science, 239: 487を参照。
【0016】 6.DNAの「化学的配列決定」は、DNAが個々の塩基特異的反応を使用して
無作為に切断されるMaxam及びGilbertの方法のような方法を表す(Maxam-Gilbert
配列決定法, Maxam及びGilbert, 1977, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74: 560)
【0017】 7.DNAの「酵素的配列決定」は、一本鎖DNAがコピーされ、DNAポリメ
ラーゼを使用して無作為に終結されるSangerの方法のような方法を表し、本分野
で周知の該方法を変形を含む(Sanger等, 1977, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 7
4: 5463)。
【0018】 8.用語、「一本鎖構造的多型分析」(SSCP)は、二つの種の雑種形成及び
引き続きゲル電気泳動によるミスマッチ検出を含む、二つのDNAの間の配列の
差異を検出するための方法を指す(Ravnik-Glavac等, Hum. Mol. Genet., 3: 801
, 1994)。
【0019】 9.「HOT切断」は、二つの種の雑種形成及び引き続き化学的切断によるミス
マッチ検出を含む、二つのDNAの間の配列の差異を検出するための方法として
ここで定義される(Cotton等, Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 85: 4397, 1988) 。
【0020】 10.「変性勾配ゲル電気泳動」(DDGE)は、濃度変化した変性剤を含むゲ
ルによる電気泳動を使用して、単一塩基対変化と同程度小さい配列の差異に基づ
いて同一の長さの二つのDNA断片を分離する方法を指す(Guldberg等, Nuc. Ac
ids Res., 22: 880, 1994)。
【0021】 11.ここで使用される「配列特異的オリゴヌクレオチド」は、プロスタノイド
レセプター遺伝子における対立遺伝子バリエーションまたは突然変異を検出する
ために使用可能なオリゴヌクレオチドの関連セットを指す。
【0022】 12.ここで使用される「核酸」または「ポリヌクレオチド」は、ポリリボヌク
レオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチドまたはポリリボ−ポリデオキシリ
ボヌクレオチドの混合物のいずれかの、いずれかの長さのプリン及びピリミジン
含有ポリマーを指す。これは一本鎖及び二本鎖分子、即ちDNA−DNA、DN
A−RNA及びRNA−RNAハイブリッドを指し、同様にアミノ酸骨格に塩基
を接合することによって形成される「タンパク質核酸」(PNA)を指す。これ
はまた、修飾された塩基を含む核酸を含む。
【0023】 13.ここで使用される「単離された」核酸またはポリペプチドは、由来する環
境(例えばそれが天然で生ずるものであれば天然環境)から取り出された核酸ま
たはポリペプチドを指す。単離された核酸またはポリペプチドは、それがもとも
と会合している細胞構成成分の約50%以下、好ましくは約75%以下、最も好
ましくは約90%以下を含む。
【0024】 14.デザインされた配列「から得た」核酸またはポリペプチド配列は、デザイ
ンされた配列の領域に相当する配列を指す。核酸配列については、これは該配列
と相同なまたは相補的な配列、同様に「配列保存的変異体」及び「機能保存的変
異体」を包含する。ポリペプチド配列については、これは「機能保存的変異体」
を包含する。配列保存的変異体は、所定のコドン位置において一つ以上のヌクレ
オチドの変化が、当該位置にコードされたアミノ酸の改変を引き起こさないもの
である。機能保存的変異体は、一つのアミノ酸を同様の物理化学的特性(例えば
酸性、塩基性、疎水性等のような)を有するアミノ酸で置換することを制限する
ことなく含む、ポリペプチド中の所定のアミノ酸残基が、天然のポリペプチドの
全体の構造及び機能を改変せずに変化されたものである。「機能保存的」変異体
は、デザインされたポリペプチドに対して特異的な抗体を導くことができるいず
れかのポリペプチドをも含む。
【0025】 15.「プローブ」は、標的タンパク質中の配列と、該プローブ中の少なくとも
一つの配列の相補性のため、標的領域における配列とハイブリッド構造を形成す
る核酸またはオリゴヌクレオチドを指す。
【0026】 16.核酸の少なくとも一つの鎖が、定義された緊縮条件の下で別の核酸の鎖に
対してアニール可能な場合、核酸は互いに「雑種形成」する。雑種形成の緊縮性
は、例えばa)雑種形成及び/または洗浄が実施される温度、及びb)雑種形成
及び洗浄溶液のイオン強度及び極性(例えばホルムアミド)、同様に他のパラメ
ーターによって決定される。雑種形成は、二つの核酸が顕著に相補的な配列を含
むことを必要とする;しかしながら、雑種形成の緊縮性に依存して、ミスマッチ
は許容されるだろう。核酸を雑種形成するための適切な緊縮性は、該核酸の長さ
及び相補性の程度、本分野で周知の変数に依存する。
【0027】 17.ここで使用される「サンプル」は、例えば患者から単離された組織または
液体(血漿、血清、脳脊髄液、リンパ、涙、唾液、母乳、膿、及び組織滲出液及
び切片を制限することなく含む)のような生物学的サンプル、若しくはインビト
ロの細胞培養物構成物から得られた生物学的サンプル、同様に環境または研究室
的方法から得たサンプルを指す。
【0028】 18.MTP遺伝子または特定の配列に相当するcDNAは、該配列の固有の特
性を変化しない特定の配列における改変を含むように解される。付加的なヌクレ
オチドが、一般的な組換えDNA操作の一部としてMTP遺伝子の5'または3'末
端に加えられてもよいと解されよう。さらに、配列保存的DNA置換、即ちコー
ドされたアミノ酸配列を変化しないタンパク質コード領域の配列中の変化もまた
考慮されてもよい。
【0029】 19.ここで使用される「免疫原性構成成分」は、特異的な抗体、即ち特異的な
タンパク質、ペプチド、または化学的分子に対して高い親和性で結合する抗体の
生産を導くことが可能なタンパク質、ペプチド、または化学的分子を指す。
【0030】 20.ここで使用される「治療上の摂生」は、心臓血管疾患と関連する症状及び
現象を除去または好転するための方法を制限することなく指す。上記方法は、食
事、生活習慣、及び運動摂生の改変;粥腫切除術、血管形成術、及び冠状動脈バ
イパス術のような侵襲性または非侵襲性手術;及びACEインヒビター、アンギ
オテンシンIIレセプターアンタゴニスト、利尿剤、アルファ−アドレナリン受
容体アンタゴニスト、強心性配糖体、ホスホジエステラーゼインヒビター、ベー
タ−アドレナリン受容体アンタゴニスト、カルシウムチャンネルブロッカー、H
MG−CoAレダクターゼインヒビター、及び有機物の亜硝酸塩のような薬学的
干渉を制限することなく含む。その活性が、心臓血管疾患と関連する特定の対立
遺伝子パターンと相関的であることが未だ周知でない薬学的試薬での干渉もまた
、「治療上の摂生」のこの定義の下に含まれる。
【0031】 21.ここで使用される「最も有効な治療結果」は、最小で最低のひどさの副作
用で、心臓血管疾患の最も効果的な好転、除去または予防が生ずる治療摂生の実
施または適用の結果を指す。
【0032】 本発明者は、ヒトミクロソームトリグリセリド転移タンパク質(MTP)のプ
ロモーター領域内の遺伝学的多型の存在及び性質を、驚くべきことに且つ予期せ
ず発見した。彼らはさらに、特定のMTPプロモーター多型、LDL−コレステ
ロールの血清濃度及び心臓血管疾患の危険の間の直接的相関関係を発見した。か
くして、患者におけるMTPプロモーター配列の対立遺伝子パターンは、各種の
形態の心臓血管疾患に対する素因の指標として機能し得る。本発明は、プローブ
を含むMTPプロモーター変異体をコードする単離された核酸;及び全体の集団
内での患者のこれらの多型を検出するための該単離された核酸を使用する方法を
提供する。同様に、MTPタンパク質コード配列内の多型は、血漿LDL−コレ
ステロールにおける差異とも相関すると予測され、それによって心臓血管疾患に
対する素因の指標として機能する。また、患者のMTPプロモーター対立遺伝子
パターン及び/またはMTPコード配列対立遺伝子パターンを決定することを含
む、心臓血管疾患に対する患者の素因を決定する方法も、本発明によって包含さ
れる。
【0033】 MTPプロモーター配列多型: MTPプロモーター配列内のいくつかの多型配列が同定されている。以前に同
定されたMTPプロモーター配列、及び示された多型配列が、図1に示される。
【0034】 略記すると、MTPプロモーター配列は、30−45歳の20人の無作為に選
択された健康なコーカサス人男性において決定された。ポリメラーゼ連鎖反応(
PCR)がMTPプロモーター領域を増幅するために使用され、増幅されたDN
Aが配列決定された(例えば以下の実施例1参照)。一つの一般的な多型(G−
>T置換)が、MTP転写開始部位から92位上流に位置する。第二の一般的な
多型(A−>T置換)が、185位に位置する。あまり一般的ではない多型もま
た、175位(A−>G)及び388位(A−>G)で同定された。
【0035】 さらに、これらの対立遺伝子多型の頻度を、184人のスウェーデン人男性で
評価した。MTP−92 G/T多型の頻度は0.75/0.25であり、MT P185 A/T多型の頻度は0.68/0.32であった。表1は、この集団 におけるMTPプロモーター対立遺伝子パターンの分布を示す。
【0036】
【表1】
【0037】 これらの多型の機能的重要性は、(i)インビトロで転写因子と相互作用する
、及び(ii)完全な細胞において転写を刺激する多型的MTPプロモーター配
列の能力を試験することによって調べられた。これらの実験は、以下の実施例2
に詳細に説明される。略記すると、電気的移動度シフトアッセイは、92G変異
体が、493T変異体と比較してさらなる核タンパク質を結合することを示した
。さらに、92多型を包含する最小のプロモーター配列の縦列のコピーが、クロ
ラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子に結合され、H
epG2細胞内で発現された場合、92T変異体は、92G変異体の約二倍の転
写活性のレベルを示した。
【0038】 ヒト患者においては、MTPプロモーター対立遺伝子パターンと血漿リポタン
パク質濃度の間には直接的な相関関係が存在する(例えば以下の実施例3参照)
。92T対立遺伝子について同型接合体を有する患者は、92G対立遺伝子につ
いて同型接合体を有する患者及び異型接合体を有する患者と比較して、顕著に低
い血漿LDL−コレステロール、全コレステロール、及びトリグリセリド濃度を
有した。かくして、本発明に従って、患者のMTPプロモーター対立遺伝子パタ
ーンの決定は、心臓血管疾患に罹患する患者の素因を示すことができる。
【0039】 本発明は、MTPプロモーター対立遺伝子多型を含む単離された核酸を提供し
、ここで該配列は、一つ以上の下記残基を含む;92位でT残基;175位でG
残基;185位でT残基;197位でG残基。特定の実施態様として、本発明は
、ここで開示されたMTPプロモーター変異体配列の全てまたは一部を含む単離
された核酸断片を包含する。該断片は、少なくとも約8ヌクレオチドの長さ、好
ましくは少なくとも約12ヌクレオチドの長さ、最も好ましくは少なくとも約1
5−20ヌクレオチドの長さである。
【0040】 上述のMTPプロモーター対立遺伝子変異体に雑種形成するまたはそれから得
られた核酸もまた、本発明によって包含される。一つの実施態様として、本発明
は、以下に定義された雑種形成条件の下で、該対立遺伝子変異体配列、またはそ
れらの相補体と雑種形成可能な単離された核酸に関する。 − 4×SSC、10×Denhardt(1×Denhardtは、1%Ficoll、1%ポリビニ
ルピロリドン、1%BSA(ウシ血清アルブミン)であり;1×SSCは、0.
15MのNaCl及び0.015Mのクエン酸ナトリウム、pH7より成る)の
組成を有する溶液での、65℃で6時間、MTPプロモーター対立遺伝子変異体
の核酸と雑種形成可能な核酸を結合した支持体(ニトロセルロースフィルターま
たはナイロン膜)の予備雑種形成処理; − プローブ、特に放射性活性プローブとして、MTPプロモーター対立遺伝子
変異体の配列から得られ、100℃で3分の処理によって事前に変性された核酸
を含む、4×SSC、1×Denhardt、25mM NaPO4,pH7,2mM E DTA,0.5% SDS,100μg/mlの音波処理されたサケ精子DNA の組成を有する緩衝溶液による、該支持体と接触させた予備雑種形成溶液の置換
。; − 65℃で12時間のインキュベーション; − (i)65℃で45分間、2×SSC,1×Denhardt,0.5%SDSでの
4回の洗浄;(ii)65℃で45分間、0.2×SSC,0.1×SSCでの
2回の洗浄;及び(iii)65℃で45分間、0.1×SSC,0.1%SD
Sでの洗浄を含む、連続的な洗浄。
【0041】 本発明はまた、45℃で15分間の2×SSCでの連続的な洗浄を含む、40
℃を使用すること以外上述の条件の下でMTPプロモーター対立遺伝子変異体と
特異的に雑種形成する特性を示すいずれかの核酸を包含する。
【0042】 上述の雑種形成の条件は、雑種形成のための好ましい条件を構成するが、該条
件に制限されることはなく、上述のプローブ及び核酸の認識及び雑種形成の特性
に何れの態様でも影響しないで修正できると解されよう。
【0043】 雑種形成及び膜の洗浄の間の塩条件及び温度は、雑種形成の検出が影響される
ことなく、より高いまたはより低い緊縮性の意味で修正可能である。例えば、雑
種形成の間の温度を低下するために、ホルムアミドを加えることが可能である。
【0044】 MTPタンパク質コード配列中の対立遺伝子変異体に相当する配列を含む単離
された核酸も、本発明によって包含される。好ましい実施態様として、同型接合
体であれ異型接合体であれ、これらの対立遺伝子変異体は、野生型MTPコード
配列を含む患者と比較した、該変異体を有する患者における血漿LDL−コレス
テロールの変化と相関する。
【0045】 DNA、ベクター、及び宿主細胞 本発明を実施する際に、分子生物学、微生物学、及び組換えDNAにおける多
くの従来の方法が使用される。上記方法は周知であり、例えばSambrook等, 1989
, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 第二版, Cold Spring Harbor Lab
oratory Press, Cold Spring Harbor, New York; DNA Cloning: A Practical Ap
proach, Volumes I及びII, 1985 (D.N. Glover編); Oligonucleotide Synthesis
, 1984, (M.L. Gait編); Nucleic Acid Hybridization, 1985, (Hames及びHiggi
ns); Transcription and Translation, 1984 (Hames及びHiggins編); Animal Ce
ll Culture, 1986 (R.I. Freshney編); Immobilized Cells and Enzymes, 1986
(IRL Press); Perbal, 1984, A Practical Guide to Molecular Cloning; the s
eries, Methods in Enzymology (Academic Press, Inc.); Gene Transfer Vecto
rs for Mammalian Cells, 1987 (J.H. Miller及びM.P. Calos編, Cold Spring H
arbor Laboratory); 及びMethods in Enzymology Vol. 154及びVol. 155 (それ ぞれWu及びGrossman, 並びにWu編)において十分に説明される。
【0046】 ベクター内への本発明の配列を含む核酸(典型的にはDNA)の挿入は、該D
NA及びベクターの末端が、適合可能な制限部位を含んでいる場合、容易に達成
される。もしこれができないのであれば、平滑末端を生ずるために、制限エンド
ヌクレアーゼ切断によって生じた一般鎖DNAの突出部を切断し直すことによっ
て該DNA及び/またはベクターの末端を修飾すること、または適切なDNAポ
リメラーゼで一本鎖末端を埋めることによって同じ結果を得ることが必要であろ
う。
【0047】 別法として、例えば末端にヌクレオチド配列(リンカー)を連結することによ
って、所望されるいずれかの部位が生産されてもよい。上記リンカーは、所望の
制限部位を規定する特異的なオリゴヌクレオチド配列を含むであろう。制限部位
はまた、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の使用によっても作製され得る。例え
ば、Saiki等, 1988, Science 239: 48参照。切断されたベクター及びDNA断片
は、もし必要であればホモポリマーテーリングによって修飾されてもよい。
【0048】 該核酸は、細胞から直接単離されてもよい。別法として、ポリメラーゼ連鎖反
応(PCR)法が、テンプレートとして化学的に合成された鎖またはゲノム材料
のいずれかを使用して、本発明の核酸を生産するために使用され得る。PCRの
ために使用されるプライマーは、ここで提供される配列情報を使用して合成でき
、及び所望であれば、組換え発現のための所定のベクター内への取り込みを容易
にするために、適切な新たな制限部位を導入するようにデザインできる。
【0049】 本発明の核酸は、天然のMTP配列に隣接し、またはプロモーター、エンハン
サー、応答要素、シグナル配列、ポリアデニル化配列、イントロン、5'-及び3'-
非コード領域等を含む異種配列と連結しているであろう。該核酸はまた、当業者
に周知の多くの手段によって修飾されるであろう。上記修飾の非制限的な例は、
メチル化、「キャップ」、類似体での一つ以上の天然に存在するヌクレオチドの
置換、例えば非荷電的結合(例えばホスホン酸メチル、ホスホトリエステル、ホ
スホロアミダート、カルバマート等)及び荷電的結合(例えばホスホロチオアー
ト、ホスホロジチオアート等)での修飾といったヌクレオチド内修飾を含む。核
酸は、例えばタンパク質(例えばヌクレアーゼ、毒素、抗体、シグナルペプチド
、ポリ-L-リシン等)、インターカレーター(例えばアクリジン、ソラレン等) 、キレーター(例えば金属、放射性活性金属、鉄、酸化金属等)及びアルキレー
ターのような、一つ以上のさらなる共有結合部分を含む。PNAもまた含まれる
。該核酸は、メチルまたはエチルホスホトリエステル、若しくはアルキルホスホ
ルアミダート結合の形成によって誘導化されてもよい。さらに、本発明の核酸配
列はまた、直接または間接のいずれかで、検出可能な信号を提供可能な標識で修
飾されてもよい。例示的な標識は、放射性同位元素、蛍光分子、ビオチン等を含
む。
【0050】 本発明はまた、開示されたMTP由来配列または誘導体またはその断片を含む
核酸ベクターを提供する。各種の真核生物及び原核生物宿主における複製及び/
または発現のための、プラスミド及び真菌ベクターを含む数多くのベクターが記
載されており、遺伝子治療のために、同様に単純なクローニングまたはタンパク
質発現のために使用され得る。適切なベクターの非制限的な例は、pUCプラス
ミド、pETプラスミド(Novagen, Inc., Madison, WI)またはpRSETまたは
pREP(Invitrogen, San Diego, CA)が制限されることなく含まれ、多くの適 切な宿主細胞が、ここで開示され引用される方法で使用され、さもなければ当業
者に周知である。ベクター/宿主の特定の選択は、本発明の実施に対して必須で
はない。
【0051】 組換えクローニングベクターは、クローニングまたは発現のための一つ以上の
複製系、例えば抗生物質耐性といった宿主における選択のための一つ以上の標識
、及び一つ以上の発現カセットを含むであろう。挿入されたMTP由来配列は、
標準的な方法によって合成され、天然の供給源から単離され、またはハイブリッ
ド等として調製される。転写調節要素及び/または他のアミノ酸コード配列に対
するMTP配列の結合は、周知の方法によって達成されるであろう。適切な宿主
細胞は、電気穿孔法、CaCl2介在性DNA取り込み、真菌感染、微量注射法 、遺伝子銃、または他の確立された方法を含むいずれかの適切な方法によって適
切なように形質転換/形質導入/感染されるであろう。
【0052】 適切な宿主細胞は、細菌、古細菌、真菌特に酵母、植物及び動物細胞、特に哺
乳動物細胞を含む。特に興味があるものは、黄色ブドウ球菌、大腸菌、枯草菌、
サッカロミセス・セレビジエ、サッカロミセス・カールスバーゲンシス、チゾサ
ッカロミセス・ポンベ、SF9細胞、C129細胞、293細胞、アカパンカビ
属、及びCHO細胞、COS細胞、HeLa細胞、及び不朽化哺乳動物骨髄及び
リンパ細胞系である。好ましい複製系は、M13、ColE1、SV40、バキ
ュロウイルス、ラムダ、アデノウイルス等を含む。数多くの転写開始及び終結調
節領域が単離されており、各種の宿主における異種タンパク質の転写及び翻訳に
おいて有効であることが示されている。これらの領域、単離法、操作方法等の例
は、本分野で周知である。適切な発現条件の下で、宿主細胞は、組換え生産MT
P由来ペプチド及びポリペプチドの供給源として使用され得る。
【0053】 有利には、ベクターはまた、MTP由来タンパク質に実施可能に結合した転写
調節要素(即ちプロモーター)を含む。該プロモーターは、オペレーター部分及
び/またはリボソーム結合部位を任意に含むであろう。大腸菌と適合可能な細菌
プロモーターの非制限的な例は:β-ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)プロモー ター;ラクトースプロモーター;トリプトファン(trp)プロモーター;ar
aBAD(アラビノース)オペロンプロモーター;ラムダ由来P1プロモーター 及びN遺伝子リボソーム結合部位;並びにtrp及びlacUV5プロモーター
の配列から得られたハイブリッドtacプロモーターを含む。酵母プロモーター
の非制限的な例は、3-ホスホグリセラートキナーゼプロモーター、グリセルアル
デヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)プロモーター、ガラクトキナ ーゼ(GAL1)プロモーター、ガラクトエピメラーゼプロモーター、及びアル
コールデヒドロゲナーゼ(ADH)プロモーターを含む。哺乳動物細胞の適切な
プロモーターは、サルウイルス40(SV40)、ラウス肉腫ウイルス(RSV
)、アデノウイルス(ADV)、及びウシ乳頭腫ウイルス(BPV)から得られ
たプロモーターのようなウイルスプロモーターを制限することなく含む。哺乳動
物細胞はまた、ターミネーター配列及びポリA付加配列を必要とし、さらに発現
を増大するエンハンサー配列も含む;該遺伝子の増幅を導く配列もまた望ましい
。さらに、分泌シグナル配列及び/またはプロホルモンのプロ領域配列のような
、細菌、酵母、及び動物細胞を制限することなく含む細胞からの組換え生産物の
分泌を容易にする配列もまた含まれる。これらの配列は、本分野で十分に記載さ
れている。
【0054】 野生型または変異体MTP由来配列をコードする核酸はまた、組換え現象によ
って細胞内に導入されてもよい。例えば、上記配列は、細胞内に導入され得、そ
れによって内因性遺伝子または該遺伝子に実質的に同一の配列の部位で相同的組
換えを生ずる。非相同的組換えまたは相同的組換えによる内因性遺伝子の欠失の
ような他の組換えベースの方法も使用されてもよい。
【0055】 本発明の核酸は、遺伝学的多型の検出のためのプローブとしての、及び正常ま
たは変異体MTP由来ペプチドまたはポリペプチドの組換え生産のための鋳型と
しての使用が見出される。
【0056】 本発明に従ったプローブは、約10−100bp、好ましくは15−75bp
、最も好ましくは17−25bpの長さの単離された核酸を制限することなく含
み、該核酸はここで開示された一つ以上のMTP遺伝子由来多型的配列に、また
は多型位置にすぐ隣接した配列に高い緊縮性で雑種形成する。さらに、いくつか
の実施態様において、全長遺伝子配列はプローブとしても使用できる。一連の実
施態様において、該プローブは、上述のMTP遺伝子中の多型位置を含む。別の
一連の実施態様において、該プローブは、該多型位置にすぐ隣接する配列に相当
する。
【0057】 応用 本発明は、心臓血管疾患に罹患する危険を有する患者を同定するために、及び
所定の対立遺伝子パターンを有する患者に対する最も適切な治療上の摂生、即ち
最も有効な治療結果を導くであろう治療摂生を決定するために、患者の集団をス
クリーニングするための診断方法を提供する。該方法は、患者におけるMTP遺
伝子(プロモーター及びタンパク質コード配列を含む)の対立遺伝子パターンの
同定を含む。該方法は、特徴的な対立遺伝子パターンまたは遺伝子型を同定する
ために、変化したMTP対立遺伝子の存在について個々の患者から得た血液細胞
またはDNAを試験することを含む。一般的に、患者のMTP対立遺伝子パター
ンは、異なる試験集団における対立遺伝子パターンの分布と比較される。そのレ
セプターが分析されていることに依存して、このスクリーニングは、各種の異な
る診断用途に使用できる。
【0058】 本発明の実施において、個々の患者における異なるMTP対立遺伝子の存在が
、以下のそれぞれによって決定される:1)核酸配列決定と共にまたはそれなし
で、核酸プローブを使用して、MTPプロモーターDNA変異体、若しくはMT
P変異体をコードするDNAまたはRNAの分子検出(「遺伝子型特徴付け」)
、または2)肝臓及び腸を制限することなく含む、MTP発現組織に存在するM
TPタンパク質変異体の免疫学的検出(「表現型特徴付け」)。
【0059】 第一の実施態様として、DNAが患者から得られ、特定のMTP対立遺伝子に
相当するDNA配列の存在が決定される。該DNAは、いずれかの細胞供給源ま
たは体液から得られてよい。臨床上の実施において利用可能な細胞供給源の非制
限的な例は、血液細胞、口内粘膜細胞、腟頸管動脈細胞、尿から得た上皮細胞、
胎児細胞、または生検材料によって得られた組織中に存在するいずれかの細胞を
含む。体液細胞は、血液、尿、脳脊髄液、及び感染または炎症部位での組織滲出
液を含む。DNAは、本分野で標準的である数多くの方法のいずれかを使用して
細胞供給源または体液から抽出される。DNAを抽出するために使用される特定
の方法は、供給源の性質に依存すると解されよう。本発明における使用のために
抽出されるDNAの最小量は、約25pgである(4×109塩基対のゲノムサ イズの約5個の細胞等量物に相当する)。
【0060】 一度抽出されると、該DNAはさらなる操作なしで本発明で使用されるであろ
う。別法として、MTP遺伝子の全てまたは一部に相当するDNA領域が、PC
Rによって増幅されてもよい。この場合、増幅された領域は、プライマーとして
の使用のための特定の隣接配列の選択によって特定される。この工程での増幅は
、DNA配列の濃度を増大するという利点を提供する。増幅され得るDNA配列
の長さは、80bpから30kbpまでの範囲である(Saiki等, 1988, Science,
239: 487)。好ましくは、該レセプターの異なる対立遺伝子形態の間で異なる配
列を含む比較的短い断片を定義するプライマーが使用される。
【0061】 MTP対立遺伝子特異的DNA配列の存在は、直接的DNA配列決定、対立遺
伝子特異的オリゴヌクレオチドでの雑種形成、対立遺伝子特異的PCR、リガー
ゼ−PCR、HOT切断、変性勾配ゲル電気泳動(DDGE)、及び一本鎖構造
的多型(SSCP)を制限することなく含む、いずれかの周知の方法によって決
定され得る。直接的配列決定は、Maxam-Gilbert法を使用した化学的配列決定、 またはSanger法を使用した酵素的配列決定によって達成されてもよい。後者の場
合、特異的オリゴヌクレオチドが標準的な方法を使用して合成され、ジデオキシ
ヌクレオチド配列決定反応のためのプライマーとして使用される。
【0062】 好ましくは、患者から得たDNAは、特異的増幅プライマーを使用したポリメ
ラーゼ連鎖反応(PCR)による増幅、引き続き対立遺伝子特異的オリゴヌクレ
オチドでの雑種形成を受ける。別法として、増幅されたDNA領域のSSCP分
析が、対立遺伝子パターンを決定するために使用されてもよい。
【0063】 別法としての実施態様として、肝臓または腸から得た生検材料組織、若しくは
血液細胞が、患者から単離される。次いでMTPの異なる対立遺伝子形態の間で
区別可能な抗体が、各対立遺伝子形態の存在及び相対量を測定するために、該組
織に適用される。該抗体は、ポリクローナルまたはモノクローナルでもよく、好
ましくはモノクローナルである。細胞に結合する特異的抗体の測定は、例えば定
量的フローサイトメトリー若しくは固相酵素または固相蛍光免疫検定法といった
いずれかの周知な方法によって達成され得る。特定の対立遺伝子、同様に対立遺
伝子パターン(同型接合体または異型接合体)の存在または不存在は、周知の遺
伝子型の患者の集団から確立された基準と、患者から得た値を比較することによ
って決定される。
【0064】 別法としての実施態様として、グアニジンチオシアネート−フェノール−クロ
ロホルム抽出のような当業者に周知の標準的方法を使用して、RNAが肝臓また
は腸組織から単離される(Chomocyznski等, 1987, Anal. Biochem., 162: 156)。
次いで単離されたRNAは、特異的なオリゴヌクレオチドプライマーを使用して
、ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)によって逆転写及び増幅を結びつけて
実施される。プライマーアニーリングのための条件は、特異的な逆転写及び増幅
を確立するために選択される;かくして、増幅生成物の出現は、特定の対立遺伝
子の存在の徴候となる。別の実施態様として、MTPをコードするRNAが、逆
転写及び増幅され、その後に増幅された配列が、対立遺伝子特異的オリゴヌクレ
オチドに対する雑種形成によって、または直接的配列決定によって同定される。
【0065】 本発明はまた、例えばLDL−コレステロール濃度及び/または心臓血管疾患
における差異と関連するMTP遺伝子の新たな対立遺伝子の同定及び分析を包含
する。この実施態様において、ゲノムDNAが増幅され、または別法として、M
TPをコードするRNAが上述のように選択的に逆転写及び増幅され得る。次い
でDNA生成物は、直接的に配列決定され、該配列は、興味ある遺伝子の周知の
対立遺伝子の配列と比較される。一度新たな対立遺伝子が同定されると、対立遺
伝子特異的DNAプライマー及び/または対立遺伝子特異的抗体が、標準法によ
って調製され得る。次いでこれらの薬剤は、上述のようなMTP対立遺伝子のた
めの患者のスクリーニングのために使用され得る。本発明の実施において、特定
の臨床上の指標を示す数多くの患者のMTP対立遺伝子パターンの分布が、上述
の方法のいずれかによって決定され、異なるセットの臨床上の指標を示す年齢及
び民族起源のマッチする患者におけるMTP対立遺伝子パターンの分布と比較さ
れる。次いで2×3カイ二乗検定のような統計学的方法が、該群における対立遺
伝子頻度が同じまたは相違するかを測定するために使用される。この方法におい
て、所定の生理学的状態(例えば血清リポタンパク質濃度または特定の治療摂生
の効率を含む)と、以前に周知のまたは新規なMTP対立遺伝子パターンの間の
統計学的に有意な相関関係を確立できる。特定のMTP対立遺伝子パターンと、
特定の心臓血管疾患または症状の間の相関関係は、疾患に対する素因の重要な徴
候、及び/または特定の治療摂生に対する反応性を提供するであろう。
【0066】 診断方法及びキット 本発明は、患者におけるMTP遺伝子内の多型位置での配列の決定のためのキ
ットを提供する。該キットは、一つ以上の多型位置での配列の決定のための手段
を含み、多型パターンの分析のためのデータを任意に含むであろう。配列決定の
ための手段は、適切な核酸に基づく方法を含むであろう。好ましくは、該キット
は、適切な緩衝液、適切なコントロール試薬、及び多型位置での配列を決定する
ための説明書をも含む。該キットはまた、所望の治療摂生または他の指標と特定
の多型パターンの相関関係のためのデータを含む。
【0067】 核酸に基づく診断方法及びキット: 本発明は、生物学的サンプルにおける多型パターンを検出するための核酸に基
づく方法を提供する。MTPをコードする遺伝についてのプロモーターにおける
特定の多型位置での配列は、多型特異的プローブでの雑種形成及び直接的配列決
定を制限することなく含む、本分野で周知のいずれかの適切な手段を使用して決
定される。
【0068】 本発明はまた、核酸に基づく診断の応用のために適したキットを提供する。一
つの実施態様として、診断キットは、以下の構成成分を含む: (i)プローブDNA:プローブDNAは事前に標識される;別法として、該プ
ローブDNAは標識されず、標識化のための成分は別の容器中で該キットに含ま
れてもよい;及び (ii)雑種形成試薬:該キットはまた、もし適切であれば固相マトリックス、
及びスタンダードを含む、特定の雑種形成プロトコールのために必要とされる他
の適切に封入される試薬及び材料を含む。
【0069】 別の実施態様として、診断キットは以下のものを含む: (i)配列決定プライマー:配列決定プライマーは事前に標識され、または親和
性精製または付着部分を含んでもよい;及び (ii)配列決定試薬:該キットはまた、特定の配列決定プロトコールのために
必要とされる他の適切に封入された試薬及び材料を含む。一つの好ましい実施態
様として、該キットは、MPTプロモーターにおける以下の多型位置;92,1
75,185及び197位に隣接した配列に相当する配列決定プライマーの群、
同様に各多型配列の存在を検出するための手段を含む。
【0070】
【実施例】
以下の実施例は、本発明の非制限的な例を企図する。
【0071】 実施例1:MTP遺伝子の多型変異体をコードする核酸の単離及び決定 以下の実験は、MTP遺伝子プロモーター配列の多型変異体を同定するために
実施された。
【0072】 I.方法 ヒト患者:30−45歳の合計184人の健康なコーカサス人男性を、Stockhol
m Metropolitan区域における全ての永久居住者を含む名簿から無作為に選択した
(回答率は70%)。証拠付けられた心臓冠状脈の疾患または他のいずれかの慢
性疾患を有する男性は、排除された。実験群の平均年齢は40.3±3.4歳で
あり、ボディマス指数は24.5±2.8kg/m2であった。
【0073】 血液採取、DNA操作及びリポタンパク質分析:血液採取、血漿の調製、及び主
要な絶食中の血漿リポタンパク質の定量は、記載されていた(Tornvall等, Circu
lation, 8 8: 2180-2189 1993)。DNA操作については、凍結全血から得た有核
細胞がSambrook等にしたがって調製され、DNAは塩析法によって抽出された(S
ambrook等, A Laboratory Manual, 1989)。全ての患者が、apoE多型につい て遺伝子型決定された(Miller等, Nucl. Acids Res., 16: 1215, 1988)。
【0074】 遺伝子配列決定:MTPプロモーターの直接的配列決定のためのDNAを、二段
階的PCR反応において増幅した。約100ngのゲノムDNAを、個々のPC
R反応について使用した。プライマーを、印刷されたプロモーター配列に基づい
てデザインした(5'-方向に743塩基対)(Sharp等, Nature, 365: 65-69, 1993)
。最初に、PCRの一周を、以下のプライマーを使用して実施した:5'-CCCTCTT
AATCTCTTTCCTAGAA-3'(MTP−1と称される)及び5'-AAGAATCATTGACCAGCAATC-
3'(MTP−2と称される)。次いで、このPCR反応物の1μlを、0.1μ
Mの濃度でそれぞれ一つの非標識プライマー及び一つのビオチン標識プライマー
を利用して、第二のPCR反応に使用した。これらのプライマーは、MTP−1
及び5'-CCAGCTAGGAGTCACTGAGA-3'(ビオチン化)であった。全ての増幅が、1.
0mM MgCl2、0.2mM dNTP、10mM Tris−HCl、70℃
でpH8.4、0.1%Tween20,及び0.2U Taqポリメラーゼを 含む緩衝液中で、96℃で1分、60℃で30秒、及び72℃で90秒の30サ
イクルで実施された。ビオチン化PCR断片は、ストレプタビジン被膜化磁性ビ
ーズへの結合によって固定され(Dynabeads, Dynal, Oslo, Norway)、非ビオチン
化鎖は、室温で5分の0.15M NaOHの50μl中でインキュベーション することによって除去された。結合DNAを三回すすぎ、13μlの蒸留水中に
懸濁した。
【0075】 遺伝子配列決定を、750bpプロモーター領域内に配置した蛍光標識プライ
マーを使用した、鎖成長停止反応法によって実施した。これらは、5'-TAGAAATGA
GATTCAGAAAGGAC-3'(MTP−7flと称される)、5'-CAATCATCTATGTTTC ATCAA
-3'(MTP−7flと称される)及び5'-AAGTTTCCTCATGGGTGA-3'(MTP−8 flと称される)であった。生成物を、Pharmacia A.L.F. DNA Sequencerを使用
して分析した。全てのプライマーは、Gene Assembler Plus (Pharmacia, Sweden
)上で合成された。ビオチンまたは蛍光でのプライマーの標識を、合成の間それ ぞれBioDiteまたはFluorePrimeホスホアミダイト(Pharmacia, Sweden)を取り込 むことによって実施した。蛍光標識プライマーを、PepRPCカラム(Pharmac
ia FPLC)上での逆相クロマトグラフィーによって精製した。通常該配列は、かな
りのオーバーラップで読み取られ、それ故該配列が確認される。
【0076】 遺伝子型決定:プライマーMTP−1及びMTP−2を、185A/T多型の遺
伝子型決定のために使用した。最初に、単一工程PCR反応を、さらに2.0μ
MにMgCl2濃度を増大し、94℃で30秒、55℃で60秒及び72℃で3 分で35サイクルに変化させることによって最適化した。次いでPCR生成物を
、制限酵素Ssp−1(4ユニット)でインキュベーションした。185T対立
遺伝子は、切断部位を生じた。制限断片長多型(RFLP)を、該インキュベー
ション物のアガロースゲル(1.5%)電気泳動の後調査した。185A対立遺
伝子は、全長断片(838bp)を生じる一方、185T対立遺伝子は、二つの
より短い断片(それぞれ494及び344bp)を生じた。92G/T多型は、
何れの一般的な制限酵素でも切断部位を生じない。しかしながら、92部位をカ
バーする遺伝子生成物のPCRのために使用される5'プライマーにおける塩基対
突然変異は、92G対立遺伝子に対してHph−1切断部位を生じた。以下のプ
ライマー:5'-GGATTTAAATTTAAACTGTTAATTCATATCAC-3'(MTP1Uと称される)
及び5'-AGTTTCACACATAAGGACAATCATCTA-3'(MTP2Dと称される)を使用した PCR反応は、109bp断片を生じ、該遺伝子生成物はHph−1によって切
断された。ここで、MgCl2濃度を5mMに増大し、増幅は94℃で30秒、 57℃で60秒、及び72℃で2分の35サイクルを含んだ。該PCR生成物を
、HphIでインキュベーションし、RFLPを高分解性3%アガロースゲル電
気泳動(Metaphor-agarose)の後に研究した。92T対立遺伝子は全長断片(10
9塩基対)を生じたのに対し、92G対立遺伝子は、それぞれ89及び20塩基
対の二つの断片を生じた。
【0077】 II.結果 二つの一般的な多型を、MTPのプロモーター領域において同定した。一つは
92ヌクレオチドでのG→T置換であり、他方は185ヌクレオチドでのA→T
置換であった。二つのより小さい多型が、175(A/G)及び197(A/G
)で見出された。MTP92G/T多型の対立遺伝子頻度は、184人の生粋の
スウェーデン人男性の集団において0.75/0.25であった。MTP185
A/T多型についての相当する数字は、0.68/0.32であった。184人
の患者の群内での92及び185部位に対する遺伝子型の組み合わせは、上記表
1に示されている。
【0078】 実施例2:MTPプロモーター対立遺伝子変異体の間の機能的差異 以下の実験は、異なるMTPプロモーター対立遺伝子変異体の転写活性化能力
を比較するために実施された。
【0079】 I.方法 電気泳動移動度シフトアッセイ(EMSA):核酸抽出物を、Alksnis等に従っ て調製した(Anderson等, Circulation, 83: 356-362, 1991)。全ての緩衝液を、
ロイペプチン(0.7μ/ml)、アプロチニン(16.6μg/ml)、PM
SF(0.2μM)及び2-メルカプトエタノール(0.33μl/ml)で新た
に補った。抽出物中のタンパク質濃度を、Kalb及びBernlohr (Atzel等, Biochem
istry, 32: 10444-10450, 1993)の方法によって見積もった。EMSAのための インキュベーションを、記載されたように実施し(Sudhof等, Cell, 48: 1061-10
69, 1987)、反応生成物を7%(wt/vol)ポリアクリルアミドゲル(80 :1アクリルアミド/N,N'メチレン−ビスアクリルアミド重量比)に適用し、そ
の後電気泳動を、200Vで2.5時間、2.5mM Tris/22.5mM
ホウ酸/0.5mM EDTA緩衝液中で実施した。非放射性活性競合物DNA (それぞれ同一または逆向きの対立遺伝子変異体または非特異的起源)を加えた
【0080】 形質導入アッセイ:形質導入の24時間前、細胞を、10%新生児ウシ血清を補
ったDMEM中に置いた。形質導入の2から4時間前、該皿に新鮮な培地を与え
た。細胞を、リン酸カルシウム沈降化DNA(90mmの皿当たり15μgのプ
ラスミド)で16時間インキュベーションした(Tornvall等, Ciculation, 88: 2
180-2189, 1993)。2分後、新鮮な培地である15%グリセリンストックを加え た。36時間後、細胞を一過的発現のアッセイのために集めた。pSV−β−ガ
ラクトシダーゼ遺伝子(Promega)を、内部コントロールとして共形質導入した。
【0081】 II.結果 EMSAを、該遺伝子の転写活性を調節可能な多型部位に対する核タンパク質
の特異的な結合が存在するかどうかを決定するために実施した。標識化配列特異
的オリゴヌクレオチド及び過剰な非標識化非特異的オリゴヌクレオチドの使用に
よって、二つの因子(EMSAゲル上のバンド)は、MTP92部位に対する配
列特異的結合を示し(図2)、一方でEMSAパターンは、MTP185構築物
間で異ならなかった。第一の因子(A因子)は、92G対立遺伝子に結合した。
二重のバンドによって表される第二の因子(B因子)は、92G対立遺伝子での
み出現した。EMSAパターンは、MPT185構築物間で異ならなかった。
【0082】 核タンパク質の対立遺伝子特異的結合が、MTPプロモーターの転写活性に影
響するかどうかを評価するために、形質導入アッセイを実施した。92Gまたは
T対立遺伝子のそれぞれを含む31塩基対DNA部分の二つの縦列のコピーを、
クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子を動かす最
小で異種のプロモーターの上流に挿入した。最小のプロモーターを、92G/T
部位上の推定の転写アクチベーターまたはリプレッサーの影響を詳説するために
使用した。図3は、HepG2細胞におけるCAT遺伝子の発現を示す。92T
部位を追跡するプロモーター構築物は、92G構築物と比較してほぼ二倍高い転
写活性を示した(+187±69%、p<0.05)。この発見の一つの解釈(
EMSAパターンと共に)は、A因子及び/またはB因子が、転写リプレッサー
として機能し得ることである。
【0083】 二つの185AまたはT対立遺伝子のそれぞれを含む構築物の間の転写活性に
おける差異は存在しなかった(図3)。
【0084】 実施例3:MTPプロモーター多型及び血漿リポタンパク質濃度の関連 以下の実験は、MTPプロモーター対立遺伝子多型の生理学的重要性を調べる
ために実施された。
【0085】 I.方法: 血液採取、DNA操作及びリポタンパク質分析:血液採取、血漿の調製、及び主
要な絶食中の血漿リポタンパク質の定量は、以前に記載された(Sharp等, Bioche
mistry, 33: 9057-9061, 1994)。DNA操作については、凍結全血から得た有核
細胞がSambrook等にしたがって調製され(Sambrook等, Molecular cloning: A La
boratory Manual, 1989)、DNAは塩析法によって抽出された(Miller等, Nucl.
Acids Res., 16: 1215, 1988)。DNA遺伝子型決定は、上述の実施例1に記載
されたように実施した。
【0086】 II.結果: 92T対立遺伝子に関して同型接合体である患者は、異型接合体(即ち92G
/T)及び一般的な対立遺伝子の同型接合体(即ち92G/G(表2))を有す
る患者と比較して、顕著に低い血漿LDLコレステロール及びトリグリセリド濃
度を有した。92T/T患者の血漿LDLコレステロール濃度は、92G対立遺
伝子の一つまたは二つのコピーの保有者のそれよりも平均22%低かった。同様
に、92T対立遺伝子について同型接合体である男性は、より低い血漿全コレス
テロールを有する傾向にあった(92G/GまたはG/T遺伝子型のぞれぞれを
有する患者と比較してp=0.06)。その一方で、MTP−92遺伝子型に従
って、VLDLまたはHDL脂質濃度における差異は存在しなかった。
【0087】 MTP−92G/T遺伝子型に従った主要リポタンパク質の血漿濃度
【表2】
【0088】 III.考察 MTPのプロモーター領域における多型は、以前に報告されていない。我々は
、MTP遺伝子の転写の開始から493塩基対上流に位置する一般的なG/T多
型を検出した。約0.25の対立遺伝子頻度を有するまれな対立遺伝子は、顕著
に高い転写活性を与える。約6%の健康なコーカサス人の中年スウェーデン人男
性を含むこの遺伝学的変異体についての健康な同型接合型を有する患者は、血漿
における低いLDLコレステロール濃度を有する。
【0089】 MTP−92G/GまたはG/T遺伝子型の保有者と、MTP−92T/T遺
伝子型の保有者の間のLDLコレステロール濃度に関する差異は、約0.8mm
ol/lである。それ故、心臓血管疾患の危険性に対するMTP−92T対立遺
伝子についての同型接合体の影響は、主要な重要性を有するものと解される。La
w及び共同研究者は、血清コレステロールにおける0.6mmol/lの減少は 、40歳の男性における将来の虚血性心臓疾患の危険性の50%の低下に相当す
るであろうと計算した(Law等, Br. Med. J., 308: 367-373, 1988)。Framingham
の記録を使用して、心臓血管疾患の罹患の10年間の危険性は、MTP−92T
/T遺伝子型を有する患者において25%低いであろう(Anderson等, Circulati
on, 83: 356-362, 1991)。かくして、MTPプロモーターのこの一般的な遺伝学
的バリエーションは、心臓血管疾患についての重要な指標となり得ると解される
【0090】 MTP−92多型についての遺伝子型決定は、各種の高リポタンパク質血症に
苦しんでいる患者における診断及び予後の目的で使用できる。さらに、MTPは
、コレステロールの細胞内区分化において重要な役割を演じているであろう。M
TPはまたコレステロール輸送に関与しているので(Atzel等, Biochemistry, 32
: 10444-10450, 1993)、上昇したMTP活性は細胞内膜系からのコレステロール
の枯渇を導き得る。これは次に、LDLレセプター遺伝子のプロモーターで機能
するステロール調節結合タンパク質によって感作されるであろう(Sudhof等, Cel
l, 48: 1061-1069, 1987)。上昇したMTP活性に対して二次的な細胞内コレス テロール恒常性の混乱は、HMG−CoAレダクターゼ阻害に対して同様に感作
されると解され、その場合LDLレセプターの上流調節が、血漿中のLDLコレ
ステロールの低下をもたらす鍵となる機構である。この意味するところと一致し
て、MTP活性は、食事及び薬理学的低脂肪性治療の結果に対して重要である。
もし特定のMTP遺伝子型が、多かれ少なかれ好ましい治療結果と結びついてい
るのであれば、遺伝子型決定は、治療手段を考慮するための好ましい方法であろ
う。
【0091】 実施例4:MTP遺伝子におけるバリエーションに基づく心筋梗塞(MI)に罹
患する危険性の評価 以下の実験は、MTPのプロモーターにおける92位でTTを有する患者に関
するMIに罹患する危険性を同定するために実施された。
【0092】 I.方法 ヒト患者:心筋梗塞を有すると診断された全部で103人の患者、及び虚血性心
臓疾患に関して健康であると診断された100人の患者を、成人男性のUPPSALA
Longitudinal Surveyから選抜した。研究群の平均年齢は、分析の時点で73± 2歳であった。
【0093】 血液採取及びDNA操作を、上述の実施例1のように実施した。
【0094】 MTPプロモーター中の92位での遺伝子型の特徴付けを、以下の示されるよ
うに実施した。
【0095】 PCRを以下のように実施した:
【0096】 該断片を、二つのプライマーでゲノムDNAから増幅した: プライマー1:MTP92FT:5'-AGT CAC GAC GTT GTA AAA CGA CGG CCA GTA
CAT AAG GAC AAT CAT CTA TGT T-3' プライマー2:MTP92RB:5'-TCT TGT ATG GAC ATC TTT GAA-3'
【0097】 該断片を、以下の条件の下でゲノムDNAから増幅した:
【表3】
【0098】 増幅を、以下の熱サイクル(プログラム)で実施した:
【表4】
【0099】 DNA配列決定: PCR生成物の全てが、Pharmacia Biotechから商業的に入手可能なプロトコ ールに従って、固相配列決定を受けた。配列決定反応を、MTP92FTプライ
マーに対して相補的な配列を有する配列決定プライマーで実施した。配列決定プ
ライマーのヌクレオチド配列は、5'-CGACGTTGTAAAACGACGGCCAGT-3'であり、該プ
ライマーは、5'-ヌクレオチドでCy5.5分子で蛍光標識された。遺伝学的バ リエーションを有する位置は、Micro Gene Blaster System (Visible Genetics)
の使用によるヌクレオチド配列の決定によって同定された。
【0100】 MTP遺伝子のプロモーターの92位での特異的遺伝子型に関連する、心筋梗塞
に罹患するか否かの可能性 三つの異なる遺伝子型が考え得る:GG、GTまたはTT。 (以下の表に対する説明)
【表5】 TT遺伝子型では、同じ遺伝子型を有する健康な患者は47%である。もし患者
が当該特異的位置で異なる(GGまたはGT)遺伝子型を有するならば、健康を
維持する可能性は82%である。
【0101】 かくして、本発明の教示を使用して、血液中のコレステロールの濃度に独立に
(低濃度のコレステロールは通常は保護因子であると解される)、心筋梗塞に罹
患する増大した危険性を有する患者を同定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、MTPプロモーター配列、及び示された多型配列を示
す図である。
【図2】 図2は、MTPプロモーター対立遺伝子の転写活性を調節可能
な多型部位に対する核タンパク質の特異的な結合が存在するかどうかを決定する
ために実施した電気泳動移動度アッセイの結果を示す図である。
【図3】 図3は、HepG2細胞におけるCAT遺伝子の発現を示す図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,HR,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 CA01 CA11 FA01 HA11 4B063 QA01 QA19 QQ42 QQ52 QR08 QR32 QR42 QR55 QR60 QR62 QS25 QX02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図1に示された配列を含む単離された核酸であり、上記配列
    は92位でT残基;175位でG残基;185位でT残基;197位でG残基;
    及び上述の組み合わせよりなる群から選択されたヌクレオチドを含むことを特徴
    とする単離された核酸。
  2. 【請求項2】 上記核酸がDNAであることを特徴とする請求項1記載の単
    離された核酸。
  3. 【請求項3】 上記核酸がRNAであることを特徴とする請求項1記載の単
    離された核酸。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の核酸を含むことを特徴とする組換えDNAベ
    クター。
  5. 【請求項5】 患者における心臓血管疾患に対する素因を決定するための診
    断方法であり、以下の工程: (i)上記患者におけるミクロソームトリグリセリド転移タンパク質(MTP)
    をコードする遺伝子の対立遺伝子パターンを同定すること; (ii)上記患者のMTP対立遺伝子パターンを、健康なヒトの相当する対立遺
    伝子パターン、及び現在または将来の心臓血管疾患の臨床上の指標を有さない該
    対立遺伝子パターンと比較すること;及び (iii)上記相当する対立遺伝子パターンの何れが、上記患者の対立遺伝子パ
    ターンと最も相同かを決定すること; を含み、もし上記患者のMTP対立遺伝子パターンが、心臓血管疾患の臨床上の
    指標を有するヒトの相当する対立遺伝子パターンと最も相同であるならば、上記
    患者は、心臓血管疾患に罹患する素因を有することを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 さらに、一つ以上のMTP対立遺伝子パターンと、現在また
    は将来の心臓血管疾患の一つ以上の臨床上の指標の存在または不存在の間の統計
    学的に有意な相関関係を確立することを含むことを特徴とする請求項5記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 上記MTP対立遺伝子パターンが、図1に示された配列の9
    2位でT残基を含むことを特徴とする請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 該患者が上記92位でのT残基について同型接合体であるこ
    とを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 患者における心臓血管疾患に対する素因を決定するための診
    断方法であり、上記方法は上記患者におけるMTP対立遺伝子パターンを決定す
    ることを含み、上記パターンは図1に示された配列の92位での配列を含むこと
    を特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 図1に示された配列に対して高い緊縮性で雑種形成するこ
    とを特徴とするプローブ。
  11. 【請求項11】 心臓血管の状態を評価するためのキットであり、上記キッ
    トは: (i)配列決定プライマー;及び (ii)配列決定試薬; を含み、上記プライマーは、ヒトMTP遺伝子における多型位置に雑種形成する
    プライマー;及び一つのヒトMTP遺伝子における多型位置にすぐ隣接して雑種
    形成するプライマーより成る群から選択されることを特徴とするキット。
  12. 【請求項12】 上記多型位置が、92位、175位、185位及び197
    位のプロモーター領域中の位置より成る群から選択されることを特徴とする請求
    項11記載のキット。
  13. 【請求項13】 核酸のライブラリーであり、該ライブラリーのそれぞれは
    、ヒトMTP遺伝子のプロモーター領域を有する一つ以上の多型位置を含み、上
    記多型位置は、92位、175位、185位及び197位のMTPプロモーター
    領域中の位置より成る群から選択されることを特徴とするライブラリー。
  14. 【請求項14】 MTPをコードするヒト遺伝子から得られた単離された核
    酸であり、上記核酸は、図1中の92位、175位、185位及び197位のプ
    ロモーター領域中の位置より成る群から選択された多型位置を含むことを特徴と
    する単離された核酸。
  15. 【請求項15】 上記プロモーター領域中の上記多型位置が、92T、92
    G、185A、185T、175A、175G、197A、197G及び上述の
    組み合わせより成る群から選択されることを特徴とする請求項14記載の単離さ
    れた核酸。
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