JP2001516481A - 入力パラメタに重み付けするための図形ユーザーインターフェース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 図形デバイスがシステムを制御するのに使われる。このテバイスはパイ形のダイアグラムの形態をとる。パイの截片の相対的なサイズはシステムの制御パラメタの相対的な重要度を表す。パイの合計サイズはシステムパラメタの合計を表す。

Description

【発明の詳細な説明】 入力パラメタに重み付けするための図形ユーザーインターフェース 〔本発明の背景〕 Ａ．発明の属する技術分野 本発明は、データ処理の能力のあるシステムを制御するのに用いるユーザーの 入力データを受け取るための図形ユーザーインターフェースの分野に関する。 Ｂ．関連の技術 入力データを特定するためのユーザーインターフェースは非常に沢山ある。 〔本発明の概要〕 本発明は、多くのプロセッサに基づくシステムの制御が、少なくとも概念的に は一次方程式で記述できる、という認識に由来する。その一次方程式とは、例え ば数値x₁，x₂，…，x_nは合計値がＡとなるコンポネントであり、パラメタa₁，a₂ ，…，a_nはそれぞれのコンポネントの重み付け係数であるとするとき、 a₁x₁＋a₂x₂＋…＋a_n x_n＝Ａ である。この方程式はシステムの文字的な記述であり、或いはシステムの概念的 な記述であって、実際の数学的な関係というより寧ろユーザーがシステムについ て直観的にどう感じているか、を記述するものといえよう。このような方程式で 記述されるシステムを制御するのに、ユーザーは入力パラメタと合計値とを調整 しようと欲するであろう。 本発明の目的は、入力と、パラメタ及びオプションとしてその合計値の調整と に対するユーザーに優しい(user-friendly)インターフェースを提供することで ある。 この目的は、幾何学的な形状を含むユーザーインターフェースにより達成され る。その幾何学的な形状は部分領域で構成される。その部分領域の相対的なサイ ズはユーザーの指針デバイスの動きに応じて調整可能である。その相対的なサイ ズは入力パラメタの相対値を定める。 本発明の１実施例では、上記幾何学的な形状は円で、部分領域はその円のパイ 形の截片である。 ヨーロッパ特許明細書第EP 564 278号はタッチ依存(touch sensitive)スクリ ーン上のパイ形ダイアグラムとの図形ユーザーインターフェースを示す。入力パ ラメタはパイ形ダイアグラムに関しユーザーのタッチの位置から推論される。ユ ーザーはパイの截片の相対的なサイズ又はパイの総体のサイズを調整しない。 米国特許明細書第US 5,627,951号はパイ形ダイアグラムとの図形ユーザーイン ターフェースを示す。このパイ形ダイアグラムは、ユーザーの色を特定する入力 の結果を表示する。その入力自体はスクリーンの脇に所在するノブ(knobs)から 来る。 〔図面の簡単な説明〕 本発明は次の図面を引用し非限定的な実例を用いて以下に説明される。 図１は、本発明によるユーザーインターフェースが有用であろうところのプロ セッサに基づくシステムを示す図である。 図２は、本発明の好適な実施例による表示を持っているスクリーンを示す図で ある。 図３は、本発明によるユーザーインターフェースの演算のフローチャートを示 す図である。 図４は、本発明によるユーザーインターフェースを具備するオーディオシステ ムを示す図である。 図５は、本発明によるインターフェースで制御されるダンスホールのシステム を示す図である。 図６は、本発明によるインターフェースで制御されるオペレーティングシステ ムを示す図である。 〔好適な実施例の詳細な説明〕 図１は、本発明が有用であろうところの、プロセッサに基づくシステムを示す 図である。このシステムは、ディスプレイ101,ユーザーの指針デバイス102,及び システムの機能を担うエレメント103を有する。このエレメント103は、プロセッ サ104と、システムの機能に貢献するその他の幾つかのエレメント105とを含み、 このエレメント105については更に後で説明する。エレメント105は、パラ メタa_i及びＡにより制御される外部システムとすることもできよう。 ディスプレイは、図中ではCRTとして示されているが、他の任意のタイプのデ ィスプレイ、すなわち例えば液晶ディスプレイ、又はエレメント103上に直接載 せられる小型ディスプレイ等、としても全く差し支えない。 指針デバイスは、マウスパッド上のマウスとして示されているが、他の任意の タイプの指針デバイス、例えばトラックボール、鉄筆状のスタイラス、又はディ スプレイ101内のタッチ依存式のエレメント等、とすることもできよう。 プロセッサ104はボード搭載型のマイクロプロセッサとして示されているが、 大型のスタンドアロウン形コンピュータを含む他の任意のプロセッサであっても よい。 図２は、本発明によるユーザーインターフェースを表示するスクリーンを示す 図である。このインターフェースはパイ形のダイアグラムを含む。このパイ形の ダイアグラムには、それぞれが入力パラメタa₁，a₂，…，a_nの相対的なサイズを 表すところの部分領域201,202,203が含まれる。これらの部分領域はパイの截片 として表示される。この図には３個のパイの截片があるが、その数は全く任意で ある。制御しようとするシステムの機能に適する任意の数のパイの截片がが可能 である。 部分領域の相対的なサイズは、指針デバイスで部分領域の境界上をドラッグす ることにより変えることができる。矢印206は、本発明による部分領域の境界の 動きを示す。境界の調整に応じて、残りの部分領域は、制御されようとする特定 のシステムを管理する一次方程式に従って調整されよう。残りの部分領域の変更 はすべての残りの部分領域に亙って均等に広げることができよう。又はその代替 案として、この変更は動いた境界に隣接する部分領域で完全に吸収してもよいで あろう。更に別の代替案として、残りの部分領域に対する調整の量を、動かされ た境界からのそれらの部分領域の角距離の関数としてもよいであろう。普通の手 腕力量を持つ当業者は206における動きに応じて残りの部分領域を調整するこれ 以外の関数を設計することが可能であろう。 パイ形のダイアグラムの合計のサイズが上記合計値Ａを表す。このパイ形のダ イアグラムの合計のサイズはパイの外側の境界上をドラッグして変えることがで きる。矢印205は、合計値Ａの変更を要請するユーザー入力に応じてのパイ形の ダイアグラムの外側の境界の動きの方向を示す。 ここでは本発明がパイ形のダイアグラムで示されているが、他の幾何学的形状 も同様に用いることができ、また部分領域も任意の便宜な形状を持つことができ る。 図３は、本発明によるユーザーインターフェースの演算のフローチャートを示 す図である。ステップ301で、このシステムが以前に使われたときに記憶した数 値a₁，a₂，…，a_n及びＡを検索する。又はその代わりに、システムはこれらのパ ラメタをデフォルト(default)レベルに設定してもよい。ステップ302で、本発明 によるユーザーインターフェースであるところの図形デバイスが、ステップ301 で定められたパラメタに基づいて表示される。ステップ303で、システムの出力 がパラメタに基づいて計算される。ステップ304で、システムはユーザーと図形 デバイスとの対話(interaction)をチェックする。ステップ305で、もし境界がそ のとき未だ変わっていなかったらステップ304に戻る。もし境界が変わっていた ら、ステップ307で、図形デバイスとパラメタa₁，a₂，…，a_n及びＡとが、変更 された境界に従って調整され、記憶される。 以上の手順はここでは無限のループとして説明されているが、普通の力量の当 業者は容易に何らかの出口をループに付け加えることができる。又はその代わり に、システムの中断又はシステムの電源オフにより終了することもできる。 図４は、本発明によるユーザーインターフェースを持つオーディオシステムを 示す図である。このオーディオシステムは、CD挿入スロット402とスピーカ404と を持つCDプレーヤを含む。このオーディオシステムはまた、本発明によるインタ ーフェースを持つタッチ依存液晶ディスプレイ403も含む。このインターフェー スはパイ形のダイアグラムで、そのパイの截片は、周波数Ｔのソプラノ音域、周 波数Ｂのバス音域、及び周波数Ｍの中間音域を表す。パイの合計サイズはオーデ ィオ音量の合計を表す。もしユーザーが合計のオーティオ音量を増大しようと欲 するならば、彼又は彼女は矢印205に従ってパイの外側の境界上をドラッグしな ければならない。また、もしユーザーが種々の周波数の音域のバランスを調整し ようと欲するならば、パイの截片間の境界を矢印206のように動かさなければ ならない。こうしてＴと印した截片が他の截片より大きければ、高音成分が低音 成分及び中間成分に比して高くなるであろう。もしパイの合計が小さいならば、 音量が低いであろう。図４はCDプレーヤとして説明されているが、これ以外の任 意のタイプのオーディオシステムが、ここに述べたユーザーインターフェースを 用いることができる。もし更に繊細なレベルの周波数制御が望まれるならば、更 に多くのパイの截片を加えることができよう。 図5A及び図5Bは、本発明による制御インターフェースを持つディスコのダンス 室を示す図である。図5Aはそのダンス室の広角視図である。壁Ｗ及び天井Ｃは、 液晶ディスフルイの種々の色で覆われている。床は透明で、下からの色光で照ら される。図5BはDJ用の配置ステーションを示す図である。このステーションは、 オーディオシステム503,マイクロフォン502を含み、また、どの色で幾本の光を 任意の１時点に照らすかをタッチ依存スクリーン上で制御するための本発明によ るインターフェース501を含む。このインターフェースはパイ形のダイアグラム を含み、そのパイの合計サイズは照らされる光の合計本数を示す。各パイの截片 はそれぞれの光の色を示す。截片の相対的な大きさは相対的な仕方で幾本の各色 の光が点じられるかを示す。 ダンスホール内では、ここに示す任意の実施例と同様に、システムが現実に実 行できない制御パラメタをユーザーが指定するならば、誤りメッセージが表示さ れなければならないであろう。 図６は、巨大なマルチタスク・メインフレームのシステムオペレータ用のワー クテーションを示す図である。このワークテーションはCPUの利用を制御するた めの本発明によるユーザーインターフェース601を含む。システムオペレータは マウス602を使ってユーザーインターフェースの境界上をドラッグすることがで きる。このユーザーインターフェースはCPUの利用の種々の異なる態様を制御す るのに用いられよう。このインターフェースの１つのコピイが、種々の処理過程 に割り当てられたCPUの百分比を制御するのに用いられよう。各パイの截片が、 現在走っている処理過程のうちの１つを表している。もし多数の処理過程が走っ ているならば、多くのパイの截片があるであろう。パイの合計サイズはCPUの利 用の合計百分比を表すであろう。又はその代わりに、パイの截片のうちの１つが 割り当てられていない部分を表すこともあろう。そうするとシステムオペレータ は、或る処理過程に割り当てられたCPUの百分比を、その処理過程を表す截片の 境界上を矢印206に従ってドラッグすることにより変更することができよう。 もし処理過程のうちの幾つかがパイ形のダイアグラムで見るために余りに小さ ければ、それらの小さい処理過程に割り当てられた截片を組み合わせることによ りそれらを表すことができよう。そうすればシステムオペレータは、その組合せ 截片をクリックして、その組合せ截片のうちの百分比として小さい処理過程を示 す第２のパイ形のダイアグラムが見られよう。 或る所定のユーザーが利用できる１日のうちの百分比を制御するのに、インタ ーフェースのもう１つのコピイを用いることができよう。この場合にも同様に、 かなりの時間を消費する各ユーザーをそれぞれのパイの截片で表すことができよ う。そのときシステムオペレータは、あるユーザーが１日のうちのどれだけの百 分比を得ることができるかを、矢印206に従って該ユーザーの截片のサイズを調 整することにより、制御することができよう。 図２のスクリーンはまた、数個のゾーンを持つ暖房システムの制御に用いるこ ともできよう。その場合にはパイの截片が或る特定のゾーンに割り当てられる熱 源の配分を表し、パイの合計サイズが割り当てられた熱源の合計を表す。この暖 房制御システムは図２のスクリーンと全く同じものだから再度図示することはし ていない。この場合には、実際の暖房制御は図１のエレメント105の一部であろ う。 図２のスクリーンはまた、データベース探索システムで特徴の重み付けを制御 するのに用いることもできよう。画像のデータベースの例で考えることにしよう 。データベース質問は、データベース中の対象にマッチするための標本の明るさ 、色、及びテクスチュアの指標を含むであろう。すると本発明によるインターフ ェースはその質問中の指標の重要さの重み付けのために用いられることになろう 。例えば、パラメタa₁は明るさの指標の相対的な重要さを表し；パラメタa₂は色 の指標の相対的な重要さを表し；パラメタa₃はテクスチュアの指標の相対的な重 要さを表すであろう。パラメタ“A”は検索された対象中の全体的な特徴の釣り 合いの所望の強さを表す。この強さはｎ次元の特徴空間中の距離しきい値を用い て計 算することができ、ここでは対象の候補の距離はa_iの特徴距離の重み付けをした 合計である。データベースから探索される対象（単数又は複数）は、ユーザーイ ンターフェースにより特定された重み付けに基づく質問中の指標にその特徴が最 もよくマッチするものである。画像検索における特徴空間についての更に詳しい 情報は、Philips Journal of Research誌Vol.50,No.1/2,1996年,227-251ページ 所載のAbdel-Mottaleb他による“Aspects of Multimedia Retrieval”という文 献中に見出される。 図２のスクリーンはまた、写真修正システムの制御にも用いられ、そこでは部 分領域が写真画像の色バランスを表す。出力画像は図１のエレメント105に対応 してスクリーンに描かれるか又は適当なプリンタ上に出力される。 ユーザーインターフェースの普通の手腕力量を持つ当業者は容易に本発明の図 形デバイスを本出願で明確に開示したものを超えてその他の任意の数のシステム に適用することができるであろう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０６Ｔ 11/60 １２０ Ｇ０６Ｔ 11/60 １２０Ａ Ｇ０９Ｇ 5/00 ５１０ Ｇ０９Ｇ 5/00 ５１０Ｈ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．システムを制御するための図形ユーザーインターフェースであって、そのシ ステムの合計出力が複数のコンポネントの出力の組合せとなっており、それら の合計出力及びコンポネントの出力は入力パラメタに関して管理されていると ころの、図形ユーザーインターフェースにおいて、 このインターフェースは複数の部分領域から成る幾何学的な形状を有し、そ れらの部分領域の相対的なサイズは、ユーザーの指針デバイスの動きに応じて 調整可能であり、上記相対的なサイズは上記入力パラメタの相対的な値を定め るものであることを特徴とする図形ユーザーインターフェース。 ２．請求項１に記載のインターフェースにおいて、上記幾何学的な形状とは円で あり、上記部分領域とはその円のパイの形をした截片であることを特徴とする 図形ユーザーインターフェース。 ３．請求項１に記載のインターフェースにおいて、上記幾何学的な形状の合計サ イズは上記ユーザーの指針デバイスの動きに応じて調整可能なものであり、こ の合計サイズが上記合計出力を表すことを特徴とする図形ユーザーインターフ ェース。 ４．オーディオ制御システムであって、 上記インターフェースにおける部分領域が上記オーディオ制御システムの出 力音響の周波数音域を表し、また上記インターフェースにおける幾何学的な形 状の合計サイズが上記オーディオ制御システムの出力ボリュームの合計を表す ところの、請求項３に記載の図形ユーザーインターフェース； 上記合計サイズに応じて上記オーディオ制御システムの合計ボリュームを制 御し、また上記部分領域の相対的なサイズに応じて周波数音域の相対的なボリ ュームを制御するためのプロセッサ手段；及び 上記プロセッサ手段の出力に従って上記合計出力及びコンポネントの出力を 調整するための制御手段； を有して成ることを特徴とするオーディオ制御システム。 ５．照明制御システムであって、 上記インターフェースにおける部分領域が上記照明制御システムの出力光の 波長範囲を表し、また上記インターフェースにおける合計サイズが上記照明制 御システムの出力の明るさの合計を表すところの、請求項３に記載の図形ユー ザーインターフェース； 上記合計サイズに応じて上記出力の明るさの合計を調整し、また上記部分領 域の相対的なサイズに応じて上記波長範囲の相対的な明るさを調整するための 処理手段；及び 上記処理手段の出力に基づいて上記合計出力及びコンポネントの出力を制御 するための制御手段； を有して成ることを特徴とする照明制御システム。 ６．写真修正システムであって、 上記インターフェースにおける部分領域が出力写真画像の色バランスを表す ところの、請求項１に記載の図形ユーザーインターフェース； 上記部分領域の相対的なサイズに応じて出力画像中の色コンポネントの相対 的な重要度を調整するためのプロセッサ手段；及び 上記プロセッサ手段の出力に応じて上記出力画像を表示するための写真出力 手段； を有して成ることを特徴とする写真修正システム。 ７．コンピュータのオペレーティングシステムであって、 上記インターフェースにおける部分領域の相対的なサイズが、特定のユーザ ー達に割り当てられるコンピュータの１日の稼働時間のうちの百分比を表すと ころの、請求項１に記載の図形ユーザーインターフェース；及び 上記相対的なサイズに応じて上記稼働時間の相対的な割当てを調整するため の処理手段； を有して成ることを特徴とするコンピュータのオペレーティングシステム。 ８．暖房制御システムであって、 上記インターフェースにおける部分領域の相対的なサイズが、それぞれの暖 房ゾーンに割り当てられる熱源の百分比を表し、合計サイズは割り当てられる 熱源の合計を表すところの、請求項３に記載の図形ユーザーインターフェース ；及び 上記インターフェースに従って加熱させるための制御手段； を有して成ることを特徴とする暖房制御システム。 ９．請求項１に記載の図形ユーザーインターフェースを含むデータベース検索シ ステム。 10．請求項９に記載のシステムにおいて、上記図形ユーザーインターフェースは 画像データを検索するものであり、相対的なサイズは質問の間に画像の態様に 与えられる重み付けを表すものであることを特徴とするデータベース検索シス テム。 11．請求項10に記載のシステムにおいて、上記態様は明るさ、色、及びテクスチ ュアを含むことを特徴とするデータベース検索システム。 12．請求項３に記載の図形ユーザーインターフェースを有し、そのインターフェ ースは画像データを検索するものであり、相対的なサイズは質問の間に画像の 態様に与えられる重み付けを表し、合計サイズは検索された画像との釣り合い の所望の強さを表すことを特徴とするデータベース検索システム。