JP2001515750A - 縫合ツール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 一端の針先（１８）から糸端（２０）と称される他端まで延びる円弧状長さを有する円弧状シャンク（１６）を含む針（１２）を含み、その針（１２）の前記長さの少なくとも一部に沿って歯が形成されている縫合ツール（１０）。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】

本発明は一般に、内視鏡手術等において、組織を糸で結合するのに有用な縫合
ツールに関する。

【０００２】

【背景技術】

内視鏡手術において組織を糸で結合するための縫合ツールは広く知られている
。全てが米国カリフォルニア州アーヴィンのローラス・メディカル・コープに譲
渡された米国特許第５３６４４０８号、第５４５８６０９号、第５５４０７０４
号、第５５７５８００号、第５５７８０４４号は、『プッシュ・アンド・キャッ
チ（登録商標）』の名前で商品化された一群の縫合システムと針ドライバとに関
するものである。針ドライバは組織内で糸を結ぶためにその糸を自動的に捕捉し
かつ手繰るものである。 米国コネチカット州ノーウォークのユナイテッド・ステイツ・サージカル・コ
ープによって商標『エンド・ステッチ』として商品化された使い捨て縫合装置は
、内視鏡手術において組織内で糸を結ぶための他の既存の装置である。

【０００３】

【発明の概要】

本発明は、バーチ尿道固定術、卵巣切除術、胆嚢切除術、筋腫切除術、子宮切
除術、トローカル創傷閉鎖、膣傍修復等の内視鏡手術において、組織の結合や結
紮に有用な縫合ツールを提供することを目的とする。

【０００４】 本発明の好適な実施態様によれば、一端の針先から糸端と称される他端まで延
びる円弧状長さを有する円弧状シャンクを含む針を含み、その針の前記長さの少
なくとも一部に沿って歯が形成されている、縫合ツールが提供される。 本発明の好適な実施態様によれば、前記糸端はそこに糸が取り付けられるよう
にされている。 更に、本発明の好適な実施態様によれば、前記円弧状シャンクが少なくとも一
つの中心を有する曲線を規定するものであり、前記針には、その少なくとも一つ
の中心から最も遠い面に沿って歯が形成されている。

【０００５】 更に、本発明の好適な実施態様によれば、前記縫合ツールが、前記針を移動さ
せる円弧状チャネルが形成されたハウジングを含む針マニピュレータを更に含み
、そのチャネルが第一端から第二端まで延びる円弧を規定するものであり、前記
針がそのチャネルを移動する時に、前記針先が前記第一端から前記ハウジングを
出た後に前記第二端から前記ハウジングに再び入るものであり、前記円弧が前記
針の移動中前記針先と前記糸端の少なくとも一方が常に前記チャネル内に存在す
るように十分に長いものである。また、好適には、前記縫合ツールが、前記針に
前記チャネルを移動させるアクチュエータをさらに含む。好適には、前記アクチ
ュエータが、前記歯が形成された前記針と係合する歯が形成されたベルトを介し
て、前記針に連結される。 好適には、前記円弧状チャネルが少なくとも一つの中心を有する曲線を規定し
、前記針がその中心の回りに少なくとも３６０度回転可能である。

【０００６】 前記針として、前記歯が形成されたものの代わりに、標準的な滑らかな円弧状
針を採用してもよい。前記アクチュエータは、前記針と前記円弧状チャネルの間
に隙間無く嵌められたベルトによって前記針を移動させるものであってもよい。
そのベルトの前記針に接触する面は、それの前記チャネルに接触する面よりも大
きな摩擦係数を有する。そのベルトが前記針に対して押しつけられるので、前記
アクチュエータがベルトを移動させる時に、ベルトが摩擦によって前記針に前記
チャネルを移動させる。

【０００７】 また、本発明の好適な実施態様によれば、一端の針先から糸端と称される他端
まで延びる円弧状長さを有する円弧状シャンクを含む針と、前記針を移動させる
円弧状チャネルが形成されたハウジングを含む針マニピュレータとを含み、その
チャネルが第一端から第二端まで延びる円弧を規定するものであり、前記針がそ
のチャネルを移動する時に、前記針先が前記第一端から前記ハウジングを出た後
に前記第二端から前記ハウジングに再び入るものであり、前記円弧が前記針の移
動中前記針先と前記糸端の少なくとも一方が常に前記チャネル内に存在するよう
に十分に長いものである、縫合ツールを提供する。

【０００８】 更に、本発明の好適な実施態様によれば、前記円弧状チャネルが、前記少なく
とも一つのシャンク中心の回りに回転可能なディスクと、ハウジング上部とによ
って規定される。前記ディスクが、拡大孔内にその中を平行移動可能に位置させ
られる軸を含み、前記少なくとも一つのシャンク中心の回りに偏心的に回転可能
である。 本発明の好適な実施態様によれば、前記ディスクが前記針と接触可能な面を有
するリムを含み、前記ハウジング上部が前記針と接触可能な面を含み、前記リム
の前記接触面が前記ハウジング上部の前記接触面よりも大きな摩擦で前記針と接
触する。

【０００９】 前記ディスクを引っ張ることが可能であり（ディスクの前記軸が前記拡大孔内
にあるので）、その結果、ディスクの前記リムが前記針を前記ハウジング上部に
対して押しつける。こうして前記針が前記ディスクと前記ハウジング上部との間
に挟まれると、ディスクの回転により、前記針／リム接触と前記針／ハウジング
接触の間の摩擦係数の相違によって前記針が回転する。 更に、本発明の好適な実施態様によれば、前記縫合ツールが、前記ディスクに
偏心的に取り付けられたリンクを更に含み、前記ディスクの中心線から離れる方
向にそのリンクを引っ張ると、前記ディスクが前記針に前進回転運動を付与する
。リンクを引っ張ると最初は前記針が前記ディスクと前記ハウジング上部との間
に挟まれ、更にリンクを引っ張ると、リンクは前記ディスクに対して偏心的に設
けられているので、前記ディスクと前記針とが前記少なくとも一つのシャンク中
心の回りに回転させられる。

【００１０】 更に、本発明の好適な実施態様によれば、前記ディスクが第一半部と第二半部
とを含み、リンクが第一半部に取り付けられ、前記ディスクの中心線から離れる
方向にそのリンクを引っ張ると前記ディスクの前記第一半部が前記針を前記ディ
スクと前記ハウジング上部との間に挟み、そのリンクを更に引っ張ると前記ディ
スクの前記第一半部と前記針とが前記少なくとも一つのシャンク中心の回りに前
進回転移動し、そのリンクを前記中心線に向かう方向に押すと前記ディスクの前
記第二半部が前記針に押しつけられてその針の前記前進回転移動とは逆向きの後
退回転移動を阻止する。

【００１１】

【発明の実施の形態・実施例】

本発明は、図面を参照しつつ行う以下の詳細な説明によって一層明確に理解さ
れ、評価されるであろう。 図１は、本発明の好適な実施態様に従って構成され作動する縫合ツール１０の
略図である。

【００１２】 縫合ツール１０は、針マニピュレータ１４に設けられた針１２を含む。針１２
は図２Ａにより詳細に図示されている。図２Ａにおいて、針１２は、有利な態様
として、その一端の針先１８から糸端２０と称される他端まで延びる円弧状長さ
Ｌを有する円弧状シャンク１６を含む。長さＬは、有利な態様として、１８０度
より大きな円弧を規定する。針１２の直径、形状、長さは、個別の適用条件に従
う。針１２は、有利な態様として、オーステナイトステンレス鋼３１６Ｌ等の医
学的に安全で耐久性の高い材料で構成される。本発明の好適な実施態様に従って
、針１２の上記長さの少なくとも一部に沿って歯が形成されている。ここで、『
歯が形成されている』とは、１個または複数個の歯２２が針１２の長さに沿って
形成されていることを意味する。それ以外にも、つまり、歯等の突起以外にも、
『歯が形成されている』という用語は、タイミングベルト等の対応的に形成され
た駆動部材と係合し得る窪み、溝、凹部、穴等をも包含する。歯２２は、如何な
る形状を有してもよく、また、如何なるピッチで形成されてもよい。糸端２０は
、有利な態様として、そこに糸２４が取り付けられるようにされている。尤も、
それ以外に、糸２４はシャンク１６の他の如何なる場所に取り付けられてもよい
。

【００１３】 本出願の明細書と請求の範囲を通じて、『糸』という用語は、縫合、縫製、結
紮に適した如何なる縫合糸、縫製糸、フィラメント、ワイヤをも含む。 円弧状シャンク１６は、有利な態様として、少なくとも一つの中心２６を有す
る曲線を規定する。更に最も有利な態様として、その曲線は円であり、中心２６
はその円の中心である。針１２には、有利な態様として、中心２６から最も遠い
面２８に沿って歯が形成されている。図２Ｂにおいて、針１２は、有利な態様と
して、その面２８の両側にほぼ沿って２つの平らな面２３，２５を有する。

【００１４】 図１において、針マニピュレータ１４は、有利な態様として、針１２を移動さ
せる円弧状チャネル３２がその内部に形成されたハウジング３０を含む。ハウジ
ング３０は、プラスチック等の如何なる適当な材料によっても構成され得る。チ
ャネル３２は、第一端３４から第二端３６まで延びる円弧を規定し、また、少な
くとも一つの中心３８を有する曲線を規定する。チャネル３２の曲線は、最も有
利な態様として、円であり、中心３８はその円の中心である。中心２６と３８と
は、最も有利な態様として、一致するか、又は、ほぼ一致する。針１２は中心３
８の回りに少なくとも３６０度回転可能であり、最も有利な態様として、中心３
８の回りに連続的に回転可能である。針１２がチャネル３２内を移動する時、針
先１８は第一端３４からハウジング３０を出た後、第二端３６からハウジング３
０に再び入る。チャネル３２の円弧は、針１２の移動中に針先１８と糸端２０の
少なくとも一方が常にチャネル３２内に存在する程度に十分に長いものである。
針１２を最初にチャネル３２に挿入する方法としては、チャネル３２上に設けら
れた取り外し可能なカバー（図示せず）を取り外す等、如何なる適当な方法をも
採用し得る。

【００１５】 図３は、縫合ツール１０の一部の側面図である。図３において、ハウジング３
０は、有利な態様として、２つの半部３０Ａ，３０Ｂから構成される。２つの半
部３０Ａ，３０Ｂは、接着、溶接、ファスナ等の適当な手段によって結合される
。チャネル３２は、有利な態様として、ハウジング下部４０とハウジング上部４
２とによって規定される。ハウジング半部３０Ａ，３０Ｂは、有利な態様として
、チャネル３２をハウジング下部４０に導くギャップ４４を形成する。ギャップ
４４は、糸２４の通過を許容するに十分な幅を有する。 図１において、針１２にチャネル３２を移動させるために、有利な態様として
、モータ等のアクチュエータ４６が設けられている。アクチュエータ４６は、有
利な態様として、針１２の歯２２と係合する歯が形成されたベルト４８によって
、針１２に連結されている。ベルト４８は、定常的に、それぞれ第一端３４と第
二端３６に近い２つの位置５０，５２において針１２と作動的に歯合した状態に
ある。ベルト４８の移動をガイドするために、静止又はローラガイド５１，５３
を設けてもよい。有利さの点では劣るが、アクチュエータ４６とベルト４８の代
わりに、２つのギアモータを、針１２に２つの位置５０，５２において直接作動
的に歯合させてもよい。アクチュエータ４６を駆動するために、バッテリ等の適
当な駆動源（図示せず）が設けられる。

【００１６】 図４Ａ−４Ｈは、本発明の好適な実施態様に従う縫合ツール１０を用いて２つ
の組織５４，５６を縫合する様子を示す。図４Ａにおいて、まず、第一端３４と
第二端３６とが、２つの組織５４，５６上にそれぞれ当接させられる。最初は、
針先１８は第一端３４と面一状態にある。 図４Ｂにおいて、アクチュエータ４６（本図には図示せず）が針１２を図中反
時計回りに回転させる。針１２は第一端３４を出て組織５４に突き刺さる。糸２
４は糸端２０に追従してチャネル３２に入る。図４Ｃにおいて、針１２は更に回
転して組織５４を通過して、組織５６に突き刺さる。 図４Ｄにおいて、針１２は更に回転して組織５６を完全に通過し、第二端３６
からハウジング３０に再び入る。この時点において、針１２は１８０度回転して
いる。上記のように、チャネル３２の円弧は、針１２の移動中は針先１８と糸端
２０とが常にチャネル３２内に存在するように十分に長いものである。図４Ｅに
おいて、針１２は約３６０度回転しており、糸２４の先端は２つの組織５４，５
６から引き抜かれている。

【００１７】 図４Ｆにおいて、縫合ツール１０は組織から遠ざかる向きに引っ張られ、それ
によりループ５８が形成される。このループ５８の形成のために、糸２４は既に
ギャップ４４（図３）を通過して下方に落下している。針１２は更に回転させら
れ、矢印６０で示される方向にほぼ沿ってループ５８を通過させられる。図４Ｇ
において、針１２は第二端３６からハウジング３０に再び入り、糸２４の一部６
２がギャップ４４を通過して落下を開始する。図４Ｈにおいて、縫合ツール１０
は組織５４，５６から遠ざかる向きに引っ張られ、それにより結び目６４が形成
される。縫合ツール１０は更に、結び目６４に隣接して組織上に別の結び目を作
るために十分な長さの糸に対応する距離だけ、組織５４，５６から遠ざかる向き
に引っ張られる。この追加の長さの糸２４を確保した後、その糸を縫合ツール１
０に繋いだ状態において、結び目６４に結び目プッシャ６６を押し当ててこれを
締め付けることができる。結び目プッシャ６６は縫合ツール１０に取り付けても
よいし、あるいは、縫合ツール１０とは分離して設けてもよい。

【００１８】 図５は、本発明の他の好適な実施態様に従って構成され作動する縫合ツール７
０を示している。 縫合ツール７０は、針マニピュレータ７４に設けられた針７２を含む。針７２
は、有利な態様として、その一端の針先７８から糸端８０と称される他端まで延
びる円弧状長さＬＬを有する円弧状シャンク７６を含む。針７２は、有利な態様
として、針１２と同様の構成を有するが、ただし、歯は有していない。糸端８０
は、有利な態様として、そこに糸８４が取り付けられるようにされている。尤も
、それ以外に、糸８４はシャンク７６の他の如何なる場所に取り付けられてもよ
い。円弧状シャンク７６は、有利な態様として、少なくとも一つの中心８６を有
する曲線を規定する。最も有利な態様として、その曲線は円であり、中心８６は
その円の中心である。

【００１９】 針マニピュレータ７４は、有利な態様として、針７２を移動させる円弧状チャ
ネル９２がその内部に形成されたハウジング９０を含む。ハウジング９０は、プ
ラスチック等の如何なる適当な材料によっても構成され得る。チャネル９２は、
第一端９４から第二端９６まで延びる円弧を規定し、また、少なくとも一つの中
心９８を有する曲線を規定する。チャネル９２の曲線は、最も有利な態様として
、円であり、中心９８はその円の中心である。中心９６と９８とは、最も有利な
態様として、一致するか、又は、ほぼ一致する。針７２は中心９８の回りに少な
くとも３６０度回転可能であり、最も有利な態様として、中心９８の回りに連続
的に回転可能である。針７２がチャネル９２内を移動する時、針先７８は第一端
９４からハウジング９０を出た後、第二端９６からハウジング９０に再び入る。
チャネル９２の円弧は、針７２の移動中に針先７８と糸端８０の少なくとも一方
が常にチャネル９２内に存在する程度に十分に長いものである。

【００２０】 チャネル９２は、有利な態様として、ディスク１００と低摩擦のハウジング上
部１０２とによって規定される。ディスク１００は、有利な態様として、粗面を
有するプラスチック等の高摩擦材料で構成されたリム１０６を含む。ハウジング
９０は、その中心が中心９８と一致する穴１０８を有し、その穴１０８にそれよ
り小さいサイズの軸１１０が嵌まっている。従って、ディスク１００は、軸１１
０に関して偏心的に回転するようにされている。針７２は、高摩擦リム１０６と
低摩擦ハウジング上部１０２の間のチャネル９２を通過する。針７２自体は、有
利な態様として、滑らかである。

【００２１】 図６は、縫合ツール７０の一部の側面図である。ディスク１００は、有利な態
様として、２つの半部１００Ａ，１００Ｂから構成される。２つのディスク半部
１００Ａ，１００Ｂは、有利な態様として、糸８４の通過を許容するに十分な幅
を有するギャップ１０４を規定する。ハウジング９０は、有利な態様として、２
つの半部９０Ａ，９０Ｂから構成され、その中の一つは、最初に針７２を挿入す
るための取り外し可能なカバーとして利用してもよい。 リンク１１２が、有利な態様として、ディスク１００の半部１００Ａに取り付
けられる。リンク１１２によりディスク半部１００Ａをほぼ矢印１１４の方向に
引っ張ることが可能であり、それにより、ディスク１００が針７２に押しつけら
れ、針７２が図７Ａ〜７Ｃに示されるようにチャネル９２内を移動させられる。
リンク１１２は固く、ディスク半部１００Ａを矢印１１４の方向とは逆の矢印１
１５の方向に押すことが可能である。リンク１１２は人の手によって引っ張った
り押したりしてもよいが、ソレノイドやアクチュエータ（有利な態様としてモー
タ）等の自動装置によって操作されてもよい。

【００２２】 図７Ａ〜７Ｃは、本発明の好適な実施態様に従う縫合ツール７０の作動を示し
ている。図７Ａにおいて、リンク１１２が矢印１１４の方向に引っ張られること
により、ディスク半部１００Ａが距離δｙだけ移動させられ、それにより、針７
２がディスク半部１００Ａと低摩擦ハウジング上部１０２との間に挟まれる。距
離δｙは基本的には軸１１０と穴１０８の間の隙間である。リンク１１２を矢印
１１４の方向に引っ張り続けると、ディスク半部１００Ａはδｙだけ平行移動す
るほか、リンク１１２がディスク半部１００Ａが偏心的に取り付けられているた
めに、角度δαだけ回転する。その結果、針先７８が同角度δαだけ前方に回転
する。上記のように、針７２とリム１０６とは大きな摩擦で接触するので、リン
ク１１２の引っ張りによって、針７２がチャネル９２内を移動させられ、針７２
とハウジング上部１０２とは小さな摩擦で接触するので針７２のこの移動を許容
する。

【００２３】 図７Ｂにおいて、リンク１１２が矢印１１４の方向に引っ張られる時、ディス
ク半部１００Ｂは針７２に接触しない。つまり、針７２が角度δαだけ前進する
時、ディスク半部１００Ｂは針７２に触れることはない。 リンク１１２が矢印１１４の方向に繰り返し引っ張られる間に、リンク１１２
は矢印１１５の方向に押される。その方向は図７Ｃに示されている。この状態に
おいては、ディスク半部１００Ｂは針７２をハウジング上部１０２に対して押し
つけ、それにより、リンク１１２が引っ張りの間に針７２がチャネル９２内を後
退することを阻止する。

【００２４】 こうしてリンク１１２が矢印１１４の方向に繰り返し移動させられることによ
り、針７２が中心８６の回りに少しずつ回転させられる。その後、縫合ツール１
０に関する上記の記載のように糸の結び目が作られ、締めつけられる。 図８は、本発明の更に他の好適な実施態様に従って構成され作動する縫合ツー
ル１２０を示す。縫合ツール１２０は、有利な態様として、図１に示される縫合
ツール１０と実質的に同じであり、同一の要素が同一の番号によって示されてい
る。縫合ツール１２０が縫合ツール１０と異なる点は、歯が形成された針の代わ
りに、標準的な滑らかな円弧状針１２２が採用されることである。アクチュエー
タ４６は、針１２２と円弧状チャネル３２の間に隙間無く嵌められたベルト４８
によって、針１２２を移動させる。ベルト４８の針１２２に接触する面は、それ
の円弧状チャネル３２に接触する面よりも高い摩擦係数を有する。ベルト４８は
針１２２に押しつけられており、アクチュエータ４６がベルト４８を移動させる
と、ベルト４８は摩擦により針１２２にチャネル３２内を移動させる。

【００２５】 本発明は上記した具体的な内容によって限定されないことが当業者によって理
解されるべきである。むしろ本発明の範囲は、上記した特徴のコンビネーション
とサブコンビネーションの両方を含み、また、当業者に自明な改良、変更等を含
むものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の好適な実施態様に従って構成され、作動する縫合ツールの説明略図で
ある。

【図２Ａ】 本発明の好適な実施態様に従って構成され作動し、図１の縫合ツールにおいて
有用な、円弧状シャンクを含む針の説明略図である。

【図２Ｂ】 図２Ａの針の２Ｂ−２Ｂ断面図である。

【図３】 図１の縫合ツールの側面図である。

【図４Ａ−４Ｈ】 本発明の好適な実施態様に従う図１の縫合ツールによって２つの組織が縫合さ
れる状態の説明図である。

【図５】 本発明の他の好適な実施態様に従って構成され作動する縫合ツールの説明略図
である。

【図６】 図５の縫合ツールの側面図である。

【図７Ａ】 本発明の好適な実施態様に従う図５の縫合ツールのチャネルを針が前進回転す
る状態の説明図である。

【図７Ｂ】 リンクを引っ張ることにより、図７Ａのチャネルを針が前進移動する状態を説
明する側面図である。

【図７Ｃ】 図７Ｂのリンクを押すことにより、針の上記の前進移動とは逆向きの後退移動
が阻止される状態を説明する側面図である。

【図８】 本発明の更に他の好適な実施態様に従って構成され作動する縫合ツールの説明
略図である。

【手続補正書】特許協力条約第１９条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１２年３月１０日（２０００．３．１０）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ， ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，Ｌ Ｖ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ， ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，Ｕ Ｓ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (17)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端の針先から糸端と称される他端まで延びる円弧状長さを
   有する円弧状シャンクを含む針を含み、その針の前記長さの少なくとも一部に沿
   って歯が形成されている、縫合ツール。
2. 【請求項２】 前記糸端はそこに糸が取り付けられるようにされている請求
   項１の縫合ツール。
3. 【請求項３】 前記円弧状シャンクが少なくとも一つの中心を有する曲線を
   規定するものであり、前記針には、その少なくとも一つの中心から最も遠い面に
   沿って歯が形成されている、請求項１の縫合ツール。
4. 【請求項４】 前記針を移動させる円弧状チャネルが形成されたハウジング
   を含む針マニピュレータを更に含み、そのチャネルが第一端から第二端まで延び
   る円弧を規定するものであり、前記針がそのチャネルを移動する時に、前記針先
   が前記第一端から前記ハウジングを出た後に前記第二端から前記ハウジングに再
   び入るものであり、前記円弧が前記針の移動中前記針先と前記糸端の少なくとも
   一方が常に前記チャネル内に存在するように十分に長いものである、請求項１の
   縫合ツール。
5. 【請求項５】 前記針に前記チャネルを移動させるアクチュエータをさらに
   含む請求項４の縫合ツール。
6. 【請求項６】 前記アクチュエータが、前記歯が形成された前記針と係合す
   る歯が形成されたベルトを介して、前記針に連結される、請求項５の縫合ツール
   。
7. 【請求項７】 前記円弧状チャネルが少なくとも一つの中心を有する曲線を
   規定するものであり、前記針がその中心の回りに少なくとも３６０度回転可能で
   ある、請求項４の縫合ツール。
8. 【請求項８】 一端の針先から糸端と称される他端まで延びる円弧状長さを
   有する円弧状シャンクを含む針と、 前記針を移動させる円弧状チャネルが形成されたハウジングを含む針マニピュ
   レータとを含み、そのチャネルが第一端から第二端まで延びる円弧を規定するも
   のであり、前記針がそのチャネルを移動する時に、前記針先が前記第一端から前
   記ハウジングを出た後に前記第二端から前記ハウジングに再び入るものであり、
   前記円弧が前記針の移動中前記針先と前記糸端の少なくとも一方が常に前記チャ
   ネル内に存在するように十分に長いものである、 縫合ツール。
9. 【請求項９】 前記糸端はそこに糸が取り付けられるようにされている請求
   項８の縫合ツール。
10. 【請求項１０】 前記円弧状チャネルが少なくとも一つの中心を有する曲線
    を規定するものであり、前記針がその中心の回りに少なくとも３６０度回転可能
    である、請求項８の縫合ツール。
11. 【請求項１１】 前記円弧状チャネルが、前記少なくとも一つのシャンク中
    心の回りに回転可能なディスクと、ハウジング上部とによって規定される請求項
    ８の縫合ツール。
12. 【請求項１２】 前記ディスクが、拡大孔内にその中を平行移動可能に位置
    させられる軸を含み、前記少なくとも一つのシャンク中心の回りに偏心的に回転
    可能である請求項１１の縫合ツール。
13. 【請求項１３】 前記ディスクが前記針と接触可能な面を有するリムを含み
    、前記ハウジング上部が前記針と接触可能な面を含み、前記リムの前記接触面が
    前記ハウジング上部の前記接触面よりも大きな摩擦で前記針と接触する請求項１
    １の縫合ツール。
14. 【請求項１４】 前記ディスクに偏心的に取り付けられたリンクを更に含み
    、前記ディスクの中心線から離れる方向にそのリンクを引っ張ると前記針が前記
    ディスクと前記ハウジング上部との間に挟まれ、そのリンクを更に引っ張ると前
    記ディスクと前記針とが前記少なくとも一つのシャンク中心の回りに回転する請
    求項１１の縫合ツール。
15. 【請求項１５】 前記ディスクが第一半部と第二半部とを含み、リンクが第
    一半部に取り付けられ、前記ディスクの中心線から離れる方向にそのリンクを引
    っ張ると前記ディスクの前記第一半部が前記針を前記ディスクと前記ハウジング
    上部との間に挟み、そのリンクを更に引っ張ると前記ディスクの前記第一半部と
    前記針とが前記少なくとも一つのシャンク中心の回りに前進回転移動し、そのリ
    ンクを前記中心線に向かう方向に押すと前記ディスクの前記第二半部が前記針に
    押しつけられてその針の前記前進回転移動とは逆向きの後退回転移動を阻止する
    請求項１１の縫合ツール。
16. 【請求項１６】 前記針が、その針を前記ハウジングに対して押しつけるベ
    ルトによって、前記チャネルに沿って移動させられる請求項８の縫合ツール。
17. 【請求項１７】 前記ベルトの前記針に接触する面が、そのベルトの前記円
    弧状チャネルに接触する面よりも大きな摩擦係数を有する請求項１６の縫合ツー
    ル。