JP2001515553A - 道路マーキングユニット及び道路マーキングシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明による道路マーキングユニット（１）は、光透過性窓（２０）を備えた収容部（１０）を有する。この収容部（１０）には、電気光学スイツチ（３０）が配置されている。この道路マーキングユニット（１）の活性化状態において、電気光学スイッチ（３０）は、窓（２０）からの光を反射して窓（２０）へとはね返す。道路マーキングユニット（１）の非活性化状態において、電気光学スイッチ（３０）は、窓（２０）からの光の吸収をなす。この発明の道路マーキングユニット（１）は、明るい環境光の下でも可視状態と不可視状態とに切り換わることができる、という効果を奏する。

Description

【発明の詳細な説明】 道路マーキングユニット及び道路マーキングシステム 技術分野 本発明は、光透過性窓を備えたハウジング又は収容部を有する道路マーキング ユニットに関する。本発明はまた、道路マーキングシステムにも関する。 背景技術 かかる道路マーキングシステムは、ＧＢ ２１５９ ５５９から知られている 。この既知の道路マーキングシステムにおいては、ガラスファイバーとして構成 された光導波路は、上記ハウジング内に設けられ、当該導波路の一方の端部は、 その窓に向けて導かれ、同他方の端部は、光源又は反射器に光学的に結合されて いる。このような道路マーキングユニットは、道路の個々の走行レーンを互いに 識別するのに役立つものとすることができる。周囲の環境に応じて、当該道路マ ーキングユニットを見えるものとしたり又は見えないものとしたりする能力を持 つことは望ましい。この知られた道路マーキングユニットは、当該光導波路の他 方の端部が光源に結合されるものであるが、当該光源がオン又はオフに切り換え られることで、弱い周囲光の場合に可視状態又は不可視状態とされうる。しかし ながら、日中は、特に直射日光のもとでは、周囲光は、道路マーキングユニツト から発した光を滅してしまうほど強力である。したがって、当該道路マーキング ユニットの視認性を変えることは不可能である。 発明の開示 本発明の目的は、冒頭の段落に記述した種類のものであって、その直射日光下 における視認性に影響を与えることのできる道路マーキングユニットを提供する ことである。 この目的のために、本発明によれば、冒頭の段落で述べた種類の道路マーキン グユニットは、電気光学スイッチは、前記ハウジングに収納されており、このス イッチは、前記道路マーキングユニットの活性化状態において、前記窓からの光 を前記窓へ向けて反射することをなし、前記道路マーキングニットの不活性化状 態においては前記窓からの光を吸収することをなす、ことをもって特徴づけられ る。この道路マーキングユニットは、活性状態において、周囲光の量が多いほど （周囲光の量に比例して）多くの光を反射するので、直射日光のような強力な周 囲光においても可視状態となりうるのである。非活性状態においては、当該窓を 通過する光が吸収されるので、道路マーキングユニットは、明らかにほとんど不 可視状態となる。 前記電気光学スイッチは、電源に接続可能であり、さらに、ケーブルにより道 路マーキングユニットから距離を隔てて配されるスイッチング手段とも接続され うる。本発明による道路マーキングユニットの好ましい実施例においては、前記 電気光学スイッチの遠隔制御のための受信機が、前記ハウジングに収納され、さ らに、前記受信機及び前記電気光学スイッチに給電するための太陽電池が前記ハ ウジング内に配されていることを特徴としている。外部ケーブルは、道路マーキ ングユニットの設置を簡単にするこの実施例においては余分なものである。 太陽又は車両のヘッドライトから発せられる周囲光自体は、当該道路マーキン グユニットをライトアップさせ可視状態とするのに充分かもしれない。本発明に よる道路マーキングユニットの魅力的な実施例は、光発生器が当該ハウジングの 中に設けられることを特徴としている。これにより、周囲光がない状態でも道路 マーキングユニットをライトアップさせることが可能となる。光発生器は、ハウ ジングに収納された光源、例えば発光ダイオードの如き半導体光源又は放電ラン プ、例えば低圧水銀放電ランプのような低圧放電ランプを有するものとすること ができる。この実施例の魅力的な改変例においては、光発生器は、少なくとも１ つの光導波路の一端を有し、かかる光導波路は、その反対の他端において光源と 光学的に結合する。この光源自体は、当該道路マーキングユニットからある距離 を隔てて位置付けられうるので、こうした光源は、例えばその寿命が来たときに 簡単に交換することができる。 かかる変形例においては、透明プレートは、前記窓により定められる面内に配 され、このプレートには、その内部対向表面において、前記窓により定められる 面に略垂直に延在する横断表面を有する起伏が設けられていることを特徴とする と良好なものとなる。このような手段によって、指向性のある光ビームを発生す ることが可能になるので、当該道路マーキングユニットの良好な視認性を実現で き、しかも比較的に低い消費電力で済むこととなるのである。 道路マーキングユニットの視認度は、雪によって低減してしまうことがある。 本発明による道路マーキングユニットの実施例は、ヒーター素子を具備しており 、そうした雪を局部的に溶かし去ることを可能としている。これにより、低い温 度では機能しない道路マーキングユニットにおける部品を使用することもできる 。 なお、道路マーキングユニットの状態は、光学スイッチの状態に対応させる必 要はない。例えば、不活性状態において反射する光スイッチを使用することもで きる。この道路マーキングユニットは、活性状態となりうるのである。 本発明はまた、本発明による１つ以上の道路マーキングユニットと、前記道路 マーキングユニットのための制御システムと、前記道路マーキングユニットを前 記制御システムに結合するための手段とが設けられた道路マーキングシステムに も関連する。１つ以上の道路マーキングユニットを当該制御システムに結合する ための手段は、電気的又は光学的な信号の伝導をなすケーブルとして構成されう る。改変例においては、この結合手段は、送信機／受信機のペアの形態で遠隔制 御接続として構成され、かかる送信機は、制御信号を当該制御システムから当該 道路マーキングユニットに収納された受信機に伝送するものとされる。 この電気光学スイッチは、例えば、エレクトロクロミック材料を有する。実際 の実施例においては、電気光学スイッチに、液晶に基づく電気光学媒体が設けら れる。このような電気光学スイッチは、長寿命を呈し、比較的に安価である。こ のタイプによれば、電気光学媒体の光学特性は、電界により影響を受ける（換言 すれば、電界により変化する）。この電気光学媒体は、液晶だけでなく、着色作 用剤のような含有物質をも有するものとすることができる。例えば、偏光状態の 回転、複屈折、散乱、吸収、選択的反射のような、影響を受け得る光学特性が使 用される。液晶の形態での電気光学媒体が設けられた電気光学スイッチの大要は 、例えば、T.UchidaによるSID 96 Digest 96,pp.31-34の「低消費電力システム の反射型ＬＣＤ（Reflective LCDs for Low-Power Systems）」において知るこ と ができる。 図面の簡単な説明 以下、本発明による道路マーキングユニットのこれらの態様及びその他の態様 を、次の概略図を参照してより詳細に説明する。図面中、 第１図は、本発明による道路マーキングユニットの第１の実施例を示し、 第１Ａ図は、第１図の道路マーキングユニットの部品の詳細を示し、 第２図は、第２の実施例を示し、 第３図は、第３の実施例を示し、 第３Ａ図は、第３図の部品の詳細を示し、 第３Ｂ図は、第３図の他の部品の詳細を示し、 第４図は、第４の実施例を示し、 第５図は、第４図における線Ｖ−Ｖにて断面をとった場合の上記第４の実施例 の改変例を示し、 第６図は、本発明による道路マーキングシステムを示す。 発明を実施するための最良の形態 第１図は、光透過性窓２０を備えたハウジング又は収容部１０を有する道路マ ーキングユニット１を示している。この道路マーキングユニット１は、道路表面 ａに収納される。電気光学スイッチ３０は、窓２０とは反対側においてハウジン グ１０に収納される。この電気光学スイッチ３０は、道路マーキングユニットが 活性状態にあるときに当該窓から来た光を窓２０へ向けて反射する。道路マーキ ングユニット１の不活性状態においては、電気光学スイッチ３０は、窓２０から の通過光を吸収する。ここで示された実施例においては、電気光学スイッチ３０ には、液晶に基づいた電気光学媒体が設けられる。この電気光学スイッチは、第 １Ａ図においてより詳細に示されている。ここで示されている電気光学スイッチ ３０には、第１及び第２偏光子３１，３５と、例えばガラス又はＰＭＭＡの如き 合成樹脂のような光透過材料のための第１及び第２の支持部３２，３４と、液晶 を有する電気光学媒体３３とが設けられる。ここでは反射層３６として構成され ているリフレクタは、当該窓から離れて対向する表面３０ａに設けられる。かか る反射層３６は、この場合アルミニウムにより作られ、同時に電極を担う。電気 光学媒体３３には電界を供給し、当該反射電極３６、及び例えば錫が注入された インジウムの層として構成された他方の光透過電極３７によりその光学特性に影 響を与えることができる。 活性状態ｐにおける道路マーキングユニット１では、例えば日光の如き当該窓 ２０に入射する光を反射するので、それが窓２０を介して外部へ再び反射するこ ととなる。故にこの道路マーキングユニット１は、可視状態なのである。一方、 この道路マーキングユニット１が不活性状態ｑにあるときには、電気光学スイッ チは、窓２０を介してそこに入射した光を吸収する。したがって、この道路マー キングユニットは、可視状態ではないか又は僅かに可視状態であるものとなる。 この窓２０には、例えばガラスファイバーで強化されたウレタン樹脂又はアラ ルダイト（araldite）でつくられた保護層２１が設けられる。これにより、道路 マーキングユニット１に粗い上側表面が付与され、道路の安全性を向上する。こ の保護層２１は、外部へ投ぜられた光を散乱するので、広い空間的角度にわたり 可視状態となることができる。 図示されているような電気光学スイッチ３０の実施例は、遠隔制御により操作 可能である。受信機５０は、この目的のために、ハウジング１０内に配置され、 当該電気光学スイッチ３０の光学隔膜３２をそれ自身が光反射又は光吸収状態と なるようにする。この受信機５０は、太陽電池６０により充電されるバッテリー ６１により給電される。 上記ハウジング１０は、壁部１１及び窓２０を有する箱としてここでは構成さ れている。代替案として、ハウジングを構成する材料としての半透明材料、例え ば合成樹脂で当該道路マーキングユニットの部品３０，５０，６０及び６１を封 止するようにすることができる。 第２図は、本発明による道路マーキングユニットの第２の実施例を示す。ここ にある第１図におけるものに対応する部品には、１００だけ大なる参照番号が付 与されている。第２図の道路マーキングユニットは、反射電極３６が光透過電極 により置き換えられている点で第１図におけるものとは異なる電気光学スイッチ １３０を有する。このハウジング１１０の内表面上における反射被覆は、ここで は反射体１３６を形成する。さらにここで示された実施例には、光発生器１４０ が設けられている。光発生器１４０は、ここでは、電気光学スイッチ１３０と反 射体１３６との間に配された光導波路１４１の一端１４２である。この光導波路 １４１は、反対側の他端１４５において光源１４４と光学的に結合される。 電気光学スイッチ１３０は、第２図の道路マーキングユニットがその活性状態 ｐにあるときに光を透過する。この状態における外部から窓１２０へ入射した光 は、反射体１３６により反射して外部へと戻される。道路マーキングユニット１ ０１が不活性状態であるときには、電気光学スイッチ１３０に光が吸収される。 この実施例において、光発生器１４２は、反射体１３６と電気光学スイッチ１３ ０との間に配されるので、光発生器１４２から発せられる光もこの不活性状態で 吸収される。これにより、同じ光源に結合されている光導波路を持つ道路マーキ ングユニットでも、互いに異なる状態を持つことができる、という効果を奏する 。 第３図に示される第３の実施例における部品は、第２図における対応の部品の ものよりも１００だけ大きい参照番号が付与されている。窓２２０により定まる 面２２２に横たわる透明プレート２２３は、第３図の道路マーキングユニットの 一部を形成し、その内側対向表面に鋸歯状の起伏が形成される。この起伏は、第 ３Ａ図により詳細に示される。この鋸歯状の起伏は、窓２２０により定まる面２ ２２にほぼ垂直な方位を有する横断表面２２５を有する。この面２２２は、その 道路の表面ａにほぼ平行か又は一致している。第３図の実施例においては、窓２ ２０と電気光学スイッチ２３０との間に光発生器が設けられる。光発生器２４０ は、ここでは、当該起伏の横断表面２２５へと方向づけされた光導波路２４１の 一方の端部２４２を有する。これら光導波路２４１は、光源（図示せず）と、そ れらの反対側の他端によって光学的に結合される。 第３図の道路マーキングユニットの電気光学スイッチ２３０は、第３Ｂ図にお いてより詳細に示される。第１Ａ図におけるものに対応するここでの部品は、２ ００だけ大きい参照番号を有する。第３Ｂ図における電気光学スイッチ２３３に は、液晶を基本とした電気光学媒体２３３が設けられる。この電気光学媒体２３ ０は、ポリマー拡散液晶モード（ＰＤＬＣ）にて作用する。その電極２３６及び ２３７は光透過材料から作られる。光吸収材料２３８は、この電極２３６上に形 成される。 道路マーキングユニット２０１が活性状態にあるとき、電気光学媒体２３３は 窓２２０を介して入射した光を反射するので、道路マーキングユニット２０１は 可視状態となる。光導波路２４１に結合された光源がオンに切り換えられる悪い ライティング状態の下では、道路マーキングユニット２０１の視認性をさらに向 上させることができる。道路マーキングユニット２０１の不活性状態においては 、電気光学媒体２３３は、窓２２０を介してそこに入射した光を透過し、これに より光がその吸収層２３８により吸収されるので、道路マーキングユニット２０ １は可視状態でいないか僅かに可視状態になる。 第４実施例は、第４図に示される。ここでの部品は、第３図における対応の部 品のものよりも１００だけ大きい参照番号を有している。この図示された道路マ ーキングユニットは、第３図におけるが如く、ＰＤＬＣモードにて動作する電気 光学スイッチを有する。但し、この電気光学スイッチの光吸収層は、ハウジング ３１０の内表面上に、この場合は他の部品とは分かれた形で設けられる。かかる 光導波路３４１の一端３４２は、ここでは、窓３２０と電気光学スイッチ３３０ との間に配される。 第５図は、本発明による道路マーキングユニット４０１の第４実施例の改変例 を示しており、光源４４４及び４４４’は、例えば低圧水銀放電ランプであって 、これがハウジング４１０に収納される。第４図のものに対応する第５図におけ る部品は、１００だけ大きい参照番号を有する。 第６図は、本発明による第１の道路マーキングユニット１０１と、これら道路 マーキングユニットのためのコントロールシステム１７０と、当該第１の道路マ ーキングユニット１０１をコントロールシステム１７０と結合する手段１８０と が設けられた道路マーキングシステムを示している。この道路マーキングシステ ムにはさらに、第２道路マーキングユニット１０１’と、この第２道路マーキン グユニット１０１’をコントロールシステム１７０に結合する手段１８０’とが 設けられる。この手段１８０及び１８０’は、ここでは電気信号の伝導のための ケーブルを有する。 なお、当業者であれば本発明の範囲内で種々の変形例が可能であることは明ら かである。 本発明は、ここでの各特徴及び特徴の組み合わせのそれぞれについて具現化さ れるものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 光透過性窓を備えたハウジングを有する道路マーキングユニットにおい て、 電気光学スイッチは、前記ハウジングに収納されており、 このスイッチは、前記道路マーキングユニットの活性化状態において、前記窓 からの光を前記窓へ向けて反射することをなし、前記道路マーキングニットの不 活性化状態においては前記窓からの光を吸収することをなす、 ことを特徴とする道路マーキングユニット。 ２． 請求項１に記載の道路マーキングユニットにおいて、前記電気光学スイ ッチには、液晶を基礎とした電気光学媒体が設けられることを特徴とする道路マ ーキングユニット。 ３． 請求項１又は２に記載の道路マーキングユニットにおいて、光発生器が 前記ハウジング内に設けられていることを特徴とする道路マーキングユニット。 ４． 請求項３に記載の道路マーキングユニットにおいて、前記光発生器は、 少なくとも１つの光導波路の第１の端部を有し、この光導波路は、その反対側の 第２の端部において光源と光学的に結合されていることを特徴とする道路マーキ ングユニット。 ５． 請求項４に記載の道路マーキングユニットにおいて、透明プレートは、 前記窓により定められる面内に配され、このプレートには、その内部対向表面に おいて、前記窓により定められる面に略垂直に延在する横断表面を有する起伏が 設けられていることを特徴とする道路マーキングユニット。 ６． 請求項１又は２に記載の道路マーキングユニットにおいて、前記電気光 学スイッチの遠隔制御のための受信機が、前記ハウジングに収納され、さらに、 前記受信機及び前記電気光学スイッチに給電するための太陽電池が前記ハウジン グ内に配されていることを特徴とする道路マーキングユニット。 ７． 請求項１又は２に記載の１つ以上の道路マーキングユニットと、前記道 路マーキングユニットのための制御システムと、前記道路マーキングユニットを 前記制御システムに結合するための手段とが設けられた道路マーキングシステム 。