JP2001514860A - 野生型p53の異なる多形性形態に関連した疾患を発症する危険を有する個体を測定するスクリーニング方法 - Google Patents

野生型p53の異なる多形性形態に関連した疾患を発症する危険を有する個体を測定するスクリーニング方法

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JP2001514860A JP2000508823A JP2000508823A JP2001514860A JP 2001514860 A JP2001514860 A JP 2001514860A JP 2000508823 A JP2000508823 A JP 2000508823A JP 2000508823 A JP2000508823 A JP 2000508823A JP 2001514860 A JP2001514860 A JP 2001514860A
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マトラシュースキ,グレッグ・ジェイ
バンクス,ローレンス
ストーリー,アラン
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マクギル・ユニヴァーシティ
インペリアル・キャンサー・リサーチ・テクノロジー(アイシーアールティー)
インターナショナル・センター・フォー・ジェネティック・エンジニアリング・アンド・バイオテクノロジー(アイシージーイービー)
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、野生型p53の異なる多形性形態に関連した疾患を発症する危険を有する個体を測定するスクリーニング方法であって、以下の工程:a)生物学上のサンプルを患者から得て;そしてb)上記サンプル中のp53proまたはp53argの存在を決定するが、その際p53pro/p53pro,p53arg/p53arg,p53pro/p53argからなる群から選択される患者の対立遺伝子パターンが疾患を発症する危険因子の指標であることからなる。特に、p53arg/argの個体は、頸部癌を含むヒトパピローマウイルス感染に関連した病理を発症する危険性が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 (a)発明の分野 本発明は、野生型p53の異なる多形性形態に関連した疾患を発症する危険を
有する個体を同定するためのスクリーニング方法に関する。 (b)従来の技術 細胞性腫瘍抑圧蛋白質p53は細胞増殖の主要な制御因子のひとつである。刺
激のコンテクストに依存して、p53は細胞成長停止またはプログラムされた細
胞死(アポトーシス)を誘発する。結果として、これはDNA変異を獲得した細
胞の引き続く増殖を妨害し、そしてこれは癌に対する生物の鍵となる防御を代表
する。多くのヒト腫瘍において、p53の不活性化は腫瘍の発生における主要な
因子の一つである。ヒトパピローマウイルス(HPV)関連の癌においては、し
かしながら、p53はほとんどいつも野生型である。これは、ユビキチン媒介性
分解のためにp53を標識するウイルス性E6蛋白質の活性のためであり、即ち
、正常なp53機能に打ち勝つ。このため、HPVsは女性における頸部癌(c
ervical cancer)の発生のための主要な発癌物質であり、全世界
の癌のもっとも共通の形態の一つである。
【0002】 p53の2つの多形性形態が存在し、p53蛋白質のアミノ酸位置72におい
てプロリンまたはアルギニン残基の何れかをコードしうる。この多形性はポリア
クリルアミドゲルにおけるp53の移動の変化をもたらすが、しかし、現在のと
ころ、両形態のp53は識別不可能なレベルの活性を有するらしい。事実、何れ
かの多形性がいくつかのヒト腫瘍の発症の危険性因子を表すか否かを測定するた
めに、莫大な免疫学の調査がここ6−7年にわたり実施された。現在まで、アミ
ノ酸位置72におけるプリロリンまたはアルギニンの存在はあらゆる特定の癌の
発症における重要な危険因子ではないとの見解に賛同した証拠が圧倒的である。
【0003】 しかしながら、我々の最近の観察に基づくと、野生型p53の異なる多形性形
態に関連した疾患を発症する危険を有する個体を同定するためのスクリーニング
方法を提供することは極めて望ましい。 発明の概要 本発明の一つの目的は、野生型p53の異なる多形性形態に関連した疾患を発
症する危険を有する個体を同定するためのスクリーニング方法を提供することで
ある。
【0004】 本発明によれば、野生型p53関連疾患の発症の危険にある個体を同定する方
法が提供され、該方法は、以下の工程: a)生物学上のサンプルを患者から得て;そして b)上記サンプル中のp53proまたはp53argの存在を決定するが、
その際p53pro/p53pro,p53arg/p53arg,p53pr
o/p53argからなる群から選択される患者の対立遺伝子パターンが疾患を
発症する危険因子の指標であること からなる。
【0005】 上記疾患は、新形成(neoplasia)、癌、ウイルス感染およびウイル
スにより引き起こされるかもしれない(そうでないかもしれない)ウイルス性病
理からなる群から選択される。
【0006】 そのようなウイルスは、限定ではないが、ヒトパピローマウイルス、B型肝炎
ウイルス、アデノウイルスまたはヒトに感染するあらゆる他のウイルスを含む。
【0007】 より特定すれば、疾患は、限定ではないが、頸部のいぼ(cervical
warts)、頸部の新形成または頸部癌を含む。
【0008】 例えば、患者の対立遺伝子パターンがp53arg/p53argである場合
、それは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染に関連した頸部のいぼ、頸
部の新形成または頸部癌を含む疾患の発症の大きな危険性を有する患者の指標で
ある。
【0009】 ウイルスの病理は、ヒトパピローマウイルスにより引き起こされる皮膚癌も含
み、そして長期間のウイルス感染並びにp53arg/p53argの患者にお
ける初期ウイルス感染の感受性を含む。より正確には、本発明の方法の上記工程
b)の測定は、限定ではないが以下の少なくとも一つを含む: a)ポリメラーゼ鎖反応により増幅すること; b)DNAまたは蛋白質を配列決定すること; c)p53proまたはp53argのDNAの何れかに特異的な少なくとも
一つのプローブとハイブリダイズすること;および d)p53proまたはp53argの対立遺伝子を同定するためにp53p
ro蛋白質またはp53arg蛋白質の何れかに特異的な少なくとも一つの抗体
を用いて免疫検出すること。
【0010】 本発明のスクリーニング方法は、免疫抑圧治療下にある患者およびウイルス感
染およびウイルス病理に関して、より感受性の患者をスクリーンすることにも使
用してよい。
【0011】 本発明によれば、あらゆるHPV予防接種プログラムにおける有力な予防接種
候補をスクリーニングする方法も提供され、該方法は以下の工程: a)患者から生物学上のサンプルを得て;そして b)上記中のp53proまたはp53arg野生型対立遺伝子の存在を測定
するが、その際p53arg/p53argの患者が優先的に予防接種されるべ
きであること からなる。
【0012】 本発明の上記方法によれば、患者は、異常なPAPスメア、低級の頸部病巣を
有してよく、新生児であってよく、または生殖器のHPV感染を有する母の新生
児であってよい。
【0013】 本発明の目的のために、以下の用語および略語を以下に定義する。 「野生型p53の異なる多形性形態に関連した疾患」は、p53を包含するあ
らゆる疾患であって、野生型p53argまたはp53proが別々に挙動する
疾患を意図する。そのような疾患は、限定ではないが、ウイルス例えばパピロー
マウイルスにより引き起こされる癌を含む。
【0014】 「p53arg」は、p53アルギニンを意図し、但しアルギニンはp53野
生型蛋白質のアミノ酸位置72において見いだされる。
【0015】 「p53pro」は、p53プロリンを意図し、但しプロリンはp53野生型
蛋白質のアミノ酸位置72において見いだされる。
【0016】 「HPV」は、ヒトパピローマウイルスを意図する。 発明の詳細な説明 本発明に従い、我々は、2つの形態のp53がヒトパピローマウイルスE6蛋
白質により別々に標的化されるか否かを測定することに興味を注いだ。我々は、
p53のアルギニン形態が、p53のプロリン形態よりも、E6媒介性分解に対
してより顕著に感受性であることを示した。これは、ウイルス感染またはウイル
ス形質転換においては、アルギニンp53のみを発現する個体がウイルスの作用
に対してより感受性であることを示すはずである。これによる予測は、p53ア
ルギニンのみの個体はHPV関連腫瘍を発症する可能性がより高いはずであるこ
とである。この仮説を試験するため、我々は、頸部癌を有する一連の患者並びに
皮膚癌を有する一連の腎移植レシピエント(RTRs)をスクリーンした。頸部
癌の後、皮膚癌はHPV関連腫瘍の第2の主要な群を代表する。このスクリーン
の結果は、正常な対照集団に比して癌患者中のp53アルギニンのみの個体の圧
倒的優勢を証明する。この結果は、p53アルギニンのみの個体が、同型接合患
者またはp53プロリンのみの個体に比してHPV関連主要を発症する可能性が
より高いことを証明する。
【0017】 野生型p53の異なる多形性形態がHPV不活性化に異なる感受性を持つこと
の証明は、絶対的に新規である。p53アルギニンのみの個体がHPV関連癌を
より発症しやすいとの証明も絶対的に新規である。
【0018】 腫瘍関連HPV種に由来するE6癌原蛋白質は、細胞性腫瘍抑圧因子蛋白質の
p53に結合してその分解を誘発する(Scheffner,M.et al.
,1990;Cell,63:1129−1136)。p53蛋白質の変異がし
ばしばE6媒介性分解に対して蛋白質を非感受性にさせることが示されたが、野
生型p53の異なる多形性形態に対するE6の作用に関する同様な報告はない。
この研究において、我々は、野生型p53蛋白質の72位におけるプロリン/ア
ルギニン多形性の作用を調査した(Matlashewski,G.et al
.1987,Mol.Cell.Biol.,7:961−963)。その結果
は、インビボにおいてp53Argが、p53Proに比して、HPV E6由
来の高い危険性による分解に、より顕著に感受性であることを示す。さらに、低
い危険性のHPV−11からのE6はp53Argの分解を媒介することもでき
たが、P53Proの分解は媒介できなかった。よって、p53Argは、p5
3Proに比して、低危険性並びに高危険性HPV種の両者からのE6蛋白質の
分解に、より感受性である。これを考慮すると、これらの結果は、野生型p53
内のプロリン/アルギニン多形性がHPV誘発癌の感受性マーカーを代表するこ
とを暗示する。
【0019】 頸部癌の発症が特定のヒトパピローマウイルス種、例えばHPV−16および
HPV−18の存在に密接に関連することが、うまく確立された。対照的に、他
のHPV種、例えばHPV−6およびHPV−11による感染は、主に良性の病
巣の発症に関連する(Storey A.et al.,1986,Irene
Leighらによるケラチノサイトハンドブック中、ケンブリッジ大学出版、
1994、p439−457)。HPV−16とHPV−18は、2つの主要な
癌原蛋白質のE6とE7をコードする。E7蛋白質は、細胞性腫瘍抑圧因子蛋白
質のpRbに結合して不活性化し;E6は細胞性腫瘍抑圧因子p53に結合して
、次にユビキチン経路を通して直接その分解を指示する。これら2つの腫瘍抑圧
因子蛋白質のHPVによる不活性化は腫瘍発生の間、重要であると見なされるが
、感染された個体が頸部癌を発症するように傾ける他の遺伝因子が存在するか否
かについては明確な指標がない。p53蛋白質はしばしば多数のヒト腫瘍におい
て変異するが、初期の頸部癌においてはいつもきまって野生型であることから、
E6によるp53の不活性化が不活性化変異に類似するとの概念を導く。文献に
記載の変異p53蛋白質の多くはE6媒介性分解に感受性でないことから、これ
ら2つの蛋白質の間の相互作用が容易に破壊できることを示唆する。我々は、野
生型p53蛋白質内の多形性が、ユビキチン媒介分解に関して、HPV E6の
p53標識能力に影響するか否かを調査することに興味を注いだ。我々は、p5
3蛋白質内のアミノ酸位置72におけるプロリン/アルギニン多形性に我々の注
意を集めたが、なぜならば、これが保存的アミノ酸変化ではなく、そして事実こ
の変化がSDS−PAGE上のp53蛋白質の移動に劇的な変化をもたらすから
である(Matlashewski,G.et al.1987,Mol.Ce
ll.Biol.,7:961−963)。
【0020】 HPV−18 E6蛋白質が優先的にp53の2つの形態の何れかを認識しう
るか否かを調査するため、我々は最初に一連のインビボ分解アッセイを実施した
。p53の存在しないSaos−2細胞に、p53の2つの多形性形態の一方ま
たは他方を発現するプラスミドと、増加量のHPV−18 E6発現プラスミド
を感染させた。24時間後、細胞を抽出して、抗p53モノクローナル抗体のプ
ールを用いたウエスタンブロット分析により残存のp53蛋白質を検出した。
【0021】 図1は、インビボにおけるp53Proとp53ArgのHPV−18 E6
誘発性分解の比較を示す。この実験においては、示されるとおり、Saos−2
細胞に、3ugのpCDNA−p53ProまたはpCDNA−p53Argの
何れかと、増加量のpCDNA−18E6あるいは対照プラスミドpCDNA−
3をトランスフェクトした。24時間後、細胞を50mM Hepes pH7
.0,250mM NaCl,0.1%NP40および1%APROTININ
(登録商標)の溶液中に抽出した。蛋白質の濃度はバイオラッドのプロテインア
ッセイを用いて測定して、等量をSDS−PAGE上で泳動してニトロセルロー
ス膜に転写した。p53蛋白質は抗p53モノクローナル抗体pAB1801、
1802および1803のプールを用いて検出し、アマシャムECLシステムを
用いてウエスタンブロットを現像した。トランスフェクション効率は、平行のプ
レート上でのlacZ発現プラスミドとの同時トランスフェクションおよびla
cZ発現の染色を通して監視した。C33細胞はp53発現に関する陽性対照を
代表する。
【0022】 図1に示すとおり、増加量のHPV−18 E6はp53Argの量の劇的な
低下を誘発することが明らかである。対照的に、同一の条件下では、p53Pr
oの顕著な分解は検出されなかった。これらの結果は、p53中のアミノ酸位置
72におけるプレート/アルギニン多形性がインビボにおけるHPV−18 E
6誘発性分解に対するその感受性を変更すること、およびp53argがp53
に比してHPV−18 E6に対してより感受性であることを示す。
【0023】 我々は、次に、E6誘発性分解に対するp53の感受性のこの変化がHPV−
18由来のE6に制限されるのか否か、またはそれが他のHPV種由来のE6蛋
白質にも真実なのかも決定することに興味を注いだ。これを調査するため、我々
は、図1において実施したインビボ分解アッセイを繰り返したが、増加量のHP
V−16 E6およびHPV−11 E6を含んだ。得られた結果を図2に示す
【0024】 Saos−2細胞に、pCDNS−p53ProまたはpCDNA−p53A
rg、並びに増加量のpCDNA−16E6(図2、パネルA)またはpCDN
A−11E6(図2、パネルB)あるは対照プラスミドpCDNA−3を示すと
おりにトランスフェクトした。残存のp53蛋白質は図1に示すとおりに検出し
た。pCDNA−18のE6も比較のために含んだ。
【0025】 HPV−16 E6蛋白質(図2A)は異なる形態のp53を分解する能力を
示し、HPV−18 E6を用いて観察されたのと同様であった。観察されうる
とおり、高いE6投入においてのみp53Proの顕著な分解が得られ、一方、
はるかに低い濃度のHPV16 E6蛋白質はp53Argの完全な分解を生じ
る。特に興味深いのは、しかしながら、HPV−11 E6蛋白質を用いた結果
である(図2B)。多数のインビトロ研究が以前に示したことは、HPV−11
E6がユビキチン媒介性分解に関してp53を標的にできないことであった。
インビボにおいてp53Proを用いた結果はこの見解を確かに支持するが、何
故ならば、HPV−11 E6はp53Proの分解を媒介できなかったからで
ある(図2B)。しかしながら、HPV−11 E6はインビボアッセイにおい
てはp53Argの分解を明らかに誘発したが、とはいえ、癌原性HPV−16
およびHPV−18のE6蛋白質により誘発されたほどの効率ではなかった。こ
れらの結果は、p53蛋白質内の72位におけるプロリン/アルギニン多形性が
、HPVの種類に拘わらず、E6媒介性分解に対する野生型p53の感受性を決
定することを証明した点において極めて顕著である。本発明に従い、我々は、E
6媒介性分解に対する野生型p53の2つの多形性形態の感受性における明確な
差異を示した。HPV−16のE6およびHPV−18のE6の両者はp53の
プロリン形態の分解を誘発できるが、この分解はp53のアルギニン形態の分解
よりもはるかに効率が低い。さらに、HPV−11のE6蛋白質はp53Pro
に関しては完全に不活性であるが、それでもなおp53Argに対する分解の低
いがしかし顕著なレベルを示す。p53は腫瘍形成に対しての宿主防御において
鍵となる制御点を表すから、これらの研究は、この多形性がHPV感染の有望な
結果に対して顕著な関係を有することを予測するはずである。いくつかの研究は
、非HPV関連腫瘍内のp53多形性に接近して、p53の特定の多形性形態の
存在または不在との顕著な相関を示すことに失敗した(Zhang,W.et
al.,1992,Gene,117:271−275;Birgander
R.et al.,1995,Carcinogenesis,16:2233
−2236;Weston A.et al.,1994,Carcinoge
nesis,15:583−587;Weston A.et al.,199
2,Env.Health Pers.,98:61−67)。対照的に、我々
の研究は、HPV関連腫瘍において、p53の72位における多形性が重要な危
険因子を代表するとの仮説を強く支持する。この仮説を試験するため、我々は、
一連のHPV関連頸部癌および皮膚癌においてp53遺伝子型(p53proま
たはp53arg)を試験した。これらのHPV関連腫瘍におけるp53多形性
に関するこのスクリーンの結果は、この仮説を確証する(表1および2の結果を
参照)。その中で詳細なとおり、これらのデータは、HPV関連頸部癌(表1)
および皮膚癌(表2)を有する個体の85%以上がp53arg対立遺伝子に関
して同型接合であったことを証明する。我々は、アミノ酸位置72におけるp5
3多形性の性質がHPV関連腫瘍原性における重大な因子であること、およびp
53argに関して同型接合である個体はこれらの腫瘍を発症する危険性が大き
いことを結論する。 野生型p53の遺伝子型(p53proまたはp53arg)の測定方法 腫瘍生検は侵入性および皮膚偏平細胞の両方を含んだ。全ての病巣は組織学上
確認されて生検切除または外科的切除の時に回収して、スナップ凍結して−70
℃に保存した。7つの頸部SCCsを、ホルマリン固定してパラフィンを埋め込
んだ公的材料から得た。対照群に関するサンプルは、健常ボランティアから採血
した全血から抽出されたDNAからなった。 DNA抽出 凍結した組織からのDNAをプロテイナーゼK消化およびフェノールクロロホ
ルム抽出により抽出し、パラフィン埋め込み組織からのDNAを脱パラフィン後
に同じようにして抽出した。Nucleon DNA抽出キット(Scotla
b)を用いて対照の個体からの全血からDNAを抽出した。 p53多形性配列のPCR増幅 p53Pro配列は、PCRによりプライマー対p53Pro+/p53−(
p53Pro+:5'GCCAGAGGCTGCTCCCCC(配列番号:1)、p53−:5'CGTGCA
AGTCACAGACTT(配列番号:2)により検出し、そしてp53Argはプライマー
対p53+/Arg−(p53+:5'TCCCCCTTGCCGTCCCAA(配列番号:3)、A
rg−:5'CTGGTGCAGGGGCCACGC(配列番号:4))を用いて検出した。プライマ
ー対(各2ug)を混合して50uCi[α32P]ATP(アマシャム)を含
む50ulの全量にてポリヌクレオチドキナーゼ(プロメガ)により[32p]
で末端標識した。1ulの標識されたプライマー混合物をPCR反応あたり用い
た。PCR反応(25サイクル)は、0.2ユニットのレッドホットポリメラー
ゼ(アドバンスドバイオテクノロジーズ)を用いて、全量50ulにて、反応バ
ッファーIV(製造者により供給された)中にて1.5mM Mg++にて実施
した。10ulの反応産物を8%ポリアクリルアミドゲル上において1XのTB
Eバッファー中で分画し、乾燥して、そしてX線フィルム上に露出するかあるい
はストーム840ホスホルイメージャー(モリキュラーダイナミックス)および
イメージクワントソフトウエアを用いて定量した。 p53遺伝子型決定の結果 我々は、最初に一連の頸部癌生検中のp53ProおよびArg対立遺伝子の
頻度を調査し、そしてこれを対照群において観察された頻度と比較した(表1)
。各々の相対頻度を括弧で示す。
【0026】
【表1】 表 1 正常ボランティアと頸部腫瘍生検中のArgおよびPro対立遺伝子の検出の頻度 Pro Arg Pro/Arg 正常 N=42 2(0.05) 15(0.36) 24(0.57) 頸部癌 N=24 2(0.08) 21(0.88) 1(0.04) 頸部癌において検出されたHPV種:HPV16 N=12,HPV18 N=4,HPV45 N=2,HPV陽性であるが分類されず=6 両群は広く類似の人種バックグランドの個体からなり、そして我々の対照DN
Aサンプル中にて我々が観察した対立遺伝子の頻度は以前に報告された研究にお
いて観察されたのと類似であり、p53対立遺伝子頻度は異なる人種群間で変化
する(Beckman,G.et al.,1994,Hu.Hered.,4
4:266−270)。我々の研究においては、Arg対立遺伝子の検出頻度は
Arg/Pro遺伝子型のそれに比して顕著な相違があり、頸部癌生検と正常対
照の間には顕著な相違が存在し、(χ2=218.89,p=0.000013 )、Arg対立遺伝子のみがはるかに多数のサンプル中において観察され(癌中
88%に対して対照中36%)、観察されたPro/Arg遺伝子型の数の付随
的低下を伴った(癌中4%に対して対照中57%)。この研究においてはPro
対立遺伝子のみの検出頻度間に顕著な差異はなかったが、各群の数は小さかった
【0027】 対照群に比べた頸部癌のサンプルの対立遺伝子頻度の明確な識別は、Pro対
立遺伝子の不在下においてp53argの存在が、危険性の高いHPV種を有す
る頸部癌腫瘍における疾患の発症に対する感受性を付与することを示す。これは
、他の腫瘍とは顕著に対照的であり(Zhang,W.et al.,1992
,Gene,117:271−275;Birgander R.et al.
,1995、Carcinogenesis,16:2233−2236;We
ston A.et al.,1994,Carcinogenesis,15
:583−587;Weston A.et al.,1992,Env.He
alth Pers.,98:61−67)、腫瘍生検と対照生検の間でp53
多形性頻度の顕著な相違は観察されなかった。p53Arg蛋白質がE6媒介性
の蛋白質分解性の分解に、より感受性であることにより、より容易に不活性化さ
れるとの事実は、腫瘍p53の遺伝子型の発見に強く相関する。
【0028】 頸部癌中におけるそれらの十分に実証された役割に加えて、HPVsは皮膚癌
の発症に関与することが仮定された。免疫上抑圧された個体、例えば腎移植レシ
ピエントにおいて、広い範囲のウイルス種が病巣および同じでない頸部腫瘍にお
いて見いだされ、これらの病巣はしばしば一つより多いHPV種を有する。以前
に定義されたHPV種に加えて、いくつかの新たに同定されたEV−関連HPV
配列もRTRsからの生検において同定された。我々は、次に、腎移植レシピエ
ント由来の腫瘍を含むように、我々のp53多形性研究を広げ、その結果を表2
に示す。
【0029】
【表2】
【0030】 これらの結果は、再び、これらの皮膚HPV含有腫瘍において、Arg/Pr
o(12.5%)およびPro(0%)の対立遺伝子に対して激しく過剰なAr
g(87.5%)を伴うp53arg対立遺伝子に関連した腫瘍に対して断固た
る感受性を明らかにする。
【0031】 腫瘍の生検はきまって間質組織または炎症細胞の何れかにより汚染されている
から、我々は、単一反応においてp53Argまたはp53ProのDNA鋳型
の何れかを混合する作用を決定することに興味を注いだが、汚染した非腫瘍細胞
のレベルに関するガイドとして機能するはずである。p53Argまたはp53
Pro配列の何れかを95:5または5:95で含むプラスミドDNAを用いて
大きい方のインプットとして何れかのDNA100ngを用いてPCR反応を実
施した場合、低コピー数の対立遺伝子に由来する産物はこれらの条件下において
高いインプットDNA由来の産物と同じほどに効果的に増幅されたことから(図
3b)、一方の対立遺伝子の増幅が他方の存在により影響されなかったことを示
す。
【0032】 ArgまたはPro対立遺伝子の何れかをコードすることが知られているプラ
スミドDNAをpcDNAベクターにクローン化し、何れか一方をPCR増幅す
るか、または他方の対立遺伝子を含むプラスミドの存在下で、一方の対立遺伝子
を特異的に検出するプライマーを用いた。Arg(141bp)またはPro(
277bp)対立遺伝子の特異的産物は、その対立遺伝子を含むプラスミドのみ
から、過剰な競合鋳型の存在下でさえも検出された。
【0033】 コドン72における多形性の位置およびPCR研究において使用されたプライ
マーの位置を図3aに示す。
【0034】 汚染する非腫瘍組織を含むそれらの腫瘍生検から、真の同型接合DNAサンプ
ルを識別することは相対的に簡単であることを証明したが、なぜならば、同型接
合の個体からのゲノミックDNAの増幅は、日常的にほぼ等しい強度であり、そ
して放射性標識産物の定量により測定されたとおり2倍の誤差を決して越えなか
った産物を生じるからである。可能性のある間質の汚染を評価するため、Pro
またはArg対立遺伝子の何れかに関して同型接合であることが知られているゲ
ノミックDNAサンプルを、同じ比率で、高いインプットとして100ngの全
ゲノミックDNAを用いて混合した。この場合、我々は、もっとも低いコピー数
のDNAがもっとも高いコピー数のDNAよりもはるかに低い程度で増幅された
ことを見いだした(図3c)。
【0035】 鋳型の混合は、図3b中において、100ngの全ゲノミックDNAを大きい
方のインプットとして用いた。
【0036】 わずか2つのサンプルにおいて、PCR産物の比率により非腫瘍性組織による
汚染が測定されたが、一方、Arg/Pro産物の強度の比は1:20から1:
40に及び、図3c中の故意に混合したサンプルにより生じたバンドパターンに
極めて類似した。
【0037】 この研究に基づき、HPV関連疾患のコンテクストにおいて、p53arg対
立遺伝子のみを有する個体は、従って、p53pro対立遺伝子少なくとも1コ
ピーを有する個体に比して悪性腫瘍を発症することについて、極めて高い危険性
を有すると考えることができる。他の対立遺伝子を用いて我々のサンプルの5%
汚染を我々が容易に検出できたこと、および腫瘍生検が間質組織10−50%で
日常的に汚染されていることを考えると、Pro対立遺伝子が大多数の腫瘍生検
において検出されなかったとの事実は、患者らがArg対立遺伝子に関して同型
接合であることを示唆する。注目すべきは、コドン72の多形性が、p53によ
る効果的な成長抑圧に必要な最近同定されたSH3ドメイン中に位置することで
ある。
【0038】 参酌すれば、これらの結果は、HPV関連悪性腫瘍に対しての、p53Arg
対立遺伝子に関連した顕著な感受性を証明し、さらに、該p53多形性変異体が
以前から信じられてきたとおり機能的に均等ではないことを暗示する。これらの
発見は、スクリーニングプログラムに対して直接の衝撃を有することになり、そ
れら発見は、p53遺伝子型が異常なPAPスメアおよび/または頸部新形成を
有する個体および免疫上抑圧された個体の悪性腫瘍においても今考慮されなけれ
ばならない。そのようなプログラムは、HPV感染およびHPV関連新形成を有
する個体の増加した観察およびおそらくは初期の治療のための長期間の含蓄を有
する。
【0039】 本発明は、以下の実施例を参照することにより、より容易に理解されることに
なるが、実施例は発明を例示するために提供され、発明を限定するために提供さ
れるのではない。
【0040】 実施例I p53遺伝子型は、異常なPAPスメアを伴って提示される個体において測定
できた。p53Arg対立遺伝子に関して同型接合である(p53Arg/p5
3Arg)と決定された個体は、従って、HPVに関連した頸部新形成および頸
部癌を発症する危険性がより高いとして分類されるはずである。同型接合p53
Argの個体は、次に、少なくともp53Pro対立遺伝子上に有する個体より
も攻撃的な様式で臨床医により治療される。
【0041】 実施例II かなりの努力が、頸部新形成および頸部癌の範囲を減じるためのHPVに対す
るワクチンの開発に注がれている最中である。p53Arg対立遺伝子に関して
同型接合(p53Arg/p53Arg)であると決定された個体は、従って、
HPV関連頸部新形成および頸部癌の発症の危険性が高いとして分類されるはず
である。同型接合p53Argの個体は次に優先的に予防接種されるが、なぜな
らば、それらはHPV関連の病理例えば癌を発症する危険性が高いからである。
【0042】 実施例III 個体は様々な理由例えば免疫抑圧性薬剤または感染因子例えばHIVのために
免疫抑圧性になりうる。p53Arg対立遺伝子に関して同型接合(p53Ar
g/p53Arg)であると決定された免疫抑圧個体は、従って、HPV関連病
理例えば癌を発症する危険性が高いとして分類されるはずである。
【0043】 本発明は特定の態様に関して記載されてきたが、さらに修飾することが可能で
あり、そして本出願はあらゆる変更物、使用、または適合を包含することを意図
し、一般的には本発明の原理に従いそして本開示からのそのような逸脱を包含す
るが、それらは発明が属する分野において公知または日常の実施の範囲内であり
、そして前記の本質的特徴に適合させてよく、請求の範囲に従う。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、インビボにおけるp53Proおよびp53ArgのHPV−18
E6誘発性分解の比較を示す。
【図2】 図2は、インビボ分解に関してHPV−16およびHPV−11
E6がp53Proよりもp53Argを優先的に標的とすることを示す。
【図3】 図3Aは、p53遺伝子を示し、蛋白質の機能ドメインを示す。 図3Bは、プラスミドDNAからのArgおよびProのp53対立遺伝子の
検出を示す。 図3Cは、ArgおよびProの同型接合個体からのゲノミックDNAからの
p53配列の増幅を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月29日(2000.11.29)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/574 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (71)出願人 インターナショナル・センター・フォー・ ジェネティック・エンジニアリング・アン ド・バイオテクノロジー(アイシージーイ ービー) イタリア国イ−34012 トリエステ,パド リチアーノ 99,エリア・サイエンス・パ ーク (72)発明者 マトラシュースキ,グレッグ・ジェイ カナダ国ケベック ジェイ7ティー・2エ イ1,セント−ラザレ,チェスナット・サ ークル 2571 (72)発明者 バンクス,ローレンス イタリア国イ−34100 トリエステ,ガロ, スルピチオ 14 (72)発明者 ストーリー,アラン イギリス国ケンブリッジシャー ピービー 19・2アールキュー,セント・ネオッツ, アインズバリー,カンバーランド・ウェイ 5 Fターム(参考) 2G045 AA34 AA35 BB22 BB51 CB01 CB09 DA13 DA36 FB02 FB03 FB05 4B024 AA12 AA14 CA01 CA09 CA20 DA03 EA04 HA04 HA11 HA19 4B063 QA01 QA06 QA13 QA18 QA19 QQ03 QQ42 QQ58 QR33 QR48 QR55 QR62 QS25

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 野生型p53の異なる多形性形態に関連した疾患を発症する危
    険を有する個体を測定するスクリーニング方法であって、以下の工程: a)生物学上のサンプルを患者から得て;そして b)上記サンプル中のp53proまたはp53argの存在を決定するが、
    その際p53pro/p53pro,p53arg/p53arg,p53pr
    o/p53argからなる群から選択される患者の対立遺伝子パターンが疾患を
    発症する危険因子の指標であること からなるスクリーニング方法。
  2. 【請求項2】 疾患が、新形成、癌、ウイルス感染および免疫抑圧からなる群
    から選択される、請求項1記載のスクリーニング方法。
  3. 【請求項3】 疾患がウイルスにより引き起こされる、請求項2記載のスクリ
    ーニング方法。
  4. 【請求項4】 ウイルスがヒトパピローマウイルスである、請求項3記載のス
    クリーニング方法。
  5. 【請求項5】 疾患が、異常PAPスメア、頸部のいぼ、頸部新形成または頸
    部癌である、請求項4記載のスクリーニング方法。
  6. 【請求項6】 患者の対立遺伝子パターンが上記疾患の危険性が高い個体であ
    ることの指標であるp53arg/p53argである、請求項4記載のスクリ
    ーニング方法。
  7. 【請求項7】 工程b)が: a)ポリメラーゼ鎖反応により増幅すること; b)DNAまたは蛋白質を配列決定すること; c)p53proまたはp53argのDNAの何れかに特異的な少なくとも
    一つのプローブとハイブリダイズすること;および d)p53proまたはp53argの対立遺伝子を同定するためにp53p
    ro蛋白質またはp53arg蛋白質の何れかに特異的な少なくとも一つの抗体
    を用いて免疫検出すること の少なくとも一つからなる、請求項1記載のスクリーニング方法。
  8. 【請求項8】 患者が免疫抑圧治療下にあり、そしてウイルス感染およびウイ
    ルス病理により感受性である、請求項1記載のスクリーニング方法。
  9. 【請求項9】 ウイルス病理がヒトパピローマウイルスに関連した皮膚癌であ
    る、請求項8記載のスクリーニング方法。
  10. 【請求項10】 あらゆるHPV予防接種プログラムにおける有力な予防接種
    候補をスクリーニングする方法であって、以下の工程: a)患者から生物学上のサンプルを得て;そして b)上記中のp53proまたはp53arg野生型対立遺伝子の存在を測定
    するが、その際p53arg/p53argの患者が優先的に予防接種されるべ
    きであること からなるスクリーニング方法。
  11. 【請求項11】 患者が、異常PAPスメア、頸部のいぼ、または低級の頸部
    病巣を有する、請求項1ないし10の何れか1項記載のスクリーニング方法。
  12. 【請求項12】 患者が新生児または生殖器のHPV感染を有する母の新生児
    である、請求項1ないし10の何れか1項記載のスクリーニング方法。
  13. 【請求項13】 疾患が、長期間のウイルス感染および初期ウイルス感染に対
    する感受性である、請求項1ないし10の何れか1項記載のスクリーニング方法
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