JP2001513823A - パピローマウイルス感染を阻止する化合物の構造に基づく合理的デザイン - Google Patents

パピローマウイルス感染を阻止する化合物の構造に基づく合理的デザイン

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Abstract

(57)【要約】 この発明は、化合物を、HPVE6トランスフォーミング蛋白質と相互作用する能力について評価する方法を提供する。この発明は又、E6bp分子の三次元構造を規定するNMR由来の座標のセットをコード化したデータ記録材料を含む機械で読み取り可能なデータ記録媒体並びにデータを利用する命令をプログラムされた機械で用いたときにE6bp分子のグラフィックの三次元的表現を表示することのできる機械で読み取り可能なデータをコード化したデータ記録材料を含む機械で読み取り可能なデータ記録媒体をも提供する。この発明は、更に、HPVの感染の危険にある患者の治療方法をも提供する。E6bpの三次元構造と実質的に類似する三次元構造を有する化合物並びに候補の化合物及びキャリアー巨大分子を含む組成物も又提供する。最後に、化合物のE6bp分子と相互作用する能力を評価する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 パピローマウイルス感染を阻止する化合物の 構造に基づく合理的デザイン 発明の分野 この発明は、パピローマウイルスの感染を阻止するのに有用な化合物の構造に 基づく合理的デザイン方法に関するものである。 発明の背景 パピローマウイルス(PV)は、広く行きわたった重大なヒトの病気特に生殖器 及び口腔粘膜の癌に関連付けられてきた。現在、近隣に、ヒトパピローマウイル ス(HPV)の生殖道感染を患ったおよそ一千万人の女性がいると見積もられてい る。これらの女性の多くは、ついには、子宮頸癌を発症する。例えば、世界中の 女性のすべての癌関連死の約20%がHPVに関係する癌によると見積もられて きた。すべての子宮頸癌の90%がHPVに関連付けられると見積もられてもい る。 パピローマウイルスは、良性の、形成異常の及び悪性の皮膚又は粘膜上皮の増 殖過剰を誘導する(パピローマウイルスの分子、細胞及び臨床面についての総説 は、例えば、Mansur及びAndrophy,(1993)Biochim Biophys Acta 1155:323-345;P fister(1984)Rev.Physiol.Biochem.Pharmacol.99:111-181;及びBroker等,(19 86)Cancer Cells 4:17-36を参照されたい)。殆ど70種類のヒトパピローマウイ ルスが同定されており、種々のパピローマウイルス型が、別々の病気を引き起こ すことが知られている、Pfister,(1987)Adv.Cancer Res.,48:113-147,Syrjanen ,(1984)Obstet.Gynecol.Survey 39:252-265。ヒトパピローマウイルス(HPV )は、扁平上皮細胞の過形成(いぼ、コンジローム)、前悪性及び悪性病変(癌)と 関係するDNA腫瘍ウイルスの不均質なグループである。例えば、1型及び2型 HPVは、普通のいぼを引き起こし、6型及び11型は、外性器、肛門及び子宮 頸のいぼを引き起こす。HPVの16、18、31及び33型は、大多数の子宮 頸癌から単離されて いるが、HPV−16は、すべての子宮頸癌の約50パーセントに存在する。こ れらのHPVは、「ハイリスク」と呼ばれる。HPV6及び11は、子宮頸いぼ について最も一般的な単離株であるが、これらの感染は、稀にしか侵襲性の癌に 進まず、それ故、これらのHPVは、「ローリスク」と呼ばれる。 癌におけるウイルス性遺伝子の発現の研究は、悪性の発達における2つのHP Vにコードされる蛋白質E6及びE7の重要性を示唆しており、これらの蛋白質 は、トランスフォーム活性及び不滅化活性をコードすることが示されている。E 6誘導される腫瘍形成は、多数の経路によって起きると考えられている(Turek L .,(1994)Adv.Virus Res.44:305;Tommasino M.及びCrawford L.(1995)BioEssays 17:509;Lee J.M.及びBernstein A.(1995)Cancer Metas.Rev.14:149;Scheffne r M.等(1993)Cell 75:495;及びHuibregste J.等(1993)Mol.Cell Biol.13:775を 参照されたい)。p53依存性の経路において、E6蛋白質は、ヒトの細胞性因 子E6APと会合し、p53非依存性経路においては、E6蛋白質は、ヒトの細 胞性因子ERC55と会合する。 発明の要約 一般に、この発明は、候補の化合物を、HPVE6トランスフォーミング蛋白 質と相互作用する(例えば、結合する)能力について評価する方法を特徴とする。 この方法は、E6結合性ペプチド(E6bp)の三次元構造を準備し;候補の化合 物の三次元構造を準備し;そして適宜、この候補の化合物の三次元構造をE6b pの三次元構造と比較し、それにより、この候補の化合物をHPVE6トランス フォーミング蛋白質と相互作用する(例えば、結合する)能力について評価するこ とを含む。 好適具体例において、候補の化合物の構造におけるE6bpの構造に対する類 似性は、この候補の化合物のHPVE6トランスフォーミング蛋白質と相互作用 する能力を示す。 他の面において、この発明は、化合物好ましくはHPVE6トランスフォーミ ング蛋白質と相互作用する(例えば、結合する)能力を有する化合物を提供し又は 同定する方法を特徴とする。この方法は、E6bpの三次元構造を準備し;候補 の化合物の三次元構造を準備し;適宜、この候補の化合物の三次元構造をE6b pの三次元構造と比較し;そして適宜、候補の化合物の構造を変え又はその構造 の空間的位置を変え、それにより、好ましくはHPVE6トランスフォーミング 蛋白質と相互作用する能力を有する化合物を提供し又は同定することを含む。 好適具体例において、候補の化合物の変化させた構造は、E6bpの三次元構 造に、この候補の化合物の元の構造よりも、一層精密に似ている。 好適具体例において、この方法は、候補の化合物又は同定された化合物の変化 させた構造をE6bpの三次元構造と比較することを含む。好ましくは、この比 較は、候補の化合物又は同定された化合物とE6bpの三次元構造における原子 エクイバレンシーを規定し、そしてこれらの原子エクイバレンシーを比較するこ とにより実施することができる。 好適具体例においては、第2の又は更にそれに続く変化をこの構造に又は候補 の化合物の構造の空間的位置に生成することができる。 好適具体例において、この方法は、候補の化合物及びE6bpの三次元構造に おける原子エクイバレンシーを規定し;そして候補の化合物とE6bpの三次元 構造との間の適合操作を行うことを含む。 好適具体例において、この方法は、候補の化合物及びE6bpの三次元構造に おける原子エクイバレンシーを規定し;候補の化合物とE6bpの三次元構造と の間の適合操作を行い;そして適合操作の結果を分析して候補の化合物とE6b pの三次元構造との間の類似のレベルを比較することを含む。例えば、これらの 原子エクイバレンシーは、蛋白質の主鎖の原子例えばN、Cα、C及びO原子に 対応し得る。好適具体例において、適合操作は、厳密な適合操作であってよく、 例えばE6bpの三次元構造は、厳密に保持され得るし、候補の化合物の三次元 構造は、平行移動させ、又回転させて、厳密な標的のE6bp構造との最適な適 合を得ることができる。 好適具体例において、候補の化合物とE6bpの三次元構造との比較は、コン ピューターにより、例えば候補の化合物における構造座標のセットのE6bpに おける構造座標のセットからの二乗平均偏差を計算することにより行うことがで き、又は視覚的に例えばグラフィック形式で表示された候補の化合物とE6bp の三次元構造の視覚的検分によって行うことができる。 好適具体例において、候補の化合物は、α−ヘリックス構造を有することがで き、その変化は、候補の化合物の構造を含むα−ヘリックスのクラスの変化を生 じ得る。例えば、候補の化合物の構造を含むα−ヘリックスを、A、G及びYα −ヘリックスよりなる群から選択することができる。 好適具体例において、この方法は、候補の化合物、変化させた候補の化合物、 同定された化合物及びE6bpの三次元構造の1つ以上の記録を作成することを 含む。この記録は、機械で読み取り可能なデータ記録媒体の形態でコード化する ことができる。これらの三次元構造は、グラフィックの三次元的表現で表示する ことのできる機械において表示することができる。 好適具体例において、この方法は、同定された化合物を準備すること、例えば 、同定された化合物をその同定された構造に基づいてここに記載した方法を用い て化学合成することを含む。好適具体例において、この方法は、同定された化合 物の生物学的活性を評価することを含む。同定された化合物の生物学的活性は、 イン・ビトロで、例えばGST−E6結合アッセイ若しくは2ハイブリッドアッ セイにおいて、又はイン・ビボで、例えばこの化合物をHPVE6を発現する細 胞株(Hela、Caski、Siha)に加えてそれらの細胞の成長特性を調べ ることにより;又はHPV感染のモデル動物におけるその腫瘍抑制能力によって 評価することができる。好適具体例において、同定された化合物は、モデル動物 への導入に適したキャリアー(例えば、天然の若しくは合成のポリマー、溶剤、 分散媒、コーティング、抗菌剤及び抗カビ剤等)と合わせることができる。 好適具体例において、候補の化合物を、その候補の化合物がHPVE6トラン スフォーミング蛋白質又はその部分に結合し得るように、図1に与えたE6bp の三次元構造と実質的に類似する三次元構造を有するように変えることができる 。例えば、候補の化合物は、ペプチド、ペプチド模倣物例えば同配体、「インベ ルソ」又は「レトロインベルソ」ペプチド等であってよく、又は非ペプチド性の 有機若しくは無機化合物であってよい。 好適具体例において、同定された化合物は、HPVE6トランスフォーミング 蛋白質又はその一部分と会合し、それにより、ERC55蛋白質はE6への結合 を阻止される。この会合は、水素結合又はファンデルワールス若しくは静電的相 互作用によりエネルギー的に有利であり得る。 好適具体例において、三次元構造を、E6bp分子、候補の化合物、変化させ た候補の化合物及び同定された化合物の三次元構造を規定する座標のセットとし て又はE6bp分子、候補の化合物、変化させた候補の化合物及び同定された化 合物のグラフィックの三次元的表現として与えることができる。 他の面において、この発明は、E6bp分子の三次元構造を規定するNMR由 来の座標のセットをコード化したデータ記録材料を含む機械で読み取り可能なデ ータ記録媒体を特徴とする。この記録媒体は、この発明の方法においても使用す ることができる。 更に別の面において、この発明は、機械で読み取り可能なデータ記録媒体を特 徴とし、該データ記録媒体は、データを利用する命令をプログラムされた機械で 利用した場合にE6bp分子のグラフィックな三次元的表現を表示することので きる機械で読み取り可能なデータをコード化したデータ記録材料を含む。この記 録媒体は、この発明の方法においても使用することができる。 他の面において、この発明は、HPVの感染の危険にある患者の治療方法を特 徴とする。例えば、HPVに誘導される癌例えば子宮頸癌の危険にある患者を治 療することができる。この方法は、患者に治療上有効な量のE6bp断片以外の 化合物を投与することを含む(ここに、この化合物は、HPVE6トランスフォ ーミング蛋白質に結合してそのERC55蛋白質との相互作用を妨げ、それによ り、HPVの感染の危険にある患者を治療するように、十分に図1の構造の複製 である構造を有する)。 好適具体例において、細胞中に存在するHPVE6蛋白質の50、60、70 及び一層好ましくは80、90又は100%をこの化合物に結合させることがで き、それ故、該蛋白質は、ECR55に結合できず、細胞のトランスフォーメー ションを誘導することができない。 他の面において、この発明は、候補の化合物がHPVE6トランスフォーミン グ蛋白質に結合できるように、図1に与えたE6bpの三次元構造に実質的に類 似する三次元構造を有するE6bp又はERC55断片以外の化合物を特徴とす る。 好適具体例において、候補の化合物は、候補の化合物が少なくともE6bpの 半分の親和性でHPVE6トランスフォーミング蛋白質に結合することができる ように、十分に図1に与えたE6bpの三次元構造の複製である構造を有する。 E6−化合物複合体の解離定数(Kd)は、E6−E6bp複合体のKdの100 、50又は10倍より小さく、一層好ましくは、E6−E6bp複合体のKdよ り小さい。 好適具体例において、候補の化合物は、E6bp又はERC55より一層安定 である(例えば、蛋白質分解に対して一層耐性である)。 他の面において、この発明は、化合物がHPVE6トランスフォーミング蛋白 質に結合することができるように、十分に図1に与えたE6bpの三次元構造の 複製である三次元構造を有するE6bp又はERC55断片以外の化合物、及び 患者への投与に適したキャリアー巨大分子を含む組成物を特徴とする。 他の面において、この発明は、化合物好ましくはE6bpと相互作用し得る( 例えば、結合できる)化合物を提供し又は同定する方法を特徴とする。この方法 は、E6bp分子の三次元構造を準備し;候補の化合物の三次元構造を準備し; 適宜候補の化合物の三次元構造をE6bpの三次元構造と比較し;適宜この構造 を変化させ又は候補の化合物の構造の空間的位置を変化させ;適宜候補の化合物 の変化させた構造をE6bpの構造と比較し、それにより、化合物好ましくはE 6bpと相互作用し得る(例えば、結合できる)化合物を提供し又は同定すること を含む。 好適具体例において、比較は、適合操作を行うことを含む。 他の面において、この発明は、候補の化合物のE6bp分子と相互作用する( 例えば、結合する)能力を評価する方法を含む。この方法は、E6pb分子の三 次元構造を準備し;候補の化合物の三次元構造を準備し;そして候補の化合物の 三次元構造とE6bp分子との間の適合操作を行い、それにより、候補の化合物 のE6bp分子と相互作用する能力を評価する。 好適具体例において、この方法は、適合操作の結果を分析して候補の化合物と E6bp分子との間の会合を定量することを含む。 好適具体例において、この方法は、候補の化合物における原子エクイバレンシ ー及びE6bp分子の三次元構造を規定することを含む。例えば、原子エクイバ レンシーは、蛋白質の主鎖の原子例えばN、Cα、C及びO原子に対応すること ができる。好適具体例において、適合操作は、厳密な適合操作であってよく、例 えば、E6bpの三次元構造を厳密に保持することができ、候補の化合物の三次 元構造を平行移動させ、又回転させて、厳密な標的のE6bp構造との最適な適 合を得ることができる。 好適な具体例においては、適合操作をコンピューターにより行うことができ、 例えば、候補の化合物における構造座標のセットのE6bpにおける構造座標の セットからの二乗平均偏差を計算することにより行うことができ、又は視覚的に 例えばグラフィック形式で表示された候補の化合物とE6bpの三次元構造の視 覚的検分によって行うことができる。 好適具体例において、この方法は、構造を変化させること又は候補の化合物の 構造の空間的位置を変化させることを含む。 好適具体例において、この方法は、候補の化合物、変化させた候補の化合物、 同定された化合物及びE6bp分子の三次元構造の1つ以上の記録を作成するこ とを含む。この記録は、機械で読み取り可能なデータ記録媒体の形態でコード化 することができる。これらの三次元構造は、グラフィックの三次元的表現で表示 することのできる機械において表示することができる。 好適具体例において、この方法は、同定された化合物を準備すること、例えば 、同定された化合物をその同定された構造に基づいてここに記載した方法を用い て化学合成することを含む。好適具体例において、この方法は、同定された化合 物の生物学的活性を評価することを含む。同定された化合物の生物学的活性は、 イン・ビトロで、例えばGST−E6bp若しくはGST−ERC55結合アッ セイ若しくは2ハイブリッドアッセイにおいて、又はイン・ビボで、例えばHP V感染のモデル動物におけるその腫瘍抑制能力によって評価することができる。 好適具体例において、同定された化合物は、モデル動物への導入に適したキャリ アー(例えば、天然の若しくは合成のポリマー、溶剤、分散媒、コーティング、 抗菌剤及び抗カビ剤等)と合わせることができる。 好適具体例において、候補の化合物は、α−ヘリックス構造を有することがで き、その変化は、候補の化合物の構造を含むα−ヘリックスのクラスの変化を生 じ得る。例えば、候補の化合物の構造を含むα−ヘリックスを、A、G及びYα −ヘリックスよりなる群から選択することができる。 好適具体例において、変化させた化合物は、E6bp分子と一層高い親和性で 会合することができる。 好適具体例において、評価は、化合物のE6bp分子と相互作用する(例えば 、結合する)能力を測定することを含む。評価は、コンピューターにより、例え ば、候補の化合物における構造座標のセットのE6bpにおける構造座標のセッ トからの二乗平均偏差を計算することによって行うことができ、又は視覚的に例 えばグラフィック形式で表示された候補の化合物とE6bpの三次元構造の視覚 的検分によって行うことができる。 好適具体例において、候補の化合物は、E6bpとの従ってERC55との相 互作用に適した三次元構造を有するように変化させることのできる化合物を含む 。例えば、候補の化合物は、ペプチド、ペプチド模倣物例えば同配体、「インベ ルソ」又は「レトロインベルソ」ペプチド等であってよく、又は非ペプチド性有 機化合物であってよい。 好適具体例において、候補の化合物は、E6bpと、ERC55蛋白質がE6 との結合を阻止されるように会合する。この会合は、非共有結合であっても共有 結合であってもよい。この会合は、水素結合又はファンデルワールス若しくは静 電相互作用によりエネルギー的に有利であり得る。 好適具体例において、三次元構造を、E6bp分子、候補の化合物、変化させ た候補の化合物及び同定された化合物の三次元構造を規定する座標のセットとし て又はE6bp分子、候補の化合物、変化させた候補の化合物及び同定された化 合物のグラフィックの三次元的表現として与えることができる。 他の面において、この発明は、HPVの感染の危険にある患者の治療方法を特 徴とする。例えば、HPVに誘導される癌例えば子宮頸癌の危険にある患者を治 療することができる。この方法は、患者に治療上有効な量の化合物を投与するこ とを含む(ここに、この化合物は、ERC55とHPVE6蛋白質との間の相互 作 用を妨げ、それにより、HPVの感染の危険にある患者を治療するように、親和 性によってE6bpと会合する)。好適な化合物は、ここに記載した方法によっ て与えられる。 他の面において、この発明は、ECR55に結合するHPVE6蛋白質の領域 のモデルを作る方法を特徴とする。この方法は、E6bp分子の三次元構造を準 備すること及びそのE6bp分子の構造に相補的な構造を準備し、それにより、 ERC55に結合するHPVE6蛋白質の領域のモデルを作ることを含む。 このここに記載した分子モデル作成技術を用いて、E6bpの三次元構造に相 補的な構造を構築することができる。「相補的」とは、E6bpの三次元構造の (a)形状、(b)静電特性又は(c)疎水性の少なくとも1つに相補的である構造を 意味する。理論に縛られることは望まないが、E6bpは、形状において、E6 の臨界的部分に相補的であり得る。従って、E6bpに対して相補的である幾ら かのものは、E6の構造を真似る。この相補的構造は、真の分子中に平行移動さ れる必要はないが、コンピューター又はここに記載のコンピューターベースの方 法において用いて、HPVE6トランスフォーミング蛋白質と相互作用する能力 を有する化合物を同定することができる。 好適具体例において、この方法は、E6bp分子の三次元構造とその相補的構 造の記録を造ることを含む。このE6bp分子の三次元構造とその相補的構造の 記録は、機械で読み取り可能なデータ記録媒体の形態にてコード化することがで きる。これらの三次元構造は、構造のグラフィックの三次元的表現を表示するこ とのできる機械において表示することができる。 好適具体例において、三次元構造は、E6bp分子の三次元構造及びその相補 的構造を規定する座標のセットとして、又はE6bp分子及びその相補的構造の グラフィックの三次元的表現として与えることができる。 ここで用いる場合、用語「比較」は、2つの構造の間の類似性と相違性を同定 するために、化合物の特質例えば三次元構造、疎水性、立体的容積、静電特性、 結合角、大きさ又は分子組成を調べることをいう。 ここで用いる場合、用語「構造を変化させる」は、化合物の固有の特性例えば 三次元構造、疎水性、立体的容積、静電特性、結合角、大きさ又は分子組成を変 化させることをいう。ペプチド分子において、変化は、候補の化合物の構造にお けるアミノ酸置換又は非ペプチド性の分子若しくは結合の導入を包含することが できる。非ペプチド性の分子又は結合には、ペプチド模倣の実在物(例えばペプ チド模倣性の分子又は結合)が含まれ得る ここで用いる場合、用語「空間的位置を変化させる」は、候補の化合物の構造 の向きを変化させ又は該構造を平行移動させることをいう(予め決めた基準に対 して、例えば、E6bp分子の構造に対して)。例えば、候補の化合物の構造を 、例えばE6bp分子の構造に対して30、60、90、120又は180°回 転させることができる。 ここで用いる場合、用語「原子エクイバレンシー」は、比較される構造の直接 的比較を可能にするように規定された2つの構造の間で保存された残基のセット をいう。例えば、原子エクイバレンシーは、蛋白質主鎖の原子例えばN、Cα、 C及びO原子に対応することができる。 ここで用いる場合、用語「適合操作」は、作業用構造(即ち、化合物)が平行移 動され、回転されて標的のE6bp構造に適合される過程をいう。この適合操作 は、この適合の特定の等価原子の対の間の二乗平均偏差が絶対最小であるように 、動く化合物構造に適用すべき最適の平行移動及び回転を計算する最小二乗法の 適合アルゴリズムを用いることができる。この数(オングストローム)は、コンピ ューターソフトウェアによって報告され得る。 ここで用いる場合、用語「二乗平均偏差」は、平均からの偏差の平方の算術平 均の平方根をいう。それは、傾向又は目的からの偏差又は変動を表現する一つの 方法である。この発明の目的のために、「二乗平均偏差」は、E6bp分子の原 子エクイバレンシーのセットからの化合物の原子エクイバレンシーの変動を規定 する(ここに記載のE6bp分子の構造座標により規定される通り)。 ここで用いる場合、用語「最小二乗法」は、値の最良の見積もりは、観察され た値の偏差の平方の合計が最小であるものであるという原理に基づく方法をいう 。 この発明の方法は、パピローマウイルスの感染の阻止に有効な化合物の迅速且 つ効率的なデザイン及び評価を可能にする。 この発明の他の特徴及び利点は、下記の詳細な説明及び請求の範囲から明らか となろう。 詳細な説明 図面の簡単な説明 図面を、先ず、簡単に説明する。 図1は、E6bpの三次元構造の描写である。蛋白質の主鎖を、青色リボンと して示してある。疎水性アミノ酸側鎖は黄色で、極性側鎖は青色で示してある。 カルシウムイオンは、球形で示してある。 図2は、E6bp分子の構造を説明する2D NOESYのアミド−アミド領 域である。強度のアミド対アミドプロトン接触(αヘリックスを示す)を、残基番 号によって示してある。残基13〜16(斜行線の上に示す)は、N末端ヘリック スを形成し、他方、残基22〜27(斜行線の下に示す)は、C末端ヘリックスの ものである。 図3は、リガンドデザインの説明である。この例において、候補の化合物のフ ェニルアルギニンを、E6bp蛋白質のC末端αヘリックス上の2つの露出した アミノ酸残基(グルタメート16及びロイシン19)上に築いた。リガンドの炭化 水素は、Gにより示してあるが、他方、蛋白質の炭化水素は、Yで示してある。 酸素原子はRにより、窒素はBにより、そして極性水素はWにより示してある。 この化合物を、分子モデリングプログラムINSIGHTIIのLUDIフィーチ ャーを用いて明示し、この蛋白質に対する適合をDOCKモジュールを用いて最 適化した。この図は、ここに記載のパピローマウイルスに対する新規なインヒビ ターのデザインの方法を説明している。 図4は、E6結合ドメインが短いαヘリックスのペプチドであること及びE6 BPのE6結合領域が他のE6結合蛋白質内に見出されることを説明する様々な 配列の描写である。この図において更に説明されるものは、位置指定突然変異導 入法に基づくE6bpの構造の分析の結果である。E6シグナル変換経路 E6誘導された腫瘍形成は、2つの経路によって生じる。p53依存性経路に おいては、E6蛋白質は、ヒトの細胞性因子E6APと会合する。このE6−E 6AP複合体は、p53に、ユビキチン媒介の蛋白質分解経路による急速な分解 を指示する(Lee J.M.及びBernstcin A.(1995)Cancer Metas.Rcv.14:149;Scheff ner M.等,(1993)Cell 75:495;及びHuibregste J.等,(1993)Mol.Cell Biol.13:7 75)。p53蛋白質の消失は、その腫瘍抑制機能の消失と相関している。18ア ミノ酸残基のペプチド断片であるE6apは、E6に結合するE6APの最小領 域である(Huibregste J.等,(1993)Mol.Cell Biol.13:4918)。 E6誘導された腫瘍形成は又、p53非依存性でもあり(Storey A.等,(1995)O ncogene 11:653)、異なる標的蛋白質ERC55がE6に結合することが示され ている(Chen J.J.等,(1995)Science 269:529)。ERC55とp53は、E6へ の結合について競争し、これは、腫瘍形成における代わりの役割と一致する。E RC55の機能の機構は、ケラチノサイト分化の変化に関係するようである(She rman L.及びSchlegel R.(1996)J.Virol.70:3269;及びReiss M.等,(1989)Cancer Commun.1:75;Chen J.J.等,(1995)Science 269:529;及びHowley P.M.(1996)Fi eld Virol.第65章,第二版)。E6pbと呼ばれるERC55の25アミノ酸セ グメントは、E6への結合に対して必要且つ十分であることが見出されている。 E6apの配列は、下記の表に示すようにE6bpに相同である。 記号*は、相同なアミノ酸を示し、記号|は、同一のアミノ酸を示す。E6bpの構造分析 本発明者は、E6bp分子の三次元構造を、一次元及び二次元NMR分光分析 を用いて解いた。重要なことには、これは、初めて、E6bp分子の三次元構造 に関する情報を与えた。 この情報は、薬物送達等の分野において有意に役立つものである。E6bp分 子(HPVE6トランスフォーミング蛋白質に対する結合に十分なERC55蛋 白質中の25アミノ酸領域)の構造の理解は、HPVE6トランスフォーミング 蛋白質と相互作用する薬物のデザインを可能にする。結果として、この情報は、 E6−ERC55相互作用のインヒビターのデザインにおいて有用であり、それ 故、パピローマウイルス感染と戦うための薬剤のデザインにおいて有用である。候補の化合物 候補の化合物は、HPVE6トランスフォーミング蛋白質又はその部分に結合 し得るように、図1に与えたE6bpの三次元構造と実質的に類似する三次元構 造を有するように変化させることのできる薬剤であってよい。好ましくは、変化 させた候補の化合物は、E6bpがE6に結合する際の親和性の強さの少なくと も10、50、100、150、200又は500%の親和性でE6に結合する ことができる。候補の化合物は、E6bp分子と会合するのに適した三次元構造 を有するように変化させることのできる薬剤であってもよい。 例えば、候補の化合物は、ペプチド又はペプチド模倣物であってよい。ペプチ ド模倣物の例には、ペプチド主鎖が少なくとも1つのベンゾジアゼピンで置換さ れたペプチド化合物(例えば、James,G.L.等,1993,Science 260:1937-1942参照 ;その内容を参考として本明細書中に援用する)、すべてのL−アミノ酸が対応 するD−アミノ酸で置換されたペプチド及び「レトロインベルソ」ペプチド(Sis toの米国特許第4,522,752号参照;その内容を参考として本明細書中に 援用する)が含まれる。 用語模倣物特にペプチド模倣物は、同配体を包含するものである。用語「同配 体」は、ここで用いる場合、第1の化学構造の立体コンホメーションが第2の化 学構造に特異的な結合部位に適合するので、第2の化学構造の代わりとなり得る 第1の化学構造を含むものである。この用語は、特に、ペプチド主鎖改変物(例 えば、アミド結合模倣物)を包含する。かかる改変には、アミド窒素、α−炭素 、アミドカルボニルの改変、アミド結合の完全な置換、伸長、欠失又は主鎖の架 橋が含まれる。Ψ[CH2S]、Ψ[CH2NH]、Ψ[CSNH2]、Ψ[NHCO]、 Ψ[C OCH2]及びΨ[(E)又は(Z)CH=CH]を含む幾つかのペプチド主鎖改変物が 知られている。上記の命名法において、Ψは、アミド結合の不在を示している。 アミド基を置換する構造は、角括弧内に特定されている。 他の可能な改変には、N−アルキル(又はアリール)置換(Ψ[CONR])、ラク タムその他の環状構造を構築する主鎖の架橋、候補の化合物内のすべてのL−ア ミノ酸のすべてのD−アミノ酸での置換(「インベルソ」化合物)又はレトロイン ベルソアミノ酸の取込み(Ψ[NHCO])が含まれる。「インベルソ」とは、L− アミノ酸の配列のD−アミノ酸での置換を意味し、「レトロインベルソ」又は「 エナンチオレトロ」とは、アミノ酸の配列を逆にし(「レトロ」)且つL−アミノ 酸をD−アミノ酸で置換することを意味する。例えば、もし親ペプチドがThr −Ala−Tyrであれば、レトロ改変型は、Tyr−Ala−Thrであり、 インベルソ型は、thr−ala−tyrであり、レトロインベルソ型は、ty r−ala−thrである(小文字は、D−アミノ酸を示す)。親ペプチドと比較 して、レトロインベルソペプチドは、逆転した主鎖を有するが、実質的に元の側 鎖の空間的コンホメーションを保持して、親ペプチドと緊密に類似したトポロジ ーを有するレトロインベルソ異性体を生じる。(Goodman等「Perspectives in Pe ptide Chemistry」283-294,1981及び米国特許第4,522,752号参照;こ れらの内容を参考として本明細書中に援用する)。 候補の化合物は又、WO9504277(この内容を参考として本明細書中に 援用する)に記載されたように調製した非ペプチド性有機化合物並びにステロイ ド、炭水化物、脂質等であってもよい。 候補の化合物は、公知の化合物の三次元構造のデータベースから選択すること ができる。これらのデータベース中の三次元構造は、実験的に決定されたもの例 えばCambridge構造データベース由来の結晶構造であってもよいし(Allen等,J.Ch em.Inf.Comput.Sci.31:187-204,1991参照;その内容を参考として本明細書中に 援用する)、又はルールに基づくプログラム例えばCONCORD(Pearllman,R.S.,Che m.Des.Auto.News,2:1-7,1987参照;その内容を参考として本明細書中に援用す る)を用いてコンピューターにより生成されたものであってもよい。 これらの候補の化合物は又、例えば、分子の断片を一つに結合させ又は集合さ せて:(a)造られた化合物がHPVE6トランスフォーミング蛋白質若しくはそ の部分に結合することができるように、図1に与えたE6bpの三次元構造に実 質的に類似する三次元構造を有するか又は(b)E6bp分子と会合するのに適し た三次元構造を有する化合物を造ることにより新たに(de novo)デザインするこ ともできる。例えば、GROWアルゴリズム(Moon,J.B.等,Proteins:Struct.Funct. Genet 11:314-328,1991;その内容を参考として本明細書中に援用する)又はLUDI プログラム(Bohm,H.-J.J Comput Aided Mol Design 6:61-78,1992;その内容を 参考として本明細書中に援用する)を用いることができる。 分子構成要素を集めて化合物を造るときに当業者を助ける他の有用なプログラ ムには、(1)CAVEAT(Bartlett等{「Molecular Recognition in Chemical and Bi ological Problems 」別冊、Royal Chem.Soc.,78,182-196,1989}に記載されてい る;その内容を参考として本明細書中に援用する);(2)3Dデータベースシス テム例えばMACCS-3D(MDL Information Systems,CA,San Leandro在)が含まれる 。これらのシステムの利用は、Martin等,J.Med.Chem.,35,2145-2154,1992に記載 されている(その内容を参考として本明細書中に援用する);そして(3)HOOK(Mol ecular Simulations,MA,Burlington在より入手可能)がある。 他の分子模型製作技術を、この発明に従って用いることもできる。例えば、Co hen等,J.Med.Chem.,33,883-894,1990,Naiva等,Current Opinions in Structu ral Biology,2,202-210,1992を参照されたい(これらの内容を参考として本明細 書中に援用する)。 一度化合物が上記の方法によりデザインされたならば、そのE6bpペプチド の三次元構造に対する類似性を評価することができる。機械で読み取り可能な記録媒体 E6bpペプチドについてのNMR由来の構造座標を利用するためには、それ らを三次元的表現に変換することが望ましい。これは、構造座標のセットから分 子又はその部分の三次元的なグラフィック表現を生成することのできる市販のソ フトウェアの利用により達成することができる。候補の化合物の評価及びデザイン この発明は、阻害性化合物を含む候補の化合物をデザインし、評価するための 分子デザイン技術の利用を可能にし、例えば、該候補の化合物は、(a)候補の化 合物がHPVE6トランスフォーミング蛋白質若しくはその部分に結合すること ができるように、図1に与えたE6bpの三次元構造に実質的に類似し又は(b) E6bp分子と会合するのに適した三次元構造を有する。 HPVE6トランスフォーミング蛋白質又はその部分に結合することのできる 潜在的化合物を、E6bp分子の三次元構造に対する化合物の類似性についてス クリーニングし、選択する一連のステップにより評価することができる。 当業者は、幾つかの方法の内の1つを用いて化合物をそれらのE6bp分子の 三次元構造に対する類似性についてスクリーニングすることができる。このプロ セスは、例えば、候補の化合物の三次元構造のE6bp分子の三次元構造に比較 してのコンピュータースクリーン上での視覚的検分により始めることができる( E6bp分子の三次元構造は、機械で読み取り可能な記録媒体から生成される) 。 様々なコンピューター分析を用いて、化合物がE6bp分子の三次元構造に十 分に類似しているかどうかを測定することもできる。かかる分析は、現在のソフ トウェアアプリケーション例えば分子類似性アプリケーションのQUANTA(Molecul ar Simulations Inc.,MA,Waltham在)バージョン3.3において、付随している ユーザーズガイド第3巻第134〜135頁に記載されたようにして実施するこ とができる(これらの内容を参考として本明細書中に援用する)。 この分子類似性アプリケーションは、種々の構造間の、同じ構造の異なるコン ホメーション間の、及び同じ構造の種々の部分の間の比較を可能にする。この分 子類似性アプリケーションで構造を比較するために用いる手順は、次の4つのス テップに分かれる:1)比較すべき構造をロードし;2)これらの構造中の原子 エクイバレンスを規定し;3)適合操作を行い;そして4)結果を分析する。 各構造を名称によって同定することができる。E6bp構造を、標的(即ち、 固定された構造)として同定することができ;候補の化合物の構造は、作業用の 構造(即ち、動的構造)であってよい。QUANTA内の原子エクイバレンシーは、ユー ザーのインプットにより規定されるので、同等の原子は、比較される2つの構造 の間のすべての保存される残基について蛋白質主鎖の原子(N、Cα、C及びO) として規定することができる。このプロセスを、分子の異なる部分を色分けする ことにより補助することができる。 厳密な適合操作を用いることができる。厳密な適合方法を用いる場合には、作 業用の化合物の構造を平行移動させ、回転させて、標的のE6bp構造との最適 な適合を得る。この適合操作は、動的化合物構造に適用すべき最適の平行移動及 び回転を計算する最小二乗法適合アルゴリズムを用いて、同等な原子の特定の対 の間の適合の二乗平均の差が絶対最小となるようにする。この数(オングストロ ーム)は、QUANTAによって提示され得る。 好適な候補の構造は、主鎖の原子を用いて、図2に記載した関連する構造座標 に重ね合わせたときに、1.5Å未満の保存された残基の主鎖の原子(例えば、 N、Cα、C、O)の二乗平均偏差を有する構造座標のセットを有するものであ る(同一と考えられる)。一層好ましくは、二乗平均偏差は、0.5Å未満である 。 候補の化合物は、それらのE6bp分子と会合する能力について評価すること もできる。当業者は、幾つかの方法の内の1つを用いて化合物をそれらのE6b p分子と会合する能力についてスクリーニングすることができる。このプロセス は、例えば、図2に示した(及び機械で読み取り可能な記録媒体から生成された) NMR由来のデータに基づくE6bp分子のコンピュータースクリーン上での視 覚的検分により始めることができる。次いで、選択した化合物をE6bp分子内 で様々な向きに位置させ又は合体させることができる。合体は、ソフトウェア例 えばQuanta及びSybyl(標準的分子機構力場のエネルギー最小化及び分子動力学の ソフトウェア例えばCHARMM及びAMBERを伴う)を用いて達成することができる。特 殊化したコンピュータープログラムも又、断片又は化学的実体を選択するプロセ スにおいて補助することができる。これらには、1.AUTODOCK(D.S.Goodscll等 ,「Automated Docking of Substrates to Proteins by Simulated Annealing」Proteins:Structure,Function,and Genctics ,8,195-202(1990))が含まれる。DOC Kは、カリフォルニア大学(CA,San Francisco在)から入手することができる。2 .DOCK(I.D.Kuntz等,J.Mol.Biol.,161,p269-288(1982),この内容を参考として 本明細書中に援用する)。DOCKは、カリフォルニア大学(CA,San Francisco在)か ら入手することができる。同定された化合物の合成 一度化合物が上記の方法によって評価されたならば、当分野で公知の標準的技 術によってそれを製造することができる。ペプチドは、標準的技術例えばBodans ky,M.Principles of Peptide Synthesis,Springer Verlag,Berlin(1993)及びG rant,G.A.(編).Synthetic Peptidcs:A User's Guide,W.H.Freeman and Company ,New York(1992)により記載されたものを用いて合成することができる。自動化 ペプチドシンセサイザーが市販されている(例えば、Advanced Chem Tech Model 396;Milligen/Biosearch 9600)。ペプチドアナログのデザインへのアプローチも 又、当分野では知られている。例えば、Farmer,P.S.{Drug Design(E.J.Aricns 編)Academic Press,New York,1980,vol.10,p.119-143};Ball.J.B.及びAlewood, P.F.(1990)J.Mol.Recognition 3:55;Morgan,B.A.及びGainor,J.A.(1989)Ann.R ep.Med.Chem.24:243;及びFreidinger,R.M.(1989)Trends Pharmacol.Sci.10:270 (これらすべての内容を参考として本明細書中に援用する)を参照されたい。 別法として、ペプチド化合物を、そのペプチドをコードする核酸分子を用いる 標準的な組換えDNA技術によって製造することができる。このペプチドをコー ドするヌクレオチド配列は、遺伝コードを用いて決定することができ、このヌク レオチド配列を有するオリゴヌクレオチド分子を、標準的DNA合成法によって 合成することができる(例えば、自動化DNAシンセサイザーを使用)。或は、ペ プチド化合物をコードするDNA分子を、対応する天然の遺伝子又はcDNAか ら、標準的な分子生物学の技術によって誘導することができる(例えば、ポリメ ラーゼ連鎖反応及び/又は制限酵素消化を用いる)。 ペプチド化合物の標準的な組換えDNA技術による宿主細胞における発現を促 進するために、そのペプチドをコードする単離された核酸を組換え発現ベクター に取り込ませる。ここで用いる場合、用語「ベクター」は、それに結合された他 の核酸を輸送することのできる核酸分子をいう。ベクターの1つの型は、「プラ スミド」であり、これは、更なるDNAセグメントを連結することのできる環状 二本鎖DNAのループをいう。他の型のベクターは、ウイルスベクターであり、 該ベクターにおいては、更なるDNAセグメントをウイルスゲノム中に連結する ことができる。ある種のベクターは、それらが導入された宿主細胞中で自律的な 複製をすることができる(例えば、細菌の複製起点を有する細菌性ベクター及び エ ピソーム性哺乳動物用ベクター)。他のベクター(例えば、非エピソーム性哺乳動 物用ベクター)は、宿主細胞への導入に際して宿主細胞のゲノム中にインテグレ ートされ、それにより、宿主ゲノムと共に複製される。その上、ある種のベクタ ーは、それらが機能的に結合された遺伝子の発現を指示することができる。かか るベクターは、ここでは、「組換え発現ベクター」又は単に「発現ベクター」と 呼ぶ。一般に、組換えDNA技術において有用な発現ベクターは、しばしばプラ スミドの形態である。本明細書においては、「プラスミド」と「ベクター」は、 プラスミドが最も普通に用いられるベクターの形態であるので、交換可能に用い ることができる。しかしながら、同等の機能を果たすかかる他の形態の発現ベク ター例えばウイルスベクターを用いてペプチド化合物を発現させることもできる 。 ペプチド化合物をコードするヌクレオチド配列は、発現に用いるべき宿主細胞 に基づいて選択される少なくとも1つの調節配列に機能的に結合することができ る。用語「機能的に結合する」は、ペプチド化合物をコードする配列がそのペプ チド化合物の発現を与えるような仕方で調節配列に結合されることを意味するこ とを意図している。用語「調節配列」は、プロモーター、エンハンサー及び他の 発現制御エレメント(例えば、ポリアデニル化シグナル)を包含することを意図し ている。かかる調節配列は、例えば、Goeddel;Gene Expression Technology:Met hods in Enzymology 185,Academic Press,CA,San Diego(1990)に記載されてい る(その内容を参考として本明細書中に援用する)。調節配列には、多くの型の宿 主細胞においてヌクレオチド配列の構成的発現を指示するもの、ある種の宿主細 胞においてのみヌクレオチド配列の発現を指示するもの(例えば、組織特異的な 調節配列)及び調節可能な様式で(例えば、誘導因子の存在下でのみ)発現を指示 するものが含まれる。発現ベクターのデザインは、トランスフォームすべき宿主 細胞の選択、所望のペプチド化合物の発現レベル等の因子に依存し得るというこ とは、当業者には認められよう。これらのペプチド化合物の発現ベクターは、宿 主細胞に導入することができ、それにより、核酸によりコードされたペプチド化 合物を生成することができる。 組換え発現ベクターは、原核又は真核細胞におけるペプチド化合物の発現のた めにデザインすることができる。例えば、ペプチド化合物を細菌細胞例えば大腸 菌、昆虫細胞(バキュロウイルス発現ベクター使用)、酵母細胞又は哺乳動物細胞 において発現することができる。適当な宿主細胞は、Gene Expression Technolo gy:Methods in Enzymology 185,Academic Press,CA,San Dicgo在(1990)において 更に議論されている。別法として、組換え発現ベクターを、イン・ビトロで、例 えばT7プロモーター調節配列及びT7ポリメラーゼを用いて転写し、そして翻 訳することができる。酵母S.cerevisiaeにおける発現のためのベクターの例には 、pYepSecl(Baldari等,(1987)EMBO J.6:229-234)、pMFa(Kurjan及 びHcrskowitz,(1982)Cell 30:933-943)、pJRY88(Schultz等,(1987)Genc 5 4 :113-123)及びpYES2(Invitrogen Corporation,CA,San Dicgo在)が含まれ る。培養昆虫細胞(例えば、Sf9細胞)におけるペプチド化合物の発現のために 利用できるバキュロウイルスベクターには、pAcシリーズ(Smith等,(1983)Mol .Cell.Biol.3:2156-2165)及びpVLシリーズ(Lucklow,V.A.及びSummers,M.D.(1 989)Virology 170:31-39)が含まれる。 哺乳動物用発現ベクターの例には、PCDM8(Seed,B.,(1987)Nature 329:84 0)及びpMT2PC(Kaufman等(1987),EMBO J.6:187-195)が含まれる。哺乳動物 細胞で用いる場合、これらの発現ベクターの制御機能は、しばしば、ウイルス性 の調節エレメントにより与えられる。例えば、通常用いられているプロモーター は、ポリオーマ、アデノウイルス2、サイトメガロウイルス及びシミアンウイル ス40に由来する。 上記の調節制御配列に加えて、組換え発現ベクターは、更なるヌクレオチド配 列を含むことができる。例えば、組換え発現ベクターは、そのベクターを取り込 んだ宿主細胞を同定するための選択マーカー遺伝子をコードすることができる。 かかる選択マーカー遺伝子は、当分野で周知である。その上、ペプチド化合物の 宿主細胞特に哺乳動物宿主細胞からの分泌を促進するために、組換え発現ベクタ ーは、好ましくは、そのペプチド化合物が発現に際してそのアミノ末端に融合さ れたシグナル配列を有して合成されるように、そのペプチド化合物のアミノ末端 をコードする配列に機能的に結合されたシグナル配列をコードする。このシグナ ル配列は、ペプチド化合物を細胞の分泌経路へと向かわせ、その後、開裂して、 成熟ペプチド化合物(即ち、シグナル配列を有しないペプチド化合物)の宿主細胞 からの放出を与える。蛋白質又はペプチドの哺乳動物宿主細胞からの分泌を促進 するためのシグナル配列の利用は、当分野で周知である。 ベクターDNAは、原核又は真核細胞に、慣用のトランスフォーメーション又 はトランスフェクション技術によって導入することができる。ここで用いる場合 、用語「トランスフォーメーション」及び「トランスフェクション」は、外来核 酸(例えば、DNA)を宿主細胞内に導入するための技術的に認められた様々な技 術をいうことを意図しており、リン酸カルシウム又は塩化カルシウム共沈殿、D EAEデキストラン媒介のトランスフェクション、リポフェクション、エレクト ロポレーション、マイクロインジェクション及びウイルス媒介のトランスフェク ションを包含する。宿主細胞をトランスフォームし又はトランスフェクトするた めの適当な方法は、Sambrook等(Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第二 版、Cold Spring Harbor Laboratory press(1989))及び他の実験室マニュアルに 見出すことができる。 哺乳動物細胞の安定なトランスフェクションに関して、用いる発現ベクター及 びトランスフェクション技術に依存して、細胞の小区画のみが外来DNAをそれ らのゲノム中にインテグレートし得るということが知られている。これらのイン テグラントを同定し、選択するために、一般に、選択マーカー(例えば、抗生物 質耐性)をコードする遺伝子が、ペプチド化合物をコードする遺伝子と共に宿主 細胞に導入される。好適な選択マーカーには、薬物耐性を与えるもの例えばG4 18、ヒグロマイシン及びメトトレキセートが含まれる。選択マーカーをコード する核酸は、ペプチド化合物をコードするのと同じベクターにて宿主細胞に導入 することもできるし、別個のベクターにて導入することもできる。導入した核酸 により安定にトランスフェクトされた細胞は、薬物選択により同定することがで きる(例えば、選択マーカー遺伝子を取り込んだ細胞は生存するが、他の細胞は 死滅する)。同定された化合物の生物学的活性の評価 一度化合物が同定されて合成されたならば、その生物学的活性を評価すること ができる。例えば、アッセイを用いて、化合物の、ERC55(即ち、E6bp) とHPVE6トランスフォーミング蛋白質との間の結合を阻止する能力を評価す ることができる。様々なアッセイが利用可能であり、当業者には、明らかである 。例えば、かかる生物学的評価のアッセイの一つにおいて、同定された化合物を 、単離し精製したERC55蛋白質と接触させることができる。次いで、この候 補の化合物とERC55との混合物を、E6蛋白質を含むがERC55を含まな い組成物に加えることができる。標識したE6/ERC55複合体の検出及び定 量は、候補の化合物の、パピローマウイルスE6蛋白質とERC55蛋白質との 間の複合体形成の阻止における効力を測定する手段を与える。比較のためのベー スラインを与えるために対照のアッセイも又、行うことができる。この対照アッ セイにおいては、単離し精製したERC55をE6蛋白質を含む組成物に加え、 E6/ERC55複合体の形成を試験化合物の不在において定量する。 ERC55とE6との間の複合体形成は、様々な他の方法によっても検出する ことができる。例えば、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ/E6(GST /E6)融合蛋白質をグルタチオンファロースビーズ上に吸着させ、次いで、35 Sで標識したERC55蛋白質と合わせて、複合体形成に伝導性の条件下でイン キュベートする[例えば、4℃で、25mMトリス−HCl(pH7.2)、50 mM NaCl及び0.2%NP−40の緩衝液中]。インキュベーション後に、 これらのビーズを洗って任意の未結合のERC55を除去することができ、ファ ロースビーズ結合した放射性標識を直接測定することができ(例えば、シンチラ ント中に置いたビーズ)、又はE6/ERC55複合体が例えばDTT処理によ り解離した後の上清において測定することができる。これらの複合体を含む上清 は、検出前に、SDS−PAGEゲルにより分離することができる。 更に、ERC55又はE6bpを用いて2ハイブリッドアッセイを、化合物の ERC55又はE6bpのE6への結合を破壊する能力を続いて評価するために 、米国特許第5,283,317号;Zervos等(1993)Cell 72:223-232;Madura 等(1993)J Biol Chem 268:12046-12054;Bartel等(1993)Biotechniques 14:920- 924;及びIwabuchi等(1993)Oncogene 8:1693-1696に記載されたように生成する ことができる。この相互作用トラップアッセイは、イン・ビボでの機能的な転写 アクチベーター蛋白質の、2つの別々の融合蛋白質(これらの1つは、E6蛋白 質に融合された転写アクチベーターのDNA結合ドメインを含む)からの再構成 に依存してい る。第2の融合蛋白質は、ERC55又はE6bpに融合された転写活性化ドメ イン(例えば、RNAポリメラーゼの転写を開始することができる)を含む。E6 とERC55又はE6bp蛋白質とが相互作用すれば、転写アクチベーター蛋白 質の2つのドメインが十分近くに運ばれてレポーター遺伝子の転写を引き起こす 。例えば、Saccharomyces cerevisiae YPB2細胞を、GAL4db−E6融 合物をコードするプラスミドとERC55又はE6bpに融合されたGAL4a dドメインをコードするプラスミドで同時にトランスフォームすることができる 。その上、この株は、GAL4応答性プロモーターが表現型マーカーの発現を駆 動するようにトランスフォームされる。例えば、ヒスチジン不在において成長す る能力は、HIS3遺伝子の発現に依存する。HIS3遺伝子をGAL4応答性 プロモーターの制御下に置いたときに、この独立栄養性の表現型が軽減されるこ とが、機能的GAL4アクチベーターがE6とERC55又はE6bpとの相互 作用によって再構成されたことを示す。従って、ERC55又はE6bpのE6 との相互作用を阻止することのできる化合物は、酵母細胞をヒスチジンの不在に おいて成長できなくする。別法として、表現型マーカー(例えば、HIS3遺伝 子の代わり)は、発現されたときに負の選択を与えるものであってよい(E6/E RC55又はE6/E6bp相互作用を破壊する化合物が細胞に正の成長の選択 を与える)。 実施例 実施例1:試料の調製 E6bpペプチドを標準的蛋白質合成法を用いて合成し、HPLCにより精製 した。組換えE6蛋白質は大腸菌において発現され、封入体から可溶化され、そ して迅速希釈法を用いて再び折り畳まれる。E6蛋白質をHPV−16から発現 させ、可溶化して4mg/mLの濃度(0.2mM)とした。ペプチド−E6複合 体のために、(プロトン化した)ペプチドを0.2mMのジューテロ化(2H)E6 に加える(Shibata等,(1995)Arch.Biochem.Biophys.319:204の手順に従う;この 内容を参考として本明細書中に援用する)。これは、E6結合したペプチドの1H NMR共鳴の観察だけを与える。 実施例2:NMR分光分析 ペプチド試料を約2mMの濃度で調製した。一次元及び二次元(1D及び2D) NMRデータを、500MHz Bruker AMX500分光計にて集めた。E6bpをカ ルシウムで滴定し、NMRスペクトルを記録してペプチドコンホメーションに対 する効果を測定する。低濃度のペプチド試料(0.2mM)をE6で滴定して、E 6により最も影響を受ける残基を測定する。試料を、H2O及びD2O溶液の両方 において調製する。 E6bp−E6複合体の平衡結合定数はμMの範囲にあるので、Clore M.及びG ronenborn A.M.,(1982)J.Magn.Reson.48:402;同書(1983)53:423;及びSykes B. D.(1994)Cur.Opin.Biotech.4:392(これらの内容を参考として本明細書中に援用 する)に記載された転移NOE(TRNOE)実験が、E6結合したE6bpのコ ンホメーションを測定するのに適している。TRNOE実験は、蛋白質に対して 約10倍過剰のリガンドを用いて行う(2mMのペプチド及び0.2mMのE6 蛋白質)。TRNOE実験において、スペクトルは、殆ど線形及び未結合のペプ チドの強度を示すが、NOESYクロスピークは、ペプチドの結合したコンホメ ーションを表している。スペクトルを、塩濃度(最大0.2M)及び温度(5〜3 5℃)により最適化して、狭い線形状の優れた質のNMRデータを生じる条件を 同定する(Baleja J.D.(1996)Techniques in Protein Chemistry VII:131に記載 された方法に従う;その内容を参考として本明細書中に援用する)。 共鳴割当てのため及び構造計算用コンホメーションデータを得るために、BaxA .及びDavis D.G.(1985)J.Magn.Reson.65:355;及びWuthrich K.(1986)NMR of Pr oteins and Nucleic Acids,Wiley,New York(これらの内容を参考として本明細 書中に援用する)に記載されたようにして、全相関分光分析(TOCSY)及び核 オーバーハウザー効果分光分析(NOESY)実験を用いる。NMRデータを、Br uker NMRプロセッシングプログラム又はFELIX(Biosym,Inc.)を用いて処理す る。 実施例3:NMR共鳴割当てストラテジー NMR共鳴ストラテジーを、Wuthrich等に記載されたように行う。この方法に おいて、TOCSYスペクトルを分析して、スピン−スピン結合NMR活性核に 関する情報を提供する。異なる型のアミノ酸側鎖は、別々のTOCSYクロスピ ークパターンを生成する。各アミノ酸についてのクロスピークパターンは、NO Eシーケンシャル結合性が配列中の隣接する残基の間に同定され得るので、NO ESY実験を用いて一つにリンクされる。NOESYスペクトルは、互いに5Å 以内にあるプロトンの間にクロスピークを示し、それ故、順序的には遠いが空間 的に近い残基間の接触をも示す。プロトン間距離をNOESYクロスピーク強度 から測定する。Wuthrich K.(1986)NMR of Proteins and Nucleic Acids,Wiley,N ew York;及びSzyperski T.等(1992)J.Magn.Reson.99:552(これらの内容を参考 として本明細書中に援用する)に記載されたように、解像度増強された2Dデー タの1Dスライスから結合定数を測定することにより、Φ及びχ−1ねじれ角を 得る。 1H NMR共鳴割当てを行って(表II参照)、カルシウム結合したE6bpの低 解像度の構造を、NOESYデータからの約200のプロトン間距離及び15の Φねじれ角及びディスタンスジオメトリーを用いて計算し及びINSIGHTII分子モ デリングプログラムのアニーリングプロトコールをシミュレートした(図1参照) 。他のEFハンド蛋白質のペプチドアナログと一致して、E6bpペプチドは、 2量体形成する。NMRスペクトル中に存在する分散から、400の更なるプロ トン間距離が得られることが見積もられる。構造計算を、もっと大量のデータセ ットを用いて繰り返してE6bpの高解像度の構造を決定する。遊離の及びE6 蛋白質に結合したE6bpの高解像度の構造を両方とも解く。E6蛋白質の不在 におけるE6bpのコンホメーションを知ることは、E6への結合によりもたら されるコンホメーション変化及び相互作用に関与するペプチドの結合面の理解の ために重要である。 *仮の割当て。"-"観察不能。1mMのペプチドが、100mM NaCl、5 0mM塩化カルシウム、pH6.0、10%TFE、35℃を含む緩衝液中に存 在した。 構造計算及び分析 プロトン間距離及びねじれ角の情報(表III参照)を、ディスタンスジオメトリ ー プログラム、DGII of Insight(Biosym,Inc.)に導入する。初期構造をディスタン スジオメトリーを用いて計算し、そしてシミュレートされたアニーリングプロト コールを、計算した構造における空間的に近いプロトンについてのNOEクロス ピークの存在又は欠如を測定することによって精密化する。 構造を互いに比較してコンホメーションの変化を目立たせる。例えば、E6b pペプチドは、カルシウムとの結合に際して表面特性の主要な変化例えば標的蛋 白質の認識に必須の深い疎水性の空隙の形成(Ikura M.(1996)Trends Biochem.Sc i.21:14参照;その内容を参考として本明細書中に援用する)を有することが予想 される。E6ap及びE6bpの構造を互いに比較して、それらが類似するとい う仮説を試験する。E6との相互作用に関与する残基を、希釈に際して起きる化 学シフトの変化によって同定する(Baleja J.D.等(1992)Nature 356:450;及びBa leja J.D.等(1992)Biochemistry 33:3071;これらの内容を参考として援用する) 。更には、E6への結合に際して認められるコンホメーションの差異を測定する 。 E6への結合の鍵となる残基の高解像度の構造及び同定は、E6の発癌性をブ ロックする小分子インヒビターのデザインにとって重要である(Fesik S.W.(1993 )J.Biomol.NMR 3:261;及びKuntz I.D.等(1994)Acc.Chem.Res.27:117参照;これ らの内容を参考として援用する)。第1の焦点は、イン・ビトロ試験用に容易に 合成されたペプチド誘導体上にある。相互作用を最適化するための鉛化合物の修 飾が、INSIGHTII分子モデリングプログラムのBUILDER及びLUDIフィーチャー(及 び化学的直観力)を用いて勧められる。蛋白質表面への結合は、DOCKモジュール を用いる。そのアプローチの説明を図3に与える。 ERC55の構造分析 E6と相互作用する蛋白質であるERC55の配列分析は、EFハンドと呼ば れるカルシウム結合性のヘリックス−ループ−ヘリックスモチーフを含む蛋白質 に対する相同性を示した。6つのEFハンドがそのC末端ドメインに生じること が予想される。これらのEFハンドの一つである25アミノ酸セグメントのE6 bpだけがE6に選択的に結合し(Chen J.J.等(1995)Science 269:529)、そして 完全長のERC55蛋白質とほぼ同じ親和性を有した。1H NMR分光分析を用 いる他のEFハンドドメインの構造決定(Ikura M.(1996)Trends Biochem.Sci.21 :14)は、このペプチドのNMR研究に対する可能性を示唆する。少量のE6bp ペプチドを合成して、精製し、0.7mMの試料を調製した。予想されるように 、このペプチドは、カルシウムに結合し、そして図2に示したような優れたNM Rスペクトル分散を示した。E6bpのカルシウムを含まない形態を研究した。 E6APの構造分析 18アミノ酸残基のペプチド断片であるE6apは、E6に結合するE6AP の最小領域である。E6apの配列は、E6bpと相同であり(表I参照)、それ らの溶液特性が類似することはありそうなことである。配列予想(Wishart等(199 4)Comp.Biol.Sci.10:121)は、E6apの相同領域{E6bpの一次解構造(図1) 中のαヘリックスであることが決定された同じ領域}についてαヘリックス構造 を示した。E6apは、EFハンドに必要とされるカルシウムリガンドを有さず 、それ故、カルシウムと結合することはありそうにない。E6bp及びE6ap ペプチドの小さいサイズが、それらを、タイムリーな仕方での溶液NMR法によ る詳細な構造の研究に関して魅力的なものにしている。 実施例4:位置指定突然変異導入によるE6bp構造の分析 E6結合に重要なドメインを更にマップするために、E6bpの更なる欠失変 異体をGST融合物として構築してE6との結合について試験した。第1のαヘ リックス(20量体)の欠失は、結合に影響しなかったし、E6bpのC末端から 第2のαヘリックスの遠位領域までの更なる2アミノ酸残基の欠失も結合に影響 しなかった。GST融合物としての第2のαヘリックスを含む13アミノ酸ペプ チドは、完全なE6bpと比較すると減じた効率ではあったが、E6に結合する 能力を維持した。特に、EPハンドモチーフからのループ領域の主要部は、この 13アミノ酸ペプチドにおいて欠失している。第2のαヘリックスのE6に結合 する能力は、E6BPのE6との相互作用がカルシウム結合と独立していること を示している(第1のαヘリックス及びEPハンドモチーフからのループ領域は 、両方とも、カルシウム結合を必要とする)。 E6bpにおけるアラニン置換突然変異も構築してαヘリックスにおけるE6 相互作用に重要なアミノ酸を規定するために用いた。周囲の領域にも幾つかの突 然変異を作った。予想されるように、変異体V19A、S20A、E22A、R 29A及びW30A(これらは、αヘリックスの後の領域に突然変異を有する)は 、野生型のレベルで、E6に結合した(図4参照)。変異体F18Aは、幾らか減 じた結合を示した。特に、フェニルアラニンは、疎水性残基であって、E6とE 6bpとの間の相互作用を増大させることができる。これは、何故アミノ酸21 のロイシンのアラニンへの変化も結合を減じたのかを説明することができる。α ヘリックスの境界における変異体(E23及びD28A)は、それらのE6結合能 力における控えめな減少を示した(野生型の結合の約60%)が、他のすべてのα ヘリックス構造にて作成した突然変異体は、E6結合におけるかなりの減少を示 した。特に、アミノ酸25のロイシンのアラニンへの変化は、全体的に、結合を 完全に破壊した。変異体F18AとE23AのE6に結合する能力は、E6BP のE6との相互作用がカルシウム結合と独立であるということを確実にした(両 突然変異ともカルシウム結合を完全に破壊した)。最後に、E6bpのアミノ酸 25のロイシンからプロリンへの変化を造って結合実験に用いた。この変化(L 25P)は、αヘリックス構造を破壊することが予想されるが、全体的に、E6 とのE6bpの結合を完全に破壊した(これは、保存されたモチーフからのαヘ リックスが実際にE6結合に重要であることを示している)。 同等物 当業者は、ここに記載した発明の特定の具体例に対する多くの同等物を認識し 、又は日常的実験を用いて確認することができるであろう。かかる同等物は、後 記の請求の範囲に包含されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/566 A61K 37/02 (72)発明者 バレジャ,ジエイムズ ディー. アメリカ合衆国 02116 マサチューセッ ツ,ボストン,アップルトン ストリート 99エイ (72)発明者 チャン,ジェイソン ジェイ. アメリカ合衆国 02215 マサチューセッ ツ,ボストン,パーク ドライブ 4068

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.HPVE6トランスフォーミング蛋白質と相互作用する能力について候補の 化合物を評価する方法であって、下記を含む当該方法: E6bpの三次元構造を準備し; 該候補の化合物の三次元構造を準備し;そして 該候補の化合物の三次元構造を該E6bpの三次元構造と比較し、該候補の化 合物の構造の該E6bpの構造に対する類似性が該候補の化合物の該HPVE6 トランスフォーミング蛋白質と相互作用する能力を示し、 それにより、該候補の化合物の該HPVE6トランスフォーミング蛋白質と相 互作用する能力を評価する。 2.HPVE6トランスフォーミング蛋白質と相互作用する能力を有する候補の 化合物を提供し又は同定する方法であって、下記を含む当該方法: E6bpの三次元構造を準備し; 該候補の化合物の三次元構造を準備し; 該候補の化合物の三次元構造を該E6bpの三次元構造と比較し;そして 該候補の化合物の構造を変化させ又はその構造の空間的位置を変化させ、 それにより、該HPVE6トランスフォーミング蛋白質と相互作用する能力を 有する該候補の化合物を提供し又は同定する。 3.前記の候補の化合物の変化させた構造又はその構造の空間的位置を前記のE 6bpの三次元構造と比較することを更に含む、請求項2に記載の方法。 4.前記の候補の化合物の構造に又はその構造の空間的位置に第2の変化を生成 することを更に含む、請求項3に記載の方法。 5.前記の候補の化合物と前記のE6bpの三次元構造における原子エクイバレ ンシーを規定することを含む、請求項2に記載の方法。 6.下記を更に含む、請求項2に記載の方法: 前記の候補の化合物及び前記のE6bpの三次元構造における原子エクイバレ ンシーを規定し; 該候補の化合物と該E6bpの三次元構造との間の適合操作を行う。 7.前記の比較のステップを視覚的に行う、請求項2に記載の方法。 8.前記の変化が前記の候補の化合物の構造の向きの変化を生じる、請求項2に 記載の方法。 9.前記の変化が前記の構造の回転を含む、請求項8に記載の方法。 10.前記の候補の化合物の構造の向きをE6bpの構造に対して変化させる、 請求項9に記載の方法。 11.変化が、候補の化合物の疎水性、立体容積、静電特性、大きさ、結合角、 結合の種類及びアミノ酸配列よりなる群から選択するパラメーターの変化を生じ る、請求項2に記載の方法。 12.前記の候補の化合物及び前記のE6bpの三次元構造の一方又は両方の記 録を造ることを更に含む、請求項2に記載の方法。 13.前記の候補の化合物及び/又は前記のE6bpの三次元構造が、グラフィ ックの三次元的表現を表示することのできる機械において表示される、請求項2 に記載の方法。 14.前記の候補の化合物を三次元構造のデータベースから選択する、請求項2 に記載の方法。 15.前記の三次元構造を実験的に決定する、請求項14に記載の方法。 16.前記の三次元構造をコンピューターにより生成する、請求項14に記載の 方法。 17.前記の候補の化合物を新たにデザインする、請求項2に記載の方法。 18.機械で読み取り可能なデータ記録媒体であって、E6bp分子の三次元構 造を規定するNMR由来の座標のセットをコード化したデータ記録材料を含む、 当該データ記録媒体。 19.HPVの感染の危険にある患者の治療方法であって、HPVE6トランス フォーミング蛋白質に結合してそのERC55蛋白質との相互作用を防止するよ うに、患者に治療上有効な量のE6bp断片以外の化合物を投与することをふく み、その候補の化合物は、十分に図1に示したE6bpの構造の複製であり、 それにより、HPVの感染の危険にある患者を治療する当該治療方法。 20.E6bp又はERC55以外の化合物であって、その候補の化合物がHP VE6トランスフォーミング蛋白質と結合することができるように、E6bpの 三次元構造に実質的に類似している三次元構造を有する当該化合物。 21.候補の化合物がHPVE6トランスフォーミング蛋白質と少なくともE6 bpの半分の親和性で結合することができるように、候補の化合物の構造が、図 1に与えたE6bpの三次元構造に実質的に類似している、請求項20に記載の 化合物。 22.候補の化合物のE6bp分子と会合する能力を評価する方法であって、下 記を含む当該方法: 該E6bp分子の三次元構造を準備し; 該候補の化合物の三次元構造を準備し;そして 該候補の化合物と該E6bp分子の三次元構造の間の適合操作を行い、 それにより、該候補の化合物の該E6bp分子と会合する能力を評価する。 23.ERC55に結合するHPVE6蛋白質の領域をモデル化する方法であっ て、下記を含む当該方法: E6bp分子の三次元構造を準備し;そして 該E6bp分子に対する相補的構造を準備し、 それにより、ERC55に結合するHPVE6蛋白質の領域をモデル化する。
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