JP2001512031A - 微生物の検知および計数の方法および器具 - Google Patents

微生物の検知および計数の方法および器具

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Abstract

(57)【要約】 試験試料内の微生物検知方法を説明する。この方法は、試料の0.01〜25マイクロリットルという微量を培養器の複数の微区画に分注するステップと、微生物が少なくとも1細胞分裂周期を終えるように充分な時間をインキュベートするステップと、その微区画内における微生物の有無を検知するステップとを含む。この方法を実行するための器具も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本願は、1997年4月9日出願第08/838,552号の一部係属出願で
ある。
【0002】 本発明は微量用区画を用いて微生物を迅速かつ正確に検知し計数する方法およ
び器具に関する。
【0003】 微生物の検知および計数は、食品加工業界(E.coliおよび黄色ブドウ球
菌などの微生物による食品の汚染をテスト)、医療業界(患者の検体あるいは他
の医学的試料の感染あるいは汚染をテスト)、環境試験業界、製薬業界、および
化粧品業界などのさまざまな分野で実施されている。
【0004】 微生物の増殖による検知および計数は一般に、液体培地(最確数分析(MPN
法))あるいは半固体培地(寒天ぺトリ皿などを用いる直接計数)のいずれかを
利用して行っている。液体MPN方式を用いた計数では通常、対象試料の10倍
希釈液を順次、選択された培地および化学指示薬を含有する複数組の試験管に繰
り返し投入して実施する。この試験管を高温(24〜48時間)でインキュベー
トした後、微生物の増殖を調べる。各組の試験管のうち陽性および陰性の数に基
づいて統計式を用い、初期試料に含有されている微生物の数を推定する。
【0005】 MPN分析によるこの方法にはいくつかの欠点がある。まず、この分析の実施
には複数回に及ぶ希釈およびピペット測量が必要であるため、労働集約的である
。さらに、各希釈について約3〜5本の試験管の複数組を繰り返し用いなければ
ならない。その結果、微生物濃度に対するMPN推定値の95%信頼限界は極め
て広範囲である。例えば、3本の試験管によるMPN推定値20の95%信頼限
界は7〜89にわたる。
【0006】 上述の方法とは対照的に、試料内の生育可能な微生物を直接計数する方法は、
ゲル化剤を含有する培地を用いた規定領域上に試料を塗沫することで実施可能で
ある。このゲル化剤(寒天)がインキュベート(24〜48時間)中の微生物の
拡散を防止し、微生物が配置された元の領域内にコロニーを形成する。しかしな
がら、培地の所与領域におさまるコロニーの数には限界があり、やがて隣接する
コロニーは融合して、数の正確さに悪影響を与えることになる。このため、通常
は各試料に対していくつかの希釈液が必要となる。さらに、混合された個体群の
なかに存在する微生物の個々の種類を識別するために使用可能な化学指示薬微粒
子の種類は、ゲル化された培地において不溶性の生成物を生産するものに限定さ
れる。
【0007】 これらの欠点に加え、現在使用されているMPN分析においてもゲルを用いる
システムにおいても、陽性結果が出るまで比較的長いインキュベートが必要であ
る。
【0008】 本発明の方法は、現在使用されている方式が抱える問題を解決する。一般に、
本発明は、使用量を微量にすることにより検知速度が実質的に増すという驚くべ
き結果に基づいて、微生物の迅速かつ正確な検知および計数を可能にする方法を
提供する。本明細書において用いるように、用語「微生物」とは、例えば単細胞
(組織あるいは臓器から直接培養されるあるいは派生する)である真核細胞ある
いは細胞の小集塊といった微形態ばかりでなく、細菌、マイクロプラズマ、リケ
ッチア、スピロヘータ、イースト菌、カビ、原生動物も含み、これらに限定され
ないすべての微生物および細胞を含む。微生物は、その完全な細胞が直接に検知
される場合にのみ検知および/または計数されるのではなく、細胞の断片、細胞
から派生した生物学的分子、細胞による生成物が検知あるいは定量された細胞な
どが間接的に検知された場合にも検知あるいは定量される。
【0009】 一実施態様において、本発明は、液体試験試料内の微生物を検知する方法を特
徴とする。この方法は、試料の微量を培養器の複数の微区画に分注するステップ
と、その培養器を、微生物が少なくとも1細胞分裂周期を終えるまで充分な時間
をかけてインキュベートするステップと、微区画内における微生物の有無を検知
するステップとを含む。
【0010】 本明細書で用いる用語「微量」とは、約0.01〜約25マイクロリットルの範
囲の量を意味し、用語「微区画」とは、微量の液体試験試料を保持できる容量あ
るいは容積を有する区画を意味する。
【0011】 好適実施例において、本方法はさらに、液体試験試料内の微生物を定量するス
テップを含む。この定量には、試料内のMPNを特定するステップを含んでも、
あるいは培養器内の各微区画内に存在する微生物を計数するステップを含んでも
よい。
【0012】 他の実施例において、微区画に培地のコーティングを施してもよく、この培地
はさらに、少なくとも1種類の指示薬物質を含有してもよい。別の方法として、
液体試験試料に少なくとも1種類の指示薬物質を含有してもよい。どちらの場合
も、指示薬物質は、液体試験試料内において検知可能な標識を示すことができれ
ばいずれでもよい。このような指示薬物質の例として、色素産生指示薬、蛍光指
示薬、発光指示薬、および電気化学指示薬を挙げられるがこれらに限定されるも
のではない。本願の目的でいう用語「電気化学」とは、微生物と反応して試料の
抵抗あるいは電気導電性を変化させる化学的指示薬を意味する。
【0013】 別の実施態様において、本発明は、液体試験試料内の微生物を検知する方法を
特徴とする。この方法は、試料のアリコートを、各組は均一な寸法であるが組が
異なると寸法も異なる微区画の複数組を具備する培養器の複数の微区画に分注す
るステップと、その培養器を、微生物が少なくとも1細胞分裂周期を終えるよう
に充分な時間をかけてインキュベートするステップと、微区画内における微生物
の有無を検知するステップとを含む。
【0014】 好適実施例において、これらの方法で用いる微区画の寸法は均一であり、各微
区画の容積は約0.01〜約25マイクロリットルである。各微区画の容積が約
0.1〜約10マイクロリットルであればより好ましく、約1〜約2マイクロリ
ットルであれば尚一層好ましい。
【0015】 培養器は1〜約100,000個の微区画を具備することが好ましく、約10
0〜約10,000個であればより好ましく、約200〜約5,000個であれ
ば尚一層好ましく、約400〜約600個であれば最も好ましい。
【0016】 別の実施態様において、本発明は定量器具を特徴とする。この器具は複数の微
区画を有する基材を具備しており、各微区画は頂部および低部を有する。この基
材の微区画間に疎水性である「陸域」を設けてもよい。微区画には、例えば栄養分
などの定量試薬、ゲル化剤または、色素産生指示薬、蛍光指示薬、発光指示薬あ
るいは電気化学指示薬などの指示薬を含有することが好ましい。液体試料をウェ
ル内に投入する際に気泡を形成しないよう、頂部および低部の双方に開口部を設
けた微区画があってもよい。底面の開口部を、通気性であるが水性液体について
は実質的に不透過性である材料で閉鎖する。
【0017】 さらに別の実施態様において、この器具は、マイクロチャネルの形態をとる微
区画を具備する。このマイクロチャネルを単層基材上に具備しても、フィルムな
どの多層基材上に具備してもよい。この器具のマイクロチャネル間に疎水性の陸
領域は設けても設けなくともよい。マイクロチャネルは基材に形成された細長い
穴を備えてもよい。好適実施例において、マイクロチャネルをフィルムでカバー
している。
【0018】 この微区画マイクロチャネルは毛管を具備してもよい。分離した毛管を合わせ
て形成/接合して培養器を形成する。このマイクロチャネルは少なくとも1種類
の定量試薬をコーティングして有することが好ましい。
【0019】 これらの微区画を、実質的に平行に配列することができる。通常、各列の微区
画の容積は均一である。別の方法として、陽性を示す標識の確認および計数を容
易にするようにさまざまなグループあるいはパターンに配列することも可能であ
る。
【0020】 これらの微区画の容積は約0.01〜約25マイクロリットルが可能であり、
約0.1〜約10マイクロリットルであればより好ましく、約1〜約2マイクロ
リットルであれば最も好ましい。
【0021】 本明細書において説明するように、本発明にはいくつかの利点がある。第1に
、微区画に微量を用いることにより、液体試験試料内の微生物を驚くほど迅速に
検知できる。第2に、このように迅速に検知できることにより、液体試験試料内
の微生物を迅速に計数あるいは定量できる。本発明は、E.coliあるいは黄
色ブドウ球菌などの特定の微生物を含む液体試験試料のMPN分析に特に有用で
ある。本発明により、別々の試験管を用いるのとは対照的に、MPN分析を1つ
の器具内において便宜良く実施でき、有利なことに、微生物の増殖が検知可能と
なるまでのインキュベート時間を大幅に短縮できる。第3に、微区画に微量を適
用することから、液体試験試料を比較的数多くの試験容積に分割することができ
る。一般に、微量を微区画に用いるのであれば、液体試料に対する試験の回数を
大幅に増加できる、あるいは試験を繰り返し実施できる。MPN分析の場合、微
量を微区画に用いることにより、MPN値を算出できるデータ資料数が増加し、
これにより所与のMPN結果に対する95%信頼限界を大幅に狭めることができ
る。第4に、試料を数多くの試験容積に分割することにより、計数する微生物の
密度が高くなり、試料を希釈するステップを削減あるいは削除できる。第5に、
本発明により、MPN分析を、指示薬および/または栄養分を直接コーティング
した1つの器具内で実施することが出来る。第6に、本発明により、MPN分析
を行う際、計数域を拡大すること可能である。
【0022】 本発明は、液体試料内の微生物を標識を基にして検知する際、微区画に微量の
液体試料アリコートを用いることに関する。
【0023】 液体試料を微生物の存在あるいは量について試験する際に従来技術に起こる問
題には、インキュベート時間が比較的長いこと、試験するアリコート用に別々の
容器を使用する必要があること、およびテストに比較的大量の試料を必要とする
ことである。
【0024】 本発明は、このような試験に関するこれらの問題および他の問題に対する解決
策を提供する。本発明は、試験器の微区画に微量を分注することにより、液体試
料内の微生物の存在、量、あるいは不在を検知する方法を提供する。本明細書内
において使用する用語「微量」とは、約25マイクロリットル未満の量をいい、
サブマイクロリットル範囲の量も含む。本願の発明者たちは、液体試料内の微生
物の検知を微量で行うと、検知可能な標識を得る増殖程度までに必要なインキュ
ベート時間が著しく短縮できることを発見した。この分野において、インキュベ
ート時間の短縮は非常に望ましいことであるため、本発明のこの特徴は大きな利
点となる。さらに、微量区画を比較的多数使用することにより、結果に対する9
5%信頼限界を大幅に狭めることが出来、濃縮試料の希釈液数を削減することが
出来る。
【0025】 上述の利点に加え、液体試料の試験を微量で行うことにより、実質的に少量の
試験試料で足りる場合もある。試料源がわずかな量しかないためにごく少量の試
験試料が必要な場合も、あるいは取扱が容易であるなどの理由からごく少量の試
験試料が望ましい場合もある。
【0026】 本願の発明者たちは、液体試料を微量で試験するための数多くの新規な器具を
開発してきた。これらの器具の例として、複数の微区画を有し、さまざまな表面
処理を有して性能および便宜を改良したマイクロエンボス加工あるいはプレス加
工したフィルムおよび、通気性であるが、水性流体には実質的に不透過性である
材料で各ウェル底部の開口部が閉鎖されている、底部が開口した複数の微区画を
有するマイクロエンボス加工あるいはプレス加工したフィルムなどの基材を挙げ
られるが、これらに限定するものではない。底部を開口した形状にすることによ
り、気泡を微区画内の試料に包含する可能性を回避できる場合もある。
【0027】 平面図で見る微区画の外観例として、略円形、小平面、正方形、楕円、あるい
は細長を挙げられる。このような微区画の形状には、底部の開口あるいは閉鎖に
関わらず、円柱、円錐、ピラミッド型、半球型、四面体、立方体、切頭形状など
の数多くが適用可能であることを理解されたい。
【0028】 他の例として、マイクロチャネルを具備して、毛管作用により液体試料がマイ
クロチャネル内に移動するプラスチックフィルムなどの基材を挙げられる。この
マイクロチャネルは、合わせて形成あるいは接合することにより基材をなす別個
の毛管でもよい。各チャネルの断面には、円形、三角形、正方形、長方形などの
多くの形状をとることが可能である。マイクロチャネルの(両)端部における断
面積は、その中間の断面積より狭い。このような形状をとることにより、器具の
取扱中に試料が飛散することを防ぐ。
【0029】 有利なことに、上記に要約した器具では、1つの器具で微量のアリコートを用
いて液体試料の試験を行うため、別個の容器は不必要である。試験試料を数百あ
るいは数千の別個の微区画に分注してもよいことから、液体試料試験におけるデ
ータ資料数が実質的に増加する。
【0030】 これらの方法および器具を、増殖による液体試験試料内の微生物の検知および
計数に適用すると、特に有用である。このような増殖による検知および計数は、
食品、環境、医療、薬品、化粧品、および他の試料を微生物の汚染について調べ
る試験に非常に重要である。本発明の方法および器具により、これらの試料を効
果的に、正確に、便宜良く、低コストで試験することができる。
【0031】 本発明の方法および器具をMPN法において使用することが好ましい。各試験
管用にピペットで移す必要がないため、労働量は大幅に削減される。それどころ
か、1つの器具を搭載し、試料を微区画上に拡散するなどの方法により、液体試
料を微区画内に分注する事が出来る。さらに、器具内に数多くの微区画を具備し
ているため、試料の希釈回数も少なくてすむ。微区画の数が比較的多いため、微
生物密度をより正確に推定することが出来る。これは、それ相当のデータ試料数
が多いために、信頼限界区間がそれ相当に狭まることによる。
【0032】 このように、本発明は液体試験試料内の微生物を検知する方法を提供する。こ
の方法ではまず、試験試料の微量を培養器の複数の微区画に分注する。培養器は
、複数の微区画を具備し、液体試験試料を搭載できる器具であればいずれでもよ
い。この培養器の例として本明細書内に説明する器具を挙げられるが、これらに
限定するものではない。
【0033】 培養器の微区画の寸法は均一であり、各微区画が、約0.01マイクロリット
ル〜約25マイクロリットルの液体試料を保持できる容積を有することが好まし
い。好適実施例において、各微区画の容積は約0.1〜約10マイクロリットル
である。別の好適実施例において、各微区画の容積は約1〜約2マイクロリット
ルである。培養器は約1〜約100,000個の微区画を具備することが好まし く、約100〜約10,000個であればより好ましく、約200〜約5,00
0であれば尚一層好ましく、約400〜約600であれば最も好ましい。
【0034】 MPN法を用いて液体試料内の微生物の密度を調べる場合、約400〜約60
0の微区画を有する器具を使用すると特に有用である。具体的な規定要件によっ
ては、試験方法を用いて1〜5ミリリットル試料内に1微生物を検知しなければ
ならない。このような試料容量が食品加工業界の微生物検査には標準である。し
たがって、例えば各微区画の容量が約2マイクロリットルであって、その微区画
を500個有する培養器であれば1ml試料のテストに非常に有用であるという
ことになる。2マイクロリットルの容積を有する微区画であれば、本発明による
検知可能な標識が急速に表れ、約400〜約600個の微区画を使用することに
より、充分に多くのデータ資料を得て、MPN算出の信頼区間を改良することが
できる。さらに、検査対象の微生物について陽性である微区画試験の数を目視で
計数することが可能である。
【0035】 液体試験試料は、どこを源とする試料であっても微生物を含有していればいず
れでもよい。この試料を、直接複数の微区画に分注しても、微区画への分注の前
に希釈してもよい。試料の希釈液が必要かどうかの特定は、試料源、試料の年齢
などのさまざまな要素に依存し、当業者がこれを特定することは慣例となってい
る。
【0036】 液体試験試料に、対象となる微生物および/または増殖する微生物の存在を知
らせる標識を産生する指示薬物質用に、任意にゲル化剤を含む栄養増殖培地を選
択して含有してもよい。ゲル化剤は、水を添加するとゲル化する水吸収物質であ
る。ゲル化剤を用いる場合、ゲルが増殖する微生物を包封するあるいは含有する
ことが好ましい。選択した栄養増殖培地および指示薬物質のどちらか一方あるい
は双方を微区画内に投入することができ、その量は、液体試験試料の微量が微区
画内に分注されて所望の濃度となる充分な量とする。例えば、培地および/また
は指示薬物質の溶液を微区画内に配置あるいは分注して、溶液の水分を除去して
培地および/または指示薬物質のコーティングを微区画内に生成することにより
、コーティングを施してもよい。
【0037】 広範囲の対象微生物用に選択する増殖培地はさまざまなものが周知であり、広
範囲の微生物用の指示薬にもさまざまな種類が周知であり、本発明において、こ
れらの培地あるいは指示薬のいずれも使用に適している。これらは微区画内に収
容されたまま拡散しないため、本発明において可溶性指示薬も使用可能である。
【0038】 液体試験試料を複数の微区画に分注する方法は、その方法に用いる具体的な培
養器に依存する。微区画を具備するフィルム状器具を用いる場合、試料を器具上
に単に注入するあるいはピペットで移して、例えば動揺、ブレードあるいは他の
ツーリングを用いて微区画上に拡散してよい。マイクロチャネルを用いる場合、
試料を毛管作用によりマイクロチャネル内に分注してもよい。
【0039】 試料を培養器の微区画に分注した後、培養器を任意にカバーあるいはシールし
て微区画を封入し、微生物が少なくとも1回細胞分裂周期を終えるまで充分な時
間をかけてインキュベートする。一般に、培養器のインキュベートは約25〜4
5℃で、好ましくは約30〜37℃で行う。微区画を使用する本発明の実施にお
けるインキュベート時間はさまざまである。例えば、ほとんどの細菌を検知およ
び計数する場合、インキュベートされている液体試験試料内の指示薬物質が反応
して増殖を検知可能とするためのインキュベート時間は通常約20分から約24
時間の範囲である。このようにインキュベート時間が比較的短い点は、通常約2
4時間あるいはそれ以上のインキュベートを必要とする現在使用されている検知
方法に対する大きな利点を示している。
【0040】 培養器のインキュベート後、微区画内(したがって液体試験試料内)における
微生物の存在の有無を検知する。検知の形態および反応度合いは、その方法に用
いる指示薬物質の種類に依存する。場合によっては、標識を発生する指示薬物質
がなくとも、各微区画内の試料の混濁あるいは透明度を見れば視覚的に微生物の
有無を検知できることもある。液体試験試料内において検知可能な標識を発生す
る指示薬物質であればいずれも使用可能であり、例として色素産生指示薬、蛍光
指示薬、発光指示薬、電気化学指示薬などを挙げられるが、これらに限定するも
のではない。微区画内の微生物の有無を、裸眼、顕微鏡または、他の器具あるい
は方法を用いて視覚的に検知してもよい。微生物の検知向けに従来技術において
周知の指示薬物質および信号検知システムは数多くあり、そのいずれの物質ある
いはシステムも本発明に従って使用することができる。
【0041】 液体試料内の微生物の検知にはさらに、液体試験試料内の微生物数を計数する
ステップをさらに具備してもよい。好適実施例ではMPN法を用いて計数を行う
。対象微生物を含有する微区画数と特定した後、周知のMPN技術を用いてMP
N算出を行うことが出来る。周知である標準に標識強度を比較する、あるいは微
区画の含有物を平板培養するなどの周知の技術を用いて、所望により各微区画内
の微生物数を特定することも可能である。有利なことに、本発明の方法において
数多くの微区画を用いることにより、液体試験試料のMPN分析における95%
信頼限界区分を狭めることができる。
【0042】 本発明の方法および器具において1つの器具に数多くの微区画を用いることか
ら、本発明の利点を保持しつつ、1つの器具のみを用いて複数の対象微生物の検
知および計数を行うことができる。例えば、1種類の液体試験試料についてE.
coliおよび黄色ブドウ球菌の存在あるいは濃度について調べることができる
。例えば微区画の1つの組に、どちらか1種類の微生物を検知するように選択し
た増殖培地および第1の指示薬物質をコーティングすることにより、培養器の一
部に具備する微区画において、これらの微生物のうち、その種類を検知および計
数することができる。微区画の第2の組には、別の対象微生物を検知できるよう
、増殖培地および第2の指示薬物質を選択してコーティングすることができる。
別の方法として、培養器のすべての微区画に、複数の微生物を同時に検知するよ
うに意図された複数の定量試薬をコーティングする場合もある。例えば、E.c
oliを蛍光指示薬物質で検知しながら、同時に大腸菌を色素産生指示薬で検知
することができる。
【0043】 別の実施例において、本発明は液体試験試料内の微生物を検知する方法に関す
る。この方法は、分注するステップが複数組の微区画を具備する培養器の複数の
微区画に液体試験試料の微量を分注するステップを含む点を除き、上述の方法と
類似である。微区画の各組を均一な寸法の区画とし、器具には少なくとも2組の
微区画を設ける。例えば、培養器に複数の列あるいは他の配置を持たせ、それぞ
れに特定容積を有する微区画を備えることができる。この特徴により、1つの器
具内において、液体試験試料を微量容積を超えた容積などの異なる試験容積で分
注することが可能となる。MPN法の実施にあたり、この特徴により、高密度試
料について一連の希釈を必要とせずに適当な容積を選択して1つの器具内で1つ
の分注ステップによりMPN分析を行うことができるという大きな利点が得られ
る。
【0044】 上述のように、本発明の方法は、実施される具体的な実施例に応じて、微区画
を具備していれば培養器具あるいは試験器具のいずれを用いて実施してもよい。
本願の発明者たちは、本発明の方法における使用に適したいくつかの新規な器具
を開発してきた。以下はそれらの器具の例であるが、これらに限定されるもので
はない。
【0045】 図1を参照すると、器具10は、微区画14の形態である複数の区画を有する
基材12を具備してよい。基材12は、微区画を作製できる材料であればいずれ
からでも製造することができる。基材12を、例えばポリマー製フィルムあるい
は他の適した材料から製造することができる。適したポリマーの例として、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、フルオロポリマー、ポリカーボネ−ト
、ポリエステル、ポリウレタン、およびポリスチレンを挙げられるが、これらに
限定するものではない。微区画14の形成には、基材12の材料に適した工程で
あればいずれを用いてもよい。この工程の例として、熱エンボス加工、キャスト
エンボス加工、レーザー孔あけ加工、反応物質とのエッチング加工を挙げられる
が、これらに限定するものではない。別の方法として、支持フィルム上に小さな
複数の開口部を含むパターン化された材料のシートを積層することにより、微区
画をその開口部と支持フィルムとの組み合わせにより形成して、器具を製造して
もよい。ポリエチレンあるいはポリプロピレンフィルムを例えばプレスエンボス
加工あるいは押出エンボス加工することが可能であり、さまざまな顔料および界
面活性剤を含有させることができる。
【0046】 器具10に所望の数の微区画を備えてよい。さらに、器具内の湿度を適切に保
つために容積の多い液体を保持できるように適合された比較的大きなリザーバあ
るいは他の区画を器具10に具備してもよい。微区画数が比較的少なくてもよい
が(例えば2〜50個)、微区画の寸法が小さければ1つの器具10上に比較的
多くの微区画を製造することができる。器具は約1〜100,000個の微区画
を有することが好ましく、約100〜約10,000個であればより好ましく、
約200〜約5,000であれば尚一層好ましく、約400〜約600であれば
最も好ましい。器具10は均一の寸法を有する微区画14の個体群を有すること
ができるが、微区画の寸法は均一でなくともよい。例えば、図2に示す器具16
には、組ごとの容積は同じであるが、異なる組では容積も異なる微区画を複数組
(例えば複数列)備えることができる。図2に示すように、微区画の複数組の列
ごとに増加していき、小さい方の微区画18の容積はサブマイクロリットル台で
あり、大きい方の微区画20の容積は倍量のマイクロリットルである。図2に示
すように器具内の最大微区画が、「微区画」とは分類されない微区画22である可
能性もある。このような微区画の容積は例えば実質的イン25マイクロリットル
以上ミリリットル以下の場合もある。
【0047】 定量用試薬を器具の微区画内にコーティングすることができる。このような定
量用試薬の例として、微生物の増殖用栄養分、ゲル化剤および、色素産生指示薬
、蛍光指示薬、発光指示薬および電気化学指示薬などの指示薬物質を挙げられる
が、これらに限定するものではない。定量試薬を固体基材上に固定するためには
数多くの方法が当業者には周知であるが、そのいずれを用いても微区画内に固定
することが可能である。その方法の例として、生体分子および定量試薬を共有結
合せずに固体基材に付与する他の方法と同様、定量試薬を含有する液体を微区画
内において乾燥して投入する方法を挙げられる。
【0048】 好適実施例において、微区画に水性試料液を投入する際に気泡を包封しないよ
うに微区画を製造する。これは例えば、ウェル底部の開口部を、通気性であると
同時に水性液に対しては実質的に不透過性であるように製造することで実施でき
る。このような実施例の1つを図3に示す。この実施例において、定量器具24
は、頂部27と貫通する穴28を設けられた底部29とを有する微区画26を具
備する。これらの穴を、空気には透過性であるが水を含む試料液体には実質的に
不透過性である材料30で閉じる(ふさぐ、あるいはカバーする)。閉じている
材料は、所望の透過性特性を備えた組成物であればいずれでもよい。図3に示す
好適実施例において、閉じている材料は不織ウェブ30であり、これを微区画2
6の底部29に接合している。不織ウェブ30は、加圧すれば容易に底部29に
接合できるブローン繊維感圧接着剤材料であることが好ましい。図3に示すよう
に、試料を微区画26内に投入する間、気泡を形成しない、あるいは形成しても
直ちに消散することにより、各ウェルの液体試料の容積をほぼ同じに保つことが
できる。
【0049】 上述のように、定量器具に微区画を設けることにより、液体試験試料を比較的
数多くの試験用微量に分割することができる。互いに混成することなく、液体試
料を微区画に分離し、MPN法あるいは他の定量を実施できることが本器具の主
な利点である。しかしながら、以下のようにさらにさまざまな製造方法を用いて
、微区画の分離機能を改良することが可能である。
【0050】 再度図1を参照して、微区画14間の領域13(「陸領域」)を疎水性に製造
してもよい。これにより、微区画14間を水性流体が埋めることを防ぎ、互いの
混成を防止する補助となる。陸領域13をさまざまな方法で疎水性にすることが
できる。例えば、界面活性剤を組み入れて親水性にした押出エンボス加工済ポリ
エチレンフィルム上の陸領域は、アクリル系シリコーンあるいは他の疎水性物質
の薄層を陸領域に移着することにより疎水性にすることができる。
【0051】 図6を参照すると、微区画は基材34内のマイクロチャネル32の形態をとる
ことができる。マイクロチャネル32の形状はさまざまでよい。マイクロチャネ
ルの底部を四角形、U型、V型にしても、あるいは細長い穴を持たせてもよい。
【0052】 マイクロチャネル32をカバーして、チャネルからの蒸発およびチャネルの汚
染を防止することが好ましい。カバー36は、少なくとも一部が水蒸気に対して
不透過性である適した材料であればいずれの材料で製造してよい。例えば、カバ
ーにシリコーン感圧接着剤フィルムあるいは加熱によりシール可能なフィルムを
備えてもよい。
【0053】 定量試薬をマイクロチャネル内にコーティングしてもよい。少なくとも1種類
のこのような試薬を各マイクロチャネル内にコーティングすることが好ましい。
【0054】 図7に示す別の好適実施例において、マイクロチャネル32を有するフィルム
の各層を互いに積層して多層構造38を形成することができる。この構造には多
くの利点があり、狭い領域に多くの微区画を備えられること、および数多くの微
区画を容易に接種できることをその例として挙げられる。図示のように、印影を
施したチャネル33は対象微生物に対して陽性の標識を示したチャネルを表す。
【0055】 別の方法として、図8に示すように器具40は、複数の毛管42を、図7に示
すような基材に接合あるいは一体成形して備えてもよい。毛管の端部は開口して
いても、一方の端部を一部閉じていてもよい。
【0056】 以下に、本発明をより理解できるように実施例を挙げるが、これらは本発明の
範囲を限定すると解釈されるものではない。特に指示のない限り、すべての部分
および割合は重量基準である。
【0057】 実施例1 エンボス加工を施したフィルム培養器 複数の微区画を具備し、液体試験試料内の微生物の検知に使用可能なエンボス
加工を施したフィルム培養器を本実施例に説明するように製造した。
【0058】 微区画を基材内に形成する方法は数多くあり、その例として、熱エンボス加工
、キャストエンボス加工、レーザー孔あけ加工および、反応物質を用いて表面を
エッチングする方法を挙げられる。ポリマーフィルムに凹部(すなわち「微区画
」)を形成する方法は、米国特許第5,192,548号、同第5,219,4
62号、同第5,344,681号、および同第5,437,754号に詳細に
記述されている。以下は、後に記載の実施例において使用するエンボス加工を施
した具体的なフィルム培養器の代表例である。
【0059】 A.複数の微区画を具備するプレスエンボス加工済フィルム TiO210重量%(TiO250%/ポリエチレン顔料濃縮50%)およびT
riton X−35 Surfactant(Sigma Chemical
Company)0.5重量%を含有するポリエチレン(Eastman C
hemical Company Resin #18BOA)をフィルム(4
mil厚さ)に押出流延した。このフィルムをシートに切断し、これらを、米国
特許第5,192,548号に記載されているように製造され、複数の微区画を
形成するように設計された、光リソグラフィによりエッチングしたマグネシウム
合金ツーリング上に積み重ねた(20枚まで)。エッチングしたマグネシウムツ
ーリングは複数の隆起部を以下の実施例に説明するパターンに配置して備えた。
積み重ねたポリエチレンシートを、米国特許第5,219,462号に説明され
ているように加熱した液圧プレス(132℃、120秒ドエル)上でエンボス加
工した。この試料を冷却し、この時点でツーリングを取り外して、ツーリングの
「雌型」像を具備する単層フィルムを得た。
【0060】 B.複数の微区画を具備する押出エンボス加工済フィルム 光リソグラフィによりエッチングしたマグネシウムマスターツーリングのシー
トを感圧転写接着剤を用いてスチールロールに装着した。実施例1Aにおいて説
明したポリエチレン、顔料および界面活性剤の組成物を併せて配合し、米国特許
第5,192,548号に説明されているように、このロール上に押出流延した
。同特許の内容をここに引用したものとする。Triton X−35を含有し
ない試料も同じ方法で準備した。
【0061】 C. 疎水性「陸」領域を有する押出エンボス加工済フィルム 実施例1Bに従って、Triton X−35 Surfactantを含有
して押出エンボス加工したポリエチレンフィルムを準備した。架橋剤(Daro
cur 1173)48%を含むアクリル系シリコーン(Goldschmid
t FC 711)の薄層をロール対ロールコーティング器具(Straub
Design Co.)を用いて移着して、微区画間の領域(「陸」領域)を疎
水性にした。このフィルムを、H電球を備えて85millijoules/c
m2の線量を提供するFusion Systems UVランプを用い、窒素
ガス雰囲気下にて紫外線放射に暴露して、疎水性コーティングを硬化した。フェ
ノールレッド指示薬を含有する水溶液を(対照させるため)、処理済および未処
理試料上に散布した。疎水性コーティングを施した試料では、流体が微区画間を
埋めることなく、液体は各微区画に分割された。
【0062】 D. 複数のマイクロチャネルを具備するプレスエンボス加工済フィルム ポリエチレンフィルム(実施例1A)をシートに切断し、複数の平行なマイク
ロチャネルを形成するように設計されたマグネシウムツーリング上に積み重ね(
4milシートを10枚まで)、以下の実験記録に従って加熱された液圧プレス
上でエンボス加工した。すなわち、143℃まで加熱し、0.7N/m2で1分 間保持し、圧力を2.8N/m2まで高めて1分間保持し、圧力を2.1N/m2 まで下げて15秒間保持し、29℃に冷却して解除した。このツーリングを取り
外して、ツーリングの「雌型」像を具備する単層フィルムを得た。エンボス加工
の後、シリコーン間圧接着剤(PSA)(CW14HT、Specialty
Tapes, Racine, WI)を含有するポリエステル(PE)支持材
料をエンボス加工済フィルムの頂部に積層して、平行かつカバーされた一連のマ
イクロチャネルを作製した。
【0063】 実施例2 底部に穿孔を設けた微区画を備えるエンボス加工済フィルム培養器 底部に穿孔を設けた微区画を備え、不織ウェブ状支持体でカバーした底部に開
口部を有するエンボス加工済フィルム培養器を、本実施例に説明するように製造
した。この培養器における試験試料充填効率および漏出量についても、本実施例
において評価した。
【0064】 A.底部に穿孔を設けたエンボス加工済フィルム培養器の準備 ポリエチレン(18mil厚さ、Conplex Co)を実施例1Aに説明
したように、しかし、非常に薄い(<1mil厚さ)底層を有する微区画を製造
するように設計されたエンボス工具を用いてエンボス加工した。プロパントーチ
により微区画の底面を加熱し、穴(穿孔)を形成した。このように形成した穴の
直径は、元の微区画の底部の直径より小さい。
【0065】 底部に穿孔を設けたエンボス加工済フィルム培養器の充填および漏出試験 充填効率および漏出について試験するため、視認検査を容易にするフェノール
レッドを含有するButterfield希釈剤(Weber Sicenti
fic、 Hamilton、 NJ)の試験試料(1.5〜3.0mil)を
ピペットにより、いくつかは上記に説明したように穿孔を有する複数の微区画を
備えたポリプロピレンエンボス加工済フィルム上に適用した。各微区画は、表面
においておよそ1.9mm、底面において1.0mmの直径を有する約1.1m
mの逆切頭六角錐の形状であった。エンボス加工済フィルムを手で旋回して、溶
液を微区画に分注した。穿孔を設けた底部を有する微区画のほぼすべてに試験溶
液が充填され、目に見える気泡はないことを確認した。これに比較して、底部に
穿孔を設けなかった微区画では往々にして気泡が包封されるのが見られた。しか
しながら、エンボス加工済フィルムの底面を第2の表面と接触させて配置したと
ころ、開口した底部を具備する微区画から試験溶液が滲出した。さらに、接種工
程中、高速でピペットから適用された試験溶液がしばしば、ピペット先端の直下
に配置された少数の微区画から漏出するのが見られた。
【0066】 不織ウェブでカバーし、底部に穿孔を設けた微区画を具備するエンボス加工済フ
ィルムの準備 試験試料溶液の漏出を防止するため、間圧接着剤(PSA)不織ウェブ材料を
、底部に穿孔を設けた複数の微区画を具備するエンボス加工済ポリプロピレンフ
ィルム培養器の底面に適用した。不織ウェブは、Kraton 1112(ウェ
ブ重量は50g/m2)から作製し、欧州特許出願第94119851.7.に 説明されているようにブローン繊維PSAを含有したものであった。このPSA
不織ウェブを加圧してフィルムに容易に接合し、各微区画にカバーされているが
通気性のある底部を形成した。
【0067】 不織ウェブでカバーし、底部に穿孔を設けた微区画を具備するフィルムの充填お
よび漏出試験 上述のようにフェノールレッドを含有したButterfield希釈剤を、
幾つかは穿孔を設けて不織ウェブで底部をカバーした複数の微区画を具備するポ
リプロピレンエンボス加工済フィルム上に接種した。穿孔を有する微区画はすべ
てフィルムを手で旋回するだけで充填でき、穿孔を備えない微区画だけが空気を
包封した。試験溶液の量を変えて(1〜3ml)ピペットで適用したところ、接
種工程中に漏出は見られなかった。微区画の多孔質でカバーされている底部から
の試験溶液の流出は、光学顕微鏡で見ても認められず、フィルムを第2の表面に
接触させて配置した場合にも試験溶液の滲出は見られなかった。
【0068】 B.不織ウェブでカバーされ、底部を開口した微区画を具備するシートの積層
物 底部が開口している複数の微区画を具備し、ウェル底部開口部を不織ウェブ状
支持体でカバーしたシートの積層物を本実施例において説明するように製造した
。この積層されたシートを寸法に切断し、微生物の検知および計数用の培養器内
で使用した。
【0069】 複数の小型で均一に間隔を開けた開口部を具備するポリエチレンフィルム(V
ispore 6607およびVispore 6582、Tregedar
Film Products、Richmond、VA)を不織PSAウェブ上
に積層して、不織ウェブでカバーした底部が開口している複数の微区画を具備す
るシートの積層物を得た。この出発フィルム材料の物性特性を表2Bに要約する
【0070】
【表1】
【0071】 充填した微区画の視認性を高めるためにフェノールレッドを含有した栄養液の
少量を添加して、積層したシートを簡便に接種した。接種後のシート積層物の拡
大光学画像により、微区画は均一に充填されていることがわかった。充填された
微区画からは気泡も漏出も見られず、液体ではなく空気が、不織ウェブでカバー
された微区画の底部開口部から容易に流出できることがわかる。
【0072】 実施例3 微生物の検知および計数 (複数の微区画を用いる方法) E.coliの検知および計数に複数の微区画を具備するエンボス加工済フィ
ルム培養器を使用することの実現の可能性について、本実施例において例証する
【0073】 E.coli ATCC 51813(〜109CFU/ml、Trypti c Soy Broth(TSB)培地内)の一晩ねかせた培養液を、4−メチ
ルウンベリフェリル−β−D−グルクロニド(0.5mg/ml)(MUG、B
iosynth International、Napervill、IL)を
含有するViolet Red Bile(VRB)培地(Bactoペプトン
7.0g/l、酵母エキス3.0g/l、および胆汁塩1.5g/l)内に順次
希釈した。希釈液を表3aに示す近似細菌濃度に調製した。希釈した試料(1m
l)をピペットで、525個の微区画(約1.9μl/微区画)を具備するポリ
エチレン製エンボス加工済フィルム培養器(実施例1B、Triton X−3
5を含まず)上に適用した。微区画を亀甲形に配置して(約19微区画/cm2 )、各微区画を、表面においておよそ1.9mm、底面において1.0mmの直
径を有する約1.1mmの逆切頭六角錐の形状にした。微区画を、米国特許第5
,219,462号に説明されているように、かみそり刃の縁部を用いてフィル
ム上に希釈した試料溶液を案内して充填した。希釈した試料(1ml)をさらに
PETRIFILMTM Series 2000 Rapid Colifor
m Test Plate(3M Company、St.Paul、MN)上
に配置し、インキュベートして製造業者の指示に従って読み取った。接種したエ
ンボス加工済フィルム培養器をぺトリ皿内に配置し、12時間37℃にてインキ
ュベートした。蛍光発光を呈した微区画の数を各試料について計数した。最確数
を式MPN=Nlnにより算出した。(N/N−X)において、Nは充填した微
区画総数であり、Xは陽性反応を示した微区画総数である。結果をPETRIF
ILMTM Series 2000 Platesの数と比較して表3aに示す
【0074】
【表2】 *TNTC =多すぎてカウント不可
【0075】 本実施例の結果から、複数の微区画を有するエンボス加工済フィルム培養器を
用いれば、微生物の検知および計数を容易に実施可能であること、および得られ
た数値はPETRIFILMTM Series 2000 Platesの数値
と共通点があることがわかる。さらに、この方法では、現在利用できる方法に比
較して、試料あたりの計数可能な値幅を拡大することできる
【0076】 実施例4 微生物の検知および計数 (底部に穿孔を設けた微区画を用いる方法) レイ菌の検知および計数に、穿孔を設けて不織ウェブで底部をカバーした複数
の微区画を具備するエンボス加工済フィルム培養器を用いることの実現の可能性
について、本実施例において例証する。
【0077】 TSB内において35℃で増殖したレイ菌の一晩ねかせた培養液を、順次Bu
tterfieldの希釈剤内に10倍増量して希釈した。10-4、10-5、1
-6倍希釈液倍を用いて、底部に穿孔を設けて不織ウェブでカバーした微区画(
実施例2)を有するポリプロピレン製エンボス加工済フィルム培養器に接種した
。細菌の接種、増殖および検知を行うため、各フィルムを直径5.1cmの円に
切断し、ポリスチレン製ぺトリ皿内に配置した。このフィルム円板をフォームス
ペーサリングでぺトリ皿の底部から引き上げた。硬化性シリコーンをフィルム円
板縁部の縁沿いに適用して、フィルム円板と皿との間をシールした。このシール
により、試料溶液が接種中にフィルム縁部から漏出することを防止した。得られ
た培養器プレートのそれぞれは、約300個の微区画(約2.0μl/ウェル)
を具備しており、これをイソプロパノ−ルに2〜3分間含浸して周囲条件で一晩
乾燥し、使用前に5分間60℃でオーブン乾燥した。
【0078】 各希釈液からの試料(0.1ml)を、表4aに示す組成物を有し、4−メチ
ルウンベリフェリルリン酸(0.1mg/ml)を含有して均衡している好気性
計数培地(0.9ml)と混合した。得られた試験試料(〜1ml)をピペット
で培養器プレート上に適用し、このプレートを静かに攪拌して試料の一部ずつ微
区画のそれぞれに投入した。次いで、このプレートを傾斜させて、余分な試料を
ポリスチレン皿の周縁部に装着されている吸収パッドに吸収させた。さらに蒸留
水(約0.3ml)をこの吸収パッドに添加して完全に湿らせ、加湿リザーバと
した。接種したプレートを逆さにして、24時間35℃でインキュベートし、U
V光(360nm)励磁電圧をかけて蛍光発光した(陽性)微区画数を計数した
。最確数(MPN)を実施例3に従って算出した。器具が具備する300個の微
区画内に含有される600マイクロリットルの試用量を基準に、このMPNに1
.66を掛けてMPN/mlを算出した。結果を表4bに示す。
【0079】
【表3】
【0080】
【表4】
【0081】 本実施例の結果により、穿孔を設けて底部を不織ウェブでカバーした複数の微
区画を具備するエンボス加工済フィルム培養器を用いると、微生物を容易に検知
および計数できることがわかる。微区画の底部にウェブでカバーした開口部を設
けることにより、液体試料を適用すると液体でなく空気を逃がすことができた。
検知された細菌数(陽性微区画あるいはMPN)はそれぞれの希釈倍率の順に相
応して減少した。
【0082】 実施例5 微生物の検知および計数 (複数組の微区画を用いる方法) 寸法の異なる複数の微区画(「組」)を具備するエンボス加工済フィルム培養器
を用いてE.coliを検知および計数することの実現の可能性について、本実
施例において例証する。
【0083】 実施例3に従ってE.coli ATCC 51813を希釈した試料を調製
した。実施例1Bに従って2つのエンボス加工済フィルム培養器を準備した。第
1のフィルムには、各微区画が表面においておよそ1.2mm、底面において0
.7mmの直径を有する約1.0mmの逆切頭六角錐の形状である複数の0.8
μl用微区画を正方形に配列して備えた。第2のフィルムには、各微区画が表面
において3.7×3.7mm、底面において2.0×2.0mmの開口部を有す
る約1.0mmの切頭ピラミッドの形状である複数の5μl用微区画(〜4微区
画/cm2)を正方形に配列して備えた。各希釈物の試料250μlを実施例3 に説明した工程を用いて微区画に分割した。これらの器具を一晩かけて37℃で
インキュベートし、蛍光発光を呈する微区画の数をフィルムの各組ごとに計数し
た。実施例3に説明したようにMPN値を算出した。マイクロリットルあたりの
MPN値を、250μl接種で得られた値に4を掛けて算出した。結果を表5a
に示し、PETRIFILMTM Series 2000 Count Pla
tesを用いて標準試験で得られた数と比較する。
【0084】
【表5】
【0085】 本実施例の結果より、寸法の異なる複数の微区画を具備するエンボス加工済フ
ィルム培養器を用いて微生物を容易に検知および計数できること、および、得ら
れた数値が商業用PETRIFILMTM Series 2000 Count
Platesで得られた数値と共通することがわかる。本実施例によりさらに
、「小型」微区画1組を「大型」微区画1組と組み合わせて用いることにより、
計数値幅を拡大できることがわかる。
【0086】 実施例6 微生物の検知および計数 (高い計数限界) 本実施例において、高濃度試料(>200,000CFU/ml)向け検知お
よび計数方法を例証する。
【0087】 5−ブロモ−4−クロロ−3−インドキシル−β−D−グルコロン酸(BCI
G、Biosynth International、Naperville、
IL)1mg/mlおよびグルコース(1g/1)を含有するVRB培地を実施
例3に従って調製した。E.coli ATCC 51813の一晩寝かせた培
養液をこの培地内でおよそ1,000CFU/mlの濃度に希釈した。
【0088】 1in2当たり2,330個の微区画(微区画当たり0.03マイクロリット ル)を具備するフィルムを実施例1Aに従って準備した。各微区画は、表面にお
いておよそ0.3mm、底面において0.15mmの側部間直径を有する0.7
mmの逆切頭六角錐の形状であった。実施例3で説明したように、この微区画に
かみそり刃の縁部を用いて接種物を微区画上に案内して充填した。本実施例には
、シリコーン感圧接着剤テープ(Product#CW−14HY、Speci
alty Tapes、Racine、WI)を用いて微区画の頂部をシールし
た。このように、一晩かけてインキュベートする間に微区画内の少量の試料が蒸
発することを防止する手段を得られた。シールしたフィルムを37℃で一晩(1
8時間)インキュベートし、引き続きインキュベータから取り出して顕微鏡で観
察した。試用量15.6マイクロリットルに相当する520個の微区画を具備す
る顕微鏡部分を抜き出して陽性の微区画数(青色)を計数した。この部分には1
9個の陽性微区画を確認でき、MPN値を算出すると1,290mlに匹敵した
。本実施例における最大計数範囲(試用量15.6マイクロリットルに対して5
19個の陽性)は208,000CFU/mlであった。
【0089】 実施例7 微生物の検知および計数 (コーティングした複数の微区画を用いる方法) 本実施例において、試験試料を接種する前に養分および指示薬をフィルムの微
区画内に組み入れる方法を例証する。
【0090】 MUG蛍光指示薬を含有したVRB培地を実施例3に説明したように調製した
。この余分な溶液を、実施例3に説明したパターンおよび形状の微区画を備えた
フィルム表面に適用した。溶液をフィルム表面上にナイフコーティングして微区
画内に分注した。次いで、コーティングしたフィルムを52℃にてオーブン乾燥
した。セラチア乳化剤の水性希釈液を一晩寝かせた培養液から約50CFU/m
l(Butterfield緩衝液、Fisher Scientific)の
近接濃度に調製した。この溶液の試料(300μl)を実施例3の方法により養
分をコーティングしたフィルムに適用し、420個の微区画を充填した。この試
料を一晩37℃でインキュベートした。算出すると36(130/ml)のMP
N値に匹敵する36個の蛍光発光微区画が認められた。
【0091】 実施例8 微生物の検知および計数 (微区画に組み入れたpH指示薬および養分を用いた検知) 本実施例において、培地のpHを監視する指示薬を用いて吸収度を基準にした
検知を例証する。
【0092】 pH指示薬フェノールレッド(1mg/ml、Sigma Chemical Company)を含有するVRB培地を実施例3に説明したように調製した
。この溶液を実施例7に説明したようにフィルムの微区画内に投入した。セラチ
ア液化剤の水性希釈液(Butterfield緩衝液、Fisher Sci
entific)(約50CFU/ml)を実施例3に説明したようにフィルム
に適用し、一晩37℃でインキュベートした。充填した420個の微区画のうち
、21のMPN値(70/ml)に匹敵する21個が黄色を呈した。
【0093】 実施例9 微区画を用いて促進した酵素反応速度 (酵素+蛍光指示薬) 本実施例において、同数の酵素分子(2.5ng)を、容積が0.1〜50μ
lにわたる複数の微区画内に配置した。各ウェルに同じ濃度の蛍光指示薬(0.
25mM)を含有した。指示薬の酵素的加水分解による蛍光発光をCCDカメラ
で各微区画について同時に測定した。実験中の各時点において画像を記録した。
記録した画像を画像処理ソフトウェアに装填し、各微区画の中央部分において4
ピクセルを超える強度値を平均して、各微区画における量的蛍光発光値を得た。
【0094】 工程の詳細 光リソグラフィを用いてエッチングしたマグネシウム工具を、実施例1Aの工
程に従って準備するエンボス加工後のフィルムが0.1、0.5、1.0、3.
0、14、20、および50μl用微区画を具備するフィルムとなるように容積
を増加していく逆円錐型隆起部を設けるように設計した。
【0095】 アルカリホスファターゼ酵素溶液(0.1mg/ml)をグリセリン緩衝液(
50mM、pH10.4)内で調製し、1:1;1:4;1:1;1:2;1:
1.3;1:1;1:0.43;1:15の連続希釈体系(ml)に順次さらに
グリセリン緩衝液を加えて希釈した。各希釈液のアリコート(100μl)を9
6微区画を有するマイクロリットルプレートの隣接する微区画内に配置した。複
数のチャネルを有するピペッターを用いて各微区画にメチルウンベリフェリルリ
ン酸指示薬(グリセリン緩衝液内0.5mM)100μlを同時に添加した。第
1の希釈駅のアリコート(0.1μl)をスポイトで直ちにこの容積(0.1μ
l)に対応する微区画内に注入した。容積0.5、1、3、14.20および5
0μlに対応する6種類の希釈液について順次これを繰り返した。この工程を用
いて、各微区画に指示薬0.25mM内に酵素2.5ngを含有する希釈液を充
填した。指示薬のみを含有する微区画を有する背景試料も調製した。
【0096】 微区画を充填後、試料をカバーしたぺトリ皿内に配置し、テープでシールして
蒸発を防止した。この皿を紫外線照明および画像装置(UltraLum Co
rporation、365nm)内に配置した。CCD画像を図4に示す時間
間隔で記録した。各微区画の中央部における4ピクセルを平均して各時点での蛍
光発光強度値を得た。同じ実験を2回繰り返し、それを平均して最終値を得た。
【0097】 図4は(1)各ウェル内に同数の酵素分子を所与した場合、微区画の寸法が小
さいほど反応速度は大幅に促進されること、および(2)微区画の寸法が小さい
ほど、検知システム(この場合CDD)向け蛍光標識は明確になることを示して
いる。この効果を例証するため、指示薬のみを含有する(酵素は含有せず)微区
画の背景蛍光をグラフに示す。1ピクセルを基準に、微区画が小さいほど、大き
な微区画に比べて標識はかなり高くなっている(容積が小さい場合は飽和)。2
時間後では50μlの強度が背景の2.3倍であるのに対し、1μlの値は9.
8倍であることに留意されたい。促進された反応速度および明確になった蛍光標
識の効果を得て、微区画の寸法が減少するにつれて、ますます迅速な検知が可能
となった。
【0098】 実施例10 微区画を用いて改良された微生物の検知 (細菌+蛍光指示薬) 本実施例において、同数の細菌(〜5000CFU)を、容積が0.1〜50
μlにわたる複数の微区画内に配置した。各ウェルに同じ濃度の蛍光指示薬(0
.25mM)を含有した。各微区画内に養分増殖培地内において同じ濃度の蛍光
指示薬(0.25mM)を含有した。指示薬の酵素的加水分解による蛍光発光を
CCDカメラで各微区画について同時に測定した。
【0099】 工程の詳細 1、3、7、14、20および50μlの液体を保持できるように設計した微
区画を具備するポリエチレンエンボス加工済フィルムを実施例9に従って準備し
た。実施例3に説明したように、E.coli ATCC 51813(〜10 9 CFU/ml、TSB内)の一晩ねかせた培養液を、4−メチルウンベリフェ リル−β−D−グルクロニド(0.5mg/ml)を含有するVRB培地内に順
次希釈した。インキュベート前の各ウェル内が初期に5000CFU以下となる
ように希釈液を調製した。接種したフィルムをぺトリ皿内に配置し、37℃でイ
ンキュベートした。実施例9に説明したCCD画像システムを用いて、図5に示
す時間で相対蛍光発光を測定した。各微区画について相対蛍光値80までにかか
る時間を算出して表10aに示す。
【0100】
【表6】
【0101】 表10aの数値および図5のグラフが示すように、本実施例の結果から、微区
画が小さいほど、大きな微区画より大幅に早く蛍光発光が見られることがわかる
【0102】 実施例11 微生物の検知および計数 (複数のマイクロチャネルを用いる方法) 本実施例のセクションA(単層フィルム培養器)およびセクションB(培地を
コーティングした単層フィルム培養器)において、複数のカバーされたマイクロ
チャネルを具備するフィルム培養器を用いて細菌を検知および計数することの実
現の可能性について例証した。カバーしたマイクロチャネルの多数「組」を具備
し、多層フィルム構造を有するフィルム培養器の製造および接種を、本発明のセ
クションCおよびセクションDにそれぞれ説明する。
【0103】 A.単層フィルム培養器 平行なV形溝を具備するエンボス加工済フィルムを実施例1Dおよび米国特許
第5,514,120号に説明されているように準備した。得られたフィルムを
シリコーンPSA/PE表面フィルムでカバーし(実施例1D)、底辺がおよそ
0.6mmで高さがおよそ0.75mmの三角形断面を有する平行でカバーされ
たマイクロチャネルを作製した。およそ0.3mmの平坦な「陸領域」が各マイ
クロチャネルを分断し、カバーフィルムの装着面を提供した。カバーされたフィ
ルムを、縦2cm横5cmの帯片に切断した。各帯片(フィルム培養器)は50
個の平行で2cm長さのマイクロチャネルを具備していた。各チャネルの容積は
およそ5μlであった(総試用量はおよそ250μl)。E.coli ATC
C 51813の一晩ねかせた培養液を、フェノールレッド(0.5mg/ml
)を含有するVRB培地(実施例3)内に順次希釈した。希釈液をおよそ10,
000;1,000;100;10の近似細菌濃度に調製した。エンボス加工済
フィルム培養器の一縁部を試料内に浸漬して、毛管作用により流体をマイクロチ
ャネル内に浸入させた。次いで、器具の頂縁部を溶融したパラフィン内に浸漬し
てシールし、接種中の蒸発速度を下げた。底縁部は開口のままにした。この試料
を一晩37℃で加湿したぺトリ皿内においてインキュベートし、赤から黄色への
色の変化を観察した。各チャネル沿いに黄色が表れたため、チャネル内に細菌が
増殖されて酸が発生した(グルコースの発酵)ことがわかった。10,000C
FU/mlおよび1,000CFU/ml希釈液において、50チャネルのすべ
てで試料に黄色に変わったことから、浸入させる工程中に少なくとも1微生物が
各チャネル内に分割されたことがわかる。100CFU/ml希釈液において、
29チャネルが黄色くなり(細菌が存在)、21チャネルは赤であり(細菌は無
)、これをMPN値に算出すると179に相当する(実施例3において提供した
MPN法の式による)。10CFU/ml希釈液において、3チャネルのみが黄
色と判断でき、相当するMPN値は12であった。E.coliを添加せずに調
製した比較試料において、色の変化は見られなかった。
【0104】 B.培地をコーティングした単層フィルム培養器 シリコーンPSA/PE表面フィルムを具備しないエンボス加工済フィルムの
帯片を、フェノールレッドを含有するVRB培地に浸漬した。V形溝マイクロチ
ャネルを充填後、フィルムを培地から取り出して周囲温度で30分間乾燥した。
PSA/PE表面フィルムをエンボス加工済フィルムに適用して、培地をコーテ
ィングしたフィルム培養器を得た。これをE.coli ATCC 51813
(〜50CFU/ml)の水性希釈液内に浸漬した。細菌溶液を、毛管作用によ
り培地をコーティングしたマイクロチャネル内に浸入させた。一晩37℃でイン
キュベートした後、エンボス加工済フィルム培養器を観察したところ、10チャ
ネルが黄色くなり、40チャネルが赤であった。これはMPN値では44に相当
する。
【0105】 本実施例により、細菌栄養をフィルム培養器のマイクロチャネル内に組み入れ
ることができ、この器具を用いて試験水溶液を試用することができることを例証
している。
【0106】 C.複数組のマイクロチャネルを具備する単層フィルム培養器 容積が20μl、2μl、および0.2μlである多数組の封止されたマイク
ロチャネルを具備する単層のエンボス加工済フィルム培養器を以下のように製造
した。各組毎のフィルムを形状が異なる工具を用いてエンボス加工し、実施例1
1Aにおいて説明したように表面フィルムでカバーして、所望のマイクロチャネ
ル量を得られる特定幅の帯片に切断した。各組について帯片の寸法およびマイク
ロチャネルの容積を表11aに示す。
【0107】
【表7】
【0108】 得られた単層フィルム培養器を、四角形ぺトリ皿(「Integrid」10
0×15mm、Becton Dickenson、Lincoln Park
、NJ)の底部で各容積組を有する2枚の帯片(1帯片あたり30マイクロチャ
ネル)を互いに隣接して接合して、組み合わせた。これらの帯片を移着テープ(
Scotch 300LSE Hi Strength Adhesive、3
M Co.)を用いて装着し、およそ2mmの間隔をあけて配置した。
【0109】 この器具を、対照させるために食品着色染料を含有する溶液を用いて接種した
。ピペットを用いて、試験溶液を帯片の各組間の「側路領域」に移した。この器
具を傾斜して、流体を「側路領域」から流出させて、毛管作用により端部が開口
しているマイクロチャネル(「側路領域」に直交して位置する)を充填させた。
余分な溶液は器具の底部に置いたペーパータオルの一片に沁み込ませた。本実施
例の器具(組あたり60マイクロチャネル)および実施例3に概略を示したMP
N式を用いて3組各々の計数範囲を算出した。これらを表11aに示す。
【0110】 本実施例により、複数組のマイクロチャネルを具備する単層フィルム培養器が
、反応が強く、計数範囲が非常に広い細菌計数試験向けの基準と成り得ることを
例証している。
【0111】 D.多層フィルム培養器 試用する液体総量および培養器内の封止する各マイクロチャネル数を増加する
ため、多層フィルム構造を製造した。単層のエンボス加工済フィルムを互いに積
層して2つの構造物を準備した。これを表11bに記載する。多層構造物D1に
使用した単層フィルムは、およ0.2mm×0.2mmの正方形断面を有する平
行なマイクロチャネルを具備した。それぞれのマイクロチャネルをおよそ0.1
mmの間隔をあけて配置した。単層フィルムを幅1.5cm縦1cmの帯片に切
断した。接着剤の薄層(RD 1273、3M Co.)を各帯片の裏側に適用
し、これらの帯片を互いに積み重ねて、複数のマイクロチャネルを具備する多層
構造物を形成した。接着剤の薄層(Super Strength Adhes
ive、3M Co.)により互いに積み重ねた、実施例11Aに説明した単層
フィルムを用いて、構造物D2を組み合わせた。
【0112】
【表8】
【0113】 フェノールレッドを含有するVTB培地(実施例11A)の一連の細菌希釈液
を用いて、多層フィルム器D2(表11b)でE.coli ATC 5181
3の検知を例証した。この器具の一端部を培地に浸漬し、各マイクロチャネルを
毛管作用により充填した。37℃にて一晩インキュベートした後、器具を縁部か
ら見て、増殖した細菌を含有するチャネル内における赤から黄色への変化を観察
した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 微区画培養器の1実施例を示す斜視図である。
【図2】 異なる微区画容積を有する複数組の微区画を備えた微区画培養器
の平面図である。
【図3】 開口した底部を不織ウェブ材料で閉鎖した微区画を有する微区画
器の側面図である。
【図4】 微区画を用いることにより増進された酵素反応速度を示すグラフ
である。
【図5】 微区画を用いることにより増進された酵素反応速度を示すグラフ
である。
【図6】 マイクロチャネルを有する単層微区画器を示す分解斜視図である
【図7】 マイクロチャネルを有する多層微区画器具を示す斜視図である。
【図8】 マイクロチャネルを有する単層微区画器を示す断面図である。
【符号の説明】
10 器具 12 基材 13 陸領域 14 微区画 16 器具 18 小さい微区画 20 大きい微区画 22 「微区画」とは分類されない微区画 24 定量器具 26 微区画 27 頂部 28 穴 29 底部 30 不織ウェブ材料 32 マイクロチャネル 33 チャネル 34 基材 36 カバー 38 多層構造 40 器具 42 毛管
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月1日(2000.2.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 アイ−ピン・ウェイ アメリカ合衆国55133−3427ミネソタ州セ ント・ポール、ポスト・オフィス・ボック ス33427 (72)発明者 ジュン・キウ アメリカ合衆国55133−3427ミネソタ州セ ント・ポール、ポスト・オフィス・ボック ス33427 (72)発明者 クライド・ディ・カルハウン アメリカ合衆国55133−3427ミネソタ州セ ント・ポール、ポスト・オフィス・ボック ス33427 (72)発明者 ゲイリー・イー・クレジカレック アメリカ合衆国55133−3427ミネソタ州セ ント・ポール、ポスト・オフィス・ボック ス33427 (72)発明者 ジェイムズ・ジー・バーグ アメリカ合衆国55133−3427ミネソタ州セ ント・ポール、ポスト・オフィス・ボック ス33427 (72)発明者 ジェイムズ・ジー・ベンツェン アメリカ合衆国55133−3427ミネソタ州セ ント・ポール、ポスト・オフィス・ボック ス33427 (72)発明者 レイモンド・ピー・ジョンストン アメリカ合衆国55133−3427ミネソタ州セ ント・ポール、ポスト・オフィス・ボック ス33427 (72)発明者 ダグラス・エイ・ハントリー アメリカ合衆国55133−3427ミネソタ州セ ント・ポール、ポスト・オフィス・ボック ス33427 Fターム(参考) 4B029 AA07 AA08 BB01 BB02 FA01 FA09 GA03 GB05 4B063 QA01 QQ05 QQ06 QQ16 QQ17 QQ18 QR66 QR69 QS24 QS39 QX01 QX02 4G057 AB31 AB36 AB37 AB38

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体試験試料内の微生物を検知する方法であって、 a) 培養器の複数の微区画に該試料の微量を分注するステップと、 b) 該培養器を、該微生物が少なくとも1細胞分裂周期を終えるように充分
    な時間をかけてインキュベートするステップと、 c) 該微区画内における該微生物の有無を検知するステップと、 を含む方法。
  2. 【請求項2】 前記微生物を定量するステップをさらに含む請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 前記定量が、前記試料内における前記微生物の最確数を特定
    するステップを含む請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記定量が、前記微生物を視覚的に観察するステップを含む
    請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記定量が、前記器具の前記各微区画内における前記微生物
    を計数するステップを含む請求項2に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記微区画には試薬がコーティングされている請求項1に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 前記コーティングが栄養培地を含有する請求項6に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 a)基材であって、 b)各々上面および底面を有する複数の微区画を具備し、 c)該微区画間に陸領域を具備し、 d)該陸領域が疎水性であり、該微区画が定量試薬をコーティングして有する
    基材を具備する請求項1に記載の方法を実施するための定量器具。
  9. 【請求項9】 少なくとも1種類の定量試薬をコーティングして有する複数
    の微区画マイクロチャネルを具備する、請求項1に記載の方法を実施するための
    定量器具。
  10. 【請求項10】 少なくとも1種類の定量試薬をコーティングして有し、合
    わせて形成された複数の微区画毛管を具備する、請求項1に記載の方法を実施す
    るための定量器具。
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