JP2001511873A - 胴体部の直径を比較的大きくしてなる滑り止め釘 - Google Patents
胴体部の直径を比較的大きくしてなる滑り止め釘Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は頭部12と、特に床の根太、屋根の腕木、または壁の間柱に被覆材を打ち付けるのに使われるとき細長い胴体部14の軸上に釘10の保持力を向上させるため、変形もしくは滑り止めされた2つの部分18、20が形成された胴体部14とを有する釘10に関する。向上された保持力は、胴体部14の第1の滑り止め部18より約2〜25%大きい直径の第2の滑り止め部20に起因するものである。
Description
【発明の詳細な説明】
胴体部の直径を比較的大きくしてなる滑り止め釘発明の背景
本発明は、さまざまな建築工事や組立工程において被覆材、通例、木材を締結
するのに使われる金属製締結子であって保持力及び定着性を高めるように表面を
変形させたものに関する。この締結子または釘は、長年にわたる研究開発の結果
発明されたもので、釘一般に要求される従来の特性をすべて備え、かつ、従来の
釘の機能をすべて併せ持つもので、根太、腕木、間柱などに定着させるシートや
ボードといった被覆材に空気圧駆動で打込みするのに好都合なものに関する。
滑り止め釘という概念自体は新規なものではないが、改良された滑り止め締結
子に対する要望には引き続き強いものがある。従来の技術
特許技術の過去を振り返ることは、ここに開示の締結子の完全な例示を目的と
する舞台のセット、及び基本的テーマを保持しての微妙な変形例が継続的に改良
される具体的な製品の開発にとって有益なことである。
Raymondに1887年1月25日発行の米国特許第356,549号は、釘が足の踵に刺さる
のを防止するため、下方に尖った鋸歯すなわち滑り止めの歯を形成した円筒形の
胴体部の釘について開示している。
Cooperに1961年8月発行の英国特許明細書第873,960号は、ピンの頭部に向かっ
て軸上に尖った先端のある滑り止めとして作用する円錐台形の環のある、パネル
ピンないし釘について記載している。
Pruttonに1964年2月4日発行の米国特許第3,120,148号は、釘の先鋭な先端に向
けて軸上に尖った先を有する円錐台形の連続する環のある、釘の頭部に向けて軸
上に形成された滑り止めとして作用する先鋭な縁のある複数の円錐台環が形成さ
れた胴体部の釘について記載している。
Schineidermeierに1990年6月12日発行の米国特許第4,932,820号は、2つの非
滑り止め部を分離する一つの滑り止め部がある胴体部の足場建設用の釘について
記載している。滑り止め部は円錐台形の複数の環を形成し、それらの縁は胴体部
のいずれかの方向に向けて先鋭な端を形成されているものについて記載している
。発明の概要
上述の特許発明にかかる先行技術が存在したのであるが、これら先行技術に教
示され示唆されているような特徴のない、より進んだ特徴の滑り止め締結子を求
める需要はなお根強い。かかる状況下、本発明の釘が開発されたのである。具体
的に述べれば、建設業界における要望に応えて、頭部と胴体部とがある釘であっ
て、胴体部が軸上に1つの先鋭端を形成し、この先鋭端から非滑り止め部まで環
が形成された第1の環状部を有するものを提供するのである。この非滑り止め部
は軸上を第2の滑り止め部まで伸びていて、胴体部の滑り止め部形成工程上必要
とされる長軸形成にとってさまざまなバリエーションを可能にする。さらに上記
第2の滑り止め部が、上記第1滑り止め部の直径より約2〜25%直径を大きく
されて、上記非滑り止め部から頭部に向けて形成されている。図面の簡単な説明
図1は滑り止め加工した釘の拡大斜視図である。
図2は図1の釘のA部分のさらなる拡大斜視図、
図3は図1の釘のB部分のさらなる拡大斜視図である。好ましい実施例
本発明の金属製締結子は、釘が緩んだり、抜け出たり、破損や傷の原因になる
おそれを極力減らすように根太、腕木、間柱などにシートやボードといった被覆
材を打ち付けるときに主として使われる滑り止め釘に関する。この締結子の特徴
は、たとえ根太、腕木、あるいは間柱から釘が抜けてしまったとしても被覆材自
体で打ち付けられた状態を保持することができるという点にある。この進んだ保
持能は、釘の胴体部[shank]に2つの滑り止め部を形成し、その第2の滑り止め
部を第1の滑り止め部より大きい直径に形成したことによって達成される。
以下、図面を参照して本発明の滑り止め釘の好ましい実施例について詳細に説
明する。図1において、釘10は大略円筒形の胴体部14に頭部12を取り付け
て形成されている。頭部12は従来の釘に対する改良として提供される滑り止め
構造にとって好ましい特徴を損なったり離れたりせずにさまざまな形状に形成す
ることができる。頭部12を釘10の始端とするなら、先端16は終端である。
先端16の形状もまた本発明の釘の形状にとって特別関係するものではない。し
かし先端16は対象物を貫通するのに十分な先鋭さを有していなければならない
。長年、どのような形状や構造力慣通力を発揮するものかさまざまなものが試み
られてきた。一般的な形状は、丸状または多面体の一点集中型先端である。
釘の始端である頭部12と終端である先端16との間に、軸と観念される胴体
部14がある。第1の滑り止め部18が釘10の先端16近傍から始まりシャフ
トの長手方向に沿って軸上に伸びている。この第1滑り止め部18は、釘10の
用途に応じて変わる釘10の全体の長さに左右されて適当に長さを変えて胴体部
14に非滑り止め部19に尽きるまで伸びている。非滑り止め部19は胴体部1
4の滑り止め部を形成する工程がカッティングダイで環紋を切る工程を含むとき
には特に長手方向にさまざまに変化させることができる。
釘10の用途や使用目的は釘10の全体の長さを決定する主変数である。本発
明の好ましい実施例では、非滑り止め部19は、胴体部14の0.438ないし
1.156インチの長さ第2の滑り止め部20の始端で終わるまで0.180〜0
.210インチ伸びて、頭部12と胴体部14間の接触点下0.100インチの地
点に至っている。頭部12への接触点における胴体部の表面で中絶すれば、その
点で抵抗力を弱め釘10の一体性を損なうおそれがあるから、滑り止め部を頭部
12まで延長してしまうことは好ましくない。これらの滑り止め部18、20は
、さまざまな形状に構成することができる。好ましい実施例では、滑り止め部1
8、20は釘10の胴体部14に環状に刻みをつけたものとしている。ここに描
いたように環状が異なる形状、直径にしても、釘10の胴体部14に1種の形状
、直径に刻設してもよい。特別に有効な機能をもつ構成は、2種の異なる直径の
環状
で胴体部14を一つおきに取り囲む円錐台である。図2及び図3に示すように、
大きめの環21の先端は、小さめの環23から始まる円錐台の側面24でサポー
トされた先鋭端25を形成している。
またここに示した好ましい実施例では、小さめの環23と大きめの環21とは
対をなして、大きめの環21が釘10の頭部12に向けて軸上に先鋭端25を形
成している。先鋭端25のこうした向きは釘10の保持力を促進し、釘10が根
太、腕木、間柱などに埋め込まれているか否かに関係なく圧力や震動に起因して
緩んだりしたときでも、被覆材から抜け出てしまう傾向を阻害する。
本発明に従って構成された滑り止め釘10の対象物中に埋め込まれた状態を保
持できる効力を高めるため、第2の滑り止め部20が形成されより大きな直径に
されている。この大きさは、代表的には第1の滑り止め部18より2〜25%大
きめに構成される。第2滑り止め部20を大きな直径にすることにより釘10は
、根太、腕木、間柱などを貫通しているか否かに係わりなく被覆材中にしっかり
と保持されるための一層大きな傾向を帯びる。第1滑り止め部18は比較的小さ
いので、釘10を打ち込むとき間違った向きに作業するおそれはそれだけ小さく
なる。こうして対象物は間違った向きに打ち込まれることが少なくなるので、ス
トレスがそれだけ小さくなり、ひいては釘10が定位置に保持される傾向が高く
なる。第2滑り止め部20の直径を大きめにしたことは、この箇所が主として被
覆材中に収まるのであるから、釘10が被覆材から抜け出たり緩んだりすること
は阻止されるからである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成11年4月13日(1999.4.13)
【補正内容】
Pruttonに1964年2月4日発行の米国特許第3,120,148号は、釘の先鋭な先端に向
けて軸上に尖った先を有する円錐台形の連続する環のある、釘の頭部に向けて軸
上に形成された滑り止めとして作用する先鋭な縁のある複数の円錐台環が形成さ
れた胴体部の釘について記載している。
引用されたドイツのDE-A-2451060は、長手方向に間隔をあけて形成された複数
の肋骨状の部分がある釘について記載している。これら肋骨部分は、直径および
数が変化するものであるが、胴体部上の滑らかな部分によって分離されている。
そしてこれら肋骨部分のすべては胴体部の長手方向に形成されている。
Vickらに1973年2月20日発行の米国特許第3,717,067号は、胴体部上に直径の異
なる2部分が形成された釘であって、各部分は複数の環状溝が穿設されたものを
記載している。釘の上部は下部より直径を大きく、かつ環状の溝を粗く形成して
、釘の頭部は胴体部の上部よりも小さい直径にされている。
Schineidermeierに1990年6月12日発行の米国特許第4,932,820号は、2つの非
滑り止め部を分離する一つの滑り止め部がある胴体部の足場建設用の釘について
記載している。滑り止め部は円錐台形の複数の環を形成し、それらの縁は胴体部
のいずれかの方向に向けて先鋭な端を形成されているものについて記載している
。発明の概要
上述の特許発明にかかる先行技術が存在したのであるが、これら先行技術に教
示され示唆されているような特徴のない、より進んだ特徴の滑り止め締結子を求
める需要はなお根強い。かかる状況下、本発明の釘が開発されたのである。具体
的に述べれば、建設業界における要望に応えて、頭部と胴体部とがある釘であっ
て、胴体部が軸上に1つの先鋭端を形成し、この先鋭端から非滑り止め部まで環
が形成された第1の環状部を有するものを提供するのである。この非滑り止め部
は軸上を第2の滑り止め部まで伸びていて、胴体部の滑り止め部形成工程上必要
とされる長軸形成にとってさまざまなバリエーションを可能にする。さらに上記
第2の滑り止め部が、上記第1滑り止め部の直径より約2〜25%直径を大きく
されて、上記非滑り止め部から頭部に向けて形成されている。図面の簡単な説明
図1は滑り止め加工した釘の拡大斜視図である。
図2は図1の釘のA部分のさらなる拡大斜視図、
請求の範囲
1.頭部12と、一端に該頭部12、他端に先鋭端16とを備えた軸状の胴体部
14とからなる釘10であって、
上記胴体部14は上記先鋭端16から上記頭部12へ向けて環状に形成され
た第1の環状部18と、上記第1環状部18と上記頭部12間の軸上に形成さ
れた第2の環状部20と、を有し、該第1及び第2の環状部18、20は第1
の滑らかな胴体部19で分離されるもので、
上記第1環状部18は複数の連続する環部21からなり、それら環部21の
各環には把握縁25が形成され、該第1環部21は隣接する第1環部21より
小さい直径の第2の複数の連続する環部によって分離され、
上記第2の環状部20は複数の第3の連続する環部21を有し、該環部21
の各々には把握縁25が形成され、上記第3環部21は複数の第4の連続する
環部23によって分離され、該環部23の各環は上記第3環部21より小さい
直径にされていることを特徴とする釘。
2.上記第3の環部21の直径が上記第1環部21の直径より約2〜25%大き
くされていることを特徴とする請求項1に記載の釘。
3.上記第2の環状部20と頭部12とを分離する第2の滑らかな胴体部が形成
されていることを特徴とする請求項1に記載の釘。
4.上記頭部12の直径が上記第3の環部21の直径より大きく形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の釘。
5.上記第3の環部21の各環と第4の環部23の各環間の胴体部14が上記先
鋭端16方向に細くなる円錐台に形成されていることを特徴とする請求項1に
記載の釘。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ブレアー、ロジャー
アメリカ合衆国、45106 オハイオ州、ベ
セル、スイングス コーナー ロード
2170
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.頭部と胴体部を有し、該胴体部は先鋭端のある軸を構成し該先鋭端から軸上 に伸び非滑り止め部で終わる第1の滑り止め部と上記非滑り止め部が軸上に伸 びて終わる第2滑り止め部とを有し、該第2滑り止め部は上記第1滑り止め部 の直径より約2〜25%大きな直径で上記非滑り止め部から軸上に頭部近傍ま で伸びていることを特徴とする釘。 2.上記第1第2の滑り止め部が複数の環で形成されていることを特徴とする請 求項1に記載の釘。 3.上記環が交互に異なる直径に形成されていることを特徴とする請求項2に記 載の釘。 4.上記環が2種の異なる直径に形成されていることを特徴とする請求項3に記 載の釘。 5.上記2種の交互に異なる直径が円錐台を構成していることを特徴とする請求 項4に記載の釘。 6.非滑り止め部が2個の滑り止め部間の胴体部の長さを自由に変えることがで きるようにされていることを特徴とする請求項1に記載の釘。
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