JP2001511763A - 尿失禁の治療のための5−ht▲下1a▼受容体アンタゴニストの使用 - Google Patents

尿失禁の治療のための5−ht▲下1a▼受容体アンタゴニストの使用

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Abstract

(57)【要約】 (a)少なくとも10-7Mの親和力を持って5-HT1A受容体に結合し、(b)α1-アドレナリン受容体に結合する親和力よりも少なくとも50倍強い親和力を持って5-HT1A受容体に結合し、及び(c)シナプス前部5-HT1A受容体及びシナプス後部5-HT1A受容体の両方に対して、5-HT1A受容体アンタゴニスト活性を示す化合物、及びその化合物の立体異性体,水和物,溶媒和物並びに薬学的に許容な塩が、哺乳動物における下部尿路の障害に対する治療に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】名称 尿失禁の治療のための5-HT1A受容体 アンタゴニストの使用明細書 本発明は、シナプス前部(pre-synaptic)(細胞体樹状突起(somatodendritic))及 びシナプス後部(post-synaptic)の両方の拮抗作用を介して阻害効果を発揮する セロトニン5-HT1A受容体アンタゴニスト化合物を用いて、ヒトを含む哺乳動物の 下部尿路におけるある種の障害を治療するための組成物及び方法に関する。 哺乳動物において、排尿は、膀胱、その内外の括約筋、骨盤底の筋肉組織、及び 三段階からなるこれらの筋肉の神経的な制御(膀胱壁もしくは括約筋自体におい て、脊髄の自律神経中心において、及び大脳皮質の支配下にある脳幹(橋)での 橋の排尿中枢レベルの中枢神経系において)の統合された作用が必要な複雑な過 程である。排尿は、仙骨の脊髄から副交感自律神経の支配下にある織り合わされ た平滑筋繊維からなる排尿筋の収縮により生じる。単純な排尿反射は、膀胱から 仙骨索へ延びる痛み、温度及び膨満に対する知覚神経によって形成される。し かしながら、膀胱からの知覚神経路が橋の排尿中枢へも通じており、膀胱を空に することを制御する仙骨の脊髄反射弓を正常に抑制する神経インパルスの発生が 生じる。その結果、反射弓の皮質阻害の自発的な抑制と骨盤底と外括約筋の筋肉 の弛緩によって、正常な排尿が始まる。最後に、排尿筋が収縮し、排尿が起きる 。 下部尿路の機能的な異常、例えば、排尿障害、失禁及び遺尿症は、一般的な母集 団(population)において一般的である。排尿障害は、頻尿、夜間多尿及び尿意促 迫を包含し、膀胱炎、前立腺炎もしくは良性前立腺肥大(高齢の男性の約70% を冒す)によって、又は神経学的障害によって引き起こされ得る。失禁症候群は 、ストレス尿失禁、切迫尿失禁及び溢流性尿失禁を包含する。遺尿症は、夜間又 は睡眠中の尿の不随意の排泄を指す。 本発明より以前は、神経筋障害もしくは下部尿路の治療は、フラボキセートのよ うな膀胱の筋肉に直接作用する化合物、橋の排尿中心にも活性な鎮痙薬、又はオ キシブチニン(oxybutynin)のような抗コリン剤の投薬を含むものであった。前 立腺肥大症の治療にα1-アドレナリン受容体アンタゴニストを使用することもま た一般的であ る。しかしながら、骨盤筋系(排尿筋を含む)の直接阻害を包含する治療は、不 完全な排尿又は調節反射麻痺、頻脈及び口渇のような望ましくない副作用を伴う ことがある。従って、末梢もしくは中枢神経系を介して作用する化合物、例えば 、排尿機構の正常な機能を回復するように仙骨の脊髄反射弓に作用するか、及び /又は橋の排尿中枢の阻害経路に作用する化合物を利用することが好ましい。 レッチ(Lecci)ら(ジャーナル オブ ファーマコロジー アンド エクスペリ メンタル セラピューティクス(J.Pharmacol.Exp.Therapeutjcs,)262,181 ,1992)は、5-HT1A受容体リガンドである8-ヒドロキシ-2-(ジ-N-プロピルアミノ )-テトラリン(8-OH-DPAT)及び1-(2-メトキシフェニル)-4-[4-(2-フタルイミド)- ブチル]-ピペラジン(NAN-190)の麻酔ラットの排尿反射に対する効果について述 べている。8-OH-DPAT(アゴニスト)は橋の排尿中心から生じる棘上の排尿反射を 刺激するのに対して、NAN-190は棘上の排尿反射を阻害する。著者らは、脊髄の5 -HT1A受容体及び棘上の5-HT1A受容体が、この系における棘上の排尿反射を調節 している、と結論づけている。しかしながら、本発明において、NAN-190及び他 の5-HT1A 受容体リガンドの棘上排尿反射の阻害効力は、仮にあるとされている5-HT1A受容 体(下部尿路障害に対する5-HT1A受容体活性に相関連する効果の妥当性が疑問視 されている)に対する親和力よりもα1-アドレナリン受容体に対する相対的な結 合親和力と直接的に相互に関連していることが判明した。結局のところ、以下に 述べるように、NAN-190は、完全な又は”真の”アンタゴニストというよりも、 不完全な5-HT1A受容体アゴニストであると考えられる。従って、本発明以前には 、尿路障害を治療するための真の5-HT1A受容体アンタゴニストの使用は、知られ ていなかったのである。 少なくとも二つの機能的に異なるタイプの5-HT1A受容体が同定され、これらは、 ”シナプス前部(pre-synaptic)”(又は細胞体樹状突起)及び”シナプス後部(pos t-synaptic)”と称される。シナプス前部受容体は、5-HT-産生ニューロン上に存 在し、5-HT放出の自己調節に関与し;これらが活性化されると、過食症、低体温 症(マウスにおける)、徐脈及び低血圧症を含む生理学的な変化が引き起こされる 。シナプス後部受容体は哺乳動物の脳中に広く分布し、カリウムチャンネル及び アデニレートシクラーゼと連動し;これらの活性化は、“5-HT挙動症候群(5-HTb ehavioural syndrome)”、低体温症(ラットにおける)及び血漿の副腎皮質刺激ホルモンレ ベルの上昇を引き起こす。解剖学上の分布及び機能の相違以外に、シナプス前部 受容体及びシナプス後部受容体は、種々の5-HT1A受容体リガンドの特異的な活性 プロフィールによって区別することができる。例えば、8-OH-DPAT及び5-カルボ キシトリプタミンといった完全なアゴニストは、シナプス前部とシナプス後部の 両方の受容体に対してアゴニスト活性を示す。一方、ブスピロン、ィプサピロン 、スピロキサンチン(spiroxantine)、ウラピジル、NAN-190及びBMY 7378といっ た不完全なアゴニストは、シナプス前部受容体に対するアゴニスト活性とシナプ ス後部受容体に対するアンタゴニスト活性を示す。結局、いくつかの化合物は、 シナプス前部とシナプス後部の両方の受容体に対して拮抗的な活性を示す。この 最後の化合物、つまり、セロトニン作動性の5-HT1A受容体に対する真のアンタゴ ニストが、本発明において有用である。 本発明は、 (a)少なくとも10-7Mの親和力を持って5-HT1A受容体に結合し、 (b)α1-アドレナリン受容体に結合する親和力よりも少 なくとも50倍強い親和力を持って5-HT1A受容体に結合し、及び (c)シナプス前部5-HT1A受容体及びシナプス後部5-HT1A受容体の両方に対して 、5-HT1A受容体アンタゴニスト活性を示す 化合物、又はその化合物の立体異性体,水和物,溶媒和物もしくは薬学的に許容さ れる塩の、哺乳動物における下部尿路の神経筋障害を治療する薬物を調製するた めの使用を提供する。 本発明の実施において有用な化合物は、少なくとも10-8Mの親和力(Ki)で、5-HT1 A 受容体に結合する。5-HT1A受容体アンタゴニスト活性(シナプス前部とシナプス 後部の両部位における)を用量の関数として表すと、化合物は、1〜2000μg/Kg、 好ましくは1〜200μg/KgのID50値を有する。 本発明の実施において有用な化合物は、α1-アドレナリン受容体に結合するより も、少なくとも50倍、好ましくは100倍以上の親和力をもって5-HT1A受容体 に結合するので、それらのα1-アドレナリン受容体との結合定数は、マイクロモ ーラー範囲又はそれ以下である。 本発明に従って調製された薬物は、下部尿路の神経筋障害、特に排尿困難、失禁 、及び遺尿症のように排尿に関与する障害の治療に適している。理論に拘束され ることを望まないが、5-HT1A受容体アンタゴニストの投与は、仙骨の反射弓及び /又は皮質の排尿制御機構の不必要な働きを妨げると考えられる。このため、広 範囲の下部尿路障害が、本発明の化合物を用いて治療できると考えられる。 本発明における化合物は、リン酸塩緩衝生理食塩水又は脱イオン水といった生理 学的に容認される担体を用いて、液状の投与形態に製剤化することができる。薬 学上の製剤は、当該分野でよく知られている保存剤及び安定剤を含む賦形剤を包 含していてもよい。化合物は、錠剤、カプセル、粉末及び坐剤のような固体状の 経口又は非経口の投与単位に製剤化することができ、さらに、滑沢剤、可塑剤、 着色剤、吸収促進剤、殺菌剤等を制限されることなく包含する賦形剤を付加的に 含んでいてもよい。真の5-HT1A受容体アンタゴニスト化合物、それらの立体異性 体、薬学的に許容される塩、水和物又は溶媒和物を用いて調製された薬物の投与 は、経口、経腸、静脈内、筋 肉内、皮下、経皮、経粘膜(直腸と舌下を含む)及び吸入経路を包含する効果的 な経路によって行うことができる。好ましくは、経口経路又は経皮経路(すなわ ち、それそれ固体状もしくは液状の経口剤又は皮膚貼付剤)が用いられる。 薬物の有効量とは、障害の少なくとも一つの症状に相当な(measurable)改善を与 える量である。この有効量は、投薬量及び頻度のマトリックスを確立し、該マト リックスの各ポイントに対して実験単位もしくは被験者の群を比較するといった 当該分野で公知の実験によって、決定することができる。尿路障害の症状には、 尿意促迫、頻尿、尿漏出、遺尿症、排尿障害、排尿躊躇、膀胱を空にする困難が 含まれる。症状又はパラメーターの相当な改善は、当業者である医師によって決 定されるか、又は患者によって医師に報告される。 例えば、一人の患者が、同時に例えば尿意促迫及び頻尿といった多くの排尿障害 症状を患っている場合、本発明の方法を用いることによって、その一方又は両方 が、軽減されるかもしれない。失禁の場合、不必要な排尿頻度もしくは容量の軽 減が、本発明の治療方法の有益な効果 と考えられる。 投与する薬剤の量は、約0.01〜約25mg/kg/dayの範囲であり、好ましくは約0.1〜 10mg/kg/day、より好ましくは約0.2〜5mg/kg/dayである。複数用量の投与によっ て有効量に達し得るので、本発明の薬剤にはそれ自身に、障害の治療に有効な薬 の全量を含む必要はない、と理解される。 本発明の好適な具体的態様においては、N-{2-[4-(2-メトキシフェニル)-1-ピペ ラジニル]-エチル}-N-(2-ピリジル)-シクロヘキサンカルボキサミド(以後、化合 物A)を、それぞれ化合物Aを50〜200mgまで含むカプセル又は錠剤に製剤化し、 尿失禁症の軽減のために毎日200mgの用量で患者に投与される。 本発明の別の好適な具体的態様においては、N-{2-[4-(4-インドリル)-1-ピペラ ジニル]-エチル}-N-(2-ピリジル)-シクロヘキサンカルボキサミド(以後、化合 物B)を、それぞれ化合物Bを20〜60mgまで含むカプセル又は錠剤に製剤化し、 尿失禁症の軽減のために毎日60mgの用量で患者に投与される。 不可欠とされるシナプス前部とシナプス後部の5-HT1Aアンタゴニスト活性を有す る化合物が、一方で芳香環又はヘテロ芳香環とつながり、もう一方で炭素鎖とつ ながったプロトン化可能な窒素原子を持つ化合物の中にみつかった。さらに、プ ロトン化可能な窒素と炭素鎖は環を形成可能である。これらの一般的なクラスに 属する化合物について、それらが本発明で用いられる別の判定基準にあうかどう かを調べるために、以下に述べる方法に従って試験を行うことができる。 種々のニューロン受容体(例えば、セロトニン5-HT1A受容体、α1-もしくはα2- アドレナリン受容体、ドーパミンD2受容体及びセロトニン5-HT2受容体)に対す る化合物の特異的な結合活性の測定は、天然の又はクローン化した受容体への競 合的な結合といった当該分野でよく知られている多数の方法のいずれかを用いて 行うことができる。一般的には、例えば、5-HT1A受容体の生物原料は、標識化5- HTリガンド又は標識化5-HT1Aリガンドが簡単に測定できるように、その中に該受 容体が充分高濃度に存在しているものが用いられる。この原料には、哺乳動物の 組織もしくは体液(in situ又は取り出した後のいず れか)又は組織培養細胞が包含され得る。標的となる受容体は、内因性の遺伝子 又は形質移入された受容体コード組換遺伝子のいずれから発現したものであって よい。例えば、ラットの海馬は、5-HT1A受容体を豊富に有する原料である。一方 、ヒトの5-HT1A受容体cDNAは、バーティン ビー.(Bertin B.)らのジャーナル オブ バイオロジカル ケミストリー(J.Biol.Chem.,)267,8200(1992)に報 告されているように、培養E.coli細胞中で発現することができる。次に、受容 体結合に、標識5-HT(又は標識5-HT1Aリガンド)と競合する被験化合物の能力を 測定し、結合係数をスキャッチャード(Scatchard)分析又は当該分野でよく知ら れている同等な演算法を用いて算出した。 個々の化合物の受容体結合親和力の測定値は、受容体の原料、放射標識したリガ ンド及びその他の成分、並びに特定のアッセイ条件に依存して変動し得る。従っ て、標準化コントロールとして化合物Aを全てのアッセイに含める。すなわち、 化合物Aに対して得られた結合親和力の値を、下記の実施例2で報告する値(例 えば、5-HT1A受容体に対してKi=3X10-10M、α1-アドレナリン受容体に対して3X1 0-7M)と比較し、他の被験化合物につ いて同じアッセイで得られた値を、比例的に標準化した。 シナプス前部とシナプス後部のセロトニン5-HT1A受容体アンタゴニスト活性の測 定は、神経生理学的なアッセイ法を用いてなし得る。例えば、電気生理学的に測 定された縫線細胞のファイアリング(firing)はシナプス前部の5-HT1A受容体活性 の指標として用いられる(ヴァンダーマーレン(VanderMaelen)ら、ブレイン リ サーチ(Brain Res.),289,109,1983)。このアッセイ法において、シナプス前 部の細胞体樹状突起の5-HT1A受容体に働く5-HT1A受容体アゴニストは、縫線ニュ ーロンのファイアリングを阻害する。尚、ファイアリングは、5-HT含有ニューロ ンの電気的活性を測定することにより検出される。アンタゴニストは、5-HT1A受 容体アゴニストの阻害作用を妨げ、その結果シナプス間隙に高いレベルのセロト ニンを維持する。シナプス前部の活性を測定するための代替システムは、8-OH-D PATによってマウスに誘発される低体温症の阻害である(モサー(Moser)、ヨーロ ピアン ジャーナル オブ ファーマコロジー(Eur.J.Pharmacol.),193,165 ,1991)。 シナプス後部の5-HT1A受容体活性の指標として、ラット 海馬のスライスでのアデニレートシクラーゼ活性の阻害が用いられる(シェンカ ー(Shenker)ら、ヨーロピアン ジャーナル オブ ファーマコロジー(Eur.J. Pharmacol.),109,427,1985)。このアッセイ法において、シナプス後部の5- HT1A受容体でアンタゴニスト活性を示す化合物は、フォルスコリン刺激アデニレ ートシクラーゼ活性にのみ働く5-HT1Aアゴニストの阻害効力と拮抗し、該酵素の 基本的な活性に対しては、全く本質的な効果を示さなかった。シナプス後部の活 性を測定するための代替法には、挙動症候群、特に前肢の足踏み(treading)症状 を誘発する8-OH-DPATの阻害が含まれる(トリックルバンク(Tricklebank)ら、ヨ ーロピアン ジャーナル オブ ファーマコロジー(Eur.J.Pharmacol.),117 ,15,1985)。これらの方法及び他の方法は、フレェッチャー(Fletcher)らによ って、TiPS,14,441,1993に概説されている。 前述するように、化合物Aは、ポジティブコントロールとして全てのアッセイに 包含され;化合物Aのシナプス前部とシナプス後部の拮抗活性に対して得られた 値を、下記の実施例6及び実施例7に示す値(ID50:シナプス前部=8.5μg/Kg; シナプス後部=14μg/Kg)と比例して標準化し、次いで、他の被験化合物につい て得られ た値と比較する。 ある化合物が5-HT1A受容体アンタゴニスト活性を有するものとして認定されると 、その薬理学的な活性は、下部尿路障害用の一又はそれ以上の動物モデルシステ ムを用いて確認される。有用な動物モデルシステムには、麻酔ラットの定容量の リズム性膀胱排尿収縮及び覚醒ラットでの膀胱内圧測定が含まれる。最初の方法 では、膀胱にカテーテルを挿入し、結紮し、そして圧記録装置につなぐ。次いで 、膀胱を反射排尿収縮が起きるまで満たし、その後、排尿収縮の頻度と振幅を測 定する。二番目の方法では、膀胱カテーテル処理の翌日、膀胱の収容量及び排尿 圧を測定する。最初の方法では、測定に先立って被験化合物を静脈に投与する。 二番目の方法では、経口及び静脈投与の両経路を用いることができる。これらの 方法は、下記の実施例8及び実施例9により詳細に述べられており、本来的には 、前述の尿路障害に対する真のセロトニン5-HT1A受容体アンタゴニストについて 予想した特性を検査するために用いられた。 本発明で用いられる5-HT1A受容体アンタゴニスト化合物には、以下に述べる一般 式c〜VIIの化合物が含まれる。一般式Iのピペラジン誘導体 これらの化合物中、 Raは水素原子又は低級アルキル基を示し; Ra1はアリール、含窒素ヘテロアリール又は含窒素二環式ヘテロアリール基を示 し;及び Xaは下記の群のいずれか一つを示す。(式中、naは1又は2であり; maは1、2又は3であり; Ra2は水素原子又は低級アルキル基を示し; Ra3はアリール又はアリール(低級)アルキル基を示し; Ra4は水素原子又はC1-C3アルキル基を示し; Ra5は水素原子、C1-C3アルキル基、C3-C12シクロアルキル基又はシクロアルキル (低級)アルキル基を示すか;又はRa4及びRa5は、それらが結合している窒素原子 と共に、各々低級アルキル基,アリール基又はアリール(低級)アルキル基で置 換されていてもよい、1-アゼチジニル基,1-ピロリジニル基,ピペリジノ基,1-ペ ルヒドロアゼピニル基,モルホリノ基又は1-ピペラジニル基を示し; Ra6は単環式又は二環式ヘテロアリール基を示し; Ra7は水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シ クロアルキル(低級)アルキル基、アリール基、アリール(低級)アルキル基、ヘテ ロアリール基もしくはヘテロアリール(低級)アルキル基又は原子団-NRa8Ra9もし くは原子団ORa10を示し; Ra8は水素原子又は低級アルキル基、アリール基又はアリール(低級)アルキル基 を示す; Ra9は水素原子又は低級アルキル基、-CO-(低級)アルキ ル基、アリール基、-CO-アリール基、アリール(低級)アルキル基、シクロアルキ ル基もしくはシクロアルキル(低級)アルキル基を示すか;又は、Ra8及びRa9が結 合している窒素原子と共に、付加したヘテロ原子を含んでいてもよい飽和複素環 基を示し; Ra10は低級アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキル-(低級)アルキル基 、アリール基、アリール(低級)アルキル基、ヘテロアリール基又はヘテロアリー ル(低級)アルキル基を示す; Ra11はアリール基又は含窒素ヘテロアリール基を示し; Ra12は水素原子又は低級アルキル基を示し; Ra13は水素原子又はC1-C3アルキル基、C3-C12シクロアルキル基もしくはシクロ アルキル(低級)アルキル基を示し; Ra14はアリール基を示し; Kaは一又はそれ以上の低級アルキル基で置換されていてもよいC2-C4アルキレン 基を示し; Yaはカルボニル基、アルキレン基、ヒドロキシアルキレン基又はヒドロキシシク ロアルキレン基、又は-S(O)oa基(oa=0〜2)を示す。) Ra1がアリール基を示す場合、好ましくはオルト位に置 換基を有するフェニル基又は2位もしくは7位に置換基を有していてもよい1-ナフ チル基が挙げられる。アリール基Ra1の例として、o-メトキシフェニルといったo -(低級)アルコキシフェニル又は(低級)アルコキシ置換1-ナフチルが挙げられ る。Ra1が二環式ヘテロアリール基を示す場合、好ましくは4-インドリル基が挙 げられる。 Ra6が二環式ヘテロアリール基を示す場合、両方の環がヘテロ環原子を含んでい てもよいし、又は一方のみがヘテロ原子を含んでいてもよい。後者の場合、Ra6 基はヘテロ原子を含む環を介して式Iの化合物に結合する。 ヘテロアリール基Ra6の例には、ピリジル(特に2-ピリジル)といった一つのヘ テロ原子を含む単環基;チアゾリル(特に2-チアゾリル)といった二つのヘテロ 原子を含む単環基;及びキノリニル又はイソキノリニル、特に2-キノリニルとい った一もしくは二のヘテロ原子を含む二環基が含まれる。 Ra11とRa14がアリール基を示す場合、好ましくはフェニル基である。Ra11がヘテ ロアリール基を示す場合、好ましくは一もしくはそれ以上のアルキル基で置換さ れてい てもよいピリジル基である。 ピペラジン誘導体Iの調製方法は、次の参考文献に開示されている:GB 2230780 (EP 395313)、GB 2230781(EP 395312)、GB 2248836、(EP 481744)、GB 2255337 、GB 2262093、WO 94/15919、WO 94/15928、WO 94/21610、WO 95/33743及びGB 2 277517。 好適なピペラジン誘導体Iには、次のものが含まれる: 1-{4-[4-(2-メトキシフェニル)-1-ピペラジニル]-3-フェニルブタノイル}-ペル ヒドロアゼピン、 1-{4-[4-(2-メトキシフェニル)-1-ピペラジニル]-2-フェニルブタノイル}-ペル ヒドロアゼピン、 1-[N-シクロヘキシルカルボニル-N-(2-ピリジル)-2-アミノエチル)-4-(2-メトキ シフェニル)-ピペラジン(化合物A)、 1-[N−シクロヘキシルカルボニル-N-(2-ピリジル)-2-アミノエチル)-4-(4-イン ドリル)-ピペラジン(化合物B)、 1-[N-[2-(2-ピリジルアミノ)-エチル]-4-(2-メトキシフェニル)-ピペラジン(化 合物C)、 1-[N-[2-(2-ピリジルアミノ)-エチル]-4-(4-インドリル)-ピペラジン(化合物D) 、及び 1-[2-(2-ビフェニル)-エチル]-4-(2-メトキシフェニル)-ピペラジン、 並びに薬学的に容認され得る酸付加塩。一般式IIの化合物 これらの化合物中、 Qbは一もしくはそれ以上の低級アルキル基で置換されていてもよいC1-C3アルキ レン基を示し; Rb1は水素原子又は低級アルキル基を示し; Rb2は、 からなる原子団のいずれか一つを示すか; 又は、Rb1とRb2はそれらが結合している窒素原子と共に、式を示し; Rb3は水素原子又は低級アルキル基を示し; Rb4はアリール基、二環式アリール基又はヘテロアリール基を示し; Rb5は水素原子又は低級アルキル基を示し; Rb6は水素原子又はC1-C10アルキル基、C3-C12シクロアルキル基、シクロアルキ ル(低級)アルキル基、アリール基もしくはアリール(低級)アルキル基を示すか; 又は、Rb5及びRb6はそれらが結合している窒素原子と共に、追加のヘテロ原子を 含んでいても、またハロゲン原子もしくは低級アルキル基で置換されていてもよ い飽和複素環基、アリール基、アリール(低級)アルキル基、低級アルコキシ基、 又はハロ(低級)アルキル基を示す; abは0〜3であり、又bbは0〜3であるが、(ab+bb)は3より大きくない; の二重結合を示す; Xbは原子団-(CH2)nb-、-OCH2-又は-SCH2-を示し; mbは0又は1であり、nbは1〜3であり、pbは0又は1である; ただし、(mb+pb)が1であって、かつ(mb+nb)は3より大きくないことが条件である ; Rb7は水素もしくはハロゲン原子、又は低級アルキル基、(低級)アルキルカルボ ニル基、低級アルコキシ基、(低級)アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、 トリフルオロメチル基、カルボキサミド基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、( 低級)アルキルアミノ基又はジ(低級)アルキルアミノ基を示し; Rb7'は水素もしくはハロゲン原子を示す;ただし、Xbが、原子団-OCH2-又は-SCH2 -である時は、Rb7'は水素原子である; Rb8は水素原子又は低級アルキル基を示し; ib=0、1又は2であり、jb=0、1又は2である; Ybは酸素もしくは硫黄原子又はメチレン基を示し; ZbはYb基を含む非芳香環と縮合した5〜7個の炭素原子を有するヘテロ芳香環を形 成するのに必要な原子を示し; Rb9は単環式又は二環式ヘテロアリール基を示し; Zb'は一対の水素原子、又はベンゾジオキサニル基と縮合した芳香環もしくはヘ テロ芳香環を形成するのに必要な原子を示し;及び Rb10は単環式もしくは二環式アリール基、又は二環式ヘテロアリール基を示す。 Rb4がヘテロアリール基を示す場合、好ましくは、式: (式中、複素環は、5〜7の環原子を有し、飽和又は不飽和であって、例示する酸 素原子に加えて、-O-、-S-、-SO2-又はNRb3といった一もしくはそれ以上のヘテ ロ環原子又は原子団を含んでいてもよい。)の含酸素二環基である。NRb5Rb6で示 される飽和複素環基の例には、1-アゼチジニル基、1-ピロリジニル基、ピペリジ ノ基、1-ペルヒドロアゼピニル基、モルホリノ基、1-ペルヒドロアゾシニル基及 び1-ピペラジニル基が含まれる。 化合物IIの調製法は、WO 94/03444及びWO 94/20481に開 示されている。 好適な化合物IIは: 1-{4-[(1,4-ベンゾジオキサン-2-イル)-メチルアミノ]-2-フェニルブタノイル}- ペルヒドロアゼピン である。一般式IIIの化合物 これらの化合物中: Rc1はヘテロアリール基又は二環式ヘテロアリール基を示し; Rc2はシクロアルキル基を示し; Rc3は水素原子又は低級アルキル基を示し; Rc3'は水素原子又は低級アルキル基を示し; Rc4は水素原子又は低級アルキル基を示し;及び Rc5は上で定義した原子団(Ab)、(Bb)、(Cb)、(Db)、(Eb)及び(Fb)のいずれか一 つを示すか; 又は、Rc4及びRc5はそれらが結合している窒素原子と共に、式 の原子団を示す。 化合物III及びその調製法は、WO 94/21611及びWO 95/02592に開示されている。 式IIIを有する好適な化合物は次のものである: N-(1,4-ベンゾジオキサン-2-イルメチル)-N-メチル-N'-(2-ピリジル)-N'-シクロ ヘキシルカルボニル-1,2-ジアミノエタン、 (R)-4-(2-メトキシフェニル)-1-[N-シクロヘキサノイル-N-(2-ピリジル)-3-アミ ノ-2-プロピル]-ピペリジン、及び (R)-4-(2-チエニル)-1-[N-シクロヘキサノイル-N-(2-ピリジル)-3-アミノ-2-プ ロピル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン一般式IVの化合物 これらの化合物中、 Aeは原子団-OCH=CH-、-OCH2CH2-、-OCH2O-、-OCH2CH2O-又は-OCOCH=CH-を示し; 各Reは、独立して、水素もしくはハロゲン原子又はアルキル基、ヒドロキシ基、 アルコキシ基、トリフルオロメチル基又はシアノ基を示し; Keはアリール基もしくはヘテロアリール基で置換されていてもよいC1-C8の直鎖 状もしくは分枝状のアルキレン基を示し; Re1はフェニル基、チエニル基、ナフチル基もしくはベンゾチオフェニル基、又 は式 (式中、peは3又は4であり;qeは0〜3であり;reは0〜2であり;seは1又は2であ り; 各Re2は、独立してハロゲン原子又はアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基 、トリフルオロメチル基もしくはシアノ基を示し; Deは原子団-CH=CH-又は(CH2)2-4を示し;及び、 Xe1、Xe2及びXe3はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基、アルコキシ基、 ヒドロキシ基、アルキルチオ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、アミノ基も しくはアセトアミド基を示すか;又はXe1、Xe2及びXe3のうちの二つが、ともに 原子団-OCH2O-もしくは-OCH2CH2O-を示す。)の原子団を示す。 式(IV)を有する化合物の調製法は、EP 490772、EP 574313及びEP 633260に 開示されている。 式IVを有する好適な化合物には、次のものが含まれる: 1-[5-(1,4-ベンゾジオキサニル)]-4-[3-(3-チエニル)-プロピル]-ピペラジン、 1-[5-(1,4−ベンゾジオキサニル)]-4-[2-(1-インダニル)-エチル]-ピペラジン、 及び 1-[5-(1,4−ベンゾジオキサニル)]-4-[3-(1-ベンゾシクロブチル)-プロピル]-ピ ペラジン一般式Vの化合物 これらの化合物中、 Rg1及びRg2は、それぞれ独立して水素もしくはハロゲン原子、又はトリフルオロ メチル基、もしくはC1-C4アルコキシ基を示すか; 又はRg1及びRg2は隣接する炭素原子上にあって、一緒に式-O(CH2)igO-(ig=1〜3) の原子団を示す; Rg3、Rg4及びRg5は、それぞれ独立して水素原子又はC1-C4アルキル基又はフェニ ル基を示し; Ygは窒素原子又は原子団CHを示し;及び Rg6はヘテロアリール基、フェニル基又は置換フェニル基を示す。 Rg6で示される好適な置換フェニル基には、式Ag: (式中、pgは0〜5であり、かつqgは0〜5であるが、(pg+qg)は5より大きくない ; Xg及びXg'は、それぞれ独立してハロゲン原子もしくはニトロ基、アミノ基、カ ルボキサミド基、C1-C4アルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルキル基 、C1-C4アルキルチオ基等を示すか;又は、Xg及びXg1は隣接する炭素原子上にあ って、全体として原子団-O(CH2)ngO-(ng=1〜3)を示す。)が包含される。 Rg6で示される好適なヘテロアリール基には、3-ピリジル基、4-ピリジル基、2- チエニル基、2-フラニル基及び1-メチル-2-ピロリル基が含まれる。 式Vを有する化合物の調製法は、US 5387593及びEP 546583に開示されている。 式Vを有する好適な化合物には、次のものが含まれる:Z-及びE-4-ベンジル-1-[ 4-ヒドロキシ-4-(1,4−ベンゾジオキサン-6-イル)-シクロヘキシル]-ピペラジン 、及びZ -4-(3-メトキシベンジル)-1-[4-メトキシ-4-(1,3−ベンゾジオキソラン-5-イル) -シクロヘキシル-ピペリジン一般式VIの化合物 これらの化合物中、 Ri1は水素原子、C1-C4アルキル基、C3-C4アルケニル基、フェニル(C1-C4)アルキ ル基、もしくはシクロプロピルメチル基、又は原子団CORi4、-(CH2)niS(C1-C4) アルキルもしくは-(CH2)niC(O)NRi9Ri10を示し; Ri2は水素原子又はC1-C4アルキル基、C3-C4アルケニル基もしくはシクロプロピ ルメチル基を示し; Aiはテトラゾリル基もしくは置換テトラゾリル基、1〜3個の酸素,硫黄もしくは 窒素原子を含んでいてもよい五又は六員環原子を有するヘテロアリール基、又は 原子団 を示す。 Biは水素原子、C1-C4アルキル基又はアミノ−ブロッキング基(amino-blocking g roup)を示し; Xiは水素原子、又は原子団-ORi3、-SRi3もしくは-NRi5Ri6を示し; Ri3はC1-C3アルキル基、置換C1-C3アルキル基、アリール基、置換アリール基、 アリール(C1-C4)アルキル基、置換アリール(C1-C4)アルキル基又はC3-C7シクロ アルキル基を示し; Ri4は水素原子又はC1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C1-C4アルコキシ基 もしくはフェニル基を示し; Ri5及びRi6は、それぞれ独立して水素原子又はC1-C4アルキル基、フェニル(C1-C4 )アルキル基もしくはフェニル基を示すか; 又は、Ri5及びRi6は、それらが結合している窒素原子と共に、C3-C5複素環を示 す; Ri9及びRi10は、それぞれ独立して、水素原子又はC1-C4アルキル基;もしくはC5 -C8シクロアルキル基を示し; niは1〜4であり;及び、 Qiは酸素もしくは硫黄原子を示す。 ここで用いられる”アミノ−ブロッキング基”とは、分子 中の他の官能基上で起こる反応にアミノ基が関与することを妨げるが、所望時に アミンから取り外すことができる原子団を意味する。このような原子団について は、”有機合成における保護基(Protective Groupsjn Organic Synthesis)”、 ジョーン ウィリー(John Wiley)及びソンズ(Sons)、ニューヨーク、1981の第7 章に、ティー.ダビュリュ.グリーン(T.W.Greene)により記述されている。本 発明の化合物に有用な原子団には、ベンジル基及び3,4-ジメトキシベンジル基、 o-ニトロベンジル基及びトリフェニルメチル基といった置換ベンジル基;式COOR を有する原子団(式中、Rはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2,2,2-ト リクロロエチル、1-メチル-1-フェニルエチル、イソブチル、t-アミル、ビニル 、アリル、フェニル、ベンジル、p-ニトロベンジル、o-ニトロベンジル及び2,4- ジクロロベンジルといった原子団を含む。)アシル基及びホルミル、アセチル、 クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチ ル、ベンゾイル及びp-メトキシ-ベンゾイルといった置換アシル基;メタンスル ホニル、p-トルエンスルホニル、p-ブロモベンゼン-スルホニル、p-ニトロフェ ニルエチル及びp-トルエンスルホニル-アミノカルボニルといった置換スルホニ ル基が含まれる。好適なア ミノ−ブロックキング基は、ベンジル、アシル[C(O)R]又はSiR3(RはC1-C4ア ルキル、ハロメチルもしくは2-ハロ-置換-(C2-C4)アルコキシである。)である 。 式VIを有する化合物の調製法は、EP 444854、EP 590971及びUS 4576959に開示 されている。 式VIを有する好適な化合物には次のものが含まれる: (2aS,4R)-4-(ジ-n-プロピルアミノ)-6-カルバモイル-1,2,2a,3,4,5-ヘキサヒド ロベンズ[c,d]インドール、 (2aS,4R)-4-(ジ-n-プロピルアミノ)-6-ジメチルカルバモイル-1,2,2a,3,4,5-ヘ キサヒドロベンズ[c,d]インドール、 (4R)-6-(5-イソオキサゾールイル)-4-(ジ-n-プロピルアミノ)-1,3,4,5-テトラヒ ドロベンズ[c,d]インドール、 (4R)-6-(2-オキサゾールイル)-4-(ジ-n-プロピルアミノ)-1,3,4,5-テトラヒドロ ベンズ[c,d]インドール、 (4R)-6-(5-オキサゾールイル)-4-(ジ-n-プロピルアミノ)-1,3,4,5-テトラヒドロ ベンズ[c,d]インドール、及び (4R)-6-[2-(1,3,4-オキサジアゾールイル)]-4-(ジ-n-プロピルアミノ)-1,3,4,5- テトラヒドロベンズ[c,d]イン ドール一般式VIIの化合物 これらの化合物中、 Rd1はn-プロピル基又はシクロブチル基を示し; Rd2はイソプロピル基、t-ブチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシ クロヘキシル基を示し;及び Rd3は水素原子又はメチル基を示す。 一般式VIIの化合物は、WO 95/11891に記載の方法に従って調製してもよい。 一般式VIIの好適な化合物には、次のものが含まれる: (R)-5-カルバモイル-3-(N,N-ジシクロブチルアミノ)-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ- 2H-1-ベンゾピラン、 (R)-3-[N-(t-ブチル)-N-(n-プロピル)-アミノ]-5-カル バモイル-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン、及び (R)-5-カルバモイル-3-(N-シクロブチル-N-イソプロピルアミノ)-8-フルオロ-3, 4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン ここで用いられる低級アルキルとしては、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個 の炭素原子を有するアルキル基が挙げられる。ここで用いられる低級アルケニル としては、2〜6個の炭素原子、好ましくは2〜4個の炭素原子を有するアルケニル 基が挙げられる。シクロアルキル基には、3〜12個の炭素原子、好ましくは5〜約 7個の環原子が含まれる。シクロアルキル基には、二環基、三環基及びアダマン チルといった四環基も含まれる。 ここで用いられるアリール基は、フェニルやナフチルといった6〜12個の炭素原 子を有する芳香族基を称する。これらは一又はそれ以上の置換基によって置換さ れていてもよい。好適な置換基には、ハロゲン原子及び低級アルキル基、低級ア ルコキシ基、ハロ(低級)アルキル基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、(低級) アルコキシカルボニル基;アミノ基;(低級)アルキルアミノ基;並 びにジ(低級)アルキルアミノ基が含まれる。芳香環上の隣接した二つの置換基 は、一緒になって、例えばベンゾジオキサニル基といった更なる縮合環を形成し てもよい。ハロゲンは、フッ素、塩素及び臭素を意味する。好ましいハロゲンは 塩素とフッ素である。好ましいアリール(低級)アルキル基の例には、前述する ように置換されていてもよい、ベンジル及びフェネチルが含まれる。 ここで用られるヘテロアリール基とは、一もしくはそれ以上のヘテロ原子(例え ば、酸素、窒素又は硫黄)を含み、又単環式又は二環式であってもよい芳香環を 意味する。単環式ヘテロアリール基とは、ピリジル、2-チエニル、2-フラニル、 1メチル-2-ピロールイル、ピリミジニル、ピラジニル、オキサゾールイル、チア ジニル等といった一もしくはそれ以上の窒素、又はその他のヘテロ原子を含む芳 香環を意味する。好ましいヘテロアリール基には、2-ピリジル、3-ピリジル及び 4-ピリジルが含まれる。ヘテロアリール基は、ハロゲン原子又は低級アルキル基 、低級アルコキシ基、ハロ(低級)アルキル基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基 、アミド基、(低級)アルコキシカルボニル基、(低級)アルキルアミノ基及び ジ-(低級)アルキルアミノ基で置換されていてもよい。 二環式ヘテロアリール基とは、一又はそれ以上のヘテロ原子を含む第二の環と縮 合したフェニル環を意味する。特に好ましいヘテロ原子は窒素である。二環式ヘ テロアリール基の例には、インダゾールイル基、キノリニル基、イソキノリニル 基及びインドリル基が含まれる。二環式ヘテロアリール基は、一又はそれ以上の 置換基で置換されていてもよい。好ましい二環式ヘテロアリール基は、アルコキ シカルボニル基で置換されたインドリルである。 下記の実施例は、本発明を例証するものである。実施例において、添付図面が引 用されているが、そのうち: 図1は、麻酔ラットの体積誘導収縮(volume-induced contractions)に対する化 合物Aの効果を示す典型的なレコーダー記録の図であり、矢印は化合物A300μg /kgの静脈内投与を示し、及び 図2は、覚醒ラットに関して膀胱内圧測定のパラメーターに対する化合物Aの効 果を示す典型的なレコーダー記録の図であり、矢印は、化合物A3mg/kgの経口処 置を示す。実施例1 1-[N-(2- ピリジル)-2-アミノエチル]-4-(2-メトキシフェニル)-ピペラジン(化 合物C) 23.5gの1-(2-アミノエチル)-4-(2-メトキシフェニル)-ピペラジン[イグザケミ −リューイル マルマイゾン−フランス(Hexachemie-Rueil Malmaison-France)] 及び4.85mlの2-クロロピリジンを密閉反応容器中、160℃で10.5時間攪拌した 。反応混合物を室温まで冷却し、 320mlのクロロホルムに溶解し、1Nの水酸化ナトリウム(3x320ml)、次に水(2x400 ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで、減圧下でエバポレ ートして乾燥させた。粗生成物を、酢酸エチル:3N NH3のメタノール溶液(100 :2)の混合液で溶出するカラムフラッシュクロマトグラフイー(column flash chr omatography)で精製し、収集した画分をエバポレートして、油状の表題の化合物 5gを得た。サンプルを酢酸エチルから結晶化して、融点89〜94℃の固体を得 た。D2O添加により、高磁場(upfield)にNHシグナルがHDOとして現れる。実施例2 N-{2-[4-(2- メトキシフェニル)-1-ピペラジニル]-エチル}-N-(2-ピリジル)-シク ロヘキサンカルボキサミド.2.66 HCl.0.33H2O(化合物A) 実施例1で調製した化合物4.26gのテトラヒドロフラン溶液42.5mlに、2.5N n -ブチルリチウム(ヘキサン溶液)6.52mlを−22℃で滴下した。−20℃で4 0分間攪拌した後、シクロヘキサンカルボニルクロリドを2.21ml滴下した。反応 混合液を−20℃で20分間攪拌し、次いで、室温で3.5時間攪拌した。注意 深く水を加えて反応を停止し、次いで、3N水酸化ナトリウムを加えた。酢酸エ チルで抽出した後、水で有機層を洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで減圧 下で溶媒を蒸発させて乾燥すると、油状の粗生成物が得られた。該粗生成物を、 カラムフラッシュクロマトグラフィーで酢酸エチル:3N NH3のメタノール溶液 (100:2)混合液を用いて溶出することにより精製した。集めた画分をエバポレー トすることにより、表題の化合物5gを塩基とし て得た。これをメタノールに溶解し、ジエチルエーテル中の2.8N HClを過剰 に加えることにより塩酸塩に変換させた。エバポレートして溶媒を乾燥し、固体 を真空下で乾固させて5.30gの表題化合物を得た。M.p.161〜164℃。 C25H34N4O2.2.66 HCl.0.33 H2Oに対する元素分析: 計算値(%):C 57.14,H 7.16,N 10.66,C1 17.95,H2O 1.13 実験値(%):C 57.45,H 7.29,N 10.67,C1 18.13,H2O 1.20 D2Oを添加すると、高磁場にNHシグナルがHDOとして現れる。実施例3 N-{2-[4-(4- インドリル)-1-ピペラジニル]-エチル}-N-(2-ピリジル)-シクロヘキ サンカルボキサミド(化合物B) ステップ a: N-(2,2- ジメトキシエチル)-N-(2-ピリジル)-シクロヘキサンカルボキサミド n-ヘキサン中の2.5Mブチルリチウム13.2mlを0℃で攪拌されたテトラヒドロフラ ン(40ml)中の2-(2-ピリジルアミノ)-アセトアルデヒドジメチルアセタール(ビ ールスタイン(Beilstein)E III/IV,22,3871に記載されているように調製した) 6gの溶液に添加し、得られた混合物を室温で1時間攪拌した。次いで、4.46mlの シクロヘキサンカルボニルクロリドを5分以上かけて滴下した。5.5時間攪拌 し続け、反応混合物を真空下でエバポレートして乾燥した。残渣をフラッシュク ロマトグ ラフィーでクロロホルム:酢酸エチル(7:3)で溶出して精製することにより 、13.3gの表題化合物が得られた。 ステップ b: N- ホルミルメチル-N-(2-ピリジル)-シクロヘキサンカルボキサミド 1.46gのN-(2,2-ジメトキシエチル)-N-(2-ピリジル)-シクロヘキサンカルボキサ ミド、0.05gの1,4-ヒドロキノン、及び25mlの2N HClの混合物を窒素気流下、80 ℃で 20分間攪拌した。次いで、該混合物を、0℃まで冷却し、50mlのジクロロメタ ンで希釈し、20%炭酸ナトリウム溶液を加えることにより、pH10に調整した。水 層を、ジクロロメタンで二度抽出し、次いで合わせた有機層を無水硫酸ナトリウ ムで乾燥した。真空下でエバポレートして乾燥させて、表題化合物0.94gを得、 精製しないで次の反応ステップに用いた。 ステップ c: N-{2-[4-(4- インドリル)-1-ピペラジニル]-エチル}-N-(2-ピリジル)-シクロヘキ サンカルボキサミドHCl.1.25 H2O 0.94gのN-ホルミルメチル-N-(2-ピリジル)-シクロヘキサンカルボキサミド、0.6 9gの1-(4-インドリル)-ピペラジン、1.21gのトリアセトキシボロヒドライドナト リウム、0.44mlの酢酸、及び30mlの1,2-ジクロロエタンの混合物を室温で3時間 攪拌した。次いで、該混合物を20mlの水で希釈し、20%炭酸ナトリウム溶液を加 えることによりpH10に調整した。水層を1,2-ジクロロエタンで二度抽出し、合わ せた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空下でエバポレートして乾燥し て、粗生成物を得た。これを、フラッシュクロマトグラフィーでジクロロメタン :メタノールを98:2〜95:5で流出して精製することにより、0.96gの表 題化合物の塩基を得た。これを40mlのジクロロメタンに溶解し、ジエチルエーテ ル中の3.8N塩酸を加えた。表題の化合物が沈殿し、それを濾過した。収量0.6 6g。M.p.181〜187℃。実施例4 1-(4- インドリル)-4-[2-(2-ピリジルアミノ)-エチル]-ピペラジン.3HC1.2H2O (化合物D) ステップ a: 2-[4-(4- インドリル)-1-ピペラジニル]-N-(2-ピリジル)-アセトアミド 1.4gの1-(4-インドリル)-ピペラジン、1.26gの2-クロロ-N-(2-ピリジル)-アセト アミド(ビールスタイン(Beilstein)E III/IV,22,3881に記載されたように調 製した)、1.3mlのジイソプロピルエチルアミン、及び14mlのジメチルホルムアミ ドの混合物を窒素気流下、60℃で4時間攪拌した。次いで、該混合物を200mlの 水で希釈し、酢酸エチル(4x50ml)で抽出した。合せた有機層を水で洗浄し、無水 硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで真空下でエバポレートして乾燥させて表題化合 物2.37gを粗製の塩基として得た。メタノールから結晶化して、198〜201 ℃で融解する1.6gを得た。ステップ b: 1-(4- インドリル)-4-[2-(2-ピリジルアミノ)-エチル]-ピペラジン.3HCl.2H2O 室温で攪拌した、無水テトラヒドロフラン(30ml)中の2-[4-(4-インドリル)-1-ピ ペラジニル]-N-(2-ピリジル)-アセトアミドの溶液に、0.34gの95%水素化アルミ ニ ウムリチウムを加えた。得られた混合物を還流下で、10時間攪拌し、続いて冷 却した。次いで、7mlの2N水酸化ナトリウム及び50mlの水で希釈し、無水硫酸ナ トリウムで乾燥した。溶媒を真空下で蒸発させて、0.94gの油状の残渣を得た。 フラッシュクロマトグラフィーで、酢酸エチル:メタノールを96:4〜70: 30で流出して精製することにより、0.76gの表題化合物の塩基が得られた。こ れを20mlのジクロロメタンに溶解し、ジエチルエーテル中の過剰な3.8N塩酸 を加えた。表題化合物が沈殿した。これを濾過し、60℃(0.5mmHg)で乾燥した 。M.p.(127)144〜152℃。実施例5 5-HT1A 受容体及びα1-アドレナリン受容体に対する被験化合物の結合の測定 [3H]プラゾシン(prazosin)錯合(α1-受容体): ラット大脳皮質を氷冷した50容量の50mM Tris-HCl pH7.4中でホモジナイズした 。該ホモジネートを48,000xgで10分間遠心分離し、次いでペレットを同容量の 氷冷緩衝液に再懸濁し、遠心分離し、さらに二回再懸濁した。 最後のペレットを0.1%アスコルビン酸及び10μMのパージリン(pargyline)を含有 する100容量の50mM Tris-HCl(pH7.4)で再懸濁した。種々の濃度(10-5〜10-10M) の被験化合物存在下もしくは不在下で、1-mlのサンプルを0.35nM[3H]プラゾシン と共に25℃で30分間インキュベートした。非特異的な結合を10μMのフェン トラミン(phentolamine)存在下で測定した。インキュベーションをブランデル(B randel)セルハーベスターを用いてワットマンGF/B濾紙に速やかに濾過すること により停止し、次いで、該濾紙を3x3mlの氷冷緩衝液で洗浄した。濾紙上の残留 放射能を液体シンチレーションカウンティングで測定した。結果を以下のTable 1に示す。 [3H]8-OH-DPAT結合(5HT1A受容体): ラットの海馬(hippocampi)を氷冷した50容量の50mM Tris-HCl pH7.4中でホモ ジナイズした。該ホモジネートを48,000xgで10分間遠心分離し、次いでペレッ トを同容量の氷冷緩衝液に再懸濁し、37℃で10分間インキュベートし、遠心分離 して、さらに二回再懸濁した。得られた最後のペレットを0.1%アスコルビン酸及 び10μMのパージリンを含む100容量の50mM Tris-HCl(pH7.4) で再懸濁した。種々の濃度(10-5〜10-10M)の被験化合物存在下もしくは不在下で 、1mlのサンプルを1nM[3H]8-OH-DPATと共に25℃で30分間インキュベート した。非特異的な結合を10μMの5-HT存在下で測定した。インキュベーションを ブランデルセルハーべスターを用いて、ワットマンGF/B濾紙に速やかに濾過する ことにより停止し、次いで、濾紙を3x3mlの氷冷緩衝液で洗浄した。濾紙上の残 留放射能を液体シンチレーションカウンティングで測定した。結果を下記のTabl e 1に示す。 TABLE 1 5-HT1A受容体及びα1-アドレナリン受容体に対する結合親和性 データはKi(nM)として表記した。 らの結果は、化合物A及び化合物Bは5-HT1A受容体に対して、強くかつ選択的に 結合することを示す。比較すると、NAN-190は両方の受容体に対してほぼ同程度 の結合を示す。実施例6 シナプス前部5-HT1A受容体アンタゴニスト活性の測定 マウスにおける、8-OH-DPATによって誘発される低体温症の括抗作用; 8-OH-DPATによって誘発される低体温症に対する5-HT1A受容体アンタゴニストの 拮抗作用の効力を、わずかに修正を加えたモサー(Moser)の方法(モサー,ヨー ロピアン ジャーナル オブ ファーマコロジー(Eur.J.Pharmacol.),193,1 65,1991)を用いて評価した。 チャールス リバー(Charles River)(イタリア)から得た雄のCD-1マウス(28-38g )を気候を制御した部屋(温度22±2℃;湿度55±15%)で飼育し、自由に 餌と水が摂取できる状態で、12時間の明/暗周期を維持した。実験の当日、マ ウスを同じ環境条件の下、清潔な プラスティックの箱の中に一匹ずつ別々においた。体温を、体温計(ターミスト( Termist)TM-S,LSI)を直腸に2cmの深さまで挿入することによって測定した。被 験化合物の皮下注射の直前及び30分後に直腸温を測定した。次いで、8-OH-DPA T(0.5mg/kg皮下(s.c.))を全ての動物に与えて、30分後にそれらの温度を測定 した。各動物について、温度変化を前処理値に対して計算し、平均値を各処理群 について算出した。 直線回帰式をID50値を評価するために用いた。ID50値は、0.5mg/kgの8-OH-DPAT を皮下投与することによって誘発される低体温症の発生を50%阻止するのに必 要なアンタゴニストの用量として定義される。 結果を下記のTable 2に示す。 TABLE 2 シナプス前部の5-HT1A受容体に対するアンタゴニスト活性 これらの結果は、化合物A及び化合物Bが有意なシナプス前部5-HT1A受容体アン タゴニスト活性を有することを示す。実施例7 シナプス後部5-HT1A受容体アンタゴニスト活性の測定 ラットにおける、8-OH-DPATによって誘発される前肢の足踏みの阻害; 8-OH-DPATの皮下注射によってラットに誘発される前肢の足踏みに対する5-HT1A 受容体アンタゴニストの阻害効果を、わずかに修正を加えたトリックルバンク(T ricklebank)の方法(トリックルバンクら、ヨーロピアン ジャーナル オブ フ ァーマコロジー(Eur.J.Pharmacol.),117:15,1985)を用いて評価した。 チャールス リバー(Charles River)(イタリア)から得た雄のSprague-Dawleyラ ット(150〜175g)を、気候を制御した部屋で飼育し、自由に餌と水が摂取できる 状態で、12時間の明/暗周期を維持した。実験の当日、マウスを、清潔なプラ スティックの箱の中に一匹ずつ別々においた。レセルピン処置(reserpinised)ラ ットは、テスト の18〜24時間前にレセルピン(1mg/kg皮下)で処置した。アンタゴニスト活性 を評価するために、8-OH-DPAT(1mg/kg皮下)の16分前に、被験化合物を腹腔内 又は皮下に投与した。アゴニストで処置して3分後に30秒間の観察を始め、1 5分間にわたって3分毎繰り返した。 5-HT1A受容体のシナプス後部興奮により前肢の足踏み症状が現れることが認めら れ、その激しさ(intensity)を、0=無、1=疑わしい(equivocal)、2=有、3 =激しいというランク付けの強度スケールを用いて評点した。 各処置ラットの挙動評点を、時間経過(5観測期間)にわたって累積し、8〜1 0匹のラットの平均値として表した。 ID50値を評価するために直線回帰式を用いた。ID50値は、1mg/kgの8-OH-DPATを 皮下投与することによって誘発される前肢の足踏み症状の強さを50%阻止する のに必要なアンタゴニストの用量として定義される。 結果を以下のTable 3に示す。TABLE 3 これらの結果から、化合物Aが有意なシナプス後部5-HT1A受容体のアンタゴニス ト活性を示すことが証明される。比較するに、NAN-190は、ほとんど活性がない 。シナプス前部及びシナプス後部のアンタゴニスト活性を求めるバイオアッセイ を一緒に用いれば、尿路障害の治療に有効なレベルで示す化合物を同定するのに 効果的である。実施例8 麻酔ラットにおける、体積誘導リズム性膀胱排尿収縮に対する5-HT1A受容体アン タゴニストの効力 体重225〜275gの雌のSprague-Dawleyラット(Crl:CD°BR、チャールス リバー( Charles River)イタリア)を用いた。動物は、自由に餌と水が摂取できる状態で 飼育し、実験の期間以外は少なくとも1週間22〜24℃で12時間の明/暗周 期を維持した。リズム性膀胱排尿収縮に対する活性を(ガーネリ(Guarneri)(Phar macol.Res.,27 :173,1993)に記載される様にいくらか修正した)ドレー(Dray)の方法(J.Phar mcol.Methods,13:157,1985)に従って評価した。即ち、ラットをウレタン(1.2 5g/kg(5ml/kg))の皮下注射によって麻酔し、次いで、膀胱を生理食塩水を満たし たPE 50ポリエチレンチューブを用いて、尿道を介してカテーテル処理した。カ テーテルを外尿道口のあたりに結紮糸を用いて結びつけて、慣用の圧力変換器( ステーサム(Statham)P23 ID/P23 XL)に接続した。膀胱内圧をチャート記録器( DCI/TI増幅器付バッタリアランゴニ(Battaglia Rangoni)KV 135)を用いて継続 的に表示した。次いで、反射的な膀胱の排泄収縮が起こるまで(通常0.8〜1.5ml) 、暖かい(37℃)食塩水で、その増加量を記録するカテーテルを介して膀胱を満た した。二つのパラメーターを膀胱内圧測定図から記録した。これらパラメーター は、観察15分当たりのピーク数を数えて算出した排尿収縮の頻度、及び同じ時 間内におけるこれらの収縮の平均振幅(ピークの平均の高さ(mmHg))である。生 理活性化合物を静脈注入するために、生理的食塩水で満たしたPE 50ポリエチレ ンチューブを頚静脈に挿入した。 生理活性を個々の動物(投薬あたり6〜10匹のラット を使用)について評価するために、薬物の注射後15分間のピーク数及びピーク 高さを記録し、それを予め媒体のみを静脈投与してから15分間記録したものと 比較した。処置後のピークの平均振幅の評価には、収縮頻度の みを用いた。処置前後における頻度及び振幅の変化の統計学的な有用性を、対に なっているデータに対して、スチューデントのティー試験(Student's t test)に よって評価した。確率P<0.01を示す変化を有意と考えた。 全か無の判定基準もまたED50値における生理活性を比較するために用いた。基礎 値と比べて、処置に関する変化 曲線及びED50値を、ブリス(Bliss)の方法(ジャーナル オブ ファーマシー ア ンド ファーマコロジー(J.Pharm.Pharmacol.),11:192,1938)を用いて評価 した。さらに、大部分の化合物が、初期に比較的速やかに膀胱の収縮を完全に停 止させる効果を誘発したので(Figure 1に示す)、便宜的に膀胱の静止時間(例え ば、収縮が起こらない期間の持続時間)を測定することにより生理活性を判断し た。膀胱の排尿収縮頻度の阻害に関する被験化合物の作用強度を比較するために 、10分間の消失時間を 生じる等有効投与量(ED10min)を、最小二乗線形回帰分析を用いて算出した。 ウレタン−麻酔ラットにおいて、膀胱の速やかな膨満が、マギーらによって記載 された特性を有する一連のリズム性膀胱排尿収縮を引き起こした(マギー(Maggie )ら、Brain Res.,380,83,1986;マギー(Maggi)ら、ジャーナル オブ ファー マコロジー アンド エクスペリメンタル セラピューティクス(J.Pharmacol .Exp.Ther.),230,500,1984)。これらの収縮頻度は、反射排尿の感覚求心性 アーム(sensory afferent arm)、並びに排尿中枢の完全性に関連し、一方振幅は 、反射の遠心性アームの性質である(マギーら、J.Pharmacol.Meth.,15,157, 1986;マギーら、Brain Res.,415,1,1987;マギーら、Naun.Schmied.Arch.Ph armacol.,332,276,1986;マギーら、J.Urol.,136,696,1986)。このモデルシ ステムでは、中枢神経系(CNS)に主に作用する化合物(例えばモルヒネ)は排尿 頻度の軽減を引き起こすのに対し、排尿筋のレベルで作用する薬物は膀胱収縮の 振幅を低下させる。 結果を下記のTable 4及びTable 5に示す。TABLE 4 静脈投与後のリズム性膀胱排尿収縮に対する効果 データは、被験化合物の静脈内投与前後に測定した収縮数、並びに頻度<50% の減少を示す動物で記録したピ−クの振幅の平均値±S.E.を表す。ED50(及び9 5%信頼限界)値は、方法で述べたように、素量的判定基準を基本にして評価し た。 TABLE4 の続き n.c.=算出せず n.a.=ラメーター上不活性 A)=この化合物の高い毒性と低い溶解性のために、これ以上の投与量は試行しな かった。 TABLE 5 静脈投与後のリズム性膀胱排尿収縮に対する効果 データは膀胱の静止持続時間(収縮の消矢時間,分)の平均値±S.E.を表す。ED10min 値は、収縮の消矢を10分間引き起こす外挿容量を表す。 TABLE5 の続き A)=これ以上の投与量は、この化合物の高い毒性と低い溶解性のために試行しな かった。 化合物Bは、静脈投与後、リズム性膀胱排尿頻度を容量依存的に阻害し、いくら か振幅も減少させた。化合物Aは、静脈投与後、リズム性膀胱排尿頻度を容量依 存的に阻害したが、振幅に関しては効果がなかった。実際、このパラメーターの 最大変化は、約13%であり、容量依存性はみられなかった。被験化合物のうち 化合物Bは最も効き目があり、NAN-190及びフラボキサートよりそれぞれ46倍 及び2650倍活性が高かった。化合物Aは、NAN-190及びフラボキサートより も、それぞれ9倍及び530倍活性が高かった。 それに対して、オキシブチニンは収縮振幅の減少に対してのみ効果があり、その 効果は膀胱におけるムスカリン受容体の完全な阻害によるものであることが確認 されている。 収縮頻度を減少させる化合物は、投与量に正比例した時間、完全かつ一過性の収 縮消失を誘発した(Table 5)。 Table 4及びTable 5に、フラボキサートの容量誘導膀胱収縮に対する効果も示す 。この薬は、膀胱の機能障害の臨床治療に広く利用されている薬剤である。この 薬剤の投与により、膀胱の収縮の抑制が生じた。最も多い被験投薬量(10,000μ g/kg静脈内)の投与後観測された平均消失時間は、8.25±1.90分であった 。NAN-190は、最も多い被験投薬量(100〜300μg/kg)で、5.5〜6.3分の範 囲の最高消失時間を与えた(これ以上の投薬量は、この化合物の高い毒性と低い 溶解性のために試行しなかった。) これらの結果は、化合物B及び化合物Aが、絶対的作用強度(ED50)及び消失時 間(ED10min)の両方の点で、 フラボキサート及びNAN-190に比して、排尿収縮頻度の減少に関して有効な化合 物であることを示す。それらの作用機構は、オキシブチニン、即ち末梢神経の抗 ムスカリンの機構とは異なっている様である。更に、これらの作用は、非常に少 ない用量で生じる。実施例9 覚醒ラットにおける膀胱内圧測定のパラメーターに対する5-HT1A受容体アンタゴ ニストの効果 A.方法: 体重250〜350gの雄のSprague Dawleyラット(Crl:CD°BR)を用いた。動物は、自 由に餌と水を摂取できる状態で飼育し、実験の期間以外は少なくとも1週間22〜 24℃で12時間の明/暗周期を維持した。 覚醒ラットにおいて、尿力学パラメーターを数量化するために、ピエトラ(Pietr a)ら、IRCS Med.Sci.,14,992,1986及びガーネリ(Guarneri)ら、Pharmacol. Res.,24,175,1991に記載されている手順を用いて、膀胱内圧測定研究を行っ た。 雄ラットにネンブータル(30mg/kg)及び抱水クロラール(125mg/kg)を腹腔内 投与して麻酔し、仰臥位にした。約10mmの長さの正中線切開を、剃毛及び消毒を 施した腹壁に行った。膀胱を付着組織より徐々に引き離し、空にし、次いで、該 ドーム(dome)の切口を介して、ポリエチレンカニューレ(Portex PP30)を用い てカニュレーションし、永久的に絹糸で縫合した。カニューレは、後部肩甲骨部 分の皮下トンネルを通じて体外に出し、動物が取り外してしまう危険をさけるた めにプラスチックのアダプターに接続した。被験化合物の静脈注射のために、生 理食塩水で満たしたPE 50ポリエチレンチューブを頸静脈に挿入し、後部肩甲骨 部位から体外に出した。 膀胱内圧測定のパラメーターは、カテーテル注入後の経過時間によって左右され ると報告されているので(ヤクシュ(Yaksh)ら、アメリカン ジャーナル オブ フィジオロジー(Amer.J.Physjol.),251,R1177,1986)、ラットは注入後一日 だけ用いられた。 実験の日には、ラットは、ボールマン(Ballman)ゲージに入れておき、20分間 安静にした後、膀胱カテーテルのフリーチップを、T字型チューブを介して圧力 変換器 (ベントレイ(Bentley)T800/Marb P 82)及び膀胱に食塩水を一定速度(0.1ml/mi n)で連続注入するためのぜん動ポンプ(ギルソンミニパルス2(Gilson minipuls 2 )に繋いだ。注入間の腔内圧力シグナルを、多用途記録計(ADC1/T増幅器付バッ タリアランゴニ(Battaglia Rangoni)KO 380)で、連続して記録した。二つの尿 力学のパラメーター、膀胱収容量(bladder volume capacity,BVC)及び排尿圧力 (micturition pressure,MP)を評価した。BVC(ml)は、排尿筋収縮(排尿から引 き続いて生じる)が起きた後に注入された最小の容量として定義される。MP(mmH g)は、排尿の間、排尿筋収縮によって生じる膀胱内の最大圧力として定義される 。ベースとなるBVC値及びMP値を、記録した最初の二つの膀胱内圧測定の平均と して算出した。この時点で、注入を中断して、被験化合物を投与した。静脈投与 してから15分後又は経口薬物投与してから1時間後に、更に二つの膀胱内圧測 定図を各動物について記録し、二つの膀胱内圧測定パラメーターの平均値を計算 した。典型的な記録をFigure 2に示す。 これは化合物A(3mg/kg経口)の効果を示している。 尿力学的パラメーターの値における差異の統計学的な有意性を、対になっている データに対して、スチューデン トのティー試験(Student's t test)を用いて評価した。確率P<0.01を示す 変化のみを有意と考えた。 B.結果: 化合物A及び対照化合物を種々の用量で静脈投与した後における覚醒ラットの尿 力学的なパラメーターに対する効果をTable 6及び7に要約した。TABLE 6 覚醒ラットにおける膀胱内圧測定に対する効果 データは、化合物の静脈注射前及び15分後の膀胱収容量(BVC)の平均値±S.E .値(ml)を示す。 A)=これ以上の投与量は、この化合物の高い毒性と低い溶解性のために試行しな かった。TABLE 7 覚醒ラットにおける膀胱内圧測定に対する効果 データは、化合物の静脈注射前及び15分後の排尿圧力(MP)の平均値±S.E.値 (mmHg)を示す。 A)=これ以上の投与量は、この化合物の高い毒性と低い溶解性のために試行しな かった。 化合物Aの投与は、常に有意なBVCの増加を誘発した。フラボキサート(1000〜3 000μg/kg)もまた、BVCの増加を誘発し、ベース値及び処置後の値の差は、統計 学的に有意であった(Table 6)。 オキシブチニンは、BVCに対しては不活性であったが(Table 6)、非常に一貫して 、有意にかつ用量に関連してMPの減少(およそのED50値は400μg/kg)を誘発し た。このパラメーターに対して不活性である化合物A及びフラボキサートとは対 照的である(Table 7)。NAN-190は、最も多い投与量300μg/kgまで達しても、両 方のパラメーターに対して有意な効果はみられなかった。 これらの化合物の経口投与後の効果についても検査した。結果を下記のTable 8 及びTable 9に示す。TABLE 8 覚醒ラットにおける膀胱内圧測定に対する効果 データは、化合物の経口投与前及び1時間後の膀胱収容量(BVC)の平均値±S.E .値(ml)を示す。 TABLE 9 覚醒ラットにおける膀胱内圧測定に対する効果 データは、化合物の経口投与前及び1時間後の排尿圧力(MP)の平均値±S.E.値 (mmHg)を示す。 *=p±0.01(対になるデータに対するスチューデントのティー試験) 化合物Aは、3mg/kgの経口投与後、BVCの有意な増加を誘発し、MP値については 変化は検出されなかった。オキシブチニンは、最も低い使用用量(1mg/kg)で、経 口投与後、BVCの有意な増加を誘発し、さらに、3及び10mg/kgの用量レベルで(お よそのED50値は4mg/kg)、一貫して、有意に用量に関連してMP値の減少を引き起 こした。NAN-190は、化合物Aの最小有効量の10倍の投与量である30mg/kg以上 の用量を経口投与しても不活性であった。 これらの結果は、先に実施例8で述べた様に、麻酔ラットにおいて得られた結果 と一致する。化合物Aは、オキシブチニンとは対照的に、膀胱収縮(MP)には作用 せず、BVCの増加に対して有効であることが明らかになった。化合物Aはまた静 脈投与又は経口投与の後、いずれも活性であることが明らかとなり、化合物Aで 用いた量の10倍もの高い投与量での静脈又は経口投与に対して不活性であった NAN-190とは対照的である。 以上の結果は、シナプス前部5-HT1A受容体及びシナプス後部5-HT1A受容体に対す るアンタゴニスト活性を有し、α1-アドレナリン受容体に対する特異的な親和力 を欠く化合物が、予想外に、下部尿路に対して強い薬理活性を 有していることを示す。特に、これらの化合物は、排尿反射を阻害することが出 来、かつ排尿の許容限界に達すると効果的に排尿させる排尿筋の能力を損なうこ となく、排尿の間隔を長くすることができる。尿失禁の治療に現在使用されてい る薬物(主に抗コリンアゴニスト)は、排尿圧力が低下する際に、実施例9でオ キシブチニンについて示したように、排尿の効果が減少し、かつ膀胱収縮力の欠 損により残留体積の増加を引き起こすことから、このことは重要である。
【手続補正書】 【提出日】平成12年1月6日(2000.1.6) 【補正内容】 補正の内容 1 「請求の範囲」の欄の記載を別紙の通りに訂正する。 2 明細書第11頁下から第3行に「下記の実施例2で報告する値」とあるを「下 記の実施例3で報告する値」と訂正する。 3 明細書第13頁下から第3行に「下記の実施例6及び実施例7」とあるを「下 記の実施例4及び5」と訂正する。 4 明細書第14頁第16行に「下記の実施例8及び実施例9」とあるを「下記の 実施例6及び実施例7」と訂正する。 5 明細書第14頁最終行に「以下に述べる一般式c〜VIIの化合物が含まれる。」 とあるを「一般式Iのピペラジン誘導体が含まれる。」と訂正する。 6 明細書第15頁第1行〜第19頁第1行に「一般式Iの・・・ピリジル基であ る。」とあるを下記のように訂正する。 「 これらの化合物中、 Rは水素原子又は低級アルキル基を示し; R1はアリール、含窒素ヘテロアリール又は含窒素二環式ヘテロアリール基を示 し;及び Xは下記の群のいずれか一つを示す。 (式中、nは1又は2であり; mは1、2又は3であり; R2は水素原子又は低級アルキル基を示し; R3はアリール又はアリール(低級)アルキル基を示し; R4は水素原子又はC1-C3アルキル基を示し; R5は水素原子、C1-C3アルキル基、C3-C12シクロアルキル基又はシクロアルキル( 低級)アルキル基を示すか;又はR4及びR5は、それらが結合している窒素原子 と共に、各々低級アルキル基,アリール基又はアリール(低級)アルキル基で置 換されていてもよい、1-アゼチジニル基,1-ピロリジニル基,ピペリジノ基,1- ペルヒドロアゼピニル基,モルホリノ基又は1-ピペラジニル基を示し; R6は単環式又は二環式ヘテロアリール基を示し; R7は水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シク ロアルキル(低級)アルキル基、アリール基、アリール(低級)アルキル基、ヘテロ アリール基もしくはヘテロアリール(低級)アルキル基又は原子団-NR8R9もしくは 原子団OR10を示し; R8は水素原子又は低級アルキル基、アリール基又はアリール(低級)アルキル基を 示す; R9は水素原子又は低級アルキル基、-CO-(低級)アルキル基、アリール基、-CO-ア リール基、アリール(低級)アルキル基、シクロアルキル基もしくはシクロアルキ ル(低級)アルキル基を示すか;又は、R8及びR9が結合している窒素 原子と共に、付加したヘテロ原子を含んでいてもよい飽和複素環基を示し; R10は低級アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキル-(低級)アルキル基、 アリール基、アリール(低級)アルキル基、ヘテロアリール基又はヘテロアリール (低級)アルキル基を示す; R11はアリール基又は含窒素ヘテロアリール基を示し; R12は水素原子又は低級アルキル基を示し; R13は水素原子又はC1-C3アルキル基、C3-C12シクロアルキル基もしくはシクロア ルキル(低級)アルキル基を示し; R14はアリール基を示し; Kaは一又はそれ以上の低級アルキル基で置換されていてもよいC2-C4アルキレン 基を示し; Yはカルボニル基、アルキレン基、ヒドロキシアルキレン基又はヒドロキシシク ロアルキレン基、又は-S(O)。基(。=0〜2)を示す。) R1がアリール基を示す場合、好ましくはオルト位に置換基を有するフェニル基又 は2位もしくは7位に置換基を有していてもよい1-ナフチル基が挙げられる。アリ ール基R1の例として、o-メトキシフェニルといったo-(低級)アルコキシフェニル 又は(低級)アルコキシ置換1-ナフチルが挙げられる。R1が二環式ヘテロアリー ル基を示す場合、好ましくは4-インドリル基が挙げられる。 R6が二環式ヘテロアリール基を示す場合、両方の環がヘテロ環原子を含んでいて もよいし、又は一方のみがヘテロ原子を含んでいてもよい。後者の場合、R6基は ヘテロ原子を含む環を介して式Iの化合物に結合する。 ヘテロアリール基R6の例には、ピリジル(特に2-ピリジル)といった一つのヘテ ロ原子を含む単環基;チアゾリル(特に2-チアゾリル)といった二つのヘテロ原 子を含む単環基;及びキノリニル又はイソキノリニル、特に2-キノリニルといっ たーもしくは二のヘテロ原予を含む二環基が含まれる。 R11とR14がアリール基を示す場合、好ましくはフェニル基である。R11がヘ テロアリール基を示す場合、好ましくは一もしくはそれ以上のアルキル基で置換 されていてもよいピリジル基である。」 7 明細書第19頁下から第4〜1行に「1-[N-[2-(2-ピリジルアミノ)-エチル ]-4-(2-メトキシフェニル)-ピペラジン(化合物C)、1-[N-[2-(2-ピリジルアミ ノ)-エチル]-4-(4-インドリル)-ピペラジン(化合物D)、」とあるを削除する。 8 明細書第20頁第5行〜第35頁第14行に「一般式IIの化合物・・・四 環基も含まれる。」とあるを削除する。 9 明細書第38頁第15〜16行に「1-[N-(2- ピリジル)-2-アミノエチル]-4 -(2-メトキシフェニル)-ピペラジン(化合物C) 」とあるを「N-{2-[4-(2- メトキ シフェニル)-1-ピペラジニル]-エチル}-N-(2-ピリジル)-シクヘキサンカルボキ サミド.2.66 HCl.0.33 H2O(化合物A)」 と訂正する。 10 明細書第39頁第7〜8行に「表題の化合物」とあるを「1-[N-(2-ピリジル) -2-アミノエチル]-4-(2-メトキシフェニル)-ピペラジン」と訂正する。 11 明細書第40頁第4〜7行に「実施例2・・・(化合物A)」とあるを削除 する。 12 明細書第40頁第9行に「実施例1で調製した化合物」とあるを「このよう に調製した化合物」と訂正する。 13 明細書第42頁第6行に「実施例3」とあるを「実施例2」と訂正する。 14 明細書第45頁第18行〜第47頁第11行に「実施例4・・・152℃ 。」とあるを削除する。 15 明細書第47頁第13行に「実施例5」とあるを「実施例3」と訂正する。 16 明細書第49頁に記載の「TABLE 1」を下記のように訂正する。 「 TABLE 1 5-HT1A受容体及びα1-アドレナリン受容体に対する結合親和性 データはKi(nM)として表記した。 」 17 明細書第50頁第6行に「実施例6」とあるを「実施例4」と訂正する。 18 明細書第52頁第5行に「実施例7」とあるを「実施例5」と訂正する。 19 明細書第54頁第13行に「実施例8」とあるを「実施例6」と訂正する。 20 明細書第59頁に記載の「TABLE4 の続き」を下記の通り訂正する。 「 TABLE4 の続き n.c.=算出せず n.a.=パラメーター上不活性 A)=この化合物の高い毒性と低い溶解性のために、これ以上の投与量は試行 しなかった。」 21 明細書第60頁に記載の「TABLE 5」を下記の通り訂正する。 「 TABLE 5 静脈投与後のリズム性膀胱排尿収縮に対する効果 ED10min値は、収縮の消失を10分間引き起こす外挿容量を表す。 」 22 明細書第63頁第7行に「実施例9」とあるを「実施例7」と訂正する。 23 明細書第72頁第10行に「先に実施例8で述べたように」とあるを「先に 実施例6で述べたように」と訂正する。 24 明細書第73頁第6行に「実施例9で」とあるを「実施例7で」と訂正する。請求の範囲 1.(a) 少なくとも10-7Mの親和力を持って5-HT1A受容体に結合し、 (b) α1-アドレナリン受容体に結合する親和力よりも少なくとも50倍強い親 和力を持って5-HT1A受容体に結合し、及び (c) シナプス前部5-HT1A受容体及びシナプス後部5-HT1A受容体の両方に対し て、5-HT1A受容体アンタゴニスト活性を示す 化合物の哺乳動物における下部尿路の障害を治療する薬物を調製するための 使用。 2.一般式I [式中、 R 水素原子又は低級アルキル基を示し; R1 アリール、含窒素ヘテロアリール又は二環式ヘテロアリール基を示し; X 下記の群のいずれか一つを示す。 (式中、n 1又は2であり;m 1、2又は3であり;R2 は水素原子又は低級アルキル基を示し;R3 はアリール又はアリール(低級)アルキル基を示し;R4 は水素原子又はC1-C3アルキル基を示し;R5 は水素原子、C1-C3アルキル基、C3-C12シクロアルキル基又はシクロアルキル( 低級)アルキル基を示すか;又はR4 及びR5 は、それらが結合している窒素原子と 共に、各々低級アルキル基,アリール基又はアリール(低級)アルキル基で置換 されていてもよい、1-アゼチジニル基,1-ピロリジニル基,ピペリジノ基,1-ペル ヒドロアゼピニル基,モルホリノ基又は1-ピペラジニル基を示し;R6 は単環式又は二環式ヘテロアリール基を示し;R7 は水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シク ロアルキル(低級)アルキル基、アリール基、アリール(低級)アルキル基、ヘテロ アリール基もしくはヘテロアリール(低級)アルキル基又は原子団-NR8R9 もしくは 原子団OR10 を示す;R8 は水素原子又は低級アルキル基、アリール基又はアリール(低級)アルキル基を 示し;R9 は水素原子又は低級アルキル基、-CO-(低級)アルキル基、アリール基、-CO-ア リール基、アリール(低級)アルキル基、シクロアルキル基もしくはシクロアルキ ル(低級)アルキル基を示すか;又は、R8 及びR9 が結合している窒素原子と共に、 付加したヘテロ原子を含んでいてもよい飽和複素環基を示し;R10 は低級アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキル(低級)アルキル基、 アリール基、アリール(低級)アルキル基、ヘテロアリール基又はヘテロ アリール(低級)アルキル基を示す;R11 はアリール基又は含窒素ヘテロアリール基を示し;R12 は水素原子又は低級アルキル基を示し;R13 は水素原子又はC1-C3アルキル基、C3-C12シクロアルキル基もしくはシクロア ルキル(低級)アルキル基を示し;R14 はアリール基を示し; Kaは一又はそれ以上の低級アルキル基で置換されていてもよいC2-C4アルキレン 基を示し;Y カルボニル基、アルキレン基、ヒドロキシアルキレン基又はヒドロキシシク ロアルキレン基、又は-S(O) 。=0〜2)を示す。)] を有する化合物の請求項1に記載の使用。 3.1-[N-シクロヘキシルカルボニル-N-(2-ピリジル)-2-アミノエチル)-4-(2-メ トキシフェニル)-ピペラジンの請求項1に記載の使用。 4.1-[N-シクロヘキシルカルボニル-N-(2-ピリジル)-2-アミノエチル)-4-(4-イ ンドリル)-ピペラジンの請求項1に記載の使用
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)少なくとも10-7Mの親和力を持っている5-HT1A受容体に結合し、 (b)α1-アドレナリン受容体に結合する親和力よりも少なくとも50倍強い親和 力を持って5-HT1A受容体に結合し、及び (c)シナプス前部5-HT1A受容体及びシナプス後部5-HT1A受容体の両方に対して 、5-HT1A受容体アンタゴニスト活性を示す 化合物、又はその化合物の立体異性体,水和物,溶媒和物もしくは薬学的に許容さ れる塩の哺乳動物における下部尿路の障害を治療する薬物を調製するための使用 。 2.一般式I [式中、 Raは水素原子又は低級アルキル基を示し; Ra1はアリール、含窒素ヘテロアリール又は二環式ヘテロアリール基を示し; Xaは下記の群のいずれか一つを示す。(式中、naは1又は2であり; maは1、2又は3であり; Ra2は水素原子又は低級アルキル基を示し; Ra3はアリール又はアリール(低級)アルキル基を示し; Ra4は水素原子又はC1-C3アルキル基を示し; Ra5は水素原子、C1-C3アルキル基、C3-C12シクロアルキル基又はシクロアルキル (低級)アルキル基を示すか;又はRa4及びRa5は、それらが結合している窒素原子 と共に、各々低級アルキル基,アリール基又はアリール(低級) アルキル基で置換されていてもよい、1-アゼチジニル基,1-ピロリジニル基,ピペ リジノ基,1-ペルヒドロアゼピニル基,モルホリノ基又は1-ピペラジニル基を示し ; Ra6は単環式又は二環式ヘテロアリール基を示し; Ra7は水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シ クロアルキル(低級)アルキル基、アリール基、アリール(低級)アルキル基、ヘテ ロアリール基もしくはヘテロアリール(低級)アルキル基又は原子団-NRa8Ra9もし くは原子団ORa10を示す; Ra8は水素原子又は低級アルキル基、アリール基又はアリール(低級)アルキル基 を示し; Ra9は水素原子又は低級アルキル基、-CO-(低級)アルキル基、アリール基、-CO- アリール基、アリール(低級)アルキル基、シクロアルキル基もしくはシクロアル キル(低級)アルキル基を示すか;又は、Ra8及びRa9が結合している窒素原子と共 に、付加したヘテロ原子を含んでいてもよい飽和複素環基を示し; Ra10は低級アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキル(低級)アルキル基、 アリール基、アリール(低級)アルキル基、ヘテロアリール基又はヘテロアリール (低級)アルキル基を示す; Ra11はアリール基又は含窒素ヘテロアリール基を示し; Ra12は水素原子又は低級アルキル基を示し; Ra13は水素原子又はC1-C3アルキル基、C3-C12シクロアルキル基もしくはシクロ アルキル(低級)アルキル基を示し; Ra14はアリール基を示し; Kaは一又はそれ以上の低級アルキル基で置換されていてもよいC2-C4アルキレン 基を示し; Yaはカルボニル基、アルキレン基、ヒドロキシアルキレン基又はヒドロキシシク ロアルキレン基、又は-S(O)oa基(oa0〜2)を示す。)] を有する化合物の請求項1に記載の使用。 3.1-[N-シクロヘキシルカルボニル-N-(2-ピリジル)-2-アミノエチル)-4-(2-メ トキシフェニル)-ピペラジンの請求項1に記載の使用。 4.1-[N-シクロヘキシルカルボニル-N-(2-ピリジル)-2-アミノエチル)-4-(4-イ ンドリル)-ピペラジンの請求項1に記載の使用。 5.一般式II[式中、 Qbは一もしくはそれ以上の低級アルキル基で置換されていてもよいC1-C3アルキ レン基を示し; Rb1は水素原子又は低級アルキル基を示し; Rb2は、 からなる原子団のいずれか一つを示すか; 又は、Rb1とRb2はそれらが結合している窒素原子と共に、を示し; Rb3は水素原子又は低級アルキル基を示し; Rb4はアリール基、二環式アリール基又はヘテロアリール基を示し; Rb5は水素原子又は低級アルキル基を示し; Rb6は水素原子又はC1-C10アルキル基、C3-C12シクロアルキル基、シクロアルキ ル(低級)アルキル基、アリール基もしくはアリール(低級)アルキル基を示すか; 又は、Rb5及びRb6はそれらが結合している窒素原子と共に、追加のヘテロ原子を 含んでいても、又ハロゲン原子又は低級アルキル基,アリール基,アリール(低級 )アルキル基,低級アルコキシ基,もしくはハロ(低級)アルキル基で置換されてい てもよい飽和複素環基を示す; abは0〜3であり、又bbは0〜3であるが、(ab+bb)は3より大きくない; の二重結合を示す; Xbは原子団-(CH2)nb-、-OCH2-又は-SCH2-を示し; mbは0又は1であり、nbは1〜3であり、pbは0又は1である; ただし、(mb+pb)が1であって、かつ(mb+nb)が3より大きくないことが条件である ; Rb7は水素もしくはハロゲン原子、又は低級アルキル基、(低級)アルキルカルボ ニル基、低級アルコキシ基、(低級)アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、 トリフルオロメチル基、カルボキサミド基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、( 低級)アルキルアミノ基又はジ(低級)アルキルアミノ基を示し; Rb7'は水素もしくはハロゲン原子を示す;ただし、Xbが、原子団-OCH2-又は-SCH2 -である時は、Rb7'は水素原子である; Rb8は水素原子又は低級アルキル基を示し; ib=0、1又は2であり、jb=0、1又は2である; Ybは酸素もしくは硫黄原子又はメチレン基を示し; ZbはYb基を含む非芳香環と縮合した5〜7個の炭素原子を有するヘテロ芳香環を形 成するのに必要な原子を示し; Rb9は単環式又は二環式ヘテロアリール基を示し; Zb'は一対の水素原子、又はベンゾジオキサニル基と縮合した芳香環もしくはヘ テロ芳香環を形成するのに必要 な原子を示し;及び Rb10は単環式もしくは二環式アリール基、又は二環式ヘテロアリール基を示す。 ] を有する化合物の請求項1に記載の使用。 6.一般式III [式中、 Rc1はヘテロアリール基又は二環式ヘテロアリール基を示し; Rc2はシクロアルキル基を示し; Rc3は水素原子又は低級アルキル基を示し; Rc3'は水素原子又は低級アルキル基を示し; Rc4は水素原子又は低級アルキル基を示し;及び Rc5は請求項5で定義した原子団(Ab)、(Bb)、(Cb)、(Db)、(Eb)及び(Fb)のいず れか一つを示すか; 又は、Rc4及びRc5はそれらが結合している窒素原子と共に、式 た通りである。)の原子団を示す。] を有する化合物の請求項1に記載の使用。 7.一般式IV [式中、 Aeは原子団-OCH=CH-、-OCH2CH2-、-OCH2O-、-OCH2CH2O-又は-OCOCH=CH-を示し; 各Reは、独立して、水素もしくはハロゲン原子又はアルキル基、ヒドロキシ基、 アルコキシ基、トリフルオロメチル基又はシアノ基を示し; Keはアリール基もしくはヘテロアリール基で置換されていてもよいC1-C8の直鎖 状もしくは分枝状のアルキレン基を示し; Re1はフェニル基、チエニル基、ナフチル基もしくはベンゾチオフェニル基、又 は式 (式中、peは3又は4であり;qeは0〜3であり;reは0〜2であり;seは1又は2であ る; 各Re2は、独立してハロゲン原子又はアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基 、トリフルオロメチル基もしくはシアノ基を示し; Deは原子団-CH=CH-又は(CH2)2-4を示し;及び、 Xe1、Xe2及びXe3はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基、アルコキシ基、 ヒドロキシ基、アルキルチオ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、アミノ基も しくはアセトアミド基を示すか;又はXe1、Xe2及びXe3のうちの二つが、ともに 原子団-OCH2O−もしくは-OCH2CH2O-を示す。)の原子団を示す。] を有する化合物の請求項1に記載の使用。 8.一般式V [式中、 Rg1及びRg2は、それぞれ独立して水素もしくはハロゲン原子、又はトリフルオロ メチル基、もしくはC1-C4アルコキシ基を示すか; 又はRg1及びRg2は隣接する炭素原子上にあって、一緒に式-O(CH2)igO-(ig=1〜3) の原子団を示す; Rg3、Rg4及びRg5は、それぞれ独立して水素原子又はC1-C4アルキル基又はフェニ ル基を示し; Ygは窒素原子又は原子団CHを示し;及び Rg6はヘテロアリール基、フェニル基又は置換フェニル基を示す。] を有する化合物の請求項1に記載の記載の使用。 9.一般式VI [式中、 Ri1は水素原子、C1-C4アルキル基、C3-C4アルケニル基、フェニル(C1-C4)アルキ ル基、もしくはシクロプロピルメチル基、又は原子団CORi4、-(CH2)niS(C1-C4) アルキルもしくは-(CH2)niC(O)NRi9Ri10を示し; Ri2は水素原子又はC1-C4アルキル基、C3-C4アルケニル基もしくはシクロプロピ ルメチル基を示し; Aiはテトラゾリル基もしくは置換テトラゾリル基、1〜3個の酸素,硫黄もしくは 窒素原子を含んでいてもよい五又は六員環原子を有するヘテロアリール基、又は 原子団 を示し; Biは水素原子、C1-C4アルキル基又はアミノ−ブロッキング基を示し; Xiは水素原子、又は原子団-ORi3、-SRi3もしくは-NRi5Ri6を示し; Ri3はC1-C3アルキル基、置換C1-C3アルキル基、アリール基、置換アリール基、 アリール(C1-C4)アルキル基、置換アリール(C1-C4)アルキル基又はC3-C7シクロ アルキル基を示し; Ri4は水素原子又はC1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C1-C4アルコキシ基 もしくはフェニル基を示し; Ri5及びRi6は、それぞれ独立して水素原子又はC1-C4アルキル基、フェニル(C1-C4 )アルキル基もしくはフェニル基を示すか; 又は、Ri5及びRi6は、それらが結合している窒素原子と共に、C3-C5複素環を示 す; Ri9及びRi10は、それぞれ独立して、水素原子又はC1-C4アルキル基もしくはC5-C8 シクロアルキル基を示し; niは1〜4であり;及び、 Qiは酸素もしくは硫黄原子を示す。] を有する化合物の請求項1に記載の使用。 10.一般式VII [式中、 Rd1はn-プロピル基又はシクロブチル基を示し; Rd2はイソプロピル基、t-ブチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシ クロヘキシル基を示し;及び Rd3は水素原子又はメチル基を示す。] を有する化合物の請求項1に記載の使用。
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