JP2001510894A - 検体の下調べ機能を備えた検査体系 - Google Patents

検体の下調べ機能を備えた検査体系

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Abstract

(57)【要約】 検体の下調べ及び検査体系が開示されている。体系は、技能者が検体を正式に選別する前に、技能者による下調べのために一組の予備知識を与える−情報を提供する、有益な下調べ段階を含む。下調べ段階は、問題となっている検体の核心に触れる情報を技能者が都合よく展望出来るようにする。それによって下調べ段階は、選別作業中の技能者の注意を検体の診断上意味の有る局面に向けるよう、予備知識を与えるか、又は集中させる。本発明は他の型の検体や試料の検査にも同様に拡張できるが、頸管スミア選別に関連して特に有益である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、検体又は試料の検査体系に関する。特に本発明は、操作者が人手で
多数の個別検体を検査し、"疑わしい"又は異常な検体というような個々の部分集
合に分類する体系的方法に関する。此処で用いられているように、用語 "検体"
は医学的又は生物学的検体のみに限らず、全体としての或る群の個々の標本や一
部分にまで拡張出来る。
【0002】 本発明は、例えば組織学的検体(即ち、解剖病理学におけるような組織に基づ く)の検査、細胞学的検体(即ち、細胞検査技師、細胞病理学者、細胞遺伝学者、
血液学者、神経科学者、等によって分析される(体腔液、排泄尿、唾液、および 婦人科医学的器官から採取されるような)細胞試料)の検査、集積回路の製造工程
でのシリコン・ウェハーの検査、およびその他の材料の検査工程、のような種々
の状況下で特に利用されるものである。典型的な筋書きでは、検査者は人手で毎
日多数の検体の検査、分析を行ない、検体がある予め定められた基準から偏倚し
ているか否かを決定しなければならないことになっている。異常検体が同定され
ると、更に詳細な調査が必要である。引き続く更に詳細な調査は、パパニコロー
試験における病理学者のような特別の専門的能力を持った調査者を必要とするで
あろう。通常の場合は、大部分の検体は "正常" 又は "正常範囲内"("WNL")と考
えられるので、綿密な調査を追加する必要はない。しかしこの検査および分析の
詳細さと範囲の広さゆえに、追加される上記の綿密な調査は不幸にも非常に時間
がかかり、骨が折れ、且つ費用のかかる方法になる場合がある。
【0003】 実例として、本発明を子宮頸管塗抹標本(以下頸管スミアと呼ぶ)分析のような
細胞学的検体分析の状況下で説明する。女性から規定通りに採取された頸管スミ
アは、前癌変化及び/又は癌の初期段階の検知を容易にし、癌や関連する異常状
態が悪化又は進行して、患者の予後に否定的な影響をもたらす機会を減少させる
。頸管スミアは先ず患者から膣、子宮頸管、及び内頸管の組織を採取して調合す
る。試料は次いでスライドに例えばアルコール固定法によって固定し、顕微鏡分
析を可能にするため適切に染色される。
【0004】 しかし、従来の頸管スミア法は多数の細胞(典型的には一頸管スミア当たり50,
000から300,000個の細胞) をもたらすので、正確で高感度の診断を困難にする炎
症性又はその他の物質によってしばしば不明瞭にされる場合があり、限界が在る
ことを理解できるであろう。頸管スミア法は空間的に不均一に細胞を沈積させる
ので、例えば図8に示すように、視覚的に分析するのが困難で且つ時間を消費す
るため、更に制限されることになる。
【0005】 頸管スミアの代替として、例えば、AutoCyte 社又は Cytyc 社製の装置を使っ
て調合し、検体は液体-基剤又は単一層調合の形態をとることが出来る。このよ うな検体調合の一つの方法は、例えばガラス製の顕微鏡スライド上に沈積する前
に、細胞を分離するのを遠心分離に依存するものである。もう一つの方法は制御
された孔寸法分布を有する濾紙による検体の物理的濾過に頼るものである。後者
の探究手法の一例はCytyc社のThinPrep(登録商標)装置及び方法である。
【0006】 Cytyc社のThinPrep(登録商標)試料調合は、一般に、平均試料細胞直径より は小さいが細胞性その他の残骸を通すには十分な大きさの孔を有する濾紙で、試
料を濾過することから構成される。一つの実施態様においては孔径は40から50ミ
クロンである。濾紙は試料細胞を破壊するような、ざらざらした端部又はその他
の様相を持たないのが望ましい。濾過に際して、試料細胞は濾紙の表面に残るが
、残骸は通過し、濾紙表面に試料細胞が富化され残骸が激減する結果となる。濾
紙表面は次いで顕微鏡スライドの上に押しつけられ、試料細胞が濾紙表面からス
ライドへ転写される。この結果として細胞の単一層から成るスライドになり、ス
ライドより小さい面積の濾紙を使うことにより試料細胞の濃度は高くなり、細胞
検査技師によるスライドの分析の妨げになる細胞性その他の残骸が実質的に存在
しなくなる。Cytyc社のThinPrep(登録商標)試料調合方法はこのようにして、 例えば図9に示すように、細胞性円盤(CD)内に空間的により均一な細胞の分布を
提供する。
【0007】 実際には、検体が調合されると、検体内にあるかも知れない細胞異常性の同定
及び検体の妥当性の決定を目的として、スライドは高度の技能者("細胞検査技師
")によって選別される。細胞検査技師は細胞異常性を有すると考えられる各検体
に関する記録を発行する。次いで細胞検査技師は彼又は彼女の知見の記録と一緒
に検体スライドを、更なる検査と最終検体診断のため、熟練細胞病理学者(即ち 専門的内科医)に提出する。
【0008】 頸管スミア検体を選別するために、細胞検査技師は一般に頸管スミアを含む頸
管スミア・スライドを顕微鏡で見て癌細胞又は他の異常状態を示す細胞を検知す
る。しかし、癌細胞は他の正常に見える検体の数千箇所分の一しにしか現れない
こともあるので、細胞検査技師は、有効な(即ち正確な)決定をするためには一般
にスライドの全区域を検査しなければならない。更に、検体スライドの多くの部
分が細胞をまったく含まないこともあるが、細胞検査技師はこれらの区域も少な
くとも関連(即ち、診断上意味の或る)物質が存在しないことを決定するために検
査しなければならない。勿論、癌にかかった又は異常な細胞の存在を確認するた
めに検体を完全に選別する工程は、困難で、間違えやすい傾向があり、且つ費用
がかかるものである。それにもかかわらず、細胞検査技師は年間20,000スライド
以上を検査して、検体が正常範囲内であるとして分類し、異常性を同定し、病理
学者が頸管スミア検体を診断できるようにしていることが知られている。多くの
場合において、この検体の検査速度は、一部は、分析した検体の数に基づく競争
のような財政上の利害関係によって強く影響されている。
【0009】 細胞検査技師による検体の第一の検査(即ち、選別)に基づいて、細胞検査技師
は検体が前癌又は癌細胞のような疑わしい物質を含むか、又は検体が見かけ上正
常範囲内にあるかを決定する。一般的に、統計的に言えば、"疑わしい" 及び "
異状" 検体は米国の自覚症状の無い女性を選別している研究所で頸管スミアの約
5%から10%を占めるであろう。残りの統計的に95%から90%の方は細胞検査技
師によって見かけ上正常と分類されている。
【0010】 もしも或る検体が十個中一個又は数千個中数百個の良く保存され良く染色され
た癌細胞を含むならば、細胞検査技師は検体が疑わしいか、又は異型であるか、
又は異常であることを見つけるはずである。検体をこの選別工程において異常で
あると正しく同定するのに失敗することは、癌を検知されず且つ処置されない状
態に放置することになり究極的に患者の死を招く可能性があるので破滅的である
【0011】 細胞検査技師は全ての "疑わしい"、又は "異型"、又は "異常" 検体を詳細な
検査と最終診断及び細胞検査技師の記録及び知見を考慮に入れて "署名して提出
する"ために病理学者に回す。病理学者の最終目標の一つは、問題の検体を分析 して医学的な高度の知識に基づいて検体が癌又は前癌細胞を含むか否かを決定す
ることである。実施するに際して、病理学者は誤った否定的診断及び誤った肯定
的診断を最少にするよう努力しなければならない、それは誤った否定的診断が癌
を検知されないままにし、一方誤った肯定的診断が不必要又は不適切で、有害、
且つ費用のかかる化学療法又は類似の癌処置をする結果になる可能性があるから
である。
【0012】 細胞検査技師が "見かけ上正常" と判断する検体の多くが正常範囲内と分類さ
れ、これらの検体の分析は完了する。しかし、選別工程での誤った否定的診断の
可能性を最少にし、選別品質能力に問題がある細胞検査技師を確認するために、
少なくともこれらの検体の一部を細胞検査技師によって第二の選別又は”再選別
”することが必要である。米国では、少なくともこれらの "見かけ上正常" 検体
の10%が無作為に選択されて、別の細胞検査技師によって品質保証のために再選
別されることが義務づけられている。
【0013】 加えて、頸管スミア選別工程における誤った否定的診断を更に最少化するため
には細胞検査技師は各検体スライドを選別するのに十分な時間を使わなければな
らない。この理由から、米国の幾つかの州では法規制により個々の細胞検査技師
が一日に頸管スミアを 100スライド以上選別しないよう制限している。他の州で
は最高一日に80スライドというような更に厳しい制限を加えている。平均一日7
時間の勤務を仮定すると、この規制は代表的細胞検査技師に平均的頸管スミア 1
スライドを4.20から5.25分以内に選別し分類させることになる。
【0014】 これらの最高値制限にも関わらず、米国において細胞検査技師により一日当た
り選別される頸管スミア・スライドの平均は50から60であり、異常細胞が存在す
るか否かを注意深く決定するため細胞検査技師は各スライドの検査に 7から 8分
以内を一般的に費やしているのに対応している。勿論、細胞検査技師は各スライ
ドの選別にそれ以上の時間をかけているので、理論的には誤った否定的過失を犯
すことはより少なくなるであろう。しかし同時に、細胞検査技師が各スライドの
選別にそれ以上時間をかけているため、一日当たり更に少ないスライドを選別す
ることになり、結果として検体選別の労力と費用が増大することになる。
【0015】 それゆえに、誤った否定的検体分類の過失の存在を最少にし、その一方で診断
の熟練者の参考のため、検体を正確に分析し且つ疑わしい、異型、又は異常な検
体に付いての有益な情報の収集に要する時間を減少させるような、より効率的な
検体選別体系に対する必要性が存在する。
【0016】 発明の要約 本発明は、問題となっている検体に関連する情報をより良く管理することによ
って、検体分析における効率改善を提供するものである。同様に、本発明は、技
能者が検体についての有益な情報を提供されている限りにおいては、一つ又はそ
れ以上の疑わしい又は異常な区域を突き止めるのに、熟練した技能者又は技師は
ガラス製顕微鏡スライド又はその他の基板上の検体の全区域を順を追って検査す
る必要がないことを認識している。
【0017】 本発明は、検体選別工程に下調べ段階を導入するものである。下調べ段階は、
問題となっている検体の核心に関する情報を技能者が簡単に調査できるようにす
る。下調べ処理装置は、技能者による迅速な分析に備えて検体に関する多くの有
益な情報を集め、測定し、整理し、保存し、情報交換し、表示する。頸管スミア
選別の場合には、この情報は、例えば患者の病歴や医学的危険因子の状況、検体
の調合に関する重要情報、同一検体のアリコートから得た試料の検体について行
なった他の試験に関する情報、及び検体のスライド上で最も疑わしい細胞の個別
画像、を含むことになるであろう。技能者は問題となっている検体が異常である
か否かに関係すると思われる情報にフラグする(即ち、電子的に印を付ける)こと
が出来る。加えて、検体を似たような特性を有することが知られている他の検体
と比較する場合に、技能者は関連する情報をじっくり見ることが出来る。このよ
うな比較は、視覚的に細胞の画像に基づく場合、又はグラフ表示、数値的データ
、又は文章による記述等に基づく場合とがある。
【0018】 この下調べ情報の提供を受けて、技能者は問題となっている検体が正常らしい
か又は疑わしいかについての経験に基づいた意見を迅速に形成することが出来る
。技能者は次いで検体の実際の選別を、例えば確立されたルーティング関数に合
わせた自動顕微鏡によって行なう。以前のデータからも又特定の検体-取得情報 からも異常性の存在を示唆する情報が見出せないので、下調べ段階から検体が、
例えば、清浄であると技能者が既に決定している場合には、技能者は検体-選別 工程を早めたり、現状の平均時間より短い時間で迅速に選別したり出来る。
【0019】 代わりに、疑わしい細胞又はその他の意味の或る情報に注意書き又はフラグし
たりして、検体が、例えば、関心事の対象であるらしいと技能者が決めた場合に
は、技能者は適切に平均値以上の時間を検体の選別に費やすことが出来る。この
下調べした情報は、所定の順序の選別機能が始まる前に、細胞検査技師をスライ
ド上の疑わしい区域に "到達させる" のにも利用できる。
【0020】 加えて、技能者が下調べ段階で問題となっている検体に伴う核心に触れる情報
を調べてフラグすると、この情報は引き続く診断の熟練者による検査のために、
技能者の注意書きと一緒に電子記録に記憶される。この記録はバー・コード又は
その他の同定用指標により検体と関連づけられる。熟練者は技能者が引用した検
体の特定領域を同定する座標を提供されているので、熟練者は技能者によりフラ
グされた情報を検体の特別に同定された領域と有益な関連づけを行なうことが出
来る。
【0021】 各検体に伴う記録中の明確にフラグした情報を含むのに加えて、本発明は選別
者の行動を監視するコンピュータ−利用装置により自動的にフラグされた実際の
選別工程に関する有益な情報を記録中に更に含むことが出来る。例えば、技能者
がかなりの時間を検体の或る特定の区域の検査に費やす場合には、本発明はその
特定の区域は関心事の対象であるかも知れないという表示を記録中に自動的に含
ませる。このようにして、技能者が検体のある領域に明確にフラグしたり又は重
要性がありうることを明確に注意書きするのに失敗しても、検査する熟練者はそ
の領域に関する有益な情報を提供される。
【0022】 本発明の目的は、検体分析の予備選別体系を提供することである。本発明の更
なる目的は、選別技能者の興味及び注意を最も疑わしいと見られる検体に、これ
らの検体の最も疑わしい情報及び区域と同時に、集中させるための体系を提供す
ることである。更に本発明の目的は、引き続く検査のために有益な、選別技能者
がフラグした情報に基づいた検体−分析情報と、選別技能者の行動に基づいたそ
れとを自動的に結びつける体系を提供することである。更に本発明の目的は、正
確、精密、且つきっちりした分析が可能な検体選別ステーションを提供すること
である。加えて、本発明の目的は、診断の正確さを失うことなく正常-範囲内の 検体(即ち、最も優先される事例)に対する選別時間を著しく減少させる装置と方
法を選別者に提供することである。
【0023】 これらは、本発明のその他の目的と利点と同様に、同業者にとっては付随する
図面を適宜参照して以下の詳細な説明を読むことにより直ちに明確になるであろ
う。
【0024】 本発明の望ましい実施態様は、付随する図面を参考にして説明されている。
【0025】 望ましい実施態様の詳細な説明 図面を参照して、図1が、本発明の予備的実施態様における体系の流れのブロ
ック図である。ブロック12において、検体が採取され、例えば1 x 2インチのカ バー・ガラスで覆った範囲を有する1 x 3インチのスライド上に調合される。ブ ロック14と16において、検体は自動装置による予備選別と細胞検査技師による目
視選別を含む細胞学的選別体系に供される。この選別工程に基づいて、細胞検査
技師は検体が疑わしいか又は検体が正常であると見られるかを決める。疑わしい
と考えられる全ての検体はブロック18の検査又は診断のため熟練者に転送される
。見かけ上正常であると考えられる検体の少なくとも10%が品質管理のため、特
に誤った否定的判断の可能性を減らすために、ブロック16 で再選別される。
【0026】 図2は、例として、本発明の予備選別及び選別工程14、16で遂行される幾つか の機能を示す。これらの工程は、組み合わされて、臨床試験所又は同様の施設で
の利用に適合させられており、望ましくは画像取込み装置100、地図作製器104、
及び自動顕微鏡-主体選別ステーション110を含むものである。
【0027】 画像取込み装置100は望ましくはカメラとフレーム取込み機で構成される。望 ましくはカメラは1K x 1K又はそれ以上のデータ配列と3級又はそれ以上のセンサ
ーを備えたCCD(電荷結合デバイス)科学級型カメラである。このようなカメラは ニューヨーク州Rochester市のコダック社から商品名ES-1で市販品として入手で き、カリフォルニア州 Sunnyvale市の Pulnix America 社からも入手できる。こ
のようなカメラは、9ミクロン又はそれ以上に精細な画素間隔を有する 9mm x 9m
m 又はそれ以上のセンサー作用面積を持つことが特徴であり、少なくとも30こま
/秒の速度で画像を取込み又は走査でき、30MHzの最低速度でデジタル出力を供給
できる。光学系は試料において約2.4ミクロンの実効画素解像度を与える。この ような解像度はここで説明した望ましい実施態様には十分であるが、他の応用に
当たっては変えることも出来る。ここで述べた仕様は特別な望ましい実施態様の
実例であって、代えることもできる。一例として、1K x 1K以上のデータ配列を 有するカメラは、各取込み画像がスライドのより広い部分を包含するので、取り
込む画像の数を少なくできる。もう一つの例として、9ミクロンより精細な画素 間隔は光学により課せられる限界に左右されるような高い空間解像度に達するで
あろう。
【0028】 カメラは、デジタル出力をフレーム取込み機(frame grabber)に提供しフレー ム取込み機はカメラから受け取ったデジタル・データを記憶するように作動する
。フレーム取込み機はPCI型のインターフェイスを備えることが望ましく、少な くとも50MHzのデータ伝送速度で特徴づけられる。加えて、フレーム取込み機は 陰影補正及び汚れ発見(blob finding)のためにデジタル信号処理を採用すること
が望ましい。望ましいフレーム取込み機はマサチューセッツ州 Woburn の BitFl
ow 社から入手できるData Raptor型のフレーム取込み機の構成をなすものである
。他の実施態様においては、フレーム取込み機はソフト・ウェアでこのような機
能を果たすよりも更に速度を上げるために、特別のハード・ウェアを用いてある
種の画像処理及び高度な機能を果たすこともある。例えば、フレーム取込み機は
、後ほど説明するソフト・ウェアによって果たされるべき幾つかの機能を遂行す
るために、デジタル信号処理回路などの特別なハード・ウェアで構成されること
がある。
【0029】 スライド102上の検体の画像取込みは、スライド102に点線で示したように複数
の同じ寸法の領域にスライドを分割し、検体のデジタル画像を一領域づつ個別に
取り込んで遂行する。各領域のデジタル画像はひとたび取り込まれるとメモリ内
に記憶され、地図作製器104で解析される。図2に示したスライドの領域は、説 明をし易くするため簡単化してある。実際には、スライドは普通図2に示したよ
りもはるかに多い領域から成っている。例えば、典型的なおおよそ75mm x 25mm の寸法のスライドはざっと 50mm x 25mm の面積が検体によって占められている 。このようなスライドは約 2.5mm x 2.5mm の互いに重ならない約200の領域を含
んでいる。
【0030】 望ましい実施態様においては、地図作製器104は半導体、磁気、又はその他の 記憶装置に記憶されたソフトウェア・プログラムとして組み込まれており、汎用
デジタル・コンピュータで稼動される。このようなスライド-地図作製器の一つ は、イリノイ州シカゴ市のAccuMed International社から入手できるTRACCELL( 登録商標)装置である。地図作製器104は取り込んだデジタル画像の自動画像解 析を遂行する。例えば、地図作製器は細胞学的物質の存在を各領域について自動
的に解析するように作動する。なんらかの細胞学的物質が検知されると、その領
域は地図作製器によって "選別可能" 領域として明示される。他の例として、試
料が分析に対して十分な状態にあるか否かのような全体としての検体に関する予
備的測定を行なうように、TRACCELL装置を構成することが出来る。次いで、不十
分な試料は同定されると、引き続く分析は行なわずに戻される。
【0031】 ブロック106で示されるようにスライド102の全ての領域が取り込まれ解析され
ると、地図作製器104はブロック107で示すように複数のタイルを発生する。表示
を簡単にするために、これらのタイルは選別ステーション110のスライド102の中
で円として示してある。各タイルは選別ステーションで顕微鏡を使って細胞検査
技師が検査するために選んだ視野に対応するであろう。集合的に、タイルは細胞
検査技師による検査が必要であると地図作製器が決めた細胞学的物質を取り囲ん
でいる。この理由により、当業者が認めるであろうように、選別効率を更に改善
するため、六角形など、他のタイル形状を代わりに採用してもよい。
【0032】 地図作製器104は、対象とする各タイル又は検体領域に空間スライド座標(ス ペイシャルスライド座標)を割り付け、指定された検体区域の顕微鏡的表示に最
適の道筋を限定するルーティング 関数を展開する。地図作製器は次いで選別ス テーション110にその座標を伝える。選別ステーションは電動式載物台付顕微鏡 と焦点駆動部品とを含み、それぞれはコンピュータ制御、人間工学入力装置を使
って操作者により、又はコンピュータと人手による制御の組み合わせによって操
作される。選別ステーションはデータ・リンクを介して地図作製器104と結合さ れ、地図作製器から一連の座標を受け取ると、地図作製器によって展開されたル
ーティング関数又はルーティング・パターンに従って地図作製器によって指定さ
れた区域の顕微鏡視野を表示する。
【0033】 望ましい選別ステーションは、イリノイ州シカゴ市のAccuMed International
社製造のACCELL(登録商標)検体選別ステーションである。図3はこのステーシ
ョン110の一つの望ましい実施態様を示し、ステーションは自動化された電子及 び光学画像顕微鏡(又はビデオ顕微鏡)210を含み、顕微鏡には電動式載物台214、
電動式焦点駆動器(示してない)、及び電動式対物レンズ台220が備え付けられて いる。自動顕微鏡210は日本国東京都のオリンパス光学社から入手可能なオリン パスBX-40顕微鏡が良く、電動制御で個別に選択出来る一組のレンズ216を備えて
いることが望ましい。選別ステーション110はスライド自動送り装置218、スライ
ド保持器219、バー・コード読取り印刷機221、及び光源222を備えている。電動 式載物台214は図3にY-軸と示した方向に沿って動く。スライド保持器219の方は
電動式載物台214に連結され、図3にX-軸と示した方向沿って動くよう電動化さ れている。ステーション110内部の制御基板は電動式載物台とスライド保持器の 操作及び動作を制御する外部信号を受け取り、検体スライド102を顕微鏡レンズ2
16に対し二次元的に自動で移動させる。
【0034】 望ましい実施態様においては、画像取込み装置100のカメラは顕微鏡210の上部
のビデオ窓に取り付けられ、細胞の画像を取込み且つスライド102を顕微鏡とカ メラの間で動かす必要がないようにするのが望ましい。地図作製器104は、今度 は、ローカル・エリア・ネットワーク又はその他の同様な手段によって選別ステ
ーションに結合されている。地図作製器及び画像取込み器の物理的構造も地図作
製器の選別ステーションへの結合の様式もいずれも決定的なものではないが、こ
のような配列は地図作製器を物理的に選別ステーションから分離させ且つ地図作
製器を複数の選別ステーションと情報交換させる。地図作製器と選別ステーショ
ンを結合する代わりの配列方法、例えば直接的直列リンク(ディレクトシリアル
リンク)など、は当業者にとって本発明の開示から考えて明白であろう。
【0035】 スライドを検査するために選別ステーション110 を使おうとする細胞検査技師
はスライド又は一群のスライドをスライド運搬台に挿入し、次いでそれをスライ
ド自動送り装置218に装入する。装置は自動送り装置からスライドを引き出して バー・コード読取り器221でスライド上のバー・コードを走査する。走査したバ ー・コードで決定されたスライドの身元が、装置によって地図作製器104からの 座標情報を検索するのに使用される。スライドは次いで自動送り装置から載物台
の上に運ばれ、地図作製器から受信した座標にしたがって位置決めされる。
【0036】 細胞検査技師は、彼又は彼女が選別ステーション110に現れる視野を検査する 速度を設定することができる。細胞検査技師は、例えば、自動化された検査工程
を加速、減速、又は停止させることができる。自動検査の方式は使用者により自
由に変えることができる。この方式は、例えば、停止して選別を繰り返す、連続
的選別、及びゆっくりした選別、を含む。加えて、細胞検査技師は、例えば確立
されている検査経路の基本形に制限されないで、問題のスライドの周辺区域を検
査するために、いつでも手動検査方式への切り替えを選択できる。
【0037】 良いことには、選別ステーション110は細胞検査技師が確立されている検査経 路から離れ始めようとする時点で細胞検査技師が自動検査経路の基本形に戻れる
ようにする。このようにして、ステーション110は、細胞検査技師が正確な診断 には非常に決定的な区域を含むいかなる検体の区域も見過ごさないことを保証す
るのに役立つ。望ましい実施態様においては、部分的に地図作製器104と選別ス テーション110によって限定される選別装置は、選別過程から得られる情報や先 験的情報(患者の人口統計や病歴に関する情報のような)の記憶のため、ならびに
診断の助けになるよう熟練病理学者へ適切な結論を回送するのを容易にするため
に、データ・ベース管理装置(DMS)と有益な結合がなされることがある。DMSは、
例えば、マイクロソフト社ウインドウズの動作環境やマイクロソフト社アクセス
のような進歩したデータ・ベース・アプリケーションに適用できる十分な記憶及
び演算能力を有する、プログラム化汎用卓上コンピュータの構成をとるのが望ま
しい。検体を選別するとき、細胞検査技師が例えば検体のある区域についての記
録を入れると、これらの記録は地図作製器により供給される対象区域の空間座標
と一緒に(データ・ベースの関係に置いて)DMSに記憶される。
【0038】 引き続く診断において、例えば、DMSの中に記憶された対応する情報に到達す るためにスライドに付けられたバー・コード又はその他の身元確認コードを走査
して、検査中の病理学者は指定されたスライド又はスライドの区域に対応する記
録に到達できる。このようにして、いったん検体が熟練した診断を受けるために
病理学者に回されると、病理学者は細胞検査技師の記録、患者の人口統計と病歴
のような各種の先験的情報、及び対応する検体領域又は対象領域を参考にするこ
とが出来、これらは同時に又は引き続いて視覚化される。
【0039】 図4は、本発明の改善した実施態様による体系の流れのブロック図を示す。図
4のブロック20で、先ず検体が採取され調合される。工程22で、検体がTRACCELL
(登録商標)装置のような画像取り込み装置及びスライド地図作製器による予備
選別に供される。望ましい実施態様においては、この自動予備選別工程が、更に
以下に吟味されるように、改善される。
【0040】 本発明の望ましい実施態様に従って、ブロック24での自動予備選別工程の後で
細胞検査技師は、ブロック26で実際に検体の選別をする前に、検体の下調べを行
なう。この下調べは検体が正常か異常かに関係が無い意味の無い情報や "雑音"
には細胞検査技師が焦点を合わせないで、重要な検体-関連情報に細胞検査技師 の注意を集中させるように整えられている。この下調べ段階の目的は、細胞検査
技師の注意を診断上意味のある情報に向け予備知識を与えることによって、細胞
検査技師の引き続く選別における誤った否定的診断の可能性を最少にすることで
ある。この下調べ段階のもう一つの目的は、検体の特別な区域に関する診断病理
学者による検査のために、検体についての適切な情報を細胞検査技師がより簡単
に収集できるようにすることである。
【0041】 下調べ段階24に於ては、本発明は細胞検査技師による考察のための多種の有益
な情報を細胞検査技師に提供する。この情報はどのような形で亦どのように便利
な様式によって細胞検査技師に与えられてもよいだろう。一般的に言って、本発
明はこの仕事をする下調べ処理器を包含する。下調べ処理器又は”予備処理器”
はファイル・サーバとインターフェイス又は接続され、検体についての関連する
情報に対する電子的入口を提供する。あるファイル・サーバが特定の細胞学研究
所又は遠隔地の研究所で選別される検体の核心に触れる情報の一部又は全部を貯
蔵し、多様な "クライアント"の下調べ用ワークステーションへ適切なデータを 表示するよう供給する。本発明の一つの実施態様においては、地図作製のような
予備選別機能を果たすのと同じコンピュータ処理プログラムによって実行される
ソフトウェア・ルーチンによって予備処理機能が成し遂げられるであろう。加え
て、この下調べ用表示ワークステーションは、ACCELL(登録商標)ワークステー
ションなどの選別ステーションとして用いられる装置内に、一緒に合体されてい
ても良い。
【0042】 独立装置として設計されているか又は選別ワークステーションの一部として合
体されているかに拘らず、本発明によって熟慮された下調べ用ワークステーショ
ンは少なくとも一台のコンピュータ又はビデオ表示装置、又は観察者に検体につ
いての適切な情報を伝えるその他の機構を含むことが望ましい。ワークステーシ
ョンは人手で制御され、細胞検査技師が下調べ段階で表示された特に核心に触れ
る情報にフラグする(旗立する)ことの出来る機構を提供する。例えば、細胞検
査技師が下調べ情報を調べるときは、彼又は彼女は下調べ用ワークステーション
でマウス又はその他の選択装置を操作して、問題の検体が正常、疑わしい、又は
異常であるかどうかに関係のあると見られる幾つかの情報にフラグする。細胞検
査技師が幾つかの情報にフラグするか、又は予備処理装置が後で説明するように
問題の検体についての適切な情報を発生すると、病理学者による再検査に便利な
ように、その情報は自動的に検体と組になった電子的データベース記録に追加さ
れる。
【0043】 加えて、ワークステーションはバー・コード読取り器及びバー・コード又はそ
の他の指標を走査する機構を備え、細胞検査技師に特定の検体に伴う下調べデー
タを提供することが望ましい。この目的のために、結局下調べ用ワークステーシ
ョンは上で説明したACCELL(登録商標)などの選別ステーションの一部として合
体されており、ACCELL(登録商標)選別ステーションのバー・コード読取り器22
1は、検体スライドに付けられたバー・コードを読み取ることにより分析中の検 体の核心に触れるデータの下調べを始める役をする。
【0044】 使用に際して、予備処理装置はその下調べ情報の一部を外部のデータベース又
は直接データ入力のような外部情報源から得ることが出来、予備処理装置は問題
の検体の直接分析に基づいた下調べ情報を発生することもある。出処に拘らず、
この情報の一部又は全部は下調べ段階の間中、細胞検査技師による調査のために
表示され、検体の診断的により意味のある様相に細胞検査技師の注意が向くよう
予備知識を与える。それ故、全てのこの情報は”予備知識を与える-情報(バイ アシング・インフォメーション(biasing-information))”と呼ばれる。
【0045】 実施例として、制限はしないが、本発明が細胞検査技師に提供する予備知識を
与える-情報は、それぞれについて後で更に詳しく説明する (1)検体の画像、(2)
患者情報、(3)現在又は過去の検査結果、及び(4)問題となっているスライド、の
ように区分されるであろう。この情報は、細胞検査技師による考察のために、図
5a 及び5b に例として描かれているように、下調べ用表示装置の一つのウインド
ウに選択的に表示されるか、又はそれとは別に複数のウインドウに表示される。
更に、この情報は、改善された画像、注釈付画像、及び種々のデータ型式の組み
合わせの比較表示、ばかりでなく、例えば、物語的記述、表、図、グラフ、デジ
タル化(電子的)画像、及び顕微鏡の視野を含む多種の表現型式の何れをとっても
良い。
【0046】 望ましい実施態様においては、問題になっている検体に関する予備知識を与え
る情報を表示する前に、予備処理装置は検体の自動画像解析を実施する。予備処
理装置は、画像取り込み装置を利用して上述したような、細胞性物質を含有する
検体の領域の同定及び、試験には不十分な検体を信号で知らせることなどの多く
の画像処理機能を果たす。加えて、予備処理装置は細胞検査技師にとって関心事
の対象となると見られる検体領域を同定し且つ下調べ表示が出来るよう特別に設
計した機能を果たす。そうするには、予備処理装置は疑わしい細胞を含む視野を
探して、検体領域の記憶されたデジタル画像を解析することが望ましい。予備処
理装置は、重大さ又は関心の大きさの順に順序付けした検体内の特定の細胞又は
細胞の塊を、領域を一つづつ、同定し且つ描写するバッファ記憶装置を構築する
【0047】 特に、予備処理装置は、検体が関心事の対象である可能性を示唆する指定され
た範囲内に入るような細胞性の特徴を有する画像を探して、各デジタル化された
画像を連続的に走査する。これらの特徴は、例えば、指定された寸法、形状、色
調、光学的密度(灰色水準範囲)、肌理、及びトポロジー(他の細胞に対する相対 的構造)及びこのような特性値の組み合わせを包含する。加えて、予備処理装置 は検体の特定の領域が関心事の対象であるかどうかの決定の核心に関する他の因
子も考慮に入れる。これらの因子は、例えば、試料を採取した患者が癌又はその
他の病気に対して特に危険な状態にあることを示すような、患者の病歴及び人口
統計に関するデータを包含する。これらの情報は、さもなければ細胞検査技師に
対してほとんど関心事の対象にならなかった或る細胞又は視野画像が、関心事の
対象になるらしいことを予備処理装置に自動的に信号で知らせる。それ故、予備
処理装置は、このような情報に基づいて、検体の種々の領域が関心事の対象であ
る可能性の水準を調整することが出来る。
【0048】 これらの特性値の自動分析に基づいて、予備処理装置は各画像及び/又は各視
野に対する異型性又は複合体性指数を計算する。次いで、予備処理装置は、望ま
しくは異型性又は複合性の大きさの順に、潜在的異型性又は複合体性の異なった
水準を有する細胞又は視野に伴う細胞又は視野の位置の指標をバッファ記憶装置
に記憶する。加えて、予備処理装置は各確率算定値の信頼水準の指標、例えばあ
る領域が関心事の対象である(例えば、異型性又は複合体性である)ことは80%確
かである、又はその結論は20%だけ信頼出来ると言った指標、を計算し且つ記憶
することが出来る。
【0049】 例えば図10及び11を比較すると、図11は多重-変数パターン認識技術に基づい て、細胞性か又は無関係な物体かが明確に認識できない物体を含有しているので
操作者に提出されるべき円形の視野を示す。最も疑わしさの高い(例えば、異型 及び/又は癌細胞)細胞性物体が、この図では拡大された黒い点として印を付け られている。僅かに95の視野だけが細胞検査技師である選別者に提出されている
ことに注目すること。
【0050】 予備処理装置は、試料内の細胞又は視野の潜在的異型性を同定し且つ順序付け
するのに、ある型の検体の空間分布についての適切な先験的情報を利用すること
がある。例えば、検体がThinPrep(登録商標)スライド(例えば、図9に示すよ うに)などの単一層調合である場合は、スライドの平面図形は高い細胞密度の区 域(細胞性円盤のような)、中程度の細胞密度の区域(にじみ帯域のような)、低い
細胞密度の区域(環状輪のような)、及び極-低い細胞密度の区域(境界模様の外側
の区域のような)を包含する。例えば、このような調合による環状輪内の物体は 細胞性円盤内の物体より一般的に変質していることが多い(例えば、人工物)こと
が知られている。結果として、予備処理装置が細胞質円盤内と環状輪内に実質的
に同じ細胞異型の確率を持つ物体を発見した場合、予備処理装置は細胞性円盤内
の物体のほうが実際に異常である又は複合体である可能性が高いと正当に結論づ
けるであろう。
【0051】 加えて、望ましい実施態様においては、予備処理装置は診断的に意味のある画
像の下調べ表示を容易にするために、バックグラウンド画像から異型性又は疑わ
しい細胞又は視野の画像を分離する。例えば、予備処理装置は、特定のデジタル
画像内の細胞又は視野の位置を同定し、自動画像処理によって、対象区域周辺の
バックグラウンドを排除し、細胞又は視野画像の輪郭を改善する。予備処理装置
は電子的に分離された画像とモザイクとを組み合わせて、バックグラウンド画像
又は "雑音" 無しで、試料からの細胞性物体からなる人工的又は実際の検体又は
視野を形成する。代わりに、予備処理装置は、細胞又は視野の視覚的状況を有効
に維持するために、特に関心の対象となる区域を目立たせる一方、バックグラウ
ンド区域は暗くすることもある。この工程は記憶した検体のデジタル画像を一回
以上通過させることが要求される。
【0052】 更に加えて、予備処理装置は下調べ段階を改善するためにそれ以外の機能を果
たす。例えば、予備処理装置は核心に関すると見られるような幾つかの情報に自
動的にフラグするように設計されている。例えば、予備処理装置は、疑わしい採
取法、固定、又は染色が原因でどういうわけか不十分な状態になっている検体を
同定するように設計されている。このような検体を完全に排除するというよりは
、予備処理装置は、採取が不十分な状態であった事実を示すためにフラグする。
もう一つの例として、予備処理装置は検体内の細胞の塊を同定して、検体のこの
ような範囲を適切と見られるとしてフラグするように設計されている。
【0053】 予備処理装置が分析中の検体の核心に関する検体画像及びデータの最初の処理
を完了すると、下調べワークステーションが細胞検査技師による検査のために予
備知識を与える-情報を表示する。上に示したように、このような情報の一つの 区分は検体の画像である。この点に関して、予備処理装置は細胞検査技師による
考察のために下調べワークステーションに見かけ上 "最も異型性の"、"最も怪し
い"、又は "最も複合的な" 領域(細胞又は視野)を表示するのが望ましい。図5 及び6に描かれているように、例えば、予備処理装置はもっとも怪しい物体又は
視野の予め決められた数の格子を表示する。代わりに、予備処理装置は上に述べ
たようにモザイク又は実際の検体(又は視野)を表示することもある。これらの画
像は上に論じたように、バックグラウンド画像を除くか暗くして個々の細胞又は
検査視野のどちらかを描くものである。加えて、予備処理装置は、この表示装置
に於て幾つかの画像を予備処理装置の自動化された結論に基づいて目立たせ(例 えば、色又は陰影付けによって)、細胞検査技師の注意を特定の物質に絞らせる 。同様に、望ましい実施態様に於て、予備処理装置は種々の個別の画像と協力し
、又は全体としての検体に関連づけて、検体の特別の外観が関心事の対象と見ら
れるという予備処理装置の結論、の信頼度を示すグラフ目盛り又は文章を表示す
る。
【0054】 結局、細胞検査技師はこれらの個別の物体のあるものをを疑わしいと同定し、
細胞検査技師は個別の画像の上に例えばマウス・ポインターをクリックして、そ
の物体にフラグする。操作者は更に検体を手動又はコンピュータ制御で物理的に
移動させ、フラグされた物体を視覚的に検査する。望ましい実施態様において、
細胞検査技師は予備処理装置に特定の細胞を明確に評価するよう要求する。加え
て、細胞検査技師は、あとの診断熟練者による再検査のために、検体記録草稿又
は個別細胞画像に結合された関連情報を入力する。
【0055】 追加される利点として、細胞検査技師がこれらの個別細胞又は視野を検査して
いる時、細胞検査技師は図7に例として示すように、その細胞を含む実際の顕微
鏡視野又は検体区域の拡大デジタル画像を見るためにこれらの画像のどれかをク
リックしたり又はその他の方法で選ぶことが出来る。この機能を提供するために
、予備処理装置は検体-地図作製装置(TRACCELL(登録商標)装置のような)と通 信して関連する視野を選別ステーション(ACCELL(登録商標)選別ステーション のような)が表示するよう命令させる。代わりに又は付加的に、実際の顕微鏡視 野は下調べ表示装置として働く同じ監視装置上に直接表示される。この方法によ
り、細胞検査技師は自身が疑わしい可能性があると見る細胞の実際の状況を素早
く検査することが出来る。
【0056】 加えて、上で示唆したように、予備処理装置は細胞検査技師による下調べのた
めに、外部データ源から及び/又はそれ自身による自動解析に基づいて予備処理
装置によって得られた、一連の適切な予備知識を与える情報を表示する。この情
報は細胞又は視野の個別画像と同じか又は違う表示装置に表示される。しかし、
望ましい実施態様においては、この情報は個別の検体画像と同じ表示装置に表示
され、細胞検査技師はその検体画像に関するその他の情報を考慮することが出来
る。
【0057】 予備知識を与える情報の一面は試料が採取された患者に関係し、例えば、疫学
的危険因子及び異常な以前の検査又は研究所試験結果を包含する。本発明の下調
べ装置を、例えば、頸管スミア試験ではなく肺癌試験に関して採用すると、予備
処理装置は患者が吸った年間の紙煙草の箱の数の表示を有効に行なうであろう。
【0058】 患者が、例えば、定められた箱数-年より多く吸っていたら、その情報は検体 が異常である危険性が高い否かに重要な関係があるので、技能者はこの情報にフ
ラグするであろう。他の実施例として、頸管スミア試験に関して、異常な以前の
試験結果についての情報は、患者の検体について以前になされた細胞DNA試験の 結果を包含する。更に加えて、患者情報は例えば、患者のほかの医療記録、家族
の病歴、及び患者の人口統計情報を含んでも良い。例えば、この情報は家族の来
歴データに基づく特定の病気に対する患者特有の危険因子を含んでもよい。
【0059】 予備知識を与える-情報の他の一面は、分析中のと同じ検体について行なった 、例えば、同じスライドの個別の区域に含まれる同一検体の一部分から得た試料
の、その他の試験結果に関係している。実施例として、検体がパパニコロー試験
選別を行なっている細胞学研究所によるHPVまたは細胞性DNA倍数体試験を既に受
けていれば、この試験の結果は細胞検査技師による検査を容易にするために下調
べワークステーションに効果的に表示される。図5bは特定の検体内の最も関心が
高いと見られる核画像の個別の一組を、同じ検体についての DNAヒストグラム及
び散布図と一緒にコンピュータ表示した実施例を示す。
【0060】 予備知識を与える-情報の更に他の面は、問題となっているスライドに関する ものである。この情報は装置自身による検体画像の解析に基づいて予備処理装置
によってフラグするか又は注を付けられた情報を含む。例えば、予備処理装置は
下調べ表示装置上の検体の特定区域が細胞の塊を含有しているのでより関心の対
象となるであろうと言う表示を包含している。問題となっているスライドに関す
る情報は、細胞学選別研究所でどの様にスライドが取り扱われたり誤って取り扱
われたか、又は検体が婦人科医学的検体に対するBethesda分類符号(Bethesda Cl
assification Code)のような規格に合致しているか、にも関係している。この点
に関して、核心に触れる情報は検体採取、固定、及び/又は染色に関係している
【0061】 例えば、検体採取に関しては、患者から取り出した試料は不十分な膣、頸管、
又は内頸管の成分を含有しているかも知れない。代わって、試料は不十分な数の
細胞を含み、したがって不十分な状態と見なされるかも知れない。これらの決定
をするために、予備処理装置は自動的に試料の記憶されたデジタル画像を解析し
、試料が完全な試料中に存在すると期待される細胞を欠いているかどうかを決定
する。
【0062】 検体固定に関しては、頸管スミア試験のために採取した試料は、保存のために
、取り出した直後に一般的にはアルコール中に浸漬されるか又はアルコールを噴
霧されねばならないことを、当業者は理解している。試料が正しくアルコール中
に浸漬されるか噴霧されないと、空気乾燥によって核膜が破壊されるか、クロマ
チンの構造が変化し、頸管スミア・スライドがぼやける影響を生じて試料の診断
的価値を減少させる。予備処理装置は検体の記憶されたデジタル画像を自動的に
解析して、下手な固定作業を反映している乾燥された人工物の存在を同定するよ
うに用意されている。
【0063】 染色に関しては、予備処理装置は自動デジタル画像解析技術を採用し、ヘマト
キシリンに曝されるのが多すぎたり少なすぎたりすることにより試料が過剰染色
又は過少染色されていることを決定する。代わりに、装置は、十分なヘマトキシ
リンに曝されなかったことにより検体が過少染色であることを決定してもよい。
何れの場合でも、予備処理装置は細胞検査技師による検査のために染色の十分性
を同定する情報を表示する。操作者はこのような情報にフラグし、従って問題の
検体が加速選別工程を通ってはならないことを決定する。
【0064】 不十分な状態の採取、固定、又は染色についての情報を表示することによって
、細胞検査技師は不十分な検体を容易に同定し且つ注目して、病理学者の再検査
のためにその意味のある情報にフラグする。加えて、細胞検査技師が、この情報
に基づいて、問題の検体が不十分であると決定する場合は、彼又は彼女は以降の
分析無しで返却されるよう検体に付箋を付けるか、又はその検体を熟練した病理
学者に診断のため回送する。
【0065】 更に、細胞検査技師が下調べワークステーションに表示された予備知識を与え
る-情報を検査し、特に彼又は彼女が個別の細胞又は視野画像の格子を下調べし ている時、予備処理装置は細胞検査技師が検体を解析し且つ順位付するのを助け
るために参考用のデータベースに接触させる。予備処理装置は他の検体について
の情報を含むデータベースを装備しているか、又は近接又は遠隔のデータベース
に接続されている。このデータベースは下調べのために細胞検査技師に提供され
る情報に似たある種の付随的情報を特別な細胞特性に関連づける。細胞検査技師
が対象となっている個別検体画像に注目すると、細胞検査技師は他の似た細胞に
ついての情報のための関連データベースに問い合わせるか、又は予備処理装置が
自動的にデータベースからの適切な情報を表示するように用意されている。そう
することで、予備処理装置は細胞検査技師によって現在フラグされている情報に
基づいて好都合な捜査濾波器(サーチフィルタ)を形成する。予備処理装置はこ
うして同様の背景情報を有する似た細胞についてのデータベース情報を効率的に
得ることが出来る。
【0066】 下調べ工程の間、予備処理装置と技能者は対話をし且つお互いから学び、細胞
検査技師の引き続く検体の選別及び多分究極的には病理学者の診断においても役
立つ追加情報をお互いが得ることができる。原理的に、細胞検査技師は予備処理
装置によって表示される予備知識を与える-情報を見ることによって利益を得る が、それはこの情報が細胞検査技師の注意を検体の診断上意味のある外観に集中
させることが出来るからである。結果として、もしも細胞検査技師が下調べ予備
処理装置により提供された情報を調べた後でも、検体についての疑わしい又は注
目に値する何物も検出又はフラグすることが出来なけい場合は、細胞検査技師は
スライドを見るのに大した量の時間を費やす必要はない。代わりに細胞検査技師
は検体がおそらく90%から95%正常であると見なし、且つ細胞検査技師はスライ
ドを迅速に細胞異常性について選別してよいであろう。代わりに、もしも細胞検
査技師がこの予備選別工程に於てなんらかの異常の可能性を検出するか、又は異
常性の存在を示唆する情報にフラグした場合は、潜在的に異常であるこの事例で
は細胞検査技師は選別に平均以上の時間を正当に費やすことであろう。このよう
にして、本発明は実際の選別中に細胞検査技師の注意を最も疑わしい又は異常と
見られる検体に有効に集中させる。一方、本発明は細胞検査技師が正常範囲内と
見られる検体の選別に不必要に過剰な時間を費やすのを避けさせることが出来る
【0067】 加えて、予備処理装置は問題の検体についての意味の在る情報を細胞検査技師
の行動又は動作から学ぶことが出来、且つ予備処理装置はこの情報を--予備処理
装置が検体から及び/又は外部データから集めたその他の情報に加えて--細胞検
査技師による効率的選別に備えて利用することが出来る。例えば、ある段階では
、この情報は細胞検査技師が特定の検体領域の分解図を要求した、又は特定の検
体領域と比較するための参考データベース情報を要求したといった簡単な事実で
あってもよい。細胞検査技師が特定の検体領域に対してこのような行動をとった
という事実を知ることは、予備処理装置に対してその領域が細胞検査技師にとっ
て意味が有るという信号を発信する。
【0068】 もう一つの段階では、予備処理装置は問題の検体の潜在的に重要な区域につい
ての情報を、下調べ工程における細胞検査技師の動作傾向を監視することで獲得
するであろう。この点に関して、細胞検査技師の反応の一部が、たとえ無意識で
あっても、問題の検体の重要な面についての情報を伝達する。これらの細胞検査
技師の反応は、例えば、下調べスクリーンを見ている細胞検査技師の目の動きの
傾向、特別な予備知識を与える−情報に細胞検査技師の目が集中した時間、及び
細胞検査技師の瞳孔の拡張を含む。一実施例として、細胞検査技師の目が急に有
る検体領域の特別な画像に向けられるか又は集中したら、新しく焦点が有った領
域は検体の診断上重要な区域であろう。
【0069】 本発明の望ましい実施態様において、細胞検査技師による下調べの時と同様に
予備処理装置が自動予備処理により集めた情報に基づいて、予備処理装置は次に
選別ステーションでの検体の一部分の自動顕微鏡表示を容易にするためにルーテ
ィング関数を発生する。上に述べたように、このようなルーティング関数又はル
ーティング・パターンは予備選別中に記録された検体スライドの空間座標に結合
されている。望ましい実施態様に於ては、予備処理装置は各種の評価基準の何れ
かにルーティング・パターンの基礎を置いている。この評価基準は例えば、前も
って確立された異型性又は複合性の大きい順に並べた順序、細胞検査技師が下調
べ時に関心の対象であるとしてフラグした領域、及び/又は破片を含むか又は過
剰染色又は過少染色された領域のように予備処理装置が疑わしいと決定した領域
を包含する。
【0070】 加えて、予備処理装置はルーティング・パターンを選別ステーションでの最も
効率的な物理的表示をするよう設計している。当業者は正しく理解出来るように
、関心事の対象である度合いに基づく順番で検体の領域を顕微鏡的に表示するこ
とは、一つの領域から次へとスライドの回りを非能率に動く結果となりうる。こ
のような結果を避けるために、予備処理装置はルーティング関数が先ず関心の程
度によって次いでスライドの位置によって検体領域を区分けするように設計する
とよい。
【0071】 例えば、予備処理装置が "最も異型性の"、"最も疑わしい"、又は"最も複合的
な" と見られる 100の領域を選んだとすると、予備処理装置はこれらの領域の先
頭から25を位置によって順序付けし、次の25を位置によって、以下同様に順序付
けする。このようにして、選別ステーションは予備処理装置によって指定された
領域の一部を選別するのに、スライドの回りの動きをより少なくて済ませること
が出来る。
【0072】 その他の実施例として、検体がThinPrep(登録商標)スライドのような液体- 基礎調合であると、図11に示した視野中の細胞のようなスライド上の最も異型性
又は疑わしい細胞を見つけるのに、予備処理装置は検体の空間分布についての先
験的情報を利用することが出来、これらの区域を先ず観察者に提供する。次いで
、本発明はその他の(より疑わしさの少ない)細胞性物質を含む残りの視野へと観
察者を導くことが出来る。この階層化手法は、最も異常な細胞に選別工程のより
早い段階で出会うような順序で、選別者が液体−基礎調合上の細胞性物質を効率
的に検査できるようにする。このことは、例えば、最初に異常な細胞性物体の無
い視野を検査した後では、観察者に彼又は彼女の選別速度を上げる自信を与える
【0073】 下調べ段階から予備知識を与える-情報を提供されると、細胞検査技師は次い で検体の実際の選別を行なう。この段階では、選別ステーションは予備処理装置
によって開発されたルーティング関数にしたがって最も効率的な速度で、検体の
一部の顕微鏡的視野を表示するのが望ましい。しかし、速度や経路などの表示型
式についての究極の制御は、例えば選別ステーションに用意された制御盤、キー
ボード、又はその他の入力装置を通して、細胞検査技師の手の中に残されている
【0074】 望ましい実施態様において、例えば、ルーティング関数は対象となる領域が確
率の大きいほうから並べた順番に検体の領域を顕微鏡的に表示することを選別ス
テーションに要求できる。関心の対象となる確率が予備処理装置によって低い順
序を与えられた検体領域よりも "異型性の"、"疑わしい"、又は "複合的な" 度 合いがより高い検体領域の間で差が大きくなることを認識すると、選別ステーシ
ョンは高い確率を有する領域でより早くその他の領域ではゆっくりと経路をたど
るように予め調整することが出来る。より関心の低い領域が選別のために表示さ
れたときの速度の増加は選別工程を通じて連続的である。代わって、選別ステー
ションは、例えば、検体領域の第一の群をある速度で表示し次いで領域の他の群
を別の速度で表示してもよい。しかし、ルーティング関数に従った自動表示にも
拘らず、細胞検査技師はいつでも選別工程を止めたり手動で変化させたりするこ
とを選択できる。
【0075】 同様に、細胞検査技師は予備処理装置によって高い水準の疑わしさを有すると
順序付けられた検体領域により高い関心を持ちやすいことを認識すると、選別ス
テーションは予め定められた関心の度合を有すると決定された検体の領域を最少
の時間間隔で表示するように調整するのがよい。例えば、選別ステーションは、
"最も異型性の"、"最も疑わしい"、又は "最も複合的な" 検体領域の先頭の10の
それぞれを少なくとも3 秒間表示するように調整するとよい。選別ステーション
は次いで、細胞検査技師がいつでも自動選別工程を中断し手動で進められるよう
にして、その他の検体領域を相対的にもっと早く表示する。
【0076】 細胞検査技師は選別ステーションを、同時に又は二者択一的に望みの順序で又
は望みの速度で、検体の区域を通るように経路を設定できる。例えば、細胞検査
技師は、下調べ段階で表示された "最も異型性の"、"最も疑わしい"、又は"最も
複合的な" 細胞、物体、又は視野の一つを含む各視野のところで目立たせたり又
は選別工程を止めたりするように選別ステーションを設定できる。このようにし
て、細胞検査技師は検体領域の状況を自動的に見ることが出来る。他の実施例と
して、細胞検査技師は選別ワークステーションを、疑わしい細胞を一つ以上含む
各視野で、又は複雑な又はフラグした各視野で、自動的に止めるように便利に設
定できる。更に加えて、細胞検査技師は選別ステーションを細胞検査技師が下調
べ段階でフラグした "最も疑わしい"細胞の処でだけ止まるように、又は破片を 含有している視野又は過少染色された又は過剰染色された視野などの特定の評価
基準を満たす視野の処でだけ止まるように設定できる。勿論、当業者によって正
しく理解されるように、選別ステーションは細胞検査技師による直接入力が有る
場合もない場合もこれらの視野の一つ以上を通る経路を自動的に採るように予め
用意することが出来る。
【0077】 更に他の変形例としては、選別ステーションは細胞検査技師の入力によって最
大全選別時間を予め設定又は設計することが出来る。例えば、予備処理装置によ
って開発されたルーティング関数が与えられると、選別ステーションは予め設定
した最大時間を超えないように設計された速度で検体領域を表示できる。しかし
、再び細胞検査技師はいつでもこの自動選別を中断するか、又は最大時間の制限
無しで自動選別を続ける権限を与えられているのが望ましい。
【0078】 本発明は、更に下調べ段階で集められた情報が、選別される検体画像と一緒に
、選別段階で細胞検査技師に提供されることを意図している。例えば、選別ステ
ーションは特定の視野についての適切な情報を実際の視野の隣に又はその視野に
重ねて文章又は図面で監視装置上に表示できる。加えて、選別ステーションは、
上で説明した下調べ段階の状況と同様に、関心事の対象である確率の順序づけに
おける予備処理装置の信頼度を示すスライディング・バー・スケールなどの指標
を表示することが出来る。
【0079】 最後に、下調べ段階におけると同様、本発明は選別段階における細胞検査技師
の動作又は行動を監視することを意図している。上述したように、これらの動作
又は行動は、例えば、細胞検査技師の目の動き又は細胞検査技師の瞳の拡張を含
むであろう。
【0080】 このような行動様式から集めれた情報は、後で検査のため細胞検査技師の上長
又はその他の熟練者に提供される。このようにして、熟練者はこれらの領域を疑
わしいと細胞検査技師が意識して同定した検体領域のみでなく、細胞検査技師が
潜在意識で最も重要と考えた領域も検査することになる。結果として、検体の分
析は、一層効果的になる。
【0081】 まだ更に、焦点の位置又は焦点合わせの回数などの細胞検査技師の行動様式か
ら集めた情報を記録することは、検体分析に関する更なる利益をもたらすであろ
う。例えば、この情報は品質管理のため、又は細胞検査技師の訓練、教育、及び
技量検定検査のために使われる。更に、このような情報は、観察者の状態や行動
に対応する各種の先制行動を容易にする。一般的な例として、観察者が身震いし
ているという気配は暖房温度を上げる必要性を信号で伝えることになろう。
【0082】 本発明の望ましい実施態様が示され且つ説明された。しかし、以下の特許請求
の範囲によって定義されるような本発明の精神と範囲から逸脱することなく、本
発明に対して変化と修正がなされることは理解されるであろう。
【0083】 例えば、本発明は頸管スミアと関連した用途に限定されず、他の検体検査過程
に拡張できるであろう。この点を考慮すると、他の検体調合方法及び器械の使用
は、本発明に従って観察者により下調べされる先験的情報を異なったものにする
かも知れないことは、正確に理解されるであろう。
【0084】 本発明は、TRACCELL(登録商標)地図作製器及びACCELL(登録商標)選別ステ
ーションのような自動選別装置と関連した用途に限定されるものでもない。本発
明は、既成の顕微鏡ルーティング・パターンに案内されるもので有ろうと無かろ
うと、手動の検体選別装置に拡張してもよい。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の予備的実施態様の工程を示すブロック図である。 図2は、本発明で予備選別及び選別装置に装備される構成要素及び遂行される
機能を示す流れ図である。 図3は、本発明で採用される自動顕微鏡-主体選別ステーションを図示したも のである。 図4は、本発明の望ましい実施態様における工程の流れのブロック図である。 図5a及び5bは、本発明の望ましい実施態様に従って下調べ監視装置に表示
された多項目情報窓を図示したものである。 図6は、本発明の望ましい実施態様において表示された個々に分離した細胞画
像を図示したものである。 図7は、本発明の望ましい実施態様において対象細胞性物質を含む顕微鏡視野
を図示したものである。 図8は、従来の”頸管スミア(Pap smear)”頸管細胞学スライドを図示したも のである。 図9は、Cytyc社のThinPrep(登録商標)頸管細胞学スライドを図示したもの である。 図10は、細胞又はその他の光-吸収物体で占められた細胞性円盤内の区域が図 示されている。 図11は、疑わしい細胞性物質を同定するためのThinPrep(登録商標)細胞質円
盤内の座標と視野を図示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 ドマニク、 リチャード エイ. アメリカ合衆国 60048 イリノイ州 リ バティヴィル リースリー コート 30908 Fターム(参考) 2G045 AA24 CB01 CB15 CB30 FA11 FA16 FA19 GB10 GC12 GC30 JA01 JA04 JA07 2G051 AA90 AB20 AC04 EA12 EC07 EC10 ED21 GD01 GD02 GD03 GD10

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順に、以下の工程から構成されることを特徴とする、検体観
    察者が検体を分析するのを補助するための方法、ここで前記検体は複数の領域を
    規定している: (a) 複数の前記領域に関する一組のデータを機械に取り込むこと; (b) 前記観察者による下調べのために、前記領域が関心事の対象となる確率の
    算定値に従って規定された前記領域の第一の部分集合、を包含する一組の予備知
    識を与える-情報を表示すること、これによって前記観察者の前記予備知識を与 える-情報の下調べにより前記観察者による前記検体の引き続く選別作業が予備 知識を与えられる; (c) 前記観察者による選別のために、前記領域の第二の部分集合を表示するこ
    と。
  2. 【請求項2】 複数の前記領域に関する前記一組のデータが個別の検体領域
    のデジタル画像から成り、且つ、前記一組のデータを取り込むことが前記デジタ
    ル画像を得るために前記検体を走査することから成ることを特徴とする、請求項
    1の方法。
  3. 【請求項3】 前記領域が関心事の対象となる可能性の程度に従って前記複
    数の領域を順序付けることを更に包含することを特徴とする、請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の領域を順序付けることが、各領域によって規定さ
    れる物体が予め定められた特性値を超えるか否かを決定するため前記複数の領域
    内の各前記領域を解析することから成ることを特徴とする、請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 前記検体が頸管スミアから成り、且つ、各領域に対して、前
    記予め定められた特性値が寸法、形状、色調、光学的密度、肌理、及びトポロジ
    ーから構成される群から選ばれた細胞性特性から構成されることを特徴とする、
    請求項4の方法。
  6. 【請求項6】 前記検体が個々の患者に対する頸管スミアから成り、且つ、
    前記各領域を順序付けることが、前記個々の患者に関する情報に基づいて前記可
    能性の程度を調整することから成ることを特徴とする、請求項3の方法。
  7. 【請求項7】 前記個々の患者に関する前記情報が、前記個々の患者に伴う
    医学的危険因子に関する情報により構成されることを特徴とする、請求項6の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記複数の前記領域を順序付けることが、検体の既知の空間
    分布に一部分基づいていることを特徴とする、請求項3の方法。
  9. 【請求項9】 前記検体が液体基礎-調合から成ることを特徴とする、請求 項8の方法。
  10. 【請求項10】 前記液体基礎-調合がThinPrep(登録商標)調合から成る ことを特徴とする、請求項9の方法。
  11. 【請求項11】 前記検体が細胞を含有する医学的検体からなり、且つ前記
    方法が前記デジタル画像の自動画像解析を行ない、前記デジタル画像の一つによ
    って代表される一領域に含有される一つの細胞の一画像を分離することを更に包
    含することを特徴とする、請求項2の方法。
  12. 【請求項12】 背景画像から分離された前記検体内の多重細胞のモザイク
    を形成することを更に包含することを特徴とする、請求項11の方法。
  13. 【請求項13】 以下を更に含む、請求項2の方法。 複数の前記領域を前記領域が関心事の対象となる物体を含有する可能性の程度
    に従って順序付けること;及び、 最も高い可能性の程度を有する領域の一群を代表する、予め定められた数の前
    記デジタル画像を記憶すること、ここで領域の前記一群が前記領域の前記第一部
    分集合を規定する。
  14. 【請求項14】 前記一組のデータを取り込むことが、前記検体内の各領域
    に伴う空間座標の指標を記録することからなることを特徴とする、請求項13の方
    法。
  15. 【請求項15】 前記検対が患者から採取された試料から調合された頸管ス
    ミアであり、且つ、前記一組の予備知識を与える-情報が患者-特有の情報、関係
    する−試験情報、スライド−取り扱い情報、及び検体−妥当性情報から構成され
    る群から選ばれた情報を更に包含する、ことを特徴とする、請求項14の方法。
  16. 【請求項16】 前記検対が頸管スミアで、且つ前記一組の予備知識を与え
    る-情報が、関係するデータベースによって提供される検体来歴データを更に包 含することを特徴とする、請求項14の方法。
  17. 【請求項17】 前記一組の予備知識を与える-情報が、可能性の程度に従 った順序の信頼度を示す指標を更に包含することを特徴とする、請求項14の方法
  18. 【請求項18】 前記指標が、特定の領域がその領域に付随する可能性の程
    度を有する事実の信頼度を示すスライディング・バー・スケール(a sliding bar
    scale)から成ることを特徴とする、請求項17の方法。
  19. 【請求項19】 前記一組の予備知識を与える-情報が、前記検体の検体来 歴データと比較した相対的関心度の指標を更に包含することを特徴とする、請求
    項14の方法。
  20. 【請求項20】 前記一組の予備知識を与える-情報を表示することが、予 備知識を与える-情報を監視装置上に表示することから成ることを特徴とする、 請求項14の方法
  21. 【請求項21】 前記一組の予備知識を与える-情報を監視装置上に表示す ることが、前記領域の前記第一部分集合及びその他の予備知識を与える-情報の 両者を同時に表示することから成ることを特徴とする、請求項20の方法。
  22. 【請求項22】 前記検対が患者から採取された試料から調合された頸管ス
    ミアから成り、且つ、前記予備知識を与える-情報が患者-特有の情報、関係する
    -試験情報、スライド-取り扱い情報、検体-妥当性情報、及び検体-特有の情報か
    ら構成される群から選ばれた情報を更に包含する、ことを特徴とする、請求項20
    の方法。
  23. 【請求項23】 前記観察者に関心事である予備知識を与える-情報を示す 前記観察者からの入力を受け取ることを更に包含することを特徴とする、請求項
    20の方法。
  24. 【請求項24】 前記観察者からの入力を受け取ることが、前記予備知識を
    与える-情報の部分集合にフラグすることから成ることを特徴とする、請求項23 の方法。
  25. 【請求項25】 前記観察者からの入力を受け取ることが、前記観察者が前
    記予備知識を与える-情報を観察している間の前記観察者の行動を記録すること から成り、それにより前記行動が前記検体の焦点となる区域を示すことを特徴と
    する、請求項23の方法。
  26. 【請求項26】 前記観察者からの入力を受け取ることが、前記観察者によ
    り提供される覚え書きを受け取ることから成ることを特徴とする、請求項23の方
    法。
  27. 【請求項27】 前記検体のある区域との関連において前記入力を記録する
    ことを更に包含し、それにより前記検体の引き続いて行なう検査に際して、前記
    入力が前記検体の前記区域と関係づけられることを特徴とする、請求項23の方法
  28. 【請求項28】 前記検体が、細胞を含有する医学的検体からなり; 前記方法が、更に、複数の前記デジタル画像の自動画像解析を行なうこと、
    及びそれぞれのこのようなデジタル画像に代表される領域に含有される或る一つ
    の細胞の画像を分離することから成り;且つ、 前記一組の予備知識を与える-情報を表示することが、更に前記領域内に含 有される前記細胞の画像を強調するためにそれぞれ選別された複数の前記デジタ
    ル画像を表示することを包含することを特徴とする、請求項2の方法。
  29. 【請求項29】 前記細胞の画像を強調するために選別された複数の前記デ
    ジタル画像を表示することが、実質的にデジタル画像全体を表示し且つ前記細胞
    の画像を目立たせることから成ることを特徴とする、請求項28の方法。
  30. 【請求項30】 前記座標に結びついたルーティング関数を自動的に発生し
    、且つ前記領域の第二部分集合内の領域を引き続いて表示する順序を指示するこ
    とを更に包含することを特徴とする、請求項14の方法。
  31. 【請求項31】 前記ルーティング関数が予め定められた判断基準に基づい
    ていることを特徴とする、請求項30の方法。
  32. 【請求項32】 前記領域の前記第二部分集合が、可能性の程度の最高値を
    有する複数の前記領域からなり;且つ、 前記予め定められた判断基準が、(1)前記検体内の各領域の位置及び(2)各領
    域が関心事の対象である事実の可能性の程度、から成る群から選ばれることを特
    徴とする、請求項31の方法。
  33. 【請求項33】 前記ルーティング関数が、前記領域が関心事の対象である
    事実の可能性の大きな方から順に並べおいて、前記領域を表示する順序を指示す
    ることを特徴とする、請求項32の方法。
  34. 【請求項34】 前記ルーティング関数が、(1)前記検体内の前記領域の位 置及び、(2)各領域が関心事の対象である事実の可能性の程度、を組み合わせて 前記領域を表示する順序を指示することを特徴とする、請求項32の方法。
  35. 【請求項35】 前記領域の前記第二部分集合を表示することが、前記領域
    が関心事の対象である事実の可能性の程度がより高い領域に対して前記領域が関
    心事の対象である事実の可能性の程度がより低い領域よりも速く前記領域を通過
    させることから成ることを特徴とする、請求項30の方法。
  36. 【請求項36】 前記領域の前記第二部分集合を表示することが、前記領域
    の第二部分集合の各領域を予め定められた時間内に表示することから成ることを
    特徴とする、請求項30の方法。
  37. 【請求項37】 前記関心事の対象となる予備知識を与える-情報の少なく とも一部が、前記領域の前記第二部分集合と関連づけて表示されることを特徴と
    する、請求項23の方法。
  38. 【請求項38】 関心事の対象となる予備知識を与える-情報の前記一部が 前記領域のデジタル画像に重ねられて監視装置上に表示されることを特徴とする
    、請求項37の方法。
  39. 【請求項39】 前記第二部分集合が前記第一部分集合である請求項1の方
    法。
  40. 【請求項40】 検体が複数の領域を規定し、各領域が細胞学的物体を含み
    、方法は以下の工程の組み合わせから構成されることを特徴とする、頸管スミア
    検体を分析する方法。 (a)複数の前記領域のデジタル画像を得るために頸管スミア検体を走査するこ と; (b)前記デジタル画像を解析して、複数の前記領域を前記領域が関心事の対象 である可能性の程度に従って順序づけすること; (c)前記領域内で可能性の程度の最も高い一群の領域を代表する前記画像の予 め定められた数を記憶すること、ここで前記一群の領域は前記検体の前記領域の
    第一部分集合を規定する; (d)観察者による下調べのために、(1)前記領域の前記第一部分集合、及び、(2
    )前記観察者による前記検体の引き続く検査が、前記検体の領域が関心事の対象 である事実の確率算定値に従って予備知識を与えられるような、一組の予備知識
    を与える情報、から構成される一組の下調べ情報を表示すること; (e)前記観察者の前記下調べ情報の観察に基づいた前記観察者からの入力を受 け取り、且つ、前記入力を引き続いて参考にするために前記検体と関連づけて記
    録すること; (f)前記領域の第二部分集合内の領域を表示する順序を指示するルーティング 関数を発生すること; (g)前記領域の前記第二部分集合を、実質的に前記ルーティング関数にしたが って、前記観察者による選別のために表示すること。
  41. 【請求項41】 検体が複数の領域を規定し、各領域が細胞学的物体を含み
    、装置は以下の機器の組み合わせから構成されることを特徴とする、頸管スミア
    検体を分析する装置: 前記領域のデジタル画像を取り込むための画像取込み装置; 前記デジタル画像を記憶するための記憶装置; (a)前記デジタル画像を解析し、複数の前記領域を前記領域が関心事の対象 である事実の可能性の程度に従って順序づけする、及び(b)前記観察者による下 調べのために一組の予備知識を与える-情報を確立する、ための下調べ処理装置 、ここで前記予備知識を与える-情報は、(1)前記領域が関心事の対象である事実
    の可能性の程度に従って順序付けられた複数の前記領域の少なくとも一部及び(2
    )患者-特有の情報、関係する-試験情報、スライド-取り扱い情報、及び検体-妥 当性情報から構成される群から選ばれた情報、を包含する; 前記観察者による下調べのために前記予備知識を与える-情報を表示するた めの監視装置;及び 前記下調べに続く前記観察者による選別のために検体区域の顕微鏡視野を表
    示するための自動顕微鏡; これにより前記下調べは前記観察者による前記選別に、前記検体が関心事の対
    象である事実の確率算定値に従って、予備知識を与えることが出来る。
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