JP2001510808A - 核酸触媒の供給のためのリポソーム組成物 - Google Patents

核酸触媒の供給のためのリポソーム組成物

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JP2001510808A JP2000503870A JP2000503870A JP2001510808A JP 2001510808 A JP2001510808 A JP 2001510808A JP 2000503870 A JP2000503870 A JP 2000503870A JP 2000503870 A JP2000503870 A JP 2000503870A JP 2001510808 A JP2001510808 A JP 2001510808A
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センプル,ショーン
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、核酸核媒、例えば血管内皮成長因子受容体(VEGF−R−1)リボザイムを生物学的システムに供給するための組成物及び方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、生物学的システム中に核酸触媒、たとえば血管内皮成長因子受容体
(VEGF-R-1)を供給するための組成物及び方法に関する。 発明の背景 触媒性核酸分子(リボザイム)は、ヌクレオチド塩基配列−特異的態様で他の
別の核酸分子を反復して分解する能力を包含する種々の反応を触媒することがで
きる核酸分子である。そのような酵素性核酸分子は、たとえば実質的にいずれか
のRNA転写体の分解を標的化するために使用され得る(Zaug, など., Nature,
324 : 429, 1986 ; Cech, JAMA, 260 : 3030, 1988 ; and Jefferies,など., N
ucleic Acids Research, 17 : 1371, 1989)。
【0002】 触媒性核酸分子とは、1又は複数の型の分子に対して反復して作用する能力を
有する、いずれかのヌクレオチド塩基含有分子を意味するが、但し酵素性核酸分
子に限定されない。制限的ではない例によれば、そのような分子は、核酸分子、
ペプチド又は他のポリマーを反復して分解することができるそれらの分子、及び
そのような核酸及び他のポリマーの重合を引き起こすことができるそれらの分子
を包含する。特に、そのような分子は、リボザイム、DNA ザイム、外部のガイド
配列及び同様のものを包含する。そのような分子はまた、DNA 及びRNA に見出さ
れる標準の分子に比較して、修飾されたヌクレオチドを包含するであろうことが
予測される。
【0003】 それらの配列−特異性のために、トランス−分解酵素性核酸分子は、ヒト疾病
のための治療剤としての約束を示す(Usman & McSwiggen, 1995, Ann. Rep. Me
d. Chem., 30 : 285-294 ; Christoffersen and Marr, 1995, J. Med. Chem., 3
8 : 2023-2037)。酵素性核酸分子は、細胞RNA のバックグラウンド内で特定のR
NA 標的物を分解するよう企画され得る。そのような分解現象は、RNA を非機能
的にし、そしてRNA からのタンパク質発現を停止する。この態様において、疾病
状態に関連するタンパク質の合成が選択的に阻害され得る。さらに、酵素性核酸
分子は、治療遺伝子標的物を有効にするために、及び/又は生物学的システムに
おける遺伝子の機能を決定するために使用され得る(Christoffesen, 1997, Nat
ure Biotech., 15 : 483)。
【0004】 天然に存在する自己分解RNAに由来する、少なくとも7種の基本的種類の酵
素性RNA 分子が存在する。個々は、生理学的条件下で、トランスでのRNA ホスホ
ジエステル結合の加水分解を触媒することができる(そして従って、他のRNA 分
子を分解することができる)。一般的に、酵素性核酸は、基質/標的物RNA への
最初の結合により作用する。そのような結合は、標的物RNA を分解するために作
用する分子の酵素性部分に接近して維持される酵素性核酸分子の基質/標的物結
合部分を通して生じる。
【0005】 従って、酵素性核酸は最初に、標的物RNA を認識し、そして次に、相補的塩基
対合を通して標的物RNAを結合し、そして正しい部位に結合されると、標的物
RNA を切断するよう酵素的に作用する。そのような標的物RNA の計画的且つ選択
的な分解がコードされたタンパク質の合成を方向づけるその能力を破壊するであ
ろう。酵素性核酸がそのRNA 標的物に結合し、そしてそれを分解した後、それは
、もう1つの標的物を見出すためにそのRNA から放され、そして従って、新規標
的物を反復的に結合し、そして分解する。
【0006】 ルボザイムの酵素性質は、治療処置をもたらすために十分なリボザイムの有効
濃度はアンチセンスオリゴヌクレオチドのその濃度よりも一般的に低いので、他
の技術よりも好都合である。この利点は、酵素的に作用するリボザイムの能力に
影響を及ぼす。従って、単一のリボザイム(酵素性核酸)分子は、標的物RNA の
多くの分子を分解することができる。さらに、リボザイムは、高い特異性のイン
ヒビターであり、そしてその阻害の特異性は、結合の塩基−対合機構のみなら
ず、また前記分子が結合するRNAの発現を阻害する機構にも依存する。
【0007】 すなわち、阻害はRNA 標的物の分解により引き起こされ、そしてその結果、特
異性は標的化されていないRNA の分解速度に対する標的化されたRNA の分解速度
として定義される。この分解機構は、塩基対合に包含されるそれらの因子の他の
因子にも依存する。従って、リボザイムの作用の特異性は、同じRNA 部位を結合
するアンチセンスオリゴヌクレオチドの特異性よりも高いと思われる。
【0008】 生存細胞中への大きな荷電された分子の輸送は、細胞の複雑な膜システムによ
り高く制限される。特異的な輸送は、ほとんどの外因性分子、たとえば触媒性核
酸を排除すると共に、栄養物又は調節分子の選択的侵入を可能にする。細胞中へ
の触媒性核酸の輸送を改良するための2種の主要方法は、ベクター又は脂質組成
物の使用である。ベクター、たとえばウィルスベクターは、いくつかの細胞型中
に遺伝子を効果的に輸送するために使用され得るが、しかしそれらは、細胞中に
化学的に合成された分子を導入するためには使用され得ない。
【0009】 他の毒性アプローチは、一端を通して核酸と及び他端を通して脂質又は膜シス
テムと相互作用する脂質、たとえばカチオン性脂質を組込む供給配合物を使用す
ることである(再考のためには、Felgner, 1990, Advanced Drug Delivery Revi
ews, 5 : 162-187 ; Felgner, 1991, J. Liposome Res., 3 : 3-16を参照のこと
)。合成核酸及びプラスミドは、それらの利用性はしばしば、細胞型特異性、ト
ランスフェクションの間の低い血清のための必要条件、及び毒性により制限され
るが、知られているサイトフェクチン(cytofectin) を用いて供給され得る。
【0010】 Bangham (J. Mol. Biol., 13 : 238-252) による1965年におけるリポソームの
最初の記載以来、医療的活性化合物の供給のための脂質基材のキャリヤーシステ
ムを開発する分野において持続した興味及び努力が存在して来た。リポソームは
、それらがそれらの細胞摂取を改良しながらヌクレアーゼ分解から生物製剤を保
護するので、魅力ある薬物キャリヤーである。
【0011】 ポリアニオン体(たとえばDNA)を供給するための1つの最とも通常に使用され
る種類のリポソーム配合物は、カチオン性脂質を含むそれらのものである。脂質
凝集体は、カチオン性脂質のみを用いて、又は脂質及び両親媒性体、たとえばホ
スファチジルエタノールアミンを用いて、高分子により形成され得る。脂質配合
物の組成物及びその調製方法が得られるアニオン性高分子−カチオン性脂質の構
造及びサイズに影響を及ぼすことは、当業界において良く知られている。
【0012】 それらの要因は、インビトロ及びインビボで、特定細胞型へのポリアニオン体
の供給を最適化するために調節され得る。バイオポリマーの細胞供給のためへの
カチオン性脂質の使用は、いくつかの利点を有する。カチオン性脂質を用いての
アニオン性化合物の封入化は、静電的相互作用のために実質的に量的である。さ
らに、カチオン性脂質は細胞膜輸送を開始する負に荷電された細胞膜と相互作用
するように思える(Akhtar, など., 1992, Trends Cell Bio., 2 : 139 ; Xu,な
ど., 1996, Biochemistry, 35 : 5616) 。
【0013】 従って、負に荷電された分子、たとえば核酸のトランスメンブラン移動性は、
カチオン性脂質又は他の透過性エンハンサーとの同時投与により著しく改良され
得る(Bennett,など., 1992, Mol. Pharmacol., 41 : 1023-33 ; Capaccioli な
ど., 1993, BBRC, 197 : 818-25 ; Ramila,など., 1993, J. Biol. Chem., 268
: 16087-16090 ; Stewart,など., 1992, Human Gene Therapy, 3 : 267-275)
【0014】 カチオン性脂質DOTMA 及びそのリポソーム配合物Lipofectin登録商標(Felgne
r,など., 1987, PNAS, 84 : 7413-7417 ; Eppstein,など.,アメリカ特許第4,89
7,355 号)の導入以来、多くの他の脂質基材の供給剤が、主に、プラスミド又は
アンチセンス分子により哺乳類細胞をトランスフェクトするために記載されて来
た(Rose、アメリカ特許第5,279,833 号;Eppand,など.,アメリカ特許第5,283,
195 号;Gebeyehu, など.,アメリカ特許第5,334,761 号;Nantz,など.,アメリカ
特許第5,527,928 号;Bailey, など.,アメリカ特許第5,552,155 号;Jesse,アメ
リカ特許第5,578,475 号)。しかしながら、個々の配合物は、それが血清の不在
下で、すべてではないが、いくつかの細胞型中にプラスミドを供給できるので、
制限された利用性のものである(Bailey, など., 1997, Biochemistry, 36 : 16
28) 。
【0015】 プラスミド供給(約5,000 〜10,000の塩基サイズ)のために適切である濃度(
電荷及び/又は質量比)は、オリゴヌクレオチド、たとえば合成リボザイム分子
(約10〜50個の塩基)のために一般的に効果的でない(Sullivan, 1993, Me
th. Enzy., 5 : 61-66) 。また、最近の研究は、アンチセンスオリゴヌクレオチ
ド及びリボザイムのための最適な供給条件は同じ細胞型においてさえ、異なって
いることを示している(Jarvis, など., 1996, RNA, 2 : 419 ; Jarvis, など.,
1996, J. Biol. Chem., 271 : 29107) 。しかしながら、スクリーニング方法に
おいて使用され得る入手できる供給ビークルの数はひじょうに制限されており、
そして多くのタイプの細胞中への核酸侵入を増強できる輸送体を開発する連続し
た必要性がある。
【0016】 Eppstein, など.,アメリカ特許第5,208,036 号は、ジアシルグリセロール基(
水不溶性)に結合される正に荷電されたコリンヘッド基(水溶性)を有する両親
媒性分子を含むリポソーム、すなわちLIPOFECTINTMを開示する。LIPOFECTINTM
、細胞にリボザイムを供給するために使用されて来た(Sioud,など., 1992, J.
Mol. Bio., 223 : 831 ; Jarvis,など.,1996、前記)。GIBCO-BRL は、もう1つ
のカチオン性脂質、すなわち一定細胞中への触媒性核酸分子の導入を助けること
ができるLipofect AMINETMを市販している(Jarvis,など.,1996、前記)。
【0017】 Wagner, など., 1991, Proc. Nat. Acad. Sci. USA, 88 : 4255 ; Cotten, な
ど., 1990, Proc. Nat. Acad. Sci. USA, 87 : 4033 ; Zenke,など., 1990, Pro
c. Nat. Acad. Sci. USA, 87 : 3655 ; 及びWagner, など., Proc. Nat. Acad.
Sci. USA, 87 : 3410 は、細胞中へのDNA の摂取を増強できるトランスフェリン
−ポリカチオン体接合体を記載する。それらはまた、造血細胞中にDNAを導入
するためにトランスフェリン−ポリカチオン体接合体の受容体介在性エンドサイ
ト−シスの特徴も記載する。
【0018】 Wu,など., J. Biol. Chem., 266 : 14338は、アシアロオロソムコイドから成
るアシアログリコプロテイン−ポリカチオン体接合体がポリ−L−リシンに結合
されているインビボ受容体−介在性遺伝子供給を記載する。細胞上に存在するア
シアログリコプロテイン受容体を通して肝細胞を特異的に標的化できる可溶性DN
A 複合体が形成された。 Hudson, など., 1996, Int. J. Pharmaceutics, 136 : 23は、細胞にリボザイ
ムを供給するために薄フィルムのポリ−(L−乳酸)(PLA)マトリックスの使用
を記載する。この著者は、このPLA −封入されたリボザイムがリボザイムの改良
された安定性及び持効性供給を提供することを報告している。
【0019】 Biospan Corporation の国際特許公開番号WO91/18012号は、“細胞内分解性結
合”、たとえば“ジスルフィド分解性結合”又は酵素不安定性エステル結合を有
する、細胞内インターナリゼーションできる共有結合された接合体を記載する。
Choi, など.,1996、国際特許公開番号WO96/10391号は、たとえばヌクレオシド
、DNA プラスミド及びオリゴヌクレオチドを包含する生物学的剤の供給のための
ポリエチレングリコール(PEG)−修飾された脂質を記載する。 Ansell, など.,1996、国際特許公開番号WO96/10390号は、DNA 及びRNA 分子を
供給するために、カチオン性脂質及び中性脂質を含むリポソーム組成物を記載す
る。
【0020】 発明の要約 本発明は、生物学的システムに、核酸触媒、たとえば血管上皮成長因子受容体
(VEGF-R-1)リボザイムを供給するための組成物及び方法に関する。より特定に
は、本発明は、脂質、ポリエチレングリコール−セラミド(PEG-Cer)接合体及び
核酸触媒(たとえばVEGF-R-1リボザイム)を含んで成る、細胞に核酸触媒を供給
するための組成物に関する。現在好ましい態様においては、前記組成物は、非カ
チオン性脂質、カチオン性脂質、ポリエチレングリコール−セラミド(PEG-Cer)
接合体及び核酸触媒(たとえばVEGF-R-1リボザイム)を含んで成る。そのような
組成物は、改良された循環特性及び血清安定性を有し、そして従って、インビト
ロ及びインビボの両者で、及び血清の存在又は不在下で、細胞に核酸触媒を供給
するために使用され得る。
【0021】 それらの増強された循環特性の結果として、本発明の組成物は、完全な動物へ
の核酸触媒の効果的全身性投与を可能にし、それにより、種々の疾病、たとえば
炎症、癌、腫瘍性脈管形成、感染性疾患、腫瘍転機及び他のものの処理のための
治療的に効果的な手段を提供する。本発明の組成物は特に、脈管形成の調節、腫
瘍密度の低下及び腫瘍転移の低下のために有用である。本発明の組成物及び方法
は、種々の疾病の処理のために興味ある生物学的システムへの核酸触媒の供給を
達成するのに十分な量で、PEG-Cer 配合された核酸触媒組成物を、好ましくは全
身的に投与するために使用され得る。
【0022】 上記に示されるように、本発明の組成物は、中でも脂質、PEG-Cer 接合体及び
核酸触媒を含んで成る。多くの脂質が本発明の組成物に使用され得る。好ましい
態様においては、脂質はジアシルホスファチジルコリン及び特に、卵黄ホスファ
チジルコリン(EYPC)である。さらに、本発明の組成物は、カチオン性脂質を含
んで成る。多くのカチオン性脂質が、本発明の組成物に使用され得る。好ましい
態様においては、カチオン性脂質は、N,N−ジオレイル−N,N−ジメチルア
ンモニウムクロリド(DODAC)又は1,2−ジオレイルオキシ−3−(N,N,N
−トリメチルアミノ)プロパンクロリド(DOTAP)である。
【0023】 さらに、本発明の組成物は、種々の鎖長の脂肪酸基をPEG-Cer 接合体を含む。
好ましくは、セラミドは、6〜24個の炭素原子を有する脂肪酸基を有する。特
に好ましい態様においては、PEG-Cer 接合体は、それぞれPEG-Cer-C8(又はPEG-
C8) 、PEG-Cer-C14(又はPEG-C14)又はPEG-Cer-C20(又はPEG-C20)として命名され
ている、8,14又は20個の炭素原子を含んで成る脂肪酸を有する。好ましい
態様においては、本発明の組成物は中でも、非カチオン性脂質(たとえば、ジア
シルホスファチジルコリン)、カチオン性脂質(たとえばDODAC, DOTAP、等)PEG
-Cer接合体及び核酸触媒を含んで成る。
【0024】 好ましい態様においては、本発明の組成物に使用される核酸触媒は、エンドヌ
クレアーゼ活性を有する。好ましくは、核酸触媒は、別の核酸分子を分解するこ
とができ、そして好ましくは、前記別の核酸分子はRNA 分子である。より好まし
くは、標的物RNA が哺乳類疾病に包含される。本発明の1つの態様においては、
核酸触媒は、血管内皮成長因子(VEGF)受容体(VEGF-R)遺伝子によりコードさ
れるRNA を分解するために標的化される。
【0025】 好ましい態様においては、本発明の組成物は1又は複数の追加の成分を含む。
1つの好ましい追加の成分は、たとえば生物学的システムにおけるリポソームの
安定性を高めるために、そして/又は封入された酵素性核酸の漏れの速度を遅め
るために必要とされる場合、脂質二重層の熱遷移温度を高めるために添加され得
るコレステロールである。もう1つの好ましい追加の成分は、配合物に封入され
得る核酸触媒(たとえばVEGF-R-1リボザイム)の量を高めるために添加され得る
脂質、たとえばpH感受性脂質である。
【0026】 さらにもう1つの好ましい触媒においては、本発明の組成物は、ジアシルホス
ファチジルコリン(たとえば、卵黄ホスファチジルコリン)、PEG-Cer 接合体、
カチオン性脂質(たとえばDODAC 又はDOTAP)及び核酸触媒を含んで成る。本明細
書において記載されるように、本発明の組成物中の種々の成分は、所望する細胞
又は興味ある生物学的システムへの核酸触媒の供給のために適切な割合で組合さ
れる。
【0027】 もう1つの態様においては、本発明は、少なくとも1つのPEG-Cer 配合された
核酸触媒及び医薬的に又は獣医学的に許容できるキャリヤーを含んで成る医薬組
成物を供給する。そのような医薬組成物は、ヒト疾病、たとえば癌、炎症、腫瘍
性脈管形成、腫瘍転移及び同様のものの処理のために効果的に使用され得る。
【0028】 好ましい態様においては、本発明はPEG-Cer 配合された核酸触媒組成物を供給
し、ここで前記核酸触媒(たとえばVEGF-R-1リボザイム)は、哺乳類疾病、たと
えばヒト疾病、たとえば癌又は炎症に関連するRNAの発現を低めることができ
る。 もう1つの態様においては、本発明は標的細胞中への核酸触媒の移行を促進す
る方法を提供し、ここで前記方法は、PEG-Cer 配合された核酸触媒組成物と標的
細胞とを、細胞中への核酸触媒の移行のための適切な条件下で接触せしめる段階
を含んで成る。
【0029】 さらにもう1つの態様においては、本発明は患者における種々の疾病(たとえ
ば癌又は炎症)の処理のための方法を提供し、ここで前記方法は、PEG-Cer 配合
された核酸組成物を、患者に、疾病に関連するRNA の発現が患者において低めら
れ、そして治療結果が達成される条件下で、(たとえば全身的に又は局部的に)
投与する段階を含んで成る。本発明の方法はそれ自体、PEG-Cer 配合された核酸
組成物の局部投与(たとえば接眼レンズ投与)、及びPEG-Cer 配合された核酸組
成物の全身性投与を可能にする。 本発明の他の特徴、目的及び利点及びその好ましい態様が、次の詳細な記載か
ら明らかに成るであろう。
【0030】 発明の詳細な説明、及び好適実施態様 I.語彙 A.略語、及び定義 本発明に於いては下記略語を使用した:CHO 、チャイニーズハムスター卵細胞
株;B16 、マウスメラノース細胞株;DC-Chol 、3β−(N−(N′,N′−ジ
メチルアミノエタン)カルバミル)コレステロール(Gao ら、Biochem. Biophys
. Res. Comm., 179 : 280-285 (1991)参照);DDAB、N,N−ジステアリル−N
,N−ジメチル臭化アンモニウム:DMRIE ,N−(1,2−ジミルスチルオキシ
プロップ−3−イル)−N,N−ジメチル−N−ヒドロキシエチル臭化アンモニ
ウム:DODAC ,N,N−ジオレイル−N,N−ジメチル塩化アンモニウム(ここ
に参照し取り入れられている、通常所有される特許申請USSN08/316,399を参照)
DOGS、ジヘプタデシルアミノグリシルスペルミジン;DOPE,1,2−sn−ジオ
ーレオイルフォスファチジルエタノールアミン;DOSPA ,N−(1−(2,3−
ジオールイルオキシ)プロピル)−N−(2−(スペルミンカルボキシアミド)
エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムトリフルオロアセテート;DOTAP ,N
−(1−(2,3−ジオーレイルオキシ)プロピル)−N,N,N−トリメチル
塩化アンモニウム;DOTMA .N−(1−2,3−ジオーレイルオキシ)プロピル
)−N,N,N−トリメチル塩化アンモニウム:ESM、卵スフィンゴミエリン
;RT、室温;TBE 、トリス−ホウ酸−EDTA(89mMトリス−ホウ酸及び2mM E
DTA);HEPES 、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタネスルフォ
ン酸;PBS 、燐酸緩衝生理食塩水;EGTA;エチレンビス(オキシエチレンニトリ
ロ)−テトラ酢酸。
【0031】 “アシル”という語は、ヒドロキシ基を除去することで有機酸より生じる基を
示す。アシル基の例には、アセチル、ペンタノイル、パルミトイル、ステアロイ
ル、ミリストイル、カプロイルおよびオレオイルが含まれる。 本発明における“医薬品として受け入れ可能な陰イオン”とは、医薬品調整体
中に無毒の塩を提供する有機及び無機酸の陰イオンを意味する。この様な陰イオ
ンの例には、塩化物、臭化物、硫酸塩、燐酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸
塩、グルタミン酸塩及び乳酸塩が含まれる。医薬品として受け入れ可能な塩の調
整は、ここに参照され取り入れられているBerge ら、J. Pharm. Sci., 66 : 1-1
9 (1977)に記載されている。
【0032】 “脂質”という語は、脂質物質の疎水性部分は二重層に配向し、一方親性部分
は水相に配向する二重層を生ずるに好適ないずれかの物質を意味する。両親媒性
脂質は、一次脂質小胞構造要素として必要である。親水特性は燐酸、カルボン酸
、スルフェート、アミノ、スルフィドリル、ニトロ等の基に由来する。疎水性は
、もとよりこれに限定されるものではないが、長鎖型の飽和及び不飽和脂肪族炭
化水素基及び、1またはそれ以上の芳香族、脂環式または複素環式基により置換
を受けたそれら基の様な基を含むことにより付与することができる。
【0033】 好ましい両親媒性化合物はフォスフォグリセリドおよびスフィンゴ脂質であり
、代表的な例としてフォスファチジルコリン、フォスファチジルエタノールアミ
ン、フォスファチジルセリン、フォスファチジルイノシトール、フォスファチジ
ック酸、パルミトイルオレオイル、フォスファチジルコリン、リソフォスファチ
ジルコリン、リソフォスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルフォスフ
ァチジルコリン、ジオレオイルフォスファチジルコリン、ジステアロイルフォス
ファチジルコリン、またはジリノレオイルフォスファチジルコリンが利用できる
。スフィンゴ脂質及びグリコスフィンゴ脂質属の様なリンを含まない他の化合物
も脂質と称する群に入る。さらに、上記両親媒性脂質はトリグリセリド及びステ
ロールを含む他の脂質と混合することもできる。
【0034】 “中性脂質”という語は、生理的pHに於いて電荷を持たない型、あるいは中性
両性イオン型のいずれかの形で存在する脂質種のいずれかを意味する。このよう
な脂質には、例えばジアシルフォスファチジルコリン、ジアシルフォスファチジ
ルエタノールアミン、セラミド、スフィンゴミエリン、セファリン及びセレブロ
シドが含まれる。 “非カチオン性脂質”という語は、前記の中性脂質及びアニオン脂質を意味す
る。アニオン脂質の例にはカルジオリピン、ジアシルホスファチジルセリン及び
ジアシルホスファチジン酸が含まれる。
【0035】 カチオン脂質とは、生理学的pHにおいて正味の陽電荷を持ついずれかの脂質種
を意味する。この様な脂質には、DODAC, DOTMA, DDAB, DOTAP, DC-CholおよびDM
RIE が含まれるが、これに限定されるものでは無い。さらに、多くの陽性脂質に
ついて調整品が販売されており、本発明に使用できる。これらには、例えばLIPO
FECTINR (米国、ニューヨーク、グランドアイランドにあるGIBCO/BRL より販売
されているDOTMA およびDOPEを含む陽性脂質リポソーム); LIPOFECTAMINE(R) (GIBCO/BRLより販売されているDOSPA およびDOPEを含む陽性脂質リポソーム);
TRANSFECTAMR(米国、ウイスコンシン、マジソンによるPromega 社より販売され
ているエタノール中にDOGSを含む陽性脂質)が含まれる。
【0036】 “核酸”または、別の表現である“酵素的核酸分子”という語は、ヌクレオチ
ド塩基配列特異的な様式で、繰り返し他の核酸分子を切断する能力(エンドヌク
レアーゼ活性)を含む各種反応を触媒できる(すなわち、速度及び/または率を
変化する)核酸分子を意味する。この様なエンドヌクレアーゼ活性を伴う分子は
特定の遺伝子標的に対し、基質結合域に相補性を有しており、さらにその標的中
にRNA またはDNA を特異的に切断する酵素活性も有している。即ち、エンドヌク
レアーゼ活性を有する核酸分子は分子内的または分子間的にRNAまたはDNA
を切断し、それによって標的RNA またはDNA 分子を不活性化する。
【0037】 この相補的機能により、酵素RNA 分子を標的RNA またはDNA に十分ハイブリダ
イズすることができ、その結果切断が可能になる。100%相補性が好ましいが
、50〜75%までの相補性も本発明には有効である。核酸は塩基、および/ま
たはリン酸基について修飾できる。酵素的核酸という語は次の語句と相互に交換
できる;リボザイム、触媒RNA 、酵素的RNA 、触媒DNA 、触媒オリゴヌクレオチ
ド、ヌクレオザイム、DNA ザイム、RNA 酵素、エンドリボヌクレアーゼ、エンド
ヌクレアーゼ、ミニザイム、リードザイム、オリゴザイムまたはDNA酵素。
【0038】 これら語句は全て酵素活性を伴う核酸分子を表す。例示の応用に既述される特
異的酵素的核酸分子は本発明に於いて限定されるものではなく、当業者は、本発
明の酵素的核酸分子に於いて重要なことは、標的核酸域の1つ、またはそれ以上
に対し相補的である特異的基質結合部位を持つこと、およびその基質結合部位内
または周辺に分子に核酸切断活性を付与する核酸配列を有することであると理解
するだろう。
【0039】 “酵素部位”または“触媒部位”とは、核酸基質の切断に必須なリボザイムの
部分/領域を意味する。 “基質結合アーム”または“基質結合ドメイン”とは、その基質部分に対し相
補的であるリボザイムの部分/領域を意味する。一般に、この様な相補性は10
0%であるが、所望の場合にはそれより低くてもよい。例えば、14塩基中10
塩基までは塩基対である。即ち、リボザイムの腕はリボザイム内に、相補的な塩
基対合相互作用によりリボザイムと標的を一つにする配列を含んでいる。本発明
のリボザイムは連続している、または不連続であり、様々な長さの結合腕を有す
るだろう。
【0040】 結合腕の長さは、4ヌクレオチド以上であることが好ましく、具体的には12
〜100ヌクレオチド、より具体的には14〜24ヌクレオチド長である。結合
腕が2個であるリボザイムを選択する場合には、結合腕の長さは対称的(即ち、
各結合腕の長さは同一である;例えば6ヌクレオチド長と6ヌクレオチド長、ま
たは7ヌクレオチド長と7ヌクレオチド長である)、または非対称的(即ち、結
合腕の長さが異なる;例えば、6ヌクレオチド長と3ヌクレオチド長、または3
ヌクレオチド長と6ヌクレオチド長)である。
【0041】 本発明に於ける“核酸分子”とは、ヌクレオチドを有する分子を意味する。核
酸は、単鎖、二本鎖、または複数鎖であり、修飾された、または未修飾のヌクレ
オチドあるいは非ヌクレオチドを含み、あるいはその混合体および組合せである
。本発明によるヌクレオチド分子の腕は、蛋白の様な高分子をコードする遺伝子
である。 本発明に於ける“相補的”とは、伝統的なワトソン−クリック(Watson-Crick
) タイプまたは非伝統的なタイプ(例えば、フーゴスティーン(HHoogsteen) タ
イプ)の塩基対合相互作用により、別の核酸配列と水素結合を形成できる核酸を
意味する。
【0042】 本発明に於ける“トランスフェクション”という語は、多価陰イオン性物質、
具体的には核酸、を細胞内に導入することを意味する。“リポフェクション”と
いう語は、リポソーム複合体の様な物質を導入することを意味する。DNA または
RNA の形状の多価陰イオン物質は、発現ベクターと結合し、細胞内に導入後遺伝
子を発現する。すなわち、本発明で使用される多価陰イオン物質は構造蛋白、レ
セプター、ホルモンをコードする配列、ならびに転写及び翻訳調整エレメント
(即ち、プロモーター、エンハンサー、ターミネーター及びシグナル配列)、お
よびベクター配列を有するDNA を含むことを意味する。
【0043】 特定の核酸配列を発現ベクターに取り込ませる方法は当業者に公知であるが、
例えばSambrookら、Molecular Cloning : A Laboratory Manual(第2版)、1〜
3巻、Cold Spring Harbor Laboratory, (1989) またはCurrent Protocols in M
olecular Biology, F. Ausubelら、編。Green Publishing and Wiley-Interscie
nce, New York (1987)に詳細記載されており、共にここに参照し取り込まれてい
る。
【0044】 “発現ベクター”、“クローニングベクター”または“ベクター”は多くの場
合プラスミド、またはその他選択された宿主細胞内で複製可能な核酸分子である
。発現ベクターは自立的に複製でき、または当業者公知の方法により、宿主細胞
のゲノム内に挿入し、複製することができる。自立的に複製するベクターは複製
開始点または、選択された宿主細胞内で機能する自立複製配列(ARS)を持ってい
る。多くの場合、例えばクローニング及び構築用の大腸菌(E.coli)および発現
用のほ乳細胞の様に1種類以上の宿主細胞で利用可能なベクターが望まれる。
【0045】 本発明に於ける“生物学的システム”には、真核生物システム、又は原核生物
システムを意味し、微生物細胞、植物細胞または哺乳動物細胞であり、植物起源
、哺乳動物起源、酵母起源、ショウジョウバエ起源またはアーキバクテリア(ar
chebacterial) 起源である。 本発明に於ける“PEG −セラミド”または互換的表現である“PEG−Cer
”は、Choiら、1996、上記(ここに参照し取り入れられている)により例示され
ている様な、ポリエチレングリコールがセラミド分子に共有結合している化合物
または標識体を意味する。
【0046】 II.概要 本発明は核酸触媒、即ち酵素的核酸分子を、生物システムに供与するための組
成体及び方法を提供する。より具体的には、本発明は、細胞への核酸触媒を供与
するための、脂質、ポリエチレングリコール−セラミド(PEG-Cer)表紙期待及び
核酸触媒(例えばVEGF-R-1リボザイム)を含む組成体を提供する。好適な実施態
様では、組成体は非陽イオン性脂質、容易音声脂質、ポリエチレングリコール−
セラミド(PEG-Cer)標識体及び核酸触媒を含む。このような組成体は循環特性及
び血清安定性が向上し、従ってin vitro及びin vivo の両方に於いて、血清の有
無に関わりなく、細胞への核酸触媒供与に利用できる。
【0047】 上記の如く、実施態様の一つでは、本発明の組成体は、特に、脂質、PEG-Cer
標識体及び核酸触媒を含む。以下説明するように、本発明の組成体には各種脂質
が利用できる。好適な実施態様に於いては、脂質はジアシルフォスファチジルコ
リン、および特に卵黄フォスファチジルコリンである。さらに、本発明の組成体
は陽イオン性脂質を含む。下記説明する様に、本発明の組成体には各種陽イオン
性脂質が利用できる。
【0048】 好適な実施態様では、陽イオン性脂質はN,N−ジオレイル−N,N−ジメチ
ル塩化アンモニウム(DODAC)または1,2−ジオレオイルオキシ−3−(N,N
,N−トリメチルアミノ)塩化プロパン(DOTAP)である。さらに、本発明の組成
体は、様々な長さの脂肪酸基を有するPEG-Cer 標識体を含む。好ましくは、セラ
ミドは6ないし24個の炭素原子を含む脂肪酸基である。好適な実施態様では、
本発明の組成体は、特に非陽イオン性脂質(例えば、ジアシルフォスファチジル
コリン)、陽イオン性脂質(例えばDODAC, DOTAP等)、PEG-Cer 標識体及び核酸
触媒を含む。
【0049】 本発明に使用される非陽イオン性脂質は、各種中性非荷電、両性イオンあるい
は陰イオン性脂質のいずれかである。本発明に有用な中性脂質の例はジアシルフ
ォスファチジルコリン、ジアシルフォスファチジルエタノールアミン、セラミド
、スフィンゴミエリン、セファリン及びセレブロシドである。リソフォスファチ
ジルコリン及びリソフォスファチジルエタノールアミンの様なその他の脂質も存
在できる。
【0050】 好適な実施態様では、非陽イオン性脂質はジアシルフォスファチジルコリン(
例えば、ジオレオイルフォスファチジルコリン、ジパルミトイルフォスファチジ
ルコリン及びジリノレオイルフォスファチジルコリン)、ジアシルフォスファチ
ジルエタノールアミン(例えば、ジオレオイルフォスファチジルエタノールアミ
ン及びパルミトイルレオイルフォスファチジルエタノールアミン)、セラミド、
またはスフィンゴミエリンである。これら脂質中のアシル基はC10−C24炭素鎖
を有する脂肪酸に由来するアシル基であることが好ましい。より好ましくは、ア
シル基はラウリル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイルまたはオレオイ
ルである。特に好適な実施態様では、非陽イオン性脂質はジアシルフォスファチ
ジルコリン及び、特に卵黄フォスファチジルコリンである。当業者公知であり、
また利用されているその他の非陽イオン性脂質も、本発明の組成体に利用できる
【0051】 適切な陽イオン脂質の例としては、DC-Chol 即ち3β−(N−(N′,N′−
ジメチルアミノエタン)カルバモイル)コレステロール(Gao ら、Biochem. Bio
phys. Res. Comm. 179 : 280-285 (1991) 参照)、DMRIE 即ちN−(1,2−ジ
ミリスチルオキシプロプ−3−イル)−N,N−ジメチル−N−ヒドロキシエチ
ルアンモニウムブロミド、DODAC 即ちN,N−ジオレイル−N,N−ジメチルア
ンモニウムクロリド(1994年9月30日出願の米国特許出願第08/316,399号
参照。その開示を本明細書中で参考として援用する。)、DOGS即ちジヘプタデシ
ルアミドグリシルスペルミジン、DOSPA 即ちN−(1−(2,3−ジオレイルオ
キシ)プロピル)−N−(2−(スペルミンカルボキシアミド)エチル)−N,
N−ジメチルアンモニウムトリフルオロアセテート、
【0052】 DOTAP 即ちN−(1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロピル)−N,N,N
−トリメチルアンモニウムクロリド、DOTMA 、すなわちN−(1−(2,3−ジ
オレイルオキシ)プロピル)−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、
リポフェクチン即ちDOTMA およびDOPEからなる市販の陽イオン脂質(ギブコ/BR
L 、米国ニューヨーク州グランド・アイランド)(Epstein他に対して発行された
米国特許第4,897,355 号、第4,946,787 号、第5,208,036 号)、リポフェクテー
ス即ちDDAB(ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド)(Roseに対して発
行された米国特許第5,279,883 号)、リポフェクタミン即ちDOSPA およびDOPEか
ら構成される市販の陽イオン脂質(ギブコ/BRL、米国ニューヨーク州グラン
ド・アイランド)、トランスフェクタム即ちDOGSからなる市販の陽イオン脂
質(プロメガ・コーポレーション、米国ワイオミング州マディソン)などがある
が、これらに限定されない。この好ましい実施態様では、陽イオン脂質は、N,
N−ジオレイル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド(DODAC)または1,2
−ジオレイルオキシ−3−(N,N,N−トリメチルアミノ)プロパンクロリド
(DOTAP)である。
【0053】 これらの非陽イオン脂質および陽イオン脂質に加え、本発明の組成物は、種々
の鎖長の脂肪酸基を有するPEG-Cer 結合体を含む。このセラミドは、炭素原子数
が6個から24個の脂肪酸基を有することが好ましい。特に好ましい実施態様で
は、このPEG-Cer 結合体が8個、14個または20個の炭素原子からなり、それ
ぞれPEG-Cer-C8(またはPEG-C8)、PEG-Cer-C14(またはPEG-C14)、PEG-Cer-C20
(PEG-C20) で示される脂肪酸基を有する。このようなPEG-Cer 結合体の合成に適
した方法は、Choi他、国際公開第WO96/10391号およびHolland 他、国際公開第WO
96/10392号に開示され、その両方の教示を本明細書中で参考として援用する。
【0054】 この脂質とPEG-Cer 結合体とは、核酸触媒を所望の細胞または対象とする生物
系へ効果的に送達し得るような種々の割合で混合される。好ましい実施態様では
、非陽イオン脂質、陽イオン脂質およびPEG-Cer 結合体が、核酸触媒を所望の細
胞または対象とする生物系へ効果的に送達し得るような種々の割合で混合される
。典型的な場合では、非陽イオン脂質は約20モル%から約95モル%の範囲の
濃度で存在する。より好ましくは、非陽イオン脂質は約40モル%から約60モ
ル%の範囲の濃度で存在する。より好ましくは、非陽イオン脂質は約50モル%
の濃度で存在する。
【0055】 陽イオン脂質は通常、約5モル%から約80モル%の範囲の濃度で存在する。
より好ましくは、陽イオン脂質は約10モル%から約40モル%の範囲の濃度で
存在する。より好ましくは、非陽イオン脂質は約15モル%の濃度で存在する。
PEG-Cer 結合体は通常、約0.5モル%から約50モル%の範囲の濃度で存在す
る。より好ましくは、PEG-Cer 結合体は、約5モル%から約20モル%の範囲の
濃度で存在する。より好ましくは、PEG-Cer 結合体は約10モル%の濃度で存在
する。
【0056】 この好ましい実施態様では、本発明の組成物はコレステロールも含む。コレス
テロールは例えば、生物系内での組成物の安定性を向上させる必要のある場合な
どに、熱転移温度を上昇させるため、および/または封入した酵素的核酸の漏出
を低減させるために添加し得る。コレステロールを含有する場合、これは通常0
.02モル%から約50モル%の範囲の濃度で存在し、より好ましくは約15モ
ル%から約45モル%の範囲の濃度で存在し、より好ましくは約25モル%の濃
度で存在する。
【0057】 以上に加え、本発明の組成物はさらに、その他の成分を含み得る。例えば、こ
の組成物は、製剤中に封入し得る核酸触媒の量を増大させるために添加するpH感
受性脂質(例えばVEGF-R-1リボザイムなど)などの、その他の脂質を含み得る。
【0058】 本発明の酵素的核酸分子は、本明細書中に記載するように、組成物として添加
される。本明細書中で説明するように、核酸触媒、即ちPEG-Cer 組成物は、カテ
ーテルまたは注入ポンプの使用を通じて、適切な組織に局所投与し得る。本明細
書中に記載する方法を使用して、標的核酸を切断する、他の酵素的核酸分子が本
明細書中に記載するように生成され、使用され得る。本発明の核酸触媒の個々の
実例を、以下の図面および実施例(例えば実施例7参照)に提供する。 このような酵素的核酸分子は、特定の細胞へ外来的に送達し得る。好ましいハ
ンマーヘッドモチーフでは、この分子のサイズが小さい(60ヌクレオチド未満
、好ましくは30から40ヌクレオチド長)ため、処理のコストを削減し得る。
【0059】 III .処方方法 本発明のPEG-Cer 処方核酸触媒組成物は、当業界で既知の種々の異なるアプロ
ーチを用い得る(例えば、Liposomes, A Practical Approach, 1997, Ed. R.R.C
. IRL Press ; Liposome Technology, 1993, Ed. Gregoriadis, G., CRC Press
; Szoka, et al., 1980, Ann. Rev. Biophys. Bioeng., 9 : 467参照)(これら
の記載内容はすべて、参照により本明細書中に含まれる)。さらに、現今、リボ
ザイムをリボザイムの細胞送達に適した脂質ベースの担体とともに処方するため
のその他の有効且つ迅速な方法が、開発されている。
【0060】 A.逆相蒸発 所望の脂質−PEG-Cer 含有組成物を一緒に混合し、クロロホルム中に溶解して
、乾燥し、フィルムとする。次に組成物を適切な有機溶媒(例えば、ジエーテル
またはイソプロピルエーテル)中に再懸濁する。この混合物に、封入される核酸
触媒(例えばVEGF-R-1リボザイム)を、1:3の対溶媒比で付加する。次に混合
物を音波処理して、エマルションを生成する。これは、エマルションの水性小滴
中に溶解した親水性頭基を有する反転ミセルの形成を生じると考えられる。
【0061】 例えば真空下で溶媒が蒸発すると、反転ミセルより密接に近接させられて、ゲ
ル様物質を生じる。最小量の溶媒の除去後、反転ミセルは自発的に二層二転化す
る(Liposome Technology, 1993, Ed. Gregoriadis, G. CRC press) 。このプロ
トコールは、本質的に、水小滴周囲にリポソームを作り上げる。洗剤透析法(下
記)と同様に、本明細書中では陽イオン性両親媒性物質を用いて、リポソーム組
成物中のVEGF-R-1リボザイムの取込みを増大する。封入効率は、脂質組成、溶媒
蒸発時間および溶質濃度によって変わるが、しかし一般に、受動的封入で観察さ
れるよりも大きい。
【0062】 B.柔道的封入および抽出方法 所望の脂質−PEG-Cer 含有組成物を一緒に混合し、有機溶媒中に溶解して、乾
燥し、脂質フィルムとする。このフィルムに水性相緩衝液を付加することにより
、脂質脂肪酸鎖の疎水性相互作用のために、脂質は自発的に小胞を生成する。脂
質の両親媒性のために、それらは集合して疎水性の内部と親水性の外部を有する
集合体を形成する。この工程は、二層間に水性内腔を有する一連の同心球から成
る多重層小胞(MLV)の形成を引き起こす。液体窒素中で分散液の急速凍結および
液体混合物の相転移温度(Tm)より高い温度での解氷は、膜貫通溶質濃度が平
衡にされることにより捕獲効率を増大し得る(Alino, et al., 1990, J. Microe
ncapsulation, 7 : 497-503)(この記載内容は、参照により本明細書中に含まれ
る)。
【0063】 このプロトコールはμ範囲のMLV を生じるため、それらは通常は全身投与に適
していない。リポソーム直径を低減するためには、Extruder登録商標(Lipex Bi
omembranes, Vancouver, B.C.)として知られている用具中で不活性ガス(例えば
窒素)を用いて、それらを限定孔サイズ(0.1mm)のポリカーボネートフィル
ターに通す。この手法は、リポソーム形成の最も簡単なプロトコールである。し
かしながら、溶質はリポソーム内に受動的に捕獲されるため、取込み効率は非常
に低く、小胞の幾何学的束縛によっている。
【0064】 C.透析方法 上述のとおり、脂質の組合せは、一緒に有機溶媒中で可溶化され、薄膜の形へ
と乾燥させられる。その後、製剤を適切な洗浄剤(例えばn−オクチル−D−グ
ルコピラノシド、コール酸ナトリウム)及び包埋すべき核酸触媒(例えばVEG
F−R−1リボザイム)を含む水性緩衝液中で可溶化させる。この洗浄剤は脂質
と相互作用し、ミセルを形成することによって水と両親媒性化合物の疎水性部分
の間の相互作用を最小限にする(「リポソーム、その実践的アプローチ」1997 E d. R.R.C. IRL Press 中)。全ての脂質2分子層が洗浄剤−脂質混合ミセルへと
変換されるように、充分な洗浄剤が添加されなくてはならない。
【0065】 次に、洗浄剤を、通常は受動的拡散透析チュービングによりゆっくりと除去す
る。洗浄剤がゆっくりと除去されるにつれて、脂質は、リボザイムを包埋するこ
とになる単層小胞を形成する。 洗浄剤透析は一般に、受動的包埋に比べて高いトラッピング効率をもたらし、
又この方法を用いるとさらに小さな小胞が形成されることから(ナノメートル範
囲)、必要な押出し量を低減することができる。荷電された溶質と結びつくよう
に使用することのできる陽イオン脂質(例えばリボザイムを伴う陽イオン脂質)
といった荷電両親媒性化合物を使用することにより、トラッピング効率を増加さ
せることが可能である。
【0066】 D.ブライ・ダイアー抽出法 疎水性陽イオン脂質、親水性核酸触媒及びその他の脂質は全て、CHCl3 、メタ
ノール及び水(1:2,1:1)の溶液中で可溶化される。その後、有機相及び
水相を分離するため余剰のクロロホルム及び水を添加する。有機相と水相の間期
で、陽イオン脂質はリボザイムとイオン対合し、溶質の疎水性を増大させる。こ
の錯体はクロロホルム内で可溶化された状態となり、有機相内へと移動する。
【0067】 次に水相を除去し、有機相を乾燥させてクロロホルムを全て除去する。脂質/
溶質薄膜を次に水性緩衝液中で水和させる。陽イオン脂質とリボザイムの間に最
小電荷比が存在するかぎり、包埋は通常定量的である。最小電荷化は一般に、異
なる陽イオン脂質について変動する。
【0068】 IV.核酸触媒:設計、合成、脱保護および精製 1つの態様では、形質転換分子がハンマーヘッド(図1および2を参照)また
はヘアピンモチーフ(図1参照)で形成されるが、肝炎デルタウイルス(HDV)、
グループ1イントロン、RNアーゼP RNA(不変ガイド配列に関連)またはアカパ
ンカビ属VS RNAのモチーフ(図1参照)で形成してもよい。
【0069】 かかるハンマーヘッドモチーフの例は、Rossi ら、1992, Acids Research and
Human Retroviruses 8, 183 ; Usmanら、1996, Curr. Op. Struct. Biol., 1,
527 によって、ヘパリンモチーフの例は、hampelら、EP 0360257 ; Hampel およ
びTritz, 1989, Biochemistry 28, 4929;およびHampelら、1990, Nucleic Acid
s Res. 18, 299 ; Chowrita ら、米国特許第5,631,359 号により記載され、肝炎
デルタウイルスモチーフの例は、PerrottaおよびBenn, 1992 Biochemistry, 31,
16 : Beenら、米国特許第5,625,047 号により、RNアーゼPモチーフの例は、
Guerrier-Takara ら、1983, Cell 35, 849 ; ForsterおよびAltman, 1990, Scie
nce 249, 783により記載され、アカパンカビ属VS RNAリボザイムモチーフ
はCollins (SavilleおよびCollins, 1990 Cell 61, 685-696 ; SavilleおよびCo
llins, 1991, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88, 8826-8830 ; Guo およびCollin
s, 1995 EAMBO J. 14, 368) により、グループ1イントロンの例は、Zaugら、19
86, Nature, 324, 429 ; Cech ら、米国特許第4,987,071 号により記載されてい
る。
【0070】 これらの特異的なモチーフは本発明において限定されるものではなく、当業者
には、それらすべてが本発明のエンドヌクレアーゼ活性を有する酵素的核酸分子
において重要であり、1以上の標的遺伝子RNA と相補的な特異的基質結合部位を
有し、さらに分子にRNA 切断活性を付与する基質結合部位内またはその周囲のヌ
クレオチド配列を有することが認識されるであろう。この結合部位の長さは、異
なるリボザイムモチーフでは様々であり、当業者には、最適なリボザイム活性を
達成するには、結合の腕の長さは、標的核酸配列と安定した相互作用を生じるの
に十分な長さでなければならないことが認識されるであろう。
【0071】 本発明の酵素的核酸分子は細胞内で真核生物のプロモーターから発現させるこ
とができる(例えば、すべて参照することにより本明細書にそのまま組み入れら
れるIzant およびWeintratub, 1985, Seience, 229 : 345 ; McGarryおよびLind quist, 1986, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 83 : 399 ; Scalonら、1991, Proc
. Natl. Acad. Sci. USA, 88 : 10591-5 ; Kashani-Sabetら、1992, Antisense
Res. Dev., 2 : 3-15 ; Dropulicら、1992, J. Virol., 66 : 1432-41 ; Weeras
inghe ら、1991, J. Virol., 65 : 5531-4 ; Ojwang ら、1992, Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA, 89 : 10802-6 ; Chen ら、1992, Nucleic Acids Res., 20 : 458
1-9 ; Sarverら、1990, Science, 247 : 1222-1225 ; Thompson ら、1995, Nucl
eic Acids Res., 23 : 2259 ; Goodら、1997, Gene Therepy, 4 : 45を参照)。
当業者には、いずれの核酸でも真核細胞内で適当なDNA/RNA ベクターから発現さ
せることができることを認識されるであろう。
【0072】 かかる核酸の活性は、リボザイムによる一次転写物からのそれらの放出によっ
て増強され得る(すべて参照することにより本明細書にそのまま組み入れられる
Draperら、PCT WO93/23569およびSullivanら、PCT WO94/02595;Ohkawaら、1992
, Nucleic Acids Symp. Ser., 27 : 15-6 ; Taira ら、1991, Nucleic Acids Re
s., 19 : 5125-30 ; Venturaら、1993, Nucleic Acids Res., 21 : 3249-55 ; C
howrira ら、1994, J. Biol. Chem., 269 : 25856)。
【0073】 「ベクター」とは、所望の核酸を活性型にするために使用される核酸および/
またはウイルスに基づく技術のいずれをも意味する(前記を参照)。 本発明のもう1つの態様では、標的分子を切断する酵素的核酸分子は、転写モ
チーフから発現される(概論としては、その技術が参照することにより本明細書
に組み入れられるCoutureoおよびStinchcomb, 1996, TIG, 12 : 510 を参照)。
【0074】 本発明の組成物および方法で使用される核酸触媒は、Usman ら、1987, J. Am.
Chem. Soc., 109 : 7845 ; Scaringeら、1990, Nucleic Acids Res., 18 : 543
3 ; およびWincott ら、Nucleic Acids Res., 23 : 2677-2684に記載のような酵
素的核酸分子の合成方法を用いて製造でき、5′末端におけるジメトキシトリチ
ルおよび3′末端におけるホスホルアミダイトなどの通常の核酸保護保護基およ
び結合基が使用される。小スケールの合成は、アルキルシリル保護ヌクレオチド
については5分間の結合工程と、2′−O−メチル化ヌクレオチドについては2
.5分間の結合工程を伴う2.5μmol スケールの改良プロトコールを用いて、
394 Applied Biosystems社シンセサイザーで行った。
【0075】 表1は合成サイクルで用いた試薬の量および接触時間の概略を示している。各
結合サイクルには、ポリマーと結合した5′ヒドロキシルに対して6.5倍過剰
(163μLの0.1M=16.3μmol )のホスホルアミダイトと24倍過剰
のS−エチルテトラゾール(238μLの0.25M=59.5μmol )が使用
される。394 Applied Biosystems社シンセサイザーにおける平均結合収率はトリ
チル画分の比色定量によって決定すると、97.5ないし99%である。
【0076】 394 Applied Biosystems社シンセサイザー用の他のオリゴヌクレオチド合成試
薬:脱トリチル化溶液は塩化メチレン(ABI)中2%のTCA であり;キャッピング
はTHF (ABI) 中16% N−メチルイミダゾールおよび無水酢酸/THF (ADI) 中
10% 2,6−ルチジンを用いて行い;酸化溶液は、THF (Millipore) 中16
.9mM I2 ,49mMピリジン、9%水であった。B & J Synthesis Grade アセ
トニトリルは試薬瓶から直接使用する。S−エチルテトラゾール溶液(アセトニ
トリル中0.25M)はAmerican International Chemical 社から入手した固体
から作製する。
【0077】
【表1】
【0078】 化学的に合成された本発明の核酸の脱保護は以下のように行われる。ポリマー
と結合したオリゴヌクレオチド、トリチル−オフを、合成カラムから4mL容のガ
ラス製スクリュー管に移し、65℃にて10分間、メチルアミン(MA)溶液中
に懸濁させる。−20℃まで冷却した後、そのポリマー支持体から上清を取り出
す。その支持体を1.0mLのEtOH:MeCN:H2O/3:1:1 で3回洗浄し、攪拌し、次い
でその上清を最初の上清に加える。オリゴヌクレオチドを含有する、合した上清
を乾燥して白色粉末とする。
【0079】 塩基で脱保護したオリゴヌクレオチドを、無水TEA-HF/NMP溶液(1.4M H
F濃度を得るには、250μLの1.5mL N−メチルピロリジノン溶液、75
0μLのTEA および1.0mLのTEA-3HF)に再懸濁させ、65℃にて1.5時間加
熱する。得られた十分脱保護されたオリゴマーは、陰イオン交換脱塩に先立って
、50mM TEAB(9mL)でクエンチする。
【0080】 脱保護されたオリゴマーの陰イオン交換脱塩に関しては、TEAB溶液を50mM T
EAB(10mL)で予備洗浄したQuagen 500(登録商標)陰イオン交換カートリッジ
(Qiagen社)に充填する。50mM TEAB(10mL)で充填カートリッジを洗浄した
後、RNA を2M TEAB(10mL)で溶出し、乾燥して白色粉末とする。平均的な段
階的結合収率は一般に、>98%である(Wincott ら、1995, Nucleic Acids Re
s., 23 : 2677-2684) 。
【0081】 本発明のリボザイムはまた、バクテリオファージT7 RNAポリメラーゼを用いて
DNA 鋳型から合成することもできる(MilliganおよびUhlenbeck, 1989, Methods
Enzymol., 180 : 51)。 ひとたび合成されると、本発明の核酸触媒は一般法を用いてゲル電気泳動によ
って精製されるか、または高圧液体クロマトグラフィー(HPLC,Wincottoら、前
記)によって精製され(そのすべてが参照により本明細書に組み入れられる)、
水に再懸濁される。
【0082】 本明細書において「ヌクレオチド」には、当業者に認識されるように、中性塩
基(標準)および当技術分野で公知の修飾塩基が含まれる。かかる塩基は一般に
糖部分の1′位に位置する。ヌクレオチドは一般に塩基、糖およびリン酸基を含
んでなる。このヌクレオチドは、糖、リン酸および/または塩基部分で修飾され
ていなくとも、修飾されていてもよい(互換的にヌクレオチド類似体、修飾ヌク
レオチド、非天然ヌクレオチド、非標準ヌクレオチドその他とも呼ばれる。例え
ば、すべて参照することにより本明細書に組み入れられるUsman およびMcSwigge
n 、前記、Ecksteinら、国際PCT 公報第WO92/07065号、Usman ら、国際PCT 公報
第WO93/15187号を参照)。
【0083】 当技術分野で公知の修飾核酸塩基にはいくつかの例があり、最近、Limbach ら
、1994, Nucleic Acids Res., 22 : 2183 によってまとめられた。限定されるも
のではないが、塩基修飾のいくつかの例は、それらの触媒活性に有意に影響を及
ぼさない酵素的核酸に導入できるものであり、イノシン、プリン、ピリジン−4
−オン、ピリジン−2−オン、フェニル、プシュードウラシル、2,4,6−ト
リメトキシベンゼン、3−メチルウラシル、ジヒドロウリジン、ナフチル、アミ
ノフェニル、5−アルキルシチジン(例えば、5−メチルシチジン)、5−アル
キルウリジン(例えば、リボチミジン)、5−ハロウリジン(例えば、5−ブロ
モウリジン)または6−アザピリミジンもしくは6−アルキルピリミジン(例え
ば、6−メチルウリジン)その他が挙げられる(Burginら、1996, Biochemistry
, 35 ; 14090) 。本態様において「修飾塩基」とは、1′位においてアデニン、
グアニン、シトシン、およびウラシルヌクレオチド以外のヌクレオチド塩基また
はそれらの同等物を意味し、かかる塩基は酵素の触媒核内および/または基質結
合領域で用いられてよい。
【0084】 本発明で記載される核酸触媒の触媒活性はDraperら、前記によって記載された
ように最適化され得る。その詳細は本明細書には記載しないが、リボザイム結合
腕の長さの変更、または血清リボヌクレアーゼによるそれらの消化を防ぎおよび
/またはそれらの酵素活性を増強する修飾(塩基、糖、および/またはリン酸)
を伴うリボザイムの化学的合成を含む(例えば、Eckin ら、国際PCT 公報第WO92
/07065;Perraultら、1990, Nature, 344 : 565 ; Piekenら、1991, Science, 2
53 : 314 ; UsmanおよびCedergren, 1992, Trends in biochem. Sci., 17 : 334
; usmanら、国際PCT 公報第WO93/15187;およびRossi ら、国際PCT 公報第WO91
/03162;Sproat、米国特許第5,334,711 号;およびBurginら、前記を参照。
【0085】 これらはすべて、酵素的RNA分子の塩基、リン酸および/または糖部分を作
製することができる種々の化学修飾を記載するものである)。それらの細胞内で
の効力を増強する修飾、ならびにRNA 合成時間を短縮し、かつ、化学的な必要条
件を少なくするための基幹ループ構造からの塩基の除去が望ましい(これらの公
報はすべて参照することにより本明細書に組み入れられる)。
【0086】 当技術分野で記載される、触媒性に有意に作用せず、かつ、それらのヌクレア
ーゼの安定性および効力に有意な増強を伴って酵素的核酸分子に導入され得る糖
、およびリン酸修飾にはいくつかの例がある。リボザイムは、ヌクレアーゼ抵抗
性基、例えば、2′−アミノ、2′−C−アリル、2′−フルオロ、2′−O−
メチル、2′−H、ヌクレオチド塩基修飾での修飾によって安定性を増強させ、
および/または酵素活性を増強させるために修飾される(概論としては、Usman
およびCedergren, 1992, TIBS, 17 : 34 ; Usmanら、1994, Nucleic Acids Symp
. Ser., 31 : 163 ; Burgin ら、1996, Biochemistry, 35 : 14090を参照)。酵
素的核酸分子の糖修飾は当技術分野で包括的に記載されている(すべて参照する
ことにより本明細書にそのまま組み入れられるEcksteinら、国際公報PCT 第WO92
/07065号;Parault ら、Nature, 1990, 344 : 565-569 ; Piekenら、Science, 1
991, 253 : 314-317 ; UsmanおよびCedergren, trends in Biochem, Sci, 1992,
17 : 334-339 ; Usman ら、国際公報PCT 第WO93/15197;Sproat、米国特許第5,
334,711 号およびBeigelman ら、1995, J. Biol. Chem., 270 : 25702 を参
照)。
【0087】 かかる公報は、触媒性を阻害せずにリボザイムへの糖、塩基および/またはリ
ン酸修飾の組み込み位置を決定するための一般法および戦略を記載しており、参
照することにより本明細書に組み入れられる。かかる技術の観点において、同様
の修飾は本明細書に記載されたように使用して、本発明の核酸触媒を改変するこ
とができる。
【0088】 酵素活性を維持または増強する化学修飾を有する核酸触媒を提供される。かか
る核酸触媒はまた、一般に修飾されていない核酸よりもヌクレアーゼにより耐性
がある。このように、細胞内および/またはin vivo におけるその活性は顕著に
は低下しないと思われる。本明細書で例示されたように、かかる核酸触媒(例え
ば、VEGF-R-1リボザイム)は、その全活性が10倍低下したとしても、細胞内お
よび/またはin vivo において有用である(Burginら、1996, Biochemistry, 35
: 14090) 。かかるリボザイムは本明細書では、あらゆるRNA リボザイムにおけ
る酵素活性を「維持」するといえる。
【0089】 外生的に送達された治療用リボザイムは、最適には、標的RNA の翻訳が望まし
くないタンパク質のレベルを低くするのに十分な長さ阻害されるまで細胞内で安
定でなければならない。この期間は、病状によらず数時間〜数日の間で様々であ
る。有効な細胞内治療薬として機能するためには、リボザイムは明らかにヌクレ
アーゼに対して耐性がなければならない。RNA の化学合成における改良(参照す
ることにより本明細書に組み入れられるWincott ら、1995, Nucleic Acids Res.
, 23 : 2677)は、前記にようにそれらのヌクレアーゼ安定性によってリボザイム
を改変する能力を拡張した。
【0090】 V.医薬組成物:リボザイムの送達 他の実施態様で、本発明は医薬組成物を提供するものである。すなわち、上記
のようなPEG-Cer を配合されたVEGF-R-1リボザイムの組成物および医薬としてま
たは獣医学的に許容可能な担体を含んでなる医薬組成物である。かような薬理学
的な組成物または配合物は、投与するのに適切な形態、例えば細胞または患者に
好ましくはヒトに全身投与または局所投与するのに適した形態の組成物または配
合物を意味する。
【0091】 適切な形態は、一部は、使用法または投与経路、例えば経口、経皮もしくは注
射によって決まる。かような形態は、組成物または配合物が標的細胞(すなわち
VEGF-R-1リボザイムが要求されている細胞)に到達するのを妨げてはならない。
例えば、血液流に注射される医薬組成物は可溶性でなければならない。他の要因
は当該技術分野で知られており、毒性および該組成物または配合物がその作用を
発揮するのを妨げる形態などの問題がある。
【0092】 “全身投与”という用語は、生体内での全身吸収または薬物の血液流への蓄積
とこれに続く、身体全体への分配を意味する。全身吸収をもたらす投与経路とし
ては、限定されないが、静脈内、皮下、腹腔内、吸入、経口、肺内および筋肉内
の経路がある。これらの各投与経路によって、所望のリボザイムが、接近可能な
疾患組織に暴露される(Pavco ら、1997年、IBC Conference on Strategies for
Regulating Growth Factors, 1997年7月14〜15日、要約)。薬物が循環系に入
る速度は、分子量または大きさの関数であることが分かっている。
【0093】 本発明のVEGF-R-1リボザイムを含有するリポソームなどの薬物担体を使用する
と、例えば特定の組織型、例えば網様内皮系(RES)の組織などに、薬物を、潜在
的に配置することができる。薬物を、リンパ球およびマクロファージなどの細胞
の表面と会合しやすくすることができるリポソーム配合物も有用である。この方
法は、癌細胞などの異常細胞に対するマクロファージおよびリンパ球の免疫認識
の特異性を利用することによって、薬物の標的細胞への送達を促進することがで
きる。
【0094】 上記のように、本発明は非カチオン性脂質、カチオン性脂質およびPEG-Cer 接
合体を含有する組成物を提供するものである。これらの配合物は、薬物すなわち
VEGF-R-1リボザイム類の、標的組織内への蓄積を増大する方法を提供する。この
クラスの医薬担体は、単核食細胞系(MPSまたはRES)によるオプソニン処置および
排除に耐性なので、一層長期間の血液循環が可能であるから、カプセルにつめた
薬物に対する組織の暴露を高めることができる。かようなリポソームは、恐らく
、血管外に溢出して、血管が新生した標的組織内に捕獲されることによって、腫
瘍内に選択的に蓄積することが分かっている。
【0095】 長期間循環するリポソームは、VEGF-R-1リボザイム類の薬物動態と薬効を、特
に、MPSの組織中に蓄積することが知られている通常のカチオン性リポソーム
類と比べて高める(Liu ら、J. Biol. Chem., 42巻24864-24870 頁1995年;Choi
ら、国際特許願公開第WO96/10391号;Ansellら、国際特許願公開第WO96/10390号
;Holland ら、国際特許願公開第WO96/10392号。これらの文献はすべて本明細書
に援用するものである)。また、かような長期間循環するリポソームは、代謝の
面で強力なMPS 組織、例えば肝臓と脾臓中に蓄積するのを避けることができるの
で、VEGF-R-1リボザイムを、カチオン性リポソームと比べて、ヌクレアーゼによ
る分解に対して大きく保護する。
【0096】 また本発明には、所望の化合物の医薬として有効な量を、医薬として許容でき
る担体または希釈剤中に含有する、投与または保管に適した組成物が含まれる。
治療に使用することが許容できる担体または希釈剤は、医薬の技術分野でよく知
られており、例えばA.R. Gennaro編「Remington's Pharmaceutical Sciences 」
1985年、Mack Publishing Co. に記載されている。なおこの文献は本明細書に援
用するものである。例えば、保存剤、安定剤、染料および調味剤を添加してもよ
い。これらのものとしては、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸およびp−ヒドロ
キシ安息香酸のエステル類がある。その上に、酸化防止剤および懸濁化剤も使用
できる。
【0097】 医薬として有効な投与量は、発病を予防・阻害し、または症状を治療する(す
なわち症状をある程度解消し、好ましくはすべての症状を解消する)のに必要な
投与量である。医薬として有効な投与量は、疾患のタイプ、使用される組成物、
投与経路、治療される哺乳類のタイプ(例えば患者)、考慮中の特定の哺乳類の
身体の特徴、併用投薬などの医学技術の分野の当業技術者には分かっている要因
によって決まる。一般に、0.01mg/kg〜100mg/kg体重の量の有効成分を
、負に帯電した重合体の効力に応じて投与する。
【0098】 用語“患者”は、本明細書で使用する場合、移植された細胞または細胞自体の
ドナーまたはレシピエントである生体を意味する。また、“患者”は、本発明の
化合物を投与できる(例えば、カテーテルまたは注入ポンプを使用して局所に、
または全身に投与できる)生体も意味する。好ましくは、患者は哺乳類、例えば
ヒト、霊長類またはげっ歯動物である。 本発明は、具体的な諸実施例によって、より詳細に説明する。以下の実施例は
、例示を目的とするものであり、本発明をいかようにも限定することを目的とす
るものではない。当業技術者は、変更または改変してほぼ同じ結果を得ることが
できる各種の決定的でない各種のパラメータが容易に分かるであろう。
【0099】 VI.実施例 A.実施例1:逆相気化法を用いたリポソーム封入リボザイムの形成 卵黄フォスファチジルコリン、コレステロール及びDOTAP は、Abant Polar Li
pid 社(アルバスター(Albaster) 、AL)より購入した。本実施例に使用した
装置は販売会社より購入し、例えば押し出し機はLipx Biomembranes 社(バンク
ーバー(Vancouver)、B.C.カナダ)より購入した。FPLCはPharmacia 社(ピ
スキャタウェイ(Piscataway) 、NJ)より購入した。粒子径計測装置はMalver
n Instruments 社(サウスブロウ、MA)より購入した。PEG-Cer はChoiら、19
96、上記(ここに参照し取り込まれた)に従い合成した。
【0100】 動物実験用に、PEG-Cer 、ハンマーヘッドリボザイム、フォスファチジルコリ
ン、コレステロール及び陽イオン性脂質の混合体を作製した。次の資質をクロロ
ホルム中に懸濁したものを50mLの丸底フラスコの中で混合した:フォスファチ
ジルコリン(卵黄)(190mg)、コレステロール(48.4mg)、DODAC(43
.8mg)、PEG-Cer-C20(133.8mg)、モル比は50:25:15:10にな
る。ロータリーエバポレーターで脂質を乾燥沈殿させ、次にエーテル(9ml)中
に再懸濁した。1Xリン酸緩衝生理食塩水(3ml)に懸濁したハンマーヘッドリ
ボザイム(mg)をエーテル/脂質混合体に加え、乳濁するまで混合した。
【0101】 別に調整した1XPBS(3ml)を使い、空の小胞のコントロールを作製した。真空
下にエーテルを除き、リポソーム小胞を形成せしめた。残存エーテルは、アルゴ
ンガスを10分間、脂質−リボザイム混合体中に吹き込み除いた。続いて、10
mlのバレルの付いた押し出し機(Lipex Biomembranes、バンクーバー、B.C)を用
い、リポソームをポアサイズ100nmのポリカーボネート製フィルターに6〜1
0回通した。フォトン相関分光装置(Malvern Instruments)を用いて小胞の直径
(120nm)を確認した。DEAEセファローズCL−6Bを充填したFPLCカラ
ムを用いて、未封入材料からリポソームを精製した。
【0102】 封入効率はC18カラムを用いたHPLC分析(4〜18%アセトニトリル水溶液
勾配)により決定した。脂質濃度は、メーカー取り扱い説明書に従いコレステロ
ール定量アッセイ(Sigma Chemicals)を行い、コレステロール濃度を測定し決定
した。薬物動態実験では、トリチウム標識したCHE (3H−コレステリルヘキサデ
シルエーテル)を用い、脂質濃度を追跡、定量し、32Pを用いてリボザイム濃度
を追跡した。放射性同位元素はシンチレーションカウンターで定量した。
【0103】 B.実施例2:ブリ(Brigh)&ダイヤー(Dyer) 抽出による、リポソームカプ
セル封入されたリボザイムの形成 DOTAP(2.44mg)、EPC(2.75mg)、PEG −セラミド−C8(1.31mg
)を合わせて、ガラス試験管のクロロホルム中に懸濁させた。次に脂質をアルゴ
ンガス下で乾固した。この脂質混合物を次に、クロロホルム(0.73ml)とメ
タノール(1.54ml)の混合物中に懸濁させた。次に、水(0.73ml)中に
懸濁させた32Pトレーサ(1mg)を有するハマーヘッドリボザイム(hammerhead
ribozyme)を、有機溶媒を含む脂質に加えた。溶液を渦巻混合して、CHCl3, MeO
H およびH2O(1:2.1:1)の単相溶液を生じた。
【0104】 次に、クロロホルム(0.75ml)および水(0.75ml)を加えて、溶液の
有機成分と水性成分との相分離を引き起こした。次いで1分間渦巻き混合した後
、2000rpm で5分間遠心分離した。次に水性層を除去した後、分光光度計を
用いて260nmでの吸収を読み取ることによって、リボザイム含量を調べた。有
機相をアルゴンガス下で乾固した後、規定塩水中に再水和させた。シンチレーシ
ョンカウンターでリポソーム調製試料を数えることによって、リボザイム含量を
測定した。
【0105】 C.実施例3:新生児ネズミ眼におけるリボザイム−リポソーム処方の薬物動
力学的分析 7日齢(P7)新生児マウスおよびそれを哺乳している母親を、アド リビタ
ム(ad libitum) 飼料と水を加えて、酸素リッチの部屋(75%O2 /25%N 2 )に置いた。5日後(P12)、マウスをその部屋から除き、直ちに注入(ゼ
ロ日群)、または5日回復させて、P17に注入(5日群)した。リポソーム処
方されたおよび非処方のリボザイムを、P12またはP17に、硝子体内経由に
て投与した。40μlのアベルチン(Avertin)で麻酔された新生児マウスは、滅
菌塩水中の、EPC-DOTAP:PEG リポソームを用いて処方されたVEGF−R−1リ
ボザイム(10×105cpm/μg 32P VEGF-R-1 リボザイムで補足された;図2
)または非処方のVEGF-R-1リボザイム(10×105cpm/μg 32P VEGF-R-1 リ
ボザイムで補足された)の5μgの硝子体内ボーラスを一回受けた。
【0106】 32P VEGF-R-1リボザイムで処理された新生児は、リボザイム投与後0.5,4
,24,48,72時間にCO2 で安楽死させた。呼吸が停止すると、胸腔を開
き、心臓から血液を採取した(150〜250μl)。採取した血液を、ヘパリ
ンを入れたマイクロヒュージ(microfuge)管に加え、10分間遠心分離して、血
漿と血球とに分けた。網膜、鞘(capsule)、腎臓および肝臓をそれぞれから解剖
し、直ちにドライアイスで凍結させた。
【0107】 32P VEGF-R-1リボザイムで処理された新生児からの凍結された組織を、粉砕し
、緩衝液(100mM NaCl ,10mMトリス(pH8)、25mM EDTA 、10% SDS
)を含むプロテイナーゼ Kで消化した。試料の一部をシンチラントに加え、数
えた。希釈していない血漿をシンチラントに加え、数えた。50μl当たり10
0cpm より多い消化した試料を有する組織試料を、PAGEおよびホスホルイメージ
ング分析を経由した完全なリボザイムの存在およびパーセントについて分析した
【0108】 酸素過剰処理された新生児マウスの網膜および鞘における完全なリボザイムの
濃度を図3に示す。完全なリボザイムに関して放射能活性が75〜95%で、処
方したリボザイムの注入後72時間を経た(10ng/mg)新生児の網膜および鞘
において完全なリボザイムを検出した(図4)。遊離のリボザイムを投与した(
72時間で0.05〜5ng/mg)新生児の網膜および鞘において、もっと低い濃
度の完全なリボザイムを検出した。遊離のリボザイムまたは処方されたリボザイ
ムの硝子体内投与後(ゼロ日および5日)の酸素過剰処理された新生児マウス血
漿中の完全なリボザイムの濃度を図5に示す。
【0109】 遊離のリボザイム(24時間で15ng/ml)で処理された動物からの血漿中に
、完全なリボザイムを検出した。しかし、リポソーム処方されたリボザイムを受
けた新生児の血漿では、検出できる完全なリボザイムはなかった(図6)。処方
されたリボザイムまたは遊離のリボザイムの硝子体内注入後の腎臓および肝臓中
の組織濃度を図7に示す。処方されたリボザイム(0.05ng/mg)または遊離のリ
ボザイム(0.001ng/mg)の注入後72時間の新生児の肝臓に完全なリボザイムが
検出された。ゼロ日群の新生児の腎臓において、遊離のリボザイム投与後4時間
時点(0.03ng/mg)を経てのみ完全なリボザイムが検出された。しかし、処方さ
れたリボザイムの投与後4時間を経た腎臓中で、再び48時間および72時間に
おいて、完全なリボザイムが検出された(図8)。
【0110】 濃度時間曲線の下の領域(AUC)を、組織リボザイム暴露の指標として計算した
。表IIに示されているように、遊離のリボザイムと比べて、注入されたリボザイ
ムがEYPC:DOTAP-PEG C8 リポソームで処方されたときに、72時間の時間推移に
わたって、AUC において25および37倍の増加があった。また、処方されたリ
ボザイムを用いた鞘のリボザイム暴露において、9〜11倍の増加があった。完
全なリボザイムの断続の検出の故に、腎臓、肝臓および血漿についてのAUC の計
算は行わなかった。
【0111】 表II EYPC:DOTAP:PEGリポソームで処方された(EYPC=卵黄身ホスファチジルコ
リン)または非処方のVEGF-R-1リボザイム(10×106cpm/ μg 32P VEGF-R-1で補
足された)5μgの硝子体内投与後の酸素過剰処理された新生児マウスリボザイ
ム組織濃度からの曲線の下の網膜および鞘の領域(AUC)。酸素過剰の部屋から除
かれてすぐか、または酸素過剰の部屋から除かれて5日後のマウスをリボザイム
投与した。
【0112】
【表2】
【0113】 D.実施例4 静脈内投与したリポソーム処方の血液クリアランススクリーン
メスのC57B1/6J体重20〜25gを、種々の処方のリポソーム封入されたリボ
ザイムのスクリーニングに使用した。実施例1のプロトコールを用いて、以下の
処方を調製した:EPC:CHOL (55:45)、シンゴミエリン(SM):EPC:CHOL (33:33:33
) およびEPC:CHOL:DODAC:PEG−セラミド−C20 (50:25:15:10) 。これらの実施例
において、リボザイムは、32Pラベルされたリボザイムのトレーサーを含んでお
り、CHE を、脂質を追跡し、定量するのに使用した。単一i.v.を尾の静脈を
経て作った。各投与は、約3μモルの全脂質および25〜50μgのVEGF-R-1リ
ボザイムを100μLの体積で含んでいた。
【0114】 観察した時点は15分、2時間、4時間および24時間であった。各時点で動
物をCO2 で安楽死させた。呼吸停止すると、胸腔を開き、心臓から血液を採取
した(200〜500 μl)。採取した血液を、ヘパリンを入れたマイクロヒュージ(mi
crofuge)管に加え、10分間遠心分離して、血漿と血球とに分けた。血漿試料を
、緩衝液を含むプロテイナーゼ Kで処理した。試料の一部をシンチラントに加
え、数えた。試料を、ポリアクリルアミドゲル電気泳動を経て分離し、ホスホル
イメージャー分析を用いて定量した。 データ(図9)は、試験した3処方のものを示し、最良は、PEG −セラミドを
含む処方であった。PEG 化されたリポソームは、24時間後にすら大量に存在し
、半減期の除去は、日にちでないなら時間の順であり得ることを示唆した。
【0115】 E.実施例5:リポソーム封入されたリボザイムの、ルイス ラング癌モデル
における薬物動力学的評価 メスのC57B1/6J体重20〜25gを、ルイス ラング癌腫瘍細胞(5×106 細胞/mL 規定の塩水中)の0.1mL懸濁液を用いて移植し、右わき腹に皮下注
射した。腫瘍を、リポソームのリボザイム処方を投与する前に17日間増殖させ
た。実施例1に記載したプロトコールを用いて処方を作った:EPC:CHOL:DODAC:P
EG−セラミド−C20 (50:25:15:10) 、EPC:CHOL:DODAC:PEG−セラミド−C8 (50:2
5:15:10)およびEPC:CHOLリポソームを、トレーサーとしてCHE を用いて作った。
【0116】 リボザイムは、32Pラベルされたリボザイムのトレーサーを含んでいた。単一
のi.v.ボーラス注射を尾の静脈を経て行った。注射はまた、頚部静脈を経て
行った。各「リポソーム処方」は、約3μモルの全脂質および25〜50μgの
VEGF-R-1リボザイムを100μLの体積で含んでいた。投与後および示された採
取時間(2,6,24,48および72時間)で、動物をCO2 で安楽死させた。
呼吸停止すると、胸腔を開き、心臓から血液を採取した(200〜500μl)
。採取した血液を、ヘパリンを入れたマイクロヒュージ(microfuge)管に加え、
10分間遠心分離して、血漿と血球とに分けた。
【0117】 血液採取後、肝臓が血液除去されるまで(10mL)、動物を、心臓を通して滅
菌塩水で潅流した。腫瘍および隣接する管組織を手術で除去し、液体窒素で凍結
させて閉じ、培養管に移した。次に組織を粉砕し、またはホモジナイズした後、
緩衝液を含むプロテイナーゼ Kで消化した。試料の一部をシンチラントに加え
、数えた。試料を、PAGEおよびホスホルイメージングを経て分析した。PEG-Cer-
C20 脂質を含むリポソームは、完全なリボザイムの血漿濃度に基づいて、PEG-Ce
r-C14 またはEPC:CHOLリポソームより良好に行った(図10)。
【0118】 他方では、投与したリボザイム投与量の約7%のリポソームを含むPEG-Cer-C2
0 についてのデータは、72時間後の血漿中の完全なリボザイムとして検出され
た。腫瘍暴露は、他のリボザイム処方に比べて、リポソーム処方を含むPEG −セ
ラミド−C20 について、有意に促進された(図11)。促進の程度は、血漿濃度
と緩く相関した(図9)。32Pリボザイムおよび3H-CHE脂質トレーサーの定量に
より、リポソームは、最小の分解で、ほとんど無傷で血液中に循環することが示
された。原発性腫瘍組織において、同様のクリアランスプロファイルがまた観察
された(図12)。
【0119】 腫瘍組織におけるリボザイムの安定性が、上記したポリアクリルアミドゲル電
気泳動(PAGE)によって試料を分離した後に測定された。安定性は、完全な長さ
のリボザイムとしてなお残存する全放射活性のパーセントとして測定された。PE
G-Cer-C20 リポソームを用いて配送されたリボザイムは、24時間で、85〜9
0%完全であった。他の2つの処方を用いて配送されたリボザイムは、ちょうど
6時間後に、およそ30%完全であった(図14)。
【0120】 F.リボザイム−C57マウスにおけるその効能 腫瘍の持続的成長及び転移は血管形成により左右される。実際、成長しつつあ
る腫瘍の中の血管の出現は、潜在的転移可能性の開始と相関関係をもつ。単独又
は細胞障害性作用物と組合わせた形での血管形成防止剤が、ルイスラットの肺及
びB-16黒色腫モデルにおいて肺転移及び/又は初期腫瘍体積を減少させるという
ことをいくつかの研究が示してきた(Bergstrom, et al., 1995, Anricancer Re
s., 15 : 719-728 ; Kato, et al., 1994, Cancer Res., 54 : 5413-5147 ; O'R
eilly, et al., 1994, Cell. 79 : 315-328 ; Sato, et al., 1995, Jpn. J. Ca
ncer Res., 86 : 374-382)。
【0121】 中実腫瘍の血管形成の誘発に関与する主要な因子は、血管内皮成長因子(VEGF
:Folkman, 1995 、同上)である。いくつかのヒト腫瘍が、合成及び分泌を行な
うことが立証されてきている。肺転移の治療に関しては、両方の亜型のVEGF及び
VEGFレセプタ及びその発現が、低酸素条件下の肺の中で正の調節を受ける。(Tu
der, et al., 1994, J. Clin. Invest., 95 : 1798-1807)。このことは、腫瘍細
胞が循環系にアクセスできるようにする手段を提供する新血管形成を導く可能性
がある(Mariny Baron及びMarme, 1995)。かくして、VEGF及びそのレセプタは、
転移性疾患の治療において重要な標的でありうる。
【0122】 最近になって、flt-1RNAをターゲティングする触媒として活性なリボザイムが
、血管形成のラツトコーンミールモデルにおいて用量に依存する形でVEGFにより
誘発される新血管形成を阻害することが示されてきた(Cushman et al., 1996、
血管形成阻害物質及び新血管形成の眼病のためのその他の新しい治療戦略、IBC
会議抄録)。血管形成防止用リボザイム(例えばVEGF-R-1リボザイム;図1)と
組合せた形での細胞障害性作用物質を用いた試験も同様に有用であることが立証
される可能性がある。
【0123】 C57/BL6 雌マウスに、0.1mlの食塩水へ体積中のルイスラット肺ガン細胞(
きわめて転移性の高い変異株)5×105 個を皮下接種した後、3日間頸動脈カ
テーテルを装着した。カテーテル(PE50)を頸静脈内に植込み、毎日巨丸剤投与
のための体外に出した。マウスに対し提供されたEPC ;コレステロール:PEG-Ce
r-C20:DODAC (50:25:15:10) という処方のVEGF-R-1の各用量は、体重1kgあたり
1mgのリボザイムであった。リポソーム製剤は、逆相蒸発方法を用いて調製され
た。ハミルトン注射器によりカテーテル内にリポソームを注入し、100μlの
食塩水を用いてカテーテルチューブを水洗いした。腫瘍移植から18〜25日目
には、動物に対する治療を施さなかった。
【0124】 腫瘍の成長を見極めるため隔日で2〜25日目にマイクロカリパーを用いて腫
瘍を測定した。腫瘍の体積を、〔長さ×(幅)2 〕/2という式により決定した
。接種から25日後に、動物を安楽死させ、腫瘍を除去し秤量した。考えられる
リボザイム含有量の測定用として腫瘍を保存するため、これを液体窒素内ですば
やく凍結させ、−70℃で保管した。肺をとり出し秤量し、ライツ解剖顕微鏡を
用いて4倍の倍率で巨大転移を計数した。図13に示されたデータはリポソーム
に包埋されたリボザイムが、用量投与の持続期間中、腫瘍の成長を阻害したこと
を示している。リボザイム用量投与の停止の後、データは、腫瘍の成長速度の増
大を示唆している。
【0125】 G.例7:リボザイム例 この例は、天然に発生するリボザイムの特性を示すものである。 グループIイントロン ・サイズ:〜150から〜1000個のヌクレオチド。 ・分割部位のすぐ5′のところの標的配列内にUを必要とする。 ・分割部位の5′側で4〜6個のヌクレオチドを結合させる。 ・反応メカニズム:3′−OH及び5′−グアノジンを伴う分割産物を生成す
るためのグアノジンの3′−OHによる攻撃。
【0126】 ・場合においては、活性構造の折畳み及び維持を助けるべく、付加的なタンパ
ク質補助因子が必要とされる。 ・このクラスの構成員としては300以上が知られている。Tetra hymena the
rmophila rRNA 、真菌ミトコンドリア、葉緑体、ファージT4ラン藻類その他の
中に介在配列として見い出される。 ・系統発生的比較、突然変異誘発及び生化学研究を通して、主要な構造的特長
の大部分が立証されている〔1 〕。
【0127】 ・1つのリボザイムについて完全な反応速度枠組が立証されている〔
2, 3, 4, 5〕。 ・リボザイムの折畳み及び基質ドッキングの研究が進行中〔6, 7, 8 〕。 ・重要な残基の化学的修飾の調査が充分確立済みである〔9, 10 〕。 ・小さな(4〜6nt)結合部位はこのリボザイムを、ターゲッティングされた
RNA 分割に対し過度に非特異的なものにする可能性があり、欠損メッセージ上へ
の新しいβ−ガラクトシダーゼの連結により「欠損」β−ガラクトシダーゼメッ
セージを修飾するために、Tetra hynenaグループIイントロンが使用されてきた
【0128】 RNAse P RNA (M1RNA) ・サイズ:〜290から400個のヌクレオチド。 ・汎存性リボヌクレオタンパク質のRNA部分。 ・tRNA前駆体を分割して成熟tRNAを形成する〔12〕。 ・反応メカニズム:3′−OH及び5′−リン酸エステルを伴う分割産物を生
成するための M2+-OH による攻撃が考えられる。 ・RNAse P は、原核生物及び真核生物全体を通して見出される。RNAサブユ
ニットは、細菌、酵母、げっ歯類及び霊長類由来の配列であった。 ・治療向けの応用のための内因性RNAse P の動員は、標的RNA に対する外部誘
導配列(EGS)のハイブリダイゼーションを通して可能である〔13, 14〕。
【0129】 ・重要なリン酸エステル及び2′OH接触が最近同定された〔15, 16〕。 グループIIイントロン ・サイズ:〜1000個のヌクレオチド。 ・標的RNA のトランス分割が最近実証された〔17, 18〕。 ・配列必要条件は完全に見極められていない。 ・反応メカニズム:内部アデノシンの2′−OHが3′−OHを伴う分割産物
及び3′−5′及び2′−5′分枝点を含む「ラリアット」RNA を産生する。
【0130】 ・RNA分割及び連結に加えてDNA 分割における参与が実証されている〔19, 20 〕天然のリボザイムのみ。 ・主要な構造的特長は、系統発生的比較を通して大部分が立証されてい
る〔21〕。 ・重大な2′OH接触が、同定され始めている〔23〕。 反応速度枠組が開発中〔23〕 ニューロスポラ属 VA RNA ・サイズ:〜144個のヌクレオチド。 ・ヘヤピン標的RNA のトランス分割が最近実証された〔24〕。 ・配列必要条件は完全に見極められていない。
【0131】 ・反応メカニズム:2′,3′−環状リン酸エステル及び5′−OH末端を伴
う分割産物を生成するための、裂けやすい結合に対する2′−OH5′による攻
撃。 ・結合部位及び構造の必要条件は、完全に見極められていない。 ・このクラスの構成員として分かっているのは1つのみ。Neorospor
a VS RNA 中で発見。 ハンマーヘッドリボザイム ・サイズ:〜13から40個のヌクレオチド。 ・分割部位の5′真近のところに標的配列UHを必要とする。 ・分割部位の両側に可変数のヌクレオチドを結合させる。
【0132】 ・反応メカニズム:2′,3′−環状リン酸エステル及び5 ′-OH 末端を伴う
分割産物を生成するための、裂けやすい結合に対する2 ′-OH5′による攻撃。 ・このクラスの構成員は14知られている。感染性作用物質としてRNA を用い
る数多くの植物病原体(ウィルソイド)の中に見い出される。 ・2シスト構造を含めて、基本的な構造的特長は、大部分が定義づけされてい
る〔25, 26〕。 ・(インビトロ選択を通しての工学処理のため)最小連結活性が実証されてい
る〔27〕。 ・2つ以上のリボザイムについて完全な反応速度枠組が立証されている〔28
【0133】 ・重要な残基の化学的修飾調査が充分に立証されている〔29〕。 ヘヤピンリボザイム ・サイズ:〜50個のヌクレオチド。 ・分割部位の3′すぐのところに標的配列GUC を必要とする。 ・分割部位の5′側で4〜6個のヌクレオチドを、そして分割部位の3′側に
可変数のヌクレオチドを結合させる。 ・反応メカニズム:2′,3′−環状リン酸エステル及び5 ′-OH 末端を伴う
分割産物を生成するための、裂けやすい結合に対する2 ′-OH5′による攻撃。
【0134】 ・このクラスの構成員としては3つ知られている。感染性作用物質としてRN
Aを用いる3つの植物病原体(タバコ輪斑ウイルス、ハタザオモザイクウイルス
及びチュリ黄斑ウイルスのサテライトRNA)の中に見い出される。 ・基本的な構造特長は大部分が定義づけされている〔30, 31, 32, 33〕。 ・連結活性は(分割活性に加えて)、リボザイムをインビトロ選択を通しての
工学処理に対し敏感に反応するものにする〔34〕。 ・1つのリボザイムについては、完全な反応速度枠組が立証されている〔35
【0135】 ・重要な残基の化学的修飾の調査が開始された〔36, 37〕。 肝炎デルタウイルス(HDV)リボザイム ・サイズ:〜60個のヌクレオチド。 ・標的RNA のトランス分割が実証された〔38〕。 ・分割部位の5′にはいかなる配列も必要とされないものの、結合部位及び構
造の必要条件は完全に見極められていない。折畳まれたリボザイムは、偽似結節
構造を含む〔39〕。 ・反応メカニズム:2′,3′−環状リン酸エステル及び5 ′-OH 末端を伴う
分割産物を生成するための、裂けやすい結合に対する2 ′-OH5′−による攻撃。
・このクラムの構成員としては2つしか知られていない。ヒトHDV 内に見い出
される。 ・輪状HDV は活性であり、ヌクレアーゼ安定性の増大を示す〔40〕。
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93) 。
【0141】 以上の記述は、例示を目的としたものであり制限的な意味をもつものでないと
いうことを理解すべきである。以上の記述を読んだ時点で、当業者には数多くの
実施形態が明らかになることだろう。従って、本発明の範囲は、以上の記述を参
照してではなく、添付のクレームならびにかかるクレームに資格付与されている
等価物の全範囲を参考にして決定されるべきである。特許出願及び刊行物を含む
全ての論文及び参考文献の開示は、あらゆる目的のための参考として本書に内含
されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、7種の異なった種類の酵素性核酸分子についての二次構造モデルを示
す。矢印は分解の部位を示す。──は、標的配列を示す。点を散在する線は三次
相互作用を示すことを意味する。─は塩基−対合された相互作用を示すことを意
味する。グループIイントロン:PI-P9.0 は種々のステム−ループ構造を示す(
Cech, など., 1994, Nature, Struc. Bio., 1. 273) 。RNase P (MIRNA):EGS は
外部のコード配列を表わす(Forster,など., 1990, Science, 249, 783 ; Pace,
など., 1990, J. Biol. Chem., 265, 3587) 。グループIIイントロン:5 ′SSは
5′スプライスのサイズを意味し;3′SSは3′−スプライス部位を意味し;
IBS はイントロン結合部位を意味し;EBSはエキソン結合部位を意味する(Py
le, など., 1994, Biochemistry, 33, 2716)。VS RNA:I-VI は6種のステム−
ループ構造を示し;陰影領域は三次相互作用を示す(Collins 、国際PCT 公開番
号WO96/19577号)。HDVリボザイム:I−IVは4種のステム−ループ構造を示
す(Been, など.,アメリカ特許第5,625,047 号)。ハンマーヘッドリボザイム:
I−III は3種のステム−ループ構造を示し;ステムI−III はいずれのもので
もあり得、そして対称又は非対称であり得る(Usman,など., 1996, Curr. Up. S
truct. Bio., 1, 527)。ヘアーピンリボザイム:ヘリックス1,4及び5はいず
れかの長さのものであっても良く;ヘリックス2は3〜8個の塩基対の長さであ
り;Yはピリミジンであり;ヘリックス2(H2)は少なくとも4個の塩基対(
すなわちnは1,2,3又は4である)を供給され、そしてヘリックス5は任意
には、2又はそれ以上の長さの塩基対(好ましくは、3〜20個の塩基、すなわ
ちmは1〜20又はそれ以上である)を供給される。ヘリックス2及びヘリック
ス5は、1又は複数の塩基(すなわち、rは1以上の塩基である)により共有結
合され得る。ヘリックス1,4又は5はまた、リボザイム構造を安定化するため
に、2又はそれ以上の塩基対(たとえば4〜20個の塩基対)により延長され得
、そして好ましくは、タンパク質結合部位である。個々の場合、個々のN及びN
′は独立して、いずれかの正常な塩基又は修飾された塩基であり、そして個々の
ダッシュラインは実質的な塩基対合相互作用を表わす。それらのヌクレオチドは
、糖、塩基又はリン酸で修飾され得る。完全な塩基対合は、ヘリックスにおいて
は必要とされないが、しかし好ましい。ヘリックス1及び4は、いくつかの塩基
対合が維持される限り、いずれのサイズのものであっても良く(すなわち、o及
びpはそれぞれ独立して、0〜いずれかの数、たとえば20である)。必須の塩
基は構造体において特定塩基として示されているが、しかし当業者は、それらの
1又は複数が化学的に修飾され得(塩基、糖及び/又はリン酸の修飾)、又は有
意な効果を伴わないで、他の塩基により置換され得る。ヘリックス4は、2種の
別々の分子から、すなわち連結するループを伴わないで形成され得る。その連結
ループは、存在する場合、その塩基、糖又はリン酸への修飾を有するか又は有さ
ないヌボヌクレオチドであり得る。“q”は、2以上の塩基である。連結ループ
はまた、非ヌクレオチドリンカー分子により置換され得る。Hは、塩基A,U、
又はCを言及する。Yはピリミジン塩基を言及する。“ ”は、共有結合
を言及する。(Burke,など., 1996, Nucleic Acids & Mol. Biol., 10, 129 ; C
howrira,など.,アメリカ特許第5,631,359号)。
【図2】 図2は、VEGF−レポーターRNA (VEGF-R-1 リボザイム)に対して標的化された
ハンマーヘッドリボザイムの図である。リボザイムは、5′−末端で4個の塩基
対ステムII、4個のホスホロチオエート結合、位置4で2′−C−アリル置換、
5位でリボヌクレオチド、残る位置で2′−O−メチル置換、及び3′−末端で
逆転された非塩基性ヌクレオチド置換を有する。
【図3】 図3は、EPC:DOTAP:PEG リポソームにより配合されているか又は配合されてい
ない、5μgのフリーの又は配合されたVEGF-R-1リボザイム(10×106cpmの32P VEGF-R-1リボザイムにより補充される)の硝子体内投与の後、高酸素処理された
新生児マウスの網膜及びカプセルにおけるリボザイムの濃度を示す。マウスは、
高酸素チャンバーから除去されるとすぐに、又は高酸素チャンバーから除去され
た後5日目に、リボザイムを投与される。
【図4】 図4は、5μgのフリーの又は配合されたVEGF-R-1リボザイム(10×106cpmの
32P VEGF-R-1リボザイムにより補充される)の硝子体内投与の後の高酸素新生児
の網膜及びカプセルにおける損なわれていないリボザイムの%を示す。マウス
は、高酸素チャンバーから除去されるとすぐに、又は高酸素チャンバーから除去
された後5日目に、リボエンザイムを投与された。
【図5】 図5は、EYPC:DOTAP:PEGリポソームにより配合されているか又は配合されてい
ない(EYPC=卵黄ホスファチジルコリン=EPC)、5μgのフリーの又は配合された
VEGF-R-1リボザイム(10×106cpmの32P VEGF-R-1リボザイムにより補充される)
の硝子体内投与の後、高酸素処理された新生児マウスの血漿濃度を示す。マウス
は、高酸素チャンバーから除去されるとすぐに、又は高酸素チャンバーから除去
された後5日目に、リボエンザイムを投与された。
【図6】 図6は、5μgのフリーの又は配合されたVEGF-R-1リボザイム(10×106cpmの 32 P VEGF-R-1リボザイムにより補充される)の硝子体内投与の後の高酸素新生児
の血漿における損なわれていないリボザイムの%を示す。マウスは、高酸素チャ
ンバーから除去されるとすぐに、又は高酸素チャンバーから除去された後5日目
に、リボエンザイムを投与された。
【図7】 図7は、EPC:DOTAP:PEG リポソームにより配合されているか又は配合されてい
ない、5μgのフリーの又は配合されたVEGF-Rリボザイム(10×106cpmの32P VE
GF-Rリボザイムにより補充される)の硝子体内投与の後、高酸素処理された新生
児マウスにおけるリボザイムの肝臓及び腎臓濃度を示す。マウスは、高酸素チャ
ンバーから除去されるとすぐに、又は高酸素チャンバーから除去された後5日目
で、リボエンザイムを投与された。
【図8】 図8は、5μgのフリーの又は配合されたVEGF-R-1リボザイム(10×106cpmの
32P VEGF-R-1リボザイムにより補充される)の硝子体内投与の後の高酸素新生児
の肝臓及び腎臓における損なわれていないリボザイムの%を示す。マウスは、高
酸素チャンバーから除去されるとすぐに、又は高酸素チャンバーから除去された
後5日目に、リボエンザイムを投与された。
【図9】 図9は、ネズミLewis 肺モデルにおける異なったリポソームリボザイム配合物
についての血漿レベルを示す。曲線は、1mg/kgのリボザイム用量に標準化され
るが、但し実際の用量は、リボザイム封入化の効率に依存して幾分、変化した。
個々の動物は、一定した脂質用量(3μモル)を受けた。SM=フフィンゴミエ
リン。
【図10】 図10は、示されるように3種の異なったタイプのリポソーム配合物について
の損なわれていないリボザイムの血漿レベルを示す。
【図11】 図11は、1回の静脈内投与に続いて一次腫瘍におけるリボザイムの暴露につ
いての時間経過を示す。リポソーム1=EPC/DODAC/Chol/PEG-Cer C20; リポソー
ム2=EPC/DODAC/Chol/PEG-Cer C14。
【図12】 図12は、3種の異なったタイプのリポソームを用いての脂質([3H]-CHE)及
びリボザイム(32P]-CHE)トレーサーについての排除プロフィールを示す。
【図13】 図13は、リポソーム封入された、配合されたVEGF-R-1リボザイムにより処理
された後のLewis Lung Carcinama Moldel における腫瘍増殖の低下を示す。
【図14】 図14は、腫瘍への投与の後のリボザイム配合物の安定性を示す。その安定性
は、PAGE分析に続いて、単離された全放射能に比較しての十分な長さのリボザイ
ムの百分率を測定することによって測定された。
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月23日(2000.2.23)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正15】
【補正対象書類名】
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【要約】 本発明は、核酸触媒、例えば血管内皮成長因子受容体(VEGF-R-1)リボザイム
を生物学的システムに供給するための組成物及び方法に関する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12N 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 クリマク,サンドラ カナダ国,ブリティッシュ コロンビア ブイ7エヌ 3エヌ1,ノース バンクー バー,チェスターフィールド アベニュ 3330 (72)発明者 シェーラー,ピーター カナダ国,ブリティッシュ コロンビア ブイ6エイチ 2ティー5,バンクーバ ー,バーチ ストリート 301−2664 (72)発明者 ホープ,マイケル ジェイ. カナダ国,ブリティッシュ コロンビア ブイ6アール 2ケー2,バンクーバー, ウエスト イレブンス アベニュ 3550 (72)発明者 チャン,ユアン−ペン カナダ国,ブリティッシュ コロンビア ブイ6ピー 3イー8,バンクーバー,ウ エスト セブンティサード アベニュ 1406 (72)発明者 レイノルズ,マーク アメリカ合衆国,コロラド 80026,ラフ ァイエット,ノース ラークスパー コー ト 1484 (72)発明者 ミン,ジョン アメリカ合衆国,コロラド 80301,ボー ルダー,ホワイト ロック サークル 4831シー (72)発明者 センプル,ショーン カナダ国,ブリティッシュ コロンビア ブイ6エイチ 2ケー5,バンクーバー, オーク ストリート 301−2880 Fターム(参考) 4B065 AB01 BA01 BA05 BD06 CA44 4C076 AA19 BB13 BB24 CC26 CC27 DD09F DD19F DD52F DD63F DD70F FF32 FF34 4C084 AA13 NA05 NA10 NA11 NA13 ZB112 ZB262 4C086 AA02 EA16 MA01 MA05 MA24 MA58 MA66 NA05 NA10 NA11 NA13 ZB11 ZB26 ZC42

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物学的システムへの核酸触媒の供給を促進するための組成
    物であって、前記生物学的システムへの前記核酸触媒の供給を達成するために十
    分な割合で、ポリエチレングリコール(PEG)−セラミド接合体、脂質、及び前記
    核酸触媒を含んで成る組成物。
  2. 【請求項2】 ホスファチジルコリンをさらに含んで成る請求項1記載の組
    成物。
  3. 【請求項3】 コレステロールをさらに含んで成る請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 ホスファチジルコリン及びコレステロールをさらに含んで成
    る請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記核酸触媒が、エンドヌクレアーゼ活性を有する請求項1
    〜4のいずれか1項記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記核酸触媒が、1又は複数のリボヌクレオチドを含んで成
    る請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記核酸触媒が、1又は複数のデオキシリボヌクレオチドを
    含んで成る請求項5記載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記核酸触媒が、ハンマーヘッド型で存在する請求項5記載
    の組成物。
  9. 【請求項9】 前記脂質が、カチオン性脂質である請求項1〜4のいずれか
    1項記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記脂質が、N,N−ジオレイル−N,N−ジメチルアン
    モニウムクロリド(DODAC)である請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記脂質が、1,2−ジオレイルオキシ−3−(N,N,
    N−トリメチルアミノ)プロパンクロリド(DOTAP)である請求項1〜4のいずれ
    か1項記載の組成物。
  12. 【請求項12】 前記PEG −セラミド接合体が、8個の炭素原子を有する脂
    肪酸基を含んで成る請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  13. 【請求項13】 前記PEG −セラミド接合体が、14個の炭素原子を有する
    脂肪酸基を含んで成る請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  14. 【請求項14】 前記PEG −セラミド接合体が、20個の炭素原子を有する
    脂肪酸基を含んで成る請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  15. 【請求項15】 前記ホスファチジルコリンが卵黄ホスファチジルコリンで
    ある請求項2又は4記載の組成物。
  16. 【請求項16】 請求項1,2,3又は4のいずれか1項記載の組成物、及
    び医薬的に又は獣医学的に許容できるキャリヤーを含んで成る医薬組成物。
  17. 【請求項17】 請求項1,2,3又は4のいずれか1項記載の組成物を含
    んで成る哺乳類細胞。
  18. 【請求項18】 前記哺乳類細胞が、ヒト細胞である請求項17記載の哺乳
    類細胞。
  19. 【請求項19】 請求項16記載の医薬組成物を含んで成る哺乳類細胞。
  20. 【請求項20】 前記哺乳類細胞が、ヒト細胞である請求項19記載の哺乳
    類細胞。
  21. 【請求項21】 前記核酸触媒が、哺乳類疾病に関連するRNAの発現を低
    めることができる請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  22. 【請求項22】 前記哺乳類疾病が、ヒト疾病である請求項21記載の組成
    物。
  23. 【請求項23】 前記疾病が、癌である請求項21記載の組成物。
  24. 【請求項24】 前記疾病が、炎症である請求項21記載の組成物。
  25. 【請求項25】 請求項21記載の組成物、及び医薬的に又は獣医学的に許
    容できるキャリヤーを含んで成る医薬組成物。
  26. 【請求項26】 細胞中への核酸触媒の移行を促進するための方法であって
    、前記細胞と請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物とを、前記生物学的シス
    テム中への前記核酸触媒の移行のために適切な条件下で接触せしめることを含ん
    で成る方法。
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