JP2001510395A - モレキュラーシーブ膜を用いる過フッ化化合物およびヒドロフルオロカーボンガスの回収 - Google Patents

モレキュラーシーブ膜を用いる過フッ化化合物およびヒドロフルオロカーボンガスの回収

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Abstract

(57)【要約】 製造プロセスにおける流出ガスから過フッ化化合物(PFC)およびヒドロフルオロカーボン(HFC)ガスを回収ならびに凝縮するための方法が提案されている。本方法は、無機質性モレキュラーシーブ膜を備えた膜モジュールにガスを接触させ、さらに、供給ガスを圧縮するか、もしくは透過ガスを減圧するか、またはそれらの双方によって膜を通して異なる圧力をかけることを含む。PFCおよびHFCガスは極めて高い程度で保持され、PFCおよびHFC成分のより高度の濃縮が達成されるが、そうでない場合には膜を通って透過側へと通過してしまうPFCおよびHFCガス掃去ための補足的なプロセスの規模(size)は小さくなるか、またはそのようなプロセスの必要性がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】 モレキュラーシーブ膜を用いる 過フッ化化合物およびヒドロフルオロカーボンガスの回収発明の分野 本発明は、製造プロセスにおける流出ガスから過フッ化(perfluorinated)化合 物(PFC)およびヒドロフルオロカーボン(HFC)ガスを回収または濃縮する方法に関 する。発明の背景 今日、過フッ化化合物(例えば、NH3、SF6、WF6、CF4)およびヒドロフルオロ カーボン(例えば、CHF3)を使用する多くの製造プロセスがある。これらには陰 極線管(CRT)製造、アルミニウム鋳造、冷媒、VLSI回路洗浄、および半導体製品 (ドライエッチ)などのプロセスが含まれる。これらのガスはほとんど不活性で あるが、これらの寿命は極めて長く、かつ、IR吸収能が高いので、温室効果によ って地球の温暖化を促進するという重大な危険性がある。このことは以下の表1 に示されている(SEMATECH,Technology Transfer,Global warming:A white Pa per on the Science,Policies,and Control Technologies thet impact on th e U.S.Semiconductor Industry,3/20/94を参照)。表1-工業用化学物質に関する地球温暖化ポテンシャル (Global warning Dotential) ポリフッ化化合物(PFC)使用の制限が検討され、またPFC放出を制限することが 半導体製造業者に任意委託されているので、PFCのコストは増大し、さらにはプ ロセスの廃ガス流からPFCを回収しなければならないという圧力が増すであろう 。 現在、廃ガス流からのPFCの除去に使用されている技術としては、スクラバー (例えば、Ecosys,ATMI)や極低温蒸留と組み合わせたスクラバー(Praxair US 5,502,969)、ならびにガラス質膜による透過および濃縮(EPA 0 754 487)が挙げ られる。このスクラバーの使用には、スクラビングした液体を処理し、かつ/ま たは、PFCを安全に焼却しなければならないが、その際にPFCが回収されるという メリットはない、という欠点がある。スクラバーおよび蒸留プロセスは再循環で きるという利点があるが、スクラビング液からPFCを分離しなければならず、こ のスクラバー液も適切に処理しなければならない。 EPA 0 754 487には、ガラス質高分子膜によるパーフルオロ化合物ガスの分離 および回収方法が開示されている。しかしながらこのような膜には、関係 するPFCおよびHFC化合物のすべてを完全に保持するに十分な選択性はない。その ため、スクラビング処理または吸着剤のいずれかにより透過ガス流へと漏れたPF CおよびHFC化合物をさらに下流で処理することが必要となる。このような選択性 の制限のために、供給ガス流が受け得る体積濃縮が制限され、そのため、比較的 多量の非凝縮性キャリヤーガス(例えば窒素)が非透過(排除)流に存在したま まになってしまう。そのため、凝縮によりPFCを望ましい程度まで回収するには 高温高圧が必要になるであろう。 このような制限の例は、引用したEPA 0 754 487の実施例1に示されている。以 下の表2には、15倍濃縮された流出ガス流における透過ガス流に対するPFCおよび HFCの損失の程度を示している。表に示すように、透過ガス流中のCF4濃度は供給 ガス流中の濃度の約1%であるが、C2F6の濃度はほぼ2%であり、またCHF3の濃度 は40%を上回っている。 表2:EPA 0 754 487の実施例1のデータ この実施例では、わずか15倍の体積濃縮率では、保持ガス流には依然として56 %の窒素が含まれ、従って結果としてのPFCの分圧は、そうではない場合よりも 低いということに注目すべきである。Weller-Steinerの方程式[例えばPetterse nおよびLien,Gas Separation snd Purification,9,151-169頁(199 5)を参照]を用い、透過ガス流中の窒素濃度に対する膜の全域選択性を逆算すれ ば、供給ガス流中のPFC混合気体に対する窒素の膜選択性はわずか41である。 この文献では、いくつかのガラス質高分子は有機物に曝されると膨潤する傾向 を有し、その有機分子が大きくなる程その膨潤傾向は大きくなることが示されて いる(J.of Memb.Sciを参照)。このことは、前記の例において、たとえC2F6 の方が大きな分子であったとしても、C2F6の方がCF4より保持されにくいという 事実により示されている。引用のEPAが記載しているように、「先行技術では、 高分子膜の固有の透過性とは、パッキンにより幾分かは制御されるが高分子膜を 通じてのガスの拡散と、物質の分子自由容量と、その物質内のガス溶解度との組 み合わせたものであるということが示唆されている」。 引用のEPAの実施例3には、上記の問題のさらなる例が示されている。膜分離工 程では、たとえ供給ガス流を3倍よりいくらか低い倍率でしか濃縮しなかったと しても、10%を超えるNF3および20%を超えるCHF3が透過側へと通過する。 さらに、ガラス質高分子膜は、運転温度を下げると急激な流量低下が起こるこ とがよく知られている。 本発明が記載する特定のPFCは六フッ化硫黄(SF6)である。SF6は非常に不活性 なガスであり、電力産業、マグネシウムおよびアルミニウム鋳造、ならびに半導 体製造業での使用が増えていると見られる(Christophoru,L.G.およびR.J.Va n Brunt,IEEE Trans.Dielectrics and Electric Insulation,2(5),952-991 頁(1995)に記載のE.Cook,"Lifetime Commitments:Why Climate Policymakers Can't Afford to Overlook Fully-Fluorinated Compounds,"World Resources In stitute,Washington D.C,1995を参照)。その誘電特性により、電気分解抵抗 は空気の3倍になる。このため、SF6の80%は、回路のブレーカーやスイッチステ ーションなどの電気設備を被覆する際に使用されている。SF6の不活性さは、フ ッ素原子を供給する能力と組み合わせれば、SF6を、半導体工業[集積半導体回 路の反応性イオンエッチング(RIE)およびエッ チング後処理(post-etching treatment(PET))で用いる]ならびにマグネシウム およびアルミニウム鋳造の双方にとって魅力的なものにする。電子工学用途では 、SF6はArまたはO2との混合物として、また鋳造用途では、空気との混合物とし て見出される。1993年におけるSF6の生産は7000メートルトン/年と見積もられ 、2010年までには10,000メートルトン/年に達すると予測される(E.Cookによ る前記刊行物を参照)。半導体工業における需要の増大により、おそらくはこの ガスは不足し、価格が上昇することになるであろう。 SF6は522と354cm-1に極めて強いIR吸収バンドを有し、その他947、770および6 15cm-1の波数にバンドを有している(Matheson Gas Companyにより発酵されてい るMatheson,Handbook of Gases,"The Matheson Unabridged Gas Data Book-A compilation of physical and thermodynamic properties",第5版,第4巻(1974 ))。このため、温室ガス、すなわち地表により発せられたIR放射(特に7〜13um の間の波長)を吸収するガスとなる可能性が極めて高い。事実、それは温室ガス としてCO2の25,000倍の作用があり、その化学的不活性さのために、大気中での 寿命は800〜3200年と見積もられる(ChristophorousおよびBruntによる前記刊行 物を参照)。あらゆる実用目的のために大気中に放出されたSF6はいずれも予見 できる未来にわたり滞留したままであり、集積し続け、温室効果の一因となる。 そのため、この累積効果が地球の気象に取り返しのつかない損傷を引き起こさな いとしても、SF6の放出を削減する必要性は増すであろう。工業目的でSF6を継続 使用するには、SF6を再循環させる、または使用量を減らす削減および再設計工 程が必要となろう。 再循環には、容器の外部に漏出したためにSF6を希釈している他のガスから、 または処理された廃ガスを回収するダクト系へSF6とともに抜け出た他のガスか らSF6を分離することが要される。 SF6は凝縮性のガスであり、室温、23気圧で液化する。その蒸気圧の図は図7に 示されている(前記のMatheson,Gas Handbookからのデータに基づいた)。この ように、SF6は、非凝縮性ガス(例えば空気、アルゴンなど)の混合気体から凝 縮させ得ると考えられる。しかしながら、CO2との混合気体の場 合ではSF6を別個に凝縮させることは困難であり、この目的のためには極低温蒸 留系が必要となろう。SF6の濃度が低い場合(例えば<10%)、極低温凝縮は実用 的ではない。何故ならば、SF6分圧が低く、これにより液体窒素温度またはそれ より低い温度での作業なしには有意な量のSF6を回収できなくなるためである。 たとえ廃ガス流のSF6がかなり濃縮されていたとしても(例えば>30%)、廃ガス 流からかなり完全に除去(>90%)するにはガス混合物を少なくとも5バールまで 圧縮し、少なくとも-75℃まで冷却する必要がある。このことは図8に示されてい る。このような回収を行うには、相当な冷却効率を備えたかなり大型の回収装置 が必要であり、これを製造設備の種々の処理装置やダクト部分の間に配置するこ とは容易にはできない。さらに、大量のガス流に必要とされる圧縮機もかなり大 きい。従ってこの技術が、ガス混合物(特に、工業プロセスの流出口の廃ガス流 )からSF6を分離および回収する十分な方法を提供しているとはいえない。 本発明の目的は、非ポリマー性のモレキュラーシーブ膜の使用に基づく、PFC 用のより効果的な回収または濃縮方法を提案することにある。このような膜は、 そのサイズがモレキュラーシーブ膜材の孔径を超える分子に対して極めて高い選 択性を有し;さらに、低温下で使用してさらに選択性を助長するよう温度を下げ た場合にも流量低下が比較的小さく(EPA 0 621 071を参照)、このために、冷 却器の温度に近い温度で膜を作動させることによって、該方法の利点が達成され る。 モレキュラーシーブ膜は、WayおよびRoberts(Separation Science and Techno logy,27(1),1992,35頁)において、「モレキュラーシーブとは、その最も絶対 的な意味において、ある大きさの、またはある形状の分子の移動を完全に遮断し 、より小さい、または異なる形状の分子は自由に通過させることをいう」と定義 されている。この参照文献には、このような挙動、またはこのような挙動の原理 を示す物質として、ゼオライト類やモレキュラーシーブカーボンなどの物質を挙 げている。 このような物質から製造された膜(Koros,CEP,1995年10月を参照)、特 に、非晶質ガラスカーボンなどの微孔性の(IUPAC協定により定義されているよ うに2nm未満の孔径を有する)無機物質から製造された膜(KoreshおよびSoffer, Sep.Sci.and Technology,18(1983)p273;JonesおよびKoros,Carbon,32,( 1994);1419)、ゼオライト類などの結晶質セラミック膜(Petersen,J.ら,1993年 International Congress on Membranes and Membrane Process(ICOM'93)におけ る「Ceramic Zeolite Composite Membrane for Gas Separation」)、多孔性非晶 質ガラス膜(Ma,Yら,ICOM‘93 Heidelberg,Germanyにおいてポスター展示され た「Gas Separation by Use of Microporous Inorganic Membranes」)について 多数の文献報告がある。微孔性膜は、その孔隙の有効最小寸法が通過する分子と 保持されるより大きな分子寸法との間にある場合に、モレキュラーシーブとして 機能する。モレキュラーシーブ膜により保持される分子は膜を通って拡散しよう と活動する正のエネルギーを依然として有しており、これは膜を通過する分子の ものよりも顕著に高い。このモレキュラーシーブ膜の性質は、挙げられた参照文 献に見られる選択性から分かるように、選択性が高分子膜よりも非常に高い傾向 にある、というものである。 本発明のもう1つの目的は、極めて高い圧力または極めて低い温度の使用を必 要としない上記方法を提供することである。 本発明のさらなる目的は、処理済みのガス混合物中に含まれるPFCまたはHFC( 特にSF6)の少なくとも80%、好ましくは90%以上を回収できる上記方法を提供 することである。 本発明のなおさらなる目的は、PFCまたはHFC(特にSF6)を、回収したSF6を戻 す供給ガス流の組成濃度と同等またはそれを超える濃度または純度で得ることを 可能にする上記方法を提供することである。 本発明のなおさらなる目的は、PFCまたはHFCを一段階で分離できるようにする 上記方法を提供することである。 本発明のなおさらなる目的は、窒素、酸素、アルゴン、および一般には非凝縮 性ガス、またはそれとともに凝縮可能なガス(例えばCO2)からPFCまたは HFCを分離できるようにする上記方法を提供することである。 本発明のなおさらなる目的は、MgおよびAl鋳造、鋳込(キャスティング)およ び製造工場の流出口の廃ガス流から、稼働中または整備中の電力施設における放 出物から、またSF6が反応物として働く電子工学工業から、SF6を回収できるよう にする上記方法を提供することである。 本発明のなおさらなる目的は、本発明の方法を行う装置および器具を提供する ことである。 その他の目的および利点は、説明が進むにつれて明らかとなろう。発明の要旨 本発明に従い、過フッ化化合物(以下、PFCという)(例えばSF6、NF3、WF6、 CF4、C2F6など)、およびヒドロフルオロカーボン(以下、HFCという)(例えば 、CHF3など)を、1種以上のPFCまたはHFCを含む製造プロセスの流出ガス流から 分離ならびに回収もしくは濃縮する方法は、 a) 第1の圧力(以下、「高圧」という)下で、流出ガス流を膜モジュールに接 触させ; b) モジュールのもう一方の側(透過側)で、該高圧よりも低い第2の圧力(以 下、「低圧」という)を維持するようにして、透過ガス流(すなわち膜を通過し たガス)を抜き取り;そして c) 保持ガス流(すなわち、膜を通過していない、供給ガス流に比べてPFCまた はHFC分子の濃度が高いガス)を回収する 工程を含んでなり、この膜が、窒素は通すがPFCおよびHFC分子は通さず、窒素に 対するPFCおよびHFCの保持比が少なくとも50、好ましくは300であり、かつ、窒 素の透過性が少なくとも80SL/m2・時・バール(標準リットル/平方メートル/時 /バール)、好ましくは少なくとも200SL/m2・時・バールであるモレキュラーシー ブ膜であり、但し、PFCまたはHFCがCHF3と同一かまたは小さい分子径を有する場 合には、N2の透過性は少なくとも50SL/m2・時・バールでなければならないことを 特徴とする。 前記の保持比および透過性の要件を有するモレキュラーシーブ膜は、無機質性 で微孔性のモレキュラーシーブ膜の中から選択される。 本発明で対象とするガスは膜を通過せずに保持されることが必要であるので、 膜の保持力はガスの透過性の逆数として定義することが便利であるとわかってお り、保持比は、PFCまたはHFCガスの保持力を、それと混合している非凝縮性ガス の保持力で割ったものである。従って、ガスの透過性が小さくなるほどその保持 力は大きくなる。類推すれば、膜の保持比は、処理済みの混合物中の他のガスに 対する最も流れの遅いガスの保持力の比であると考えられる。この保持比は、透 過しにくいガス(PFCまたはHFC)の透過性と透過しやすい非凝縮性ガスの透過性 との比である透過選択性と同じである。「非凝縮性ガス」とは、その臨界温度が 0℃より低いガスを意味する。 モレキュラーシーブ膜は、処理しようとする産業排出ガス中のPFCまたはHFCと 混合している非凝縮性ガスの有効分子径より大きいが、PFCおよびHFCの有効分子 径よりも小さい孔径を有していることが好ましい。最も一般的な非凝縮性ガスは 窒素であるので、膜は少なくとも3.7オングストロームの孔径を有していなけれ ばならない。処理しようとするガス流が窒素ではなく、より大きな有効分子径を 有する別の非凝縮性ガスであれば、それに比例して膜の最小孔径はこのガスが膜 を通過できるよう大きくなければならない。最大孔径は回収しようとするPFCま たはHFCを保持するようなものでなければならないので、PFCまたはHFCの分子径 を超えてはならず、それらの径に応じて変更してもよい。ほとんどの場合、それ は5.5オングストローム以下である。 通常PFCまたはHFCを希釈しているガスは、空気中に見られる永久ガス(O2、N2 、Ar)や特定の工業プロセスで使用されるガス(O2、Ar、CO2)ある。例示のため 、前記のガス、ならびに2種のHFCおよび特に注目するPFCであるSF6の運動径を 、Zolands,R.R.およびG.K.Fleming,Membrane Handbook,HoおよびSirkar編 ,Van Nostrand Reihnold,1992の28頁から以下に報告する。表3:Breck後の分子の運動径(オングストローム) 好ましい無機質性で微孔性のモレキュラーシーブ膜としてはカーボン膜がある 。好適なカーボンモレキュラーシーブ膜は、例えばPCT出願WO 96/22260に記載の 方法により製造できる。このような所望の保持および透過パラメーターを有する 膜の例としては、例えば該PCT出願の実施例1の表5の工程1-14に従って製造され たものや、該PCT出願の実施例2の表6の工程1-2(ただし、工程1では20〜75分の時 間とする)に従って製造されたものが挙げられる。 必要であれば、保持ガス流は、EPA0 754 487に教示されるように、それを冷却 器に送り込むことによりさらに精製することができる。モレキュラーシーブ膜の 使用により他の方法よりも大きな体積濃縮率が得られるので、冷却器ではより高 い温度を使用できるし、または供給ガス流をそれ程圧縮しなくてもする。透過ガ ス流中のPFCおよびHFCの存在は極めて低いと考えられるので、透過ガス流は直接 大気中に放出することもできるし、または吸着ベッド(例えば、Air Productsな どの供給元より販売されているもの)を通すか、もしくはスクラバー(例えば、 Ecosysにより供給されているもの)を通すことにより精製することもできる。透 過ガス流中のPFC含量がより低いので、これらの透過ガス流精製装置は、必要に 応じて、先行技術の方法で使用されている同様の装置よりも小さくすることがで きるか、あるいは再生工程間の周期を長くすることができる。別法としては、PC T WO 92/19359に教示されているようにして、透過ガス流を精製し、次いでそこ に含まれる残留PFCまたはHFCを、非凝縮性ガスよりもPFCまたはHFCの方に透過選 択性がある第2のタイプの膜を通すことにより回収してもよい。こうして濃縮さ れた透過ガス流は次いで、モレキュラーシーブ膜へ向かう供給ガス流と混合する ことができる。 モレキュラーシーブ膜モジュールにおける圧力差は、供給ガス流を圧縮する ことにより、かつ/または、透過ガス流を減圧することにより作り出すことがで きる。 保持ガス流は再循環させることができるか、もしくはそうでなければそのまま 再利用することができるし、またはさらに処理してPFCもしくはHFCの含量をさら に増すことができる。透過ガス流は大気中に排出するか、またはさらに精製して PFCもしくはHFCをよりよく回収して、最終的な廃ガスをいっそう環境に優しいも のとすることができる。 高濃度のPFCまたはHFCを含む保持ガス流は、高圧下で、該保持ガス流が膜モジ ュールへと送り込まれる膜モジュールの供給側にて利用できる。保持ガス流を流 出ガス混合物を生産した工程へ再循環させ、かくしてシリンダー内にガスを貯蔵 するのに要される圧縮の資本経費およびエネルギーを低減するためには、または この保持ガス流を後続の凝縮精製工程へと送るためには、このような高圧を維持 することが好ましい。 本発明はさらに、工業プロセスが行われる装置のダクト系の流出口に設置され た少なくとも1つの膜モジュールと、モジュールの保持ガス流を回収する手段と を有してなる、過フッ化化合物を分離ならびに回収もしくは濃縮する装置であっ て、但し、該モジュールの透過膜が以下の特性:窒素に対するPFCまたはHFCの保 持比が少なくとも50、好ましくは少なくとも300であり、かつ、窒素の透過性は 少なくとも80SL/m2・時・バール(標準リットル/平方メートル/時/バール)、 好ましくは少なくとも200SL/m2・時・バールである(ただし、PFCまたはHFCがCHF3 と同一かまたは小さい分子径を有する場合、その膜のN2の透過性は少なくとも5 0SL/m2・時・バールでなければならない)を有する上記装置を提供する。 流出ガスを膜に透過させるための駆動圧力は、ダクトガスを集める送風機によ り、ダクトからガスを採取する補助圧縮機により、またはポンプもしくは排出装 置など、膜の透過側に真空を作り出すいずれの装置により供給できる。該装置は さらに、膜をPFCまたはHFCに富む状態にしている保持ガス流を本プロセスへと、 または圧縮機や冷却装置などのさらなる精製装置へと戻す手段を 含む。 本発明の実施形態では、装置はさらに、PFCまたはHFCに対して透過選択性があ る第2の膜モジュールを有してなる。「透過選択性」とは、膜関連の研究者によ り用いられる慣例的な意味で使用され、すなわち対象のガスが混合物中の他のガ スよりも優先して膜を透過することを意味する。図面の簡単な説明 図1は、本発明の実施形態に従う、モレキュラーシーブ膜を用いて流出ガスか らPFCまたはHFCを回収する典型的な工程図すなわち装置模式図を示す。 図2は、1台の圧縮機と1台の真空ポンプを用いて膜透過圧駆動力を作り出す 2段階の膜プロセスの実施形態を示す。 図3は、熱分解、それに次ぐ1以上のCVDおよび活性化工程の組み合わせにより カーボンモレキュラーシーブ膜を製造するプロセスの工程図である。 図4および5は、本発明の2つのさらなる実施形態に従う、廃ガス混合物からPF CまたはHFCを回収する装置の模式図である。 図6は、モレキュラーシーブ膜基材の分離能を測定する典型的試験系を示す。 図7は、SF6の蒸気圧の図である。 図8は、廃ガスからの極低温回収におけるSF6の減少を示す図である。 図9は、SF6の減少における膜選択性の影響を示す図である。好ましい実施形態の詳細な説明 図1のブロック10はPFCまたはHFC含有流出ガスを生産する製造プロセスの装置 を示す。工程に送り込まれるガス流はガス流11で示される。これを回収装置から 生じた再循環ガス(ガス流12)と混合して、このガス流12が他のいずれの所望の 方法でも利用されない限り、工程10への供給ガス流13を形成する。工程14からの 廃ガスは、ダクト系15で集める。この廃ガスを集めるための駆動力は、送風機ま たは圧縮機16への流入口により生じた圧力低下により作り出される。廃ガスは周 囲の空気17により希釈され、その空気もまたダクト系へ掃引される。送風機また は圧縮機16の流出口18で、流出ガス流18を所 望によりモレキュラーシーブ膜の付着汚染物、例えば水分を除去し得るガードベ ット19に流す。次いでこのガス流をPFCまたはHFC類に対して高い保持力を有する 1以上の高生産性モレキュラーシーブ膜モジュール20へと流す。必要であれば真 空ポンプ22を透過側(低圧力側すなわちモジュール側)に設置して供給ガス流に 対する透過ガス流の圧力比を上昇させることができる。膜モジュール20は実際に は、モジュールを通る流れを良好にするため、各濃縮工程内にガスを再循環させ て連続的に実施される濃縮工程を備えたモジュールアレイを表す。あるいはまた 、このモジュールは、一連の濃縮工程の各々に連続してより少ないモジュールが 並列に存在するテーパー型の流れ構造を有するアレイを表す。こうした配列のす べては、高い体積濃縮比を要求する膜をベースとした分離の当業者には周知であ る。 もう1つの実施形態では、保持ガス流23は工程へ戻る前に、任意にさらに、凝 縮および/または蒸留および/または選択的吸着などの濃縮もしくは精製工程へ と送ることができる。この任意の追加工程はブロック26により表されている。透 過ガス流21は、スクラバーまたは吸着剤などのさらなる洗浄工程(ブロック30) へと排出、もしくは送り込んでPFCまたはHFCガスのあらゆる痕跡を除去すること ができる。 図2はもう1つの好ましい実施形態を示す。流出ガス流31は圧縮機Aへと送られ 、加圧された供給ガス流32は、周囲圧力の透過ガス流35により作動する第1工程 の膜モジュールアレイBへと送られる。次いで第1工程からの濃縮された保持ガ ス流33は、モレキュラーシーブ膜Cを設置した最終の膜濃縮工程へと送られ、こ こで透過ガス流は、透過ガス流への相当するPFCまたはHFCの損失なしに、透過側 へと送られるより非凝縮性のガスの画分を増加させるように減圧で維持される。 保持ガス流34は所望により、再循環させるか、または他のいずれかの方法で使用 され、一方、透過ガス流36は所望により、さらなる洗浄装置Dに送られ、次いで 37で示されるように排出される。 モレキュラーシーブ膜は、ゼオライト、非晶質カーボンまたはシリカライト材 などのガス分離用の無機質膜に関する文献で報告されている技術を用いて、 適当な孔径で製造できる。例えば、本発明に従い使用できるカーボンモレキュラ ーシーブ膜は、前記WO 96/22260に記載の方法により、必要であればEPA94200680 .0に記載の付加工程を用いて製造できる。その製造方法は図3の工程図に示され ている。この膜は、まずポリイミドまたはセルロースなどのポリマー前駆体(す でに膜成型品51の形状寸法にある)を減圧下か、または不活性ガス流中のいずれ かにおいて熱分解することにより製造される。得られたカーボン膜の透過性は、 一連の1以上の活性化工程52により増強され得る。好ましい実施形態では、この カーボン膜は規定の非対称構造を持っていなければならない。そうでなければ、 この熱化学処理は、膜表面の1つへの化学的蒸着53により、カーボン中空繊維膜 を非対称膜へと変換することを含んでもよい。 より小さな非凝縮性ガスに対する透過性を増すようカーボンマトリックスをさら に開口することは、追加活性化54で達成できる。 純粋なガスの透過性は、膜の透過側を減圧にし、次いで膜モジュールの供給側 における圧力変化率を測定する圧力変化法により測定したが、試験装置の体積は 予め較正しておいた。圧力変化は膜を通過するモル流量に比例する: dn/dt(モル/m2・分)=V/RT*dP/dt (式中、「n」は膜を通過するモル数である)。1モルは22.4SLに等しいと考え ると、単位「モル/m2・分」はSL/m2・時に変換できる。次いで透過性は、膜の供給 側の平均圧力(バール)でモル流量を割ることにより得られる。測定装置の供給 側の体積は、測定時間中の圧力変化が全適用圧力の小部分となるような大きさに なるように調整され、その結果経膜圧力差が比較的一定となるが、その変化が測 定に使用される圧力センサーで十分正確に測定される程度に大きいことに注意す べきである。 このような膜を成功裏に開発できた代表的な処理を以下の表に定義する:表4:PFC類回収用のカーボンモレキュラーシーブ膜を製造するための 第1の条件セット 次の表はこの処理を受けたいくつかのカーボン中空繊維モレキュラーシーブ膜 モジュールの典型的な結果を示す。結果はSL/m2・時・バールにて純粋なガスの透 過性として、また選択性(CF4透過性に対するN2透過性の比)として示され、そ れは前記のようにして測定した。 表5:純粋なガス測定の結果 *Pは「透過」を意味する この表で分かるように、極めて高い選択性(>100)が得られ、かつ、N2透過性 は高温の場合よりも室温の方が高い。同様にして製造した他の膜サンプルについ て測定し、また実用上非常に注目される最小のPFCおよびHFC類であるCHF3および NF3について試験した。 CHF3およびNF3などの分子径の小さいガス、および一般にCHF3の分子径と同一 またはより小さい分子径を有するガスに関しては、本発明の方法は、必ずしも透 過膜のN2透過性が少なくとも80SL/m2・時・バールである必要はないが、この透過 性は50SL/m2・時・バールという低い値でよい。例を表6に示す。表6:最小のPFC類およびCHF類に対するCMSM膜の分離能 カーボンモレキュラーシーブ膜のN2/PFC選択性とガラス状ポリマー芳香族ポリ イミド膜から逆算できたものとを比較することにより、HFC類のPFCを回収するた めにガラス状ポリマー膜の代わりに無機質モレキュラーシーブ膜を用いることか ら得られる明確な優位性が示される。 なお、CVD工程を用いるモレキュラーシーブ膜のもう1つの製造方法は次の表 に示される。 表7:PFC回収用CMSMの製造のための別のプロトコール 工程5-6を2回以上繰り返す。 このプロトコールで製造されたカーボン膜モジュールは、25℃で0.39SL/m2・時・ バールのCF4透過性を、310SL/m2・時・バールのN2透過性を示し、795の選択性を 示す。 本発明の装置の他の実施形態は、図4および5に示される。 図4は、1つの実施形態を模式的に示すものであり、ここで10は流出ガス流を 作り出す装置を示し、13は前記装置への供給ガス流であり、14は装置10により作 り出された流出ガス流または廃ガスで、周囲の空気17で希釈されてもよく、次い でダクト系15に集められ、16はこのガスを集めるための駆動力を 提供する送風機または真空排出ポンプであり、18はそれによる放出ガス流であり 、20はPFCまたはHFCを保持するための1または複数の膜モジュールであり、さら に21はモジュール20からの透過ガス流である。保持された、または濃縮されたPF CもしくはHFC55は圧縮機56へ、次いで熱交換機57および液体−気体相分離器58か ら構成される冷却器に送られ、そこで、この時には濃縮形態で存在するPFCまた はHFCをより容易に圧縮および凝縮することができ、それにより非凝縮性の夾雑 物からさらに精製することができる。精製された保持ガス流は次いで59に示した ように工程中へ再循環させることもできるし、また別の方法で使用することもで き、一方、廃ガスは60で示したように大気中に放出される。 図5は、さらにもう1つの実施形態を模式的に示すものであり、ここでは図4と 実質的に同じ部分は同じ番号で示される。ここにおいて、膜モジュール20からの 保持または濃縮ガス流はここでは61で示され、このガス流は、モジュール20とは 異なり、分離すべきPFCまたはHFC類に対して透過選択性を有する、すなわち非凝 縮性ガスよりも選択的にそれらを透過させる第2の膜モジュール62へと送られる 。この実施形態では、富化された保持ガス流は、PFCまたはHFCに対して透過選択 性を有する膜62に対してより高い駆動力(所定のガスに対する駆動力とは、その ガスについての膜を通過する分圧差である)を与え、いっそう高濃度のこれらPF CまたはHFCの透過ガス流63を作り出し、これは再循環させるかまたは他の方法で 使用する。膜62からの、PFCまたはHFCが除去されたガス流64は、膜20の供給ガス 流18へと再循環させる。膜62の透過ガス流63はそのまま使用することもできるし 、示されてはいないが慣例の手段により非凝縮性ガスからPFCまたはHFCをさらに 精製するための統合した圧縮機−冷却機へと送ることもできる。 図6は、膜モジュールの供給側へ高圧ガスを提供し、次いで、膜の低圧側から 透過ガス流を抜き出すための、一般に41で示されるガスマニホールドを用いるフ ローシステムを示す。膜を含有するモジュール圧力ハウジング42は、各々の端部 に内腔(bore)および外殻(shell)ガス流入口/流出口を有するステン レス鋼製であり、モジュールは必要に応じて内腔供給(bore feed)または外殼供 給(shell feed)モードで作動できるようになっている。内腔側は、管の端部にお いて、繊維を互いに、かつステンレス鋼製の管の内面にシールしているエポキシ 注封材料により外殻側から分離されている。 一般に41で示される供給ガスマニホールドは、圧力計47に接続された3つのダ クト(41-1から41-3)とマスフローコントローラー44を有してなる。透過速度は45 で示されるマスフローメーターまたはバブルフローメーターによって測定される 。供給ガス流、保持ガス流および透過ガス流の酸素含量は、番号46で示されるSy bron社製のModel 570A Servomex(商標)酸素分析器でモニターする。番号47は すべての圧力計を示し、番号48は圧力変換器を示し、さらに番号49は差圧変換器 を示す。この図面から理解できるように、この集成装置は任意の組成の純粋なガ ス、2種類からなる、または3種類からなるガス混合物を送り込むこと、またそれ を内腔側または外殻側に送り、それにより膜モジュールを作動させることを考慮 したものである。記号AおよびBは、夾雑物を除去するための吸収トラップを設 置できる位置を示している。明確にするために図面の他の符号を図6に示す。 無機質モレキュラーシーブ膜を使用することに対する工程上有利な点は、実施 例で示す。実施例1:N2/PFC混合物の濃縮 この実施例は図6に示される装置を用いる。マスフローコントローラー41-1お よび41-2を使用して、N2およびCF4ガスをガスマニホールド41を通して送り込ん だ。その混合物を、前記のように0.16m2のカーボンモレキュラーシーブ膜を含む 中空繊維モジュールの内腔側へ送り込んだ。膜の反対側の圧力低下をモニターし 、差圧計49で維持する。その透過ガス流を、供給口50に最も近いモジユールの外 殻側流出口から取り出す。モジュール供給側の圧力は、背圧調節器43を使用して 維持する。透過ガス流および保持ガス流の供給速度をそれぞれマスフローメータ ー45bおよび45aにより測定し、ガスクロマトグラフ46に交互に送り込み、ガス組 成を分析する。 この実験では、1リットルのガス混合物をモジュールへ送り込み、0.95リット ルを透過ガス流50として取り出し、0.05リットルのガス混合物を保持ガス流51と して取り出した。 この実験の結果は表8に示す。 表8 実施例2: 以下のシミュレーションは、図2に示されるような系を用いる工程からのPFC類 の回収率を示している。このシミュレーションは、表に示されるような選択性を 有するカーボンモレキュラーシーブ膜に対して算出したものである。直交流(cro ssflow)の流れパターンを仮定し、流入口および流出口の条件のlog平均値により 駆動力を求めることで算出を行い、ここではWeller-Steinerの方程式により、透 過側のガスの局部組成が得られる。 以下の表はその結果を示している。表9:四フッ化炭素の回収率 PFC=CF4の場合 α(N2/PCF)=500 工程の要約 表10:三フッ化窒素の回収率 PFC=NF3の場合 α(N2/PCF)=75 工程の要約 本発明が言及するPFC類のうち、SF6が特に注目される。SF6の回収の際には、 それを保持し、永久ガスを通過させることが好ましい。なぜならば、ほとんどの 場合永久ガスは大気中へ排出されるが、SF6は回収されるべきであり、これは加 圧下に回収することが望ましいからである。SF6とともに見られる最も一般的な 夾雑物は、大部分が窒素からなる空気であるので、膜の選択性をSF6と窒素の間 の選択能として定義することが便利である。要求される選択性は、SF6濃度と、 それをその工程に戻すのに必要な濃縮倍率に依存すると考えられる。その濃縮倍 率が高いほど、顕著なSF6損失を防ぐのに必要とされる選択性は高くなる。 無機材料製のモレキュラーシーブ膜の利点の1つは、それらのマトリックスが 広範な温度で固定および画定され、そのマトリックスと相互作用する分子が透過 する場合に膨潤を受けないことである。 必要とされる選択性は、廃ガス中のSF6の濃度と濃縮倍率(これによりSF6は回 収された生成ガス中で高くなるはずである)の関数である。廃ガスに対する生成 ガス中の濃度比が高いほど、SF6の保持選択性の要求は高くなり、かつ、廃ガス 中の初期SF6濃度が高いほど損失は大きくなる。例えば、膜がSF6/空気の保持比 50を有し、かつ、供給ガス流対透過ガス流の圧力比が10であるならば、以下のSF6 損失により、結果的に廃ガスが濃縮されてSF6が回収されることとなる: 本発明に従い、他のガス、特に非凝縮性ガスからSF6を分離するために用いる ことができるカーボンシーブ膜は、上記したように、WO 96/22260に記載された 方法により、必要であれば、EPA 94200680.0(例えば、下記のとおり)に記載さ れた付加工程を用いて製造することができる。前記の膜は、セルロースのような 非融解ポリマーを不活性ガス流中で予め熱分解することにより作製した、カーボ ン中空繊維膜の一連の熱化学処理により製造される。好ましい実施形態では、カ ーボン中空繊維膜は特定の非対称構造をもつべきである。もしそうでなければ、 熱化学処理はまず、一方の膜表面への化学蒸着により、カーボン中空繊維膜を非 対称膜に変換することを含む。これに先立って、所望により、1回以上の(好ま しくは、1回のみの)緩やかな活性化工程(200〜250℃の温度で10〜50分間酸化 剤にさらす)を行ってもよい。その膜の非対称膜への変換の後、それを200〜300 ℃の温度で10〜90分間酸素にさらすことによる一連の活性化によって膜の透過性 を増加させる。活性化の後、その膜を高温で水素または他の還元ガスで処理する ことにより、残留酸素を除去する。酸素と窒素間の選択性が2未満、好ましくは1 .5未満に低下する時点で示されるように、最も流れの遅い非凝縮性ガス(例えば 、N2)に対して要求される透過性が達成されるまで、これらの活性化工程を続け る。 純粋なガスの透過性は、膜の透過側を減圧にし、次いで膜モジュールの供給側 における圧力変化率を測定する圧力変化法により測定したが、試験装置の体積は 予め較正しておいた。圧力変化は膜を通過するモル流量に比例する: dn/dt(モル/m2・分)=V/RT*dP/dt (式中、「n」は膜を通過するモル数である)。1モルは22.4SLに等しいと考 えると、単位「モル/m2・分」はSL/m2・時に変換できる。次いで透過性は、膜の供 給側で測定される平均圧力(バール)でモル流量を割ることにより得られる。測 定装置の供給側の体積は、測定時間中の圧力変化が全適用圧力の小部分となるよ うな大きさになるように調整され、その結果経膜圧力差が比較的一定になるが、 その変化が測定に使用される圧力センサーで十分正確に測定される程度に大きい ことに注意すべきである。 このような膜を成功裏に開発できた代表的な処理を以下の表に定義する: 表11 SF6 の回収に有効な膜の製造プロトコール 前記の膜は、表12に示した純粋なガスの透過性を有する。 表12 SF6 の回収に好ましいカーボンモレキュラーシーブ膜(CMSM)の透過特性 所望であれば、その膜は1つの付加的な活性化工程で開口して、選択性を犠牲 にするが、最も流れの遅い非凝縮性ガス(この場合ではN2)に対する透過性 を増大してもよい。付加工程は、N2/SF6透過比を810まで下げるという犠牲を払 うものの、窒素透過性を1300SL/m2・時・バールまで上昇させることになる。 透過ガス21に対するSF6の損失における選択性の効果は、保持ガス流の流出速 度12に対する供給ガス流の流入速度18の比である体積濃縮倍率(CF)の関数として 図9に示されている。αは窒素に対するSF6の保持性である。 長さ約2.7m、径0.2mの圧力容器であるモジュールは、その中に約85m2の面積を 有し、流れの速いガスの平均透過性が1300SL/m2・時・バールであるカーボンモレ キュラーシーブ膜の70,000本の中空繊維が入っており、10倍に濃縮することによ り、2%のSF6を含有する3バールで200Nm3/時のガス流を処理することができた。 濃縮倍率が高くなるほど、より高い供給圧、またはより広い面積が要求される。 これに対し、同一の操作条件下で前記の供給ガス流を処理して、空気分離(5〜7 のO2/N2選択性および100〜150SL/m2・時・バールの透過性)に好適なモジュールに よりSF6を保持しようとした場合には、同一寸法の10個のモジュールが必要とな り、それは困難だろう。このことは正確な膜の種類および膜の製法を選択するこ との重要性を示している。 O2分圧の駆動力は、測定された経膜圧および供給ガス流、保持ガス流、および 透過ガス流において測定したO2含量から算出する。SF6/O2の2成分混合物を分離 する場合には、それぞれのガス流のSF6含量を差1-X02により算出する。1-X02は 、酸素のモル分率を差し引いた後に残るガス混合物のモル分率を意味する。従っ て、SF6およびO2の二成分混合物の場合、SF6のモル分率は1-X02で与えられる。 カーボンモレキュラーシーブ膜を、前記WO 96/22260に記載された一般的な手 法に従って熱化学処理にかけた。このようにして製造された、0.18ft2の面積を 有する100本の繊維束で構成された膜は、末端管継ぎ手付きの1/4インチのステン レス綱管で作製された高圧ハウジング中に、膜の束の内腔および外殻側の近くへ 離して設置した。次いでこの膜モジュールを、図6に記載した混合ガス試験装置 に取り付けた。 限定されるものではないが以下の実施例は、前記ガス試験装置により行われ る本発明の実施形態を示す。実施例3 以下の表13に要約された製造条件に従い、SF6の回収に適当な選択性を有する カーボンモレキュラーシーブ膜を作製した。 表13 次いでそれを圧力ハウジングに入れ、得られたモジュールを前記の試験装置に 取り付けた。1.28バールの経膜圧力差の下で、まず酸素、次いでSF6を約1SL/分 で順次モジュールの内腔側へ送り、外殻側から流出する透過ガス流の流速を測定 した。背圧調節器を用いて、保持ガス流に対する圧力を維持した。 この試験の結果は、以下の表14に示す。表14 純粋な酸素を用いた膜モジュールの次の測定は、純粋な酸素の透過性が低下せ ず、わずかに上昇さえしたことを再度示した。これは膜上に吸着したであろうSF6 が酸素の透過を妨害しなかったことを示している。実施例4 以下の表15に要約された詳細な製造条件に従い、SF6の回収に適当な選択性を 有するカーボンモレキュラーシーブ膜を作製した。 表15 膜バッチ454/2の製造 この膜をステンレス綱製の圧力ハウジングに取り付け、前記のガス試験装置に 取り付けた。純粋な酸素の透過性を測定すると、1118SL/m2・時・バールであるこ とが分かった。同じ膜の内腔へSF6を供給した場合、モジュールの透過ガ ス流口に取り付けたバブラー装置に気泡がなかったことから分かるように、透過 は検出できなかった。 続いて、モジュール内腔側へ約3バールの経膜圧で98%O2および2% SF6の混合物 (v/v%)を供給した。酸素モニターには98%を超える値では、+/- 0.1%で信頼性の ある測定をするのに十分な感度がなかったため、透過ガス流のO2含量はO2質量バ ランスから算出し、SF6含量はその差によって算出した。結果は、以下の表16に 要約されている。表16 CMSM モジュールに対する混合ガス実験の結果 これは、SF6をごく一部だけ透過で損失するものの、SF6を高度に濃縮する膜の 能力を示している。実施例5−軽金属鋳物工場からのSF6の回収 図1を参照。軽金属を鋳造した鋳物工場では、SF6は鋳造金属の表面保護に使用 される。あるプラントについて、鋳込セルに10m3/時で供給される保護用のガス 混合物(ガス流13)のSF6含量は1%(v/v)であり、200m3/時の流量で0.05%(v/v)ま で流出ガスを集める送風機により流出ガス(ガス流14)を希釈する。廃ガス流を 3バールまで圧縮し(ガス流18)、流れの速いガスを膜モジュールに通し(ガス 流21)、次いでSF6を(ガス流11として)加えることができ るガス流12として、約10m3/時のSF6富化保持ガス流(ガス流23)を鋳込みセルに 戻して、SF6ガスを回収する。この膜は表12に挙げた透過特性を有する。この実 施例のガス流の流量および組成バランスは以下の表17に示されている。 表17 鋳造ブランケットガスからの回収におけるガス流の流速およびSF6含量 ガス流18のSF6含量をガス流21のものと比較することから分かるように、この ような用途においてかかる膜を使用することにより、大気中に放出される廃SF6 が3桁ほど減少する。実施例6(比較) この実施例は単に極低温方法によると、SF6の回収が非実用的であることを示 す。1種または複数の非凝縮性ガスと混合した5%のSF6を含有する工程流出ガス 流があり、このガス流中の少なくとも80%のSF6を回収しなければならない場合、 蒸気圧曲線(図7)に見られるデータを用いて作成された以下の表8には、このガ ス流の少なくとも80%を回収するのに必要とされるであろう種々の最低条件が記 載されている。もし冷却器の最低温度が以下の表に記載される通りであれば、流 出ガス流が圧縮された特定圧力を考慮した最高温度として、または流出ガス流が 圧縮された最小圧力として、または流出ガス流が圧縮されねばならない最小圧力 として、この表を読み取ることができる。表18 5% SF6 を含有するガス流から80%のSF6を極低温回収するための条件 この同一の流出ガスを、実施例5の膜モジュールで50% SF6まで予め濃縮し、次 いでさらに圧縮および凝縮をしたとすれば、より緩やかな条件を用いて同等の80 %のSF6回収を達成することができよう。このことは図4を参照して示すことがで きる。条件および濃度を記載した以下のガス流の表により、そのポイントを示す 。ガス流番号は図4のものを指す。冷却器に送られる前に等温圧縮機で5バールま で圧縮された後の保持ガス流を指すためにガス流番号31を付け加えた。 表19 膜と極低温を併用したSF6の回収におけるガス流の流速およびSF6含量 表18との比較から分かるように、濃縮した廃ガス流は、最終凝縮温度-77に関 しては、40バールではなく、5バールまでの凝縮が必要とされるに過ぎず、また 、4500モル/時ではなく、450モル/時の圧縮が必要とされるに過ぎず、圧縮エネ ルギーの顕著な節約となる。また、保持ガス流はすでに2バールであるので、圧 縮比は周囲圧力のガスが圧縮された場合の半分である。実施例7 実施例4と同様の方法で膜を製造する。この膜をステンレス綱製ハウジングに 取り付け、前記の、実施例3で示したガス混合物試験装置で試験した。しかしな がらこの実施例では、供給ガスは91%のO2と9%のCHF3を含んでいた。供給ガスは 絶対圧力7バールで膜の外殻側へ供給し、かつ、内腔側を絶対圧力1バールに維持 し、これにより圧力比7とした。測定値および計算値は、実施例4と同様の法で得 た。結果を表20に示す。 表20:CHF3とO2の混合ガスを分離する試験の結果 Xiはモル%を表す この結果をEPA 0 754 487の実施例1と比較すると、CHF3が遥かに大きな程度で 保持されるということが分かる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年12月23日(1998.12.23) 【補正内容】 図7は、SF6の蒸気圧の図である。 図8は、廃ガスからの極低温回収におけるSF6の減少を示す図である。 図9は、SF6の減少における膜選択性の影響を示す図である。好ましい実施形態の詳細な説明 図1のブロック10はPFCまたはHFC含有流出ガスを生産する製造プロセスの装置 を示す。工程に送り込まれるガス流はガス流11で示される。これを回収装置から 生じた再循環ガス(ガス流12)と混合して、このガス流12が他のいずれの所望の 方法でも利用されない限り、工程10への供給ガス流13を形成する。工程14からの 廃ガスは、ダクト系15で集める。この廃ガスを集めるための駆動力は、送風機ま たは圧縮機16への流入口により生じた圧力低下により作り出される。廃ガスは周 囲の空気17により希釈され、その空気もまたダクト系へ掃引される。送風機また は圧縮機16の流出口で、流出ガス流18を所望によりモレキュラーシーブ膜の付着 汚染物、例えば水分を除去し得るガードベット19に流す。次いでこのガス流をPF CまたはHFC類に対して高い保持力を有する1以上の高生産性モレキュラーシーブ 膜モジュール20へと流す。必要であれば真空ポンプ22を透過側(低圧力側すなわ ちモジュール側)に設置して供給ガス流に対する透過ガス流の圧力比を上昇させ ることができる。膜モジュール20は実際には、モジュールを通る流れを良好にす るため、各濃縮工程内にガスを再循環させて連続的に実施される濃縮工程を備え たモジュールアレイを表す。あるいはまた、このモジュールは、一連の濃縮工程 の各々に連続してより少ないモジュールが並列に存在するテーパー型の流れ構造 を有するアレイを表す。こうした配列のすべては、高い体積濃縮比を要求する膜 をベースとした分離の当業者には周知である。 無機質モレキュラーシーブ膜を使用することに対する工程上有利な点は、実施 例で示す。実施例1:N2/PFC混合物の濃縮 この実施例は図6に示される装置を用いる。マスフローコントローラー41-1お よび41-2を使用して、N2およびCF4ガスをガスマニホールド41を通して送り込ん だ。その混合物を、前記のように0.16m2のカーボンモレキュラーシーブ膜を含む 中空繊維モジュールの内腔側へ送り込んだ。膜の反対側の圧力低下をモニターし 、差圧計49で維持する。その透過ガス流を、供給口50に最も近いモジュールの外 殻側流出口から取り出す。モジュール供給側の圧力は、背圧調節器43を使用して 維持する。透過ガス流および保持ガス流の供給速度をマスフローメーター45によ り測定し、酸素分析器46に交互に送り込み、ガス組成を分析する。 この実験では、1リットルのガス混合物をモジュールへ送り込み、0.95リット ルを透過ガス流50として取り出し、0.05リットルのガス混合物を保持ガス流51と して取り出した。 この実験の結果は表8に示す。表9:四フッ化炭素の回収率 PFC=CF4の場合 α(N2/PFC)=500 工程の要約 表10:三フッ化窒素の回収率 PFC=NF3の場合 α(N2/PFC)=75 工程の要約 本発明が言及するPFC類のうち、SF6が特に注目される。SF6の回収の際には、 それを保持し、永久ガスを通過させることが好ましい。なぜならば、ほとんどの 場合永久ガスは大気中へ排出されるが、SF6は回収されるべきであり、これは加 圧下に回収することが望ましいからである。SF6とともに見られる最も一般的 な夾雑物は、大部分が窒素からなる空気であるので、膜の選択性をSF6と窒素の 間の選択能として定義することが便利である。要求される選択性は、SF6濃度と 、それをその工程に戻すのに必要な濃縮倍率に依存すると考えられる。その濃縮 倍率が高いほど、顕著なSF6損失を防ぐのに必要とされる選択性は高くなる。 無機材料製のモレキュラーシーブ膜の利点の1つは、それらのマトリックスが 広範な温度で固定および画定され、そのマトリックスと相互作用する分子が透過 する場合に膨潤を受けないことである。 必要とされる選択性は、廃ガス中のSF6の濃度と濃縮倍率(これによりSF6は回 収された生成ガス中で高くなるはずである)の関数である。廃ガスに対する生成 ガス中の濃度比が高いほど、SF6の保持選択性の要求は高くなり、かつ、廃ガス 中の初期SF6濃度が高いほど損失は大きくなる。例えば、膜がSF6/空気の保持比 50を有し、かつ、供給ガス流対透過ガス流の圧力比が10であるならば、以下のSF6 損失により、結果的に廃ガスが濃縮されてSF6が回収されることとなる: 本発明に従い、他のガス、特に非凝縮性ガスからSF6を分離するために用いる ことができるカーボンシーブ膜は、上記したように、WO 96/22260に記載された 方法により、必要であれば、EPA 94200680.0(例えば、下記のとおり)に記載さ れた付加工程を用いて製造することができる。前記の膜は、セルロースのような 非融解ポリマーを不活性ガス流中で予め熱分解することにより作製した、カーボ ン中空繊維膜の一連の熱化学処理により製造される。好ましい実施形態では、カ ーボン中空繊維膜は特定の非対称構造をもつべきである。もしそうでなければ、 熱化学処理はまず、一方の膜表面への化学蒸着により、カーボン中空繊維膜を非 対称膜に変換することを含む。これに先立って、所望により、1回以上の(好ま しくは、1回のみの)緩やかな活性化工程(200〜250℃の温度で10〜50分間酸化 剤にさらす)を行ってもよい。その膜の非対称膜への変換の後、それを200〜300 ℃の温度で10〜90分間酸素にさらすことによる一連の活性化によって膜の透 過性を増加させる。活性化の後、その膜を高温で水素または他の還元ガスで処理 することにより、残留酸素を除去する。酸素と窒素間の選択性が2未満、好まし くは1.5未満に低下する時点で示されるように、最も流れの遅い非凝縮性ガス(例 えば、N2)に対して要求される透過性が達成されるまで、これらの活性化工程を 続ける。 純粋なガスの透過性は、膜の透過側を減圧にし、次いでメンブランモジュール の供給側における圧力変化率を測定する圧力変化法により測定したが、試験装置 の体積は予め較正しておいた。圧力変化は膜を通過するモル流量に比例する: dn/dt(モル/m2・分)=V/RT*dP/dt (式中、「n」は膜を通過するモル数である)。1モルは22.4SLに等しいと考え ると、単位「モル/m2・分」はSL/m2・時に変換できる。次いで透過性は、膜の供給 側で測定される平均圧力(バール)でモル流量を割ることにより得られる。測定 装置の供給側の体積は、測定時間中の圧力変化が全適用圧力の小部分となるよう な大きさになるように調整され、その結果経膜圧力差が比較的一定になるが、そ の変化が測定に使用される圧力センサーで十分正確に測定される程度に大きいこ とに注意すべきである。 このような膜を成功裏に開発できた代表的な処理を以下の表に定義する: 表11 SF6 の回収に有効な膜の製造プロトコール この膜は、表12に示した純粋なガスの透過性を有する。 表12 SF6 の回収に好ましいカーボンモレキュラーシーブ膜(CMSM)の透過特性 所望であれば、その膜は1つの付加的な活性化工程で開口して、選択性を犠牲 にするが、最も流れの遅い非凝縮性ガス(この場合ではN2)に対する透過性を増 大してもよい。表16 CMSM モジュールに対する混合ガス実験の結果 これは、SF6をごく一部だけ透過で損失するものの、SF6を高度に濃縮する膜の 能力を示している。実施例5−軽金属鋳物工場からのSF6の回収 図1を参照。軽金属を鋳造した鋳物工場では、SF6は鋳造金属の表面保護に使 用される。あるプラントについて、鋳込セルに10m3/時で供給される保護用のガ ス混合物(ガス流13)のSF6含量は1%(v/v)であり、200m3/時の流量で0.05%(v/v) まで流出ガスを集める送風機により流出ガス(ガス流14)を希釈する。廃ガス流 を3バールまで圧縮し(ガス流18)、流れの速いガスをメンブランモジュールに通 し(ガス流21)、次いでSF6を(ガス流11として)加えることができるガス流12と して、約10m3/時のSF6富化保持ガス流(ガス流23)を鋳込みセルに戻して、SF6 ガスを回収する。この膜は表12に挙げた透過特性を有する。 請求の範囲 1. PFC(過フッ化化合物)またはHFC(ヒドロフルオロカーボン)を含む製造プ ロセスのガス流からPFCおよびHFCを分離ならびに回収もしくは濃縮する方法であ って、 a)該ガス流を、高圧である第1の圧力下で膜モジュールに接触させ; b)第1の圧力よりも低い第2の圧力を維持するようにして、この透過ガス 流をモジュールの透過側に抜き取り;そして c)保持ガス流を回収する 工程を含んでなり; d)該膜が、窒素を透過させるがPFCおよびHFC分子は透過させず、かつ、窒 素に対するPFCまたはHFC分子の保持比が少なくとも50であり、かつ、窒素の透過 性が少なくとも80SL/m2・時・バール(標準リットル/平方メートル/時/バール )である無機質性モレキュラーシーブ膜であり、但し、PFCまたはHFCがCHF3と同 一かまたはそれよりも小さい分子径を有する場合には、N2の膜の透過性は少な くとも50SL/m2・時・バールであることを特徴とする前記方法。 2. 窒素に対するPFCまたはHFC分子の保持比が少なくとも300である請求項1記 載の方法。 3. 窒素の透過性が少なくとも200SL/m2・時・バールである請求項1記載の方法。 4. モレキュラーシーブ膜が、ガス流中に存在する非凝縮性ガスの有効径より大 きな孔径を有する無機質性で微孔性のモレキュラーシーブの中から選択される請 求項1記載の方法。 5. モレキュラーシーブ膜が少なくとも3.7オングストロームの孔径を有する請 求項4記載の方法。 6. 無機質性モレキュラーシーブ膜がカーボン膜である請求項1記載の方法。 7. さらに、減圧または不活性ガスの中から選択される環境下で、膜の形状をし ている高分子前駆体を熱分解し、こうして得られた膜の透過性を活性化工程によ って増大させることにより、カーボンモレキュラーシーブ膜を作製 することを含む請求項6記載の方法。 8. 膜が特定の非対称構造を有さず、かつ、さらに、該膜の片面を化学蒸着する ことにより該膜を非対称にすることを含む請求項7記載の方法。 9. さらに保持ガス流を精製することを含んでなる請求項1記載の方法。 10.さらに透過ガス流を精製することを含んでなる請求項1記載の方法。 11.さらに冷却器へ供給することにより保持ガス流を精製することを含んでなる 請求項9記載の方法。 12.透過ガス流を直接大気中に排出することを含んでなる請求項0記載の方法。 13.吸着ベッドを通すことにより透過ガス流を精製する請求項10記載の方法。 14.さらに保持ガス流を再循環させることを含んでなる請求項1記載の方法。 15.さらに圧縮と凝縮を組み合わせることにより保持ガス流を精製することを含 んでなる請求項9記載の方法。 16.透過ガス流を、非凝縮性ガスよりもPFCまたはHFCの方に透過選択性がある第 2の膜に通過させ、該第2の膜からのPFCまたはHFCに富む透過ガス流と該モレキ ュラーシーブ膜への供給ガス流とを混合することによる、モレキュラーシーブ膜 の透過ガス流から残留しているPFCまたはHFCを回収することを含んでなる請求項 1記載の方法。 17.供給ガス流を圧縮するか、かつ/または透過ガス流を減圧するかのいずれか により、モレキュラーシーブ膜モジュールにおける圧力差を作り出す請求項1記 載の方法。 18.PFCがSF6、NF3、WF6、CF4およびC2F6の中から選択される請求項1記載の方 法。 19.HFCがCHF3である請求項1記載の方法。 20.PFCがSF6である請求項18記載の方法。 21.さらに、PFCまたはHFCに対して透過選択性がある少なくとも第2の膜モジュ ールに保持ガス流を供給することを含む請求項1記載の方法。 22.回収した保持ガス流を、所望によりさらに精製した後に、半導体の製造プロ セスで使用する請求項20記載の方法。 23.回収した保持ガス流を、所望によりさらに精製した後に、特にイオンエッチ ングまたはエッチング後処理に使用する請求項20記載の方法。 24.回収した保持ガス流を、所望によりさらに精製した後に、Mgおよびアルミニ ウム鋳造工場または製造プラントで使用する請求項20記載の方法。 25.回収した保持ガス流を、所望によりさらに精製した後に、電力および伝送工 業における絶縁ガスとして使用する請求項20記載の方法。 26.膜が、回収しようとするPFCまたはHFCを保持するような最大孔径を有する請 求項4記載の方法。 27.最大孔径が5.5オングストロームである請求項26記載の方法。 28.透過膜が、孔径が3.7〜5.5オングストロームの無機質性で微孔性のモレキュ ラーシーブ膜の中から選択される請求項4記載の方法。 29.ガス混合物、特に工業プロセスが行われている装置のダクト系の流出口から 流出する排ガス流からのPFCまたはHFCの分離ならびに回収もしくは濃縮するため の装置であって、流出口に設置した少なくとも1つの膜モジュールと該モジュー ルの保持ガス流を回収する手段とを有してなり、そこにおいて、該モジュールの 透過膜が、窒素に対するPFCまたはHFC分子の保持比が少なくとも50であり、かつ 、窒素の透過性が少なくとも80SL/m2・時・バール(標準リットル/平方メートル /時/バール)である無機質性モレキュラーシーブ膜である装置であり、但し、 該装置がCHF3の分子径と同じかまたはそれより小さい分子径を有するPFCまたはH FCを分離しようとする場合には、該膜のN2透過性は少なくとも50SL/m2・時・バー ルである前記装置。 30.窒素に対するPFCまたはHFC分子の保持比が少なくとも300である請求項26記 載の方法。 31.窒素の透過性が少なくとも200SL/m2・時・バールである請求項26記載の方法。 32.モレキュラーシーブ膜が、ガス流中に存在する非凝縮性ガスの有効分子径よ り大きな孔径を有する無機質性で微孔性のモレキュラーシーブ膜の中から選択さ れる請求項29記載の装置。 33.モレキュラーシーブ膜の最小孔径が少なくとも3.7オングストロームである 請求項296記載の装置。 34.モレキュラーシーブ膜がカーボン膜である請求項29記載の方法。 35.膜が回収しようとするPFCまたはHFCを保持するような最大孔径を有する請求 項29記載の装置。 36.さらに、PFCまたはHFCに対する選択透過性を有する第2の膜を少なくとも1 つ含む請求項29記載の装置。 37.窒素に対するPFCまたはHFC分子の保持比が少なくとも50であり、かつ、窒素 の透過性が少なくとも80SL/m2・時・バール(標準リットル/平方メートル/時/ バール)である、無機質性で微孔性のモレキュラーシーブ膜から選択される透過 膜の、ガス混合物、特に工業プロセスからの廃ガス流からPFCまたはHFCを分離お よび回収するための使用。 38.窒素に対するPFCまたはHFC分子の保持比が少なくとも50であり、かつ、窒素 の透過性が少なくとも50SL/m2・時・バール(標準リットル/平方メートル/時/バ ール)、である、無機質性で微孔性のモレキュラーシーブ膜の中から選択される 透過膜の、ガス混合物、特に工業プロセスからの廃ガス流からCHF2の分子径と同 じかまたはそれより小さい分子径を有するPFCおよびHFCを分離および回収、また は濃縮するための使用。 39.膜が有する、窒素に対するPFCまたはHFC分子の保持比が、少なくとも300で ある請求項37または38記載の方法。 40.透過膜の最小孔径が3.7オングストロームである請求項37記載の透過膜の使 用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C01B 31/02 101 C01B 31/02 101Z 37/00 37/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 バー−ネス,ガブリエラ イスラエル国 85025 メイター,イアテ ィール ロード 76 (72)発明者 ボクサー,ダナ イスラエル国 38428 ハデラ,ピンスカ ー ストリート 24 (72)発明者 ダガン,ジル イスラエル国 85025 メイター,オファ リム ストリート 36 (72)発明者 ジルロン,ジャック イスラエル国 84225 ベール―シェヴァ, ハ―レヴァヴァ ストリート 2 (72)発明者 クレイナー,リラーチ イスラエル国 84574 ベール―シェヴァ, リンゲルブルーム ストリート 1/36 (72)発明者 クラコヴ,ヴィタリー イスラエル国 89055 アラド,ハルヴ ストリート 9/6

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.PFC(過フッ化化合物)またはHFC(ヒドロフルオロカーボン)を含む製造プ ロセスのガス流からPFCおよびHFCを分離ならびに回収もしくは濃縮する方法であ って、 a)該ガス流を、高圧である第1の圧力下で膜モジュールに接触させ; b)第1の圧力よりも低い第2の圧力を維持するようにして、この透過ガス流 をモジュールの透過側に抜き取り;そして c)保持ガス流を回収する 工程を含んでなり; d)該膜が、窒素を透過させるがPFCおよびHFC分子は透過させず、かつ、窒 素に対するPFCまたはHFC分子の保持比が少なくとも50、好ましくは300であり、 かつ、窒素の透過性が少なくとも80SL/m2・時・バール(標準リットル/平方メー トル/時/バール)、好ましくは少なくとも200SL/m2・時・バールである無機質性 モレキュラーシーブ膜であり、但し、PFCまたはHFCがCHF3と同一かまたはそれよ りも小さい分子径を有する場合には、N2の膜の透過性は少なくとも50SL/m2・時・ バールであることを特徴とする前記方法。 2.モレキュラーシーブ膜が、ガス流中に存在する非凝縮性ガスの有効径より大 きな孔径を有する無機質性で微孔性のモレキュラーシーブの中から選択される請 求項1記載の方法。 3.モレキュラーシーブ膜が少なくとも3.7オングストロームの孔径を有する請求 項2記載の方法。 4.無機質性モレキュラーシーブ膜がカーボン膜である請求項1記載の方法。 5.PCT出願WO 96/22260に記載の方法によってカーボンモレキュラーシーブ膜を 製造する請求項1記載の方法。 6.さらに保持ガス流を精製することを含んでなる請求項1記載の方法。 7.さらに透過ガス流を精製することを含んでなる請求項1記載の方法。 8.さらに冷却器へ供給することにより保持ガス流を精製することを含んでなる 請求項6記載の方法。 9.透過ガス流を直接大気中に排出することを含んでなる請求項1記載の方法。 10.吸着ベッドを通すことにより透過ガス流を精製する請求項7記載の方法。 11.さらに保持ガス流を再循環させることを含んでなる請求項1記載の方法。 12.さらに圧縮と凝縮を組み合わせることにより保持ガス流を精製することを含 んでなる請求項6記載の方法。 13.透過ガス流を、非凝縮性ガスよりもPFCまたはHFCの方に透過選択性がある第 2の膜に通過させ、該第2の膜からのPFCまたはHFCに富む透過ガス流と該モレキュ ラーシーブ膜への供給ガス流とを混合することによる、モレキュラーシーブ膜の 透過ガス流から残留しているPFCまたはHFCを回収することを含んでなる請求項1 記載の方法。 14.供給ガス流を圧縮するか、かつ/または透過ガス流を減圧するかのいずれか により、モレキュラーシーブ膜モジュールにおける圧力差を作り出す請求項1記 載の方法。 15.PFCがSF6、NF3、WF6、CF4およびC2F6の中から選択される請求項1記載の方法 。 16.HFCがCHF3である請求項1記載の方法。 17.PFCがSF6である請求項15記載の方法。 18.さらに、PFCまたはHFCに対して透過選択性がある少なくとも第2の膜モジュ ールに保持ガス流を供給することを含む請求項1記載の方法。 19.回収した保持ガス流を、所望によりさらに精製した後に、半導体の製造プロ セスで使用する請求項17記載の方法。 20.回収した保持ガス流を、所望によりさらに精製した後に、特にイオンエッチ ングまたはエッチング後処理に使用する請求項17記載の方法。 21.回収した保持ガス流を、所望によりさらに精製した後に、Mgおよびアルミニ ウム鋳造工場または製造プラントで使用する請求項17記載の方法。 22.回収した保持ガス流を、所望によりさらに精製した後に、電力および伝送 工業における絶縁ガスとして使用する請求項17記載の方法。 23.膜が、回収しようとするPFCまたはHFCを保持するような最大孔径を有する請 求項2記載の方法。 24.最大孔径が5.5オングストロームである請求項23記載の方法。 25.透過膜が、孔径が3.7〜5.5オングストロームの無機質性で微孔性のモレキュ ラーシーブ膜の中から選択される請求項2記載の方法。 26.ガス混合物、特に工業プロセスが行われている装置のダクト系の流出口から 流出する排ガス流からのPFCまたはHFCの分離ならびに回収もしくは濃縮するため の装置であって、流出口に設置した少なくとも1つの膜モジュールと該モジュー ルの保持ガス流を回収する手段とを有してなり、そこにおいて、該モジュールの 透過膜が、窒素に対するPFCまたはHFC分子の保持比が少なくとも50、好ましくは 少なくとも300であり、かつ、窒素の透過性が少なくとも80SL/m2・時・バール(標 準リットル/平方メートル/時/バール)、好ましくは少なくとも200SL/m2・時・ バールである無機質性モレキュラーシーブ膜である装置であり、但し、該装置が CHF3の分子径と同じかまたはそれより小さい分子径を有するPFCまたはHFCを分離 しようとする場合には、該膜のN2透過性は少なくとも50SL/m2・時・バールである 前記装置。 27.モレキュラーシーブ膜が、ガス流中に存在する非凝縮性ガスの有効分子径よ り大きな孔径を有する無機質性で微孔性のモレキュラーシーブ膜の中から選択さ れる請求項26記載の装置。 28.モレキュラーシーブ膜の最小孔径が少なくとも3.7オングストロームである 請求項26記載の装置。 29.モレキュラーシーブ膜がカーボン膜である請求項26記載の方法。 30.膜が回収しようとするPFCまたはHFCを保持するような最大孔径を有する請求 項26記載の装置。 31.さらに、PFCまたはHFCに対する選択透過性を有する第2の膜を少なくとも1 つ含む請求項26記載の装置。 32.窒素に対するPFCまたはHFC分子の保持比が少なくとも50、好ましくは少なく とも300であり、かつ、窒素の透過性が少なくとも80SL/m2・時・バール(標準リッ トル/平方メートル/時/バール)、好ましくは少なくとも200SL/m2・時・バール である、無機質性で微孔性のモレキュラーシーブ膜から選択される透過膜の、ガ ス混合物、特に工業プロセスからの廃ガス流からPFCまたはHFCを分離および回収 するための使用。 33.窒素に対するPFCまたはHFC分子の保持比が少なくとも50、好ましくは少なく とも300であり、かつ、窒素の透過性が少なくとも50SL/m2・時・バール(標準リッ トル/平方メートル/時/バール)、である、無機質性で微孔性のモレキュラー シーブ膜の中から選択される透過膜の、ガス混合物、特に工業プロセスからの廃 ガス流からCHF2の分子径と同じかまたはそれより小さい分子径を有するPFCおよ びHFCを分離および回収、または濃縮するための使用。 34.透過膜の最小孔径が3.7オングストロームである請求項32記載の透過膜の使 用。
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