JP2001509382A - フラズルドヌクレオチド配列、発現生成物、組成物および用途 - Google Patents

フラズルドヌクレオチド配列、発現生成物、組成物および用途

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Abstract

(57)【要約】 WG67−16、WG67−19およびWA628を包含する精製フラズルド蛋白、およびそれらの製造方法を開示する。WG67−16、WG67−19およびWA628を包含するフラズルド蛋白をコードするDNA分子も開示する。受容体に対するWnt遺伝子の結合を転調させることに本発明蛋白を使用してもよい。それらは、例えば、造血系、腸、ニューロン、筋肉、脳、肺、膵臓、肝臓、脾臓、腎臓、小腸および/または他の組織および器官を包含する種々の成体および胚の組織および器官の細胞の形成、成長、分化、増殖および/または維持に有用である。また、種々の成体および胚の組織および器官の細胞の形成、成長、分化、増殖および/または維持の欠陥に関連した種々の疾患の治療にも有用である。さらに、造血系、腸、ニューロン、脳および筋肉の組織ならびに軟骨細胞および/または軟骨組織の形成、成長、分化、増殖および/または維持、ならびに膵臓ぞじきの修復のごとき他の組織の修復に本発明蛋白を用いてもよい。これらの蛋白は、他の組織および器官の再生および分化因子の活性増強にも有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、フラズルド(frazzled)蛋白ファミリー、このファミリーのメンバ
ーをコードするDNA、それらを得る方法、およびそれらの使用方法に関する。
これらの蛋白を用いて組織および器官における因子の発現および/または組織お
よび器官の分化を誘導してもよく、特に、種々の組織および器官の形成、成長、
分化、増殖および/または維持を誘導してもよい。これらの蛋白は、例えば、脳
、肺、膵臓、肝臓、脾臓、腎臓、小腸および/または他の組織および器官を包含
する種々の組織および器官の細胞形成、成長、分化、増殖および/または維持の
欠陥に関連した種々の疾患の治療において有用である。これらの蛋白は、他の組
織再生および分化因子の活性増強にも有用である。特に、これらの蛋白は、造血
の転調、ならびに腸、脳および筋肉組織の発達の転調において有用である。
【0002】 発明の背景 造血系、腸、ニューロン、脳および筋肉組織のごとき組織および器官の形成、
増殖、分化および維持に関与する分子の検索が広く行われている。なぜなら、こ
れらの組織の変性またはダメージを包含する症状、ならびにこれらのプロセスの
欠陥に関連した種々の疾患の治療に有用な因子に対する必要性が非常に大きいか
らである。本発明は、本発明は、フリズルド(frizzled)蛋白のリガンド結合ド
メインに対する相同性を有するファミリーであるフラズルドと命名された蛋白の
ファミリーに関する。
【0003】 フリズルドと命名されたファミリーのいくつかの蛋白の構造は、すでに詳細に
調べられている。フリズルド蛋白ファミリーのメンバーは、ショウジョウバエに
おいてウィングレス(Wg)蛋白に結合することが示されている。Bhanot et al
., Nature, 382: 225-230 (1996)。哺乳動物および他の種において、フリズルド
ファミリーの蛋白は、Wnt遺伝子のファミリーにより生じる蛋白に結合するこ
とが示されている膜結合受容体分子である。Wang et al., J. Biol. Chem., 271
: 4468-4476 (1996)。Wnt遺伝子は細胞増殖および分化において多数の役割を
果たしており、種々の成体および胚の組織および器官、例えば、脳、肺、膵臓、
肝臓、脾臓、腎臓、小腸および/または他の組織および器官において発現される
。 いくつかのフリズルド関連遺伝子(frzbs)が同定されており、それらは
フリズルド類似蛋白、すなわち、膜ドメインの大部分を欠損する受容体をコード
している。frzbsはWntシグナルに対する可溶性アンタゴニスとして機能
すると仮定されている。Hoangらは(JBC 271: 26131 (1996))、主として成長中
の長骨の軟骨コア中で発現されるフリズルドホモログ(frzbと命名された)
を同定し、それは哺乳動物の骨格の形態形成に関与していると考えられた。フリ
ズルドファミリーの蛋白をコードする遺伝子とは異なり、frzb遺伝子は7個
の膜貫通ドメインを含んでいない。ウシおよびヒトのFrzbは94%の同一性
を有する。Ratnerら(PNAS 94: 2859 (1997))は、マウスの目のcDNAライブ
ラリーにおいて、分泌フリズルド関連蛋白(sFRP−1、SFRP−2、およ
びsFRP−3)をコードする3つのDNA配列を同定した。Wangら(Cell 88:
757 (1997))は、アミノ末端のフリズルドモチーフを含み、可溶性で分泌性の 、Frzbのアフリカツメガエルホモログを単離した。それはWnt−8(腹側
インデューサー)に結合しこれを阻害し、直接的細胞外結合を介するWntシグ
ナリングの機能上の阻害剤として作用することも見いだされた。Leynsら(Cell
88: 747 (1997))は、分泌蛋白Frzb−1を同定し、それはやはりフリズルド
の細胞外ドメインに類似した配列を有していた。
【0004】 発明の概要 本発明は、フラズルドと命名された新規蛋白ファミリーの新規メンバーをコー
ドする新規DNA配列を提供する。特別な具体例において、本発明は、WG67
−16、WG67−19およびWA628(これらに限らない)を包含するフラ
ズルド蛋白をコードする新規DNA配列を提供する。ヌクレオチド配列およびこ
れらのDNAによりコードされる対応アミノ酸配列を配列表に示す。詳細には、
本発明は、配列番号:1のヌクレオチド44から889まで、配列番号:3のヌ
クレオチド8から850まで、および配列番号:5のヌクレオチド80から96
7まで、ならびに配列番号:13〜18のアミノ酸配列をコードする配列を含む
ヌクレオチド配列からなる群より選択されるDNA配列を含む、フラズルド蛋白
をコードする単離DNA配列;ならびに上記のものから容易に得ることができ、
フラズルド活性を保持している上記ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列のフラ
グメントおよび変種を包含する。さらに本発明は、ストリンジェントなハイブリ
ダイゼーション条件下でこれらの配列にハイブリダイゼーションし、フラズルド
活性を示す蛋白をコードする配列を包含する。目下好ましい具体例において、例
えば、最初の低いストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件(6X S SC,0.5% SDS,約60℃で一晩のごとき)およびその後のより高いスト
リンジェンジー洗浄条件(2X SSC,0.1% SDS,約20℃のごとき) 、あるいはさらに高い洗浄ストリンジェンシー(0.1X SSC,0.1% SD
S,約65℃で1時間未満のごとき)を使用する条件を包含するストリンジェン
トな条件下で、これらの配列は配列番号:15、16、17および/または18
にハイブリダイゼーションする。
【0005】 また本発明は、例えば、造血系、腸、ニューロン、筋肉、脳、肺、膵臓、肝臓
、脾臓、腎臓、小腸および/または他の組織および器官を包含する種々の成体お
よび胚の組織および器官の形成、増殖、分化、および維持のための方法を提供す
る。また、本発明蛋白を用いて、種々の成体および胚の組織および器官における
因子の発現および/またはかかる組織および器官の分化を誘導してもよく、特に
、種々の組織および器官の形成、成長、分化、増殖および/または維持を誘導し
てもよい。特に、本発明は、造血系、腸、ニューロン、脳および筋肉組織の形成
を誘導する方法であって、スラズルド蛋白ファミリーのメンバーである少なくと
も1種の蛋白を含む組成物を前駆細胞に投与することを含む方法を提供する。本
発明蛋白は、例えば、造血系、腸、ニューロン、筋肉、脳、肺、膵臓、肝臓、脾
臓、腎臓、小腸および/または他の組織および器官を包含する成体および胚の組
織および器官の細胞形成、成長、分化、増殖および/または維持における欠陥に
関連した種々の疾患の治療において有用である。また、それらの蛋白は、種々の
成体および胚の組織および器官の細胞形成、成長、分化、増殖および/または維
持の転調においても有用である。これらの蛋白は、他の組織および器官の再生お
よび分化因子の活性の増強にも有用である。
【0006】 好ましい具体例において、これらの方法において有用な組成物は、配列番号:
2、4および/または6のアミノ酸配列を有する蛋白、ならびに配列番号:13
、14、15、16、17および/または18のアミノ酸配列を含む蛋白を含有
する。1の具体例において、本発明の方法は、インビボにおいて患者に組成物を
投与することを含む。別法として、本発明の方法は、インビトロにおいて細胞に
組成物を投与して、造血系、腸、ニューロン、脳および筋肉組織を回復させ、つ
いで、これを患者に投与することを含む。組成物は、投与用の適当な担体をさら
に含有していてもよい。
【0007】 他の具体例において、本発明は、発現制御配列に作動するように連結された上
記DNA分子を含むベクター、ならびにこれらのベクターで形質転換された宿主
細胞を包含する。さらに他の具体例において、本発明は、精製フラズルド蛋白W
G67−16、WG67−19およびWA628ならびにフラズルド蛋白WG6
7−16、WG67−19およびWA628を含有する組成物の製造方法を包含
する。これらの方法は、上記のごときフラズルド蛋白をコードするDNA配列で
形質転換された宿主細胞を培養し、ついで、培地から該フラズルド蛋白を回収し
、精製する工程を含んでいてもよい。さらに本発明は、上記方法により製造され
るフラズルドポリペプチド、ならびに上記DNA配列によりコードされるアミノ
酸配列を含むWG67−16、WG67−19およびWA628のごとき精製フ
ラズルドポリペプチドを包含する。本発明蛋白は、配列番号:2、4、6、13
、14、15、16、17および/または18のアミノ酸配列またはその一部分
を含んでいてもよく、あるいは約30ないし35kDの分子量を有するWG67
−16、WG67−19およびWA628のごときフラズルド蛋白(配列番号:
2、4、6、13、14、15、16、17および/または18のアミノ酸配列
またはその一部分を含み、フラズルド蛋白活性を有する)のアミノ酸配列または
その一部分を含んでいてもよい。
【0008】 配列の説明 配列番号:1はWG67−16の2190個のヌクレオチドの配列であり、コ
ーディング配列は44から889までである。 配列番号:2は配列番号:1によりコードされる281個のアミノ酸の配列で
ある。 配列番号:3はWG67−19の1140個のヌクレオチドの配列であり、コ
ーディング配列は8から850までである。 配列番号:4は配列番号:3によりコードされる280個のアミノ酸の配列で
ある。 配列番号:5はWA628−5の1146個のヌクレオチドの配列であり、コ
ーディング配列は80から967までである。 配列番号:6は配列番号:5によりコードされる295個のアミノ酸の配列で
ある。 配列番号:7はWG67−SPの502個のヌクレオチドの配列である。 配列番号:8は挿入された認識部位である。 配列番号:9は挿入された認識部位である。 配列番号:10は挿入された認識部位である。 配列番号:11および12は、本発明のヌクレオチド配列の単離に使用するプ
ライマーのヌクレオチド配列である。 配列番号:13は本発明の特定のフラズルド蛋白に含まれるコンセンサスアミ
ノ酸配列であり、1番目のXaaはAlaまたはSerであり、2番目のXaa
はMetまたはLeuであり、3番目のXaaはTyrまたはPheであり、4
番目のXaaはIleまたはValである。 配列番号:14は本発明の特定のフラズルド蛋白に含まれるコンセンサスアミ
ノ酸配列であり、1番目のXaaはSerまたはIleであり、2番目のXaa
はAspまたはLysである。 配列番号:15〜17は本発明の特定のフラズルド蛋白に含まれるコンセンサ
スアミノ酸配列である。 配列番号:18は本発明の特定のフラズルド蛋白に含まれるコンセンサスアミ
ノ酸配列であり、1番目のXaaはLysまたはArgであり、2番目のXaa
はAsnまたはHisである。
【0009】 寄託物の説明 WG67−16 DNA配列を含む2つのプラスミドpWG67−16/CS 2+およびpWG67−16/pED6を用いてイー・コリ(E. coli)株を形質
転換し、American Type Culture Collection (ATCC) 12301 Parklawn Drive, Ro
ckville, MD 20852に、1997年5月9日に寄託し、ATCC受託番号984 32を付与された。この寄託はブダペスト条約の規定を完全に満たすものである
。 WG67−19 DNA配列を含む2つのプラスミドpWG67−19を用い てイー・コリ(E. coli)株を形質転換し、American Type Culture Collection
(ATCC) 12301 Parklawn Drive, Rockville, MD 20852に、1997年5月13日
に寄託し、ATCC受託番号98434を付与された。この寄託はブダペスト条
約の規定を完全に満たすものである。 WA628 DNA配列を含む2つのプラスミドpWA628−5を用いてイ ー・コリ(E. coli)株を形質転換し、American Type Culture Collection (ATC
C) 12301 Parklawn Drive, Rockville, MD 20852に、1997年5月9日に寄託
し、ATCC受託番号98430を付与された。この寄託はブダペスト条約の規
定を完全に満たすものである。
【0010】 発明の詳細な説明 本明細書の用語「フラズルド蛋白」とは、フリズルド蛋白ファミリーの細胞外
結合ドメインに対する配列相同性を有するヒトのフラズルド蛋白のメンバーをい
い、Hfz3、Hfz5およびHfz7ならびに他のヒトのフラズルド蛋白、さ
らに他の種に見出され、Wang et al., J. Biol. Chem., 271: 4468-4476 (1996)
に記載されたような他の種由来のフリズルド蛋白に対する相同性を有するフラズ
ルド蛋白を包含する。フラズルド蛋白ファミリーの特定のメンバーは、配列番号
:2、4および/または6および/または配列番号:13〜18に示すアミノ酸
配列を有するWG67−16、WG67−19およびWA628蛋白であり、あ
るいはまた他の種に見出されるこれらの蛋白のホモログである。フラズルド関連
蛋白は、ショウジョウバエ、アフリカツメガエル、シー・エレガンス(C. elega
ns)、ゼブラダニオ、ならびにラット、マウスおよびヒトを包含する他の種にも
存在する。「フラズルド蛋白」は、対立遺伝子変種または突然変異もしくは欠失
により誘発された変種のごときフラズルド蛋白の変種、ならびにフラズルドまた
はフリズルド蛋白のフラグメントも包含する(該変種およびフラグメントはフラ
ズルド活性、好ましくはWntまたはWnt様蛋白のごとき蛋白に対する結合能
、あるいはフリズルド蛋白のごとき膜結合受容体への結合能を保持している)。
本明細書の用語「フラズルド活性」とは、本発明のフラズルド蛋白、例えば、
WG67−16、WG67−19およびWA628により示される1またはそれ
以上の活性をいう。詳細には、「フラズルド活性」は、WntまたはWnt様蛋
白への結合能を包含し、よって、フリズルド蛋白受容体のごとき蛋白受容体への
WntまたはWnt様蛋白の結合を調節する能力を包含しうる。1のかかるWn
t結合アッセイはBhanot, Nature 382: 225 (1996)に記載されている。簡単に説
明すると、フラズルド活性を有する蛋白をコードする配列で形質転換された細胞
を、WntまたはWnt様蛋白を含有するならし培地とともにインキュベーショ
ンする。結合したWnt蛋白を、例えば、抗Wnt抗体、例えば蛍光抗体ととも
にインキュベーションした後、可視化する。 さらに「フラズルド活性」は、細胞および/または組織、例えば結合組織、器
官の形成、分化、増殖および/または維持ならびに創傷の治癒を調節する能力を
包含しうる。詳細には、「フラズルド活性」は、造血系、腸、ニューロン、膵臓
、軟骨、脳および筋肉(骨格筋および心筋の両方)組織の形成、成長、増殖、分
化および/または維持を促進および/または抑制する能力を包含する。「フラズ
ルド活性」は、本明細書記載のアッセイにおけるフラズルド蛋白の活性も包含す
る。
【0011】 また本発明は、フラズルド活性を保持している、配列番号:2、4および/ま
たは6、および/または配列番号:13、14、15、16、17および/また
は18に示すフラズルドWG67−16、WG67−19およびWA628蛋白
のアミノ酸配列の蛋白変種および機能的フラグメントを包含する。また本発明は
、上記のWG67−16、WG67−19およびWA628のごとき精製フラズ
ルド蛋白に対する抗体も包含する。本発明組成物は、治療量の、1種またはそれ
以上の上記のフラズルドWG67−16、WG67−19およびWA628蛋白
のごときフラズルド蛋白を含む。そのうえ、治療組成物は、フラズルドおよびW
ntおよび/またはWnt様蛋白の有効な組み合わせを含む。
【0012】 CHO細胞のごとき哺乳動物細胞により発現されるWG67−16、WG67
−19およびWA628蛋白は、種々のN末端を有するWG67−16、WG6
7−19およびWA628蛋白の活性種の混成集団として存在すると考えられる
。一部には、Von Heginjeシグナルペプチド推定アルゴリズムによれば、WG6 7の最初の15ないし18個のアミノ酸およびWA628の最初の24ないし2
6個のアミノ酸は成熟ペプチド分泌のためのシグナリングに関与しているようで
ある。活性種はシグナルペプチドを含んでいてもよく、活性のあるWG67−1
6、WG67−19およびWA628蛋白をコードするDNA配列は、シグナル
ペプチド領域をコードするそれらのDNA配列を含んでいてもよい。
【0013】 さらにもう1つの具体例において、本発明は、遺伝子調節を変化させる必要の
ある患者における遺伝子調節を変化させる方法であって、有効量の上記組成物を
該患者に投与することを含む方法を包含する。例えば、膵臓の遺伝子に対する調
節の変化を、Wnt蛋白による受容体蛋白への結合、例えば本発明のフラズルド
WG67−16、WG67−19およびWA628蛋白とWnt蛋白との間の結
合を刺激または抑制することにより行ってもよい。よって、WG67−16、W
G67−19およびWA628を包含するフラズルド蛋白ファミリーは、フリズ
ルド受容体蛋白のごとき受容体蛋白に対するWnt遺伝子の結合相互作用を調節
することができる。
【0014】 また本発明は、プロモーターまたオペレーターのごとき組織特異的または誘導
可能な調節配列に連結された、本発明のコーディングDNA配列および他のフラ
ズルドコーディング配列を含むハイブリッドまたは融合ベクターも包含する。本
発明の好ましい具体例において、フラズルドWG67−16、WG67−19お
よびWA628蛋白のコーディング配列が、造血系、腸、脳および筋肉組織ある
いは軟骨細胞および/または軟骨組織において選択的に発現される遺伝子由来の
1またはそれ以上のプロモーター、エンハンサーおよび/または調節エレメント
に、作動可能に連結される。例えば、II型コラーゲンエンハンサー、プロモー
ターは、間葉組織凝結および軟骨形成中に軟骨において発現されることが知られ
ている。Metsaranta et al., Dev. Dynamics, 204: 202-210 (1996); Li et al.
, Genes Decelop., 9: 2821-2830 (1986)。本発明において有用なもう1つの調 節エレメントはテナスシン(tenascin)Cプロモーターである。テナスシンCは
関節軟骨において発現される。Pacifici et al., Matrix Biol., 14: 689-698 (
1996)。さらに、WG67−16、WG67−19およびWA628のごときフ ラズルド蛋白をコードするDNA配列を、軟骨細胞および/または軟骨組織にお
いて選択的に産生されるプロテオグリカンコア蛋白由来の1またはそれ以上の調
節配列に、作動可能に連結してもよい。本発明の他の好ましい具体例において、
WG67−16、WG67−19およびWA628蛋白のごときフラズルド蛋白
のコーディング配列が、IDX遺伝子から単離されたプロモーターに作動可能に
連結される。このプロモーターは膵臓細胞および組織において選択的に発現され
る。よって、IDXプロモーターがWG67−16、WG67−19およびWA
628蛋白のごときフラズルド蛋白をコードするDNA配列に作動可能に結合さ
れているハイブリッドDNAベクターは、膵臓組織における蛋白の選択的発現に
有用であり、例えば、Wnt蛋白とその受容体蛋白との間の結合、例えば発現さ
れたWG67−16、WG67−19およびWA628蛋白のごときフラズルド
蛋白とWnt蛋白との間の結合を刺激または抑制することによる、患者における
膵臓病の治療または膵臓の遺伝子調節の変化に有用である。他の組織選択的調節
エレメントおよび誘導可能エレメントを用いたベクターも、本発明のWG67−
16、WG67−19およびWA628蛋白のごときフラズルド蛋白の選択的ま
たは誘導可能な発現に有用である。
【0015】 本発明のもう1つの態様は、医薬上許容される賦形剤または担体中の治療上有
効量の、ラットまたはヒトのフラズルドWG67−16、WG67−19および
WA628蛋白のごときフラズルド蛋白を含有する医薬組成物を提供する。本発
明のこれらの組成物を、種々の異なる成体および胚の組織および器官における因
子の発現および/またはかかる組織および器官の分化を誘導するために、そして
特に、種々の組織および器官の形成、成長、分化、増殖およびお/または維持を
誘導するために使用してもよく、さらに造血系、腸、ニューロン、脳および筋肉
組織および軟骨細胞および/または軟骨表現型の形成に使用してもよい。さらに
これらの組成物を用いて、ベータ細胞およびランゲルハンス島に典型的に見出さ
れる他の細胞タイプ、ならびに例えば、造血系、腸、ニューロン、筋肉、脳、肺
、膵臓、肝臓、腎臓、小腸および/または他の組織および器官を包含する種々の
成体および胚の組織および器官の形成、成長、増殖、分化および/または維持を
促進および/または抑制してもよい。WG67−16、WG67−19およびW
A628蛋白のごときフラズルド蛋白を含む組成物を用いて、分化した組織また
は器官を構成する細胞(例えば膵臓細胞)へと分化しうる前駆細胞または膵臓幹
細胞のごとき幹細胞を処理して、かかる細胞、組織または器官の形成、分化、増
殖および/または維持を促進してもよい。かかる細胞の形成および維持方法は、
例えば、WO93/00441に記載されており、参照によりその開示を本明細
書に記載されているものとみなす。
【0016】 本発明組成物は、WG67−16、WG67−19およびWA628のごとき
フラズルド蛋白のメンバーのほかに、表皮成長因子(EGF)、繊維芽細胞成長
因子(FGF)、形質転換成長因子(TGF−αおよびTGF−β)、アクチビ
ン、インヒビン、骨形態形成蛋白(BMP)およびインスリン様成長因子(IG
F)のごとき成長因子を包含する治療上有用な作用剤を含んでいてもよい。組成
物は適当なマトリックス、例えば、組成物を支持し、軟骨細胞および/または軟
骨組織の成長のための表面を提供するためのマトリックスを含んでいてもよい。
マトリックスは、フラズルドWG67−16、WG67−19およびWA628
蛋白を除々に放出させるものであってもよく、さらに/あるいはフラズルドWG
67−16、WG67−19およびWA628蛋白を提供するための適当な環境
を用意するものであってもよい。
【0017】 WG67−16、WG67−19およびWA628蛋白のごときフラズルド蛋
白のメンバーを含有する組成物を、多くの組織欠損の治療方法、ならびに種々の
タイプの組織および創傷の治癒および維持方法に使用してもよい。治療可能な組
織および創傷としては、軟骨のみならず表皮、神経、筋肉(心筋を包含)、骨、
腱および靭帯のごとき他の結合組織、および他の組織および創傷、ならびに膵臓
、肝臓、脾臓、肺、脳、心臓および腎臓組織のごとき他の器官等がある。本発明
のこれらの方法は、かかる組織の形成、創傷の治癒または組織の修復を要する患
者に有効量のWG67−16、WG67−19およびWA628蛋白のごときフ
ラズルド蛋白のメンバーを投与することを含む。フラズルド蛋白WG67−16
、WG67−19およびWA628を含有する組成物を用いて、リューマチ性関
節炎、骨関節炎のごとき症状、および軟骨組織の他の異常、あるいは膵臓、肝臓
、脾臓、心臓、脳、および腎臓組織のごとき組織および器官、ならびに他の組織
および器官に関連した他の症状を治療または予防することができる。これらの方
法は、本発明蛋白を少なくとも1種の他の蛋白、例えばEGF、FGF、TGF
−α、TGF−β、BMP、アクチビン、インヒビンおよびIGFのごとき成長
因子と組み合わせて投与することを含んでもよい。
【0018】 本発明のさらなる態様は、WG67−16、WG67−19およびWA628
蛋白のごときフラズルド蛋白のメンバーの発現をコードするDNA配列である。
かかる配列は、配列番号:1、3、5および/または7において5’から3’方
向へと示されるヌクレオチド配列を包含するが、遺伝コードの縮重を除いてはこ
れらのDNA配列と同一であり、配列番号:2、4、6、13、14、15、1
6、17および/または18のアミノ酸配列を含む蛋白をコードするDNA配列
も包含される。厳密な条件下で配列番号:1、3、5および/または7のDNA
配列にハイブリダイゼーションし、かつ1またはそれ以上のWnt蛋白に対する
結合能を有する蛋白、および/またはインスリン産生ベータ細胞のごとき膵臓細
胞、または例えば、造血系、腸、ニューロン、筋肉、脳、肺、脾臓、腎臓、小腸
および/または他の組織および器官を包含する種々の成体および胚の組織および
器官の形成、成長、増殖、分化、維持を促進および/または抑制する能力のある
蛋白をコードしているDNA配列も本発明に包含される。好ましいDNA配列は
、厳密な条件下[T. Maniatis et al, Molecular Cloning (A Laboratory Manua
l), Cold Spring Harbor Laboratory (1982), 387〜389ページ参照]でハイブリ
ダイゼーションするDNA配列を包含する。かかるDNA配列が、配列番号:2
、4および/または6に示すアミノ酸配列に対して少なくとも約80%の相同性
、より好ましくは少なくとも約90%の相同性を有するポリペプチドをコードし
ていることが一般的に好ましい。また、配列番号:13および/または14に対
して80%よりも高い相同性を有するDNA配列も好ましく、配列番号:15、
16、17および/または18に対して80%またはそれよりも高い相同性を有
するDNA配列も好ましい。結局、配列番号:1、3、5および/または7の配
列の対立遺伝子または他の変種は、かかるヌクレオチド変化がペプチド配列の変
化を引き起こすか否かにかかわらず、そのペプチド配列がやはりフラズルド活性
を有している場合には、本発明に包含される。また本発明は、フラズルド蛋白の
活性を保持しているポリペプチドをコードする、配列番号:2、4および/また
は6のWG67−16、WG67−19およびWA628蛋白のごときフラズル
ド蛋白ファミリーのメンバーをコードするDNA配列の機能的フラグメントも包
含する。配列番号:2、4および/または6に示されるような本発明のWG67
−16、WG67−19およびWA628蛋白のごときフラズルド蛋白ファミリ
ーのメンバーの特定の変種またはフラグメントがフラズルド活性を維持している
かどうかを調べることは、本明細書記載のアッセイを用いて通常的に行われる。
【0019】 本発明DNA配列は、例えば、細胞集団中の他のフラズルド蛋白をコードする
mRNAの検出のためのプローブとして有用である。本発明DNA配列は、後で
説明する遺伝子治療用ベクターの調製にも有用である。 本発明のさらなる態様は、発現制御配列に作動可能に結合した上記DNA配列
を含むベクターを包含する。本発明のWG67−16、WG67−19およびW
A628のごとき組み換えフラズルド蛋白ファミリーのメンバーの新規製造方法
にこれらのベクターを使用してもよく、該方法において、発現制御配列に作動可
能に結合されたWG67−16、WG67−19およびWA628のごときフラ
ズルド蛋白ファミリーのメンバーをコードするDNA配列で形質転換された細胞
系が適当な培地で培養され、フラズルド蛋白ファミリーの蛋白が培地から回収さ
れ、精製される。この方法は、ポリペプチド発現用宿主細胞として、よく知られ
た多くの原核細胞および真核細胞の両方を使用することができる。ベクターを遺
伝子治療用途に使用してもよい。かかる使用において、ベクターをエクスビボに
おいて患者の細胞中にトランスフェクションし、細胞を患者に再導入する。別法
として、ベクターをインビボにおいて標的化トランスフェクションにより患者に
導入してもよい。
【0020】 本発明の好ましい具体例において、フラズルドWG67−16、WG67−1
9およびWA628のコーディング配列に作動可能に結合したプロモーターおよ
び/またはエンハンサーのごとき1またはそれ以上の本来的および/または本来
的なものでない調節エレメントを用いてベクターを調製して、所望細胞組織にお
いて、および/または発達中の所望時期において、フラズルドWG67−16、
WG67−19およびWA628を発現させる。例えば、発達中にベータ細胞を
包含する膵臓細胞において構成的に発現されることが知られており、十分に特徴
が知られているIDX遺伝子由来のプロモーターエレメントを用いてベクターを
構築してもよい。IDX遺伝子由来のプロモーターをフラズルドのコーディング
配列に作動可能に結合させ、WO93/00441に記載のように膵臓幹細胞の
ごとき適当な細胞を形質転換することにより、これらの細胞においてフラズルド
WG67−16、WG67−19およびWA628を発現させることができ、か
くして、インスリンを分泌しうる膵臓ベータ細胞のごとき細胞の形成、成長、増
殖、分化および/または維持についての所望の効果をインビトロまたはインビボ
のいずれかにおいて促進することができる。
【0021】 本発明のさらなる態様はWG67−16、WG67−19およびWA628蛋
白のごときフラズルド蛋白ファミリーのメンバーの蛋白またはポリペプチドであ
る。かかるポリペプチドは、配列番号:2、4、6、13、14、15、16、
17および/または18に示す配列を含むアミノ酸配列、あるいは天然に存在す
る対立遺伝子変種ならびにフラズルドの能力(例えば、造血系、腸、ニューロン
、脳および筋肉組織ならびに軟骨細胞および/または軟骨組織および/または膵
臓または他の器官の組織(例えば、造血系、腸、ニューロン、筋肉、肝臓、脾臓
、肺、心臓、脳および腎臓)の形成、成長、増殖、分化および/または維持を促
進および/または抑制する能力であって、フラズルド蛋白に特徴的なもの)を保
持している他の蛋白変種を包含する配列番号:2、4、6、13、14、15、
16、17および/または18のアミノ酸配列の変種を有することにより特徴づ
けられる。好ましいポリペプチドは、配列番号:2、4および/または6に示す
WG67−16、WG67−19およびWA628のごときフラズルド蛋白ファ
ミリーのメンバーのアミノ酸配列に対して少なくとも約80%、より好ましくは
少なくとも約90%の相同性を有するポリペプチドを包含する。結局、配列番号
:2、4および/または6の配列の対立遺伝子変種または他の変種は、かかるア
ミノ酸変化が突然変異、化学的変換、あるいはポリペプチド作成のためのDNA
配列の変更によってなされたものであるかどうかにかかわらず、ペプチド配列が
やはりフラズルド活性を有しているかぎり、本発明に包含される。また本発明は
、フラズルド蛋白の活性を保持している、配列番号:2、4および/または6に
示すフラズルド蛋白ファミリーのメンバーWG67−16、WG67−19およ
びWA628のアミノ酸配列のフラグメントも包含する。当業者は、当該分野で
知られた方法を用いてフラズルドWG67−16、WG67−19およびWA6
28蛋白のかかる変種およびフラグメントを容易に得ることができ、本明細書実
施例に記載のごとくそれらの活性を容易にアッセイすることができる。
【0022】 本発明の精製蛋白を用い、当該分野で知られている抗体生成法を用いて、WG
67−16、WG67−19およびWA628蛋白のごときフラズルド蛋白ファ
ミリーのメンバーおよび/または他の関連蛋白に対するモノクローナルまたはポ
リクローナルな抗体を得てもよい。よって、本発明は、ヒトフラズルド蛋白に対
する抗体も包含する。抗体は、フラズルド蛋白WG67−16、WG67−19
およびWA628の精製、あるいはインビトロまたはインビボでフラズルド蛋白
の効果を抑制または防止することに有用でありうる。フラズルド蛋白WG67−
16、WG67−19およびWA628は、胚の細胞および/または幹細胞の成
長および/または分化の誘導に有用でありうる。よって、本発明の蛋白または組
成物は、胚の細胞または幹細胞のごとき細胞集団を処理して細胞の成長および/
または分化を促進、豊富化または抑制することに有用でありうる。例えば、フラ
ズルド蛋白WG67−16、WG67−19およびWA628は、細胞集団を処
理して、軟骨細胞、軟骨組織、他の結合組織および/または膵臓起源の再応のご
とき他の細胞、あるいは例えば、造血系、腸、ニューロン、筋肉、脳、肺、膵臓
、肝臓、脾臓、腎臓、小腸および/または他の組織および器官を包含する種々の
成体および胚の組織および器官を形成、分化、増殖および/または維持を促進お
よび/または抑制することに有用でありうる。処理された細胞集団は、とりわけ
、後で説明する遺伝子治療用途に有用でありうる。
【0023】 WG67−16、WG67−19およびWA628のフラズルド遺伝子が分泌
性因子をコードしているようであり、それゆえ、WntおよびWnt様蛋白と結
合可能な可溶性受容体を提供し、かくして、Wnt蛋白によるシグナルトランス
ダクションを開始および/またはブロックするということは、特に興味深い。よ
って、WG67−16、WG67−19およびWA628を包含するフラズルド
遺伝子遺伝子ファミリーは、フリズルド受容体蛋白のごとき受容体蛋白に対する
Wnt遺伝子の結合相互作用を調節する可能性がある。膵臓および他の器官にお
けるWnt遺伝子の存在および/または発現に伴うこれらの蛋白のシグナルトラ
ンスダクション調節活性は、WG67−16、WG67−19およびWA628
のごときフラズルド蛋白が、組織および器官の分化に対する重要なレギュレータ
ーであり、組織および器官の誘導、形成、成長、分化、増殖および/または維持
に関与している可能性があることを示唆する。よって、本発明蛋白は、創傷の治
癒ならびに器官の修復および再生プロセス、あるいはまた組織の分化、例えば胚
の発達において有用でありうる。特に、フラズルド蛋白WG67−16、WG6
7−19およびWA628が造血系、腸、ニューロン、脳および筋肉組織ならび
に軟骨細胞および/または軟骨組織の誘導、形成、成長、分化、増殖および/ま
たは維持ならびに修復に有用でありうることが、本発明者により観察された。よ
って、これらの蛋白およびそれらを含む組成物は、骨関節炎、リューマチ性関節
炎および関節軟骨欠損のごとき軟骨の疾病の治療、ならびに細胞の形成、成長、
分化、増殖および/または維持の促進および/または抑制、例えば軟骨細胞およ
び/または軟骨組織の形成において有用でありうる。
【0024】 本発明のフラズルド蛋白は、配列番号:1、3、5および/または7の配列に
類似した配列によりコードされる因子を包含するが、該因子中には自然発生的(
例えば、ポリペプチド中のアミノ酸変化を引き起こしうるヌクレオチド配列中の
対立遺伝子変異)あるいは人工的に作成されたした修飾または欠失が存在してい
る。例えば、合成ポリペプチドが、配列番号:2、4および/または6のアミノ
酸残基の一連の配列を全体的または部分的に複製したものであってもよい。これ
らの配列は、1次、2次、または3次構造およびコンホーメーション的特質をW
G67−16、WG67−19およびWA628のごときフラズルドポリペプチ
ドと共有することによって、それらに共通した生物学的特性を有する可能性があ
る。よって、本来のフラズルドポリペプチドのこれらの修飾体および欠失体を、
治療プロセスにおいて天然のフラズルドポリペプチドの生物学的活性置換体とし
て用いてもよい。フラズルドおよびフラズルドの変種またはフラグメントを本明
細書記載のアッセイに供することにより、フラズルドWG67−16、WG67
−19およびWA628の変種またはフラグメントがフラズルドの生物学的活性
を有しているかどうかを容易に決定することができる。例えば、変種またはフラ
グメントを競合結合アッセイに用いてWnt遺伝子への結合を試験してもよく、
あるいはWntまたはWnt様蛋白への結合を試験してもよい。
【0025】 本明細書記載のフラズルド蛋白WG67−16、WG67−19およびWA6
28の配列の他の特別な変異は糖鎖付加部位の修飾を包含する。これらの修飾は
O−結合またはN−結合糖鎖付加部位を含むものであってもよい。例えば、糖鎖
付加の不存在またはごく部分的な糖鎖付加は、アスパラギン結合糖鎖付加認識部
位の置換または欠失により生じる。アスパラギン結合糖鎖付加認識部位は、細胞
の適当な糖鎖付加酵素により特異的に認識されるトリペプチド配列を含む。これ
らのトリペプチド配列は、アスパラギン−X−スレオニンまたはアスパラギン−
X−セリンであり、通常にはXはいずれかのアミノ酸である。糖鎖付加認識部位
の1番目または3番目のアミノ酸位置の一方または両方における種々のアミノ酸
置換または欠失(および/または2番目の位置におけるアミノ酸欠失)は、修飾
トリペプチド配列において糖鎖付加を生じさせない。かかるフラズルドWG67
−16、WG67−19およびWA628の変種は本発明の範囲内である。さら
に、フラズルド蛋白の細菌による発現は、糖鎖付加部位が未修飾であっても、糖
鎖付加されていない蛋白を生じるであろう。フラズルドWG67−16、WG6
7−19およびWA628のかかる細菌により産生されたバージョンは本発明の
範囲内である。
【0026】 また本発明は、他の蛋白性物質をコードするDNA配列が結合しておらず、W
G67−16、WG67−19およびWA628のごときフラズルド蛋白の発現
をコードしている新規DNA配列をも包含する。これらのDNA配列は、配列番
号:1、3、5および/または7に5’から3’方向に示したDNA配列、なら
びに配列番号:15、16、17および/または18のコンセンサスアミノ酸配
列を包含するヌクレオチド配列、ならびにストリンジェントな条件下(例えば、
0.1X SSC, 0.1% SDS, 65℃; T. Maniatis et al, Molecular Cloning (A Labora
tory Manual), Cold Spring Harbor Laboratory (1982), 387-389ページ参照) でそれらにハイブリダイゼーションする配列であってフラズルド活性を有する蛋
白をコードしている配列を包含する。本明細書の用語「ストリンジェントなハイ
ブリダイゼーション条件」は、最初は低いストリンジェンシーのハイブリダイゼ
ーション条件(6x SSC,0.5% SDS,約60℃のごとき)に一晩付し 、ついで、より高いストリンジェンシーの洗浄条件(2X SSC,0.1% S DS,約20℃のごとき)に付すか、またはさらに高いストリンジェンシーの洗
浄(0.1X SSC,0.1% SDS,約65℃、1時間未満のごとき)を行う
ことをいう。
【0027】 同様に、配列番号:1、3、5および/または7の配列によりコードされるフ
ラズルド蛋白WG67−16、WG67−19およびWA628をコードするD
NA配列、あるいは配列番号:2、4、6および/または配列番号:15、16
、17および/または18のアミノ酸配列を含むフラズルド蛋白またはWG67
−16、WG67−19およびWA628をコードするDNA配列は、遺伝学的
コードの縮重または対立遺伝子変異(種の集団中における天然に存在する塩基変
化であり、アミノ酸変化を生じさせるものであっても、生じさせないものであっ
てもよい)によりコドン配列が異なっていても、本明細書記載の新規因子をコー
ドする。コードされるポリペプチドの活性、半減期または産生を増大させるため
の点突然変異または誘発された修飾(挿入、欠失および置換を包含)により引き
起こされる配列番号:1、3、5および/または7のDNA配列における変異も
本発明に包含される。
【0028】 本発明のもう1つの態様は、WG67−16、WG67−19およびWA62
8のごときフラズルド蛋白の新規製造方法を提供する。本発明方法は、本発明の
WG67−16、WG67−19およびWA628のごときフラズルド蛋白をコ
ードするDNA配列で形質転換された適当な細胞系を、調節配列の制御下におい
て培養することを含む。形質転換宿主細胞を培養して、WG67−16、WG6
7−19およびWA628のごときフラズルド蛋白を培地から回収し精製する。
精製蛋白は、同時産生される他の蛋白ならびに他の混入物質を実質的に含まない
。別法として、適当な細胞系を、フラズルドをコードする配列およびWntもし
くはWnt様蛋白をコードする配列(これらの配列は別々のベクター上にあって
もよく、あるいは1つのベクター上にあってもよい)で同時トランスフェクショ
ンすることができる。
【0029】 適当な細胞または細胞系はチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)のごと
き哺乳動物細胞であってもよい。適当な哺乳動物宿主細胞ならびに形質転換、培
養、増幅、スクリーニング、生成物の製造および精製方法の選択は当該分野にお
いて知られている。例えば、Gething and Sambrook, Nature, 293:620-625 (198
1)あるいはKaufman et al, Mol. Cell. Biol., 5(7):1750-1759 (1985)またはHo
wleyらの米国特許第4,419,446号参照。もう1つの適当な哺乳動物細胞系は本明 細書の実施例に記載されているサルCOS−1細胞系である。哺乳動物細胞CV
−1も適当であるかもしれない。 細菌細胞も適当な宿主であるかもしれない。例えば、種々のイー・コリ株(例
えばHB101、MC1061)はバイオテクノロジーの分野において宿主細胞
としてよく知られている。ビー・ズブチリス(B. subtilis)、シュードモナス (Pseudomonas)、他のバチルス等をこの方法に使用してもよい。細菌細胞にお ける蛋白の発現には、一般的には、フラズルドのシグナルペプチドをコードする
DNAは必要ない。 当業者に知られた多くの酵母細胞株も、本発明ポリペプチド発現のための宿主
細胞として利用できる。さらに、所望ならば、本発明方法において昆虫細胞を宿
主として用いてもよい。例えば、Miller et al, Genetic Engineering, 8:277-2
98 (Plenum Press 1986)およびその中で引用された文献参照。
【0030】 本発明のもう1つの態様は、WG67−16、WG67−19および WA628のごときフラズルドポリペプチドの発現方法に使用するベクターを提
供する。好ましくは、ベクターは、本発明新規因子をコードする上記の新規 DNA配列の全長を含む。さらに、ベクターは、フラズルド蛋白配列の発現を可
能にする適当な発現制御配列を含む。あるいはまた、上記修飾配列を含むベクタ
ーも本発明の具体例である。さらに、フラズルドプロペプチドシグナルペプチド
配列を欠失させ、他のフラズルド蛋白のプロペプチドシグナルペプチドまたは他
の適当なプロペプチドをコードする配列に置き換えることにより、配列番号:1
、3、5および/または7の配列またはWG67−16、WG67−19および
WA628のごときフラズルド蛋白をコードする他の配列を処理して、WG67
−16、WG67−19およびWA628のごとき成熟フラズルド蛋白を発現さ
せることもできる。よって、本発明は、WG67−16、WG67−19および
WA628ポリペプチドのごときフラズルド蛋白をコードするDNA配列に正し
い読み枠において結合している、フラズルドファミリーのメンバー由来のプロペ
プチドシグナルペプチドをコードするキメラDNA分子を包含する。適当には、
ホモダイマーおよびヘテロダイマー等を包含する一般的な多量体形態となるよう
に配列を配置することができる。
【0031】 ベクターを細胞系の形質転換法に使用してもよく、ベクターは、選択された宿
主における複製および発現を指令しうる、本発明コーディング配列に作動可能に
結合された調節配列を含む。かかるベクターの調節配列は当業者に知られており
、宿主細胞に応じて選択できる。かかる選択は通常のことであり、本発明の一部
を形成しない。
【0032】 ラット、ヒトまたは他の哺乳動物のフラズルド蛋白を製造するために、それを
コードするDNAを適当な発現ベクター中に移行させ、慣用的な遺伝子工学的手
法により哺乳動物細胞または他の好ましい真核細胞または原核細胞宿主中に導入
する。生物学的に活性のある組み換えヒトフラズルドを得るための好ましい発現
系は安定に形質転換された哺乳動物細胞であると考えられる。 当業者は、配列番号:1、3、5および/または7の配列、またはフラズルド
蛋白をコードする他のDNA配列または他の修飾配列ならびにpCD(Okayama
et al., Mol. Cell Biol., 2:161-170 (1982))、pJL3、pJL4(Gough e
t al., EMBO J., 4:645-653 (1985))およびpMT2 CXMのごとき既知ベク ターを用いることにより、哺乳動物発現ベクターを構築することができる。
【0033】 哺乳動物発現ベクターpMT2 CXMはp91023(b)(Wong et al.,
Science 228:810-815, 1985)の誘導体であり、テトラサイクリン耐性遺伝子の かわりにアンピシリン耐性遺伝子を含み、さらにcDNAクローン挿入のための
XhoI部位を含むことにおいて異なっている。pMT2 CXMの機能的エレ メントはすでに記載されており(Kaufman, R.J., 1985, Proc. Natl. Acad. Sci
. USA 82:689-693)、アデノウイルスVA遺伝子、72bpのエンハンサーを含
むSV40複製開始点、5’スプライス部位およびアデノウイルス後期mRNA
上に存在するアデノウイルス三分節リーダー配列の大部分を含むアデノウイルス
大後期プロモーター、3’スプライスアクセプター部位、DHFRインサート、
SV40初期ポリアデニル化部位(SV40)、ならびにイー・コリ中での増殖
に必要なpBR322配列を含んでいる。 受託番号ATCC 67122としてthe American Type Culture Collection
(ATCC), Rockville, MD (USA)に寄託されたpMT−VWFのEcoRI消化に よりプラスミドpMT2 CXMを得る。EcoRI消化によりpMT2−VW Fに存在するcDNAインサートを切り出し、pMT2を直鎖状とし、それをラ
イゲーション(ligation)し、これを用いてイー・コリHB101またはDH−
5を形質転換してアンピシリン耐性とすることができる。慣用的方法によりプラ
スミドpMT2 DNAを調製することができる。ついで、ループアウト/イン 突然変異(Morinaga, et al., Biotechnology 84: 636 (1984))を用いてpMT
2 CXMを構築する。これにより、SV40複製開始点およびpMT2エンハ ンサー配列の近傍のHindIII部位に対応した塩基1075〜1145が除
去される。さらに、下記配列: 配列番号:8: 5' PO-CATGGGCAGCTCGAG-3' をヌクレオチド1145に挿入する。この配列は制限エンドヌクレアーゼXho
I認識部位を含む。pMT23と命名されたpMT2 CXMの誘導体は制限エ ンドヌクレアーゼPstI、Eco1 RI、SalIおよびXhoIの認識部 位を含む。慣用的方法によりプラスミドpMT2 CXMおよびpMT23 DN
Aを調製してもよい。
【0034】 pMT21に由来するpEMC2β1は本発明の実施に適するかもしれない。
pMT21はpMT2に由来し、pMT2はpMT2−VWFに由来する。上記
のごとく、EcoRI消化によりpMT−VWF中に存在するcDNAインサー
トを切り出し、pMT2を直鎖状とし、これをライゲーションし、これを用いて
イー・コリHB101またはDH5を形質転換させてアンピシリン耐性とするこ
とができる。慣用的方法によりプラスミドpMT2 DNAを調製することがで きる。 pMT21は下記の2つの修飾によりpMT2に由来するものである。第1は
、cDNAクローニング用のG/Cテイリング由来の19個のG残基の伸長部分
を含む、76bpのDHFR cDNA5’非翻訳領域が欠失されている。この プロセスにおいて、XhoI部位が挿入されてDHFRのすぐ上流に下記配列:
配列番号:9: 5’-CTGCAGGCGAGCCTGAATTCCTCGAGCCATCATG-3' PstI Eco RI XhoI が得られる。第2は、EcoRVおよびXbaI消化、DNAポリメラーゼIの
クレノウフラグメントでの処理、およびClaIリンカー(CATCGATG)へのライ
ゲーションにより単一のClaI部位が導入されている。これにより、250b
pのセグメントがアデノウイルス関連RNA(VAI)領域から欠失されるが、
VAI RNA遺伝子発現または機能は妨げられない。pMT21をEcoRI およびXhoIで消化して、ベクターpEMC2B1を得るために使用する。 EcoRIおよびPstIでの消化により、EMCVリーダーの一部をpMT
2−ECAT1(S.K. Jung, et al, J. Virol 63:1651-1660 (1989))から得て
、2752bpのフラグメントを生じさせる。このフラグメントをTaqIで消
化して、508bpのEcoRI−TaqIフラグメントを得て、これを低融点
アガロースゲル電気泳動により精製する。下記の配列: 配列番号:10: 5'CGAGGTTAAAAAACGTCTAGGCCCCCCGAACCACGGGGACGTGGTTT TaqI TCCTTT GAAAAACACGATTGC-3' XhoI を有する68bpのアダプターおよびその相補鎖を合成する。 これは5’TaqI突出末端および3’XhoI突出末端を有する。この配列は
EMCウイルスリーダー配列のヌクレオチド763から827までに合致する。
また、EMCウイルスリーダー中の位置10のATGがATTに変化しており、
その後にXhoI部位がある。pMT21 EcoRI−XhoIフラグメント 、EMCウイルスEcoRI−TaqIフラグメント、および68bpのオリゴ
ヌクレオチドアダプターTaqI−XhoIアダプターのスリーウェイライゲー
ション(three way ligation)によりベクターpEMC2β1が得られる。この
ベクターは、哺乳動物細胞において所望cDNAを高レベルで発現させるように
適切に関連づけられたSV40複製開始点およびエンハンサー、アデノウイルス
大後期プロモーター、アデノウイルス三分節リーダー配列の大部分のcDNAコ
ピー、小さなハイブリッド介在配列、SV40ポリアデニル化シグナルおよびア
デノウイルスVAI遺伝子、DHFRおよびβ−ラクタマーゼマーカーならびに
EMC配列を含む。
【0035】 ベクター構築物はフラズルドWG67−16、WG67−19およびWA62
8 DNA配列の修飾を含んでいてもよい。例えば、コーディング領域の5’お よび3’末端にある非コーディングヌクレオチドを除去することによりフラズル
ドWG67−16、WG67−19およびWA628 cDNAを修飾すること ができる。欠失された非コーディングヌクレオチドを、発現に有利であることが
知られている他の配列に置き換えてもよく、置き換えなくてもよい。これらのベ
クターを、WG67−16、WG67−19およびWA628蛋白のごときフラ
ズルドの発現のために適当な宿主細胞中に形質転換する。さらに、フラズルドW
G67−16、WG67−19およびWA628コーディングプロペプチドシグ
ナル配列を欠失させ、他の蛋白の完全なシグナルペプチドをコードする配列に置
き換えることにより、配列番号:1、3、5および/または7の配列、またはフ
ラズルド蛋白をコードする他の配列をコードする他の配列を処理して、WG67
−16、WG67−19およびWA628蛋白のごとき成熟フラズルド蛋白のメ
ンバーを発現させることができる。
【0036】 当業者は、コーディング配列に隣接する哺乳動物の調節配列を細菌配列に置換
することにより、配列番号:1、3、5および/または7の配列を処理して、細
菌細胞により細胞内または細胞外発現される細菌ベクターを作成することができ
る。例えば、コーディング配列をさらに処理することができる(例えば、他の既
知リンカーを連結、あるいは非コーディング配列を欠失させることにより修飾、
あるいは既知方法によりヌクレオチドを変化させる)。ついで、WG67−16
、WG67−19およびWA628のごときフラズルド蛋白ファミリーのメンバ
ー修飾されたコーディング配列を、T. Taniguchi et al., Proc. Natl Acad. Sc
i. USA, 77:5230-5233 (1980)に記載されたような方法を用いて既知細菌ベクタ ー中に挿入することができる。ついで、この典型的な細菌ベクターを細菌宿主中
に形質転換し、それにより蛋白を発現させることができる。WG67−16、W
G67−19およびWA628のごときフラズルドを細菌細胞の細胞外で発現さ
せるための方法としては、例えば、欧州特許出願EPA 第177343号参照 。さらに、本発明のフラズルド蛋白、ならびにフラズルド/Wnt複合体を、当
業者に知られたチオレドキシン融合物として発現させることができ、それはUS
PN第5646016号および公開(1995年6月15日)されたWO95/
16044に記載されている。
【0037】 昆虫細胞での発現のために、同様の操作を行って昆虫ベクターを構築すること
ができる(例えば、出願公開された欧州特許出願第155476号記載の方法参
照)。本発明因子を酵母により細胞内または細胞外発現させるために、酵母の調
節配列を用いて酵母ベクターを構築してもよい(例えば、公開されたPCT出願
WO86/00639および欧州特許出願EPA 第123289号参照)。
【0038】 本発明のWG67−16、WG−19およびWA628蛋白のごときフラズル
ド蛋白を哺乳動物細胞において高レベルで産生させる方法は、WG67−16、
WG−19およびWA628のごとき異型遺伝子の多数のコピーを含む細胞の構
築を包含してもよい。異型遺伝子を増幅可能マーカー、例えばジヒドロ葉酸レダ
クターゼ(DHFR)遺伝子に連結し、Kaufman and Sharp, J. Mol. Biol., 15
9:601-629 (1982)の方法に従ってメトトレキセート(MTX)濃度を上昇させつ
つ増殖させて、増大した遺伝子コピーを含む細胞を選択することができる。この
アプローチを多くの異なる細胞タイプについて用いることができる。 例えば、発現を可能にする他のプラスミドの配列に作動可能に結合された本発
明のフラズルドファミリーのメンバーWG67−16、WG67−19およびW
A628のDNA配列を含むプラスミドならびにDHFR発現プラスミドpAd
A26SV(A)3[Kaufman and Sharp, Mol. Cell. Biol., 2:1304 (1982)]
を、リン酸カルシウム共沈およびトランスフェクション、エレクトロポレーショ
ンまたはプロトプラスト融合を包含する種々の方法により同時にDHFR欠損C
HO細胞中に導入することができる。透析されたウシ胎児血清を含有するアルフ
ァ培地中での選択に関してDHFR発現形質転換体を選択し、ついで、Kaufman
et al., Mol Cell Biol., 5:1750 (1983)に記載のごとくMTX濃度を上昇させ つつ(例えば、逐次的に0.02、0.2、1.0、ついで5μMのMTX)増殖 させることにより、増殖に関して選択する。形質転換体をクローン化し、本明細
書記載のアッセイの1つにより、生物学的に活性のあるフラズルドWG67−1
6、WG67−19およびWA628の発現をモニターする。フラズルド蛋白の
発現はMTXレベルの上昇に伴って増大するはずである。35Sメチオニンまた
はシステインを用いるパルスラベリングおよびポリアクリルアミドゲル電気泳動
のごとき当該分野で知られた標準的方法を用いてフラズルド蛋白を特徴づける。
同様の方法により他の関連フラズルド蛋白を得ることができる。
【0039】 フラズルド活性を示す本発明の蛋白は、ヒトおよび他の動物における造血系、
腸、ニューロン、脳および筋肉組織、あるいは軟骨細胞および/または軟骨組織
、ならびに膵臓組織、ならびに他の器官組織の誘導、形成、成長、分化、増殖お
よび/または維持ならびに治癒に適用される。フラズルド蛋白を用いるかかる調
合物は、リューマチ性関節炎および骨関節炎および軟骨に対する外傷の治療、な
らびに膵臓腫瘍、糖尿病および他の膵臓組織の疾病の予防において予防的使用を
してもよい。フラズルド蛋白により誘導される、ベータ細胞、ランゲルハンス島
、および膵臓表現型の他の細胞のドゥノボ形成は、先天性の、外傷により誘導さ
れる、あるいは腫瘍学的な組織欠損または症状の修復に貢献する。WG67−1
6、WG67−19およびWA628のごときフラズルド蛋白を膵臓病、および
他の組織および器官の修復プロセスに使用してもよい。かかる作用剤は、適当な
幹細胞を誘引する環境を提供し、膵臓形成細胞の成長および増殖を刺激し、ある
いは膵臓形成細胞の前駆細胞の分化を誘導する可能性があり、さらに他の組織お
よび器官の再生を助ける可能性がある。本発明のフラズルドポリペプチドは膵臓
炎または糖尿病のごとき器官の疾病の治療にも有用でありうる。
【0040】 本発明蛋白を創傷の治癒および関連組織の修復に使用してもよい。創傷のタイ
プは、熱傷、切り傷および潰瘍を包含するが、これらに限らない(創傷の治癒お
よび関連組織の修復については例えば、PCT公開WO84/01106参照)
。さらに本発明蛋白はニューロン、星状細胞および/またはグリア細胞の生存率
を高め、それゆえ、移植ならびにニューロンの生存率および修復の低下を示す症
状の治療において有用であると考えられる。さらに本発明蛋白は、神経、表皮、
筋肉、骨、軟骨、腱および靭帯のごとき結合組織のごとき他のタイプの組織、な
らびに造血系、腸、ニューロン、脳および筋肉組織および膵臓、肝臓、脾臓、肺
、心臓、脳および腎臓組織に関連した症状の治療に有用でありうる。本発明蛋白
は食物の添加物として、あるいは細胞培養培地の添加物としても価値を有する。
この用途には、蛋白を無傷の状態で使用してもよく、あるいは前消化して、より
容易に吸収される添加物としてもよい。
【0041】 本発明蛋白は、フラズルドファミリーの蛋白に特徴的な他の有用な特性も有し
うる。かかる特性は、血管形成、化学走性および/または化学誘引特性、および
分化応答、細胞増殖応答、および細胞の付着、移動を包含する応答、および細胞
外マトリックスに対する影響を包含する。これらの特性は、本発明蛋白を創傷の
治癒、繊維症の抑制および瘢痕組織形成の抑制のための有効な作用剤としている
。本発明蛋白は、インスリン、グルカゴンまたは他の内分泌もしくは外分泌ホル
モンのごとき貴重なホルモンを分泌しうる細胞の形成の誘導にも有用でありうる
【0042】 本発明のさらなる態様は、軟骨および結合組織の疾病、ならびに膵臓病、糖尿
病、および膵臓組織の疾病または疾患に関連した他の症状の治療方法ならびに治
療用組成物である。さらに本発明は、創傷の治癒および組織の修復のための治療
方法ならびに組成物を包含する。かかる組成物は、医薬上許容される賦形剤、担
体またはマトリックスと混合された治療上有効量の少なくとも1種の本発明のフ
ラズルド蛋白を含む。さらに本発明組成物はニューロンおよびグリア細胞の生存
率を高め、それゆえ、移植ならびにニューロンの生存率低下を示す症状の治療に
有用であると考えられる。
【0043】 本発明蛋白は、他の関連蛋白および成長因子と協奏的に、あるいはおそらく相
乗的に作用うしうると考えられる。それゆえ、本発明のさらなる治療方法および
組成物は、骨形態形成蛋白(BMP)を包含するTGF−βスーパーファミリー
の蛋白のメンバー、成長および分化因子(GDF)および他の蛋白のごとき、治
療量の少なくとも1種の他の蛋白を伴った治療量の本発明の少なくとも1種のフ
ラズルド蛋白を含む。組成物は、表皮成長因子(EGF)、繊維芽細胞成長因子
(FGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、形質転換成長因子(TGF−α
およびTGF−β)、アクチビン、インヒビン、およびk−繊維芽細胞成長因子
(kFGF)、副甲状腺ホルモン(PHT)、白血病抑制因子(LIF/HIL
DA/DIA)、インスリン様成長因子(IGF−IおよびIGF−II)のご
とき他の作用剤および成長因子を含んでいてもよい。これらの作用剤の一部を本
発明に使用してもよい。 pH、等張性、安定性等において生理学的に許容されるかかる蛋白組成物の処
方は当業者に明らかである。またフラズルド蛋白における種特異性が欠乏してい
るために獣医学的用途にも、本発明治療組成物は目下のところ価値を有する。詳
細には、本発明のフラズルド蛋白でのかかる治療に適した対象は、ヒトのほかに
は家畜およびサラブレッドのウマである。
【0044】 治療方法は、組成物を局所的、全身的、または局部的に、注射または移植のご
とき方法で投与することを包含する。投与する場合、本発明に使用する治療組成
物は、もちろん、パイロジェン不含で、生理学的に許容される形態である。さら
に、望ましくは、組成物をカプセル封入してもよく、あるいは他の組織のダメー
ジ部位へのデリバリーのために粘性のある形態として注射してもよい。局所的投
与は創傷の治癒および組織の修復に適しているかもしれない。本発明方法におい
て、上記組成物に含有されていてもよいフラズルド蛋白以外の治療上有用な作用
剤を、フラズルド組成物のかわりに、あるいはそれに加えて、同時または逐次投
与してもよい。
【0045】 移植には、好ましくは、組成物は、フラズルドWG67−16、WG67−1
9およびWA628蛋白を膵臓または他の組織のダメージ部位にデリバリーする
ことのできるマトリックスを含む。マトリックスは、フラズルドWG67−16
、WG67−19およびWA628蛋白および/または他の蛋白を除々に放出す
るほか、細胞を浸潤させるためにそれらの蛋白を正しく提供し、適切な環境を提
供する。かかるマトリックスは、現在他の移植医療に使用されている材料から作
られてもよい。マトリックス材料の選択は、生体適合性、生分解性、機械的特性
、美容上の外観および界面特性に基づいて行われる。フラズルドWG67−16
、WG67−19およびWA628組成物の個々の適用により、適切な処方が決
定される。 例えば、形成が望まれる組織量、組織ダメージ部位、ダメージを受けた組織の
状態、創傷のサイズ、ダメージを受けた組織のタイプ、患者の年齢、性別、食事
、感染症の重さ、投与期間ならびに他の臨床的要因のごときフラズルドWG67
−16、WG67−19およびWA628蛋白の作用を変化させる種々の要因を
担当医が考慮することにより、投与規則が決定されるであろう。復元に用いるマ
トリックスおよび組成物中のWG67−16、WG67−19およびWA628
のごときフラズルドのタイプに応じて用量は変更されうる。IGF I(インス リン様増殖因子I)のごとき他の既知成長因子の添加もまた、用量に影響しうる
。 組織の成長および/または修復を定期的に評価することにより、進展をモニタ
ーすることができる。例えば、X線、組織形態学的試験およびテトラサイクリン
標識により進展をモニターすることができる。
【0046】 以下の実施例は、WG67−16、WG67−19およびWA628蛋白のご
ときフラズルド蛋白ファミリーのメンバーの回収、特徴付けおよび使用、ならび
にヒトフラズルドおよび他のフラズルド蛋白を回収するためのDNAの使用、ヒ
ト蛋白の取得、および組み換え法による蛋白の発現において、本発明の実施を説
明する。
【0047】 実施例1−ハイブリダイゼーションによるアフリカツメガエルのフラズルドcD
NAの単離 アフリカツメガエルWA628−5、WG67−16およびWG67−19の
全長cDNAを、プラスミドベクターCS2+中に構築されたdT−プライムド
cDNAライブラリーから単離した。cDNAをアフリカツメガエルの胚(段階
11.5〜12)から調製した。WA628およびWA67のクローンを単離す るために使用したプローブ配列はそれぞれ以下のものであった: 配列番号:11: 5'-ATACATAGATTGCGAGCCACACGCCAA-3' および 配列番号:12: 5'-ACGCACTTGGTGGATAATCCAATGTCA-3 DNAプローブを32Pで放射性標識し、高ストリンジェンシーハイブリダイ
ゼーション/洗浄条件下でアフリカツメガエルのdT−プラムドcDNAライブ
ラリーをスクリーニングするために使用して、WA628およびWG67遺伝子
の配列を含むクローンを同定した。
【0048】 約80000個のライブラリーの形質転換体を、プレート1枚あたり約400
0個の形質転換体の密度で選択プレートに撒いてWA628をスクリーニングし
た。ライブラリーの約171000個の形質転換体を、プレート1枚あたり約3
800個の形質転換体の密度で選択プレートに撒いてWG67をスクリーニング
した。形質転換したコロニーのニトロセルロースレプリカを、高ストリンジェン
シー条件下の標準的なハイブリダイゼーションバッファー(6X SSC,0.5
% SDS,5Xデンハーツ,10mM EDTA,pH8,100mg/mlパ
ン酵母リボ核酸)中で32P標識DNAプローブとハイブリダイゼーションさせ
た(65℃で2時間)。ハイブリダイゼーションから2時間後、ハイブリダイゼ
ーション溶液からフィルターを取り、高ストリンジェンシー条件下で洗浄した(
2X SSC,0.5% SDS,21℃で5分;ついで、2X SSC,0.1%
SDS,21℃で15分;ついで、2回目の2X SSC,0.1% SDS,2 1℃で15分;ついで、2X SSC,0.1% SDS,65℃で10分)。 フィルターをプラスチックラップで包み、−80℃で3日間、増強スクリーン
を用いてX線フィルムに曝した。オートラジオグラフを現像し、種々の強度のハ
イブリダイゼーション陽性形質転換体を確認した。これらの陽性クローンを拾い
、選択培地中で5時間増殖させ、低密度(プレート1枚あたり約100コロニー
)でプレートに撒いた。 コロニーのニトロセルロースレプリカを、高ストリンジェンシー条件下の標準
的なハイブリダイゼーションバッファー(6X SSC,0.5% SDS,5X デンハーツ,10mM EDTA,pH8,100mg/mlパン酵母リボ核酸 )中で32P標識DNAプローブとハイブリダイゼーションさせた(65℃で2
時間)。ハイブリダイゼーションから2時間後、ハイブリダイゼーション溶液か
らフィルターを取り、高ストリンジェンシー条件下で洗浄した(2X SSC, 0.5% SDS,21℃で5分;ついで、2X SSC,0.1% SDS,21 ℃で15分;ついで、2回目の2X SSC,0.1% SDS,21℃で15分 ;ついで、2X SSC,0.1% SDS,65℃で10分)。フィルターをプ ラスチックラップで包み、−80℃で3日間、増強スクリーンを用いてX線フィ
ルムに曝した。オートラジオグラフを現像し、種々の強度のハイブリダイゼーシ
ョン陽性形質転換体を確認した。精製されたハイブリダイゼーション陽性クロー
ンの細菌ストックを調製し、プラスミドDNAを単離した。cDNAの配列を決
定した。cDNAインサートはハイブリダイゼーションに使用したDNAプロー
ブの配列を含んでいた。
【0049】 WG67−19は、それが1のコドン(すなわち、WG67−19全長配列の
塩基対47〜49にある3塩基GCC(1アミノ酸分))を除去する欠失を有し
ているという点で、WG67−SP(sEST配列)およびWG67−16から
変化したものであった。WG67−16は、それが配列中の35塩基(塩基対4
2〜76)を欠いているという点で、得られたWG67−SP(sEST配列)
(配列番号:7)から変化したものであった。これにより開始Metが欠失され
、それゆえ発現前の修復が必要となる。WG67−16およびWG67−19は
、WG67−19の塩基対764におけるそれらの3’末端において多様であり
、その多様性のポイントから28アミノ酸後方で終結する。COS発現系におい
て、WG67−19は分泌蛋白を生成する。
【0050】 実施例2−軟骨活性アッセイ A. W−20細胞の説明 インジケーター細胞系としてのW−20骨髄基質細胞の使用は、BMP蛋白で
の処理後のこれらの細胞の骨芽細胞への変換に基づく[Thies et al., Journal
of Bone and Minaral Research, 5: 305 (1990);およびThieset al., Endocrin
ology, 130: 1318 (1992)]。詳細には、W−20細胞は、マサチューセッツ州 ボストンのチルドレンズホスピタル(Children’s Hospital)のD. Nathan博士 の研究室の研究者により成体マウスから取られたクローン化された骨髄基質細胞
系である。ある種のBMP蛋白でのW−20細胞の処理は、(1)アルカリ性ホ
スファターゼ産生増加、(2)PTHにより刺激されるcAMPの誘導、および
(3)細胞によるオステオカルシン(osteocalcin)合成の誘導を引き起こす。 (1)および(2)は骨芽細胞の表現形に関連した特徴を示すが、オステオカル
シン合成能は成熟骨芽細胞によってのみ示される特性である。さらにそのうえ、
現在まで、我々は、BMPで処理した場合のみ起こるW−20基質細胞の骨芽細
胞様への変換を観察してきた。この様式において、BMP処理されたW−20細
胞により示されるインビトロ活性は、BMPについて知られているインビボでの
骨形成活性と相関がある。 新規骨誘導分子のBMP活性を比較することにおいて有用な2種のインビトロ
での分析を以下に説明する。
【0051】 B. W−20アルカリ性ホスファターゼ分析のプロトコール W−20細胞を、96ウェルの組織培養プレートにウェルあたり200μlの
培地(10%熱不活性化ウシ胎児血清、2mMグルタミンおよび100ユニット
/mlペニシリン+100μg/mlストレプトマイシンを含有するDME)中
10000個の割合で撒く。95%空気、5%CO2のインキュベーター中37 ℃において細胞を一晩付着させる。マルチチャンネルピペッターで各ウェルから
200μlの培地を除去し、10%熱不活性化ウシ胎児血清、2mMグルタミン
および1%ペニシリン−ストレプトマイシンを含有するDME中の同体積の試験
試料で置換した。試験物質を3系で分析する。試験試料および標準をW−20イ
ンジケーター細胞とともに24時間インキュベーションする。24時間後、37
℃のインキュベーターからプレートを取り出し、試験培地細胞をから除去する。
W−20細胞層をウェルあたり200μlのカルシウム/マグネシウム不含リン
酸緩衝化セイラインで3回洗浄し、これらの洗液を捨てる。ガラス製装置で蒸留
された50μlの水を各ウェルに添加し、次いで、分析プレートを急速に冷凍す
るためにドライアイス/エタノール浴に置く。凍結したら、分析プレートをドラ
イアイス/エタノール浴から取り出し、37℃で融解させる。この工程を2回以
上繰り返して全部で3回の凍結融解工程を行う。工程終了後、膜結合アルカリ性
ホスファターゼを測定に供する。50μlの分析混合物(50mMグリシン、0
.05% Triton X-100、4mM MgCl2、5mM リン酸p−ニトロフェノー ル、pH=10.3)を各分析ウェルに添加し、次いで、分析プレートを、1分 間に60回振盪しながら37℃で30分インキュベーションする。30分間のイ
ンキュベーションの終わりに、100μlの0.2N NaOHを各ウェルに添加
し、分析プレートを氷上に置くことにより反応を停止する。各ウェルの分光学的
吸光度を405ナノメーターの波長において読む。次いで、これらの値を既知標
準と比較して各試料のアルカリ性ホスファターゼ活性の評価を行う。既知量のリ
ン酸p−ニトロフェノールを用いると、吸光度値が得られる。既知量のBMPに
関する吸光度値を決定し、単位時間あたり開裂されたリン酸p−ニトロフェノー
ルのμモル数に変換する。ついで、これらの値を用いて、既知量のフラズルド蛋
白の活性をBMP−2の活性と比較する。
【0052】 C. オステオカルシンRIAプロトコール W−20細胞を、24ウェルのマルチウェル組織培養ディッシュの各ウェルに
、2mlのDME(10%熱不活性化ウシ胎児血清、2mMグルタミンを含有)
中106個となるように撒く。95%空気、5%CO2中37℃において細胞を一
晩付着させる。翌日、培地を、2mlの全体積中10%ウシ胎児血清、2mMグ
ルタミンおよび試験物質を含有するDMEに交換する。各試験物質を3系のウェ
ルに入れる。試験物質をW−20細胞とともに合計96時間(48時間目に同じ
培地で培地交換)インキュベーションする。96時間のインキュベーションの終
わりに、各ウェルから50μlの試験培地を取り、マウスオステオカルシンにつ
いてのラジオイムノ分析を用いてオステオカルシン産生について分析を行う。分
析の詳細は、マサチューセッツ州02072、スタウトン、ペイジ・ストリート
378のバイオメディカル・テクノロジーズ・インコーポレイテッド(Biomedic
al Techologies Inc.)により製造されたキットに説明がある。分析のための試 薬は、製品番号BT−431(マウスオステオカルシン標準)、BT−432(
ヤギ抗−マウスオステオカルシン)、BT−431R(ヨウ素化されたマウスオ ステオカルシン)、BT−415(正常ヤギ血清)およびBT−414(ロバ抗 −ヤギIgG)として見いだされる。BMP処理に応答したW−20細胞により
合成されたオステオカルシンについてのRIAを、製造者により提供されるプロ
トコールに記載されたようにして行う。 試験試料に関して得られた値をマウスオステオカルシンの既知標準に関する値
と比較し、既知量のBMP−2での処理に応答してW−20細胞により産生され
たオステオカルシン量と比較する。
【0053】 D.ローゼン改変サムパス−レディアッセイ Sampath and Reddi, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 80: 6591-6595 (1983)に 記載されたラット骨形成アッセイの改変バージョンを用いて骨および/または軟
骨および/または他の結合組織におけるBMP蛋白の活性を評価する。サムパス
−レディ法のエタノール沈殿工程を、アッセイすべきフラクションを水に対して
透析(組成物が溶液の場合)または限界濾過(組成物が懸濁液の場合)すること
に置き換える。次いで、溶液または懸濁液を0.1%TFAに対して平衡化させ る。得られた溶液を20mgのラットのマトリックスに添加する。蛋白処理して
いない疑似ラットマトリックス試料は対照として役立つ。この材料を凍結し、凍
結乾燥して得られた粉末を5番のゼラチンカプセルに封入する。21〜49日齢
のロング・エバンズ・ラット(Long Evans rat)の腹胸部の皮下にカプセルを移
植する。インプラントを7〜14日後に取る。各インプラントの半分をアルカリ
性ホスファターゼアッセイ[Proc. Natl. Acad. Sci., 69: 1601 (1972)]に用 いる。 各インプラントのもう半分を固定し、組織学的分析用に処理する。1ミクロン
のグリコメタクリレート切片をフォン・コッサおよび酸フクシンで染色して各イ
ンプラントにおいて誘導された骨および軟骨の形成の評点をつける。+1ないし
+5は、新たな骨および/または軟骨細胞ならびにマトリックスにより占められ
たインプラントの各組織学的切片の面積を表す。+5の評点は、インプラントの
50%よりも多くの部分が、インプラントにおける蛋白の直接の結果として生成
された新たな骨および/または軟骨であることを示す。評点+4、+3、+2お
よび+1は、それぞれ、インプラントの40%、30%、20%および10%よ
りも多くの部分が新たな軟骨および/または骨を含んでいることを示す。 別法として、同じ方向に集密になった線維芽細胞の高密度の束の存在により容
易に認識される胚性の腱に似た組織の出現についてインプラントを検査する[腱
/靭帯様組織は、例えば、Ham and Cormack, Histology (JB Lippincott Co.),
1979,pp.367-369に記載されており、その開示を参照により本明細書に記載され ているものとみなす]。フラズルド蛋白含有インプラントにおいて腱/靭帯様組
織を観察する、さらなるアッセイにおいてこれらの知見は再現されうる。フラズ
ルド蛋白をこの活性に関して評価してもよい。
【0054】 ノーザン分析を用いて、種々の細胞系に対する影響について蛋白を試験するこ
とができる。適当な細胞系は、E13マウス肢芽由来の細胞系を包含する。蛋白
での処理から10日後、組織分化の状態について表現型を組織学的に調べる。さ
らに、蛋白で処理した細胞由来のmRNAのノーザン分析を、骨、軟骨および/
または腱/靭帯に関する下記マーカーの1つまたはそれ以上を包含する種々のマ
ーカーについて行うこともできる。 マーカー 骨 軟骨 腱/靭帯 オステオカルシン + − − アルカリ性ホスファターゼ + − − プロテオグリカンコア蛋白 +/−1 + +2 I型コラーゲン + + + II型コラーゲン +/−1 + +2 デコリン + + + エラスチン +/−3 ? + 1−初期にマーカーが観察され、成熟骨組織が形成されるにつれマーカーが見
られなくなる。 2−マーカーは腱の部位に依存し、骨界面において最強。 3−低レベルのマーカーが見られる。
【0055】 実施例3−全層性関節軟骨修復モデル 成体ウサギの大腿−膝蓋関節における全層性関節軟骨欠損モデルを用いて、軟
骨および骨の修復に対するフラズルド蛋白の影響力を評価する。成体ニュージー
ランドシロウサギを麻酔し、滅菌下での外科的処置に備える。関節軟骨を経て庵
骨下の骨中に至る3x3mmの欠損を、膝関節の膝蓋溝にドリルで作成する。欠
損は、そのまま放置、コラーゲンスポンジを充填(対照)、あるいは有効量(例
えば、10μg)の試験(実験)フラズルド蛋白を浸したコラーゲンスポンジを
充填する。切開部を閉じ、カゴの中で4週間自由に運動させる。4週間後、動物
を人道的に安楽死させ、関節軟骨/軟骨下の骨の欠損を、修復組織の組織構造、
量、および質について組織学的に評価する。 4週間後、試験フラズルド蛋白を含有する修復組織を、対照と比較して、軟骨
下の骨の加速された治癒の徴候について調べる。軟骨下の骨の上に新たに形成さ
れた修復軟骨は、正常ヒアリン関節軟骨に類似した構造的特徴および染色特性を
示す細胞を含む。正常ヒアリン関節軟骨と矛盾しない特性を有する軟骨を再生さ
せる骨軟骨欠損中の組織の能力を改善させる活性について、フラズルド蛋白を試
験する。
【0056】 実施例4−胚発達アッセイ 多くの誘導性相互作用が生じている原腸胚段階のXenopus laevisの胚に由来す
る組織を用いて活性をアッセイする。これらは神経外胚葉および中胚葉の誘導、
すなわち、筋肉および血液前駆細胞の誘導を包含する。新規遺伝子を胚において
異所的に発現させ(マイクロインジェクションされたmRNAとして)、結果を
分析することにより、新規遺伝子の活性をアッセイすることができる。本発明の
フラズルド蛋白を活性について分析した。
【0057】 A.インシトゥハイブリダイゼーション アルビノ胚を種々の段階において集め、固定し、プロテイナーゼKで透過性に
し、プレハイブリダイゼーションさせた。ついで、それらをジゴキシゲニン標識
リボプローブと一晩ハイブリダイゼーションさせた。胚を洗浄し、RNase AおよびT1で処理してバックグラウンドを除去し、Boehringer Mannheim Bloc
king Reagentでブロックした。胚をアルカリ性ホスファターゼ抱合抗ジゴキシゲ
ニン抗体とともに、室温で4時間インキュベーションし、徹底的に洗浄し、つい
で、アルカリ性ホスファターゼ基質を用いる発色反応を行った。ついで、胚を再
固定し、写真用に脱色してバックグラウンドを除去した。
【0058】 B.胚全体におけるゲイン−オブ−ファンクション表現型 WG67をコードする合成RNAまたはこの遺伝子を発現するDNA構築物を
注入された胚は成長しない。孵化段階までには、筋肉形成が阻止され、腸体積の
増大が顕著となる。この増大は腸の延長によるものであるかもしれない。なぜな
ら、腸ループの増加がみられるからである。 WA628を注入された胚は頭部形成の抑制が示される。ある程度の腸の拡大
がみられるが、WG67を注入した場合よりもはるかに劇的でない。WG67と
WA628との間の活性プロファイルにおけるこの相違を適切に用いて、有効に
したい組織における変化を特異的に指令することができる。
【0059】 C.WG67およびWA628の異所性発現の効果 WA628またはWG67をもとに調製した合成RNAを2細胞段階の胚に注
入し、対照の胚が尾の発生段階に達した時点(受精後24時間)で胚を集めて分
析した。WA628は、前脳および目のごとき前部構造を胚から消失させ、後脳
の拡張および神経堤の移動抑制を引き起こす。WG67は明らかに胚の腹側組織
を消失させ、前脳およびセメント腺(頤原基)のごとき背側構造の過剰形成を引
き起こす。これらの表現型は、wnt蛋白により媒介されるシグナルトランスダ
クション経路に拮抗することにより引き起こされる可能性がある。
【0060】 D.胚全体のアッセイ インビトロ合成された、キャップの付いたRNA50pgまたは100pgを
、2細胞または4細胞段階のカエルの胚にマイクロインジェクションした。β−
ガラクトシダーゼRNAをトレーサーとして含ませて、注入したRNAの拡散の
程度を調べた。X−gal染色によりβ−gal RNAの生成物を組織化学的 に可視化した。これらのマイクロインジェクションの標的領域は、2または4細
胞のうち1の細胞の背側周辺帯または腹側周辺帯であった。胚を放置して所望段
階まで発達させて、ついで、収穫して固定し、X−gal染色および写真をとっ
た。
【0061】 E.発現プロファイル WG67発現は接合的である。それは常に腹側中心線から60〜90°の四分
円に限定される。初期原腸胚において、WG67発現は外胚葉後部および中胚葉
後部に限定される。初期神経胚までには、発現はより前部に移り、そこで心臓原
基と重複する。WG67は、将来的に血液形成領域となる中胚葉およびその上の
外胚葉でも発現される。 WA628発現は主として接合的であり、前脳領域において後期神経胚により
発現される。
【0062】 F.アニマルキャップアッセイ 2細胞段階の胚の1の細胞の動物極に50ないし400pgのキャップしたR
NAをマイクロインジェクションした。グロビンRNAを対照として使用した。
胚を放置して段階8まで発達させた。胚の動物極の細胞を顕微解剖し(アニマル
キャップ)、無傷の子孫が得られるまで培養し、マイクロインジェクションしな
い胚を段階14または19まで到達させた。同じRNA(実験系またはグロビン
)をマイクロインジェクションした15個のアニマルキャップをプールし、全R
NA調製に備えた。5個の無傷の胚を胚の対照全RNAの調製に使用した。ラン
ダムヘキサマーをcDNA用プライマーとして使用して、これらのRNA試料を
逆転写した。これらのDNA試料を、32P−dCTP存在下で遺伝子特異的プラ
イマーペアーを用いるPCRに供して、元のRNA試料中の対応mRNAの存在
についてアッセイした。使用プライマーペアーおよびサイクル数を従来通り最適
化した。ついで、これらのPCR反応の生成物をポリアクリルアミドゲルで分離
した。 形成された組織のタイプの変化が観察され、造血、脳形成、腸形成、および同
時に起こる筋肉組織抑制における本発明のフラズルドの役割が示される。
【0063】 実施例5−フラズルドホモログのクローニング 他の種、特にヒトはアフリカツメガエルのフラズルドのDNA配列のホモログ
を有している。例えば、ヒトのフラズルドをコードするDNA配列は、当該分野
において知られた種々の方法により単離される。それゆえ、本発明は、ヒトのフ
ラズルドをコードするDNA配列およびそれらを得る方法を包含する。かかる方
法は、アフリカツメガエルのフラズルドのヌクレオチド配列またはその一部分を
プローブの設計において使用して、標準的方法を用いてヒト遺伝子のライブラリ
ーまたはそのコーディング配列もしくはフラグメントをスクリーニングするもの
である。 本発明方法によれば、アフリカツメガエルの配列またはその一部分を、ストリ
ンジェンシーを減じた条件下(例えば、0.2X SSC,0.1% SDS,50
℃)でヒトゲノムライブラリーをスクリーニングするためのプローブとして使用
し、あるいは類似のヒトフラズルド蛋白を合成するヒト細胞系または組織を同定
するためのプローブとして使用する。かかるプローブを用いてStratageneカタロ
グ番号945200またはClontechカタログ番号HL1067jのごときヒトゲ
ノムライブラリーをスクリーニングして、陽性のものを単離し、それらのDNA
配列を決定することができる。
【0064】 ヒトのコーディング配列をプローブとして用いて、フラズルドRNAを合成す
るヒト細胞系または組織を同定する。別法として、アフリカツメガエルのコーデ
ィング配列をプローブとして用いて、かかるヒト細胞系または組織を同定する。
簡単に説明すると、選択した細胞または組織源からRNAを抽出し、ホルムアミ
ドアガロースゲルで電気泳動を行うか、あるいはホルムアミドと反応させてニト
ロセルロースに直接スポットする。ついで、ストリンジェンシーを減じた条件下
で、ニトロセルロースを、アフリカツメガエルまたはヒトのフラズルドのコーデ
ィング配列由来のプローブとハイブリダイゼーションさせる。フラズルド mR NAの特に適当な源であるヒト細胞系および組織は、例えば、筋肉、骨格筋、心
筋、胎盤、脳および神経組織を包含する。さらなる源は、肺、膵臓、肝臓、腎臓
、精巣、小腸ならびに他の細胞系および組織を包含する。別法として、アフリカ
ツメガエルのフラズルドコーディング配列を用いて、特異的増幅反応を行うため
に使用されるプライマー間に存在する領域にあるフラズルドコーディング配列の
一部分を特異的に増幅するオリゴヌクレオチドプライマーを設計する。アフリカ
ツメガエルおよびヒトのフラズルド配列を用いて、mRNA、cDNAまたはゲ
ノムDNA鋳型から対応ヒトフラズルドコーディング配列を特異的に増幅するこ
とができる。上記のいずれかの方法により陽性の源が同定されたならば、オリゴ
(dT)セルロースカラムクロマトグラフィーによりmRNAを選択し、cDN
Aを合成し、確立された方法により、λgt10または当業者に知られた他のバ
クテリオファージベクター(例えば、ZAP)中にクローンする。 バクテリオファージベクター中にクローンされた、すでに確立されているヒト
cDNAまたはゲノムライブラリーに対して、上記のオリゴヌクレオチドプライ
マーによる増幅反応を行うことも可能である。そのような場合、ヒトフラズルド
蛋白の一部分をコードする特異的に増幅されたDNA生成物を生じるライブラリ
ーを、フラズルドをコードする増幅されたDNAのフラグメントをプローブとし
て用いて直接スクリーニングする。
【0065】 フラズルドファミリーの蛋白のなかで高度に保存されているアミノ酸配列を含
む領域を同定し、個々のフラズルド蛋白の対応領域の類似性に基づいてこれらの
高度に保存された領域のコンセンサスアミノ酸配列を構築する。かかる保存され
た配列のアミノ酸配列に基づいて設計されたオリゴヌクレオチドプライマーは、
ヒトのフラズルドをコードする配列の特異的増幅を可能にする。かかる2つのコ
ンセンサスアミノ酸配列を以下に示すが、最初のものはあまり限定的でない。 コンセンサスアミノ酸配列(1): 配列番号:13: Phe-Leu-Cys-Ala/Ser-Met/Leu-Tyr/Phe-Ala-Pro-Ile/Val-Cys およびコンセンサスアミノ酸配列(2): 配列番号:14: Trp-Pro-Glu-Ser/Ile-Leu-Asp/Lys ここに、X/Yはその位置にいずれのアミノ酸残基が存在してもよいことを示す
。 さらなる4つのコンセンサスアミノ酸配列は下記の配列番号:15〜18を包
含する。例えば、WA628ホモログを識別するためには、以下のようにアミノ
酸150から155 配列番号:15: Thr-Ile-Thr-Asn-Asp-Thr までに対する縮重した17量体を設計する。 例えば、WG67ホモログを識別するためには、以下のようにアミノ酸141
から146まで 配列番号:16: Lys-Glu-Tyr-Gln-Tyr-Ala に対する縮重した17量体、 あるいは以下のようにアミノ酸141から149まで 配列番号:17: Lys-Glu-Tyr-Gln-Tyr-Ala-Tyr-Lys-Glu に対する縮重した27量体を設計する: さらにもう1つの例として、WA628およびWG67の両方のホモログを識
別するには、WA628のアミノ酸288から293までならびにWG67−1
9のアミノ酸275から280まで 配列番号:18: Trp-Lys/Arg-Asn/His-His-Lys-Cys に対するすべての可能な17量体プローブ混合物を設計する。
【0066】 配列番号:13、14、15、16、17および/または18のアミノ酸配列
をコードする縮重オリゴヌクレオチドプライマーを自動DNA合成装置で合成す
る。これらのオリゴヌクレオチドをプライマーとして用い、当業者に知られた標
準的なPCR増幅法を用いて、ヒトゲノムDNAまたはヒトcDNAから特定の
ヌクレオチド配列を特異的に増幅することができる。増幅反応生成物はヒトのフ
ラズルドをコードする配列であると同定される。標準的な分子的方法を用い、こ
れらの増幅生成物を用いてcDNAライブラリーをスクリーニングし、完全なヒ
トフラズルドコーディング配列を含むクローンを得る。 当業者に知られたさらなる方法を用いて、本発明のヒトまたは他の種のフラズ
ルド蛋白を単離することもできる。
【0067】 実施例6−胚性幹細胞アッセイ 多くの使用可能な胚性幹細胞系の成長および分化に対するインビトロでの本発
明のフラズルド蛋白の影響を、容易にアッセイすることができる。1のかかる細
胞系はES−E14TG2であり、メリーランド州ロックビルのアメリカン・タ
イプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)から入
手することができる。 アッセイを行うために、100ユニットのLIF存在下で細胞を増殖させて未
分化状態に維持する。先ず、LIFを除去し、懸濁液中で細胞を凝集させる(胚
様体として知られる)ことによりアッセイをセットアップする。3日後、胚様体
をゼラチン被覆プレートに撒き(PCR分析用の12ウェルプレート、免疫細胞
化学用の24ウェルプレート)、アッセイすべき蛋白で細胞を処理する。細胞に
栄養を与え、蛋白性因子で2〜3日ごとに処理する。15%ウシ胎児血清(FB
S)補足培地またはより少量のFBSを含有するCDM制限培地中でアッセイを
行えるように細胞を適合させてもよい。
【0068】 処理期間(7〜21日の範囲)の最後に、細胞からRNAを集め、下記マーカ
ーについて定量的多系PCRにより分析する:brachyury(中胚葉マーカー)、 AP−2(外胚葉マーカー)、およびHNF−3(内胚葉マーカー)。免疫細胞
化学によれば、神経細胞(グリア細胞およびニューロン細胞)、筋肉細胞(心筋
細胞、骨格筋細胞および平滑筋細胞)の分化、ならびにプロテオグリカンコア蛋
白(軟骨)およびサイトケラチン(表皮)のごとき種々の他の表現型マーカーを
検出することができる。これらの細胞は、LIFが除去された場合、自発的に分
化する傾向があるので、未処理対照と比較することにより結果を常に定量する。
【0069】 上記説明は本発明の目下好ましい具体例を詳細に説明する。これらの説明を考
慮すれば、本発明の実施に際し、多くの修飾および変更が当業者によりなされる
と考えられる。それらの修飾および変更は本発明の一部であり、添付した請求の
範囲に包含されると確信する。 本明細書で引用されたすべての刊行物および特許出願の開示を、参照により本
明細書に記載されているものとみなす。
【0070】
【配列表】
(1)一般的情報: (i)出願人:RACIE, LISA, ET ALIA (ii)発明の名称:フラズルドヌクレオチド配列、発現生成物、組成物 および用途 (iii)配列の数:18 (iv)連絡先: (A)宛名:ジェネティックス・インスチチュート・インコーポレーテッド (B)通り名:ケンブリッジパーク・ドライブ 87 (C)都市名:ケンブリッジ (D)州名:マサチューセッツ (E)国名:アメリカ合衆国 (F)郵便番号:02140 (v)コンピューター・リーダブル・フォーム: (A)媒体形態:フロッピーディスク (B)コンピューター:IBM PC コンパチブル (C)オペレーティングシステム:PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウエア:パテントイン・リリース#1.0, バージョン#1.30 (vi)現出願データ: (A)出願番号:US 08/893654 (B)出願日: (C)分類: (viii)代理人等の情報: (A)名前:MEINERT, M. C. (B)登録番号:31544 (C)処理番号:GI 5729 (ix)テレコミュニケーションの情報 (A)電話番号:(617)498−8574 (B)テレファックス番号:(617)876−5851 (2)配列番号:1に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:2190塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (ix)特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:44..889 (xi)配列の記載:配列番号:1: GAATTCCATA GCAACAAACA GTACCCATAG CAACAAACAG TAC ATG ACT GGA GTC 55 Met Thr Gly Val 1 TTC CTG CTC CTC TGC GCC TCC ATG CTG GCC GCC GCC GCC GCC TTT GAC 103 Phe Leu Leu Leu Cys Ala Ser Met Leu Ala Ala Ala Ala Ala Phe Asp 5 10 15 20 ATT GGA TTA TCC ACC AAG TGC GTT CCC ATT CCC AAA GAG ATG GCC ATG 151 Ile Gly Leu Ser Thr Lys Cys Val Pro Ile Pro Lys Glu Met Ala Met 25 30 35 TGC AAT GAC GTC GGC TAC TCG GAG ATG CGG TTG CCA AAC CTG TTG GGA 199 Cys Asn Asp Val Gly Tyr Ser Glu Met Arg Leu Pro Asn Leu Leu Gly 40 45 50 CAC ACT AAC ATG GCA GAA GTC GTG CCC AAG TCA GCA GAG TGG CAG AAC 247 His Thr Asn Met Ala Glu Val Val Pro Lys Ser Ala Glu Trp Gln Asn 55 60 65 CTC CTA CAG ACC GGC TGC CAC CCC TAT GCC AGG ACC TTC CTA TGC TCC 295 Leu Leu Gln Thr Gly Cys His Pro Tyr Ala Arg Thr Phe Leu Cys Ser 70 75 80 CTA TTC GCC CCA GTC TGC CTG GAC ACG TTC ATC CAG CCC TGC CGC AGC 343 Leu Phe Ala Pro Val Cys Leu Asp Thr Phe Ile Gln Pro Cys Arg Ser 85 90 95 100 ATG TGT GTT GCT GTA AGA AAC AGT TGT GCT CCA GTT CTG GCA TGT CAT 391 Met Cys Val Ala Val Arg Asn Ser Cys Ala Pro Val Leu Ala Cys His 105 110 115 GGG CAC TCC TGG CCT GAG AGC TTA GAC TGT GAC AGG TTC CCA GCT GGG 439 Gly His Ser Trp Pro Glu Ser Leu Asp Cys Asp Arg Phe Pro Ala Gly 120 125 130 GAA GAC ATG TGT CTG GAC ACT CTC AGC AAA GAG TAT CAG TAT GCC TAT 487 Glu Asp Met Cys Leu Asp Thr Leu Ser Lys Glu Tyr Gln Tyr Ala Tyr 135 140 145 AAA GAA CTG CCA AAG CCA AGC TGC CAG GGC TGC CCA CTT ATT GAA GAA 535 Lys Glu Leu Pro Lys Pro Ser Cys Gln Gly Cys Pro Leu Ile Glu Glu 150 155 160 TTC TTT TCA CAC AAG ACA GTC TTG GAA GCT TTT TGT GAC AAT AAC TTT 583 Phe Phe Ser His Lys Thr Val Leu Glu Ala Phe Cys Asp Asn Asn Phe 165 170 175 180 GCT GTT AAA GTG AAA TTG GCA AAG AAG AAA ACA ACT TCA GGA CTT CAT 631 Ala Val Lys Val Lys Leu Ala Lys Lys Lys Thr Thr Ser Gly Leu His 185 190 195 GAA TAT GAG ACC GAA GGC CCA GTT GAG TTC ATT AAA CAA GGT CTG CTC 679 Glu Tyr Glu Thr Glu Gly Pro Val Glu Phe Ile Lys Gln Gly Leu Leu 200 205 210 CTT CCA TAT GAC ACA CGT ACC ATG ATT GAA CAG TGG CTG CTG ATT AAT 727 Leu Pro Tyr Asp Thr Arg Thr Met Ile Glu Gln Trp Leu Leu Ile Asn 215 220 225 GAG AAT TGT GCT CAG AAG CTG ATA CGG AAC AGA CCC ACA GTG TAT GTT 775 Glu Asn Cys Ala Gln Lys Leu Ile Arg Asn Arg Pro Thr Val Tyr Val 230 235 240 ATT GCT GGT GAC ATC CAT CAT GGA AAG ATT AAA ATC TTC TGC TCC CCC 823 Ile Ala Gly Asp Ile His His Gly Lys Ile Lys Ile Phe Cys Ser Pro 245 250 255 260 TGT GTA CTC AGA GAA TGG AAC ACG ACT TAC TTT TTC AGG CAG AGA CTA 871 Cys Val Leu Arg Glu Trp Asn Thr Thr Tyr Phe Phe Arg Gln Arg Leu 265 270 275 TAC ATT ACA AGA ATT TGA AAATAACAAA AAAATTCACC AGCACCTCGG 919 Tyr Ile Thr Arg Ile * 280 ACTACCAAAT GAGCGTCTTG CTCTATATGT CCTTAGAAAT CAAGGGCTTG TTCCGGAGCA 979 TGTTGAAACT AGAACTTTGT ATAGCACTTT CCAGCCAAAC ATTTCCCAGG GGAAACTAGA 1039 AATGTGGGTT GATGTTTTTC CAAAAAGTTT AGGACCTCCT GGACCACCAT TCAATATTAC 1099 TCCTCGCAAA GCAAAGAAGT ATGTACTTCG TGTTATCGTT TGGAATACCA AAGATGTCAT 1159 TCTAGATGAG AAAAGTATTA CTGGAGAAGA AATGAGTGAT ATTTATGTGA AGGGGTGGAT 1219 TCCTGGCAAT GAAGAAAATA AGCAGAAAAC AGATGTGCAC TACAGGTCAC TGGATGGGGA 1279 AGGAAACTTT AACTGGAGAT TTGTTTTTCC ATTTGAATAT CTGCCGGCCG AACAGCTGTG 1339 CATTGTTTCT AAAAAGGAAC ATTTCTGGAG CCTTGACAAT ACAGAATTTA AGCTGCCACC 1399 CAAACTAATT CTTCAGATAT GGGACAATGA TAAATTCTCC TTGGATGACT ATTTAGGTTT 1459 TGTAGAACTT GATTTACATC GAGCAACAAT GCCTGCAAAA GTTCCAGAGA AATGCACTTT 1519 AGACTTAGTT GACCAGGCCA ACCATTCAAA GGTGGCCTCT CTGTTTGAGC AGAAATCCAT 1579 GAAGGGATGG TGGCCATGCT ATGCAGAAAA AGATGGAAAA CGGATATTAT CTGGGAAAAT 1639 TGAGATGACC CTTGAGGTAC TGAATGAAAA AGAGGCTGAC GAACGGCCTG CTGGCAAGGG 1699 ACGAGATGAG CCCAACATGA ACCCCAAGTT AGAGCTACCA AACCGGCCAG ACACCTCCTT 1759 CCTCTGGTTT ACAAACCCAT GCAAGACCAT GAAATTTATC ATATGGCGCA GATTTAAATG 1819 GGTATTTATT GGACTCATCG TCCTGCTCCT TGTACTTCTG TTCCTTGCAG TCTTCTTCTA 1879 TTCTTTGCCG GGCTATGTTT CTATGAAGAT TGTGAAACCC AATGTATAAG AACAGCAACG 1939 AAATGCCAAC ATGGACCATA CTCTCCCTAC TTAACTTAAT GAATTTATAT TCTTAAAACT 1999 TGAAAAAAGA GACAAAGTGA ATCTTAGAGA AAAAAAACAC CCACCACGTA CTTTATTTCA 2059 CACAAGCCTT GGGTGCAGGG TTCAACATTT GTACACTTAT ATACAAAGCT TACATATCAC 2119 TACTTTTTTT ATTCCATGGG TTCACACTCA ACTGTGATAA TGTGTTTTTC TCTTTATAAT 2179 AGAACCATAT G 2190 (2)配列番号:2に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:281アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白 (xi)配列の記載:配列番号:2: Met Thr Gly Val Phe Leu Leu Leu Cys Ala Ser Met Leu Ala Ala Ala 1 5 10 15 Ala Ala Phe Asp Ile Gly Leu Ser Thr Lys Cys Val Pro Ile Pro Lys 20 25 30 Glu Met Ala Met Cys Asn Asp Val Gly Tyr Ser Glu Met Arg Leu Pro 35 40 45 Asn Leu Leu Gly His Thr Asn Met Ala Glu Val Val Pro Lys Ser Ala 50 55 60 Glu Trp Gln Asn Leu Leu Gln Thr Gly Cys His Pro Tyr Ala Arg Thr 65 70 75 80 Phe Leu Cys Ser Leu Phe Ala Pro Val Cys Leu Asp Thr Phe Ile Gln 85 90 95 Pro Cys Arg Ser Met Cys Val Ala Val Arg Asn Ser Cys Ala Pro Val 100 105 110 Leu Ala Cys His Gly His Ser Trp Pro Glu Ser Leu Asp Cys Asp Arg 115 120 125 Phe Pro Ala Gly Glu Asp Met Cys Leu Asp Thr Leu Ser Lys Glu Tyr 130 135 140 Gln Tyr Ala Tyr Lys Glu Leu Pro Lys Pro Ser Cys Gln Gly Cys Pro 145 150 155 160 Leu Ile Glu Glu Phe Phe Ser His Lys Thr Val Leu Glu Ala Phe Cys 165 170 175 Asp Asn Asn Phe Ala Val Lys Val Lys Leu Ala Lys Lys Lys Thr Thr 180 185 190 Ser Gly Leu His Glu Tyr Glu Thr Glu Gly Pro Val Glu Phe Ile Lys 195 200 205 Gln Gly Leu Leu Leu Pro Tyr Asp Thr Arg Thr Met Ile Glu Gln Trp 210 215 220 Leu Leu Ile Asn Glu Asn Cys Ala Gln Lys Leu Ile Arg Asn Arg Pro 225 230 235 240 Thr Val Tyr Val Ile Ala Gly Asp Ile His His Gly Lys Ile Lys Ile 245 250 255 Phe Cys Ser Pro Cys Val Leu Arg Glu Trp Asn Thr Thr Tyr Phe Phe 260 265 270 Arg Gln Arg Leu Tyr Ile Thr Arg Ile 275 280 (2)配列番号:3に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:1140塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (ix)特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:8..850 (xi)配列の記載:配列番号:3: CTCGAGC ATG ACT GGA GTC TTC CTG CTC CTC TGC GCC TCC ATG CTG GCC 49 Met Thr Gly Val Phe Leu Leu Leu Cys Ala Ser Met Leu Ala 1 5 10 GCC GCC GCC TTT GAC ATT GGA TTA TCC ACC AAG TGC GTT CCC ATT CCC 97 Ala Ala Ala Phe Asp Ile Gly Leu Ser Thr Lys Cys Val Pro Ile Pro 15 20 25 30 AAA GAG ATG GCC ATG TGC AAT GAC GTC GGC TAC TCG GAG ATG CGG TTG 145 Lys Glu Met Ala Met Cys Asn Asp Val Gly Tyr Ser Glu Met Arg Leu 35 40 45 CCA AAC CTG TTG GGA CAC ACT AAC ATG GCA GAA GTC GTG CCC AAG TCA 193 Pro Asn Leu Leu Gly His Thr Asn Met Ala Glu Val Val Pro Lys Ser 50 55 60 GCA GAG TGG CAG AAC CTC CTA CAG ACC GGC TGC CAC CCC TAT GCC AGG 241 Ala Glu Trp Gln Asn Leu Leu Gln Thr Gly Cys His Pro Tyr Ala Arg 65 70 75 ACC TTC CTA TGC TCC CTA TTC GCC CCA GTC TGC CTG GAC ACG TTC ATC 289 Thr Phe Leu Cys Ser Leu Phe Ala Pro Val Cys Leu Asp Thr Phe Ile 80 85 90 CAG CCC TGC CGC AGC ATG TGT GTT GCT GTA AGA AAC AGT TGT GCT CCA 337 Gln Pro Cys Arg Ser Met Cys Val Ala Val Arg Asn Ser Cys Ala Pro 95 100 105 110 GTT CTG GCA TGT CAT GGG CAC TCC TGG CCT GAG AGC TTA GAC TGT GAC 385 Val Leu Ala Cys His Gly His Ser Trp Pro Glu Ser Leu Asp Cys Asp 115 120 125 AGG TTC CCA GCT GGG GAA GAC ATG TGT CTG GAC ACT CTC AGC AAA GAG 433 Arg Phe Pro Ala Gly Glu Asp Met Cys Leu Asp Thr Leu Ser Lys Glu 130 135 140 TAT CAG TAT GCC TAT AAA GAA CTG CCA AAG CCA AGC TGC CAG GGC TGC 481 Tyr Gln Tyr Ala Tyr Lys Glu Leu Pro Lys Pro Ser Cys Gln Gly Cys 145 150 155 CCA CTT ATT GAA GAA TTC TTT TCA CAC AAG ACA GTC TTG GAA GCT TTT 529 Pro Leu Ile Glu Glu Phe Phe Ser His Lys Thr Val Leu Glu Ala Phe 160 165 170 TGT GAC AAT AAC TTT GCT GTT AAA GTG AAA TTG GCA AAG AAG AAA ACA 577 Cys Asp Asn Asn Phe Ala Val Lys Val Lys Leu Ala Lys Lys Lys Thr 175 180 185 190 ACT TCA GGA CTT CAT GAA TAT GAG ACC GAA GGC CCA GTT GAG TTC ATT 625 Thr Ser Gly Leu His Glu Tyr Glu Thr Glu Gly Pro Val Glu Phe Ile 195 200 205 AAA CAA GGT CTG CTC CTT CCA TAT GAC ACA CGT ACC ATG ATT GAA CAG 673 Lys Gln Gly Leu Leu Leu Pro Tyr Asp Thr Arg Thr Met Ile Glu Gln 210 215 220 TGG CTG CTG ATT AAT GAG AAT TGT GCT CAG AAG CTG ATA CGG AAC AGA 721 Trp Leu Leu Ile Asn Glu Asn Cys Ala Gln Lys Leu Ile Arg Asn Arg 225 230 235 CCC ACA GTG TAT GTT ATT GCT GGT GAC ATC CAT CAT GGA AAG GTT AAA 769 Pro Thr Val Tyr Val Ile Ala Gly Asp Ile His His Gly Lys Val Lys 240 245 250 GTC AAC AGG GTT TTC CAC TGG CAG AAA AAG GAC TCT CAG CTG ACA CTT 817 Val Asn Arg Val Phe His Trp Gln Lys Lys Asp Ser Gln Leu Thr Leu 255 260 265 270 GCC ACA AGG AGG TGG AGA CAC CAT AAA TGT TAA TACAGTTCTT GTACTTCACT 870 Ala Thr Arg Arg Trp Arg His His Lys Cys * 275 280 GTATGTAAAT ACACAAGGCA CTCTTTTTTA AAAGGACTAT AAATATATAT ATATATATAT 930 ATATATATAT ATAGTAAAAC ATAAAGACTT ATTATAACAG CTGGATTGAG CGCATCCCAT 990 TACCATGCTG AAGAGGAAAT ACTATAAAAT TGCAGCAATT ATATGAACAT TGTATAAACT 1050 GAGCAAATAT TATATGTATA AAGTGAGAAA ATATTAAATA TTTATAACGG AAAAAAAAAA 1110 AAAAAAAAAA AAACTCGATC GATGGGATCC 1140 (2)配列番号:4に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:280アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白 (xi)配列の記載:配列番号:4: Met Thr Gly Val Phe Leu Leu Leu Cys Ala Ser Met Leu Ala Ala Ala 1 5 10 15 Ala Phe Asp Ile Gly Leu Ser Thr Lys Cys Val Pro Ile Pro Lys Glu 20 25 30 Met Ala Met Cys Asn Asp Val Gly Tyr Ser Glu Met Arg Leu Pro Asn 35 40 45 Leu Leu Gly His Thr Asn Met Ala Glu Val Val Pro Lys Ser Ala Glu 50 55 60 Trp Gln Asn Leu Leu Gln Thr Gly Cys His Pro Tyr Ala Arg Thr Phe 65 70 75 80 Leu Cys Ser Leu Phe Ala Pro Val Cys Leu Asp Thr Phe Ile Gln Pro 85 90 95 Cys Arg Ser Met Cys Val Ala Val Arg Asn Ser Cys Ala Pro Val Leu 100 105 110 Ala Cys His Gly His Ser Trp Pro Glu Ser Leu Asp Cys Asp Arg Phe 115 120 125 Pro Ala Gly Glu Asp Met Cys Leu Asp Thr Leu Ser Lys Glu Tyr Gln 130 135 140 Tyr Ala Tyr Lys Glu Leu Pro Lys Pro Ser Cys Gln Gly Cys Pro Leu 145 150 155 160 Ile Glu Glu Phe Phe Ser His Lys Thr Val Leu Glu Ala Phe Cys Asp 165 170 175 Asn Asn Phe Ala Val Lys Val Lys Leu Ala Lys Lys Lys Thr Thr Ser 180 185 190 Gly Leu His Glu Tyr Glu Thr Glu Gly Pro Val Glu Phe Ile Lys Gln 195 200 205 Gly Leu Leu Leu Pro Tyr Asp Thr Arg Thr Met Ile Glu Gln Trp Leu 210 215 220 Leu Ile Asn Glu Asn Cys Ala Gln Lys Leu Ile Arg Asn Arg Pro Thr 225 230 235 240 Val Tyr Val Ile Ala Gly Asp Ile His His Gly Lys Val Lys Val Asn 245 250 255 Arg Val Phe His Trp Gln Lys Lys Asp Ser Gln Leu Thr Leu Ala Thr 260 265 270 Arg Arg Trp Arg His His Lys Cys 275 280 (2)配列番号:5に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:1146塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (ix)特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:80..967 (xi)配列の記載:配列番号:5: GAATTCCCAT AGCAACAAAC AGTACATCAT TTGGGAAGGA GAAACATTTG TCTTTTGTGC 60 ATCCATAAGG AAAATCCCA ATG GCC CCT CAG CTG TGT CAG AGC CTG GGA AAG 112 Met Ala Pro Gln Leu Cys Gln Ser Leu Gly Lys 1 5 10 CCA CTG ATT GTT TTG CTG TGC TTC TTG GCG TGT GGC TCG CAA TCT ATG 160 Pro Leu Ile Val Leu Leu Cys Phe Leu Ala Cys Gly Ser Gln Ser Met 15 20 25 TAT CTG GAC TTC TTT GGC AGC TCC TCA AGA TGC ATG CGA ATC CCA AAG 208 Tyr Leu Asp Phe Phe Gly Ser Ser Ser Arg Cys Met Arg Ile Pro Lys 30 35 40 AGT ATG GCT CTC TGC TAT GAC ATT GGA TAT TCG GAG ATG AGG ATC CCC 256 Ser Met Ala Leu Cys Tyr Asp Ile Gly Tyr Ser Glu Met Arg Ile Pro 45 50 55 AAC TTG CTG GAA CAT GAG ACG ATG GCC GAG GCA ATC CAA CAA TCC TCA 304 Asn Leu Leu Glu His Glu Thr Met Ala Glu Ala Ile Gln Gln Ser Ser 60 65 70 75 AGC TGG TTA CCT CTT TTG GCA AGA GAG TGC CAT CCT GAT GCA AGA ATA 352 Ser Trp Leu Pro Leu Leu Ala Arg Glu Cys His Pro Asp Ala Arg Ile 80 85 90 TTC CTC TGC TCA CTC TTT GCA CCT ATT TGC TTT GAT CGG TAT ATC TTC 400 Phe Leu Cys Ser Leu Phe Ala Pro Ile Cys Phe Asp Arg Tyr Ile Phe 95 100 105 CCA TGT CGC AGT CTG TGT GAG GCT GTA AGG AGC AGC TGT GCC CCT ATC 448 Pro Cys Arg Ser Leu Cys Glu Ala Val Arg Ser Ser Cys Ala Pro Ile 110 115 120 ATG GCC TGT TAT GGG TAC CCT TGG CCT GAG ATC CTC AAA TGC GAT AAG 496 Met Ala Cys Tyr Gly Tyr Pro Trp Pro Glu Ile Leu Lys Cys Asp Lys 125 130 135 TTT CCT GAA GAC CAC GGC ATG TGT ATC TCA ACT ATC ACA AAT GAT ACT 544 Phe Pro Glu Asp His Gly Met Cys Ile Ser Thr Ile Thr Asn Asp Thr 140 145 150 155 GGT TCT ACC CGT AGA ACA GTG CCC CGA GCC AGC TGT AGA GAC TGT GAA 592 Gly Ser Thr Arg Arg Thr Val Pro Arg Ala Ser Cys Arg Asp Cys Glu 160 165 170 CTT GAA GAA GGC AGC ACT TCC AAG GAG ATA CTG GAT ACA TTC TGC CAT 640 Leu Glu Glu Gly Ser Thr Ser Lys Glu Ile Leu Asp Thr Phe Cys His 175 180 185 AAT GAT TTT GTT GCC AAG GTC CGT ATC ACC AAA AAG AAC ATC ACT TCC 688 Asn Asp Phe Val Ala Lys Val Arg Ile Thr Lys Lys Asn Ile Thr Ser 190 195 200 GCT AAC CTT TAC GAC TTT GAT TTG GAT TCC AAA CTT GAG ATC CTG AAA 736 Ala Asn Leu Tyr Asp Phe Asp Leu Asp Ser Lys Leu Glu Ile Leu Lys 205 210 215 CAC GGC TCG TTA CCC AAA ACA GAC GTC CTT CCT AGG CTT CAG CAG TGG 784 His Gly Ser Leu Pro Lys Thr Asp Val Leu Pro Arg Leu Gln Gln Trp 220 225 230 235 CTG GAT CTG GAT GCT ACC TGT GTG CAG AAT ATC ATG CGT GGG ACC CGC 832 Leu Asp Leu Asp Ala Thr Cys Val Gln Asn Ile Met Arg Gly Thr Arg 240 245 250 ACA GGC GTC TAT GTG ATT TGT GCA GAA GTG CAA GAG GGG AAG GTA GTG 880 Thr Gly Val Tyr Val Ile Cys Ala Glu Val Gln Glu Gly Lys Val Val 255 260 265 GTG AAC AAT GCC TAC GCA TGG CAG AAA AAG AAC AAA AAC CTG CAT TTC 928 Val Asn Asn Ala Tyr Ala Trp Gln Lys Lys Asn Lys Asn Leu His Phe 270 275 280 GCT GTA CGG AAA TGG AAG AAT CAC AAG TGT CGA CCA TAG GAATTCCCAA 977 Ala Val Arg Lys Trp Lys Asn His Lys Cys Arg Pro * 285 290 295 TTCGTTGTAC AGAAACCAAA GTCCTGTGTT GTGAAATAGT AGAAGCAGGG GCATTCACGA 1037
GAACTGTATA TAATACTGTA TATATCTATG TTAACTTACT ATAAAACCTT ATTGATAAAA 1097
AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AACTCGAGC 1146
(2)配列番号:6に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:295アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白 (xi)配列の記載:配列番号:6: Met Ala Pro Gln Leu Cys Gln Ser Leu Gly Lys Pro Leu Ile Val Leu 1 5 10 15 Leu Cys Phe Leu Ala Cys Gly Ser Gln Ser Met Tyr Leu Asp Phe Phe 20 25 30 Gly Ser Ser Ser Arg Cys Met Arg Ile Pro Lys Ser Met Ala Leu Cys 35 40 45 Tyr Asp Ile Gly Tyr Ser Glu Met Arg Ile Pro Asn Leu Leu Glu His 50 55 60 Glu Thr Met Ala Glu Ala Ile Gln Gln Ser Ser Ser Trp Leu Pro Leu 65 70 75 80 Leu Ala Arg Glu Cys His Pro Asp Ala Arg Ile Phe Leu Cys Ser Leu 85 90 95 Phe Ala Pro Ile Cys Phe Asp Arg Tyr Ile Phe Pro Cys Arg Ser Leu 100 105 110 Cys Glu Ala Val Arg Ser Ser Cys Ala Pro Ile Met Ala Cys Tyr Gly 115 120 125 Tyr Pro Trp Pro Glu Ile Leu Lys Cys Asp Lys Phe Pro Glu Asp His 130 135 140 Gly Met Cys Ile Ser Thr Ile Thr Asn Asp Thr Gly Ser Thr Arg Arg 145 150 155 160 Thr Val Pro Arg Ala Ser Cys Arg Asp Cys Glu Leu Glu Glu Gly Ser 165 170 175 Thr Ser Lys Glu Ile Leu Asp Thr Phe Cys His Asn Asp Phe Val Ala 180 185 190 Lys Val Arg Ile Thr Lys Lys Asn Ile Thr Ser Ala Asn Leu Tyr Asp 195 200 205 Phe Asp Leu Asp Ser Lys Leu Glu Ile Leu Lys His Gly Ser Leu Pro 210 215 220 Lys Thr Asp Val Leu Pro Arg Leu Gln Gln Trp Leu Asp Leu Asp Ala 225 230 235 240 Thr Cys Val Gln Asn Ile Met Arg Gly Thr Arg Thr Gly Val Tyr Val 245 250 255 Ile Cys Ala Glu Val Gln Glu Gly Lys Val Val Val Asn Asn Ala Tyr 260 265 270 Ala Trp Gln Lys Lys Asn Lys Asn Leu His Phe Ala Val Arg Lys Trp 275 280 285 Lys Asn His Lys Cys Arg Pro 290 295 (2)配列番号:7に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:502塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列の記載:配列番号:7: CATGACTGGA GTCTTCCTGC TCCTCTGCGC CTCCATGCTG GCCGCCGCCG CCGCCTTTGA 60 CATTGGATTA TCCACCAAGT GCGTTCCCAT TCCCAAAGAG ATGGCCATGT GCAATGACGT 120 CGGCTACTCG GAGATGCGGT TGCCAAACCT GTTGGGACAC ACTAACATGG CAGAAGTCGT 180 GCCCAAGTCA GCAGAGTGGC AGAACCTCCT ACAGACCGGC TGCCACCCCT ATGCCAGGAC 240 CTTCCTATGC TCCCTATTCG CCCCAGTCTG CCTGGACACG TTCATCCAGC CCTGCCGCAG 300 CATGTGTGTT GCTGTAAGAA ACAGTTGTGC TCCAGTTCTG GCATGTCATG GGCACTCCTG 360 GCCTAAGAGC TTAGACTGTG ACAGGTTCCC AGCTGGGGAA GACATGTGTC TGGACACTCT 420 CAGCAAAGAG TATCAGTATG CCTATAAAGA ACTGCCAAAG CCAAGCTGCC AGGGCTGCCC 480 ACTTATTGAA GAATTCTTTT CA 502 (2)配列番号:8に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:15塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列の記載:配列番号:8: CATGGGCAGC TCGAG 15 (2)配列番号:9に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:34塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列の記載:配列番号:9: CTGCAGGCGA GCCTGAATTC CTCGAGCCAT CATG 34 (2)配列番号:10に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:68塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列の記載:配列番号:10: CGAGGTTAAA AAACGTCTAG GCCCCCCGAA CCACGGGGAC GTGGTTTTCC TTTGAAAAAC 60 ACGATTGC 68 (2)配列番号:11に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:27塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列の記載:配列番号:11: ATACATAGAT TGCGAGCCAC ACGCCAA 27 (2)配列番号:12に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:27塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列の記載:配列番号:12: ACGCACTTGG TGGATAATCC AATGTCA 27 (2)配列番号:13に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:10アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白 (xi)配列の記載:配列番号:13: Phe Leu Cys Xaa Xaa Xaa Ala Pro Xaa Cys 1 5 10 (2)配列番号:14に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:6アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白 (xi)配列の記載:配列番号:14: Trp Pro Glu Xaa Leu Xaa 1 5 (2)配列番号:15に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:6アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白 (xi)配列の記載:配列番号:15: Thr Ile Thr Asn Asp Thr 1 5 (2)配列番号:16に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:6アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白 (xi)配列の記載:配列番号:16: Lys Glu Tyr Gln Tyr Ala 1 5 (2)配列番号:17に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:9アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白 (xi)配列の記載:配列番号:17: Lys Glu Tyr Gln Tyr Ala Tyr Lys Glu 1 5 (2)配列番号:18に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:6アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白 (xi)配列の記載:配列番号:18: Trp Xaa Xaa His Lys Cys 1 5
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/15 C12N 1/21 1/19 15/00 ZNAA 1/21 A61K 37/02 5/10 C12N 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 リサ・レイシー アメリカ合衆国01720マサチューセッツ州 アクトン、スクール・ストリート124番 (72)発明者 エドワード・アール・ラバリー アメリカ合衆国01876マサチューセッツ州 トゥークスベリー、グリーン・メドー・ド ライブ90番 (72)発明者 ジャネット・ポールセン アメリカ合衆国02205マサチューセッツ州 ウォータータウン、ヒルクレスト・サーク ル32番 (72)発明者 ヘイゼル・サイブ アメリカ合衆国02158マサチューセッツ州 ニュートン、サン・ヒル・レイン6番 (72)発明者 ベンジャミン・サン アメリカ合衆国02141マサチューセッツ州 ケンブリッジ、ユニオン・ストリート44エ イ番 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA21 CA04 DA02 DA06 EA04 GA11 HA01 4B065 AA90X AA90Y AA92X AA93Y AA99Y AB01 BA02 CA24 CA44 4C084 AA01 AA02 AA06 AA07 BA01 BA22 CA53 DC50 ZA962 ZB212 4H045 AA10 BA10 CA40 DA01 EA20 FA74

Claims (61)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラズルド蛋白活性を有する蛋白をコードしており、 (a)配列番号:1のヌクレオチド44から889まで; (b)配列番号:3のヌクレオチド8から850まで; (c)配列番号:5のヌクレオチド80から967まで;および (d)配列番号:7 からなる群より選択されるDNA配列を含む単離DNA配列。
  2. 【請求項2】 フラズルド蛋白活性を有する蛋白をコードしており、ストリ
    ンジェントなハイブリダイゼーション条件下で請求項1のDNA配列にハイブリ
    ダイゼーションする単離DNA配列。
  3. 【請求項3】 フラズルド蛋白活性を有する蛋白をコードしており、 (a)配列番号:2のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド; (b)配列番号:4のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド;および (c)配列番号:6のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド からなる群より選択されるDNA配列を含む単離DNA配列。
  4. 【請求項4】 フラズルド蛋白活性を有する蛋白をコードしており、 (a)配列番号:13のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド;および (b)配列番号:14のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド からなる群より選択されるDNA配列を含む単離DNA配列。
  5. 【請求項5】 フラズルド蛋白活性を有する蛋白をコードしており、下記の
    アミノ酸をコードするヌクレオチド: (a)配列番号:15のアミノ酸をコードするヌクレオチド; (b)配列番号:16のアミノ酸をコードするヌクレオチド; (c)配列番号:17のアミノ酸をコードするヌクレオチド;および (d)配列番号:18のアミノ酸をコードするヌクレオチド からなる群より選択されるDNA配列を含む単離DNA配列。
  6. 【請求項6】 フラズルド蛋白活性を有する蛋白をコードしており、ストリ
    ンジェントなハイブリダイゼーション条件下で請求項3のDNA配列にハイブリ
    ダイゼーションする単離DNA配列。
  7. 【請求項7】 フラズルド蛋白活性を有する蛋白をコードしており、ストリ
    ンジェントなハイブリダイゼーション条件下で請求項5のDNA配列にハイブリ
    ダイゼーションする単離DNA配列。
  8. 【請求項8】 発現制御配列に作動するように連結された請求項1のDNA
    分子を含むベクター。
  9. 【請求項9】 発現制御配列に作動するように連結された請求項3のDNA
    分子を含むベクター。
  10. 【請求項10】 請求項8のベクターで形質転換された宿主細胞。
  11. 【請求項11】 請求項9のベクターで形質転換された宿主細胞。
  12. 【請求項12】 (a)配列番号:1のヌクレオチド44から889まで;
    (b)配列番号:3のヌクレオチド8から850まで; (c)配列番号:5のヌクレオチド80から967まで;および (d)配列番号:7 からなる群より選択されるDNA配列を含む単離DNA分子。
  13. 【請求項13】 発現制御配列に作動するように連結された請求項12のD
    NA分子を含むベクター。
  14. 【請求項14】 請求項13のベクターで形質転換された宿主細胞。
  15. 【請求項15】 WG67−16、WG67−19およびWA628からな
    る群より選択される蛋白をコードする単離DNA分子。
  16. 【請求項16】 DNAコーディング配列の5’側の適当なプロペプチドシ
    グナルペプチドをコードしておりDNAコーディング配列にイン・フレームで連
    結されているヌクレオチド配列をさらに含む、請求項15記載の単離DNA分子
  17. 【請求項17】 発現制御配列に作動するように連結された請求項16のD
    NA分子を含むベクター。
  18. 【請求項18】 請求項17のベクターで形質転換された宿主細胞。
  19. 【請求項19】 配列番号:1のヌクレオチド44から889までを含む単
    離DNA分子。
  20. 【請求項20】 配列番号:3のヌクレオチド8から850までを含む単離
    DNA分子。
  21. 【請求項21】 配列番号:5のヌクレオチド80から867までを含む単
    離DNA分子。
  22. 【請求項22】 配列番号:7を含む単離DNA分子。
  23. 【請求項23】 ATCC 98430のDNAを含む単離DNA分子。
  24. 【請求項24】 ATCC 98432のDNAを含む単離DNA分子。
  25. 【請求項25】 ATCC 98434のDNAを含む単離DNA分子。
  26. 【請求項26】 下記工程: (a)請求項1記載のDNA配列で形質転換された宿主細胞を培養し、ついで (b)フラズルド蛋白を回収する を含む、フラズルド蛋白の製造方法。
  27. 【請求項27】 下記工程: (a)請求項3記載のDNA配列で形質転換された宿主細胞を培養し、ついで (b)フラズルド蛋白を回収する を含む、フラズルド蛋白の製造方法。
  28. 【請求項28】 下記工程: (a)配列番号:1を含むDNA配列で形質転換された宿主細胞を培養し、つい
    で (b)フラズルド蛋白を回収する を含む、フラズルド蛋白の製造方法。
  29. 【請求項29】 下記工程: (a)配列番号:3を含むDNA配列で形質転換された宿主細胞を培養し、つい
    で (b)フラズルド蛋白を回収する を含む、フラズルド蛋白の製造方法。
  30. 【請求項30】 下記工程: (a)配列番号:5を含むDNA配列で形質転換された宿主細胞を培養し、つい
    で (b)フラズルド蛋白を回収する を含む、フラズルド蛋白の製造方法。
  31. 【請求項31】 下記工程: (a)フラズルドWG67−16をコードするDNA配列で形質転換された宿主
    細胞を培養し、ついで (b)WG67−16を回収する を含む、WG67−16の製造方法。
  32. 【請求項32】 下記工程: (a)WG67−19をコードするDNA配列で形質転換された宿主細胞を培養
    し、ついで (b)WG67−19を回収する を含む、WG67−19の製造方法。
  33. 【請求項33】 下記工程: (a)WA628をコードするDNA配列で形質転換された宿主細胞を培養し、
    ついで (b)WA628を回収する を含む、WA628の製造方法。
  34. 【請求項34】 配列番号:1のヌクレオチド44から889までによりコ
    ードされるアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸を含む精製フラズル
    ドポリペプチド。
  35. 【請求項35】 配列番号:3のヌクレオチド8から850までによりコー
    ドされるアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸を含む精製フラズルド
    ポリペプチド。
  36. 【請求項36】 配列番号:5のヌクレオチド80から967までによりコ
    ードされるアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸を含む精製フラズル
    ドポリペプチド。
  37. 【請求項37】 配列番号:7のDNA配列によりコードされるアミノ酸配
    列からなる群より選択されるアミノ酸を含む精製フラズルドポリペプチド。
  38. 【請求項38】 配列番号:13、14、15、16および17のアミノ酸
    配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む精製フラズルドポリペプチド
  39. 【請求項39】 請求項1のDNA配列によりコードされる精製フラズルド
    ポリペプチド。
  40. 【請求項40】 請求項3のDNA配列によりコードされる精製フラズルド
    ポリペプチド。
  41. 【請求項41】 治療量の請求項39記載のフラズルドポリペプチドを含む
    組成物。
  42. 【請求項42】 治療量の請求項40記載のフラズルドポリペプチドを含む
    組成物。
  43. 【請求項43】 有効量の請求項41の組成物を投与することを含む、膵臓
    の遺伝子の調節を転調させる方法。
  44. 【請求項44】 配列番号:2のアミノ酸配列を含む精製フラズルド蛋白。
  45. 【請求項45】 配列番号:4のアミノ酸配列を含む精製フラズルド蛋白。
  46. 【請求項46】 配列番号:6のアミノ酸配列を含む精製フラズルド蛋白。
  47. 【請求項47】 請求項39の精製フラズルドポリペプチドに対する抗体。
  48. 【請求項48】 約30ないし35kdの分子量を有する精製フラズルド蛋
    白。
  49. 【請求項49】 WG67−16、WG67−19およびWA628からな
    る群より選択される精製フラズルド蛋白に対する抗体。
  50. 【請求項50】 有効量のフラズルド蛋白を投与することを含む、細胞の発
    達を転調させる方法。
  51. 【請求項51】 該細胞が造血系、腸、ニューロンおよび筋肉からなる群よ
    り選択される組織である請求項50の方法。
  52. 【請求項52】 該フラズルド蛋白が請求項1のDNA配列によりコードさ
    れている請求項50の方法。
  53. 【請求項53】 該フラズルド蛋白が請求項2のDNA配列によりコードさ
    れている請求項50の方法。
  54. 【請求項54】 インビボにおいて組成物を患者に投与することを含む請求
    項50の方法。
  55. 【請求項55】 請求項1のDNAによりコードされる有効量のフラズルド
    蛋白を投与する工程を含む、wnt遺伝子の効果を転調させる方法。
  56. 【請求項56】 請求項3のDNAによりコードされる有効量のフラズルド
    蛋白を投与する工程を含む、wnt遺伝子の効果を転調させる方法。
  57. 【請求項57】 請求項5のDNAによりコードされる有効量のフラズルド
    蛋白を投与する工程を含む、wnt遺伝子の効果を転調させる方法。
  58. 【請求項58】 請求項5のDNAによりコードされる有効量のフラズルド
    蛋白を投与することを含む、Wnt蛋白の活性を転調させる方法。
  59. 【請求項59】 請求項5のDNAによりコードされる有効量のフラズルド
    蛋白を投与することを含む、細胞の形成、成長、分化、増殖および維持を誘導す
    る方法。
  60. 【請求項60】 請求項5のDNAによりコードされるフラズルド蛋白を含
    む組成物を前駆細胞に投与することを含む、軟骨細胞および/または軟骨組織の
    形成を誘導する方法。
  61. 【請求項61】 インビトロにおいて組成物を細胞に投与し、軟骨細胞およ
    び/または軟骨組織を回復させることを含む請求項60の方法。
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