JP2001509182A - 触媒系及び成分 - Google Patents

触媒系及び成分

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JP2001509182A JP52948097A JP52948097A JP2001509182A JP 2001509182 A JP2001509182 A JP 2001509182A JP 52948097 A JP52948097 A JP 52948097A JP 52948097 A JP52948097 A JP 52948097A JP 2001509182 A JP2001509182 A JP 2001509182A
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Abstract

(57)【要約】 下記の構造I: (式中、R1及びR2は同じか又は異なり、アルキル基、シクロアルキル基及び、9以上の炭素原子を有する多核基から選ばれ、少なくとも1つのR1又はR2は9以上の炭素原子を有する多核基であり、R1又はR2のいずれかがインデニル又はフルオレニルであり、他方のR1又はR2は置換されたもしくは非置換の架橋された環式脂肪族基であるか又は10以上の炭素原子の多核芳香族基であり、Ry及びRzは同じか又は異なり、Ry及びRzは各々、1つ又は2つの炭素原子を有するアルキル基から選ばれる)を有する有機シラン化合物が提供される。好ましい変形では、R1が10以上の炭素原子を有する多核芳香族基であり、R2、Ry及びRzは同じか又は異なり、R2、Ry及びRzは各々、1つ又は2つの炭素原子を有するアルキル基から選ばれる。又、下記の構造II: (式中、R1は、10以上の炭素原子を有する多核芳香族基であり、Rx、Ry及びRzは同じか又は異なり、Rx、Ry及びRzは各々、1つ又は2つの炭素原子を有するアルキル基から選ばれる)を有する有機シラン類が提供される。164℃より高い結晶化度溶融温度、DSC(100%では△Hf=212J/g)により測定された55%より高い結晶化度割合及び5乃至10の分子量分布を有するプロピレンのポリマーが提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 触媒系及び成分発明の分野 まず、本発明は、触媒系用有機シラン改質剤及びそれらの改質剤を製造する方 法に関する。次に、本発明は、担持された触媒成分の外部の有機シラン改質剤を 用いるオレフィンの重合のための触媒系及び方法に関する。特に、本発明は、高 結晶化度及び広範な分子量分布の両方を有するポリプロピレンを製造するのに有 用な嵩高の有機シラン改質剤に関する。発明の背景 (i)チタン、マグネシウム及び「内部改質剤」すなわち「第一電子供与体」か ら成る触媒成分、(ii)アルキルアルミニウム化合物のような助触媒又は「活性剤 」、並びに(iii)「外部改質剤」すなわち「第二電子供与体」を含むオレフィン 重合用触媒系は本技術分野でよく知られている。種々のジエステル類、エステル 類、アミン類及びシラン類は、外部改質剤として用いられており、特に、特定の 芳香族アルコキシシラン及び脂肪族アルコキシシランを含む特定のアルコキシシ ラン類は、外部電子供与体として用いられている。 例えば、プロピレンの重合において用いられる触媒系にあっては、外部供与体 がその触媒系の性能を改質でき、得られるポリマーの結晶化度を増大させること ができることが知られている。アイソタクチックポリプロピレンの製造において 用いられる外部供与体の選択により、ポリマーの結晶化度が影響を受けることが 知られているが、しかし、確実に供与体の性能又は、供与体の使用により影響を 受ける生成物の結晶化度又はポリマーの他の特徴を予測することは可能ではなか った。 外部供与体に焦点を当てた大きな研究努力が払われているが、外部供与体が触 媒を改質する機構はわかっていない。「高結晶化度」ポリマーを生成するための 触媒系を可能にする供与体構造に対する研究において外部供与体の研究が続けら れている。 例えば、高結晶質の市販のポリプロピレン、特に、自動車及び家庭電気器具部 品のような耐久財用途における高結晶質の市販のポリプロピレンに対する必要性 がまだあり、これに伴い、ポリプロピレンの、典型的には曲げ弾性率として測定 される、「剛性」を増大する必要性がある。 ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジ-t-ブ チルジメトキシシラン及びジシクロペンチルジメトキシシランのような外部供与 体として用いられる特定の有機シランは、増大した結晶化度を有するポリプロピ レンの製造を可能にするが、都合が悪いことに、そのような供与体は、狭い分子 量分布(“MWD”)及び狭い範囲の溶融流量(“MFR”)を有するポリマー も製造してしまう。例えば、米国特許第5,218,052号には、高分子量のポリマー 及び低分子量のポリマーの反応器ブレンドを製造することを探求する二工程重合 法における外部供与体としてジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジ メトキシシラン及びジ-t-ブチルジメトキシシランを使用することにより誘導さ れるポリマーデーターについて議論されている。その反応器ブレンドは、合成に よる広い分子量分布を有するが、そのようなブレンドされたポリマーは、低融点 及び低溶融流量を有する。米国特許第5,218,052号では、包括的にシラン供与体 が扱われており、供与体として、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソブチ ルジメトキシシラン、ジ-t-ブチルジメトキシシラン、t-ブチルジメトキシシラ ン、ジイソペンチルジメトキシシラン、ジ-t-ペンチルジメトキシシラン、ジネ オペンチルジメトキシシラン、ネオペンチルジメトキシシラン、イソブチルイソ プロピルジメトキシシラン、イソブチル-t-ブチルジメトキシシラン、イソプロ ピル-t-ブチルジメトキシシラン及びジ-p-トリルジメトキシシランが挙げられて いる。米国特許第5,218,052号では、単一工程法において高結晶質ポリプロピレ ンを製造するときに特定の種類又はタイプのシラン供与体が利点を有することを 認識することができなかった。 従って、高結晶化度、高曲げ弾性率及び高溶融流量を有するポリプロピレンを 製造することができる触媒系及び供与体に対する必要性がまだ存続している。55 %以上の結晶化度割合を有する164℃より高い温度で溶融する高結晶化度を有す るポリプロピレンが市販されることに対する必要性が存在する。それらのプラ スチックは、自動車の構造部材、食品包装物における用途並びに高い曲げ弾性率 及び良好な耐熱性が求められる他の用途のために必要とされている。 成形適用において、より迅速な成形装置サイクル時間にすることができるよう に、100より高い高溶融流量を有する広範囲の溶融流量を有するポリマーに対す る必要性が存続する。ポリマーの分子量分布が広くなると、特に、高分子量末端 においてポリマーの分子量分布が広くなると、射出成形された物品の表面層にお けるポリマーが配向し、その結果、表面における配向されたポリマーの厚さすな わち深さによりポリプロピレンの高い見掛け結晶化度がもたらされる。発明の概要 本願発明者らは、嵩高の構造を有する特定の有機シラン供与体、好ましくは9 以上の炭素を有する多核基を含む有機シラン供与体が、オレフィン重合触媒系の 性能を増大することを見出だした。本願発明者らは、予期に反して、他の嵩高の シラン供与体は、そうではないのに、嵩高の置換基を有する特定のシラン供与体 が、改良された望ましいポリマー特性を有するポリマーを製造することを見出だ した。本願発明者らは、残りのSi供与体構成基が、メチル基又はエチル基のよ うな1又は2つしか炭素原子を有しないときに、嵩高のインデニル、フルオレニ ルおよびC9やC10やそれより高級の多核芳香族基がSi供与体構成基として効 果的であることを見出だした。このように、本発明のシラン供与体は、Si原子 の回りの領域部分で非常に嵩高であり、Si原子の回りの領域の残りの部分で本 質的に非常に小さい嵩を有する独特の種類のシラン供与体である。 本願発明者らは、本願発明の供与体が、高結晶化度を有し独特の分子量分布及 び溶融流量特性を示すポリプロピレン類を製造することを見出だした。高結晶化 度のポリマーを製造する先行技術の供与体は、都合の悪いことに狭い分子量分布 と狭いMFR範囲を有するポリマーを製造するが、本願発明者らは、広い分子量 分布および広い溶融流量と同様に高結晶化度を有するポリプロピレンを与える新 規なシラン供与体を製造した。本願発明のそれらの供与体は又、優れた曲げ弾性 率を有するポリプロピレンを製造する。 本願発明者らは、164℃より高い結晶質融点を有する高度に結晶質のアイソタ クチックポリプロピレンを製造するための、不均質触媒系とともに又は不均質触 媒系の一部として使用して有用である外部電子供与体を見出だした。又、本願発 明者らは、非常に高い割合の結晶化度及び融点を有するポリプロピレンを製造し た。好ましい態様の記載 本発明の1つの態様において、下記の構造I: (式中、R1及びR2は同じか又は異なり、アルキル基、シクロアルキル基及び、 9以上の炭素原子を有する多核基から選ばれ、少なくとも1つのR1又はR2は、 9以上の炭素原子を有する多核基であり、R1又はR2のいずれかがインデニル又 はフルオレニルであり、他方のR1又はR2が置換されたもしくは非置換の架橋さ れた環式脂肪族基又は10以上の炭素原子を有する多核芳香族基であり、Ry及び Rzは、同じか又は異なり、Ry及びRzは各々、1つ又は2つの炭素原子を有す るアルキル基から選ばれる) を有するシラン化合物が提供される。 本発明のこの態様の好ましい変形では、R1が10以上の炭素原子を有する多核 芳香族基であり、R2、Ry及びRzは同じか又は異なり、R2、Ry及びRzは各々 、1つ又は2つの炭素原子を有するアルキル基から選ばれる構造Iのシラン化合 物が提供される。 本発明の他の態様では、下記の構造II: (式中、R1は、10以上の炭素原子を有する多核芳香族基であり、Rx、Ry及び Rzは同じか又は異なり、Rx、Ry及びRzは各々、1つ又は2つの炭素原子を有 するアルキル基から選ばれる) を有するシラン化合物が提供される。 本明細書及び請求の範囲において用いられているように、用語「多核基」は、 少なくとも1対の炭素原子を分け合う縮合環炭化水素を意味する。さらに、本明 細書及び請求の範囲において用いられているように、用語「多核基」は又、イン デンからのC97-基を意味する「インデニル」基並びに、フルオレンから誘導 されるC139-及び、フルオランテンから誘導されるフルオランテニルC1913 -のような、インデニル構造を有する他の基を含み得る。本明細書及び請求の範 囲において用いられているように、用語「アルキル」は、1乃至20の炭素原子を 有する分枝鎖の又は直鎖の炭化水素基を意味し、ハロ、アミノ、ニトロ及び他の 基から選ばれる基のような、水素及び炭素以外を含む1つ以上の基で置換されて いても非置換でもよい。本明細書及び請求の範囲において用いられている用語「 シクロアルキル」は、7乃至20の炭素原子を有する脂環式炭化水素を意味し、ハ ロ、アミノ、ニトロ及び他の基から選ばれる基のような、水素及び炭素以外を含 む1つ以上の基で置換されていても非置換でもよい。 本発明のこの態様の好ましい変形では、R1又はR2が多核基である場合、好ま しい多核基には、インデニル、フルオレニル、フルオランテニルが含まれるがこ れらには、限定されない。そして好ましい多核芳香族基には、ナフチル;ナフチ レニル、ナフチルインデニル、ナフチンデニル、メチルナフチル、ジメチルナフ チル、エチルナフチル及びプロピルナフチルのようなアルキルナフチル類及びジ アルキルナフチル類;フェニルナフチル;アントラシル;フェナントリル;1-メ チル-7-イソプロピルフェナンチル;ブロモ−及びクロロ−ナフチルのようなハ ロナフチル類;ニトロナフチル類;及びアミン置換ナフチル類が含まれるがこれ らに限定されない。それらには、限定なしに、ナフタレンから直接又は間接的に 誘導される多核芳香族基;1-メチルナフタレン、2-メチルナフタレン、エチルナ フタレン及びプロピルナフタレンのようなアルキルナフタレン類;フェニルナフ タレン;アントラセン;フェナントレン;1-メチル-7-イソプロピルフェナンタ レン;フルオランテン;1-ニトロナフタレン、2-ニトロナフタレンのようなニト ロナフチル類並びに、1-ナフチルアミン及び2-ナフチルアミンのようなアミン置 換ナフチレン類と同様に1-ブロモナフタレン、2-ブロモナフタレン、1-クロロナ フタレン、2-クロロナフタレンのようなハロナフタレン類が含まれるがこれらに 限定されない。構造Iの1つの好ましい変形では、R1又はR2のいずれかが10の 炭素原子を有する場合に、そのような10の炭素原子を有するR1又はR2は好まし くは6以下の水素原子を有するか又は置換されている。 構造Iの態様の他の好ましい変形において、R1及びR2は異なり、R1又はR2 の1つは、9以上の炭素の多核基であり、もう一方のR1及びR2は7以上の炭素 原子を有し、飽和された及び不飽和の並びに置換された又は未置換の、直鎖脂肪 族基、分枝鎖脂肪族基並びに非架橋の及び架橋された環式脂肪族基から成る群か ら選ばれる。構造Iのなお、より好ましい変形において、R1及びR2は異なりR1 又はR2の1つは、インデニル、フルオレニル又は、10以上の炭素の多核芳香族 基であり、R1及びR2のもう一方は置換された又は非置換の架橋された環式脂肪 族基から選ばれる。好ましい架橋された環式脂肪族基には、限定がなく、ノルボ ルニル及び、メチルノルボルニル、エチルノルボルニル及びプロピルノルボルニ ルのようなアルキル置換されたノルボルニル類が含まれる。 この態様の1つの変形において、式、(C711)(C97)Si(OCH3)2の有 機シラン、ノルボルニルインデニルジメトキシシラン化合物が提供される。好ま しいノルボルニルインデニルジメトキシシラン化合物には、 の構造を有する化合物及びそれらの異性体が含まれる。 この態様の他の変形において、式、(C1072Si(OCH32の有機シラ ン、ジナフチルジメトシシラン化合物が提供される。好ましいジナフチルジメト キシシラン化合物には、の構造を有する化合物及びそれらの異性体が含まれる。 当業者には、示された特定の構造の1つ以上の異性体があり得ること及び異性 体の混合物が本発明の態様の実施において有用であることが理解される。 本願の発明者らは、本発明の他の態様において、(a)希釈剤中でインデンをメ チルリチウムと反応させインデニルリチウムを生成すること、(b)溶媒中でイン デニルリチウムをノルボルニルトリクロロシランと反応させ、LiCl及びノル ボルニルインデニルジクロロシランを生成すること、(c)前記LiClをノルボ ルニルインデニルジクロロシランから分離すること、(d)第一の溶媒の存在下で ノルボルニルインデニルジクロロシランをメチルアルコール及びピリジンと反応 させること、(e)HCl・ピリジン複合体をノルボルニルインデニルジメトキシ シランから分離すること及び(f)前記ノルボルニルインデニルジメトキシシラン を回収することを含むノルボルニルインデニルジメトキシシランを製造する方法 を提供する。上記の方法は、前記のノルボルニルインデニルジメトキシシランの 種々の異性体を製造するために用いられる。 本発明の他の態様では、本願発明者らは、(a)ブロモナフタレンをマグネシウ ムと反応させ、マグネシウム塩、C107MgBr・(CH3CH22O)x(式 中、x≧0である)を生成すること、(b)第一の溶媒の存在下で高温において、 前記塩をSiCl4と反応させ、ビス(ナフチル)二塩化珪素を含有する熱溶液 を生成すること、(c)その熱溶液を冷却し、前記ビス(ナフチル)二塩化珪素の 少なくとも一部を結晶させること、(d)第一の溶媒を除去すること、(e)第二の溶 媒の存在下でビス(ナフチル)二塩化珪素をピリジン及びメタノールと反応させ ること並びに(f)ビス(ナフチル)ジメトキシシランを回収することを含むビ ス(ナフチル)ジメトキシシランを製造する方法を提供する。 上記の手順を用いる当業者は、下記の好ましい手順、手順A又は手順Bの1つ により、本発明の好ましい化合物を製造することができる。 手順A: (式中、R1及びR2は先に定義した通りであり、Xは塩素又は臭素のようなハロ ゲンであり、そしてMはリチウムのような手順Aでの反応性金属であり、Ry及 びRzは同じか異なり、そして先に定義した通りである。 手順B: (式中、R1は先に定義された通りであり、Xは臭素又は塩素のようなハロゲン であり、Mはマグネシウムのような操作Bでの反応性金属であり、Ry及びRzは 同じか又は異なり、先に定義した通りである。) 本発明のなお他の態様において、オレフィン重合触媒系は、(a)チタン、マグ ネシウム及び第一の電子供与体を含む触媒成分、(b)有機金属助触媒並びに(c)構 造I又は構造IIを有する1つ以上の有機シランを含む。好ましい有機シランには 、1-ナフチルトリメトキシシラン、1-ナフチルトリエトキシシラン及びインデニ ルトリエトキシシランが含まれる。好ましくは、有機シランは、ビス(1-ナフチ ル)ジメトキシシラン又はノルボルニルインデニルジメトキシシランである。よ り好ましくは、その触媒系はさらに、連鎖移動剤として水素を含む。 本発明の他の態様において、1つ以上のα-オレフィンを重合する方法は、重 合条件下において、1つ以上のα-オレフィンを、(a)チタン、マグネシウム及び 第一の電子供与体を含む触媒成分、(b)有機金属助触媒並びに(c)構造I又は構造 IIを有する1つ以上の有機シランを含む触媒系と接触させることを含む。 本発明の種々の態様において好ましいα-オレフィンは、プロピレン、1-ブテ ン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、ヘキセン、オクテン及びデセンのよう なC3乃至C10のα-オレフィン類である。 本発明の他の態様において、エチレンと1つ以上のα-オレフィンを重合する 方法は、重合条件下で、エチレンと1つ以上のα-オレフィンを、(a)チタン、マ グネシウム及び第一の電子供与体を含む触媒成分、(b)有機金属助触媒並びに(c) 構造I及び構造IIを有する1つ以上の有機シランを含む触媒系を接触させること を含む。 本発明の他の態様において、エチレンを重合する方法は、重合条件下で、エチ レンと、(a)チタン、マグネシウム及び第一の電子供与体を含む触媒成分、(B)有 機金属助触媒並びに(c)構造I又は構造IIを有する1つ以上の有機シランを含む 触媒系と接触させることを含む。 本発明の重合法の好ましい変形では、重合を水素の存在下で行う。なおより好 ましくは、重合を水素添加触媒の存在下で行う。好ましくは、水素添加触媒は、 水素添加触媒が水素を除去するか又は水素を消費するような方法において用いら れる。好ましい水素添加剤は、金属がチタン、ジルコニウム及びハフニウムから 成る群から選ばれるメタロセンである。好ましいメタロセンには、有機環が2つ 以上の共役二重結合を有するアルキル有機環式金属ハロゲン化物が含まれる。好 ましいチタノセンは、ビス(n-ブチルシクロペンタジエン)チタン二塩化物であ る。 本発明の他の態様では、164℃を超える結晶化度溶融温度、示差走査熱量法“ DSC”(100%の結晶質アイソタクチックポリプロピレンでは△Hf=212J/ g)により測定される55%を超える結晶化度割合並びに、流動度測定分析(“R MA”)による5乃至10の分子量分布を有するプロピレンのホモポリマーが提供 される。この態様の好ましい変形において、分子量分布(MWD)は6乃至9で ある。供与体の選択によって、MWDは好ましくは6乃至7であり、さらにより 好ましくは8乃至9である。 1つの態様において、164℃を超える結晶化度融解温度、55%を超える結晶化 度割合及び5乃至10の分子量分布を有するプロピレンの真のホモポリマーが提供 される。本願明細書及び請求の範囲で用いられているように、「真のホモポリマ ー」という用語は、一定の又は実質的に一定の重合温度、触媒濃度、水素濃度及 びプロピレン(過剰の)濃度の重合条件で製造されるポリマーを意味する。「実 質的に一定の」は、目標の操作条件についての通常の方法操作の変動範囲内であ ることを意味し、例として非限定的に示すと、重合温度について5℃±又はそれ より大きく、水素圧については100kPa±又はそれより大きい。本発明の最も 好ましい重合方法の1つは、均衡がとれた条件で操作するか又は、好ましくは、 水素濃度を変えるか又は好ましくは水素添加触媒の濃度を変えることを除いて、 実質的に一定に保たれる実質的に同様の条件で操作する1つ以上の反応器を意味 する「単一工程」法である。均衡のとれた条件及び均衡のとれた反応器は、均衡 のとれていない条件及び均衡のとれていない反応器と、均衡のとれていない反応 器が、実質的に異なる水素濃度又は他の条件で操作し、異なるポリマーを生成す る2つの反応器又は反応器工程を有するということにおいて、少なくとも部分的 には異なる。 本発明の触媒改質剤は、1つ以上のα-オレフィンとエチレンの混合物の重合 と同様に、エチレン又はα-オレフィンの重合のためのオレフィン重合用触媒系 とともに用いたときに有用である。その改質剤は特に、プロピレンの重合用又は プロピレンとエチレンの混合物の重合用の従来のオレフィン重合触媒系で有効で ある。従来のオレフィン重合触媒系は、典型的には、(a)チタン、マグネシウム 及び第一の内部の電子供与体の触媒成分、(b)通常、アルキルアルミニウムのよ うなII族又はIII族金属アルキルである、助触媒成分又は「活性剤」並びに(c)第 二の外部の電子供与体を典型的に含む。 チタン、マグネシウム、第一の電子供与体の種々の触媒成分は、市販されてお り、本発明は、特定の触媒成分に限定されない。典型的には、触媒成分はマグネ シウムの化合物上に担持されたチタン構成成分を有する固体成分であり、第一の 電子供与体化合物と組み合わせる。触媒成分は、一般的には、チタン、マグネシ ウム及びハロゲンの100重量%に基づいて、1乃至10重量%のチタン、5乃至35 重量%のマグネシウム及び40乃至70重量%のハロゲンを含み、マグネシウム化合 物g当り0.03乃至0.6gの範囲の内部改質剤を存在させる内部電子供与体を含む 。 そのような触媒成分を製造するための種々の方法は、よく知られている。例え ば、そのような触媒成分は、典型的には、不活性雰囲気中で第一の電子供与体の 存在下でハロゲン化チタンをマグネシウムの化合物と反応させることにより製造 される。 そのような触媒成分を製造することにおいて有用なチタン化合物は、1つ以上 のハロゲン化チタン及びチタンハロアルコラートある。そのような化合物の例に は、好ましくはTiCl4及びTiBr4のような四ハロゲン化チタン並びに、T i(OCH3)Cl3、Ti(OC25)Cl3、Ti(OC49)Cl3、Ti( OC65)Cl3、Ti(OC613)Br3、Ti(OC817)Cl3、Ti( OCH32Br2、Ti(OC252Cl2、Ti(OC6132Cl2、Ti( OC8172Br2、Ti(OCH33Br、Ti(OC253Cl、Ti(O CH493Cl、Ti(OC6133Br及びTi(OC8173Clが含ま れる。 そのような触媒成分を製造するのに有用なマグネシウム化合物は、1つ以上の マグネシウムアルコラート、アルキルマグネシウム、ハロゲン化マグネシウム又 は、ハロゲン化マグネシウムとアルコールもしくは有機酸エステルとの又は、I 族-III族の金属の有機金属化合物との反応生成物であることができる。 そのような触媒成分を製造するのに内部供与体として有用な電子供与体は、1 つ以上の酸素、窒素、硫黄及び燐を含有する1つ以上の有機化合物であることが できる。そのような化合物には、有機酸類、有機酸エステル類、アルコール類、 エーテル類、アルデヒド類、ケトン類、アミン類及び他の化合物が含まれる。C1 −C6アルキルベンゾエート、C1及びC2ハロベンゾエート並びにジアルキルフ タレートは良く知られた内部供与体である。 未反応の出発物質のような不純物を除去するために、典型的には触媒成分を不 活性液体で「洗滌」し、そして1つ以上の、TiCl4、SiCl4、SnCl4 、BCl3、AlBr3等のような1つ以上のルイス酸で再び「洗滌」する。 通常の市販の触媒成分は、共粉砕された又は担持されたチタンを製造する工程 においてTiCl4及びMgCl2と結合された、内部供与体としての、ジエステ ルとともに、MgCl2表面に担持されたTiCl4を含む。用いられる触媒成分 の量は、重合技術、反応器サイズ、重合されるモノマー及び当業者に知られた他 の要素の選択によって変わり、そして、後に示される実施例に基づいて決定され 得る。典型的に、触媒成分は、製造されるポリマーのg当り、2×10-5g乃至3 ×10-5gの量で用いられるが、触媒の活性度により触媒の使用量は変わる。 種々の助触媒又は「活性剤」も良く知られており、本発明は、特定の助触媒に 限定されない。通常用いられる助触媒には、Al(CH33、Al(C253 、Al(C373、Al(C493、Mg(CH32、Mg(C252、M g(C25)(C49)、Mg(C492、Zn(CH32、Zn(C25)2及 びZn(C492等のようなII族及びIIIA族金属アルキル類が含まれる。市販 の助触媒には又、エチルアルミニウムジクロライド、ジエチルアルミニウムクロ ライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジイソブチルアルミニウムハイ ドライド等のような1つ以上のハロゲン又はハイドライド基及びそれらの混合物 を有する金属アルキルが含まれる。典型的には、助触媒は、触媒金属に対する助 触媒成分金属原子の原子比が1乃至100の範囲であるような量で用いられる。ア ルミニウムが助触媒金属であり、チタンが触媒金属である場合、Ti金属原子に 対するAl金属原子の好ましい比は、5乃至50の範囲である。トリエチルアルミ ニウムは好ましい活性剤である。 重合反応器内で一工程で、触媒成分を助触媒及び外部供与体と化合し得る。又 は、触媒成分、助触媒及び外部供与体を第一の予備重合工程でオレフィンと、好 ましくは不活性希釈剤のような不活性化合物の存在下で、接触させ、ポリマーで 被覆された触媒粒子を生成し、次にその触媒粒子を重合反応器に供給する。 本発明の触媒系には、本発明の1つ以上の供与体の他に、ジノルボルニルジメ トキシシラン、テトラメトキシシラン、ジクロロペンチルジメトキシシラン、メ チルシクロヘキシルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエ トキシシラン及びシクロペンチル-t-ブトキシジメトキシシランのような1つ以 上の付加的な他の外部シラン供与体並びに、有機酸類、有機酸エステル類、アル コール類、エーテル類、アルデヒド類、ケトン類、アミン類及び他の化合物のよ うな他の供与体を含み得る。 シランが外部改質剤又は供与体として用いられる場合、好ましくは、シランに 対する助触媒金属のモル比が1乃至50であるようにそのシラン化合物供与体を添 加する。本発明の好ましい触媒系は、助触媒金属のモル当り0.05乃至1.0モルの 範囲の量でシラン供与体を存在させた本発明の外部シラン供与体を有する。 本発明の1つの好ましい触媒系には、上記の触媒成分を下記の量で含有し、各 量は、ハロゲン化マグネシウムの1gに基づいている:(i)0.08乃至0.12gの四 ハロゲン化チタン、(ii)0.06乃至0.24gの内部改質剤、(iii)2乃至75gの助触 媒活性剤アルミニウム、(iv)0.14乃至28gの外部改質剤及び(v)ハロゲン化マグ ネシウム1g。 溶媒、スラリー又は気相条件並びに関連する希釈剤又は他の媒体、反応器の配 置、反応器温度、圧力、反応器滞留時間の選択、移動制御剤、添加剤の使用のよ うな重合条件並びに他の条件は当業者によく知られており、本明細書の実施例の 教示に基づいて選ばれ得る。水素は、ポリマーの分子量を制御すると同様に触媒 活性度に影響を与え得る連鎖移動剤としての役目をするので、プロピレン重合に おいて、好ましくは、水素を添加する。実施例 実施例I ビス(1-ナフチル)ジメトキシシラン(“DNAMS”)の製造 1-ブロモナフタレン(16.7g)の100mlのジエチルエーテルの溶液を添加漏斗 により、100mlのジエチルエーテル中にスラリー化したマグネシウム(2.5g)に 添加した。1-ブロモナフタレンの添加完了後、その反応混合物をさらに2時間還 流した。その反応混合物をデカントして未反応のMgから分離し、ほとんどのジ エチルエーテルを除去した。ペンタン200mlを添加し、所望のマグネシウム塩を 沈殿させた。この白色の固体を付加的なペンタンで洗滌し、次に乾燥して、C10 7MgBr・Et21/2(16.6g)を生成した。次にそのマグネシウム塩を、1 00mlのトルエン中のSiCl4の溶液に漸増的に添加した。その反応混合物を4 時間還流した。最終生成物の結晶化は、冷却させている間に始まった。その時間 の間に、ペンタンを添加して、沈殿物の量を増加させた。白色の固体、ビス(1- ナフチル)珪素二塩化物が得られた(8.7g、64%)。ビス(1-ナフチル)珪素 二塩化物(2.0g)の60mlのベンゼンの溶液に、メタノール(0.7 g)とピリジン(1.1g)の10mlのベンゼン中の溶液を添加した。1時間後、そ の反応物を濾過し、揮発物質を真空で除去した。得られた粗生成物固体をペンタ ン(50ml)で洗浄し、次にトルエンにより再結晶し、実質的に純粋なビス(1-ナ フチル)ジメトキシシランを白色の固体として得た(0.9g、47%)。得られた 純粋のビス(1-ナフチル)ジメトキシシランの他の非極性有機溶媒における不溶 性のために、トルエン中0.1M溶液に希釈した。実施例II 2- ノルボルニル-1-インデニルメトキシシラン(“NIMS”)の製造 インデンをジエチルエーテル中の1当量のメチルリチウムと反応させることに よりインデニルリチウムを製造した。固体のインデニルリチウム(0.034モル) を50mlのジエチルエーテル中に入れ、次に、2-ノルボルニルトリクロロシラン( 0.034モル)の冷エーテル溶液に滴下して約1時間かけて添加した。その反応を 一晩進行させた。次に、LiClを真空濾過により除去した。2-ノルボルニル-1 -(インデニル)ジクロロシランを真空蒸留(110乃至115℃、10トールで)によ り精製した。HNMRによる精製分析により2-ノルボルニル-1-(インデニル) ジクロロシランを69.6%の収率で得た。次に、2-ノルボニル-1-(インデニル) ジクロロシラン(1モル)を、1:1モル当量の、無水メチルアルコールとピリ ジン(無水)の過剰量(4モル)の混合物と反応させた。この反応は、2-ノルボ ニル-1-(インデニル)ジクロロシラン(1モル)を50m1のジエチルエーテル中 に入れ、次にメチルアルコール/ピリジン混合物を0.5時間かけてゆっくりと添 加することにより行った。その反応を一晩進行させた。白色の沈殿物質、HCl ・ピリジン複合体を真空蒸留により分離し、そして蒸留生成物(65.8%の収率の 2-ノルボルニル-1-インデニルジメトキシシラン)を160℃において0トールで蒸 留し、GCMSにより測定された90%の純度を有する透明な生成物、2-ノルボル ニル-1-インデニルジメトキシシランを得た。その蒸留生成物を、弱酸アルミナ カラムを通すことによって、さらに精製し、HNMR及びGCMSにより測定さ れた98.9%の純度を有する最終生成物、2-ノルボルニル-1-インデニルジメトキ シシランを得た。最終の精製された生成物、2-ノルボルニル-1-インデニルジメ トキシシランをペンテン中、0.1M溶液に希釈した。 実施例I及びIIの供与体合成のためのすべての出発物質は、ゲレスト・インコ ーポレーテッド(Gelest Inc.)、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Cehmic al Co.)又はユナイテッド・ケミカル・テクノロジー(United Chemical Techno logy)から入手した。実施例III乃至VIIで用いられた分析操作 粉末にした0.1乃至0.6重量%の2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノールを、 生成したポリマーの場合により粒子又は粒体と混合し、次にそのポリマーを押し 出すことにより、生成したすべてのポリマーを2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフ ェノールで安定化した。 Mg含量の誘導結合形高周波プラズマ発光分析法(ICPES)測定を用いて 「活性度」を計算した。約20乃至100gのポリマー試料を焼いて灰にした。次に 灰を3mlの第一の酸(HF)中で蒸解し、シリカを除去し、そして3mlの第二の 酸(HNO3)でその灰を溶解した。4%の硼酸溶液(20ml)を緩衝液として添 加した。次にその溶液を希釈して100 mlにし、ICPESを行うことにより灰中 のMg量を測定した。Mg量を用いて灰における触媒の量と活性度を計算した。 活性度は触媒g当り製造されるポリマーのgにより示される。活性度は、下記の ように触媒のMg含量及び灰中のMg含量に基づいて計算される: ポリマー中のMg含量は、ICPESによりppmで得られ、ポリマー中の触媒 含量(g)=ICPESによるMg含量(ppm) 10-6/触媒粉末中のMg(%)×10-2であり、活性度(g/g触媒・時間)=1 /ポリマー中の触媒含量(g)×反応時間(時間)又は触媒中のMgの%に10-2 を掛け、その値を灰中のMgのppm数でわり、その値に10-6を掛ける。 ポリマーの「溶融温度(Tm)」及び結晶化度(“Xc”)と同様に「結晶化 温度(Tc)」を示差走査熱量法(“DSC”)により測定した。Xcは、DS Cにより出された溶融体の結晶化中の融解熱(ジュール/g又は“J/g”)を 、100%結晶質のアイソタクチックポリプロピレンでの理論値である212(J/g )で割ることにより計算した。用いたDSC器具は、機械的冷却付属物を備えた テュポン912DSCであった。分析をTA2100システムで行った。分析の方法は 下記の通りであった:(1)25℃で平衡にする。(2)50℃/分で 230℃まで温度を上げる。(3)10分間恒温にする。(3)5℃/分で25℃まで温度を 下げる。(5)10℃/分で230℃まで温度を上げる。(6)75℃から140℃までの結晶化 の熱領域を積算する“△Hc”(工程4)。そして(7)100℃から175℃までの融解 の熱領域を積算する“△Hm”(工程4)。結晶化度におけるMFR効果をいく らか考慮すると、△Hcは一般的にポリマー結晶化度と相関する。△Hcは一般的 に曲げ弾性率に相関する。 ティニウス・オルセン・エラプスド・タイム・インディケーター(Tinius Ols en Elapsed Time Indicator)[ディジタイマー(Digitimer)]を装備したティ ニウス・オルセン・エクスツルージョン・プラストメーター(Tinius Olsen Ext rusion Plastometer)(UE−4−78コントローラー型)により「溶融量(MF R)」を測定した。押出機の加熱室で、(MFR<10g/10分では)約0.02gの 安定剤を含有させ、6分間安定させたポリマーを3乃至5g添加することにより MFRを230.0±1℃で測定した。押出室に試料を通過させるのに用いられるタイ マーアームが2060g重量と接触するときにタイマーをスタートさせる。測定のた めのピストンの行程距離は、MFRが0.5乃至10では1/4インチであり、MF R>10では1インチである。1インチの行程距離では、約5乃至7gのような、 より多量の試料を用いなくてはならない。MFRは、MFR(g/10分間)=F /T(式中、Fは、下記の係数であり、Tは、秒での時間である)[230℃での ポリプロピレンでは、F=801(1インチのピストン行程では)、F=200(1/ 4インチのピストン行程では)及びF=(427×L×d)(式中、427=ピストン の面積とシリンダーの面積の平均×600)であり、Lは較正されたビストン行程 の長さ(cm)であり、dは試験温度における樹脂の密度、g/cm3(ポリプロピ レンでは0.7386)である]として計算される。すべての方法及び計算は、AST M標準RR-D1238である。 「曲げ弾性率(Flex Modulus)」とも呼ばれる「曲げ弾性率(Flexual Modulu s)(FM)」は、液圧の締付力を有する往復スクリュー型機械である小型の射 出成形機で射出成形された試料を用いることによってASTM標準D−790によ って測定される。曲げ弾性率測定用の射出成形されたバーの試料製造を3/4イ ンチのキリオンエクスツルーダー(Killion Extruder)を用いて250乃 至400gの試料をペレットにした。実験室スケールの655kPa(95psi)のハ イ・テク・バトラー(Hi Tech Butler)10/90V射出成形機で射出成形バーを製 造した。 「分子量分布(MWD)」を流動度測定分析[rheometric measurement analy sys(RMA)]により測定した。2gの試料を周波数掃引(frequency sweep) が180℃で行われる(0.1乃至100/秒-1)平行のプレートに置く。MWDが、記 憶弾性率(storage modulus)/損失弾性率(loss modulus)(G’/G”)曲線 のための交錯振動数(crossover frequency)に関連する相関関係を明らかにする 。1×106を交錯点(G/G’)における弾性率(ダイン/cm2)で割ることによ りポリプロピレンのMWDを測定する。 デカリン可溶分:選ばれた重量(1g)のポリプロピレンの試料を過剰量のデカ リン(100ml)中に入れ、次に、攪拌しながらデカリンの沸点より低い温度まで その配合物を加熱することによりデカリン中に溶解する。加熱した溶液を熱から はずし、ポリプロピレンの結晶質成分を沈殿させるために、16乃至20時間放置し て室温まで冷却する。次に沈殿物を濾過する。濾過後、濾過した溶液の試料を蒸 発させ、全部の可溶分について秤量した。実施例III乃至VIIにおいて用いられた試験物質 プロピレン:エクソン・ケミカル・カンパニーの市販のプロピレン(99.8%の 純度のプロピレン)を、最初に3A分子篩の床を含有する2つの500 ml容のステ ンレス鋼容器に通過させた。次にプロピレンを1/8インチのアルミナビーズ[ アルコア・セパレーションズ・テクノロジー・インコーポレーテッド(Alcoa Se parations Technology,Inc.)から入手できるセレックソルブ(Selexorb)CO S]を含有する500ml容のステンレス鋼容器に連続して通過させ、COS、CO2 、H2S及びCS2を選択的に除去した。そのプロピレンをさらに1/8インチの アルミナビーズ[アルコア・セパレーションズ・テクノロジー・インコーポレー テッドから入手できるセレックソルブ(Selexorb)CD]を通過させ、アルコー ル類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類及びH2S及び他のメルカプタン を選択的に除去した。 助触媒:トリエチルアルミニウム(TEAL)(ヘプタン中0.1M)をアルド リ ッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Co.)から入手した。 水素:水素ガス[マセソン(Matheson)から入手の99.99%の純度]を、酸素リ ムーバーを含有する500ml容のステンレン鋼容器を通過させた後に用いた。この 容器はプレパックされており、そして50SCFH(立方フィート毎時)の最大流 量及び1容量%の最大酸素除去を有するモデル64-1050Aとしてマセソンから購 入された。 触媒成分:市販の触媒成分を東邦チタニウム株式会社(日本)(本明細書では「 TOHO A」及び「TOHO B」という)及びアクゾケミカル(AKZO Chemical)(本明細書では「AKZO TK」という)から入手した。触媒粉末 中のチタン含量は、2.0重量%乃至2.5重量%の範囲であり、マグネシウム含量は 15重量%乃至20重量%の範囲であった。それらの触媒成分を粉末形で得て下記の ようにホワイト油を用いて調製した:(i)触媒TOHO Aの粉末9.85gを、55. 82gのホワイト油が入った電磁気攪拌棒を有する125ml容のホエアトン(wheaton )バイアル(精密技術級の、使用前に窒素で24時間パージした)に入れた。この 15重量%の分散体を使用前に一晩攪拌した。分解を防ぐために、そのバイアルを アルミホイルで包み、窒素雰囲気中で貯蔵した。(ii)触媒TOHO Bの粉末1. 00gを、5.67gのホワイト油とともにホエアトンバイアルに入れ、15重量%の分 散体にした。すべての調製物はTOHO Aを用いたのと同じであった。(C)触 媒AKZO TKの粉末10.00gを、56.70gのホワイト油とともに入れ、15重量 %の分散体にした。すべての調製物はTOHO Aを用いたのと同じであった。 外部供与体:テトラエトキシシラン(TEOS)をアルドリッチ・ケミカル社か ら製品番号33,385-9として入手した。シクロペンチル-t-ブトキシジメトキシシ ランを東燃化学株式会社から入手した。ジシクロペンチルジメトキシシラン(D CPMS)を信越化学株式会社(日本)から入手した。ジフェニルジメトキシシ ラン(DPMS)及びテトラメトキシシラン(TMOS)をゲレスト・インコー ポレーテッド(Gelest Inc.)から製品番号SID4535.0及びSIT7510.1とし てそれぞれ入手した。ジノルボルニルジメトキシシラン(DNMS)もゲレスト ・インコーポレーテッドから入手した。ジナフチルジメ トキシシラン(DNAMS)及びノルボルニルインデニルジメトキシシラン(N IMS)をそれぞれ実施例I及びIIの操作により製造した。実施例III乃至VIIにおいて用いられる重合操作 各試験を行う前に、2l容のジッパークレーブ(zipperclave)反応器を熱ヘ キサンで15分間洗浄し、続いて窒素で1時間パージすることによって反応器を洗 浄し、反応器を約100℃の内部温度に加熱した。その反応器を室温(25℃)まで 冷却した。反応器を窒素で軽くパージしながら、10:1のモル比の、トリエチル アルミニウム(ヘキサン中1M)活性剤(掃去剤としての役目もする)と外部供 与体(ヘキサン中1M)の混合物を、室温において反応器に供給管により供給し た。次にパージ操作を停止して、70ミリモルの水素を反応器に添加した、反応器 の内容物を攪拌しながら、1,000mlのプロピレンを反応器に添加した。約40乃至6 0mgの触媒分散体(鉱油中の触媒成分)を、室温においてキャリヤーとして250ml のプロピレンを用いて供給管により注入した。次に反応器を密封した。重合中に 生成する微細粉末を低減させるために、最初は重合を室温で5分間行った。次に 反応器温度を5分間かけて70℃に上昇させ、重合を70℃で1時間の総重合時間続 けた。 本明細書において、表I乃至VIIを含めすべての表では、供与体を下記の略語 で表わした:DNMS=ジノルボルニルジメトキシシラン、NIMS=ノルボル ニルインデニルジメトキシシラン、TMOS=テトラメトキシシラン、DCPM S=ジシクロペンチルジメトキシシラン、DNAMS=ジナフチルジメトキシシ ラン、MCMS=メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、DPMS=ジフェニ ルジメトキシシラン、TEOS=テトラエトキシシラン及びCPBS=シクロペ ンチル-t-ブトキシジメトキシシラン。実施例III 異なる外部供与体について、先に記載した重合物質を用いて直ぐ前に記載した 重合操作を行った。表Iは、関連したポリマーデーターを記載している。 表I 実施例IV乃至VIIでは、ポリマー試料100g当り0.6gの核剤を安定剤としてポ リマーの押出中に添加して、ポリマーの結晶質特性を増大たせた。核剤は、25p bw(pbwは重量部)の安息香酸ナトリウム、42pbwのソルビトール系核剤 [ミリケン・ケミカルズ(Milliken Chemicals)から入手されたミラッド(Milla d)3988]、8.3pbwの安定剤[サイテック・インダストリーズ・インコーポレ ーテッド(Cytec Industries,Inc.)から入手したサイアノックス(Cyanox)17 90]、8.3pbwの他の安定剤[GEケミカルズ(GE Chemicals)から入手さ れたウルトラノックス(Ultranox)626、8.3pbwの離型剤[ロンザ・インコー ポレーテッド(Lonza Inc.)から入手したアクラワックス(Acrawax)C]及び 中和剤[キョーワ・カガクコウギョウ株式会社(Kyowa Chemical Industires Com pany,Ltd.(日本)から入手したDHT4A]のブレンドから成るものであっ た。実施例IV 実施例IVにおいて、実施例IIIに用いられた重合操作及び物質を繰り返し、メ チルシクロヘキシルジメトキシシラン(MCMS)、ジシクロペンチルジメトキ シシラン(DCPMS)、ジノルボルニルジメトキシシラン(DNMS)、ジナ フ チルジメトキシシラン(DNAMS)及びノルボルニルインデニルジメトキシシ ラン(NIMS)を用いてポリマーを製造した。 表IIでは、製造されたポリマーが核剤で処理された、種々の供与体を用いて製 造されたポリマーの物理的性質及び機械的性質を比較する。 表II 本願発明者らは、第一のTOHO触媒成分を本発明の供与体とともに用いると 、MWD及びMFRが他の供与体とともに用いたときよりも非常に広いことを見 出だした。このことは、5.0±0.2のMFRにおける同じ重合条件下で他のTOH O触媒成分とともにDCPMS及びMCMSと対照してのNIMSの比較試験に より確認された(NIMSのポリマーは、6.8のMWD及び7日の老化の後に298 kpsiの曲げ弾性率を有し、DCPMSのポリマーは、4.7のMWD及び7日 の老化後に302kpsiの曲げ弾性率を有し、MCMSのポリマーは、4.4のMW D及び7日の老化の後に287kpsiの曲げ弾性率を有した)。実施例V 本実施例Vにおいて、チタノセン水素添加触媒の25:1(それぞれのTi含量 に基づいて)の触媒成分対チタノセン水素添加触媒の比で添加する付加工程を用 いて実施例I乃至IVの重合操作を繰り返した。その水素添加触媒は、水素を消費 し、高分子量のポリマーフラクションの生成がMWDを広くし、あるいは曲げ弾 性率も増大することを可能にする。好ましくは、>260kpsiの曲げ弾性率を 有する>70のMFRの高結晶質フラクションが増大する。 ボウルダー・サイエンティフィック(Boulder Scientific)から入手したビス (n-ブチルシクロペンタジエン)チタンニ塩化物(0.023g、6.37×10-5m)を トリイソブチルアルミニウム(アルドリッチ・ケミカル社から入手)の1.0M溶 液、0.38m1と混合して、そのチタノセンを可溶性にした(そうしなければ、鉱油 に不溶性である)。この溶液に、使用する前に窒素で24時間パージされた24.6g の鉱油を添加し、15重量%のチタノセンの溶液を生成した。この溶液は、最初、 うすい緑色であったが5分以内にうすい青色になった。 25:1の触媒成分/水素添加触媒のTiの比において、(a)触媒活性度(kg/ g触媒/時間)は、(i)TEOSでは10.9、(ii)NIMSでは14.5そして(iii)D NAMSでは21.8であった。 水素応答を表IIIに示す。 表III 実施例VI 実施例VIにおいて、反応器中で最大水素1724kPa(250psi)において1 時間重合後、触媒成分のTi対チタノセン水素添加触媒のTiの1:1の濃度比 で250mlのプロピレンによりチタノセン水素添加触媒を反応器に添加する付加工 程を用いて実施例Vの重合操作を繰り返した。この反応をさらに1時間続行さ せた。表IVに記載した供与体性能は、水素添加触媒の使用によりより大きなMW Dを示している。 表IV (1)実施例VIに記載した二工程重合操作におけるチタノセン水素添加触媒の使用 によるデーター (2)実施例IVの操作を用いる、水素添加触媒の添加なしの単一工程重合から得ら れたデーター (3)△Hc=結晶化熱実施例VII この実施例VIIにおいては、外部供与体の混合物の性能を評価するために、2 つの外部供与体、50重量%のTEOSと50重量%の、表VIに示された供与体を混 合する付加工程を用いる実施例IIIの重合操作を繰り返した。単一の供与体(100 %の1つの供与体)を用いる系に対する比較データーは、表Vにおける下記のよ うであることが見出だされた。 表V 表VI 本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、前記の発明における変形をなす ことができる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年4月14日(1998.4.14) 【補正内容】 がまだあり、これに伴い、ポリプロピレンの、典型的には曲げ弾性率として測定 される、「剛性」を増大する必要性がある。 ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジ-t-ブ チルジメトキシシラン及びジシクロペンチルジメトキシシランのような外部供与 体として用いられる特定の有機シランは、増大した結晶化度を有するポリプロピ レンの製造を可能にするが、都合が悪いことに、そのような供与体は、狭い分子 量分布(“MWD”)及び狭い範囲の溶融流量(“MFR”)を有するポリマー も製造してしまう。例えば、米国特許第5,218,052号には、高分子量のポリマー 及び低分子量のポリマーの反応器ブレンドを製造することを探求する二工程重合 法における外部供与体としてジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジ メトキシシラン及びジ-t-ブチルジメトキシシランを使用することにより誘導さ れるポリマーデーターについて議論されている。その反応器ブレンドは、合成に よる広い分子量分布を有するが、そのようなブレンドされたポリマーは、低融点 及び低溶融流量を有する。米国特許第5,218,052号では、包括的にシラン供与体 が扱われており、供与体として、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソブチ ルジメトキシシラン、ジ-t-ブチルジメトキシシラン、t-ブチルジメトキシシラ ン、ジイソペンチルジメトキシシラン、ジ-t-ペンチルジメトキシシラン、ジネ オペンチルジメトキシシラン、ネオペンチルジメトキシシラン、イソブチルイソ プロピルジメトキシシラン、ィソブチル-t-ブチルジメトキシシラン、イソプロ ピル-t-ブチルジメトキシシラン及びジ-p-トリルジメトキシシランが挙げられて いる。米国特許第5,218,052号では、単一工程法において高結晶質ポリプロピレ ンを製造するときに特定の種類又はタイプのシラン供与体が利点を有することを 認識することができなかった。 欧州特許出願公開第0350170号には、(A)必須成分としてマグネシウム、チタン 及びハロゲンを含有する固体のチタン触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物並 びに(C)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基又は これらの基のいずれかの誘導体を含有する有機珪素化合物から生成された重合 触媒成分が開示されている。 欧州特許出願公開第0665243号には、(A)Ti、Mg、電子供与体及びハロゲン を含有する固体の触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物及び(C)式(I)の有機 珪素化合物を含む触媒の存在下でオレフィンを重合することにより、高い立体規 則性及び広い分子量分布を有するといわれているオレフィンポリマーが記載され ている。 従って、高結晶化度、高曲げ弾性率及び高溶融流量を有するポリプロピレンを 製造することができる触媒系及び供与体に対する必要性がまだ存続している。55 %以上の結晶化度割合を有する164℃より高い温度で溶融する高結晶化度を有す るポリプロピレンが市販されることに対する必要性が存在する。それらのプラス チックは、自動車の構造部材、食品包装物における用途並びに高い曲げ弾性率及 び良好な耐熱性が求められる他の用途のために必要とされている。 成形適用において、より迅速な成形装置サイクル時間にすることができるよう に、100より高い高溶融流量を有する広範囲の溶融流量を有するポリマーに対す る必要性が存続する。ポリマーの分子量分布が広くなると、特に、高分子量末端 請求の範囲 1.(a)チタン、マグネシウム及び第一の電子供与体を含む触媒成分、 (b)有機金属助触媒並びに (c)構造: (式中、R1及びR2は同じか又は異なり、アルキル基、シクロアルキル基及び 、9以上の炭素原子を有する多核基から成る群から選ばれ、R1又はR2の少 なくとも1つが9以上の炭素原子を有する多核基であり、R1又はR2のいず れかがインデニル又はフルオレニルであり、他方のR1又はR2は置換された もしくは非置換の架橋された環式脂肪族基であるか又は10以上の炭素原子を 有する多核芳香族基であり、Ry及びRzは同じか又は異なり、Ry及びRzは 各々、1つ又は2つの炭素原子を有するアルキル基から選ばれ、好ましくは 、R1は10以上の炭素原子を有する多核芳香族基であり、Rx、Ry及びRzは 同じか又は異なり、R2、Ry及びRzは各々、1つ又は2つの炭素原子を有 するアルキル基から選ばれる) を有する1つ以上の有機シラン、好ましくはビス(ナフチル)ジメトキシシ ラン又はノルボルニルインデニルジメトキシシランの1つである有機シラン を含むオレフィン重合触媒系。 2.前記ポリマーが55%より高い結晶化度、5乃至10、好ましくは6乃至9の分 子量分布を有する、請求項1に記載のポリマー。 3.前記有機シランが、ビス(ナフチル)ジメトキシシラン又はビス(フルオレ ニル)ジメトキシシランの1つである、請求項1に記載のポリマー。 4.前記多核基が、ナフチル、アルキルナフチル類、フェニルナフチル、アント ラシル、フェナントリル、1-メチル-7-イソプロピルフェナントリル、ハロナ フチル類、ニトロナフチル類及びアミン置換ナフチル類並びにそれらの原子の 混合物から成る群から選ばれる、請求項1に記載のポリマー。 5.前記有機金属助触媒が、Al(CH3)3、Al(C25)3、Al(C37)、 Al(C493、Mg(CH32、Mg(C252、Mg(C25)(C49) 、Mg(C492、Zn(CH32、Zn(C252及びZn(C492 並びにそれらの混合物から成る群から選ばれるアルキル金属類から成る群から 選ばれるアルキル金属である、請求項7に記載のポリマー。 6.前記α-オレフィンが、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペ ンテン、ヘキセン、オクテン又はデセンの1つであり、好ましくはプロピレン である、請求項1乃至5のいずれか1請求項に記載ポリマー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クラウザー、ドナ・ジーン アメリカ合衆国、テキサス州 77521、ベ イタウン、カクタス・ドライブ 1104

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a) チタン、マグネシウム及び第一の電子供与体を含む触媒成分、 (b)有機金属助触媒並びに (c)構造: (式中、R1及びR2は同じか又は異なり、アルキル基、シクロアルキル基及び 、9以上の炭素原子を有する多核基から成る群から選ばれ、少なくとも1つ のR1又はR2が9以上の炭素原子を有する多核基であり、R1又はR2のいず れかがインデニル又はフルオレニルであり、他方のR1又はR2が置換された もしくは非置換の架橋された環式脂肪族基であるか又は10以上の炭素原子を 有する多核芳香族基であり、Ry及びRzは同じか又は異なり、Ry及びRzは 各々、1つ又は2つの炭素原子を有するアルキル基から選ばれ、好ましくは 、R1は10以上の炭素原子を有する多核芳香族基であり、R2、Ry及びRzは 同じか又は異なり、R2、Ry及びRzは各々、1つ又は2つの炭素原子を有 するアルキル基から選ばれる) を有する1つ以上の有機シラン、好ましくはビス(ナフチル)ジメトキシシ ラン又はノルボルニルインデニルジメトキシシランの1つである有機シラン を含むオレフィン重合触媒系。 2.前記多核基が、ナフチル、アルキルナフチル類、フェニルナフチル、アント ラシル、フェナントリル、1-メチル-7-イソプロピルフェナントリル、ハロナ フチル類、ニトロナフチル類及びアミン置換ナフチル類並びにそれらの混合物 から成る群から選ばれる、請求項1に記載の触媒系。 3.前記有機金属助触媒が、Al(CH3)3、Al(C253、Al(C373 、Al(C493、Mg(CH32、Mg(C25)2、Mg(C25)(C49) 、Mg(C492、Zn(CH32、Zn(C252及びZn(C492 及びそれらの混合物から成る群から選ばれるアルキル金属類から成る群から選 ば れるアルキル金属である、請求項1に記載の触媒系。 4.重合条件下で、1つ以上のα-オレフィンと、請求項1乃至3のいずれか1 請求項に記載の触媒を接触させることを含む、1つ以上のα-オレフィンを重 合する方法。 5.重合条件下で、エチレンと1つ以上のα-オレフィンを請求項1乃至3のい ずれか1請求項に記載の触媒系と接触させることを含む、エチレンと1つ以上の α-オレフィンを重合する方法。 6.重合条件下で、エチレンと請求項1乃至3のいずれか1請求項に記載の触媒 系を接触させることを含む、エチレンを重合する方法。 7.重合を水素の存在下で行う、請求項4乃至6のいずれか1請求項に記載の方 法。 8.前記重合をメタロセンの存在下で行うことを含む、請求項4乃至6のいずれ か1請求項に記載の方法。 9.式、(C711)(C97)Si(OCH32を有するノルボルニルインデ ニルジメトキシシラン。 10.(a)希釈剤中でインデンをメチルリチウムと反応させインデニルリチウムを 生成すること、 (b)溶媒中でインデニルリチウムをノルボルニルトリクロロシランと反応させ 、LiCl及びノルボルニルインデニルジクロロシランを生成すること、 (c)前記LiClをノルボルニルインデニルジクロロシランから分離すること 、 (d)第一の溶媒の存在下でノルボルニルインデニルジクロロシランをメチルア ルコール及びピリジンと反応させ、HCl・ピリジン複合体とノルボルニル インデニルジメトキシシランを生成すること、 (e)HCl・ピリジン複合体をノルボルニルインデニルジメトキシシランから 分離すること及び (f)前記ノルボルニルインデニルジメトキシシランを回収することを含む、 ノルボルニルインデニルジメトキシシランを製造する方法。 11.式、(C1072Si(OCH32を有するジナフチルジメトキシシラン。 12.a.ブロモナフタレンをマグネシウムと反応させ、マグネシウム塩、 C107MgBr・(CH3CH22O)x(式中、x≧0である)を生成 すること、 b.第一の溶媒の存在下で高温において、前記塩をSiCl4と反応させ、ビ ス(ナフチル)二塩化珪素を含有する熱溶液を生成すること、 c.その熱溶液を冷却し、前記ビス(ナフチル)二塩化珪素の少なくとも一部 を結晶化させること、 d.前記ビス(ナフチル)二塩化珪素から第一の溶媒を分離すること、 e.第二の溶媒の存在下でビス(ナフチル)二塩化珪素をピリジン及びメタノ ールと反応させ、ビス(ナフチル)ジメトキシシランを生成すること並びに f.前記ビス(ナフチル)ジメトキシシランを回収すること を含むビス(ナフチル)ジメトキシシランを製造する方法。 13.164℃より高い結晶化度溶融温度、55%より高い結晶化度割合及び6乃至1 0の分子量分布を有するプロピレンの真のポリマー。
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