JP2001508281A - 活性表面化学特性に基づく統合核酸ハイブリダイゼーション装置 - Google Patents

活性表面化学特性に基づく統合核酸ハイブリダイゼーション装置

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Abstract

(57)【要約】 オリゴヌクレオチドと固体基質で構成され、上記固体基質が中性あるいは負の静電界を持った担持面とハイブリダイゼーション面を有しているハイブリダイゼーション装置。図に示すようにハイブリダイゼーション面は上記オリゴヌクレオチドを上記固体基質に結合させるためにアクセスできる。オリゴヌクレオチド・プローブは上記固体基質に100オングストローム以下の距離で結合される。さらに、このハイブリダイゼーション装置を用いてDNAあるいはRNA標的配列内に単一塩基変化を起こさせる方法も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 活性表面化学特性に基づく統合核酸ハイブリダイゼーション装置 本発明は政府の援助を受けて行われたものである。政府は本発明に一定の権利 を有している。 発明の分野 本発明はDNAあるいはRNAとオリゴヌクレオチド・プローブとの間の強化 された、選択的な結合のための装置及び方法に関するものである。より具体的に は、本発明は核酸診断テストで使用するための装置に関連している。 発明の背景 提案されている発明に最も近いのは標的への結合のイオン特性を変えるために ペプチド核酸(PNA)などの修正基質を用いたDNAプローブの利用である。 これらは主に遺伝子に基づく治療剤として研究されており、配列検出法で使われ る基質表面では使われていない。いずれにせよ、原理はまったく異なっており、 大規模な組み合わせ法ですぐ使うことはできない。 核酸配列分析に対する現在のニーズはより効率的に情報を集められるようにす る新しい方法の急速な開発に拍車をかけている。特に、ほぼ並列な配列に基づく ハイブリダイゼーション検出装置(massively parallel,a rray−based hybridization detection d evices)が現在研究されてい る。この研究では、マイクロエレクトロニクス・エンジニアリング、ナノテクノ ロジー、光物理、及び情報処理の分野の新しい考え方が組み合わせられて、非常 に短い時間内で大量のデータの収集、同化を可能にしてくれる装置の開発がすす められている。最終的に、そうした装置の開発は、1)ゲノム分析、2)突然変 異検出、3)病原検出、4)RNA分析及び5)ヌクレオチド配列決定などを含 む種々の目的のためのデータの生成のために従来用いられている煩雑な分子生物 学的手順にとって代わる可能性がある。 新しい方法か、従来の方法かのいずれを問わず、上に述べたいずれかの目的の ためにハイブリダイゼーション・アッセイを用いることができる生化学的根拠は 、もちろん、1950年代初期にWatsonとCrickによって最初に解明 された核酸の相補的な性質にある。それ以来、相補的核酸ストランドの具体的な 水素結合パターンについての研究、情報の整理、そしてさらなる特徴付けが行わ れ、大量の情報がもたらされると同時に、医学と生物学のパラダイムに大きな影 響を及ぼしてきている。 十分な感度と選択性を有する核酸をハイブリダイズさせる能力は多数の物理化 学的考察に強く依存しており、かなり注目されている。特に重要なのは核酸の静 電気的性質と水素結合が二つの負電荷多重電解質間で起きるようにする基質上の ホスフェート基の負の電荷をスクリーニングするための大量の溶液陽イオンの必 要性である。電解質はイン・ビボでも重 要な役割を果しており、複製、遺伝子組換え、転写、クロマチン構造、パッキン グ及びリガンド結合などの細胞機能における重要な決定因子である。 最近まで、大量のハイブリダイゼーション分析がニトロセルロース、ナイロン 、あるいはその他の膜タイプ固体基質上で行われてきている。これらのタイプの 基質にマクロ分子を取り付ける方法は良くても半固有性のもので、微孔通路への 共有結合によらない取り込みが関与している。プローブ分子の他のタイプの固体 基質への共有結合によるつながりがハイブリダイゼーション連係結合定数を二桁 も強化する可能性のあることが最近実証されている。こうした理由、及び発展し つつあるハイブリダイゼーション検出装置との互換性の問題から、共有結合およ びその他の核酸表面不動態化の従来にはない手段がより普及しつつある。 固体表面でのポリマーの化学的相互作用についてはかなりのことが知られてい るが、溶液状態での物理的データと比較してそうした界面での生物学的相互作用 に関する情報は不足している。 先行技術においては、核酸のハイブリダイゼーションに影響を及ぼすパラメー タは従来溶液状態での実験、あるいは標的分子が非固有的に吸着あるいは封鎖さ れている膜タイプの基質上で行われた実験に基づいて特徴付けが行われてきてい る。本発明が行われるまでは、その上でプローブがハイブリダイゼーション反応 で固有につなげられる基質物質の積極的 な関与については考察が行われていなかった。さらに、本発明は大きな配列に基 づく方式を用いた最新の分子技術において有用である。これらの方式で、プロー ブ分子は装置と併用可能な基質に、多くはミニアチュア化形式で共有結合を用い て取り付けられる。従って、その上でハイブリダイゼーションを行うための『ス マートな』表面の開発は新しい検出装置の情報出力を増大させる上で極めて有益 である。 本発明は固体基質上での核酸ハイブリダイゼーションの固有性を向上させるた めの装置および方法を提供するものである。このことはDNA及びRNAに基づ くバイオセンサの感度および判別力とそれに関連するハイブリダイゼーション技 術の大幅な向上につながる。 発明の要約 本発明の目的はDNA内の標的エリアを検出するためのハイブリダイゼーショ ン装置である。 本発明のさらなる目的はRNA内の標的エリアを検出するためのハイブリダイ ゼーション装置である。 本発明のさらに別の目的はDNAあるいはRNA内の標的エリアを検出するた めの方法である。 従って、上記の課題の達成において、本発明のひとつの側面に従ってオリゴヌ クレオチド・プローブと固体基質で構成されるハイブリダイゼーション装置が提 供され、該固体基質は中性あるいは負の静電界をもつ基質表面とハイブリダイゼ ーション表面を有しており、該ハイブリダイゼーション表面 は該オリゴヌクレオチドを該固体基質に結合させるためにアクセス可能であり、 該オリゴヌクレオチド・プローブは該基質の上記ハイブリダイゼーション面に1 00オングストローム以下の距離で結合される。 ひとつの具体的な実施の形態で、このオリゴヌクレオチド・プローブは共有結 合あるいは速度の遅い可逆的な非共有結合でハイブリダイゼーション面に結合さ れる。 ひとつの具体的な実施の形態で、その距離は約50オングストローム以下であ る。好ましい実施の形態では、距離は約20オングストロームである。 具体的な実施の形態では、上記担持面は負の静電界を有している。これは負に 荷電された蛋白質膜の層、あるいは静電界での電荷をph5−8の範囲で切り換 える組成物を含むことができる。さらに、基質表面あるいはハイブリダイゼーシ ョン面はハイブリダイゼーション中は陽イオン性の傾向があり、洗浄中は陰イオ ン性の傾向が強い組成物で構成することができる。さらに、担持面あるいはハイ ブリダイゼーション表面は静電界がph5−6の陽イオン性あるいは中性で、p H7−8の範囲で負に電荷される組成物で構成することができる。 具体的な実施の形態で、ハイブリダイゼーション表面はストレプトアビジン、 不動態化誘導物、カルボキシル酸、ヒスチジン誘導物、くえん酸塩、およびPk 値が中性に近い他の基から選択される。さらに、ハイブリダイゼーション面はア ルギニン誘導物、サルミンA1、基質表面に結合されたサルミンA1−プローブ ・キメラ、アミノ酸、アミノ酸エステル、あるいはアミノ酸及び/又はアミノ酸 エステルの混合物であっても差し支えない。 ひとつの具体的な実施の形態で、ハイブリダイゼーションは二つ以上の異なっ た化合物によって構成されている。 ひとつの実施の形態で、基質表面はポリスチレンであり、ハイブリダイゼーシ ョン面はストレプトアビジンであり、オリゴヌクレオチド・プローブはビオチン を含むように修正されており、そしてオリゴヌクレオチド・プローブはそのビオ チンとストレプトアビジンとの非共有結合による相互作用でハイブリダイゼーシ ョン面に結合されている。 特種な実施の形態で、基質表面はポリビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン 、及びポリエステルで構成されるグループから選択され、ハイブリダイゼーショ ン面はその基質表面上に配置されたカルボキシル酸表面であり、オリゴヌクレオ チド・プローブはアミノ酸基を含むように修正されており、そして修正されたプ ローブは共有結合でハイブリダイゼーション面に結合されている。 ひとつの特種な実施の形態で、基質表面はガラスであり、オリゴヌクレオチド ・プローブとガラスがそのプローブを末端アミン修正へのエポキシシラン結合に よって基質表面に結合させることで基質表面−プローブ複合体を形成し、そして その基質表面−プローブ複合体が効果的なハイブリダイゼー ション面を形成する。 別の具体的な実施の形態はDNA又はRNAのストランドの標的エリアのひと つの塩基の相違を検出する方法を含んでおり、その方法はハイブリダイゼーショ ン装置を検出されるべきアリアを含んだDNA又はRNAと混合させるステップ と、その標的エリアがハイブリダイゼーション装置とハイブリダイズするように 十分な時間をかけるステップと、ハイブリダイズされないDNAあるいはRNA を取り除くためにハイブリダイゼーション・プローブとDNAあるいはRNA標 的エリアの環境を変えるステップと、そしてハイブリダイゼーション装置にハイ ブリダイズしたDNAあるいはRNAを検出するステップを含んでいる。 他の、さらなる目的、特徴、及び利点は開示の目的で行われる現段階で好まし い本発明の実施の形態についての以下の説明と添付図面から明らかになるであろ う。 図面の簡単な説明 図1は表面物理化学を利用した二重結合形成の調節を示す図である。 図2A、2B及び2Cはプローブ結合法を図式的に示す図である。 図3はK−ras12mer二重結合の表面状態のイオン強度依存性を示す図 である。 図4A及び4BはPh7.2又はPh5.2でのハイブリダイゼーションの解 離動力学で示したプロトタイプ的な『ス マートな』表面(ストレプトアビジン)の静電気的性質に対するPhの影響を示 している。 図5A及び5Bは解離動力学に対するPh及び陽イオンの影響を示している。 図6は二次構造アッセイを図式的に示したものである。 図7A及び7Bは低イオン強度でのヘアピン形成標的のハイブリダイゼーショ ンを示している。信号強度は光度計からの相対光単位(RLU)で示してある。 図8はプロタミン・モデルでの二重結合形成を図式的に示している。 図9はN+溶液(図9A)とプロタミン溶液(図9B)でのサルミンA1によ る選択性向上を比較して示す図である。 図10は19merオリゴヌクレオチドを用いての表面上でのハイブリダイゼ ーションの結果を示している。 図11A及び11Bはアミノ酸ハイブリダイゼーション表面を図式的に示す図 で、複数のアミノ酸を示している。 図12−17は固体基質上の種々のハイブリダイゼーション面を図式的に示す 図である。 これらの図は必ずしも実寸通りではない。本発明の一定の特徴をより明瞭、簡 潔に示すために、寸法を誇張したり、図式的に示している場合もある。 詳細な説明 本発明の範囲および精神を逸脱せずに、ここに開示されている発明に大して種 々の置き換えや修正が可能であることは 当業者には明らかであろう。ここで用いられている『オリゴヌクレオチド・プロ ーブ』という用語は4つ以上のデオキシリボ核酸あるいはリボヌクレオチドによ って構成された分子のことである。正確な長さは温度、そのプローブの供給源お よびその方法の利用法などオリゴヌクレオチド・プローブの最終的な機能や利用 法につながる多くのファクターに依存する。オリゴヌクレオチド・プローブは精 製された制限消化酵素内で自然に発生する場合もあるし、合成的につくることも できる。オリゴヌクレオチド・プロープは標的のDNAあるいはRNAストラン ドに対する結合を誘発する条件下に置かれるとDNAあるいはRNAに結合する ことができる。本発明による装置及び方法においては、オリゴヌクレオチド・プ ローブは通常長さが少なくとも10mer以上であり、10−30merの範囲 である。オリゴヌクレオチド・プローブの感度および特殊性は長さ、配列のユニ ークさ、および局所化された環境によって決められる。例えば10mer以下な どの短すぎるプローブはDNAあるいはRNAにおける非常に多様な配列との非 固有結合を示す場合があり、従ってそれほど役に立たない。 DNAあるいはRNAのストランドとほぼ相補的なプローブがそのDNA及び RNAの固有ストランドと結合することは知られている。従って、プローブが結 合するためには、そのプローブ配列はDNAあるいはRNAの正確な相補的配列 を反映している必要はないが、それが正確な配列をより正確 に反映していればしている程、より良く結合する。この正確な配列を持たなくて も結合する能力は、このプローブが『塩基誤対合』があるDNAやRNAと結合 することができるという事実を反映している。この『塩基誤対合』という用語は 、プローブが公知の配列と向き合った時に、異常なヌクレオチドの異常な結合対 が形成されるようなオリゴヌクレオチド内の変化を指している。二重ストランド 核酸の形成においては通常グアニン(G)とシトシン(C)が結合し、アデニン (A)とチミン(T)とが結合する。従って、塩基誤対合ペアリングでは標準的 な塩基対、A−T及びG−Cが見られない。例えば、G−G、C−C、A−A、 T−T、A−G、A−C、T−GあるいはT−Cなどの種々の塩基誤対合が起こ り得る。この誤対合と局所的な環境の結合の効率に対する影響が本発明において は誤対合検出のために用いられる。プローブとDNAあるいはRNAとの間に塩 基誤対合がある場合、プローブは最も厳しい条件下で塩基誤対合が最も少ないス トランドと優先的に結合する傾向がある。本発明の方法は塩基誤対合が最も少な い組み合わせがそのプローブと優先的に結合するように条件を変える方法を提供 する。 本発明で使われる場合、『固体基質』という用語は装置あるいはハイブリダイ ゼーション反応のための固体基盤を形成する素材を示す。それは基質表面とハイ ブリダイゼーション面によって構成されている。担持面はポリビニル、ポリスチ レン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他のプラスチッ ク、ガラス、SiO2、他のシラン類、金あるいは白金などを含む種々の材料か ら選択することができる。各固体基盤は担持面とハイブリダイゼーション面を有 している。ハイブリダイゼーション面は表1(実施例11)に示すもの、及び有 機酸、無機酸、有機塩基及び無機塩基などの他の材料など種々の素材から選択す ることができる。これにはアミノ酸、ペプチド、及びその他の短いポリマーも含 まれる。アミノ酸が用いられる場合、好ましい実施の形態ではメチル・エステル が用いられるが、それは市販されており、形成反応にによって変性されないから である。 ハイブリダイゼーション面は同時に『有効ハイブリダイゼーション面』でもあ り得る。例えば、プローブはそれが固体基質に結合された場合に、それはその固 体基質の表面上に局所化された陽性、中性、あるいは陰性の環境をつくるのに十 分な電荷をもつことができる。この局所化された環境はハイブリダイゼーション 表面をつくり出す。基質表面は本発明に必要な陽性、中性、あるいは陰性電荷密 度を提供する。 ハイブリダイゼーション面は単一の化合物でつくることもできるし、複数の異 なった化合物の組み合わせでつくることもできる。当業者は上記の組み合わせ方 法の教示に基づいて、不必要な実験を行わなくても、任意のプローブがDNAあ るいはRNA標的サイトに結合し、そして/あるいはそれらを見分けるのに最も 効率的な化合物、あるいは複数の化合物を判定することは容易に行えるであろう 。 表面上で行われるハイブリダイゼーションの物理的な結果はその結合反応の一 部としてハイブリダイゼーション表面自体を含む場合がある。これは図1に示さ れている。この図の重要な側面はその表面の遊離反応基が使えることである。こ れらの遊離反応基はハイブリダイゼーション面へのプローブ結合後に二次的に修 正することができる。この二次的修正はそれらプローブを結合させるために用い られる同じ単純な結合化学性を用いて様々な単量体あるいはオリゴマー性分子を 用いて行うことができる。そうした分子の実例にはすべての一次及び修正アミノ 酸、オリゴペプチド、多糖類、脂質、及び数万の他の小さな有機分子を含んでい る。ハイブリダイゼーション表面はその表面上のこれら分子の唯ひとつ、あるい はこれらの分子の何らかの組み合わせを含む場合がある。従って、少なくともひ とつの分子は表面電荷及びハイブリダイゼーション表面の水分子結合(加湿)を 変えるために用いることができる。 当業者はもちろん、そうしたハイブリダイゼーション速度あるいは固有性の向 上に関して有益である可能性のある様々な表面修正を評価する能力は高スループ ット方法が使えるかどうかに依存していることを理解している。この高スループ ットのためのひとつの効果的な方法では微量滴定プレート・ウェルの表面上に自 動制御的に配置されたプローブ・アレイが用いられる。この技術を用いて、96 ウェル・プレートの各微量滴定ウェルに標的の特殊性に適合したプローブと適合 していないプローブの望ましい組み合わせを示すプローブ・アレイが入れられる 。さらに、各ウェルは一定の変種あるいは表面修正を含んだり、あるいは異なっ た大量の溶液成分で処理されたりする場合もある。従って、各ウェルが16個の プローブを含む96ウェル微量滴定プレートは16x96=1,536の個別ハ イブリダイゼーション・データ・ポイントを生み出すことになる。 本発明のひとつの実施の形態はDNAあるいはRNA配列を検出するためのハ イブリダイゼーション・アッセイの選択性と感度を向上させるための表面物理化 学特性を改良するハイブリダイゼーション装置である。このハイブリダイゼーシ ョン装置は固体基質とオリゴヌクレオチド・プローブで構成されており、上記固 体基質は中性あるいは陰性電荷密度を有するハイブリダイゼーション表面を含ん でおり、該ハイブリダイゼーション面を含んでおり、該ハイブリダイゼーション 表面は共有結合あるいは速度の遅い、非共有結合でオリゴヌクレオチド・プロー ブに結合するためにアクセス可能であり、該オリゴヌクレオチド・プローブは約 100オングストローム以下の距離でそのハイブリダイゼーション面に結合され る。 当業者であれば、この距離が正確な測定距離でないことはすぐ分かるであろう 。この表面効果の強度は表面からの距離が増大するにつれて低下する。その距離 が100オングストローム程度である場合、表面効果はバルク溶液効果に関して は無視できる程度になり始める。この距離は標的DNAあるいはRNAと基質表 面及びハイブリダイゼーション面の間の物理的あるいは静電気的相互作用が行わ れるように選定される。この距離は結合均衡に影響を及ぼす。物理的あるいは静 電気的相互作用とは、例えば二重結合と(1)表面電界、あるいは(II)表面 近くの局所陽イオン濃度との間の相互作用などを含む。 具体的な実施の形態で、プローブはハイブリダイゼーション表面から50オン グストローム以下の距離で結合され、好ましい実施の形態においてはその結合距 離は約20オングストロームである。 他の具体的な実施の形態においては、基質表面はその固体基質上に薄い、負に 帯電した蛋白質フィルウを重ねることによって負に帯電させることができる。 ひとつの具体的な実施の形態において、この固体基質はポリスチレンであり、 ハイブリダイゼーション面はストレプトアビジンであり、オリゴヌクレオチド・ プローブはビオチンを含むように修正されており、修正プローブはビオチンとス トレプトアビジンとの間の非共有結合相互作用によりハイブリダイゼーション面 に結合される。 他の具体的な実施の形態において、固体基質はポリビニル、ポリスチレン、ポ リプロピレン、あるいはポリエステルであり、ハイブリダイゼーション面はその 固体基質上に置かれた薄いカルボキシル酸表面であり、そしてオリゴヌクレオチ ド・プローブはアミノ酸を含むように修正されており、修正されたプローブは共 有結合でハイブリダイゼーション表面に結合される。 別の具体的な実施の形態で、オリゴヌクレオチド・プローブは末端アミノ修正 部へのエポキシシラン結合によって」ガラス固体基質に結合される。この結合さ れた固体基質/プローブは、そのプローブはそのプローブ/固体基質局所化エリ アで負に帯電された環境をつくりだすのに十分な程度に負に帯電されているので 、有効なハイブリダイゼーション表面をつくり出す。 別の具体的な実施の形態で、ハイブリダイゼーション表面は静電電荷をph5 −8の範囲で切り換える組成物を有している。 ひとつの具体的な実施の形態で、このハイブリダイゼーション装置は電界が負 電荷で保持されるハイブリダイゼーション表面を有している。これにより電界に よって誘発される誤対合結合の不安定化が可能になる。 別の実施の形態において、ハイブリダイゼーション表面はハイブリダイゼーシ ョン中、表面静電界がより陽イオン性を持ち、核酸アトラクタとしての役割を果 すが、洗浄中は誤対合結合の電界に誘発された不安定さがつくられるように、洗 浄中はより陰イオン性が強くなるような組成を有している。 本発明のひとつの実施の形態は、切換え可能な静電特性、つまりハイブリダイ ゼーション中は核酸標的を表面に引きつ けられるように表面が陽イオン性か、あるいはPh5−6のけ囲の中性であるが 、洗浄中は標的分子と表面との間の選択的な静電相互作用を行わせるようにPh 7−8の範囲で負に帯電されるように、薄膜化学特性の利用である。 切換え効果のひとつの具体的な実施の形態において、ハイブリダイゼーション 面の組成はストレプトアビジン、イミダゾール誘導体、カリボキシル酸、及びそ の他のPK値がほぼ中性領域の基によって構成されるグループから選択される。 これにはヒスチジン誘導体およびくえん酸が含まれる場合もある。なお、個々の カルボキシル酸あるいはイミダゾールは中性に近いPk値を持たない場合もある が、種々の化合物の組み合わせを用いれば、Pk値が実質的に中性的になる。別 の実施の形態において、ハイブリダイゼーション面はアルギニン誘導体である。 さらに、当業者であればハイブリダイゼーション面はアミノ酸、アミノ酸エステ ル、あるいはそれらの混合物を含む場合もあるであろう。 ひとつの具体的な実施の形態は基質表面に結合されたサルミンA1−プローブ ・キメラで構成されたハイブリダイゼーション面を含む。 別の特種な実施の形態はサルミンA1及び/又はサルミンA1−プローブ・キ メラで構成されるハイブリダイゼーション面を含んでいる。このハイブリダイゼ ーション表面は外因性塩イオンの不在下で表面に対する標的の高選択性結合をつ くりだすように選択される。 別の実施の形態で、DNAあるいはRNAのストランドの標的領域におけるひ とつの塩基の違いを検出する方法を含んでおり、この方法は本発明によるハイブ リダイゼーション装置のいずれかを検出されるべき標的エリアを含むDNAある いはRNAと混合するステップと、ハイブリダイゼーション面上のプローブが上 記DNAあるいはRNAの標的エリアにハイブリダイズするように十分に時間を かけるステップと、ハイブリダイズされたプローブ/DNAあるいはRNAの環 境を変えるステップと、そして変性後に残っているプローブ/DNAあるいはR NAを検出するステップとで構成されている。環境を変えるためには種々の方法 を用いることができるが、ひとつの一般的な方法は結合したプローブ/DNAあ るいはRNAを変化を引き起こす特性を有する溶液で洗浄する方法である。例え ば、これにはPhの変化、イオン性変化、及びその他の条件を含んでいる。 別の実施の形態はハイブリダイゼーション及び洗浄中の表面電荷の正確なバラ ンス及び/又は電荷切換えを行うための方法及び装置である。ひとつの特種な実 施の形態において、これはハイブリダイゼーション面としてのアミノ酸誘導物の 使用を含んでいる。 二次元表面に共有結合で結合されたオリゴヌクレオチド・プローブを用いた核 酸ハイブリダイゼーション分析において、ワトソン−クリック・タイプ二重結合 形成の速度と特殊性はその表面自体(例えば、局所化された環境)によって起 こされる。この効果は種々の、下側にある基質材料の微妙な、単一塩基標的−プ ローブの誤対合という熱力学的結果を減らすために利用することが可能であろう 。本発明は二重結合形成を強化するためのこの表面効果を調節する能力を提供し てくれる。 分子生物学の技術はデータ獲得の速度とスループットを増大させるための高度 のマイクロエレクトロニクス検出方法を用いた高度に平行なアレイに基づくシス テムに益々適合化が図られているので、反応を制御できることが益々重要になっ てきている。いずれのアレイに基づくハイブリダイゼーション方式においても情 報出力が有意になるためには、プローブ−標的二重結合の熱力学的安定性に影響 を及ぼすすべてのパラメータを詳細に理解することが必要である。これには固体 −液体相間遷移での、あるいはその近くでの相補的核酸の変えられた反応性も含 んでいる。上に述べた境界条件を考慮に入れた場合だけ、対合した二重結合を、 比較的安定した、しかし誤対合した標的−プローブ対合からの識別を容易に行う ことができるであろう。 本発明は固体基質物質の合理的な利用、及び表面が予測可能で有益な形でハイ ブリダイゼーション・プロセスに積極的に関与するようにその物質を化学的に変 性させることに関連している。この発明は以下のことを範囲として含んでいる。 1.表面での二重結合形成のイオン依存性(つまり、局所化環境)はバルク溶 液のそれとはかなり異なっており、低陽 イオン濃度で誤対合二重結合に対して選択的に不安定化する。 2.全体的な表面物理現象とは無関係に、表面の化学的性質はその静電電荷の 性質、疎水性、単位面積あたりのプローブ分子の密度、つなぎ鎖長、及びその他 の特性(例えば,Ph及び大量陽イオン濃度)において異なった表面を提供する ように簡単に修正することができる。さらに、その表面はバルク溶液パラメータ を変えることで物理的な現れを『調節可能』にするように化学的に修正すること ができる。 3.ハイブリダイゼーション速度の向上及び特殊性に関して、表面を望ましい 物理的性質をもつように化学的に修正する能力は組み合わせ方式で実施すること ができる。当業者は本明細書の説明から、このスクリーニング方法で種々のハイ ブリダイゼーション表面の検出が最も短い時間内にできることを可能にしてくれ ることを理解するであろう。ひとつの特殊な実例で、アミノ酸のメチル・エステ ルを用いて種々のアミノ酸の利用がテストされる。これらのエチル・エステルは 市販されているので、これらの化合物の好ましい効果を組み合わせ法で容易に開 発することができる。 本発明の利点のひとつは、低大量イオン濃度で標的のDNAあるいはRNAに 対するプローブのハイブリダイゼーションのために用いることができる装置及び 方法が提供されることである。固体基質上への陽イオンの表面負荷はハイブリダ イゼーション面をつくり出して、表面近くに高い局所的陽イオン濃度をもたらす ので、この方法は効果的である。この局 所的高陽イオン密度は標的フォールディング(folding)及び副作用を防 止するために用いることができる。従って、本発明は基質とハイブリダイゼーシ ョン表面が相互作用して、プローブの標的DNA配列への結合をより行いやすく するように高局所陽イオン密度を形成する装置を想定している。 本発明のひとつの具体的な利点は、固体基質の表面上につくられる静電界を用 いて、標的内の誤対合、プローブ、及び表面の静電界間の相互作用による二重結 合の選択性を強化することができる。 本発明の別の利点は、切換え可能な表面電界がつくられることである。この表 面電荷を切り換える能力はハイブリダイゼーション段階中はDNAあるいはRN Aを引きつけ、洗浄中には局所静電界が変化するように変えることができるが、 誤対合とは選択的に相互作用できず、誤対合標的配列間の優先的結合や解離を行 わせるようにする局所イオン静電界を有する表面を可能にしてくれる。この手順 では、プローブとの誤対合が最も少ない標的配列がそのプローブと優先的に結合 する。 本発明の別の利点は単独か、あるいは共有結合プローブ複合体の一部としての いずれかで用いられるサルミンA1及びその誘導体がハイブリダイゼーション・ アッセイにおける外因性陽イオンの必要性をなくしてくれることである。 本発明の別の重要な側面は、組み合わせ方法を用いること で、本発明の装置あるいは方法を微調整することができることである。表面はハ イブリダイゼーション中は陽イオンを引きつける役割を果し、洗浄中は負に帯電 した判別素子の役割を果すことができる。本発明のひとつの側面は表面化学特性 としてアミノ酸誘導体を用いる組み合わせ表面化学特性を用いる方法である。な お、ハイブリダイゼーション表面のための複数の化合物を発生させる上記表面化 学特性はアミノ酸誘導体を用いる場合に特に魅力的である。 ひとつの具体的な実施の形態において、アミン化されたポリスチレンが固体基 質上のこはく酸の薄い層としてコーティングされる。こはく酸無水物との反応に よって、プローブはアミン修正プローブとカルボキシル化表面との間のアミド結 合形成によってこの表面に結合される。残りの(未使用の)カルボキシレートは そのプローブを取り付けるのに用いられるのと同じカルボキシル酸結合を用いて アミノ酸のメチル・エステルによって修正される。修正アミノ酸は表面化学構成 物(つまり、炭水化物、アミノ酸1、アミノ酸2など)のあらゆる可能なモル比 を有する表面をつくりだすために対で付加される。それらは市販されているので 、アミノ酸のO−メチル・エステルがこの原理を実証する一例として選ばれた。 標準的なアミノ酸は望ましい表面物理的化学特性を得るために変えることができ る。種々のアミノ酸及びその特性はこの技術分野の当業者によく知られている。 これらを用いることで、種々のハイブリダイゼーション装置の方法を開発するこ とができる。 さらに別の実施の形態はいろいろなハイブリダイゼーション装置をつくる方法 を含んでいる。種々のハイブリダイゼーション装置をつくるためのひとつの方法 は有効なハイブリダイゼーション表面を形成する基質表面−プローブ複合体を形 成するために、それぞれガラス質の基質表面と末端アミノ修正に対するエポキシ シラン結合によって基質表面に結合されたオリゴヌクレオチド・プローブを有す るハイブリダイゼーション装置を使用するステップを含んでいる。この方法は、 エポキシシラン基をアミノ酸、アミノ酸エステル、及びそれらの混合物で構成さ れたグループから選択される反応化合物で処理することによって、未反応エポキ シシラン基を対応する陽イオン性、中性、あるいは陰イオン性誘導物に転化する ステッブを含んでいる。 種々のハイブリダイゼーション装置を発生させる別の方法はそれぞれガラス質 の基質表面と、有効なハイブリダイゼーション表面を形成する基質表面−プロー ブ複合体を形成するために末端アミノ修正にエポキシシラン結合によって基質表 面に結合されたオリゴヌクレオチド・プローブを有するハイブリダイゼーション 装置を利用するステップを含んでいる。この方法では、未反応のエポキシシラン 基は、そのエポキシシラン基をアミノ基を含んだ化合物で構成される反応化合物 で処理することによって対応する陽イオン、中性、あるいは陰イオン性誘導物に 転化される。 種々のハイブリダイゼーション装置をつくるさらに別の方法はそれぞれ、ポリ ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、及びポリエステルで構成されるグルー プから選択される基質表面、その基質表面上に置かれたカルボキシル酸のハイブ リダイゼーション面、アミノ酸、アミノ酸エステル及びそれらの混合物によって 構成されるグループから選択される化合物を含むように修正されたオリゴヌクレ オチド・プローブを有するハイブリダイゼーション装置を用いるステップを含ん でいる。この修正されたオリゴヌクレオチド・プローブはそのプローブをハイブ リダイゼーション表面に共有結合で結合させるためにカルボキシル酸基と反応さ せる。 複数のハイブリダイゼーション表面を有する種々のハイブリダイゼーション面 は各ウェルを反応化合物によって別個に措置することによってガラス底微量滴定 プレートによって発生させられる。従って、各ウェルは、異なった反応化合物あ るいは反応化合物の混合物で処理された場合に、異なったハイブリダイゼーショ ン表面を提供することができる。 別の実施の形態は検出されるべき表面エリアを含んだDNAあるいはRNAを 混合するステップと、標的エリアがそのハイブリダイゼーション装置にハイブリ ダイズするのに十分な時間をかけるステップと、ハイブリダイズされないDNA あるいはRNAを除去するステップと、そしてハイブリダイゼーション表面にハ イブリダイズされたDNAあるいはRNAを検出するステップを含んだ種々のハ イブリダイゼーショ ン装置の活性を選別する方法を含んでいる。 別の実施の形態は、複数のオリゴヌクレオチド・プローブと、複数の固体基質 で構成され、該固体基質が中性あるいは陰性静電界を有する基質表面と、それぞ れ上記複数のオリゴヌクレオチド・プローブのひとつを該固体表面に結合させる ことができ、該オリゴヌクレオチド・プローブが約100オングストローム以下 の距離で固体基質のハイブリダイゼーション表面に結合されるハイブリダイゼー ション表面を有している複数の固体基質を含んでいる。ひとつの好ましい実施の 形態はプレート内の各ウェルが異なったハイブリダイゼーション装置である微量 滴定プレートを含んでいる。 以下の実施例は実例として与えられるものであって、いずれの意味でも本発明 の発明を限定することは意図していない。 実施例1 プローブ結合基質の化学的性質 図2は表面不動態化モデル化研究のために用いられた共有結合及び非共有結合 プローブの不動態化の方法を示している。図2Aはストレプトアビジンでコーテ ィングした微量滴定プレート・ウェルの使用法を示している。この手順では、ス トレプトアビジン単層ハイブリダイゼーション表面は蛋白質を希釈溶液をポリス チレン・ウェルに水性沈殿させることでつくられた。プローブはビオチンをそれ らプローブに取り付けることで修正された。修正されたプローブは非共有結合 ビオチン−ストレプトアビジン相互作用によってハイブリダイゼーション面に取 り付けられた。 図2Bはアミン化されたプラスチック面の利用を示している。この手順では、 ガス相プラズマ・アミン化の方法でポリスチレンがアミン化された。表面のアミ ンはこはく酸無水物との反応でカルボキシル酸に転化された。アミノ酸修正プロ ーブはEDCおよびHSSIを媒介とするアミド形成によってその表面に結合さ れた。 図2Cはエポキシシラン化されたSiO2面の利用を示している。この手順で エポキシシラン単層を蒸気沈殿の方法でSiO2に添加させた。このプローブは アミン修正プローブへの二次的アミン形成によってその単層に結合された。 実施例2 表面近くでの二重結合形成のイオン強度依存性 実施例1で述べた修正された表面の近くでのDNA−DNAあるいはRNA− DNAハイブリッドのイオン強度依存性は溶液状態での熱力学的特性と比べて大 幅に減少する。溶液状態での対イオン縮合理論に基づく実験と溶液状態での実験 の両方が行われた。その結果は、公知のデータから予想されるように、溶液にお ける解合定数(Ka)のログが広範囲にわたるイオン強度のログとともに直線的 に変化することを示している。それに対して、表面近くに形成された二重結合に ついては、イオン強度依存性は広い範囲にわたって均一で、また解合定数は低M mNa+濃度における誤対合の固有な方法においては低下する。このことは図3 に示されている。 図3はK−ras発癌遺伝子コドン12と13からできたいくつかの可能な対 合と誤対合プローブ−標的ペアリングを表わしている。図3から次のことが明ら かとなる: 1.二重結合形成の陽イオン依存性はNa+高濃度の範囲(約1M−100M m)では非常に低く、100と10MnNa+の範囲では誤対合の程度に一致す るように結合するKa値を下げ始める。 2.塩基誤対合ペアリングのランク順位は公知の熱力学的安定性に一致してい る(例えば、完全対合>G−A型誤対合>その他の非G型シングルベース誤対合 >ダブルベース誤対合)。テストされた最も低いイオン強度(約10Mm)にお いては,完全な対合ペアのKa値は顕著には減少せず、また他の二重結合で結合 された表面よりも10−50倍は高い。一般的に容認された理論ではこの長さで の二重結合はこれら低Na+濃度では不安定でしかも解離するものだと予測され ているので、本発明で発見された優れた特殊性の結果は極めて驚嘆すべきもので ある。 図3で見られる効果はその他の多数の表面二重結合ペアリングによって示され ている。例えば、エポキシレンでコーティングしたガラスやSiO2、アミン化 されたポリスチレンのカルボキシアミド誘導体、アミン化されたポリプロピレン のカルボキシアミド誘導体、プラスチックのその他のカルボキシル酸誘導体、ア ミン化されたプラスチックのハロゲン酢酸誘導物、修正アガロースのようなプラ スチックでコーティングされ中性または負に荷電されたポリマー、有機チオール でコーティングした白金、金あるいはその他の金属、有機酸でコーティングした 金、白金あるいはその他の金属、あるいは、ストレプトアビジンまたは中性アビ ジンでコーティングしたプラスチック、ガラスあるいは金属である。正確なメカ ニズムはわかっていないが、このシステムの次のような特徴が理論的また実験的 知見と一致している。 1.負に荷電されたプローブ分子同士が結合した後で固有に負に電荷され、あ るいはそのようになった表面自体は、表面近くの効果的なモル濃度がバルク溶液 のそれよりもずっと高くなるようにNa+イオンを配位結合する。この現象は核 酸表面ハイブリダイゼーションについては今迄知られていなかったものである。 2.バルク溶液の陽イオン濃度を低下させる際に、陽イオンのスクリーニング によるロスが公知のDebye−Huckelパラメータに合った距離を拡大す る静電力となるので、表面近くに負の電界が現れる。二重結合のペアリングで大 きな効果が見られた低イオン強度においては、予測される電界は拡がり、標的− プローブ対を有する領域を含むようになる。したがって、電界自体は誤対合の二 重結合を拒絶する補足的な静電力を補充しつづけ、それによって図1で見たよう により強い特殊性へと導かれていくことになる。この現象は核酸表面ハイブリダ イゼーションについては今迄知られていなかったものである。 3.これらの観察された平衡値は正常及び逆速度定数の両方に依存しているの で、表面での結合標的の平均居住時間は溶液中でのその時間よりも長い。物理的 現実性の問題として、ひとつの標的が他のプローブと遭遇しないで拡散する可能 な次元数は本質的には1つ(それ以上)に限定されることはほぼ間違いない。し かも、表面で不動態化したプローブは検出が可能になるまで拡散することはない 。したがって、上記1と2で述べた平衡効果は原則的には、表面結合標的の共鳴 時間(例えば、オフ・レート)を通して明らかにされる。 実施例3 電界効果は『チューン可能』な表面(ストレプトアビジン )近くに現れる 表面の境界近くにおける二重結合形成に関する電荷の根底にある効果を示すた めに、ストレプトアビジン修正ポリスチレンが用いられ、オリゴヌクレオチド・ プローブが固体基質のハイブリダイゼーション表面に結合された。ビオチン化さ れたオリゴヌクレオチド・プローブの結合が非常に強く(Kd約10-16M)、ま た、これらの表面のパラクリスタリンの性質により、プローブは50オングスト ロームの間隔で正確に位置している(ストレプトアビジン上のビオチン結合サイ トの物理的結合間隔)。より重要なことは、ストレプトアビジン蛋白質は約5. 5のPk値を持っており、それにより、ハイブリダイゼーション・バッファ溶液 のPhのわずかな変化によって調整され得るイオン化が可能な表面を生じさせる 。したがって、中性Phで表面は負に電荷され、そのPhが下がるにつれて、ス トレプトアビジンの電荷はより中性に近づき、そして正になる。なお、溶液のP hが5〜9の範囲では二重結合形成には何の影響も与えない。 Phの機能としての平衡値と解離動力学特性が検討された。プローブ−標的二 重結合数の解合レートが測定され、拡散制限プロセスについての予測のように、 それらのレートが大変似ていることがわかった。 図4A、4B、5A、5BはPhを中性からストレプトアビジンのPk値へ近 づけるように変化させることによって対合あるいは誤対合の二重結合の解離動力 学特性への劇的な影 響を示している。事実、どのようなイオン強度においても低いPhでは測定可能 な解離は全く存在しない。それに対し、中性のPhでは、解離は誤対合の一定方 法において発生し、イオン強度の条件に対する感度を持っている。注目すべきは 、特定二重結合形成が、表面が陽イオンに対して中性である蒸留水中のストレプ トアビジン上に低いPhで起こる可能性があることが見いだされたことにある。 この結果が予測に反しているを当業者は容易に認めているが、それは溶液中に少 量の塩が含まれるという上記の条件では、通常、二重結合形成は起こることがな いからである。 実施例4 標的の二次的構造の影響を打ち消す手段としての低イオン強度における表面の ハイブリダイゼーション 極めて低いイオンのバッファ条件において期待以上の高い結合と選択性を達成 したことに加えて、大きい標的分子(分子内で起きる塩基ペアリング)自体がイ オン強度依存性を示すが、二次的構造の影響は、低バルク陽イオン濃度で修正さ れた表面上でのハイブリダイゼーションによって克服できる。 この可能性に取り組むために、各端部(ヘアピンを形成)上で自己補完的であ る合成標的は、その標的がそれ自体を重ねればプローブ結合サイトが覆い隠され るように設計されていた。これは図6に図式的に示されている。 このアッセイから得た結果は図7A、7Bに示されてい る。図7Aからわかるように、より高いイオン強度でよりも、より低いイオン強 度(0−5MmN+)において標的の結合が2〜3倍増加している。しかも、そ の結合は通常の解離動力学特性を示しており、この動力学特性はは得られた信号 が標的の非固有の吸収によるものではないことを表わしている。図7Bもまた誤 対合プローブに関して、平衡であるときでさえ極めて特殊性を持っていることを 示している。これらのデータは、表面効果が溶液中で人為的構築物(artif acts)を小さくするという条件下で標的結合を可能にすることを立証してい る。 実施例5 表面のヒスチジン修正 その他の修正についてはアミノ酸ヒスチジンによって表わされている。ヒスチ ジンが興味深いところはそのPk値が約6.7であることである。約8のPh値 では、その側鎖の電荷は中性である。しかしながら、Ph6.0では、その側鎖 電荷は陽イオンであり、形式正電荷と想定される。そこで、負に荷電された表面 が6.5以下のPhでヒスチジンやメチル・エステルによって修正されると、そ の表面は正に荷電され、核酸標的の全体的なアトラクタとなる。もしも洗浄中に そのPhが8に上がったら、その表面はより負に傾き、非固有結合の標的を静電 的にはね返す。このようにして、その表面は洗浄中のハイブリダイゼーション・ レートや選別を高めるものとして作用する。前述したように、このことはすでに 上述した特徴に加えてさらに興味深い特徴を持つ電位を有する表面の一例にすぎ ない。これは本発明において有用である切り換え可能な静電的表面の優れた例で ある。 実施例6 プロタミン結合 対合:誤対合の塩基ペアリングの安定性に対するプロタミ結合の影響にアクセ スするためにサルミンA1を用いた。 比較のために結合を強化するアルミンA1の能力を31aaペチド・サルミ ンA1またはN+の濃度を高める状態で、25℃で13bpテスト二重結合を形 成するための解合定数の測定により測定した。対合と誤対合の二重結合に対する 結合親和力が測定された。 水溶液中のサルミンA1により可能となる塩基ペアリングの選択性が測定され た。これは競合方法によって行われた。簡単に言えば、ビオチンが修正された核 酸プローブがビオチン−ストレプトアビジンの連結によって微量滴定ウェルの表 面にリンクされる。最大96の異なるプローブをBioMekロボットを用いる この方法で、同時にリンクすることが可能である。この96ウェル・コンプティ ション・アッセイは1ナノモルのサルミンA1を消費するだけである。したがっ て、それほど多くの材料を多重アッセイのために必要としない。50uLの相補 的標的は5X10-10Mの溶液に加えられ、それによって、表面への結合に際し 、化学発光(AP/Lumiphos 530)によって検出されるときには正 確な表面結合データが生成された。 溶液状態での結合平衡は標的溶液(ビオチンなし)にプローブあるいは塩基配 列変更によるプローブ同族列を加えることによって得られた。溶液中の二重結合 形成は自由標的を消耗し、それによって平衡状態の表面に結合する標的の量を減 少させる。溶液状態でのプローブ滴定を行いながら表面結合を観察することによ って、正確な結合等温式が得られ、二重結合形成のための解合定数が与えられる 。 9、11、13、19bp二重結合対の大きなライブラリが合成され、上記の 微小滴定フォーマットで分析された。サルミンA1の分析に関しては、13bp アッセイ・セットが採用された。このセットは以下に述べる32二重結合対のセ ットに照準があてられた。このセットによってATあるいはGC塩基対で側面を 接するすべての誤対合に対してサルミンA1の影響を観察することが可能になっ た。 13BPテキスト二重結合: 5’CTGGCGGAAATC−3’ AT・リッチ・フランク 3’GACCGCCTTTAG−5’ 5’CTGGGGAATATC−3’ GC・リッチ・フランク 3’GACCCCTTATAG−5’ ここでXはA、T、G、そしてCを表わし、YはA、T、G、あるいはCを表 わす。 図9Aでは、溶液状態での解合定数が13bp二重結合形成のためのNa+イ オン濃度の機能として示されている。この完全に対合した(PM)13mer二 重結合は、1.8から180Mmの範囲において10倍のNa+イオン濃度につ き解合定数が約30倍増加することを表わしており、これは公知の理論から予測 されたとおりである。 単一のCAあるいはGA誤対合を持つ二重結合は18Mm(固体バー)より高 いすべてのNa+濃度において、完全な対合を基準として50分の1に減少する 親和力を表わしている。 比較してみると、図9Bでは、サルミンA1が存在する溶液状態での二重結合 形成はNa+のものより約1000分の1のイオン濃度で飽和する。添加された サルミンA1は30ナノモルから1Mmの範囲にわたっている。誤対合二重結合 形成のための溶液状態での解合定数は、完全に対合した13bp二重結合のもの より少なくとも1000分の1の低さである。この選択性は充分高いので、誤対 合二重結合形成が10uMより低いサルミンA1濃度で実験的に検出される可能 性はない。 この結果は、サルミンA1がサブ・ミクロモル濃度の溶液で高親和性を持つダ ブル・ヘリックス形成を行うことを示唆し、また、この範囲で、二重結合形成の 選択性が、Na+が 二重結合形成に用いられるときに見られる数値を基準にして20〜50倍増加し たことを示唆している。 実施例7 アミノ酸配列変更のプロタミン結合への影響 プロタミン族の公知の数字は次のコンセンサス配列で表わされる: サルミンA1: Pro−Arg−Arg−Arg−Arg−Ser−Ser−Ser−Arg −Pro−Val−Arg−Arg−Arg−Ag−Arg−Pro−Arg− Val−Ser−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Gly−Gly− Art−Arg−Arg−Arg−COOH コンセンサス:[arg)n−bend]n−argn ここで、n=3−5,m=3−5,そしてbendは1−3アミノ酸配列で、 ポリペプチド配列(pro,gly−gly,etc.)において「よれ(ki nk)」を誘発する可能性がある。 この32aa配列のサルミンA1はこのコンセンサスに容易に含まれる。当業 者はサルミンA1の対称的な誘導体の使用は設計上の改良であると容易に容認す る。この対称的な誘導体はこの種では唯一の25−35aaアルギニン・リッチ ・ペプチドよりもブロック的にずっと低価格で合成することができる。 合成ペプチドは少量合成されるが、まず分子の状態で、よ れ(kink)、あるいは曲がり(bend)の性質を変化させ、そしてオリゴ −アルギニン・ドメインの範囲を変化させる。 第一世代ペプチド: [(arg)5−pro]5−arg5 23aa剛性ベンド [(arg)5−pro]4−arg5 29aa剛性ベンド [(arg)5−pro−gly]3−arg5 29aa半剛性ベンド [(arg)5−pro−gly]4−arg5 33aa半剛性ベンド [(arg)5−gly−gly]3−arg5 26aa弾性ベンド [(arg)5−gly−gly]4−arg5 33aa弾性ベンド 上記の最適ベンドの特定に続き、オリゴ−アルギニン・モチーフの長さを変化 させる: [(arg)3−bond]3−arg3 [(arg)4−bond]3−arg4 [(arg)5−bond]3−arg5 実施例8 活性表面薄膜の合理的な設計 二重結合形成が100Aの固体基質内での発生が制限された場合は、固体相核 酸ハイブリダイゼーションは表面効果によって影響される。しかし、本発明が行 われるまでは、核酸ハイブリダイゼーションにおける表面効果の役割に取り組ん だデータ、あるいはそのような表面効果がどのように利用されているかのデータ は発表されていない。 ポリスチレンがストレプトアビジンでコーティングされ得ることは知られてい る。ストレプトアビジンは50オングストローム離れた位置に配置されるビオチ ン結合サイトでパラクリスタリン単層を形成する。オリゴヌクレオチドは3’末 端においてビオチン基で容易に合成される。ストレプトアビジンでコーティング されたポリスチレンは、プローブが定量的核酸ハイブリダイゼーション分析のた めに空間的に正確に取り付けられる整然とした表面膜の研究用プロトタイプとし て用いられた。 溶液状態での核酸標的は3’端末でのdigoxigenin(D)で合成さ れたので、ストレプトアビジン膜の基質上にプローブ・オリゴマーによって形成 される二重結合はアンチ・digoxigenin・AP化学発光で観察された 。96ウエル微小滴定フォーマットが採用され、EGGロボット発光計でアッセ イされた。 19 BP PM 5’−−TGACTGGCGGAATATCTGT− 3’B プローブ D3’−ACTGACCGCCTTATAGACA− 5’ 標的 CA 5’−−TGACTGGCGGAACATCTGT− 3’B プローブ D3’−ACTGACCGCCTTATAGACA− 5’ 標的 GA 5’−−TGACTGGCGGAAGATCTGT− 3’B プローブ D3’−ACTGACCGCCTTATAGACA− 5’ 標的 GT 5’−−TGACTGGCGGAAGATCTGT− 3’B プローブ D3’−ACTGACCGCCTTTTAGACA− 5’ 標的 B=ビオチン、 D=DIGOXIGENIN 図10はハイブリダイゼーションと洗浄中に用いられる結合標的対Na+イオ ン濃度による化学発光信号を表わしている。サンプルは結合平衡に達するのに充 分な25℃、Ph7.2で12時間ハイブリダイズされたものである。標的濃度 は5x10-10M(ストランド)で一定に保たれていた。プローブ密度は、有効 なビオチン結合サイト(中心で50オングストロームにつき約1プローブ)の飽 和を構成する1mm2につき4x10-10の分子で固定されている。 完全に対合した19mer二重結合(トップ・カーブ)の標的により、20M mから200Mm以上の範囲ではN+イオンの依存性はほとんど、あるいは全く 見られなかった。この効果は、表面上における有効なプローブ・サイトの飽和に よるものではなく(1%以下のプローブはこのアッセイでは標的となっている) 、10−20bp範囲でのすべての二重結合に見られるものである。 さらに、これらの実験で得られた信号は、ダブルの誤対合による標的は背景上 に結合信号を生じさせないので、表面吸収のような僅かな影響に帰することはで きない。 したがって、このデータは、ストレプトアビジンでコーティングされ整然とし た表面上に形成された二重結合のイオン強度依存性が溶液中の二重らせん構造の 形成の依存性に比べてかなり相違していることを示唆している。バルクNa+濃 縮液を10Mmにまで減少させるに際して、標的結合が約3分の1に減少するこ とが検出され(図10)、10−20Mm範囲における結合過程の物理的な中断 を表わしている。ストレプトアビジンはPh7.2で負に荷電されるので、パラ クリスタリン・ストレプトアビジン表面膜は負の表面電位を作る必要がある。標 準Gouye−Debye理論では、この表面電位が10Mmで30オングスト ロームに近い1/eの長さで指数的関数的に消滅すると予測している。長さは表 面膜と結合二重結合との結合間隔に近いので、20Mm以下で検出されたNa+ イオンの非連続性は表面電界と結合ダブ ル・ヘリックスとの相互作用の直接的な結果である。 図10の下のカーブは19mer二重結合における単一のCA、GA、あるい はGTの誤対合を生じさせる標的の結合データに相当する。単一の各誤対合は、 25℃でこの大きさの二重結合についてダイゼーション分析をする標準Na+範 囲である、100Mm以上のNa+イオンの19mer二重結合の中で検出され ることは不可能である。 しかしながら、20Mmにおいて中断点以下にNa+イオン濃度を下げるに際 して、単塩基の各誤対合は、5倍の信号差へと高める19mer二重結合におい ては現在では検出は不可能である。この誤対合識別は、9−19merの範囲に おける二重結合に対して、20MnNa+以下にまでできるかぎり明確にさせる 。 実施例9 ストレプトアビジン結合 低イオン濃度で、表面静電界との相互作用は標的結合選択性の明確な源泉であ る。これはさらに、PK値が約5.5のストレプトアビジンを用いて実証された 。二重らせん構造の安定性はPh5−8の範囲の溶液ではPhに対する依存性を ほとんど示さないので、標的結合はストレプトアビジン薄膜がほぼ中性であるP h5.2と、ストレプトアビジンによる表面電位が大きく陰性であるPh7.2 で測定される。標的解離の動力学的特性は12bpのテスト二重結合と高度に定 量的な化学蛍光アッセイを用いてモニターされた。 この動力学的実験において、標的結合は50 Mm Na+、Ph7.2での 『ハイブリダイゼーション』フェーズ中に均衡状態に達するようにされた。解離 に関する動力学的特性を『洗浄』フェーズ中にPh7.2(図4A)か、あるい はPh5.0(図4B)のいずれかで緩衝液を5Mm Na+に変えて、180 分間活発に混合させながら観察した。 二重に誤対合した二重結合をつくりだす比較対象標的は、この動力学的アッセ イにおいては測定可能な信号を生み出さないので、従って、この熱力学的アッセ イにおけるすべての信号はオリゴヌクレオチド−オリゴヌクレオチド結合による ものである。 これらの動力学的特性において、ゼロ時間インターセプトは50Mn Na+ ,Ph7.2で得られる結合均衡の結果に対応している。19merデータ(図 10A及び10B)から分かるように、GC誤対合ではなく、CAがこの『高塩 』均衡状態での完全な対合から判別された。中性Ph(7.2)(図4A)では 、その速度が時間ゼロで検出された均衡値(RCA>RGA>RPM)にほぼ比例して いるかなりの解離動力学的特性が観察された。 実際的な観点からすると、このデータは二重結合形成の選択性が時間の経過と 共に増大し、180分間の『洗浄』後、対合標的vs誤対合標的の比率は均衡状 態の場合より10倍以上大きい。 より基本的には、このデータは、5Mm Na+イオン 濃度及びPh7.2で、表面上での二重構造の平均抵抗時間が単一塩基対誤対合 への依存性を増大した。 原理的に、この動力学的区別は二重らせん構造中の相互作用、あるいはそのら せん構造の表面電界との相互作用によるものであるかもしれない。これら二つの 可能性を分離するために、我々はNa+イオン濃度を5Mmに維持し、洗浄溶液 のPhを5.2に低下させて。動力学的的実験を繰り返した。ここで、スロレプ トアビジン表面はほぼ非帯電状態とし、二重結合の内部的安定性が影響を受けな いようにしておくべきである。 図4Bは表面に中性化が二重構造解離速度に大きな影響を有していることを示 している。これらの速度は中性化されたストレプトアビジン表面上での対合及び 誤対合二重結合に対して遅くなりすぎて測定できなかった。従って、この動力学 的特性データはストレプトアビジンでコーティングしたポリスプチン上でPh7 での短い二重結合形成の動力学に支配的影響を及ぼすのはその表面との静電性相 互作用であって、内部的二重結合の静電学的特性ではないことを示唆している。 このように、固体基質表面近くの静電界はハイブリダイゼーションにおける二 重らせん構造形成の親和性および選択性を決める上で積極的な役割を果す。当業 者は、この点に関してストレプトアビジンが唯一のモデルではないことは容易に 理解することができるであろう。 また、当業者はハイブリダイゼーション表面として種々の 組成物が有用であることについても理解できるであろう。いくつかの有用な組成 物の実例を表1及び図12−17に示す。 実施例10 活性表面薄膜の合理的な設計 ストレプトアビジンに加えて、同様に有益な物理的特徴を示す化学的により単 純な表面がつくられた。20milのポリスチレンは0.5x10-9モル/cm2 にアミン化されたプラスマである。これは耐久性のある高品質であり、市場で 大量に入手できる。 表1に示されているいくつかの表面化学特性についてテストを行った。すべて のデータはアミン修正オリゴヌクレオチド・プローブと高効率取り付けとの一貫 性を示している。 表1.アミン類の活性化 これらの表面化学構成物はオリゴヌクレオチドへのリンカー及びプラスチック 表面の表面特性を変えるための手段として用いられる。5x10-9M/cm2で 、プラスチック表面上の一次アミンは約7オングストローム相互に離れて配置さ れる。適切なリンカーに結合すると、表面近くに薄膜がもたらされる。これらの 結合のうちの1%だけが消費され、残りの99%の化学的性質が変えられないよ うにするためには、プローブ結合を調節する。 こうした手順で、陽イオン性、中性ズイッターイオン性、及び陰イオン性の3 種類の表面薄膜が得られる。添付表に示す基の公称Pk値は中性域からはずっと 離れている。しかしながら、予備的な結果では、そうした緊密にパックされた表 面薄膜の見かけのPkは単離されたリンカーのそれとは大きくずれているが、そ れは7オングストロームの距離では、帯電された基が特に低バルク・イオン強度 の場合デバイ(De bye)長以内に閉じ込められるという事実によるものと思われる。 このPkのずれはバルクPh変化のPh5−8領域でそれらの表面に結合する 標的の親和性及び動力学的特性に及ぼす影響を測定することで調べられる。この 効果は基本的なハイブリダイゼーション技術において重要性を持っている。 実施例11 アミノ酸組み合わせ方式 実施例10で、表10は固体基質上でのアミンの活性化を示している。化学構 成物2−6のいずれでも、アミノ酸結合表面をつくるために用いることができる 。図11A及び図11Bに示されているように、複数のアミノ酸をその表面に取 りつけることができる。この図で、Rn,mはその表面に取りつけられるいずれか のアミノ酸を示している。従って、表面はいくつかの表面化学特性をもつことが できる。プローブとして、第一アミノ酸、第二アミノ酸、未カルボキシル酸(表 1のケース、未修正リンカー化学構成物(表1のケース2−6)がある。 実施例12 オリゴヌクレオチド−ペプチド・キメラの開発 サルミンA1はそのC末端に一次アミノ酸と単一カルボキシレート基を含んで いない。従って、それは標準水性カルボキシイミド化学特性によって末端基に独 特に結合され、オリゴヌクレオチド上に合成されて、Pro−SAL−A1−C ONH−OLIGOとなる。 この種のキメラ化合物はセファデックスG100クロマトグラフィによって6 M GuHCl内で精製される。最終的複合体の特性はE5MSによって確認さ れる。そうしたキメラがSAL−A1プローブ標的複合体を形成する能力は競合 法を用いて溶液中で、あるいは固体基質上で評価される。固相結合分析のために は、プロタミンに共有結合させるために3’末端にビオチンを、そして5’末端 に一次アミンを持ったプローブを用いて、その接合体をビオチン結合によって表 面に結合させる。そうした接合体は他の陽イオンがない場合に選択的二重らせん −プロタミン三重らせん構造を形成する。 上記の実施例に示されている結果から、修正された『スマートな』表面は二重 構造の選択性に関して、そして溶液内での標的二次構造の効果を無効にすること で用いた場合にかなりの効果があることは明らかであろう。これらの結果は、マ イクロエレクトロニクスを利用した検出装置の開発に用いることができる(つま り、光学的に純粋で頑丈な)基質物質を用いて得られたものである。これらの基 質表面のいくつかの実例には石英、SiO2、ポリスチレン、ポリプロピレン、 及びポリエステルなどがある。 ストレプトアビジンPh『調節可能』表面は表面化学構成物質の既存のレパー トリーを用いて行うことができる多数の化学的修正のただひとつのものであった 。本発明は、種々の 表面を組み合わせ的な方式で化学的に修正する方法と、スクリーニングのための 高スループットを確実にするための手段を提供する。当業者は種々の好適な修正 が可能であることはすぐ分かるであろう。 当業者は、本発明がハイブリダイゼーションにおける選択性、感度、及び識別 力を向上させるために表面を修正するための教示を提供することを含めて、新し い利点を提供することは容易に理解するであろう。表面での、そして特にイオン 強度依存性に関連して、二重結合形成において重要な役割を果すことができるよ うに表面物理化学特性を修正することができる。結合反応への表面の関与が積極 的な化学的修正によって開発可能である。最後に、本発明の教示を活用すること で、組み合わせ的な手段でさらなる修正を短時間で開発することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 パウドリル,トーマス アメリカ合衆国 77380 テキサス,ザ ウッドランド,エヌ.ミルベンド,3015 (72)発明者 イベルソン,ボニー アメリカ合衆国 77380 テキサス,ザ ウッドランド,タングル ブラッシュ ド ライブ 10,エイピイテイ.702 (72)発明者 アキヤマ,ノブコ アメリカ合衆国 77030 テキサス,ヒュ ーストン,グリーンブライア 7777,エイ ピイテイ.1083 (72)発明者 シーアウ,デュ アメリカ合衆国 77054 テキサス,ヒュ ーストン,ケンブリッジ ストリート 7900,エイピイテイ.7−2ジィ (72)発明者 マリック,アルナブ アメリカ合衆国 77380 テキサス,ザ ウッドランド,バレイウッド ドライブ 315,エイピイテイ.702

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. オリゴヌクレオチド・プローブと; 固体基質;とで構成されたハイブリダイゼーション装置において、該固 体基質が中性あるいは負の静電界を有する担持面とハイブリダイゼーション面と 有し、該ハイブリダイゼーション面が該オリゴヌクレチド・プローブを該固体基 質に結合させるためにアクセス可能であり、該オリゴヌクレチドが該固体基質の ハイブリダイゼーション面に約100オングストローム以下の距離で結合される ハイブリダイゼーション装置。 2. 上記オリゴヌクレオチドが共有結合か、あるいはゆっくりした速度の可逆 、非共有結合でハイブリダイゼーション面に結合される請求項1のハイブリダイ ゼーション装置。 3. 上記距離が約50オングストローム以下である請求項1のハイブリダイゼ ーション装置。 4. 上記距離が約20オングストロームである請求項1のハイブリダイゼーシ ョン装置。 5. 上記担持面が負の静電界を有している請求項1のハイブリダイゼーション 装置。 6. 上記担持面が負に帯電した蛋白質薄膜を有する請求項5のハイブリダイゼ ーション装置。 7. 上記担持面がポリスチレンであり; 上記ハイブリダイゼーション面がストレプトアビジンであり; 上記オリゴヌクレオチド・プローブがビオチンを含むように修正され;そ して 上記オリゴヌクレオチド・プローブがビオチンのストレプトアビジンとの 非共有結合によってハイブリダイゼーション面に結合されている請求項1のハイ ブリダイゼーション装置。 8. 上記担持面がポリビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、及びポリエス テルによって構成されるグループから選択され; 上記ハイブリダイゼーション面が上記担持面上に置かれたカルボキシル酸 面であり、 上記オリゴヌクレオチド・プローブがアミノ基を含むように修正され;そ して 該修正されたプローブが共有結合で上記ハイブリダイゼーション面に結合 される請求項1のハイプリダイゼーション装置。 9. 上記担持面がガラスであり、上記オリゴヌクレオチド・プローブとガラス が、上記プローブを末端アミン修正にエポキシシラン結合させることによる担持 面−プローブ複合体を形成し、そして、該担持面−プローブ複合体が有効なハイ ブリダイゼーション面を形成する請求項1のハイブリダイゼーション装置。 10. 上記ハイブリダイゼーション面が上記静電界の電化をPh5−8の範 囲で切り換える請求項1の装置。 11. 上記静電界が維持されるか、あるいは負の電位である請求項1のハイ ブリダイゼーション装置。 12. 上記静電界がハイブリダイゼーション中はより陽イオン性であり、洗 浄中はより陰イオン性である請求項1のハイブリダイゼーション装置。 13. 上記静電界がPh5−6の範囲では陽イオン性あるいは中性であり、 Ph7−9の範囲では負に帯電される請求項1のハイブリダイゼーション装置。 14. 上記ハイブリダイゼーション面がストレプトアビジン、イミダゾル誘 導体、カルボキシル酸、ヒスチジン誘導体、くえん酸塩及びPk値がほぼ中性領 域の他の基によって 構成されるグループから選択される請求項1のハイブリダイゼーション装置。 15. 上記ハイブリダイゼーション面がアルギニン誘導物である請求項1の ハイブリダイゼーション装置。 16. 上記ハイブリダイゼーション面がサルミンA1である請求項1のハイ ブリダイゼーション装置。 17. 上記ハイブリダイゼーション面が上記担持面に結合されたサルミンA 1−プローブ・キメラである請求項1のハイブリダイゼーション面。 18. 上記ハイブリダイゼーション面がアミノ酸、アミノ酸エステル、ある いはそれらの混合物である請求項1のハイブリダイゼーション装置。 19. 上記ハイブリダイゼーション面が上記担持面に共有結合で結合された 2つ、あるいはそれ以上の異なった化合物によって構成されている請求項1のハ イブリダイゼーション装置。 20. ハイブリダイゼーション装置を検出されるべき標的エリアを含んでい るDNAと混合するステップと; 上記標的エリアが上記ハイブリダイゼーション装置にハイブリダイズ するためにゆっくり時間をかけるステップと; ハイブリダイズされないDNAを取り除くために上記ハイブリダイゼ ーション・プローブ及びDNA標的エリアの環境を変えるステップと;そして 上記ハイブリダイゼーション装置にハイブリダイズされたDNAを検 出するステップ、とで構成されたDNAのストランドの標的エリア内の単一塩基 の違いを検出する方法。 21. ハイブリダイゼーション装置を検出されるべき標的エリアを含んでい るRNAと混合するステップと; 上記標的エリアが上記ハイブリダイゼーション装置にハイブリダイズ するためにゆっくり時間をかけるステップと; ハイブリダイズされないRNAを取り除くために上記ハイブリダイゼ ーション・プローブ及びRNA標的エリアの環境を変えるステップと;そして 上記ハイブリダイゼーション装置にハイブリダイズされたDNAを検 出するステップ、とで構成されたRNAのストランドの標的エリア内の単一塩基 の違いを検出する方法。 22. 一連のハイブリダイゼーション装置を発生させる方法において、上記 一連のハイブリダイゼーション装置のそれぞれがガラス質の担持面と末端アミノ 修正に対するエポキシシラン結合で上記担持面に結合されたオリゴヌクレオチド ・プローブを有して担持面−プローブ複合体を形成しており、上記複合体が有効 なハイブリダイゼーション面を形成しており、未該エポキシシラン基をアミノ酸 、アミノ酸エステル、及びそれらの混合物で構成されたグループから選択される 反応化合物で処理して未反応エポキシシラン基を対応する陽イオン性、中性、あ るいは陰イオン性誘導物に転化するステップを含んでいる方法。 23. 複数のハイブリダイゼーション面が各ウェルを反応化合物でそれぞれ 別個に処理してガラス底微量滴定プレート内につくられる請求項22の方法。 24. 一連のハイブリダイゼーション装置をつくる方法において、該一連の ハイブリダイゼーション装置のそれぞれがガラス質の担持面と末端アミノ修正に 対するエポキシシラン結合によって上記担持面に結合されたオリゴヌクレオチド ・プローブを有して担持面−プローブ複合体を形成しており、該複合体が有効な ハイブリダイゼーション面を形成しており、該エポキシシラン基をアミノ含有化 合物で処理して未反応エポキシシラン基を対応する陽イオン性、中性、あるい は陰イオン性誘導物に転化するステップを含む方法。 25. 一連のハイブリダイゼーション装置をつくる方法において、該一連の ハイブリダイゼーション装置のそれぞれがポリビニル、ポリスチレン、ポリプロ ピレン、及びポリエステルで構成されるグループから選択される担持面と、上記 担持面上に置かれたカルボキシル酸のハイブリダイゼーション面と、アミノ酸、 アミノ酸エステル及びそれらの混合物で構成されるグループから選択される化合 物を含むように修正されたオリゴヌクレオチド・プローブを有しており、上記プ ローブを上記ハイブリダイゼーション面に共有結合で結合させるために上記カル ボキシル酸基を上記修正オリゴヌクレオチド・プローブと反応させるステップを 含む方法。 26. 上記一連のハイブリダイゼーション装置を検出されるべき標的エリア を含むDNAと混合するステップと, 上記標的エリアが上記一連のハイブリダイゼーションにハイブリダイ ズするように十分な時間をかけるステップと、 ハイブリダイズされないDNAを除去するステップと、そして 上記ハイブリダイゼーション面にハイブリダイズしたDNAを検出す るステップとで構成される方法。 27. 上記一連のハイブリダイゼーション装置を検出されるべき標的エリア を含むRNAと混合するステップと, 上記標的エリアが上記一連のハイブリダイゼーションにハイブリダイ ズするように十分な時間をかけるステップと、 ハイブリダイズされないRNAを除去するステップと、そして 上記ハイブリダイゼーション面にハイブリダイズしたRNAを検出す るステップとで構成される方法。 28. 複数のオリゴヌクレオチド・プローブと;そして 複数の固体基質で構成されている一連のハイブリダイゼーション装置 において、該固体基質が中性あるいは負の静電界を持つ担持面とハイブリダイゼ ーション面を有しており、各ハイブリダイゼーション面が上記オリゴヌクレオチ ド・プローブのひとつを該固体基盤に結合させるためにアクセスでき、該オリゴ ヌクレオチド・プローブが約100オングストローム以下の距離で上記固体基質 のハイブリダイゼーション面に結合される一連のハイブリダイゼーション装置。
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