JP2001507573A - 植物により生成された組換えコラーゲン及び由来タンパク質、その取得方法及び利用 - Google Patents

植物により生成された組換えコラーゲン及び由来タンパク質、その取得方法及び利用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一方では、哺乳類のコラーゲンの一つ又は複数の鎖、又は由来タンパク質をコードするcDNA、他方では、当該cDNAのコードするコラーゲンの鎖、又は由来タンパク質を植物細胞に生成されることに必要な要素、特に植物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びターミネーターを含む組換え核酸配列の、植物細胞、もしくはこれから取得した植物からコラーゲンの鎖、又は由来タンパク質を得ることを目的とした、この植物細胞を形質転換する為の利用、及びこの様に取得したタンパク質と形質転換された植物性物質及びそれらの利用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 植物により生成された組換えコラーゲン及び由来タンパク質、 その取得方法及び利用 本発明の目的は、植物による組換えコラーゲン、特にI型ホモ鎖状のコラーゲ ン[α1(I)3]及びその他ポリペプチド由来物、ならびにその利用にある。 従来の技術として遺伝子組換え動物の乳中のコラーゲン生成に関する特許WO96 3051が知られている。 コラーゲンは動物の細胞外繊維状タンパク質で、動物組織内に広く分布してい る(最近ではある種のキノコで認められた)。ある種の器官は多量のコラーゲン を含め:皮膚(真皮近辺)、腱、骨。実際上、顕著な特性を有する高分子で、そ の分子のある領域における三重らせん体特性と超分子集合の規則性とを同時に現 出している。コラーゲンは細胞外基質の組織化に役割を果たし、「型(タイプ) 」と呼ばれ(現在のところIからXIXまでの)ローマ数字で分類される20個の異な る分子を含む。三重らせん体特性の領域は3つのペプチド、即ちα鎖、のコイル から成り、左らせん体に形成され、独自の高次構造を示すコラーゲンのαヘリッ クスを形成される。この特有の高次構造は、アミノ酸トリプレットGly-X-Yの繰 返しの結果であるが、頻繁にXがプロリン、またYがヒドロキシプロリンを表す。 これらのアミノ酸はこのらせん体の型の安定性を与える。コラーゲン分子内の、 右スーパーヘリックスを形成する(アラビア数字の指標により識別される)3本 のα鎖は同一であるか(α1、 又はalpha1)、二種類であるか(α1とα2)もしくはすべて異なっているか(α 1、α2、α3)である。すなわちコラーゲンの分子はらせん状領域(又はコラー ゲン領域)及び非らせん状領域とを含む。これらの分子は同種(ホモ)重合体又 はヘテロ多量体と結合する。このように、真皮の本質を構成する繊維状コラーゲ ンは、大部分がIII型[α1(III)3]、V型[α1(V)2α2(V)]コラーゲンと結 合したI型[α1(I)2α2(I)]、であり、XII型(α1(XII)3)及び/又はXIV 型[α1(XIV)3]コラーゲンで覆われている。これらの変異体も存在し得る。例 えば胎児組織中のホモ鎖状I型[α1(I)3]コラーゲンが知られている。コラーゲ ンの生合成過程で、ある種のプロリル及びリシルの残渣基がヒドロキシル化し、 ある種のヒドロキシル残渣基にて、場合によってはグルコースで補完されたガラ クトースを付加することがあって、非らせん状領域において古典的なN及びOグリ コシル化を現出することがある。分子を形成する三本の鎖の認識とそれらの集合 の開始は、C末端(Cプロペプチド)によって制御される。I型のコラーゲンは、 事前に切断しているシグナルペプチドに引き続いて、これら非らせん末端の酵素 切断を引き起こす。プロペプチドのN末端及びC末端はコラーゲンの成熟過程で切 断され、短い非らせん状末端部(テロペプチド)が残る。この切断された分子は 秩序ある重合体(コラーゲン繊維)を形成し、その後、一分子のヒドロキシルリ シル残渣基及び隣接分子のテロペプチド上に交差する網状化を呈する。コラーゲ ンの機械的及び生化学的特性は、永年にわたって利用されたものである。いった ん不可逆的に(なめし工程)で網状化した場合は、皮革を呈する。熱により変質 した場合は、ゼラチン質及びにかわを生成する。しかしながら、コラーゲンが実 際に医薬的(止血用ガーゼ、スポンジ、特に癒合処置剤)、医療(心臓弁、腱、 靭帯等の補綴、代替皮膚、補填剤)、歯科(歯肉イン プラント)及び化粧(添加剤、香料用徴小容器)等の用途に生化学物質を提供で きだしたのは、ここ十年来のことにすぎない。 このタンパク質のそれ以降の最良の知識と精製方法によって、ウシとヒト胎盤 コラーゲンをあらかじめ定めた形に調製する方法がみちびきだされた。たとえば ゲル、スポンジ、粉末、ひも状及び微小球体等である。細胞外基質作成は、例え ば遺伝子治療に適用する為に形質移入した細胞を封入するオルガノイド構成にお いて適用することが可能である。量が豊富であって、精製コストが安価であるの で、普通に用いられるコラーゲンは(一般的にIII型と付随した)I型である。尚 、主要な原料はウシ(なめしには適さない皮膚)、ヒツジ(皮膚と腸)及びヒト (胎盤)であった。最後の例では、医薬及び治療目的用途にとくに限定してあっ た。 コラーゲンの極めて有用な機械的及び生化学的特性についてはあます所なく知 られているが、このタンパク質は、非通常性の感染媒介物によって汚染されると いう危険性があるため、使用については問題が残る。即ち、バクテリア又はウィ ルスの汚染によって惹起される危険性が完全に解決することが可能であっても、 プリオンに関する危険性が残る。タンパク質系と思われるこれらの感染媒介物は 、動物(スクレイピー、ウシの海綿状脳障害)及びヒト(Creutzfelt-Jacob症候 群、Gertrtmann-Straussler症候群、クル)の退行性脳障害に寄与する。これら の偶発的な発現期間は、明確なコントロールの達成が困難なものである。この様 な危険性が殆どのヒトコラーゲンの商業化を妨げており、また対象となった動物 コラーゲンに関して規制法規が制定されることによって精製工程が複雑化し、コ ストを上昇させている。 これらの困難、また哺乳類コラーゲンの非常イメージ低下に対して、ひとつの 解決策は法外ではない産業コストで、ヒトに対して病原性リス クをもたらす恐れのないシステムで、簡単に精製できる組換えコラーゲンを生成 することである。発明者はしたがって植物種におけるコラーゲン生成方法を発見 し、調製した。例えば、I型のヒトコラーゲンを生成することができた。その分 子は断絶しないらせん長鎖を含んでおり、精製後の免疫原性が極めて小さい。例 えば発明者は、ある種の組織、特に胎児組織中に存在するものに類似したホモ鎖 状α1(I)3分子を取得する為にα1(I)鎖を発現せしめた。 動物の細胞は、先験的に、哺乳類遺伝子の発現にもっとも適している。しかし ながら、利用するに際してタンパク質の成熟について問題が生じる。翻訳後の成 熟を実現する酵素機器は組織、器官や種類によって異なる。例えば、血漿タンパ ク質の翻訳後成熟は、ヒトの血液から得た場合と、中国産ハムスターの卵細胞等 の組換え細胞から、又は遺伝子組換え動物の乳で生成した場合と異なる。尚、哺 乳類細胞で生成した場合の発現のレベルが低いということは、高コストで、極め て大量の培養を生体外でことが必要となる。遺伝子組換え動物(マウス、雌羊、 雌牛)の乳による組換えタンパク質の生成によって、生成コストを低減し、発現 レベルの問題を克服することができる。しかしながら、倫理上の問題とウィルス 及びサブウィルス(プリオン)による汚染という問題が残る。 従って、植物細胞内での哺乳類遺伝子の組換えは、低コストでウィルス及びサ ブウィルスによる汚染リスクのない、新しい大量の組換えタンパク質生成方法を 可能とするであろう。1983年に、細胞ゲノム内に異種遺伝子を移転させ、これら 遺伝子変更した細胞から遺伝子組換え植物を再生させることが可能であることを 幾多の研究所が発見した。この場合はすべての植物細胞が、有性受精によって、 子孫に伝達され遺伝子変更された特徴を保持している。 これらの業績によって、さまざまな研究チームが遺伝子組換え植物もしくは植 物細胞内での哺乳類組換えタンパク質の生成に注目した(Bartaら,1986;Marxら 、1982)。この分野における、最初の重要な結果のうち一つは、遺伝子組換えタ バコの苗における抗体の生成であった。植物におけるタンパク質の貯蔵場所であ る種子内での異種タンパク質を発現する為に、Vandekerckhoveらは、ロイシン‐ エンケファリンをコードする配列を、シロイヌナズナの2Sアルブミンをコードす る遺伝子に融合させた。この合成によって、タンパク総量の0.1%程度の発現レベ ルで、種子内で特徴的にロイシン‐エンケファリンを発現する遺伝子組換えアブ ラナが生成された。1990年には、ヒトのアルブミン血清遺伝子が、タバコとジャ ガイモの細胞内に移植された。シグナルペプチドの由来に係らず(ヒトであろう と植物であろうと)、タンパク総量の0.02%程度で、ヒトのアルブミン血清量を 、特にジャガイモの葉から得た。他の哺乳類組換えタンパク質も、植物で生成さ れた。B型肝炎の表面抗原、インターフェロン、マウスのカリエス媒介物である 連鎖球菌変異株の抗体、抗ガン細胞scFV抗体の断片、抗ヘルペス抗体、コレラ毒 素及びヒト表皮成長要因(E.G.F)等がある。これらの研究の全体から、植物細 胞内での組換えタンパク質生成が可能であり、DNA配列からのタンパク質合成メ カニズムが、動物細胞においても植物細胞においても同似であることを確かめら れた。しかしながら、植物と動物の細胞の間には、特に複合グリカンへのポリマ ンノシル・グリカンの成熟において、又はシグナルペプチドの切断部位において 多数の差異が存在しており、植物細胞の形質転換によって活性、又は許容範囲で 活性の哺乳類タンパク質を得ることは確実ではない。 本発明者は、適当な組換え核酸配列によって形質転換した植物細胞を利用する ことにより、コラーゲン、特に組換えコラーゲンI型ホモ三量体[α1(I)]3を得ら れることを発見した。 本発明のもう一つの目的は、このような方法を実施するための手段、特に新し い組換え核酸配列、遺伝形質転換の植物細胞、遺伝形質転換の植物、又は植物の 部分(特に葉、茎、果実、種子又は穀粒、根)及びこれら遺伝形質転換の植物、 又は植物部分の細片を提供することにある。 さらに、本発明は植物から得られる新しいコラーゲン、特にコラーゲンI型ホ モ三量体[α1(I)]3を提供することも目的とする。 さらに、本発明は、医薬、医療、歯科、化粧、バイオテクノロジー又は産業段 階での実用や供給に関して使用することのできる新しいタンパク質組成物を提供 することも目的とする。発明の詳細な説明 本発明は下記 −一方では、特にcDNAとしてのαIコラーゲンの鎖を包含する哺乳類のコラー ゲンの一つ又は複数の鎖を、又は由来タンパク質(由来タンパク質とは、基準タ ンパク質と少なくとも70%の相同性、特に少なくとも80%、例えば85から100%の相 同性を有するものを意味する)をコードするcDNAを、また他方では、当該cDNAの コードするコラーゲンの鎖又は由来タンパク質を植物細胞に生成されることに必 要な要素、特に植物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びターミネー ターを含む組換え核酸配列を、細胞もしくはこれから取得した植物から、コラー ゲンの鎖又は由来タンパク質を、場合によっては三重らせん形式で得る目的とし て、植物細胞を形質転換する為に、利用すること、 −一方では、特にαIコラーゲンの鎖の哺乳類のコラーゲン鎖又は由来タンパ ク質を、また他方では、当該コラーゲンの鎖又は由来タンパク質を植物細胞に生 成される特に必要な要素を、場合によっては三重らせん形式で、特に植物細胞の 転写機械が認識する転写プロモーター及びターミネーターを含むことを特徴とす る組換え核酸配列、 −生殖に影響を与えない部位に挿入した、本発明による核酸配列を含むベクタ ー、特にプラスミド、 −本発明によるベクターによって形質転換した宿主細胞、特にアグロバクテリ ウム・ツメファシェンス等のあらゆるバクテリア、 −場合によっては三重らせん形式で、一又は複数のコラーゲン鎖又は由来タン パク質を取得する手順で、下記を含むことを特徴とするもの、 −特にそれ自身は、本発明のベクターによって形質転換したものである本発明 による宿主細胞によって、本発明による組換え配列をこれら細胞のゲノムに組込 むように植物細胞を形質転換すること、 −場合によっては、上記の形質転換細胞からの形質転換植物を取得すること、 −特に抽出と、場合により、その後の精製によって、上記形質転換した植物又 は細胞内のコラーゲンの鎖又は由来タンパク質を回収すること、 −本発明による一つ又は複数の組換え核酸配列を含み、ゲノム内に安定した形 式で組込んだことを特徴とする、特にアブラナ、タバコ、トウモロコシ、エンド ウマメ、トマト、ニンジン、コムギ、オオムギ、ジャガイモ、ダイズ、ヒマワリ 、レタス、コメ、ウマゴヤシ及びテンサイの中から選択する遺伝形質転換の植物 、又は植物の部分、特に葉、及び/又は果実及び/又は種子、及び/又は植物細 胞、 −本発明による手順にしたがって取得されたことを特徴とするコラーゲンの一 又は複数の鎖又は由来タンパク質、 −本発明による手順にしたがって取得されたことを特徴とするコラーゲン(特 に型式I、II、III、IV又はV)又は由来タンパク質、 −本発明によるコラーゲンの鎖、コラーゲン又は由来タンパク質から取得した ことを特徴とする生成物、特にゼラチン、 −本発明によるコラーゲンの鎖、コラーゲン又は由来タンパク質を含むことを 特徴とする遺伝形質転換の植物、又は植物又は植物部分、特に葉、及び/又は果 実及び/又は種子、及び/又は植物細胞の抽出物で、この植物は特にアブラナ、 タバコ、トウモロコシ、エンドウマメ、トマト、ニンジン、コムギ、オオムギ、 ジャガイモ、ダイズ、ヒマワリ、レタス、コメ、ウマゴヤシ及びテンサイの中か ら選択したもの、 −医薬、医療、歯科、化粧又はバイオテクノロジー組成物を得る為に、本発明 による植物又は植物部分の抽出物、及び/又はタンパク質(コラーゲンの鎖、コ ラーゲン又は由来タンパク質)の利用、 −本発明による植物、植物抽出物、又は植物の部分、コラーゲンの鎖、コラー ゲン又は由来タンパク質を含むことを特徴とするバイオ物質及び医薬、医用、歯 科、化粧又はバイオテクノロジー組成物、 に関する。 本発明による医薬組成物とは、特にコラーゲンの機能不全に関連するあらゆる 症状を予防し、又は治療できるもの、更に創傷癒合用の圧定布、止血用ガーゼ、 瘡蓋防止用ガーゼ、止血用粉、又は火傷用ガーゼ等を構成する(もしくはその製 造工程に入る)あらゆる本発明による組成物を含む。 本発明による医用組成物とは、特に角膜保護物、器官(特に肝臓)切除用凝固 フィルム、癒着及び瘻管予防用充填剤料、血管及び心臓(弁)のための補綴作成 用組成物、神経再生用の導管ガイド、骨及び腔内充填材料、活性物質(例えば、 ホルモン、成長因子、抗生物質、抗癌剤、抗 炎症剤等)の塩析容器、(例えば尿失禁を抑制するための)圧定装置、代替皮膚 、外科手術用縫合糸、美容整形手術用注入剤料(皮膚陥没や美顔整形用充填材料 等)等を構成する(もしくはその製造工程に入る)あらゆる本発明による組成物 を含む。 本発明による歯科組成物とは、特に歯肉の圧定や充填材料等を構成する(又は その製造工程に入る)あらゆる本発明による組成物を含む。 本発明による化粧用組成物とは、特に地塗り用の添加剤(クリーム、ポマード 、白粉、軟膏)等を構成する(又はその製造工程に入る)あらゆる本発明による 組成物を含む。 本発明による医用組成物とは、特に細胞培養用皿及び容器カバーシステム等を 構成する(又はその製造工程に入る)あらゆる本発明による組成物を含む。 尚、本発明は、本発明によるコラーゲンの鎖、コラーゲン又は由来タンパク質 から取得されたことを特徴とする生成物、特にゼラチンに関する。 ここに、ゼラチンは通常動物組織(特に骨と皮膚)を水中で加熱し、つぎに乾 燥することによって、コラーゲンから調製されている(Parkany M、1984)。こ の調製法ではコラーゲンの二次構造を破壊し、生成物の溶解性と機械的特性に重 大な変化をおよぼす。ゼラチンはにかわの主要組成物である。にかわは冷水中で は膨張して不溶性となる。温水中では溶解して、高い粘稠度のある溶液となり、 ゼラチンの含有率が1%以上であると、冷却した際にゲル化する。外科手術用補綴 を作成する際には、10〜35%のゼラチンを含む溶液が用いられる。 ゼラチンの温水中で水溶性である特性から、食品や産業用に多数適用できる。 ゼラチンは、よく粉末状や薄箔状に調製される。要求された機 械的特性によると、例えばソルビトール、グリセロール又は網状化剤を、ゼラチ ンのブロックを調製する際に添加することができる。 尚、ゼラチンは、例えばスポンジとして、医学分野で利用できる。 好ましくは、本発明による組換え核酸配列は、植物細胞の特定された区域、特 に小胞体又は液胞、もしくは細胞の外側、ペクチンセルロース壁内又はアポプラ スムと呼ばれる細胞外空間に、組換えポリペプチドのアドレッシングに対応する ペプチドをコードする一つ又は複数の配列を含む。 本発明に関する植物細胞の形質転換の為に利用可能な転写ターミネーターの中 では、カリフラワー・モザイク・ウィルス(CaMV)のポリA35Sターミネーター、 又はノパリン系のアグロバクテリウム・ツメファシェンスTiプラスミドのノパリ ン合成酵素遺伝子の非コード3'領域に相当するポリA NOSターミネーターが挙げ られる。従って、本発明は上記cDNA、又はその由来配列の下流にCaMVのポリA35S ターミネーター、もしくはアグロバクテリウム・ツメファシェンスのポリA NOS ターミネーターを含む、上記に記述したあらゆる組換え核酸配列を対象とする。 本発明に関する植物細胞の形質転換の為に、利用可能な転換プロモーターの中 では下記のものを挙げられ: −プロモーター35S(P35S)、又は好ましくはCaMVの二重構成プロモーター35S (Pd35S)、これらのプロモーターは本発明によって形質転換された細胞から取 得した植物全体について、本発明による組換えポリペプチドの発現を可能とする もので、Kayら,1987の論文に記述され、 −本発明によって形質転換された細胞から取得した植物の種子(穀粒)のみに おいて本発明による組換えポリペプチドの発現を可能とする ラディッシュのクルシフェリン遺伝子のPCRUプロモーターで、Depigny-Thisら, 1992の論文に記述され、 −種子内で特異的な発現をする、各々シロイヌナズナの種子貯蔵タンパク質遺 伝子GEA1及びGEA6の非コード5'領域に相当するプロモーターPGEA1とPGEA6(Gaub ierら,1993)、 −アグロバクテリウム・ツメファシェンスのオクトピン合成酵素遺伝子プロモ ーターの転写活性化因子要素の三重反復、マノピン合成酵素遺伝子プロモーター の転写活性化因子要素とアグロバクテリウム・ツメファシェンスのマノピン合成 酵素プロモーターの融合から成るスーパー・プロモーターPSPのキメラのプロモ ーター(Ni Mら,1995)、 −McElroyら(1991)が記述したプラスミドpAct1-F4に含まれるコメのアクチン プロモーター後、コメのアクチン・イントロン(PAR-IAR)、 −オオムギのHMGW(高分子重量グルテンイン)プロモーター(Anderson O.D. ら,1989)、 −トウモロコシ種子アルブミンでの発現可能のReinaら(1990)の記述したプラ スミドpg63に含まれるトウモロコシγゼイン(Pgzein)の遺伝子プロモーター。 従って、本発明は上記cDNAもしくはその由来物の上流にCaMVの二重構成プロモ ーター35S(Pd35S)又はラディッシュのクルシフェリン遺伝子のPCRUプロモータ ー、又はシロイヌナズナのPGEA1かPGEA6プロモーター、又はアグロバクテリウム ・ツメファシェンスのスーパー・プロモーターPSP、又はコメのPAR-IARプロモー ター、オオムギのHMGWプロモーター又はトウモロコシのgゼインを含む、あらゆ る上記の如く記述された組換え核酸配列を対象とする。 本発明に関するアドレッシングペプチドをコードする配列は、植物、ヒト又は 動物から由来するものであっても良い。 植物から由来するアドレッシングペプチドをコードする配列の中では、下記の ものが挙げられ: −サツマイモのスポラミンの23アミノ酸のプリペプチド(シグナルペプチド )をコードする69ヌクレオチドから成る核酸配列であり(下記の例で示す)、尚 このシグナルペプチドは本発明による形質転換した植物細胞の分泌系において( 即ち、主に小胞体における)本発明の組換えポリペプチドの導入を可能とするも のであり、 −本発明による形質転換された植物細胞の液胞内で本発明の組換えポリペプチ ドを蓄積することを可能とするサツマイモのスポラミンAの14アミノ酸のアドレ ッシング液胞のN末端プロペプチドをコードする42核酸配列(下記の例で示す) 、 −N末端の一部からC末端の一部の間における上記シグナルペプチドの23アミノ 酸と、続いて上記プロペプチドの14アミノ酸から成る、スポラミンAの37アミノ 酸のプリプロペプチドをコードする111核酸配列(これ以降の例で示す)、尚こ のプリプロペプチドは本発明による形質転換植物細胞の液胞内の分泌系に本発明 の組換えポリペプチドを導入し蓄積することを可能とするものであり、 上記の三配列は、Murakamiら,1986及びMatsuokaら,1991の論文に記述があり 、 −特にSchroederら,1993 Bednarekら,1991の論文に記述された、オオムギレ クチンのカルボキシ末端プロペプチド、 −及び分泌を可能とするPRS(病原関連タンパク、Cornelissenら,1986)。 尚、アドレッシングペプチドをコードする配列の中では、KDEL、SKEDL及びHDE Lペプチドをコードし、小胞体内でのアドレッシングを可能とするものが挙げら れる。 尚、本発明は上記の如く、特にサツマイモのスポラミンAの、液胞アドレッシ ングペプチドの全体、又は一部をコードする配列を含む、あらゆる組換え核酸配 列を対象とするが、この液胞アドレッシングペプチドをコードする配列は、当該 組換え核酸配列内、当該組換え核酸配列のコードするタンパク質内、液胞アドレ ッシングペプチドの最初のN末端アミノ酸がシグナルペプチドの最終のC末端アミ ノ酸と結合し、また当該アドレッシングペプチドの最終のC末端アミノ酸当該cDN Aもしくはその由来配列のコードするポリペプチドの最初のN末端アミノ酸と結合 するように、シグナルペプチドをコードする配列と当該cDNAもしくはその由来配 列をコードする配列の間に位置する。 尚、本発明は上記の如く、特にオオムギレクチンの、液胞アドレッシングペプ チドの全体又は一部をコードする配列を含む、あらゆる組換え核酸配列を対象と するが、この液胞アドレッシングペプチドをコードする配列は、当該組換え核酸 配列内、当該組換え核酸配列のコードするタンパク質内、液胞アドレッシングペ プチドの最初のN末端アミノ酸が当該cDNAもしくはその由来配列のコードするポ リペプチドの最終のC末端アミノ酸と結合するように、当該cDNA、もしくはその 由来配列をコードする配列下流に位置する。図の詳細な説明 図1: pBIOC706(苗No.45、レーン2,3、706にて図示)及びpBIOC707(苗No.45、レー ン2,3、707にて図示)構成物によって形質転換した 植物のスクリーニングで確認した陽性結果の例を示す免疫移行。これらの結果は 標準の非形質転換の苗(レーン6,7)で得られた結果と比較する。レーン1は、 標準のコラーゲンIの電気泳動を示す。α2(I)に相当するバンドは標準分子重量 の116Kdaバンドのレベルへ移動する。α1(I)バンドは、そのいくらか上に移動す る。レーン2,4,6は、酸性液での抽出からの上清に相当し、レーン3,5と7はペレ ットに相当する。pBIOC706構成物は、抗コラーゲン抗体Iが認識する主なバンド を形成し、丁度標準(レーン1)α1(I)バンドレベルに移動する。pBIOC707構成 物は140Kdaへ移動する主なバンドを形成する。しかしながら、同じバンドが相当 する抽出のペレット(pBIOC706の場合、レーン3、pBIOC707の場合、レーン5) にて見えるので、酸性液での抽出は不完全であったと考えられる。参照苗に相当 するレーン(レーン6,7)は陰性である。図2: 中性液で抽出したPBIOC706(苗No.40、レーン2,3、とNo.45、レーン4,5)及 びPBIOC707(苗No.1、レーン6,7、苗No.2、レーン8,9、苗No.14、レーン10,11 )構成物によって形質転換した陽性苗の数例を示す免疫移行。レーン1は、標準 コラーゲンIの電気泳動を示している。α2(I)に相当するバンドは標準分子重量 の116KDaバンドレベルへ移動する。α1(I)バンドは、そのいくらか上へ移動する 。レーン2,4,6,8と10は、中性液での抽出物の上清に相当し、レーン3,5,7,9と11 はペレットに相当する。苗40及び45(PBIOC706構成物)は、抗コラーゲン抗体I が認識する2本の主なバンドを形成し、それぞれ標準(レーン1)α1(I)バンド レベルと140KDaとへ移動する。苗1、2及び14(PBI0C707構成物)は、それぞれ1 40KDaと160KDaとへ移動する2主なバンドを形成する。中性液での抽出は、相当 する抽出ペレット (pBIOC706の場合、レーン3及び5、pBIOC707の場合、レーン7、9及び11) にて、バンドが見られないので完璧であると考えられる。参照苗(図示せず)に 相当するレーンは陰性である。陽性の植物はすべて、同様の電気泳動プロフィル を示す。 図3: PBIOC707(欄AとB)及びPBIOC706(欄C)構成物よって形質転換した陽性植物 の電気泳動プロフィルの、還元剤(DTT)の存在か(+)非存在(−)による変 異を示す免疫移行。レーン1と8は、標準コラーゲンIの電気泳動を示す。欄A: 酸性液で抽出した苗No.2。酸性液にての還元後に見られる唯一のバンド(レーン 2)は、還元剤の非存在で、僅かに速く移動する(レーン3)。この結果から、確 かめたバンドはN−ペプチドを含む鎖α1(I)に相当する(鎖内にジスルフィド結 合が有る)と考えられる。欄B:中性液で抽出した苗No.2(レーン4及び5)と苗N o.1(レーン6及び7)。還元剤の非存在で(レーン5及び7)、還元剤の存在下160 KDaに移動する(レーン4及び6)上バンドがγバンド(結合した3本のα鎖)レ ベルに有る。還元剤の存在下140KDaに移動するバンドは、欄Aで見えるように、 還元剤の非存在で僅かに速く移動する。欄C:中性液で抽出した苗No.40(レーン 9及び10)と苗No.45(レーン11及び12)。またこの場合、上バンドのみが、還元 剤の非存在で変異して、欄Bで見えるように、その大部分がγバンドレベルに有 る。この結果は、上バンドは、PBIOC706とPBIOC707の各々の構成物においてCプ ロペプチドを含有することを示す。従って、自然分子のCプロペプチド間に生成 する鎖間ジスルフィド結合を植物における発現ができた。Cプロペプチド間の結 合は、3本鎖を正しく合わせて、これによって三重らせん形成を初期化するもの と認められている。従って、下位(PBIOC707構成物においては140KDa、PBIOC706 構成物にお いては120KDa)のバンドは、組換え鎖α1(I)のC-プロペプチド領域を切断する結 果である。この切断は、コラーゲン繊維の重合化にとって必要であるので、自然 コラーゲンの熟成における重要な工程である。 図4と5: pBIOC21−コラーゲン構成物において用いられた断片を示す。 図6: −部分A:トリプシンにより消化したpBIOC706構成物によって形質転換した苗 (苗45)から抽出したコラーゲンのアクリルアミド6%のゲルでの電気泳動にによ る分析。レーン1:末消化のコラーゲン。レーン2:トリプシンによって25℃で消 化したコラーゲン。コラーゲンに相当するバンドがまだ有ることは、抽出コラー ゲンの三重らせん構造を証明する。レーン3:熱(50℃、20分間)によって変質 させ、つぎにトリプシンによって消化したコラーゲン。コラーゲンに相当するバ ンドは消えることから、コラーゲンが変質した場合、トリプシンは有効であるこ とを示す。 −部分B:苗45から精製したコラーゲンを回転蒸着した後で取得したレプリカ の顕微鏡写真。コラーゲンの分子は長さ280-300nm、径1.4nmの棒状で認められ、 コラーゲンIの中央部の全領域にわたって三重らせんを形成する特徴を示してい る。倍率:x75,000 図7:ADEFG構成、プロα1(I)全体タンパク配列及び核酸配列。 調製法I:ヒトのプロα1(I)鎖の全部をコードするcDNAのクローン化。 1/cDNA MG-63バンクの調製 細胞MG-63(No.ATTC-CRL 1427)はヒトの骨肉腫からとったものである。DMEM (Dulbecco's Modified Eagle Medium,Sigma登録 商標)で培養した約2千8百万個のMG-63細胞はトリプシン0.25%、EDTA(エチレ ンジアミン四酢酸)0.05%で処理して、培養皿から取出する。細胞は4℃で10分間 、1000gで遠心分離し、細胞ペレットをRNA-Plus(登録商標)キット(BIOPROBE 登録商標Systems)で処理して、RNA全体を精製する。この操作はBIOPROBE(登録 商標)から提供された手順に準じて行った。よって、総計950μgのRNA量を精製 した。 RNAポリ(A)+は、(Avivら、1972)の記述による技術に従って、クロマトグラ フィーによってセルロースのオリゴ(dT)カラム(Boehringer Mannhein)で分離 された。セルロースのオリゴ(dT)0.2gを含む0.1Nの水酸化ナトリウム懸濁液をカ ラムに入れる。このカラムを3mlの無菌ミリQ水で、つぎに15mlの添加液1X(トリ スCl 20mM、pH7.6;NaCl 0.5M;EDTA 1mM、pH8;サルコシン酸ナトリウムラウリ ン0.1%)で洗浄する。これによってカラムの流出液は平衡にし、pH値が8以下と なる。 5分65℃で温置した全体RNA溶液(950μg)に1体積分量の添加液2X(トリスC l 40mM、pH7.6;NaCl 1M;EDTA 2mM、pH8;サルコシン酸ナトリウムラウリン0.2 %)を添加する。この混合体を室温まで冷ましてから、セルロースのオリゴ(dT) カラム内に入れる。溶出液を回収し、5分65℃で温置し、室温まで冷まして、セ ルロースのオリゴ(dT)カラム内に戻す。その後、カラムを10mlの添加液1X(トリ スCl 20mM、pH7.6;NaCl 0.5M;EDTA 1mM、pH8;サルコシン酸ナトリウムラウリ ン0.1%)で洗浄すると、RNAポリ(A)-を溶離し、RNAポリ(A)+はそのポリアデニル 化された3'末端でdTセルロース基質に定着する。その後、オリゴdT-RNAポリ(A)+ カラムに2mlの離脱液(トリスCl 10mM、pH7.6;EDTA 1mM、pH8;硫酸ラウリル0. 05%)を添加し、RNAポリ(A)+溶出液を酢酸ナトリウム0.3MでpH5.2に調整す る。この溶液に100%エタノール2体積分量を添加し、RNAポリ(A)+を-20℃で24 時間沈殿させる。 沈殿の後、溶液を4℃で30分間、12000gで遠心分離する。RNAポリ(A)+ペレット を10mlの70%エタノールで洗浄し、凍結乾燥してから50μlの無菌ミリQ水で可溶 化する。このRNAポリ(A)+部分の濃度は、1.2μg/μlである。 cDNAバンクを作成する為に、Amersham販売のキットを使用した。下記のキット を使用した。 −cDNA synthesis system plus,RPN 1256 −cDNA rapid adaptator ligation module、RPN 1712 −cDNA rapid cloning module、RPN 1716 −lambda-DNA in vitro packaging module、RPN 1717 全ての工程は製造者の手順に準じて行った。 RNAポリ(A)+溶液を5分間65?で温置し、その後、ある種のRNA内に存在する二 次構造を除去する為に、氷で冷却する。この溶液を二つの部分に分割し、RNAポ リ(A)+とdTプライマー(12-18mer)、又はランダムのプライマー(ヘキサヌクレ オチド)を対合した後、、逆転写酵素によって最初のDNA鎖(RNAマトリックスの 補完)の合成を行う。ハイブリッドRNA/DNA混合体に、リボヌクレアーゼHと大腸 菌のDNA重合酵素Iを添加する。リボヌクレアーゼHは、RNA/DNA複合体でのDNA鎖 を偶発的に切断する。DNA重合酵素は、その5'-3'ポリメラーゼ作用で、リボヌク レアーゼHによって作られた自由3'-OH末端に、ヌクレオチドを加える。DNA重合 酵素Iの5'-3'エキソヌクレアーゼ作用によって5'でリボヌクレオチドを除去し、 第二cDNA鎖の合成を行うことが可能とする。70℃で10分間の酵素不活性化処理を 行った後で、T4 DNA重合酵素を添加することによって、その3'-5'エキソヌクレ ア ーゼ作用で平滑末端を有する二鎖DNAを得られる。このときEcoRIアダプターがcD NA(相補DNA)の平滑末端に連結する。遊離アダプターは、Amersham(登録商標 )のカラムで除去し、EcoRIアダプター化されたcDNAはλMOSEloxベクターのEcoR I部位と連結される。連結後にインビトロでのキャプシド形成を行うが、これがc DNAバンク取得前の最終工程となる。このようにして約80万個の独立cDNAが得ら れた。 2/ヒトのプロα1(I)鎖をコードするcDNAのクローン化 a/ファージによって感染されやすい細菌ER1647の調製 この細菌株は、recD-、mrcA-(Amersha・登録商標)である。これらの細菌は テトラサイクリン(50μg/ml)を追加したLブロス/寒天1.5%の皿(Lブロス:1L にて、トリプトン10g、酵母抽出物5g、NaCl 10g)内に保存する。ER1647コロニ ーは10mlのLブロス/テトラサイクリン(50μg/ml)内で接種を行い、37℃で8 時間攪拌を行って培養する。つぎにER1647培養体を4℃で10分間、3000gで遠心分 離し、細菌ペレットを2mlの冷温MgSO4 10mM内で再懸濁する。 b/ニトロセルロースのレプリカの調製 スクリーニングする為に、独立cDNAクローン25000個の入ったLブロス/寒天1. 5%の皿(12 x 12cm)4枚を用意した。この為に、MgSO4 10mMで処理したER1467 細菌250μlにcDNAバンクのファージ25000個を加えた。これを37℃で15分間温置 し、この時間で細菌を有効的に感染し得る。45℃で液状で保存したLブロス/寒 天0.7%(Sigma登録商標)の媒質7mlを加えた後、これを培養皿(12 x 12cm)に 入れる。 これらの皿を37℃で7-8時間温置し、この時間で溶菌斑が出現し得る。この際 、溶菌斑のDNAをニトロセルロースのレプリカへ移植できる。使用されたニトロ セルロースは、Amersham(登録商標)のHybond-C である。各皿にて、溶菌斑/ニトロセルロースレプリカの単純接触によって2個 のレプリカを作成する。接触時間は第一レプリカについて2分間、第二レプリカ について4分間である。レプリカでのファージのDNAを、水酸化ナトリウム0.5M 、NaCl 1.5M溶液中で4分間変質させる。その後、2回NaCl 1.5M、トリス-Cl 0. 5M、pH7の溶液で水酸化ナトリウムを中和する。ニトロセルロースのレプリカを 2X SSC(NaCl 0.3M、ムクエン酸三ナトリウ30mM)溶液ですすぎ、3MM Whatman 紙で乾燥させ、80℃で2時間温置することによって、変質したファージのDNAを ニトロセルロースのレプリカに固着させる。 c/ヒトI型コラーゲン特異的プローブの調製 プロα1(I)鎖の特異的プローブを作成するには、2個の合成オリゴヌクレオチ ドを使用した。 プロα1(I)鎖特異的、ヌクレオチド152〜178を補完するオリゴヌクレオチドBI OC5、5'-CTCGGGTTTCCACACGT-3’配列。 プロα1(I)鎖特異的、オリゴヌクレオチドBIOC7、5'-GCAAGACAGTGATTGAA-3'配 列の4268〜4274。 これらのオリゴヌクレオチドは3000Ci/mmolのγP32ATP(Amersham登録商標)とT 4ポリヌクレオチドキナーゼ(Promega)を用いて32Pに標識した。 標識条件:50ng BIOC5又はBIOC7 10μl H2OミリQ 4.5μl γ32PATP 50μCI 5μl T4ポリヌクレオチドキナーゼ (10u/μl;Promega登録商標) 0.5μl この混合液は37℃で30分間温置する。反応は1μlのEDTA 0.5M、pH8を添加す ることにより中止する。 d/ニトロセルロースのレプリカのハイブリド形成 ニトロセルロースのレプリカを50mlのプレハイブリダイゼーション溶液に入れ 、50℃で15分間温置する。 プレハイブリダイゼーション溶液: 6XSSC(NaCl 0,3M,クエン酸三ナトリウム90mM) 硫酸ラウリル 0.1% ピロリン酸ナトリウム 0.05% ポリビニルピロリドン 0.02% ウシ血清アルブミン 0.02% フィコール400 0.02% サケ精子の変質DNA、 100μl/ml(Boehringer Hannhein) ここで2個のBIOC5とBIOC7プローブを添加し、45℃で2時間ハイブリド形成を 行う。ハイブリド形成後、非特異ハイブリドを除去する為にニトロセルロースの レプリカを連続的に3の溶液で処理する。 第一溶液:6XSSC(NaCl 0.9M,クエン酸三ナトリウム90mM),ピロリン酸ナトリ ウム0.05%、室温で15分間。 第二溶液:3XSSC(NaCl 0.45M,クエン酸三ナトリウム45mM),ビロリン酸ナト リウム0.05%、室温で15分間。 第三溶液:6XSSC(NaCl 0.9M,クエン酸三ナトリウム90mM),ピロリン酸ナトリ ウム0.05%、45℃で15分間。 この後、透明プラスティクフィルムで取巻いたプラスティク上にフィルターを 取付け、フィルムを使用して、−80℃で24時間オートラジオグラフィーを行う。 この操作によって幾つかの陽性クローン複製を得た。二つのレプリカで各陽性 溶菌斑を、パストウールピペットによって回収し、1mlのSM 緩衝液(NaCl 100mM,MgSO48mM,トリス-Cl 50mM pH7.5、ゼラチン0.01%)に入 れる。 ハイブリド形成とニトロセルロースのレプリカの洗浄条件は最初のスクリーニ ングと同様であるが、二度目のスクリーニングによって他の陽性クローンを精製 することができた。この二度目のスクリーニングで精製したクローンは、採取し て500μlのSMに入れる。 e/cre-loxシステムによるプラスミドDNAクローンの自動サブクローニング。 バクテリオファージのベクターλMOSEloxは、内部の両端、バクテリオファー ジP1に由来する、両端に34塩基対のlox部位を有するプラスミドを含んでいる。 従って、バクテリオファージλMOSElox内部のラスミドの両端に位置するlox配列 を認識する、P1のcreリコンビナーゼを発現する細菌株を感染させることによっ て、lox配列にての特異的組換えにより、プラスミドを切除して、プラスミドの サブクローンを得られる。 この場合は、P1について溶原性であるBM25.8と、λimm434kanの細菌株を用い たが、この二種類のプラスミドは、BMB25.8株の増殖培養液に、カナマイシン(5 0μl/ml)及び、クロラムフェニコール(50μg/ml)を添加して、維持した。 具体的に、カナマイシンとクロラムフェニコール(50μl/ml)を追加されたL ブロス10mlに細菌BM25.8を接種し、37℃で攪拌して培養する。この培養体のDO60 0が0.9に達する際、培養を中止して、細菌を3日間4℃で保管する。陽性cDNAク ローンの懸濁ファージの一定分量(10μl)を細菌BM25.8 200mlと接触させ、混 合体を37℃で15分間温置して良好な感染を得る。その後、混合体をアンピシリン (50μg/ml)を追加したLブロス/寒天1.5%の皿に入れ、この皿を37℃で 12時間温置する。発生プラスミドはEcoRIクローン化部位にてDNA挿入断片とアン ピシリン耐性の遺伝子を有するのでアンピシリンの存在により、バクテリオファ ージを組込んだ細菌、特にcre-lox特異的組換えを発生させた細菌を選別し得る 。 f/α22と1α3のcDNAクローンの特徴付 陽性の相補DNAの二個のクローンは後で使用された。cDNAクローンのα22と1α 3である。 このクローンを配列決定する為に、アンピシリン(50μg/ml)を追加した3ml のLブロスに、α22又は1α3を接種した。この混合液は37℃で攪拌して一夜温置 した。 プラスミドDNAを精製する為に、まず最初に培養液を4℃で10分間、1500gで遠 心分離し、細菌ペレットをWizardのキット(Promega登録商標)で処理するが、こ れによってスーパーコイルのプラスミドDNAを精製できる。この操作は製造者の 手順に準じて行った。用いたプラスミドがMOSEloxである場合、このキットによ って約10μgのプラスミドDNAを精製できる。 最後の工程は、有する情報を決定する為に、二個のcDNAクローン、α22と1α3 を配列決定することである。 二つの配列決定反応の為、Wizardシステムで精製したDNAを40μl、7-8μgを10 μgのNaOH 2Nを添加して変質させ、室温で10分間インキュベートする。0.3M、pH 5.2の酢酸ナトリウム12μlを添加して中和した後、100%エタノール2.5体積分 量を添加して、-20℃で30分間温置して単一鎖状DNAを沈殿させる。沈殿の後、4 ℃で10分間、1200gで遠心分離し、1mlの70%エタノールで洗浄し、凍結乾燥し、 ミリQ水20mlで可溶化する。 配列決定反応は、鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seq uencing」(Pharmacia登録商標)により行った。放射成分は、1350Ci/mmolの[α -35S]-dATP(Amersham登録商標)である。配列決定反応は製造者の手順に準じて 行った。 原則。単一鎖状DNAマトリックスにプライマーを対合した後、dGTP、dTTP、dCT P及び35-SdATPの存在下、T7 DNA重合酵素によって伸長反応を行う。過剰の非放 射性dNTP4つ、そしてddATP(ジデオキシアデノシン三リン酸)又はddGTP又はddC TP又はddTTPを添加することによって、4つの終結反応を別々に行うことができ る。 この場合は、用いたプライマーは、それぞれcDNAクローンα22と1α3間に位置 するオリゴヌクレオチドT7遺伝子10及びT7ターミネーター(Amersham登録商標)で ある。 配列の分析はポリアクリルアミド尿素(6%-7M)のゲルで行った。 配列ゲル 原料溶液は尿素39.6g、TBE 10X(トリス-ホウ酸塩0.9M,EDTA 20mM,pH8)8.2 5ml、アクリルアミド40%(アクリルアミド38g、ビスアクリルアミド2g、ミリQ水 qsp 82,5ml)12.32mlから成る。 尿素の溶解後に、10%の過硫酸アンモニウム400μlとTEMED(N、N、N'、N'-テ トラメチル‐エチレンジアミン)66μlを加えると、ゲルは流れだす。重合後、 ゲルを30分間60kWで予熱する。ここで試料は60kWの電力で、分別する。電気泳動 後、ゲルをWhatman 3MM紙に移動し、30分間、80℃、減圧で乾燥させ、次に室温 で直接オートラディオグラフィーを行う。 配列の読取から、α22と1α3のcDNAクローンがヒトのプロα1(I)鎖をコードす ることを確認した。 より詳細には、1α3のcDNAクローンは、非翻訳5'部分の83塩基対及びヒトのプ ロα1(I)鎖をコードする最初の1920塩基を含む。α22のcDNAクローンは、ヒトの プロα1(I)鎖のアミノ酸171〜1454をコードする配列及び、非翻訳3'領域の約500 塩基対を含む。 取得した遺伝子の同調性は(LI−SW、1994)に記述の配列を参考して、確認し た。 調製法II:本発明による構成物の作成に必要なDNA断片のクローン化 1/ 断片A 断片Aは、ATG翻訳開始コドンの上流に4つのヌクレオチド(-4〜-1)及びヒト のプロα1(I)鎖のシグナルペプチド(ヌクレオチド1〜66)とアミノプロペプチ ド領域(ヌクレオチド67〜479)をコードする配列の全体を含有する。474、475 及び477のCTTヌクレオチドはGCA塩基によって代替され、これによって位置474〜 479にNheI制限部位(GCTAGC)ができる。このNheI部位を創出することによって、 ヒトのプロα1(I)鎖の位置158と159においてアミノ酸AsnとPheとがリジンとロイ シンとによって代替される結果をもたらす。 断片Aの増幅 二つの合成オリゴヌクレオチドを用いた。 センスのオリゴヌクレオチドBIOC85、 このオリゴヌクレオチドは5'(下線のヌクレオチド)に、クローン化部位とし て用いられる二つの制限部位SacII(CCGCGG)とHindIII(AAGCTT)の創出を可能とす る配列を含有する。この二つの部位 後、ヒトのプロα1(I)鎖をコードする配列の特異-4〜-1と、1〜31のヌクレオチ ドが含まれる。 アンチセンスのオリゴヌクレオチドBIOC83、 このオリゴヌクレオチドは5'(下線のヌクレオチド)に、二つの制限部位、Xb aI(TCTAGA)とNheI(GCTAGC)を創出させる配列を含有する。部位XbaIは断片Aのク ローン化に用いるが、情報部分に書き込まれた部位NheIは、アミノプロペプチド 領域をコードする配列を画定する役割を果たす。この二つの部位の後、ヒトのプ ロα1(I)鎖をコードする配列の445〜474ヌクレオチドの相補配列がある。 用いたDNA基質は、非翻訳の5'部分の83塩基及びヒトのプロα1(I)鎖をコード する最初の1920塩基を含む1α3のcDNAクローンである。 断片Aを得る為のPCR(ポリメラーゼ連鎖反応法)の増幅条件は下記の通りであ った。 25サイクル: 変質94℃で30s 対合55℃で30s 伸長72℃で30s 25サイクル終了後、72℃で5分間の延長をする。 原料溶液: 75mMのトリスCl pH9.0(25℃) 20mMの(NH4)2SO4 0.01%の(重量:体積)Tween 20 1.5mMのMgCl2 BIOC85、0.5μM BIOC83、0.5μM 各dNTP、0.2mM 基質、1α3のcDNAクローン1ng DNAポリメラーゼ、0.25ユニット 断片Aのクローン化 増幅後、溶液をフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50: 48:2)1体積分量で抽出する。10000gで2分間遠心分離した後、水相をクロロ ホルム:イソアミルアルコール(割合24:1)で抽出する。数秒間10000gで遠心 分離した後、水相を回収し、NaCl濃度を0.2Mに調整し、100%アルコール2体積分 量を添加する。DNAは-20℃で2時間沈殿させ、つぎに4℃で10分間、12000gで遠 心分離する。DNAのペレットを1mlの70%エタノールで洗浄し、凍結乾燥し、34μl の無菌ミリQ水で再懸濁する。 このDNA溶液に、4μl C消化緩衝液(Promega登録商標)、SacII制限エンドヌク レアーゼ1μl(10u/μl;Promega登録商標)及びXbaI酵素1μl(12u/μl;Promega)を 添加する。消化は37℃で2時間行う。 酵素消化後、停止緩衝液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)8μlを DNA溶液に添加し、低融点の2%アガロースゲル電気泳動Nu Sieve-GTG(FMC)に より60Vの一定電圧で分析する。電気泳動の緩衝液は0.5X TBE(トリス-ホウ酸塩 45mM、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)1mM、pH8)である。泳動後、ゲルは15分 間掛けて臭化エチジウム40ng/mlを含む0.5X TBEの溶液によって染色する。 断片Aに相当するバンドは紫外線下切り離し、トリス20mM pH8、エチレンジア ミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、5分間65℃で温置する。アガロースの 溶解後、試料はフェノール1体積分量により抽出し、5分間10000gで遠心分離す る。水相を回収し、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50 :48:2)1体積分量で抽 出し、10000gで2分間遠心分離する。水相をクロロホルム:イソアミルアルコー ル(割合24:1)で抽出し、10000gで数秒間遠心分離する。水相を回収し、最終 的NaCl濃度を0.2Mに調整し、100%エタノール2体積分量を添加した後16時間-20 ℃で沈殿させる。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで可溶化する。2μlの分割量及びλフ ァージ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの2%アガロー スゲル(Sigma登録商標)上分析したところ、SacII/XbaI断片Aの精製溶液濃度を 30ng/μlと推定した。 断片Aのクローン化に用いるプラスミドはpBluescript II SK(+)ベクターで、S tratagene登録商標より販売される。このプラスミドはアンピシリン耐性の遺伝 子を含む。 受領200ngのpBluescript II SK(+)プラスミドを、SacIIとXbaIの制限エンドヌ クレアーゼによって消化する。この消化は、C緩衝液(Promega登録商標)2μl、Sa cII酵素(10u/μl;Promega登録商標)1μl及びXbaI酵素(12u/μl;Promega登録商 標)1μlを有する体積20μlで、37℃で2時間行う。消化後、添加液(蔗糖30% 、ブロモフェノールブルー0.25%)2μlを混合液に添加し、電気泳動緩衝液はTB E 0.5Xを用いて、Seaplaque GTGアガロース(FMC,Rockland)0.8%のゲル上で一定 電圧60ボルトで分析する。電気泳動後、40ng/mlの臭化エチジウム溶液内で15分 間ゲルを染色する。SacIIとXbaIによって直線化されたpBluescript II SK(+)に 相当するDNAバンドを採取し、350μlのトリス20mM pH8,EDTA 1mM pH8溶液に入 れる。この試料を5分間65℃で温置し、フェノール:クロロホルム:イソアミル アルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出し、 10000gで5分間遠心分離する。水相を回収して、フェノール:クロロホルム:イ ソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出し、10000gで2分間遠 心分離する。水相をクロロホルム:イソアミルアルコール(割合24:1)で抽出 し、10000gで数秒間遠心分離する。水相を回収し、最終的なNaCl濃度を0.2Mに調 整し、100%エタノール2体積分量を添加した後16時間-20℃で沈殿させる。 12000gで10分間、4℃で遠心分離した後、DNAペレットを1mlの70%エタノールで 洗浄し、凍結乾燥して、10ng/μlのpBluescript II SK(+)SacII/XbaIプラスミド 溶液を得られるよう20μlの無菌ミリQ水で溶解する。 断片A(SacII/XbaI)のpBluescript II SK(+)(SacII/XbaI)プラスミドへの連結 を室温で4時間行う。 形質転換に使用される適格バクテリアはDH5α(Gibco BRL、Paris)である。こ の株の遺伝形質は:supE 44 Δ-lacU 169(Φ80 IacZΔM15)hsdR 17 recA 1 endA 1 gyrA 96 thi-1 relA 1である。適格バクテリアを得るには、5mlの対数期(0.7 のDO600)の培養を1500gで15分間4℃で遠心分離にかける。その後、細菌ペレット を500μlの冷温CaCl2、100mMで再懸濁する。形質転換には、10μlの連結混合液 をDH5α適格バクテリア200μlに混合し、試料を4℃で30分間保有する。40秒間42 ℃の温度衝撃を与えた後、500μlのLブロス(培養液11に対して、トリプトン1 0g、酵母抽出物5g、NaCl 10g)を添加し、混合液を30分間37℃で温置する。 その後、この混合液、IPTG(イソプロピルチオ-ベータ-D-ガラクトシド;200mM) 20μl、及びX-Gal(4クロロ-3-インドーリル-ベータ-D-ガラクトシド;20mg/ml) 20μlアンピシリン(50μg/ml)を追加したL-ブロス-寒天(L-ブロスに寒天1.5%を 加える)の入っている皿上 に置いて、37℃で15時間温置する。IPTGとX-Galを加えると染色試験を行うこと ができ、これによって挿入断片を組込んだプラスミドを認識できる。 ここで、DH5α細菌株はLac-であり、非機能ベータガラクトシダーゼを生成す る。pBluescript II SK(+)ベクターは、この酵素のアミノ末端部分をコードする 大腸菌ラクトースオペロンのDNAセグメントを有する。IPTGによる合成を誘導し て、ガラクトシダーゼの活性を回復するα相補を得る。ガラクトースの類似物で あるX-Galの存在下、細菌はブルー色素を生成し、これが染色の細菌コロニーの 形成をもたらす。pBluescript II SK(+)ベクターは、LacZ遺伝子に位置する(Sa cII/XbaI部位を含む)多発性クローン化領域を有する。このクローン化領域の中 に断片Aを挿入すると、α相補を停止して、白い細菌コロニーの発現をもたらす 。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一夜37℃で温置する。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットはスーパーコイルプラスミドDNAを精製できるWizardキット (Promega登録商標)により処理する。この操作は製造者の使用方法に準じて行 う。使用したプラスミドはpBluescript II SK(+)である場合、このキットにより 約10μgのプラスミドDNAを精製した。 断片Aのクローン化を検証する為に、分割量(取得した60μlのうちの2μlを 、制限エンドヌクレアーゼSacIIとXbaIを用いて酵素消化する。電気泳動後、ゲ ルは15分間掛けて40ng/mlの臭化エチジウム溶液によって染色し、A断片の存在は 紫外線下確認する。 最後の工程は断片Aの配列を確認することとなるが、PCR(ポリメラーゼ連鎖反 応法)による増幅は変異をもたらし得る。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い(調製法1参照)、断片Aの配列を確 認できる。 2/ 断片B 断片BはPRS(病原性関連タンパク質S)シグナルペプチド(ヌクレオチド1〜75)を コードする配列の上流に3つの塩基(TAA)、及びヒトのプロα1(I)鎖のアミノプ ロペプチド領域のアミノ末端部分をコードする配列の塩基67〜77を有する。ヌク レオチド73、74と77、GAGはCTC塩基によって代替され、これによって位置72〜77 でのNheI(GCTAGC)制限部位が創出できる。この部位NheIの創出は、ヒトのプロα 1(I)鎖の位置25と26においてアミノ酸GluとGlyをロイシンとアラニンとで代替さ せるという結果をもたらす。 断片Bの増幅 3つの合成オリゴヌクレオチド(BIOC95とBIOC93と045)を用いた。 基質オリゴヌクレオチド045 このオリゴヌクレオチドは太字でPRS(病原性関連タンパク質S)のシグナルペプ チドに相当する配列を含む。断片BのPCR(ポリメラーゼ鎖反応)による増幅の際 に基質DNAの役割をする。 センスのオリゴヌクレオチドBIOC95、 このオリゴヌクレオチドは5'(下線のヌクレオチド)にクローン化部位として 利用する2つの制限部位SacII(CCGCGG)とHindIII (AAGCTT)を創出できる配列を含む。この2つの部位の後、PRS(病原性関連タンパ ク質S)のシグナルペプチドをコードする配列の特異-3〜-1及び1〜24ヌクレオチ ドを含有する。 アンチセンスのオリゴヌクレオチドBIOC93 このオリゴヌクレオチド5'(下線のヌクレオチド)に制限部位NheI(GCTAGC)を 創出できる配列を含む。情報部分に書き込まれた部位NheIは、アミノプロペプチ ド領域をコードする配列を画定する役割をする。部位NheIの後にヒトのプロα1( I)鎖をコードする配列のヌクレオチド67〜71及びPRS(病原性関連タンパク質S)の シグナルペプチド配列の52〜75の相補配列がある。 断片Bのクローン化 PCRの増幅後、調製法II1に記述したように、フェノール:クロロホルム:イソ アミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で溶液を抽出する。DNAペレッ トを70%エタノール1mlで洗浄、凍結乾燥して無菌ミリQ水40μlで再懸濁する。 4μlの分割量及びλファージ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ng をタイプIIの2%アガロースゲル(Sigma登録商標)上分析したところ、断片Bの 精製溶液の濃度を20ng/μlと推定した。 断片Bのクローン化に用いるプラスミドは、Stratagene販売のpBluescript II SK(+)ベクターである。このプラスミドはアンピシリン耐性の遺伝子を含む。 重量200ngのpBluescript II SK(+)を制限エンドヌクレアーゼEcoRV(GATATC)に よって消化し、これによって平滑末端を有する直線化されたベクターを得られる 。消化後、TE(トリス10mM、EDTA 1mM, pH8)80μlを添加し、調製法II1に記述したように、フェノール:クロロホルム :イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で溶液を抽出する。 12000gで10分間4℃で遠心分離の後、DNAペレットを1mlの70%エタノールで洗浄 し、凍結乾燥して、10ng/μlのpBluescript II SK(+)EcoRVプラスミド溶液を得 られるように、20μlの無菌ミリQ水で溶解する。 断片BのpBluescript II SK(+)(EcoRV)への連結は室温にて4時間行う。 形質転換の為に用いる適格バクテリアは、上記参照DH5α(GibcoBRL,Paris)で ある。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一夜37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、製 造者の使用方法に準じて、バクテリアのペレットはWizardキット(Promega登録 商標)により処理する。 断片Bのクローン化を確認する為、分割量(取得した60μlのうちの2μl)をBa mHIとHindIIIを用いて酵素消化する。EcoRVクローン化部位は制限部位BamHIとHi ndIIIの間に位置する。電気泳動の後、ゲルを40ng/mlの臭化エチジウム溶液で15 分間染色し、断片Bの存在を紫外線下確認する。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い(調製法1参照)、断片Bの配列を確 認する。 3/ 断片C 断片Cは、ヒトのプロα1(I)鎖のアミノプロペプチド領域(ヌクレオチド72〜4 79)をコードする配列のほぼ全体を含有する。ヌクレオチド73、74と77、GAGは 、CTC塩基によって代替される。これによって位置72〜77に制限部位NheI(GCTAGC )が創出される。このNheI部位を創出することによつて、ヒトのプロα1(I)鎖の 位置25と26においてアミノ酸GluとGlyとがロイシンとアナリンによって代替され る結果をもたらす。ヌクレオチド474、475及び744、CTTはGCA塩基によって代替 される。これによって位置474〜479に制限部位NheI(GCTAGC)が創出される。この NheI部位を創出することによつて、ヒトのプロα1(I)鎖の位置158と159において アミノ酸AsnとPheとがリシンとロイシンによって代替される結果をもたらす。 断片Cの増幅 2つの合成オリゴヌクレオチドを用いた。 センスのオリゴヌクレオチドBIOC855 このオリゴヌクレオチドは5'(下線のヌクレオチド)にクローン化部位として 使用する制限部位NheI(GCTAGC)を創出できる配列を含む。情報部分に書き込まれ た部位NheIは、アミノプロペプチド領域(アミノ末端極端部)をコードする配列 を画定する役割を果たす。この部位の後、ヒトのプロα1(I)鎖をコードする配列 の特異ヌクレオチド78〜100を含有する。 アンチセンスのオリゴヌクレオチドBIOC83 このオリゴヌクレオチドは5'(下線のヌクレオチド)に制限部位XbaI(TCTAGA) とNheI(GCTAGC)を創出できる配列を含む。断片Aのク ローン化に際して用いた部位XbaIは、断片Cにおいては使用しない。情報部分に 書き込まれた部位NheIは、アミノプロペプチド領域(カルボキシ末端極端部)を コードする配列を画定する役割を果たす。この2つの部位の後、ヒトのプロα1( I)鎖をコードする配列の特異ヌクレオチド445〜474を含有する。 使用するDNA基質はcDNAクローン1α3で、非翻訳部分の83塩基及びヒトのプロ α1(I)鎖をコードする最初の1920塩基を含む。 断片Cのクローン化 増幅後、調製法II1に記述したように、フェノール:クロロホルム:イソアミ ルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で溶液を抽出する。DNAペレットを70 %エタノール1mlで洗浄、凍結乾燥して、無菌ミリQ水40μlで再懸濁する。 4μlの分割量及びλファージ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ng をタイプIIの2%アガロースゲル(Sigma登録商標)上分析したところ、断片Cの 精製溶液の濃度を20ng/μlと推定した。 断片Cのクローン化に用いるプラスミドは、Stratagene(登録商標)(La joll a)販売pBluescript II SK(+)ベクターである。このプラスミドはアンピシリン 耐性の遺伝子を含む。 重量200ngのpBluescript II SK(+)を制限エンドヌクレアーゼEcoRV(GATATC)に よって消化し、これによって平滑末端を有する直線化されたベクターを得られる 。消化後、TE(トリス10mM、EDTA 1mM,pH8)80μlを添加し、調製法II1に記述 したように、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48: 2)1体積分量で溶液を抽出する。 12000gで10分間4℃で遠心分離の後、DNAペレットを1mlの70%エタノールで洗浄 し、凍結乾燥して、10ng/μlのpBluescript II SK(+)EcoRVプラスミド溶液を得 られるように20μlの無菌ミリQ水で溶解する。 断片CのpBluescript II SK(+)(EcoRV)への連結は室温にて4時間行う。 形質転換に使用した適格バクテリアはDH5α(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一夜37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットは製造者の手順に準じてWizardキット(Promega登録商標) により処理する。 断片Cのクローン化を確認する為、分割量(取得した60μlのうちの2μl)を、 制限エンドヌクレアーゼBamHIとHindIIIを用いて酵素消化する。クローン化EcoR V部位は制限部位BamHIとHindIIIの間に位置する。電気泳動の後、ゲルを40ng/ml の臭化エチジウム溶液内で15分間染色し、断片Cの存在は紫外線下確認する。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い(調製法1参照)、断片Cの配列を確 認する。 4/ 断片D 断片Dは、アミノテロペプチド領域(ヌクレオチド474〜534)をコードする配 列の全体及び、ヒトのプロα1(I)鎖のらせん状区域(ヌクレオチド535〜1920) のアミノ末端部分をコードする配列を含む。ヌクレ オチド474、475と477、CTTは、GCA塩基によって代替され、これによって位置474 〜479に制限部位NheI(GCTAGC)が創出される。このNheI部位を創出することによ って、ヒトのプロα1(I)鎖の位置158と159においてアミノ酸AsnとPheとがリジン とロイシンとに代替される結果をもたらす。制限部位DraIIIは位置1709〜1717( CACCTGGTG)に位置し、λMoSEloxプラズミド(Amersham登録商標)のBamHI部位は 末端3'に位置する。 断片Dの増幅 2つの合成オリゴヌクレオチドを用いた。 センスのオリゴヌクレオチドBIOC65 このオリゴヌクレオチドは5'(下線のヌクレオチド)に制限部位XbaI(TCTAGA) とNheI(GCTAGC)を創出できる配列を含む。部位XbaIは断片Dのクローン化に使用 し、情報部分に書き込まれた部位NheIは、アミノプロペプチド領域をコードする 配列を画定する役割を果たす。この2つの部位の後、ヒトのプロα1(I)鎖のアミ ノテロペプチド領域の開始をコードする配列(ヌクレオチド480〜507)がある。 アンチセンスのオリゴヌクレオチドT7遺伝子10プライマー このオリゴヌクレオチドはcDNAクローン1α3の直下流と、断片Dのクローン化 に用いる制限部位BamHI(GGATCC)に位置する。 用いるDNA基質はcDNAクローン1α3で、非翻訳部分の83塩基とヒトのプロα1(I )鎖をコードする最初の1920塩基を含む。 断片Dのクローン化 増幅後、調製法II1で行ったように、フェノール:クロロホルム:イソアミル アルコール(割合50:48:2)1体積分量で溶液を抽出する。 DNAペレットを70%エタノール1mlで洗浄、凍結乾燥して、無菌ミリQ水34μlで再 懸濁する。 BamHl Xbalによる消化を37℃で2時間、40μlの最終的な体積内で行う。 酵素消化後、停止緩衝液(30%のスクロース、0.25%のブロモフェノールブルー) 8μlをDNA溶液に添加し、低融点のSeaPlaque-GTG(FMC,Rockland)の0.8%アガロ ースゲルにて一定60ボルトの電圧で電気泳動により分析する。電気泳動緩衝液は TBE 0.5X(トリス-ホウ酸塩45mH、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)1mM,pH8)で ある。移動後、40ng/mlの臭化エチジウムを含むTBE 0.5X溶液で15分間ゲルを染 色する。 断片Dに相当するバンドは紫外線下切り離し、トリス20mM pH8、エチレンジア ミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、5分間65℃で温置する。アガロースの 溶解後、フェノール1体積分量で試料を抽出し、10000gで5分間遠心分離する。 水相を回収して、調製法II1に記述したようにフェノール:クロロホルム:イソ アミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出する。 12000gで10分間、4℃で遠心分離した後、DNAペレットを1mlの70%エタノールで洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解する。2μlの分割量及びλファー ジ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの0.8%アガロース ゲル(Sigma登録商標)上分析したところ、BamHI/XbaI断片Dの精製溶液濃度を50 ng/μlと椎定した。 断片Dのクローン化に用いるプラスミドはPromega(登録商標)販売pUC 18ベクタ ーである。このクローンはアンピシリン耐性の遺伝子を含む。 重量200ngのpUC 18プラスミドを、制限エンドヌクレアーゼBamHIとXbaIによっ て37℃で2時間消化する。消化後、2μlの添加液(蔗糖30%、ブロモフェノール ブルー0.25%)を混合液に添加し、Seaplaque GTGアガロース(FMC,Rockland)0. 8%のゲル上で分析する。BamHIとXbaIによって直線化されたpUC 18に相当するDNA バンドを回収し、350μlのトリス20mM pH8,EDTA 1mM pH8溶液に入れる。この試 料を5分間65℃で温置し、フェノール1体積分量で抽出し、5分間、10000gで遠 心分離する。水相を回収して、調製法II1に記述したようにフェノール:クロロ ホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出する。 12000gで10分間、4℃で遠心分離した後、DNAペレットを1mlの70%エタノールで 洗浄し、凍結乾燥して、10ng/μlのpUC18BamHI/XbaIプラスミド溶液を得られる ように、無菌ミリQ水20μlで溶解する。 断片D(BamHI/Xbal)のpUC18(BamHI/XbaI)プラスミドへの連結は、室温にて4時 間行う。 形質転換の為に用いる適格バクテリアは、DH5α(Gibco,Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに人れ、これらの培養は撹拌下一夜37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットはスーパーコイルプラスミドDNAを精製できるWizardキット (Promega登録商標)により処理する。この操作は製造者の使用方法に準じて行 う。使用したプラスミドはpUC18である場合、このキットにより約10μgのプラス ミドDNAを精製する。 断片Dのクローン化を確認する為、分割量(取得した60μlのうちの2μl)を、 制限エンドヌクレアーゼBamHIとXbaIを用いて酵素消化する。電気泳動の後、ゲ ルを40ng/mlの臭化エチジウム溶液で15分間染色し、断片Dの存在は紫外線下確認 する。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い(調製法1参照)、断片Dの配列を確 認する。 5/ 断片E 断片Eは、α22のcDNAクローンに存在する部位DraIII(CACCTGGTG、ヌクレオチ ド1709〜1717)とBamHI(GGATCCNヌクレオチド2803〜2808)の間にある。この断片 は、ヒトのプロα1(I)鎖の中央らせん領域に含有するアミノ酸567〜936をコード する。 6/ 断片F 断片Fは、α22のcDNAクローンに存在する部位BamHI(GGATCC、ヌクレオチド28 03〜2808)とEcoRI(GAATTC、ヌクレオチド4357〜4362)の間にある。この断片は、 ヒトのプロα1(I)鎖の中央らせん領域にあるアミノ酸936〜1192及びカルボキシ- プロペプチド領域のアミノ酸1193〜1454をコードする。 7/ 断片G 断片Gは、ヒトのプロα1(I)鎖のカルボキシプロペプチド領域(アミノ酸1346〜 1464)のカルボキシ末端部分をコードする配列(ヌクレオチド4040〜4392)を含む 。この断片はまた、制限部位HinIII(AAGCTT)に結合したヌクレオチドTAA(終止コ ドン、塩基4393〜4395)も含む。 断片Gの増幅 2つの合成オリゴヌクレオチドを用いた。 センスのオリゴヌクレオチドBIOC25、 このオリゴヌクレオチドは5'(下線のヌクレオチド)にクローン化部位として 使用する制限部位pstI(CTGCAG)を創出できる配列を含む。この部位の後、ヒトの プロα1(I)鎖のコード配列の特異ヌクレオチド4040〜4060を含有する。 アンチセンスのオリゴヌクレオチドBIOC23 このオリゴヌクレオチドは5'(下線のヌクレオチド)に制限部位HindIII(AAGC TT)を創出できる配列を含む。太字で終止コドンTAAの相補配列が指示されており 、その後、ヒトのプロα1(I)鎖をコードする配列のヌクレオチド4373〜4392の相 補鎖がある。 使用するDNA基質はα22のcDNAクローンで、ヒトのプロα1(I)鎖のアミノ酸171 〜1454をコードする配列及び、非翻訳の領域3'の約500塩基を含む。 断片Gのクローン化 増幅後、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2 )1体積分量で溶液を抽出する。DNAペレットを70%エタノールlmlで洗浄、凍結 乾燥して、無菌ミリQ水35μlで再懸濁する。 Pst1による消化を37℃で2時間、最終的な体積40μlで行う。 酵素消化後、調製法II1に記述したようにDNA溶液に、60μlのTE緩衝液(トリ ス 10mM,EDTA 1mM,pH8)を添加して、フェノール:クロロホルム:イソアミ ルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出する。 12000gで10分間4℃で遠心分離の後、DNAペレットを1mlの70%エタノールで洗浄 し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水35μlで溶解する。HindIIIによる消化を37℃で 2時間、最終的な体積20μlで行う。 酵素消化後、停止緩衝液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)8μlを DNA溶液に添加して、低融点の2%アガロースゲル電気泳動NueSieve-GTG(FMC、R ockland)により電気泳動により分析する(調製法II2参照)。 断片Gに相当するバンドは紫外線下切り離し、トリス20mM pH8、エチレンジア ミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、5分間65℃で温置する。アガロースの 溶解後、試料をフェノール1体積分量で抽出し、10000gで5分間遠心分離する。 水相を回収して、調製法II1に記述したようにフェノール:クロロホルム:イソ アミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出する。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗浄 し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解する。2μlの分割量及びλファージ (Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの2%アガロースゲル (Sigma登録商標)上分析したところ、HindIII/PstI断片Gの精製溶液の濃度を30 ng/μlと推定した。 断片Gのクローン化に用いるプラスミドは、Stratagene(登録商標)販売のpBl uescript II SK(+)ベクターである。このプラスミドはアンピシリン耐性の遺伝 子を含む。 重量200ngのpBluescript II SK(+)を最終的体積20μlで、2時間、37℃で、制 限エンドヌクレアーゼPStIの消化する。酵素消化後、調製法II1に記述したよう にDNA溶液に、80μlのTE緩衝液(トリス10mM,EDTA 1mM,pH8)を添加して、フ ェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量 で抽出する。 12000gで10分間4℃で遠心分離の後、DNAペレットを1mlの70%エタノールで洗浄 し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水17μlで溶解する。HindIIIによる消化を37℃で 2時間、最終的体積20μlで行う。 消化後、4μlの添加液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)を混合液 に添加し、Seaplaque GTGアガロース(FMC,Rockland)0.8%のゲル上で分析する( 調製法II4参照)。HindIIIとPstIによって直線化されたpBluescript II SK(+)に 相当するDNAバンドを採取し、350μlのトリス20mM pH8、EDTA 1mM pH8溶液に入 れる。この試料を5分間65℃で温置し、フェノール1体積分量で抽出し、10000g で5分間遠心分離する。水相を回収して、調製法II1に記述したようにフェノー ル:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出 する。 12000gで10分間4℃で遠心分離の後、DNAペレットを1mlの70%エタノールで洗浄 し、凍結乾燥して、10ng/μlのpBluescript II SK(+)HindIII/PstIプラスミド溶 液を得るように無菌ミリQ水20μlで溶解する。 断片G(HindIII/PstI)のpBluescript II SK(+)(HindIII/PstI)プラスミドへ の連結は、室温で4時間行う。 形質転換に用いる適格バクテリアは、DH5α(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一夜37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットは製造者の手順に準じてWizardキット(Promega登録商標) により処理する。 断片Gのクローン化を確認する為、分割量(取得した60μlのうちの2μl)を、 制限エンドヌクレアーゼHindIIIとBamHIを用いて酵素消化する。 電気泳動の後、ゲルを40ng/mlの臭化エチジウム溶液内で15分間染色し、断片G の存在は紫外線下確認する。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い(調製法1参照)、断片Gの配列を確 認する。 8/ 断片H 断片Hは、ヒトのプロα1(I)鎖のカルボキシプロペプチド領域(アミノ酸1343〜 1461)のカルボキシ末端部分をコードする配列(ヌクレオチド4031〜4383)を含む 。この断片はまた、制限部位HinIII(AAGCTT)に結合したヌクレオチドTAA(終止コ ドン、塩基4384〜4386)も含む。終止コドンの上流に小胞体での貯留部位であるL ys、Asp、Glu及びLeuコドンを含有する。 b/断片Hの増幅 2つの合成オリゴヌクレオチドを用いた。 センスのオリゴヌクレオチドBIOC25、 このオリゴヌクレオチドは5'(下線のヌクレオチド)にクローン化部位として 使用する制限部位PstI(CTGCAG)を創出できる配列を含む。この部位の後、ヒトの プロα1(I)鎖をコードする配列の特異ヌクレオチド4031〜4051がある。 アンチセンスのオリゴヌクレオチドBIOCKDEL このオリゴヌクレオチドは5'(下線のヌクレオチド)に制限部位HindIII(AAGC TT)を創出できる配列を含む。太字で終止コドンTAA及びKDELアミノ酸の相補配列 が指示されており、その後、ヒトのプロα1(I)鎖をコードする配列のヌクレオチ ド4353〜4383の相補鎖がある。 使用するDNA基質はα22のcDNAクローンで、非翻訳の領域5'の110塩基及び、ヒ トのプロα1(I)鎖をコードする最初の1911塩基を含む。 断片Hのクローン化 増幅後、調製法II1に記述したようにフェノール:クロロホルム:イソアミル アルコール(割合50:48:2)1体積分量で溶液を抽出する。DNAペレットを70% エタノール1mlで洗浄、凍結乾燥して、無菌ミリQ水35μlで再懸濁する。 Pst1による消化を37℃で2時間、最終的体積40μlで行う。 酵素消化後、DNA溶液に60μlのTE緩衝液(トリス10mM,EDTA1mM,pH8)を添加 して、調製法II1に記述したようにフェノール:クロロホルム:イソアミルアル コール(割合50:48:2)1体積分量で抽出する。 12000gで10分間4℃で遠心分離の後、DNAペレットを1mlの70%エタノールで洗浄 し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水35μlで溶解する。HindIIIによる消化を37℃で 2時間、最終的体積40μlで行う。 消化後、停止液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)8μlをDNA溶液 に添加して、調製法II1に記述したようにNu Sieve-GTG(FMC,Rockland)低融解点 のアガロース2%のゲルにて電気泳動により分析する。 断片Hに相当するバンドは紫外線下切り離し、トリス20mM pH8、エチレンジア ミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、5分間65℃で 温置する。アガロースの溶解後、試料をフェノール1体積分量で抽出し、10000g で5分間遠心分離する。水相を回収して、調製法II1に記述したようにフェノー ル:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出 する。 12000gで10分間4℃で遠心分離の後、DNAペレットを1mlの70%エタノールで洗浄 し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解する。2μlの分割量及びλファージ (Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの2%アガロースゲ ル(Sigma登録商標)上分析したところ、HindIII/PstI断片Hの精製溶液の濃度を 20ng/μlと推定した。 断片Hのクローン化に用いるプラスミドは、Stratagene(登録商標)のpBluesc ript II SK(+)ベクターである。このプラスミドはアンピシリン耐性の遺伝子を 含む。 重量200ngのpBluescript II SK(+)を20μl体積で2時間、37℃で制限エンドヌ クレアーゼPstIによって消化する。消化後、80μlのTE緩衝液(トリス10mM、EDTA 1mM,pH8)をDNA溶液に添加して、調製法II1に記述したように、フェノール:ク ロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出する。 12000gで10分間、4℃で遠心分離の後、DNAペレットを1mlの70%エタノールで洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水17μlで溶解する。HindIIIによる消化を37℃ で2時間、最終的体積20μlで行う。 消化後、4μlの添加液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)を混合液 に添加し、Seaplaque GTGアガロース(FMC,Rockland)0.8%のゲル上で分析する( 調製法II4参照)。HindIIIとPstIによって直線化されたpBluescript II SK(+)に 相当するDNAバンドを採取し、350μlのトリス20mM pH8、EDTA 1mM pH8溶 液に入れる。この試料を5分間65℃で温置し、フェノール1体積分量で抽出し、 10000gで5分間遠心分離する。水相を回収して、調製法II1に記述したようにフ ェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量 で抽出する。 12000gで10分間、4℃で遠心分離の後、DNAペレットを1mlの70%エタノールで洗 浄し、凍結乾燥して、10ng/μlのpBluescript II SK(+)HindIII/PstIプラスミド 溶液を得るように無菌ミリQ水20μlで溶解する。 断片H(HindIII/PstI)のpBluescript II SK(+)(HindIII/PstI)プラスミドへ の連結は、室温で4時間行う。 形質転換に用いる適格バクテリアは、DH5α(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一夜37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットは製造者の手順に準じてWizardキット(Promega登録商標) により処理する。 断片Hのクローン化を確認する為、分割量(取得した60μlのうちの2μl)を、 制限エンドヌクレアーゼHindIIIとBamHIを用いて酵素消化する。電気泳動の後、 ゲルを40ng/mlの臭化エチジウム溶液内で15分間染色し、断片Hの存在は紫外線下 確認する。 最後の工程は断片Hの配列を確認することとなるが、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応 法)による増幅は変異をもたらし得る。配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリ メラーゼを使用するキット「T7 sequencing」(Pharmacia登録商標)により行い(調製法1参照)、断片Gの配列 を確認できる。 実施例1 ヒトコラーゲンの組換えタンパク質をコードするタバコの葉及びタバコ又はア ブラナの種子での発現可能キメラ遺伝子の作成 1 /FG及びFH断片の取得 この工程はalpha22クローンの塩基対1554個(ヌクレオチド2803〜4357)のBam HI/EcoRI断片をpBluescript II SK(+)-G又はH断片クローンの(pBIuescript II SK(+)ベクターの)BamHIと(G又はH断片の)EcoRI部位の間にクローン化するこ とから成る。これによって、BamHIとHindIII部位の間に中央らせん領域のアミノ 酸936〜1192をコードする配列、ヒトのプロα1(I)鎖のカルボキシ-プロペプチド (アミノ酸1193〜1464)の領域全部及びHindIII制限部位に連関したTAA停止コド ンを含むpBluescript II SK(+)-FG及びpBluescript II SK(+)-FHクローンを得る 。pBluescript II SK(+)-FH断片クローンの場合、KDEL配列(Lys、Asp、Glu、Le u)の4つの特定コドンを、カルボキシ-プロペプチド領域をコードする配列とTA A停止コドンの間に挿入した。 G 又はH断片のEcoRI/HindIII部分とのF断片(BamHI/EcoRI)のクローン化 alpha22 cDNAクローン約1μgをBamHI制限エンドヌクレアーゼにより90分間37 ℃で消化した。実施条件は:alpha22 1μg、E消化緩衝液(Promega登録商標)2 μl、BamHI制限エンドヌクレアーゼ(12u/ μl;Promega登録商標)1μl、qsp milli-Q H2O 20μlであった。消化は2時間 37℃で行った。 酵素消化後、TE緩衝液(トリス10mM、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)1mM、p H8)80μlを調製法II1に記述した様にフェノール:クロロホルム:イソアミルア ルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出したDNA溶液に添加した。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより 洗浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水35μlで溶解した。PstIによる消化は2時間 37℃で40μlの最終体積で行った。 酵素消化後、停止液をDNA溶液に添加して、(蔗糖30%、ブロモフェノールブ ルー0.25%)8μlを低融点の1%アガロースゲル電気泳動Sea-plaque-GTG(FMC、 Rockland)により60Vの一定電圧で分析した。電気泳動の緩衝液は0.5X TBE(ト リス-ホウ酸塩45mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)であった。泳動後、ゲ ルは15分間掛けて臭化ェチジウム40ng/mlを含む0.5X TBEの溶液によって染色し た。 塩基対1554個のBamHI/EcoRI断片に相当するバンドを紫外線下切り離し、トリ ス20mM pH8、エチレンジアミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れて、5分間65 ℃で温置した。アガロースの溶解後、試料はフェノール1体積分量により抽出し 、5分間10000gで遠心分離した。水相を回収し、調製法II1に記述した様にフェ ノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で 抽出した。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。2μlの分割量及びλファー ジ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの1%アガロースゲ ル(Sigma登録商標)上分 析したところ、alpha22 cDNAクローンのBamHI/EcoRI断片の精製溶液の濃度が12n g/μlであると推定した。 alpha22 cDNAクローンのBamHI/EcoRI断片をクローン化する為に使用したプラ スミドはBamHI及びEcoRIによって消化したpBluescript II SK(+)-G又はH断片ク ローンである。このクローンはアンピシリン耐性の遺伝子を含む。 重量500ngのpBluescript II SK(+)-G又はH断片プラスミドをBamHI制限エンド ヌクレアーゼにより消化した。体積20μlで2時間37℃。消化後、TE緩衝液(ト リス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μlをDNA溶液に添加して、調製 法II1に記述した様にフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合5 0:48:2)1体積分量で抽出する。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水17μlで溶解した。EGRIによる消化は2時間37 ℃で20μlの最終体積で行った。 消化後、添加液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%、4μlを混合液に 添加し、0.8%アガロースゲルSeaplaque GTG(FMC、Rockland)上分析した(調 製法II4参照)。BamHI及びEcoRIによって消化したpBluescript II SK(+)-G又はH 断片に相当するDNAのバンドは採取し、トリス20mM pH8、エチレンジアミン四酢 酸1mM pH8の溶液350μlに入れた。この試料は5分間65℃で温置し、フェノール 1体積分量により抽出し、5分間10000gで遠心分離した。水相を回収し、調製法 II1に記述した様にフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50 :48:2)1体積分量で抽出した。 pBluescript II SK(+)-G又はH断片(BamHI/EcoRI)プラスミド20ng/μlの溶液 を得る為に、10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNA のペレットは70%エタノール1mlにより洗浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μl で溶解した。 pBluescript II SK(+)-G又はH断片クローンとalpha22 cDNAクローンのBamHI/E coRI断片との連結は室温で4時間掛けて行った。 形質転換に使用した適格バクテリアはDH5α(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れた。これらの培養は撹拌下一晩37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットは製造者の手順に準じてWizardキット(Promega登録商標) により処理した。 pBluescript II SK(+)-G又はH断片(BamHI/EcoRI)クローンへのalpha22 cDNA クローンのBamHI/EcoRI断片のクローン化を確認する為、分割量(取得した60μl のうちの2μl)をHindIII及びBamHI制限エンドヌクレアーゼにより酵素消化した 。HindIII制限部位はEcoRI部位の3'側にTAA停止コドンと連関している。 電気泳動後、ゲルは15分間掛けて40ng/mlの臭化エチジウム溶液によって染色 し、FG断片の場合は1596塩基対の、及びFH断片の場合は1608塩基対のBamHI/EcoR I断片の存在は紫外線下で確認した。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い、pBluescript II SK(+)-FG断片及びp Bluescript II SK(+)-FH断片クローンを確認した。2 /DE断片の取得 この工程はalpha22クローンの塩基対1089個のDraIII/BamHI断片(ヌクレオチ ド1714〜2803)をpUC18-D断片クローンの(D断片の)DraIIIと(pUC18プラスミ ドの)BamHI部位の間にクローン化することから成る。これによって、XbaIとBam HI部位の間にヒトのプロα1(I)鎖のアミノ-テロペプチド領域のアミノ酸160〜17 9、中央らせん領域のアミノ酸180〜936をコードする配列を含むpUC18-DEクロー ンを得る。 D 断片のDraIII/BamHI部分とのE断片(DraIII/BamHI)のクローン化 alpha22 cDNAクローン約1μgをBamHI制限エンドヌクレアーゼにより90分間37 ℃で消化した。 酵素消化後、TE緩衝液(トリス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μ lをDNA溶液に添加して、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割 合50:48:2)1体積分量で抽出し、2分間10000gで遠心分離した。水相をクロ ロホルム:イソアミルアルコール(割合24:1)で抽出し、数秒間10000gで遠心 分離した。水相を回収し、最終的なNaCl濃度を0.2Mに調整し、100%エタノール2 体積分量を添加した後、16時間-20℃で沈殿した。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットを70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水35μlで溶解した。DraIIIによる消化は2時間 37℃で40μlの最終体積で行った。 酵素消化後、停止液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)8μlをDNA 溶液に添加して、低融点の1%アガロースゲル電気泳動Sea-plaque-GTG(FMC、Ro ckland)により分析した(実施例I1参照)。 alpha22 cDNAクローンの塩基対1089個のDraIII/BamHI断片に相当するバンドは 紫外線下切り離し、トリス20mM pH8、エチレンジアミン 四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、5分間65℃で温置した。アガロースの溶解 後、試料はフェノール1体積分量により抽出し、5分間10000gで遠心分離した。 水相を回収し、調製法フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合 50:48:2)1体積分量で抽出した(II1参照)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。2μlの分割量及びλファー ジ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの2%アガロースゲ ル(Sigma登録商標)上分析したところ、alpha22 cDNAクローンのDraIII/BamHI 断片の精製溶液の濃度が20ng/μlであると推定した。 alpha22 cDNAクローンのDraIII/BamHI断片をクローン化する為に使用したプラ スミドはDraIII及びBamHIによって消化したpUC18-D断片クローンである。このク ローンはアンピシリン耐性の遺伝子を含む。 重量500ngのpUC18-D断片プラスミドをBamHI制限エンドヌクレアーゼにより消 化した。体積20μlで2時間37℃で。消化後、TE緩衝液(トリス10mM、エチレン ジアミン四酢酸1mM、pH8)80μlをDNA溶液に添加して、フェノール:クロロホル ム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1 参照)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水17μlで溶解した。DraIIIによる消化は2時間 37℃で20μlの最終体積で行った。 消化後、添加液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)4μlを混合液に 添加し、0.8%アガロースゲルSeaplaque GTG(FMC、Rockland)上分析した。Dra III及びBamHIによって消化したpUC18-D断片に相当するDNAのバンドは採取し、ト リス20mM pH8、エチレンジ アミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れた。この試料は5分間65℃で温置し、 フェノール1体積分量により抽出し、5分間10000gで遠心分離した。水相を回収 し、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体 積分量で抽出した(調製法II1参照)。 pUC18-D断片(DraIII/BamHI)プラスミド20ng/μlの溶液を得る為に、10分間4 ℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗浄し、凍 結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。 pUC18-D断片(DraIII/BamHI)クローンとalpha22 cDNAクローンのDraIII/BamH I断片との連結は室温で4時間掛けて行った。 形質転換に使用した適格バクテリアはDH5α(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れた。これらの培養は撹拌下一晩37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットは製造者の手順に準じてWizardキット(Promega登録商標) により処理した。 pUC18-D断片(DraIII/BamHI)クローンとのalpha22 cDNAクローンのDraIII/Ba mHI断片のクローン化を確認する為、分割量(取得した60μlのうちの2μl)をXb aI及びBamHI制限エンドヌクレアーゼにより酵素消化した。XbaI制限部位はpUC18 -D断片の5'側に位置している。電気泳動後、ゲルは15分間掛けて40ng/mlの臭化 エチジウム溶液によって染色し、2336塩基対のBamHI/XbaI断片の存在を紫外線下 確認した。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い、pUC18-DE断片クローンを確認した。 3 /DEFG及びDEFH断片の取得 この工程はpUC18-DE断片クローンの塩基対2329個のXbaI/BamHI断片(ヌクレオ チド474〜2803)をpBluescript II SK(+)-FG又はFH断片クローンの(pBluescrip t II SK(+)プラスミドの)XbaIと(FG又はFH断片の)BamHI部位の間にクローン 化することから成る。これによって、XbaIとHindIII部位の間にヒトのプロα1(I )鎖のアミノ-テロペプチド領域のアミノ酸160〜179、中央らせん領域全部(アミ ノ酸180〜1192)、カルボキシ-プロペプチド(アミノ酸1193〜1464)領域全部を コードする配列、及びHindIII制限部位に連関したTAA停止コドンを含むpBluescr ipt II SK(+)-DEFG断片及びpBluescript II SK(+)-DEFH断片クローンを得る。pB luescript II SK(+)-DEFH断片クローンの場合、KDEL配列(Lys、Asp、Glu、Leu )の特定コドン4個をカルボキシ-プロペプチド領域をコードする配列とTAA停止 コドンの間に挿入した。DE 断片(XbaI/BamHI)のFG又はFH断片のBamHI/HindIII部分とのクローン化 pUC18-DE断片クローン約1μgをBamHI制限エンドヌクレアーゼにより90分間37 ℃で消化した。 酵素消化後、TE緩衝液(トリス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μ lをDNA溶液に添加して、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割 合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1参照)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水35μlで溶解した。XbaIによる消化は2時間37 ℃で20μlの最終体積で行った。 酵素消化後、停止液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)8μlをDNA 溶液に添加して、低融点の1%アガロースゲル電気泳動Sea-plaque-GTG(FMC、Ro ckland)による分析するした(実施例I1)。 塩基対2329個のXbaI/BamHI断片に相当するバンドは紫外線下切り離し、トリス 20mM pH8、エチレンジアミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、5分間65℃で 温置した。アガロースの溶解後、試料はフェノール1体積分量により抽出し、5 分間10000gで遠心分離した。水相を回収し、フェノール:クロロホルム:イソア ミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1参照)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。2μlの分割量及びλファー ジ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの1%アガロースゲ ル(Sigma登録商標)上分析したところ、pUC18-DE断片クローンのXbaI/BamHI断 片の精製溶液の濃度が20ng/μlであると推定した。 pUC18-DE断片クローンのXbaI/BamHI断片をクローン化する為に使用したプラス ミドはXbaI及びBamHIによって消化したpBluescript II SK(+)-FG又はFH断片クロ ーンである。このクローンはアンピシリン耐性の遺伝子を含む。 重量500ngのpBluescript II SK(+)-FG又はFH断片プラスミドをBamHI制限エン ドヌクレアーゼにより消化した。2時間37℃で。消化後、TE緩衝液(トリス10mM 、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μl をDNA溶液に添加して、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割 合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1参照)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水17μlで溶解した。baIによる消化は2時間37 ℃で行った。 消化後、添加液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)4μlを混合液に 添加し、0.8%アガロースゲルSeaplaque GTG(FMC、Rockland)上分析した。Xba I及びBamHIによって消化したpBluescript II SK(+)-FG又はFH断片に相当するDNA のバンドは採取し、トリス20mM pH8、エチレンジアミン四酢酸1mM pH8の溶液350 μlに入れた。この試料は5分間65℃で温置し、フェノール1体積分量により抽 出し、5分間10000gで遠心分離した。水相を回収し、フェノール:クロロホルム :イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1参 照)。 pBluescript II SK(+)-FG又はFH断片(XbaI/BamHI)プラスミド20ng/μlの溶 液を得る為に、10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノー ル1mlにより洗浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。 pBluescript II SK(+)-FG又はFH断片(XbaI/BamHI)クローンとpUC18-DE断片 クローンのXbaI/BamHI断片との連結は室温で4時間掛けて行った。 形質転換に使用した適格バクテリアはDH5α(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一晩37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットは製造者の手順に準じてWizardキット(Promega登録商標) により処理した。 pBluescript II SK(+)-FG又はFH断片(BamHI/HindIII)クローンとのpUC18-DE 断片クローンのXbaI/BamHI断片のクローン化を確認する為、分割量(取得した60 μlのうちの2μl)をXbaI及びHindIII制限エンドヌクレアーゼにより酵素消化し た。電気泳動後、ゲルは15分間掛けて40ng/mlの臭化エチジウム溶液によって染 色し、3900塩基対のXbaI/HindIII断片の存在は紫外線下確認した。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 sequ encing」(Pharmacia登録商標)により行い、pBluescript II SK(+)-DEFG断片及 びpBluescript II SK(+)-DEFH断片クローンを確認した。 4 /ヒトのプロα1(I)鎖特異の全cDNAクローンであるADEFG及びADEFH断片の取 この工程はpBluescript IISK(+)-A断片クローンの塩基対495個のSacII/NheI断 片(ヌクレオチド-4〜479)をpBluescript II SK(+)-DEFG又はDEFH断片クローン の(pBluescript II SK(+)プラスミドの)SacIIと(DEFG又はDEFH断片の)NheI 部位の間にクローン化することから成る。これによって、SacIIとHindIII部位の 間にヒトのプロα1(I)鎖の全部をコードする配列、及びHindIII制限部位に連関 したTAA停止コドンを含むpBluescript II SK(+)-ADEFG断片及びpBluescript II SK(+)-ADEFH断片クローンを得る。もう一つのHindIII部位がSacII部位の直後に 位置すろので、単純なHindIII制限エンドヌクレアーゼによる消化でADEFG及びAD EFH断片を得ることができる。pBluescript II SK(+)-ADEFH断片クローンの場合 、KDEL配 列(Lys、Asp、Glu、Leu)の特定コドン4個をカルボキシ-プロペプチド領域を コードする配列とTAA停止コドンの間に挿入した。NheI部位はヒトのプロα1(I) 鎖の158及び159位でのAsn及びPheアミノ酸のリジン及びロイシンによる置換を生 じる。 DEFG 又はDEFH断片のNheI/HindIII部分とのA断片(SacII/NheI)のクローン化 pBluescript II SK(+)-A断片クローン約1μgをSacII制限エンドヌクレアーゼ により90分間37℃で消化した。 酵素消化後、TE緩衝液(トリス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μ lをDNA溶液に添加して、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割 合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1参照)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水35μlで溶解した。このDNA溶液にB消化緩衝液 (Promega登録商標)4μl、NheI制限エンドヌクレアーゼ(12u/μl、Promega登 録商標)1μlを添加した。消化は2時間37℃で行った。 酵素消化後、停止液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)8μlをDNA 溶液に添加して、低融点の2%アガロースゲル電気泳動NueSieve-GTG(FMC、Rock land)により60Vの一定電圧で分析した。電気泳動の緩衝液は0.5X TBE(トリス- ホウ酸塩45mM、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)1mM、pH8)であった。泳動後、 ゲルは15分間掛けて臭化エチジウム40ng/mlを含む0.5X TBEの溶液によって染色 した。 塩基対495個のSacII/NheI断片に相当するバンドは紫外線下切り離し、トリス2 0mM pH8、エチレンジアミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、5分間65℃で温 置した。アガロースの溶解後、試料はフェノ ール1体積分量により抽出し、5分間10000gで遠心分離した。水相を回収し、フ ェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量 で抽出した(調製法II1参照に)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。2μlの分割量及びλファー ジ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの2%アガロースゲ ル(Sigma登録商標)上分析したところ、pBluescript II SK(+)-A断片クローン のSacII/NheI断片の精製溶液の濃度が5ng/μlであると推定した。 pBluescript II SK(+)-A断片クローンのSacII/NheI断片をクローン化する為に 使用したプラスミドはSacII及びNheI酵素によって消化したpBluescript II SK(+ )-DEFG又はDEFH断片クローンである。このクローンはアンピシリン耐性の遺伝子 を含む。 重量500ngのpBluescript II SK(+)-DEFG又はDEFH断片プラスミドをSacII制限 エンドヌクレアーゼにより消化した。体積20μlで2時間37℃。消化後、TE緩衝 液(トリス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μlをDNA溶液に添加して 、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積 分量で抽出した(調製法II1参照)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水17μlで溶解した。。NhcIによる消化は2時間 37℃で行った。 消化後、添加液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)4μlを混合液に 添加し、0.8%アガロースゲルSeaplaque GTG(FMC、Rockland)上分析した(調 製法II4参照に)。SacII及びNheIによって消化したpBluescript II SK(+)-DEFG 又はDEFH断片に相当する DNAのバンドは採取し、トリス20mM pH8、エチレンジアミン四酢酸1mM pH8の溶液 350μlに入れた。この試料は5分間65℃で温置し、フェノール1体積分量により 抽出し、5分間10000gで遠心分離した。水相を回収し、フェノール:クロロホル ム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1 参照に)。 pBluescript II SK(+)-DEFG又はDEFH断片(SacII/NheI)プラスミド20ng/μl の溶液を得る為に、10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタ ノール1mlにより洗浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。 pBluescript II SK(+)-DEFG又はDEFH断片(SacII/NheI)クローンとpBluescri pt II SK(+)-A断片クローンのSacII/NheI断片との連結は室温で4時間掛けて行 った。 形質転換に使用した適格バクテリアはDH5α(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一晩37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットは製造者の手順に準じてWizardキット(Promega登録商標) により処理した。 pBluescript II SK(+)-DEFG又はDEFH断片(NheI/HindIII)クローンへのpBlue script II SK(+)-A断片クローンのSacII/NheI断片のクローン化を確認する為、 分割量(取得した60μlのうちの2μl)をHindIII制限エンドヌクレアーゼにより 酵素消化した。4400塩基対のHindIII断片の出現から、これらのクローン化を確 証する。電気泳動 後、ゲルは15分間掛けて40ng/mlの臭化エチジウム溶液によって染色し、4400塩 基対のHindIII/HindIII断片の存在は紫外線下確認した。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い、pBluescript II SK(+)-ADEFG断片及 びpBluescript II SK(+)-ADEFH断片クローンを確認した。 注:pBluescript II SK(+)-ADEFG断片クローンは、そのHindIII部位2個の間 に、ヒトのプロα1(I)鎖をコードする配列全部を含む。 pBluescript II SK(+)-ADEFH断片クローンは、そのHindIII部位2個の間に、 ヒトプロα(I)鎖をコードする配列全部を含む。更に、この連鎖のカルボキシ 末端に小胞体内での保持配列Lys-Asp-Glu-Leuを得る。 5 /植物のPSRシグナルペプチド及び、アミノ-プロペプチド領域以外、ヒトの プロα1(I)鎖全部をコードするcDNAクローンであるBDEFG断片の取得 この工程はpBluescript II SK(+)-B断片クローンの塩基対90個のSacII/NheI断 片(ヌクレオチド-3〜75)をpBluescript II SK(+)-DEFG断片クローンの(pBlue script II SK(+)プラスミドの)SacIIと(DEFG断片の)NheI部位の間にクローン 化することから成る。これによって、SacIIとHindIII部位の間に植物のPSRシグ ナルペプチド、アミノープロペプチド領域以外、ヒトのプロα1(I)鎖の全部をコ ードする配列、及びHindIII制限部位に連関したTAA停止コドンを含むpBluescrip t II SK(+)-BDEFG断片クローンを得る。もう一つのHindIII部位がSacII部位の直 後に位置するので、単純なHindIII制限エンドヌクレアーゼによる消化でBDEFG断 片を得ることができる。 NheI部位はヒトのプロα1(I)鎖の25及び26位でのGlu及びGlyアミノ酸のロイシン 及びアラニンによる置換を生じる。 植物のPSR(Pathogenesis-Related-Protein S)シグナルペプチドはヒトのプ ロα1(I)鎖特異的のシグナルペプチドと置換する。B 断片(SacII/NheI)のDEFG断片のNheI/HindIII部分とのクローン化 pBluescript II SK(+)-B断片クローン約2μgをSacII制限エンドヌクレアーゼ により90分間37℃で消化した。 酵素消化後、TE緩衝液(トリス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μ lをDNA溶液に添加して、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割 合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1参照)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水34μlで溶解した。NhcIによる消化は2時間37 ℃で行った。 酵素消化後、停止液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)8μlをDNA 溶液に添加して低融点の2%アガロースゲル電気泳動NueSieve-GTG(FMC、Rockla nd)により分析した(調製法II1参照)。 塩基対90個のSacII/NheI断片に相当するバンドは紫外線下切り離し、トリス20 mM pH8、エチレンジアミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、5分間65℃で温 置した。アガロースの溶解後、試料はフェノール1体積分量により抽出し、5分 間10000gで遠心分離した。水相を回収し、フェノール:クロロホルム:イソアミ ルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1参照に)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。 2μlの分割量及びλファージ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngを タイプIIの2%アガロースゲル(Sigma登録商標)上分析したところ、pBluescrip t II SK(+)-B断片クローンのSacII/NheI断片の精製溶液の濃度が1ng/μlである と推定した。 pBluescript II SK(+)-B断片クローンのSacII/NheI断片をクローン化する為に 使用したプラスミドはSacII及びNheIによって消化したpBluescript II SK(+)-DE FG断片クローンである。このクローンはアンピシリン耐性の遺伝子を含む。 重量500ngのpBluescript II SK(+)-DEFG断片プラスミドをSacII制限エンドヌ クレアーゼにより消化した。体積20μlで2時間37℃。消化後、TE緩衝液(トリ ス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μlをDNA溶液に添加して、フェノ ール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽 出した(調製法II1参照)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水17μlで溶解した。NhcIによる消化は2時間37 ℃で行った。 消化後、添加液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)4μlを混合液に 添加し、0.8%アガロースゲルSeaplaque GTG(FMC、Rockland)上分析した(調 製法II4参照に)。SacII及びNheIによって消化したpBluescript II SK(+)-DEFG 断片に相当するDNAのバンドは採取し、トリス20mM pH8、エチレンジアミン四酢 酸1mM pH8の溶液350μlに入れた。この試料は5分間65℃で温置し、フェノール 1体積分量により抽出し、5分間10000gで遠心分離した。水相を回収し、フェノ ール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽 出した(調製法II1参照に)。 pBluescript II SK(+)-DEFG断片(SacII/NheI)プラスミド20ng/μlの溶液を 得る為に、10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1ml により洗浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。 pBluescript II SK(+)-DEFG断片(SacII/NheI)クローンとpBluescript II SK (+)-B断片クローンのSacII/NheI断片との連結は室温で4時間掛けて行った。 形質転換に使用した適格バクテリアはDH5α(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一晩37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットは製造者の手順に準じてWizardキット(Promega登録商標) により処理した。 pBluescript II SK(+)-DEFG断片(NheI/HindIII)クローンへのpBluescript I I SK(+)-B断片クローンのSacII/NheI断片のクローン化を確認する為、分割量( 取得した60μlのうちの2μl)をHindIII制限エンドヌクレアーゼにより酵素消化 した。4000塩基対のHindIII断片の出現から、これらのクローン化を確証する。 電気泳動後、ゲルは15分間掛けて40ng/mlの臭化エチジウム溶液によって染色し 、4000塩基対のHindIII/HindIII断片の存在は紫外線下確認した。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い、pBluescript II SK(+)-BDEFG断片ク ローンを確認した。 注:pBluescript II SK(+)-BDEFG断片クローンはそのHindIII部位2個の間に 植物のPSRシグナルペプチド及びアミノ-プロペプチド領域以外、ヒトのプロα1( I)鎖全部をコードする配列を含む。 NheI部位の作成はヒトのプロα1(I)鎖の25及び26位でのGlu及びGlyアミノ酸の ロイシン及びアラニンによる置換を生じる。 6 /植物のPSRシグナルペプチド及びヒトのプロα1(I)鎖全部をコードするcDNA クローンであるBCDEFG断片の取得 この工程はpBluescript II SK(+)-C断片クローンの塩基対402個のNheI/NheI断 片(ヌクレオチド72〜479)をpBluescript II SK(+)-BDEFG断片クローンの(BDE FG断片の)NheI部位にクローン化することから成る。これによって、SacIIとHin dIII部位の間に植物のPSRシグナルペプチド、ヒトのプロα1(I)鎖の全部をコー ドする配列、及びHindIII制限部位に連関したTAA停止コドンを含むpBluescript II SK(+)-BCDEFG断片クローンを得る。もう一つのHindIII部位がSacll部位の直 後に位置するので、単純なHindIII制限エンドヌクレアーゼによる消化でBCDEFG 断片を出すことができる。NheI部位はヒトのプロα1(I)鎖の25及び26位でのGlu 及びGlyアミノ酸のロイシン及びアラニンによる置換と、及びヒトのプロα1(I) 鎖158及び159位でのAsn及びPheアミノ酸のリジン及びロイシンによる置換を生じ る。 植物のPSRシグナルペプチドはヒトのプロα1(I)鎖特異的のシグナルペプチド と置換する。 BDEFG 断片のNheI部位にのC断片(NheI/NheI)のクローン化 pBluescript II SK(+)-C断片クローン約1μgをNheI制限エンドヌクレアーゼに より90分間37℃で消化した。 酵素消化後、停止液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)4μlをDNA 溶液に添加して、低融点の2%アガロースゲル電気泳動NueSieve-GTG(FMC、Rock land)により分析した(調製法II1参照)。 塩基対402個のNheI/NheI断片に相当するバンドは紫外線下切り離し、トリス20 mM pH8、エチレンジアミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、5分間65℃で温 置した。アガロースの溶解後、試料はフェノール1体積分量により抽出し、5分 間10000gで遠心分離した。水相を回収し、フェノール:クロロホルム:イソアミ ルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1参照に)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。2μlの分割量及びλファー ジ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの2%アガロースゲ ル(Sigma登録商標)上分析したところ、pBluescript II SK(+)-C断片クローン のNheI/NheI断片の精製溶液の濃度が5ng/μlであると推定した。 pBluescript II SK(+)-C断片クローンのNheI/NheI断片をクローン化する為に 使用したプラスミドはNheI酵素によって直線化したpBluescript II SK(+)-BDEFG 断片クローンである。このクローンはアンピシリン耐性の遺伝子を含む。 重量250ngのpBluescript II SK(+)-BDEFG断片プラスミドをNheI制限エンドヌ クレアーゼにより消化した。体積20μlで2時間37℃で。消化後、TE緩衝液(ト リス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μlをDNA溶液に添加して、フェ ノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で 抽出した(調製法II1参照)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水17μlで溶解した。このDNA溶液に子ウシ腸ア ルカリホスファターゼ(CIP、Promega登録商標)の10倍緩衝液2μl、CIP(1u/μ l、Promega登録商標)1μlを添加した。脱リン酸は1時間37℃で行った。この工 程により連結工程の際、このクローンの自己連結を避ける。 消化後、TE緩衝液(トリス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μlをD NA溶液に添加して、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50 :48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1参照)。 pBluescript II SK(+)-BDEFG断片(NheI、脱リン酸した)プラスミド10ng/μl の溶液を得る為に、10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタ ノール1mlにより洗浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。 pBluescript II SK(+)-C断片クローンのNheI/NheI断片とpBluescript II SK(+ )-BDEFG断片(NheI、脱リン酸した)クローンとの連結は室温で4時間掛けて行 った。 形質転換に使用した適格バクテリアはDH5α(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一晩37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットは製造者の手順に準じてWizardキット(Promega登録商標) により処理した。 pBluescript II SK(+)-BDEFG断片(NheI)クローンへのpBluescript II SK(+) -C断片クローンのNheI/NheI断片のクローン化を確認する為、分割量(取得した6 0μlのうちの2μl)をNehI制限エンドヌクレアーゼにより酵素消化した。402塩 基対のNheI断片の出現から、これらのクローン化を確証する。電気泳動後、ゲル は15分間掛けて40ng/mlの臭化エチジウム溶液によって染色し、402塩基対のNheI 断片の存在は紫外線下確認した。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い、pBluescript II SK(+)-BCDEFG断片 クローンを確認した。 注:pBluescript II SK(+)-BCDEFG断片クローンはそのHindIII部位2個の間に 植物のPSRシグナルペプチド及びヒトのプロα1(I)鎖全部をコードする配列を含 む。 NheI部位の作成はヒトのプロα1(I)鎖の25及び26位でのGlu及びGlyアミノ酸の ロイシン及びアラニンによる置換と、及びヒトのプロα1(I)鎖158及び159位での Asn及びPheアミノ酸のリジン及びロイシンによる置換を生じる。 7 /四つのpBIOC21-組換えヒトコラーゲン作成物の取得 組換えDNA法によって、それぞれのプラスミドの作成はpBIOC4から由来する。 このバイナリープラスミドはpGA442(An、1986)から由来したものである。pBIO C4から由来し、「PD35S-T35S」発現カセットを含むプラスミドはpBIOC21プラス ミドである。 これらの作成物を再製する為の要素は、例えばWO9633277特許出願の明細書に 記載され、ここで参考として記述する。 四つのpBIOC21-組換えヒトコラーゲン作成物の取得は四つのpBluescript II S K(+)プラスミド作成物をpBIOC21プラスミドに移したことから成る。 pBIOC21プラスミドはタバコ又はアブラナの葉及び種子内での組換えコラーゲ ン発現の為に使用される。次の制御配列を含有する: a)カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)の35Sの二重構成プロモーター(PD3 5S)。これは天然プロモーター35SのTATA因子上流に位置した転写を活性化する配 列を重複したものである。 2)35Sの転写を得る、二本鎖環状DNAのウイルスであるCaMVの非コード3'領域 の配列にある、転写終結配列のポリA 35Sターミネーター。 pBIOC21 ベクターのHindIIIクローン化部位にのpBluescript作成物の断片(Hin dIII/HindIII )のクローン化 pBluescript II SK(+)-ADEFG又はADEFH又はBDEFG又はBCDEFG断片クローン約1 μgをHindIII制限エンドヌクレアーゼにより90分間37℃で消化した。 酵素消化後、停止液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)4μlをDNA 溶液に添加して、低融点の0.8%アガロースゲル電気泳動SeaPlaque-GTG(FMC、R ockland)により分析した(調製法II4参照)。 塩基対4400個のHindIII/HindIII断片に相当するバンドは紫外線下切り離し、 トリス20mM pH8、エチレンジアミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、5分間6 5℃で温置した。アガロースの溶解後、試料はフェノール1体積分量により抽出 し、5分間10000gで遠心分離した。水相を回収し、フェノール:クロロホルム: イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1参照 に)。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。2μlの分割量及びλファー ジ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの0.8%アガロース ゲル(Sigma登録商標)上分析したところ、pBluescript II SK(+)-ADEFG又はADE FH又はBDEFG又はBCDEFG断片クローンのHindIII/HindIII断片の精製溶液の濃度が 25ng/μlであると推定した。 pBluescript II SK(+)-ADEFG又はADEFH又はBDEFG又はBCDEFG断片クローンのHi ndIII/HindIII断片をクローン化する為に使用したプラスミドはHindIII酵素によ って直線化したpBIOC21クローンである。このクローンはテトラサイクリン耐性 の遺伝子を含む。 重量1μgのpBIOC21プラスミドをHindIII制限エンドヌクレアーゼにより消化し た。体積20μlで2時間37℃で。消化後、TE緩衝液(トリス10mM、エチレンジア ミン四酢酸1mM、pH8)80μlをDNA溶液に添加して、フェノール:クロロホルム: イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1参照 )。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水17μlで溶解した。このDNA溶液に子ウシ腸ア ルカリホスファターゼ(CIP、Promega登録商標)の10倍緩衝液2μl、CIP 1μl( 1u/μl、Promega登録商標)を添加した。脱リン酸は1時間37℃で行った。この 工程により連結工程の際、このクローンの自己連結を避ける。 酵素消化後、TE緩衝液(トリス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μ lをDNA溶液に添加して、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割 合50:48:2)1体積分量で抽出した(調製法II1参照)。 pBIOC21(HindIII、脱リン酸した)プラスミド40ng/μlの溶液を得る為に、10 分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗浄し 、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。 HindIII/HindIII断片のpBIOC21(HindIII、脱リン酸した)クローンとpBluesc ript II SK(+)-ADEFG又はADEFH又はBDEFG又はBCDEFG断片クローンとの連結は室 温で4時間掛けて行った。 形質転換に使用した適格バクテリアはDH5α(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にテトラサイクリン(40μg/ml )を加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一晩37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットは製造者の使用方法に準じてWizardキット(Promega登録商 標)により処理した。使用したプラスミドはpBIOC21である場合、このキットに より約1-2μgのプラスミドDNAを精製した。 pBIOC21(HindIII)クローンへのpBluescript II SK(+)-ADEFG又はADEFH又はB CDEFG断片クローンのHindIII断片のクローン化の配向を確認する為、分割量(得 た60中の5μl)の画分をKpnI制限エンドヌクレアーゼにより酵素消化した。950 塩基対のKpnI断片の出現は正しい配向の特徴である。この950塩基対のKpnI断片 はpBIOC21ベクターの2.8kb位のKpnI制限部位及びヒトのプロα1(I)鎖をコードす る配列の137位のKpnI制限部位から成る。電気泳動後、ゲルは15分間掛けて40ng/ mlの臭化エチジウム溶液によって染色し、950塩基対のKpnI断片の存在は紫外線 下確認した。 pBIOC21-BDEFG断片の作成物の場合、NheI酵素を使用し、その消化様式をNheI で消化したpBIOC21-BCDEFG断片と比べた。唯一の異なる点はpBIOC21-BCDEFG断片 の場合、過剰なNheI/NheI断片の存在である。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7sequen cing」(Pharmacia登録商標)により行い、生じた四つのpBIOC21作成物を確認し た。 四つの作成物の配列を下記に指定する。全ての場合、植物のPSR又はヒトのプ ロα1(I)鎖のシグナルペプチドの所に下線を引き、1個又は2個のNheI部位の作 成によるアミノ酸の置換、更に小胞体内でのKDEL保持配列は太字で示した。アミ ノ-及びカルボキシ-タンパク質分解酵素の認識部位は浮き出しで示した。 この様に得たpBIOC21-コラーゲン作成物(図5及び6)を下記のように名付け した: -ADEFG断片を含む作成物はpBIOC704 -ADEFH断片を含む作成物はpBIOC705 -BDEFG断片を含む作成物はpBIOC706 -BCDEFG断片を含む作成物はpBIOC707 Holsters(1978)の調製法により、バイナリプラスミドであるpBIOC704、pBIO C705、pBIOC706及びpBIOC707のプラスミドDNAは、直接形質転換によりLBA4404系 アグロバクテリウム・ツメファシェンスに導入した。得たクローンは、導入した プラスミドDNAの酵素消化によって確認した。 ADEFG 、ADEFH及びBCDEFGクローンのヒトのプロα1(I)鎖の158及び159位でのAs n 及びPheアミノ酸の修復 これらのクローン全てはpBluescript II SK(+)(Stratagene登録商標)ベクタ ーに含まれている。操作は、これら作成物のKpnI(塩基137〜142)とDRAIII(塩 基1709〜1720)部位の間の配列を1α3cDNAクローンのKpnI-DRAIII配列で置換す ることから成る。この操作はヒトのプロα1(I)鎖の158及び159位アミノ酸(Asn 及びPhe)を修復する。Pro-Gln切断部位からアミノ酸3個上流に位置した159残 基(Phe)がヒトのプロα1(I)鎖のアミノプロテイナーゼによる切断に対して重 要な役割を果していることをMorikawa(1980)が証明したことにより操作を行っ た。 1/pUC18ベクターのKpnI制限部位の削除 pBluescript II SK(+)ベクターとは異なり、内的DraIII制限部位が無いのでpU C18ベクターを使用した。KpnI制限部位の削除は、ADEFG、ADEFH又はBCDEFGクロ ーンの組換えKpnI-DRAIII断片を1α3 cDNAクローンの野生型KpnI-DRAIII断片に よって置換する為にDraIII及びKpnI酵素を使用することを可能とする。 その為に、pUC18ベクター100ngをKpnI制限エンドヌクレアーゼ(Promega、登 録商標)により製造者の使用方法に準じて消化した。平滑末端のpUC18 KpnIベク ターを得る為、KpnIで直線化したベクターは製造者の使用方法に準じて、リョク トウヌクレアーゼ酵素(Promega、登録商標)で処理した。連結、形質転移、配 列決定の工程は調製法IIに記述した様に行った。 2/pUC18minus KpnIベクターへのADEFG、ADEFH及びBCDEFG断片の移動 この為に、pBluescript II SK(+)-ADEFG又はADEFH又はBCDEFG作成物200ngをHi ndIII制限エンドヌクレアーゼ(Promega、登録商標)により製造者の使用方法に 準じて消化した。 酵素消化後、停止液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)4μlをDNA 溶液に添加して、低融点の0.8%アガロースゲル電気泳動SeaPlaque-GTG(FMC、 登録商標)により60Vの一定電圧で分析した。電気泳動の緩衝液は0.5X TBE(ト リス-ホウ酸塩45mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)であった。泳動後ゲル は15分間掛けて臭化エチジウム40ng/mlを含む0.5X TBEの溶液によって染色した 。 ADEFG又はADEFH又はBCDEFG断片に相当するバンドは紫外線下切り離し、トリス 20mM pH8、エチレンジアミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、5分間65℃で 温置した。アガロースの溶解後、試料はフェノール1体積分量により抽出し、5 分間10000gで遠心分離した。水相を回収し、フェノール:クロロホルム:イソア ミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出し、2分間10000gで遠心分 離した。水相をクロロホルム:イソアミルアルコール(割合24:1)で抽出し、 数秒間10000gで遠心分離した。水相を回収し、最終的なNaCl濃度を0.2Mに調整し 、100%エタノール2体積分量を添加した後16時間-20℃で沈殿した。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。2μlの分割量及びλファー ジ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの0.8%アガロース ゲル(Sigma登録商標)上分析したところ、D断片のBamHI/XbaI断片の精製溶液の 濃度が5ng/μlであると推定した。 pBluescript II SK(+)-ADEFG又はADEFH又はBCDEFG断片クローンのHindIII断片 をクローン化する為に使用したプラスミドはHindIII酵素によって直線化したpUC 18minus KpnIクローンである。このクローンはアンピシリン耐性の遺伝子を含む 。 重量250ngのpUC18minusKpnIプラスミドを製造者の使用方法に準じてHindIII制 限エンドヌクレアーゼにより消化した。この消化後、DNAは製造者の使用方法に 準じて子ウシ腸アルカリホスファターゼ(CIP、Promega登録商標)によって処理 した。この工程により連結工程の際、このクローンの自己連結を避ける。 消化後、TE緩衝液(トリス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μlをD NA溶液に添加して、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50 :48:2)1体積分量で抽出し、2分間で10000gの遠心分離をした。水相をクロ ロホルム:イソアミルアルコール(割合24:1)で抽出し、数秒間10000gで遠心 分離した。水相を回収し、最終的なNaCl濃度を0.2Mに調整し、100%エタノール2 体積分量を添加した後、16時間-20℃で沈殿した。 pUC18minusKpnI(HindIII、脱リン酸した)プラスミド10ng/μlの溶液を得る 為に、10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlによ り洗浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。 pUC18minusKpnI(HindIII、脱リン酸した)クローンへ、pBluescript II SK(+ )-ADEFG又はADEFH又はBCDEFG断片クローンのHindIII断片を連結することは室温 で4時間掛けて行った。 形質転換に使用した適格バクテリアはDH5α(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一晩37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットはスーパーコイルプラスミドDNAを精 製できるWizardキット(Promega登録商標)により処理した。この操作は製造者 の使用方法に準じて行った。使用したプラスミドはpUC18である場合、このキッ トにより約10μgのプラスミドDNAを精製した。 pUC18minusKpnI(HindIII)へのpBluescript II SK(+)-ADEFG又はADEFH又はBC DEFG断片クローンのHindIII断片のクローン化を確認する為、分割量(取得した6 0μlのうちの2μl)をHindIII制限エンドヌクレアーゼにより酵素消化した。電 気泳動後、ゲルは15分間掛けて40ng/mlの臭化エチジウム溶液によって染色し、4 400塩基対のHindIII断片の存在は紫外線下確認した。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い(調製法1参照)、クローン化を確認 した。 3/1α3 cDNAクローンの野生型KpnI-DraIII断片で、ADEFG、ADEFH及びBCDEFG クローンの組換えKpnI-DraIII断片の置換 この為、1α3 cDNAクローン500ngをKpnI(Promega、登録商標)及びDraIII(B oehringer Mannhein)制限エンドヌクレアーゼにより製造者の使用方法に準じて 消化した。 酵素消化後、停止液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)4μlをDNA 溶液に添加して、低融点の8%アガロースゲル電気泳動Seaplaque-GTG(FMC、Roc kland、登録商標)により60Vの一定電圧で分析した。電気泳動の緩衝液は0.5X T BE(トリス-ホウ酸塩45mM、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)1mM、pH8)であっ た。泳動後、ゲルは15分間掛けて臭化エチジウム40ng/mlを含む0.5X TBEの溶液 によって染色した。 KpnI-DraIII断片に相当するバンドは紫外線下切り離し、トリス20mM pH8、エ チレンジアミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、 5分間65℃で温置した。アガロースの溶解後、試料はフェノール1体積分量によ り抽出し、5分間10000gで遠心分離した。水相を回収し、フェノール:クロロホ ルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出し、2分間100 00gで遠心分離した。水相をクロロホルム:イソアミルアルコール(割合24:1) で抽出し、数秒間10000gで遠心分離した。水相を回収し、最終的なNaCl濃度を0. 2Mに調整し、100%エタノール2体積分量を添加した後16時間-20℃で沈殿した。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。2μlの分割量及びλファー ジ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの0.8%アガロース ゲル(Sigma登録商標)上分析したところ、1α3 cDNAクローンのKpnI-DraIII断 片の精製溶液の濃度が5ng/μlであると推定した。 1α3 cDNAクローンのKpnI-DraIII断片をクローン化する為に使用したプラスミ ドはKpnI-DraIII酵素によって消化したpUC18minus KpnI-ADEFG又はADEFH又はBCD EFG断片クローンである。このクローンはアンピシリン耐性の遺伝子を含む。 重量250ngのpUC18minusKpnI-ADEFG又はADEFH又はBCDEFG断片プラスミドを製造 者の使用方法に準じてKpnI及びDraIII制限エンドヌクレアーゼにより消化した。 酵素消化後、停止液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)4μlをDNA 溶液に添加して、低融点の8%アガロースゲル電気泳動Seaplaque-GTG(FMCN登録 商標、により60Vの一定電圧で分析した。電気泳動の緩衝液は0.5X TBE(トリス -ホウ酸塩45mM、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)1mM、pH8)であった。泳動後 、ゲルは15分間掛けて臭化エチジウム40ng/mlを含む0.5X TBEの溶液によって染 色した。 pUC18minusKpnI-ADEFG又はADEFH又はBCDEFG KpnI-DraIII断片に相当するバン ドは紫外線下切り離し、トリス20mM pH8、エチレンジアミン四酢酸1mM pH8の溶 液350μlに入れ、5分間65℃で温置した。アガロースの溶解後、試料はフェノー ル1体積分量により抽出し、5分間10000gで遠心分離した。水相を回収し、フェ ノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で 抽出し、2分間10000gで遠心分離した。水相をクロロホルム:イソアミルアルコ ール(割合24:1)で抽出し、数秒間10000gで遠心分離した。水相を回収し、最 終的なNaCl濃度を0.2Mに調整し、100%エタノール2体積分量を添加した後16時間 -20℃で沈殿した。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。2μlの分割量及びλファー ジ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの0.8%アガロース ゲル(Sigma登録商標)上分析したところ、pUC18minusKpnI-ADEFG又はADEFH又は BCDEFG KpnI-DraIII断片の精製溶液の濃度が8ng/μlであると推定した。 1α3 cDNAクローンのKpnI-DraIII断片を、pUC18minusKpnI-ADEFG又はADEFH又 はBCDEFG KpnI-DraIII断片ベクターに連結することは室温で4時間掛けて行った 。 形質転換に使用した適格バクテリアはDH5alpha(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にアンピシリン(50μg/ml)を 加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一晩37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットはスーパーコイルプラスミドDNAを精 製できるWizardキット(Promega登録商標)により処理した。この操作は製造者 の使用方法に準じて行った。使用したプラスミドがpUC18である場合、このキッ トにより約10μgのプラスミドDNAを精製した。 1α3 cDNAクローンのKpnI-DraIII断片がpBluescript II SK(+)-ADEFG又はADEF H又はBCDEFG KpnI-DraIII断片にクローン化したことを確認する為、分割量(取 得した60μlのうちの2μl)をNheI制限エンドヌクレアーゼにより酵素消化した 。野生型断片で組換えKpnI-DraIII断片の置換はNheI制限部位1個を排除する。 電気泳動後、ゲルは15分間掛けて40ng/mlの臭化エチジウム溶液によって染色し 、NheI制限部位の排除は紫外線下で確認した。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い(調製法1参照)、クローン化を確認 した。 生じた断片はADEFGphe159、ADEFHphe159及びBCDEFGphe159である。 4/pBIOC21-ヒト組換えコラーゲンphe159作成物の取得 この工程は、3個のpUC18minusKpnIプラスミドの作成物をpBIOC21プラスミド に移すことから成る。 pBIOC21プラスミドはタバコ又はアブラナの葉内での組換えコラーゲンを発現 する為に使用される。これは次の制御配列を含有する: a)CaMVの35Sの二重構成プロモーター(PD35S)。これは天然プ口モーター35Sの TATA因子上流に位置した転写を活性化する配列を重複したものである。 2)35Sの転写を得る、カリフラワーモザイクウイルスの二本鎖環状DNAの非コ ード3'領域の配列にある、転写終結配列のポリA 35Sターミネーター。 組換えDNA法によって、それぞれのプラスミドの作成はpBIOC4から由来する。 このバイナリープラスミドはpGA442(An、1986)から由来したものである。pBIO C4から由来し、「PD35S-T35S」発現カセットを含むプラスミドはpBIOC21プラス ミドである。 これらの作成物を再製する為の要素は、例えばWO9633277特許出願の明細書に 記載され、ここに参考として記述する。 pBIOC21ベクターのHindIIIクローン化部位にpUC18minusKpnI作成物の断片(Hi ndIII/HindIII)のクローン化 pUC18minusKpnI-ADEFGphe159又はADEFHphe159又はBCDEFGphe159断片クローン 約1μgをHindIII制限エンドヌクレアーゼにより製造者の使用方法に準じて消化 した。 酵素消化後、停止液(蔗糖30%、ブロモフェノールブルー0.25%)4μlをDNA 溶液に添加して、低融点の0.8%アガロースゲル電気泳動SeaPlaque-GTG(FMC、R ockland)により60Vの一定電圧で分析した。電気泳動の緩衝液は0.5X TBE(トリ ス-ホウ酸塩45mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)であった。泳動後ゲルは1 5分間掛けて臭化エチジウム40ng/mlを含む0.5X TBEの溶液によって染色した。 塩基対4400個のHindIII/HindIII断片に相当するバンドは紫外線下切り離し、 トリス20mM pH8、エチレンジアミン四酢酸1mM pH8の溶液350μlに入れ、5分間6 5℃で温置した。アガロースの溶解後、試料はフェノール1体積分量により抽出 し、5分間10000gで遠心分離した。水相を回収し、フェノール:クロロホルム: イソアミルアルコール(割合50:48:2)1体積分量で抽出し、2分間10000gで 遠心分離した。水相をクロロホルム:イソアミルアルコール(割合24:1)で抽 出し、数秒間10000gで遠心分離した。水相を回収し、最終的なNaCl濃度を 0.2Mに調整し、100%エタノール2体積分量を添加した後16時間-20℃で沈殿した 。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。2μlの分割量及びλファー ジ(Promega登録商標)のHindIII-EcoRI断片500ngをタイプIIの0.8%アガロース ゲル(Sigma登録商標)上分析したところ、pUC18minusKpnI-ADEFGphe159又はADE FHphe159又はBCDEFGphe159断片クローンのHindIII/HindIII断片の精製溶液の濃 度が25ng/μlであると推定した。 pUC18minusKpnI-ADEFGphe159又はADEFHphe159又はBCDEFGphe159断片クローン のHindIII/HindIII断片をクローン化する為に使用したプラスミドはHindIII酵素 によって直線化したpBIOC21クローンである。このクローンはテトラサイクリン 耐性の遺伝子を含む。 重量1μgのpBIOC21プラスミドをHindIII制限エンドヌクレアーゼにより消化し た。この消化は体積20μlで、B緩衝液(Promega、登録商標)2μl、HindIII酵素 (12u/μl;Promega、登録商標)1μlの存在下、2時間37℃で行った。消化後、 TE緩衝液(トリス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μlをDNA溶液に添 加して、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50:48:2) 1体積分量で抽出し、2分間10000gで遠心分離した。水相をクロロホルム:イソ アミルアルコール(割合24:1)で抽出し、数秒間10000gで遠心分離した。水相 を回収し、最終的なNaCl濃度を0.2Mに調整し、100%エタノール2体積分量を添加 した後16時間-20℃で沈殿した。 10分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗 浄し、凍結乾燥して、無菌ミリQ水17μlで溶解した。このDNA溶液に子ウシ腸ア ルカリホスファターゼ(CIP、Promega登録 商標)の10倍緩衝液2μl、CIP 1μl(1u/μl、Promega登録商標)を添加した。 脱リン酸は1時間37℃で行った。この工程により連結工程の際、このクローンの 自己連結を避ける。 消化後、TE緩衝液(トリス10mM、エチレンジアミン四酢酸1mM、pH8)80μlをD NA溶液に添加して、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(割合50 :48:2)1体積分量で抽出し、2分間10000gで遠心分離した。水相をクロロホ ルム:イソアミルアルコール(割合24:1)で抽出し、数秒間10000gで遠心分離 した。水相を回収し、最終的なNaCl濃度を0.2Mに調整し、100%エタノール2体積 分量を添加した後16時間-20℃で沈殿した。 pBIOC21(HindIII、脱リン酸した)プラスミド40ng/μlの溶液を得る為に、10 分間4℃で12000gの遠心分離後、DNAのペレットは70%エタノール1mlにより洗浄し 、凍結乾燥して、無菌ミリQ水20μlで溶解した。 pBIOC21(HindIII、脱リン酸した)クローンにpUC18minusKpnI-ADEFGphe159又 はADEFHphe159又はBCDEFGphe159断片クローンのHindIII/HindIII断片を連結する ことは室温で4時間掛けて行った。 形質転換に使用した適格バクテリアはDH5α(Gibco BRL、Paris)である。 複数の白コロニーを検査した。その為に、個々にテトラサイクリン(40μg/ml )を加えた3mlのL-ブロスに入れ、これらの培養は撹拌下一晩37℃で温置した。 プラスミドDNAを精製する為、培養は先ず10分間4℃で1500gで遠心分離し、バ クテリアのペレットはスーパーコイルプラスミドDNAを精製できるWizardキット (Promega登録商標)により処理した。この操 作は製造者の使用方法に準じて行った。使用したプラスミドはpBIOC21である場 合、このキットにより約1〜2μgのプラスミドDNAを精製した。 pBIOC21(HindIII)クローンにpUC18minusKpnI-ADEFGphe159又はADEFHphe159 又はBCDEFGphe159断片クローンのHindIII断片のクローン化配向を確認する為、 分割量(得た60中の5μl)をKpnI制限エンドヌクレアーゼにより酵素消化した。 950塩基対のKpnI断片の出現は正しい配向の特徴である。この950塩基対のKpnI断 片はpBIOC21ベクターの2.8kb位のKpnI制限部位及びヒトのプロα1(I)鎖をコード する配列の173位のKpnI制限部位から成る。電気泳動後、ゲルは15分間掛けて40n g/mlの臭化エチジウム溶液によって染色し、950塩基対のKpnI断片の存在は紫外 線下確認した。 配列決定反応は鎖終結法及びT7 DNAポリメラーゼを使用するキット「T7 seque ncing」(Pharmacia登録商標)により行い(調製法1参照)、クローン化を確認 した。 上記述で得たpBIOC21-コラーゲン作成物を下記のように名付けた: -ADEFGphe159断片を含む作成物はpBIOC708 -ADEFHphe159断片を含む作成物はpBIOC709 -BCDEFHphe159断片を含む作成物はpBIOC710 実施例 2 ヒトコラーゲンの組換えタンパク質をコードするトウモロコシの種子で発現可 能キメラ遺伝子の作成 ヒトコラーゲンのプロ-[α1(I)]鎖をコードするcDNAのトウモロコシの種子 での構成発現は次の制御配列を必要とした: 1.プラスミドp63に含まれたトウモロコシのゼイン遺伝子プロモーター(Pze in)。これはトウモロコシの種子胚で発現可能なものである。 2.ノパリン系アグロバクテリウム・ツメファシェンスのTiプラスミドのノパ リン合成酵素の遺伝子の非コード3'領域に相当する転写終結配列であるポリA NO Sターミネーター。 これらの構成物を再製する為の要素は、例えばWO9633277特許出願の明細書に 記載され、ここに参考として記述する。 ADEFG、ADEFH、BDEFG及びBCDEFG断片は、プラスミドから、HindIIIの消化によ り分離し、0.8%アガロースゲル電気泳動により精製し、電気溶出し、アルコー ル沈殿し、乾燥した。次に、これらのDNA断片は製造者の使用方法に準じてクレ ノー酵素(New England Biolabs登録商標)で処理し、フェノール-クロロホルム によって抽出し、アルコール沈殿し、水10μlで再溶解した。 p63プラスミドはSacI及びBamHIによって二重消化し、0.8%アガロースゲル電 気泳動により精製し、電気溶出し、アルコール沈殿し、乾燥した。続いて、製造 者の使用方法に準じてT4ポリメラーゼ酵素(New England Biolabs登録商標)に よって処理し、子ウシ腸アルカリホスファターゼ酵素(Boehringer Mannheim) により脱リン酸した。 上記の様に得た個々のADEFG、ADEFH、BDEFG及びBCDEFG断片は、上記の様に処 理したp63プラスミドと連結した。 適格大腸菌DH5aバクテリアの形質転換及び連結は普通の方法に準じて行なった 。生じたプラスミドは個々pBIOC700、pBIOC701、pBIOC702及びpBIOC703と名付け 、個々ADEFG、ADEFH、BDEFG及びBCDEFG断片を含む。 ADEFG、ADEFH及びBCDEFGクローンで、ヒトのプロα1(I)鎖の158及び159位のAs n及びPheアミノ酸を修復して、それぞれADEFGphe159、ADEFHphe159及びBCDEFHph e159を得た。この変更は実施例1に記述した。 ADEFGphe159、ADEFHphe159及びBCDEFHphe159断片は、プラスミドから、HindII Iの消化により分離し、0.8%アガロースゲル電気泳動により精製し、電気溶出し 、アルコール沈殿し、水10μlで再溶解した。この様に作成したこれらの断片は 上記の様に処理したp63プラスミドと連結した。生じたプラスミドはpBIOC711、p BIOC712、及びpBIOC713と名付け、それぞれADEFGphe159、ADEFHphe159及びBCDEF Hphe159断片を含む。 実施例 3 遺伝子導人アブラナの苗の取得 春アブラナ(Westar又はLimagrain系のBrassicanapus)の種子は40分間15%Dome stos(登録商標)溶液で消毒した。4回滅菌水で洗浄後、種子は各直径7cm高さ1 0cmの鉢に種子20個づつの割合でショ糖30g/lを含み、寒天ゲル5g/lにより固化し たMurashige及びSkoog(Sigma M 5519)の鉱物培地上発芽させた。これらの鉢は 26℃で光周期16時間/8時間、光強度80μE m-2s-1の栽培室内に置いた。 5日間の発芽後、子葉は無菌的に各葉柄を子葉節の約1mm上で切断して採った 。 同時に、プラスミドを含むアグロバクテリウム・ツメファシェンスのLBA4404 系の準備培養を50mlの三角フラスコ内28℃で36時間10mlの2YTバクテリア培地に 、使用系種の選択に有用な抗生物質を加えて行った。 この準備培養は同じ条件での新たなバクテリア培養を1%で接種する為に使用 した。14時間後、培養を15分間3000gで遠心分離し、バクテリアは同じ体積の出 芽培液で再懸濁した。この懸濁液は直径5cmのペトリ皿に5ml/皿の割合で注入し た。 葉柄の切れ端を前記の如く調製したアグロバテリウム液に数秒間浸し、続いて 葉柄の数ミリを再製培地に差し入れた。この培地は出芽培地と同じ基本成分から 成るが、発芽の新形成を増進する植物ホルモンであるベンジルアミノプリン(BA P)4mg/lを加えたものである。直径9cmのペトリ皿毎に外植体10個(葉柄の付い た子葉)の割合で培養した。 出芽と同じ環境条件で2日間の共培養後、外植体は選択剤である硫酸カナマイ シン45mg/l及び静菌剤であるクラブラン酸カリウム1/6(重量)とアモキシシリ ン化ナトリウム(注射用Augmentin登録商標)5/6の混合を600mlの割合で加えた 前記培地を含むファイタトレー皿(品目番号P1552、Sigma登録商標)に移植した 。 その後2回、3週間置きに、外植体は無菌に同じ条件で新たな培地に移植した 。 2〜3回目の移植後に発生した緑発芽は外植体から分離し個々に、BAPを除いた こと以外、前記と同じ培地が入った直径5センチ及び高さ10センチの透明な鉢に て培養開始した。3週間の培養後、形質転換発芽の茎を断切し、発芽は新鮮な培 地が入った鉢に移植した。3〜4週間後根は、育苗を人工気象室で順化することが 可能になる程、十分発達している。緑でない或いは根を張ってない発芽は取り去 った。その後この育苗は水で飽和した腐植土(規格、NF U4551:褐泥炭40%、ふ るいに掛けたヒース30%及び砂30%)で満たした幅7センチの受け皿に移植した 。2週間人工気象室(温度21℃、光周期16時間/8時間及び相対湿度84%)での 順化後、遅発性の肥料で肥やした同じ腐植土で満たした直径12センチの鉢に再鉢 植えし、続いて18℃に調節した毎日2分間水撒きの温室(S2級)に移した。 花の出現直後、交差受粉を防ぐようにした。 さやの成熟後、収穫し、乾燥し、続いて脱穀した。得た種子は生化学的活性の 測定の為に使用する。遺伝子導入子孫の選択は硫酸カナマイシン100から150mlg/ l(遺伝型による)含めた培地で出芽して行う。操作条件は出芽をガラス管内で 管一本に対して種子1個で行うこと以外、上記述と同様だった。最初の3週間以 内に、二次根を発育する育苗のみは人工気象室で順化してから温室に移した。 実施例4 遺伝子導入のタバコの苗の取得 形質転換の実検に使用したタバコの苗(Nicotiana tabacum、Xanthi NC及びPB D6変類)はインビトロでGamborgらのビタミン(1968、Sigma品目番号MO404)、 ショ糖20g/l及び寒天8g/lを加えたMurashige及びSkoogの基本培地上(1962)培 養した。20分間120℃でオートクレーブする前、培地のpHはカリ液により5.8に調 節した。タバコの育苗は節内のさし木作用によって30日置きにこのMS20増殖培地 に移植した。 全てのインビトロ培養は温度調整した室内で次の条件下で行われた: -光強度30μE m-2s-1;16時間の光周期 -昼間26℃、夜間24℃の温周期。 利用した形質転換法はHorschらの方法(1985)に基づく。 プラスミドを含むアグロバクテリウム・ツメファシェンスのLBA4404系の準備 培養を攪拌下48時間28℃で適当な抗生剤(リファンピシン及びテトラサイクリン )を加えたLB培地で行った。次に準備培養は同じ培液内50分の1に希釈し同じ条 件下培養した。一晩後、培養は遠心分離し(10分間、3000g)、バクテリアは同 じ体積量のM30(ショ糖30g/l)培液で再懸濁し、この懸濁液は10分の1に希釈し た。 約1平方センチの外植体を上記述の育苗の葉から切り出した。次にバクテリア 懸濁液と1時間接触し、次にろ紙上急乾燥し、共培養培地(固形MS30)上に置い た。 2日後、外植体をペトリ皿に選択剤であるカナマイシン(200mg/l)、静菌剤 であるAugmentin(400mg/l)及び発芽の誘導に必要なホルモン(BAP1mg/l及びAN A0.1mg/l)を含む再製培地MS30上移した。2週間の培養後、同じ培地上外植体の 移植を行った。さらに2週間後、発芽はペトリ皿にカナマイシン及びAugmentin を含む発育培地MS20上移植した。15日後、発芽は半分移植した。発根は約20日間 かかり、その後育苗は節内のさし木作用によりクローン化する或いは温室へ出す ことが可能となる。 実施例5 遺伝子導入のトウモロコシ苗の取得 a)遺伝形質転換の標的としてトウモロコシのカルスの取得及び使用 トウモロコシ遺伝形質転換は、使用する方法(電気穿孔法、アグロバクテリウ ム、微小繊維、粒子銃)にも関わらず、一般的に迅速分裂中の全植物を再生する 能力を保存した未分化型細胞の使用を必要とする。トウモロコシの胚形成もろい カルス(II型という)はこの型の細胞から成る。 このカルスは遺伝型Hl II又は(A188 x B73)の未成熟胚から、Armstrongが( 1994)記述した方法及び培地で得た。このように得たカルスは15日毎に開始培地 での順次移植により増殖し及び維持した。 次に、Vainら(1989)の記述した方法に従ってこのカルスを使用し、細胞のホ ルモン性及び浸透圧性平衡を変更して、育苗を再生した。続いてこの植物は温室 で順化し、交配又は自己受精が可能となる。 b)トウモロコシの遺伝転換における粒子銃の使用 前項では遺伝子導入に必要な株細胞の取得と再生を記述した。ここでは転換さ れた遺伝子を植物のゲノムに安定的に組込みのできる遺伝子導入の方法を記述す る。この方法は、の銃の使用に基づく。対象細胞は項1で記述したカルスの欠片 。面積10〜20平方ミリの欠片は照射4時間前に、一皿に欠片16個の割合でマンニ トール0.2M+ソルビトール0.2Mを加えた開始培地と同様の培地を含むペトリ皿の 中心に置いた。導入するべき遺伝子を含むプラスミドは製造者の使用方法に準じ てQuiagen(登録商標)のカラムにて精製した。次にKlein(Nature(1987)327: 70-73)の記述した手順に準じて、タングステン粒子(M10)に沈殿した。このよ うに被覆した粒子は銃により標的の細胞へ撃った。 次に、このように照射したカルスの皿を封着し、続いて暗所で27℃で培養した 。第一移植は24時間後、その後3ヵ月間に渡って15日毎に、使用された遺伝子に より質及び濃度が変わる(項3参照)選択剤を加えた開始培地と同様の培地で行 った。使用可能な選択剤は一般的に幾つかの除草剤(Basta、Round up)の活性 剤或いは幾つかの抗生剤(ハイグロマイシン、カナマイシン等)から成る。 3ヵ月後或いはその前に成長が選択剤に抑制されない、通常、多くの場合、そ の遺伝子内に1個又は複数の選択遺伝子を組み込んだ、1個の細胞分裂から生じ る細胞から成るカルスを得た。このようなカルスの取得頻度は一照射された皿に 対して約0.8カルスである。 このカルスを育苗を再生するように識別し、個別化し、増幅し、続いて培養し た(項a参照)。非遺伝子導入の細胞との如何なる干渉を防ぐ為にこの操作は選 択剤を含む培地で行った。 この様に再生した植物は温室で順化し、続いて培養し、交配又は自己受精可能 となる。 実施例6:抽出及びスクリーニング 本発明による遺伝形質転換したタバコの苗からの抽出 pBIOC707(N-プロペプチド、主な三重らせん体及びC-プロペプチドを含む)構 成物により形質移入した場合は1〜22、pBIOC706(主な三重らせん体及びC-プロ ペプチドを含む)構成物により形質移入した場合は23〜45の番号を付けた苗45個 を切断し、目方を計り、液体窒素で冷凍した。各々の苗は次に微粉末を得る為、 液体窒素内破砕機で2分間砕き、使用するまで-20℃で保管した。 酢酸による抽出: 標準の非形質転換の苗も含む各苗から得た粉末は、NaCl 200mM及びタンパク質 分解酵素阻害剤であるフェニルメチルスルホニド(PMSF)1mM、N-エチルマレイ ミド(NEM)1mM、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)2.5mMを含む酢酸0.5Mにより 、粉末1グラムに4mlの溶液の割合で懸濁した。混合液は60時間4℃で撹拌した。 30分間4℃で20000gで各試料を遠心分離した後(ローター12148、Sigma登録商標 )、ペレットは2回蒸留水で洗浄し、-20℃で保管した。全抽出液のタンパク質 の測定の為に、上清の一分(100μl)を採取した。残りの上清は-20℃で保管し た。 全抽出液のタンパク質の測定: 酸溶性抽出液の場合100μl、中性緩衝液での抽出液の場合20μlを既製クーマ シー液の使用により測定した。測定は多穴プレートで行い、読み取りはプレート リーダー(SLT Lab Instruments、オーストリア)で、波長620nmで行った。ウシ 血清アルブミン100μg/mlの溶液を各穴に0、10、20、30、40、50、60、70、80、 90、100μl入れ、最終的に必要に応じて100μlまで追加することより0〜10μg/ 穴の標準段階を作成した。各々の試料も穴に入れ、最終的に必要に応じて100μl まで抽出用緩 衝液を追加した。対照は標準階段の場合は蒸留水100μl、試料の場合は抽出用緩 衝液100μlを使用した。次に、試薬100μlを各穴に添加し、即時に読み取った。 各対照で得た計測値は標準段階及び試料で得たそれそれの計測値から減算する。 検量線をグラフ化し、試料のタンパク質濃度をその曲線から推定した。 ポジティブのスクリーニング: スクリーニングには二つの工程から成る: 1.(破砕及び抽出後の)苗のスクリーニングはゲル電気泳動、そして免疫移行 によって行う。 使用する標準コラーゲンは、ヒト又はウシ組織から酢酸により抽出し、塩析に より精製したコラーゲンIである。コラーゲンIの組織内で最も多量に存在する分 子形はα1及びα2鎖二つを含むヘテロ三量体[α1(I)2α2(I)]である。こ の場合、対象であるα1鎖は116KDaより少し上位に移動し、主な三重らせん体及 びテロペプチドのみを含む、N及びC-プロペプチドはコラーゲン成熟の際に切断 されたので、残ってはいない。 2.間接的免疫蛍光によるポジティブのスクリーニングは苗の凍結切片で行った 。 両方の場合、使用した抗体はウサギ生成、コラーゲンI特異的であるポリクロ ーナル抗体であった。α1(I)鎖、α2(I)鎖に係わらず、ヒト及びウシコラー ゲンIを認識する(対照番号20121、Institut Pasteur、Lyon)。他の抗体も使用 できる。これはタイプIのN-プロペプチド切断部位に対する単クローン性抗体Sp1 D8(Hybridoma Bank、USA)である。これら2個の抗体は変性コラーゲンI(タン パク質のゲル電気泳動及び移行後)及び未変性コラーゲン(免疫蛍光)に対して 使用できる。 1.電気泳動、そして免疫移行による苗分析後のスクリーニング 分析法 スクリーニングは酢酸による抽出液で行った。上清及びペレットを分析した。 電気泳動 上清: 上清500μl、即ち全タンパク質15〜25μgを100%トリクロロ酢酸50μlの添加 により30分間室温で沈殿した。試料は15分間4℃で20000gで遠心分離し、ペレッ トは2回冷無水エタノールによって洗浄した。沈殿物は、還元剤であるジチオス レイトール(DTT)の最終濃度10mMの存在下、添加液(ドデシル硫酸ナトリウム2 %、グリセロール10%、ブロモフェノールブルー0.002%を含むトリス-HCl 60mM pH6.8)20μlで再懸濁し3分間100℃で変性した。 ペレット: 抽出緩衝液からの酸及び塩分の存在を避ける為、ペレットは蒸留水によって洗 浄し、蒸留水50μlで再懸濁した。懸濁液10μlを採取し、還元剤であるジチオス レイトール(DTT)最終濃度10mMの存在下、3倍濃縮した添加液(ドデシル硫酸 ナトリウム6%、グリセロール30%、ブロモフェノールブルー0.006%を含むトリ ス-HCl 180mM pH6.8)20μlを添加し、3分間100℃で変性した。 それぞれの試料は、濃縮ゲルがドデシル硫酸ナトリウム0.1%を含むトリス-HC l 0.4M pH6.8の溶液内4%の、ドデシル硫酸ナトリウム0.1%を含むトリス-HCl 0 .4M pH8.8の溶液内の6%アクリルアミドゲル上に置いた。各ゲルの3穴はそれぞ れ、分子量標準(6H Sigma登録商標)、コラーゲンIの標準(ヒト又はウシ、3μ g/穴)、非形質転換の苗に対応する試料の為に使用した。移動はドデシル硫酸 ナトリウム 0.1%を含むトリス0.025M-グリシン0.2Mの泳動液内、濃縮ゲルでは100ボルト、 分離ゲルでは200ボルトに上昇して行った。 免疫移行: 移動後、ゲルは予め100%メタノールで濡らし、CAPS(シクロヘキシルアミノ- 1-プロパンスルホン酸10mM、pH11、5%メタノール)移行液で浸漬したポリ(二 フッ化ビニーリデン)の膜(Immobilon-P、Millipore登録商標)に密着した。ゲ ルと膜との一体物を移行装置内(Biorad登録商標)にセットし、冷却水の循環系 によって冷却しながら16時間60ボルトの電圧に掛けた。 移行の効果を確認する為に、ゲルはクーマシーブルーR-250(40%メタノール 及び10%酸の溶液で0.2%)によって30分間染色した。続いて選択的にメタノー ル15%及び酸酢7.5%の溶液で脱染し、非移行又は部分的移行したタンパク質を ゲルに残ったバンドの存在によって識別した。更に、膜はPonceau S(1%酸酢で 、0.2%)によって10分間染色して、蒸留水で脱染した。正確に移行したそれぞ れのタンパク質は識別し、分子量標準に対応するレーンは切除し、風乾し、ろ過 紙2枚の間にはさんで保管した。膜の残りは完全に脱染した。 次に膜は1時間10%脱脂粉乳で浸漬し、続いて短時間にトリス-HCl 25mM pH7. 4、NaCl 150mM、KCl 2.5mM(TBS)で濯いだ。その後、膜は、Tween 20 0.05%( TTBS)、ウシ血清アルブミン1%を含むTBS溶液で1:400に希釈したウシコラーゲ ンIの主な三重らせん体に対するウサギ生成のポリクローナル抗体と2時間室温 でインキュベートした。抗体とインキュベートした後、膜は6回5分間TTBSで濯 ぎ、1:2000に希釈した抱合体(アルカリホスファターゼに結合したブタ生成の坑 -ウサギIgG、Dako登録商標、デンマーク)と1時間室温でインキュベートした。 更に膜をTTBSで濯ぎ(6回5分間)その後、キットAPColor(Biorad 登録商標)の試薬により現像した。1本又は複数のバンドを予測分子量で見える レーンはポジティブに対応し、相当する苗の番号を目録した。全てのポジティブ で二回目のスクリーニングを行う(ゲル+免疫移行)。 結果: pBIOC706 -pBIOC706の構成物は40%のポジティブを示す。1本の主なバンドの形で、標 準α1(I)鎖の位置に移動する。この結果から、組換えα1(I)鎖のC-プロペプ チド(約30KDa)が切断されたと考えられる。非形質転換の苗に対応するレーン には坑-コラーゲンI抗体で顕色するバンドを示さない。 -苗23、25、28、32、36、38、39、40、45はポジティブと識別し、苗40及び45 はその上清中の存在及びペレットでの量から、生産性は最も高いと決定した。 pBIOC707 -pBIOC707の構成物は27%ポジティブを示す。一本の主なバンドの形で、標準 α1(I)鎖の上位(約140KDaに相当する)に移動する。組換え鎖全部の予測分子 量は約160Kdaであるので、この結果から、組換えα1(I)鎖のN-プロペプチド( 約20KDa)或はC-プロペプチド(約30KDa)が切断されたと考えられる。非形質転 換の苗に対応するレーンには坑-コラーゲンI抗体で顕色するバンドを示さない。 -苗1、2、14、16、17、19はポジティブと識別し、苗1、2及び14はその上清内 の存在及びペレットでの量から生産力が最も高いと決定した(図2)。 2.免疫蛍光 分析法 苗の葉は冷封入液(Tissue-Tek、Miles、USA)で被覆し、クリオスタットで-3 0℃に冷却した平板で凍結した。 アミノアルキルシランで処理した組織学スライドは下記の手順によって調 製した: -アセトンでの2% 3-アミノプロピルトリエトキシシラン溶液に5分間液浸 -アセトンで洗浄、2回1分 -蒸留水で洗浄 -42℃で一晩乾燥 全苗の7μm凍結切片をクリオスタットで調整し処理したスライド上に置いた。 続いてスライドは下記の様に処理した: -リン酸緩衝液(リン酸塩類溶液を略してPBS、NaCl 137mM、KCl2.7mM、リン酸 ナトリウム10mM、pH7.2)で濯ぎ -ウシ血清アルブミン(BSA)1%を含むPBSにスライドをインキュベートするこ とによる非特異的部位のブロッキング -PBS-BSA 1%で1:50に希釈した坑-コラーゲン1抗体(対照番号20121、Institu t Pasteur、Lyon)との2時間室温でのインキュベーション。対照スライドは、 坑-コラーゲンI抗体をPBSのみ又はコラーゲンIVの特異的ポリクローナル抗体で 交換して作成した。 -3回10分PBSで濯ぎ -PBS-BSA 1%で1:300に希釈した抱合体(フルオレッセインイソチオシアネー トに結合したヤギ生成の坑-ウサギIgG、Biosys登録商標、フランス)と1時間室 温でインキュベーション。インキュベーション中、観察まではスライドは暗所に 保管した。 -3回10分PBSで濯ぎ -試料の自己蛍光を遮蔽する為、Erichrome Black(登録商標)2%でスライド を1分間処理する -PBSで、充分濯ぎ -1滴のPBS-グリセロール1:1によりスライド上にカバーグラスを据え付ける。 観察はZeiss(登録商標)Exciter BP 430-490フィルターを備え付けた落射型 蛍光顕微鏡Zeiss(登録商標)Universalで行った。 結果 スライドの観察から、下記の結論を得た: -葉緑体によって成る塊は赤く自己蛍光するが、ポジティブの苗による黄緑の 蛍光の観察の障害には成らない。 -植物の独特で輪郭がはっきりとした構造物(管)による黄緑の自己蛍光も観 察した。 しかし、ポジティブの苗は細胞内に強く染色された小さい塊の存在によって簡 単に認識できる。更に、pBIOC706構成物(α1+C-pro)に相当する苗では、葉の 細胞外部に局在型で現れる拡散的な細糸網を認めた。 -ゲル+移行法と免疫蛍光によって決定したポジティブの苗は完璧に相似し、 特に最もポジティブであるもの、即ち1、2、14、40及び45、で認められた。 中性緩衝液での抽出: 抽出を改善する為、上記の抽出のポジティブ1、2、14、40及び45のペレットに て、中性液で行った。これを組織コラーゲン及びプロトコラーゲン(N及びC-プ ロペプチドをまだ有するもの)にも使用した。 標準の非形質転換の苗も含む各苗の酸性液での抽出から得た粉末は、2回蒸留 水で洗浄した後、NaCl 150mM及びタンパク質分解酵素阻害剤であるフェニルメチ ルスルホニド(PMSF)1mM、N-エチルマレイミド (NEM)1mM、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)2.5mMを含むトリス-HCl 50mM pH7 .4の緩衝液により、粉末1グラムに4mlの溶液の割合で懸濁した。混合液は60時 間4℃で撹拌した。各試料を30分間4℃で20000gの遠心分離(ローター12148、Sig ma登録商標)した後、ペレットは2回蒸留水で洗浄し、-20℃で保管した。全抽 出液のタンパク質を測定する為に、上清の一部(20μl)を採取した。残りの上 清は-20℃で保管した。 分析法 上記参照。 結果 1.pBIOC706構成物によって形質転換した苗に相当するレーン: 苗40及び45の場合、上清を酸性液で抽出した後認められた標準コラーゲンIの α1鎖レベルに移動する主なバンドを確認できるが、さらに同強度の、140KDaあ たりに移動するもう一本のバンドも確認できる。この結果はpBIOC706構成物に相 当する組換えα1(I)鎖全体の存在を示す。ここで、上位のバンドはC-プロペプ チドを含む組換えα1(I)鎖の予測分子量に相当する。 2.pBIOC707構成物によって形質転換した苗に相当するレーン: 各苗(1、2及び14)の場合、上清を酸性液で抽出した後認められた、約140KDa に移動する主なバンドを確認できるが、さらに同強度の、160KDaあたりに移動す るもう一本のバンドも確認できる。この結果はpBIOC707構成物に相当する組換え α1(I)鎖全体の存在を示す。ここで、上位のバンドはN-及びC-プロペプチドを 含む組換えα1(I)鎖の予測分子量に相当する。 2個のpBIOC706及びpBIOC707構成物は試料の抽出及び遠心分離後のペレットに 相当するレーンが坑-コラーゲンI抗体により顕色するバン ドを示さないので、中性pHでの抽出が効果的であると考えられる(図3)。 実施例 7:コラーゲンの適合性 酸性液で抽出した組換えα1(I)鎖でのN及びC-プロペプチドの存在の決定: pBIOC707構成物によって形質転換した苗を酸性液で抽出すると、標準α1(I) バンドのやや上位に移動するバンド一本のみが抽出される。組換えポリペプチド 全体の予測分子量が160KDaであるので、成熟中、組換えα1(I)鎖を切断された と考えられる。主なバンドが標準α1(I)バンドと同レベルに見られるpBIOC707 構成物も同様である。この移動は、組換え鎖の一部を切断されたことから、しか 説明できない。pBIOC706及びpBIOC707構成物で得た主なバンドはコラーゲン鎖の 生成中C-プロペプチドを切断された組換えα1(I)鎖に相当するという我々の仮 説を支持する為に、各構成物のポジティブ苗で、免疫移行後、還元性或は非還元 性の溶液でのゲル電気泳動を行い、分析した。ここで、N-プロペプチドは正常に 折りたたんだ時システイン間に鎖内結合を含むが、C-プロペプチドのシステイン は鎖間に結合され、三重らせん体の形成を開始する。 分析方法 回500μlの苗2(pBIOC707構成物のポジティブ)及び苗40(BIOC706構成物の ポジティブ)を100%トリクロロ酢酸(TCA)50μlの添加により30分間室温で沈 殿した。試料は15分間4℃で20O00gで遠心分離し(ローター12148、Sigma登録商 標)、ペレットは冷無水エタノールで2回洗浄した。沈殿物は、DTT最終濃度10m MのレーンとDTT無しのレーンを交代に、添加液(ドデシル硫酸ナトリウム2%、 グリセロ ール10%、ブロモフェノールブルー0.002%を含むトリス-HCl 60mM pH6.8)20μ lで再懸濁し、3分間100℃で変性した。ゲルは免疫移行の後に分析した。 結果 移行及び坑-コラーゲンI抗体(参照番号20121、Institut Pasteur、Lyon)に よる検出後、苗2の組換え鎖は還元剤の存在下の方が、還元剤の非存在下よりも 少し遅く移動することを観察した。この僅かの移動の差は苗40(N-プロペプチド を切断した構成物)の組換え鎖では観察されない。この移動の差はシステインの 鎖内結合を可能とするN-プロペプチドの正常な折りたたみによると推論した。従 ってC-プロペプチドは両方の組換えポリペプチドには存在しない(図4、A部) 。 C-プロペプチドのシステイン間の鎖間結合の存在: 中性pHで抽出した試料にて、還元剤の存在下又は非存在下、ゲル電気泳動を行 ったところ、得られた主なバンド2本の中では、上位のはC-プロペプチドを含む と推定される。ここでは、pBIOC706構成物(主な三重らせん体+C-プロペプチド )又はpBIOC707構成物(N-プロペプチド+主な三重らせん体+C-プロペプチド) のどちらの場合でも、上位のバンドが切断されていないポリペプチドの予測分子 量、つまりそれぞれ140KDa及び160KDa、に移動した。三重らせん体の形成を開始 する為に必要な工程である3鎖のそれぞれのシステイン間での結合の場合、非還 元の上位のバンドは、分離していない3鎖の移動に相当する標準コラーゲンIの γバンドのレベル(約300KDa)に移動すべきである。 分析方法 検査は中性緩衝液で抽出した苗1、2と14(pBIOC707構成物)及び苗40と45(pB IOC706構成物)で行った。各試料2回150μl、即ち各検査用採取につき、全タン パク質の7.5〜11μgを採取し、100%トリクロ ロ酢酸(TCA)15μlで上記の如く沈殿した。試料の一連は、還元剤無しの添加液 20μl、もう一連はDTT 10mMを含む添加液20μlによって再懸濁した。各ゲルにお いて2穴はそれぞれ、分子量標準(6H Sigma登録商標)及びコラーゲンIの標準 (ウシ又はヒト、3μg/穴)の為に使用した。移動はドデシル硫酸ナトリウム0. 1%を含むトリス0.025トグリシン0.2Mの泳動液で、濃縮ゲルでは100ボルト、分 離ゲルでは200ボルトに上昇した条件下で行った。 免疫移行: 上記「電気泳動、そして免疫移行による苗分析後のスクリーニング」参照。 結果 1.pBIOC707構成物によって形質転換した苗に相当するレーン: 還元剤の存在下、各苗1、2及び14の場合、主なるバンド二本を認め、一本は約 140KDaに、もう一本は約160KDaに移動する。還元剤の非存在下、140KDaのバンド は少し速く移動する(N-プロが含むシステインの鎖内結合により緻密な構造を持 つので、還元した折りたたんでいない形よりも速く移動する)。還元剤の非存在 下160KDaのバンドは消え、約300KDa(規準コラーゲンIのγバンドより少し上) に移動する主なバンド一本を認める。 この結果は組換えα1(I)鎖のC-プロペプチドのシステイン間に鎖間結合が存 在することを示す(図4、B部)。 2.pBIOC706構成物によって形質転換した苗に相当するレーン: 還元剤の存在下、苗40及び45の場合、主なるバンド二本を認め、一本は標準コ ラーゲンIのα1鎖のレベルに、もう一本は約140KDaに移動する。還元剤の非存在 下、下位のバンドに変化は起こらなかった(C-プロペプチドの非存在を確証する )。140KDaのバンドは、還元剤の非存在 下、部分的に消え、約300KDa(標準コラーゲンIのγバンドのレベル)に移動す る主なバンド一本を認めた。この結果は組換えα1(I)鎖のC-プロペプチドのシ ステイン間に鎖間結合が存在することを示す(図4、C部)。 実施例8:三重らせん体の形成 タンパク分解性消化 トリプシン又はペプシンによる部分消化は三重らせん体、即ち[α1(I)]3 ホモ三量体の形成を確証する。ここでは、三重らせん体が形成した場合、分子の 中央部は、タンパク分解に対する抵抗性が高いが、N-及びC-末端は受けやすい。 末変性コラーゲンIを変質せず、変性コラーゲンIを消化できる消化条件を選択し た。中性液で抽出した試料はトリプシンにより酵素:基質、1:20の割合で10分 間25℃で消化した。反応は最終濃度10%のTCAの添加、続いて2回冷無水エタノ ールでの洗浄によって停止した。試料はDTT 10mMを含む試料緩衝液20μlによっ て再懸濁し、3分間100℃で加熱し6%の電気泳動用ゲル上に置いた。ゲルはクー マシーブルーにより染色、或は免疫移行し上記の様に、坑-コラーゲンI抗体(参 照番号20121、Institut Pasteur、Lyon)により検出した。三重らせん体を形成 した苗は標準α1(I)鎖のレベルに移動する単一のバンドを認めらる。 三重らせん体の形成はペプシンの使用によっても証明できる。この場合、試料 は、酢酸0.5M、NaCl 200mM、pH2.5で透析しペプシンにより消化する。使用した 消化条件は変性した標準コラーゲンIを完全に消化する条件である。反応は消化 反応液を中和することによって停止する。次に、試料は最終濃度10%のTCAによ り沈殿し、上記の様に処理する。 組換えコラーゲンの変性温度、従って植物内で形成された三重らせん体の安定 性、を測定する為にも、タンパク分解を使用することができる。 この為、試料は反応温度を上昇しつつ(25〜45℃)トリプシンにより消化してか ら、上記の様に処理した。タンパク分解に相当するバンドの出現は組換えコラー ゲンの変性温度を示す。自然コラーゲンIの温度は41℃であって、真核生物細胞 で生成された組換えα1(I)のホモ三量体は、標準コラーゲンIに近いが、ホモ 三量体は38℃の温度から部分的に切断される(Geddisら、1993)。 上記の様にpBIOC706及びpBIOC707構成物で形質転換した苗から抽出したコラー ゲンをトリプシンにより消化した後、標準α1(I)鎖のレベルに移動するバンド 一本の持続を観察した。この結果は形質転換した苗から抽出したホモ三量体コラ ーゲンが三重らせん体の形に折りたたんであることを示す(図1、A部)。 回転蒸着 三重らせん体の形成は、回転蒸着後に得た分子のレプリカの透過型電子顕微鏡 によっても証明できる。三重らせん体の形に折りたたんであるコラーゲンの分子 は、長さ300nm、直径1.4nmの特定的な桿体の形を示す。この方法で、単一のα1 (I)鎖を認識できない。濃度10〜20μg/mlの試料は炭酸水素アンモニウム200mM で一晩4℃で透析し、次に1:1の割合でグリセロールと混ぜた。1平方センチに切 断した雲母の薄片の上に5μlを置き、続いて蒸発器(Med 10、Blazers登録商標 )内に位置した。約2nmの白金-カーボンを試料に8°の角度で、2.10-6Torrの真 空で蒸発し、その後、数秒間90°でカーボンの蒸発をした。45°のろ過した蒸留 水の入った容器に雲母薄片を入れることによりレプリカを剥がし、電子顕微鏡の グリッド(600メッシュ、銅)に据え付けた。観察は透過型電子顕微鏡(CM120、 Philipps登録商標)で行った。 三重らせん体の形成は回転蒸着後のポジティブ苗から抽出したコラーゲンを電 子顕微鏡で確認した。観察した分子は長さ300nmの特定的な桿 体の形で観られる(図6、B部)。三重らせん体の末端2個の片方に、球状領域 がないことが認められ、C-プロペプチドが切断されたことを確認した。 実施例9: 形質転換した苗の超微細構造: 各個の形質転換したポジティブの苗及び標準非形質転換の苗葉の断片を、グル タルアルデヒド2%、パラホルムアルデヒド0.5%を含むクエン酸塩・リン酸塩0. 1M pH6.8の緩衝液から成る固定混合液で、8時間室温で固定した。固定化中、必 要に応じてその後も、試料は減圧器内に置いて、脱気する。試料をクエン酸塩/ リン酸塩の緩衝液で数回15分間で洗浄し、続いてオスミウム酸2%を含むクエン 酸塩・リン酸塩0.1Mの緩衝液から成る溶液で2時間室温で後固定化した。次に試 料を30°〜100°のエタノールで脱水した。無水エタノールの代りに純酸化プロ ピレンを利用して、これを2回入れ換えた。置換は純酸化プロピレン及びエポキ シ樹脂を順々に1体積量に対して3体積量、続いて1:1、最後に3:1の割合で含む 液で行った。含浸は一晩を掛けて純エポキシ樹脂で行い、液を換えながら試料が 完全に液浸するまで続けられる。試料は次にゼラチンカプセルに入れ、3日間60 ℃で重合した。10分間酢酸ウラニル7%を含むメタノール、続いて5分間クエン 酸鉛によって対比した超薄切片を得た。観察は透過型電子顕微鏡で行った(CM12 0、Philipps登録商標)。 実施例10: 組換えコラーゲンの精製 組換えコラーゲンは、特定の物理化学的性質を利用して、植物のエキスから精 製した。酸は多数のタンパク質を沈殿させ、標準苗の酸性液での抽出から得た電 気泳動のプロフィールは天然タンパク質を僅かしか抽出していないことを示した 。更に、葉緑素はこれらの抽出液には存在しない。コラーゲンは酸溶性であるの で、それぞれの抽出液は、直に酸性液で抽出してない場合、酢酸0.5Mで透析した 。不溶物を排出する為の遠心分離後、コラーゲンはNaCl 0.7Mの酢酸0.5Mの酸性 液で塩の分別沈殿により精製し、次に遠心分離後、上清をろ過し、NaCl 0.7Mの 酢酸0.5Mで沈殿し、次に遠心分離して、沈殿物をペレットで得る。試料を含む0. 7及び0.9Mの沈殿物は酢酸0.5Mにより再懸濁し、アクリルアミド6%上電気泳動し た。画分の純度はクーマシーブルーによる染色後に推定した。純度が不十分と判 断した試料の場合、残渣の塩類の痕跡を排除する為に画分を酢酸0.5Mに対して透 析した後、2回目の塩沈殿を行なっても良い。追加の精製工程が必要な場合、イ オン交換カラムを作成し、溶出は0〜0.5M NaClの勾配で行い、上記の様に画分を ゲル電気泳動する。 結果は植物のタンパク質の大半がNaCl 0.4Mでの沈殿によって排除されたこと を示す。実施例10に記述した様にNaCl 0.7M続いて0.9Mでの沈殿後、NaCl 0.9Mで の沈殿物で、純度80-90%のホモ三量体のコラーゲンを観察した。 ヘテロ三量体コラーゲンに有するヘパリン結合部位は文献に記述されている( San Antonioら、1994、J.Cell Biol.、125:117-1188)。このような部位は、細 胞外基質でプロテオグリカンを固定する役割もするが、更にプロテオグリカン型 膜受容体による細胞接着する役割もする。この相互作用はコラーゲン網の粘着を 保証する。この部位はホモ三量体に残留することを確認する為、ホモ三量体を、 ヘパリン親和カラムに、 生理的なpH(7.4)及びイオン強度(NaCl、0.15M)の条件下、固定する。この方 法は精製の第2工程として利用できる。 実施例11: アミノ酸組成及びマイクロシークエンシング それぞれの形質転換苗からの抽出で得た生成物はPicoTag(Waters、登録商標 )システムで24時間115℃で減圧、HCl 6Mにより加水分解した。アミノ酸組成はB eckman(登録商標)の自動分析器により決定した。プロリンの水酸化は三重らせ ん体の安定性を支持するので、この分析によって、特に水酸化プロリンの含有率 を確認できる。 マイクロシークエンシングはエドマン法に準じてタンパク質のN-末端の自動配 列決定のできる装置(Applied Biosystems登録商標、473 A protein sequencer )で行った。組換えコラーゲン又はプロコラーゲンは装置に二つの方法でセット できる。 - 精製後、タンパク質は濃縮溶液である。タンパク質はポリブレンで処理し たグラスファイバーのパッチ上に疎水結合により固定した。パッチはそのまま装 置に挿入する。 - ゲル電気泳動及び電気移動後、ポンソーレッド0.2%を含む酢酸0.1%によ る染色、及びろ過蒸留水での脱染後、被検出バンドをメスで切り抜き、装置に適 した容器に挿入した。 エドマン法の原理では、各サイクルにアミノ酸を1個、フェニルチオヒダント イン-アミノ酸複合体の形で遊離する。これらは連続的及び自動的に逆相高速液 体クロマトグラフィー(HPLC)のカラムに注入し、269nmの紫外線吸光度により 検出した。これらの保持時間と標準スペクトルを比較することにより、順次のサ イクルに分析するタンパク質のN-末端の配列を決定する。 NaCl 0.9Mによる沈殿で得たコラーゲンは、アミノ酸の分析を行う前に、追加 の精製工程(HPLCの逆相クロマトグラフィーカラム(C8))で処理した。特にグ リシン及びプロリンの場合、分析の結果はヒトα1(I)鎖のcDNAでの予測値と一 致する。 グリシン プロリン (Pro+OHPro) α1(I)cDNA予測 32.8% 22.7% 植物抽出α1(I) 28.4% 20.6% 尚、pBIOC707及びpBIOC706構成物に有する植物シグナルペプチドの切断が正確 に行われたことを確認する為に、更に抽出の際にN-末端のタンパク分解がなかっ たことを確認する為に、pBIOC707及びpBIOC706構成物によって形質転換した苗か ら抽出したコラーゲンの場合、それそれのゲル電気泳動で観察した下位バンドを 、電気移行後、エドマン分解によりN-末端の配列決定を行った。 得た配列はpBIOC706構成物に相当するコラーゲンの配列がELAPQLSYで、pBIOC7 07構成物の場合はAQVEGQDEである。これらの結果はシグナルペプチドの切断が正 しく行われたことを示し、尚N-末端(pBIOC706構成物の場合、N-テロペプチド、 及びpBIOC707構成物の場合、N−プロペプチド)が無処置であることを確認でき る。尚、全ての結果(実施例6、7、8及び11)から、成熟した植物から抽出した コラーゲンはC-末端が切断されたホモ三量体のコラーゲンであることを示す。 実施例12:成熟植物内でのコラーゲン集積 免疫移行によってポジティブと検出された形質転換稚苗が成熟するまで育てた 。植物の葉は収穫し、直に凍結、続いて冷粉砕するか、又は凍 結乾燥する。葉の保管法(凍結又は凍結乾燥)にも係わらず、実施例6に記述し た方法に準じて、コラーゲンは容易に酸性液で抽出した。抽出後、pBIOC707及び pBIOC706構成物によって形質転換した植物から得たそれぞれの抽出液の場合、主 なバンド一本のみを認めた。両方の場合とも、このバンドはC-プロペプチド切断 後のホモ三量体に相当する(実施例6参照)。尚、コラーゲンは成熟植物内に集 積することにより、新鮮量1グラムにつき大量のコラーゲンを生成し得ることを 示した。稚苗は(例えば苗45)ホモ三量体コラーゲンを約6〜8μg/ml含む抽出液 を得られるが、同じ苗が成熟した時は40〜50μg/ml、即ち新鮮量1gにて0.5mg、 の抽出が可能となる。 N-及びC-プロペプチドを有するコラーゲン分子をプロコラーゲン、末端領域の 片方どちらかを有する分子をpN-コラーゲン及びpC-コラーゲンと名付ける。そし て、コラーゲンとは三重らせん体の領域のみの分子形であり、動物組織内での成 熟形に相当する。従って、抽出した生成物はpN-コラーゲン(pBIOC707構成物) 及びコラーゲン(pBIOC706構成物)と識別した。 実施例13:原繊維形成及び接着検査 精製コラーゲンを酢酸0.1Mで0.2-0.5mg/mlまで希釈し、pH7.4のリン酸緩衝食 塩水(PBS)で一晩4℃で透析した。その後、試料は温度調節装置に置いて温度を 少しずつ30℃まで上昇させ、この温度で2時間維持した。繊維の生成は試料のネ ガティブ或はポジティブ染色後、電子顕微鏡で観察した。繊維の生成は光学濃度 が変化することに基づいて(Wood及びKeech、1960、Biochem.J.、75:588-598) 、繊維の生成速度は分光光度計で混濁測定により観察した。 コラーゲンIは接着タンパク質であり、つまり多くの細胞種類がそれを認識し 、膜受容体を通じて特異的に結合する。マイクロプレートで行う比色定量法によ ってタンパク質の接着性質を検査できる(Aumailleyら、1989、Exp.Cell Res. 181、463-474)。 抽出したコラーゲンは多穴プレートに一晩4℃で吸着し、20〜30分間37℃の細 胞懸濁液と接触した。非接着細胞は洗浄により除去し、接着細胞はグルタルアル デヒド1%で固定し、クリスタルバイオレット0.1%で染色した。プレートを充分 洗浄後、接着細胞に結合した染色剤はTriton 100によって溶解した。光学濃度の 値は接着細胞数により、プレートは570nmでELISAリーダーで読み取った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 25/00 C07K 14/47 C07K 14/47 C12N 1/21 C12N 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12N 5/00 C C12P 21/02 A61K 37/12 //(C12N 1/21 C12R 1:01) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ルジェロ フロランス フランス、ヴィレウルバネー エフ― 69100、ルデアルサーセ、26 (72)発明者 コント ジーン フランス、セントフォイレスリオン エフ ―69110、ヴァリオウドアヴェニュー、 47、”レブレヴェント" (72)発明者 ガロン ロベー フランス、ブロン エフ―69500、ルエド ガークィネット、26 (72)発明者 メロ ベトラン フランス、ヴォルヴィック エフ―63530、 モウレマルセナ、ラコウセディエレ、3 (72)発明者 ボルナ フィリップ フランス、クレモント―フェランド エフ ―63000、ルボナバウド、48

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一方では、哺乳類のコラーゲンの一つ又は複数の鎖、又は由来タンパク質 をコードするcDNA、他方では、当該cDNAのコードするコラーゲンの鎖、又は由来 タンパク質を植物細胞に生成されることに必要な要素、特に植物細胞の転写機械 が認識する転写プロモーター及びターミネーターを含む組換え核酸配列の、植物 細胞、もしくはこれから取得した植物からコラーゲンの鎖、又は由来タンパク質 を得ることを目的とした、この植物細胞を形質転換する為の利用。 2.組換え核酸配列において、一方では、コラーゲンの一つ又は複数の鎖、又 は由来タンパク質をコードする配列、他方では、当該配列のコードするコラーゲ ンの鎖、又は由来タンパク質を植物細胞に生成されることに必要な要素、特に植 物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びターミネーターを含むことを 特徴とする組換え核酸配列。 3.請求項2記載の核酸配列を含み、その配列は複製にとって必要ではない部 位に挿入された、特にプラスミドのベクター。 4.請求項3記載のベクターによって形質転換された、特にアグロバクテリウ ム・ツメファシェンス等のあらゆるバクテリアの宿主細胞。 5.コラーゲンの一つ又は複数の鎖、又は由来ポリペプチドの取得方法におい て、 -特にそれ自身は請求項3記載のベクターによって形質転換したものである 請求項4記載の宿主細胞によって、請求項2記載の組換え配列を植物細胞のゲノ ムに組込むように、この植物細胞を形質転換すること、 -場合によって、上記の形質転換細胞から形質転換植物を取得すること、 -特に抽出と、場合によってその後精製により、当該上記形質転換した細胞 又は植物で生成した組換えコラーゲンの鎖、又は由来ポリペプチドを回収するこ と、 から成ることを特徴とするコラーゲンの一つ又は複数の鎖、又は由来ポリペプ チドの取得方法。 6.遺伝形質転換した植物、植物抽出物、又は植物の部分、特に植物の葉、及 び/又は果実、及び/又は種子、及び/又は細胞において、請求項2記載の一つ 又は複数の組換え核酸配列を含み、その配列はゲノム内に安定した形式で組込ん だことを特徴とする、特にアブラナ、タバコ、トウモロコシ、エンドウマメ、ト マト、ニンジン、コムギ、オオムギ、 部分、特に植物の葉、及び/又は果実、及び/又は種子、及び/又は細胞。 7.コラーゲンの鎖、又は由来タンパク質において、請求項5記載の方法によ って取得したことを特徴とするコラーゲンの鎖、又は由来タンパク質。 8.コラーゲン、又は由来タンパク質において、請求項5記載の方法によって 取得したことを特徴とするコラーゲン、又は由来タンパク質。 9.生成物、特にゼラチンにおいて、請求項7又は8記載のコラーゲンの鎖、 又はコラーゲン、又はそれらの由来タンパク質から取得することを特徴とする生 成物、特にゼラチン。 10.遺伝形質転換した植物、植物抽出物、又は植物の部分、特に植物の葉、 及び/又は果実、及び/又は種子、及び/又は細胞において、請求項7又は8記 載のコラーゲンの鎖、コラーゲン、又は由来タンパク質を含むことを特徴とする 、特にアブラナ、タバコ、トウモロコシ、エンドウマメ、トマト、ニンジン、コ ムギ、オオムギ、ジャガイモ、ダイ た、遺伝形質転換した植物、又は植物抽出物、又は植物の部分、特に植物の葉、 及び/又は果実、及び/又は種子、及び/又は細胞。 11.請求項6又は10記載の植物、植物抽出物、又は植物の部分、及び/又 は請求項7から9記載の生成物の医薬、医用、歯科、化粧又はバイオテクノロジ ー組成物を取得する為の利用。 12.バイオ物質及び医薬、医用、歯科、化粧又はバイオテクノロジー組成物 において、請求項6又は10記載の植物、植物抽出物、又は植物の部分、及び/ 又は請求項7から9記載の生成物から成ることを特徴とするバイオ物質及び医薬 、医用、歯科、化粧又はバイオテクノロジー組成物。
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