JP2001506585A - イオン交換体を使用する乳酸塩水溶液からの乳酸の回収方法 - Google Patents

イオン交換体を使用する乳酸塩水溶液からの乳酸の回収方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は少なくとも1つの水溶性乳酸塩を含有し、4と14の間程度のpHを有する水溶液から乳酸を回収する、以下の工程を含む方法を提供する。つまり、該水溶液を少なくとも部分的に酸形であるカチオン交換体と接触させ(該カチオン交換体は酸形および塩形の両方において水と混和しない)、接触によりイオン交換が生じ、プロトンがカチオン交換体から水溶液に移動して水溶液を酸性化し、その中に乳酸を形成し、水溶液からのカチオンはカチオン交換体と結合する工程、カチオンを担持するカチオン交換体を反応させ、カチオン交換体を少なくとも部分的に酸形であるカチオン交換体、および塩基性であり、塩のカチオンを含有する第二生成物へと変換する工程、およびそれ自体公知の方法によって、乳酸を含有する酸性化した水溶液から乳酸を回収する工程。

Description

【発明の詳細な説明】 イオン交換体を使用する乳酸塩水溶液からの乳酸の回収方法 本発明は、乳酸の回収方法に関する。 より詳細には、本発明は少なくとも1つの水溶性乳酸塩を含有し、かつpHが 4と14の間程度である水溶液から乳酸を回収する方法に関する。 乳酸は、長い間、食品添加物として、また様々な化学および医薬への適用に使 用されてきた。さらに近年、乳酸は現在のプラスチック材料に置き代わるものと しての生分解性ポリ乳酸ポリマーの製造に使用され、また生分解性が必要である か、または要望されている様々な新しい用途に対しても使用されている。従って 、乳酸に対する需要がますます増大している。本発明は、効率がよく、かつ環境 に優しい、乳酸の製造方法を提供することによりこの需要を満たすことを目的と し、その方法は、塩基と酸を消費せず、廃棄物または副生成物の塩の形成をなく すことはできないとしても実質的に減少させるものである。 乳酸の製造は、通常、ラクトバシルス デルブリュッキイ(lactobacillus del brueckii)またはラクトバシルス アシドフィルス(Lactobacillus aci-dophilus )といった細菌属の株の発酵によって行われる。一般的に、発酵ブロス中での発 酵による乳酸の製造がこの分野ではよく知られている。発酵基質は適当な無機質 と蛋白質栄養素とが一緒になった炭化水素からなる。乳酸を製造する微生物は、 強酸の環境下では阻害されるので、乳酸発酵は中性程度のpHで行われ、中和剤 がpHを調整するために添加される。乳酸のpKaは3.86であるので、発酵 時のpHでは実質的に乳酸塩のみが存在する。従って、発酵液から乳酸を(酸形 で)回収するには、化学変換が必要である。幾つかの方法が、そのような変換の ために開発された。 これらの方法のうちある方法では、変換により例えば強酸で置き換えることに より、溶液中で乳酸が遊離する。つまり、カルシウム塩基を発酵において中和剤 として使用すると、乳酸カルシウムが形成される。乳酸カルシウムを含有する発 酵液と硫酸とを反応させると溶液中で石膏の沈殿と乳酸の遊離が生じる。 ナカニシとツダ(JP 46/30176)は、酸性化された粗製発酵ブロス を1−ブタノールで抽出し、引き続いて抽出相のエステル化を行うことにより、 1-buyl lactateを製造することを検討した。BASF(EP 159−285) はイソブタノールで乳酸イソブチルを形成する同様の方法を検討した。デュポン に譲渡されたWO93/00440の方法は次のような工程を含む。(1)強酸 、アルコール、および主に乳酸の塩基性塩を含有する濃縮発酵ブロスとを同時に 混合し、反応させて強酸の塩基性塩を含有する結晶性沈殿物と不純なアルコール の乳酸エステルとを形成する;(2)混合物から水/アルコールの共沸混合物と して水を除去し、これは工程(1)に引き続いてか、または実質的に同時に達成 できる;混合物から結晶性沈殿物を除去する;および(4)不純な乳酸エステル を蒸留して、不純物を除去し、高純度のエステルを回収する。 強酸で置き換えることにより乳酸を遊離させて、エステル化およびエステルの 蒸留を経て乳酸を精製する代わりに、抽出によって乳酸を精製することができる だろう。抽出剤は比較的弱いものであればよく、逆抽出により高濃度で抽出され たHLaが回収されるだろう。考慮されるべき公知の(そして食品として承認済 の)弱い抽出剤は、アミンをベースにしたもの、または溶媒和抽出剤(エステル 、エーテル、ケトン、アルデヒドなどが考えられるが、アルカノールが好ましい と思われる)である。 これら2つのグループのうち、アミンをベースにした抽出剤は幾つかの理 由で、より魅力的である。つまり、(I)より選択的であり、そのためより高い純 度の生成物が得られ、(ii)抽出能がより高く、そのため抽出剤の流れがより少な くなり、そして(iii)アミンをベースにした抽出剤を使った抽出は抽出温度に影 響を受けやすく、従って抽出温度よりも高い温度での逆抽出により、「のぼり坂 ポンピング(uphill pumping)」を提供する。 これらの好ましい、アミンをベースにした抽出剤は単純な工程では作用せず、 置き換えるための(乳酸よりも強い)酸を乳酸塩を含有する溶液に添加し、遊離 したHLaは抽出剤との接触により直接抽出される。アミンをベースにした抽出 剤は混合物中でより強い酸を好み、それにより逆反応が生じるだろう(添加した 酸を除去する)。 酸を添加して中性の発酵液を酸性化することにより、セッコウアンモニウム( gypsum ammonium)および硫酸ナトリウムのような副生成物の塩が形成される。 試薬は消費され、望ましくない副生成物の処理が必要とされる。 そのような副生成物を形成することなく、発酵液から乳酸を回収する努力が近 年なされている(そのような方法は、塩の分割方法として次に述べる)。近年発 行された特許において、液-液抽出(LLE)が塩の分割に適用されている。Kin gのUS5,132,456においては、強塩基性の抽出剤が中性溶液から乳酸の一部を抽出 し、その結果、乳酸を含んだ抽出剤および塩基性溶液が得られる。乳酸をまだ多 く含んだこの塩基性の溶液は、中和のための媒体として発酵で再利用できる。Ba nielのUS 5,510,526においては、酸の抽出がCO2圧下で行われるため、炭酸水 素塩が形成される。後者は、発酵における中和剤として使用することができる。 CO2圧を経済的な圧であって、しかも高収率が達成されるような圧に限定する ために、使用される抽出剤はかなり強いものでなければならない。そのような強 い抽出剤から抽出された乳酸の回収は、抽出剤が抽出された乳酸を強く保持する ため困難である。塩基の水溶液 での洗浄による、抽出された酸の回収は実行可能であるが、塩基の乳酸塩が形成 される。そのため、乳酸が所望の生成物である場合、実用的ではない。水での逆 抽出ではあまりにも希釈された生成物が形成される。 US 5,132,456では、強い抽出剤から抽出されたカルボン酸を回収する方法が提 案されている。この方法は、アンモニアまたは低分子量のアルキルアミン、とり わけトリメチルアミン(TMA)の水溶液で浸出または逆抽出することを含む。 得られるアンモニウムまたはアルキルアンモニウムのカルボン酸塩の水溶液は、 必要に応じて濃縮でき、そしてカルボン酸塩は熱分解でき、生成物であるカルボ ン酸、および凝縮しリサイクル可能なアンモニアまたはアミンを得る。この工程 は、コストがかかり、複雑である。この発明によれば、抽出された乳酸を回収す ることに特に問題がある。つまり、「乳酸に対して、分解は、粘性のある、相当 量のTMAと水と共に高分子化した乳酸を含有する、ほぼガラス質の塊ができて 止まるため、不完全である。しかしながら、適当な溶媒(例えば、メチルイソブ チルケトン)で粘性のある塊を希釈し、熱し続けて分解する方法のような、乳酸 の分解を促進して完了させる効果的な方法がある。」 これらの技術水準を考慮して、本発明は少なくとも1つの水溶性乳酸塩を含有 し、4と14の間程度のpHを有する水溶液から乳酸を回収する、以下の工程を 含む方法を提供する。つまり、a)該水溶液を、少なくとも部分的に酸形である カチオン交換体と接触させ(該カチオン交換体は酸形および塩形の両方において 水と混和しない)、接触によりイオン交換が生じ、プロトンが該カチオン交換体 から水溶液に移動して水溶液を酸性化し、その中に乳酸を形成し、該水溶液から のカチオンは該カチオン交換体と結合する工程、b)該カチオンを担持するカチ オン交換体を反応させて、カチオン交換体を少なくとも部分的に酸形であるカチ オン交換体、および塩基性であり、該塩のカチオンを含有する第二生成物へと変 換させる工程、およびc)それ自体公知の方法によって、該乳酸を含有する酸性 化した水溶液から乳酸を回収する工程。 本発明に従って達成されるように、該カチオン交換体は液状または固体のカチ オン交換体であってもよい。 このように乳酸塩を含有する溶液と酸形であるカチオン交換体とを接触させる と、イオン交換が生じる。プロトンは、カチオン交換体から水溶液に移動し、そ こでプロトンは乳酸塩のアニオンと結合して乳酸を形成する。同時に乳酸塩のカ チオンはカチオン交換体に移動してカチオン交換体を塩形に変換する。 たとえば脱イオン溶液のために利用されるカルボキシル、またはスルホンのよ うな官能基を担持する固体のカチオン交換体はこの方法に適している。脂肪酸、 α―またはβ―ハロカルボン酸、スルホン酸、およびリン酸のモノ―またはジ― エステルのような、水と混和しない抽出剤もこの方法に適している。同様に、形 成されたカチオン交換体の塩は水と混和しないため、無機質の酸によって酸性化 する場合とは異なり、塩がブロスへ添加されない。酸形のカチオン交換体は、再 生される必要があり、そのためカチオン交換体は弱酸性から中ぐらいの酸性であ ることが好ましい。場合によっては非常に効率的な酸性化が、乳酸よりも非常に 弱い酸であるカチオン交換体の使用により達成され得ることが見出された。 水溶性の酸または塩基の酸/塩基特性は、水溶液中での解離度で容易に測定さ れる。水と混和しない化合物の酸/塩基特性は水溶液中の溶質との相互作用を通 して間接的に測定される。従って、さまざまな液状または固体のカチオン交換体 の見かけ上の酸性度は、カチオン交換体をNaClの水溶液に接触させ、平衡状 態での水溶液のpHを測定することにより比較することができる。そのpHが小 さいほどカチオン交換体の見かけ上の酸性度は大きくなる。比較的小さい酸性度 を有するカチオン交換体を比較するためには、塩基の溶液との平衡化が好ましい 。同様に、水と混和しないアニオン交換体の塩基性度は、塩または酸の水溶液と の平衡化によって測定される。水溶性の酸および塩基の場合とは異なり、水と混 和しない化合物で測定される見かけ上の酸/塩基特性は、アニオン/カチオン交換 体の固有の特性に加えて、測定方法、立体障害のような現象、および媒体(液状 交換体の場合)によっても決定される。 塩形で、水と混和しないカチオン交換体は、容易に処理され元の酸形へと変換 することができる。これは、酸または酸性の塩(好ましくはカチオン交換体より も強いもの)の溶液と接触させることによって達成することができる。この方法 で操作することにより強酸を消費するため、これは水と混和しないカチオン交換 体を経由する、乳酸塩の間接的な酸性化とみなすことができる。水溶性の酸を添 加することによる直接酸性化の場合と異なり、間接的な酸性化の場合、水溶液中 に塩は形成されず、遊離した酸の回収には、好適なアミンをベースにした抽出剤 を使用することができる。しかし、酸が消費され、副生成物の塩が形成される。 この副生成物の塩を分割するにはさまざまな方法がある。たとえば、ジ−または トリ−プロトン酸の酸性アンモニウム塩(たとえばNH4HSO4)をアンモニウ ム形のカチオン交換体の再生剤として使用することができるだろう。結果として 得られた硫酸アンモニウムは熱分解し、再利用することができるアンモニア、お よび酸性化剤である硫酸水素アンモニウムが得られる。乳酸塩が乳酸アンモニウ ムであるなら、再生剤はNaHSO4であるか、またはそのほかの酸性の硫酸塩 MHSO4であればよく、これらは容易に作用する。塩を熱分解している間の水 の蒸発に関するエネルギーコストがより低いので、比較的低い溶解度を有するM NH4SO4を形成するような金属Mが好ましい。 好ましい実施態様において、カチオン交換体の塩は分解され、元の酸形と塩基 性の第二生成物が得られる。一つの例は、乳酸塩が乳酸アンモニウムであり、水 と混和しないカチオン交換体のアンモニウム塩が形成される場合である。後者は 熱分解することができ、酸形のカチオン交換体およびアンモニアが得られる。常 圧以下の条件下で、またはキャリアガスを移動させることにより熱分解を行い、 所望の方向へ反応がシフトするように促す。蒸気およびCO2は適切なキャリア ガスに含有されている。酸の水溶液によってカチオン交換体の酸形を再生する際 に形成された塩の分解の可能性と比較すると、直接分解では水の蒸発に消費され るエネルギーを節約できる。加えて、液状のカチオン交換体に対して、分解の前 に塩の媒体/溶媒を変えることによって分解を助けることができる。第二生成物 の蒸留に代わるものが、第二生成物の沈殿である。従って、カチオン交換体のカ ルシウム塩の熱加水分解は、水酸化カルシウム形成するか、またはもしCO2の 存在下で行われるならばCaCO3を形成する。これらの化合物の結晶化エネル ギーは塩の分解を助ける。 さらに好ましい実施態様では、第二生成物は塩基性であり、発酵の中和剤とし て再利用することができる。従って、乳酸塩を含有する水溶液は、バイオマスの 除去、そして恐らくいくらかの付加的な前処理もした後の発酵ブロスであつても よい。あるいは、ほかの方法により処理されたブロスから乳酸を回収するときに 得られた流動物(stream)であってもよい。アンモニアを発酵中のpH調整に使 用する(たとえば、中和剤として用いる)場合、ブロス中の乳酸塩は主に乳酸ア ンモニウムであるだろう。水と混和しないカチオン交換体による酸性化はカチオ ン交換体を酸形からアンモニウム塩に変換するだろう。そのアンモニウム塩の熱 分解は酸形のカチオン交換体を再形成し、そして第二生成物である塩基性のアン モニアを形成する。事実、中和剤は再生され、発酵で再利用することができる。 このため、この方法により中和するための塩基および酸性化剤の化学量論的な量 の消費、および化学量論的な量の副生成物の塩の形成が避けられる。発酵におい てpHを調整する際の再利用に適した、その他の塩基性の第二分解生成物の例は 、水酸化または炭酸カルシウム、および水酸化、炭酸水素または炭酸ナトリウム であり、これらはそれぞれ乳酸カルシウムまたは乳酸ナトリウムを含有する溶液 をこの方法に適用した結果生じるものである。 水と混和しないカチオン交換体による酸性化から生じる水相中の乳酸は、大半 がフリーで、解離していない形である。この水溶液は酸性化の前に有していた不 純物をまだ多く含有しており、乳酸の精製が必要だろう。乳酸の精製は、乳酸ま たはそのエステルの蒸留、固体のアニオン交換体上での吸着、および溶媒抽出を 含む、乳酸を精製するための非常によく知られた方法のうちの1つにより行うこ とができる。適切な抽出剤は、アルカノール、エステル、ケトンなどの溶媒、ま たは主要な活性成分として水と混和しないアミンを含有する抽出剤である。後者 は、液状のアニオン交換体とも考えられる。これら2つのグループのうち、アミ ンをベースにしたものは、幾つかの理由からより魅力的である。つまり、(i)そ れらはより選択的であり、そのためより高い純度の生成物が得られるだろう、(i i)それらの抽出能はより高く、そのため抽出剤の流れはより少なくなるだろう、 および(iii)アミンをベースにした抽出剤を使った抽出は抽出温度に影響を受け やすく、従って抽出温度よりも高い温度での逆抽出により、「のぼり坂ポンピン グ(uphill pumping)」を提供する。 適切なアミンは、総炭素数が少なくとも18である、第一級、第二級、または 第三級アミンである。抽出剤中のアミン濃度は、好ましくは0.5mole/Kgより も高く、より好ましくは0.7mole/Kgと1.5mole/Kgとの間である。上限は粘 度によって決まり、それゆえ上限は乳酸を含んだ抽出剤(抽出物)中の乳酸の濃 度、および温度に依存する。アミンに対する希釈剤は、灯油、エステル、ケトン 、アルデヒド、エーテル、アルカノールなどのような様々な溶媒を含んでもよい 。極性溶媒は、見かけ上の塩基性度に影響を及ぼすため、抽出剤の抽出能を高め る(それゆえ、エンハンサーと呼ばれる)。適切なエンハンサーを抽出剤中のア ミン1モルに対して1モル以上に相当する量添加することにより、抽出剤の見か け上の塩基性度を1〜2pKa単位だけ大きくすることができる。 酸性化剤が添加されないか、または実際は酸性化剤が非常に弱い酸(CO2) である、US 5,132,456、US 5,510,526、およびその他の文献による塩の分割と異 なり、本発明における抽出剤またはアニオン交換体は比較的弱いものであっても よい。より弱い抽出剤またはアニオン交換体では分離された乳酸の回収がより 容易になる。逆抽出または水との脱着によって、抽出剤からまたは水と混和しな いアニオン交換体から乳酸が回収されるとき、これは特に重要である。抽出剤ま たはアニオン交換体が弱いほど、逆抽出の水性生成物(逆抽出物)または脱着の 水性生成物(溶出液)はより濃縮される。つまり、アミンをベースにした抽出剤 によって抽出した場合、第三級アミンは第一級、および第二級アミンよりも好ま しく、エンハンサーの含有量は比較的少ないほうが好ましい。抽出剤またはアニ オン交換体の見かけ上の塩基性度は、好ましくは6未満、より好ましくは4.5 未満である。また、アミンをベースにした抽出剤において、抽出工程におけるエ ンハンサーの含有量は非常に多いので、見かけ上の塩基性度はより大きく、エン ハンサーのいくらかは逆抽出の前に抽出物から除去される。 乳酸の回収は、酸性化の後、そして恐らく水と混和しないカチオン交換体を分 離した後にも行うことができる。あるいは、乳酸の回収を酸性化と同時に行うと 、水と混和しない酸形のカチオン交換体と水と混和しないフリーな塩基形のアニ オン交換体の両方ともが乳酸を含有する溶液と接触する。そのような同時に接触 させるいくつかの公知の装置がある。それらのうちの1つにおいては、少なくと も2つの区画を含むユニット中で接触が行われる。一方の区画において、液状の カチオン交換体が乳酸塩を含有する水溶液と混合され、一方液状のアニオン交換 体はもう一方の区画中にあるか、またはそれを通過して流れている。2つの区画 は、膜によって分離され、この膜はそれを通過する有機相の移動を妨げるもので ある。水またはカチオンの通過を妨げる必要はない。膜は乳酸を通過させるもの でなければならない。大半のアニオン交換膜および緻密中性親水性膜が適してい る。 あるいは、一方の区画に液状のカチオン交換体を含有し、他方の区画に乳酸塩 溶液と液状のアニオン交換体との混合物を含有する。このような場合、区画間の 膜はカチオン交換膜、または緻密中性親水性膜であってよい。第三の選択として は、少なくとも3つの区画があり、それを通過する3つの流れがある。つまり、 (I)液状のカチオン交換体、(ii)乳酸塩を含有する水溶液、および(iii)液状のア ニオン交換体である。(I)および(ii)は、カチオン交換膜または緻密中性親水性 膜によつて分離されている。他方、(ii)および(iii)はアニオン交換膜(カチオ ンの通過を妨げるが、プロトンは通過させるタイプである)、または緻密中性親 水性膜によって分離されている。これらの実施態様のうちの幾つかにおいて、液 状のカチオン交換体を固体のカチオン交換体に置き換えることができ、および/ または液状のアニオン交換体を固体のアニオン交換体に置き換えることができる 。 カチオン交換体とアニオン交換体の両方に同時に接触させる代わりに、乳酸塩 を含有する溶液をこれら2つの間で再循環させることができる。つまり、部分的 に酸性化するためにカチオン交換体と接触させ、それからフリーの酸の幾らかを 回収するためにアニオン交換体と接触させ、その後カチオン交換体と接触させる ため再循環させ、これを繰り返すことができる。 乳酸の回収とは別にカチオン交換体による酸性化を行うと、結果として水溶液 中で乳酸の蓄積が生じる。この蓄積は更なる酸性化を阻害するので、ほぼ完全な 酸性化を達成するためには、カチオン交換体の酸性度は乳酸の酸性度と同じか、 または大きくなければならない。カチオン交換体およびアニオン交換体に同時に 接触させるか、またはそれらの間で再循環させることによって、酸性化で形成さ れた乳酸が取り除かれ、水溶液中での乳酸の蓄積が避けられる。その結果、乳酸 の酸性度よりも小さい、見かけ上の酸性度を有するカチオン交換体を使用するこ とができる。この場合、塩形のカチオン交換体の分解による、酸形のカチオン交 換体および第二の塩基性生成物への変換はより容易である。 以下の実施例において、本発明はその側面がより完全に理解され、そして認識 されるようにある特定の好ましい実施態様を用いて記載するが、これらの特定の 実施態様に発明を限定することを意図するものではない。反対に、添付した請求 の範囲によって定義される本発明の範囲に含まれる、代替物、修正、および同等 物をすべて本発明に含む意図を有するものである。従って、好ましい実施態様を 含む以下の実施例は本発明の実施を説明するのに役立ち、示されている個々のも のは例示であり、本発明の好ましい実施態様の例示的説明の目的にのみ用いられ 、またそれは製造工程、また発明の原理及び概念的側面に関して最も有用で容易 に理解されると思われる記載を提供する為に示したものと理解すべきである。 実施例1 乳酸アンモニウムを30%含有する水溶液(開始時のpH=5.85)を、様々な 有機相と水相との比率で、ジ−(2−エチルヘキシル)リン酸(DEHPA)と 常温で平衡化させる。生じた水相のpH値を測定する。つまり、有機相と水相の wt/wtの比率0.5:1、1:1、および3:1に対して、pH値がそれぞ れ4.9、4.1、および3.2である。 同様に実験して、30%乳酸アンモニウム溶液をジノニルナフタレンスルホン 酸(Norpar 12中の50%溶液として、King industriesから入手した)と接触さ せる。平衡時の水溶液のpHは、有機相と水相のwt/wtの比率0.5:1、 および1:1に対して、pH値がそれぞれ5.1、および4.5である。 水と混和しないカチオン交換体と接触する際のpHを小さくすることより、ア ンモニウムカチオンはカチオン交換体と結合することを経て溶液から除去され、 それにより該水溶液中で乳酸を形成する。 実施例2 0.49mol/Kg乳酸ナトリウムを含有する水溶液(12.0g、総乳酸塩量5. 9mmol)を酸形の乾燥カチオン交換体Dowex 50x(1.09g、乾燥重量1gに 対して4.6当量のカチオン交換容量)とビーカー内で接触させる。常温で2時 間撹拌した後、溶液を分離し、滴定により乳酸を分析した。3.3当量が測定さ れ、これは56%の乳酸ナトリウムが、カチオン交換を経て乳酸へ変換したこと を示す。 実施例3 2.4mol/Kg乳酸アンモニウムを含有する水溶液(18.8)を常温でDEH PA(32.6g)と平衡化させる。0.97mol/Kg乳酸を含有する水溶液とアンモ ニアを含有する有機相が得られる。有機相をその中に窒素を通気しながら2時間 加熱する。大半のカチオン交換容量はそれにより復元する。アンモニアを蒸気相 から濃縮する。乳酸を含有する水相(12.3g)を48重量%のtricapryly 1 amine(Henkel's Alamine 336)、30%オクタノール、および22%灯油とを 含有する抽出剤(47g)と常温で平衡化させる。水相中の乳酸値の97%が有機 相に抽出される。140℃での水との逆抽出により、抽出された酸の90%より 多くが得られた水溶液へと移動する。 実施例4 次の実験は、乳酸塩を含有する水溶液を液状のカチオン交換体および液状のア ニオン交換体と同時に接触させる場合を試験したものである。3つの区画ユニッ トが使用された。区画のうちの1つを通して液状のカチオン交換体を移動させた 。この区画は中央の区画から膜によつて分離されており、中央の区画を通過して 乳酸塩の水溶液が流れていた。中央の区画は、第三の区画と第二の膜により分離 されており、第三の区画を通して液状のアニオン交換体を移動させた。区画の体 積は、それぞれ10、5、および10mlであった。それらの区画とタンクとの間 を流れる3つすべての溶液の体積は、100mlであった。3つすべての溶液の流 速は、50ml/minであった。膜の作用面積は102cmであった。 使用したカチオン交換体は、1.2mol/kgのDEHPAの灯油溶液であった。 アニオン交換体は1.2mol/kgのAlamine 336 + 20%のオクタノールを含 有する灯油溶液であった。水溶液には、1.0mol/kgの乳酸ナトリウムまたは乳 酸アンモニウムが含有されていた。カチオン交換体と水溶液との間に位置する膜 は、Tokayama Soda社から入手したNeosepta CM-1またはCM-2カチオン交換膜で あった。水溶液とアニオン交換体との間に位置する膜は、Neosepta ACH-45また はNeosepta AFX(これらはともにTokayama Soda社から入手した)、またはCelg ard 3400、緻密親水性膜(Celanese社から入手した)であった。 カチオンのカチオン交換体への移動速度、および乳酸が同時にアニオン交換体 へ移動する速度を追跡した。試験したすべての組み合わせにおける流速は、通常 3 10-5mol/m2secよりも高かった。 本発明は前記した例示的な実施例の詳細に限定されるものではなく、本発明を その本質的特性を逸脱することなく、他の特定の形で実施してもよいことは当業 者には明白であるだろう。そして、それゆえに本実施態様および実施例はあらゆ る点で例示であって、限定的に解釈すべきでなく、前記の説明よりもむしろ添付 の請求の範囲を参照すべきであり、請求の範囲と均等な意味および範囲内に含ま れるすべての変更を本発明は包含することを意図するものである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年11月9日(1998.11.9) 【補正内容】 これらの方法のうちある方法では、変換により例えば強酸で置き換えることに より、溶液中で乳酸が遊離する。つまり、カルシウム塩基を発酵において中和剤 として使用すると、乳酸カルシウムが形成される。乳酸カルシウムを含有する発 酵液と硫酸とを反応させると溶液中で石膏の沈殿と乳酸の遊離が生じる。 ナカニシとツダ(JP 46/30176)は、酸性化された粗製発酵ブロス を1−ブタノールで抽出し、引き続いて抽出相のエステル化を行うことにより、 1-buyl lactateを製造することを検討した。BASF(EP−0159 585 )はイソブタノールで乳酸イソブチルを形成する同様の方法を検討した。デュボ ンに譲渡されたWO93/00440の方法は次のような工程を含む。(1)強 酸、アルコール、および主に乳酸の塩基性塩を含有する濃縮発酵ブロスとを同時 に混合し、反応させて強酸の塩基性塩を含有する結晶性沈殿物と不純なアルコー ルの乳酸エステルとを形成する;(2)混合物から水/アルコールの共沸混合物 として水を除去し、これは工程(1)に引き続いてか、または実質的に同時に達 成できる;混合物から結晶性沈殿物を除去する;および(4)不純な乳酸エステ ルを蒸留して、不純物を除去し、高純度のエステルを回収する。 請求の範囲 1. 少なくとも1つの水溶性乳酸塩を含有し、4と14の間程度のpHを有す る水溶液から乳酸を回収する、以下の工程を含む方法。 a)該水溶液を、少なくとも部分的に酸形であるカチオン交換体と接触させ( 該カチオン交換体は酸形および塩形の両方において水と混和しない)、接触 によりイオン交換が生じ、プロトンが該カチオン交換体から水溶液に移動し て水溶液を酸性化し、その中に乳酸を形成し、該水溶液からのカチオンは該 カチオン交換体と結合してカチオンを担持するカチオン交換体を形成する工 程、 b)該カチオンを担持するカチオン交換体を反応させて、カチオン交換体を少 なくとも部分的に酸形であるカチオン交換体、および塩基性であり、該塩の カチオンを含有する第二生成物へと変換させる工程、および c)それ自体公知の方法によって、該乳酸を含有する酸性化した水溶液から乳 酸を回収する工程。 2. 該カチオン交換体が液状のカチオン交換体である請求項1記載の方法。 3. 該カチオン交換体が固体のカチオン交換体である請求項1記載の方法。 4. 該工程(b)における該反応が分解反応である請求項1記載の方法。 5. 該乳酸を含有する水溶液を酸性化するのと同時に、該水溶液から乳酸を回 収する請求項1記載の方法。 6. 該乳酸を含有する水溶液を酸性化した後に、該酸性化水溶液から乳酸を回 収する請求項1記載の方法。 7. 該第二生成物が発酵における中和剤として使用される請求項1記載の方法 。 8. 酸性化した水溶液からの乳酸の回収が乳酸抽出剤と該溶液との接触によっ て行われる請求項1記載の方法。 9. 酸性化した水溶液からの乳酸の回収が乳酸吸収剤と該溶液との接触によっ て行われる請求項1記載の方法。 10. 酸性化した水溶液からの乳酸の回収が、少なくとも部分的にフリーな塩 基形であり、塩基形および塩形の両方で水と混和しないアニオン交換体と該 溶液を接触させることによつて行われる請求項1記載の方法。 11. 該アニオン交換体が液状のアニオン交換体である請求項10記載の方法 。 12. 該アニオン交換体が固体のアニオン交換体である請求項10記載の方法 。 13. フリーな塩基形である該アニオン交換体が6以下のpKa値に対応する 見かけ上の塩基性度を有する請求項10記載の方法。 14. フリーな塩基形である該アニオン交換体が4.5以下のpKa値に対応 する見かけ上の塩基性度を有する請求項10記載の方法。 15. 該乳酸塩を含有する水溶液を、少なくとも部分的に酸形である該カチオ ン交換体および少なくとも部分的にフリーな塩基形である該アニオン交換体 と同時に接触させる請求項10記載の方法。 16. 該乳酸塩を含有する水溶液を、少なくとも部分的に酸形である該カチオ ン交換体および少なくとも部分的にフリーな塩基形である該アニオン交換体 と交互に繰り返して接触させる請求項10記載の方法。 17. 該アニオン交換体がアニオン交換膜によって該水溶液と分離されている 請求項10記載の方法。 18. 該アニオン交換体が緻密中性親水性膜によって該水溶液と分離されてい る請求項10記載の方法。 26. 加水分解を80℃よりも高い温度で行う請求項24記載の方法。 27. 該第二分解生成物が蒸気相へと移動する請求項4記載の方法。 28. 該乳酸塩が乳酸アンモニウムであり、該第二分解生成物がアンモニアで ある請求項4記載の方法。 29. 該乳酸塩が発酵生成物である請求項1記載の方法。 30. 工程(b)の反応がCO2を含有する雰囲気中で行われる請求項1記載 の方法。 31. 該酸性化した水溶液からの乳酸の回収が蒸留により行われる請求項1記 載の方法。 32. 該乳酸が該アニオン交換体から回収される請求項10記載の方法。 33. 該酸性化した水溶液からの乳酸の回収が乳酸エステルの蒸留により行わ れる請求項1記載の方法。 34. 少なくとも1つの水溶性乳酸塩を含有し、4と14の間程度のpHを有 する水溶液から乳酸を回収する、以下の工程を含む方法。 a)該水溶液を、少なくとも部分的に酸形であるカチオン交換体と接触させ (該カチオン交換体は酸形および塩形の両方において水と混和しない)、接 触によりイオン交換が生じ、プロトンが該カチオン交換体から水溶液に移動 して水溶液を酸性化し、その中に乳酸を形成し、該水溶液からのカチオンは 該カチオン交換体と結合して、カチオンを担持するカチオン交換体を形成し 、 b)同時に、それ自体公知の方法により該乳酸を含有する酸性化した水溶液 から乳酸を回収し、 c)該カチオンを担持するカチオン交換体を反応させて、カチオン交換体を少な くとも部分的に酸形であるカチオン交換体、および塩基性であり、該塩のカチオ ンを含有する第二生成物へと変換する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 少なくとも1つの水溶性乳酸塩を含有し、4と14の間程度のpHを有す る水溶液から乳酸を回収する、以下の工程を含む方法。 a)該水溶液を、少なくとも部分的に酸形であるカチオン交換体と接触させ( 該カチオン交換体は酸形および塩形の両方において水と混和しない)、接触 によりイオン交換が生じ、プロトンが該カチオン交換体から水溶液に移動し て水溶液を酸性化し、その中に乳酸を形成し、該水溶液からのカチオンは該 カチオン交換体と結合する工程、 b)該カチオンを担持するカチオン交換体を反応させて、カチオン交換体を少 なくとも部分的に酸形であるカチオン交換体、および塩基性であり、該塩の カチオンを含有する第二生成物へと変換させる工程、および c)それ自体公知の方法によって、該乳酸を含有する酸性化した水溶液から乳 酸を回収する工程。 2. 該カチオン交換体が液状のカチオン交換体である請求項1記載の方法。 3. 該カチオン交換体が固体のカチオン交換体である請求項1記載の方法。 4. 該工程(b)における該反応が分解反応である請求項1記載の方法。 5. 該乳酸を含有する水溶液を酸性化するのと同時に、該水溶液から乳酸を回 収する請求項1記載の方法。 6. 該乳酸を含有する水溶液を酸性化した後に、該酸性化水溶液から乳酸を回 収する請求項1記載の方法。 7. 該第二生成物が発酵における中和剤として使用される請求項1記載の方法 。 8. 酸性化した水溶液からの乳酸の回収が乳酸抽出剤と該溶液との接触によっ て行われる請求項1記載の方法。 9. 酸性化した水溶液からの乳酸の回収が乳酸吸収剤と該溶液との接触によっ て行われる請求項1記載の方法。 10. 酸性化した水溶液からの乳酸の回収が、少なくとも部分的にフリーな塩 基形であり、塩基形および塩形の両方で水と混和しないアニオン交換体と該 溶液を接触させることによって行われる請求項1記載の方法。 11. 該アニオン交換体が液状のアニオン交換体である請求項1記載の方法。 12. 該アニオン交換体が固体のアニオン交換体である請求項1記載の方法。 13. フリーな塩基形である該アニオン交換体が6以下のpKa値に対応する 見かけ上の塩基性度を有する請求項1記載の方法。 14. フリーな塩基形である該アニオン交換体が4.5以下のpKa値に対応 する見かけ上の塩基性度を有する請求項1記載の方法。 15. 該乳酸塩を含有する水溶液を、少なくとも部分的に酸形である該カチオ ン交換体および少なくとも部分的にフリーな塩基形である該アニオン交換体 と同時に接触させる請求項10記載の方法。 16. 該乳酸塩を含有する水溶液を、少なくとも部分的に酸形である該カチオ ン交換体および少なくとも部分的にフリーな塩基形である該アニオン交換体 と交互に繰り返して接触させる請求項10記載の方法。 17. 該アニオン交換体がアニオン交換膜によって該水溶液と分離されている 請求項10記載の方法。 18. 該アニオン交換体が緻密中性親水性膜によって該水溶液と分離されてい る請求項10記載の方法。 19. 該アニオン交換体が緻密中性疎水性膜によって該水溶液と分離されてい る請求項10記載の方法。 20. 該カチオン交換体がカチオン交換膜によって該水溶液と分離されている 請求項1記載の方法。 21. 該カチオン交換体が緻密中性親水性膜によって該水溶液と分離されてい る請求項1記載の方法。 22. 該カチオン交換体が緻密中性疎水性膜によって該水溶液と分離されてい る請求項1記載の方法。 23. フリーな酸形である該カチオン交換体が2以上のpKa値に対応する見 かけ上の酸性度を有する請求項1記載の方法。 24. 該カチオン交換体の塩の該分解が加水分解によるものであって、少なく とも部分的に酸形であるカチオン交換体を形成するものであり、第二生成物 がその塩を形成しているカチオンの塩基である請求項4記載の製造方法。 25. 該塩基がアンモニア、並びにアルカリ金属およびアルカリ土類金属の水 酸化物、炭酸塩、および炭酸水素塩からなる群より選ばれる請求項24記載 の方法。 26. 加水分解を80℃よりも高い温度で行う請求項24記載の方法。 27. 該第二分解生成物が蒸気相へと移動する請求項4記載の方法。 28. 該乳酸塩が乳酸アンモニウムであり、該第二分解生成物がアンモニアで ある請求項4記載の方法。 29. 該乳酸塩が発酵生成物である請求項1記載の方法。 30. 工程bの反応がCO2を含有する雰囲気中で行われる請求項1記載の方 法。 31. 該酸性化した水溶液からの乳酸の回収が蒸留により行われる請求項1記 載の方法。 32. 該乳酸が該アニオン交換体から回収される請求項10記載の方法。 33. 該酸性化した水溶液からの乳酸の回収が乳酸エステルの蒸留により行わ れる請求項1記載の方法。
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