JP2001505664A - 細菌感染症の診断のための呼吸試験 - Google Patents

細菌感染症の診断のための呼吸試験

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Abstract

(57)【要約】 対象における、例えばChlamydia pneum oniaeのようなChlamydia種の診断用の呼吸試験を開示する。対象におけるChlamydia種のこの診断方法は次のように行われる。最初に、好ましくは適当に標識された基質の安全な有効量を対象に投与する。第二に、対象の呼気を分析して、Chlamydia菌からの酵素が基質を切断するときに生成される切断生成物(単数又は複数種類)の濃度を検出する。切断生成物(単数又は複数種類)の存在は対象におけるChlamydia種の陽性診断を示す。呼吸試験キットも開示する。このような呼吸試験キットは対象におけるChlamydia種を診断する方法の少なくとも1つを行うために必要なアイテム(単数又は複数)を包含する。例えば、このような呼吸試験キットは対象に投与するべき基質を包含することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 細菌感染症の診断のための呼吸試験発明の分野と背景 本発明は細菌感染症の診断のための呼吸試験に関し、より詳しくは、Chla mydia種による感染症の診断のための呼吸試験に関する。 Chlamydia種はヒトにおける多くの異なる感染症の原因となる細菌で ある。Chlamydia trachomatisは性行為によって伝播され る疾患である。最近、Chlamydia pneumoniaeは冠状心疾患 、特に、動脈を閉塞して、心筋梗塞を招く恐れのある罹病組織であるアテローム の発症に関連づけられている。このような関与の証拠は増大しつつあり、冠状心 疾患を有する患者から採取した冠状組織のサンプル中のChlamydia neumoniae からのDNAの検出を包含する(P.Brownによる“C an you Catch a Heart Attack?”,New Sc ientist ,1996年6月,38〜42頁に記載)。その上、急性心筋梗 塞を有する患者の高い割合は急性Chlamydia pneumoniae感 染症をも有した(F.Blasi等,“A Possible Role fo r Chlamydia pneumoniae Infection in Acute Myocardial Infarction Onset”、第 3回ヨーロッパChlamydia会議(オーストリア、ヴィエンナにおいて1 996年9月11〜14日開催)からの要約集220頁)。これら及びその他の 結果は、Chlamydia種による感染症の診断への関心を引き起こしている 。 Chlamydia種、特にChlamydia pneumoniaeのラ イフサイクルは、これらの細菌を検出することの困難さを高めている。重要なこ とには、これらの細菌はかれらのライフサイクルに2つの部分を有する。1つの 部分では、これらの細菌は宿主細胞に入り、細胞内細網体(intracellular retic ular body)として生活する。第2部分では、細菌は宿主細胞を出て、細胞 外基本小体(extracellula relementary body)として生活する。したがって、細 菌は、宿主の免疫系に到達しがたい宿主細胞内に“潜む”ことができ、次に宿主 の他の組織を感染させるために宿主細胞を出ることができる。宿主細胞中への細 菌の侵入はこの宿主細胞膜の結合性(integrity)における変化を必要とするので 、個々の宿主細胞のこのような感染は宿主組織の病変を惹起する可能性がある。 したがって、このような感染はChlamydia種を検出されがたくするのみ でなく、例えば冠状動脈のような宿主組織の損傷を直接生じる可能性もある。明 らかに、Chlamydia種の迅速で、精確な、非侵襲性検出方法が必要であ る。 残念ながら、Chlamydia種、特にChlamydia pneumo niae による感染症を診断するために現在利用可能な方法は侵襲性であり、実 行が困難であり、“リアルタイム”でのChlamydia活性を測定すること ができない。即ち、Chlamydia活性が起こる時間とこのような活性が試 験によって測定される時間との間にかなりの遅延が存在する。 例えば、KuoへのPCT特許第9222819号(以下では、“Kuo”と 呼ぶ)は生物学的サンプル中のChlamydia pneumoniaeに関 連した第1マーカーを検出し、同じサンプル中の動脈肉芽腫に関連した第2マー カーを検出する方法を開示している。Chlamydiaマーカーは、血清又は 組織サンプル中のChlamydia pneumoniaeからの脂質の濃度 を包含する。このような方法は、両方ともが生物学的有害物質である、血清又は 組織サンプルを必要とするという欠点を有する。その上、この試験は2マーカー を検査するので、2種類の別々の測定を必要とする。これらの測定のうちのある 一定の測定はin vivoでリアルタイムにおいてなされるのではなく、in vitroで静的サンプルにおいてなされる。したがって、このようなマーカ ーの濃度は必ずしも対象におけるChlamydia菌の実際の(actual)活性に 比例するとは限らず、さらに重要なことには、活性が起こる時間と測定がなされ る時間との間にかなりの遅延が生じなければならない。 このようなマーカーの例は、Chlamydia pneumoniaeに対 して生じた抗体と、Chlamydia pneumoniaeから放出された 脂質を包含する。これらの種類のマーカーの欠点は、これらのマーカーがこの細 菌の現時の活性を表さないことである。例えば、抗体の存在は現時の感染、又は 既に生じて、消散した感染を示すことができる。したがって、存在する場合の細 菌の現在の活性レベルを測定することは困難である。 in vivoで測定されるとして述べられているようなマーカーは他の欠点 を有する。例えば、この開示はカテーテルから心臓に供給される、Chlamy dia pneumoniaeに対する放射性標識された抗体を挙げている。こ の方法は非常に侵襲性であり、抗体は細菌がライフサイクルの細胞内部分にある ときに細菌に結合することができるとは限らないので、この方法では細菌レベル は容易に測定されない。その上、このような方法はリアルタイムにあるときの細 菌自体の活性レベルを直接測定することもできない。 SaikkuへのPCT特許第9000061号は、血液、尿、又は心臓から の組織バイオプシーのサンプルを用いることによるin vitroでのChl amydiaの存在の検出方法を開示している。組織バイオプシーを得ることは 、明らかに侵襲性であるので、不利である。尿サンプルを用いることさえも、生 物学的有害物質の可能性がある体液の取り扱いを必要とするので、ある程度不利 である。その上、この方法はChlamydia抗原を検出するために抗体を用 いるか、或いは、細菌自体の活性を測定するのではなくChlamydiaに対 する抗体のレベルを測定する。このような方法は間接的であるのみでなく、対象 においてChlamydia活性が起こる時間と、測定がなされる時間との間の 遅延をも生じる。さらに、抗体の存在はChlamydia種による感染が過去 の何らかの時点で生じたことのみを示し、このような感染が現在生じていること を示さない。その上、in vivo測定方法について記載されていない。した がって、Chlamydia種を診断するための現在利用可能な方法の全てが不 利である。 しかし、胃腸管内のHelicobacter pyloriによる感染を検 出するための迅速でかつ非侵襲性方法が述べられている。これらの方法は、対象 に基質(substrate)を投与し、次に対象の呼気(exhaled breath)を、胃腸管内のHelicobacter pyloriの存在を示す加水分解生成物(単数又 は複数種類)の存在に関して分析することを含む。例えば、Marshallへ の米国特許第4,830,010号(以下では、“Marshall”と呼ぶ) は、対象にアイソトープ標識された(isotopically-labelled)尿素を経口投与す ることによるHelicobacter pyloriの検出方法を述べている 。Helicobacter pyloriは、尿素を加水分解して二酸化炭素と アンモニアとを生成する酵素ウレアーゼを多量に産生する。これらの加水分解生 成物の一方又は両方がアイソトープ・ラベルを有することができる。次に、少な くとも一方のアイソトープ標識生成物が対象によって吐出され、対象の呼気中で 適当な測定手段によって検出されることができる。したがって、Helicob acter pyloriを診断するための呼吸試験は迅速で、実行しやすく、 かつ比較的非侵襲性である。残念ながら、このような呼吸試験はChlamyd ia種の診断のために現在利用可能ではない。 したがって、比較的非侵襲性であり、Chlamydia菌の活性を相対的に 殆ど遅延なく測定することができる、対象におけるChlamydia種を検出 するための呼吸試験を有することが必要であると広く認識されており、非常に有 利であると考えられる。発明の概要 本発明によると、対象におけるChlamydia種の診断方法であって、( a)Chlamydia種の酵素によって切断されて切断生成物を形成すること ができる基質を対象に投与する工程と;(b)切断生成物の濃度が対象における Chlamydia種の活性を示す濃度になるための適当な時間後に、対象の呼 気を分析する工程とを含む上記方法を提供する。好ましくは、Chlamydi a種はChlamydia pneumoniaeChlamydia ps ittaci 及びChlamydia trachomatisから成る群から 選択される。最も好ましくは、Chlamydia種はChlamydia neumoniae である。さらに、対象の呼気を赤外分光計によって分析する ことが好ましい。基質をアイソトープ標識することが好ましい。さらに、切断生 成物が二酸化炭素であることが好ましく、炭素−13アイソトープ標識された二 酸化炭素であることが最も好ましい。 以下で説明する本発明の好ましい実施態様における他の態様(feature)による と、対象におけるChlamydia種を診断するための呼吸試験キットであっ て、対象に投与するための基質を含み、該基質がChlamydia種の酵素に よって切断されて、対象の呼気中に存在する切断生成物を形成することができる 上記キットを提供する。好ましい実施態様の説明 本発明は、対象におけるChlamydia種の存在を検出するために用いる ことができる呼吸試験の発明である。詳しくは、本発明は、対象に基質を投与し 、次に対象の呼気中の切断生成物(単数又は複数種類)の濃度を検出することに よって、Chlamydia種の存在を診断するために用いることができる。切 断生成物(単数又は複数種類)の濃度は対象におけるChlamydia種の活 性レベルを示すので、このレベルを用いて、対象におけるChlamydia種 を診断することができる。以下では、“Chlamydia種”なる用語を、非 限定的にChlamydia trachomatisChlamydia psittaci 及びChlamydia pneumoniaeを包含するC hlamydia属に属するような細菌として定義する。 実施例1 対象におけるChlamydia種の診断方法 対象におけるChlamydia種のこの診断方法は次のように行われる。最 初に、好ましくは適当に標識された基質の安全な有効量を対象に投与する。第二 に、適当な時間後に、対象の呼気を分析して、Chlamydia菌からの酵素 が基質を切断するときに生成される切断生成物(単数又は複数種類)の濃度を検 出する。“切断(cleaves)”とは、酵素が非限定的に加水分解を含めた化学プロ セスによって基質の少なくとも1つの化学結合を破断して、複数の生成物を形成 することができることを意味する。このようにして形成された生成物が“切断生 成物”である。切断生成物(単数又は複数種類)の濃度は対象におけるChla mydia種の活性レベルを示すので、これを用いてChlamydia種の診 断を決定することができる。陽性の診断は、Chlamydia種が対象に存在 して、Chlamydia種による対象の感 染を構成することを示す。このような診断方法は“呼吸試験”と呼ばれることも できる。 以下では、“対象(subject)”なる用語は、Chlamydia種のこの診断 方法を適用することができるヒト又はより下級な動物を意味する。 “適当な時間”なる用語は、切断生成物(単数又は複数種類)が形成されて、 対象の呼吸に吐出されるまでに要される時間の長さを意味する。したがって、こ の必要な時間は多くのイベント(event)が生ずることを可能にする。第一に、基 質は対象によって吸収されなければならない。次に、基質は、対象中に存在する ことができる、Chlamydia種又は、例えば酵素のような、その一部に接 近可能でなければならない。次に、基質はChlamydia種の酵素によって 切断されて、切断生成物(単数又は複数種類)を形成しなければならない。最後 に、切断生成物(単数又は複数種類)は対象の呼吸に吐出されなければならない 。 “基質の安全な有効量”なる用語は、例えば中毒(toxicity)、刺激状態、アレ ルギー又は過敏症反応のような、不都合な副作用の不利なレベルを生じることな く、検出可能なレベルの切断生成物(単数又は複数種類)を生成するために充分 である基質量を意味する。任意のこのような副作用レベルは許容される危険/利 益比率(risk/benefit ratio)に対応するべきである。 基質の、したがって切断生成物(単数又は複数種類)の適当なラベルの例は、 適当な測定機器によって検出可能であるが、対象に対して実質的に有害又は毒性 ではないようなラベルであり、非限定的に、炭素−13若しくは炭素−14、酸 素−18又は窒素−15のアイソトープ標識を包含する。アイソトープは、特定 の質量を有する、例えば炭素のような、元素の形態である。例えば、炭素−12 は12原子質量単位の質量を有する。“アイソトープ標識(isotope-labelling) ”なる用語は、これらの元素の各々の天然に多量に存在する(more abundant)ア イソトープが少量存在する(less abundant)アイソトープによって少なくとも部 分的に置換されていることを意味する。例えば、天然に多量に存在する炭素−1 2は少量存在する炭素−13によって少なくとも部分的に置換されることができ 、少量存在するアイソトープは天然に多量に存在するアイソトープから区別され ることができるので、炭素−13はこのラベルを有する切断生成物 (単数又は複数種類)をより容易に検出させることができる。その上、例えば炭 素−13のようなある一定のアイソトープの利点は、それらが安定であり、例え ば炭素−14のようなアイソトープとは異なって、放射性ではないことである。 それ故、例えば炭素−13のような、安定な非放射性アイソトープをラベルとし て用いることが好ましい。 “投与する(administered)”なる用語は、グッド メディカル プラクティス (good medical practice)に従った方法を用いて、基質を対象に導入することを 意味する。基質は、当該技術分野において周知である、多くの方法で対象に投与 されることができる。例えば、投与を局所的に(眼に、膣に、直腸に、鼻内にを 包含する)、経口的に、吸入によって、又は非経口的に(例えば、点滴によって 又は腹腔内、皮下若しくは筋肉内注射によって)行うことができる。経口的、局 所的に又は吸入によって投与を行うことが、これらの方法は比較的非侵襲性であ るので、最も好ましい。 局所投与用製剤は、非限定的に、ローション、軟膏、ゲル、クリーム、座薬、 ドロップ、液体、スプレー(spray)、及び粉末を包含しうる。慣用的な薬剤学的 キャリヤー、水性、粉末若しくは油性基剤、増粘剤等が必要である又は望ましい 。 経口投与用組成物は、粉末若しくは顆粒、水中若しくは非水性媒質中の懸濁液 若しくは溶液、サシェ(sachet)、カプセル又は錠剤を包含する。増粘剤、希釈剤 、フレーバー剤(flavoring)、分散助剤、乳化剤又は結合剤が望ましいと考えら れる。 非経口投与用製剤は、非限定的に、緩衝剤を含有することもできる無菌水溶液 、希釈剤及び他の適当な添加剤を包含することができる。 標識基質を対象に投与した後に、対象の呼気を分析して、Chlamydia 種の存在を示す切断生成物(単数又は複数種類)を検出する。切断生成物(単数 又は複数種類)は、対象の呼気のガスサンプルを測定機器によって分析すること によって検出される。このようなガスサンプルは、非限定的に、対象に測定機器 に連結した管中に吐出させる又は息を吹き込ませることを含めた、多くの方法で 得ることができる。 切断生成物(単数又は複数種類)を検出するために用いられる測定機器の種類 は、ラベルの種類に依存する。例えば、炭素−13アイソトープ標識された基質 を用いる場合に、炭素−13アイソトープ標識された切断生成物(単数又は複数 種類)は、炭素−13アイソトープに敏感である、質量分光計又はガス分析計を 非限定的に含めた測定機器を用いることによって、検出することができる。次に 、炭素−13アイソトープ標識された切断生成物(単数又は複数種類)の濃度の 、炭素−12切断生成物(単数又は複数種類)の濃度に対する比率を算出する。 炭素−12は天然により多量に存在するアイソトープであるので、炭素−12は 非標識分子中により多量に存在する。したがって、炭素−13/炭素−12のよ り高い比率は、より高い濃度の炭素−13アイソトープ標識切断生成物(単数又 は複数種類)を意味し、このことは対象におけるChlamydia種の存在を 決定的に示す。 切断生成物の少なくとも1種類が炭素−13アイソトープ標識二酸化炭素であ ることが好ましい。炭素−13アイソトープ標識二酸化炭素に対して使用可能で ある測定機器の例は、非限定的に、赤外分光計を包含する。これらの赤外分光計 は当該技術分野に周知であり、迅速かつ精確であるという利点を有する。このよ うな赤外分光計の例は、本明細書に援用される米国特許第5,063,275号 に開示されている。 或いは、切断生成物の少なくとも1種類が窒素−15アイソトープ標識された アンモニアであることが好ましい。もちろん、炭素−13アイソトープ標識二酸 化炭素と窒素−15アイソトープ標識アンモニアの両方が、基質が両ラベルを有 する限り、存在することができる。アンモニアと二酸化炭素の両方が、対象の呼 気中に存在する分子であるという利点を有する。 基質自体がChlamydia種の酵素によって切断可能でなければならない 。“切断可能な基質”とは、酵素によって切断されて、“切断生成物”と呼ばれ る、複数の生成物を形成する基質である。このような酵素の1例はK.H.Va lkonenとP.Saikkuによって述べられている[第3回ヨーロッパC hlamydia会議(オーストリア、ヴィエンナにおいて1996年9月11 〜14日開催)からの要約集41頁]。この酵素は、Chlamydia pn eumoniae 中に存在する、K7として知られたシステインプロテイナ ーゼである。“システインプロテイナーゼ”なる用語は、K7がタンパク質をシ ステインアミノ酸残基において切断することを意味する。K7がChlamyd ia pneumoniaeがこの細菌のライフサイクルの細胞内部分中に宿主 細胞に入ることを可能にするプロテイナーゼでありうるので、K7はChlam ydia pneumoniaeの病原性に関与すると考えられる。したがって 、K7酵素の活性レベルはChlamydia pneumoniaeの病原性 を示すことさえ考えられる。 K7酵素はゼラチン及びカゼインを切断することが特に実証されており、ゼラ チン及びカゼインの両方が食品中に用いられる天然生成タンパク質であるので、 実質的に非毒性である。 しかし、この酵素のための適当な基質が必ずしもポリペプチドである必要はな い。実際に、対象による吸収とChlamydia種への提示との容易さのため に、非ポリペプチド基質がよりいっそう好都合でありうる。このような基質の1 例はL−ロイシン p−ニトロアニリドである[第3回ヨーロッパChlamy dia会議(オーストリア、ヴィエンナにおいて1996年9月11〜14日開 催)において発表された、K.H.Valkonenとp.Saikkuのポス ター(poster)]。このような基質は好ましくは、例えば、炭素−13アイソト ープ標識される又は窒素−15アイソトープ標識されるロイシン分子を合成し、 次にこれらの標識分子からL−ロイシン p−ニトロアニリドを製造することに よってアイソトープ標識することもできる。 基質のさらに必要な1つの特徴は、基質の切断生成物の少なくとも1種類が対 象の呼気中に存在しなければならないことである。呼気中に存在する分子の例は 、非限定的に、アンモニアと二酸化炭素を包含する。それ故、切断生成物の少な くとも1種類がアンモニア又は二酸化炭素であることが好ましい。 Chlamydia種に関するこのような呼吸試験は多くの利点を有する。第 一に、対象の呼気を分析することは、測定機器が切断生成物(単数又は複数種類 )の存在を検出することができるように、対象が単に息を吹き込む又は空気を吐 出しさえすればよいので、固有に非侵襲性である。第二に、切断生成物(単数又 は複数種類)はChlamydia菌内の酵素の実際の活性を表すので、この ような切断生成物(単数又は複数種類)の濃度は対象におけるChlamydi a菌の実際の活性を表す。第三に、対象の呼気をリアルタイムで分析することが できる:即ち、Chlamydia活性が起こる時間とこのような活性が測定さ れる時間との間に遅延は相対的に殆ど存在しない。したがって、このような呼吸 試験は既に知られたChlamydia試験を凌駕して多くの利点を有する。 実施例2 Chlamydiaを診断するための呼吸試験キット 上記実施例1で述べたように、Chlamydia種は呼吸試験を用いること によって対象において診断することができる。対象におけるChlamydia 種を診断するための呼吸試験キットは、実施例1に述べた方法の少なくとも1つ を行うために必要なアイテム(単数又は複数)を包含する。例えば、このような 呼吸試験キットは対象に投与すべき基質を包含することができる。このような基 質は、非限定的に、上記実施例1で述べたような基質を包含する。 もう一つの実施例として、呼吸試験キットは、基質の他に、基質を対象に投与 するためのデバイスを包含することができる。例えば、基質を吸入すべきである 場合には、このようなデバイスは喘息を有する患者に薬剤を投与するために用い られる種類の吸入デバイスであることができる。或いは、基質を経口投与すべき である場合には、このようなデバイスは例えば、経口投与用の計量シリンジ(met ered-dose syringe)であることができる。 本発明を限られた数の実施態様に関して説明したが、本発明の多くの変更、改 変及び他の応用がなされうることは理解されよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 対象におけるChlamydia種の診断方法であって、 (a)Chlamydia種の酵素によって切断されて切断生成物を形成する ことができる基質を対象に投与する工程と; (b)切断生成物の濃度が対象におけるChlamydia種の活性を示す濃 度になるための適当な時間後に、対象の呼気を分析する工程と を含む上記方法。 2.前記Chlamydia種がChlamydia pneumoniaeChlamydia psittaci及びChlamydia tracho matis から成る群から選択される、請求項1記載の方法。 3. 前記Chlamydia種がChlamydia pneumoniae である、請求項2記載の方法。 4. 対象の前記呼気を赤外分光計と質量分析計とから成る群から選択される測 定機器によって分析する、請求項1記載の方法。 5. 前記基質がアイソトープ標識される、請求項1記載の方法。 6. 前記切断生成物が二酸化炭素である、請求項5記載の方法。 7. 前記二酸化炭素が炭素−13アイソトープ標識される、請求項6記載の方 法。 8. 前記切断生成物がアンモニアである、請求項5記載の方法。 9. アンモニアが窒素−15アイソトープ標識される、請求項8記載の方法。 10.対象におけるChlamydia種を診断するための呼吸試験キットであ って、対象に投与するための基質を含み、前記基質がChlamydia種の酵 素によって切断されて、対象の呼気中に存在する切断生成物を形成することがで きる上記キット。 11.前記Chlamydia種がChlamydia pneumoniaeChlamydia psittaci及びChlamydia trach omatis から成る群から選択される、請求項10記載の呼吸試験キット。 12.前記Chlamydia種がChlamydia pneumoniae である、請求項11記載の呼吸試験キット。 13.前記基質がアイソトープ標識される、請求項11記載の呼吸試験キット。
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