JP2001504466A - 2r,4s,r,r―および2s,4r,r,r―ヒドロキシイトラコナゾール - Google Patents

2r,4s,r,r―および2s,4r,r,r―ヒドロキシイトラコナゾール

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JP2001504466A JP52272598A JP52272598A JP2001504466A JP 2001504466 A JP2001504466 A JP 2001504466A JP 52272598 A JP52272598 A JP 52272598A JP 52272598 A JP52272598 A JP 52272598A JP 2001504466 A JP2001504466 A JP 2001504466A
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ジェイ.タヌーリ ゼラルド
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Abstract

(57)【要約】 ヒドロキシイトラコナゾールの光学的に純粋な異性体、特にsec−ブチル(R,R)−異性体の二つのシス・ジオキソラン・ジアステレオマーおよびそれらのリン酸塩および硫酸塩誘導体の調製法が開示される。これらの化合物を含む薬剤組成物およびカビ感染の治療のためのこれらの使用も開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 2R,4S,R,R−および2S,4R,R,R− ヒドロキシイトラコナゾール 発明の分野 本発明はヒドロキシイトラコナゾールの光学的に純粋な異性体、特に、sec− ブチル(R,R)−異性体の二つのシス・ジオキソラン・ジアステレオマーの調 製法並びにそれらのリン酸塩および硫酸塩誘導体に関する。本発明はこれらの化 合物を含む薬剤組成物およびカビ感染の治療のためのその使用にも関する。 発明の背景 良く知られた抗カビ剤であるイトラコナゾールは、4−〔4−〔4−〔4−〔 〔2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール −1−イルメチル)−1,3−ジオキソラン−4−イル〕メトキシ〕フェニル〕 −1−ピペラジニル〕フェニル〕−2,4−ジヒドロ−2−(1−メチルプロピ ル)−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンとして、または(±)−1− sec−ブチル−4−〔p−〔4−〔p−〔〔(2R*,4S*)−2−(2,4− ジクロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル )−1,3−ジオキソラン−4−イル〕メトキシ〕フェニル〕−1−ピペラジニ ル〕フェニル〕−Δ2−1,2,4−トリアゾリン−5−オンとして、ユーエス エイエヌ( USAN)およびユーエスピー・ディクショナリ・オブ・ドラッグ・ネームズに 定義されている。市販されている物質はジオキソラン環がシスの異性体であり、 構造式Iで表される。 式Iには、3個の不斉炭素(星印を付けられたもの)、ジオキソラン環の中に 二つ、そしてトリアゾロン上のsec−ブチル側鎖にある一つ、が存在することに 注目される。3個の不斉炭素を持つ構造には8個の異性体が可能である。すなわ ち、(R,R,R)、(R,R,S)、(R,S,S)、(S,S,S)、(R ,S,R)、(S,R,S)、(S,R,R)および(S,S,R)である。市 販のイトラコナゾールはシス異性体であるから、それはジオキソラン環がシスの 関係を持つ異性体のみの混合物を含んでいる。キラル中心の第1がジオキソラン 環のC−2にあり、第2がジオキソランのC−4にあり、そして第3がsec−ブ チル基にあると記述する慣習を採用すると、市販のイトラコナゾールは(R,S ,S)、(R,S,R)、(S,R,S)および(S,R,R)異性体の混合物 である。本発明の化合物はジオキソラン環が(2R,4S)および(2S,4R )のコンフィギュレーションを持っている。 sec−ブチル側鎖のメチレン炭素の水酸化は更に一つのキラル中心を創りだし 、更に8個の鏡像異性体の可能性を生ずる。本発明の 化合物はブチル鎖にある二つの不斉中心がR(α炭素における)およびR(β炭 素における)であるものである。 本明細書で用いられるラセミ化合物、アンビスカレミ(ambiscalemic)および スカレミ(scalemic)化合物または鏡像異性体的に純粋な化合物の図形表示はメ ールJ.Chem.Ed.62,114-120(1985)から採られている。実線および破線の くさびはキラル要素の絶対コンフィギュレーションを記すために用いられ、波線 はそれが表している結合が作ることができる立体化学的意味が分からないことを 示し、太い実線および破線は相対的コンフィギュレーションを示すがラセミ性を 記す幾何学的記述子であり、そしてくさびの輪郭図および点線または破線は不確 定な絶対コンフィギュレーションを持つ鏡像異性体的に純粋な化合物を示す。こ うして、下記の構造の中で、白抜きくさびを持つものはその対の純粋な鏡像異性 体の双方を含むことを意図し、黒色のくさびを持つものは表された絶対立体化学 を持つ1個の純粋な鏡像異性体を含むことを意図する。 イトラコナゾールは経口的に活性な広域スペクトルを持つ抗カビ剤であり、そ して構造的にはミコナゾールおよびクロトリマゾールと類縁である。それはカビ の細胞膜の主要ステロールである、エルゴステロールの合成を害する。これはお そらく透過性を増加させそ して細胞内容物のリークを生ずる。高濃度では、細胞内の器官が丸く巻き、ペル オキシソームが増加し、そして壊死的変化が生ずる。 経口投与の後、イトラコナゾールは徐々に吸収される。血漿レベルのピークは 毎日投与の15日後に得られ、そしてイトラコナゾールの薬物動態学的挙動は非 線形である。この化合物は生物学的に活性なヒドロキシイトラコナゾールを経て 幾つかの不活性な代謝物に最終的には代謝される。代謝は肝臓メカニズムによる ように見え、そして多くの主体では代謝物は尿中には排泄されない。〔ハーディ ンら、Antimicro.Agents and Chemotherapy 32,1310-1313(1988)を参照]。 イトラコナゾールのラセミ混合物は、ブラストミセス症およびヒストプラスマ 症用の抗カビ剤としての使用が承認されてきた。この化合物はアスペルギルス症 、コクシジオイデス真菌症、クリプトコックス症、爪真菌症、皮膚糸状菌症およ びカンジダ症の感染における使用についても現在研究されている。 全身性カビ症(全身性真菌症)は、通常、正常の場合は病原性を持たない日和 見性の原因カビにより誘発される慢性的な、非常にゆっくりと進行する状態であ る。しかしながら、これらのカビはHIVに感染した宿主、イオン化照射、コル チコステロイド、免疫抑制剤、その他を受けた宿主、あるいは気腫、気管支拡張 症、真正糖尿病、白血病、火傷および同種のものなどの状態を持つ宿主に入ると 、病原性になり得る。このような真菌症の症状は一般に激しいものではなく、熱 、悪寒、食欲不振や体重減少、倦怠感、および鬱病な どが挙げられる。真菌症はしばしば典型的な解剖学的分布に限られ、多くは肺に 主要な病巣を有し、そのカビが主要な病巣から拡がると特定のカビ感染の多くの 特徴的発現が生ずる。例えば、コクシジオイデス真菌症は主要な型では急性かつ 良性の自己限定性呼吸疾患として現れ、皮膚、リンパ腺、脾臓および肝臓の慢性 的な、しばしば致死的な感染としてこの主要型から発展する進行性疾患を伴う。 同様に、ブラストミセス症は主として肺に生じ、ときには皮膚に拡がる。カンジ ダ症やパラコクシジオイドミコーシスなどの他の感染性疾患は別のコースをとり 、病因に応じて皮膚、粘膜、リンパ節、および内部器官に関わる幾つかの型を示 す。 表面のカビ感染は皮膚、毛髪または爪の外層に関わる真菌またはカビにより引 き起こされる。この感染は軽度の炎症を生じ、そして断続的な回復および悪化を 惹起して病巣は次第に進展し、積み重なり膨らむ。カンジダ症を含む酵母の感染 、および口のカンジダ症(鵞口瘡)は通常皮膚、および粘膜に限定され、そして 症状は感染の部位により変化する。 イトラコナゾールの投与に関連する害作用としては、肝毒性および肝臓におけ る薬物代謝の阻害が挙げられ、これらは多くの臨床的に重要な有害薬物相互作用 をもたらす。〔ガスコンおよびデイヤー、Eur.J.Clin.Pharmacol.41,573-5 78(1991)(ミダゾラムとの相互作用)、ホーニッグら、J.Clin.Pharmacol.33, 1201-1206(1993)(テルフェナジンとの相互作用)、およびニューボーネンら、Cli n.Pharmacol.Therap.60,54-61(1996)(ロバスタチンとの相互作用)を参照] 。蕁麻疹および血清中の肝酵素の上昇を含む過 敏症反応はこの薬物の投与とも関連する。肝毒性は頻度はより低いがより深刻な 害作用である。実際、第1選択の抗カビ剤として経口コナゾール類を使用するこ とは、低頻度の肝毒性の深刻な結果のおそれがあるため、通常思い止まることに なる。〔ラブリーセンら、Lancet 340,251-252(1992)を参照]。 モルモットおよびはウサギの単離された心臓を用いる本発明者ら自身の研究に おいて、本発明者らはコナゾールラセミ体の投与が心不整脈の危険の増大と関連 し得るという証拠を発見した。不整脈の特殊なサブタイプである、トルサード・ ド・ポアントがイトラコナゾールラセミ体とテルフェナジンとを同時投与したと きに報告された〔ポージョラら、Eur.J.Clin.Pharmacol.45,191-193(1993) ]が、不整脈は全身的イトラコナゾール投与の副作用としてこれまで報告された ことはなかった。不整脈またはQT異常の臨床報告がないということは今日まで 対象となった母集団が比較的小さいという事実の反映に過ぎないということもあ る。 イトラコナゾールが比較的非−極性で溶解性が低いことは二つの他の欠点を生 ずる。すなわち、それは非経口用の溶液に容易に製剤化することができないこと 、およびそれは血液−脳関門を透過しないことである。その結果として、有効血 中レベルの迅速な達成またはCNSへのアクセスを必要とする多数の治療上の適 応症はイトラコナゾールでの治療の対象外となる。特に、中枢カンジダ症(centr al candidiasis)は、エイズ関連の痴呆の原因でありうるが、イトラコナゾール で治療することはできない。 こうして、上記の不利益を持たずイトラコナゾールの長所を有する化合物の発 見が特に望まれている。 発明の概要 本発明の化合物および組成物は、カビ、酵母および真菌の局部的および全身的 感染を治療する場合に強力な活性を有する一方、イトラコナゾールの投与に関連 する害作用を回避する。本発明の化合物および組成物は生理学的に適合性のある 溶液にイトラコナゾールよりもはるかに良く溶解するという特別な長所をも有す る。ヒドロキシイトラコナゾールの個々の鏡像異性体の初めての調製により、異 常に溶解性の高い1個の鏡像異性体およびその誘導体の調製が可能となる。 一つの側面では、本発明は次式で表される化合物の実質的に純粋な1個の鏡像 異性体またはその塩に関する、ここで、X1およびX2はそれぞれ独立に塩素またはフッ素であり、Rは水素、− P(O)(OH)2または−SO3Hである。式AおよびBで表される二つのこの ような可能な1個の鏡像異性体が存在する。 別の側面では、本発明は上記の化合物および薬学的に許容され得る担体を含ん でなる薬剤組成物に関する。この組成物は同一構造式を持つ他の鏡像異性体また はジアステレオマーを10重量%未満しか含んでいない。この組成物は1個の鏡 像異性体AまたはBを含むことが好ましい。 別の側面では本発明は、カビの感染を治療または防止する方法であって、カビ の感染を患う(またはその危険のある)哺乳類に上記化合物の治療上有効量を投 与する工程を含んでなる方法に関する。 別の側面では本発明は下記式の2,4−ジ置換3H−1,2,4−トリアゾー ル−3−オンを調製するためのプロセスに関する。 ここで、R1はアリールまたは置換アリールである。このプロセスは、1,4, 7,10、13,16−ヘキサオキソシクロオクタデカン(18−クラウン−6 )の少なくとも1当量の存在下に不活性溶媒中で過剰の水素化カリウムを用いて 2−アリール−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンのカリウム塩を形成 させ、そして−5℃〜25℃でジオキサチオランを添加することにより、下記式 の該2−アリール−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンを 下記式の該シス4,5−ジメチル−1,2,3−ジオキサチオラン・2,2−ジ オキサイドと反応させる工程を含む。 イトラコナゾールの鏡像異性体の合成のためには、R1は下記式のものが好まし い、ここで、R2はメチルまたはベンジルである。 別の側面では、本発明は次式のジオキソラン・トシレートを調製するプロセス に関する、 ここで、Phはフェニルまたは置換フェニルであり、Tosはトルエンスルホニ ルであり、そしてR3はヘテロサイクリルメチルである。このプロセスは下記の 逐次的工程を含んでいる。すなわち、(a)式R3C(O)Phのケトンと約1 当量の光学活性なトルエンスルホン酸1,2−ジヒドロキシプロピルを不活性溶 媒に溶解する工程、(b)15℃より低い温度に冷却する工程、(c)15℃よ り低温で、トリフルオロメタンスルホン酸の過剰量を添加する工程、(d)前記 の物質を反応させてケタールを形成させる工程、および(e)溶液状のケタール を0℃〜10℃で過剰の炭酸または重炭酸のアルカリ金属塩を含む水の中へ導入 する工程である。発明の詳細な説明 本発明の化合物はスキーム1、2、3および4に示す一般的経路により合成さ れる。 スキーム1 スキーム2 スキーム3 スキーム4 スキーム1に示すように、キラルなジオキソランDTTT(3)はthreo−ト シルオキシ−1,2−プロパンジオールから酸触媒によるケタール化反応によっ てDTTTを生ずる文献記載の方法により調製される。 スキーム2に示すように、ジオキソチオラン5は適当なコンフィギュレーショ ンのブタンジオールをチオニルクロリドで処理し、続いて、生ずる環状スルファ イトをルテニウムトリクロリドの存在下に過ヨウ素酸ナトリウムでそのまま酸化 することにより調製される。 スキーム3に示すように、米国特許第4,267,179号の実施例XVIIの方 法により調製された2,4−ジヒドロ−4−〔4−〔4−(4−メトキシフェニ ル)−ピペラジニル〕フェニル〕−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン (6)を、クラウン・エーテルの存在下にDMF中の水素化カリウムを用いて、 ガオおよびシャープレスの手順〔J.Am.Chem.Soc.110,7538(1988)〕により 調製されたジオキソチオラン5と反応させる。生ずるメトキシー硫酸塩を100 −110℃で48%HBrと共に加熱することによりフェノール−アルコール8 に開裂させる。 スキーム4に示すように、スキーム1で得られたトシルエステル3とスキーム 3で得られたフェノール−アルコール8とをDMF中で水酸化カリウムの存在下 に反応させると生産物9が得られる。 AまたはBのRが硫酸塩であることが望まれるときは、スキーム 3とスキーム4における工程の順序を再配列して、6のメトキシル基をsec−ブ チル側鎖の残基の添加の前に開裂させ、そしてその代わりに3をまず添加し、つ いで5を添加する。 AまたはBのRがリン酸塩であることが望まれるときは、8をまずt−ブチル ジメチルシリルクロリドおよびジイソプロピルエチルアミンで処理してフェノー ルを保護し、ついでPCT出願WO95/17407の手順に従ってジベンジル ジイソプロピルホスホルアミダイトとt−ブチルヒドロペルオキサイドで処理し て、アルコールをリン酸化する。シリル保護基は無水テトラブチルアンモニウム フルオリドで除去し、そしてベンジルで保護されたリン酸塩をスキーム3におけ るように、ドキソラン・トシレートと結合させる。このベンジル保護基をパラジ ウム触媒の存在下に水素化分解により開裂させてリン酸塩産物を得る。 上記のスキーム3では、8のRRおよびSS鏡像異性体のラセミ混合物が形成 されることに注目される。このラセミ混合物は当技術分野で良く知られた方法に よりキラル媒体を用いるクロマトグラフィーにより容易に分離することができる 。別法として、スキーム5、6および7に示すように、スキーム3の二つの異な る修正により、1個の鏡像異性体を製造することもできる。 スキーム5 スキーム6 スキーム7 2,4−ジヒドロ−4−[4−[4−(4−メトキシフェニル)−ピペラジニ ル]フェニル]−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(6)をスキーム 3に示すようにジオキソチオラン5aと反応させ、しかし生ずるメトキシ−硫酸 塩の硫酸エステルを45〜 50℃で48%HBrと共に加熱することにより、フェノールからメチルを開裂 させることなく加水分解してアルコール11を形成させる。スキーム6に示すよ うに、アルコール11をミツノブの方法[Synthesis 1981,1-27]に従って、ジ イソプロピルアゾジカルボキシレート、トリフェニルホスフィンおよび安息香酸 で処理し、メタノール中水酸化カリウムで加水分解し、そして還流下に48%H Brで開裂させて8の1個の鏡像異性体である17を得る。別法では、スキーム 7に示すように、アルコール11をジメチルアミノピリジンおよびジイソプロピ ルエチルアミンの存在下にメタンスルホニルクロリドで処理し、生ずる14のメ シレートエステルをセナニャケらの方法[Tet.Lett.34,2425(1993)]に従っ てプロピオン酸セシウムで処理することにより反転させてプロピオン酸エステル 16を得る。このメトキシ−エステル16を上記のように水酸化カリウムで開列 させついでHBrで処理して17を得る。 (−)−(2R,4S)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H− 1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−4−トシルオキシメチル−1, 3−ジオキソラン・トシレート,DTTT(3aトシレート塩)の調製 トルエン(50ml)中に(R)−トシルオキシ−1,2−プロパンジオール (10.0g、40mM)と1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H− 1,2,4−トリアゾール−1−イル)エタノン(10.0g、39mM)とを 懸濁し、5℃に冷却する。トリフルオロメタンスルホン酸(triflic acid)(1 5ml、4当量)を、温度が15℃以下に止まるように徐々に添加する。すべて 添加した後、反応混合物(2層)を25℃で60時間攪拌する。この混合物を酢 酸エチル(EtOAc)(200ml)で希釈し、水(400ml)中のK2C O2(50g)の溶液中に5℃で徐々に滴下する。その有機層を分離し、水相を EtOAc(150ml)で洗浄する。有機抽出液を合わせ、Na2SO4(10 g)上で乾燥し濾過する。EtOAc(50ml)に溶解したトルエンスルホン 酸(TsOH)(1水和物の7.6g)の溶液を25℃で徐々に添加する。白色 の固体産物を30分後に濾過し、洗浄、乾燥すると、5%のトランスを含むシス DTTTが得られる。CH3CN(400ml)から2回結晶化すると13.5 gの純粋な(2R,4S)−DTTTが得られる(50%収率)。 〔α〕D 25=+16.6°(c=1、MeOH)、ee=99.6%。 (−)−(2S,4R)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H− 1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−4−トシルオキシメチル−1, 3−ジオキソラン・トシレート,DTTT(3bトシレート塩)の調製 トルエン(80ml)中に(S)−トシルオキシ−1,2−プロパンジオール (14.8g、60mM)と1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H− 1,2,4−トリアゾール−1−イル)エタノン(15.2g、58mM)とを 懸濁し、5℃に冷却する。トリフルオロメタンスルホン酸(triflic acid)(1 8ml)を、温度が15℃以下に止まるように徐々に添加する。すべて添加した 後、反応混合物(2層)を25℃で60時間攪拌する。この混合物をCH2Cl2 (300m1)で希釈し、水(300ml)中のK2CO3(30g)の溶液中に 5℃で徐々に滴下する。その有機層を分離し、約100mlまで濃縮する。その 残留物をメチルイソブチルケトン(MIBK)(300ml)で希釈し、そして MIBK(100ml)中のTsOH(1水和物11.0g)の溶液を25℃で 徐々に添加する。白色の固体産物を30分後に濾過し、洗浄し、乾燥すると、6 %のトランスを含むシスDTTTが得られる。CH3CN(600ml)から2 回結晶化すると16.6gの純粋な(2S,4R)−DTTTが得られる(44 %収率)。 〔α〕D 25=−16.6°(c=1、MeOH)、ee=99.6%。 meso−4,5−ジメチル−1,2,3−ジオキサチオラン・2,2−ジオキサ イド(5)の調製 還流コンデンサーと塩化カルシウム乾燥チューブを備えた500ml容の三つ 口丸底フラスコにmeso−2,3−ブタンジオール(10.0g、10.1ml、 0.11モル)および四塩化炭素(20ml)を入れた。チオニルクロリド(1 5.98g、9.8ml、0.134モル)を室温で滴下して添加した。急速な ガス発生が始まった。反応混合物を室温で10分間攪拌し、次いで30分間還流 するまで加熱してHClガスを完全に除去した。この反応混合物を氷水浴中で0 ℃まで冷却し、そしてアセトニトリル(120ml)、RuCl32O(14m g、0.07mM)、NaIO4(35.6g、0.166M)および水(18 0ml)をそれぞれ添加した。この反応混合物を室温まで加温しそして15時間 攪拌した。この混合物をメチル・t−ブチル・エーテル(900ml)中に注ぎ 、残存するNaIO4(約600ml)が溶解するまで水を添加した。2層を分 離し、水層をメチル・t−ブチル・エーテル(2×100ml)で抽出した。有 機層を合わせ、水(1×50ml)、飽和重炭酸ナトリウム水(2×50ml) および飽和塩化ナトリウム水(1×50ml)で洗浄した。この有機層溶液を無 水硫酸マグネシウム上で乾燥し、シリカゲルの層を通して濾過して、無色澄明の 溶液を得た。真空下で溶媒を除去して表記化合物の16.20g(96%収率) を得た。 (4S,5S)−4,5−ジメチル−1,2,3−ジオキサチオラン・2,2 −ジオキサイド(5a)の調製 還流コンデンサーと塩化カルシウム乾燥チューブを備えた500 ml容の三つ口丸底フラスコに(2S,3S)−(−)−2,3−ブタンジオー ル(10.0g、10.1ml、0.11モル)および四塩化炭素(120ml )を仕込んだ。チオニルクロリド(16.0g、9.8ml、0.13モル)を 室温で滴下して添加した。急速なガス発生が始まった。反応混合物を室温で10 分間攪拌し、次いで30分間還流するまで加熱してHClガスを完全に除去した 。この反応混合物を氷水浴中で0℃まで冷却し、これにアセトニトリル(120 ml)、RuCl32O(14mg、0.07mM)、NaIO4(35.6g 、0.144M)および水(180ml)をそれぞれ添加した。この反応混合物 を室温まで加温しそして1.5時間攪拌した。この混合物をメチル・t−ブチル ・エーテル(900ml)中に注ぎ、残存するNaIO4(約600ml)が溶 解するまで水を添加した。2層を分離し、水層をメチル・t−ブチル・エーテル (2×100ml)で抽出した。有機層を合わせ、水(1×50ml)、飽和重 炭酸ナトリウム水(2×50ml)および飽和塩化ナトリウム水(1×50ml )で洗浄した。この有機層溶液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、シリカゲル の層を通して濾過して、無色澄明の溶液を得た。真空下で溶媒を除去して表記化 合物の16.85g(定量的収率)を得た。 (2R*,3R*)−3−〔2,4−ジヒドロ−4−〔4−〔4−(4−メトキ シフェニル)−1−ピペラジニル〕フェニル〕−3H−1,2,4−トリアゾー ル−3−オン−2−イル〕ブチル−2 ・硫酸カリウム(7)の調製 N,N−ジメチルホルムアミド(120ml)中の、ヘキサン(2×50ml )で予備洗浄した水素化カリウム(8.53g、74 .4mM、油中35%分散)の懸濁液に室温で18−クラウン−6(15.73 g、59.5mM)および2,4−ジヒドロ−4−〔4−〔4−(4−メトキシ フェニル)−1−ピペラジニル〕フェニル〕−3H−1,2,4−トリアゾール −3−オン(6)(17.43g、49.6mM)を添加した。この溶液を80 〜85℃に1.5時間加温し、次いで氷水浴中で9℃まで冷却した。この溶液に (4R*,5S*)−4,5−ジメチル−1,2,3−ジオキサチオラン・2,2 −ジオキサイド(5)(8.00g、52.6mM)を添加した。この反応混合 物を13℃まで発熱させた。0℃まで再冷却した後、この反応混合物を室温まで 温め、18時間攪拌した。この混合物を2.51のメチル・t−ブチル・エーテ ル中に注ぎ、固体の生産物をこの溶液から濾取した。この粗固体に水(1リット ル)を添加し、そしてこの混合物を80℃まで加温し、そして固体の副産物を濾 過により除去した。この固体を水(400ml)でリンスした。この濾液を室温 まで冷却した。飽和塩化カリウム水(50ml)を添加すると、生産物が直ちに 溶液から沈殿した。濾過した後、この固体を真空下で乾燥して表記化合物を13 .46g(47%収率)得た。 2,4−ジヒドロ−4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニル)−1−ピペ ラジニル〕フェニル〕−2−〔(1S*,2R*)−2−ヒドロキシ−1−メチル プロピル)〕−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(8)ラセミ体の調 製 (2R*,3R*)−3−〔2,4−ジヒドロ−4−〔4−〔4−(4−メトキ シフェニル)−1−ピペラジニル〕フェニル〕−3H−1,2,4−トリアゾー ル−3−オン−2−イル〕ブチル−2 ・硫酸カリウム(7)(7.00g、12.9mM)および亜硫酸ナトリウム( 480mg、3.80mM)に48%HBr(40ml)を添加した。この溶液 を還流下に6時間加熱しそして室温まで冷却した。この反応混合物を水(100 ml)中に注ぎ、飽和炭酸カリウム水溶液でpHを7〜8まで上昇させた。濾過 により生産物を集め、真空下に乾燥した。濾液をクロロホルム(3×20ml) で抽出し、有機画分を合わせ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そし て溶媒を真空下で除去して白色の固体を得た。この固体は全部合わせると、SO3 付加化合物として表記化合物の3.89g(62%収率)を与えた。 (2R,4S)−4−〔4−〔4−〔4−[[2−(2,4−ジクロロフェニ ル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,3−ジ オキソラン−4−イル〕メトキシ〕フェニル〕−1−ピペラジニル〕フェニル] −2,4−ジヒドロ−2−〔(1R*,2R*)−(2−ヒドロキシ−1−メチル プロピル)〕−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(Aを含むジアステ レオマー混合物)の調製。 2,4−ジヒドロ−4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニル)−1−ピペ ラジニル〕フェニル〕−2−〔(1R*,2R*)−(2−ヒドロキシ−1−メチ ルプロピル)〕−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン・SO3付加化合 物(8)(1.00g、2.04mM)および(−)−(2R,4S)−2−( 2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ ルメチル)−4−トシルオキシメチル−1,3−ジオキソラン・トシレート(3 a・トシレート)(1.52g、2.32mM)に 、粉末水酸化カリウム(658mg、11.7mM)およびN,N−ジメチルホ ルムアミド(30ml)を添加した。この反応混合物を50〜55℃にて8時間 加温し、そして室温まで冷却した。水(300ml)を添加し、混合物を30分 間攪拌した。飽和塩化ナトリウム水(50ml)を混合物に加え、この混合物を 1時間攪拌した。粗生産物を濾過により集め、真空下で乾燥した。酢酸エチル、 その後クロロホルム、クロロホルム:メタノール98:2、次いでクロロホルム :メタノール95:5で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによる精製によ り、表記化合物、〔α〕D 25=19.7°(c=0.1、MeOH)の420m g(収率29%)が得られた。 (2S,4R)−4−〔4−〔4−〔4−〔[2−(2,4−ジクロロフェニ ル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,3−ジ オキソラン−4−イル〕メトキシ〕フェニル〕−1−ピペラジニル〕フェニル] −2,4−ジヒドロ−2−〔(1R*,2R*)−(2−ヒドロキシ−1−メチル プロピル)〕−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(Bを含むジアステ レオマー混合物)の調製。 2,4−ジヒドロ−4[4−[4−(4−ヒドロキシフェニル)−1−ピペラ ジニル]フェニル]−2−[(1R*,2R*)−2−ヒドロシ−1−メチルプロ ピル)]−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(8)(1.00g、2 .04mM)および(−)−(2S,4R)−2−(2,4−ジクロロフェニル )−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−4−トシルオ キシメチル−1,3−ジオキソラン・トシレート(3bトシレー ト)(1.02g、1.56mM)に粉末状の水酸化カリウム(428mg、7 .63mM)およびN,N−ジメチルホルムアミド(22ml)を添加した。こ の反応混合物を50〜55℃で7時間加温しそして室温に冷却した。水(220 ml)を添加し、粗生成物を濾過により集め、真空下に乾燥した。クロロホルム :メタノール98:2で溶出するフラッシュクロマトグラフィーで精製し、そし てメタノールから再結晶して表記化合物388mg(23%収率)、〔α〕D 25 =−18.5°(c=0.1、MeOH)を得た。 X1およびX2がフッ素である化合物は適当な3から類似の方法で作ることがで きる。そして3は適当な2,4−ジハロフェニルエタノンからスキーム1に示す ような縮合により入手可能である。 本明細書で用いるとき、「実質的に純粋な1個の鏡像異性体」という用語は、 存在する他の鏡像異性体が10重量%よりも少ないことを意味する。この組成物 はヒドロキシイトラコナゾールまたはその誘導体を含んでおり、そしてその少な くとも90重量%のヒドロキシイトラコナゾールが上記の立体化学のシス・ジオ キソランとsec-ブチル側鎖を持つものである。 微生物学的および薬理学的研究は、多くのカビ、酵母、および真菌類に対する 広範囲スペクトルの活性を持つ抗カビ剤としての、イトラコナゾールの光学的に 活性な鏡像異性体およびラセミ混合物の相対的な有効性および特異性のプロフィ ルを決定するために用いることができる。 上記の化合物の抗微生物活性に関しては、選択された実験により例示される。 これらの実験は有用な抗微生物活性の概要を示しはするが、感受性のある微生物 の範囲を含め、本発明を如何なる意味でも限定するものではない。抗カビ剤コナ ゾール類は幾つかのカビおよび細菌に対して幾つかの濃度(μg/mlで)で、 イン・ビトロで評価することができる。〔バン・カットゼム、Chemotherapy 38,Suppl 1 ,3-11(1992)、およびバン・カットゼムら、Rev.Infec.Dis.9Sup pl 1 ,S15-S32(1987)を参照〕。真菌増殖抑止検定は16×160mm試験管 中のサブロー液(Sabouraud's liquid)(100ml蒸留水に対しネオペプトンDi fco 1g、およびグルコースDifco 2g)中で行われる。各試験管には液体培地 4.5mlを分注し、120℃で5分間オートクレーブする。試験すべき化合物 は初期濃度20mg/mlで50%アルコール中に溶解する。この溶液を次に1 0mg/mlの濃度になるように滅菌蒸留水で希釈する。蒸留水で連続して10 倍希釈を行う。サブロー液体培地4.5mlを含む試験管に薬物の溶液0.5m lを添加することにより、培地のml当たり、1000、500、100、10 および1μgの濃度のものを得る。対照の試験管は培地4.5mlに蒸留水0. 5mlを添加し、薬物1000および500μgを含む試験管と同一濃度となる ようにアルコールを添加することにより調製する。糸状菌はサブロー寒天中、2 5℃で2〜3週間インキュベートする。次いで、2×2×2mmのブロックを上 記培地中に接種する。培養はすべて2連で行い、25℃で14日間インキュベー トする。イトラコナゾールの抗カビ活性は不活性化された牛血清を10%含むサ ブロー・ブロス中でイン・ビトロで増強され、そして使用するテスト培地に左右 される。14日インキュベーションの後、サブロー・ ブロス中での生育の完全なまたは顕著な阻害がミクロスポルム・カニス、トリコ フィートン・メンタグロフィーテス、カンジダ・アルビカンス、スポロトリクス ・シェンキアイ、パラコクシジオイデス・ブラジリエンシス、ブラストミセス・ デルマチチデス、ヒストプラスマ・スピーシーズ、アスペルギルス・スピーシー ズおよび他のカビや細菌で観察される。 サブロー・デキストロース・ブロス4mlを含む10ml試験管に純粋培養プ レートから採ったカンジダ・アルビカンスの1コロニーを接種した。この株はア メリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)から購入した。この 微生物を150RPMで振盪しながら30℃で4時間成長させた。微生物を成長 させている間に、ヒドロキシーイトラコナゾールAおよびBの試料を10mg/ mlの濃度でDMSOに溶解した。次いで、各試料を1:10に希釈して1mg /ml試料すなわち1000μg/mlとした。これらの試料を次に連続して2 倍希釈し、1000、500、250、125、62.5、31.25、15. 6μg/mlを含む試料を作成した。96穴ミクロタイター皿のテストウエルの それぞれに液体成長培地98μlとヒドロキシ−イトラコナゾール溶液の1μl を注入した。成長時間4時間で、カンジダ・アルビカンスを約105〜106細胞 /mlを表す0.5McFarland標準まで希釈し、この種培養の1μlをミクロタ イター皿のテストウエルそれぞれに注入した。次いでこの皿にカバーをのせ、3 0℃で16時間インキュベートした。Aを含む混合物およびBを含む混合物の両 者に対するMICは1.56μg/ml以下であった。カービーバウアー・テスト カンジダ・アルビカンス、クリプトコッカス・ネオフォルメンスおよびサッカ ロミセス・セレビシエーの活発に成長している培養を上記のように調製した。こ の培養を0.5McFarland標準まで希釈し、そして150mmのサブロー・デキ ストロース寒天プレート上に塗布した。ディスクディスペンサーを用いてペーパ ーディスク(7mm)を寒天プレート上に置いた。次に、各試料ヒドロキシ−イ トラコナゾールの10mg/ml溶液の10μlを別々のペーパーディスクの上 にピペットで滴下した。次いでこのプレートを30℃で16時間インキュベート した。次いで、阻止ゾーンをmmで測定した。そのデータを以下に要約する。 データはmmで表した阻止ゾーンを示す。 ヒドロキシイトラコナゾールおよび誘導体のイン・ビボ活性は、モルモットに おける実験的皮膚カンジダ症およびラットの膣カンジダ症に対して比較すること ができる。膣カンジダ症におけるこれらの化合物のイン・ビボ活性は、皮下にゴ マ油に溶かしたウンデカン酸エストラジオール100μgで毎週処置されている 卵巣摘出および子宮摘出ウイスターラット(100g)にカンジダ・アルビカン スで膣感染を誘発させることにより評価される。食塩水中のカンジダ・アルビカ ンスの固定濃度でシュードエストラス(in pseudooes trus)の動物の膣内に感染させる。感染または治癒の対照は感染後の固定日にお ける膣スミアを採ることにより評価される。評価対象である薬物は、mg/kg 基準で比較され、予防的または治療的に投与され、そしてその有効性は各薬物群 中の総数に対する陰性の動物の割合を比較することにより判断される。同様な研 究で、モルモットの皮膚カンジダ症に対する活性〔バン・カットゼムら、Chemot herapy 17,392(1972)]も比較の基準となる。 本発明の化合物は、イトラコナゾールと関連する害作用を回避しつつカビ感染 の治療を可能とする。「害作用」という用語には不整脈惹起性、肝毒性および血 清肝酵素の上昇、薬物相互作用、および蕁麻疹、悪心、嘔吐、腹痛、頭痛、目眩 および同種のものなどの過敏症反応が含まれるが、これらに限定されるものでは ない。 不整脈を亢進させる力は、ヒト、イヌおよびウサギの心臓における心臓活動電 位および収縮性に対するヒドロキシイトラコナゾールの異性体の効果を調べるこ とにより評価される。トルサード・ド・ポアントはキニディン、ソタロール(sot alol)およびアセチル−プロカインアミドなどの抗不整脈薬の良く知られた副作 用であり、これらは心臓の再分極の延長を惹き起こす。これらの薬物はすべて共 通して遅延調整器(delayed rectifier)(IK)と呼ばれる細胞のカリウム・チャン ネルをブロックする能力を有し、これがトルサード・ド・ポアントの症候を誘発 するこれらの能力に機械的にリンクしていると一般に仮定されている。〔ゼーエ ンダーら、Cardiovascular Drugs Ther.,5,515-530(1991)]。従って、モルモ ットまたはウサギの単離された心臓におけるQT期間および活動電位期間の増 加は不整脈惹起効果を示すために用いることができる。心臓を0.0、1.0、 5.0、10.0または30.0μMのイトラコナゾール・ラセミ体を含む酸素 化されたタイロード溶液(Tyrode's solution)で灌流する。QT期間および活動 電位期間(APD)は心臓電極から測定する。 イン・ビボの効果を観察するため、5〜20kgのいずれかの性の雑種犬に麻 酔をかけ、血圧およびEKGのための器具を標準的手法により取り付ける。dP /dTのための半導体変換器を左心室に置き、そして心外膜電極を設置する。テ スト化合物は15〜30分間1μg/kg/分で開始し、次第に高い投与量で灌 流する、そして心臓血管の崩壊が結果として起こるまで徐々に増加する。測定す るパラメータは、血圧、心拍数、dP/dT、およびQT−間隔である。テスト 化合物に対する応答としてのQTc間隔を含む血流力学および電気活動の測定を 行いそして比較する。 肝毒性を増進する能力はヒト肝ミクロソーム、ヒトリンパ球および他の細胞培 養システム中でイン・ビトロで評価する。肝ミクロソームはヒト肝臓から調製す る。組織を融解しついでポリトロン・ホモジナイザー中、0.15MのKCl中 でホモジナイズする。このホモジネートを遠心分離し、ペレットを0.15Mの KClに再懸濁し、ホモジナイズする。その一部を凍結し、−70℃で貯蔵する 。ヒトリンパ球は新鮮なヘパリン化したヒト血液から無菌的に単離される。血液 はイーグル最小必須培地で希釈し、そしてフィコル−パク(Ficoll-Paque)上に 層を作らせる。この試料を遠心分離し、次いで水性フィコル界面からリンパ球を 取り除き、培地(15mM のヘペス(HEPES)、pH7.4)に懸濁する。次に、この細胞を遠心分離 し、ヘペス培地中で洗浄し、そして再懸濁する。 細胞毒性は3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェ ニルテトラゾリウム・ブロミド(MTT)の紫色ホルマザンへの転換により評価 する。MTTの色素への転換は多穴プレート中で行う。調製後、肝ミクロソーム またはリンパ球を、単独で、または1〜400μMの濃度範囲のテスト化合物と 共に、37℃で、加湿インキュベータ中でインキュベートする。インキュベーシ ョン後、ミクロソーム/細胞をヘペス緩衝化培地中の5%アルブミンで洗浄し、 再懸濁する。ついで、このミクロソーム/細胞を加湿インキュベータ中37℃で インキュベートする。インキュベーション後、MTTの125μgを各ウエルに 添加する。このプレートを37℃でインキュベートし、遠心分離する。遠心分離 後、イソプロパノール100μlを添加し、そしてインキュベートした後、光学 密度を自動プレート・リーダーを用いて測定する。 疾病の急性的または慢性的管理におけるヒドロキシイトラコナゾールまたは誘 導体の予防的または治療的な投与量の大きさは治療すべき病態の重篤度および投 与経路により変動する。投与量はそしておそらく投与頻度も、個々の患者の年齢 、体重、および応答によっても変動する。一般に、ヒドロキシイトラコナゾール または誘導体の、本明細書に記載された状態に対する一日の総投与量範囲は1回 投与または分割投与で約50mgから約1200mgまでである。一日の投与量 範囲は1回投与または分割投与で約100mgと約800mgの間であることが 好ましく、そして一日の投与量範囲は分 割投与で約200mgと400mgの間であることが最も好ましい。患者を管理 する場合に、その治療は低投与量、おそらく約100mg〜約200mgで開始 し、そして患者の全体的応答に従って約400mgまたはそれ以上に増加させる べきである。子供、および65歳を越える患者、および腎機能または肝機能の障 害を有する患者は最初低い投与量を受け、そして個体の応答(単数または複数) および血液レベル(単数または複数)に基づいて投与されることがさらに推奨さ れる。当技術分野で熟練した者には明らかなように、場合によっては、これらの 範囲外の投与量を使用することが必要であることがある。さらに、臨床医または 治療医は個々の患者の応答と関連して治療を如何にして何時中断し、調整しまた は終了すべきかを知っていることに注意すべきである。感染を緩和しまたは防止 するのに十分な量であって害作用を惹起するには不十分な量は、上記の投与量お よび投与頻度スケジュールによりカバーされている。 ヒドロキシイトラコナゾールまたは誘導体の有効な投与量を患者に与えるため には、どのような適当な投与経路をも使用することができる。例えば、経口、経 直腸、非経口(皮下、筋肉内、静脈内)、経皮、局所および同種の投与形態を採 用することができる。投与剤形としては、錠剤、トローチ、分散剤、懸濁液、溶 液、カプセル、パッチ、軟膏剤、クリーム、シャンプーおよび同種のものが挙げ られる。 本発明の薬剤組成物は活性成分としてヒドロキシイトラコナゾールまたは誘導 体または薬学的に許容され得るそれらの塩を含んで成 り、そして薬学的に許容され得る担体、および必要に応じて他の治療効果を有す る成分をも含むことができる。 「薬学的に許容され得る塩」または「薬学的に許容され得るその塩」という用 語は、無機の酸および塩基および有機の酸および塩基を含む薬学的に許容され得 る無毒の酸または塩基から調製される塩を指す。本発明のヒドロキシ化合物は塩 基であるから、塩は無機および有機の酸を含む薬学的に許容され得る無毒の酸か ら調製することができる。本発明の化合物に対する適当な薬学的に許容され得る 酸付加塩としては、酢酸、ベンゼンスルホン酸(ベシレート)、安息香酸、ショ ウノウスルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グル タミン酸、臭化水素酸、塩化水素酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ 酸、マンデル酸、メタンスルホン酸(メシレート)、ムチン酸、硝酸、パモ酸( pamoic acid)、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエ ンスルホン酸、および同種のものが挙げられる。リン酸塩および硫酸塩は、酸性 であり、内部塩と同様に塩基の塩の調製も可能である。本発明の化合物に対する 薬学的に許容され得る塩基付加塩の適当なものとしては、アルミニウム、カルシ ウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛から作られる 金属塩、またはリシン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカ イン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチ ルグルカミン)およびプロカインから作られる有機塩が挙げられる。 本発明の組成物は懸濁液、溶液、エリキシル、エアロゾル、およ び固形投与剤形などの組成物を含む。経口の固形調製物(粉末、カプセル、錠剤 など)の場合には、スターチ、糖、微結晶セルロース、希釈剤、顆粒剤、潤滑剤 、バインダー、崩壊剤、および同種のものなどの担体が普通に使用される。経口 固形調製物は経口液状調製物よりも優れており好ましい。最も好ましい経口固形 調製物は錠剤である。 投与の容易さの故に、錠剤とカプセルは最も有利な経口投与単位剤形であり、 これらの場合には固形の薬学的担体が用いられる。所望であれば、錠剤は標準的 水性または非水性技法により被覆することができる。 第2番目に好ましい投与経路は局所的なものである。これには、クリーム、軟 膏、シャンプー、および同種のものが特に適している。 上記の普通の投与剤形に加えて、本発明の化合物は放出制御手段および/また は送達手段により投与することもできる。そしてその溶解性のため静脈注射投与 用などの非経口用溶液として用いることもできる。 経口投与に適する本発明の薬剤組成物はカプセル、カシェー、または錠剤、ま たはエアロゾルスプレーなどの離散した単位として提供することができる。その 単位のそれぞれは活性成分の予め定められた量を、粉末または顆粒、または溶液 または水性液体中の懸濁液、非−水性液体、水中油乳剤、または油中水乳剤とし て含んでいる 。このような組成物は薬学的手法のいずれかにより調製することができるが、す べての方法が活性成分を一つ以上の必要成分を構成する担体と混ぜ合わせる工程 を含んでいる。一般に、この組成物は活性成分を液体担体または微細に粉砕され た固形担体またはその両者と均一にかつ十分に混合することにより、そして、必 要なときは、更に望みの剤形にその産物を成型することにより調製される。 例えば、錠剤は必要に応じ一つ以上のアクセサリ成分と共に圧縮または成型加 工により調製することができる。圧縮された錠剤は、必要ならばバインダー、潤 滑剤、不活性希釈剤、界面活性剤、または分散剤などと混合した粉末または顆粒 などの自由に流動する形の活性成分を、適当な機械で圧縮することにより調製す ることができる。成型加工された錠剤は、加湿された粉末の化合物と不活性な液 体希釈剤との混合物を、適当な機械で成型加工することにより製造される。各錠 剤は約100mgから約300mgまでの活性成分を含むことが望ましい。錠剤 、カシェーまたはカプセルは3種の投与量、活性成分の約50mg、約100m gまたは約200mgのいずれか一つを含むことが最も好ましい。 局所的適用のためには、局所適用に適合しそして好ましくは水よりも大きな動 粘度を持つ担体を含む、スプレー不可能な剤形、粘稠から半固体または固体の剤 形として用いられる。適当なフォーミュレーションとしては、溶液、懸濁液、乳 剤、クリーム、軟膏、粉末、リニメント(塗布剤)、膏薬、エアロゾルなどが挙 げられがこれらに限定されない。これらは所望により、滅菌されまたは防腐剤、 安定剤、加湿剤、緩衝液または浸透圧を調整するための塩類などの 付加的物質と混合される。局所適用のためには、スプレー可能なエアロゾル製剤 も適当である。ここでは、活性成分は、固形または液状の不活性担体物質と混合 することが好ましいが、絞り出しボトル中に、または加圧された揮発性の、通常 気体のプロペラント(推進体)、例えばフレオンとの混合物として包装される。 本発明はさらに、本発明の組成物の調製ならびにその有用性を詳細に記述する 下記の実施例を参照することにより明確にされる。本発明の目的および利益から 逸脱することなく物質および方法の両方に対し多くの改良がなされうることは当 技術分野の熟練者には明らかなことである。 実施例1 経口用フォーミュレーション−−カプセル 活性成分であるヒドロキシイトラコナゾールまたは誘導体は篩にかけそして賦 形剤と混合される。この混合物を適当な機械を用いて適当なサイズのツーピース の硬いゼラチンカプセル中に充填する。他の投与量は充填量を変えることにより 、そして必要ならば、カプセルのサイズを適当なものに変更することにより調製 される。 実施例2 経口用フォーミュレーション 錠剤*水は製造中に蒸発する。 活性成分は乳糖と混合し、均一な混合物が得られるまで混ぜる。コーンスター チの少量を水と混ぜてコーンスターチペーストを形成させる。ついで、これを上 記の均一な混合物と混ぜ、均一な湿った固まりができるまで混ぜ、残りのコーン スターチを添加して均一な顆粒が得られるまで混合する。この顆粒を1/4イン チのステンレススチールのスクリーンを用いる適当な製粉機を通して篩にかける 。製粉された顆粒を適当な乾燥用オーブン中で乾燥し、そして再度適当な製粉機 を通して製粉する。次に、ステアリン酸マグネシウムを混合し、得られる混合物 を望みの形、厚さ、硬さそして崩壊し易さの錠剤に圧縮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ヤピング ホング アメリカ合衆国、マサチューセッツ州 01701、フラミンガム、ワード ファーム サークル 3番地 (72)発明者 パトリック コッホ アメリカ合衆国、マサチューセッツ州 01752、マールバロ、ザ パイン メドウ ズ、マチソン ドライブ 19番地 (72)発明者 ジョン アール.マックロー アメリカ合衆国、マサチューセッツ州 01605、ウースター、ダビドソン ロード 6番地

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 下記式で表される化合物の実質的に純粋な1個の鏡像異性体またはその塩 であって、 1およびX2がそれぞれ独立に塩素またはフッ素でありそしてRが水素、−P( O)(OH)2または−SO3Hである鏡像異性体。 2. 下記式で表される請求項1記載の化合物。 3. 下記式で表される請求項1記載の化合物。 4. Rが水素である請求項1〜請求項3いずれか1項に記載の化合物。 5. Rがリン酸塩である請求項1〜請求項3いずれか1項に記載の化合物。 6. Rが硫酸塩である請求項1〜請求項3いずれか1項に記載の化合物。 7. 下記式で表される化合物またはその塩および薬学的に許容され得る担体を 含んで成る薬剤組成物であって、 該化合物が該化合物の他の鏡像異性体またはジアステレオマーを10重量%未満 しか含まず、X1およびX2がそれぞれ独立に塩素またはフッ素でありそしてRが 水素、−P(O)(OH)2または−SO3Hである薬剤組成物。 8. 該化合物の1個の鏡像異性体を含み、かつ、該化合物の他の鏡像異性体を 10重量%未満しか含まない請求項7記載の薬剤組成物。 9. カビ感染を患う哺乳類に下記式で表される化合物またはその塩の治療上有 効量を投与する工程を含んで成る該カビ感染を治療する方法であって、 該化合物が該化合物の他の鏡像異性体を10重量%未満しか含まず、X1および X2がそれぞれ独立に塩素またはフッ素であり、かつ、Rが水素、−P(O)( OH)2または−SO3Hである方法。 10. カビ感染の危険のある哺乳類に下記式で表される化合物またはその塩の 治療上有効量を投与する工程を含んで成る該カビ感染を防止する方法であって、該化合物が該化合物の他の鏡像異性体を10重量%未満しか含まず、X1および X2がそれぞれ独立に塩素またはフッ素であり、かつ、Rが水素、−P(O)( OH)2または−SO3Hである方法。 11. 該化合物の他の鏡像異性体を10重量%未満しか含まぬ該化合物の実質 的に純粋な1個の鏡像異性体の治療上有効量を投与する工程を含んで成る請求項 9または請求項10記載の方法。 12. 下記式で表される化合物を投与する工程を含んで成る請求項9または請 求項10記載の方法。 13. 下記式で表される化合物を投与する工程を含んで成る請求項9または請 求項10記載の方法。 14. 該カビ感染が中枢カンジダ症(central candidiasis)である請求項9ま たは請求項10記載の方法。 15. 下記式で表される2,4−ジ置換3H−1,2,4−トリアゾール−3 −オンのR1がアリールまたは置換アリールであるものを調製するプロセスであ って、 1,4,7,10,13,16−ヘキサオキソシクロオクタデカン(18−クラ ウン−6)の少なくとも1当量の存在下に不活性溶媒中で水素化カリウムの過剰 を用いて2−アリール−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンのカリウム 塩を形成させ、そして−5℃〜25℃でジオキサチオランを添加することにより 、下記式で表される該2−アリール−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オ ンを 下記式で表される該トランス4,5−ジメチル−1,2,3−ジオキサチオラン ・2,2−ジオキサイドと反応させる工程を含んで成るプロセス。 16. R1が下記式で表されるものである請求項15記載のプロセスであって 、2がメチルまたはベンジルであり、かつ該ジオキソチオランが(4S,5S) −4,5−ジメチル−1,2,3−ジオキサチオラン・2,2−ジオキサイドで あるプロセス。 17. 下記式で表されるジオキソラン・トシレートを調製するプロセスであっ て、 上式中、Phはフェニルまたは置換フェニルであり、かつ、Tosはトルエンス ルホニルであり、かつ、R3はヘテロサイクリルメチルであり、 a. 式R3C(O)Phで表されるケトンと約1当量の光学活 性なトルエンスルホン酸1,2−ジヒドロキシプロピルを 不活性な溶媒に溶解する工程、 b. 15℃より低い温度に冷却する工程、 c. <15℃で過剰のトリフルオロメタンスルホン酸を添加す る工程、 d. 上記の物質を反応させてケタールを形成させる工程、およ び e. 0℃〜10℃で炭酸または重炭酸アルカリ金属塩の過剰の 水溶液中に溶液状の該ケタールを導入する工程、 を含んで成るプロセス。 18. R3が(1,2,4−トリアゾール−2−イル)メチルであり、Ph が2,4−ジクロロフェニルであり、かつ、該光学活性なトルエンスルホン酸1 ,2−ジヒドロキシプロピルがSコンフィギュレーションを持つものである請求 項17記載のプロセス。
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