JP2001504327A - 新規ホスホリパーゼ、その生産及び使用 - Google Patents

新規ホスホリパーゼ、その生産及び使用

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JP2001504327A JP51994898A JP51994898A JP2001504327A JP 2001504327 A JP2001504327 A JP 2001504327A JP 51994898 A JP51994898 A JP 51994898A JP 51994898 A JP51994898 A JP 51994898A JP 2001504327 A JP2001504327 A JP 2001504327A
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紀子 堤
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Abstract

(57)【要約】 酸性ホスホリパーゼは、ハイホザイマ属の株から得られる。それは、完全なリン脂質中の両方の脂肪アシル基を加水分解することができる。有利には、それはリパーゼ活性を有さず、極めて低いpHにおいて活性であり;これらの特性は、それを、油デガミングに用いるために適したものにする。なぜなら油の酵素的及びアルカリ加水分解(ケン化)は両方とも抑制され得るからである。本ホスホリパーゼは、膜結合性でなく、このことはそれを商業的生産及び精製のために適したものにする。

Description

【発明の詳細な説明】 新規ホスホリパーゼ、その生産及び使用 技術分野 本発明は、新規ホスホリパーゼ、それをコードするDNA並びにその生産及び使 用に関する。 背景技術 リン脂質、例えばレシチン又はホスファチジルコリンは、外側(Sn−1)及び 中央(Sn−2)の位置において2つの脂肪酸とエステル化され、並びに第3の位 置においてリン酸とエステル化されたグリセロールからなり;そのリン酸は、ア ミノアルコールにもエステル化され得る。ホスホリパーゼは、リン脂質の加水分 解に関与する酵素である。1つの脂肪アシル基(各々Sn−1及びSn−2位)を加 水分解してリゾリン脂質を形成するホスホリパーゼA1及びA2;並びにリン脂 質中の残りの脂肪アシル基を加水分解することができるリゾホスホリパーゼ(又 はホスホリパーゼB)を含むいくつかの型のホスホリパーゼ活性が区別され得る 。本発明は、リン脂質において両方の脂肪アシル基を加水分解する能力を有する ホスホリパーゼに関する。 ホスホリパーゼB活性を有する酵素は、種々の真菌のソース、例えばペニシリ ウム・ノタトウム(Penicillium notatum)(P.キリソゲヌム(P .chrysogenum )としても知られる;N.Kawasaki,J.Biochem.,77,1233-44,1975;N.Masud aら.,Eur.J.Biochem.,202,783-787,1991)、サッカロマイセス・セレビシ アエ(Saccharomyces cerevisiae)(M.Ichimasaら.,Agric.Biol.Chem.,49 (4),1083-89,1985;F.Paultaufら.,J.Biol.Chem.,269,19725-30,1994) 、トルラスポラ・デルブルエッキ(Torulaspora delbrueckii)(古い名前、サッ カロマイセス・ロセイ(Saccharomyces rosei);Y.Kuwabara,Agric.Biol.Che m.,52(10),2451-58,1988;FEMS,Microbiol.Letters,124,29-34),スキゾ サッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)(H.Oishiら.,Biosc i.Biotech.Biochem.,60(7),1087-92,1996),アスペルギルス・ニゲル(Aspe rgillus niger )(Technical Bulletin,G-zymeTMG999,Enzyme Bio-Systems Ltd .)及びコルチシウム・セントリフュグム(Corticium centrifugum)(S.Ueharaら .,Agric.Biol.Chem.,43(3),517-525,1979)から報告されている。 例えば酵素による油デガミング(米国特許5,264,367,Metallge ンからの)デンプン加水分解物の処理(EP 219,269,CPC International)におい て、及びパンの弾性を改良するためのパン生地への添加物として(US 4,567,046 ,Kyowa Hakko)ホスホリパーゼを用いることが知られている。 本発明の目的は、このような過程に用いるための改良されたホスホリパーゼを 提供することである。 発明の記載 本発明者らは、酸性ホスホリパーゼがハイホザイマ(Hyphozyma)属の株から 得ることができることを見い出した。それは完全なリン脂質において両方のアシ ル基を加水分解することができる。有利には、それはリパーゼ活性を有さず、極 めて低いpHで活性であり;これらの特性は、それを、油デガミングに用いるのに 極めて適したものにする。なぜなら油の酵素的及びアルカリ加水分解(ケン化) は 両方とも抑制され得るからである。ホスホリパーゼは膜結合性でなく、そのこと はそれを商業製品及び精製のために適したものにする。 WO 93/24619(Novo Nordisk)は、ハイホザイマ種LF-132(CBS648.91)からの リパーゼを開示するが、この属によるホスホリパーゼの生産は報告されていない 。我々は、本発明のホスホリパーゼが、周知のリパーゼと同じ株から得ることが できること、及びそれら2つの酵素を分離することができることを見い出した。 従って、本発明の第1の態様は、リン脂質内の両方の脂肪アシル基を加水分解 することができ、ハイホザイマの株から得ることができ、及び実施例3に記載さ れる条件において約50℃及びpH3において至適ホスホリパーゼ活性を有する単離 されたホスホリパーゼを供する。 本発明は、リン脂質内の両方の脂肪アシル基を加水分解することができ、配列 番号:11の位置1〜497に示される配列であるかそれと少くとも50%の同一性を 有する部分的アミノ酸配列をそのN末端に含むポリペプチドである単離されたホ スホリパーゼも供する。 他の態様において、本発明は、リン脂質内の両方の脂肪アシル基を加水分解す ることができ、Xaaを無視して配列番号:1〜8に示されるアミノ配列と少くと も50%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドである単離されたホスホリパ ーゼを供する。 本発明は、前記ホスホリパーゼをコードする単離されたDNA配列を更に供する 。 本発明のなお他の態様は、適切な栄養培地中でのハイホザイマのホスホリパー ゼ生産株の培養、及び次の該ホスホリパーゼの回収を含むホスホリパーゼを生産 する方法を供する。 本発明の更なる態様は、ホスホリパーゼを生産するための方法で あって、ハイホザイマのホスホリパーゼ生産株からホスホリパーゼをコードする DNA配列を単離し、そのDNAフラグメントを適切なベクター内で適切な発現シグナ ルと組み合わせ、該ベクターで適切な異種宿主生物を形質転換し、該形質転換さ れた宿主生物をホスホリパーゼの発現を導く条件下で培養し、そしてその培養培 地からホスホリパーゼを回収することを含む方法を供する。 本発明は、脂肪アシル基を加水分解するためのリン脂質又はリゾリン脂質のホ スホリパーゼでの処理を含む方法における前記ホスホリパーゼの使用も供する。 最後に、本発明は、植物油中のリン脂質の含有量を減少させるための方法であ って、リン脂質の主要部分を加水分解するように、pH1.5〜3において酸性ホス ホリパーゼの分散水溶液で前記油を処理し、そして該油から、加水分解されたリ ン脂質を含む水性相を分離することを含む方法を供する。 図面の簡単な記載 図1,2及び3は、ハイホザイマ種CBS 648.91からのホスホリパーゼの、各々 温度プロフィール、pHプロフィール、及び熱安定性を示す。更なる詳細は実施例 3に供する。 図4a−dは、配列番号:11の、3つの従来の配列との比較を供する。 発明の詳細な開示 ホスホリパーゼ 本発明のホスホリパーゼは、リゾリン脂質の中間の蓄積なくリン脂質分子(例 えばホスファチジルコリン又はレシチン)中の両方のアシル基を加水分解するこ とができ、リゾリン脂質(例えばリゾホ スファチジルコリン又はリゾレシチン)の脂肪アシル基を加水分解することもで きる。有利には、本発明のホスホリパーゼは膜結合性でない。 好ましい酵素はハイホザイマ種株CBS 648.91から得られる。その分子量はSDS で約94kDa、ゲルろ過で約87kDa、及び質量分析で92kDaである。それはグリコシ ル化されていると信じられる。それは約5.6の等電点を有する。それはリパーゼ 活性を有さず、即ちそれはトリグリセリドを加水分解しない。 このホスホリパーゼの活性へのpH及び温度の影響を図1及び2に示す。これら の図に示されるように、その酵素はおおよそpH3及び50℃で至適活性を有する。 図3は、種々の温度におけるpH7で10分の後の、残存活性として表す、この酵 素の熱安定性を示す。その酵素は、50℃までの温度で90%超の活性、60℃までの 温度で75%超の活性、及び70℃までの温度で50%超の活性を保持することがわか る。 ホスホリパーゼ活性アッセイ 本明細書において2つの異なる単位を用いる: 1ユニット(ホスホリパーゼ活性単位)は、40℃及びpH4においてDPPC(ジパ ルミトイルホスファチジルコリン)から、分当りに脂肪酸の1μ(マイクロ)モ ルを遊離するホスホリパーゼの量である。遊離された脂肪酸の量はNEFA-Cテスト Wakoにより決定される。 1国際ユニット(IU)は、pH−スタットにおいてpH8.0及び40℃においてカル シウム及びデオキシコレートの存在下で卵黄から、分当りに遊離脂肪酸の1μ( マイクロ)等量を遊離するホスホリパーゼの量である。その遊離された脂肪酸は 、0.1N水酸化ナトリウムで滴定され、その塩基容量が時間の関数としてモニタ ーされる。 ホスホリパーゼの機能パターンについてのアッセイ 所定の酵素がリゾリン脂質の蓄積なしにリン脂質の両方の脂肪アシル基を加水 分解する能力を有するか否かを同定するために以下のテストを用いる。 L−α(アルファ)−ホスファチジルコリン、ジパルミトイル(Wako Pure Ch emical Industries Ltd.の製品)及び2%Triton X-100を含む基質溶液を調製す る。0.4Mクエン酸緩衝液(pH5)を含む緩衝液を調製する。分析するべき種々 の量のサンプルを含む酵素溶液を調製する。 0.5mlの基質溶液、0.25mlの緩衝溶液及び0.05mlの0.1N CaCl2を混合し、40℃ でインキュベートする。0.1mlの酵素溶液を加え、1時間、インキュベートする 。その反応を0.1mlの1N HClを加えることにより終わらせる。 2mlのCHCl3−メタノール(1:1)をその反応混合物に加え、激しく混合す る。約1μ(マイクロ)lのCHCl3−メタノールをとり、TLCロッド(3回又は4 回重複)。そのTLCロッドを乾燥させ、CHCl3:メタノール:NH3(25%溶液)=65 :25:5で45分、展開する。その展開の後、そのロッドをTLC-FID(Iatroscan) によりスキャンし、そのクロマトグラムを組み込む。 パルミテート、基質、リゾホスファチジルコリン(LPC)及びグリセロホスファ チジルコリン(GPC)の量をこの順番で現れるピークの領域から計算する。 テストの結果は、GPCがいずれのLPC形成もなく形成されたなら陽性であると考 えられる。 アミノ酸配列 部分的配列に配列番号:1〜8を、酵素加水分解の後にハイホザイマ種CBS 64 8.91からのホスホリパーゼの配列決定により決定した 。これらの配列において、Xaaは決定することができなかったアミノ酸を示す。 配列番号:1はN末端配列であり、他のものは内部配列である。配列番号:1の XaaはPro残基であると確信される。配列番号:3,7及び8のXaa並びに配列番 号:5の両方のXaaはグリコシル化Asn残基であると確信される。 ハイホザイマ種CBS 648.91からのホスホリパーゼをコードする遺伝子について ほぼ完全なDNA配列(配列番号:9)を決定した。その配列は、そのゲノムの座 から決定した。これは、552アミノ酸のオープン読み枠及び予想される翻訳開始 コドンの上流の配列の213塩基対を含む。配列単離及び決定のために用いられる 方法は当該技術で公知である。詳細は実施例に示す。 この配列において同定された長く連続したオープン読み枠を翻訳し、部分的ペ プチド配列に配列番号:1〜8と比較した。その翻訳された配列は全ての位置に おいて7つの部分的ペプチド配列:配列番号:1〜7と同一であり、10アミノ酸 だけ最も遠位の部分ペプチド配列:配列番号:8にオーバーラップした。その翻 訳を部分的ペプチド:配列番号:8と組み合わせることにより、(配列番号:11 に示される)573アミノ酸残基の配列を決定した。その成熟ペプチドのアミノ末 端は、配列番号:1との比較により決定される。その配列決定されたオープン読 み枠は更に115アミノ酸上流に広がる。この領域、成熟ペプチドの出発点(位置 −76)から76アミノ酸において唯一のMetコドンがある。このメチオニン残基直 後の14アミノ酸は分泌シグナル配列を構成するようである(G.Von Heijne,Nuc leic Acids Res,14,4683〜4690,1986)。このことは、これが翻訳開始コドン であること及びそのコードされたタンパク質が分泌されることの両方を示す。そ の介在する61アミノ酸はプロペプチドを構成しなければならない。 ハイホザイマからのペプチド配列を、図4a〜dに示すように、3つの他の真 菌、ペニシリウム・ノタトウム(Penicilliu notatum)(Genband X60348)、サッ カロマイセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)(Genbank L23089)及 びトルラスポラ・デルブルエッキ(Torulaspora delbrueckii)(Genbank D32134 )からのホスホリパーゼBと共にアラインした。このアラインメントにおいて、 ダッシュ(−)は挿入されたギャップを示し、アラインメントの上の円(○)は 全てのタンパク質において同じアミノ酸が見い出された位置を示し、そしてアラ インメントの上の垂直線(|)は、全てのタンパク質において類似した残基を示 す。我々が決定したハイホザイマホスホリパーゼ配列の部分は、ペニシリウム・ ノタトウムからのホスホリパーゼと38%同一、サッカロマイセス・セレビシアエ からのホスホリパーゼと37%同一、及びトルラスポラ・デルブルエッキからのホ スホリパーゼと38%同一である。全長のペニシリウム、サッカロマイセス、及び トルラスポラ配列が部分的ハイホザイマ配列より更に112〜145残基長いことは、 翻訳されたハイホザイマペプチドについての全長が約700アミノ酸残基であるこ とを示唆する。 これにより、本発明のホスホリパーゼは、配列番号11の位置1〜497に示され るN末端配列又は1もしくは複数のアミノ酸の置換、欠失もしくは挿入によりそ れから得られる配列を含み得る。その得られた配列は、前記部分的配列と少くと も50%同一、例えば少くとも60%、好ましくは少くとも70%、特に少くとも80% 又は少くとも90%同一であり得る。本発明のホスホリパーゼは、そのC末端に更 に150〜250(例えば180〜220)のアミノ酸残基を含み得る。 微生物 本発明のホスホリパーゼは、de Hoog,G.S & Smith,M.Th.,( Antonie van Leeuwenhoek,47,339〜352(1981))に記載されるイースト様ハイホ マイセーテス(Hyphomycetes)の属であるハイホザイマ属の真菌株から得ること ができる。 好ましくは、その株は、WO 93/24619に記載される株ハイホザイマ種LF 132. CBS 648.91により定義される種に属する。この株は、ハイホザイマ属に分類され たが、それはハイホザイマの以前に開示された種のいずれにも適合しなかった。 従ってそれは新しい種であると確信される。前記株又はホスホリパーゼを生産す る能力を有するその突然変異体もしくは変異体を用いることが特に好ましい。 (本発明者らによりLF 132で示される)好ましいハイホザイマ種株は、特許手 続の目的のため、ブダペスト条約に従って、Centraul Bureau voor Schimmelcul ture(CBS),Oosterstraat 1,3740 AG Baarn,Netherlandsに、1991年11月12日 に寄託し、受託番号CBS 648.91を得た。 ハイホザイマの培養によるホスホリパーゼの生産 本発明のホスホリパーゼは、炭素及び窒素源並びに無機塩を含む適切な栄養培 地中で上述の微生物を培養し、次にその酵素を回収することにより生産すること ができる。その栄養培地は、当該技術で公知である原理に従って調剤することが できる。 ホスホリパーゼは、培養ブイヨンから回収することができ、例えば本明細書の 実施例に記載されるように、リパーゼ活性を除去するように精製することができ る。 形質転換体の培養による精製 本発明のホスホリパーゼを生産するかわりの方法は、適切な宿主細胞をホスホ リパーゼをコードするDNA配列で形質転換し、その形質転換された生物を、その 酵素の生産を許容する条件下で培養し、そしてその培養物から酵素を回収するこ とを含む。 宿主生物は、好ましくは真核細胞、特に真菌細胞、例えばイースト細胞又は糸 状菌細胞、好ましくはアスペルギルス(Aspergillus)、フサリウム(Fusarium )、トリコデルマ(Trichoderma)又はサッカロマイセス(Saccharomyces)の株、最 も好ましくはA.ニゲル(A .niger)、A.オリザエ(A .oryzae)、F.グラミ ネアルム(F .graminearum)、F.サンブシヌム(F .sambucinum)、F.セレア リス(F .cerealis)又はS.セレビシアエ(S.cerevisiae)である。このような 宿主生物におけるホスホリパーゼの生産は、EP 238,023(Novo Nordisk),WO 96 /00787(Novo Nordisk)又はEP 244,234(Alko)に記載される一般的方法により 行うことができる。 そのDNA配列は、例えばSambrookら(1989)(Molecular Cloning:A Laborator y Manual.Cold Spring Harbor Lab.;ColdS pring Harbor,NY)により記載され るように、当該技術で周知の方法によりDNAの抽出によりホスホリパーゼ生産性 ハイホザイマ株から単離することができる。 本発明のDNA配列は、 − 適切なベクターにおける、ホスホリパーゼ生産性ハイホザイマ株からのcD NAライブラリーのクローニング、 − 適切なイースト宿主細胞の前記ベクターでの形質転換、 − cDNAライブラリーにおいてクローンによりコードされる関心のいずれかの 酵素を発現するための適切な条件下での宿主細胞の培養、 − このようなクローンにより生産される酵素のいずれかのホスホリパーゼ活 性を決定することによる陽性クローンについてのスクリーニング、及び − このようなクローンからの酵素コーディングDNAの単離に関するいずれか の一般的方法によっても単離することができる。 一般的な単離法は、その内容が引用により本明細書に組み込まれるWO 93/112 49又はWO 94/14953に開示されている。 あるいは、本発明のホスホリパーゼをコードするDNAは、公知の手順に従って 、便利には、本明細書に開示されるペプチド配列に基づいて調製された合成オリ ゴヌクレオチドプローブの使用により、ホスホリパーゼ生産性ハイホザイマ株か ら単離することができる。 ホスホリパーゼの使用 本発明のホスホリパーゼは、リン脂質又はリゾリン脂質、例えばレシチン又は リゾレシチンの脂肪アシル基を加水分解することが要求されるいずれかの適用に 用いることができる。本ホスホリパーゼは、好ましくは、pH1.5〜5(例えば3〜 5、特に3.5〜4.5)及び30〜700C(特に40〜60℃)で用いられる。必要に応じて 、ホスホリパーゼは、熱処理、例えばpH7、80℃で1時間又は90℃で10分により 、反応後に不活性化することができる。 例として、本発明のホスホリパーゼは、例えばパン又はケーキの弾力性を改良 するため、ドー、パン及びケーキの調製に用いることができる。これにより、本 ホスホリパーゼは、パンを作るための方法であって、ホスホリパーゼをドーの成 分に加え、そのドーを練り、そしてそのドーを焼いてパンを作ることを含む方法 に用いることができる。これは、US 4,567,046(Kyowa Hakko),JP-A60-78529(QP Corp.),JP-A 62-111629(QP Corp.),JP-A 63-258528(QP Corp.)又はEP 426211 (Unilever)と同様に行うことができる。 本発明のホスホリパーゼは、炭水化物源の水溶液又はスラリーのろ過性を、そ れをホスホリパーゼで処理することにより改良するのにも用いることができる。 これは特に、デンプン加水分解物、特にコムギデンプン加水分解物を含む溶液又 はスラリーに適用できる。なぜなら、これは、ろ過するのが難しく、濁ったろ液 を供する傾向 があるからである。その処理は、EP 219,269(LPC International)と同様に行 うことができる。 植物油の処理 本発明のホスホリパーゼは、食用油中のリン脂質の成分を減少させるための方 法であって、リン脂質の大部分を加水分解するようにその油をホスホリパーゼで 処理し、そしてその油から加水分解されたリン脂質を含む水性相を分離すること を含む方法に用いることができる。この方法は、リン脂質を含むいずれかの食用 油、例えば植物油、例えばダイズ油、ナタネ油及びひまわり油の精製に適用でき る。 酵素処理の前に、植物油は、好ましくは、例えば湿式精製により、粘着物(粘 液(mucilage))を除去するようプレ処理される。典型的には、その油は、ホスホ リパーゼでの処理の開始時にリン脂質として50〜250ppmのリンを含むであろうし 、本発明の方法はこの値を5〜10ppm未満に減少させることができる。 酵素処理は、そのホスホリパーゼの水溶液を、好ましくは10μ(マイクロ)m 未満の平均直径の液滴として分散させることにより行われる。水の量は好ましく は、油に対して0.5〜5重量%である。乳化剤が任意に添加され得る。機械的撹 拌をエマルションを維持するために適用することができる。 酵素処理は、1.5〜5の範囲のpHで行うことができる。その過程のpHは酵素の 能力を最大にするために3.5〜5の範囲であり得、又は1.5〜3(例えば2〜3) の範囲のpHを、トリグリセリドのアルカリ加水分解(ケン化)を抑制するために 用いることができる。そのpHは、クエン酸、クエン酸緩衝液又はHClを加えるこ とにより調節することができる。 適切な温度は、一般に、30〜700C(特に30〜45℃、例えば35〜40 ℃)である。その反応時間は、典型的には、1〜12時間(例えば2〜6時間)で あろうし、適切な酵素投与量は、通常、油1l当り100〜5000IU(例えば200〜20 00IU/l)又は0.1〜10mg/l(例えば0.5〜5mg/l)であろう。 酵素処理は、例えばタンク内で撹拌して、バッチ様に行ってもよいし、例えば 一連の撹拌タンクリアクターで連続的に行ってもよい。 酵素処理の後、水性相及び油相の分離が行われる。この分離は、慣用的な手段 により、例えば遠心により行うことができる。その水性相は、ホスホリパーゼを 含むであろう。そしてその酵素はその方法の経済性を改良するため再利用するこ とができる。 他の態様において、その方法は、当該技術で周知の原理に従って H.Buchold,INFORM,6(12),1284-91(1995);H.Buchold,Fat Sci.Technol., 95(8),300-304(1993);JP-A 2-153997(Showa 行うことができる。 実施例 実施例1 ハイホザイマの培養によるホスホリパーゼの生産 株ハイホザイマ種CBS 648.91を、次の成分: グルコース 20g/l ペプトン 10g/l MgSO4.7H2O 1g/l イーストエキス 10g/l K2HPO4 5g/l NaOHでpHを6.5に調節 その株を、3〜4日間、27〜30℃で培養した。その培養ブイヨンを遠心による 液体/固体分離にかけた。遠心の後、1ユニット/g培養ブイヨンのホスホリパ ーゼ活性を得た(先に定義されるユニット)。その上清を脱塩し、凍結乾燥して 粗粉末調製物を得た。 実施例2 ホスホリパーゼの精製 実施例1に従って得られた凍結乾燥されたホスホリパーゼ(300ユニット/g) を、塩濃度を3.5M酢酸アンモニウムに調節した後、Butyl Toyopearl 650カラム に適用した。結合したホスホリパーゼ活性を、H2Oで溶出し、粗粉末調製物中に も存在するリパーゼ活性から分離した。 ホスホリパーゼ活性を含む画分をプールし、濃縮し、そして透析した。その濃 縮された調製物を、DEAE Toyoperal 650Mを用いて陰イオン交換カラムクロマト グラフィーにより処理した。その吸着した条件はpH7.5(50mM Tris-HCl)であり 溶出は0〜0.5M NaClの直線勾配により行った。 その最後のステップは、HiLoad 26/60 Superdex 200pgを用いるゲルろ過カラ ムクロマトグラフィーであった。その条件は、0.5M NaClを含む50mM Tris-HCl pH7.5であった。生じた精製されたホスホリパーゼを以下の例に用いた。 実施例3 ホスホリパーゼのキャラクタリゼーション ホスホリパーゼの分子量(MW)はSDS PAGEで約94kDa及びゲルろ過カラムクロ マトグラフィーで87kDaであると見い出された。そのペプチドはグルコシル化さ れていると確信される。そのpIはIEF PAGEで約5.6である。 その温度プロフィールを、pH3.0及び4.0で、40〜70℃で決定し た。ホスホリパーゼを10分、インキュベートし、その活性を上述の方法により決 定した。その温度プロフィールを(最大活性を100%としてとった)相対活性と して図1に示す。この図から、pH3及び4の両方において、ホスホリパーゼは40 〜60℃の温度で約50℃の至適温度で高い活性(最適値の50%超)を有することが わかる。 そのpHプロフィールをpH2,2.5及び3においてグリシン−HCl緩衝液及びpH3 ,4,5及び6でクエン酸緩衝液を用いて40℃で決定した。結果を(最大活性を 100%としてとった)相対活性として図2に示す。緩衝系の変化(グリシン−HCl 、クエン酸)のため、図は2つの曲線から形成され、一方はpH2.0〜3.0の区間を 示し、他方はpH3.0〜6.0の区間を示す。その図から、ホスホリパーゼは2〜5の pH値において活性であり、至適pHは約3であることがわかる。 40〜80℃の温度で10分、0.1Mリン酸緩衝液(pH7)中でインキュベートし、 そしてそのインキュベーション後の残存活性を決定することにより熱安定性を決 定した。その結果は40℃で100%、50℃で95%、60℃で82%、70℃で55%、そし て80℃で9%であった。これらの結果を図3にも示す。 実施例4 リン脂質の加水分解 粗ダイズレシチン(ホスファチジルコリン)の2%を水に溶かすことにより基 質溶液を調製した。実施例2からの精製された酵素の50倍希釈により酵素溶液を 調製した。0.5mlの基質溶液、0.25mlの0.4Mクエン酸緩衝液(pH4)及び0.05ml の0.1N CaCl2を混合し、60℃でインキュベートした。0.1mlの酵素溶液を加え、 60℃で1時間、インキュベートした。その反応を0.1mlの1N HClを加えること により終了した。反応後の混合物を、反応パターンについてア ッセイにおいて上述の通り、TLC-latroscanにより分析した。 その結果は、脂肪酸が形成されたこと及びその反応後にレシチンが残らなかっ たことを示した。その反応容器の底に固体沈殿が観察された。これは、リン脂質 及び脂肪酸の混合物であると確信された。 実施例5 リゾリン脂質の加水分解 リゾホスファチジルコリン(LPC)を、他の条件は実施例4に記載されるのと同 じで、40℃で10分、処理した。そのクロマトグラムは、LPCの約3分の2が加水 分解されたこと、及び脂肪酸が少量のホスファチジルコリンと一緒に形成された ことを示した。 実施例6 食用油の酵素的デガミング 植物油を、それを以下の通りハイホザイマからのホスホリパーゼで処理するこ とによりデガミングした。酵素投与量、反応pH及び温度は種々であり、生じたリ ン脂質の成分を測定した。 その装置は、鉄のふたを備えた1lジャケット型鉄製リアクター、プロペラ( 600rpm)、バッフル、温度センター、頂上の入口管、頂上の還流コンデンサー( 4℃)、及び底の出口管からなっている。そのリアクタージャケットをサーモス タット浴に接続した。出口管はシリコーン管材を通して高せん断スクリーンを備 えたインラインミキサーヘッド(8500rpm、流量約1.1l/分)に接続した。そのミ キサーヘッドに冷却コイル(5〜10℃)及び外口管を取り付け、それをシリコー ン管材によりリアクターの入口管に接続した。温度センサーをミキサーヘッドの 直後にシリコーン管材内に挿入した。リアクター/ミキサーヘッドシステムから 大気への接続のみ還流コンデンサーを通した。 各々の実験において、186〜252ppmのP成分を伴う水でデガミングされたナタ ネ油0.6l(約560g)をサーモスタットを備えたリアクターに充填し、labミキ サーを動かし、時間=0で、27gの水中0.6g(2.86mmol)のクエン酸−水和物( 加えた水対油は4.8%w/wに等しく;水相中の〔クエン酸〕=106mM、水/油エ マルション中=4.6mM)で30分、プレ処理した。プレ処理の後、pHを、NaOH溶液を 加え、次に酵素溶液を加えることにより調節した。次にその混合物を6時間、イ ンキュベートし、P−分析及びpH測定のためのサンプルを全実験を通して所定間 隔でとった。 油中のリン含有量の決定は、加熱及び遠心によりエマルションを分離した後に 、“Standard Methods for Analysis of Oils,Fats、及びDerivatives,7th ed .(1987)”の手順2.421に従って行った。 その最初の能力を、最適値を100%としてとって、油からのリンの除去の初速 度から計算した。 種々のpHにおけるデガミング 油を40℃で、1.3mg/kg油の酵素投与量(純粋な酵素タンパク質として)で処 理した。種々のpHでの結果は次の通りであった。 pH 最初の能力 6時間後のP含有量 (最適値に対して) 3.0 40 74ppm 3.7 90 <10ppm 4.4 100 <10ppm 4.8 80 <10ppm 種々の温度でのデガミング 油をpH4.5で、油1kg当り1.3mgの酵素投与量(純粋な酵素タンパク質として) で処理した。種々の温度での結果を以下に示す。 温度 最初の能力 6時間後のP含有量 (最適値に対して) 35℃ 90 <10ppm 40℃ 100 <10ppm 種々の酵素投与量でのデガミング 油をpH4.5、40℃で処理した。(純粋な酵素タンパク質として示す)種々の酵 素投与量での結果は以下の通りであった。 酵素投与量 最初の能力 6時間後のP含有量 (最適値に対して) 0.65mg/kg油 70 <10ppm 1.3 100 <10ppm 2.6 100 <10ppm その結果は、pH3.5〜5、35〜40℃における優れたデガミング能力を示す。10p pm未満のリン含有量の優れたデガミングは、1.3mg/kg油の投与量で6時間、2.6 mg/kgの投与量で3時間で得られた。 デガミングの間に形成された遊離脂肪酸の測定結果は、基質油中のリン脂質の 量に極めて十分である低レベルの遊離脂肪酸を示した。 参考のために、従来のブタ膵臓からのホスホリパーゼで同様の実験を行った。 10ppm未満のリンへのデガミングが60℃、pH5.5で得ることができたが、従来の酵 素の能力に低いpHで急激に低下し、5.5未満のpHでは満足いくデガミングは達成 できなかった。 実施例7 ホスホリパーゼをコードするDNA配列の部分的決定 ハイホザイマのホスホリパーゼをコードするDNAを2つの異なる方法により単 離した。その遺伝子の5’末端をクローニングにより 単離した。Sau3Aで部分的に消化したハイホザイマDNAのゲノムライブラリーを、 そのホスホリパーゼ配列に特異的なプローブで、標準的方法(Sambrookら(1989) ,Molecular Cloning:A Laboratory Manual.Cold Spring Harbor Lab.;Cold Sp ring Harbor,NY)を用いて高ストリンジェンシーでスクリーニングした。このプ ローブを、配列番号:1及び5の先に決定した部分的ペプチドを用いてデザイン された縮重プライマーで、全体のハイホザイマDNAから増幅した。標準的PCR条件 を増幅のために用いた(Saikiら、Science 239,487〜491,1988)。これは、0.5m M MgCl2、45℃アニーリング温度、並びにプライマーPLMStr1(配列番号:12)及び PLMStr6(配列番号:13)を含む。そのクローンpMStr16はそのプローブとハイブリ ダイズし、それゆえそれを単離し、その挿入物の部分を配列決定した。 ホスホリパーゼコーディング遺伝子の更なる内部部分を、ハイホザイマDNA並 びにプライマーPLHaW2(配列番号:14)及びPLMStr7(配列番号:15)と共にPCRを 用いて単離した。PLHaW2はpMStr16から決定された配列を用いてデザインし、PLM Str7は配列番号:8の部分的ペプチドの配列からデザインした。PCR反応のため に、1.5mM MgCl2及び46℃アニーリング温度の標準条件を用いた。生じた増幅さ れたフラグメントを単離し、配列決定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:645) (C12N 9/18 C12R 1:645) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ストリンゲル,マリー アン デンマーク国,デーコー―2100 ケベンハ ウン エー,1.テーベー.,ローゼンベ ンゲツ ホーベトバイ 42

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. a)リン脂質中の両方の脂肪アシル基を加水分解することができ、 b)ハイホザイマ(Hyphozyma)の株から得ることができ、 c)10分間、pH3〜4で測定して約50℃の至適温度を有し、及び d)10分間、40℃で測定して約pH3の至適pHを有する ホスホリパーゼ。 2. a)リン脂質中の両方の脂肪アシル基を加水分解することができ、 b)配列番号:11の位置1〜497に示される配列であるか、又はそれと少くと も50%同一であるN末端アミノ酸配列を含むポリペプチドである ホスホリパーゼ。 3. a)リン脂質中の両方の脂肪アシル基を加水分解することができ、 b)配列番号:1〜8に示すアミノ酸配列と少くとも50%同一であるアミノ酸 配列を含むポリペプチドである ホスホリパーゼ。 4. 前記配列の同一性が少くとも60%、好ましくは少くとも70%、より好まし くは少くとも80%、最も好ましくは少くとも90%であることを特徴とする請求項 2又は3に記載のホスホリパーゼ。 5. ハイホザイマ種株CBS 648.91から得ることができる先の請求項のいずれか に記載のホスホリパーゼ。 6. リパーゼ活性が本質的にない先の請求項のいずれかに記載のホスホリパー ゼ。 7. 請求項2に記載のホスホリパーゼをコードするDNA配列。 8. 配列番号:9の位置457〜1870に示される配列を含む先の請求項のいずれ かに記載のDNA配列。 9. ホスホリパーゼを生産する方法であって、ハイホザイマのホスホリパーゼ 生産株を適切な栄養培地中で培養し、次に該ホスホリパーゼを回収することを含 む方法。 10.前記株がハイホザイマ種株CBS 648.91であることを特徴とする先の請求項 のいずれかに記載の方法。 11.前記回収が、リパーゼ活性を除去するための分離を含むことを特徴とする 請求項9又は10に記載の方法。 12.ホスホリパーゼを生産するための方法であって、 a)ハイホザイマのホスホリパーゼ生産株からホスホリパーゼをコードするDN A配列を単離するステップと、 b)そのDNAフラグメントを、適切なベクター内で、適切な発現シグナルと組 み合わせるステップと、 c)該ベクターで適切な異種宿主生物を形質転換するステップと、 d)該形質転換された宿主生物を、ホスホリパーゼの発現を導く条件下で培養 するステップと、 e)その培養培地からホスホリパーゼを回収するステップと、 を含む方法。 13.前記宿主生物が、真核細胞、特に真菌細胞、例えばイースト細胞又は糸状 菌細胞、好ましくはアスペルギルス、フサリウム、トリコデルマ又はサッカロマ イセスの株、最も好ましくは、A.ニゲル、A.オリザエ、F.グラシネアルム 、F.サンブシヌム、F.セレアリス又はS.セレビシアエであることを特徴と する先の請求項のいずれかに記載の方法。 14.前記DNA配列が、 a)適切なベクター内に、ハイホザイマのホスホリパーゼ生産株からのcDNAラ イブラリーをクローニングするステップと、 b)該ベクターで適切なイースト宿主細胞を形質転換するステップと、 c)該形質転換されたイースト宿主細胞を、ホスホリパーゼを発現するための 適切な条件下で培養するステップと、 d)ステップ(c)において発現されたホスホリパーゼ活性を決定することに より、陽性クローンについてスクリーニングするステップと、 を含む方法により単離されることを特徴とする請求項12又は13に記載の方法。 15.前記ハイホザイマ株がハイホザイマ種株CBS 648.91であることを特徴とす る請求項12〜14のいずれかに記載の方法。 16.リン脂質又はリゾリン脂質中の脂肪アシル基を加水分解するための方法で あって、該リン脂質又はリゾリン脂質を請求項1〜6のいずれかに記載のホスホ リパーゼで処理することを含む方法。 17.前記リン脂質又はリゾリン脂質がレシチン又はリゾレシチンを含むことを 特徴とする先の請求項のいずれかに記載の方法。 18.前記処理が、pH1.5〜5(好ましくは2〜4)及び30〜70℃で行われるこ とを特徴とする請求項16又は17に記載の方法。 19.リン脂質を含む炭水化物源の水溶液又はスラリーのろ過性を改良するため の方法であることを特徴とする請求項16〜18のいずれかに記載の方法。 20.前記溶液又はスラリーが、デンプン加水分解物、特にコムギデンプン加水 分解物を含むことを特徴とする先の請求項のいずれかに記載の方法。 21.パンを作るための方法である請求項16〜18のいずれかに記載 の方法であって、前記ホスホリパーゼをドーの成分に加えるステップと、該ドー を練るステップと、該ドーを焼いてパンを作るステップと、を含む方法。 22.食用油中のリン脂質の含有量を減少させるための方法である請求項16〜18 のいずれかに記載の方法であって、該リン脂質の大部分を加水分解するように、 前記ホスホリパーゼで前記油を処理するステップと、該油から加水分解されたリ ン脂質を含む水性相を分離するステップと、を含む方法。 23.食用油からリン脂質を除去するための方法であって、 a)リン脂質の大部分を加水分解するように、前記油を、pH1.5〜3において 、該pHで完全なリン脂質を加水分解する能力を有するホスホリパーゼの水溶液の 分散物で処理するステップと、 b)該油から、加水分解されたリン脂質を含む水性相を分離するステップと、 を含む方法。 24.前記油が、ホスホリパーゼでの処理の前に、粘液を除去するよう処理され ることを特徴とする先の請求項のいずれかに記載の方法。 25.前記ホスホリパーゼでの処理の前の油が、リンとして50〜250ppmに相当す る量でリン脂質を含むことを特徴とする請求項23又は24に記載の方法。 26.前記ホスホリパーゼが、請求項1〜6のいずれかに記載のホスホリパーゼ であることを特徴とする請求項23〜25のいずれかに記載の方法。 27.前記ホスホリパーゼでの処理が、30〜45℃で、1〜12時間、0.1〜10mg/ lのホスホリパーゼ投与量で、0.5〜5%の水の存在下で行われることを特徴と する請求項23〜26のいずれかに記載の方 法。
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