JP2001504245A - コンタクトレンズの迅速な消毒を提供する方法 - Google Patents

コンタクトレンズの迅速な消毒を提供する方法

Info

Publication number
JP2001504245A
JP2001504245A JP52259198A JP52259198A JP2001504245A JP 2001504245 A JP2001504245 A JP 2001504245A JP 52259198 A JP52259198 A JP 52259198A JP 52259198 A JP52259198 A JP 52259198A JP 2001504245 A JP2001504245 A JP 2001504245A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
minutes
alkyl
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP52259198A
Other languages
English (en)
Inventor
エム. リバー,アンドレア
リバー,オー.ウィリアム,ジュニア
Original Assignee
ボシュ アンド ロム インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ボシュ アンド ロム インコーポレイテッド filed Critical ボシュ アンド ロム インコーポレイテッド
Publication of JP2001504245A publication Critical patent/JP2001504245A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2/00Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor
    • A61L2/16Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor using chemical substances
    • A61L2/18Liquid substances or solutions comprising solids or dissolved gases
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L12/00Methods or apparatus for disinfecting or sterilising contact lenses; Accessories therefor
    • A61L12/08Methods or apparatus for disinfecting or sterilising contact lenses; Accessories therefor using chemical substances
    • A61L12/14Organic compounds not covered by groups A61L12/10 or A61L12/12
    • A61L12/141Biguanides, e.g. chlorhexidine
    • A61L12/142Polymeric biguanides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Eyeglasses (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、コンタクトレンズを、約2.0〜約8.0ppmの式(I)を有するビス(ビグアニド)を含む眼に安全な消毒水溶液で消毒する方法に関する。 ここで、R1およびR4は、4〜12個の炭素原子を有する分岐もしくは非分岐アルキル、4〜12個の炭素原子を有するエーテルもしくはチオエーテル基、または5〜12個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルキル-アルキル基からなる群から独立して選択され;R2およびR3は、水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、1〜12個の炭素原子を有するアルコキシアルキル、または5〜12個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルキル-アルキルからなる群から独立して選択される;R6およびR7は、水素および1〜6個の炭素原子を有するアルキル基からなる群から独立して選択され、上記式のAは、それぞれ4〜12個の炭素原子を有する二価のアルキル、アルキルオキシアルキル、またはアルキルスルフィド基からなる群から選択される。本発明はまた、約75分以下の最小浸漬時間内でコンタクトレンズを洗浄および/または消毒する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 コンタクトレンズの迅速な消毒を提供する方法発明の分野 本発明は、特定のビス(ビグアニド)を含む眼に安全な消毒溶液でコンタクトレ ンズを消毒する新しくかつ改良された方法に関し、これにより溶液の増加した殺 菌性(microbiocidal)効力がコンタクトレンズを処置するためのより迅速な消毒 レジメンを可能にする。発明の背景 一般に、幅広い使用におけるコンタクトレンズは2つのカテゴリーに分かれる :(1)アクリル酸エステル(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA))の重合に より調製される材料から形成されるハードレンズ、ならびにシリコーンアクリレ ートおよびフルオロシリコーンメタクリレートから形成されるより新しい硬質の 気体透過性(RGP)レンズ、および(2)重合された親水性または疎水性モノマー(例 えば、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)から作成されるゲル、ヒドロゲ ルまたはソフトタイプレンズ。ハードアクリル酸タイプコンタクトレンズは、低 い水蒸気拡散定数、光、酸素および加水分解の影響に対する耐性によって特徴づ けられ、そして少量の水性流体のみ吸収する。ハードコンタクトレンズの耐久性 のために、それらの水をほとんど吸収しない傾向と合わせて、適切な消毒剤、洗 浄剤または他のレンズケア化合物の選択はそれほど重要ではない。 しかし、ハードレンズと異なり、ソフトタイプコンタクトレンズおよび特定の より新しい強固な気体透過性コンタクトレンズは、有意により多くの流体、周囲 の汚染物質、水の不純物、および抗菌剤ならびにレンズケア溶液において一般に 見出されている他の活性成分と結合し、かつ濃縮する傾向を有する。ほとんどの 場合において、レンズケア溶液中の低レベルの成分は、適切に使用されれば眼組 織に刺激を与えない。それにも関わらず、タンパク質沈積物のソフトレンズ材料 に対する固有の結合作用のために、いくつかの消毒剤および保存剤はレンズ表面 上に堆積する傾向があり、そして強力に危険なレベルまで濃縮され得、その結果 放出された場合、角膜炎および他の眼組織への刺激を引き起こし得る。 消毒剤および保存剤をコンタクトレンズ表面上に結合し、そして濃縮する問題 、を緩和するための過去の努力ならびに眼組織への刺激の可能性を減少すること は、全体的に満足のいくものではなかった。例えば、毒性レベルが低いにも関わ らず、全ての消毒剤が全てのタイプのコンタクトレンズとの使用に関して適合す るわけではない。それらが有効な抗菌剤であっても、それらの使用はレンズの親 水性特性の損失を生じ得、溶液の不安定性を生じ得、または特定のタイプのハー ドレンズ(例えば、ケイ素高含有)との適合性を失うことさえあり得る。 他の抗菌剤は、コンタクトレンズとより適合性であることが見出されており、 そしてレンズ表面上のより少ない結合を示す。1つの場合において、クロルヘキ シジン(ビグアニドの1種)はソフトレンズ材料への結合がベンズアルコニウムク ロリドよりも7倍少ないが、タンパク質性オイル状涙-フィルム沈積物の存在は 、清浄なレンズの量を超えて吸収されるクロルヘキシジンの量を倍加し得る。米 国特許第4,354,952号は、特定の両性でかつ非イオン性界面活性剤と組み合わせ てクロルヘキシジンまたはその塩を含む非常に希薄な消毒および洗浄溶液を開示 する。これらの溶液は、親水性ソフトコンタクトレンズ上のクロルヘキシジンの 結合の量を減少することが見出された。本発明により達成される結合の減少にも 関わらず、クロルヘキシジンの使用は、特定の相殺関係(tradeoff)を生じた。ク ロルヘキシジンの抗菌活性は、特定の両性界面活性剤と使用される場合に減少さ れ得る。さらに、適切な比率で使用されない場合、非イオン性タイプ界面活性剤 もまた使用されなければ、界面活性剤および消毒剤は沈殿することが報告されて いる。 米国特許第4,361,548号は、ポリマー(すなわち、約10,000〜1,000,000の範囲 の分子量を有するポリジメチルジアリルアンモニウムクロリド(DMDAAC))の希釈 水性溶液を含むコンタクトレンズ消毒剤および保存剤を開示する。0.00001重量 %程度に低いDMDAACホモポリマーの量は、エンハンサー(例えば、チメロサール( thimerosal)、ソルビン酸またはフェニル水銀塩(phenylmercuric salt))が、そ れらと共に使用される場合に用いられ得る。DMDAACを用いてレンズ結合および 付随する眼組織の刺激が減少されたが、数人のユーザーで上記所望の臨床レベル であることが見出された。 英国特許1,432,345号は、ポリマービグアニドおよび混合ホスフェート緩衝液 を含むコンタクトレンズ消毒組成物を開示する。この特許により包含される生成 物は、消費者に受け入れられないことが分かった。角膜染色は、臨床受容可能性 (cliincal acceptability)の指標であり、そしてこの特許により開示される組成 物は17%以上の染色価(staining value)を有し、臨床的に望まれる染色価はさら にそれより高い。 ソフトレンズ結合を減少しそして排除するための他の努力は、抗結合剤または 無毒化剤(例えば、ポリビニルピロリドン(PVP)およびポリビニルアルコール(PVA ))の使用へと向かった。しかし、大半のものに関して、これらのポリマー単独で はレンズ結合および眼組織への刺激を減少する効果は見出されなかった。 Ogunbiyiらへの米国特許第4,758,595号は、ポリグアニドビグアニド(PAPB)を 含むコンタクトレンズ溶液が、ホウ酸塩緩衝液と組み合わされる場合に増強され た効力を有することを開示した。このような溶液は、ハードおよびソフト型のレ ンズ両方に適合性で、かつ一般に公知の消毒技術(例えば、周囲温度条件下での 「冷」浸漬、および高温での消毒方法)の実質的に任意のものとの使用に適応可 能である。これらの消毒および保存溶液は、ソフトタイプコンタクトレンズと共 に使用される場合、非常に低毒性に関連する低濃度で殺菌活性および殺真菌活性 のそれらの広いスペクトルについて特に顕著である。Ogunbiyiらは、高分子量範 囲のビグアニドポリマーが通常、対応する低分子量材料よりも低い毒性レベルを 示すことを記載した。 PAPBおよびホウ酸塩、または他の非ホスフェート緩衝液を含む組成物は、種々 の製品で商業化されているが、約1.0ppm以下のレベルである。安全および快適性 のための豊かな余裕を提供するために、消毒効力の所望レベルを維持しながら、 殺菌可能な最低レベルを提供することが一般に望ましい。 PAPBを含む市販コンタクトレンズ溶液は、最少で4時間の浸漬時間を必要とす る生成物の使用のためのレジメンを要する。コンタクトレンズ装着者による日ベ ース(daily basis)においてなされることが通例であるように、明らかに、この ような浸漬要件はコンタクトレンズの一晩の消毒および浸漬に一貫している。し かし、コンタクトレンズ装着者は、より短時間の間コンタクトレンズを外す機会 (例えば、水泳、読書または眼鏡が特定の仕事に好ましくあり得る他の活動中)を 有し得る。いくらかの人々は、1日のある部分の間(例えば、特定の仕事活動)眼 鏡をかけ得、1日のある部分の間(例えば、特定の社会的機会の間)コンタクトレ ンズを装着し得る。1日のうちの予定のない時間でのレンズの除去はまた、レン ズからの周囲の残骸を除去するための必要性から生じ、または偶発的なレンズ除 去(例えば、まばたきによる機会)から生じ得る。このような場合において、コン タクトレンズが1日のうちに複数回眼に装着される場合、4時間の浸漬は現実的 ではなく不便であり得る。より迅速な消毒を提供する生成物がない場合において 、適切に消毒されていないレンズの再挿入が生じ得る。従って、最少浸漬時間を 実質的に4時間未満のに減少する消毒溶液が望ましい。 レンズを消毒するための比較的より短い浸漬時間を要する溶液または方法は、 消毒するための比較的より長い浸漬時間を要する溶液または方法よりも効果的あ るいは強力であることが一般に求められるだろう。 Tsaoらへの米国特許第5,411,597号および5,411,598号は、比較的短時間でレン ズを消毒するように設計されたコンタクトレンズ溶液を開示する。このような溶 液は、高濃度のアルキレングリコールおよびアルカノールを含む。このような溶 液の短所は、ヒトの眼と接触するには毒性が強すぎることであり、従って眼にコ ンタクトレンズを装着する前にコンタクトレンズから洗い流されなければならな い。 しかし、溶液の殺菌効果を強くすればするほど、毒性効果を示し得、または快 適性を得るには不利に影響し得る可能性が高い。実際に、他の場面(例えば、う がい薬、化粧品等)で使用される多くの効果的な殺菌剤は、そのような生成物に おいて使用するために十分に安全であるが、眼への使用を含む眼科的な使用では 毒性が強すぎる。上記に示すように、これはとりわけソフトレンズを用いる場合 である。なぜなら、それらは化学物質を結合する傾向を有するからである。 レンズをより短い時間で消毒することができ、それによって最短浸漬時間(mi nimum soaking time)が短縮されるが、消毒溶液を除去するのにすすぎを必要と しないようなコンタクトレンズ溶液を得ることが望ましい。レンズを消毒するた めの最も一般的な製品のいくつかは、レンズを洗浄し、消毒し、そして濡らし、 続いてすすぐことなく直接「挿入(眼上への配置)」して使用され得る、多目的 溶液である。明らかに、コンタクトレンズのケアのために単一の溶液を用いるこ とができることは、有利なことである。しかし、このような溶液は、特に眼に穏 やかでなければならない。なぜなら、上記のように、挿入されたときに溶液のい くらかはレンズ上にあり、そして眼と接触するからである。 従って、(1)最短浸漬期間が実質的に短縮され得るような高レベルの抗菌活 性、および(2)消毒剤がレンズ表面上に結合する傾向にかかわらず、溶液が、 すすぐことなくコンタクトレンズを処理するのに用いられ得るような、眼組織へ の低いオーダーの毒性、の両方を同時に提供し得る、コンタクトレンズを消毒す るための改良された溶液または方法が必要とされている。開発が取り組まれてい る間、ソフトコンタクトレンズ用の多目的溶液を用いてレンズを消毒する方法を 得ることは特に望ましい。この方法は、多目的溶液で短時間浸漬および/または 再び濡らした(rewetting)後に、コンタクトレンズを眼上に直接配置すること を可能にする。発明の簡単な説明 本発明は、コンタクトレンズ用の眼科学的に安全な消毒溶液を用いてコンタク トレンズを消毒する方法に関する。この溶液は、約2.0ppm〜約8.0ppmのビス(ビ グアニド)ヒドロクロリド塩、あるいは対応する濃度の同様のビス(ビグアニド )を、遊離の塩基または異なる水溶性塩の形態で含む。このビス(ビグアニド) は、以下の一般式を有する: ここで、R1およびR4は、独立して、4個〜12個の炭素原子を有する分枝また は非分枝のアルキル、4個〜12個の炭素原子を有するアルコキシアルキル基(ra dical)またはアルキルスルフィド基、あるいは5個〜12個の炭素原子を有する シクロアルキル基またはシクロアルキル−アルキル基からなる群から選択され; R2およびR3は、独立して、水素、1個〜12個の炭素原子を有するアルキル、1 個〜12個の炭素原子を有するアルコキシアルキル、あるいは5〜12個の炭素原子 を有するシクロアルキルまたはシクロアルキル−アルキルからなる群から選択さ れ;R6およびR7は、独立して、水素、および1個〜6個の炭素原子を有するア ルキル基からなる群から選択され、そして上記式中のAは、4個〜16個の炭素原 子を有する二価の基であり、アルキレン基、アルキルオキシアルキル基、および アルキルスルフィド基からなる群から選択され、ここで、上記のアルキルオキシ アルキル(alkyoxyalkyl)基またはアルキルスルフィド基は、1つ以上の酸素原 子および/またはイオウ原子で中断された(interrupted with)ポリメチレン鎖 であるか、あるいはアルコキシ基(-OR8)またはアルキルチオ基(-SR9)で置換 されたポリメチレン鎖であるかのいずれかであり、ここで、R8およびR9は、独 立して、1個〜12個の炭素原子を有するアルキル、あるいは5個〜12個の炭素を 有するシクロアルキルまたはシクロアルキル−アルキルからなる群から選択され るか、あるいは、ここで、Aは、シクロヘキサンまたは1,4-ジアザ−シクロヘキ サンの二価の基で中断された、8個〜16個の炭素原子を有する二価のポリメチレ ン基である。 本発明で用いられる溶液は、有効量(好適には、約0.01重量%〜5重量%の量 )の緩衝剤、有効量(好適には、約0.01重量%〜5重量%の量)の界面活性剤、 および少なくとも約90重量%の水もまた含み得る。本発明の1つの実施態様では 、界面活性剤は、中性または非イオン性の界面活性剤である。 本発明は、殺菌(microbiocidally)有効量の上記式(I)のビス(ビグアニ ド)を、約2.0ppm〜約8.0ppm(好適には、2.0ppm〜6.0ppm)の範囲で、ジヒドロ クロリド塩または対応するモル量の別の塩またはその遊離の塩基の形態で、有効 量の少なくとも1つの緩衝剤、少なくとも1つの等張性剤(tonicity agent)、 および少なくとも1つの界面活性剤と組み合わせて含む水溶液に、75分を越えな い期間にわたって、レンズを浸漬させる工程、次いで処理されたレンズを眼上に 直接配置する工程を包含する。本方法の好適な実施態様では、最短浸漬期間は、 約10分〜約60分の範囲である。 発明の詳細な説明 上記のように、本発明は、上記式(I)の化合物を含む水溶液の形態である組 成物、およびコンタクトレンズ(特にソフトコンタクトレンズ)を消毒および/ または保存するための溶液を使用する方法に関する。本発明の消毒溶液は、広範 なスペクトルの微生物(Staphylococcus aureus、Pseudomonas aeruginosa、Ser ratia marcescens、Candida albicans、およびFusarium solaniが挙げられるが 、これらに限定されない)に対して、低濃度で有効である。消毒溶液は、1つ以 上の活性成分(例えば、抗菌剤および/または保存剤)を、推奨される最短浸漬 時間内でコンタクトレンズの表面上の有害な微生物を殺すのに十分な濃度で含む コンタクトレンズケア製品であると一般に定義されている。推奨される最短浸漬 時間は、消毒溶液を用いるためのパッケージ説明書に含まれている。使用上の説 明書を含む容器、ボトル、およびパッケージングと組み合わせた本発明の溶液は 、新規かつ改善されたコンタクトレンズのケア用のキット、パッケージ、または システムであると考えられ得る。 用語「ソフトレンズ」は、使用中のレンズの水含量が少なくとも20重量%であ るような親水性繰り返し単位の割合を有するレンズを意味する。本明細書中で使 用される用語「ソフトコンタクトレンズ」は、一般に、小さい力の下で容易に撓 むコンタクトレンズを意味する。代表的には、ソフトコンタクトレンズは、メタ クリル酸ヒドロキシエチルおよび/または他の親水性モノマーから誘導され、代 表的には架橋剤で架橋されている、特定の割合の繰り返し単位を有するポリマー から処方される。対照的に、従来の「ハードコンタクトレンズ」(これは、眼の 角膜の一部のみを覆う)は、通常、ジメタクリル酸エチレングリコールなどで架 橋されたポリ(メタクリル酸メチル)からなり、そして、従来の硬質気体透過性 レンズ(rigid gas permeable lenses)(RGP)は、代表的には、ケイ素(これは 、より酸素透過性の材料をもたらす)を含むモノマーからなる。 コンタクトレンズに関して、「眼科学的に安全である」との用語は、溶液で処 理されたコンタクトレンズが、すすぐことなく眼上に直接配置するのに安全であ ること、すなわち、溶液が、コンタクトレンズを介して日常的に眼と接触するの に、安全かつ十分に快適であることを意味する。眼科学的に安全な溶液は、眼と 適合する等張性(tonicity)およびpHを有し、かつ、国際ISO規格および米国食 品医薬品庁の規定に従った非細胞傷害性の材料およびその量を含む。 用語「消毒溶液」とは、コンタクトレンズ上に存在する一連の微生物の存在を 低減するかまたは実質的に除去するのに有効な1つ以上の殺菌性化合物を含む溶 液を意味する。これは、溶液または溶液中に浸漬した後のコンタクトレンズを、 このような微生物の特定の種菌でチャレンジすることにより試験され得る。本明 細書中で用いられる用語「消毒溶液」は、この溶液が、保存溶液としても有用で あり得る可能性、あるいはこの消毒溶液が、コンタクトレンズの日常的な洗浄、 すすぎ、および貯蔵のためにさらに有用であり得る可能性を排除するものではな い。 コンタクトレンズの洗浄、化学的消毒、貯蔵、およびすすぎに有用な溶液は、 本明細書中で「多目的溶液」と呼ばれる。このような溶液は、「多目的溶液シス テム」または「多目的溶液パッケージ」の一部であり得る。多目的溶液、システ ム、またはパッケージを用いるための手順は、「多機能性消毒レジメン」と呼ば れる。多目的溶液は、何人かの装着者(例えば、化学的消毒剤または他の化学的 薬剤に特に敏感な装着者)が、レンズを挿入する前に、レンズを他の溶液(例え ば、滅菌生理食塩水)ですすぐまたは濡らすことを選び得る可能性を排除するも のではない。用語「多目的溶液」は、また、代表的には週ベースで用いられ、日 ベースで用いられない定期的な洗浄剤またはタンパク質を除去するための補助的 な洗浄剤(例えば、酵素洗浄剤)の可能性を排除するものではない。用語「洗浄 」は、溶液が、特に、指での操作(例えば、レンズを、溶液を用いて手動でこす り洗いする)と組み合わせて用いられる場合、あるいはレンズと接触している溶 液を撹拌する付属的デバイス(例えば、機械的洗浄補助器)と組み合わせて用い られる場合に、溶液が、コンタクトレンズの表面上に緩く保持されたレンズ沈積 物および他の不純物を解放および除去するに十分な濃度の1つ以上の活性成分を 含むことを意味する。 本発明によれば、本発明の溶液で使用されるビス(ビグアニド)殺菌剤は、以下 の式を有する化合物、およびそれらの水溶性塩を含む: ここで、R1およびR4は、4〜12個、好ましくは6〜10個の炭素原子を有する分 岐または非分岐アルキル、4〜12個、好ましくは6〜10個の炭素原子を有するア ルコキシアルキル(すなわち、エーテル)またはアルキルスルフィド(チオエー テルもしくはジアルキルスルフィド)基、あるいは5〜12個、好ましくは7〜10 個の炭素原子を有するシクロアルキルまたはシクロアルキル-アルキル基からな る群から独立して選択され(すなわち、同じかまたは異なる);R2およびR3は 、水素、1〜12個、好ましくは1〜6個の炭素原子を有するアルキル、1〜12個 、好ましくは1〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルキル、または5〜12個 、好ましくは6〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルキ ル-アルキルからなる群から独立して選択され;R6およびR7は、水素および1 〜6個の炭素原子を有するアルキル基からなる群から独立して選択され、上記式 のAは4〜16個の炭素原子、好ましくは6〜10個の炭素原子を有する二価の基で あり、アルキレン(脂肪族炭化水素の二価の基)、アルキルオキシアルキル、お よびアルキルスルフィド基からなる群から選択され、ここで、上記アルキルオキ シアルキルまたはアルキルスルフィド基は、1個以上の酸素および/または硫黄 原子を挿入されたポリメチレン鎖、またはアルコキシ(-OR8)もしくはアルキルチ オ(-SR9)基で置換されたポリメチレン鎖のいずれかであり、ここでR8およびR9 は、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、または5〜12個の炭素原子を有する シクロアルキルもしくはシクロアルキル-アルキルからなる群から独立して選択 されるか、またはここでAは、シクロヘキサンまたはジアザシクロヘキサン環( 1,4-ジアザシクロヘキサンまたは窒素原子を介してポリメチレン環に結合したピ ペラジン)の二価の基を挿入された8〜16個の炭素原子、好ましくは6〜12 個の炭素原子を有する二価のポリメチレン基である。シクロアルキルまたはシク ロアルキル-アルキルのいずれかにおける用語「シクロアルキル」とは、非置換 または置換シクロアルキルを意味する。ここで、置換基とは、1〜6個の炭素原 子を有する、1個以上のアルキル、アルコキシ(-OR)、またはアルキルスルフィ ド(-SR)基である。 本方法で使用される消毒溶液において、式(I)のビグアニドは、全水溶液に基 づいて2.5〜8.0ppm、好ましくは2.5〜6.0ppmの総量(ヒドロクロリド塩の重量に 関してアレキシジンのようにしばしば2個のヒドロクロリドを含む)、または対 応するモル量(別の塩あるいはその遊離塩基の形態である場合)で適切に使用さ れる。より好ましくは、ビス(ビグアニド)は、ヒドロクロリド塩の3.0〜5.0ppm 、最も好ましくは3.5〜4.5ppmに相当するモル量で使用される。本発明において 使用されるビス(ビグアニド)は、遊離塩基、またはヒドロクロリド以外の塩の形 態である場合、上記のppm範囲はビス(ビグアニド)のヒドロクロリド塩に関して モルベースで同じであるような対応するppm範囲を得るために調節されねばなら ない。溶液中のビス(ビグアニド)の濃度は、一般的にその殺菌有効性に直接関連 する。ビス(ビグアニド)の異なる塩形態またはその遊離塩基の等モル量または等 濃度の対応する重量は、通常、その形態が何であれ、目的の物質の適切な量の重 量の決定に使用するのに、容易に計算され得る。用語「ppm」は、「100万当たり の部」をいい、1.0ppmは、0.0001重量%に対応する。これは、組成物の総量、す なわち、この場合では消毒水溶液の総量に基づく。 本出願において、本発明の方法で使用される溶液中のビス(ビグアニド)または 他の成分の量とは、この溶液が作製される時点で溶液中に処方および導入される 量をいう。時間を過ぎると(例えば、18ヶ月の貯蔵期間を過ぎると)、溶液中の ビス(ビグアニド)のアッセイ量は減少し得る。しかし、種々の理由のため、アッ セイ量は溶液の維持有効性の良好な指標ではあり得ず、任意のこのような時間を 過ぎての減少は製品をはじめに処方する際に考慮される。 好ましくは、ビス(ビグアニド)化合物は、以下の式:またはそれらの水溶性塩形態を有する。ここで、R1およびR4は、分岐もしくは 非分岐アルキル、アルコキシアルキル(すなわち、エーテル)もしくはアルキル スルフィド(チオエーテル)基からなる群から独立して選択され、nは5〜7で ある。 上記式(I)または(II)のR1およびR4の各々は、例えば、n-ブチル、イ ソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ネオペンチル、オクチル、2- エチルヘキシル、ドデシル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、 シクロヘプチル、シクロペンチルメチル、またはシクロヘキシルメチル基であり 得る。好ましくは、2-エチルヘキシル(アレキシジン)、1,5-ジメチルヘキシル、 1-メチルヘキシル、1,3-ジメチルペンチル、1,4-ジメチルペンチル、シクロヘキ シルメチル、2-ノルボルニル、プロピルオキシオクチル、およびプロピルオキシ ブチルである。 上記式(I)のR2およびR3の各々は、例えば、メチル、エチル、n-プロピル 、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル 、ネオペンチル、オクチル、2-エチルヘキシル、ドデシル、シクロブチル、シク ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンチルメチル、または シクロヘキシルメチル基であり得る。1個以上のR2およびR3がアルコキシアル キル基である場合、それは例えば、2-メトキシエチルであり得る。 式(I)のR6およびR7の各々は、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イ ソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ま たはネオペンチル基であり得る。 式(I)の好ましいA基は、ヘキサメチレンおよび窒素原子が1〜4個の炭素 原子を有するアルキレン基に結合する1,4-ジアザ-シクロヘキサンから誘導され た二価の基を挿入された二価のヘキサメチレンを含む。後者は、例えば、出発物 質N,N'-(2-アミノエチル)-1,4-ピペラジンなどから得られる。 本発明の酸付加塩は、無機あるいは有機酸から誘導され得る。最も一般的なの は、塩を酸から誘導することが好ましく、この酸は、ヒトの使用に適切であるア ニオン(例えば、薬学的に受容可能なアニオン)を提供する。このような酸の例 は、塩化水素酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、酢酸、D-グルコン酸、2-ピロリジ ノ-5-カルボン酸、メタンスルホン酸、炭酸、乳酸およびグルタミン酸である。 式(I)のビス(ビグアニド)は好ましくは、相対的に疎水性の末端基を有する 。好ましくは、化合物のLog Pは、5〜10、好ましくは6〜8である。ここで、P は、以下の式: を用いる、遊離塩基の分配係数であり、ここでαはイオン化度である。ビス(ビ グアニド)の分配係数を得るために、化合物は、室温(26℃)で緩やかに振盪した 後に、オクタノールで飽和された0.05Mリン酸緩衝液(pH11)とリン酸緩衝液で飽 和されたオクタノールとの間に分配される。これらの2相の体積比およびサンプ ルの量は、分配後の緩衝層からのサンプルの吸光度が0.2と0.9との間の値を有す るように(1-cmセルおよびブランクとして緩衝溶液を用いて)、選択される。固 定pHにし、PKaを知るかあるいは計算することによって、P値は上記式を用いて決 定され得る。「Quantitative Structure-Activity Relationships for Biguanid es,Carbamidates,and Bisbiguanides as Inhibitors of Streptococcus mutan s NO.6715」、ならびにWarner,V.およびLynch,D.,J.Med.Chem,1979,22巻 、359,365の4番;ならびにAlbertおよびSerjeant,E.,「Determination of Ioni zation and Stability Constants」、ならびにButlerおよびTanner Ltd.,Londo n,England,1962を参照のこと(両方の引例は本明細書中で参考として援用され る)。 好ましい本発明のビス(ビグアニド)化合物の例は、2-(デシルチオメチル)-ペ ンタン-1,5-ビス(5-イソプロピルビグアニド)、2-(デシルチオ-メチル)-ペンタ ン-1,5-ビス(5,5-ジエチルビグアニド)、およびヘキサン-1,6-ビス(2-エチルヘ キシルビグアニド)であり、後者はまたアレキシジンまたは1,1'-ヘキサメチレン ビス(5-(2-エチルヘキシル)-ビグアニド)ジヒドロクロリドとして知られている 。 他の好ましいビス(ビグアニド)は、1,1'-ヘキサメチレンビス(5-ヘプチル-ビグ アニド)ジヒドロクロリド、1,1'-ヘキサメチレンビス(5-オクチル-ビグアニド) ジヒドロクロリド、および1,1'-ヘキサメチレンビス(5-ヘキシル-ビグアニド)ジ ヒドロクロリドを含む。 R6およびR7がそれぞれ水素である、式(I)のビグアニド化合物は、以下の 式のビス-シアノグアニジン: とアミンR1R2NH、または2つの異なるアミンR1R2NHおよびR3R4NHを、それらの酸 付加塩の形態で反応させることによって作製され得る。ここで、A,R1、R2、 R3、およびR4は、100℃〜170℃の温度で上記の意味を有する。好ましいアミン 塩は、ヒドロクロリドである。ほとんどのジアミンは、種々の供給源から市販さ れている。 反応物は、反応が完了するまで一緒に加熱される。反応は、より高い温度で最 も速く進行するが、熱安定性が問題である場合、反応はより長い時間より低い温 度で行われるべきである。反応物は、最も簡便には、溶媒の不存在下でともに溶 融するが、所望であれば、不活性溶媒(例えば、DMSO、2-メトキシエタノール、 2-エトキシエタノール、ニトロベンゼン、スルホラン、イソプロパノール、n-ブ タノール、エチレングリコールジメチルエーテルもしくは水)、またはこのよう な溶媒の混合物が使用され得る。 式(VI)のビス-シアノグアニジンは、例えば、水素およびラネーニッケル で、またはジメチルスルフィド中のボランで、対応する式(VIII)のジアミ ンに還元されるような、公知の出発物質(例えば、ヘキサメチレンジニトリル) から製造され得る。酸付加塩、簡便にはジヒドロクロリドの形態のジアミンはナ トリウムジシアンアミドまたは他の適切な塩と反応し、以下に示すような式(V I)の所望の出発物質を形成する。ここで、Mは、ナトリウム、カリウム、亜鉛、または他の適切な塩である。ナト リウム塩は、市販されている。 本発明の化合物はまた、酸付加塩の形態の式(VIII)のジアミンを以下の 式: のシアノグアニジンと、あるいは式(IX)のシアノグアニジンおよび以下の式 : のシアノグアニジンと反応させることによって作製され得る。ここで、A、R1 、R2、R3、R4、R6、およびR7は、100℃〜170℃の温度で上記の意味を有す る。 ジアミンの適切な塩は、例えば、ジヒドロクロリドである。反応物は、反応が 完了するまで一緒に加熱される。反応は、より高い温度で最も速く進行するが、 熱安定性が問題である場合、反応はより長い時間より低い温度で行われるべきで ある。溶融物がこれらの温度で形成され得る場合、反応物は簡便には、溶媒の不 存在下で一緒に溶融する。そうでなければ、またあるいは、反応物は、適切な不 活性溶媒(例えば、上記のもの)と一緒に加熱され得る。本発明の酸付加塩は、 従来の手段によって得られる。 R6およびR7が水素であり、上記プロセスにおいて出発物質として使用され得 る、式(IX)および(X)のシアノグアニジンは、ナトリウムジシアンアミド を、適切な不活性溶媒中にて、酸付加塩の形態(簡便にはジヒドロクロリド)で 、適切なアミンR1R2NHまたはR3R4NHと反応させることによって得られ得る。 R6およびR7が水素以外であり、上記プロセスにおいて出発物質として使用さ れ得る、式(IX)および(X)のシアノグアニジンは、ジアルキル(シアノイ ミド)ジチオ-カーボネート、例えば、ジメチル(シアノイミド)ジチオ-カーボネ ートを、適切なアミンR1R2NHおよびR6NH2またはR3R4NHおよびR7NH2と反応させる ことによって得られ得る。 例えば、アレキシジンは、以下の順序の反応で生産される。 化合物(XI)は、ヘキサメチレンジアミンジヒドロクロリド(MW 189)で ある。化合物(XII)は、ナトリウムジシアンアミドである。化合物XIII は、HMBDA、ヘキサメチレンビス(シアノグアニド)である。化合物(XI V)は、2−エチル−ヘキシルアミンヒドロクロリド(MW 165.7)である。化 合物(XV)は、アレキシジンジヒドロクロリド、別名[1,6-ビス-(2-エチルヘ キシルビグアニド]ヘキサンジヒドロクロリド、別名ヘキサン-1,6-ビス-(2-エチ ルヘキシルビグアニド)ジヒドロクロリドである。この化合物は、MW(分子量 Ig/モル)581.7および実験式C265610・2HClを有する。化合物(XV)は 、Sigma Chemical Co.(St Louis,Missouri)を含む様々な供給源から市販さ れている。 様々な化合物が適切な出発物質から作製され得る。例えば、上記の式(I)の 「A」がアルコキシまたはチオアルキル置換アルキレンである場合、式(VII )による化合物は、ヘキセンジニトリルから、R5YHとの反応により作製され 得る。ここでYは、強塩基としての、酸素または硫黄原子である。ここで、R2 およびR3がHである場合の式(I)の様々な化合物は、1,6-ビスビグアニドヘ キサンのN誘導体として容易に得られ得る。 本発明の合成された化合物のための方法はまた、欧州特許出願公開第0125092 号(1984年11月14日発行);Rose、F.L.およびSwain,G.、「Bisdiguanide Havi ng Antibacterial Activity」、J.Chem.Soc.、4422〜4425頁(1956);Warner、 Victor D.およびLynch,Donald、「Quantitative Structure-Activity Relation ships of Biguanide、Carbamimidates,and Bisdiguanides as Inhibitors of Streptococcus Mutans No.6715」J.Med.Chem.、第22巻、第6号、359〜366頁(1 979)に開示される。 第2の消毒剤(disinfectant)/殺菌剤(germicide)は、溶液防腐剤として 使用され得る。しかし、それはまた、式(I)の殺菌活性のスペクトルを増強、 賞賛(compliment)または拡大する機能を果たし得る。これは、殺菌的に有効な 量の殺菌剤(これは、約0.00001〜約0.5重量%、そしてより好ましく は、約0.0001〜約0.1重量%の範囲の濃度で、溶液と相溶性であり、そ して溶液中で沈殿しない。)を含む。適切な相補的な殺菌剤としては、チメロサ ール(thimerosol)、ソルビン酸、アルキルトリエタノールアミン、フェニル水 銀塩(例えば、硝酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、塩化物)およびこれらの混合物が挙 げられるがこれらに限定されない。適切な塩は、少なくとも0.5重量%の範囲 で、室温で水溶性である。これらの塩としては、グルコン酸塩(gluconate)、 イセチオン酸塩、(2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩)、蟻酸塩、酢酸塩、グルタ ミン酸塩、コハク酸塩(succinanate)、ジグリコール酸一塩(monodiglycollat e)、メタンスルホン酸塩、乳酸塩、イソ酪酸塩およびグルコヘプトン酸塩(glu coheptonate)が挙げられる。 本発明で使用するための、増強するかまたは相補的な消毒剤のさらなる実施態 様はまた、特定の4級アンモニウム化合物(これは、一般的に広いスペクトルの 殺細菌活性および湿潤化特性を有する)を含む。第四級アンモニウム化合物の代 表的な例は、n−アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライドの平衡混合 物(balanced mixture)から構成される組成物である。他の例としては、眼科用 途に使用されるポリマー性第四級アンモニウム塩、例えばOnyx corporationから 本発明の別の実施態様において、上記で定義されるビス(ビグアニド)は、より 少ない量の他のビス(ビグアニド)、例えば、クロロヘキシジンと組み合わせて使 用され得る。このような化合物は、大英帝国特許明細書第705,838号にかなり詳 細に開示されている。 最終的に、本発明のビス(ビグアニド)(式IまたはII)は、以下の式を有す るポリマー性ビグアニド、およびその水溶性塩と組み合わせて使用され得る: ここで、Zはポリマー全体にわたって同じであってもよく異なってもよい有機の 2価の架橋基であり、nは少なくとも3であり、好ましくはそしてX1およびX2 は、独立して、 上記の式において、nは、好ましくは5〜20である。水溶性ポリマー性ビグア ニドの1つの好ましいグループは、少なくとも1,000の平均分子量を有し、そし てより好ましくは、1,000〜50,000の平均分子量を有する。遊離塩基の適切な水 溶性塩としては、ヒドロクロリド、ホウ酸塩、酢酸塩、グルコン酸塩、スルホン 酸塩、酒石酸塩、およびクエン酸塩が挙げられるがこれらに限定されない。 上記の開示されたビグアニドおよび調製方法は、文献に記載されている。例え ば、米国特許第3,428,576号は、ジアミンおよびその塩ならびにジシアンイミド のジアミン塩からのポリマー性ビグアニドの調製を記載する。 本発明のビスビグアニドと組み合わせたポリマー性ビグアニドは、0.000 01重量%(0.1ppm)ほどの低い濃度でも有効である。このようなポリマー性 ビグアニドの使用により、溶液の殺細菌活性が増強され得るかまたは活性のスペ クトルが拡大され得ることも分かっている。結果として、式(I)の消毒剤の合 計濃度は、式(V)のポリマー性ビグアニドと組み合わせて使用された場合、賞 賛の(complimentary)殺細菌活性により、さらに低減され得る。これは、レン ズ結合、濃縮および眼組織炎症の最低の可能な能力を達成するのに最も望ましい 。従って、ポリマー性ビグアニドの有効濃度は、本発明において約0.000010重量 %ほど(0.10ppm)の低さであり得、そして約0.00030重量%(3.0ppm)までであり 得る。塩形態であるかまたは遊離塩基であるかは関係ない。 最も好ましくは、ポリマー性ヘキサメチレンビグアニド(ヒドロクロリド塩と してZeneca、Wilmington、DEから、商標CosmocilTMCQで市販)である。それら のポリマーおよび水溶性塩が最も好ましく、ポリアミノプロピルビグアニドと呼 ばれる(PAPBまたはPHMBとも呼ばれることもある)。本明細書中で使用する用語 ポリヘキサメチレン(mtheylene)ビグアニドは、以下の式を有する1つ以上の ビグアニドを含むことを意味する: ここでX1およびX2は、上記で定義される通りであり、そしてnは1〜500であ る。 ビグアニドが調製される様式に依存して、上記式に含まれる優位的な化合物は 、式の中の、より少ない量の他の化合物とともに、異なるX1およびX2基を有し てもよく、または同じ基を有してもよい。このような化合物は、公知であり、米 国特許第4,758,595号および英国特許第1,432,345号に開示されている。これらの 特許は、本明細書中で参考として援用される。好ましくは、水溶性塩は、nが2 〜12、最も好ましくは3〜8の値を有する化合物である。 本発明で使用される溶液は、少なくとも1種の界面活性剤を含有し得る。適切 な界面活性剤は、両性、カチオン性、アニオン性、または非イオン性のいずれか であり得、これらは、組成物または溶液の15重量%まで、好ましくは5.0重 量%までの量で存在(個々に、または組み合わせて)し得る。好ましい界面活性 剤は、両性または非イオン性界面活性剤であり、これらは、使用されると、洗浄 およびコンディショニング特性を与える。界面活性剤は、レンズケア溶液に可溶 であり、そして眼の組織に対して非刺激性であるべきである。多くの非イオン性 界面活性剤は、1種以上の鎖またはポリマー性成分(オキシアルキレン(-O-R-) 繰り返し単位(ここでRは2〜6個の炭素原子を有する)を有する)を含む。好 ましい非イオン性界面活性剤は、2種以上の異なる種類のオキシアルキレン繰り 返し単位のブロックポリマーを含み、異なる繰り返し単位の比は、界面活性剤の HLBを決定した。満足のいく非イオン性界面活性剤としては、脂肪酸のポリエチ レングリコールエステル、例えば、ココナッツ、ポリソルベート、高級アルカン (C12-C18)のポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレンエーテルが挙げら れる。好ましいクラスの例としては、ポリソルベート20(商標名Tween20で入 手 量を有するエチレンジアミンのポリ(オキシプロピレン)ポリ(オキシエチレン )付加物からなる1つの非イオン性界面活性剤(ここで、当該付加物の少なくと も40重量%は、ポリ(オキシエチレン)である)が、約0.01〜約15重量%の 量で使用される場合、ソフトおよびハードコンタクトレンズの両方を洗浄および コンディショニングするのに使用するのに特に有利であることが見出された。こ のグループの界面活性剤のCTFA Cosmetic Ingredient Dictionaryの採用名は、 ポロキサミン(poloxamine)である。このような界面活性剤は、BASF Wyandotte C orp.,Wyandotte,Michiganから、登録商標「Tetronic」で入手可能である。類 似のシリーズの界面活性剤(また本発明における使用に適している)は、ポロク サマー(poloxamer)シリーズであり、これは、商標「Pluronic」(BASFから市販 されている)で入手可能なポリ(オキシエチレン)ポリ(オキシプロピレン)ブ ロックポリマーである。 本発明に適切な種々の他のイオン性ならびに両性およびアニオン性界面活性剤 は、前述の記載を考慮して、McCutcheon's Detergents and Emulsifiers,North American Edition,McCutcheon Division,MC Publishing Co.,Glen Rock,NJ 07452およびthe CTFA International Cosmetic Ingredient Handbook,The Cos metic,Toiletry,and Fragrance Association,Washington,D.C.刊行から容易 に確認され得る。種々の非界面活性剤、例えば、特定のホスホネート(例えば、 本発明における使用に適した両性界面活性剤としては、商品名「Miranol」で 市販されているタイプの物質が挙げられる。両性界面活性剤の別の有用なクラス 示される以下の化学構造により例示され得る。 前述の界面活性剤は、緩衝エンハンサーと共に使用される場合、一般に、0.01 〜5.0%(w/w)、好ましくは1.0〜5.0%の量で存在する。 一般に、コンタクトレンズを処理するために本発明で使用される溶液はまた、 好ましくは0.9%塩化ナトリウム溶液または2.5%グリセロール溶液に等価な正常 な涙液の浸透圧に近似するように、等張化剤で調節される。溶液は、単独または 組み合わせて使用される生理食塩水で実質的に等張にされ得る。そうでなく、も し、単に滅菌水とブレンドされて低張または高張にされる場合、レンズがそれら の所望の光学パラメーターを失なう。同様に、過剰の生理食塩水は、刺すような (stinging)刺激および眼の刺激を引き起こす高張溶液を形成し得る。 本発明に使用される溶液のpHは、5.0〜8.0、より好ましくは約6.0〜8.0、最も 好ましくは約6.5〜7.8の範囲内に維持すべきであり、適切な緩衝剤(例えば、ホ ウ酸、ホウ酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸、重炭酸ナトリウム、TR ISおよび種々の混合ホスフェート緩衝剤(Na2HPO4、NaH2PO4、およびKH2PO4の組 み合わせを含む)およびそれらの混合物)が添加され得る。ボレート緩衝剤が、 特にビグアニドの効率を増強するために好ましい。適切には、緩衝剤は、約0.05 〜2.5重量%、好ましくは0.1〜1.5重量%の範囲の量で使用される。本発明の消 毒/保存溶液は、好ましくは、ボレートまたは混合ホスフェート緩衝剤を含み、 ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウムまたはこれ らの混合物の1種以上を含む。 緩衝剤に加えて、特定の場合、そうでなければレンズおよび/またはタンパク 質堆積物と反応し、レンズ上に集まる金属イオンを結合するために、本発明の溶 液に金属イオン封鎖剤を含有させるのが望ましくあり得る。エチレン−ジアミン 四酢酸(EDTA)およびその塩(ジナトリウム)が好ましい例である。それらは、通 常、約0.01〜約0.2重量%の範囲の量で添加される。他の適切な金属イオン封鎖 剤としては、グルコン酸、クエン酸、酒石酸およびそれらの塩(例えば、ナトリ ウム塩)が挙げられる。 式(I)のビス(ビグアニド)の水溶液は、さらなる添加剤ありまたはなしで、 ソフトコンタクトレンズに特に有用である。にもかかわらず、本発明の溶液は、 特定のコンタクトレンズケア製品(例えば、湿潤溶液、含浸溶液、洗浄およびコ ンディショニング溶液、ならびに多目的タイプのレンズケア溶液)に処方され得 る。種々の添加剤は、溶液を、より大きな快適さに関して使用者により受容可能 にし得る。しかし、添加剤は、非毒性でかつコンタクトレンズと適合性でなけれ ばならない。 本発明の溶液に水溶性粘度ビルダーを含有させるのもまた、望ましくあり得る 。それらの粘滑効果のため、粘度ビルダーは、眼に対する衝撃を吸収するレンズ 表面上のフィルムにより、レンズ装着者の快適さを増強する傾向を有する。水溶 性粘度ビルダーとしては、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピルセルロー ス、カルボキシメチルセルロースなどのようなセルロースポリマーが挙げられる 。こ のような粘度ビルダーは、約0.01〜約4.0重量%以下の範囲の量で使用され得る 。本発明の溶液はまた、任意の粘滑剤を含有し得る。 本発明の水溶液は、任意のよく認識された方法により、コンタクトレンズを消 毒するために効率よく使用され得る。レンズは、室温付近で処理され得る。次い で、レンズは、溶液から取り出され、そして同じまたは異なる溶液(例えば、保 存等張生理食塩水溶液)でリンスされ得、次いで、眼に再装着される。 本発明の方法の第1の実施態様において、レンズは、本発明の多目的溶液でこ すられ、次いで、直接配置前に、5分〜75分の範囲内の合計時間の間含浸され、 この時間は、同じ範囲の所定の時間である最小必要(または推奨)含浸期間に対 応する。用語「直接配置」は、本明細書中では、溶液が、眼への「挿入」または 配置前に、異なるコンタクトレンズ溶液で希釈されないか、またはレンズをリン スしないことを意味する。 好ましいレジメンにおいて、含浸時間は、約7.5〜約60分、より好ましくは約1 0分〜約45分、最も好ましくは約10分〜約30分であり得、この時間は、約60分、 好ましくは約45分、より好ましくは約30分を越えない最小推奨(または必要)含 浸期間に対応する。特に、10分の最小含浸期間を有する溶液(少なくとも10分の 含浸期間を必要とする)は、特にコンタクトレンズ装着者による使用に好ましい 。 以下の実施例は、本発明の組成物および方法を例示する。 実施例1 本実施例は、本発明のビス(ビグアニド)の出発物質として使用される1,6-ビ ス(シアノグアニジノ)ヘキサンの調製を例示する。35.80g(0.402モル)の量のナ トリウムジシアンアミド(NaC2N3)を400mLの1-ブタノールに懸濁する。次いで 、23.60g(0.204モル)の1,6-ヘキサンジアミンならびに33.0mLの濃塩酸水溶液 (0.400モル)を加えた。アミンヒドロクロリドと考えられる乳白色沈殿が添加 直後に見られた。その後、この混合物を3.5時間還流した。次いで、この懸濁液 を室温にまで冷却し、ろ過した。この白色固体を減圧下で乾燥する前に蒸留水で 十分に洗浄した。収量は46.38g;93.1%、C10H18N8の計算値は、C;48.0%、H;7.20% 、N;44.8%であり、実測値はC;47.7%、H;7.40%、N;45.12%であった。300MHz の1HNMR(d6-DMSO)では、6.60ppm(6p、br m)、2.93ppm(4p、m)、1.34ppm(4p 、br s)、1.15ppm(4p、br s)であった。IR(臭素カリウム錠、cm-1)では、3 142(m);2943;2912;2862(w);2179(s);1658;1609(s)であった。 実施例2 本実施例は、本発明で用いられるアレキシジンの調製を例示する。1.003g(0 .004498モル)の量の化合物1,6−ビス(シアノグアニジノ)ヘキサンをフラスコに 入れた。これに、1.474mL(1.163g;0.008996モル)の2-エチルヘキシルアミン を加えた。次いで、0.74mL(0.008996モル)の濃HClを加えた。H2Oを蒸発させるた めにこの混合物をフラスコ中で加熱した。H2Oを除去した後、融解温度は195℃ま で上昇した。温度を150-160℃まで減少させ、1時間放置した。この物質を室温 まで冷却した。この固体は熱水に溶解し得、結晶化し得た。 実施例3 本実施例は、本発明のビス(ビグアニド)と組み合わせて用いられるポリ(ヘ キサメチレンビグアニド)(PAPBあるいはPHMBと略される)の調製を例示する。25. 08g(0.100モル)の1,6-ビス(シアノグアニジノ)ヘキサンおよび18.99g(0.100モ ル)の1,6-ヘキサンジアミンジヒドロクトリドを500mLの蒸留水に懸濁した。次 いで、この混合物のpHを希塩酸で6.8に下げた後、減圧蒸留により水分を除去し た。次いで、白色固体を、攪拌器と加熱マントルとを備えた三ツ首フラスコに移 した。次いで、固体の密な(intimate)混合物を窒素下に置き、この混合物の温度 を150-55℃まで上昇させた。溶解した反応混合物は、ハチミツ様のコンシステン シーを有した。この混合物を室温に冷却する前に1〜1.5時間150-55℃で攪拌し た。得られたポリ(ヘキサメチレンビグアニド)はガラス性固体として得られた。 収量は本質的に定量である。融解温度範囲:105-125℃。300MHzの1HNMR(D2O) では、3.13ppm(21.1p、br t)、2.93ppm(2p,t)、1.49ppm(21.1p、br s)、1. 28ppm(21.1p、br s)であった。IR(臭素カリウム錠、cm-1)では、3325;3201 (s);2931;2858(m);2175(m-w);1631;1589;1550(s)であった。 実施例4 本実施例は、本発明で用いられる水溶性のコンタクトレンズ消毒溶液の調製を 例示する。 シプロピレン)ポリ(オキシエチレン)ブロック共重合体付加物、BASF WyandotteC orp.(Wyandotte、MI)の商標。 この溶液を、EDTA二ナトリウム(disodium EDTA)をこの溶液に溶解しながら80 %の水溶液になるまで80℃に徐々に加熱して調製する。ホウ酸およびホウ酸ナト リウムをこのEDTA二ナトリウム溶液に加えて、溶解する。次いで、塩化ナトリウ ムをこの溶液に加えて加熱し、溶解する。その後、界面活性剤を加える。この溶 液を、45分間120℃のオートクレーブにより滅菌する。この溶液を室温まで冷却 後、ビス(ビグアニド)を滅菌フィルターに通しながら加え、次いで、蒸留水でバ ランス(balance)をとる。この溶液を、滅菌プラスチック容器に梱包する。 実施例5 本実施例は、本発明の溶液の殺菌効果を示す。コンタクトレンズを化学的に消 毒するための各成分の抗菌効果を評価した。微生物チャレンジ菌種を、Pseudomo nas aeruginosa(ATCC 9027)、Staphylococcus aureus(ATCC 6538)、Serratia ma rcescens(ATCC 13880)、Candida albicans(ATCC 10231)およびFusarium solan i(ATCC 36031)を用いて調製した。試験生物を適切な寒天培地で培養し、滅菌D PBST(0.05% w/v polysorbate80添加のDulbeccoのリン酸緩衝液)あるいは適切 な希釈液を用いて集菌し、適切な容器に移した。芽胞の懸濁液から菌糸片を除去 するために滅菌ガラスウールでろ過した。Serratia marcescensでは、懸濁液を 澄明化するために適切なろ過(例えば、1.2μのフィルターを通す)を行った。 集菌後、この懸濁液を20-25℃で最大30分間5000×gを超えずに遠心分離した。こ の懸濁液を流し込み、DPBSTあるいは別の適切な希釈液に再懸濁した。また、こ の懸濁液を再遠心し、DPBSTあるいは別の適切な希釈液に再懸濁した。チャレン ジ細菌および真菌細胞懸濁液はすべてDPBSTあるいは別の適切な希釈液で菌数を1 ×107−108cfu/mLに調整した。適切な菌体の濃度は、懸濁液の混濁度を事前に定 められた測定波長(例えば、490nm)で分光光度計などを用いて測定することに より推定し得る。試験管の1本にはチャレンジ生物当たり10mL以上の試験溶液を 含むように調製した。試験溶液の各試験管には最終菌体数がl.0×105-106cfu/mL になるよう十分な試験生物の懸濁液を接種した。ただし、接種容量は、サンプル 容量の1%を越えてはならない。接種懸濁液はサンプルを少なくとも15秒間攪拌す ることにより分散させた。接種菌産物を、10-25℃に保存した。一定の滅菌時間 の経過後、生存菌体数を測定するために接種菌産物の1.0mLの量のアリコートを 採取した。細菌の採取時間は、最小滅菌時間の25、50、75、100%であった。酵母 およびカビを、最小滅菌時間の少なくとも400%のさらなる測定時間で試験した。 この懸濁液を少なくとも5秒間激しく攪拌することにより十分に混合した。指定 時間毎に採取した1.0mLのアリコートを検査された(validated)中性培地中で適切 な10倍希釈系列にした。懸濁液を激しく混合し、細菌試剤の中性培地に適切な期 間培養した。微生物の生菌数は、細菌ではtrypticase soy(TSA)寒天を、カビ と酵母ではSabouraud dextrose寒天(SDA)をそれぞれ3通りのプレートのtrypl icase soy(TSA)を調製することにより適切な希釈数で測定した。細菌の復帰プレ ートは30-35℃で2-4日間培養した。酵母を20-30℃で2-4日間、カビの復帰プレー トを20-25℃で3-7日間培養した。コロニー形成単位の平均数は計 測プレート上で数えた。100あるいは10-1倍の希釈プレートでのみコロニーが観 察された場合を除き、計測プレートは細菌および酵母では30-300cfu/プレートを いい、カビでは8-80cfu/プレートという。次いで、指定の測定時点で細菌の減少 を数えた。試験生物の増殖に用いられた培地の適合性を決定するために、および 初期の接種菌濃度の評価を提供するために、前述の生物を懸濁するのに用いた希 釈液の同容量を用いて、例えば、DPBSTのような適切な希釈液に接種菌の同一ア リコートを分散することにより菌種コントロールを作製した。検査された中性の ブロスに接種し適切な期間で培養した後、菌種コントロールは1.0×105-1.0×106 cfu/mLの範囲でなければならない。 これらの溶液は、「消毒製品のスタンドアロン方法」(以下、「スタンドアロン試 験」と略す)を参考にした実施規定に基づいて評価した。この方法は、米国食品医 薬品局(FDA)、眼科装置部門で作成されたコンタクトレンズケア製品の市販前通 知(510(k))ガイダンス文書(1996年4月1日付け)によるコンタクトレンズケ ア製品の消毒効果試験法に従う。この実施規定は最新のコンタクトレンズの消毒 ISO規定に適合し得る(1995年改訂)。スタンドアロン試験は、微生物の代表的な 範囲の標準菌種を有する消毒製品をチャレンジし、その製品が使用され得る期間 と同等の規定の時間間隔で生菌数の損失の割合を設定する。一次実施基準と二次 実施基準とがある。所定の消毒期間での一次基準(可能な最小推奨消毒期間に対 応する)は、1mL当たりの修復細菌数は、所定の消毒時間内で平均値が3.0log以 上に減少しなければならない。1mL当たりの修復したカビおよび酵母数は、最小 推奨消毒時間の4倍の時間で増加を伴わず最小推奨消毒時間で平均値が1.0log以 上に減少しなければならない。この一次実施基準に適合しない場合には、二次の 実施基準に従う。この基準は1996年4月1日付けのコンタクトレンズケアの市販 前通知(510(k))ガイドライン文書に関するFDA案あるいは同一のISO/CENのレジ メン(regimen)試験手順に記載のいわゆる「レジメン試験手順」で、その溶液が 適合するかを試験する。二次実施基準では、推奨の所定消毒期間内で5.0log以上 の3種すべての細菌の平均値が合算した対数減少でなければならない。任意の単 一の細菌タイプに関する最小許容平均log減少は1.0logである。酵母およびカビ の静止状態を推奨消毒期間中観察しなければならない。二次実施基準(スタ ンドアロン手順による最小抗菌性活性ともいう)に適合する場合には、そのレジ メン試験は、微生物の代表的な範囲での標準菌種による推奨消毒レジメンをチャ レンジする(特にこすり洗いを含む)。その場合、菌種は、コンタクトレンズに事 前に適応することによりレジメンの種々の段階で行われる。 前述の試験手順は実施例4で調製された消毒溶液の抗菌性効果を評価するのに 用いたが、これには1時間の試験期間中に1ppmから5ppmの広い範囲の種々の濃 度でビス(ビグアニド)アレキシジンを含有する。結果を、以下の表2に示す。 上記の結果は、2.0ppmのビス(ビグアニド)アレキシジン溶液が細菌に対して 1時間のスタンドアロン試験をパスすることを示す。従って、3種の細菌のすべ ての3logの減少が所定の消毒時間で必要とされる。上記の結果に従って、1.0ppm ではアレキシジンは細菌の1時間スタンドアロン試験をパスしない(Serratia ma rcescensに関して失敗)。1時間スタンドアロン試験をパスするには、次の実施例 を示すように真菌についても試験しなければならない。 実施例6 本実施例は、前述の実施例5に記載した試験手順を用いる本発明による実施例 4の溶液の抗菌効果を示すが、4.0ppmの濃度のアレキシジン、時間間隔は15分、 30分、45分および60分で処方した。これらの時間間隔は、それぞれ1時間の最小 推奨消毒時間の25%、50%、75%および100%を示す。この溶液は25℃で19ヶ月齢 (age)であった。結果を以下の表3に示す。 実施例5に記載されたのと同じ基準に基づいて、4.0ppmで処方されたアレキシ ジン溶液は、30分時点、45分時点および60分時点でスタンドアロン試験(こすり 洗いまたはすすぎなし)にをパスし得る。Staphylococcus aureusに関しては、1 5分時点では失敗した。 実施例7 本実施例は、上記の実施例5に記載した試験手順を用いた本発明による溶液の抗 菌効果を示す。これらの試験は、18ヶ月間エージングを行った異なるロットを用 いた点を除き実施例6と同様の方法であった。アレキシジンの濃度は4.0ppm に処方し、時間間隔は15分、30分、45分及び60分とした。以下の表4に結果を示 す。 上記の試験では、アレキシジンは30分、45分及び60分の単独試験に合格したが、 Serratia marcesens及びCandida albicansに関しては15分の単独試験でのみ合格 した。30分、45分及び1時間の単独試験がより強い消毒を示したことが明白であ り、容易に許容基準に合格する。 実施例8 本実施例は、上記の実施例5に記載した試験手順を用いた本発明による溶液の抗 菌効果を示す。最終時点に関しては、異なるバッチを用いたことを除けば実施例 6とこれらの試験は同様であった。アレキシジンの濃度を4.0ppmに処方し、時間 間隔は15分、30分、45分及び60分とした。これらは、1時間の最小推奨消毒時間 の25%、50%及び100%を示す。この溶液は25℃で19ヶ月間エージングした。結 果を、以下の表5に示す。 上記の試験では、アレキシジン溶液は、30分、45分及び60分の単独試験(こすり 洗いなし)に合格したが、15分ではSerratia marcesensのlog減少は3log 未満であり酵母Candida albicansは少なくとも1log単位の減少が見られなか ったため15分では試験に合格しなかった。上記の表3、4及び5の結果は上記の 実施例4に記載の溶液の異なるロットの試験による多少の変動を示したが、4.0p pmのアレキシジン溶液はこすり洗いなしの単独手順に合格するためには少なくと も約30分が必要であった。 比較実施例9 本実施例は、本発明による溶液の抗菌効果を比較する。この溶液にはアレキシジ 溶液の賦形剤中にある。両溶液は、ビグアニドの効果を増すためにホウ酸塩でバ ッファリングされ、実施例4の溶液と同様にEDTAとポロキサミン(Poloxamine) 界面活性剤を含んでいる(ReNuはRochester、NYのBausch & Lombの登録商標であ る)。消毒溶液の抗菌効果を評価するために用いられた試験手順は、上記の実施 例5と同様であった。結果を、以下の表6に示す。 実施例5に示したように、許容基準は、1mL当たりの回復細菌数が最小消毒時 間で99.9%(3log)以上のファクターで減少されねばならない(このことは 、本製品で、ラベル、包装、及び/または包装挿入使用説明書で勧告される。) そして1mL当たりの回復のカビと酵母の数は最小推奨消毒時間内で90%(1lo g)以上のファクターで減少し、最小推奨消毒時間の4倍で増加が認められない 。上記の結果は、カビのFusarium solaniは十分に減少しなかったので1.0ppmのP HMBは1時間の単独試験に不合格であることを示す。対照的に、本発明による4.0 ppmのアレキシジン溶液は、1時間の単独試験に合格し、1時間後に3.1lo gでカビの数の減少を示した。現在のところ、PHMBはソフトレンズの消毒用市販 溶液において約1.0ppmの量で使用されている。PHMBのレベルを3.0ppmまで増加す ることにより、PHMBがソフトコンタクトレンズでの使用に望ましいものよりも安 全性が低下し得ることを示唆する臨床所見が得られていることが見出されている 。それに対して、次の実施例で示すように、ウサギを用いた試験により、4.0ppm のアレキシジン溶液はソフトレンズを消毒するのにヒトでの使用に極めて安全で あることが見出された。 実施例10 本実施例は、上記の実施例4に記載されたような溶液中のアレキシジンの眼毒性 を、種々の濃度のビス(ビグアニド)で示す。一連の処方を、アレキシジンの量 がそれぞれ4ppm(試験1)、6ppm(試験2)、8ppm(試験3)、10ppm(試験4)、12 ppm(試験5)、15ppm(試験6)、18ppm(試験7)、22ppm(試験8)、27ppm(試験9) 、33ppm(試験10)、40ppm(試験11)及び50ppm(試験12)であるように調製した 。これらのアレキシジンの試験溶液を、最大限のアレキシ afilcon A)レンズ(ソフトレンズ)を浸漬して使用した。 眼刺激スクリーニング試験を、眼刺激の閾値を測定するためにウサギを用いて実 施した。レンズ処理した眼と対照の反対側の眼を比較した。処理レンズをウサギ の右眼に装着し;対照のレンズを左眼に装着した。レンズ装着日の間、眼からは ずしたレンズはいずれも0.9%塩化ナトリウムUSP溶液(SC)ですすいだ後、再装 着した。レンズの装着前、装着後50-70分、7-8時間、23-24時間及び30-32 時間に眼を直射光源により検査した。ドレイズ(Draize,J.H.,G.Woodwardおよ びH.O.Calvery.1944、皮膚と粘膜に局所投与された物質の刺激性と毒性試験法 、J.Pharmacol.Exp.Ther.82:377-390)の評点システム基準により肉眼的観察結 果を記録した。総最大評点は、角膜、虹彩および結膜で得られた全評点の合計で ある。起こり得る総最大評点は、1つの眼あたり110、角膜では80、虹彩では10 、結膜では20である。 各動物の肉眼的な眼の検査結果を、以下の表7に示す(得られた総計を示す)。 R=右眼(試験) L=左眼(対照) ウサギに装着した場合、10ppmのアレキシジンに浸漬したレンズは、レンズ装着 7〜8時間後に観察される結膜反応を伴う眼毒性の増加の初期症状を示した。こ の散発的な結膜反応は溶液中のアレキシジン15ppmの用量で明らかに規定され、 用量を増加することにより継続し、より重篤になった。虹彩への関与は22ppmで 観察され、角膜混濁は27ppmで観察された。結膜の発赤、結膜浮腫及び分泌物が2 2ppmと27ppmまでのレンズの番号に、単独ベースのドレイズ所見であった(試験番 号8および9)。上記の所見に加えて虹彩炎がレンズ番号8および9に観察され た。以上の結果は、10ppm以上のアレキシジンの処方はソフトコンタクトレンズ の消毒には推奨されないことを示す。4ppmのアレキシジンの好適な処方は、任意 の可能なウサギの異常眼状態の初期発病に関して2.5倍の安全限界を示した。 実施例11 本実施例は、上記の実施例5に記載された試験手順を用いる本発明による溶液の 抗菌効力を示すが、この溶液でのレンズのこすり洗いを含む措置のための閾値要 求に適合するために、二次の性能基準に合格するアレキシジンの最小濃度を特別 に決定する。アレキシジンの濃度は1ppmから5ppmの範囲であり、試験時間は5分 及び10分であった(1時間の時間は上記の実施例6に示されている)。これらの結 果を、以下の表8に示した。上記のように、3種の全細菌種での総計5log減少を伴う各々の細菌種での1 logの減少が措置試験に入れることに合格するのに必要である。結果は、各々 の細菌種では2.0ppmのアレキシジン溶液は措置に10分間入れることで合格するが 、1.0ppmアレキシジン溶液は措置に10分間入れることでは合格しない(二次性能 基準では、2種の真菌種に均衡状態(stasis)のみ必要とされる)。 実施例12 本実施例は、上記の実施例5に記載された試験手順を用いた本発明による溶液の 抗菌効果を示すが、特にこの溶液でのレンズのこすり洗いを含む措置のための閾 値要求に適合するために、二次性能基準に合格するアレキシジンの最小濃度を特 に決定する。この試験のセットでのアレキシジンの濃度は4.0ppmで処方され、試 験時間は2.5分、5分、7.5分及び10分であり、それぞれ10分間の最小浸漬時間の2 5%、50%、75%及び100%試験を示している。この溶液は、18ヶ月間、経過した ものであった。結果を、以下の表9に示す。 結果は、試験(ロット)間で差があるものの10分間の最小浸漬時間のすべての場 合で二次の性能基準に適合し、2.5分の最小浸漬時間のすべての場合で不適合で あり、これらの2つの時間の間にある変化があることを示す。しかし、これらの 試験はこの溶液はこすり洗いすることおよび10分間の浸漬時間を含む処方での品 質試験を満足させることを明らかに示している。 実施例13 本実施例は、アレキシジン及びポリヘキサメチレンビグアニドの組み合わせを含 む本発明の方法で用いられる消毒水溶液の調製を示す(PAPBまたはPHMBとも略記 する)。以下の成分は溶液の総容量当たりの重量パーセントで示して用いる。 ポリ(オキシエチレン)ブロック共重合体エチレンジアミン付加物、BASF Wyand otte社(Wyandotte、MI)の商標 溶液を、EDTA二ナトリウムをその中に溶解しながら80%の水を80℃までに徐々に 加熱し調製する。ホウ酸およびホウ酸ナトリウムをこのEDTA二ナトリウム溶液の 加熱溶液に加えて、溶解する。次いで、塩化ナトリウムをこの溶液に加え、溶解 し、次いで、界面活性剤を加える。この溶液を、120℃45分間のオートクレーブ により滅菌する。この溶液を室温まで冷却後、ビス(ビグアニド)およびPAPBを 滅菌フィルターに通すことにより加え、次いで、蒸留水で平衡化(balance)す る。この溶液を、滅菌プラスチック容器にパッケージする。 実施例14 本実施例は、コンタクトレンズの消毒水溶液中のアレキシジンとPAPBとの組み合 わせの改善された抗菌効果を示した。上記の実施例5に記載された試験手順に 従い、5分、15分、30分及び4時間間隔で一次性能基準に合格するか否かを決定 した。この試験のセットでのアレキシジンの濃度は0.0〜4.0ppmの範囲の量に0.0 あるいは0.8ppmのPAPBと組み合わせて処方され、後者のPAPBの量は、最新のソフ トコンタクトレンズ用の市販多目的溶液で最近使用される。結果を、以下の表10 に示す。結果は、ポリヘキサメチレンビグアニドにアレキシジンを添加することにより極 めて顕著に抗菌効果を改善し、約4.0ppmで実際の使用目的に交換可能な改善効果 を有し、その結果、改善された抗菌効果が抗菌剤の高い濃度で毒性の増加の可能 性の理由になることはほとんどないようであることを示す。C.albicansに関して 、15分と30分の時間で相乗効果が見られる。すなわち、2.6ppmのアレキシジンと 0.8ppmのPAPBの組み合わせでは2.6ppmのアレキシジン単独及び0.8ppmのPAPB単独 の合計より高い効果を示した。 本発明はその特定の実施例と共に記載したが、これは例示にすぎない。従って、 多くの代替、修飾及び変更は以上の記載に照らし合わせて当業者に明らかである 。従って、このようなすべての代替、修飾および変更は添付の請求の範囲の精神 および範囲内であることが意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),AL,AU,BB,BR,B Y,CA,CU,EE,ES,FI,GB,HU,IL ,JP,KE,KG,KP,KR,MD,MK,MN, MW,NO,NZ,PL,PT,RU,SE,SI,S K,TJ,TR,TT,UA,UZ,VN (72)発明者 リバー,オー.ウィリアム,ジュニア アメリカ合衆国 ニューヨーク 14534, ピッツフォード,フェニモア ドライブ 14

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ソフトコンタクトレンズを洗浄および/または消毒する方法であって、以下 の工程: (a)該コンタクトレンズを以下の成分(i)から(iii)を含む眼に安全 な溶液でこすり洗いする工程: (i)殺菌に有効量の、約2.0〜約8.0ppmの量のビス(ビグアニド)のヒドロ クロリド塩、または対応するモル量の、別の水溶性塩または遊離塩基の形態のビ ス(ビグアニド)であって、ビス(ビグアニド)は以下の一般式を有する: ここで、R1およびR4は、4〜12個の炭素原子を有する分岐もしくは非分岐アル キル、4〜12個の炭素原子を有するアルコキシアルキルエーテルもしくはアルキ ルスルフィドチオエーテル基、または5〜12個の炭素原子を有するシクロアルキ ルもしくはシクロアルキル-アルキル基からなる群から独立して選択され;R2お よびR3は、水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、1〜12個の炭素原子 を有するアルコキシアルキル、または5〜12個の炭素原子を有するシクロアルキ ルもしくはシクロアルキル-アルキルからなる群から独立して選択され;R6およ びR7は、水素および1〜6個の炭素原子を有するアルキル基からなる群から独 立して選択され、上記式のAは4〜16個の炭素原子を有する二価の基であり、ア ルキレン、アルキルオキシアルキル、およびアルキルスルフィド基からなる群か ら選択され、ここで、該アルキルオキシアルキルまたはアルキルスルフィド基は 、1個以上の酸素および/もしくは硫黄原子を挿入されたポリメチレン鎖か、ま たはアルコキシ(-OR8)もしくはアルキルチオ(-SR9)基で置換されたポリメチレン 鎖のいずれかであり、ここでR8およびR9は、1〜12個の炭素原子を有するアル キル、または5〜12個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロ アルキル-アルキルからなる群から独立して選択され、またはここでAは、シク ロヘキサンもしくはジアザシクロヘキサンの二価の基を挿入された8〜16個の炭 素原子を有する二価のポリメチレン基である; (ii)有効量の緩衝剤; (iii)有効量の界面活性剤;および (b)工程(a)でこすり洗いしたコンタクトレンズを約5分から約75分の範 囲の総時間で該溶液中に浸漬する工程であって、75分間の最小浸漬時間を超える 浸漬が必要とされない、工程;および (c)処理されたレンズを装着者の眼に直接置く工程であって、異なる溶液で のすすぎが必要とされない、工程、 を包含する方法。 2.前記浸漬時間が、約75分から約60分の総時間内であり、前記最小浸漬時間が 約60分以下である、請求項1に記載の方法。 3.前記浸漬時間が、約10分から約45分の範囲内であり、前記最小浸漬時間が約 45分以下である、請求項1に記載の方法。 4.前記浸漬時間が、約10分から約30分の範囲であり、前記レンズ装着者による 前記レンズケアのための前記最小浸漬時間が約30分以下である、請求項1に記載 の方法。 5.前記界面活性剤が、0.01〜5.0パーセントの量の、中性あるいは非イオン性 界面活性剤である、請求項1に記載の方法。 6.前記界面活性剤が、複数のポリ(オキシアルキレン)鎖を有する中性あるいは 非イオン性の界面活性剤であり、該ポリ(オキシアルキレン)の各々は(-OR)繰り 返し単位を含み、ここでRは独立して2〜6個の炭素原子を有するアルキレンで ある、請求項1に記載の方法。 7.前記界面活性剤が、ポリ(エチレンオキシド)とポリ(プロピレンオキシド)セ グメントとのブロックコポリマーを含む、中性あるいは非イオン性の界面活性剤 である、請求項6に記載の方法。 8.前記ビス(ビグアニド)の量が2.5〜6.0ppmである、請求項1に記載の方法。 9.前記ビス(ビグアニド)の量が3.0〜5.0ppmである、請求項1に記載の方法。 10.前記ビス(ビグアニド)が、以下の式:またはその水溶性塩を有し、ここでR1およびR4は、分岐または非分岐アルキル 、アルコキシアルキルエーテルまたはアルキルスルフィドチオエーテル基からな る群から独立して選択され、nは5〜7である、請求項1に記載の方法。 11.コンタクトレンズを洗浄および/または消毒する方法であって、以下の工 程: (a)該コンタクトレンズを以下の成分(i)から(iv)を含む眼に安全な 溶液でこすり洗いする工程: (i)殺菌に有効量の、約2.0〜約8.0ppmの量のビス(ビグアニド)のヒドロ クロリド塩、または対応するモル量の、別の水溶性塩または遊離塩基の形態のビ ス(ビグアニド)であって、ビス(ビグアニド)は以下の一般式を有する: ここで、R1およびR4は、4〜12個の炭素原子を有する分岐もしくは非分岐アル キル、4〜12個の炭素原子を有するアルコキシアルキルもしくはアルキルスルフ ィド基、または5〜12個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアル キル-アルキル基からなる群から独立して選択され;R2およびR3は、水素、1 〜12個の炭素原子を有するアルキル、1〜12個の炭素原子を有するアルコキシア ルキル、または5〜12個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアル キル-アルキルからなる群から独立して選択され;R6およびR7は、水素および 1〜6個の炭素原子を有するアルキル基からなる群から独立して選択され、上記 式のAは4〜16個の炭素原子を有する二価の基であり、アルキレン、アルキルオ キシアルキル、およびアルキルスルフィド基からなる群から選択され、ここで、 該アルキルオキシアルキルまたはアルキルスルフィド基は、1個以上の酸素およ び/もしくは硫黄原子を挿入されたポリメチレン鎖か、またはアルコキシ(-OR8) もしくはアルキルチオ(-SR9)基で置換されたポリメチレン鎖のいずれかであり、 ここでR8およびR9は、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、または5〜12個 の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルキル-アルキルからなる 群から独立して選択され、またはここでAは、シクロヘキサンまたはジアザシク ロヘキサンの二価の基を挿入された8〜16個の炭素原子を有する二価のポリメチ レン基である; (ii)約0.1〜3.0ppmの総量の1種以上のポリマービグアニドであって、 以下の式: を有するポリマービグアニドであり、ここで、Zは該ポリマーを通して同じかま たは異なり得る有機二価架橋基であり、nは少なくとも3であり、そしてX1お よびX2は-NH2および からなる群から独立して選択される; (iii)有効量の緩衝剤; (iv)有効量の界面活性剤の存在;および (b)工程(a)でこすり洗いされたコンタクトレンズを約5分から約75分の 範囲の総時間で該溶液に浸漬する工程であって、75分間の最小浸漬時間を超える 浸漬が必要とされない、工程;および (c)処理されたレンズを装着者の眼に直接置く工程であって、異なる溶液で すすぎが必要とされない、工程、 を包含する方法。 12.前記浸漬時間が、約7.5分から約60分の総時間内であり、前記最小浸漬時 間が約60分以下である、請求項11に記載の方法。 13.前記浸漬時間が、約10分から約30分の範囲であり、前記レンズ装着者によ る前記レンズケアのための前記最小必要浸漬時間が約30分以下である、請求項1 1に記載の方法。 14.前記溶液が、6.0と8.0との間のpHを有し、さらに持続剤(tonicity agent) および緩衝剤を含む、請求項11に記載の方法。 15.前記溶液が、中性または非イオン性界面活性剤である、界面活性剤を含む 、請求項11に記載の方法。 16.前記界面活性剤が、複数のポリ(オキシアルキレン)鎖を有する中性または 非イオン性の界面活性剤であり、該ポリ(オキシアルキレン)の各々は(-OR)繰り 返し単位を含み、ここでRは独立して2〜6個の炭素原子を有するアルキレンで ある、請求項11に記載の方法。 17.前記ビス(ビグアニド)の量が、約2.5〜約6.0ppmである、請求項1に記載 の消毒溶液。 18.前記ビス(ビグアニド)の量が、約3.0〜約5.0ppmである、請求項1に記載 の消毒溶液。 19.前記ビス(ビグアニド)が、以下の式: またはその水溶性塩を有し、ここで、R1およびR4は、分岐もしくは非分岐アル キル、アルコキシアルキルエーテルまたはアルキルスルフィドチオエーテル基か らなる群から独立して選択され、nは5〜7である、請求項1または2に記載の 方法。 20.前記ポリマービグアニドが以下の式: を有するポリマーの混合物であり、ここでX1およびX2は上に規定される通りで ある、請求項11に記載の方法。
JP52259198A 1996-11-13 1997-10-23 コンタクトレンズの迅速な消毒を提供する方法 Ceased JP2001504245A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US3180896P 1996-11-13 1996-11-13
US60/031,808 1996-11-13
PCT/US1997/019559 WO1998020913A1 (en) 1996-11-13 1997-10-23 Method for providing rapid disinfection of contact lenses

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004308953A Division JP2005227746A (ja) 1996-11-13 2004-10-22 コンタクトレンズの迅速な消毒を提供する方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001504245A true JP2001504245A (ja) 2001-03-27

Family

ID=21861504

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52259198A Ceased JP2001504245A (ja) 1996-11-13 1997-10-23 コンタクトレンズの迅速な消毒を提供する方法
JP2004308953A Pending JP2005227746A (ja) 1996-11-13 2004-10-22 コンタクトレンズの迅速な消毒を提供する方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004308953A Pending JP2005227746A (ja) 1996-11-13 2004-10-22 コンタクトレンズの迅速な消毒を提供する方法

Country Status (9)

Country Link
EP (1) EP0938344B1 (ja)
JP (2) JP2001504245A (ja)
KR (1) KR100483495B1 (ja)
AU (1) AU725665B2 (ja)
BR (1) BR9713017A (ja)
CA (1) CA2268822C (ja)
DE (1) DE69710601T2 (ja)
HK (1) HK1024426A1 (ja)
WO (1) WO1998020913A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1285866A (zh) * 1997-11-12 2001-02-28 博士伦公司 用二(双胍)和聚合双胍对接触镜片进行消毒
KR20010031987A (ko) * 1997-11-12 2001-04-16 스티븐 에이. 헬렁 폴리콰터니움 및 중합체 비구아니드에 의한 콘택트 렌즈의소독
JP2002532463A (ja) 1998-12-18 2002-10-02 アルコン ラボラトリーズ,インコーポレイテッド アミドポリビグアニドとその抗微生物剤への使用
AU2195800A (en) 1998-12-18 2000-07-03 Alcon Laboratories, Inc. Bis-amido polybiguanides and the use thereof to disinfect contact lenses and preserve pharmaceutical compositions
TWI454289B (zh) * 2008-04-03 2014-10-01 Alcon Res Ltd 使用順式二醇的聚合物於抑制陽離子殺生物劑被吸收進入水凝膠生物材質中之用途
RU2468823C2 (ru) * 2011-01-18 2012-12-10 Александр Александрович Озеров Многофункциональный раствор для ухода за контактными линзами
CN102993057B (zh) * 2012-12-04 2014-09-17 甘肃省化工研究院 1,6-双氰基胍基己烷的合成方法
ES2939641T3 (es) * 2016-02-17 2023-04-25 Seed Co Ltd Solvente anti-Acanthamoeba para lentes de contacto
CN110078913B (zh) * 2019-05-29 2021-08-24 湖南雪天精细化工股份有限公司 一种聚六亚甲基双胍盐酸盐的制备方法
CN110218314B (zh) * 2019-05-30 2021-09-17 甘肃泰升化工科技有限公司 聚六亚甲基双胍盐酸盐的合成工艺

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BR6568736D0 (pt) * 1964-04-09 1973-08-14 Drug Inc Sterling Processo para preparar uma bisguanida
FR2517208A1 (fr) * 1981-12-02 1983-06-03 Pos Lab Composition pour le nettoyage et la sterilisation de protheses oculaires et auriculaires
GB8312663D0 (en) * 1983-05-09 1983-06-15 Ici Plc Bisbiguanide compounds
CA2009118C (en) * 1989-02-21 1996-02-27 Mary F. Mowrey-Mckee Method and composition for cleaning and disinfecting contact lenses
US5422073A (en) * 1990-12-27 1995-06-06 Allergan, Inc. Method and composition for disinfecting contact lenses
EP0575290B1 (de) * 1992-06-17 2006-08-23 Novartis AG Kontaktlinsenpflegemittel für harte und weiche Kontaktlinsen
WO1994019027A1 (en) * 1993-02-26 1994-09-01 Wesley-Jessen Corporation Method and composition for disinfecting contact lenses

Also Published As

Publication number Publication date
WO1998020913A1 (en) 1998-05-22
DE69710601T2 (de) 2002-08-01
BR9713017A (pt) 2000-01-25
DE69710601D1 (de) 2002-03-28
HK1024426A1 (en) 2000-10-13
EP0938344A1 (en) 1999-09-01
JP2005227746A (ja) 2005-08-25
CA2268822A1 (en) 1998-05-22
KR100483495B1 (ko) 2005-04-19
CA2268822C (en) 2005-02-01
AU725665B2 (en) 2000-10-19
KR20000053220A (ko) 2000-08-25
EP0938344B1 (en) 2002-02-20
AU5003497A (en) 1998-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5965088A (en) Method for providing rapid disinfection of contact lenses
AU737541B2 (en) Disinfecting contact lenses with polyquaterniums and polymeric biguanides
US6309658B1 (en) Treatment of contact lenses with aqueous solution comprising a carbonate salt for enhanced cleaning
EP1049763B1 (en) Cleaning and disinfecting contact lenses with a biguanide and a phosphate-borate buffer
CA2578031C (en) Compositions containing trialkanolamine alkoxylate buffer
JP2001504246A (ja) コンタクトレンズを消毒するためにビス(ビグアニド)が増強された抗菌効力を提供する組成物および方法
CA2578242A1 (en) Compositions containing n,n,n',n'-tetrakis(hydroxyalkyl)diamine- or n,n,n',n'-tetrakis(hydroxyalkoxy) diamine-based buffers
EP1603396B1 (en) Antimicrobial compositions containing ethanolamine buffer and biguanide disinfectant
CA2637657A1 (en) Improving disinfection efficacy of lens care regimen for rigid gas permeable contact lenses
JP2001504245A (ja) コンタクトレンズの迅速な消毒を提供する方法
JP2001522672A (ja) ビス(ビグアニド)および重合ビグアニドを用いてのコンタクトレンズの消毒
AU739900B2 (en) Disinfecting contact lenses with bis(biguanides) and polymeric biguanides
MXPA00004564A (en) Disinfecting contact lenses with bis(biguanides) and polymeric biguanides
JPS63500426A (ja) コンタクトレンズを殺菌および保存する改良方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071023

A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20080327

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080507