JP2001502838A - ロック用カバーを有する電子モジュール用コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 電気コネクタ（１０）は、電子モジュール（６０）を受容できるよう構成され、前記電気コネクタ（１０）は印刷回路基板上に実装可能とされ、同様に印刷回路基板に接続される電気コンタクト（２６）を支持する絶縁ベース（２０）を有する。電子モジュール（６０）を受容するためにカバー（３０）が提供され、カバー（３０）はベース（２０）に対して回動可能に取り付けられて保持され、ロック用ディスク（４０）とベース（２０）の側壁から延びるロック用突起（２１）との協働作用によってベース（２０）に固定可能とされる。

Description

【発明の詳細な説明】 ロック用カバーを有する電子モジュール用コネクタ 本発明は電気コネクタに関するものであり、特にモジュールを受容するための 電気コネクタに関する。 加入者識別モジュール（ＳＩＭ）の如き電子モジュールは、通信業界で広く知 られている。それらは、例えば電話加入者のような加入者を識別するための情報 を含む、約２５×１５ｍｍの小型の電子スマートカードである。モジュールは電 話の如き電子装置で読まれて、特定のユーザに対してデバイスへのアクセスを可 能にする。 これらの電子モジュールを読み出すための電子装置に対して電気コネクタが利 用される。そのようなコネクタの一例は、Reichardtらによる米国特許第５，３ ２０，５５２号に開示される。この特許は一連の電気コンタクト８を支持するハ ウジング３及びＳＩＭのための受容スロット７を有する接触装置２を開示する。 支持アーム４上には当接手段が更に提供され、それはハウジング３内にＳＩＭ１ を保持するよう作用する。支持アーム４は図１に最も良く示されるが、それはハ ウジング３内にＳＩＭ１が挿入されるとき変形される。支持アーム４は、ＳＩＭ １がハウジング３内に完全に挿入され係合面２１との係合によって支持アーム４ に抜け止めされると緩み位置に復帰する。 Reichardtらによる他の実施形態によれば、電気コンタクト８を支持するハウ ジング３３に回動可能に装着されるＳＩＭ１を受容するためのカバー３４が開示 される。回動可能に装着されるカバー３４は閉位置に向けて回動可能とさ れ、その後凹部４０によって支持されるロック位置に向けてＳＩＭ１に対して直 線的に移動される。 これらのコネクタはいくつかの問題を含む。例えば、第１の実施形態によれば 、支持アームはハウジング内にＳＩＭ１を確実に固定できない。ＳＩＭ１は支持 アーム４の不本意な変形によってハウジング３から不本意に除去され得る。更に 、これらの両実施形態では、ＳＩＭ上の接触パッドとハウジングの電気コンタク トとの間の移動によって、ＳＩＭのパッド上にワイピング作用を生ぜしめる。Ｓ ＩＭは多数回の接続及び接続解除のサイクルを意図するので、過剰なワイピング 作用は接触パッドを比較的初期から擦るよう作用してしまう。 これらの問題を解決するための一つの試みは、ITT Canonによる型番ＣＣＭ０ ３なるＣＣＭスマートカードコネクタに見られる。このコネクタはＳＩＭを受容 する回動可能なカバーを示す。カバーは、それと連動するスライドバーを有し、 スライドバーはその端から延びるタブを有し、タブはバーがカバー頂部に沿って 摺動することによってカバーをベースにロック固定する。ロック作用はカード装 着方向と同方向であるので、ロックバーの不本意な摺動及びカバーの解除につい ての上述のものと同様の好ましくない問題を生じ得る。 従って、本発明の目的は、ＳＩＭの如き電子モジュールを強固に且つ確実に保 持できる電気コネクタを提供することである。本発明の更なる目的は、電子モジ ュールの接触パッドを初期状態から擦ることがなく、嵌合及び解除の繰り返しサ イクルの際にも信頼性の高い電気的接続を提供することである。 本発明の目的は、ＳＩＭの如き電子モジュールを受容する電気コネクタにして 、印刷回路基板に実装可能とされ、同様にして印刷回路基板に接続される電気コ ンタクトを支持する絶縁ベースを有する電気コネクタを提供することによ り実現される。電子モジュールを受容するカバーが、ベースに対して回動可能に 保持され、ロック用ディスク機構とベースの側壁から延出するロック突起との協 働作用によってベース上に固定可能とされる。 本発明は、以下に添付図面を参照して例示される。 図１は、本発明による電気モジュール用コネクタを示す斜視図である。 図２は、本発明による電子モジュール用コネクタの主要部品を示す分解斜視図 である。 図３は、ＳＩＭが受容され、カバーが開位置に置かれた状態の電子モジュール 用コネクタを示す斜視図である。 図４は、電子モジュールが挿入され、カバーが閉位置に置かれたロック前の状 態にして示される電子モジュール用コネクタの斜視図である。 図５は、ロック用ディスクの下面をカバーと共に示す斜視図である。 本発明の概略は、まず本発明による電子モジュール用コネクタ１０を示す図１ を参照して説明される。コネクタ１０は、回動端２７に設けられる一対のカバー 受容溝２２を具えるベース２０を有する。コンタクト２６は、図示しない印刷回 路基板に表面実装されるためにベース２０から延出する。極性付与突起２４がベ ース２０のカード装着端２９に設けられる。ロック用突起２１がベース２０の側 部からカバー３０に向けて延出し、一方カバー３０は回動端２７でベース２０に 回動可能に取り付けられる。カバー３０は取付アーム３６を構成し、更に取付ア ーム３６はそれ自身から延出してベース２０のカバー受容溝２２に回動可能とさ れて係合する円柱突起３８を有する。電子モジュール６０を摺動させるようにし て装着端２９から受容するために、スロット３５（図２参照）がカバー３０に形 成される。ディスク保持突起３２がカバー３０の頂面３ ９に突設され、これにより、ディスク受容領域３３が画定され、更に制止突起３ ４がロック用ディスク４０の回動を制限するためにディスク受容領域３３に沿っ て設けられる。ロック用ディスク４０はカバー３０のディスク保持突起３２によ ってディスク受容領域３３に維持される。ロック用ディスク４０は、カバー３０ をベース２０から解除するか又はロックさせるために解除位置とロック位置との 間を回動可能とされる。 各主要部品は図２に更に詳細に示される。ベース２０は印刷回路基板に取り付 けられる形状とされ、公知の技術によってそれに表面実装される。極性付与タブ ２４が、ＳＩＭ６０の切欠部６２と協働するようにしてカード装着端２９に設け られる。ロック用突起２１がベース２０の側部から延出する。各ロック用突起２ １は側壁２１ａ、側壁２１ａから延びる頂壁２１ｂ、及び頂壁２１ｂと側壁２１ ａとの両方に連続してそれらの間の位置に溝２１ｄを構成するようにして設けら れる制止壁２１ｃを有する。カバー受容溝２２は回動端２７に提供され、その各 々は略円形の一部を成す部分２２ａ及び部分２２ａの開口端に沿って延びる一対 の片持ち梁状アーム２２ｂを有するよう構成される。 カバー３０には、カバー本体３９から開口端２７に向けて延びる取付アーム３ ６が設けられる。図２に破線で示される円柱突起３８は、互いに向けて各取付ア ーム３６から内側に延びる。ディスク保持突起３２は頂面３９ｂに沿ってカバー 本体３９の可撓性部分３９ｃから延び、それはディスク受容領域３３の周囲に円 弧形状のスロット３７を画定する。ディスク保持突起３２は、組み付けの際にロ ック用ディスク４０と協働して、ディスク保持突起３２及び可撓性部分３９ｃを 外側に向けて撓ませるカム面３２ａを有するよう構成されるが、これについては 以下に更に詳細に説明される。制止突起３４は頂面３９ｂに突 設され、可撓性部分３９ｃ上のディスク保持突起３２に近接して選択された位置 に配置される。一対の解除位置対応凹部３１ａ（図５参照）はディスク保持突起 ３２に近接してディスク受容領域３３の内側で頂面３９ｂ上に配置される。類似 したように、一対のロック位置対応凹部３１ｂが頂面３９ｂ上で、一対の解除位 置対応凹部３１ａの外周方向に離れたディスク受容領域３３の内側に設けられる 。カード受容スロット３５はカバー本体３９の下側３９ａに設けられ、ＳＩＭ６ ０を摺動させるようにして受容可能とする。 最後に、ロック用ディスク４０はカバー３０に取付可能とされ、その端から延 出するタブ４２を構成する。ロック用ディスク４０は薄厚のシート材料から形成 され、主要面に沿って略円形を成す。工具による回動を可能にするために、スロ ット４４がディスク４０の中央に形成される。ロック方向を示す矢印４６がディ スク４０の視認可能な主要面に沿って提供され、カバー３０をベース２０にロッ クするために必要とされる回動の方向が示される。同様にして、解除方向を示す 矢印４８がベース２０からカバー３０を解除するために必要な回動方向を示すよ うにして提供される。図５に示すように、ロック用ディスク４０の下側には、カ バー頂面３９ｂ上の解除位置対応凹部３１及びロック位置対応凹部３１ｂと協働 する一対の突起４３が設けられる。 再度図２を参照して主要部品の組立の詳細が示される。第１に、ロック用ディ スク４０がカバーのディスク保持突起３２に単純にスナップ係合される。ディス ク保持突起３２はカバー本体３９の可撓性部分３９ｃから延出してカム面３２ａ を構成するので、それらはロック用ディスク４０を受容するために外側に撓み、 ロック用ディスク４０がカム面３２ａを通過した後で復帰する。ディスクは当初 ディスク受容領域３３に受容され、スロット３７に回動可能に保持 され、これによりタブ４２はカバー３０の対向側に面して制止突起３４間に置か れる。その後、カバー３０は、円柱突起３８をカバー受容溝２２内に単純に押し 入れることによってベース２０に取り付けられる。ディスク４０はカバー３０に 回動可能に装着され、そのカバー３０はベースに対して回動可能にして装着され る。これによってコネクタ１０の組立が完了する。 電気コネクタ１０の作用について図３及び図４を参照して説明される。図３に 示すように、電子モジュール６０はカバー３０のスロット３５（図２参照）内に 挿入され、これにより切欠部６２がベース２０の極性付与突起２４に協働するよ う位置合わせされる。ロック用ディスク４０は解除方向を示す矢印４８による時 計方向と逆方向に回動され、これによりタブ４２はカバー３０の制止突起３４に 係合し、突起４３が解除位置対応凹部３１ａ（図５参照）に係合する。カバー３ ０はその後ベース２０に向けて図４に示す位置まで下方に向けて回動される。ベ ース２０上で閉位置に置かれるカバー３０は、その後、ロック方向を示す矢印４ ６による時計方向にロック用ディスク４０を単に回動させることによってロック 可能とされ、このときタブ４２はそれらがロック用突起２１（図１参照）の制止 壁２１ｃに当接するまで溝２１ｄ内に入り込み、凹部４３がロック位置対応凹部 ３１ｂ（図５参照）に係合する。スロット４４にドライバー又は類似の工具類等 が挿入され、ロック用ディスク４０の回動を補助することが可能である。他の場 合には、ロック用ディスク４０に表面を粗く加工し、指による操作での単純な押 圧及び回動動作でディスクを図１に示す最終位置にロックさせても良い。 本発明の利点は、それが電子モジュール６０のパッドを初期から擦ることがな く、電子モジュール６０との信頼性の高い電気接続を提供できることである。 更なる利点は、コネクタに対する電子モジュールの挿入操作の容易さ、及び電子 モジュール保持の容易さを提供できることである。

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Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． ベース（２０）及び平板状電子モジュール（６０）を受容するためのカバ ー（３０）を有し、該カバー（３０）がベース（２０）に対して回動可能に取付 保持される電気コネクタ（１０）において、 前記カバー（３０）の頂面に沿って、前記カバー（３０）に対して回動可能に 保持されるディスク部材（４０）を有するロック用ディスク機構が設けられ、該 ロック用ディスク機構は前記カバー（３０）に向けて前記ベース（２０）から突 出するロック用突起（２１）に係合するよう設定されることを特徴とする電気コ ネクタ(１０)。 ２．前記ロック用ディスク機構では、前記ディスク部材（４０）が端縁から延出 する少なくとも一つのタブ（４２）を有するよう構成される請求項１の電気コネ クタ(１０)。 ３．前記ディスク部材（４０）は、前記カバー（３０）の可撓性部分（３９ｃ） から延出する対向配置されたディスク保持突起（３２）によって前記カバー部材 （３０）のディスク受容領域に保持され、これにより前記ディスク部材（４０） は、前記カバー（３０）内に受容された電子モジュール（６０）に略平行な面内 で、前記カバー（３０）に対して回動可能に置かれることを特徴とする請求項２ の電気コネクタ(１０)。 ４．前記ディスク保持突起（３２）はディスク受容端にカム面（３２ａ）を有 する形状とされ、対向した前記ディスク保持突起（３２）の各々及び可撓性部分 （３９ｃ）は、前記ロック用ディスク部材（４０）が前記ディスク受容領域に装 着されるときに離間する方向に撓むよう構成されることを特徴とする請求項３の 電気コネクタ(１０)。 ５．前記ベース（２０）は更に、側壁の一つから延びる前記ロック用突起（２１ ）が前記ディスク部材（４０）上の少なくとも一つの前記タブ（４２）を受容す るよう構成されることを特徴とする請求項４の電気コネクタ(１０)。 ６．少なくとも一つの前記ロック用突起（２１）が、側壁(２１ａ)、該側壁（２ １ａ）から延びる頂壁(２１ｂ)、及び前記側壁（２１ａ）と前記頂壁の両者に連 続して延びてそれらの間の位置にタブ受容溝（２１ｄ）を構成するよう設けられ る制止壁（２１ｃ）を有することを特徴とする請求項５の電気コネクタ(１０)。 ７．前記ディスク部材（４０）は回動可能とされ、前記ロック用突起（２１）の 頂壁（２１ｂ）と前記タブ（４２）との係合によって前記ベースに固定可能とさ れ、このとき同時に前記ロック用ディスク部材（４０）の下側に設けられる少な くとも一つの突起（４３）が前記カバー（３０）の頂面に形成される少なくとも 一つのロック位置対応凹部（３１ｂ）に係合されるよう構成される請求項６の電 気コネクタ(１０)。 ８．前記ロック用ディスク部材（４０）は、前記カバー部材の本体上で、前記 ロック用ディスク（４０）の下側に設けられる少なくとも一つの突起（４３）が 前記カバー（３０）の頂面に形成される少なくとも一つの解除位置対応凹部（３ １ａ）に係合することによって解除位置に維持されることを特徴とする請求項３ の電気コネクタ(１０)。