JP2001502225A - 液体媒体中の粒子を超音波で操作するための装置及び方法 - Google Patents

液体媒体中の粒子を超音波で操作するための装置及び方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、液体媒体中の粒子を超音波で操作するための装置及び方法に関する。容器は、粒子含有液体を受け入れるようになっており、容器中に超音波定常波を発生することにより定常波の節前線に粒子を引き付けるための超音波トランスジューサ等の手段が設けられている。定常波を断続的に抑制し、この抑制中、粒子含有液体をトランスジューサに対して揺動する。揺動及び断続的抑制を同期して行うと、粒子は、一つの節前線から他の節前線に所定の方向で集められ、液体媒体から分離するために粒子が濃縮される。本発明の用途は、無機又は有機の粒状物を研究室で又は産業的プロセスで分離し又は濃縮することである。

Description

【発明の詳細な説明】 液体媒体中の粒子を超音波で操作するための装置及び方法 本発明は、液体媒体中の粒子を超音波で操作するための装置及び方法に関する 。本発明の特定の用途は、直径が最大100μm程度の微粒子を液体媒体から収 集することである。 機械的濾過や遠心分離といった従来の分離濃縮技術には多くの欠点があった。 これらの技術は、一般的には、速度が遅く非効率であり、たとえ大規模に実施し た場合でも非常に費用がかかる。場合によっては、懸濁粒子に作用する超音波定 常波の音響力を使用することによって粒状物を操作できるということも周知であ る。音響場を発生すると、個々の粒子が定常波の節又は腹に引き付けられ、中間 領域から粒子がなくなる。本発明の目的について、節に引き付けられるのか腹に 引き付けられるのかは重要でなく、以下の説明を簡単にするため、これらの引き 付けられるゾーンを単に節、節前線(nodal front)、又は節平面と 呼ぶ。腹に向かって引き付けられる場合にも同様の機構が作用するため、この場 合も本発明の範囲内に含まれる。音響分離技術は、エネルギ効率が優れており、 迅速であり、効果的であるが、適当な周波数の音の水中での波長がmm単位であり 、隣接した節間の距離がこの半分であるため、達成された分離の値は、それ自体 では、小さい。この技術の開発は、粒子を有用な規模で、有用な速度で、特に連 続プロセスで分離し、濃縮し、分別することに対する音響力の使用に絞ってなさ れてきた。 本発明者の欧州特許出願第147032号には、軸線方向に向き合った2つの トランスジューサを使用して定常波を発生し、トランスジューサ間に配置された 液体の同軸のコラム内の粒子の運動を制御する方法、及び定常波をその軸線に沿 って移動することによって、移動する定常波の作用で粒子をコラムに沿って移動 できるようにする方法が記載されている。この方法の一つの欠点は、共鳴音響場 、即ち長さが1/4波長の偶数倍と等しくなければならない内部定常波空間がそ の周波数で共鳴するような音響場で作動することが非常に困難であるということ で ある。 本発明者が後に出願した欧州特許出願第380194号は、液体媒体中の粒状 物を操作するための別の方法を提供する。この方法では、前記液体媒体の流れ内 で節前線が液体の流れの方向に対して斜め方向に延びる定常波を発生し、節前線 の粒子を境界に向かって搬送する。前記流れはこの境界に沿って流れている。選 択された境界壁に近付くように及びこれから遠ざかるように流れる流れ用の交互 の出口を備えたチャンネルを使用することによって、別々の出口流を形成できる これらの出口流は、粒子の濃度が高いか或いは粒子が含まれていない。この方法 は、完全共鳴状態の音響場で作動できる。 欧州特許出願第380194号に記載された種類の流通型連続分離器又は濃縮 器等の流通型連続分離器又は濃縮器と関連した問題点の一つは、粒子が節前線の 特定のゾーンで凝集する傾向があるということである。この現象は、実際の状況 において避け難い音響場の非均等性によるものであり、これらの凝集ゾーン「以 下、「高温点(hot spots)」と呼ぶ)は、音響エネルギが最大になる位置と対 応する。節前線にある又は節前線の近くにある粒子は、音響エネルギ勾配を上り 、及びかくして高温点で凝集し、ここで粒子凝集体の大きさが成長するにつれて ここにしっかりと固定されるようになる。その結果、凝集効果により粒子の滑ら かな流れが阻害され、更に、小さな重力の作用により粒子に望ましからぬ効果が 及ぼされる。流通型連続分離器又は濃縮器のこの現象により、最終的には、粒子 の制御下での操作が阻害され、音響を用いた粒子分離プロセスの有効性が大幅に 低下することとなる。 本発明の目的は、とりわけ、上述の欠点によりもたらされる効果を制限し、音 響式分離器又は収集方法及び装置の有効性を改善することである。 本発明の第1の特徴によれば、粒子含有液体を受け入れるための容器と、容器 内に超音波定常波を発生し、粒子を定常波の節前線に引き付けるための手段と、 定常波を断続的に抑制するための手段と、粒子含有液体を定常波に対して揺動す るための手段とを有する、液体媒体中の粒子を超音波で操作するための装置が提 供される。これは、好ましくは、容器を機械的に揺動することによって行われる が、これは、別の態様では、流通型の装置の容器の出口から制御下で圧送を行う ことによるといった別の方法で行うことができる。 本発明の好ましい形態では、揺動運動の少なくとも一つの成分が定常波の伝播 方向にあり、前記成分の振幅は、好ましくは、少なくとも定常波の節間間隔と同 じくらい大きい。 好ましくは、揺動を定常波の断続的抑制と同期して行うための手段が設けられ ている。 粒子含有液体の流れを容器を通して提供し、液体と定常波との間に相対的な移 動を生ぜしめるための手段が設けられているのがよく、移動の主成分は、定常波 の一つ又はそれ以上の節前線に引き付けられた粒子が一つ又はそれ以上の前線に 沿って移動するように、定常波の伝播方向に対して垂直方向である。かくして、 定常波抑制手段により、高温点に捕捉された粒子を解放し、これを液体の移動に よって夫々の節前線に沿って搬送できる。定常波を再度発生することによって、 粒子が大きく分散しないようにする。このことは、粒子をそれらの節前線に沿っ て、他の方法で可能であるよりも更に一定に移動できるということを意味する。 粒子の濃縮の程度は、特定の用途について変調の程度及び周波数を制御すること によって最適化できる。 定常波を発生するための手段は、定常波の軸線が容器の境界壁を通過するよう に配置されているのがよく、壁は、液体と定常波との間の相対的移動により、定 常波の節前線に引き付けられた粒子が境界壁に向かって移動するように、定常波 の軸線に対して斜め方向に延びている。この形態では、定常波の配向に対する液 体流れの横方向成分を提供するのはこの斜め配置である。好ましくは、節前線と 壁との間の交差角度は、45°よりもかなり小さい。 容器には、粒子含有液体を容器に通すための流れ入口手段及び流れ出口手段が 設けられているのがよく、流れ入口手段及び流れ出口手段は、液体と定常波との 間の相対移動の成分を定常波の伝播方向で発生するように互いに配置されている 。液体と定常波との間の相対的移動の成分を定常波の伝播方向で制御自在に抑制 するための流れ制御手段を組み込むことができ、この流れ制御手段は、定常波を 断続的に抑制するための手段と同期して作動できる。 本装置の一つの形態では、定常波の伝播方向で互いに間隔が隔てられた複数の 流れ出口を有し、前記流れ制御手段が、流れ出口の各々を通る流れ(例えば、異 なる出口からの可変の圧送流量)と関連した個々の流量制御手段を含む装置が提 供される。このようにして、粒子分が夫々多い又は少ない別々の流れを得ること ができる。 容器を揺動するための手段は、容器を往復動で回転するように構成されており 且つ作動するモータ装置を含むのがよい。 好ましくは、発生手段に対する粒子含有液体の揺動の、定常波の伝播方向での 振幅は、定常波の節間離間距離の整数倍数とほぼ等しい。 定常波を断続的に抑制するための手段は、超音波定常波の強さを規則的に連続 的に減少し、再発生する方形波変調手段を含むのがよい。 本発明の一形態では、容器は、定常波の伝播方向に沿って互いに離間された二 つの容器部分を含み、これらの二つの容器部分は、同様に両方向に揺動するよう に構成されている。二つの容器部分が粒子含有液体を収容した状態で互いに対し て移動できるように、これらの容器部分を密封をなして相互連結するための弾性 シール手段が設けられている。 容器内に第2超音波定常波を発生するための手段が設けられているのがよい。 二つの定常波は互いに傾斜しており、好ましくは、互いに直交している。 本発明の第2の特徴によれば、容器内の液体媒体中の粒子を超音波によって操 作するための方法において、液体中に超音波定常波を発生する工程と、定常波を 断続的に抑制し、この抑制中、粒子含有液体を定常波に対して機械的に揺動させ る工程とを含む方法が提供される。 好ましくは、機械的揺動は、定常波の断続的抑制と同期して行われる。好まし い作動モードでは、揺動サイクルの一方の半分中、液体の相対的な移動によって 提供される力にも拘わらず、音響場が粒子を節に保持する。サイクルの他の半分 中、音響場を減少し又は消失させ、定常波で決まる場所に粒子がもはや固定され ていないようにするが、粒子は、移動する容器内で液体によって自由に移動する 。かくして、粒子を節から節まで定常波の伝播方向に移動させることができる。 最後に言及した技術は、粒子を一つの節から次の節に規則的に段階的に送るこ とができるため、本明細書中、粒子の「ラスタリング(rastering)」と呼ぶ。 本発明を、単なる例として、添付図面を参照して詳細に説明する。 第1図は、液体媒体中の粒状材料を濃縮するための流通型の装置の一つの形態 を示す。 第2図は、本発明による流通型の装置の一実施例を示す。 第3図は、第2図の装置の作動の変調モードを示す。 第4図は、バッチ式端部粒子濃縮器の全体構成の概略断面図である。 第5図は、中央粒子濃縮器の概略断面図である。 第6図は、互いに90°の角度で交差する二つの定常波を提供するための装置 を示す図である。 第1図に示す装置は、欧州特許出願第380194号に記載の装置とほぼ同じ である。同特許に触れたことにより、その特許に開示されている内容は本明細書 中に組入れたものとする。流通型分離器又は濃縮器10は、水で充填された音響 的に透明なダクト20を有する。このダクトは矩形断面を有し、上音響結合ブロ ック30と下反射ブロック31との間に配置されている。これらのブロックの互 いに向き合った面32及び33は平行であり、ダクト20の軸線方向に対して5 °等の角度で傾斜している。音響結合ブロック30の上面には、ジルコニウム− チタン酸鉛超音波トランスジューサからなる超音波源34が配置されている。こ の超音波源は、結合ブロック30を通して傾斜面32に対して垂直な方向に伝達 されるべき音響エネルギを出力する。次いで、音響エネルギは、反射ブロック3 1の反射面33から反射される。面32及び33の直交投影領域は互いに一致し 、これらの面は、放射周波数(radiation frequency)の半波長の整数倍と等し い距離だけ離間されており、そのため、節平面25が表面に対して平行に、及び かくしてダクト20の軸線に対して小さな角度で延びる定常波が面間に形成され る。 音響結合ブロック30及び反射ブロック31を連続した平行な直線状の面を持 つものとして第1図に示すが、所与の大きさのダクト20について面の全体とし ての離間を小さくするため、これらの面を、その代わりに、欧州特許第3801 94号に記載されているように、段をなした一連の平行な面で形成してもよい。 本発明者が試験した装置では、音響結合ブロック30及び反射器ブロック31 はアルミニウム製であり、反射器ブロックの上面に反射面33が設けられている 。この反射面は、薄いタングステンプレートからつくられている。ダクト20に は、マイラー(マイラー(Mylal)は登録商標である)からつくられた音響的に 透明な窓が設けられている。面32及び33とダクトの壁との間の空所40を充 填するために適当な音響結合液体を使用でき、この液体を収容するためにシール 41が設けられている。装置は、面32と33との間のキャビティを作動周波数 に合わせて調整し、完全共鳴状態を形成できるように、これらの面32と33と の離間を微調整するための手段(図示せず)を含む。 全体としての作動では、粒状物材料を含む液体が、第1図でわかるように、ダ クト20に右側から進入する。音響場が存在するダクト区分に近付く懸濁粒子は 、定常波の節平面25に移動しこの平面に保持される。連続流の作用により、粒 子は、平面に沿って液体流れの軸線方向に対して斜め方向に、即ちダクトの底境 界壁20aに向かって移動する。粒子が境界壁に近づくと、流れの力により粒子 が夫々の節平面から外れ、壁20aに沿って搬送される。従って、全体として、 粒子が液体媒体とともにダクトに沿って流れるとき、粒子を壁20aに向かって 集中させる効果が得られる。流れは、ダクトの出口端(第1図の左端)で、粒子 分の高い下流れ及び粒子の低い上流れに分離する。出口通路21、22がこれら の別々の流れを引き出す。 この装置と関連した問題点は、いわゆる「高温点」が節平面に発生することで あるということが分かっている。高温点は、粒子を、上述のように、迅速に凝集 する傾向がある。高温点が液体の流れとともに移動することがないということは 勿論のことであり、従って、凝集によりその節平面内の他の粒子の移動が妨げら れ、これらの粒子自体が凝集に加わる傾向がある。これは、定常波の所望の効果 を大幅に低下し、分離/濃縮プロセスの有効性を大きく損なう。 この作用を小さくするため、強さを断続的に減少することによって音響場を変 化させることができる。定常波のエネルギ密度を周期的に減少することによって 、必要であればゼロにまで低下させることによって、粒子を高温点の場所から解 放し、凝集状態から分離し、液体の流れによって下流に移動できる。全音響場を 十分迅速に再形成すると、粒子は、同じ節平面に、粒子が前に捉えられていた高 温 点の位置に引き戻されないように、以前の高温点から下流に十分遠い所定の位置 に再び引き寄せられる。断続的定常波をこのように形成することによって、幾分 不規則な音響場で更に効果的な粒子管理を行うことができる。節平面での粒子の 凝集の程度は、主音響力をストークスの力と均衡し、液体流れ中で分散を提供す ることによって制御される。 粒子の濃縮の程度は、超音波場を制御する信号(例えば方形波)のパラメータ を調節することによって制御できる。 断続制御の正確な形態及び程度は、適切であるように変化させることができる 。上述のように、粒子の少なくとも幾分かが高温点の場所から解放される強さに まで音響場が低下する限り、音響信号は必ずしもゼロにまで減少させる必要はな い。水中のポリスチレン微小球を使用して方形波変調を試験したが、他の波形を 適切に使用できる。 変調周波数もまた、特定の用途及び遭遇した状態について適切であるように変 化させることができる。一般的には、音響場の高温点の密度が高い場合には、高 い変調周波数が必要になる。 実験では、第1図の装置は、1Hzの周波数で全変調を加えた場合に下出口通路 21内の粒子の濃度が上出口通路22内よりも大幅に増大したことが示された。 第2図は、本発明による流通型細胞濃縮器を概略の形態で示す。この実施例に 関し、第1図で使用されたのと同様の参照番号系を、各番号に100を加えて使 用する。 この装置の全体としての概念は、第1図に関して説明したのと同様であるが、 流通ダクトの長さ方向軸線及び壁が、向き合った面132及び133とほぼ平行 に(即ち定常波の伝播方向に対して実質的に垂直に)配置されている。容器12 0は、その長さ方向軸線を垂直にして配置されている。この場合も、アルミニウ ム製結合ブロック130に取り付けられた2MHzで作動する平らな超音波トラン スジューサ134が音響波を発生する。平らな伝播面132は、超音波反射器と して役立つアルミニウム製ブロック131の平らな伝播面133と平行である。 波の伝播方向で計測した結合ブロック130の長さ及び面132と133との間 の中間キャビティ145の長さを作動周波数に合わせて調整し、全共鳴キャビテ ィ を形成する。音響的に透明な矩形断面の作用容器120を、節平面125が発生 した場合にこれらの節平面が容器の壁と平行になるように共鳴キャビティ145 内に配置する。容器120の頂部には、粒子懸濁液を進入させることができるよ うに、容器壁と平行に配置されたスロット123の形態の進入ポートが容器の最 も左側に(図示のように)設けられている。容器のベースには、三つの平らな流 れ分割器により、節平面125と平行に配置された4つの同じ大きさの出口スロ ットが形成されている。これらの出口スロットは、4つの出口ポート121に繋 がっている。これらのポートは、多チャンネル蠕動ポンプ150に続く4つの可 撓性出口チューブ126に連結されている。この構成により、液体が容器のベー スから同じ流量で圧送され、参照符号A、B、C、及びDを附した4つの別々の 流出流を提供する。従って、これらの流出流は、粒子含有量について別々に分析 できる。 容器120を枢動点151を中心として枢動させる。枢動軸線は、節平面の方 向及び超音波伝播方向の両方向に対して垂直に配置されている。容器120をこ の枢動点を中心として回転させるため、ステッパモータ152が取り付けられて いる。容器から枢動点までの距離は、モータシャフトの小さな角変位の揺動によ り、容器がキャビティ145内で波の伝播方向で前後に移動するのに十分な距離 である。結合ブロック130、反射器ブロック131、及びモータは、枢動点1 51を含む固定支持フレームに取り付けられており、容器120の外側のキャビ ティを音響的に透明な適当な液体で充填するための手段(図示せず)が設けられ ている。 モータ152は、両極性信号を出力することによってモータ出力を揺動的に駆 動する制御装置153の作動により制御される。制御装置153は、波形、振幅 、及び周波数を全て変化させることができる。制御装置153は、超音波トラン スジューサ134の作動及び蠕動ポンプ150の制御も行う。 第2図の装置を作動するため、ポンプ150を使用して容器120を液体で充 填すると同時に、入口スロット123を液体源に連結する。次いでポンプを停止 し、入口スロット123を粒子供給材料源に連結し、次いでポンプを再始動し、 粒子懸濁液を引き込む。これは、出口ポート121及び可撓性チューブ126に よって容器を出る。音響場を賦勢し、ブロック130と反射器131との間の音 響行路超を調節することによってキャビティ145を調整し、流線流を維持する 所定速度で粒子供給材料を引き込むようにポンプ150を制御装置によって設定 する。粒子は、進入スロット123の真下(即ち容器の右側)に配置された節平 面125から下方に移動し、容器を通る液体の流れによりこれらの節を下方に進 む。液体は、容器の頂部に最も左側で進入するが、ベースから均等に圧送される ため、容器を下方に通過する際に左側から右側まで横方向に流れる。液体の流れ のこの横方向成分により、粒子は容器の左側で徐々に濃縮され、容器の底部に向 かう程高く濃縮される。これは、粒子が夫々の節平面上に残るように拘束されて おり、従って、横方向移動に参加しないためである。かくして、流出流A中の粒 子の濃度は、他の流出流よりも高く、流出流B、C、及びDを通る濃度は低下す る。 上文中に説明したように、このような装置の理想的な作動は、音響的高温点を 形成する音響場の非均等性により阻害される。粒子は高温点に集まり、及びかく して粒子が節平面を下方に移動することの邪魔になる。 低周波数(例えば0.5Hz乃至1.0Hz)の音響場の強さを制御装置153を 使用して変調することによって、粒子を高温点から液体流れによって解放でき、 従って、これらの粒子は、音響場が全強度に戻るとき、節平面を下方に自由に通 過する。変調周波数が高過ぎる場合には、粒子は下方への流れにも拘わらず、そ れらの高温点に再び捕捉され、周波数が低過ぎる場合には、高温点から解放され た粒子は、流れの横方向成分のため、節に保持されない。この効果に加え、音響 場の変調は、出口ポート121の領域で粒子を定常波の境界から解放するのを助 ける。音響場変調の全体としての効果は、夫々の流出流での結果的な粒子濃度で 計測したプロセスの有効性が大幅に向上するということである。 本発明によれば、プロセスの有効性は、容器120を音響場中でモータ152 を使用して音響場の変調と同期させて揺動することによって改善される。例えば 、制御装置153は、容器が少なくとも一つの節間距離と等しい振幅の単調和運 動(単振動)で往復動するように選択された振幅の正弦信号をモータに提供でき る。 制御装置153によって、音響場を揺動と同期して変調する。容器が左から右 に移動するとき、定常波は完全作動状態にあり、従って、粒子はそれらの節平面 内に維持されるが、容器自体の位置に対して更に左方に搬送される。容器がその 最も遠い位置に達したとき、右から左への容器の移動中、定常波を減少し、又は 消す。この移動中、粒子には音響場の作用がもはや加わっておらず、液体ととも に移動する。次いで音響場を再度形成し、粒子をそれらに最も近い節平面のとこ ろに「固定」する。このサイクルには二つの効果がある。第1には、高温点の問 題が大幅に減少するということ、及び第2には、多くの又はほとんどの粒子が左 方に節一つ分(又はそれ以上)移動し、容器の左方への粒子の更に効果的な濃縮 を常に繰り返すことができ、流出流Aでの粒子濃度を更に高めることである。 明らかに、容器の枢動運動は、定常波の音響軸線と平行な方向での真の変位を 提供しないが、容器120の全ての部品が少なくとも一つの節間間隔と等しい距 離だけ移動するような振幅である場合には、全体として、粒子を少なくとも次の 隣接した節平面まで左方に移動する効果が得られる。例えば、1MHzの音響周波 数では、20℃の水中での音速が1480m/sであることを考慮すると、波長λ は1.48mmである。従って、節間距離は0.74mmであり、容器の最も上の箇 所での容器の揺動振幅がほぼこの値であるように選択でき、かくして、粒子は連 続した節平面に段階的に移動できる。揺動の速度は、驚く程高くすることができ る。これは、粒子を節のところに保持する音響力がかなり大きいためである。一 般的には、高温点の問題を小さくする上で0.1Hz乃至10Hzの変調周波数が適 当である。これらの周波数は、容器の適当な揺動速度と対応する。 容器の機械的揺動に加えて、又はその変形態様として、音響場の変調を出口ポ ートB、C、及びDからの圧送の変調と同期させることができる。これは、蠕動 ポンプ150を選択的に駆動し、流出流A、B、C、及びD中の流量をトランス ジューサ134の変調と同期して選択的に制御する制御装置153によって容易 に行うことができる。これにより、定常波の拘束作用を減少するか或いは無くし たとき、横方向流れ成分を短期間に亘って減少する効果が得られる。 第3図は、上文中に説明した変調を示す。音響場変調を第3a図に示す。この 図では、縦軸に変調電圧VTをとり、横軸に時間をとっている。ここで選択され た変調波方形は全変調である。これは、音響場の強さが周期的に100%から0 %まで切り替わるということを意味するが、音響場の強さはかならずしもゼロに まで低下しなくてもよく、他の変調波(正弦波形等)を使用してもよい。第3a 図の変調波形は、規則的な方形波として示してあるが、別の態様では、音響場の 高温点に集まった粒子を時々周期的に解放するため、場を消勢状態に切り換える 周期を全音響場が形成されている期間よりも大幅に短くしてもよい。第3b図は 、流出流B、C、及びDに加えられるポンプの作動を示す。ここでは、流出流中 の圧送力を表すPBCDを縦軸にとっている。音響場の減少と同期して、PBCDがゼ ロに切り換わる(又は、別の態様では減少させる)ことは理解されよう。第3c 図は、モータ152のシャフトの角変位θを示す。モータは、容器120の単調 和運動を発生するように構成されている。波形の左から右までの半分は、VTの 全振幅と対応し、波形の右から左までの半分は、VTの抑制期間と対応する。明 らかに、正弦波形に代えて別の揺動形態を使用でき、場合によっては、全体に鋸 歯状の波形が好ましく、粒子が容器内の流体に対して移動するときにこれらの粒 子が節から完全に外れることがないようにするため、容器のゆっくりとした移動 期間が全音響場と対応する。 実験では、パースペックス社が製造した幅が9.6mmで深さが6mmで長さが4 0mmの容器120で試験を行う。この容器には、マイラーでできた窓が設けられ ており、1mm幅のスロット123が設けられており、各々2.4mm幅の4つの等 しい出口スロット121が設けられている。この容器を水で充填し、水で充填さ れた音響共鳴キャビティ145内に浸漬する。このキャビティ内では、電気信号 をトランスジューサ134に供給する制御装置153が発生する2.2MHzの周 波数の定常波が発生している。7μmのポリスチレン微小球の供給材料源を入口 スロット123に連結し、液体をポンプ150によって毎分1.3mlの流量で圧 送する。 流出流A中の粒子の濃度を分析し、これが入口スロット123で容器に進入す る供給材料の濃度の二倍であることを確認する。 次いで、容器を点151を中心として単調和運動で0.5Hzで揺動させる。こ れは、容器の中心点の振幅が0.5mmであるように行われる。この揺動は、容器 が右に向かって移動しているときにだけ定常波が発生するように音響場の切り換 えと同期して行われる。容器が左方に移動するときには、流出流B、C、及びD からの圧送を中断し、流れの横方向成分を一時的に減少する。これらの方法によ り、流出流Aの濃度を大幅に高める。 本発明の装置及び方法を、上文中に、流通型連続プロセスに対する超音波によ る粒子の操作の用途で説明したが、本発明は、バッチプロセス、即ち液体と定常 波との間に周期的相対運動がほとんど又は全くないプロセスにも適用できる。第 4図及び第5図は、この種の装置の実施例を例示する。 便宜的に、第2図に示すのと同様の要素及び特徴には、第4図において同じ参 照番号に100を加えた参照番号が附してあり、第5図において同じ参照番号に 200を加えた参照番号が附してある。 第4図は、音響端窓220aを持つ矩形断面の作用容器220を示す。この容 器は、超音波トランスジューサ234が取り付けられた金属製音響結合ブロック 230及び反射器231によって形成された水で充填された音響共鳴キャビティ 245内に位置決めされている。反射器231の平らな反射面233は、ブロッ ク230の表面232と平行に配置されており、軸線方向位置を調節することに よってキャビティ245の調整を行うことができる。容器220へのアクセスは 、4つの同様のスリットポート223a、223b、223c、及び223dに よって提供される。これらのスリットポートの各々は、音響窓の全幅に亘って延 びている。スリットポートは、音響窓に対して小さな角度をなして傾斜している 。容器220は剛性支持部材260によって支持されている。この剛性支持部材 自体は、可撓性部材261によって一端が固定取り付け体262にヒンジ止めさ れており、他端が偏心体即ちカム263によって揺動されるように構成されてい る。可撓性部材261は、例えば薄い金属ストリップであるのがよく、従って、 このヒンジを中心として支持部材260を回転させることによって、容器220 を、短い距離に亘る軸線方向移動と近似して円弧をなして移動する弾性ヒンジと して作用する。カム263には、信号発生器266からトランスジューサ234 を賦勢する高周波増幅器267への信号を制御するマイクロスイッチ265を作 動する別のカム264が取り付けられている。 スリットポート223a及び223bは、可撓性チューブ226a及び226 bによって、図示のようにポンプ装置と液圧的に関連しており、液体がポート2 23aを介して容器に進入したとき、同じ容積の液体をポート223bから同時 に圧送できる。これは、部材256によって剛性にリンクしたピストン225a 、225bが後部と後部との間で作動する二つの皮下注射器250a、250b を使用することによって行われる。別の態様では、一方が容器内に圧送する際に 他方が等量の流体を容器の外に圧送するように構成された二つの同様のチャンネ ルが作動する適当な蠕動ポンプを使用するのがよい。ポンプ装置の作動を以下に 説明する。 作動に当たっては、容器220を粒子を含む液体で任意のポートを介して完全 に充填し、キャビティ245を水で充填する。定常波を発生し、反射器231を 高度に共鳴する音響場を形成するように調節したとき、容器内の粒子が定常波の 節225へ移動する。次いで、音響場と容器220による円弧の小さな区分に亘 る揺動とを第2図に関して説明したのと同様の方法で同期変調させることによっ て、これらの粒子を容器の軸線に沿って「ラスタード(rastered)」する。第4 図は、部材260に生ぜしめられた運動及びかくして容器220の位置の限度で カム264がマイクロスイッチ265を作動し、入力及びかくして高周波増幅器 267の出力を切り換える方形波を提供するように、第2カム264とリンクし た偏心体即ちカム263を使用してこのような設備を提供する簡単な方法を示す 。ラスタリングはいずれの方向で行ってもよいが、粒子が第4図において容器の 右から左へポート223a及び223bに向かって移動するものと仮定する。 全ての粒子が容器220の左端で音響窓によって拘束されている場合には、注 射器250a内に収容された供給材料の小さな容積をスリットポート223aを 通して圧送し、窓に詰まった粒子を下方にポート223bに向かって排出する。 この際、注射器250aと剛性にリンクした注射器250bが等量の容積を取り 出し、かくして、粒子濃縮液を容器220から注射器250b内に清浄に移送す る。粒子濃縮液は、ここから容易に回収できる。 第4図に示す種類の装置は、本発明者によって製作され、試験された。使用さ れた音響反射器は、反射性を改善するためにタングステンプレートを表面上に装 着した真鍮ブロックである。作用容器は、長さが22mmで容積が1.5mlであり 、12μmのマイラーからなる音響窓、及び作動中の装置の観察及びビデオ録画 を可能にする3mmのメチルアクリレート製光学窓が設けられている。入口ポート 及び出口ポートはステンレス鋼製である。1.5mlの希釈粒子懸濁液(供給材料 )を作用容器に入れ、2.5MHzの定常波を加えると、水性懸濁液の節間距離が 0.3mmとなる。容器に加えられる揺動の振幅は0.6mm(節間距離の2倍)で あり、揺動の周波数は1Hzである。 容器内の節の数は73であり、そのため、全ての粒子を容器の一端に移動する には37サイクルを必要とする。1Hzの周波数で作動する場合には、これに37 秒を要する。この期間の後、ほぼ全ての粒子が音響窓の薄い層内に含まれること が明らかであり、ラスタリングを停止する。粒子を除去するためには、スリット ポート223aを介して0.3mlの供給材料を容器内に圧送し、粒子を音響窓の 下方に排出し、底部ポート223bから等量を外部に圧送することが必要である 。容器内部への及び容器外部への圧送は、上文中に説明し且つ第4図に示した2 重1ml注射器システムを使用することによって行われた。 供給材料は、1ml当り10000個の粒子を含む。容器内の15000個の粒 子の90%が注射器の0.3mlの供給材料に移送されたと概算される。従って、 回収された粒子の数は、0.3ml中、13500+3000=16500個であ る。即ち、1ml当り55000個の濃度である。従って、粒子濃度は、5.5倍 に高まる。 実際には、達成できる濃縮の程度は、容器の長さ及び粒子を注射器に移送する のに必要な供給材料の容積に左右される。 節のところにある粒子は、節平面に沿って音響エネルギ密度が最大の領域に向 かって移動する。そのため、音響場を数回発生させた後、粒子は全て節のところ で小さな群をなす。各群は、音響高温点のところにある。このような高温点は流 通型ラスタリング濃縮器で問題を生じるが、音響場と液体との間の全ての相対運 動が実質的に音響軸線に沿って生じる第4図に示すバッチ式濃縮器では、高温点 はほとんど問題とならず、有用でさえある。これは、粒子群の取り扱いが個々の 粒子よりも容易であるためである。粒子が節に沿って移動するのでないため、音 響場の均等性が必要とされず、特に非均等音響場、例えば音響場近くの音響場で の作用によっても或る程度の利点が得られる。 更に、高温点のところに保持された粒子の解放を促すため、発生させた音響的 定常波の節平面に沿って粒子を移動することにも本発明を適用できるということ に着目されたい。この目的のため、揺動運動を、定常波の音響軸線に対して実質 的に垂直方向に、音響場の周期的抑制と同期して加えることができる。 第4図に示すラスティング濃縮器は、粒子を音響窓のところに凝集させること によって作動する。換言すると、窓が節を通過するとき、窓が各サイクル時に節 から粒子を除去するのである。この作用中、定常波が発生するかなりの力によっ て粒子が音響窓に押し付けられる。同様の力が逆方向に迅速に作用するが、これ らの力は、それにも拘わらず、粒子を窓から離すのが困難である。 バッチ式ラスター濃縮器は、単調和運動等の対称な機械的揺動を使用できるた め、粒子を端窓でなく中央点に集めることができる。この目的のため、第4図の 容器220は、後部と後部とを向き合わせて配置されており且つ中央部がガスケ ット等の伸長性手段によって互いに密封をなして連結された二つの半部に分ける ことができる。第4図に示すように容器を音響共鳴キャビティ内に配置するが、 容器の二つの半部は、互いに180°異なる位相で節間距離一つ分に亘って揺動 する。容器の二つの半部が0.5mm(3MHzの周波数の定常波で適当なように) 離間するように移動するとき、音響場が作動するが、これらの音響場が互いに向 かって収斂するとき、波が消失し、或いは大幅に減少し、容器の両半部内の粒子 が一つの節から次の節まで中央領域に向かって徐々に搬送される。容器の中央の 出口ポートにより、液体を各サイクルで容器内に及び容器外に移動できる。 容器の中央近くでは、軸線方向流れから横方向成分が迅速に増大する流れへと 液体の相対的な流れが変化している。中央では、相対的移動は、流れの方向が出 口ポート内への方向及び出口ポンプ外への方向である場合、節平面と本質的に平 行である。本発明によるこのような装置を第5図を参照して詳細に説明する。 第5図を参照すると、作用容器は、二つの容器半部320a及び320bに分 割されている。これらの容器半部の各々は開放端を有し、これらの開放端は、約 5mmの軸線方向延長部を収容するように設計されたガスケット327によって互 いに密封をなして連結されている。かくして、シリコーンゴム等の標準的なエラ ストマーで形成されているのがよいガスケットを容器半部の壁に固定し、液密シ ールを形成する。ガスケットは、容器の軸線方向に僅かに伸び縮みできる。これ により、容器半部は、容器との水密一体性を維持しながら180°異なる位相で 揺動できる。容器半部320a及び320bは、部材360a及び360bによ ってヒンジ機構361を介して、揺動運動を提供する機械的に又は電気的に関連 した二つのカム(又は別の態様では、偏心体又はステッパモータ)363a及び 363bに連結されている。ヒンジストリップは、剛性取り付け体362によっ て支持されている。カム363bは、更に、信号発生器366から増幅器367 への及びかくして超音波トランスジューサ334への高周波信号を制御するマイ クロスイッチ365を作動する。容器320a/320bは、矩形断面を有し、 供給材料の充填及び除去を可能にするスリットポート223a及び223bが設 けられている。作動中、4つのポート223a及び223bは全て閉鎖されてい る。中央出口ポート321が設けられている。このポートは、位相揺動移動が行 われていないとき、開放時に液体を容器320a/320bの内部に及び外部に 移動できる。容器半部320aの節アレイ325aは、粒子を左から右に移動し 、この際、容器半部320bの節アレイ325bは、粒子を右から左に移動する 。このようにして、ラスタリング作用の完了時に全ての粒子が装置の中央(音響 窓や容器壁でなく)に集まり、出口ポート321を介して容器の外部に圧送でき る。 超音波トランスジューサ334が取り付けられた音響結合ブロック330及び 音響反射器331によって共鳴キャビティが形成される。音響反射器331の平 面は部材330と平行に配置されており、キャビティを調整できるように軸線方 向に調節自在である。 上述の実施例(第4図及び第5図参照)を参照し、共鳴キャビティ内での容器 の揺動運動が、好ましくは、定常波の伝播方向で行われるが、これは装置の作動 にとって重要ではないということに着目されたい。揺動運動の成分がこの方向に ある場合、節から節へのラスティング効果を得ることができる。装置が、この方 向に対して垂直な運動の成分を提供するように構成されている場合には、このよ うな作動モードを使用して例えば矩形容器の一つの隅部での粒子の凝集を補助で きる。 第4図及び第5図を参照して上文中に説明した方法は、バッチ式プロセスに適 用したものとして説明したが、容器を通って流れる供給材料を提供できるという ことは勿論のことである。例えば、容器の揺動による軸線方向移動に軸線方向流 れを重ねることができる。 容器の揺動は、単調和運動等の対称な機械的往復動であるのがよいが、本発明 は、鋸歯状揺動といった非対称揺動モードを含む他の揺動モードを考えている。 容器の移動に使用されるカムの形態を変えることによって、例えば第4図及び第 5図に示す実施例に関して達成できた所望の揺動モードを得ることができる。 装置の別の形態を第6図に示す。互いに90°で交差する二つの等しい定常波 を二つの音響源430及び二つの反射器431で発生させる。反射器431の位 置は、両定常波に対して共鳴状態を提供するように調節できる。これらの定常波 は、等しいのがよいが、別の態様では、強さ及び/又は周波数が異なるように構 成できる。第6図では、定常波は直交するが、図示の90°以外所定の角度で交 差してもよい。正方形断面の音響的に透明な容器420を音響場内に配置する。 この構成では、二組の節平面425が節交差部500のアレイのところで交差し 、容器420が粒子を含む液体で充填されている場合、粒子は、音響エネルギが 最大のこれらの節交差部で濃縮する。この構成では、一方の定常波の節平面での エネルギ勾配が、他方の定常波の節平面との交差により、非均等音響場が提供す るエネルギ勾配よりもはるかに高くなるため、高温点はほとんど問題とならない 。従って、節交差部は、粒子管理を支配する。 容器420を節交差部間の距離と等しい振幅で揺動し、一方の定常波を同期し て変調することによって、粒子を他方の定常波の節平面に沿って移動できる。音 響場変調は、一方又は両方の定常波に加えることができる。揺動運動は、一方又 は他方の音響軸線に沿って行われるか或いはこれらの軸線間の角度の二等分線に 沿って行われる。後者の場合、この方向が垂直方向であり、二つの定常波が垂直 方向に対して45°であり、及びかくして互いに垂直であるとすると、両定常波 は0.7λの垂直方向揺動で振動する。このようにして、粒子を容器の底部に向 かって移動でき且つここに濃縮でき、ここでの回収が比較的容易である。 本発明は様々な有機又は無機の粒子材料に適用でき、研究室で又は産業的プロ セスでバッチ式又は連続的な方法のいずれかで使用できる。適当な用途の例には 、血液、ウィルス、細菌、酵母、動物及び植物の組織細胞の分離、並びに粘度等 の水媒鉱物粒子の分離が含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B25J 7/00 B81C 5/00 B81C 5/00 C02F 1/36 C02F 1/36 C12M 1/00 A C12M 1/00 G01N 1/28 Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),JP,US

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 液体媒体中の粒子を超音波で操作するための装置において、粒子含有液体を 受け入れるための容器と、前記容器内に超音波定常波を発生し、前記粒子を前記 定常波の節前線に引き付けるための手段と、前記定常波を断続的に抑制するため の手段と、前記粒子含有液体を前記定常波に対して揺動するための手段とを有す ることを特徴とする装置。 2. 前記粒子含有液体を前記発生手段に対して揺動するための前記手段は、前記 容器を機械的に揺動するための手段を含む、請求項1に記載の装置。 3. 前記揺動運動の少なくとも一つの成分が前記定常波の伝播方向にある、請求 項1又は2に記載の装置。 4. 前記揺動を前記定常波の断続的抑制と同期して行うための手段が設けられて いる、請求項1、2、又は3に記載の装置。 5. 前記粒子含有液体の流れを前記容器を通して提供し、前記液体と前記定常波 との間に相対的な移動を生ぜしめるための手段を含み、前記移動の主成分は、前 記定常波の一つ又はそれ以上の節前線に引き付けられた粒子が一つ又はそれ以上 の前記前線に沿って移動するように、前記定常波の伝播方向に対して垂直方向で ある、請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の装置。 6. 前記定常波を発生するための前記手段は、前記定常波の軸線が前記容器の境 界壁を通過するように配置されており、前記壁は、前記液体と前記定常波との間 の相対的移動により、前記定常波の節前線に引き付けられた粒子が前記境界壁に 向かって移動するように、前記定常波の前記軸線に対して斜め方向に延びている 、請求項5に記載の装置。 7. 前記節前線と前記壁との間の交差角度は、45°よりもかなり小さい、請求 項6に記載の装置。 8. 前記容器は、前記粒子含有液体を前記容器に通すための流れ入口手段及び流 れ出口手段を有し、前記流れ入口手段及び前記流れ出口手段は、前記液体と前記 定常波との間の相対移動の成分を前記定常波の伝播方向で発生するように互いに 配置されている、請求項5に記載の装置。 9. 前記液体と前記定常波との間の相対的移動の成分を前記定常波の伝播方向で 制御自在に抑制するための流れ制御手段が設けられており、この流れ制御手段は 、前記定常波を断続的に抑制するための前記手段と同期して作動できる、請求項 5乃至8のうちのいずれか一項に記載の装置。 10.前記定常波の伝播方向で互いに間隔が隔てられた複数の流れ出口を有し、前 記流れ制御手段は、前記流れ出口の各々を通る流れと関連した個々の流量制御手 段を含む、請求項9に記載の装置。 11.前記容器を揺動するための前記手段は、前記容器を往復動で回転するように 構成されており且つ作動するモータ装置を含む、請求項2又この請求項に従属す る請求項に記載の装置。 12.前記定常波の伝播方向での揺動の振幅は、前記定常波の節間離間距離の整数 倍とほぼ等しい、請求項1乃至11のうちのいずれか一項に記載の装置。 13.前記定常波を断続的に抑制するための前記手段は、超音波定常波の強さを規 則的に連続的に減少し、再発生する方形波変調手段を含む、請求項1乃至12の うちのいずれか一項に記載の装置。 14.前記容器は、前記定常波の伝播方向に沿って互いに離間された二つの容器部 分を含み、これらの二つの容器部分は、同様に両方向に揺動するように構成され ている、請求項2、3又は4に記載の装置。 15.前記二つの容器部分が前記粒子含有液体を収容した状態で互いに対して移動 できるように、これらの容器部分を密封をなして相互連結するための弾性シール 手段が設けられている、請求項14に記載の装置。 16.前記容器内に第2超音波定常波を発生するための手段を含み、二つの定常波 は互いに傾斜している、請求項1乃至15のうちのいずれか一項に記載の装置。 17.前記二つの定常波は、互いに直交している、請求項16に記載の装置。 18.液体媒体中の粒子を超音波によって操作するための方法において、 前記液体中に超音波定常波を発生する工程と、前記定常波を断続的に抑制し、 この抑制中、前記粒子含有液体を前記定常波に対して揺動させる工程とを含む、 ことを特徴とする方法。 19.前記容器を揺動させることによって、前記粒子含有液体を前記超音波定常波 に対して揺動する、請求項18に記載の方法。 20.前記揺動は前記定常波の断続的抑制と同期して行われる、請求項18又は1 9に記載の方法。
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