JP2001513435A - 振動支援式動的膜濾過 - Google Patents

振動支援式動的膜濾過

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JP2001513435A
JP2001513435A JP2000507464A JP2000507464A JP2001513435A JP 2001513435 A JP2001513435 A JP 2001513435A JP 2000507464 A JP2000507464 A JP 2000507464A JP 2000507464 A JP2000507464 A JP 2000507464A JP 2001513435 A JP2001513435 A JP 2001513435A
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ダブリュー. フィリップス,マイケル
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    • B01D65/08Prevention of membrane fouling or of concentration polarisation
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Abstract

(57)【要約】 2枚の長方形のプレート(12,14)間の狭いギャップ(30)内へ被濾過供給物流体を導入するようになされた濾過方法及び装置が提供される。それらのプレート(12,14)のうちの少くとも一方のプレートに多孔質濾過膜(24)を支持させる。濾過操作中、プレート(12,14)のうちの少くとも一方のプレートが揺動せしめられ、それによって両プレートの対向する表面間に連続的に変化するギャップ幅勾配を設定する。透過液を収集し、透過液が供給物流体とも、篩上とも混ざるのを防止するためにシール(36)を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、流体を多孔質膜(メンブレン)を通して濾過するための方法及び装
置に関する。特に、本発明は、膜を透過する流体流と膜を接線方向に横切る流体
流の両方の流れを形成するために膜表面にほぼ平行な大きな振動流体流(振動に
よって誘起される流体流)を創生する振動支援式動的濾過方法及び振動支援式動
的濾過装置(以下、単に「振動式濾過方法」及び「振動式濾過装置」とも称する
)に関する。
【0002】 (背景技術) 膜濾過法は、プロセス流体流から汚染物を選択的に除去するのに古くから使用
されている。例えば、微細濾過膜は、飲料水、非経口溶液(点滴又は静脈注射液
など)及び点眼液等の広範囲の種類の流体からバクテリア汚染物を除去するため
に、又、細胞溶解物液の流れから細胞細片を除去するために用いられてきた。微
細濾過膜より小さい孔サイズを有する限外濾過膜は、タンパク質溶液の濃縮や、
溶液内の蛋白質の選択的分別のために用いられてきた。しかしながら、大抵の濾
過プロセスにおいて、ある種類の種(物質又は微生物)が不可逆的に膜表面に結
合したり、膜孔を詰まらせたりすることがあり、その結果、膜汚損を生じ、流体
の膜透過速度を著しく低下させることになる。又、ある種の蛋白質の存在は、濃
度偏りの原因となることがあり、その結果、膜表面の近傍に高度に濃縮された蛋
白質の稠密層を形成する。そのような濃度偏り層も、流体の膜透過速度を著しく
低下させる原因となる。従って、このような膜汚損層(膜を塞ぐ層)及び、又は
濃度偏り層を排除することは、膜濾過工程の性能及び経済性を大幅に改善するこ
とになる。
【0003】 これらの層(膜汚損層及び、又は濃度偏り層)の形成を最少限にするために、
従来、膜濾過工程は、これらの層の形成を最少限にするために、いわゆる接線流
れ濾過(TFF)作動モードで行われてきた。この作動モードでは流体の流れが
膜表面に対して平行に向けられ、流体の少部分だけが膜を透過して流される。T
FFプロセスに用いられる膜フィルタは、一般に、平坦なシート状膜のカセット
として構成されており、そのような膜カセットは、薄い流体充填(流体で満たさ
れる)ギャップによって互いに分離された複数の平行な膜シート(シート状膜)
から成る。通常細胞、細胞細片及び、又は可溶蛋白質から成る流体供給物溶液は
、所要の入力圧(吐出圧)を有する外部ポンプを用いて平行な膜間の流体充填ギ
ャップ内を高速度で循環される。この高い流体速度は、常時、膜表面を掃引して
汚損層及び濃度偏り層形成の原因となる粒子及び蛋白質を膜表面から洗浄する働
きをする。循環ポンプによって創生される高い膜透過圧(流体を膜を透過させて
貫流させる圧力)の結果として、供給物のうちの少部分が各平行膜を貫通(透過
)して通され、透過液生成物として収集される。
【0004】 この技術に随伴する主要な欠点は、外部循環ポンプが、膜表面を洗浄するのに
必要とされる高い流体速度と、流体流の一部分を膜を透過する流れとして通流さ
せるにに必要とされる膜透過圧の両方を創生する役割を担っていることである。
そのために、膜表面を洗浄するのに必要とされる水力学が、流体物質を濾過する
のに必要とされる膜透過圧と密接に関連づけられることである。例えば、膜表面
を横切る流体速度の増大は、膜装置への入力圧を増大させることによって達成さ
れるが、入力圧を増大させると、それと同時に膜表面を横切る流体の剪断速度も
増大させるので、供給物のうち膜を透過して通流される割合が増大し、結局、汚
染及び濃度偏り層の形成を加速してしまうことになる。この現象を排除するため
に、横断流速度を更に増大させ、それによって上流側の圧力勾配が増大され、汚
損過程を一層促進することになる。従って、各濾過工程ごとに独立した最適化設
定が必要とされる。更に重要なことは、粘性の高い流体及び、又は複合体や、汚
損性の高い(詰まりを生じやすい)流体は、汚損及び、又は濃度偏り層の形成を
防止するのに十分に高い流体剪断速度で処理することができない。
【0005】 在来のTFF工程に随伴する上述した欠点を解決するための幾つかの技術が開
発されている。例えば、2枚のプレート間に一定の間隙を形成してその間隙に濾
過素子(濾過膜)を配設し、ケークの形成を最少限にすることによって、あるい
は、形成されたケークを除去することによってフィルタ寿命を延長させるために
濾過素子を振動させるようにした振動式濾過装置は周知である。米国特許第3,
970,564号は、一連の積重フィルタディスクから予め乾燥されているケー
クを効率的に除去するための振動機構を開示している。又、米国特許第4,07
6,623号は、ケークの形成を遅らせるために濾過材(濾過素子)を流体の流
れに平行に不均一な態様で往復動させる技法を開示している。米国特許第4,8
36,922号は、ケークの形成を最少限にするために一連のフィルタカートリ
ッジを供給物内で揺動させる技術を詳述している。(ここで、「揺動」とは、一
方向と他方向に交互に振り子のように往復運動することをいい、「振動」又は「
枢動」とも称される。又、圧力に関していう「揺動」とは、周期的に変動するこ
と、又は、正方向と負方向に交互に変動することをいう。)米国特許第4,87
2,988号は、フィルの詰まりを防止するためにフィルタを懸濁液に対して所
定の振動数及び変位量で揺動させる技術を開示している。スイス特許66721
7A5は、圧電超音波発生器によって創生される振動をベルト形フィルタに伝達
してフィルタケークの爾後除去を実施する技術を開示している。
【0006】 これに対して、濾過素子上のケーク形成を最少限にするために流体流の方を濾
過装置に対して脈動させる方法論も開示されている。例えば、米国特許第4,8
86,608号は、濾過材から固形物質を除去するために濾過装置の下流で真空
を瞬動させる技術を開示している。ドイツ特許3605065A1は、ケーク形
成を最少限にするために濾液を周期的に瞬動させる技術を開示している。米国特
許第3,692,178号は、給排気導管を振動させることによってプロセス供
給流体をフィルタハウジング内で撹拌させ、それによってフィルタ表面に沿って
の流体の剪断力を高める技術を開示している。
【0007】 米国特許第5,468,844号は、高い角速度で回転させることができる中
実ディスクと、それに近接させて取り付けた静止膜ディスクとから成る濾過チャ
ンネルを用いる技術を開示している。中実ディスクの機械的回転によりディスク
と膜の間の流体を膜表面に対してほぼ平行な方向に回転させ、それによって汚損
層及び濃度偏り層の形成を最少限にする。膜を透過する流体の流れは、別途に膜
の上流側の圧力を膜デバイスの下流側の圧力に対して増大させることによって達
成される。しかしながら、この技術には2つの欠点がある。即ち、第1に、この
デバイスは円形であるため、流体の流れ及び剪断力が円形プレート(膜)の半径
方向に不均一に分布されるので、膜表面全体を均一に利用することができない。
第2に、回転デバイスの角速度が過度に大きく、それによって流体が混練加熱さ
れるので、大規模の分別工程への適用が阻害される。
【0008】 国際特許WO97/02087は、中心軸線の周りに円弧状に揺動(振動)す
る複数のディスクプレート(膜)を用いる濾過技術を開示している。この揺動運
動により、膜ディスク間の流体はほぼ接線方向(剪断方向)に移動されされるの
で、汚損層及び濃度偏り層の形成が効果的に防止される。しかしながら、この技
術の欠点は、接線方向の運動、速度及び剪断力がディスクの半径方向でみて非常
に不均一であり、その結果、膜表面全体を均一に利用することができないことで
ある。膜表面全体をより有効に利用するためには、揺動運動の角速度を高くしな
ければなら図、その結果、過度の剪断、望ましくない動力消費、及びディスクの
外周縁に近い側での流体の加熱を生じることになる。捩り揺動運動は、濾過装置
の外部の動力源によって供給され、軸を介してデバイスのディスクプレートに伝
達される。その結果ディスクの慣性が大きくなることと、揺動する駆動軸の長さ
が長くなるために、この濾過技術に基づくプロセス及び装置の規模を大きくし、
なおかつ効率的な均一な運動を維持することは実際上困難である。
【0009】 米国特許第4,158,629号は、液体流のための動的自己洗浄式フィルタ
の作動を開示している。この技術では、濾過膜を収容した内側管の周りに同心的
に外側共振管が取り付けられ、内外複合管とされている。内管と外管の間の環状
空間内に導入される流体は、外管をその波腹部位に固定した正弦音波トランスジ
ューサを用いて共振させることによって激しい蒸気キャビテーションの状態に変
換される。この蒸気キャビテーションエネルギーが、濾過材(濾過膜)の表面を
爆縮させ(内側に急激に収縮させ)、それによって汚損層及び濃度偏り層の形成
を防止する。しかしながら、キャビテーションに伴うこの強烈なエネルギーは、
膜表面を洗浄する上では有効であるが、気液界面の発生に敏感な生物生成物の変
性を起こす原因となる可能性が非常に高い。その上、ポリマー製の膜(合成材製
の濾過材)の上流側に生じるキャビテーションは、膜表面を損傷させると考えら
れる。
【0010】 従って、汚損層及び濃度偏り層の形成を最少限にするために、装置への供給流
体の供給流量及び膜を透過する流体の透過流量(速度)を制御する可変パラメー
タとは独立して、膜表面に沿っての高い剪断力を創生する濾過方法及び装置を求
める要望がある。更に、そのような濾過方法及び装置は、商業的に実行可能な濾
過速度にまでスケールアップすることができることが望ましい。更に、生物生成
物の品質を劣化させ、膜の安定度を低下させるおそれのあるキャビテーションを
回避することも望ましい。又、そのような濾過方法及び装置は、デッドエンド(
閉鎖した系での)膜濾過の操作の容易性を在来のTFF作動に比べて改善するこ
とができることが望ましい。
【0011】 (発明の開示) 本発明は、濾過膜表面にほぼ平行な方向に揺動する流体の剪断流れを発生させ
るとともに、膜表面の実質的に全面に亘って同時に揺動する(周期的に変動する
)膜透過圧を発生させるための濾過方法及び装置を提供する。
【0012】 本発明によれば、間に流体充填ギャップを画定するように密な間隔で積重され
た2枚のプレートと、それらのプレートのうちの少くとも一方のプレートに支持
された多孔質膜とから成る濾過装置において、周期的な、接線速度が時間で変動
する定在波を発生させる。膜を支持する各プレートは透過液を出口手段へ差し向
けるための流路を備えている。濾過操作中、濾過すべき流体は、プレート間のギ
ャップ内へ導入され、プレートのうちの少くとも一方のプレートは、その両端の
間に位置するピボット(枢動)線の周りに他方のプレートに対して振り子運動状
に揺動せしめられ、それによってギャップ幅(高さ)の接線勾配をプレートの長
手に沿って連続的に変化させる。プレートのこの揺動は、プレート間のギャップ
の幅を変化させ、それによって、プレート間の長手方向の部位でみて局部的に流
体容量を変化させ、その結果として、プレートに平行な接線方向の流体押し退け
をギャップ内に分布させる。この揺動運動が限定された所定の振動数で実施され
ると、この横方向(接線方向)の流体押し退けは、流体供給側の膜表面に平行な
相当大きな揺動流体(剪断流)速度として現れる。この高速度の流体揺動(振動
)は、膜表面の流体供給側に振動剪断応力を及ぼし、それによって、濃度の偏り
を解消し、放置すれば膜を詰まらせたり汚損したりする原因となる付着物や凝固
物を膜の表面から除去する。
【0013】 ギャップ内での流体のこの揺動速度は、外部供給ポンプによって与えられる、
流体の膜透過速度とは独立している。最も重要なことは、プレートの長さに対す
るプレート間ギャップの幅の割合を適正に選定することによって、流体揺動の横
方向速度をプレートの通常の揺動速度よりはるかに高くすることができることで
ある。ギャップ内流体の横方向揺動加速に随伴して、プレート間ギャップの長手
に沿っての揺動膜透過圧の適当な定在波分布が行われ、揺動膜透過圧の定在波の
この適当な分布によって多孔質膜を透過する流体の流量を膜の長手方向の部位で
みて局部的に対称的に平均値より増減させる。濃度偏り境界層は、常時破壊され
て改変される。ギャップ内の流体圧が十分に低いときは、膜を透過して断続的に
流体の逆流が生じ、それによって、膜の汚損及び、又は濃度偏り層の形成を抑制
する。
【0014】 可撓性プレートと適当な駆動手段を使用する本発明においては、プレートの通
常の揺動を定在波分布として現れるようにすることもでき、あるいは、進行波分
布として現れるようにすることもできる。
【0015】 (発明を実施するための好ましい形態) 従来技術の動的濾過工程は、間にギャップを画定する1対の素子の相対的運動
を常時行わせ、濾過はギャップ内で膜表面に平行な方向又は垂直な方向に行われ
る。あるいは、ギャップを画定する1対の素子の相対的運動によって均一な幅の
ギャップ内に定在正弦波を発生させる。これに対して、本発明の方法においては
、間にギャップを画定する1対の素子(一方又は両方の素子に膜表面を設けるこ
とができる)を膜表面に垂直な方向に対して傾斜させ、その結果として、ギャッ
プの幅寸法を膜の長手に沿って不均一にするという点で従来技術の動的濾過方法
とは異なる。
【0016】 流体を受容するためのギャップを形成する素子を互いに比較的一定した速度で
回転させる場合のように、ギャップを形成する素子を平行に移動させる場合は、
ギャップの高さ(幅)は一定である。ギャップ内で濾過すべき流体に接触する上
流側膜表面には、半径方向に安定した比較的時間変動のない圧力勾配が形成され
る。ギャップ内に露出された膜表面は、接線方向の摩擦力の結果としてギャップ
内で移動する液体によって洗浄される。
【0017】 一方、ギャップを形成する素子を互いに垂直方向に移動させる場合は、ギャッ
プの幅の変化は、横方向全体に亙って一定であり、ギャップ幅の勾配は生じない
。従って、露出膜表面の洗浄は、行われるとしても、膜を貫流する逆流によって
である。膜表面に沿っての大きな剪断流を得るためには、この方式では、ギャッ
プを形成する素子の端部に逃出する流体を収集するための容積可変溜め(例えば
可撓性の部材で作られた溜め)を必要とする。しかしながら、容積可変溜めは膜
を密封する機構を複雑にするので通常は設けられない。容積可変溜めが設けられ
ていないと、流体は強制的に直接膜表面を貫通して通されるので、ギャップが閉
じられたときは、膜を透過する流体の流量が高くなり、ギャップが拡大されたと
きは、膜を貫通する逆流が生じ、それによって膜をフラッシュ洗浄するが、それ
は濃度偏り教会葬を効果的に破壊する働きはしない。
【0018】 従来技術の方法とは異なり、本発明の方法は、プレート間のギャップ幅勾配を
連続的に変化させる。ギャップ内はsの長手に双方向に導入された被濾過流体(
濾過すべき流体)は、プレートの通常の相対移動によりギャップ幅のどの部分に
おいても連続的にギャップの局部的な容積変化に遭遇する。この連続的に変化す
るギャップ幅勾配、従ってギャップの容積勾配は、上流側の膜表面における接線
速度を連続的に変化させる。この上流側膜表面のギャップの容積勾配の連続変化
は、上流側膜表面に接触する流体速度をも上流側膜表面にほぼ平行な方向に揺動
させるの十分に速い速度で生じる。揺動(振動)する流体は、上流側膜表面にス
カーリング(すりみがき洗浄)作用を及ぼすので、膜の細孔を塞ぐ原因となる篩
上(膜を透過せずに膜の上流側に保持された物質)成分の滞積が実質的に減少又
は排除される。それによって、フィルタとして機能する膜の有効寿命を大幅に延
長する。本発明のこの膜洗浄は、例えば音波によって起こされる爆縮によるので
はなく、平行なプレート間のギャップ幅の変化に起因して連続的に生じるギャッ
プの局部的な容積変化に応答して惹起される直接的な流体の運動によって達成さ
れる。
【0019】 この容積変化は、又、ギャップ内の流体をそれが接触している膜を貫通して通
流させる圧力勾配をも惹起する。対のプレートが瞬間的に互いに比較的大きく引
離されて比較的高圧となるプレート間ギャップ内の帯域では、膜を透過する流体
の通過量(透過量)が平均より多くなる。反対に、対のプレートが瞬間的に互い
に比較的接近されて比較的低圧となるプレート間ギャップ内の帯域では、膜を透
過する流体の通過量が平均より少なくなるか、あるいはゼロになる。ギャップ内
の流体圧力が十分に低くなると、膜を通しての流体の断続的な逆流が生じる。こ
の逆流は、ギャップ内で流体に接触している膜表面のフラッシュ洗浄を行い、そ
れによって、膜の汚損又は濃縮偏り層の形成を更に減少させる。
【0020】 本発明は、又、密な間隔を置いて積重された2枚のプレートと、少くとも一方
のプレート上に支持された膜を備え、それらのプレートが透過液(篩下)の収集
を可能にする流体流路を形成するようにした濾過装置を提供する。供給物(流体
)を閉じこめ、プロセス中に得られた透過液が供給物とも、プロセス中に生じた
篩上とも混ざらないようにするために、膜を密封するシールを設ける。
【0021】 各プレートは、それが振動(揺動)されたときギャップ幅勾配を所望の態様で
連続的に変化させるものである限り、剛性の材料で形成してもよく、可撓性の材
料で形成してもよい。流体供給物をギャップ内へ導入するためにギャップへの流
体供給物入口を設ける。ギャップ幅勾配を所望の態様で連続的に変化させるため
に、少くとも一方のプレートを振り子運動又は波状運動させるように振動させる
。篩下をギャップから排出させるために篩下出口も設ける。
【0022】 本発明の装置の一実施形態によれば、静止時には互いに実質的に平行な表面を
有する2枚の剛性プレートを両者間に狭いギャップを形成するように互いに離隔
させて配置する。この狭いギャップの幅寸法は、そのギャップを形成する素子(
プレート)の長さより非常に小さい値とし、長さの1/100〜1/10000
、好ましくは1/100〜1/1000とする。少くとも一方のプレート上に、
透過液の収集を可能にする流体流路を備えた多孔質膜を支持させる。
【0023】 2枚の剛性プレートの一部分を互いに接近する方向に移動させるとともに、そ
れらのプレートの残りの部分を互いに離間させるような態様で2枚のプレート間
のギャップ幅の勾配を連続的に変化させるような振動数で2枚のプレートのうち
の少くとも一方のプレートを他方のプレートに対して振り子状に揺動させる。そ
のような振り子揺動が得られる代表的な振動数は、約20〜約1000Hz、よ
り一般的には約30〜約120Hzである。この振動の実効波長は、流体充填ギ
ャップよりはるかに大きく、プレート自体の速度に対してプレート間の流体揺動
(振動)の速度を大幅に増大させるような波長である。本発明の好ましい実施形
態では、ギャップ形成素子(プレート)をその両端間の中心をピボット点として
枢動(揺動)させるが、その場合の素子の対応波長(上記のような振動数のとき
の実効波長)は、その素子の全長の約2倍である。素子の両端間の中心から外れ
た(偏倚した)点をピボット点として枢動させる場合は、その素子の対応波長は
、その素子のピボット点から両端までの距離のうち長い方の距離の4倍にまで増
大する。
【0024】 互いに離隔されたプレートは、それらの間に被濾過流体を導入するためのギャ
ップを形成する。流体供給物をギャップ内へ導入するための流体入口、篩下をギ
ャップから排出させるための流体出口、及び、膜を透過した透過液を排出させる
ための流体出口も設ける。ギャップ内でプレート上に支持された膜の周縁は、透
過液が篩上又は流体供給物と混ざるのを防止するために、可撓性のシールによっ
て密封する。
【0025】 2枚のプレートのうちの少くとも一方のプレートの両端の各々を駆動装置に連
結し、それらの駆動装置によってプレートを揺動させ、両プレート間のギャップ
を動作振動数で拡大し、縮小させる。これらの2つの駆動装置は、実効駆動力及
び駆動効率を最大限にするように互いに位相をずらせたサイクルで作動させる。
例えば、2つの駆動装置は、互いに180°位相をずらせて作動させることが好
ましい。この実施形態では各プレートは剛性とされているので、プレートの撓み
は最少限又はゼロとされ、従って、振り子揺動サイクル中2枚のプレートが正確
に平行になる2つの時点以外では、両プレート間のギャップ幅は2つの駆動装置
間の長手に沿って直線的に変化する。2枚のプレートのうちの少くとも一方のプ
レートの振り子揺動は、2つの駆動装置の間に位置する、好ましくは2つの駆動
装置から実質的に等距離のところに位置するピボット点の周りに行われる。これ
らの駆動装置は、プレートの端部を高速度で振動させるための任意の慣用の装置
、例えば電磁石、液圧、又は機械的駆動装置等であってよい。
【0026】 図1〜3を参照すると、本発明の濾過装置の一実施形態が示されている。この
濾過装置10は、ステンレス鋼のような任意の適当な剛性材で形成された総体的
に長方形のプレート12,14を備えている。プレート12,14は、その曲げ
剛性を高めるためにリブ16で補強することができる。一方のプレート12の両
端18は、磁気材で形成されており、それらの磁気材に近接して電磁石20が配
置されている。他方のプレート14は、一方のプレート12を振り子運動状に揺
動又は振動させるピボット点又はピボット線を構成するタイロッド(連結棒)2
2によって支持され、拘束されている。これらの長さ調節自在のタイロッドは、
プレート12,14を後述する両プレート間の流体充填ギャップ内の内部圧に抗
して拘束し位置決めするとともに、ギャップの幅寸法(図1及び3でみて高さ方
向の寸法)を制御する。
【0027】 プレート14上に多孔質の濾過膜(以下、単に「膜」とも称する)24が支持
されている。膜24に接触する側のプレート14の表面(図1でみて上側の表面
)に膜24を透過してきた透過液(篩下)を複数の透過液出口28へ差し向ける
ための複数のチャンネル即ち流路26が設けられている。透過液出口28は、慣
用の流体収集装置(図示せず)に接続されている。
【0028】 プレート12,14及び膜24は、供給物流体を導入するためのギャップ30
を形成するように配置されている。供給物流体は、入口32を通してギャップ3
0内へ導入される。透過液(篩下)は、装置10から流体収集装置(図示せず)
に接続されている出口34を通して排出される。透過液を供給物流体や篩上と混
ざらないように密封するために膜24の周縁にO−リングシール36が設けられ
ている。O−リングシール36は、その密封機能を維持しながら、プレート12
の揺動を許すのに十分な可撓性を有している。プレート12の両端に配置されて
いる電磁石20は、実効駆動力を最大限にし、熱の発生を最少限にするために1
80°位相をずらせることが好ましい。
【0029】 以下の例は、本発明の具体例を示すものであり、本発明を限定するためのもの
ではない。
【0030】例 1 図1〜3に示された装置を用いて、米国マサチューセッツ州ベッドフォードの
ミリポア・コーポレーシヨン(本出願人)製の改質ポリエーテルスルフォン限外
濾過膜であるBioMax100のサンプルをその膜のスキン被覆層が供給物流
体に接触するようにしてテストセル(試験用濾過セル)内に装着した。このテス
トセルは、複数本のタイロッドの長さを均一に調節することによって膜表面と上
側剛性プレートとの間の流体充填ギャップの公称高さ(幅)を約0.25mmと
なるように構成した。外部交流電流電源を用いて両プレートを約120Hzの振
動数で揺動(振動)させた。テストセル内の流体にいろいろな振動誘起剪断速度
を与えるために振幅を変化させた。プレートの相対振動の最大振幅は、約0.1
0mmであった。振幅を変化させて振動誘起剪断速度を変化させた結果として、
テストセルの両端におけるギャップの高さは、0.15mmから0.35mmの
間で周期的に変化した。これらの振動誘起剪断速度をプレートの中心ピボット線
から偏倚した位置に設置した圧電式動圧トランスジューサ(米国ニューヨーク州
PCBピエゾエレクトロニクス社製)によって得た圧力信号から算出した。
【0031】 膜を装着した上記振動式テストセルを図4に示されるような総循環式プロセス
に組み入れた。燐酸緩衝液入り塩水に入れて調製された1%T−500Dext
ran溶液(ファーマシア社製商品名)から成るテスト用溶液を供給物貯留器に
入れた。蠕動ポンプを用いてこの供給物溶液を30mL/minの流速で上記テ
ストセルを通して連続的に循環させた。テストセルからの篩上は、供給物貯留器
へ再循環させた。篩上の流れ内に配置した針弁を用いてテストセル内に約30p
si(lb/in2)(2.10928Kg/cm2)の背圧を設定した。専用の
蠕動ポンプを用いてテストセルから抽出された透過液(篩下)も、供給物貯留器
へ再循環させ、それによって、供給物貯留器内に一定のDextran濃度を維
持した。
【0032】 このテストシステムの極限フラックス(流束)を測定するためにフラックス変
動実験を実施した。フラックス変動実験においては、透過液流量を若干低い値に
設定した。30分間の均衡化のための時間経過後、供給物、篩上及び透過液の圧
力を測定し、膜透過圧(0.5×(P供給物+P篩上)−P透過液として定義さ
れる)を算出した。透過液の流量を段階的に増大させて、システム(系)を放置
して再均衡化させ、再度膜透過圧を算出した。算出された膜透過圧が、濃度偏り
層及び、又は汚損層が形成されたことを表すある高い値を超えるまでこの手順を
繰り返した。
【0033】 比較の基準として、米国マサチューセッツ州ベッドフォードのミリポア・コー
ポレーシヨン製の在来のミニタン−S型接線流れ濾過(TFF)装置内にBio
Max100濾過膜を装着して上記の実験と同じ極限フラックス(フラックス変
動)実験を実施した。この濾過装置には、その性能を高める目的で膜表面におけ
る局部的剪断速度を増大させるために供給物及び篩上スクリーンを装備した。こ
の接線流れ濾過装置における剪断速度は、通常、膜表面を横切る供給物の交差流
の流量を変更することによって制御される。上記の実験においては、交差流の流
量を200mL/minから550mL/minへ変更し、その結果として、剪
断速度を約6000sec-1から16500sec-1へ変更させた。
【0034】 本発明による振動支援式濾過装置と、在来の接線流れ濾過(TFF)装置の上
記極限フラックス実験から得られた結果は、図5のグラフに示される示されてい
る。図5のグラフでは、測定された経時平均透過圧が、いろいろなな異なる最大
剪断速度条件に対応する透過液フラックスの関数としてプロットされている。本
発明による振動支援式濾過装置と、在来の接線流れ濾過(TFF)装置に関して
得られた極限フラックスの曲線の形状は、質的には類似しているが、振動支援式
濾過装置の性能の方が、在来の標準的TFF装置のそれより著しく優れている。
例えば、約6000sec-1の最大剪断速度においては、振動支援式濾過装置の
極限フラックスは、在来のTFF装置のそれの約2〜3倍高かった。従って、本
発明の振動支援式濾過装置によって誘起される剪断流は、濃度偏り層及び汚損層
の形成を最少限にする上で効果が高かった。更に、振動支援式濾過装置において
得られる最大剪断速度は、TFF装置のそれよりはるかに高かった。その理由は
、在来のTFF装置とは異なり振動支援式濾過装置において誘起される剪断流れ
は、供給物の流量、従って入口圧とは独立していることにある。
【0035】例 2 例1の場合と同様にして、細胞溶解物液のような汚損汚損性の高い(詰まりを
生じやすい)混合物を処理するためのテストシステムについて極限フラックス実
験を実施した。このテストに使用した供給物溶液は、RNA約0.2%、分子量
200〜4000万のデキストラン0.5%、BSA2.0%を含有するもので
あった。孔サイズ0.1μmの親水性Durapore(ミリポア・コーポレー
シヨンの商品名)の膜のサンプルを本発明による振動式テストセル内に装着し、
流体充填ギャップの公称高さ(幅)を約0.25mmに調節した。外部交流電流
電源を用いて両プレートを約120Hzの振動数で揺動(振動)させた。このテ
ストセルの振動の振幅は、テストセルに設置した圧電式動圧トランスジューサで
測定して約16,000sec-1の振動誘起剪断速度が得られるように設定した
【0036】 このテストシステムと、比較対照であるミニタン−S型TFF装置の極限フラ
ックスの実験結果が、図6に示されている。図6に示されるように、同様の最大
剪断条件下では、本発明の振動支援式濾過装置によって得られる極限フラックス
は、在来のTFF装置において得られる極限フラックスほぼ4〜5倍高かった。
従って、実質的に不可逆的な汚損を起こす性質の汚損性の高い種を含有した流体
を取り扱う場合であっても、本発明による振動支援式濾過装置は、濾過速度の最
大限度を著しく高くすることができる。
【0037】例 3 本発明による振動支援式濾過の利点を更に例示するために、本発明による振動
支援式濾過装置と在来の接線流れ濾過(TFF)装置に関してプロセスシミュレ
ーション実験を実施した。この例に用いられたプロセスの概略図が図7に示され
ている。在来のTFF装置の場合は、450mLの細胞溶解物液のモデル流(例
2参照)を標準供給物貯留器内へ装入した。この供給物溶液を孔サイズ0.1μ
mの親水性Durapore膜を装備したミニタン−S型TFF装置を通して約
10000sec-1の振動誘起剪断速度に相当する500mL/minの流量で
循環させた。
【0038】 この装置からの篩上は、供給物貯留器へ戻した。透過液(篩下)の流量は、膜
の下流に配置した蠕動ポンプを用いて2.0mL/min(20 l(リットル
)/m2/h(時)(lmh)のフラックスに相当)に維持した。例1及び2に おけるフラックス変動実験とは異なり、透過液は供給物貯留器へ戻さなかった。
従って、供給物貯留器内に保持された種の濃度は、時間の経過とともに増大する
。平均膜透過圧を時間の関数としてモニターするために圧力トランスジューサを
供給物の流れ、篩上の流れ及び透過液の流れ内に配置した。膜透過圧が15ps
i(1.05464Kg/cm2)を超えた時点でこのTFF装置の作動を停止 したところ、顕著な濃度偏り層及び、又は汚損層が形成されたことを表す値が示
された。
【0039】 本発明による振動支援式濾過装置の場合は、約1300mLの細胞溶解物液の
モデル流をステンレス鋼製圧力容器内へ装入した。圧縮空気を用いて、この供給
液を孔サイズ0.1μmの親水性Durapore膜を装備した振動支援式濾過
装置へ30psi(lb/in2)(21.0921Kg/cm2)の圧力で送給
した。外部電源を用いて両プレートを約120Hzの振動数で、約15,000
sec-1の振動誘起剪断速度が得られるような振幅で揺動(振動)させた。透過
液(篩下)の流量は、膜の下流に配置した蠕動ポンプを用いて2.0mL/mi
n(20 lmhのフラックスに相当)に維持した。篩上を排出するための導管
内に配置した針弁は、濃縮液(篩上)を0.25mL/minの流量で排出させ
るように調節した。透過液(篩下)も、濃縮液(篩上)も、供給物貯留器へ戻さ
なかった。供給物及び透過液の流れ内に配置した圧力トランスジューサを用いて
膜透過圧を時間の関数としてモニターした。TFF装置の場合と同様に、この振
動支援式濾過装置も、膜透過圧が15psi(1.05464Kg/cm2)を 超えた時点で作動を停止した。
【0040】 振動支援式濾過装置と、TFF装置の両方に関して、膜透過圧の変化が、膜を
透過した流体の容量(膜の単位面積1ft2当りのリットルで表される)の関数と して図8のグラフに示されている。図8のグラフにみられるように、TFF装置
は、膜透過圧が15psi(1.05464Kg/cm2)を超えるまでに、4 50mLの供給溶液のうちの僅か20mLしか処理することができなかった。ひ
どい濃度偏り及び膜汚損によってそれ以上の処理を阻まれたからである。これに
対して、本発明による振動支援式濾過装置は、膜透過圧が1psi(lb/in 2 )(0.070307Kg/cm2)をも越えることなく1300mLの細胞溶
解物液バッチ全体を一気に連続的に処理することができた。振動誘起剪断流が、
膜フィルタの有効寿命を制限する主たる原因となる濃度偏り層及び汚損層の形成
を防止する上で有効であったからである。
【0041】 この具体例は、本発明の振動支援式濾過装置の利点を相手機に例示している。
第1に、この振動式装置内に誘起される剪断流が、供給物の流量から独立してい
る。従って、供給物を濾過装置内へ導入するために高価なポンプを必要としない
。供給物は、ポンプではなく、加圧ガスを用いて濾過装置内へ導入することがで
きる。第2に、在来のTFF装置はバッチ作動モードで稼働しなければならない
のに対して、本発明の振動支援式濾過装置は1回通しの定常的な作動モードで稼
働することができる。この定常作動モードは、TFF装置の作動に比べてはるか
に安定した、堅実な、経済的なプロセスである。実際、本発明の振動支援式濾過
装置は、供給物溶液全体を1回通しで処理してその供給物溶液全量のほぼ90%
を膜を透過させることができ、濃縮液(篩上)流として排出されたのは僅か10
%であった。全体として、本発明の振動支援式濾過装置は、約8.0の総濃縮係
数を達成することができた。このレベルの濃縮係数は、在来のTFF装置では滅
多に達成されないレベルである。
【0042】 (産業上の利用可能性) 以上の理由から、本発明の振動支援式濾過装置及び方法は、在来のTFF装置
では処理することができない固形分含有量の高い溶液や高粘度の溶液をも処理す
るのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の濾過装置の長手側面図である。
【図2】 図2は、図1の装置の上からみた平面図である。
【図3】 図3は、図1の装置の幅方向の側面図である。
【図4】 図4は、例1及び2に用いられた実験用セットアップの概略図である。
【図5】 図5は、在来のTFFプロセスで得られたフラックス曲線と、例1で説明した
振動支援濾過モードでのいろいろなな誘起剪断速度において得られたフラックス
曲線を示すグラフである。
【図6】 図6は、在来のTFFプロセスにおいて実験によって測定された動的膜透過圧
曲線と、例2で説明した振動支援濾過モードにおいて実験によって測定された動
的膜透過圧曲線を示すグラフである。
【図7】 図7は、例3に用いられた実験用セットアップの概略図である。
【図8】 図8は、在来のTFFプロセスにおいて実験によって測定された動的膜透過圧
曲線と、例3で説明した振動支援濾過モードにおいて実験によって測定された動
的膜透過圧曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
10 振動支援式濾過装置 12,14 プレート 18 端部 20 電磁石 24 膜 26 流路 28 透過液出口 30 ギャップ 32 入口 34 出口 36 O−リングシール
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月16日(2000.2.16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の濾過装置の長手側面図である。
【図2】 図2は、図1の装置の上からみた平面図である。
【図3】 図3は、図1の装置の幅方向の側面図である。
【図4】 図4Aは、例1及び2に用いられた在来の接線流れ式濾過流れ(TFF)の実
験用セットアップの概略図である。 図4Bは、例1及び2に用いられた本発明の振動支援式濾過流れの実験用セッ
トアップの概略図である。
【図5】 図5は、在来のTFFプロセスで得られた極限フラックス曲線と、例1で説明
したいろいろな誘起剪断速度において得られた本発明の振動支援濾過流れの極限
フラックス曲線を示すグラフである。
【図6】 図6は、在来のTFFプロセスにおいて実験によって測定された動的膜透過圧
曲線と、例2で説明した振動支援濾過モードにおいて実験によって測定された動
的膜透過圧曲線を示すグラフである。
【図7】 図7Aは、例3に用いられた在来の接線流れ式濾過流れ(TFF)の実験用セ
ットアップの概略図である。 図7Bは、例3に用いられた本発明の振動支援式濾過流れの実験用セットアッ
プの概略図である。
【図8】 図8は、在来のTFFプロセスにおいて実験によって測定された動的膜透過圧
曲線と、例3で説明した振動支援濾過モードにおいて実験によって測定された動
的膜透過圧曲線を示すグラフである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 フィリップス,マイケル ダブリュー. アメリカ合衆国 01879 マサチューセッ ツ,ティングズバラ,デイジー レイン 10 (72)発明者 ブラウン,ニール エイ. アメリカ合衆国 02173 マサチューセッ ツ,レクシントン,フォレン ロード 216 Fターム(参考) 4D006 GA06 HA86 JA07Z JA35B KA41 MA22 MB02 MB09 MC63X PA05 PB05 PB06 PB12 PB52 PB54 PC45

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚のプレートの間にギャップを形成し、該両プレートのう
    ちの少くとも一方のプレートに多孔質濾過膜を支持させ、 供給物流体を該ギャップ内へ導入し、 前記両プレートのうちの少くとも一方のプレートの両端を高速度で振動させて
    該少くとも一方のプレートをその両端間に位置するピボット点の周りに揺動させ
    、それによって該両プレート間のギャップ幅に連続的に変化する勾配を形成し、 前記ギャップから篩上を排出し、 前記ギャップから透過液を排出し、 前記透過液が前記篩上及び供給物流体のいずれとも混ざるのを防止するために
    前記ギャップを密封すること、 から成る濾過方法。
  2. 【請求項2】 前記両方のプレートの両端を前記ピボット点の周りに高速度
    で振動させることを特徴とする請求項1に記載の濾過方法。
  3. 【請求項3】 前記少くとも一方のプレートの両端を互いに実質的に180
    °位相をずらせて振動させることを特徴とする請求項1に記載の濾過方法。
  4. 【請求項4】 前記両方のプレートの両端を互いに実質的に180°位相を
    ずらせて振動させることを特徴とする請求項2に記載の濾過方法。
  5. 【請求項5】 前記ピボット点を前記プレートの両端間に該両端から等距離
    のところに位置させることを特徴とする請求項1に記載の濾過方法。
  6. 【請求項6】 前記ピボット点を前記プレートの両端間に該両端から等距離
    のところに位置させることを特徴とする請求項2に記載の濾過方法。
  7. 【請求項7】 前記ピボット点を前記プレートの両端間に該両端から等距離
    のところに位置させることを特徴とする請求項3に記載の濾過方法。
  8. 【請求項8】 前記ピボット点を前記プレートの両端間に該両端から等距離
    のところに位置させることを特徴とする請求項4に記載の濾過方法。
  9. 【請求項9】 前記2枚のプレートのうちの一方のプレートだけに多孔質濾
    過膜を支持させることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の濾過方法。
  10. 【請求項10】 前記2枚のプレートの両方に多孔質濾過膜を支持させるこ
    とを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の濾過方法。
  11. 【請求項11】 間にギャップを形成するように間隔を置いて積重された2
    枚のプレートと、該両プレートのうちの少くとも一方のプレートに支持された多
    孔質濾過膜と、 供給物流体を前記ギャップ内へ導入するための手段と、 前記ギャップから篩上を排出するための手段と、 前記ギャップから透過液を排出するための手段と、 前記ギャップから前記多孔質濾過膜を透過した透過液を排出するための手段と
    、 前記透過液が前記供給物流体及び篩上のいずれとも混ざるのを防止するための
    密封手段と、 前記両プレートの対向する表面間に連続的に変化するギャップ幅勾配を形成す
    るように該プレートのうちの少くとも一方のプレートを高速度で揺動させるため
    の高速揺動手段と、 から成る濾過装置。
  12. 【請求項12】 前記2枚のプレートのうちの一方のプレートだけを前記高
    速揺動手段によって揺動させることを特徴とする請求項11に記載の濾過装置。
  13. 【請求項13】 前記2枚のプレートの両方を前記高速揺動手段によって揺
    動させることを特徴とする請求項11に記載の濾過装置。
  14. 【請求項14】 前記少くとも一方のプレートを揺動させるための前記高速
    揺動手段は、該一方のプレートの両端に配置されていることを特徴とする請求項
    11に記載の濾過装置。
  15. 【請求項15】 前記少くとも一方のプレートを揺動させるための前記高速
    揺動手段は、前記各プレートの両端に配置されていることを特徴とする請求項1
    3に記載の濾過装置。
  16. 【請求項16】 前記高速揺動手段は、互いに実質的に180°位相をずら
    せて作動されることを特徴とする請求項14に記載の濾過装置。
  17. 【請求項17】 前記高速揺動手段は、互いに実質的に180°位相をずら
    せて作動されることを特徴とする請求項15に記載の濾過装置。
  18. 【請求項18】 前記高速揺動手段は、電磁石から成ることを特徴とする請
    求項11〜17のいずれかに記載の濾過装置。
  19. 【請求項19】 前記2枚のプレートは、剛性であることを特徴とする請求
    項11〜17のいずれかに記載の濾過装置。
  20. 【請求項20】 前記高速揺動手段は、電磁石から成ることを特徴とする請
    求項19に記載の濾過装置。
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