JP2001501839A - 定置の消火設備における液状消火剤噴出方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、混合装置を使用して有利には液状の不活性ガスをパイプラインシステム内で増圧させて混合することにより、液状消火剤（水）の噴出の改善と滴の放出距離の増大とを達成した方法および装置に関わる。

Description

【発明の詳細な説明】 定置の消火設備における液状消火剤噴出方法および装置 本発明は、液状および（または）ガス状の不活性ガスを液状消火剤（たとえば 水）と混合し噴出させて消火活動を行う方法および装置に関するものである。こ の方法および装置は定置の消火設備および少なくとも移動型の消火設備に有利に 適用される。 通常はスプリンクラー型消火装置、泡沫型消火装置、噴水型消火装置、ガス型 消火装置が使用される。 これらの消火装置は特別な適用例に対しては欠点も持っている。たとえばスプ リンクラー型消火装置や噴水型消火装置の場合、非常に多量の水が使用される。 これはかなりの損害になる。他方大きな貯水設備や機械のパワーが必要である。 泡沫型消火装置はかなりの技術コストを必要とする。これは設置の際に高コスト になり、また廃棄にコストがかかる。ガス型消火装置の場合には、消火効果を奏 するために消火領域での不活性化による酸素濃度の低下が必要であり、特にＣＯ₂ 消火装置の場合には救助人に危険があるので救護にかなりのコストが必要であ る。従来使用されているたとえばハロンのような他の消火ガスは、法律上の規定 から使用できない場合がある。他のアルゴンのような消火剤は比較的高価である 。 本発明の課題は、定置の噴水型消火設備において、通 常従来の噴水型消火設備に使用される火災消火に必要な液状消火剤の量を低減さ せることである。 この課題は、液状消火剤に液状および（または）ガス状の不活性ガスを、特に 液化不活性ガスをノズル前で添加することにより解決される。ここで不活性ガス という名称は、液状消火剤に添加する時点での集塊状態に関わるものではなく、 有利には液化して液状消火剤に添加することができる。 有利には液状の不活性ガスの添加は、増圧して消火剤に混合させるか、或いは 消火剤を増圧させてこの不活性ガスに混合させるかして行うことができる。 液状の消火剤（たとえば水）は通常どおりパイプネット内で８ないし１０バー ルの圧力で案内され、たとえば水道網、タンク等の貯水設備とは独立に案内され る。 これに対して、有利には液状の不活性ガスは消火剤よりも高圧でパイプネット に供給される。したがって、適当な混合装置およびパイプネット内の圧力制御装 置（たとえば媒体用の逆止弁、遮断弁、調整弁）との関連で、液状消火剤を放出 させる装置（たとえば消火ノズル）の圧力を増大させる。 これにより消火ノズルにおいては水の流出速度が増大するばかりでなく、滴の 分散および放出距離も向上する。 異なるノズルを使用することにより滴の大きさ、放出距離を制御することがで きる。特に１０ｍ以下の放出距離が達成される。 液化ＣＯ₂を液状の消火剤（たとえば水）に添加するのが有利である。 ここで注意すべきことは、本発明による方法により二相泡流（バブル流）が生 じることである。これは、溶解可能な量よりも多い量の不活性ガスを添加するこ とにより生じる。パイプラインシステム内のこの二相泡流により、火災活動に最 適な滴の大きさを持ったエアゾールを簡単な手段でノズルに生じさせることがで きる。 この場合の利点は、ガス抜きの力学的な過程が搬送時間よりも長く経過するの で、有利には液化された不活性ガスが液状消火剤に高圧で大部分溶解し、このよ うにして生じた滴が火元へ案内されるという点である。これにより、滴が火元へ 飛翔している途中でさらに分解されるので消火作用がさらに改善されるとともに 、発生した霧状の水により、隠れた火も好適に消火できる。 物理学的・化学的過程はまだ完全には解明されていないが、本発明による方法 により、液状の消火剤の運動エネルギーと、火元の場所で不活性ガスが燃焼ガス から抜かれることによって、火炎が分離されることが確認されている。 火元の領域でミクロな滴が形成されることにより、特に液状の消火剤と不活性 ガスとが分離されることにより、液状の消火剤の表面積は著しく大きくなる。不 活性ガス（たとえばＣＯ₂）は付加的に放射エネルギーを吸収し、液状の消火剤 の蒸発は火元からエネルギーを奪い取る。 これにより火元領域でのエネルギーの過剰が阻止されるので、高度な消火効果が 得られる。このような高度な消火効果はミクロな滴を使用する場合にだけ得られ るものであり、液化不活性ガスを混合させなければ得られるものではない。 添加される不活性ガスの量は最適化される。ＣＯ₂を使用する場合には、ＣＯ₂ の最大量を消火対象物に関連させて決定するようにすれば、すでに設計の段階で 最適化を行うことができる。 しかし有利には、添加される特に液化不活性ガス（たとえばＣＯ₂）を、消火 中の消火領域における濃度に応じて調整して、１００００ｐｐｍの最大許容濃度 （ＭＡＫ）値或いは不活性消火設備の場合には通常４体積％を越えないようにす る（＜４体積％）のが好ましい。 他の有利な方法によれば、添加される有利には液状の不活性ガスの量をさらに 火災の経過に応じて調整する。 前記課題は本発明による装置によっても解決される。本発明による装置は、液 状消火剤を供給する供給部と、液状消火剤を放出する放出装置とを備え、さらに 不活性ガスを貯蔵する少なくとも一つの貯蔵部と、液状消火剤と有利には液状お よび（または）ガス状の不活性ガスを混合させるための混合ユニットが配置され ていることを特徴としている。この特殊な混合ユニットは、ノズルの前方に水平 または垂直に位置するようにパイプラインネットに取り付けるのが有利である。 有利には、消火領域での不活性ガスの濃度を測定する少なくとも一つの検出器 が少なくとも一つの評価装置に接続され、この評価装置が有利には液状の不活性 ガスの量を調整するための少なくとも一つの調整装置に接続されているのがよい 。 また、火災の経過を測定する検出器が配置されているのが有利である。 この検出器は、消火領域で不活性ガスの濃度を測定する検出器とともに一つの ユニットを形成し、特に電磁放射線を測定する組み合わせ型測定装置として構成 され、煙報知器、熱報知器の原理にしたがって構成される。 本発明による装置の他の有利な構成によれば、液状消火剤の放出装置の開口角 度は調整可能である。この場合この開口角度は、混合される有利には液化不活性 ガスの量に応じて決定される。 次に、本発明による装置の構成を図示した添付の図面を用いて本発明による方 法および装置の一実施形態を詳細に説明する。 本発明による装置は、通常のパイプおよび適当な遮断装置のほかに、消火水入 口に逆止弁９を有している。消火水は、混合ユニット３において、貯蔵部２から 流出する液化不活性ガスと混合される。貯蔵部２と混合ユニット３の間には、適 当な遮断装置と制御弁８が配置されている。 制御弁８は、消火領域４を決定する消火ノズル５のた めの検出器６を評価する評価装置７に接続されているのが有利である。遮断装置 は、たとえば火災報知装置（図示せず）を介して開かれ、遅延時間経過後（時間 は水の供給量に依存する）制御弁８が作動する。 この回路は制御弁８を間歇流動または連続流動に切換えて、増圧・不活性化媒 体としての液化不活性ガスのための経路を開放させる。 パイプシステム内の圧力と温度は、不活性ガスの比率と、単位時間あたりに放 出される消火剤の量により調整することができる。 ガスは、混合後パイプシステム内に滞留している間に圧力が増大するので消火 液に溶解する。したがってパイプシステム内では体積の増大と圧力の増大が生じ る。 圧力が大きければ大きいほど、且つ消火剤の温度が低ければ低いほど、液化不 活性ガスが溶解する割合は大きくなる。 二相泡流の重量は水に比べて小さいので、パイプネット内での流動抵抗は小さ く、より小さな横断面を選定できるという利点がある。 消火剤がノズルおよび火災物へ至る経路から流出する際に消火剤の成分が分解 するとともに、液状消火剤のエアゾールが形成される。しかしガスの大部分は分 解することなく直接火災ゾーンに達する。 最適に構成すると、或いは検出器６および評価装置７との関連で、消火領域４ へ放出されるＣＯ₂の量は毒性 限界以下に留まる。 水は、使用するノズルに応じて、パイプシステムを離れるときに差当たり流線 として流出し、火元に飛翔する途中で非常に細かい滴に分解される。これにより 大きな放出距離が得られ、或いは非常に細かい滴として小距離で流出する。

【手続補正書】特許法第１８４条の４第４項 【提出日】平成９年９月１０日（１９９７．９．１０） 【補正内容】 請求の範囲 １．消火設備における液状消火剤を噴出させる方法において、消火剤に液化不活 性ガスをノズル前で添加して、二相泡流（バブル流）を生じさせ、その際液化不 活性ガスを消火剤よりも高圧で送入する ことを特徴とする方法。 ２．消火剤に不活性ガスとしてＣＯ₂を添加することを特徴とする、請求項１に 記載の方法。 ３．有利には不活性ガスを間欠的に添加することを特徴とする、請求項１または ２に記載の方法。 ４．不活性ガスの添加量が、液状消火剤と溶解するような量であることを特徴と する、請求項１から３までのいずれか一つに記載の方法。 ５．パイプ内で流動する媒体がエアゾール（霧状の水）を形成するようにパイプ の出口から噴出させることを特徴とする、請求項１から４までのいずれか一つに 記載の方法。 ６．添加する液化不活性ガスの量を消火領域における不活性ガス濃度に応じて調 整することを特徴とする、請求項１から５までのいずれか一つに記載 の方法。 ７．添加する液化不活性ガスの量を火災の経過に応じて調整することを特徴とす る、請求項１から５までのいずれか一つに記載の方法。 ８．開口角度を調整可能な消火ノズルを用いて噴出を行い、開口角度を、火元お よび火災の経過に応じて特に消火ノズルの圧力により調整することを特徴とする 、請求項１から７までのいずれか一つに記載の方法。 ９．液状消火剤を供給する供給部（１）と、液化不活性ガスを放出する放出装置 （５）とを備えた、 消 火設備における液状消火剤噴出装置において、 不活性ガスを貯蔵する少なくとも一つの貯蔵部（２）が設けられ、放出装置 （５）の前に少なくとも一つの混合ユニット（３）が配置されていることを特徴 とする液状消火剤噴出装置。 １０．混合ユ、ニットとして容器が配置され、該容器内で液化不活性ガスが連続 的に貫流消火剤に添加されることを特徴とする、請求項９に記載の液状消火剤噴 出装置。 １１．消火領域（４）での不活性ガスの濃度を測定する少なくとも一つの検出器 （６）が少なくとも一つの評価装置（７）に接続され、この評価装置（７）が不 活性ガスの量を調整するための少なくとも一つの調整装置（８）に接続されてい ること を特徴とする、請求項９または１０に記載の液状消火剤噴出装置。 １２．火災の経過を測定して消火を制御する少なくとも一つの検出器が配置され ていることを特徴とする、請求項９から１１までのいずれか一つに記載の液状消 火剤噴出装置。 １３．液状消火剤の放出装置（５）が調整可能な開口角度を有し、この開口角度が混合される液 化不活性ガスの量に応じて調整可能であることを特徴とする、請 求項９から１２までのいずれか一つに記裁の液化消火剤噴出装置。 【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年２月１８日（１９９８．２．１８） 【補正内容】 明細書 定置の消火設備における液状消火剤噴出方法および装置 本発明は、液状の不活性ガスを液状消火剤（たとえば水）と混合し噴出させて 消火活動を行う方法および装置に関するものである。この方法および装置は定置 の消火設備および少なくとも移動型の消火設備に適用される。 通常はスブリンクラー型消火装置、泡沫型消火装置、噴水型消火装置、ガス型 消火装置が使用される。 これらの消火装置は特別な適用例に対しては欠点も持っている。たとえばスプ リンクラー型消火装置や噴水型消火装置の場合、非常に多量の水が使用される。 これはかなりの損害になる。他方大きな貯水設備や機械のパワーが必要である。 泡沫型消火装置はかなりの技術コストを必要とする。これは設置の際に高コスト になり、また廃棄にコストがかかる。ガス型消火装置の場合には、消火効果を奏 するために消火領域での不活性化による酸素濃度の低下が必要であり、特にＣＯ₂ 消火装置の場合には救助人に危険があるので救護にかなりのコストが必要であ る。従来使用されているたとえばハロンのような他の消火ガスは、法律上の規定 から使用できない場合があ る。他のアルゴンのような消火剤は比較的高価である。 ＷＯ９５／２４２７４からは、消火剤を供給する供給部と、ガスを放出させる 放出装置と、貯蔵部と、混合ユニットとを用いた、液状消火剤を噴出させる方法 および装置が知られている。この方法では、ノズルの出口においてはじめてパル ス特性を得るプラグ流動が採用されている。また、容器から供給されるガス状媒 体は消火剤（媒体）の駆動手段として利用されるので、両媒体は混合ユニットに おいて同じ圧力を有している。液化不活性ガスを使用する点については記載され ていない。 本発明の課題は、定置の噴水型消火設備において、通常従来の噴水型消火設備 に使用される火災消火に必要な液状消火剤の量を低減させることである。 この課題は、液状消火剤に液状の不活性ガスをノズル前で添加することにより 解決される。ここで不活性ガスという名称は、液状消火剤に添加する時点での集 塊状態に関わるものではなく、液化して液状消火剤に添加することができる。 液状の不活性ガスの添加は、増圧して消火剤に混合させるか、或いは消火剤を 増圧させてこの不活性ガスに混合させるかして行うことができる。 液状の消火剤（たとえば水）は通常どおりパイプネット内で８ないし１０バー ルの圧力で案内され、 たとえば水道網、タンク等の貯水設備とは独立に案内される。 これに対して、液状の不活性ガスは消火剤よりも高圧でパイブネットに供給され る。したがって、適当な混合装置およびパイプネット内の圧力制御装置（たとえ ば媒体用の逆止弁、遮断弁、調整弁）との関連で、液状消火剤を放出させる装置 （たとえば消火ノズル）の圧力を増大させる。 これにより消火ノズルにおいては水の流出速度が増大するばかりでなく、滴の分 散および放出距離も向上する。 異なるノズルを使用することにより滴の大きさ、放出距離を制御することがで きる。特に１０ｍ以下の放出距離が達成される。 液化ＣＯ²を液状の消火剤（たとえば水）に添加するのが有利である。 ここで注意すべきことは、本発明による方法により二相泡流（バブル流）が生 じることである。これは、溶解可能な量よりも多い量の不活性ガスを添加するこ とにより生じる。パイプラインシステム内のこの二相泡流により、火災活動に最 適な滴の大きさを持ったエアゾールを簡単な手段でノズルに生じさせることがで きる。 この場合の利点は、ガス抜きの力学的な過程が搬送時間よりも長く経過するの で、液化された不活性 ガスが液状消火剤に高圧で大部分溶解し、このようにして生じた滴が火元へ案内 されるという点である。これにより、滴が火元へ飛翔している途中でさらに分解 されるので消火作用がさらに改善されるとともに、発生した霧状の水により、隠 れた火も好適に消火できる。 物理学的・化学的過程はまだ完全には解明されていないが、本発明による方法 により、液状の消火剤の運動エネルギーと、火元の場所で不活性ガスが燃焼ガス から抜かれることによって、火炎が分離されることが確認されている。 火元の領域でミクロな滴が形成されることにより、特に液状の消火剤と不活性 ガスとが分離されることにより、液状の消火剤の表面積は著しく大きくなる。不 活性ガス（たとえばＣＯ₂）は付加的に放射エネルギーを吸収し、液状の消火剤 の蒸発は火元からエネルギーを奪い取る。これにより火元領域でのエネルギーの 過剰が阻止されるので、高度な消火効果が得られる。このような高度な消火効果 はミクロな滴を使用する場合にだけ得られるものであり、液化不活性ガスを混合 させなければ得られるものではない。 添加される不活性ガスの量は最適化される。ＣＯ₂を使用する場合には、ＣＯ₂ の最大量を消火対象物に関連させて決定するようにすれば、すでに設計の段階で 最適化を行うことができる。 しかし有利には、添加される液化不活性ガス（たとえばＣＯ₂）を、消火中の 消火領域における濃度に応じて調整して、１００００ｐｐｍの最大許容濃度（Ｍ ＡＫ）値成いは不活性消火設備の場合には通常４体積％を越えないようにする（ ＜４体積％）のが好ましい。 他の有利な方法によれば、添加される有利には液状の不活性ガスの量をさらに 火災の経過に応じて調整する。 前記課題は本発明による装置によっても解決される。本発明による装置は、液 状消火剤を供給する供給部と、液状消火剤を放出する放出装置とを備え、さらに 不活性ガスを貯蔵する少なくとも一つの貯蔵部と、液状消火剤と液状の不活性ガ スを混合させるための混合ユニットが配置されていることを特徴としている。こ の特殊な混合ユニットは、ノズルの前方に水平または垂直に位置するようにパイ プラインネットに取り付けるのが有利である。 有利には、消火領域での不活性ガスの濃度を測定する少なくとも一つの検出器 が少なくとも一つの評価装置に接続され、この評価装置が有利には液状の不活性 ガスの量を調整するための少なくとも一つの調整装置に接続されているのがよい 。 また、火災の経過を測定する検出器が配置されているのが有利である。 この検出器は、消火領域で不活性ガスの濃度を測定する検出器とともに一つの ユニットを形成し、特に電磁放射線を測定する組み合わせ型測定装置として構成 され、煙報知器、熱報知器の原理にしたがって構成される。 本発明による装置の他の有利な構成によれば、液状消火剤の放出装置の開口角 度は調整可能である。この場合この開口角度は、混合される液化不活性ガスの量 に応じて決定される。 次に、本発明による装置の構成を図示した添付の図面を用いて本発明による方 法および装置の一実施形態を詳細に説明する。 本発明による装置は、通常のパイプおよび適当な遮断装置のほかに、消火水入 口に逆止弁９を有している。消火水は、混合ユニット３において、貯蔵部２から 流出する液化不活性ガスと混合される。貯蔵部２と混合ユニット３の間には、適 当な遮断装置と制御弁８が配置されている。 制御弁８は、消火領域４を決定する消火ノズル５のための検出器６を評価する 評価装置７に接続されているのが有利である。遮断装置は、たとえば火災報知装 置（図示せず）を介して開かれ、遅延時間経過後（時間は水の供給量に依存する ）制御弁８が作動する。 この回路は制御弁８を間歇流動または連続流動に 切換えて、増圧・不活性化媒体としての液化不活性ガスのための経路を開放させ る。 パイプシステム内の圧力と温度は、不活性ガスの比率と、単位時間あたりに放 出される消火剤の量により調整することができる。 ガスは、混合後パイプシステム内に滞留している間に圧力が増大するので消火 液に溶解する。したがってパイプシステム内では体積の増大と圧力の増大が生じ る。 圧力が大きければ大きいほど、且つ消火剤の温度が低ければ低いほど、液化不 活性ガスが溶解する割合は大きくなる。 二相泡流の重量は水に比べて小さいので、パイブネット内での流動抵抗は小さ く、より小さな横断面を選定できるという利点がある。 消火剤がノズルおよび火災物へ至る経路から流出する際に消火剤の成分が分解 するとともに、液状消火剤のエアゾールが形成される。しかしガスの大部分は分 解することなく直接火災ゾーンに達する。 最適に構成すると、或いは検出器６および評価装置７との関連で、消火領域４ へ放出されるＣＯ₂の量は毒性限界以下に留まる。 水は、使用するノズルに応じて、パイブシステムを離れるときに差当たり流線と して流出し、火元に飛翔する途中で非常に細かい滴に分解される。これ により大きな放出距離が得られ、或いは非常に細かい滴として小距離で流出する 。 請求の範囲 １．消火設備における液状消火剤を噴出させる方法において、消火剤に液化不活 性ガスをノズル前で添加して、二相泡流としてのバブル流を生じさせ、その際液 化不活性ガスを消火剤よりも高圧で送入することを特徴とする方法。 ２．消火剤に不活性ガスとしてＣＯ₂を添加することを特徴とする、請求項１に 記載の方法。 ３．有利には不活性ガスを間欠的に添加することを特徴とする、請求項１または ２に記載の方法。 ４．不活性ガスの添加量が、液状消火剤と溶解するような量であることを特徴と する、請求項１から３までのいずれか一つに記載の方法。 ５．パイブ内で流動する媒体がエアゾールとしての霧状の水を形成するようにパ イプの出口から噴出させることを特徴とする、請求項１から４までのいずれか一 つに記載の方法。 ６．添加する液化不活性ガスの量を消火領域における不活性ガス濃度に応じて調 整することを特徴とする、請求項１から５までのいずれか一つに記載の方法。 ７．添加する液化不活性ガスの量を火災の経過に応じて調整することを特徴とす る、請求項１から５までのいずれか一つに記載の方法。 【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年４月４日（１９９８．４．４） 【補正内容】 ８．開口角度を調整可能な消火ノズルを用いて噴出を行い、開口角度を、火元お よび火災の経過に応じて特に消火ノズルの圧力により調整することを特徴とする 、請求項１から７までのいずれか一つに記載の方法。 ９．液状消火剤を供給する供給部（１）と、消火剤を放出する放出装置（５）と 、放出装置（５）の前に配置される少なくとも一つの混合ユニット（３）とを備 えた、消火設備における消火剤噴出装置において、 液化不活性ガスを貯蔵する少なくとも一つの貯蔵部（２）が設けられている ことを特徴とする消火剤噴出装置。 １０．混合ユニットとして容器が配置され、該容器内で液化不活性ガスが連続的 に貫流消火剤に添加されることを特徴とする、請求項９に記載の消火剤噴出装置 。 １１．消火領域（４）での不活性ガスの濃度を測定する少なくとも一つの検出器 （６）が少なくとも一つの評価装置（７）に接続され、この評価装置（７）が不 活性ガスの量を調整するための少なくとも一つの調整装置（８）に接続されてい ることを特徴とする、請求項９または１０に記載の消火剤噴出装置。 １２．火災の経過を測定して消火を制御する少なく とも一つの検出器が配置されていることを特徴とする、請求項９から１１までの いずれか一つに記載の消火剤噴出装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＢＧ，ＣＡ，Ｃ Ｎ，ＣＺ，ＥＥ，ＪＰ，ＫＲ，ＬＴ，ＬＶ，ＭＫ，ＮＺ ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＵＡ，ＵＳ (72)発明者 ルスヴルム マンフレート ドイツ連邦共和国 デー・23611 バート シュヴァルタウ レーゼブッシュ 41ア ー (72)発明者 エービッシャー フレーデリック スイス ツェーハー・4542 ルターバッハ ゾロトゥルンシュトラーセ 54

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．定置の消火設備における液状消火剤を噴出させる方法において、消火剤に液 状および（または）ガス状の不活性ガスをノズル前で添加して、二相泡流（バブ ル流）を生じさせることを特徴とする方法。 ２．消火剤に不活性ガスとしてＣＯ₂を添加することを特徴とする、請求項１に 記載の方法。 ３．有利には不活性ガスを間欠的に添加することを特徴とする、請求項１または ２に記載の方法。 ４．不活性ガスの添加量が、液状消火剤と溶解するような量であることを特徴と する、請求項１から３までのいずれか一つに記載の方法。 ５．パイプ内で流動する媒体がエアゾール（霧状の水）を形成するようにパイプ の出口から噴出させることを特徴とする、請求項１から４までのいずれか一つに 記載の方法。 ６．添加する液状および（または）ガス状の不活性ガスの量を消火領域における 不活性ガス濃度に応じて調整することを特徴とする、請求項１から５までのいず れか一つに記載の方法。 ７．添加する液状および（または）ガス状の不活性ガスの量を火災の経過に応じ て調整することを特徴とする、請求項１から５までのいずれか一つに記載の方法 。 ８．開口角度を調整可能な消火ノズルを用いて噴出を行 い、開口角度を、火元および火災の経過に応じて特に消火ノズルの圧力により調 整することを特徴とする、請求項１から７までのいずれか一つに記載の方法。 ９．液状消火剤を供給する供給部（１）と、液状および（または）ガス状の消火 剤を放出する放出装置（５）とを備えた、定置の消火設備における液状消火剤噴 出装置において、 不活性ガスを貯蔵する少なくとも一つの貯蔵部（２）が設けられ、放出装置 （５）の前に少なくとも一つの混合ユニット（３）が配置されていることを特徴 とする液状消火剤噴出装置。 １０．混合ユニットとして容器が配置され、該容器内で液状および（または）ガ ス状の不活性ガスが連続的に貫流消火剤に添加されることを特徴とする、請求項 ９に記載の液状消火剤噴出装置。 １１．消火領域（４）での不活性ガスの濃度を測定する少なくとも一つの検出器 （６）が少なくとも一つの評価装置（７）に接続され、この評価装置（７）が不 活性ガスの量を調整するための少なくとも一つの調整装置（８）に接続されてい ることを特徴とする、請求項９または１０に記載の液状消火剤噴出装置。 １２．火災の経過を測定して消火を制御する少なくとも一つの検出器が配置され ていることを特徴とする、請求項９から１１までのいずれか一つに記載の液状消 火剤噴出装置。 １３．液状消火剤の放出装置（５）が調整可能な開口角度を有し、この開口角度 が有利には液化不活性ガスの量に応じて調整可能であることを特徴とする、請求 項９から１２までのいずれか一つに記載の液状消火剤噴出装置。