JP2001501497A - 心臓弁の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 内表面、流入端部、および流出端部を有する円筒状外部スリーブと、スリーブの内表面に固定され、内表面から半径方向内側に延びる複数のフレキシブルな尖頭であって、スリーブの流出端部よりも流入端部に十分に大きな流体圧がかかると、完全に開いた位置となり、スリーブの流入端部よりも流出端部に十分大きな流体圧がかかると閉じた位置になる複数の尖頭とを含み、スリーブの流入端部および流出端部にかかる圧力が、ほぼ等しくなると、尖頭が、閉じた位置と完全に開いた位置との間の部分的に開いた位置になる一方向弁。

Description

【発明の詳細な説明】 心臓弁の製造方法 発明の分野 本発明は、一般的には、多尖頭一方向弁に関し、詳細には、心臓装置、心肺装 置、および心臓補助装置に使用する人工器官用弁に関する。 発明の背景 三尖頭一方向弁は、当技術分野ですでに周知であるが、心肺装置、心臓補助装 置において、あるいは心臓本来の弁に代わる外科用心臓インプラントとして広く 利用されている。このような弁は、なんども作動を繰り返す中で、摩耗や不具合 をほとんど生じることなく、形状を保持し、確実に機能するだけの強度と弾性と を備えている必要がある。同時に、尖頭には、円滑に開閉し、弁前後の圧力降下 を最低限に抑え、異常な乱流や溶血による血球の損傷を引き起こさない柔軟性が 必要である。そのために、シリコーン、テフロンＴＭ、その他のポリマーをはじ めとして、基本的に親血性のある、各種グレードのポリウレタンを含む多様な材 料が使用されてきた。所望の特性を備えた弁を製造するには、一般に、複雑かつ 時間のかかる工程を採用しなければならない。この種の弁およびその製造方法に ついて開示した従来の特許としては、例えば、Ｄａｖｉｓ他に付与された米国特 許第４１９２０２０号、Ｂｏｒｅｔｏｓ他に付与された米国特許第４２２２１２ ６号、Ｉｏｎｅｓｃｕ他に付与された米国特許第４６２９４５９号、Ｌｅｄｅｒ ｍａｎ他に付与された米国特許第４８８８００９号があり、これらを参照により 本明細書に組み込む。 本明細書の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に組み込んだ、 Ｒｏｔｔｅｎｂｅｒｇ他による英国特許出願ＧＢ２２５５３９４Ａ号では、一体 型三尖頭弁筒構造および射出成形によるこの構造の製造方法について開示してい る。この構造は、円筒状外部スリーブを含み、このスリーブから、フレキシブル な、繊維強化尖頭が３つ、半径方向内側に向かって延び、閉位置にある場合、中 心で交わっている。シリンダの一端から弁に流体圧がかかると、弁が開き、シリ ンダを通って血液が所望の方向に流れる。圧力が解放されるか、またはシリンダ の別端から弁にかかると、弁が閉じ、逆方向への血液の逆流を防止する。 発明の概要 本発明の目的は、最小限の圧力で開き、乱流や溶血を生じることなく閉じる、 柔軟性に優れた尖頭を備える三尖頭一方向弁を提供することである。 また、本発明の目的は、このような弁の製造方法、特に、弁の尖頭の柔軟性を 高める方法を提供することである。 本発明の１つの態様においては、心肺装置や心臓補助装置など、人工心臓装置 に使用するように弁を設計している。 本発明の好ましい実施形態では、人工心臓装置に使用する弁は、円筒状スリー ブと、スリーブの内面に一体に固定され、この内面から半径方向内側に向かって 延びるフレキシブルな尖頭３つとを備えている。シリンダの流入端部から尖頭に 流体圧が作用すると、尖頭が開き、反対側にある流出端部から流体圧が作用する と、尖頭が閉じる。ただし、シリンダの両端に圧力差がない場合、尖頭は、部分 的に開いた状態を維持する。 この部分的に開いた状態は、尖頭の閉鎖時に、尖頭間に挟まる恐れがある血球 の損傷を、尖頭を閉じる力を減少させることにより抑えるとともに、弁を経由す る逆流を防止する点で優れている。 本発明の好ましい実施形態では、弁が、エラストマ材料、好ましくは、ポリエ ーテル・ポリウレタン・ポリマー製になっている。 また、本発明の好ましい実施形態では、尖頭が薄く、非常に柔軟になっている 。尖頭の硬さは、ショアＡで約７０〜８０であることが好ましい。もちろん、こ の硬さの値は、尖頭の剛性と関連がある。また、尖頭の厚さは、０．１〜０．３ ｍｍであることが好ましい。 本発明の好ましい実施形態では、尖頭の厚さが、不均一になっている場合もあ る。尖頭の厚さは、スリーブに近い、尖頭の外縁部において約０．２５ｍｍ、シ リンダの中心軸に近い、尖頭の内縁部において約０．１ｍｍと、徐々に薄くなっ ていることが好ましい。 本発明の好ましい実施形態では、弁を製造する場合、まずシリンダと尖頭とを 一体に成形し、成形した弁を次に高温の液体槽に浸漬し、その間、弁に硬質マン ドレルを通して尖頭を開いたままとする。成形直後、尖頭は、閉位置にあって緩 んだ状態にあるが、弁を槽に浸漬すると、尖頭は、所望の部分開位置をとり、緩 んだ状態になる。（本発明の説明では、外力が加わっていない場合の尖頭の位置 を指す場合に、「弛緩位置」という表現を用いる。）浸漬後、尖頭の粘弾性力が 減少し、これにしたがって、尖頭の硬さが、最大１０％低下する。 本発明の好ましい実施形態では、ポリマー射出法により、高圧成形装置を使っ て弁を成形する。成形装置のクランプ力は、少なくとも５０トン、ポリマー材料 の射出圧力は、少なくとも２８００ａｔｍであることが好ましい。また、成形装 置は、当技術分野で知られているアキュムレータおよび閉ループ射出速度ユニッ トを含み、射出圧力は、約３５００ａｔｍであることが好ましい。尖頭を所望の 薄さに成形するには、これらの要素が必要である。 成形品への空気の巻き込みおよび尖頭の不良を防止するために、成形装置で 弁を製造するのに使用する金型は、金型により成形する尖頭の内縁部に近接する エア抜き溝を含んでいることが好ましい。成形中の金型温度は、約１１０℃であ ることが好ましい。 本発明の好ましい実施形態では、硬質マンドレルが、鋼またはプラスチック材 料を含み、ほぼ円錐形または円筒状の部分を含んでいる。この部分は、マンドレ ルの基部に固定することが好ましい。マンドレルの円錐形または円筒状の部分は 、正しく弁のシリンダに挿入すると、所定の一定した角度で、尖頭を開いた状態 に保持する。 本発明の好ましい実施形態では、高温液体槽が水を含み、この水の温度は６０ ℃以上であることが好ましく、８０℃以上であればさらに好ましく、８２〜８４ ℃であれば最も好ましい。約２分間、弁を槽に浸漬し、そのあと、約２分間、好 ましくは、２０〜２５℃の冷水槽に浸漬することが好ましい。 連続工程である高温水槽への浸漬、およびこの後の冷水槽への浸漬は、交互に それぞれ二回実施することが好ましい。 本発明の好ましい実施形態について、人工心臓装置に使用する弁を参照して説 明したが、本発明により製造されるその他の類似の弁は、多尖頭逆止弁のその他 の用途分野で使用できることは当然である。このような弁は、上記の好ましい実 施形態の場合と同じく、円筒状になっているか、設計対象用途に適合して、その 他の外部形状になっている。 したがって、本発明に好ましい実施形態によれば、 内表面、流入端部、および流出端部を有する円筒状外部スリーブと、 スリーブの内表面に固定され、内表面から半径方向内側に延びる複数のフレキ シブルな尖頭であって、スリーブの流出端部よりも流入端部に十分に大きな流体 圧がかかると、完全に開いた位置となり、スリーブの流入端部よりも流出端部に 十分大きな流体圧がかかると閉じた位置になる複数の尖頭とを含み、 スリーブの流入端部および流出端部にかかる圧力が、ほぼ等しくなると、尖頭 が、閉じた位置と完全に開いた位置との間の部分的に開いた位置になる一方向弁 が得られる。 複数のフレキシブルな尖頭は、３つ以上であることが好ましい。 スリーブおよび尖頭は、エラストマ材料、好ましくは、ポリウレタン・ポリマ ー製であることが好ましく、ポリエーテル・ポリウレタン・ポリマーであること が最も好ましい。また、スリーブおよび尖頭は、エラストマ材料で一体に形成す ることが好ましい。 尖頭の厚さは、ほぼ０．１〜０．３ｍｍであることが好ましい。各尖頭は、ス リーブに近い、尖頭の外縁部から、シリンダの中心軸に近い、尖頭の内縁部にか けて、徐々に薄くなっていることが好ましい。尖頭の厚さは、約０．２５ｍｍか ら約０．１ｍｍまで薄くなっていることが好ましい。 尖頭は、柔軟性が高く、ショアＡ硬さが８０未満であることが好ましい。 上記の弁は、人工心臓装置に使用することが好ましい。 さらに本発明の好ましい実施形態によれば、外部スリーブと、スリーブの内面 に固定した複数のフレキシブルな尖頭とを備えた弁の製造方法であって、弁を所 望の形状に成形する段階と、高温液体槽に弁を浸漬する段階とを含む製造方法が 得られる。 高温液体槽に弁を浸漬すると、尖頭の柔軟性が増大することが好ましい。 弁の成形は、閉鎖位置にある尖頭を形成する段階を含み、弁の浸漬には、好ま しくはマンドレルを弁に挿入して弁を浸漬しながら、尖頭を部分的に開いた状態 に保持する段階を含むことが好ましい。 弁の成形は、好ましくは高圧をかけてポリマー材料を金型に射出することによ り、スリーブと尖頭とを一体に成形する段階を備えていることが好ましい。ポリ マーは、２８００ａｔｍを超える圧力で射出することが好ましく、約３５ ００ａｔｍの圧力で射出することがさらに好ましい。 高温液体槽に弁を浸漬する段階は、温度６０℃を超える水に弁を浸漬する段階 を含むことが好ましく、８０℃を超える水であればさらに好ましく、ほぼ８２〜 ８４℃の水に約２分間浸漬するのが最も好ましい。 高温水への浸漬後、好ましくはほぼ２０〜２５℃の冷水に弁を浸漬することが 好ましい。 冷水への浸漬後、再度高温液体槽に浸漬し、さらに再度冷水に弁を浸漬するこ とが好ましい。 また、本発明の好ましい実施形態によれば、外部スリーブおよびスリーブの内 表面に固定した複数のフレキシブルな尖頭を含み、上記の方法により製造した弁 が得られる。 図面を参照して行う、本発明の好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明に より、本発明についての理解が深まろう。 図面の簡単な説明 第１図は、本発明の好ましい実施形態にしたがって使用する射出プレスの概略 部分断面図である。 第２図は、本発明の好ましい実施形態による弁の等角図である。 第３図は、第１図に示した弁の断面図である。 第４Ａ図は、本発明の好ましい実施形態にしたがって使用するマンドレルの概 略図である。 第４Ｂ図は、本発明の好ましい実施形態にしたがって、第４Ａ図のマンドレル を弁に挿入した状態を示す概略図である。 第５図は、本発明の好ましい実施形態による弁の概略端面図である。 好ましい実施形態の詳細な説明 以下、第１図を参照して説明する。第１図は、本発明の好ましい実施形態によ る三尖頭円筒弁の製造に使用する射出成形プレス２０を示す図である。プレス２ ０は、ハウジング２２と流入ポート２４とを備え、このポートを介してポリマー 材料を射出する。プレスは、雌型部材２８および雄型部材３０を備えた金型２６ を含む。 作動時、プレス２０は約１１０℃まで加熱され、ポリマー材料、好ましくは、 Ｔｈｅｒｍｅｄｉｃｓが製造するＴｅｃｏｆｌｅｘＴＭ２−８０Ａや、Ｄｏｗ Ｃｈｅｍｉｃａｌが製造するＰｅｌｅｔｈａｎｅＴＭ２３６３ ８０Ａなど、親 血性のポリエーテル・ポリウレタンが、ポート２４を介して射出され、スペース ３２に流入する。このようにして製造した弁の完全性に悪影響を及ぼす可能性が ある、金型内に巻き込まれた空気は、エア抜き溝３４から排出する。当技術分野 で周知のように、ポリマー材料は、アキュムレータ３６および閉ループ射出速度 ユニット３８を使用し、少なくとも圧力２８００ａｔｍ、好ましくは、約３５０ ０ａｔｍでプレス２０内に射出される。ポリマー材料を流入させ、狭小な中央部 分を含む、スペース３２の全体に充満させるには、射出工程を高圧で行う必要が ある。 第２図は、プレス２０により製造される弁４０の等角図であり、第３図は、弁 ４０の断面図である。弁４０は、外部円筒スリーブ４２を備えていることが好ま しく、その両端から、上部リム４４および下部リム４６が、半径方向外側に突出 していることが好ましい。リム４４および４６は、弁の作動手段であるチューブ ・アセンブリまたはその他の流動装置に弁４０を固定する場合に便利であるが、 本発明にとって必須の構成要素ではない。３つの尖頭４８が、スリーブ４２の内 表面５０と一体に固定され、弁の中心軸５２に向かって半径方向内側に延びてい る。当然ながら、第２図は、完全閉鎖位置にある弁４０を示 す図である。完全閉鎖位置とは、プレス２０による射出成形直後の、尖頭４８の 弛緩位置のことである。本発明では、尖頭に外力が加わらない場合の尖頭の位置 を指すのに「弛緩位置」という表現を使用する。 第３図に示すように、尖頭４８は、スリーブ４２と比較して薄くなっている。 尖頭の厚さは、第３図に示すように、スリーブ内表面５０に隣接する尖頭の外縁 部５４に近い部分で約０．２５ｍｍ、尖頭の内縁部５６に近い部分で約０．１ｍ ｍと、徐々に薄くなっていることが好ましい。 流体圧力差が弁４０にかかり、上端部（下流）５９よりも下端部（上流）５８ の圧力が十分に大きくなると、尖頭４８は、上方、外側に開き、尖頭を通って流 体が流入することは明らかである。圧力差が、弁を開くのに必要な最低圧力未満 に下がるか、逆転すると、逆に尖頭４８が閉じ、弁を通って流体が流れなくなる 。 第４Ａ図は、本発明の好ましい実施形態にしたがって使用するマンドレル６０ を示す図である。マンドレル６０は、基部６４に固定した、ほぼ円錐形の部分６ ２を備えている。このマンドレルは、ステンレス鋼または硬質プラスチックから 機械加工することが好ましい。マンドレル６０に、円錐形部分６２の代わりに、 円筒状部分または以下に述べる機能に適合したその他の形状の部分を同様に設け てもよい。 第４Ｂ図に示すように、弁４０を前述のように成形した後、マンドレル６０の 円錐形部分６２を弁に挿入し、尖頭４８が部分的に開いた位置に保持する。マン ドレルを挿入した弁を、好ましくは温度８２〜８４℃の温水槽に約２分間浸す。 次いで弁を温度約２０〜２５℃の冷水槽にさらに２分間入れる。次いで、マンド レルを第４Ｂ図に示すように挿入したまま弁をさらに２分間温水槽に再度浸し、 その後冷水槽に２分間浸すことが好ましい。 第５図は、上述の加熱冷却処理後の弁４０の端而図であり、したがって尖頭 ４８が部分的に開いた弛緩位置をとっている。この部分開放位置は、尖頭が閉じ るときそれが加える衝撃力を減らすことにより、閉鎖中に尖頭間に捕捉される血 球の損傷を低減するので有利である。尖頭の完全に開いた弛緩位置は、血球の流 速が極端に低いときに尖頭が開いたままとなり、弁からの還流（すなわち血液の 逆流）を防止できなくなるので望ましくない。 尖頭４８の硬さ、したがって剛性は、加熱冷却処理の後ポリマー材料の粘弾性 特性の弛緩により低減する。典型的には尖頭の硬さは最大１０％低下する。尖頭 ４８の厚さと剛性が低減すると、弁４０は、適切な方向で尖頭にかかる圧力に応 答して最小限の圧力降下で容易に開くようになる。同様に、尖頭の厚さ、剛性お よび固有引張り抵抗が低減すると、圧力が反転したとき尖頭は緩やかに閉じ、そ れにより血球の損傷が最小限に抑えられる。 上述のプロセスにより、部分開放弛緩位置を有し尖頭の剛性が低下したポリウ レタン弁が作成されるが、本発明の原理は、部分開放弛緩位置と低い剛性あるい はこの両方の品質を有する他の材料からの弁の作成にも一般的に適用される。 本発明の好ましい実施形態について、人工心臓装置用の弁に関して説明してき たが、本発明に従って作成した他の類似の弁も多尖頭逆止弁の他の適用分野で使 用できることを理解されたい。この種の弁は、上記の好ましい実施形態に記載し たような円筒形、あるいは設計対象である適用例に適した他の外部形状をもつ。 本発明の諸原理は、二尖頭または四尖頭以上の逆止弁にも同様に適用できる。 上述の好ましい実施形態は、例として引用したものであり、本発明の全範囲は 請求の範囲によってのみ限定されることを理解されたい。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年５月１８日（１９９８．５．１８） 【補正内容】 請求の範囲 １．外部スリーブと、スリーブの内表面に固定した複数の柔軟な尖頭とを備えた 血流制御用弁の製造方法であって、 弁を第１の形状に成形すること、 弁を第２の所望の形状に保持すること、及び 第２の形状に保持した状態で温液に弁を浸漬すること、 を含む製造方法。 ２．前記第１の形状では弁の尖頭が閉じており、弁を第２の所望の形状に保持す ることが弁の尖頭を開放位置に保つことを含む、請求の範囲第１項に記載の方法 。 ３．尖頭を開放位置に保持することが、マンドレルを弁に挿入することを含む、 請求の範囲第２項に記載の方法。 ４．温液槽に弁を浸漬すると尖頭の柔軟性が増大する、先行の請求の範囲のいず れか一項に記載の方法。 ５．温液槽に弁を浸漬すると弁が第２の所望の形状となる、先行の請求の範囲の いずれか一項の記載の方法。 ６．弁の成形が、スリーブと尖頭とを一体に成形することを含む、先行の請求の 範囲のいずれか一項に記載の方法。 ７．スリーブと尖頭とを一体に成形することが、高圧下でポリマー材料を金型に 射出することを含む、請求の範囲第６項に記載の方法。 ８．高圧下で成形材を射出することが、ポリマーを２８００ａｔｍを超える圧力 で射出することを含む、請求の範囲第７項に記載の方法。 ９．高圧下で成形材を射出することが、ポリマーを約３５００ａｔｍの圧力で射 出することを含む、請求の範囲第７項に記載の方法。 １０．温液に弁を浸漬することが、温水に弁を浸漬することを含む、先行の請求 の範囲のいずれか一項に記載の方法。 １１．温液に弁を浸漬することが、温度６０℃を超える液体に弁を浸漬すること を含む、先行の請求の範囲のいずれか一項に記載の方法。 １２．温液に弁を浸漬することが、温度８０℃を超える液体に弁を浸漬すること を含む、先行の請求の範囲のいずれか一項に記載の方法。 １３．温液に弁を浸漬することが、温度ほぼ８２〜８４℃の液体に弁を浸漬する ことを含む、先行の請求の範囲のいずれか一項に記載の方法。 １４．弁を浸漬することが、液体に弁を約２分間浸漬することを含む、請求の範 囲第２４項に記載の方法。 １５．温液への浸漬の後、冷液に弁を浸漬する、先行の請求の範囲のいずれか 一項に記載の方法。 １６．冷液が、冷水である、請求の範囲第１５項に記載の方法。 １７．冷液の温度が、ほぼ２０〜２５℃である、請求の範囲第１５項または第１ ６項に記載の方法。 １８．冷液への浸漬中、尖頭弁が前記第２の所望の形状に保持される請求の範囲 第１５項から第１７項のいずれか一項に記載の方法。 １９．再度温液に弁を浸漬し、その後再度冷液に弁を浸漬する、請求の範囲第１ ５項から第１８項のいずれか一項に記載の方法。 ２０．弁を液に浸漬することが、弁を液槽に浸漬することを含む、先行の請求の 範囲のいずれか一項に記載の方法。 ２１．外部スリーブおよびスリーブの内表面に固定した複数の柔軟な尖頭を含み 、先行の請求の範囲のいずれか一項に記載の方法に従って製造された弁。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｌ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ドゥドゥ ハイモビッヒ イスラエル国 ラマット イシャイ 30095，シャラミット ストリート 12 ／２

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．内表面、流入端部、および流出端部を有する円筒状外部スリーブと、 スリーブの内表面に固定され、内而から半径方向内側に延びる複数のフレキシ ブルな尖頭であって、スリーブの流出端部よりも流入端部に十分に大きな流体圧 がかかると、完全に開いた位置となり、スリーブの流入端部よりも流出端部に十 分大きな流体圧がかかると閉じた位置になる複数の尖頭とを含み、 スリーブの流入端部および流出端部にかかる圧力が、ほぼ等しくなると、尖頭 が、閉じた位置と完全に開いた位置との間の部分的に開いた位置になる一方向弁 。 ２．前記複数のフレキシブルな尖頭が、３つの尖頭である、請求の範囲第１項に 記載の弁。 ３．スリーブおよび尖頭が、エラストマ材料から成る、請求の範囲第１項または 第２項に記載の弁。 ４．エラストマ材料が、ポリウレタン・ポリマーである、請求の範囲第３項に記 載の弁。 ５．ポリウレタン・ポリマーが、ポリエーテル・ポリウレタン・ポリマーである 、請求の範囲第４項に記載の弁。 ６．スリーブおよび尖頭が、エラストマ材料で一体に形成される、請求の範囲第 ３項から第５項のいずれか一項に記載の弁。 ７．尖頭の厚さが、ほぼ０．１〜０．３ｍｍである、先行の請求の範囲のいずれ か一項に記載の弁。 ８．各尖頭の厚さが、スリーブの内表面に隣接する、尖頭の外縁部付近から、シ リンダの中心軸に近い、尖頭の内縁部にかけて、徐々に薄くなっている、先行の 請求の範囲のいずれか一項に記載の弁。 ９．尖頭の厚さが、約０．２５ｍｍから約０．１ｍｍまで薄くなっている、請求 の範囲第８項に記載の弁。 １０．尖頭が実質的にフレキシブルである、先行の請求の範囲のいずれか一項に 記載の弁。 １１．尖頭のショアＡ硬さが８０未満またはほぼ８０である、請求の範囲第１０ 項に記載の弁。 １２．人工心臓装置に使用するための先行の請求の範囲のいずれか一項に記載の 弁。 １３．外部スリーブと、スリーブの内表面に固定した複数のフレキシブルな尖頭 とを備えた弁の製造方法であって、 弁を所望の形状に成形すること、および 高温液体槽に弁を浸漬することを含む製造方法。 １４．高温液体槽に弁を浸漬すると尖頭の柔軟性が増大する、請求の範囲第１３ 項に記載の方法。 １５．弁の成形が、閉鎖位置にある尖頭を形成することを含み、弁の浸漬が、弁 を浸漬しながら、尖頭を部分的に開放位置に保持することを含む、請求の範囲第 １３項または第１４項に記載の方法。 １６．尖頭を部分的に開放位置に保持することが、マンドレルを弁に挿入するこ とを含む、請求の範囲第１５項に記載の方法。 １７．弁の成形が、スリーブと尖頭とを一体に成形することを含む、請求の範囲 第１３項から第１６項のいずれか一項に記載の方法。 １８．スリーブと尖頭とを一体に成形することが、高圧下でポリマー材料を金型 に射出することを含む、請求の範囲第１７項に記載の方法。 １９．高圧下でポリマー材料を金型に射出することが、ポリマーを２８００ａｔ ｍを超える圧力で射出することを含む、請求の範囲第１８項に記載の方法。 ２０．ポリマーを２８００ａｔｍを超える圧力で射出することが、ポリマーを約 ３５００ａｔｍの圧力で射出することを含む、請求の範囲第１９項に記載の方法 。 ２１．高温液体槽に弁を浸漬することが、水に弁を浸漬することを含む、請求 の範囲第１３項から第２０項のいずれか一項に記載の方法。 ２２．高温液体槽に弁を浸漬することが、温度６０℃を超える液体に弁を浸漬す ることを含む、請求の範囲第１３項から第２１項のいずれか一項に記載の方法。 ２３．温度６０℃を超える液体に弁を浸漬することが、温度８０℃を超える液体 に弁を浸漬することを含む、請求の範囲第２２項に記載の方法。 ２４．温度８０℃を超える液体に弁を浸漬することが、温度ほぼ８２〜８４℃の 液体に弁を浸漬することを含む、請求の範囲第２３項に記載の方法。 ２５．液体に弁を浸漬することが、液体に弁を約２分間浸漬することを含む、請 求の範囲第２４項に記載の方法。 ２６．それに続いて、低温の液体に弁を浸漬することを含む、請求の範囲第１３ 項から第２５項のいずれか一項に記載の方法。 ２７．低温の液体に弁を浸漬することが、冷水に弁を浸漬することを含む、請求 の範囲第２６項に記載の方法。 ２８．低温の液体に弁を浸漬することが、温度ほぼ２０〜２５℃の液体に弁を浸 漬することを含む、請求の範囲第２６項または第２７項に記載の方法。 ２９．再度高温液体槽に弁を浸漬し、再度低温液体に弁を浸漬することを含 む、請求の範囲第２６項から第２８項のいずれか一項に記載の方法。 ３０．外部スリーブおよびスリーブの内表面に固定した複数のフレキシブルな尖 頭を含み、請求の範囲第１３項から第２９項のいずれか一項に記載の方法に従っ て製造した弁。