JP2001500008A - アデニロスクシナート・シンセターゼ - Google Patents

アデニロスクシナート・シンセターゼ

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JP2001500008A JP10512245A JP51224598A JP2001500008A JP 2001500008 A JP2001500008 A JP 2001500008A JP 10512245 A JP10512245 A JP 10512245A JP 51224598 A JP51224598 A JP 51224598A JP 2001500008 A JP2001500008 A JP 2001500008A
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Abstract

(57)【要約】 植物、または植物の細胞、組織もしくは部分の植物アデニロスクシナート・シンセターゼ阻害物質に耐性を授与する発現カセットを、植物、または植物の細胞、組織もしくは部分の形質転換用の好ましいベクターに用いる。

Description

【発明の詳細な説明】 アデニロスクシナート・シンセターゼ 本発明は、植物に植物アデニロスクシナート(ADSS)阻害物質への耐性を 授与する非植物アデニロスクシナート・シンセターゼをコードする発現カセット (expression cassettes)、この様な発現カセットを含有するベクターおよび微 生物、これにより形質転換の行われた形質転換植物、対応の発現生成物および核 酸配列、植物宿主の形質転換に使用される発現キットに関する。 光独立栄養生物としての植物は、自らの細胞成分を二酸化炭素、水および無機 塩から合成可能することができる。この方法は有機物質を合成するための生化学 反応を用いてのみ実施可能である。特に、植物は更に、核酸の構成成分としての ヌクレオチドをデノボ合成により得ることが必要である。 ヌクレオチドの効率的な生産、使用および分配により、植物の細胞分割および 生長に大きな影響が与えられる。植物はヌクレオチドのデノボ生合成の機能に依 存するため、この生合成経路が除草剤使用の適切な標的となり得る。ヌクレオチ ド生合成を確実に行う複雑な各反応がプリン生合成とピリミジン生合成に分割さ れる。 ホスホリボシルピロ燐酸(PRPP)から出発する、プリン生合成における酵 素反応は、以下の各工程に分割される。 a)ピリミジン環の合成 b)プリン環の合成 c)IMPからAMPまたはGMPへの分岐。 工程c)の反応順序を、添付の図1に模式的に叙述する。 プリン生合成に関与する酵素の数種類は除草剤に潜在的な攻撃点を供するが、 このうちADSSは特別の位置を占める。この酵素は以下の反応を触媒する。 IMP+L−アスパラギン酸(aspartate)+GTP ADSSがE.coliで均質性を有するまで精製され(Bass等著、1987、 Arch.Biochem.BioPhys.、256、335-342)、結晶構造が決定され(Poland等著、 1993、J.Biol.Chem.、268、25334-25342)、酵素の動的性質が特性づけられた( KangおよびFromm共著、1995、J.Biol.Chem.、270、15539-15544)。この酵素は ディクティオステリウム・ディスコイデウム(Dictyostelium discoideum)(Jahng en、Rossomando共著、1984、Arch.Biochem.Biophys.、229、145-154)、およ びウサギの筋肉(J.Biol.Chem.1974、249(2)、459-464)でも同様に精製されて いる。植物のアデニロスクシナート・シンセターゼは、コムギの苗(Hatch著、19 67、Phytochemistry、6、115-119)、およびトウモロコシ(Siehl等著、1996、Pl ant Physiol.、110、753-758)から、酵素作用測定用に単離されている。 E.Coliにおけるアデニロスクシナート・シンセターゼは、2個の48kDポ リペプチドの二量体として存在する。植物のADSSに関するデータは公開され ていない。 これまでに、ADSSをコードする遺伝子は大腸菌(Escherichia coli)(EM BLアクセスNo.J04199)、枯草菌(Bacillus subtilis)(J02732)、インフルエ ンザ菌(Haemophilus influenzae)(L46263)、サッカロマイセス・ポンベ(コウボ キン目:Saccharomyces pombe)(L22185)、シゾサッカロマイセス・ポンベ(コウ ボキン目:Schizosaccharomyces pombe)(M98805)、ディクチオステリウム・ディ スコイデウム(タマホコリカビ:Dictyostelium discoideum)(M58471)、ホモ・サ ピエンス(現生人類:Homosa piens)(X65503)、およびモス・ムスクルス(ハツカネ ズミ:Mus musculus)(M74495)から単離されている。データを比較することによ り、上記ADSSと明確に類似するシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)(T42 64l)およびイネ(Oryza sativa)(D15352)から試験配列(test sequences)と呼ばれ る発現配列タグ(expression sequence tag)を探すことが可能である。 更に、シロイヌナズナおよびトウモロコシ(米国特許第5519125号明細 書)、およびコムギ(国際特許第96/19576号)から得られた植物アデニ ロスクシナート・シンセターゼの完全なcDNA配列が開示されている。 ADSS活性測定には他の相互要因は全く必要ない。しかしながら植物の ADSSの酵素活性を阻害する薬剤が、ハダシジン(hadacidin)およびアラノシ ン(alanosine)の形状で(Stayton等著、1983、Curr.Top.Cell.Regul.、22、 103-141)およびヒダントシジン(hydantocidin)とそのメタボライト5’−ホスホ ヒダントシジン(metabolite 5'-phosphohydantocidin)(Siehl等著、1996、Plant Physiol.、110、753-758)の形状で記載されている。 植物毒素薬剤であるヒダントシジンが、ストレプトミセス・ヒグロスコピクス (菌株SANK 63584)(ナカジマ等、1991、J.Antibiot.、44、293-300)から単離さ れた。5’−ホスホヒダントシジン、つまり植物中で製造されるメタボライトが ADSSの実質的な阻害物質である(Siehl等著、1996、Plant Physiol.、110、7 53-758)。ヒダントシジンはその有毒作用を植物のみにおいて示し、ほ乳類に対 する毒性は低く、種々の微生物に対しては作用しないことが調査により示されて いる(ナカジマ等著、1991、J.Antibiot.、44、293-300)。可能であれば、AD SS阻害物質に対する植物の応答を所望の形態に変更する方法を見つけられると 望ましい。 しかるに、ADSS阻害物質に対する植物の応答を所望の形態に修正する手段 を提供することを本発明の目的とする。本発明においては、特にこの修飾を遺伝 的操作により可能とすることを目的とする。 本発明者等は、上記目的が、調節核酸配列を遺伝的に制御しつつ、植物宿主に 植物アデニロスクシナート・シンセターゼの阻害物質に対する耐性を授与するタ ンパク質を得るためのコード核酸配列を含む発現カセットを提供することにより 達成されることを見出した。 以下に図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。 図1は、植物におけるデノボプリン生合成を示すものである。 図2は、5’−末端および3’−末端のBamHI分割サイトを含む、大腸菌 由来のアデニロスクシナート・シンセターゼの核酸配列を示すものである。 図3は、大腸菌由来のアデニロスクシナート・シンセターゼのアミノ酸配列を 示すものである。 図4は、大腸菌からアデニロスクシナート・シンセターゼの核酸配列を単離す るためのオリゴヌクレオチド配列を示すものである。 図5は、3個の読み枠における色素体トランスケトラーゼの転移ペプチドの核 酸配列を示すものである。 図6は、発現カセットと、形質転換ベクターpTP09、pTP10およびp TP11の組立を示す図である。 図7は、発現カセットと、形質転換ベクターpTP09−ASSの組立を示す 図である。 第一に、本発明は植物宿主の形質転換用に適し、宿主に植物ADSS阻害物質 に対する耐性を授与するコード配列を含む発現カセットに関する。 本発明において、「耐性」と称するのは、植物ADSS阻害物質の作用に対抗 するための人工的に得られた能力を意味するものとする。これによると、少なく とも一植物世代に亘り、これらの阻害物質に部分的、または特に完全な無感覚が 示される。 本発明の好ましい実施の形態において、発現カセットを植物全体、植物細胞、 植物組織、および植物部分、例えば葉、根および果実から選択される植物宿主に 付与する。この植物宿主は、特に農作物、および農作物の細胞、組織、または部 分から選択される。適する農作物を以下に挙げるが、これらの例は本発明を限定 するためのものではない。すなわち、穀物、トウモロコシ、大豆、イネ、綿花、 テンサイ、キャノラ(canola)、ヒマワリ、アマ、ジャガイモ、タバコ、トマト、 アブラナ、アルファルファ、レタス、および種々の木、ナッツ、蔓植物各種が宿 主として好ましく使用される。 本発明は、植物ADSS阻害物質に対する選択的耐性を農作物に誘導すること により、これらの阻害物質を非耐性植物用の特別な除草剤として使用可能である という、特に農作物における利点を有する。これら阻害物質の非限定的例として はアラノシン、ハダシジン、ヒダントシジンおよびメタボライト、並びにこれら の機能的に等価の誘導体を挙げることができる。植物ADSS阻害物質の機能的 に等価の誘導体には、上述の物質に匹敵する範囲の作用があるが、その阻害作用 は上記物質に比較して低い場合も、同様の場合も、高い場合もある(例えば非耐 性植物の生長を完全に抑制するために必要な耕作面積ヘクタールあたりの阻害物 質使用量(g)で示される)。 本発明は、特に、コード配列が、植物ADSS阻害物質に対して耐性を有する 非植物ADSS核酸配列、またはその等価配列を有する発現カセットに関する。 ADSS核酸配列は、例えばDNA配列であっても、cDNA配列であってもよ い。 本発明の発現カセットに挿入される好ましいコード配列の例は、大腸菌(Esch erichia)、枯草菌(Bacillus)、インフルエンザ菌(Haemophilus)、タマホコリ カビ(Dictyostelium)、コウボキン(SaccharomycesまたはSchizosaccharomyces) の各属、特に大腸菌(Escherichia coli)、枯草菌(Bacillus subtilis)、イン フルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、ディクチオステリウム・ディスコイ デウム(タマホコリカビ:Dictyostelium discoideum)、サッカロマイセス・ポ ンベ(コウボキン目:Saccharomyces pombe)またはシゾサッカロマイセス・ポン ベ(コウボキン目:Schizosaccharomyces pombe)である。主に適するADSS配 列は、図2に示されるE.coli由来のDNA配列に実質的に対応する(SEQ I D NO:1)。 上述のような所望の耐性を有する人工DNA配列も好適に用いられる。この人 工DNA配列は、分子のモデル化を行いアデニロスクシナート・シンセターゼ活 性を得ることにより構成されるタンパク質から逆に翻訳することにより、または 生体外での選択により得られる。ADSSをコードし、宿主植物用の特別なコド ンを使用したADSSポリペプチド配列から逆方向に翻訳することにより得られ るDNA配列は、特に好ましい。この特定コドンの使用は、形質転換の行われる べき植物のものとして知られる他の遺伝子のコンピュータ分析による、植物遺伝 学的方法に詳しい当業者により簡単に行われる。 本発明は、更に、上述の核酸配列ないしこれから誘導されるアミノ酸配列に機 能的に等価な配列に関する。本発明によると、機能的等価物同士は相互に対応す る配列を有する。これは、特に、植物の代謝維持に必要な所望のADSS作用が 保持されている場合において、ADSS配列の天然または人工突然変異による配 列変化を意味する。しかるに、植物宿主中に形質転換によりもたらされた外因性 ADSS活性は、内因性植物ADSS活性に比較して、高い場合も、同様の場合 も、いくらか低い場合もある。突然変異には、1個以上のヌクレオチドまたはア ミノ酸残基の置換、欠失、転座、挿入が含まれる。 ここで、置換とはヌクレオチドまたはアミノ酸の交換を意味する。サイレント または保守的交換と呼ばれる交換が好ましい。サイレント・ヌクレオチド交換は 、アミノ酸配列に変化を生じせしめない。保守的交換は、アミノ酸が、寸法、電 荷、極性、溶解度等において同等の性質を有するアミノ酸残基により置換される ものである。同様の性質を有するアミノ酸対の例には、GluとAsp、Val とIle、SerとThrがある。 本発明において、欠失とは、1個以上のヌクレオチドまたは1個以上のアミノ 酸残基の喪失を意味する。欠失されるに適する位置は、ポリペプチドの末端をコ ードするDNA領域、および個々のタンパク質ドメイン間を連結するDNA部分 である。本発明において特に好ましいDNA頻度は、約100、例えば20−1 00の、図3に示された配列によるとアミノ酸のN−末端短縮により得られたA DSSタンパク質をコードするものである。(SEQ ID NO:2)。 本発明によると、挿入には、本発明の配列への1個以上のヌクレオチドまたは アミノ酸残基の導入が含まれる。 更に、本発明による機能的に等価の核酸配列には、融合タンパク質(ここでは 、非植物ADSSポリペプチド、またはその機能的等価部分が融合タンパク質部 分を構成している)をコードする配列が含まれる。融合タンパク質の第二の部分 は、例えば同様または異なる酵素活性を有する他のペプチドであってもよい。し かしながら、これはADSSを所望の活性サイトにもたらすシグナルまたは転移 (transit)ペプチド等の、調節タンパク質配列であるのが好ましい。 更に本発明は、ADSS融合タンパク質をコードするコード配列を有し、融合 タンパク質の部分がADSS配列の転座を制御する転移ペプチドである発現カセ ットに関する。特に好ましい転移ペプチドはクロロプラストに特異的であり、A DSS配列の植物クロロプラスト(植物中のプリン生合成の主サイト)への転座 後に、ADSS部分から酵素作用により分離する。この転移ペプチドはプラスチ ド・トランスケトラーゼ(TK)から得られると、あるいはこの転移ペプチドの 機能的等価物であると特に好ましい。図5に記載の転移ペプチドDNA配列(SE Q ID NOs:3、4、5)を有する発現カセットが特に好ましく用いられる。 本発明の発現カセットは、更に、宿主細胞中のコード配列の発現を制御する、 調節核酸配列を有する。好ましい実施の形態における本発明の発現カセットは上 流、例えば5’末端に、コード配列のプロモーターを、下流、例えば3’末端に 、ポリアデニル化シグナルを有し、これらの間に存在するADSSおよび/また は転移ペプチド用にコード配列と最適に連結する他の調節エレメントを有しても よい。ここで、最適な結合とは、上記の調節エレメントがコード配列の発現にお いて機能できるような調節エレメントの連続配列を意味する。 本発明による発現カセットに用いられる適するプロモーターとしては、原則的 に植物の異質遺伝子の発現を制御可能な全てのプロモーターが挙げられる。植物 のプロモーターが特に好ましく用いられる。ハナヤサイモザイクウイルス由来の 35SCaMVプロモーター(Franck等著、(1980)Cell 21、285-294)が特に好ま しい。このプロモーターは転写エフェクター用の種々の認識配列を有し、その全 体性において挿入された遺伝子の構成的な発現が得られる(Benfey等著、(1989 )EMBO J.8、2195-2202)。 好ましいポリアデニル化シグナルは、植物のポリアデニル化シグナルであり、主 にアグロバクテリウム・ツメファシエンスから得られるT−DNAポリアデニル 化シグナル、特にTiプラスミドのpTiACH5のT−DNAの遺伝子3のポ リアデニル化シグナルに実質的に対応するものが好ましい。 本発明による発現カセットの製造は、適するプロモーターと、適するADSS DNA、特に好ましくはプロモーターとADSSDNAの間に挿入され、クロロ プラスト特有の転移ペプチドをコードするDNAとの、並びにポリアデニル化シ グナルとの融合により、例えば慣用の組み換えまたはクローニング技術(例えば T.Maniatis、E.F.FritschおよびJ.Sambrook共著、「Molecular Cloning:A L aboratory manua」、 Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、N Y(1989)、およびT.J.Silhavy、M.L.Berman、L.W.Enquist共著、「Exper iments with Gene Fusion」、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Ha rbor、NY(1984)、およびAusubel、F.M.等著、「Current Protocols in Mole cular Biology」、Greene Publishing Assoc.、Wiley-Interscience(1987))を 用いて行われる。 本発明の発現カセットを得るために必要なADSSDNAまたはcDNAがポ リメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅させられるのが好ましい。PCRによ るDNA増幅方法は、例えばInnis等著、「PCR Protocols、A Guide to Methods and Applications」、Academic Press(1990)により開示されている。PCR 発生によるDNAフラグメントを、配列分析により調査し、発現に用いられる構 造中のボリメラーゼ・エラーを回避することが可能であり、これを行うのが好ま しい。 更に、本発明は、3個以上の発現カセットを有する発現キットに関する。この キットでは2個以上のカセットが変更可能な領域またはフレームシフト配列を有 するが、これらのカセットは3で割り切れない数のヌクレオチドの挿入または欠 失、好ましくは挿入により相互に異なり、従って1個或いは2個のヌクレオチド により下流に挿入された配列の読み枠のシフトが起こる。フレームシフト配列の 5’末端を転移ペプチド配列に連結する。フレームシフト配列は、3’末端に制 限分離サイトを有し、ここに例えばADSSDNA配列が挿入される。挿入され た遺伝子により異なる読み枠を有するキットの発現カセットをそれぞれ有する3 個以上のベクターを有することにより、いずれかのDNA配列により得られた融 合構造と転移ペプチドをコードするDNA配列により得られた融合構造が、3種 の異なる読み枠中で発現され得ることになり、この構造の1種以上が機能的遺伝 子生成物を発現する(例えばADSS)。3種の発現カセットを含み、植物の形 質転換に好ましく使用される本発明の発現キットを示す構成図を添付の図6に示 す。 本発明は、更に上記キットの、植物宿主形質転換を行うための使用法に関する 。 上記の組み換えおよびクローニング技術を用いることにより、本発明による発 現カセットをクローンして、例えばE.coliについての複製を可能とする適 当なベクターを得ることが可能である。適するクローンベクターは、特にpBR 332、pUCシリーズ、M13mpシリーズ、およびpACYC184である 。E.coliとアグロバクテリア(agrobacteria)、例えばpBin19の双 方で複製可能な二元的ベクター(Bevan等著、(1980)Nucl. Acids Res.12、8711)が特に好ましく用いられる。 しかるに本発明は、更に、本発明による1個以上の発現カセットを含むプラス ミドまたはウイルス等の組み換えベクター関する。pTP09−ASSと称され る特に好ましい組み換えプラスミドは、図7に示す遺伝子構造を有し、植物AD SS抑制物質、例えばこれにより形質転換された植物宿主におけるヒダントシジ ンに耐性を与える。 ADSSDNAによる宿主植物のトランスフェクションを行うため、本発明の 発現カセットを、ベクターDNAが付加的に機能的特定シグナル、例えば複製ま たは組み込みのための配列、を有する組み換えベクターに挿入により組み込む。 適するベクターは、特に「Methods inPlant Mo1ecular Biology and Biotechnol ogy」(CRC Press)、第6/7章、71−119頁に記載されている。 本発明で使用されるベクターは、植物、または植物の細胞、組織および部分の 形質転換に用いられる。 本発明の融合DNA構造は、種々の他の公知方法により、植物ゲノム中に導入 可能である。適する方法の例は、ポリエチレングリコール誘発DNAの取り込み 、電気穿孔法、超音波処理、顕微注射、および完全な細胞または組織の、組織ま たは胚への顕微注射または巨視的注射による形質転換、組織電気穿孔法、DNA 含有溶液中での乾燥胚の培養、生体分解的遺伝子転移、および特に好ましくはア グロバクテリウム形質転換によるプロトプラストの形質転換である。上記方法は 、例えばB.Jenes等著、Techniques for Gene Transfer;in Transgenic Plants 、第1巻、Engineering and Utilization、S.D.Kung、R.Wu編、Academic Press 、1993、128-143頁、およびPotrykus(1991)Annu.Rev.Plant Physiol.Plant Molec.Biol.42、205-225に記載されている。 この融合構造を、アグロバクテリウム・ツメファシエンスの形質転換に好適に 用いられるベクター、例えばpBin19にクローンするのが好ましい。この様 なベクターにより形質転換されるアグロバクテリアを、公知方法により、植物、 特にタバコ植物等の農作物を、例えば損傷した葉部または葉片をアグロバクテリ ウム溶液に浸し、次いで適する媒体中で栽培することにより形質転換に用いる。 アグロバクテリアによる植物の形質転換は、特に、F.F.White著、Vectors for Gene Transfer in Higher Plants;in Transgenic Plants、第1巻、Engineerin g and Utilization、S.D.KungおよびR.Wu編、Academic Press)1993、15-38頁 、およびS.B.Gelvin著、Molecular Genetics of T-DNA Transfer from Agroba cterium to Plants、およびTransgenic Plants、49-78頁に開示されている。本 発明の発現カセットに統合されたADSSDNAを発現する形質転換植物は、損 傷を受けた葉部または葉片の形質転換後の細胞から、公知方法により再生可能で ある。 形質転換により発現されるADSSの活性は、例えば、Baugher等著、Biochem .Res.Commun94(1980):123-129、Stayton等著、Curr.Top.Cell.Regul.、22 (1983):103-141、およびBass等著、Arch.Biochem.Biophys.256(1987):335-34 2に記載の酵素分析により、例えば試験管内で分析される。 本発明は、更に本発明による組み換えベクターを含むバクテリアまたは細菌等 の微生物に関する。 更に本発明は、本発明によるベクターまたは微生物により形質転換された、形 質転換植物、およびこの様な植物の形質転換細胞、組織、部分および増殖材料に 関する。これに関して特に好ましくは、形質転換農作物、例えば穀物類、トウモ ロコシ、大豆、イネ、綿花、テンサイ、キャノラ、ヒマワリ、アマ、ジャガイモ 、タバコ、トマト、アブラナ、アルファルファ、レタス、および種々の木、ナッ ツ、蔓植物各種が挙げられる。 形質転換植物、または植物の細胞、組織または部分を、植物ADSSを阻害す る薬剤で処理することが可能であり、これにより形質転換がうまく行われなかっ た植物、もしくはこの様な植物の細胞、組織または部分が破壊される。このため に用いられる適する薬剤の例には、アラノシン、ハダシジン、および特にヒダン トシジンおよびメタボライト、およびこれら化合物の機能的誘導体がある。本発 明の発現カセットに挿入されているADSSDNAを、選択マーカーとして使用 することが可能である。 更に、本発明は、ベクターまたはこれにより形質転換された微生物の、植物、 または植物細胞、組織または部分の形質転換を行うための、特に外因性タンパク 質、糖タンパク質または融合タンパク質の発現を行うための使用法に関する。こ の使用法の目的は、好ましくは、植物ADSSの抑制物質に対する耐性を授与す ることである。 また本発明は、本発明により製造された発現生成物、特に非植物ADSS活性 を有する転移ペプチドとタンパク質部分から成る融合タンパク質に関する。 以下に記載の実施例により、本発明を更に説明するが、これら実施例により本 発明が限定されるものではない。 [実施例1]合成オリゴヌクレオチドを用いた大腸菌アデニロスクシナート・シ ンセターゼのPCR増幅 大腸菌ADSSのPCR増幅を、Perkin Elmer DNAサーマル・サイクラー中で 行った。使用されたオリゴヌクレオチド(SEQ ID NO:6、7)を図4に示すが、これ は既に発表されている配列から得たものである。反応混合物は、8ng/μlの 、大腸菌に由来するゲノムDNA、0.5μMの適当なオリゴヌクレオチド、2 00μMのヌクレオチド(Pharmacia)、50mMのKCl、10mMのTri s−HCl(25℃にてpH8.3)、1.5mMのMgCl2および0.02 U/μlのtaqポリメラーゼ(Perkin Elmer)を含むものである。増幅条件を 以下の様に設定した。 アニーリング温度: 45℃、1分 変性温度: 92℃、1分 伸長温度: 72℃、1.5分 サイクル数: 40 1300塩基対のフラグメントが得られ、これをベクターpGEM−T(Prome ga)に結紮した。結紮混合物を、形質転換E.coli XL−IBlueに対 して用い、これによりプラスミドpGEM−ASSを得た。 [実施例2]植物発現カセットの製造 35SCaMVプロモーターを、EcoRI−KpnIフラグメント(ハナヤ サイモザイクウイルスのヌクレオチド6909−7437に対応(Frank等著(1 980)Cell 21、285)としてプラスミドpBinl9(Bevan等著、(198 0)Nucl.Acids Res.12、8711)(Clontech、Palo Alto、CA、USAに より市販)に挿入した。TiプラスミドpTiACH5のT−DNAの遺伝子3 のポリアデニル化シグナル(Gielen等著、(1984)EMBO J.3、835)、オクトピ ン・シンセターゼ(OCS)遺伝子から得られたヌクレオチド11749−11 939が、PvuII−HindIIIフラグメントとして単離され、PuvI I分離サイトにSphIリンカーを添加した後、ベクターのSphIおよびHi ndIII分離サイトの間でクローンし、プラスミドpBinARを得た(Hoefg en、Willmitzer共著(1990)Plant Science 66、221-230)。 トランスケトラーゼ(TK)の転移ペプチド(TP)のcDNA配列をプラス ミドpBluescript TK-26(ドイツ特許出願公開第19501906号公報)から 取り除き、これをKpnI−BamHIフラグメントとしての合成オリゴヌクレ オチドを用い、ポリメラーゼ連鎖反応により、プラスミドpBinARに挿入し た。使用した3’−特異的オリゴヌクレオチドを変化させて、3種のベクターを 植物発現カセット(pTP09、pTP10、pTP11、図5および6参照) として得、これらの3種類の異なる読み枠におけるプラスミド・トランスケトラ ーゼのcDNA転移配列により、キメラ遺伝子構造体が製造された。 [実施例3]アデニロスクシナート・シンセターゼに用いられる植物発現カセッ トの製造 アデニロスクシナート・シンセターゼをコードするDNAフラグメントをBa mHIフラグメントとしてベクターpTP09にクローンし、プラスミドpTP 09−ASSを得た(図7参照)。転移ペプチド(TP/TK)をアデニロスク シナート・シンセターゼに融合することにより、クロロプラスト中へのタンパク 質の移送が確実とされた。 [実施例4]組み換えDNAの配列分析 組み換えDNA分子を、サンガーの方法により(Sanger等著、(1977)Proc. Natl.Acad.Sci.USA 74、5463-5467)、Pharmaciaレーザー蛍光DNAセキュ エンサーを用いて配列した。ポリメラーゼ連鎖反応により得られたフラグメント を配列し、発現される構造体におけるポリメラーゼ・エラーを回避するように検 査した。 [実施例5]クロロプラスト中に微生物アデニロスクシナート・シンセターゼを 有する形質転換タバコ植物の製造 プラスミドpTP09−ASSを形質転換し、アグロバクテリウム・ツメファ シエンスC58Cl:pGV2260を得た。アグロバクテリウム・ツメファシ エンスの形質転換は、HoefgenおよびWillmitzerの方法(Nucl.Acid Res.(1988 )16、9877)により行われた。アグロバクテリアの培養は、YEB媒体中で行っ た(Vervliet等著、J.Gen.Virol.(1975)26、33)。タバコ植物(Nicotina ta bacum cv.Samsun NN)を、2%の蔗糖を含むムラシゲースクーグ(Murashige-Sko og)媒体(2MS媒体)((1962)Physiol.Plant.15、473)中で、明確に形質転換 の行われたアグロバクテリウム群生を一晩培した1:50希釈液を用いて形質転 換した。無菌植物から得られた葉ディスク(それぞれ約1cm2)をペトリ皿中 で1:50のアグロバクテリア希釈液により、5−10分培養した。この後、バ クテリアを2MS媒体で、0.8%バクト・アガー(Bacto agar)を用い、25℃ の暗所にて、2日間培養した。2日後、16時間光にあて、8時間を暗所に保管 し、一週間周期的に培養を継続した。この時、500mg/リットルのクラフォ ラン(Claforan:セフォタキシム・ナトリウム(Sefotaxime sodium)、50mg /リットルのカナマイシン(Kanamycin)、1mg/リットルのベンジルアミノプ リン(BAP)、0.2mg/リットルのナフチル酢酸および1.6g/リット ルのグルコースを含むMS媒体を用いた。成長段階の苗条を、2%の蔗糖、25 0mg/リットルのクラフォラン、および0.8%のバクト・アガーを含むMS 媒体上に移植した。 220mg/リットルのヒダントシジンを抗生物質として添加した以外は同様 の操作を第2の形質転換操作として行った。 [実施例6]植物組織からの完全なRNAの分析 発現を詳細に調査するために、Logemann等による論考に記載のあるように完全 なRNAをタバコ植物から単離した(Anal.Biochem.(1987)163、21)。この 分析を行うにあたり、各場合において20μgのRNAをホルムアルデヒド含有 1.5%アガロースゲル中で分割した。RNA分子を電気泳動により分割した後 、RNAをナイロン膜に毛管転移させた。Amashinoの論考に記載の方法(Anal.B iochem.(1986)152、304)で特異な転写を検出した。試料として使用 したcDNAフラグメントを、ランダムプライマーDNAラベリングキットによ り放射線標識した(Boehringer、Mannheim)。 [実施例7]形質転換タバコ植物から単離されたアデニロスクシナート・シンセ ターゼの酵素分析 分析混合物として、1mlの分析用混合物に対して14mMのTris−HC L(pH8.3)、6mMのMgCl2、0.4mMのIMP、0.1mMのG TP、0.5mMのホスホエノールピルビン酸、0.1mMのATP、2U/m lピルビン酸キナーゼ、3mMのアスパラギン酸、および10−100μlの酵 素調製液を用いた。阻害物質のヒダントシジンの存在下または非存在下に25℃ にて5−20分間潜伏させた後、標準としての、アスパラギン酸を含まない混合 物を用いた、280nm(アデニロスクシナートの吸収)の二光束分光光度計に よる測定を行った。組み換えADSSにおいてはヒダントシジンによる阻害は観 察されなかった。 [実施例8]ヒダントシジンに耐性を有するタバコ植物の実験 プラスミドpTP09−ASSにより形質転換を受けたタバコ植物を、0.8 %のバクト・アガー、250mg/リットルのクラフォラン、50mg/リット ルのカナマイシンを含む2MS媒体上で組織培養により育成し、軸苗条を200 mg/リットルのヒダントシジンを含む対応の媒体に移植した。形質転換の行わ れていない植物は数週間で枯死したが、耐性を有する植物は生長を続けた。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年12月7日(1998.12.7) 【補正内容】 請求の範囲 1.調節核酸配列の遺伝的制御下に、非植物アデニロスクシナート・シンセター ゼ(ADSS)またはその機能的等価物のコード核酸配列、およびADSSを所 望の作用サイトにもたらす調節タンパク質配列のコード核酸配列を有することを 特徴とする、植物宿主の形質転換に用いられる発現カセット。 2.非植物アデニロスクシナート・シンセターゼを、微生物のアデニロスクシナ ート・シンセターゼから得ることを特徴とする、請求項1に記載の発現カセット 。 3.微生物アデニロスクシナート・シンセターゼを、大腸菌、枯草菌、インフル エンザ菌、ディクチオステリウム・ディスコイデウム、サッカロマイセス・ポン ベ、またはシゾサッカロマイセス・ポンベから得ることを特徴とする、請求項2 に記載の発現カセット。 4.コード核酸配列がSEQ ID NO:2により特定されるアミノ酸配列もしくはこれ と等価のアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするか、またはSEQ ID NO:1に より特定される残渣+7から+1305の核酸配列もしくはこれと等価の核酸配 列を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の発現カセット。 5.調節タンパク質配列が、クロロプラスト−特異的転移ペプチドであることを 特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の発現カセット。 6.転移ペプチドがプラスチド・トランスケトラーゼまたはその機能的等価物で あることを特徴とする、請求項5に記載の発現カセット。 7.請求項1〜6に記載のいずれかの発現カセットを含むことを特徴とする、 組み換えベクター。 8.ベクターpTP09−ASSに実質的に対応することを特徴とする、請求項 7に記載のベクター。 9.請求項7または8に記載の組み換えベクターを含む微生物。 10.アグロバクテリウム属、特にアグロバクテリウム・ツメファシエンス種か ら選択される、請求項9に記載の微生物。 11.植物、または植物の細胞、組織もしくは部分の形質転換を行うための、請 求項7もしくは8に記載のベクターの、または請求項9もしくは10に記載の微 生物の使用法。 12.植物アデニロスクシナート・シンセターゼの阻害物質に対する耐性を、植 物、または植物の細胞、組織もしくは部分に授与することを特徴とする、請求項 11に記載の使用法。 13.植物、または植物の細胞、組織もしくは部分の選択または標識遺伝子とし ての、請求項1〜4のいずれかに記載のコード核酸配列の使用法。 14.請求項7もしくは8に記載のベクター、または請求項9もしくは10に記 載の微生物で形質転換された、形質転換植物、または形質転換細胞、組織、部分 もしくはその形質転換増殖材料。 15.穀物、トウモロコシ、大豆、イネ、綿花、テンサイ、キャノラ、ヒマワリ 、アマ、ジャガイモ、タバコ、トマト、アブラナ、アルファルファ、レタス、お よび種々の木、ナッツ、蔓植物各種から選択されることを特徴とする、請求項1 4に記載の形質転換植物。 16.植物の細胞、組織もしくは部分、またはプロトプラストを、請求項7もし くは8に記載のベクター、または請求項9もしくは10に記載の微生物で形質転 換し、この形質転換された植物の細胞、組織もしくは部分、またはプロトプラス トを、育成媒体中で培養し、更に必要に応じて植物を再生させることを特徴とす る、請求項14または15に記載の形質転換植物の製造法。 17.請求項1−6のいずれかに定義された発現カセットの発現生成物。 18.SEQ ID NO:2に定義されたアミノ酸+1〜+432から得られたアミノ酸 配列、またはこれと機能的に等価のアミノ酸配列を有することを特徴とする、請 求項17に記載の発現生成物。 19.3個以上の発現カセットを有し、これらの発現カセットの2個以上が、調 節核酸配列の遺伝的制御下に、それぞれフレーム・シフト配列を有し、これらは 、3で割り切れない数のヌクレオチドの挿入または欠失により、相互に異なり、 これにより下流に位置するコード核酸配列の読み枠がそれぞれ1個および2個の ヌクレオチドによりシフトしていることを特徴とする植物宿主の異質遺伝子発現 のための発現キット。 20.各発現カセットが、クロロプラスト−特異的転移ペプチドのコード配列を 有し、存在するフレーム・シフト配列が、必要に応じてその3’末端に連なるこ とを特徴とする、請求項19に記載の発現キット。 21.それぞれが、以下のヌクレオチド配列のいずれか、すなわち SEQ ID NO:3核酸残渣+7〜+252、 SEQ ID NO:4核酸残渣+7〜+254、 SEQ ID NO:5核酸残渣+7〜+253、または これらの機能的等価物を含むことを特徴とする、請求項20に記載の発現キッ ト。 22.植物宿主の形質転換を行うための、請求項19〜21のいずれかに記載の 発現キットの使用法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:125) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:85) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:19) (72)発明者 シファー,ヘルムート ドイツ国、D―67112、ムターシュタット、 テーオドール―ホイス―シュトラーセ、31 (72)発明者 ゾネヴァルト,ウヴェ ドイツ国、D―06467、ホイム、マルタ― ブラウチュ―シュトラーセ、7アー (72)発明者 バドゥル,ラルフ ドイツ国、D―31137、ヒルデスハイム、 ブレヒェンシュテター、シュトラーセ、7

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.調節核酸配列の遺伝的制御下に、植物宿主に植物アデニロスクシナート・シ ンセターゼの阻害物質に対する耐性を授与するタンパク質のコード核酸配列を有 することを特徴とする、発現カセット。 2.阻害物質がアラノシン、ハダシジン、ヒダントシジン、メタボライト、およ びこれらの機能的に等価の誘導体であることを特徴とする、請求項1に記載の発 現カセット。 3.コード核酸配列が非植物アデニロスクシナート・シンセターゼまたはこの機 能的等価物を含むタンパク質をコードすることを特徴とする、請求項1または2 に記載の発現カセット。 4.非植物アデニロスクシナート・シンセターゼを、微生物のアデニロスクシナ ート・シンセターゼから得ることを特徴とする、請求項3に記載の発現カセット 。 5.微生物アデニロスクシナート・シンセターゼを、大腸菌、枯草菌、インフル エンザ菌、ディクチオステリウム・ディスコイデウム、サッカロマイセス・ポン ベ、またはシゾサッカロマイセス・ポンベから得ることを特徴とする、請求項4 に記載の発現カセット。 6.コード核酸配列がSEQ ID NO:2により特定されるアミノ酸配列もしくはこれ と等価のアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするか、またはSEQ ID NO:1に より特定される残渣+7から+1305の核酸配列もしくはこれと等価の核酸配 列を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の発現カセット。 7.コード核酸配列が、更にクロロプラスト−特異的転移ペプチドをコードする ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の発現カセット。 8.コード核酸配列が、プラスチド・トランスケトラーゼの転移ペプチドまたは その機能的等価物をコードすることを特徴とする、請求項7に記載の発現カセッ ト。 9.請求項1〜8に記載のいずれかの発現カセットを含むことを特徴とする、組 み換えベクター。 10.ベクターpTP09−ASSに実質的に対応することを特徴とする、請求 項9に記載のベクター。 11.請求項9または10に記載の組み換えベクターを含む微生物。 12.アグロバクテリウム属、特にアグロバクテリウム・ツメファシエンス種か ら選択される、請求項11に記載の微生物。 13.植物、または植物の細胞、組織もしくは部分の形質転換を行うための、請 求項9もしくは10に記載のベクターの、または請求項11もしくは12に記載 の微生物の使用法。 14.植物アデニロスクシナート・シンセターゼの阻害物質に対する耐性を、植 物、または植物の細胞、組織もしくは部分に授与することを特徴とする、請求項 13に記載の使用法。 15.植物、または植物の細胞、組織もしくは部分の選択または標識遺伝子とし ての、請求項1〜6のいずれかに記載のコード核酸配列の使用法。 16.請求項9もしくは10に記載のベクター、または請求項11もしくは12 に記載の微生物で形質転換された、形質転換植物、または形質転換細胞、組織、 部分もしくはその形質転換増殖材料。 17.穀物、トウモロコシ、大豆、イネ、綿花、テンサイ、キャノラ、ヒマワリ 、アマ、ジャガイモ、タバコ、トマト、アブラナ、アルファルファ、レタス、お よび種々の木、ナッツ、蔓植物各種から選択されることを特徴とする、請求項1 6に記載の形質転換植物。 18.植物の細胞、組織もしくは部分、またはプロトプラストを、請求項9もし くは10に記載のベクター、または請求項11もしくは12に記載の微生物で形 質転換し、この形質転換された植物の細胞、組織もしくは部分、またはプロトプ ラストを、育成媒体中で培養し、更に必要に応じて植物を再生させることを特徴 とする、請求項16または17に記載の形質転換植物の製造法。 19.請求項1−8のいずれかに定義された発現カセットの発現生成物。 20.SEQ ID NO:2に定義されたアミノ酸+1〜+432から得られたアミノ酸 配列、またはこれと機能的に等価のアミノ酸配列を有することを特徴とする、請 求項19に記載の発現生成物。 21.3個以上の発現カセットを有し、これらの発現カセットの2個以上が、調 節核酸配列の遺伝的制御下に、それぞれフレーム・シフト配列を有し、これらは 、3で割り切れない数のヌクレオチドの挿入または欠失により、相互に異なり、 これにより下流に位置するコード核酸配列の読み枠がそれぞれ1個および2個の ヌクレオチドによりシフトしていることを特徴とする植物宿主の異質遺伝子発現 のための発現キット。 22.各発現カセットが、クロロプラスト−特異的転移ペプチドのコード配列 を有し、存在するフレーム・シフト配列が、必要に応じてその3’末端に連なる ことを特徴とする、請求項21に記載の発現キット。 23.それぞれが、以下のヌクレオチド配列のいずれか、すなわち SEQ ID NO:3核酸残渣+7〜+252、 SEQ ID NO:4核酸残渣+7〜+254、 SEQ ID NO:5核酸残渣+7〜+253、または これらの機能的等価物を含むことを特徴とする、請求項22に記載の発現キット 。 24.植物宿主の形質転換を行うための、請求項21〜23のいずれかに記載の 発現キットの使用法。
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