JP2001357560A - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

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JP2001357560A
JP2001357560A JP2000176531A JP2000176531A JP2001357560A JP 2001357560 A JP2001357560 A JP 2001357560A JP 2000176531 A JP2000176531 A JP 2000176531A JP 2000176531 A JP2000176531 A JP 2000176531A JP 2001357560 A JP2001357560 A JP 2001357560A
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Japan
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metal layer
recording
metal
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JP2000176531A
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Osamu Kobayashi
理 小林
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度記録を行っても、記録マークの歪がな
く良好な記録再生特性を得ることが出来る光情報記録媒
体を提供する。 【解決手段】 基板1上に、反射層20、第1誘電体層
3、記録層4、第2誘電体層5、光が照射される保護層
6を順次積層してなる光情報記録体Bであって、反射層
20は、基板1側の第1金属層20A、透明非金属層2
0B、第1誘電体層3側の第2金属層20Cを順次積層
した、少なくとも3層構造からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高密度記録対応の光
情報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報を光学的に再生又は記録再生可能な
光ディスク媒体としては、コンパクトディスク(以下
「CD」と記す)、デジタル・バーサタイル(多用途)
・ディスク(以下「DVD」と記す)等がある。このう
ち記録再生可能な光ディスク媒体は、基板上に第1誘電
体層、記録層、第2誘電体層、反射層、保護層(保護
膜)が順次積層されている構成を有している。そしてこ
の光ディスク媒体の光透過性の基板側から記録用レーザ
光を記録層に照射してそこに記録マークを形成すること
によって情報を記録し、また記録層に形成されている記
録マーク上に光透過性の基板側から再生用レーザ光を照
射してその戻り光の強弱を検出することによって情報を
再生する。
【0003】さて、前記した光ディスク媒体の記録密度
よりもさらに高密度記録が可能な高密度型光ディスク媒
体がある。この高密度型光ディスク媒体に情報を記録す
る場合には、より小さい記録マークを記録層に形成する
(書き込む)必要がある。その為には、光ディスク媒体
記録再生装置側の記録再生用レーザ光の波長の短波長
化、対物レンズの高NA化、さらには近接場光の利用な
どの各種の手法が検討されている。
【0004】このうち近接場光を行う具体的な手法とし
ては、対物レンズと記録層との距離を短くすることであ
る。対物レンズと記録層との距離を短くする為には、前
記した低密度型光ディスク媒体の記録再生時のように、
厚い基板側から記録再生用レーザ光を記録層に照射する
のではなく、この反対に薄い保護膜側から記録再生用レ
ーザ光を記録層に照射することが必要となっている。こ
のため、前記した低密度型光ディスク媒体の積層構成と
は逆の順序で積層される必要が生じてきた。即ち、高密
度型光ディスク媒体は、基板上に反射層、第1誘電体
層、記録層、第2誘電体層、保護層(保護膜)が順次積
層されている構成とする必要が生じてきた。
【0005】この高密度型光ディスク媒体の積層構成の
ために、基板上に最初に成膜される反射層の表面粗さ
が、第1誘電体層を介して成膜される記録層の表面粗さ
に直接影響する。この結果、反射層の表面粗さが光ディ
スク媒体の記録特性に大きな影響を与えていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したことをさらに
具体的に説明する。前記した低密度型光ディスク媒体に
は、基板に記録のためのガイドトラック(グルーブ、ラ
ンド)を設け、その上に第1誘電体層、記録層、第2誘
電体層、反射層の順に成膜を行い、基板側から記録再生
光を入射してデータの記録再生を行っている。この場
合、記録再生光は記録層にて焦点を結ぶように対物レン
ズで集光され、所定の大きさにて記録層に記録マークが
形成されるようになっている。集光のための対物レンズ
は、回転する基板に接触しないように、基板から充分な
距離を持って置かれる。この対物レンズの開口率NAを
大きくすることにより、記録マークの大きさを小さくで
き、従って、より高密度の記録再生が可能となるが、そ
の反面、基板の傾きによる記録マークの歪みなどが生じ
やすいという欠点があった。
【0007】この様な問題に対し、基板上に反射層、第
1誘電体層、記録層、第2誘電体層をこの順番に設け、
さらにその上に紫外線硬化樹脂などの保護コート、又は
薄い透明シートを設け、透明樹脂、又は透明シート側か
ら記録再生光を照射する方法が提案されている。この方
法によれば、ディスクの傾きによるマークの歪みを防ぐ
ことが出来、記録マークを小さく、高密度に記録する事
が出来る。
【0008】しかし、この様な方法を用いて記録再生型
光ディスクを試作しても、実際に得られる特性は要求を
充分に満たすものではなかった。その原因は、透明基板
の表面粗さが充分に小さいにも関わらず、その上に成膜
された反射層の表面粗さが大きく、従ってその上に形成
される記録層の表面粗さが大きくなり、記録マークの歪
みが生じることが原因である。反射層の表面粗さを大き
くする原因は、反射層に用いられる金属が成膜時に基板
に対し垂直方向に結晶成長するためであり、この結晶成
長を防ぐことにより反射層の表面粗さを改善することが
出来る。
【0009】そこで、金属反射膜を多層構造とし、1層
当たりの膜厚を薄くすることにより金属反射膜の結晶成
長を防ぐと共に所望の反射率を得るように構成したもの
が開示されている(例えば特開平10−320859号
公報においては)。しかしながら、この方法によっても
表面粗さの改善は十分ではなく、更に改善の必要があっ
た。
【0010】図2は従来の光情報記録媒体の積層構造を
説明するための図である。従来の光情報記録媒体Aは、
図2(a)に示すように、基板1上に、反射層2、第1
誘電体層3、記録層4、第2誘電体層5、保護層6を順
次積層してなる。反射層2は、図2(b)に示すよう
に、第1金属層2A及び第2金属層2Bからなる。記録
再生レーザは保護層6側(矢印方向)から照射される。
【0011】そこで本発明は、上記した問題点に鑑みて
なされたものであり、特に基板上に成膜される反射層は
第1金属層、光透過性非金属層、第2金属層を順次積層
した、少なくとも3層構造からなり、前記第2金属層の
表面粗さRSRaを1nm以上6nm以下にすることに
より、基板上に多層構造の反射層を成膜しても、この反
射層上の表面粗さは小さいから、この結果記録層に形成
される記録マークの歪みを低減できるので、この結果、
高密度記録を行っても良好な記録再生特性を得ることが
出来る光情報記録媒体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、次の(1)〜(4)の構成を有する
光情報記録媒体を提供する。 (1) 図1に示すように、基板1上に、反射層20、
第1誘電体層3、記録層4、第2誘電体層5、光が照射
される保護層6を順次積層してなる光情報記録体Bであ
って、前記反射層20は、前記基板1側の第1金属層2
0A、透明非金属層20B、前記第1誘電体層3側の第
2金属層20Cを順次積層した、少なくとも3層構造
(表1〜表4に示す実施例1〜実施例50中、3層構造
は実施例5,9,13,17,22,26,30,3
4,38,42,46,50、5層構造は実施例3,
4,7,8,11,12,15,16,20,21,2
4,25,28,29,32,33,36,37,4
0,41,44,45,48,49、9層構造は実施例
1,6,10,18,23,27,31)、そして13
層構造は実施例2,14,19,35,39,43,4
7)からなり、前記第1誘電体層3側の前記反射層20
(第2金属層20C)の表面粗さRSRaは、1nm以
上6nm以下(表9,10に示す実施例1〜実施例50
中、最小2.9nm(実施例43)〜最大5.9nm
(実施例17)の範囲)であるとしたことを特徴とする
光情報記録媒体。 (2) 前記透明非金属層20Bの1層当りの厚みは、
1nm以上20nm以下(表1〜表4に示す実施例1〜
実施例50中、最小1nm(実施例43〜46)〜最大
20nm(実施例39〜42,47〜50)の範囲)で
あることを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体。 (3) 前記第1金属層20A及び前記第2金属層20
Cの各1層当りの厚みはそれぞれ、20nm以上50n
m以下(表1〜表4に示す実施例1〜実施例50中、最
小20nm(実施例1,6,10,14,18,19,
23,27,31,35,39,43,47)〜最大5
0nm(実施例5,9,13,17,22,26,3
0,34,38,42,46,50)の範囲)であるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の光情報記録媒体。 (4) 前記第1金属層20A及び前記第2金属層20
Cの各1層当りの主成分はそれぞれ、少なくともAu,
Agから選ばれた1種類以上であることを特徴とする請
求項1乃至請求項3のいずれか1に記載の光情報記録媒
体。 前記した構成の本発明の光情報記録媒体における反射層
を少なくとも3層の多層構造とし、かつ各層における結
晶の成長を妨げる構造とすることで表面の平滑性を高
め、表面粗さを低減したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
その好ましい実施例を説明する。図1は本発明の光情報
記録媒体の一実施例の積層構造を説明するための図であ
る。
【0014】本発明の一実施例である光情報記録媒体B
は、前述した従来の光情報記録媒体A(図2)とは、反
射層の層構成が異なるだけであり、これ以外の構成は従
来のものと同様である。前述したものと同一部分には同
一符号を付し、その説明を省略する。この光情報記録媒
体Bは、図1(a)に示すように、基板1上に、反射層
20、第1誘電体層3、記録層4、第2誘電体層5、保
護層6を順次積層してなる。記録再生レーザは保護層6
側(矢印方向)から照射される。
【0015】反射層20は、図1(b)に示すように、
基板1上に成膜される第1金属層20A、透明非金属層
20B、第1誘電体層3側に接する第2金属層20Cの
3層構造である。ここでは反射層20の多層構造として
3層構造を例として示したが、これ以外に下記する多層
構造であっても良い(即ち少なくとも3層構造)。具体
的には次の通りである。金属層の各層は同一組成であっ
ても異なってもよい。また透明非金属層の各層は同一組
成であっても異なってもよい。
【0016】(1)3層構造 1)第1金属層20A(基板1側)、2)透明非金属層20
B、3)第2金属層20C(第1誘電体層3側)の3層構
造(既述)である。
【0017】(2)5層構造 1)第1金属層20A(基板1側)、2)透明非金属層20
B、3)第1金属層20A又は第2金属層20C、4)透明
非金属層20B、5)第2金属層20C(第1誘電体層3
側)の5層構造である。
【0018】(3)7層構造 1)第1金属層20A(基板1側)、2)透明非金属層20
B、3)第1金属層20A又は第2金属層20C、4)透明
非金属層20B、5)第1金属層20A又は第2金属層2
0C、6)透明非金属層20B、7)第2金属層20C(第
1誘電体層3側)の7層構造である。
【0019】(4)9層構造 1)第1金属層20A(基板1側)、2)透明非金属層20
B、3)第1金属層20A又は第2金属層20C、4)透明
非金属層20B、5)第1金属層20A又は第2金属層2
0C、6)透明非金属層20B、7)第1金属層20A又は
第2金属層20C、8)透明非金属層20B、9)第2金属
層20C(第1誘電体層3側)の9層構造である。
【0020】(5)11層構造 1)第1金属層20A(基板1側)、2)透明非金属層20
B、3)第1金属層20A又は第2金属層20C、4)透明
非金属層20B、5)第1金属層20A又は第2金属層2
0C、6)透明非金属層20B、7)第1金属層20A又は
第2金属層20C、8)透明非金属層20B、9)第1金属
層20A又は第2金属層20C、10)透明非金属層20
B、11)第2金属層20C(第1誘電体層3側)の11
層構造である。
【0021】(5)13層構造 1)第1金属層20A(基板1側)、2)透明非金属層20
B、3)第1金属層20A又は第2金属層20C、4)透明
非金属層20B、5)第1金属層20A又は第2金属層2
0C、6)透明非金属層20B、7)第1金属層20A又は
第2金属層20C、8)透明非金属層20B、9)第1金属
層20A又は第2金属層20C、10)透明非金属層20
B、11)第1金属層20A又は第2金属層20C、12)透
明非金属層20B、13)第2金属層20C(第1誘電体
層3側)の13層構造である。
【0022】(6)15層構造 1)第1金属層20A(基板1側)、2)透明非金属層20
B、3)第1金属層20A又は第2金属層20C、4)透明
非金属層20B、5)第1金属層20A又は第2金属層2
0C、6)透明非金属層20B、7)第1金属層20A又は
第2金属層20C、8)透明非金属層20B、9)第1金属
層20A又は第2金属層20C、10)透明非金属層20
B、11)第1金属層20A又は第2金属層20C、12)透
明非金属層20B、13)第1金属層20A又は第2金属
層20C、14)透明非金属層20B、15)第2金属層20
C(第1誘電体層3側)の15層構造である。
【0023】さて、本発明者の研究の結果、前記した第
1誘電体層3側の反射層2の表面粗さRSRaが大きく
なる原因は、基板1上に成膜した下地金属層(第1金属
層)2A上に上層金属層(第2金属層)2Bを直接積層
した場合(図2(b))、この第1金属層2Aの成膜の
直接の影響により第2金属層2Bが結晶化してしまうた
めであることを解明した。このことから、反射層20と
して第1金属層20Aと第2金属層20Cの間に、非金
属の透明薄膜(透明非金属層)20Bを設けることによ
り、第1金属層20Aの成膜の直接の影響が第2金属層
20Cに及んでこれを結晶化してしまうことを防止で
き、この結果、前記した第1誘電体層3側の第2金属層
20Cが充分小さい表面粗さRSRaを達成することが
出来ることを見いだした。
【0024】こうして、本発明は、基板1上に、反射層
20、第1誘電体層3、記録層4、第2誘電体層5、保
護層6を順次積層してなる光情報記録体とした場合(図
1)に於いても、反射層20(第2金属層20C)にお
ける結晶の成長がないため、前記した第1誘電体層3側
の反射層20の表面粗さRSRaは小さく、記録層4の
表面粗さも小さいために、この結果、記録層4に形成さ
れる記録マークの歪みが少なく、従って高密度記録時に
おいても良好な記録再生特性を得ることが出来るもので
ある。
【0025】ここで、記録マークの歪みが少なく良好な
記録再生特性を得るためには、基板1と反対面の第1誘
電体層3側の反射層20(上層金属層20C)の表面粗
さRSRaは1nm以上6nm以下である必要がある。
この表面粗さRSRaが1nm未満は作成が困難であ
り、6nmを越えると記録再生特性が低下する。反射層
20の表面粗さRSRaを1nm以上6nm以下とする
ためには、反射層は3層以上の次に記す多層構造で有る
ことが必要である。
【0026】反射層20の表面粗さRSRaを悪化させ
る要因である基板1上に成膜される、基板1の厚さ方向
の金属(第1金属層20A)の結晶成長を防ぐために、
少なくとも基板1側及び第1誘電体層3側の2層は第
1,第2金属層20A,20Cで、かつ第1金属層20
Aと第2金属層20Cの間には透明非金属層20Bを設
ける必要があることは前述した通りである。この透明非
金属層20Bの1層の厚みは1nm以上20nm以下が
好ましい。透明非金属層20Bの1層の厚みが1nm未
満と薄いと、均一な非透明金属層ができないために反射
層20の表面粗さRSRaが大きくなる。また非透明金
属層20Bの1層の厚みが20nmを越えると記録マー
ク歪みが大きくなり記録再生特性が悪化する。これは断
熱材となる透明非金属層20Bの厚みが厚すぎるため
に、記録層4からの熱拡散が不十分となり、記録マーク
が歪んだためと考えられる。
【0027】第1,第2金属層20A,20Cの各1層
の厚みはそれぞれ20nm以上50nm以下であること
が好ましい。第1,第2金属層20A,20Cの各1層
の厚みがそれぞれ20nm未満であると、反射層20と
して必要な反射率を得るためには層数が多くなり過ぎ、
生産コストが過大になる。また金属層20A,20Cの
各1層の厚みが50nmを越えると、表面粗さが大きく
なり記録再生特性が悪化する。
【0028】反射層20の過大な結晶成長を防ぐために
は、反射層20の厚みを薄くし、結晶が成長しないよう
にすることが望まれるが、単に薄くしたのみでは反射層
20を記録再生光が透過し、所望の反射率を得ることが
出来ない。そのため反射層20の全厚みとしては70n
m以上が望ましい。厚い場合は生産性、コストの面から
の制約を受けるが通常は300nm以下が選ばれる。
【0029】本発明に用いられる基板1の材料としては
透明なプラスチック系材料が用いられ、光学特性の面か
らポリカーボネートを用いる事が望ましい。基板1の厚
み範囲としては特に指定はない。
【0030】本発明に用いられる記録層4の材料として
はいわゆる相変化材料、または光磁気記録材料が用いら
れ、生産性の点からSb−Te系材料の使用が好まし
い。記録層4の厚み範囲としては5〜30nmが好まし
い。
【0031】本発明に用いられる反射層20のを構成す
る金属層20A,20Cの各層の材料としてはAl,M
g,Au,Ag等が用いられ、特にAuあるいはAgを
用いると反射層の表面粗さが小さく記録再生特性が良好
となる。
【0032】本発明に用いられる反射層20を構成する
透明非金属層20Bの材料としては光学的に透明(光透
過率が略100%(98%程度))であり、融点が金属
より高いセラミック系材料が用いられ、強度の点からS
iO2,ZnS−SiO2,,GeNの使用が好ましい。
【0033】また本発明の記録層4、反射層20、反射
層20を構成する金属層20A,20C、透明非金属層
20Bの各成膜手段は蒸着法、スパッタ法などの方法が
用いられるが、生産性の点からスパッタによる方法が好
ましい。
【0034】次に、好ましい実施例を用いて具体的に説
明する。 [実施例1] (1) まず、基板1の作成用スタンパを作製する。こ
のスタンパについては所望の形状のスタンパが得られれ
ば作成方法は特に限定されない。本実施例では一般的な
フォトレジストとガラス原盤を用い、レーザ露光によっ
て所望のスタンパを得た。
【0035】良く研磨したガラス原盤上にフォトレジス
トをスピンコートを用いて塗布する。レジストの塗布厚
は現像、乾燥後の厚みが35nmとなるように条件を設
定した。次にArイオンレーザーを搭載したカッティン
グマシンで、24mmから58.5mmの範囲にトラッ
クピッチ0.6μm、現像後に0.55μmの幅になる
レーザパワーにて連続露光を行った。その後現像液を用
いて現像を行い、さらにポストベーキングを行ってレジ
スト原盤を得た。
【0036】得られたレジスト原盤を洗浄し、残留レジ
ストを除去した後、洗浄を行い、得られた原盤にスパッタ
リング法により70nmのNi導電膜を形成した。な
お、スパッタリングの代わりに真空蒸着、または無電解
めっき等の方法を用いることも可能である。このNi導
電膜を電極とし、Niを電鋳めっきし0.25mm厚の
Niマスタを得た。次にNiをガラス盤から剥離し、金
属板で裏打ちしてNiスタンパを得た。
【0037】(2) こうして作製したNiスタンパを
用い、射出成型法により直径120mm、厚さ1.1mm
のポリカーボネート製プラスティック基板1を作製し
た。作製した基板1のグルーブの深さは30.0nmで
あり、表面粗さは2.5nmであった。
【0038】(3) この基板1上に、基板1側からA
l反射層20AとSiO2透明非金属層20BとAl反
射層20Cとからなる多重(3層)反射層20、ZnS
−SiO2第1誘電体層3、AgInSbTe相変化記
録層4、ZnS−SiO2第2誘電体層5をスパッタリ
ング法により順番に設けた。 (4) 次にZnS−SiO2第2誘電体層5上に紫外
線硬化樹脂による保護層6をスピンコートにより設け、
さらに接着剤層(図示せず)を介して0.1mm厚のポ
リエチレンテレフタレートの透明フィルムを貼り合わせ
て1.2mm厚の光ディスクを得た。
【0039】前記した多重反射膜20は、Al金属層2
0A,20Cを各厚さ20nm、SiO2透明非金属層
20Bを厚さ10nmを交互に、金属層5層、透明非金
属層4層づつ9層構造の反射層20をスパッタリングに
より積層した構造とした。即ち、基板1上に、1)金属層
20A、2))透明非金属層20B、3)金属層20A(又
は金属層20C)、4)透明非金属層20B、5)金属層2
0A(又は金属層20C)、6)透明非金属層20B、7)
金属層20A(又は金属層20C)、8)透明非金属層2
0B、9)金属層20Cを順次積層した構造とした。
【0040】また、別に反射膜(反射層20)のみを成
膜したサンプルを作製し、原子間力顕微鏡をもちいて表
面粗さを測定(Park Scientific社製
Auto probe MS)し、表面粗さの測定値と
した。このようにして作製した光ディスクに透明フィル
ム側から波長810nmのレーザを照射して初期化を行
い、光情報記録媒体を作製した。
【0041】このようにして作製した光情報記録媒体に
対し、波長635nm, NA0.85のレーザ光学系
を用い、線速8.0m/sにて記録・再生を行い、照射
したレーザ光強度に対する戻り光の割合を反射率、記録
マークの時間歪みをジッターとして測定、評価を行っ
た。
【0042】[実施例2]〜[実施例17]前記した
[実施例1]において多重反射膜(反射層20)の構成
を表1のようにした以外は、前記した[実施例1]と同
様にして光情報記録媒体を作製した。
【0043】
【表1】
【0044】[実施例18]〜[実施例26]前記した
[実施例1]において多重反射膜(反射層20)に用い
る透明非金属層20BにSiO2を用い、膜(層)構成
を下記する表2のようにした以外は、前記した[実施例
1]と同様にして光情報記録媒体を作製した。
【0045】
【表2】
【0046】[実施例27]〜[実施例34]前記した
[実施例18]〜[実施例26]において多重反射膜
(反射層20)に用いる透明非金属層20BにGeNを
用い、膜(層)構成を下記する表3のようにした以外
は、前記した[実施例1]と同様にして光情報記録媒体
を作製した。
【0047】
【表3】
【0048】[実施例35]〜[実施例50]前記した
[実施例1]において多重反射膜(反射層20)の構成
を下記する表4のようにした以外は、前記した[実施例
1]と同様にして光情報記録媒体を作製した。
【0049】
【表4】
【0050】[比較例1]〜[比較例8]前記した[実
施例1]において多重反射膜(反射層20)を用いず、
多重反射層20の代わりに反射層を下記する表5の構成
にした以外は、前記した[実施例1]と同様にして光情
報記録媒体を作製した。
【0051】
【表5】
【0052】[比較例9]〜[比較例14]前記した
[実施例1]において多重反射膜(反射層20)を用い
ず、その膜厚構成を下記する表6の構成にし、透明非金
属層20Bを設けない構成とした以外は、前記した[実
施例1]と同様にして光情報記録媒体を作製した。
【0053】
【表6】
【0054】[比較例15]〜[比較例20]前記した
[実施例1]において多重反射膜(反射層20)の膜厚
構成を下記する表7の構成にした以外は、前記した[実
施例1]と同様にして光情報記録媒体を作製した。
【0055】
【表7】
【0056】[比較例21]〜[比較例32]前記した
[実施例1]において多重反射膜(反射層20)の膜厚
構成を下記する表8の構成にした以外は、前記した[実
施例1]と同様にして光情報記録媒体を作製した。
【0057】
【表8】
【0058】下記する表9、表10から判るように、本
発明の実施例の光情報記録媒体は、反射層20(第2金
属層20C)の表面粗さが6nm以下と小さく、従っ
て、ジッターの値も良好である。特に[実施例6]〜
[実施例13]のように、反射層20(第1,第2金属
層20A,20C)にAg,Auを用いた実施例は、反
射層20の表面粗さが2nm以下(1.0〜1.8)と
小さくジッターが良好である。
【0059】
【表9】
【0060】
【表10】
【0061】これに対し、表11に示すように、[比較
例1]〜[比較例8]においては単層で反射層の厚みが
厚いため、反射層の表面粗さが6nmを越えて大きく、
ジッター値が悪い。[比較例9]〜[比較例14]では
反射層を多層化しているものの、透明非金属層20Bが
ないため表面粗さが大きく、ジッターが悪い。
【0062】
【表11】
【0063】さらに[比較例15]〜[比較例20]を
見ると、反射層は多層であり、透明非金属層20Bも設
けてあるが、金属層20A,20C1層の厚みが50n
mを越えているために、反射層の表面粗さが大きく、ジ
ッターが悪くなっている。
【0064】[比較例21]〜[比較例32]において
は透明非金属層20Bの厚みによって結果が異なってい
る。[比較例21,22,27,28]においては透明
非金属層20Bの厚みが0.5nmと薄く、均一な非金
属層ができないために表面粗さが大きくなっている。
【0065】これに対し、[比較例23]〜[比較例2
6]、[比較例29]〜[比較例32]においては透明
非金属層20Bの厚みが20nmを越えているために、
反射層20の表面粗さが6nm以下であるにも関わら
ず、ジッターが非常に悪い。これは断熱材となる透明非
金属層20Bの厚みが厚すぎるために、記録層4からの
熱拡散が不十分となり、記録マークが歪んだためと考え
られる。従って、透明非金属層20Bの厚みは1〜20
nmが望ましい。
【0066】なお本発明に用いる基板1は特に限定され
るものではないが、当然の事ながら基板1の表面粗さは
反射層20の表面粗さを支配する。従って、基板1の表
面粗さは小さい方が望ましく、3nm以下が望ましい。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば.特
に基板上に成膜される反射層は第1金属層、光透過性非
金属層、第2金属層を順次積層した、少なくとも3層構
造からなり、前記第2金属層の表面粗さRSRaを1n
m以上6nm以下することにより、基板上に多層構造の
反射層を成膜しても、この反射層上の表面粗さは小さい
から、この結果記録層に形成される記録マークの歪みを
低減できるので、この結果、高密度記録を行っても良好
な記録再生特性を得ることが出来る光情報記録媒体を提
供することができる。また、基板側から反射層、第1誘
電体層、記録層、第2誘電体層の順番に成膜を行って
も、反射層の表面粗さは悪くならず、従って、記録特性
であるジッターの悪化を招くことがない。特に第1,第
2金属層の材料にAu,Agを選定した場合は表面粗さ
が小さく、ジッターも特に優秀である
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光情報記録媒体の一実施例の積層構
造を説明するための図である。
【図2】 従来の光情報記録媒体の積層構造を説明する
ための図である。
【符号の説明】
1 基板 2,20 反射層 2A,20A 第1金属層 2B,20C 第2金属層 3 第1誘電体層 4 記録層 5 第2誘電体層 6 保護層 20B 透明非金属層 A,B 光情報記録媒体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、反射層、第1誘電体層、記録
    層、第2誘電体層、光が照射される保護層を順次積層し
    てなる光情報記録体であって、 前記反射層は、 前記基板側の第1金属層、透明非金属層、前記第1誘電
    体層側の第2金属層を順次積層した、少なくとも3層構
    造からなり、 前記第1誘電体層側の前記反射層の表面粗さRSRa
    は、1nm以上6nm以下であるとしたことを特徴とす
    る光情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記透明非金属層の1層当りの厚みは、
    1nm以上20nm以下であることを特徴とする請求項
    1記載の光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記第1金属層及び前記第2金属層の各
    1層当りの厚みはそれぞれ、20nm以上50nm以下
    であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光
    情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記第1金属層及び前記第2金属層の各
    1層当りの主成分はそれぞれ、少なくともAu,Agか
    ら選ばれた1種類以上であることを特徴とする請求項1
    乃至請求項3のいずれか1に記載の光情報記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6899993B2 (en) 2001-04-30 2005-05-31 Lg Electronics Inc. Optical disk and method of fabricating the same

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