JP2001355263A - 排水溝用目皿 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排水溝に流れ込んだ髪の毛を捕集することに
よって排水溝が詰まるのを防止すると共に前記髪の毛な
どの汚物を簡単に取り除き廃棄処理できるようにする。 【解決手段】 保持部８ｂを含めた胴筒部７の外周面に
一端が開口２した汚物捕集用網袋１をバンド８ａを締着
することにより被着し、排水溝用目皿４を通過して排水
溝Ｈに流れ込む髪の毛などの汚物を前記汚物捕集用網袋
１内に捕集するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、風呂の洗い場床面
に設けられた排水溝に排水と共に流れ込む髪の毛などの
汚物を捕集しかつ捕集した汚物を簡単に取り除くことが
できる排水溝用目皿に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、従えば、家庭の浴室の洗い場に
は、床面に排水溝が設けられると共に床下に下水へ繋が
る所要深さの排水パイプが埋め込まれ、該排水パイプ上
端が前記排水溝内に臨むようになっており、また、前記
排水溝の落し口には被せ蓋式の排水溝用目皿が着脱自在
に被せられている。なお、前記排水パイプの上端部には
臭気を出さないための排水トラップが装着される。そし
て、洗い場で石鹸やシャンプーにより身体や頭などを洗
った後の排水は、前記落し口の排水溝用目皿から排水溝
内に流入し、排水トラップを介して排水パイプを流下し
下水へ排出されるようになっている。

【０００３】ところで、前記排水には石鹸やシャンプー
と共に身体の垢や多くの髪の毛が混ざることが多いが、
この髪の毛の混ざった汚物は排水溝用目皿に開設した排
水孔に引っかかって堆積したり、排水と共に排水溝内に
流れ込み、排水トラップと排水パイプとの狭い隙間に引
っ掛かって石鹸やシャンプー更には垢と共に堆積して詰
まらせることがあった。そこで、このように詰まりが起
きると、洗い場の床面に逆流してた排水があふれ出てし
まうことがあるため、前記排水トラップの狭い隙間に引
っ掛かって詰まった髪の毛をしばしば手で取り除いてい
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに排水トラップと排水パイプとの隙間に詰まった髪の
毛の混ざった汚物は、排水に含まれる石鹸、シャンプー
更には垢などが絡まりついてべたついたり、ぬめっとし
ており、これを手で直接触れ取り除くことは不潔である
ばかりか不快感を強く抱き、しかも煩わしく面倒である
といった課題があった。そこで、本発明は上記課題を解
決すべくなされたもので、排水パイプの詰まりを防止す
ると共に捕集した髪の毛などは直接手を触れることなく
簡単に取り除くことができる排水溝用目皿を提供するこ
とを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明に係る排水溝用目皿は、排水溝の落し口に被
せる排水溝用目皿であって、下面に突設される胴筒部の
外周面にその下端開口を覆う汚物捕集用網袋を被着する
ための保持部を設けた構成からなる。保持部としては、
胴筒部の外周面に複数突設される半球形の突起、または
胴筒部の外周面に周設される半円弧状の凹溝、胴筒部の
外周面に周設される環状の突条などの構成が採られる。

【０００６】そして、排水溝用目皿は、下面に突設され
る胴筒部の外周面に設けられる保持部と、該保持部を含
めた胴筒部の外周面に該胴筒部の下端開口を覆うように
して被着される汚物捕集用網袋と、前記保持部から上側
に位置して胴筒部の外周面に締着され汚物捕集用網袋を
被着するためのバンドと、から構成される。また、汚物
捕集用網袋は、一端が開口し髪の毛等の汚物を捕集でき
る網袋であって、開口径が目皿の下面に突設される胴筒
部の下端開口を覆うことができる大きさに形成されてい
る。

【０００７】そこで、汚物捕集用網袋を装着した排水溝
用目皿を排水溝の落し口に被せて使用すれば、胴筒部の
下端開口が汚物捕集用網袋によって覆われていることか
ら、目皿の排水孔を排水と共に通過した髪の毛などの汚
物はほとんど汚物捕集用網袋内に捕集され、排水溝の詰
まりが防止される。そして、経時的に髪の毛などの汚物
が汚物捕集用網袋内に多く溜まったときは、落し口から
汚物捕集用網袋を装着した排水溝用目皿を取り除き、汚
物捕集用網袋を手で摘んで引き下げそのままゴミ箱へ捨
てるのみで済む。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る排水溝用目皿
の実施の形態を図面と共に説明する。図１は汚物捕集用
網袋を装着した排水溝用目皿の斜視図、図２は同分解斜
視図である。汚物捕集用網袋１は可撓性を有するプラス
チック（例えば、ポリエチレン）を材料にして、後記す
る目皿６の下面に突設した胴筒部７に被着し得る直径を
持つ筒状に形成され、一端側に開口２を設けると共に他
端側を絞って融着封止３することにより袋状をなす。

【０００９】排水溝用目皿４は、後記する浴室ＢＲの洗
い場Ｗに開設された排水溝Ｈに通水可能に被せるための
ものである。この排水溝用目皿４は、円形状の排水溝Ｈ
の落し口Ｅを塞ぐと共に中央部に複数の排水孔５が開設
された円板状の目皿６と、該目皿６の下面の中央部に前
記排水孔５を囲うようにして一体にかつ目皿６と同心円
状に突出される円筒状の胴筒部７とからなる。該胴筒部
７は、所定の長さ・内径を有すると共に下端面が開口７
ａしており、その外周面に前記汚物捕集用網袋１の開口
２側を被せた状態で抜脱しないように保持させる保持手
段８が設けられる。すなわち、該保持手段８は、図２、
図３（ａ）に示すように前記胴筒部７先端寄りの外周面
に保持部として等間隔に複数突設される半球形の突起８
ｂと、前記汚物捕集用網袋１を被着した胴筒部７の外周
面に締着するバンド８ａとからなる。本発明にあって
は、バンドとしてゴムバンド８ａを使用しているが、こ
れに限られることはなく他に例えば先端に互いに係合す
る係合部を備えた収縮性のあるバンド、また締め付け機
能を有すれば他に係合部を両端に設けた皮または金属製
の帯であっても良い。前記目皿６の下面外周縁沿いには
排水溝Ｈの落し口Ｅにガタツクことなく被せられるよう
に弾力性のある薄いパッキン９が貼着されている。

【００１０】前記胴筒部７の外周面に設けられる保持部
は、前記突起８ｂの他に、図３（ｂ）に示すようにゴム
バンド８ａが嵌入する半円弧状の凹溝８ｃを周設したも
の、図３（ｃ）に示すように環状の突条８ｄを周設した
もの、さらには図３（ｄ）に示すように上向きに先の尖
った係止爪８ｅを等間隔に複数突設したもの、この場合
は各係止爪８ｅが網の目に突き刺さることになる、など
がある。

【００１１】ところで、一般の排水溝の内径は大小さま
ざまであり、このため排水溝用目皿４を排水溝Ｈの落し
口Ｅに被せたとき、排水溝Ｈの内周面と胴筒部７との間
に大きな隙間が形成されると、その分排水溝用目皿４が
移動し、その上面に載って滑り転倒するといった事故が
起き危険であることから、その隙間を埋めるべく胴筒部
７の外周面に目皿６の下面に当接するようにして図４に
示すような調整リング１０を嵌挿するようにしている。

【００１２】この調整リング１０は、図４に示すように
発砲プラスチックからなり所要の厚さと胴筒部７の外径
に合致する内径を有し、５ｍｍ幅で３個の調整リング１
０ａ，１０ｂ，１０ｃを同心円状に多重に重ね合わせ、
しかも、これらが同図鎖線に示すように互いに分離でき
るようにして形成されている。それらの片面には離形紙
１１付き粘着テープ１２が貼着される。そこで、この調
整リング１０を前記隙間に合わせて、そのままか、大径
の調整リング１０ｃを取り外すか、更に中径の調整リン
グ１０ｂも取り外すかして選択し、離形紙１１を剥がし
胴筒部７に嵌挿すると共に粘着テープ１２を目皿６の下
面に貼着する。これにより排水溝Ｈの内周面と胴筒部７
との間にほとんど隙間が形成されないようになる。本実
施の形態にあっては、大径の調整リング１０ｃを取り外
して小径と中径の調整リング１０ａ，１０ｂを使用して
いる。

【００１３】そして、図１，図５に示すように胴筒部７
の下端側から各突起８ｂを含めその外周面に該胴筒部７
の下端開口７ａを覆うようにして前記汚物捕集用網袋１
を被着し、この状態で、前記各突起８ｂの上側に位置し
て胴筒部７の外周面にゴムバンド８ａを締着する。最後
に汚物捕集用網袋１の開口２側を折り返す。これにより
汚物捕集用網袋１を装着した排水溝用目皿Ａが構成され
る。

【００１４】本発明は、上記構成からなり次に使用例を
説明する。図６は浴室ＢＲの一部の斜視図を示し、図中
Ｂは浴槽、Ｗはタイル張りされた洗い場であり、その床
面Ｆであってその低い位置に平面円形状の排水溝Ｈが設
けられている。該排水溝Ｈは、図７に示すようにその上
端面に一回り大きい落し口Ｅが形成され、また、床下に
埋め込まれ下水（図示せず。）へ繋がる所要深さの排水
パイプＰの上端が前記排水溝Ｈ内に臨むようになってい
る。該排水パイプＰの上端部には臭気を出さないための
排水トラップＴが装着される。これらは従来公知の設備
である。

【００１５】そこで、図７に示されるように前記汚物捕
集用網袋１を装着した排水溝用目皿Ａを排水孔５に係留
したリング状の把手１３をもって前記排水溝Ｈの落し口
Ｅに落し込み式に被せる。この場合、排水溝用目皿４の
上面と排水トラップＴの上面との間の寸法が３０ｍｍ以
上あれば汚物捕集用網袋１を装着した排水溝用目皿Ａが
取り付け可能である。また、胴筒部７に調整リング１０
ａ，１０ｂが嵌挿されていることから前記排水溝用目皿
Ａがガタツクことがなく、しっかりと固定される。よっ
て、載った際に前記排水溝用目皿Ａが移動しそれにより
滑って転倒するといた危険がなくなる。

【００１６】このように汚物捕集用網袋１を装着した排
水溝用目皿Ａを排水溝Ｈの落し口Ｅに被せて使用すれ
ば、胴筒部７の下端開口７ａが汚物捕集用網袋１によっ
て覆われていることから、目皿６の排水孔５を排水と共
に通過した髪の毛などはほとんど汚物捕集用網袋１内に
捕集される。また排水はそのまま下方に流れ落ち排水ト
ラップＴを介して排水パイプＰ内に流れ込み下水へと排
出される。よって、従来のように排水トラップＴ内の狭
い隙間に髪の毛が混ざった汚物が詰まって排水の流れが
止まるといった恐れがなくなる。

【００１７】そして、経時的に髪の毛などの汚物が汚物
捕集用網袋１内に多く溜まったときは、落し口Ｅから汚
物捕集用網袋１を装着した排水溝用目皿Ａを抜き取り、
汚物捕集用網袋１を手で摘んで引き下げそのままゴミ箱
へ捨てるのみで済む。ゴムバンド８ａによって締着され
ているので汚物捕集用網袋１は簡単に取り外しでき、手
が汚れ不快感を抱くこともない。しかも、汚物捕集用網
袋１はポリエチレンであれば可燃ゴミとして処理でき
る。

【００１８】また、新しい汚物捕集用網袋１を再び排水
溝用目皿４に装着するには、前記したように、胴筒部７
の下端側から各突起８ｂを含めその外周面に該胴筒部７
の下端開口７ａを覆うようにして前記汚物捕集用網袋１
を被着し、この状態で、前記各突起８ｂから上側に位置
して胴筒部７の外周面にゴムバンド８ａを締着するのみ
で完了する。なお、前記汚物捕集用網袋１内には消臭剤
を入れておくようにしても良い。

【００１９】このように本発明に係る汚物捕集用網袋１
は、排水溝用目皿４に簡単に取り付けられ、髪の毛など
をほとんど捕集することができ、またこの汚物捕集用網
袋１はワンタッチ式に取り外しでき髪の毛に触れること
なく廃棄処分できる。

【００２０】

【発明の効果】以上、説明したように本発明に係る排水
溝用目皿は、下面に突設される胴筒部の外周面に汚物捕
集用網袋を装着するための保持部を設けてなり、該保持
部と、これを含めた胴筒部の外周面に該胴筒部の下端開
口を覆うようにして被着される汚物捕集用網袋と、前記
保持部から上側に位置して胴筒部の外周面に締着され汚
物捕集用網袋に被着するためのバンドとにより構成され
るので、目皿を通過する髪の毛などをほとんど汚物捕集
用網袋内に捕集でき、排水溝が詰まるのを防止すること
ができる。そして、髪の毛などの汚物が多く溜まった汚
物捕集用網袋は排水溝用目皿から簡単に取り外し、しか
もそのまま廃棄処分できるため前記汚物が殆ど手に直接
触れず清潔にかつ不快感なく処理できるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る汚物捕集用網袋を装着した排水溝
用目皿の斜視図。

【図２】同分解斜視図。

【図３】胴筒部の一部の拡大断面図。

【図４】調整リングの斜視図。

【図５】汚物捕集用網袋を装着した排水溝用目皿の断面
図。

【図６】浴室の一部を示す斜視図。

【図７】排水溝用目皿を被せた排水溝の断面図。

【符号の説明】

１ 汚物捕集用網袋 ２ 開口 ４ 排水溝用目皿 ７ 胴筒部 ７ａ 開口 ８ａ バンド ８ｂ 保持部 Ａ 汚物捕集用網袋を装着した排水溝用
目皿 Ｅ 落し口 Ｈ 排水溝

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 排水溝の落し口に被せる排水溝用目皿で
   あって、下面に突設される胴筒部の外周面にその下端開
   口を覆う汚物捕集用網袋を被着するための保持部を設け
   たことを特徴とする排水溝用目皿。
2. 【請求項２】 排水溝の落し口に被せる排水溝用目皿で
   あって、下面に突設される胴筒部の外周面に設けられる
   保持部と、該保持部を含めた胴筒部の外周面に該胴筒部
   の下端開口を覆うようにして被着される汚物捕集用網袋
   と、前記保持部から上側に位置して胴筒部の外周面に締
   着され汚物捕集用網袋を被着するためのバンドと、から
   なることを特徴とする排水溝用目皿。
3. 【請求項３】 汚物捕集用網袋は、一端が開口し髪の毛
   等の汚物を捕集できる網袋であって、開口径が目皿の下
   面に突設される胴筒部の下端開口を覆うことができる大
   きさに形成されている請求項２記載の排水溝用目皿。