JP2001353218A - 注液ポンプ - Google Patents

注液ポンプ

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JP2001353218A
JP2001353218A JP2000181154A JP2000181154A JP2001353218A JP 2001353218 A JP2001353218 A JP 2001353218A JP 2000181154 A JP2000181154 A JP 2000181154A JP 2000181154 A JP2000181154 A JP 2000181154A JP 2001353218 A JP2001353218 A JP 2001353218A
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JP
Japan
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gear
slide shaft
shaft
constant load
pinion gear
Prior art date
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JP2000181154A
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English (en)
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Takeshi Tsuji
剛 辻
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Med Tech Inc
Original Assignee
Med Tech Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電動モータ或はガス圧等を用いずに小型化を図
ると共に、限られた特定の時間内に平均化された速度で
吐出を行うことができ、クリーンルームにおける吐出作
業の際にも汚染するおそれがない注液ポンプを提供す
る。 【解決手段】器体1内の巻付ドラム27に定荷重バネ20を
設け、該定荷重バネの一端を固定したスライド軸12に引
戻し方向への定荷重を与え、該スライド軸のラックギア
13に噛合するピニオンギア32の軸端部に第1のワンウェ
イクラッチ37を介して用手ツマミ30を設け、ピニオンギ
ア32の支軸に固設した駆動ギア40に回転抵抗を有する制
動ギア41を噛合する一方、ピニオンギア32に噛合または
解放する逆転防止用一方向ギア45を設けた構成により、
該逆転防止用一方向ギアをピニオンギアに噛合した状態
で用手ツマミを手動で往復回動することによってスライ
ド軸を延長方向に移動し、逆転防止用一方向ギアを解除
した状態で延長されたスライド軸を定荷重バネによって
制動ギアの回転抵抗を受けながら定速度で引戻すことに
よって吐出動作を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補液、薬液等を注
射器を用いて吐出するための注液ポンプに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】補液、薬液等を注射器で吐出する作業を
行う場合に、注射器内の液圧が強大であるときは、手動
力で行うのが困難な場合がある。このため、従来から、
電動モータ或はガス圧等を駆動源とする注液ポンプが開
発されていた。
【0003】ところが、注射器に補液、薬液等を充満し
吐出する作業は、机上に設けられたクリーンルームで行
うことがあり、電動モータを使用した注液ポンプはクリ
ーンルーム内を汚染するおそれがあり、またガス圧等を
用いた注液ポンプは窒素ガスボンベを設置する等の理由
で装置が大型化するという問題があった。
【0004】また、このような電動モータ或はガス圧を
使用する装置は、ランニングコストを要し、維持管理に
も手間及び費用を要するという問題があった。
【0005】また、薬液等を注射器で吐出する際には、
限られた特定の時間内において吐出速度の平均化を図る
必要があり、このような要求を実現する簡易構成の注液
ポンプを安全且つ手軽に使用することが臨床検査または
成分採血等の分野で要求されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みて成されたものであり、電動モータ或はガス圧等
を用いずに小型化を図ると共に、限られた特定の時間内
に平均化された速度で吐出を行うことができ、クリーン
ルームにおける吐出作業の際にも汚染するおそれがない
注液ポンプを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1記載の注液ポンプは、器体に固
定された注射器と平行を保って移動するスライド軸の延
長側端部に設けられた押当部を前記注射器の内筒端部に
係止して前記スライド軸の移動によって前記注射器の吐
出動作を行う注液ポンプにおいて、前記器体内に設けら
れた巻付ドラムに曲率半径が与えられている薄板バネを
渦巻状に巻回した定荷重バネを設け、該定荷重バネの一
端を前記スライド軸に固定することによって該スライド
軸に引戻し方向への定荷重を与え、該スライド軸の長手
方向に沿って形成されたラックギアに噛合するピニオン
ギアの軸端部に一方向回転機構を介して用手ツマミを設
け、前記ピニオンギアの支軸に固設した駆動ギアに回転
抵抗を有する制動ギアを噛合する一方、前記ピニオンギ
アに噛合または解放する逆転防止用一方向ギアを設けた
構成により、前記一方向ギアを前記ピニオンギアに噛合
した状態で前記用手ツマミを手動で往復回動することに
よって前記スライド軸を延長方向に移動し、前記一方向
ギアの噛合を解放した状態で前記延長されたスライド軸
を前記定荷重バネの巻取力によって前記制動ギアの回転
抵抗を受けながら定速度で引戻すことによって吐出動作
を行うようにしたことを特徴とする。
【0008】また、本発明の請求項2は、請求項1の注
液ポンプにおいて、前記逆転防止用一方向ギアは支点に
枢設されたロックレバーの途中に前記スライド軸を引戻
し方向に移動する際に噛み合う一方向クラッチを介して
設けられ、前記ロックレバーの端部に前記一方向ギアを
前記ピニオンギアに噛合または解放する切替ツマミを設
けたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。
【0010】本発明による注液ポンプは、図1または図
2に示す器体1に構成され、器体1の上部には前方に向
けて下り勾配を有する受台2が断面U字形(図7参照)
に形成されている。この受台2は注射器3の外筒と略同
等の長さで形成され、図3に示すように、受台2の上側
端部2aに注射器3のフランジ部3aを当接することに
よって該注射器3の位置決めを行うようにしている。
【0011】また、図3に示すように受台2の片側隆起
部2bにはシリンジフック5が設けられている。このシ
リンジフック5は、図7に示すように、フック本体5a
の上部から側方に突出された延長部5bの下方に弾性部
材6が設けられた張出部材5cが形成されている。ま
た、受台2の片側隆起部2bに下方から貫通したネジ棒
7をシリンジフック5の下部に固着し、該ネジ棒7の頭
部7aと片側隆起部2bの下面間にて弾発するスプリン
グ11が介挿されたことによってシリンジフック5を回
動自在且つ弾性的に支持している。
【0012】このような構成によって、受台2にセット
された注射器3の上面にシリンジフック5を手動で回動
すると、シリンジフック5の弾性部材6で注射器3の外
周上部を弾性的に押え込んで固定状態にすることができ
る。
【0013】また、シリンジフック5を反対方向に回動
することによって弾性部材6を注射器3の外周上部から
解除することができ、注射器3を受台2から取り出すこ
とができる。
【0014】器体1内には、図7に示すように断面が角
型門形に形成されたシャーシ9が収容され、図4に示す
ようにシャーシ9の天板9aが器体1の天板1aにネジ
10で固定されている。
【0015】シャーシ9内に設けられたスライド軸12
は注射器3の注入移動長を確保する長さを有し、断面円
形(図8参照)に形成された下部には長手方向に沿って
ラックギア13が形成されている。このスライド軸12
は、上記の受台2に設けられた注射器3と平行を保って
移動するように、シャーシ9の天板9aの内側の上方位
置と下方位置に離間して軸受部材14、15がネジ14
a、15aで固定され、図7及び図9に示すように、夫
々の軸受部材14、15の貫通孔14b、15bにスラ
イド軸12を摺動自在に挿通してある。
【0016】また、図4に示すように、スライド軸12
の後方への延長側端部には押当部17が固定されてい
る。この押当部17には上方に立ち上げたシリンジ内筒
受部18が形成され、シリンジ内筒受部18の内側には
注射器3の内筒8の後端8aを係止するゴム座19が固
設されている。
【0017】さらに、スライド軸12の略中央には後述
する定荷重バネ20の一端をネジ21で固定したバネ受
部材22が設けられている。このバネ受部材22は、図
8に示すように、上記のスライド軸12を挿通する貫通
孔23を備えると共に、バネ受部材22の幅方向に貫通
孔23の上部に交わる軸穴24が形成され、該軸穴24
に挿着したローラ軸25がスライド軸12の略中央の上
辺に形成された凹部12aを係止することによって一体
化し、バネ受部材22をスライド軸12の略中央位置に
固定している。
【0018】また、バネ受部材22の上部に幅方向に離
間して形成された縦溝22a、22aにローラ軸25に
挿着されたローラ26、26が収納され、これらのロー
ラ26、26の上部をバネ受部材22の上面から突出す
ることにより、両側のローラ26、26がシャーシ9の
天板9aの下面に沿って転動するようにしている。
【0019】さらに、バネ受部材22の下部には薄厚帯
板状の定荷重バネ20の一端がネジ21、21で固定さ
れている。
【0020】この定荷重バネ20は、図4に示すよう
に、予め曲率半径が与えられている薄板バネを渦巻状に
巻回したもので、器体1内におけるシャーシ9の前方に
回動自在に設けられた巻付ドラム27のドラム軸27a
に巻回され、上記のように定荷重バネ20の一端をスラ
イド軸12に固設されたバネ受部材22に結合すること
によってスライド軸12に巻取方向への定荷重を与える
ようにしている。
【0021】従って、後述する用手ツマミ30の回動操
作でスライド軸12を延長方向へ移動することによって
引き延ばされた定荷重バネ20は、所定曲率半径の湾曲
形状に戻ろうとする巻取力を有し、この巻取力によって
スライド軸12の後端の押当部17が注射器3の内筒8
を吐出方向に押圧する。
【0022】しかも、この定荷重バネ20の巻取力は引
き延ばした長さとは関係なく一定であり、注射器3の内
筒8に一定荷重で作用することによって安定した注射器
3の吐出速度を確保することが可能となる。
【0023】一方、図7に示すように、スライド軸12
の上方軸受部材15に形成された貫通孔15bの下方に
て幅方向に形成されたギア収納部31にはスライド軸1
2の下部のラックギア13と噛合するピニオンギア32
が収納され、該ピニオンギア32を支持するギア軸34
がシャーシ9の両側にベアリング軸受35、35で回動
自在に保持されている。
【0024】また、ピニオンギア32のギア軸34の右
方片側は器体1の外方に延長突出され、その軸端部に一
方向回転機構として用いられた第1のワンウェイクラッ
チ37を介して大径の用手ツマミ30が設けられてい
る。
【0025】上記の第1のワンウェイクラッチ37の内
部構造は、不図示であるが、例えば周知のシェル形ロー
ラクラッチによって構成され、用手ツマミ30を時計回
りに回動したときは、ローラが内径のクサビ面に入って
噛み合い状態となり、用手ツマミ30を反時計回りに回
動したときは、ローラがクサビ面から解放されるように
働いてオーバーランとなるものである。
【0026】このような構成により、図7に示すよう
に、用手ツマミ30を一方向(図5の時計回り)に回動
すると、第1のワンウェイクラッチ37が噛み合いの状
態となってギア軸34を回動させ、該ギア軸34の回動
に伴ってピニオンギア32が回動すると、該ピニオンギ
ア32に噛合するラックギア13の従動によってスライ
ド軸12を延長方向へ移動する。
【0027】一方、用手ツマミ30を反対方向(図5の
反時計回り)に回動した際には、第1のワンウェイクラ
ッチ37はギア軸34に従動されず、ピニオンギア32
に回動動作を与えない。
【0028】また、ピニオンギア32の右片側は上方軸
受部材15の側面から外方に突出され、この突出部位の
ピニオンギア32には一方向ギア45が噛合または解放
するように設けられている。
【0029】即ち、図6に示すように、シャーシ9の側
面に設けられた支点軸46をロックレバー47の支点と
し、このロックレバー47の支点軸46付近にはナット
48aで固定されたネジ軸48bにギア軸48を固設
し、該ギア軸48がシャーシ9の内側に突出され、該突
出したギア軸48の端部外周には第2のワンウェイクラ
ッチ49を介して逆転防止用一方向ギア45が設けられ
ている。
【0030】この逆転防止用一方向ギア45に用いられ
た第2のワンウェイクラッチ49は、図5に示すよう
に、ピニオンギア32の反時計周りの回動によってスラ
イド軸12を引戻し方向に移動する際に噛み合い、ピニ
オンギア32の時計周りの回動によってスライド軸12
を延長方向に移動する際には噛み合いを生じない構成と
されている。
【0031】従って、逆転防止用一方向ギア45をピニ
オンギア32に噛合した状態にして用手ツマミ30を手
動で時計回りに回動したときは、ピニオンギア32は逆
転防止用一方向ギア45の制動を受けずに用手ツマミ3
0を時計周りに回動することができ、スライド軸12を
延長方向へ移動する。
【0032】また、このような用手ツマミ30の回動動
作において、用手ツマミ30を手で握ったまま反時計回
りに回動したとき、用手ツマミ30の第1のワンウェイ
クラッチ37がギア軸34に従動されないため、スライ
ド軸12は定荷重バネ20の巻取力によって直ちに引戻
し方向へ付勢されるが、その瞬間に逆転防止用一方向ギ
ア45の第2のワンウェイクラッチ49が噛み合ってピ
ニオンギア32を停止させ、スライド軸12の引戻し方
向への移動を停止する。
【0033】従って、用手ツマミ30を手で握った状態
で時計回りと反時計回りに交互に連続的に回動すること
によって、スライド軸12は定荷重バネ20の巻取力と
は無関係に後退することなく延長方向へ移動することと
なる。
【0034】ところで、定荷重バネ20をピニオンギア
32に噛合したり解放したりする切替構造の一例を挙げ
ると、図6に示すように、ロックレバー47の前端には
案内溝53が形成され、該案内溝53の端部に回動自在
に案内軸52が設けられ、該案内軸52の案内孔52a
に連結軸57が挿通されている。
【0035】また、ロックレバー47の前方近傍にはシ
ャーシ9にツマミ本体54がネジ54a、54aで固設
され、該ツマミ本体54の挿通孔51には円盤部55の
一体軸55aが回動自在に挿通されると共に、シャーシ
9の外側に設けられた円盤部55の周部に形成された縦
孔55bにスプリング56を挿着した連結軸57の頭部
57aが挿通されてピン58で回動自在に接合され、円
盤部55の外側突出軸55cには切替ツマミ50がネジ
50aで固設されている。
【0036】さらに、シャーシ9の内側であって下方後
方位置に固定されたアングル部材60に固設された連結
棒61の端部と上記の一体軸55aの係止突起59とが
コイル状の引張バネ62によって牽引された状態にされ
ている。
【0037】また、図5に示すように、ロックレバー4
7の途中の上下位置には所定間隔を空けてストッパ63
a、63bがネジ止めされている。
【0038】このような構成により、切替ツマミ50を
図5に示す時計回りに回動すると、図6に示すように連
結軸57がスプリング56の弾撥力に抗して案内軸52
の案内孔52aに進入し、ロックレバー47を支持軸4
6周りに回動して上方のストッパ63a(図5参照)に
当接させ、この状態で逆転防止用一方向ギア45をピニ
オンギア32に噛合することができる。
【0039】また、切替ツマミ50を反時計回りに回動
すると、上記とは逆の動作によってロックレバー47を
下方のストッパ63bに当接するまで右下がりに回動し
て逆転防止用一方向ギア45をピニオンギア32から離
脱する。
【0040】なお、定荷重バネ20の切替構造の一例は
上記の通りであるが、このような構造に特定されるもの
ではなく、他の切り替え構造によってピニオンギア32
に定荷重バネ20を噛合したり解放したりする構造にす
ることも可能である。
【0041】さらに、本実施例においては、図7に示す
ように、用手ツマミ30が設けられた反対側には駆動ギ
ア40が固設され、該駆動ギア40に制動ギア41が噛
合されている。この制動ギア41は、図4に示すように
シャーシ9の内側面にギア本体42をネジ43、43で
固定して駆動ギア40に常時噛合するようにし、ギア本
体42に内蔵された油圧によって所定の回転抵抗を発揮
するように構成されている。
【0042】このように、制動ギア41が駆動ギア40
を介してピニオンギア32に噛合することにより、定荷
重バネ20の強大な引張力でスライド軸12が急激に引
戻し方向に移動する動作を緩やかな動作にすることがで
き、注射器3の吐出速度を均一に抑制することができ
る。
【0043】本実施例の注液ポンプは、以上のように構
成されているため、図5において、スライド軸12を延
長方向に引き出すときは、切替ツマミ50を手動で切り
替えて逆転防止用一方向ギア45をピニオンギア32に
噛合させておく。
【0044】この状態で用手ツマミ30を手動で時計方
向へ回動すると、定荷重バネ20の強大な引張力に抗し
て大径の用手ツマミ30を軽い力で回動し、用手ツマミ
30の握りを持ち替えることなく連続的に往復操作する
ことができ、用手ツマミ30が時計回りに回動した際に
は、第1のワンウェイクラッチ37の噛み合いによって
ピニオンギア32が回動し、スライド軸12を延長方向
に移動することができる。
【0045】また、用手ツマミ30が反時計回りに回動
した際には、第1のワンウェイクラッチ37に噛み合い
が生ぜず、用手ツマミ30は空回りして用手ツマミ30
の握り姿勢を復帰させるが、逆転防止用一方向ギア45
の第2のワンウェイクラッチ49の噛み合いによってス
ライド軸12は停止状態を維持するため、引戻し方向へ
の戻りを生じることがない。
【0046】このような用手ツマミ30の時計周り及び
反時計周りへの連続的な往復動作によって、用手ツマミ
30の握りを持ち替えることなく、スライド軸12を所
定長さだけ延長方向へ移動することができる。
【0047】次いで、注射器3の内筒8を引き出して液
剤や空気を注射器3内に吸い込み、受台2に設置すると
共に、注射器3の内筒端部3aをスライド軸12の押当
部17に当接し、シリンジフック5の手動によって注射
器3の外周上部を弾性的に押えつけて固定状態にする。
【0048】この状態で、注射器3の内筒8を吐出方向
に押し出すには、切替ツマミ50を切り替えて逆転防止
用一方向ギア45をピニオンギア32から離脱すると、
該ピニオンギア32が逆転防止用一方向ギア45の第2
のワンウェイクラッチ49の制動力から解放されるた
め、スライド軸12は制動ギア41の回転抵抗を受なが
ら定荷重バネ20の巻取力によって引き戻し方向へ移動
し、スライド軸12の押当部17の押圧作用によって注
射器3の内筒8は吐出方向へ移動する。
【0049】上記のスライド軸12の引戻し力は定荷重
バネ20の一定荷重による強力な巻取力に依存するもの
であるが、同時に制動ギア41の回転抵抗が作用し、さ
らには注射器3内に存在する薬液等の内圧が作用して、
注射器3の吐出動作を調整された平均的な速度で送出を
行うことが可能となる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の注液ポン
プによれば、注射器の吐出操作を手動で行わず、定荷重
バネの一定の巻取力を制動ギアの回転抵抗で抑制しなが
ら発揮するようにしてあるため、限られた特定の時間内
に平均化された速度で吐出動作を行うことが可能とな
る。これによって、分析反応を均一化する効果を得るこ
とができる。
【0051】また、本発明の注液ポンプは、スライド軸
を延長方向に移動する際、逆転防止用一方向ギアの噛み
合いで定荷重バネの巻取力を制止することによってスラ
イド軸の戻りをなくし、大径の用手ツマミを握ったまま
楽な力で交互に往復動作することによってスライド軸を
連続的に過大力を小力化して延長方向に移動することが
できる。
【0052】また、定荷重バネの使用によって器体の小
型化を達成すると共に、吐出作業の際にクリーンルーム
内を汚染するおそれがない注液ポンプを得ることができ
る。
【0053】また、注射器内への吐出に要する圧力が高
く、手指の押し付け動作よりも強い動力が必要な場合に
も、定荷重バネの強力な作用で調整された速度の吐出動
作が行われるため、臨床検査または成分採血等の利用に
有効な利用を提供することができる。
【0054】さらに、本発明の注液ポンプは、定荷重バ
ネの巻取力を利用することによってスライド軸の引戻し
を行うため、従来のような電動モータの電源或は窒素ガ
スボンベ等のランニングコストが不要であって、小型軽
量と共に維持管理の手間及び費用の削減にも有益であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による注液ポンプの側面図である。
【図2】本発明による注液ポンプの背面図である。
【図3】本発明による注液ポンプの上面図である。
【図4】本発明による注液ポンプのシャーシ内を示す側
面図である。
【図5】本発明による注液ポンプの器体内を示す側面図
である。
【図6】本発明による注液ポンプの逆転防止用一方向ギ
アの切替え機構を示す部分断面上方図である。
【図7】図4または図5のA−A矢視線に沿う断面図で
ある。
【図8】図4または図5のB−B矢視線に沿う断面図で
ある。
【図9】図4または図5のC−C矢視線に沿う断面図で
ある。
【符号の説明】
1…器体、1a…天板、2…受台、2a…上側端部、2
b…片側隆起部、3…注射器、3a…フランジ部、5…
シリンジフック、5a…フック本体、5b…延長部、5
c…張出部材、6…弾性部材、7…ネジ棒、7a…頭
部、8…注射器の内筒、9…シャーシ、9a…天板、1
1…スプリング、12…スライド軸、12a…凹部、1
3…ラックギア、14…上方の軸受部材、15…下方の
軸受部材、17…押当部、18…シリンジ内筒受部、1
9…ゴム座、20…定荷重バネ、21…ネジ、22…バ
ネ受部材、22a…縦溝、23…貫通孔、24…軸穴、
25…ローラ軸、26…ローラ、27…巻付ドラム、3
0…用手ツマミ、31…ギア収納部、32…ピニオンギ
ア、34…ギア軸、35…ベアリング軸受、37…第1
のワンウェイクラッチ、40…駆動ギア、41…制動ギ
ア、45…逆転防止用一方向ギア、46…支点軸、47
…ロックレバー、48…ギア軸、49…第2のワンウェ
イクラッチ、50…切替ツマミ、51…挿通穴、52…
案内軸、52a…案内孔、53…案内溝、54…ツマミ
本体、55…円盤部、55a…一体軸、55b…縦孔、
55c…外側突出軸、56…スプリング、57…連結
軸、57a…頭部、58…ピン、60…アングル部材、
61…連結棒、62…引張バネ、63a、63b…スト
ッパ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】器体に固定された注射器と平行を保って移
    動するスライド軸の延長側端部に設けられた押当部を前
    記注射器の内筒端部に係止して前記スライド軸の移動に
    よって前記注射器の吐出動作を行う注液ポンプにおい
    て、 前記器体内に設けられた巻付ドラムに曲率半径が与えら
    れている薄板バネを渦巻状に巻回した定荷重バネを設
    け、該定荷重バネの一端を前記スライド軸に固定するこ
    とによって該スライド軸に引戻し方向への定荷重を与
    え、該スライド軸の長手方向に沿って形成されたラック
    ギアに噛合するピニオンギアの軸端部に一方向回転機構
    を介して用手ツマミを設け、前記ピニオンギアの支軸に
    固設した駆動ギアに回転抵抗を有する制動ギアを噛合す
    る一方、前記ピニオンギアに噛合または解放する逆転防
    止用一方向ギアを設けた構成により、前記一方向ギアを
    前記ピニオンギアに噛合した状態で前記用手ツマミを手
    動で往復回動することによって前記スライド軸を延長方
    向に移動し、前記一方向ギアの噛合を解放した状態で前
    記延長されたスライド軸を前記定荷重バネの巻取力によ
    って前記制動ギアの回転抵抗を受けながら定速度で引戻
    すことによって吐出動作を行うようにしたことを特徴と
    する注液ポンプ。
  2. 【請求項2】前記一方向ギアは支点に枢設されたロック
    レバーの途中に前記スライド軸を引戻し方向に移動する
    際に噛み合う一方向クラッチを介して設けられ、前記ロ
    ックレバーの端部に前記一方向ギアを前記ピニオンギア
    に噛合または解放する切替ツマミを設けたことを特徴と
    する請求項1記載の注液ポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014129493A1 (ja) * 2013-02-20 2014-08-28 株式会社根本杏林堂 機械式薬液吸引装置
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