JP2001351098A - 指紋入力装置 - Google Patents

指紋入力装置

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JP2001351098A
JP2001351098A JP2000167674A JP2000167674A JP2001351098A JP 2001351098 A JP2001351098 A JP 2001351098A JP 2000167674 A JP2000167674 A JP 2000167674A JP 2000167674 A JP2000167674 A JP 2000167674A JP 2001351098 A JP2001351098 A JP 2001351098A
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Soichiro Miyano
壮一郎 宮野
Nobuo Mikami
信夫 三上
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化及び薄型化を図るとともに外来光の影
響を低減する。 【解決手段】 光が透過可能な透明基板1と、透明基板
1の裏面から光を照射する光源2とを設け、さらに、透
明基板1の裏面に、複数のプリズム列からなるマイクロ
プリズム3を貼付し、さらに、透明基板1の表面に、入
射された光を検出する複数のフォトダイオード5と、複
数のフォトダイオード5を覆うように形成された透明の
絶縁性保護膜6とを設け、絶縁性保護膜6の表面を指7
との接触面とし、フォトダイオード5にて、光源2から
照射され、マイクロプリズム3、透明基板1及び絶縁性
保護膜6を透過し、接触面にて反射した反射光の光量の
違いに基づいて指紋を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指紋入力装置に関
し、特に、光学式の指紋入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、社会の情報化が進展し、カード社
会が急速に発展してきた結果、セキュリティの確保が強
く求められるようになった。このような要請に応えるも
のとして、身体的な特徴を使って個人を識別する種々の
技術の開発が進められているが、指紋を使った個人識別
技術は、将来手軽に携帯できる各種端末装置への適用性
が高いと考えられ、その実用化に最も期待が持たれてい
る。
【0003】指紋を使った個人識別技術を実現する指紋
入力装置においては、光源から光を照射し、その反射光
を用いて指紋パターンを検出する光学式の指紋入力装置
や、指を1つの導体とみなし、検出電極と指紋稜部との
間隔と、検出電極と指紋溝部との間隔との相違による静
電容量変化を検出することで指紋パターンを検出する静
電容量式指紋入力装置がある。
【0004】図16は、従来の光学式の指紋入力装置の
概略の一構成例を示す構成図である。
【0005】本構成例は図16に示すように、指103
が接触する接触面102を有する三角プリズム101
と、三角プリズム101の接触面102以外の1つの面
に光を照射する光源104と、光源104から出射さ
れ、三角プリズム101の接触面102にて反射した光
のパターンを撮像することにより指紋パターンを画像と
して検出する画像検出部105とから構成されている。
【0006】以下に、上記のように構成された光学式の
指紋入力装置における指紋検出動作について説明する。
【0007】光源104から出射された光は、三角プリ
ズム101の面のうち接触面102以外の面のいずれか
一方の面に対して90度の角度で入射し、接触面102
に45度の角度で裏側から照射される。
【0008】ここで、一般的なガラスにおいては、空気
に対する屈折率(n=1.5)により、ガラス内を透過
した光が空気との界面において、ガラス面に垂直方向に
対して41度よりも大きな角度で入射した場合、空気中
に出射されずに全反射することになる。
【0009】そのため、本構成例のように接触面102
に45度の角度で照射された光は接触面102で全反射
することになる。
【0010】ところが、接触面102に指103を押し
当てた場合、指紋の溝部103bにおいては、三角プリ
ズム101と指103との間にて空気が存在するため、
光源104から照射された光が全反射するが、指紋の稜
部103aにおいては、指103が接触面103に密着
するため、空気が存在しないことになる。ここで、指1
03の屈折率は、空気の屈折率よりも大きく、ガラスの
屈折率に近いため、指103の稜部103aにおいて
は、三角プリズム101内を伝搬されてきた光は接触面
102において全反射せず、指103に吸収され、ある
いは乱反射する。
【0011】この原理を用いて、画像検出部105にお
いて、三角プリズム101の接触面102にて反射した
光のパターンを撮像し、指紋パターンを画像として検出
する。
【0012】図17は、従来の静電容量式の指紋入力装
置の概略の一構成例を示す構成図である。
【0013】図17に示す静電容量式の指紋入力装置
は、指203を接触ないし近接させるべき検出面202
に対し、指紋パターンの稜部203aと溝部203bに
よる凹凸に応じて静電容量が異なることを利用して、そ
の凹凸に応じた静電容量を、検出面202上に指紋の線
幅よりも細かいピッチで配列された検出電極204を用
いて検出回路205にて電気的に検出するものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の指紋入力装置においては、以下に記載す
るような問題点がある。
【0015】図16に示したような光学式の指紋入力装
置については、三角プリズムを用いているため、装置が
大型化してしまうという問題点がある。
【0016】また、三角プリズムの指との接触面にて反
射した光のパターンを画像検出部にて撮像することによ
り指紋パターンを検出しているが、画像検出部は、三角
プリズムの指との接触面にて反射した光が垂直に入射す
るように設けられているため、指紋パターンを斜め45
度から撮像することになる。このため、被写体深度すな
わち三角プリズムの指との接触面と画像検出部との距離
を長くとならければならなくなり、装置の小型化及び薄
型化を図ることが困難であるという問題点がある。
【0017】また、図17に示したような静電容量式の
指紋入力装置においては、検出面上に保護膜が設けられ
ているが、この保護膜の厚さが1μm以下であるため、
指と検出電極との間の静電耐圧が2kVと極めて低く、
静電気等が発生した場合、素子破壊が生じてしまう虞れ
がある。
【0018】ここで、静電耐圧を高くするために保護膜
の厚さを厚くすることが考えられるが、保護膜の厚さを
厚くすると、検出電極と指との距離が長くなるため、検
出感度が低下してしまう。
【0019】本発明は、上述したような従来の技術が有
する問題点に鑑みてなされたものであって、小型化及び
薄型化を図ることができる指紋入力装置を提供すること
を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、指を接触させる接触面を有し、前記接触面
に対して光を照射して該接触面における反射光を検出す
ることにより指紋を検出する指紋入力装置であって、光
が透過可能な透明基板と、前記透明基板の裏面に貼付さ
れた複数のプリズム列からなるマイクロプリズムと、前
記マイクロプリズムの表面から光を照射する光源と、前
記透明基板の表面に設けられ、入射された光を検出する
複数の受光素子と、前記透明基板の表面に前記複数の受
光素子を覆うように形成された絶縁性の透明保護膜と、
前記透明基板の表面に、前記光源から照射され前記マイ
クロプリズム及び透明基板を透過した光が通過可能な複
数の照明窓を具備して設けられ、前記照明窓以外の部分
にて前記透明基板を透過した光を遮光する遮光膜とを有
し、前記マイクロプリズムは、前記光源から照射された
光のうち主たる照射角度成分の光であって前記複数のプ
リズム列間を透過した光が前記照明窓に照射されないよ
うな位置に前記透明基板に貼付され、前記透明保護膜の
表面が前記接触面となり、前記光源から照射され、前記
マイクロプリズム、透明基板及び透明保護膜を透過し前
記接触面にて反射した反射光を前記受光素子にて検出す
ることを特徴とする。
【0021】また、前記複数の受光素子及び照明窓は、
マトリックス状に設けられ、前記マイクロプリズムは、
そのプリズム列が前記受光素子及び照明窓の列に平行と
なるように前記透明基板に貼付されていることを特徴と
する。
【0022】また、前記マイクロプリズムは、そのプリ
ズム列の間隔が、前記複数の受光素子の前記プリズム列
に対して垂直方向の間隔の整数倍であることを特徴とす
る。
【0023】また、前記マイクロプリズムは、そのプリ
ズム列の間隔が、前記複数の受光素子の前記プリズム列
に対して垂直方向の間隔と等しいことを特徴とする。
【0024】また、前記照明窓は、前記光源から照射さ
れた光のうち主たる照射角度成分の光が前記複数のプリ
ズム列間を透過した後、当該照明窓を通過しない大きさ
であることを特徴とする。
【0025】また、前記受光素子は、前記接触面に接触
する媒体との反射率に基づく光量の違いによって指紋を
検出することを特徴とする。
【0026】また、指を接触させる接触面を有し、前記
接触面に対して光を照射して該接触面における反射光を
検出することにより指紋を検出する指紋入力装置であっ
て、光が透過可能な透明基板と、発光スペクトルのう
ち、最大強度の波長が580nm以下の光を前記透明基
板の裏面から照射する光源と、前記透明基板の表面に設
けられ、入射された光のうち波長が580nm以下の光
のみを選択的に受光する複数の受光素子と、前記透明基
板の表面に前記複数の受光素子と覆うように形成された
絶縁性の透明保護膜と、前記透明基板の表面に、前記光
源から照射され前記透明基板を透過した光が通過可能な
複数の照明窓を具備して設けられ、前記照明窓以外の部
分にて前記透明基板を透過した光を遮光する遮光膜とを
有し、前記透明保護膜の表面が前記接触面となり、前記
光源から照射され前記透明基板及び透明保護膜を透過し
前記接触面にて反射した反射光を前記受光素子にて受光
することを特徴とする。
【0027】また、前記光源は、当該光源の発光スペク
トルのうち、最大強度の波長が580nm以下の光を出
射し、前記受光素子は、波長が580nm以下の光のみ
を選択的に受光することを特徴とする。
【0028】また、指を接触させる接触面を有し、前記
接触面に対して光を照射して該接触面における反射光を
検出することにより指紋を検出する指紋入力装置であっ
て、光が透過可能な透明基板と、発光スペクトルのう
ち、最大強度の波長が580nm以下の光を前記透明基
板の裏面から照射する光源と、前記透明基板の表面に設
けられ、入射された光のうち波長が580nm以下の光
のみを選択的に受光する複数の受光素子と、前記透明基
板の表面に前記複数の受光素子と覆うように形成された
絶縁性の透明保護膜と、前記透明基板の表面に、前記光
源から照射され前記透明基板を透過した光を所定の角度
で屈折させる複数の回折格子を具備して設けられ、前記
回折格子以外の部分にて前記透明基板を透過した光を遮
光する遮光膜とを有し、前記透明保護膜の表面が前記接
触面となり、前記光源から照射され前記透明基板及び透
明保護膜を透過し前記接触面にて反射した反射光を前記
受光素子にて受光することを特徴とする。
【0029】また、前記回折格子は、前記光源から照射
され前記透明基板を透過した光を、前記接触面が空気と
の界面となる場合に当該光が該接触面にて全反射するよ
うな角度に屈折させることを特徴とする。
【0030】また、前記光源は、青色LEDであること
を特徴とする。
【0031】また、前記光源は、当該光源の発光スペク
トルのうち、最大強度の波長が580nm以下の光を出
射し、前記受光素子は、膜厚が0.1μm以下のアモル
ファスシリコンから構成されるフォトダイオードである
ことを特徴とする。
【0032】また、前記フォトダイオード上に設けられ
た青色のカラーフィルタを有することを特徴とする。
【0033】(作用)上記のように構成された本発明に
おいては、光源から出射された光は複数のプリズム列か
らなるマイクロプリズム、透明基板及び絶縁性の透明保
護膜を透過し、指が接触する接触面にて反射し、受光素
子にてこの反射光を受光する。この接触面における光の
入射角度は、マイクロプリズムによって、接触面に何も
接触していない状態、すなわち接触面が空気との界面に
なる場合に光が全反射するような角度に設定されるの
で、接触面に指を押し付けた場合においても、指紋の溝
部においては指と接触面との間に空気が存在するため光
が全反射することになる。ここで、指紋の稜部において
は、指が接触面に密着するため、光が指に吸収され、あ
るいは乱反射する。そのため、受光素子にて受光される
光量は光が接触面にて全反射した場合と比べて少ないも
のとなる。この受光素子にて受光される光量の違いに基
づいて指紋パターンが検出される。
【0034】このように、絶縁性の透明保護膜の表面を
接触面とし、該接触面にて反射した光の光量を受光素子
にて検出することにより指紋を検出するので、装置の小
型化及び薄膜化が図られる。
【0035】また、光源を、該光源の発光スペクトルの
うち、最大強度の波長が580nm以下となるものと
し、かつ、受光素子にて波長が580nm以下の光のみ
を選択的に受光するようにした場合は、外来光の影響が
低減される。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0037】(第1の実施の形態)図1は、本発明の指
紋入力装置の第1の実施の形態を示す断面図である。
【0038】本形態は図1に示すように、TFT基板等
の透明基板1と、透明基板1に対してその裏面から45
度の角度で光を照射する光源2と、複数のプリズム列か
らなり、透明基板1の裏面に貼付されたマイクロプリズ
ム3と、透明基板1の表面に、光源2から照射された光
が通過する複数の照明窓4aを有して設けられ、該照明
窓4a以外の部分にて光源2から照射された光を遮光す
る遮光膜4と、遮光膜4上に複数の照明窓4aにそれぞ
れ対応して設けられ、入射された光を検出する受光素子
である複数のフォトダイオード5と、5〜10μmの厚
みを有し、透明基板1の表面全面に遮光膜4及びフォト
ダイオード5を覆うように形成された透明の絶縁性保護
膜6とから構成されており、絶縁性保護膜6の表面、す
なわち透明基板1とは反対側の面が指7が接触する接触
面となっている。なお、本形態においては、透明基板
1、マイクロプリズム3及び絶縁性保護膜6は互いに屈
折率が等しいものとする。また、照明窓4a及びフォト
ダイオード5は、予め決められた規則で遮光膜4あるい
は遮光膜4上に設けられており、本形態においてはマト
リックス状に設けられているものとする。
【0039】ここで、本形態における指紋検出動作を説
明する前にマイクロプリズム3の必要性について説明す
る。
【0040】図2は、図1に示した指紋入力装置におけ
るマイクロプリズム3の必要性を説明するための図であ
り、(a)はガラスと空気との界面における光の反射条
件を説明するための図、(b)はガラスに対して光を照
射した場合の光の光路を示す図、(c)はマイクロプリ
ズムを用いた場合の光の光路を示す図である。
【0041】図2(a)に示すように、一般的に、異な
る媒体を透過する光においては、その界面でそれぞれの
媒体における屈折率によって以下の式に基づいて全反射
条件が求められる。ここで、n1,n2は媒体における
それぞれの屈折率、θは、界面における界面に対して垂
直方向に対する光の照射角度である。
【0042】sinθ>n2/n1 ガラスから空気への光の全反射条件を考えた場合、n1
=1.5,n2=1であるため、界面での光の入射角度
θが、θ>41°のときに全反射することになる。
【0043】この条件を満たすように光源2から透明基
板1への光の入射角度を調節すればよいが、図2(b)
に示すように、光の入射面と出射面とが互いに平行なガ
ラス板においては、光がガラスに入射した際に空気とガ
ラスとの界面において光が屈折するため、上述したよう
な条件を満たすような角度でガラスと空気との界面に光
が照射されることがなくなってしまう。
【0044】そこで、図2(c)に示すように、ガラス
板の光が入射される側の面にプリズムを設け、空気から
ガラス(プリズム)への光の入射角度を90度として空
気とガラスとの界面にて光が屈折してしまうことを避
け、それにより、ガラス板の出射側にて上述したような
全反射条件を設定することができる。
【0045】なお、本形態においては、透明基板1の屈
折率として一般的なガラスの屈折率を用いて説明した
が、この屈折率が大きければ、空気との界面における全
反射条件を満たす光の入射角度を小さくすることができ
るため、屈折率は一般的なガラスの1.5以上であっ
て、大きい方が好ましい。
【0046】以下に、上記のように構成された指紋入力
装置における指紋検出動作について説明する。
【0047】光源2から出射された光は、マイクロプリ
ズム3の照射面に対して90度の角度で入射し、出射面
に対して45度の角度で出射される。マイクロプリズム
3を透過した光は透明基板1に45度の角度で入射する
が、マイクロプリズム3と透明基板1との屈折率は互い
に等しいため、マイクロプリズム3と透明基板1との界
面にて光は屈折せず、透明基板1の入射面に対して45
度の角度を保ったまま透明基板1内を伝搬される。
【0048】透明基板1に入射した光は、遮光膜4の照
明窓4aを通過して絶縁性保護膜6の指7との接触面に
45度の角度で裏側から照射される。
【0049】ここで、上述したように、一般的なガラス
においては、空気に対する屈折率(1.5)により、ガ
ラス内を通過した光が空気との界面において、ガラス面
に垂直方向に対して41度よりも大きな角度で入射した
場合、空気中に出射されずに全反射することになるた
め、本形態のように透明基板1内を指7との接触面に対
して45度の角度で伝搬されてきた光は指7との接触面
で全反射することになる。
【0050】ところが、接触面に指7を押し当てた場
合、指紋の溝部7bにおいては、絶縁性保護膜6と指7
との間にて空気が存在するため、透明基板1内を伝搬さ
れてきた光が全反射するが、指紋の稜部7aにおいて
は、指7が絶縁性保護膜6に密着するため、空気が存在
しないことになる。ここで、指7の屈折率は、空気の屈
折率よりも大きく、ガラスの屈折率に近いため、指紋の
稜部7aにおいては、透明基板1内を伝搬されてきた光
は絶縁性保護膜6の指7との接触面において全反射せ
ず、指7に吸収され、あるいは乱反射する。
【0051】絶縁性保護膜6の指7との接触面にて全反
射した光はフォトダイオード5にて検出される。
【0052】これにより、指紋の稜部7aと溝部7bに
おける光の反射量の違いによって複数のフォトダイオー
ド5にて検出される光量が異なるようになり、それぞれ
のフォトダイオード5における検出光量の違いに基づい
て指紋パターンが検出される。
【0053】以下に、照明窓4a及びフォトダイオード
5の列とマイクロプリズム3のプリズム列との位置関係
について説明する。
【0054】図3は、図1に示した指紋入力装置におけ
る照明窓4a及びフォトダイオード5の列とマイクロプ
リズム3のプリズム列との配置関係を説明するための図
であり、(a)は照明窓4a及びフォトダイオード5の
列とマイクロプリズム3のプリズム列とが互いに平行に
設けられた状態を示す図、(b)は照明窓4a及びフォ
トダイオード5の列とマイクロプリズム3のプリズム列
とが互いに平行とならないように設けられた状態を示す
図である。なお、図3においては、簡単のため、照明窓
4a、フォトダイオード5及びマイクロプリズム3の列
をそれぞれ1列ずつのみ示している。
【0055】図3(a)に示すように照明窓4a及びフ
ォトダイオード5の列とマイクロプリズム3のプリズム
列とが互いに平行に設けられている場合、照明窓4aを
通過する光がマイクロプリズム3の入射面から入射され
た光のみとなるように1組の照明窓4a及びフォトダイ
オード5の位置とマイクロプリズム3の位置とを調節す
れば、マイクロプリズム3の入射面から入射された光の
みが照明窓4aを通過することになり、フォトダイオー
ド5において、指紋パターンによらない光の光量にばら
つきが生じず、指紋パターンが正確に検出される。
【0056】一方、図3(b)に示すようにマイクロプ
リズム3の列が照明窓4a及びフォトダイオード5の列
と平行になっていない場合は、1組の照明窓4a及びフ
ォトダイオード5の位置とマイクロプリズム3の位置と
を照明窓4aを通過する光がマイクロプリズム3の入射
面から入射された光のみとなるように調節したとして
も、他の組の照明窓4a及びフォトダイオード5とマイ
クロプリズム3においてマイクロプリズム3のプリズム
列間を透過した光が照明窓4aを通過する場合が生じ
る。この場合、マイクロプリズム3のプリズム列間にお
いては、光源2から照射された光が透明基板1の入射面
にて散乱してしまい、照明窓4aを通過する光量が少な
くなる。そのため、照明窓4aを通過した光が絶縁性保
護膜6の指7との接触面にて全反射したとしても、フォ
トダイオード5にて受光される光量が少なくなり、光が
全反射された他の部分に対して異なる光量が検出されて
しまい、その部分における指紋パターンを検出できな
い、あるいは指紋パターンを誤って検出してしまう虞れ
がある。
【0057】このように、照明窓4a及びフォトダイオ
ード5の列とマイクロプリズム3のプリズム列とは互い
に平行に設けられている必要がある。
【0058】次に、フォトダイオード5の列の間隔とマ
イクロプリズム3のプリズム列の間隔との関係について
説明する。
【0059】図4は、図1に示した指紋入力装置におけ
るフォトダイオード5の間隔とマイクロプリズム3の間
隔との関係を説明するための図である。なお、図4に示
したフォトダイオード5は、マトリックス状に設けられ
ており、縦方向の間隔いと横方向の間隔とが互いに等し
いものである。
【0060】図3(b)に示したように、マイクロプリ
ズム3のプリズム列間を透過した光が照明窓4aを通過
してしまうと、絶縁性保護膜6の指7との接触面におけ
る反射光の光量が低下してしまい、指紋パターンを正確
に検出することができなくなる虞れがあるため、マイク
ロプリズム3のプリズム列間を透過した光は遮光膜4の
照明窓4a以外の部分で遮光される必要がある。
【0061】そこで、図4に示すように、マイクロプリ
ズム3の入射面のみから入射した光が照明窓4aを通過
するようにマイクロプリズム3を照明窓4a及びフォト
ダイオード5に対して位置合わせをして設け、かつ、フ
ォトダイオード5の列の間隔とマイクロプリズム3のプ
リズム列の間隔とを一致させれば、マイクロプリズム3
のプリズム列間を透過した光は、遮光膜4の照明窓4a
以外の部分にて遮光され、照明窓4aを通過して絶縁性
保護膜6に伝搬されることはなくなる。
【0062】これにより、フォトダイオード5にて指紋
パターンを正確に検出することができる。
【0063】図5は、図1に示した指紋入力装置におけ
るフォトダイオード5の間隔とマイクロプリズム3の間
隔との関係を説明するための図である。なお、図5に示
したフォトダイオード5は、マトリックス状に設けられ
ており、縦方向の間隔いと横方向の間隔とが互いに等し
いものである。
【0064】図5に示したように、マイクロプリズム3
のプリズム列の間隔をフォトダイオード5の列の間隔と
一致させなくても、マイクロプリズム3のプリズム列の
間隔をフォトダイオード5の列の間隔の整数倍とすれ
ば、上述したものと同様の効果を得ることができる。
【0065】次に、マイクロプリズム3のプリズム列の
位置と照明窓4aの大きさとの関係について説明する。
【0066】図6は、図1に示した指紋入力装置におけ
るマイクロプリズム3のプリズム列の位置と照明窓4a
の大きさとの関係を説明するための図であり、(a)は
マイクロプリズム3のプリズム列の位置と照明窓4aの
大きさとの関係が理想的である場合を示す図、(b)は
照明窓4aの大きさが不適当である場合を示す図であ
る。
【0067】図6(a)に示すように照明窓4aを通過
する光がマイクロプリズム3の入射面から入射された光
のみとなるように、マイクロプリズム3のプリズム列の
位置及び照明窓4aの大きさが設定されている場合、フ
ォトダイオード5において、指紋パターンによらない光
量にばらつきが生じず、指紋パターンが正確に検出され
る。
【0068】一方、図6(b)に示すように照明窓4a
の大きさが大きすぎる場合は、マイクロプリズム3のプ
リズム列間を透過した光が照明窓4aを通過する場合が
生じる。この場合、図3(b)に示したものと同様に、
マイクロプリズム3のプリズム列間においては、光源2
から照射された光が透明基板1の入射面にて散乱してし
まい、照明窓4aを通過する光量が少なくなる。そのた
め、照明窓4aを通過した光が絶縁性保護膜6の指7と
の接触面にて全反射したとしても、フォトダイオード5
にて受光される光量が少なくなり、光が全反射された他
の部分に対して異なる光量が検出されてしまい、その部
分における指紋パターンを検出できない、あるいは指紋
パターンを誤って検出してしまう虞れがある。
【0069】このように、照明窓4aを通過する光がマ
イクロプリズム3の入射面から入射された光のみとなる
ように、マイクロプリズム3のプリズム列の位置及び照
明窓4aの大きさを設定する必要がある。
【0070】以下に、上述した指紋入力装置に用いられ
る光の波長について説明する。
【0071】図7は、様々な環境下において指を透過す
る光量を示すグラフである。
【0072】図7に示すように、図1に示した指紋入力
装置等においてLEDを光源とした場合の受光素子面の
面照度に対して、屋外において指を透過する外光の光量
ははるかに多い。
【0073】そのため、図1に示したような指紋入力装
置を屋外で使用した場合、光源2とは逆方向から照射さ
れた外来光が指7を透過し、フォトダイオード5に照射
されることになり、指紋パターンに無関係の光のパター
ンがフォトダイオード5にて受光され、指紋パターンを
正確に検出されなくなってしまう。
【0074】そこで、光源2から出射された光のみをフ
ォトダイオード5にて検出することが必要とされる。
【0075】図8は、蛍光灯を光源とした光の波長と指
透過光量との関係を示すグラフであり、図9は、様々な
波長を有する光の指内における相対減衰率を示すグラフ
である。
【0076】図8及び図9に示すように、指を透過した
光の相対検出出力は、その光の波長によって異なり、5
80nm以下の波長を有する光においては、指内で大き
く減衰し、相対検出出力は非常に小さなものとなる。
【0077】そこで、光源2を、光源2の発光スペクト
ルのうち、最大強度の波長が580nm以下、好ましく
は500nm以下となるものとし、かつ、フォトダイオ
ード5においては580nm以下、好ましくは500n
m以下の波長を有する光のみを選択的に受光する構成と
すれば、それ以外の波長を有する外来光はフォトダイオ
ード5にて受光されず、かつ、580nm以下または5
00nm以下の波長を有する外来光は指内にて大きく減
衰し、フォトダイオード5にて検出されなくなる。
【0078】その手段として、光源2として青色LED
を使用し、かつ、フォトダイオード5の膜厚を制御する
とともにフォトダイオード5上にカラーフィルタを設け
ること等が考えられる。
【0079】以下に、フォトダイオード5の膜厚につい
て説明する。
【0080】図10は、図1に示したフォトダイオード
5の膜厚について説明するための図であり、アモルファ
スシリコンの光学特性からシミュレーションにより求め
た、アモルファスシリコンで構成されたフォトダイオー
ドの膜厚に対する460nmの波長の光の吸収率を1と
した場合の600nmの波長の光吸収率の比率を示して
いる。
【0081】図10に示すように、フォトダイオード5
の膜厚が厚い場合は460nmの波長の光と600nm
の波長の光との吸収率に差がないが、膜厚が0.5μm
以下になると460nmの波長の光に対して600nm
の波長の光の吸収率が低下していく。
【0082】ここで、光の吸収率が低下すると、その光
はフォトダイオード5を透過してしまい、フォトダイオ
ード5にてその光量が検出されなくなってくる。そのた
め、本形態においては、460nmの波長の光に対して
600nmの波長の光の吸収率が低い方が外来光の影響
を受け難いことになる。
【0083】フォトダイオード5における600nmの
波長の光の吸収を十分に低減するためには、フォトダイ
オード5をアモルファスシリコンから構成し、その膜厚
を0.2μm以下、好ましくは0.1μm以下とすれば
よい。
【0084】しかしながら、フォトダイオード5の膜厚
を0.1μm以下とするだけでは、外来光の影響を排除
することはできず、フォトダイオード5の膜厚を制御す
るとともにフォトダイオード5上にカラーフィルタを設
ける必要がある。
【0085】図11は、青色のカラーフィルタのスペク
トル特性を示すグラフであり、5種類の厚さの青色のカ
ラーフィルタのスペクトル特性を示している。
【0086】図11に示すように青色のカラーフィルタ
においては、500nm以下の波長の光の透過率に対し
て600nm近辺の波長の光の透過率が1/10以下と
なっている。
【0087】図12は、図1に示したフォトダイオード
5上に青色カラーフィルタを設けた場合のフォトダイオ
ード5の膜厚に対する460nmの波長の光の感度を1
とした場合の600nmの波長の感度の比率を示すグラ
フである。
【0088】図12に示すように、フォトダイオード5
上に青色カラーフィルタを設け、かつ、フォトダイオー
ド5の膜厚を0.1μm以下とすれば、460nmの波
長の光の感度に対して600nmの波長の光の感度を1
/300〜1/500とすることができ、外来光の影響
を排除することができる。なお、透明の絶縁性保護膜6
自体に青色のカラーフィルタの機能を有することも可能
であることは言うまでもない。
【0089】このようにすることで、図1に示したよう
な指紋入力装置を屋外で使用した場合等、光量が多い外
来光が入射した場合においても、光源2から出射された
光のみに基づいて指紋を検出することができる。
【0090】(第2の実施の形態)図13は、本発明の
指紋入力装置の第2の実施の形態を示す断面図である。
【0091】本形態は図13に示すように、TFT基板
等の透明基板1と、透明基板1に対してその裏面から垂
直に光を照射する光源2と、透明基板1の表面に光源2
から照射された光を所定の角度で屈折させる複数の回折
格子14aを有して設けられ、該回折格子14a以外の
部分にて光源2から照射された光を遮光する遮光膜14
と、遮光膜14上に複数の回折格子14aにそれぞれ対
応して設けられ、入射された光を検出する受光素子であ
る複数のフォトダイオード5と、5〜10μmの厚みを
有し、透明基板1の表面全面に遮光膜4及びフォトダイ
オード5を覆うように形成された絶縁性保護膜6とから
構成されており、絶縁性保護膜6の表面、すなわち透明
基板1とは反対側の面が指7が接触する接触面となって
いる。なお、本形態においては、透明基板1及び絶縁性
保護膜6は互いに屈折率が等しいものとする。また、回
折格子14a及びフォトダイオード5は、予め決められ
た規則で遮光膜14あるいは遮光膜14上に設けられて
おり、本形態においてはマトリックス状に設けられてい
るものとする。
【0092】図14は、図13に示した指紋入力装置に
おける回折格子14aとフォトダイオード5との位置関
係の一例を説明するための図である。
【0093】図13の指紋入力装置の一設計例として、
図14に示すように、回折格子14aのスリット幅を
0.2μm、スリット周期を0.5μmとし、さらに、
フォトダイオード5と回折格子14aとの間隔を20μ
m、フォトダイオード5の間隔を50μmとする。ま
た、回折格子14aのスリットの長手方向はフォトダイ
オード5の列と平行とする。なお、本例においてはフォ
トダイオード5を1次元にしか図示していないが、2次
元に配列する場合は、フォトダイオード5と回折格子1
4aを1組とした間隔を50μmとして配列する。
【0094】以下に、上記のように構成された指紋入力
装置における指紋検出動作について説明する。
【0095】光源2から出射された光は、透明基板1に
対してその裏面から90度の角度で入射し、回折格子1
4aにて所定の角度で屈折する。なお、回折格子14a
における光の屈折角度においては、透明基板1及び絶縁
性保護膜6の屈折率に基づいて、絶縁性保護膜6の指7
との接触面にて照射された光が全反射するようなもので
ある必要がある。本形態においては、45度とする。
【0096】回折格子14aにて屈折した光は、絶縁性
保護膜6内を伝搬し、絶縁性保護膜6の指7との接触面
に45度の角度で裏側から照射される。
【0097】その後の光の反射及び検出動作は図1に示
したものと同様である。
【0098】また、本形態の指紋入力装置に用いられる
光の波長や透明基板1及び絶縁性保護膜6の屈折率の条
件についても第1の実施の形態にて説明したものと同様
とする。
【0099】本形態においては、第1の実施の形態に示
したものに対して、マイクロプリズムを使用しないた
め、フォトダイオード5に対するマイクロプリズムの位
置合わせを行う必要がなく、かつ、回折格子14aが遮
光膜14と同時に作り込まれるため、製造方法が簡単に
なる。
【0100】また、透明基板1に対して90度の角度で
光を照射するため、面光源等を使用することができ、光
源の位置合わせや構造の簡素化を図ることができる。
【0101】(第3の実施の形態)図15は、本発明の
指紋入力装置の第3の実施の形態を示す断面図である。
【0102】本形態は図15に示すように、TFT基板
等の透明基板1と、透明基板1に対してその裏面から垂
直に光を照射する光源2と、透明基板1の表面に窓を有
して設けられ、入射された光を検出する受光素子である
複数のフォトダイオード15と、5〜10μmの厚みを
有し、透明基板1の表面全面にフォトダイオード15を
覆うように形成された絶縁性保護膜6とから構成されて
おり、絶縁性保護膜6の表面、すなわち透明基板1とは
反対側の面が指7が接触する接触面となっている。な
お、本形態においては、透明基板1及び絶縁性保護膜6
は互いに屈折率が等しいものとする。また、フォトダイ
オード15は、予め決められた規則で透明基板1上に設
けられており、本形態においてはマトリックス状に設け
られているものとする。また、フォトダイオード15の
窓においては、1つのフォトダイオード15に複数のア
レイ状の窓が設けられているものや、1つのフォトダイ
オード15の中心に1つの窓が設けられているもの等が
考えられる。
【0103】以下に、上記のように構成された指紋入力
装置における指紋検出動作について説明する。
【0104】光源2から出射された光は、透明基板1に
対してその裏面から90度の角度で入射し、フォトダイ
オード15の窓を通過して絶縁性保護膜6に達する。
【0105】絶縁性保護膜6に達した光は絶縁性保護膜
6内を伝搬し、指7との接触面にて所定の反射率にて反
射する。
【0106】ここで、絶縁性保護膜6の指7との接触面
における垂直入射光に対する反射率は、絶縁性保護膜6
の屈折率をn1、空気の屈折率1をn2とすると、η=
(n1−n2)2/(n1+n2)2で表される。
【0107】ここで、上述したように、指紋の溝部7b
においては、絶縁性保護膜6と指7との間に空気が存在
するため、上述した式から算出される反射率によって決
まる光量がフォトダイオード15にて検出されることに
なる。
【0108】一方、指紋の稜部7aにおいては、指7が
絶縁性保護膜6に密着するため、空気が存在せず、それ
により、絶縁性保護膜6内を伝搬されてきた光は絶縁性
保護膜6の指7との接触面において指7に吸収され、あ
るいは乱反射し、上述した式から算出される反射率によ
って決まる光量とは異なる光量がフォトダイオード15
にて検出されることになる。
【0109】この絶縁性保護膜6にて反射する光量の違
いにより、フォトダイオード15にて指紋パターンを検
出する。
【0110】なお、本形態の指紋入力装置に用いられる
光の波長や透明基板1及び絶縁性保護膜6の屈折率の条
件については第1の実施の形態にて説明したものと同様
とする。
【0111】本形態においては、第1の実施の形態にて
示したものに対してマイクロプリズムを使用しないた
め、フォトダイオード5に対するマイクロプリズムの位
置合わせを行う必要がないため、製造方法が簡単にな
る。
【0112】また、透明基板1に対して90度の角度で
光を照射するため、面光源等を使用することができ、光
源の位置合わせや構造の簡素化を図ることができる。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
光が透過可能な透明基板と、透明基板の裏面から光を照
射する光源とを設け、さらに、透明基板の裏面に、複数
のプリズム列からなるマイクロプリズムを貼付し、さら
に、透明基板の表面に、入射された光を検出する複数の
受光素子と、複数の受光素子を覆うように形成された絶
縁性の透明保護膜と、光源から照射されマイクロプリズ
ム及び透明基板を透過した光が通過可能な複数の照明窓
を具備し、照明窓以外の部分にて透明基板を透過した光
を遮光する遮光膜とを設け、透明保護膜の表面を指との
接触面とし、受光素子にて、光源から照射され、マイク
ロプリズム、透明基板及び透明保護膜を透過し、接触面
にて反射した反射光の光量の違いに基づいて指紋を検出
する構成としたため、装置の小型化及び薄膜化を図るこ
とができる。
【0114】また、光源を、該光源の発光スペクトルの
うち、最大強度の波長が580nm以下となるものと
し、かつ、受光素子にて波長が580nm以下の光のみ
を選択的に受光するようにした場合は、外来光の影響を
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の指紋入力装置の第1の実施の形態を示
す断面図である。
【図2】図1に示した指紋入力装置におけるマイクロプ
リズムの必要性を説明するための図であり、(a)はガ
ラスと空気との界面における光の反射条件を説明するた
めの図、(b)はガラスに対して光を照射した場合の光
の光路を示す図、(c)はマイクロプリズムを用いた場
合の光の光路を示す図である。
【図3】図1に示した指紋入力装置における照明窓及び
フォトダイオードの列とマイクロプリズムのプリズム列
との配置関係を説明するための図であり、(a)は照明
窓及びフォトダイオードの列とマイクロプリズムのプリ
ズム列とが互いに平行に設けられた状態を示す図、
(b)は照明窓及びフォトダイオードの列とマイクロプ
リズムのプリズム列とが互いに平行とならないように設
けられた状態を示す図である。
【図4】図1に示した指紋入力装置におけるフォトダイ
オードの間隔とマイクロプリズムの間隔との関係を説明
するための図である。
【図5】図1に示した指紋入力装置におけるフォトダイ
オードの間隔とマイクロプリズムの間隔との関係を説明
するための図である。
【図6】図1に示した指紋入力装置におけるマイクロプ
リズムのプリズム列の位置と照明窓の大きさとの関係を
説明するための図であり、(a)はマイクロプリズムの
プリズム列の位置と照明窓の大きさとの関係が理想的で
ある場合を示す図、(b)は照明窓の大きさが不適当で
ある場合を示す図である。
【図7】様々な環境下において指を透過する光量を示す
グラフである。
【図8】蛍光灯を光源とした光の波長と指透過光量との
関係を示すグラフである。
【図9】様々な波長を有する光の指内における相対減衰
率を示すグラフである。
【図10】図1に示したフォトダイオードの膜厚につい
て説明するための図である。
【図11】青色のカラーフィルタのスペクトル特性を示
すグラフである。
【図12】図1に示したフォトダイオード上に青色カラ
ーフィルタを設けた場合のフォトダイオードの膜厚に対
する460nmの波長の光の感度を1とした場合の60
0nmの波長の感度の比率を示すグラフである。
【図13】本発明の指紋入力装置の第2の実施の形態を
示す断面図である。
【図14】図13に示した指紋入力装置における回折格
子とフォトダイオードとの位置関係の一例を説明するた
めの図である。
【図15】本発明の指紋入力装置の第3の実施の形態を
示す断面図である。
【図16】従来の光学式の指紋入力装置の概略の一構成
例を示す構成図である。
【図17】従来の静電容量式の指紋入力装置の概略の一
構成例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 光源 3 マイクロプリズム 4,14 遮光膜 4a 照明窓 5,15 フォトダイオード 6 絶縁性保護膜 7 指 7a 稜部 7b 溝部 14a 回折格子

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指を接触させる接触面を有し、前記接触
    面に対して光を照射して該接触面における反射光を検出
    することにより指紋を検出する指紋入力装置であって、 光が透過可能な透明基板と、 前記透明基板の裏面に貼付された複数のプリズム列から
    なるマイクロプリズムと、 前記マイクロプリズムの表面から光を照射する光源と、 前記透明基板の表面に設けられ、入射された光を検出す
    る複数の受光素子と、 前記透明基板の表面に前記複数の受光素子を覆うように
    形成された絶縁性の透明保護膜と、 前記透明基板の表面に、前記光源から照射され前記マイ
    クロプリズム及び透明基板を透過した光が通過可能な複
    数の照明窓を具備して設けられ、前記照明窓以外の部分
    にて前記透明基板を透過した光を遮光する遮光膜とを有
    し、 前記マイクロプリズムは、前記光源から照射された光の
    うち主たる照射角度成分の光であって前記複数のプリズ
    ム列間を透過した光が前記照明窓に照射されないような
    位置に前記透明基板に貼付され、前記透明保護膜の表面
    が前記接触面となり、前記光源から照射され、前記マイ
    クロプリズム、透明基板及び透明保護膜を透過し前記接
    触面にて反射した反射光を前記受光素子にて検出するこ
    とを特徴とする指紋入力装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の指紋入力装置におい
    て、 前記複数の受光素子及び照明窓は、マトリックス状に設
    けられ、 前記マイクロプリズムは、そのプリズム列が前記受光素
    子及び照明窓の列に平行となるように前記透明基板に貼
    付されていることを特徴とする指紋入力装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の指紋入
    力装置において、 前記マイクロプリズムは、そのプリズム列の間隔が、前
    記複数の受光素子の前記プリズム列に対して垂直方向の
    間隔の整数倍であることを特徴とする指紋入力装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の指紋入力装置におい
    て、 前記マイクロプリズムは、そのプリズム列の間隔が、前
    記複数の受光素子の前記プリズム列に対して垂直方向の
    間隔と等しいことを特徴とする指紋入力装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の指紋入力装置におい
    て、 前記照明窓は、前記光源から照射された光のうち主たる
    照射角度成分の光が前記複数のプリズム列間を透過した
    後、当該照明窓を通過しない大きさであることを特徴と
    する指紋入力装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の指紋入力装置におい
    て、 前記受光素子は、前記接触面に接触する媒体との反射率
    に基づく光量の違いによって指紋を検出することを特徴
    とする指紋入力装置。
  7. 【請求項7】 指を接触させる接触面を有し、前記接触
    面に対して光を照射して該接触面における反射光を検出
    することにより指紋を検出する指紋入力装置であって、 光が透過可能な透明基板と、 発光スペクトルのうち、最大強度の波長が580nm以
    下の光を前記透明基板の裏面から照射する光源と、 前記透明基板の表面に設けられ、入射された光のうち波
    長が580nm以下の光のみを選択的に受光する複数の
    受光素子と、 前記透明基板の表面に前記複数の受光素子と覆うように
    形成された絶縁性の透明保護膜と、 前記透明基板の表面に、前記光源から照射され前記透明
    基板を透過した光が通過可能な複数の照明窓を具備して
    設けられ、前記照明窓以外の部分にて前記透明基板を透
    過した光を遮光する遮光膜とを有し、 前記透明保護膜の表面が前記接触面となり、前記光源か
    ら照射され前記透明基板及び透明保護膜を透過し前記接
    触面にて反射した反射光を前記受光素子にて受光するこ
    とを特徴とする指紋入力装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    指紋入力装置において、 前記光源は、当該光源の発光スペクトルのうち、最大強
    度の波長が580nm以下の光を出射し、 前記受光素子は、波長が580nm以下の光のみを選択
    的に受光することを特徴とする指紋入力装置。
  9. 【請求項9】 指を接触させる接触面を有し、前記接触
    面に対して光を照射して該接触面における反射光を検出
    することにより指紋を検出する指紋入力装置であって、 光が透過可能な透明基板と、 発光スペクトルのうち、最大強度の波長が580nm以
    下の光を前記透明基板の裏面から照射する光源と、 前記透明基板の表面に設けられ、入射された光のうち波
    長が580nm以下の光のみを選択的に受光する複数の
    受光素子と、 前記透明基板の表面に前記複数の受光素子と覆うように
    形成された絶縁性の透明保護膜と、 前記透明基板の表面に、前記光源から照射され前記透明
    基板を透過した光を所定の角度で屈折させる複数の回折
    格子を具備して設けられ、前記回折格子以外の部分にて
    前記透明基板を透過した光を遮光する遮光膜とを有し、 前記透明保護膜の表面が前記接触面となり、前記光源か
    ら照射され前記透明基板及び透明保護膜を透過し前記接
    触面にて反射した反射光を前記受光素子にて受光するこ
    とを特徴とする指紋入力装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の指紋入力装置におい
    て、 前記回折格子は、前記光源から照射され前記透明基板を
    透過した光を、前記接触面が空気との界面となる場合に
    当該光が該接触面にて全反射するような角度に屈折させ
    ることを特徴とする指紋入力装置。
  11. 【請求項11】 請求項7に記載の指紋入力装置におい
    て、 前記受光素子は、前記接触面に接触する媒体との反射率
    に基づく光量の違いによって指紋を検出することを特徴
    とする指紋入力装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれか1項に記
    載の指紋入力装置において、 前記光源は、青色LEDであることを特徴とする指紋入
    力装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至6及び請求項9乃至11
    のいずれか1項に記載の指紋入力装置において、 前記光源は、当該光源の発光スペクトルのうち、最大強
    度の波長が580nm以下の光を出射し、 前記受光素子は、膜厚が0.1μm以下のアモルファス
    シリコンから構成されるフォトダイオードであることを
    特徴とする指紋入力装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の指紋入力装置にお
    いて、 前記フォトダイオード上に設けられた青色のカラーフィ
    ルタを有することを特徴とする指紋入力装置。
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Cited By (3)

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