JP2001347436A - 変位量の微調整装置並びに変位量の微調整方法 - Google Patents

変位量の微調整装置並びに変位量の微調整方法

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JP2001347436A
JP2001347436A JP2000172339A JP2000172339A JP2001347436A JP 2001347436 A JP2001347436 A JP 2001347436A JP 2000172339 A JP2000172339 A JP 2000172339A JP 2000172339 A JP2000172339 A JP 2000172339A JP 2001347436 A JP2001347436 A JP 2001347436A
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displacement
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Munehiro Sensei
宗弘 先生
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Senjo Seiki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】歯車のバックラッシュ、部材間のクリアランス
及び部材の組付誤差等の問題を生じさせることなく、極
めて簡易且つ安価な構成により高精度の微量変位量の位
置出し、調整を確実、安定的に行える変位量の微調整装
置並びに変位量の微調整方法を提供する。 【解決手段】マイクロメータ19の操作部25を回して
摺動子23を進行させると、湾曲板17が実線で示す状
態から仮想線で示す真っ直ぐになる状態に弾性変形す
る。湾曲片17が真っ直ぐに延びるに従って一対の弾性
板3が押されて、一対の弾性板3が実線で示す状態から
仮想線で示すように互いに離間する方向へ弾性変形す
る。一対の弾性板3が撓んで互いに離間する方向へ弾性
変形するのに伴い、移動ブロック9を前進する方向の力
が生じて、移動ブロック9は微量だけ載置テーブル27
と共に前進する方向へ変位する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば工作機械や顕
微鏡等におけるX−Yテーブルの微量送り機構等に適用
できる変位量の微調整用の装置並びにその方法に係り、
特に半導体の製造や遺伝子分析等の分野において好適な
超高精度の位置出し、微量送りの可能な変位量の微調整
装置並びに変位量の微調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】旋盤、フライス盤を初めとする各種工作
機械や産業用ロボット、更には顕微鏡や写真現像用の拡
大投影機等には、X−Yテーブルと呼ばれる水平2軸を
移動できるスライドテーブルが使用されている。X−Y
テーブルの移動駆動手段としてはモータの回転運動をス
ライダの直線運動に変換するボールねじ機構等が採用さ
れており、更に微量な送りを可能にするためにモータの
出力軸に減速機を接続し、ボールねじのスクリューシャ
フトの回転数を極めて低速に設定する試みがなされてい
る。
【0003】上記の減速機は歯数ないし径を異にする複
数の歯車を適宜組み合わせて成る歯車列を利用したもの
がほとんどであり、各歯車間のバックラッシュやこれら
と支持部材との間のクリアランスあるいは組み付け時の
組付誤差等があり、設定できる変位量としては数μmオ
ーダーが限界とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら近時の産
業界の発達は目覚ましく、例えばIC、LSI等の半導
体の製造分野や遺伝子情報の分析等を行う研究分野では
更に1/1000、精度を高めた数nmオーダーの変位
量の調整が求められている これを従来の歯車列による減速機により実現しようとし
た場合、個々の部品の精度を高め、クリアランスを最小
限に小さくし、組付誤差をなくすといっても限界があ
り、また装置の大型化、複雑化や製造コストの大幅な増
大につながり技術的、経済的にその実現は事実上不可能
である。
【0005】本発明は上記の従来の問題点に着目してな
されたものであって、極めて簡易且つ安価な構成により
高精度でしかも安定性、確実性の高い極微量の変位量の
調整を可能にする変位量の微調整装置並びに変位量の微
調整方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、互いに対向して配置された一
対の弾性部材と、前記一対の弾性部材の一端に一体に形
成され所定位置に固定される固定部と、前記一対の弾性
部材の他端に一体に形成され移動可能な移動部と、前記
一対の弾性部材を撓むように弾性変形させて、前記移動
部を微量だけ変位させる駆動手段を具備したことを特徴
とする変位量の微調整装置である。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1に記載し
た変位量の微調整装置において、駆動手段は、一対の弾
性部材の互い対向する部分に渡されて一体に形成され、
且つ湾曲した形状に形成され弾性変形する湾曲部材と、
前記湾曲部材を真っ直ぐに延びる方向に弾性変形させる
駆動装置とによって構成されていることを特徴とする変
位量の微調整装置である。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1に記載し
た変位量の微調整装置において、駆動手段は、一対の弾
性部材に固定された雌ネジ部材と、前記雌ネジ部材に螺
合する雄ネジ部材と、前記雄ネジ部材を回転させて前記
雌ネジ部材を移動させるモーターとによって構成されて
いることを特徴とする変位量の微調整装置である。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項1,2,3
に記載した変位量の微調整装置のいずれかにおいて、移
動部には当該移動部の移動を弾性変形することにより許
容する支持片の一端が一体に形成されていることを特徴
とする変位量の微調整装置である。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項4に記載し
た変位量の微調整装置において、支持片の他端には固定
部材が一体に形成され支持されていることを特徴とする
変位量の微調整装置である。
【0011】請求項6記載の発明は、互いに対向して配
置された一対の弾性部材が複数組備えられ、前記一対の
弾性部材の一端に形成され所定位置に固定される固定部
と、前記複数組備えられた一対の弾性部材の他端に1つ
の移動部が一体に形成され、前記一対の弾性部材を撓む
ように弾性変形させて、前記移動部を微量だけ変位させ
る駆動手段を具備し、且つ前記1つの移動ベースと前記
複数組備えられた一対の弾性部材の配置関係が、1つの
移動ベースを異なる複数の方向へ変位させるものである
ことを特徴とする変位量の微調整装置である。
【0012】請求項7記載の発明は、請求項6に記載し
た変位量の微調整装置において、移動部には当該移動部
の異なる複数の方向の変位を弾性変形によって許容する
複数の支持片の一端が一体に形成されていることを特徴
とする変位量の微調整装置である。
【0013】請求項8記載の発明は、請求項6に記載し
た変位量の微調整装置において、支持片の他端には固定
ベースが一体に形成されていることを特徴とする変位量
の微調整装置である。
【0014】請求項9記載の発明は、一端側が固定さ
れ、互いに対向して配置された一対の弾性部材を、駆動
手段によって撓むように弾性変形させ、前記一対の弾性
部材の他端側に一体に形成され移動可能な移動部を、微
量だけ変位させることを特徴とする変位量の微調整方法
である。
【0015】請求項10記載の発明は、請求項9に記載
した変位量の微調整方法において、駆動手段の出力は、
予め計測した移動部の変位量との関係に基づいて制御さ
れることを特徴とする変位量の微調整方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】図1から図3に基づいて本発明の
第1の実施の形態に係る変位量の微調整装置1並びにこ
の装置を使用した本発明の変位量の微調整方法について
説明する。符号3は一対の弾性部材としての一対の弾性
板を示し、この一対の弾性板3は互いに対向して平行に
配置されている。一対の弾性板3の一端部には、固定部
としての固定ブロック7が一体に形成されている。この
固定ブロック7は、取付ベース15に設けられた延長ブ
ロック8に固定されている。また固定ブロック7には貫
通穴5が形成されている。
【0017】一対の弾性板3の他端には移動部としての
移動ブロック9が一体に形成され、この移動ブロック9
の下面には支持片11の一端が一体に形成され、さらに
この支持片11の他端には基台部13が一体に形成され
ている。基台部13は取付ベース15に取り付けられて
いる。符号17は湾曲部材としての湾曲板を示し、この
湾曲板17は一対の弾性板3の対向領域に配置され、そ
の両端部は一対の弾性板3の対向する部分のほぼ中央に
一体に形成されている。即ち、湾曲板17は一対の弾性
板3の対向する部分に渡されて一体に形成されている。
湾曲板17は「く」の字形に湾曲する形状で、真っ直ぐ
になる形状に弾性変形することができる。
【0018】一対の湾曲板3、固定ブロック7、移動ブ
ロック9、支持片11及び湾曲板17は焼き入れをした
鋼材によって一体に形成されている。従って、これらの
部材間に組付誤差が発生することはない。なお、湾曲板
3、固定ブロック7、移動ブロック9、支持片11及び
湾曲板17は、ワイヤカット放電加工機やレーザ加工機
等を用いた高精度切削加工によって製作する。
【0019】符号19は駆動装置としてのマイクロメー
タを示し、このマイクロメータ19の本体21は固定ブ
ロック7に取り付けられており、摺動子23は固定ブロ
ック7の貫通穴5へ貫入している。摺動子23の先端部
は湾曲板17の中央部に連結されている。マイクロメー
タ19の操作部25を回すと、摺動子23が前進後退す
る。
【0020】移動ブロック9には載置テーブル27が接
続されており、載置テーブル27は移動ブロック9と共
に変位する。また載置テーブル27には変位量検出セン
サ29が接続されており、載置テーブル27の変位量を
検出する。
【0021】次に変位量の微調整装置1の動作について
説明する。マイクロメータ19の操作部25を回して摺
動子23を進行させると、湾曲板17の中央部が押圧さ
れ、実線で示す状態から仮想線で示す真っ直ぐになる状
態に弾性変形する。湾曲片17が真っ直ぐに延びるに従
って一対の弾性板3が押されて、一対の弾性板3が実線
で示す状態から仮想線で示すように互いに離間する方向
へ撓んで弾性変形する。一対の弾性板3が撓んで互いに
離間する方向へ弾性変形するのに伴い、移動ブロック9
を前進させる方向の力が生じて、移動ブロック9は微量
だけ載置テーブル27と共に前進する方向へ変位する。
上記の動作において一対の弾性板3を用いたので、不要
な回転(倒れ)方向の力が相殺され、移動ブロック9を
真っ直ぐに変位させることができる。
【0022】マイクロメータ19の操作部25を操作し
て摺動子23を後退させると、湾曲板17が仮想線で示
す真っ直ぐな状態から実線で示す「く」の字形の状態に
戻り、これに伴って一対の弾性板3が互いに近接する方
向へ動作して実線で示す元の状態になり、移動ブロック
9が後退する方向へ変位する。移動ブロック9の変位に
伴って支持片11が元の状態に戻る。上記の動作におけ
る移動ブロック9の変位量は、マイクロメータ19の摺
動子23の変位量が数μmであるのに対し数nmという
極微量なものである。
【0023】移動ブロック9(載置テーブル27)の変
位量は変位量検出センサ29によって検出する。上記し
たようにマイクロメータ19の摺動子23を前進後退す
る方向へ変位させるのに伴い移動ブロック9も変位する
が、摺動子23の変位量と移動ブロック9の変位量は正
比例する関係にはならない。それは、一対の弾性板3が
互いに離れる方向へ弾性変形する程、移動ブロック9の
変位量が小さくなるからである。即ち、摺動子23が前
進するのに伴い一対の弾性板3の湾曲が大きくなるのに
従い、移動ブロック9の変位量が小さくなる。従って、
摺動子23を同じ量ずつ前進させても、摺動子23が前
進する程、移動ブロック9の変位量が小さくなる。
【0024】そこで、マイクロメータ19の摺動子23
の前進量と移動ブロック9の変位量を予め計測してお
き、この計測したデータをコンピュータに記憶させ、デ
ータから算出した摺動子23の前進量と移動ブロック9
の変位量の関係に基づいて、マイクロメータ19の摺動
子23の前進後退を制御すれば所望の移動ブロック9の
変位量を得ることができる。例えば、マイクロメータ1
9の摺動子23を初期状態から5μmずつ前進させた場
合の移動ブロック9の変位量が初期位置から10nm、
7nm、5nm…である場合に、このデータをコンピュ
ータに記憶させ、摺動子23の前進量と移動ブロック9
の変位量との関係に基づいて摺動子23の前進後退を制
御すれば、移動ブロック9を変位させたい量に対応して
摺動子23を前進後退させることができる。また、マイ
クロメータ19の目盛20は、上記の摺動子23の前進
量と移動ブロック9の変位量との関係に基づいて不等間
隔に設けてある。従ってマイクロメータ19の摺動子2
3を上記の不等間隔に設けた目盛20の1目盛分ずつ進
めることにより移動ブロック9を等しい量ずつ変位させ
ることができる。
【0025】図4から図7に基づいて本発明の第2の実
施の形態に係る変位量の微調整装置31並びにこの装置
を使用した本発明の変位量の微調整方法について説明す
る。第2の実施の形態に係る変位量の微調整装置31
は、本発明をX−Yテーブルに適用したものである。第
2の実施の形態に係る変位量の微調整装置31は、第1
の実施の形態に係る変位量の微調整装置1の構成と同様
の部分を有するので、同様の構成部分については第1の
実施の形態で用いた符号を付して、その説明を省略す
る。
【0026】一対の弾性板3は組設けられ、一対の弾性
板3は、弾性板3の延長線が互いに直交する位置に配置
されている。一対の弾性板3の一端には固定ブロック7
が一体に形成され、この固定ブロック7は取付ベース3
3の支持台35にボルト37によって固定されている。
二組の一対の弾性板3の他端には、移動部としての1つ
の移動ベース39が一体に形成されている。移動ベース
39の下面には一対の支持片41が一体に形成されてお
り、この一対の支持片41の下端には平板状の中間ベー
ス43が一体に形成されている。中間ベース43の下面
には一対の支持片45が一体に形成され、この支持片4
5は一対の支持片41に直交する向きに配置されてい
る。即ち、一対の支持片41と一対の支持片45は、平
面視で井桁状になるように配置されている。
【0027】一対の支持片45の下端には平板状の固定
ベース47が一体に形成されている。固定ベース47は
取付ベース33に取り付けられている。二組の一対の弾
性板3、固定ブロック7、移動ベース39、支持片4
1、中間ベース43、支持片45及び固定ベース47は
一体に形成され、焼き入れした鋼材によって構成されて
いる。従って、これらの部材間に組付誤差が発生するこ
とはない。なお、弾性板3、固定ブロック7、移動ベー
ス39、支持片41、中間ベース43、支持片45及び
固定ベース47は第1の実施の形態で説明したのと同様
にワイヤカット放電加工機等を用いた高精度切削加工等
によって製作する。
【0028】一対の弾性板3には、雌ネジ部材としての
雌ネジブロック49がそれぞれ一体に形成されており、
この雌ネジブロック49は互いに異なるネジ方向の雌ネ
ジが形成されている。雌ネジネブロック49には、一対
の雌ネジブロック49の雌ネジに対応する異なるネジ方
向の2つの雄ネジを有するスクリューシャフト51が螺
合している。このスクリューシャフト51によって雄ネ
ジ部材が構成されている。スクリューシャフト51はカ
ップリング53を介してサーボモータ55の回転軸56
に連結されている。駆動手段は、一対の雌ネジブロック
49、スクリューシャフト51、カップリング53及び
サーボモータ55によって構成されている。移動ベース
39にはX−Yテーブル57が取り付けられている。ま
た移動ベース39に変位量検出センサ29が接続されて
いる。
【0029】次に、この変位量の微調整装置31の動作
について説明する。変位量の微調整装置31のX−Yテ
ーブル57を動かすための動作は、二組設けられた一対
の弾性板3のいずれかの側を弾性変形させるだけでX1
−X2方向、Y1−Y2方向のいずれも同じある。サー
ボモータ55を駆動し回転軸56を正転させると、これ
と共にスクリューシャフト51が回転し、一対の雌ネジ
ブロック49が互いに離間する方向へ移動する。これに
よって、一対の弾性板3が実線で示す状態から仮想線で
示すように離間する方向へ撓んで弾性変形する。一対の
弾性板3が撓んで互いに離間する方向へ弾性変形するの
に伴い、移動ベース39をX1へ変位させる方向の力が
生じて、移動ベース39はX−Yテーブル57と共にX
1方向へ変位する。
【0030】サーボモータ55の回転軸56を逆転させ
ると、回転軸56と共にスクリューシャフト51も逆転
して、雌ネジブロック49が互いに近接する方向へ移動
する。これに伴って一対の弾性板3が互いに近接する方
向へ動作して実線で示す元の状態になる。これに伴い移
動ベース39がX2方向へ変位する。また移動ベース3
9の変位に伴って支持片45が元の状態に戻る。移動ベ
ース39をY1−Y2方向へ変位させる場合も、上記の
X1−X2方向へ変位させる動作と同様である。なお、
移動ベース39のY1−Y2方向への変位に伴って、一
対の支持片45が弾性変形する。
【0031】上記の動作において一対の弾性板3を用い
たので、不要な回転(倒れ)方向の力が相殺され、移動
ベース39を真っ直ぐに変位させることができる。移動
ベース39をX1−X2方向及びY1−Y2方向へ適当
に変位させて、X−Yテーブル57を所望の位置に停止
させる。上記の動作における移動ベース39の変位量
は、スクリューシャフト51の変位量が数μmであるの
に対し数nmという極微量なものである。移動ベース3
9(X−Yテーブル57)の変位量は変位量検出センサ
29によって検出する。
【0032】なお、この変位量の微調整装置31におい
ても、第1の実施の形態で説明した制御方法と同様に、
サーボモータ55の回転軸56の回転量と移動ベース3
9の変位量を計測して求めておき、この計測したデータ
をコンピュータに記憶させ、データから算出した回転軸
56の回転量と移動ベース39の変位量の関係に基づい
てサーボモータ55の回転軸56の回転量を制御する。
【0033】以上、本発明の実施の形態について詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設
計の変更などがあっても本発明に含まれる。上記第1の
実施の形態において湾曲板3、固定ブロック7、移動ブ
ロック9、支持片11及び湾曲板17を、第2の実施の
形態において弾性板3、固定ブロック7、移動ベース3
9、支持片41、中間ベース43、支持片45及び固定
ベース47をワイヤカット放電加工機やレーザ加工機等
を用いた高精度切削加工によって成形したものに焼き入
れを施して製作したが、本発明はこれに限定されず、プ
ラスチック等によって製作してもよい。また、上記実施
の形態では、一対の湾曲板3を平行になるように配置し
たが、本発明はこれに限定されず、線対称となる配置関
係であれば例えば「ハ」の字状に傾斜していてもよい。
【0034】前記実施の形態1及び実施の形態2に示す
変位量の微調整装置を移動量の調整のみを目的として使
用するのではなく、かかる構成を採ることによって生ず
る減速作用に着目し、増力装置等の目的で使用すること
も可能である。その一例として本発明の変位量の微調整
装置を極めて大型に成形し、荷役装置等として使用する
態様が考えられる。
【0035】変位量の微調整装置31の支持片41、4
5の配置態様として、上記平面視において移動ベース3
9の内側に完全に納まる井桁状に組んだ配置態様の他、
図8(a)、(b)に示す変位量の微調整装置51、6
1ように平面視において移動ベース39の外側に支持片
45を配置する態様を採ることも可能である。図8
(a)に示す変位量の微調整装置51では、各8枚ずつ
の支持片41、45を配置し、また図8(b)に示す微
調整装置61では、各4枚ずつの支持片41、45を配
置している。このように多数の支持片41、45を備え
ることにより、移動ベース39の変位方向が傾くのを防
止でき、移動ベース39をより確実に真っ直ぐに移動さ
せることができる。即ち、支持片41はX1−X2方向
以外の方向からの力には弾性変形しにくく、また支持片
45はY1−Y2方向以外の方向からの力には弾性変形
しにくい。従って、支持片41、45を多数設けること
で、移動ベース39がX1−X2方向及びY1−Y2方
向以外に傾くのを規制して、常に真っ直ぐに変位するよ
うにしている。なお、図8では駆動手段としてマイクロ
メータ19を用いた例を示した。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明の変位量の微調整装
置によれば、歯車列を使用した減速機に見られる歯車の
バックラッシュや歯車と支持部材間のクリアランス、複
数の部品を組み付ける場合に生ずる組付誤差等の問題は
生ぜず、極めて簡易な構成により小型、軽量且つ安価に
変位量の微調整装置を製造できる。しかも、複数の部材
を組み付けて使用する場合問題となる部材間の膨張率な
いし収縮率の違いによって引き起こされる変位量のズレ
等の問題も生じない。
【0037】また、互いに対向して配置した一対の弾性
板を用いたので、弾性板が湾曲しても不要な回転(倒
れ)方向の力が相殺され、移動部を真っ直ぐに変位させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る変位量の微調整装
置を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る変位量の微調整装
置を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る変位量の微調整装
置を示す側面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る変位量の微調整装
置を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る変位量の微調整装
置を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る変位量の微調整装
置を示す正面図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る変位量の微調整装
置を示す側面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る変位量の微調整
装置において、弾性支持片の配設態様を異ならせた二種
の実施の形態を示す骨格的平面図である。
【符号の説明】
1 変位量の微調整装置 3 一対の弾性板 7 固定ブロック 9 移動ブロック 11 支持片 17 湾曲板 19 マイクロメータ 31 変位量の微調整装置 39 移動ベース 41、45 支持片 43 中間ベース 47 固定ベース 49 雌ネジブロック 51 スクリューシャフト 55 サーボモータ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対向して配置された一対の弾性部材
    と、前記一対の弾性部材の一端に一体に形成され所定位
    置に固定される固定部と、前記一対の弾性部材の他端に
    一体に形成され移動可能な移動部と、前記一対の弾性部
    材を撓むように弾性変形させて、前記移動部を微量だけ
    変位させる駆動手段を具備したことを特徴とする変位量
    の微調整装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した変位量の微調整装置に
    おいて、駆動手段は、一対の弾性部材の互い対向する部
    分に渡されて一体に形成され、且つ湾曲した形状に形成
    され弾性変形する湾曲部材と、前記湾曲部材を真っ直ぐ
    に延びる方向に弾性変形させる駆動装置とによって構成
    されていることを特徴とする変位量の微調整装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載した変位量の微調整装置に
    おいて、駆動手段は、一対の弾性部材に固定された雌ネ
    ジ部材と、前記雌ネジ部材に螺合する雄ネジ部材と、前
    記雄ネジ部材を回転させて前記雌ネジ部材を移動させる
    モーターとによって構成されていることを特徴とする変
    位量の微調整装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2,3に記載した変位量の微調
    整装置のいずれかにおいて、移動部には当該移動部の移
    動を弾性変形することにより許容する支持片の一端が一
    体に形成されていることを特徴とする変位量の微調整装
    置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載した変位量の微調整装置に
    おいて、支持片の他端には固定部材が一体に形成され支
    持されていることを特徴とする変位量の微調整装置。
  6. 【請求項6】互いに対向して配置された一対の弾性部材
    が複数組備えられ、前記一対の弾性部材の一端に形成さ
    れ所定位置に固定される固定部と、前記複数組備えられ
    た一対の弾性部材の他端に1つの移動部が一体に形成さ
    れ、前記一対の弾性部材を撓むように弾性変形させて、
    前記移動部を微量だけ変位させる駆動手段を具備し、且
    つ前記1つの移動ベースと前記複数組備えられた一対の
    弾性部材の配置関係が、1つの移動ベースを異なる複数
    の方向へ変位させるものであることを特徴とする変位量
    の微調整装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載した変位量の微調整装置に
    おいて、移動部には当該移動部の異なる複数の方向の変
    位を弾性変形によって許容する複数の支持片の一端が一
    体に形成されていることを特徴とする変位量の微調整装
    置。
  8. 【請求項8】請求項6に記載した変位量の微調整装置に
    おいて、支持片の他端には取付ベースが一体に形成され
    ていることを特徴とする変位量の微調整装置。
  9. 【請求項9】一端側が固定され、互いに対向して配置さ
    れた一対の弾性部材を、駆動手段によって撓むように弾
    性変形させ、前記一対の弾性部材の他端側に一体に形成
    され移動可能な移動部を、微量だけ変位させることを特
    徴とする変位量の微調整方法。
  10. 【請求項10】請求項9に記載した変位量の微調整方法
    において、駆動手段の出力は、予め計測した移動部の変
    位量との関係に基づいて制御されることを特徴とする変
    位量の微調整方法。
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