JP2001345360A - 検査・解析方法および試料作製装置 - Google Patents

検査・解析方法および試料作製装置

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JP2001345360A
JP2001345360A JP2000169049A JP2000169049A JP2001345360A JP 2001345360 A JP2001345360 A JP 2001345360A JP 2000169049 A JP2000169049 A JP 2000169049A JP 2000169049 A JP2000169049 A JP 2000169049A JP 2001345360 A JP2001345360 A JP 2001345360A
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広康 志知
Satoshi Tomimatsu
聡 富松
Muneyuki Fukuda
宗行 福田
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/30Electron or ion beam tubes for processing objects
    • H01J2237/317Processing objects on a microscale
    • H01J2237/3174Etching microareas
    • H01J2237/31745Etching microareas for preparing specimen to be viewed in microscopes or analyzed in microanalysers

Abstract

(57)【要約】 【課題】本願の第1の目的は、基板を評価のために無駄
に廃棄せず、かつ検査のための試料を取り出したウェー
ハをプロセスに戻しても不良を発生させない新たな検査
・解析方法や電子部品製造方法を提供することにあり
す。 【解決手段】本発明は、基板上で第一のイオンビームが
照射された領域を少なくとも含んだ領域に第二のイオン
ビームを照射し、第一のイオンビーム元素種が含まれた
試料表面の少なくとも一部を除去することを特徴とする
基板の検査・解析方法とする。 【効果】本願によると、半導体デバイス等の歩留向上の
ために、途中の検査がウェーハを割断することなく実施
でき、かつ、その際にも、イオンビームを構成していた
元素種を含む汚染や、デポ膜を構成する元素種を含む汚
染を少なくすることが実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスな
どの電子部品の検査・解析方法、電子部品製造方法及び
本検査・解析方法を実現するための試料作製装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ダイナミックランダムアクセスメモリに
代表される半導体メモリやマイクロプロセッサ、半導体
レーザなど半導体デバイス、および磁気ヘッドなど電子
部品の製造においては、高歩留まり製造が求められる。
すなわち不良発生による製品歩留りの低下は、採算の悪
化を招く。このため、不良の原因となる欠陥や異物、加
工不良の早期発見および早期対策が大きな課題となる。
例えば、半導体デバイスの製造現場では、入念な検査に
よる不良発見、およびその発生原因の解析に注力されて
いる。ウェーハを用いた実際の電子部品製造工程では、
完成後のウェーハを検査して、回路パターンの欠陥や異
物など異常箇所の原因を追及して対策方法が検討され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような電子部品
の製造に関して不良品を出さないように効率よく管理す
るには、以下のような解決すべき課題が残されていた。
【0004】通常、試料の微細構造観察には高分解能の
走査型電子顕微鏡(以下、SEMと略記)が用いるが、半
導体の高集積化に伴い、対象物がSEMの分解能では観察
できなくなっており、SEMに代って観察分解能が高い透
過型電子顕微鏡(以下、TEMと略記)が用いられる。
【0005】従来のTEM試料作製には劈開や切断などで
試料を小片にする作業が伴い、試料がウェーハの場合
は、ほとんどの場合にはウェーハを割断せざるを得なか
った。
【0006】最近では、イオンビームを試料に照射し、
スパッタ作用によって試料を構成する粒子が、試料から
放出される作用を応用した加工方法、すなわち集束イオ
ンビーム(以下、FIBと略す)加工を利用する例があ
る。これは、まずダイシング装置等を用いてウェーハ等
の試料から観察すべき領域を含むサブミリメートルの短
冊状ペレットを切り出す。次に、この短冊状ペレットの
一部を薄壁状にFIB加工してTEM試料とする。ここでFIB
加工されたTEM観察用の試料の特徴は、試験片の一部がT
EM観察用に、厚さが約100nmの薄膜に加工してあること
にある。この方法によって、所望の観察部をマイクロメ
ートルレベルの精度で位置出しして観察することが可能
になったが、やはりウェーハを割断しなければならな
い。
【0007】このように、半導体デバイス等の製造途中
で、ある工程の結果を監視することは、歩留まり管理
上、その利点は大きいが、既に述べたような試料作製で
はウェーハは割断され、ウェーハの破片は次のプロセス
に進むことなく廃棄される。特に近年ではウェーハは、
半導体デバイスの製造単価を下げるため大口径化が進ん
でいる。すなわち、1枚のウェーハで製造できる半導体
デバイスの個数を増やして、単価を低減する。しかし逆
にウェーハは高価となり、さらにウェーハの破棄によっ
て失われる半導体デバイスの個数も増大する。したがっ
て、従来のウェーハの分断を含むような検査方法は非常
に不経済であった。
【0008】これに対して、ウェーハを分断することな
く試料作製できる方法がある。この方法は、特開平05
−52721号公報に『試料の分離方法及びこの分離方
法で得た分離試料の分析方法』が開示されている。この
方法は図2に示すように、まず、試料2の表面に対しFI
B1が直角に照射するように試料2の姿勢を保ち、試料
上でFIB1を矩形に走査させ、試料表面に所要の深さの
角穴101を形成する(図3(a))。次に、試料2を傾
斜させ、底穴102を形成する。試料2の傾斜角の変更
は、試料ステージ(図示せず)によって行われる(図3
(b))。試料2の姿勢を変更し、試料2の表面がFIB1に
対して再び垂直になるように試料2を設置し、切り欠き
溝103を形成する(図2(c))。マニピュレータ(図
示せず)を駆動し、マニピュレータ先端のプローブ3の
先端を、試料2を分離する部分に接触させる(図3
(d))。ガスノズル104から堆積性ガス5を供給し、
FIB1をプローブ3の先端部を含む領域に局所的に照射
し、イオンビームアシストデポジション膜(以下、デポ
膜4と略す)を形成する。接触状態にある試料2の分離
部分とプローブ3の先端はデポ膜4で接続される(図3
(e))。 FIB1で残りの部分を切り欠き加工し(図3
(f))、試料2から分離試料であるマイクロサンプル6
を切り出す。切り出された分離試料6は、接続されたプ
ローブ3で支持された状態になる(図3(g))。このマ
イクロサンプル6を、FIB1で加工し、観察しようとす
る領域をウォール加工するとTEM試料(図示せず)とな
る。ウェーハなど試料から所望の解析領域を含む微小試
料片を、FIB加工と微小試料の搬送手段を駆使して分離
する方法である。この方法で分離した微小試料を各種解
析装置に導入することで解析することができる。この手
法を用いれば、ウェーハを分断することなく、試料から
検査用の微小試料を取り出し、ウェーハは次のプロセス
に戻すことも可能となる。したがって従来のようにウェ
ーハの分断によって失われる半導体デバイスはなくな
り、トータルの半導体デバイスの製造コストを低減する
ことができる。
【0009】しかし、本手法では、微小試料を分離する
ときなどに、FIBを用いているために、FIBを構成してい
た元素種が、微小試料を取り出した加工領域に残る。ま
た、FIB照射によるスパッタ作用によりFIB加工領域以外
にも、FIBを構成していた元素種や試料の一部の破片が
飛散する。また、デポ膜を用いる場合には、堆積ガスを
構成する元素種が加工領域やその周辺に残る。これら元
素種の存在は、半導体デバイス製造にとっては不良発生
原因となる可能性が高い。すなわち、これらの汚染をそ
のままにして、ウェーハを次のプロセスに戻すと、これ
らの元素種が拡散し、正常に製造プロセスを経ていた半
導体素子に侵入し、電気的特性不良やコンタクト不良を
発生させるという問題があった。この対策として、化学
薬液を使った洗浄を、微小試料を取り出したウェーハに
施したりすることが考えられる。しかし、工程数が多く
なり、製造コストが高くなるという問題があった、さら
にFIBは、例えば30kV加速で照射した場合、試料表
面から深さ10nm程度は内部に入射しており、表面だけ
の洗浄では、試料中に埋めこまれたイオンビーム元素種
を含む汚染を完全には除去不能という深刻な問題もあっ
た。
【0010】このようなことから、半導体デバイス等の
歩留向上のために、途中の検査がウェーハを割断するこ
となく実施でき、かつ、その際にも、イオンビームを構
成していた元素種を含む汚染や、デポ膜を構成する元素
種を含む汚染を、コストが安く簡便に取り除く手法、ま
たFIBが埋めこまれた領域も簡便に取り除くことが可能
な手法の確立や、それを、実現できる装置の開発が望ま
れていた。
【0011】上述の問題点に鑑み、本願の第1の目的
は、基板を評価のために無駄に廃棄せず、かつ検査のた
めの試料を取り出したウェーハをプロセスに戻しても不
良を発生させない新たな検査・解析方法や電子部品製造
方法を提供することにあり、また、第二の目的は上記第
1の目的を達成するための試料作製装置を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上に述べたような第一
の目的は、以下のようにすることによって達成される。
【0013】(1)基板に、第一のイオンビームを照射
して、基板表面を加工し、加工部を検査あるいは解析す
る、もしくは少なくとも第一のイオンビーム照射を用い
る加工方法により基板の一部を分離して、分離したマイ
クロサンプルを検査・解析する基板の検査・解析方法に
おいて、基板上で第一のイオンビームが照射された領域
を少なくとも含んだ領域に第二のイオンビームを照射
し、第一のイオンビーム元素種が含まれた試料表面の少
なくとも一部を除去することを特徴とする基板の検査・
解析方法とする。
【0014】本手段の検査・解析方法によると、基板を
評価のために無駄に廃棄せず、かつ検査のための試料を
切り出した基板をプロセスに戻しても新たな不良を発生
させない。
【0015】(2)基板に回路パターンを製造するプロ
セスの任意の加工工程後に、第一のイオンビームを照射
して、基板表面を加工し、加工部を検査あるいは解析す
る工程、もしくは前記加工工程の後に、少なくとも第一
のイオンビーム照射を用いて基板の一部を分離する工程
を有し、その後、基板上で第一のイオンビームが照射さ
れた領域を少なくとも含んだ領域に第二のイオンビーム
を照射し、第一のイオンビーム元素種が含まれた試料表
面の少なくとも一部を除去する工程を経た後、回路パタ
ーンを製造する前記プロセスに前記基板を戻して第二の
加工をすることを特徴とする電子部品製造方法とする。
【0016】本手段の電子部品製造方法によると、基板
を評価のために無駄に廃棄せず、かつ検査のための試料
を切り出した基板をプロセスに戻しても新たな不良を発
生させない。ひいては、電子部品の製造歩留りが向上す
る。
【0017】(3)基板に、イオンビームを照射して、
基板表面を加工し、加工部を検査あるいは解析する、も
しくは少なくともイオンビーム照射を用いる加工方法に
より基板の一部を分離して、分離したマイクロサンプル
を検査・解析する基板の検査・解析方法において、基板
上でイオンビームが照射された領域を少なくとも含んだ
領域にレーザビーム照射し、イオンビーム元素種が含ま
れた試料表面の少なくとも一部を除去することを特徴と
する基板の検査・解析方法とする。
【0018】本手段の検査・解析方法によると、基板を
評価のために無駄に廃棄せず、かつ検査のための試料を
切り出した基板をプロセスに戻しても新たな不良を発生
させない。
【0019】(4)基板に回路パターンを製造するプロ
セスの任意の加工工程後に、イオンビームを照射して、
基板表面を加工し、加工部を検査あるいは解析する工
程、もしくは前記加工工程の後に、少なくともイオンビ
ーム照射を用いて基板の一部を分離する工程を有し、そ
の後、基板上でイオンビームが照射された領域を少なく
とも含んだ領域にレーザビーム照射し、イオンビーム元
素種が含まれた試料表面の少なくとも一部を除去する工
程を経た後、回路パターンを製造する前記プロセスに前
記基板を戻して第二の加工をすることを特徴とする電子
部品製造方法とする。
【0020】本手段の検査・解析方法によると、基板を
評価のために無駄に廃棄せず、かつ検査のための試料を
切り出した基板をプロセスに戻しても新たな不良を発生
することがない。ひいては、電子部品の製造歩留りが向
上する。
【0021】(5)基板に、イオンビームを照射して、
基板表面を加工し、加工部を検査あるいは解析する、も
しくは、少なくともイオンビーム照射を用いる加工方法
により基板の一部を分離して、分離したマイクロサンプ
ルを検査・解析する基板の検査・解析方法において、基
板にイオンビームを照射する前に基板の少なくとも一部
を薄膜で被い、次に薄膜上からイオンビームを照射する
ことを含む加工方法により基板表面を加工し、加工後に
前記薄膜を除去することを特徴とする基板の検査・解析
方法とする。
【0022】本手段の電子部品製造方法によると、基板
を評価のために無駄に廃棄しなくてすむ。かつ検査のた
めの試料を切り出した基板をプロセスに戻しても新たな
不良を発生させない。
【0023】(6)基板に回路パターンを製造するプロ
セスの任意の加工工程後に、基板の少なくとも一部を薄
膜で被い、次に薄膜上からイオンビームを照射して、基
板表面を加工し、加工部を検査あるいは解析する工程、
もしくは前記加工工程の後に、基板の少なくとも一部を
薄膜で被い、次に薄膜上からイオンビームを照射するこ
とを含む加工方法により基板の一部を分離する工程を有
し、その後、前記薄膜を除去する工程を経た後に、回路
パターンを製造する前記プロセスに前記基板を戻して第
二の加工をすることを特徴とする電子部品製造方法とす
る。
【0024】本手段の電子部品製造方法によると、基板
を評価のために無駄に廃棄しなくてすむ。かつ検査のた
めの試料を切り出した基板をプロセスに戻しても新たな
不良を発生させない。ひいては、電子部品の製造歩留り
が向上する。
【0025】第二の目的を達成するために (7)基板を保持して移動できる試料ステージと、基板
の所望の場所に、ガリウムを含むイオンビームを照射す
ることを少なくとも用いる加工方法により基板の一部を
分離して、マイクロサンプルを作製する試料作製装置に
おいて、イオンビームを照射した箇所にレーザビームを
照射して、イオンビーム元素種が含まれた試料表面の少
なくとも一部を除去することが可能なレーザビーム装置
を備えたことを特徴とする試料作製装置とする。
【0026】本手段の試料作製装置によると、基板を評
価のために無駄に廃棄せず、かつ検査のための試料を切
り出した基板をプロセスに戻しても新たな不良を発生さ
せない検査・解析方法や電子部品製造方法を実現でき
る。
【0027】(8)基板を保持して移動できる試料ステ
ージと、基板の所望の場所に、ガリウムを含む第一のイ
オンビームを照射することを少なくとも用いる加工方法
により基板の一部を分離して、マイクロサンプルを作製
する試料作製装置において、ガリウムイオンビームを照
射した領域と照射条件を記録するイオンビーム制御装置
を備え、該記録に基づきイオンビーム制御装置は、ガリ
ウムイオンビームを照射した領域にアルゴン、窒素、酸
素のいずれかを少なくとも含む第二のイオンビームを照
射して、ガリウムを含まれた試料表面を除去するように
制御するイオンビーム制御装置であることを特徴とする
試料作製装置とする。
【0028】本手段の試料作製装置によると、基板を評
価のために無駄に廃棄せず、かつ検査のための試料を切
り出した基板をプロセスに戻しても新たな不良を発生さ
せない検査・解析方法や電子部品製造方法を実現でき
る。
【0029】また、上記(1)から(8)のいずれかに
おいて、(9)上記試料はシリコン半導体ウェーハ、エ
ピタキシャル成長シリコンウェーハ、基板に形成された
シリン薄膜を有するウェーハ、化合物半導体ウェーハ、
磁気ヘッド集積ウェーハのうちのいずれかであるか、ま
たは、(10)上記電子部品は、シリコン半導体デバイ
ス、化合物半導体デバイス、磁気記録再生用ヘッド、光
磁気記録再生用ヘッドのうちのいずれかであるか、(1
1)上記検査は透過型電子顕微鏡、走査型透過電子顕微
鏡、走査型電子顕微鏡もしくは走査型プローブ顕微鏡の
うちの少なくともいずれかを用いるか、(12)上記解
析は、電子ビーム、イオンビーム、X線の少なくともい
ずれかを用いて元素分析し、予め定めた基準の元素分布
または元素濃度、不純物分布、不純物濃度のうち少なく
ともいずれと比較して良不良を判断するか、または、
(13)上記解析は、予め定めた箇所について予め定め
た基準の形状、寸法、元素分布、元素濃度、不純物分
布、不純物濃度のうち少なくともいずれかを外れた原因
を解明するか、または、(14)上記モニタまたは検査
または解析のうちの少なくともいずれかを行なう工程に
おいて得たデータは、少なくとも計算処理機に保存す
る。
【0030】
【発明の実施の形態】本願による電子部品製造方法の実
施の形態例は、試料に複数の加工プロセスを施して電子
部品を形成する電子部品製造方法において、加工プロセ
スにおいて上記試料の基板表面を含む一部を摘出し、上
記基板表面を含む一部に対して上記加工プロセスでの加
工の進捗をモニタまたは検査または解析のうちの少なく
ともいずれかを行なう工程と、基板表面を含む一部を除
去した後、基板を更に加工プロセスへ戻し回路パターン
を製造する方法にある。
【0031】<実施形態例1>本願による電子部品製造
方法の基本的な流れをウェーハの流れを図1を用いて説
明する。
【0032】まず複数のウェーハからなるロット13が
任意のN番目のプロセス11に投入される。次に複数の
ウェーハのうち検査用ウェーハ14を選別し、残された
ウェーハは待機する。選別した検査用ウェーハ14は、
まず検査電子顕微鏡15に導入される。ここで異常が発
見された場合には、その位置が記録され、その情報が試
料作製装置17に送られる。この試料作製装置17で検
査用ウェーハ14から検査すべき箇所を含むマイクロサ
ンプル6を、ガリウムFIB1とマニュピュレータ先端に
取り付けたプローブ3、およびデポガスW(CO)6に
よって作製したデポ膜等を用いて摘出する。マイクロサ
ンプル6を摘出された検査用ウェーハ14は、再び上記
残されたロット13に組み込まれ、次のN+1番目のプ
ロセス12に投入される。ここで、マイクロサンプル6
は解析装置18に送り、予め定められた検査項目につい
て解析する。このように、N番目のプロセスからN+1
番目プロセスに至る間に、解析用のマイクロサンプル6
が摘出されることが大きな特徴である。また、検査によ
ってマイクロサンプル6を摘出した加工領域を含む半導
体デバイスはN+1番目以降のプロセスは無効となり製
品となることはないが、ウェーハ枚数は減少することは
ない。すなわち、N番目のプロセスに投入するウェーハ
とN+1番目のプロセスに投入するウェーハ数は同じで
あり、マイクロサンプル6が取り出された領域以外で製
造された半導体デバイスは良品であれば製品として製造
数に貢献する。
【0033】しかし、本手法では、微小試料を分離する
ときなどに、ガリウムFIBを用いているためにガリウム
を含む汚染が、微小試料を取り出した加工領域やその周
辺に発生する。また、デポ膜を利用するため、タングス
テン、炭素等を含む汚染が発生する。
【0034】そこで、レーザビーム照射装置を備えた試
料作製装置内で、ガリウムがウェーハに照射された領域
にレーザビーム照射し、ガリウムを含む試料部分を除去
する。なおレーザビーム照射装置を備えた試料作製装置
17の詳細については後で詳しく述べる。
【0035】ここで用いるレーザは試料を短時間で溶融
し蒸発させるのに十分な出力を持てば良い。例えば、エ
キシマレーザ、YAGレーザ、炭酸ガスレーザおよび色素
レーザなどが使用可能である。本実施例ではYAGレーザ
を用いた。このレーザ光は非常に強度高く、試料表面を
蒸発させることができる。例えば、シリコンウェーハに
製造している微細半導体デバイスに対し、マイクロサン
プル作製条件を入力したレーザビーム制御装置によっ
て、自動的に狙いレーザ光を照射する。その結果、ガリ
ウムを含むような領域はウェーハ表面から取り除かれ
る。なおレーザビーム照射する試料表面の材質によって
レーザの波長、エネルギは調整すれば良い。
【0036】なお、従来、試料を観察する場合に、レー
ザビームを試料に照射し、試料から反射される光を検出
して試料を観察するレーザ顕微鏡がイオンビーム装置に
装着されたが、エネルギが低く、試料表面を取り除くこ
とはほとんどできず、本発明の目的は達成できなかっ
た。
【0037】本実施の形態の電子部品製造方法による
と、基板を評価のために無駄に廃棄しなくてすむ。かつ
検査のための試料を切り出した基板をプロセスに戻して
も新たな不良を発生させない。ひいては、電子部品の製
造歩留りが向上する。
【0038】本実施例では、レーザ装置を組み込んだ試
料作製装置で行っているが、試料作製の後に、ウェ−ハ
を上記レーザ装置と同等の性能を持つレーザ加工装置に
導入し、同様な除去作業を行ってもよい。この場合に
は、加工位置情報を、試料作製装置17からレーザ加工
装置19に転送し、加工位置に自動レーザ照射できるよ
うにする。ただしこの場合には2台の装置のコストが必
要であり、作業時間も長くなり、結果的にはデバイス製
造にかかる経済的なコストが高くなる。
【0039】<実施形態例2>本願による一実施例であ
るレーザビーム照射装置を備えた試料作製装置の概略構
成図を図3に示す。
【0040】試料作製装置17は、真空容器41を有し
ており、真空容器内には、ガリウムを放出する液体金属
イオン源32、ビーム制限アパチャ33、イオンビーム
走査電極34、およびイオンビームレンズ31などから
構成されるFIB照射光学系35、FIB照射によって試料か
ら放出する二次電子や二次イオンを検出する二次粒子検
出器36、イオンビーム照射領域にデポ膜を形成するた
めの元材料ガスを供給するデポガス源37、マニュピュ
レータ42先端に取り付けたプローブ3、半導体ウェー
ハや半導体チップなどの試料基板38を載置する試料ス
テージ39、試料基板の一部を摘出した微小な摘出試料
を固定する試料ホルダ40などが配置されている。ま
た、レーザ発生オシレータ51、レーザアンプ52およ
び第2高調波発生器53、等から構成されるレーザ装置
56、またレーザ光を試料加工位置に導くレーザ反射鏡
54、レーザ用光学レンズ55等が装着されている。こ
れらのレーザ装置56、レーザ反射鏡54、レーザ用光
学レンズ55等は一つのコンポーネントとしてまとめら
れ真空容器に固定されている。その他に本装置を制御す
る装置として、主に電気回路や演算装置からなるステー
ジ制御装置61、マニュピレータ制御装置62、二次電
子検出器の増幅器63、デポガス源制御装置64、FIB
制御装置65、レーザ反射鏡位置制御装置71、レーザ
用光学レンズ制御装置72、レーザ制御装置73、およ
び計算処理装置74、などが配置される。
【0041】次に、本試料作製装置の動作について説明
する。まず、液体金属イオン源32から放出したイオン
をビーム制限アパチャ33、イオンビームレンズ31を
通して試料基板38に照射する。FIB1は試料上で直径
数ナノメートルから1マイクロメートル程度に細束化さ
れる。FIB1を試料基板38に照射するとスパッタリン
グ現象により試料表面の構成原子が真空中に放出され
る。したがってイオンビーム走査電極34を用いてFIB
1を走査させることで、マイクロメートルからサブマイ
クロメートルレベルの加工ができることになる。また、
デポジションガスを試料室中に導入しながらFIB1を試
料基板38に照射することによって、デポ膜を形成する
ことができる。このように、FIB1によるスパッタリン
グあるいはデポジションを巧みにつかって試料基板38
を加工することができる。FIB1照射によって形成する
デポ膜は、プローブ3の先端にある接触部と試料を接続
したり、摘出試料を試料ホルダ40に固定するために使
用する。また、FIB1を走査して、試料から放出される
二次電子や二次イオンを二次粒子検出器36で検出し
て、その強度を画像の輝度に変換することによって試料
基板38やプローブ3などを観察することができる。
【0042】ガリウムFIB1を用いたマイクロサンプル
作製のための加工動作については従来の方法と同じであ
る。そして、マイクロサンプル6は透過電子顕微鏡に送
り、断面微細構造を解析する。マイクロサンプル作製後
のレーザビーム照射動作を次に説明する。ここではレー
ザ発生装置としてYAGレーザを用いる。まず、レーザ発
生装置56から放出されたレーザ光57は、レーザ反射
鏡53によってその方向を変えられレーザ用光学レンズ
54を通して加工領域にむけて、真空容器内に導かれ
る。ここで用いるレーザは試料を短時間で溶融し蒸発さ
せるのに十分な出力を持つ。本レーザはパルス発振レー
ザで、パルス幅約6nsec、波長532nm、パルスエネル
ギ約5mJに設定した。本レーザを試料に照射すると溶
融、蒸発現象などにより試料表面の構成原子が真空中に
放出される。また、あらかじめレーザビーム照射痕をFI
B1で走査して、試料から放出される二次電子を二次粒
子検出器36で検出して、レーザビーム照射痕を観察す
ることで、レーザビーム照射領域とイオンビーム照射領
域の位置関係を明らかにしておくと、例えば、シリコン
ウェーハに製造している微細半導体デバイスに対し、加
工位置情報を元に、加工領域42にレーザ光57を自動
照射することができる。本実施例では、レーザパルスを
10回照射して加工領域を含む一辺が数十マイクロメー
トル領域を深さ数マイクロメートル除去することができ
た。これらの制御は計算処理装置74によって統一して
行われる。次に試料基板38は、次のプロセスに投入さ
れるが、レーザ照射処理によりガリウムやデポジション
ガス成分は除去でき、以降のプロセスで不良原因となる
ことはない。
【0043】本実施の形態によると、基板を評価のため
に無駄に消費せず、かつ検査のための試料を切り出した
ウェーハをプロセスに戻しても新たな不良を発生させな
い電子部品製造方法を実現できる試料作製装置が提供さ
れる。
【0044】図4に本実施例に類する別の実施形態であ
る試料作製装置を示す。この試料作製装置でもマイクロ
サンプル作製後にレーザビーム照射する。ここではレー
ザ発生装置56が上記実施の形態とは異なり真空容器に
固定されていない。この装置ではレーザとして比較的大
型のエキシマレーザを用いることができる。この装置で
も同様に、レーザ発生装置56から放出されたレーザ光
57は、大気中に置かれたレーザ反射鏡53によってそ
の方向を変えられさらに大気中に置かれたレーザ用光学
レンズ54を通して加工領域にむけて、真空容器内に導
かれる。レーザを試料に照射すると溶融、蒸発現象など
により加工領域を含む試料上部層を除去することができ
る。この制御は、同様に計算処理装置74によって統一
して行われる。本実施例でも、レーザ照射処理によりガ
リウムやデポジションガス成分は除去でき、以降のプロ
セスで不良原因となることはない。
【0045】<実施形態例3>本願による一実施例であ
る第2のイオンビーム照射装置を備えた試料作製装置の
概略構成図を図5に示す。
【0046】本試料作製装置17は、真空容器41を有
しており、真空容器内には、FIB照射光学系35、二次
粒子検出器36、デポガス源37、プローブ3、試料ス
テージ39等の構成は、実施形態例2の試料作製装置と
同様である。本装置では、アルゴン、酸素、窒素等のガ
スイオンを放出するデュオプラズマトロン81、イオン
ビームレンズ82、アビーム制限アパチャ83、イオン
ビーム走査電極84などから構成される第二のイオンビ
ーム照射系を設置している。また本装置を制御する装置
として、ステージ制御装置61、マニュピレータ制御装
置62、二次電子検出器の増幅器63、デポガス源制御
装置64、FIB制御装置65の他にデュオプラズマトロ
ン制御装置91、光学系制御装置92、イオン走査制御
装置93、および計算処理装置74、などが配置され
る。
【0047】FIB照射光学系35の動作は実施の形態2
と同様で、ガリウムFIB1を用いたマイクロサンプル作
製のための加工動作についても従来の方法と同じであ
る。そして、本装置から摘出したマイクロサンプル6は
検査装置によって解析される。
【0048】マイクロサンプル作製後の第二イオンビー
ム照射動作を次に説明する。第二のイオビーム照射装置
のイオン源はデュオプラズマトロン81で、ここではア
ルゴンイオンを照射する。イオンビーム85の加速電圧
は5kVで、イオン電流は2マイクロアンペア、ビーム
径は約10マイクロメートルに調整した。またビーム走
査電極84によって基板試料38の任意の場所を狙うこ
とが可能で、ガリウムが照射された加工領域42を走査
して照射することも可能となる。このためには、あらか
じめ次の準備しておく、まずアルゴンイオンビーム85
をスポット状に集束して試料に照射する。次にそのスポ
ット状の照射痕をFIB1で走査して、二次電子を検出し
て、スポット状の照射痕をを観察することで、アルゴン
イオンビーム照射位置とFIB1照射位置関係を明らかにし
ておく。そして、この装置のイオンビーム走査制御装置
93にはマイクロサンプル6の加工位置とガリウムFIB
照射条件情報を記憶しており、この記憶情報から加工位
置を呼び出し、アルゴンイオンビーム照射系を制御し、
加工位置にアルゴンイオンビーム85を自動照射する。
さらにガリウムFIB照射条件からガリウム照射量を計算
し、ガリウムをほとんど全て取り除く条件を設定しアル
ゴンイオンビーム85を自動照射することができる。こ
れらの制御は、計算処理装置74によって統一して行わ
れる。
【0049】なお、イオンビームは前記実施形態例2で
述べたレーザ装置に比べて、目標位置に精度よく照射す
ることができ、さらに集束性もイオンビームはレーザ光
に比べ優れるため、微細な汚染を狙って除去するのに適
している。一方、レーザ光は短時間に試料を蒸発させる
ことができるため、スループットを上げたり、広領域を
一度に処理するのに適している。
【0050】本実施例では、アルゴンイオンビーム85
を1分間照射し、加工領域を含む一辺が十数マイクロメ
ートル領域を深さ2マイクロメートル除去することがで
きた。次に試料基板38は、次のプロセスに投入される
が、アルゴンイオン照射処理によりガリウムやデポジシ
ョンガス成分は除去でき、以降のプロセスで不良原因と
なることはない。
【0051】本実施の形態によると、基板を評価のため
に無駄に消費せず、かつ検査のための試料を切り出した
ウェーハをプロセスに戻しても新たな不良を発生させな
い電子部品製造方法を実現できる試料作製装置が提供さ
れる。
【0052】なお、本装置では、第二のイオンビーム装
置をFIBイオンビーム装置に組み込んでいるが上記の第
二のイオンビーム照射装置と同等の性能を持つ第二のイ
オンビーム照射装置で除去作業を行ってもよい。この場
合には、加工位置情報を、FIBイオンビーム装置からア
ルゴンイオンビーム照射装置に転送し、加工位置を自動
的にレーザ照射できるようにする。ただしこの場合には
2台の装置のコストが必要であり、作業時間も長くな
り、結果的にはデバイス製造にかかる経済的なコストが
高くなる。
【0053】<実施形態例4>次に、基板の少なくとも
一部を薄膜で被い手法を用いて、イオンビーム元素種す
なわちガリウムによる汚染を低減する例について説明す
る。
【0054】本手法では、マイクロサンプルの加工前に
まず、加工領域を覆うように薄膜をウェ−ハ上に形成す
る。薄膜を形成する方法としては、(1)あらかじめ用
意しておいた金、白金、等の金属薄膜またはエポキシ系
樹脂薄膜、ポリイミド薄膜等の有機系薄膜をウェ−ハ上
に置く。(2)液体材料をウェ−ハ上に塗布し、ウェ−
ハを加熱することにより薄膜を形成する。(3)真空装
置中で金属や炭素の蒸着、スパッタ法による各種薄膜形
成、あるいは化学ガスの合成を利用する化学蒸着などに
より薄膜を形成する。
【0055】なお上記(2)に用いる液体材料は、各種
錯体溶液(例えば、スピンオングラス(略してSOG)
と称される酸化ケイ素系被膜形成用塗布液(例えば、東
京応化工業(株)製の酸化ケイ素系被膜形成用塗布液、
あるいはCrやTi等の金属錯体溶液)、エポキシ系樹
脂溶液、ポリイミド前駆体溶液である。塗布は、スピン
ナや各種ピペットを用いて行うことができる。次に塗布
した液体材料からの保護膜形成は、各種雰囲気炉、ホッ
トプレート、レーザ、等の加熱手段を用いた焼成、紫外
線ランプや紫外線レーザを照射する紫外線照射手段を用
いた光硬化などで行う。
【0056】次に図6を用いて本手法による試料作製工
程について述べる。図6(a)はシリコンウェーハ201
に薄膜202を形成後、試料作製装置でFIB1によりマ
イクロサンプルの作製を開始した図である。この工程前
に、ウェ−ハ201上に液体材料であるスピンオングラ
ス(略してSOG)と称される酸化ケイ素系被膜形成用
塗布液薄膜を少なくとも加工予定領域を覆うように塗布
した。次にウェ−ハをホットプレートの上でスピンオン
グラスを加熱し焼成した。その後、試料作製装置に導入
した。そして、すでに述べたようにウェ−ハからマイク
ロサンプルを、FIB1とマニュピュレータ先端に取り付け
たプローブ、およびイオンビームガスアシストデポジシ
ョン等を駆使して摘出する。図6(b)は試料断面を示し
ている。この試料は、半導体デバイスの配線プロセス開
発用に準備されたもので、シリコンウェ−ハ201上に
シリコン酸化膜203を形成しその内にCuの配線20
4をチェーン上に設けたものである。ただし、チェーン
が円205内で切れている。この試料の解析目的は、こ
の断線の原因を解明することである。シリコン酸化膜2
03上は、スピンオングラスを焼成して作製した薄膜で
ある。試料作製開始時、FIB1は薄膜の上から照射され
るが、スパッタリングによって、薄膜に穴があき、試料
にイオンビームが到達することになる。図6(c)は、目
的の断線部を残し両側からFIB1により穴加工する様子
を示す。この図のように加工領域周辺の試料上面にはガ
リウムと試料の一部を含む堆積物206が存在する。ま
た、ガリウムや試料の一部の破片以外にも、デポジショ
ンガスから生まれた物質の一部あるいは、試料装置の構
成部品から発生する微小粒子が薄膜上に落ちる場合もあ
る。これらはいずれも、半導体製造プロセスにとって不
良原因となる可能性がある汚染物質である。しかし、こ
れらのは基板に到達することなく、薄膜上にとどまるこ
とになる。以降のマイクロサンプル作製手順については
従来方法と同じである。次の工程では、マイクロサンプ
ルを摘出後に、基板を取り出し、薄膜を除去する。薄膜
を除去する方法としてはプラズマを使ったエッチング装
置を使った。これにより、少なくとも、イオンビーム加
工によって、イオンビーム加工領域以外に飛散した、ガ
リウムやデポジションガスから生まれた物質、試料装置
の構成部品から発生する微小粒子を一挙に除去すること
ができる。なお、加工領域に残されたイオンビームすな
わちガリウムについては、発明の実施形態1または発明
の実施形態2で述べた方法、すなわち、第二のイオンビ
ーム照射またはレーザビームで除去することができる。
【0057】なお、ウェ−ハに形成した薄膜の種類によ
って、薄膜除去方法は異なる。例えば、(1)膜膜を基
板上に置いた場合には、薄膜を取り去ればよい。また
(2)(3)のように、基板上に薄膜を形成した場合に
は、アッシング装置により除去したり、プラズマなどを
利用したドライエッチングにより除去したり、有機溶剤
で溶かして除去する。
【0058】本実施の形態の電子部品製造方法による
と、基板を評価のために無駄に廃棄しなくてすむ。かつ
検査のための試料を切り出した基板をプロセスに戻して
も新たな不良を発生させない。ひいては、電子部品の製
造歩留りが向上する。なお、以上に述べた実施の形態の
例では、試料作製装置でマイクロサンプルを取り出す方
法を採用した例を述べたが、試料作製装置で、マイクロ
サンプルの形状を加工し、試料作製装置から基板を取り
出して、別の機構でマイクロサンプルを取り出してもよ
い。例えば、図7(a)に示すように、ウェ−ハ上に薄膜
208を形成し目標位置の両側を階段状にFIB1で加工し
て断面試料薄膜207を作製し、図7(b)に示すようにF
IB1で試料薄膜周辺を切り取り、試料薄膜207をウェ
−ハから切断する。そして、試料作製装置からウェ−ハ
を取りだし、大気中でガラス棒の静電気を利用して、試
料薄膜207をウェ−ハからTEM試料ホルダ209に移
動させる。このように、マイクロサンプルを装置内で取
り出さなくとも、マイクロサンプルの外形のほとんどを
イオンビームによって加工する装置も、本願に示す試料
作製装置に含む。また、以上のようにウェ−ハから解析
用のマイクロサンプルを取り出す試料作製装置ばかりで
なく、ウェ−ハにFIBにより穴加工して、FIBもしくは同
装置に取りつられた電子ビーム照射装置から放出された
電子ビームにより断面部などデバイス内部を観察して、
デバイス解析をする試料作製装置も、本願に示す試料作
製装置に含む。
【0059】
【発明の効果】本願による検査・解析方法を用いること
で材料を評価のために無駄に消費せず、かつ検査のため
の試料を切り出したウェーハをプロセスに戻しても新た
な不良を発生させない。また本願による電子部品製造方
法を用いることで、ウェーハを割断することなく評価で
き、新たな不良を発生させず、高価なウェーハを無駄に
することはない。ひいては、電子部品の製造歩留りが向
上する。さらに、これらの検査・解析方法や電子部品製
造方法を実現できる試料作製装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願による電子部品製造方法にかかわるプロセ
スにおけるウェーハの流れを説明するための図。
【図2】従来の試料から微小試料を分離するフローを説
明するための図。
【図3】本願による試料作製装置の一実施形態例を示す
図。
【図4】本願による試料作製装置の一実施形態例を示す
図。
【図5】本願による試料作製装置の一実施形態例を示す
図。
【図6】本願による電子部品製造方法にかかわる試料作
製手順について説明するための図。
【図7】本願による電子部品製造方法にかかわる試料作
製方法について説明するための図。
【符号の説明】
1…FIB、2…試料、3…プローブ、4…デポ源、5…
マデポガス、6…マイクロサンプル、11…N番目のプ
ロセス、12…N+1番目のプロセス、13…ロット、
14…検査用ウェーハ、15…検査電子顕微鏡、17…
試料作製装置、18…解析装置、31…イオンビームレ
ンズ、32…液体金属イオン源、33…ビーム制限アパ
ーチャ、34…イオンビーム走査電極、35…FIB照射
光学系、38…二次粒子検出器、37…デポ源、38…
試料基板、39…試料ステージ、41…真空容器、42
…マニュピレータ、40…試料ホルダ、51…レーザ発
生オシレータ、52…レーザアンプ、54…レーザ反射
鏡、55…レーザ光学レンズ、56…レーザ発生装置、
61…ステージ制御装置、62…マニュピレータ制御装
置、63…増幅器、64…デポガス源制御装置、65…
FIB制御装置、71…レーザ反射鏡制御装置、72…レ
ーザ光学源制御装置、73…レーザ装置制御装置、74
…計算処理装置、81…デュオプラズマトロン、82…
イオンビームレンズ、83…ビーム制限アパーチャ、8
4…イオンビーム走査電極、91…デュオプラズマトロ
ン制御装置、92…イオンビームレンズ制御装置、93
…イオンビーム走査制御装置、201…シリコンウェー
ハ、202…薄膜、76…試料ホルダ、77…ホルダカ
セット、78…移送手段、80…ステージ制御装置、2
03…シリコン酸化膜、204…Cuの配線、205…
円、206…堆積物、207…試料薄膜、208…薄
膜、209…TEM試料ホルダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 37/20 H01J 37/30 Z 37/30 B23K 101:40 // B23K 101:40 G01N 1/28 G F (72)発明者 福田 宗行 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 4E066 BA13 BE01 CA15 4M106 AA01 BA03 BA05 CA51 CA70 DH24 DH32 DH33 DH57 DH60 DJ38 5C001 AA01 CC01 CC07 5C034 AA01 AA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上で複数の元素を含む第一のイオンビ
    ームで第1の領域を照射し、前記第一のイオンビームで
    照射後前記第1の領域を含む第2の領域を前記第一イオ
    ンビームの複数元素とは異なる元素から成る第二のイオ
    ンビームを照射し、第一のイオンビーム元素種が含まれ
    た試料表面の少なくとも一部を除去することを特徴とす
    る基板の検査・解析方法。
  2. 【請求項2】基板に回路パターンを製造するプロセスの
    任意の加工工程後に、前記基板に第一のイオンビームを
    照射して、基板表面を加工し、加工部を検査あるいは解
    析する工程、もしくは前記加工工程の後に、少なくとも
    第一のイオンビーム照射を用いて前記基板の一部を分離
    する工程を有し、その後、基板上で第一のイオンビーム
    が照射された領域を少なくとも含んだ領域に第二のイオ
    ンビームを照射し、第一のイオンビーム元素種が含まれ
    た試料表面の少なくとも一部を除去する工程を経た後、
    回路パターンを製造する前記プロセスに前記基板を戻し
    て第二の加工をすることを特徴とする電子部品製造方
    法。
  3. 【請求項3】基板上でイオンビームが照射された領域を
    少なくとも含んだ領域にレーザビーム照射し、イオンビ
    ーム元素種が含まれた試料表面の少なくとも一部を除去
    することを特徴とする基板の検査・解析方法。
  4. 【請求項4】基板を保持して移動できる試料ステージ
    と、基板の所望の場所に、ガリウムを含むイオンビーム
    を照射することを少なくとも用いる加工方法により基板
    の一部を分離して、マイクロサンプルを作製する試料作
    製装置において、イオンビームを照射した箇所にレーザ
    ビームを照射して、イオンビーム元素種が含まれた試料
    表面の少なくとも一部を除去することが可能なレーザビ
    ーム装置を備えたことを特徴とする試料作製装置。
  5. 【請求項5】基板を保持して移動できる試料ステージ
    と、基板の所望の場所に、ガリウムを含む第一のイオン
    ビームを照射することを少なくとも用いる加工方法によ
    り基板の一部を分離して、マイクロサンプルを作製する
    試料作製装置において、ガリウムイオンビームを照射し
    た領域と照射条件を記録するイオンビーム制御装置を備
    え、該記録に基づきイオンビーム制御装置はガリウムイ
    オンビームを照射した領域にアルゴン、窒素、酸素のい
    ずれかを少なくとも含む第二のイオンビームを照射し
    て、ガリウムを含まれた試料表面を除去するように制御
    するイオンビーム制御装置であることを特徴とする試料
    作製装置。
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