JP2001344908A - 情報再生装置 - Google Patents

情報再生装置

Info

Publication number
JP2001344908A
JP2001344908A JP2000166334A JP2000166334A JP2001344908A JP 2001344908 A JP2001344908 A JP 2001344908A JP 2000166334 A JP2000166334 A JP 2000166334A JP 2000166334 A JP2000166334 A JP 2000166334A JP 2001344908 A JP2001344908 A JP 2001344908A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
servo
reproduction
reading
read
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000166334A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Kuroiwa
仁 黒岩
Hitoshi Onishi
整 大西
Kimihisa Komurasaki
公久 小紫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2000166334A priority Critical patent/JP2001344908A/ja
Publication of JP2001344908A publication Critical patent/JP2001344908A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生用情報の再生が要求されてから再生が実
際に開始されるまでの時間が短くて、使い勝手がよい情
報再生装置を提供する。 【解決手段】 再生用情報の再生が要求されるとこの再
生用情報の先頭部分を読出手段で再生速度よりも速い速
度で記録媒体から読み出して記憶手段で記憶し、この記
憶手段から再生用情報の先頭部分を再生しつつ読出手段
で再生用情報の読出以外の処理を実行する。このため、
記録媒体からの再生用情報の読出以外の処理を読出手段
が再生の開始前に独立に実行するための時間が不要であ
る。しかも、再生速度よりも速い速度で再生用情報の先
頭部分を記録媒体から読み出して記憶するので、再生を
開始するための準備の時間も短い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、記録媒体に記
録されている再生用情報を所定の速度で再生するための
情報再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンパクトディスクに記録され
ている音響情報をコンパクトディスク再生装置によって
最適な状態で再生するためには、光学ヘッドのフォーカ
スサーボやトラッキングサーボ等におけるゲインやオフ
セット等のサーボ係数を調整する必要があり、その調整
方式として、コンパクトディスク再生装置の製造時にサ
ーボ係数を固定しておくマニュアル調整方式や、再生を
開始するたびにサーボ係数を得る自動調整方式や、これ
らを組み合わせた半自動調整方式等がある。
【0003】しかし、マニュアル調整方式や半自動調整
方式では、コンパクトディスク自体のばらつきや、コン
パクトディスク再生装置へのコンパクトディスクの挿入
状態のばらつきによる偏心成分の変化や、周囲の温度の
変化等を吸収することができない。これらを吸収するた
めに自動調整方式が採用されており、従来のコンパクト
ディスク再生装置は、サーボの自動調整を行ってから、
音響情報の読出及び再生を行っていた。但し、サーボの
自動調整に際して調整を間引いたり予測を行ったりする
ことによってサーボ係数を大まかに決定する方式や、光
学ヘッドにおけるサーボの自動調整と光学ヘッドによる
コンパクトディスクからの音響情報の読出とを同時に行
う方式も考えられる。
【0004】また、コンパクトディスクには何種類かの
形式があり、コンパクトディスク再生装置に挿入された
コンパクトディスクの名称や記録されている曲の名称等
をコンパクトディスク再生装置の表示部に表示するため
に、これらのテキスト情報が付加情報として記録されて
いるコンパクトディスクがある。この様なコンパクトデ
ィスクから音響情報を再生する場合、従来のコンパクト
ディスク再生装置は、サーボの自動調整後にテキスト情
報を読み出し、その後に音響情報の読出及び再生を行っ
ていた。但し、光学ヘッドにおけるサーボの自動調整と
光学ヘッドによるコンパクトディスクからのテキスト情
報の読出とを同時に行う方式や、コンパクトディスクの
最初の挿入時にテキスト情報を読み出して記憶しておき
その後の挿入時にはサーボの自動調整のみを行う方式も
考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サーボの自
動調整方式としては、特にアナログサーボの場合は、ス
イッチを変化させその時のゲインやジッタ等を読み出し
て最適なサーボ係数を探すことによって調整する方式が
一般的である。しかし、この方式で厳密に調整するため
には、コンパクトディスクの偏心分等まで含めると、ス
イッチを一度変化させるたびに必ず一周分のデータを得
る必要があり、自動調整に要する時間が長くて、コンパ
クトディスク再生装置にコンパクトディスクが挿入され
て再生が要求されてから再生が実際に開始されるまでの
時間が長かった。
【0006】これに対して、調整を間引いたり予測を行
ったりすることによってサーボ係数を大まかに決定する
方式では、再生が要求されてから再生が実際に開始され
るまでの時間が短縮される。しかし、この様な大まかな
サーボ係数は、コンパクトディスク再生装置の光学ヘッ
ドやコンパクトディスク自体やコンパクトディスクの挿
入状態や再生時の環境等の総てのばらつきを考慮した最
適値から大きく外れている可能性がある。そして、この
まま再生を開始すると、振動による音飛び等が発生し易
くなったりコンパクトディスクの傷や汚れ等に対する耐
性が低下したりして、信頼性の高い再生を実行すること
ができなくなる可能性が高くなる。
【0007】また、サーボの自動調整後にテキスト情報
を読み出し、その後に音響情報の読出及び再生を行う場
合は、コンパクトディスク再生装置にコンパクトディス
クが挿入されて再生が要求されてから再生が実際に開始
されるまでの時間が更に長かった。また、コンパクトデ
ィスクの最初の挿入時にテキスト情報を読み出して記憶
しておきその後の挿入時にはサーボの自動調整のみを行
う方式でも、再生が要求されてから再生が実際に開始さ
れるまでの時間が依然として長い。
【0008】更に、光学ヘッドにおけるサーボの自動調
整と光学ヘッドによるコンパクトディスクからの音響情
報やテキスト情報の読出とを同時に行う方式でも、再生
が要求されてから再生が実際に開始されるまでの時間が
短縮される。しかし、この方式では、サーボの自動調整
が失敗すると、サーボ外れが生じてコンパクトディスク
から音響情報やテキスト情報を読み出せなくなる。従っ
て、本願の発明は、再生用情報の再生が要求されてから
再生が実際に開始されるまでの時間が短くて、使い勝手
がよい情報再生装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る情報再生
装置では、再生の開始時に、再生用情報の先頭部分を第
一の速度で再生することと、再生用情報の記録媒体から
の読出以外の処理を読出手段が実行することとが同時に
行われるが、再生用情報の先頭部分は記憶手段から読み
出されるのであって読出手段によって記録媒体から直接
に読み出されるのではない。このため、再生用情報の再
生と再生用情報の記録媒体からの読出以外の処理とを同
時に実行することが可能である。
【0010】そして、この様に再生用情報の再生と再生
用情報の記録媒体からの読出以外の処理とが同時に実行
されるので、再生用情報の記録媒体からの読出以外の処
理を読出手段が再生の開始前に独立に実行するための時
間が不要である。しかも、再生用情報を再生する第一の
速度よりも速い第二の速度で再生用情報の先頭部分が記
録媒体から読み出されて記憶手段に記憶されるので、再
生を開始するための準備の時間も短い。
【0011】請求項2に係る情報再生装置では、再生用
情報の記録媒体からの読出以外の処理に必要な時間以上
の量の先頭部分を制御手段が読出手段に記録媒体から読
み出させて記憶手段に記憶させるので、再生用情報の記
録媒体からの読出以外の処理の実行中に未再生の再生用
情報が記憶手段中で不足しない。
【0012】請求項3に係る情報再生装置では、記憶手
段中の未再生の再生用情報が既定量未満になると、制御
手段が読出手段に再生用情報の記録媒体からの読出以外
の処理を中断させ未再生の再生用情報に続く再生用情報
を記録媒体から読み出させて記憶手段に記憶させ、その
後に制御手段が再生用情報の記録媒体からの読出以外の
処理を読出手段に続行させる。このため、再生用情報の
記録媒体からの読出以外の処理の時間が長くても、この
処理の実行中に未再生の再生用情報が記憶手段中で不足
しない。
【0013】請求項4に係る情報再生装置では、再生用
情報の再生と読出手段に対するサーボ係数を得るための
サーボ自動調整とが同時に実行される。このため、読出
手段がサーボ自動調整を再生の開始前に独立に実行する
ための時間が不要であるにも拘らず、サーボ自動調整の
終了後は記録媒体自体の特性のばらつきや周囲の温度の
変化等に対する読出手段の耐性が高い。
【0014】請求項5に係る情報再生装置では、再生の
開始時に読出手段が再生用情報の先頭部分を第二の速度
で記録媒体から読み出している間は、制御手段が既定値
を読出手段に対するサーボ係数にしてサーボを行う。こ
のため、再生の開始時に、サーボ自動調整の終了前であ
るにも拘らず、再生用情報の先頭部分が読出手段によっ
て記録媒体から比較的安定に読み出される。
【0015】請求項6に係る情報再生装置では、第二回
以降の再生の開始時に読出手段が再生用情報の先頭部分
を第二の速度で記録媒体から読み出している間は、制御
手段が過去のサーボ係数の平均値を読出手段に対するサ
ーボ係数にしてサーボを行う。このため、特に第二回以
降の再生の開始時に、サーボ自動調整の終了前であるに
も拘らず、再生用情報の先頭部分が読出手段によって記
録媒体から比較的安定に読み出される。
【0016】請求項7に係る情報再生装置では、再生用
情報の再生と再生用情報以外の付加情報の記録媒体から
の読出とが同時に実行される。このため、読出手段が付
加情報の読出を再生の開始前に独立に実行するための時
間が不要であるにも拘らず、付加情報が記録媒体から読
み出される。
【0017】請求項8に係る情報再生装置では、テキス
ト情報が記録されているコンパクトディスクが記録媒体
であり、このコンパクトディスクに記録されているテキ
スト情報が付加情報である。このため、読出手段がテキ
スト情報の読出を再生の開始前に独立に実行するための
時間が不要であるにも拘らず、テキスト情報がコンパク
トディスクから読み出される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、コンパクトディスクから音
響情報を再生するためのコンパクトディスク再生装置に
適用した本願の発明の第一〜第五実施形態を、図1〜7
を参照しながら説明する。図2が、第一〜第四実施形態
のブロック図である。このコンパクトディスク再生装置
11に挿入されるコンパクトディスク12には、音響情
報やテキスト情報等がピットの形態で記録されている。
コンパクトディスク12がスピンドルモータ13によっ
て回転駆動されている状態で光学ヘッド14がコンパク
トディスク12にレーザ光を照射し、その反射光からR
F信号が読み取られる。
【0019】光学ヘッド14には、レーザ光を出力する
レーザダイオード15、偏光ビームスプリッタ等で構成
されている光学系16、レーザ光の出力端である対物レ
ンズ17、及び反射光を検出する光検出器18等が備え
られている。光学ヘッド14で読み取られたRF信号
は、RF増幅器21で増幅された後にデジタル信号処理
部22に供給される。デジタル信号処理部22のRFイ
コライズ部23は、供給されたRF信号を処理して、再
生RF信号、フォーカス誤差信号FE、トラッキング誤
差信号TE等を抽出する。
【0020】再生RF信号はアシンメトリ補正回路24
で補正されて2値パルス列のEFM(Eight to Fourtee
n Modulation)信号になり、EFM信号がRF−PLL
回路25に供給される。RF−PLL回路25は、EF
M信号に同期したチャネルクロック(PLCK)と呼ば
れる再生クロックを位相ロックループ制御によって生成
し、再生クロックをEFM信号の復調処理のためのクロ
ックとしてEFM信号と共にEFM復調部26に供給す
る。EFM復調部26では、EFM信号がEFM復調さ
れると共にEFM復調されたデータからサブコードデー
タが抽出される。
【0021】サブコードデータはサブコード処理部27
でデコードされ、デコードされたサブコードデータから
サブQコード等が抽出される。デコードされたサブコー
ドデータは、中央処理装置インタフェース28を介し
て、中央処理装置31に供給される。中央処理装置31
はコンパクトディスク再生装置11のシステム制御部と
して機能し、この中央処理装置31にはEEPROMや
SRAM等の記憶部が内蔵されている。この記憶部がS
RAMであればコンパクトディスク再生装置11には電
池も内蔵されており、外部から電力を供給されなくて
も、この記憶部は記憶情報を永続的に記憶している。
【0022】EFM復調部26で復調されたデータは、
ECC(Error Correction Code )−RAM32に書き
込まれ、誤り訂正部33でCIRC(Cross Interleave
Reedsolomon Code)デコードされて誤り訂正処理を行
われる。CIRCデコードされたデータは、デインタリ
ーブ回路34でデインタリーブ処理を行われ、44.1
kHz及び16ビット量子化のデジタル音響データの形
態に復調される。デジタル音響データDTは、記憶制御
部35の制御によって、DRAMであるバッファ記憶部
36に書き込まれる。なお、バッファ記憶部36には再
生の進行に伴って新しいデジタル音響データDTが順次
に書き込まれていくので、バッファ記憶部36はデジタ
ル音響データDTを一時的に記憶するだけである。
【0023】バッファ記憶部36から所定のタイミング
で読み出されたデジタル音響データDTは、D/A変換
器37によってアナログ音響信号に変換され、端子38
から音響増幅器に供給されて、例えば左チャネル及び右
チャネルの音響信号として出力される。バッファ記憶部
36は、耐振記憶部(ショックプルーフメモリ)とも呼
ばれ、再生音響として例えば約3秒分のデジタル音響デ
ータDTを記憶する。但し、バッファ記憶部36は、も
っと大きな記憶容量を有していてもよく、また、必ずし
もDRAMでなくてもよい。
【0024】このバッファ記憶部36が用いられること
によって耐振性が得られている。即ち、スピンドルモー
タ13によるコンパクトディスク12の回転速度を調整
することによって光学ヘッド14からデジタル信号処理
部22までの処理を高速で行い、デコードされたデジタ
ル音響データDTをバッファ記憶部36に書き込んでい
く。一方、バッファ記憶部36からの読出は、記憶制御
部35の制御によってアナログ音響信号の再生に必要な
比較的低速で行われる。
【0025】この様なバッファ記憶部36における書込
ビット速度と読出ビット速度との差によって、常にある
程度のデータがバッファ記憶部36に蓄積されている。
従って、外乱等によってトラックジャンプ等が生じて、
光学ヘッド14によるコンパクトディスク12からのデ
ータの読出が一時的に途絶えても、バッファ記憶部36
からのデータの読出は継続できるので、再生データは途
切れない。光学ヘッド14は、蓄積データによる再生が
継続している間に適正位置からの読出を再開すればよ
い。
【0026】上述の様にして抽出されたサブQコード等
のサブコード情報及びTOC(TableOf Contents )情
報は中央処理装置31に供給され、これによって中央処
理装置31がフレームチェックつまりデータの連続性の
チェックを行う。また、誤り訂正部33による誤り訂正
処理によっても訂正不能な誤りがある場合は、C2PO
信号が中央処理装置31へ供給され、中央処理装置31
は何回か再読出をしたりそのデータの再生をやめたりす
る。また、デジタル信号処理部22は、バッファ記憶部
36への書込データの同期状態を示すスコア信号を中央
処理装置31へ送る。
【0027】RFイコライズ部23で得られたフォーカ
ス誤差信号FE及びトラッキング誤差信号TEは、光学
系サーボ信号処理部41に供給される。光学系サーボ信
号処理部41は、これらのフォーカス誤差信号FE及び
トラッキング誤差信号TEや、中央処理装置インタフェ
ース28を介して中央処理装置31から供給されるトラ
ックジャンプ指令及びアクセス指令等によって、サーボ
駆動信号を発生する。
【0028】光学系サーボ信号処理部41は、フォーカ
ス誤差信号FEに応答して例えばパルス幅変調信号とし
てのフォーカスサーボ信号を発生して、このフォーカス
サーボ信号をサーボ駆動部42に供給する。サーボ駆動
部42は、フォーカスサーボ信号に基づいたフォーカス
駆動信号を発生して、このフォーカス駆動信号を光学ヘ
ッド14の二軸機構43のフォーカスコイルに印加す
る。そして、フォーカス駆動信号に基づいて対物レンズ
17がフォーカス方向へ駆動される。
【0029】また、光学系サーボ信号処理部41は、フ
ォーカスサーチつまり初期フォーカスの際には、フォー
カスサーボループをオフとし、中央処理装置31からの
サーチ電圧発生制御に基づいてパルス幅変調信号をサー
ボ駆動部42に供給する。サーボ駆動部42は、このパ
ルス幅変調信号に応答して、フォーカス駆動信号として
フォーカスサーチ電圧を二軸機構43のフォーカスコイ
ルに印加する。
【0030】光学系サーボ信号処理部41は、トラッキ
ング誤差信号TEに応答してパルス幅変調信号としての
トラッキングサーボ信号を発生して、このトラッキング
サーボ信号をサーボ駆動部42に供給する。サーボ駆動
部42は、トラッキングサーボ信号に基づいたトラッキ
ング駆動信号を発生して、このトラッキング駆動信号を
光学ヘッド14の二軸機構43のトラッキングコイルに
印加する。そして、トラッキング駆動信号に基づいて対
物レンズ17がトラッキング方向へ駆動される。
【0031】また、光学系サーボ信号処理部41は、ト
ラッキング誤差信号TEの低域成分からパルス幅変調信
号としてのスレッドサーボ信号を発生して、このスレッ
ドサーボ信号をサーボ駆動部42に供給する。サーボ駆
動部42は、このスレッドサーボ信号に基づいたスレッ
ド駆動信号を発生して、スレッド機構44を駆動する。
【0032】上述の様に、RF−PLL回路25では、
再生RF信号つまりEFM信号を入力して、このEFM
信号に同期した再生クロックつまりチャネルクロック
(PLCK)を生成する。この再生クロックは、コンパ
クトディスク12の回転に同期した信号になる。スピン
ドルサーボ信号処理部45は、例えばこの再生クロック
と後述するマスタクロックCKから生成された基準クロ
ックとを比較し、その差分としてスピンドル誤差信号S
PEを得る。
【0033】通常はこのスピンドル誤差信号SPEに基
づいてスピンドルモータ13を駆動する駆動信号が生成
されるが、このコンパクトディスク再生装置11では、
デジタル信号処理部22が可変速制御方式(ワイドキャ
プチャ方式)を採用しており、スピンドルモータ13の
回転に対してシテスムのPLLロックが行われ、スピン
ドルモータ13の回転に同期した信号処理が行われる。
このため、スピンドルサーボ信号処理部45から出力さ
れたスピンドル誤差信号SPEは、低域通過フィルタ4
6を通過した後、電圧制御発振器(VCO)47に供給
される。即ち、スピンドル誤差信号SPEが電圧制御発
振器47の制御電圧になっている。
【0034】スピンドル誤差信号SPEはスピンドルモ
ータ13の回転速度に応じて変化するので、電圧制御発
振器47はスピンドルモータ13の回転速度に追従した
発振を行う。電圧制御発振器47の発振出力はクロック
発生器48に供給され、クロック発生器48は電圧制御
発振器47の発振出力に応じてデジタル信号処理部22
のマスタクロックCKを生成する。
【0035】マスタクロックCKはRF−PLL回路2
5の基準クロックになることをはじめとしてデジタル信
号処理部22内での処理基準になり、従って、デジタル
信号処理部22の信号処理系の全体がスピンドルモータ
13の回転速度に同期した動作を行う。デジタル信号処
理部22がスピンドルモータ13の回転速度に応じたク
ロックで動作するので、線速度一定(CLV、Constant
Linear Velocity)モードでの動作とは異なり、例えば
スピンドルモータ13を加速している際にも、読出デー
タのデコード処理を行うことができる。
【0036】電圧制御発振器47の出力は、1/M分周
器51で分周された後、位相比較器52に供給される。
一方、水晶系の発振器53からのシステムクロックは、
1/N分周器54で分周された後、位相比較器52に供
給される。これらの分周比M、Nの値はオートシーケン
サ55によって制御される。電圧制御発振器47の出力
と発振器53からのシステムクロックとが位相比較器5
2で位相比較されることによって、スピンドルモータ1
3の駆動制御信号が生成される。
【0037】そして、この駆動制御信号に基づいた駆動
電力が低域通過フィルタ/スピンドル駆動部56からス
ピンドルモータ13に印加され、これによってスピンド
ルモータ13が所定の速度に制御される。このとき、1
/M分周器51と1/N分周器54との分周比を所定値
に設定することによって、スピンドルモータ13の回転
速度を標準速や1.5倍速や2倍速等の任意の速度に制
御することができる。つまり、中央処理装置31は、中
央処理装置インタフェース28を介してオートシーケン
サ55を制御することによって、スピンドルモータ13
の回転速度を任意に可変制御することができる。
【0038】従って、中央処理装置31は、バッファ記
憶部36における音響情報の記憶量が指定量になるまで
スピンドルモータ13を加速しながらコンパクトディス
ク12から音響情報を読み出し、この音響情報をバッフ
ァ記憶部36に記憶していく様にデジタル信号処理部2
2の各部を制御し、バッファ記憶部36に音響情報が指
定量まで記憶されるとスピンドルモータ13を減速し、
それ以降は、バッファ記憶部36における音響情報の記
憶量が一定に保たれる様にスピンドルモータ13の回転
速度を加減速させる。
【0039】この様にスピンドルモータ13の回転速度
は任意に設定することができ、従って、コンパクトディ
スク12からの音響情報の読出速度も任意の速度を使用
することができる。入力装置57はスピンドルモータ1
3の最高回転速度を指定する信号を発生する。入力装置
57からの回転速度信号が中央処理装置31に供給され
ると、中央処理装置31はその信号に応じてスピンドル
モータ13の最高回転速度を決定する。
【0040】例えば、入力装置57からの入力によって
スピンドルモータ13の最高回転速度を2倍速または
1.5倍速に切り換えることができることにし、使用者
の使用形態によってスピンドルモータ13の最高回転速
度を任意に選択することができる様になっている。この
ため、使用者の選択によって、スピンドルモータ13の
最高回転速度を2倍速に設定して耐振性を向上させる
か、または、スピンドルモータ13の最高回転速度を
1.5倍速に設定して消費電力を軽減させるかの選択が
可能である。
【0041】図1が、第一実施形態の流れ図である。こ
の第一実施形態では、以上の様なコンパクトディスク再
生装置11にコンパクトディスク12が挿入されて再生
が要求されると、中央処理装置31の内蔵記憶部から光
学ヘッド14に対するサーボ係数を読み出す。コンパク
トディスク再生装置11の出荷時には既定値である仮の
調整値がサーボ係数として記憶されている。そして、こ
のサーボ係数を用いて、光学ヘッド14におけるフォー
カスサーボやトラッキングサーボ等のサーボを開始す
る。
【0042】次に、コンパクトディスク12からTOC
情報を読み出し、更に、スピンドルモータ13を高速で
回転させてコンパクトディスク12から音響情報の先頭
部分を読み出して、この先頭部分をバッファ記憶部36
に記憶していく。記憶した音響情報の量が標準速での再
生時間で3秒以上になると、バッファ記憶部36に記憶
されている音響情報の再生を開始する。そして、サーボ
の自動調整を行って調整値を得た後、コンパクトディス
ク12のTOC情報が記録されている領域の近傍へ光学
ヘッド14を移動させてテキスト情報を読み出す。
【0043】次に、サーボの自動調整で得られた調整値
を用いてサーボの平均値を求め、中央処理装置31の内
蔵記憶部中のサーボ係数をこの平均値に置き換える。そ
して、サーボの自動調整の回数であるNの値を1だけ増
加させて、定常的な再生処理に移行する。この定常的な
再生処理では、サーボの自動調整で得られた調整値を用
いてサーボを行う。なお、コンパクトディスク再生装置
11の出荷時には、Nの値は1になっている。サーボの
自動調整はオートシーケンサ55によって実行され、デ
ジタル信号処理部22の種類によって自動調整の方式が
相違していても、自動調整の方式は問われない。
【0044】以上の様な第一実施形態では、バッファ記
憶部36に記憶されている音響情報の再生と光学ヘッド
14におけるサーボの自動調整とが同時に実行される。
このため、光学ヘッド14がサーボの自動調整を再生の
開始前に独立に実行するための時間が不要であるにも拘
らず、サーボの自動調整の終了後はコンパクトディスク
12自体の特性のばらつきや周囲の温度の変化等に対す
る光学ヘッド14の耐性が高い。
【0045】また、スピンドルモータ13を高速で回転
させてコンパクトディスク12から音響情報の先頭部分
を読み出している間は、中央処理装置31の内蔵記憶部
中のサーボ係数を用いてサーボが行われる。このため、
再生の開始時に、サーボの自動調整の終了前であるにも
拘らず、音響情報の先頭部分がコンパクトディスク12
から比較的安定に読み出される。しかも、再生の実行に
よって、中央処理装置31の内蔵記憶部中のサーボ係数
が平均値に置き換えられるので、特に第二回以降の再生
の開始時に音響情報の先頭部分がコンパクトディスク1
2から比較的安定に読み出される。
【0046】図3が、第二実施形態の流れ図である。こ
の第二実施形態でも、バッファ記憶部36に記憶されて
いる音響情報の再生の開始までは上述の第一実施形態と
同様の処理を行う。しかし、この第二実施形態では、そ
の後、コンパクトディスク12から読み出されたTOC
情報と同じTOC情報が中央処理装置31の内蔵記憶部
中に既に記憶されているか否かを調べる。同じTOC情
報が記憶されていれば、そのコンパクトディスク12が
このコンパクトディスク再生装置11で過去に再生され
たことがあり、このコンパクトディスク12の種類やテ
キスト情報やサーボ係数としての調整値等も中央処理装
置31の内蔵記憶部に記憶されている。
【0047】このため、これらのテキスト情報や調整値
等を中央処理装置31の内蔵記憶部から読み出し、実行
中のサーボのサーボ係数としてこの調整値を使用する。
その後、デジタル信号処理部22によってジッタ値を読
み出し、このジッタ値が所定の値、例えば10ns以下
であれば、定常的な再生処理に移行する。ジッタ値が所
定の値を超えていればサーボの自動調整を行い、中央処
理装置31の内蔵記憶部中のTOC情報に対応する調整
値をこの自動調整によって得られた新しい調整値に置き
換える。
【0048】また、サーボの自動調整で得られた調整値
を用いてサーボの平均値を求め、中央処理装置31の内
蔵記憶部中のサーボ係数をこの平均値に置き換える。そ
して、サーボの自動調整の回数であるNの値を1だけ増
加させて、定常的な再生処理に移行する。この定常的な
再生処理では、サーボの自動調整で得られた調整値を用
いてサーボを行う。コンパクトディスク12から読み出
されたTOC情報と同じTOC情報が中央処理装置31
の内蔵記憶部中に記憶されていなければ、そのコンパク
トディスク12が過去に再生されていないので、そのコ
ンパクトディスク12のTOC情報が記録されている領
域の近傍へ光学ヘッド14を移動させてテキスト情報を
読み出し、サーボの自動調整以降の処理を行う。
【0049】この第二実施形態では、中央処理装置31
の内蔵記憶部またはコンパクトディスク12からテキス
ト情報を読み出した後にサーボの自動調整を行っている
が、これらの順序は逆でもよい。また、サーボの自動調
整を行うか否かをジッタ値によって決定しているが、誤
り率等の様にサーボの調整に相関のある値であれば、そ
の値をジッタ値の代わりに用いてもよい。
【0050】図4が、第三実施形態の流れ図である。こ
の第三実施形態では、コンパクトディスク再生装置11
にコンパクトディスク12が挿入されて再生が要求され
ると、中央処理装置31の内蔵記憶部から光学ヘッド1
4に対するサーボ係数を読み出す。コンパクトディスク
再生装置11の出荷時には既定値である標準値がサーボ
係数として記憶されている。そして、このサーボ係数を
用いて、光学ヘッド14におけるフォーカスサーボやト
ラッキングサーボ等のサーボを開始する。
【0051】サーボ係数としての標準値には、製造ライ
ンでテスト用のコンパクトディスク12を再生させた際
の調整値を用いるが、過去のサーボの自動調整で得られ
た調整値の平均値や任意の固定値を用いてもよい。次
に、コンパクトディスク12からTOC情報を読み出
し、更に、スピンドルモータ13を高速で回転させてコ
ンパクトディスク12から音響情報の先頭部分を読み出
して、この先頭部分をバッファ記憶部36に記憶してい
く。
【0052】記憶した音響情報の量が標準速での再生時
間で1秒以上になると、バッファ記憶部36に記憶され
ている音響情報の再生を開始する。そして、音響情報の
コンパクトディスク12からの読出及びバッファ記憶部
36への記憶を続行し、バッファ記憶部36内の未再生
の音響情報の量が標準速での再生時間で3秒以上になる
と、サーボの自動調整を行う。
【0053】音響情報の再生を可能な限り早く開始する
ために、また、サーボの自動調整に通常は1秒程度の時
間を要するので、バッファ記憶部36に記憶した音響情
報の量が標準速での再生時間で1秒以上になってから、
音響情報の再生を開始している。一方、サーボの自動調
整に必要な時間が通常は1秒程度であるが、余裕を見込
んで、バッファ記憶部36内の未再生の音響情報の量が
標準速での再生時間で3秒以上になってから、サーボの
自動調整を行っている。
【0054】サーボの自動調整後に、自動調整が成功し
たか否か即ちサーボ外れが生じていないか否かを調べ
る。例えば、一定時間内に読出情報が得られれば自動調
整が成功したと判断し、一定時間を経過しても読出情報
が得られなければ自動調整が失敗したと判断する。サー
ボの自動調整が成功すれば定常的な再生処理に移行し、
この定常的な再生処理では、サーボの自動調整で得られ
た調整値を用いてサーボを行う。
【0055】サーボの自動調整が失敗すれば、自動調整
で得られた調整値を用いてサーボを行いつつ定常的な再
生処理を行うことができず、このままではバッファ記憶
部36中の未再生の音響情報がなくなって音切れが生じ
るので、音つなぎ処理を行う。即ち、自動調整が失敗す
る直前に読み出された音響情報のコンパクトディスク1
2上における位置をサブQコードから計算し、トラック
ジャンプを実行して光学ヘッド14をこの位置に戻す。
そして、標準値を用いるサーボを実行してコンパクトデ
ィスク12からの音響情報の読出を継続することによっ
て、音切れを防止する。
【0056】サーボの自動調整が失敗すると、音つなぎ
処理からの復帰後も標準値を用いるサーボを行いつつコ
ンパクトディスク12から音響情報を読み出して、音響
情報を再生する。しかし、音つなぎ処理からの復帰後に
標準値を用いるサーボを行いつつ何秒間か音響情報を再
生した後に、自動調整を再試行する様にしてもよい。ま
た、自動調整が失敗した場合に、直ちに音つなぎ処理を
行うのではなく、自動調整を更に何回か再試行し、それ
でも自動調整が成功しないときにのみ音つなぎ処理を行
う様にしてもよい。
【0057】また、以上の第三実施形態ではサーボの自
動調整中はバッファ記憶部36中の未再生の音響情報の
量を監視していないが、この量を監視しつつサーボの自
動調整を行い、この量が少なくなると、サーボの自動調
整を中止し、標準値を用いるサーボを行ってコンパクト
ディスク12から音響情報を高速で読み出してバッファ
記憶部36に記憶し、その後にサーボの自動調整を再開
する様にしてもよい。この様な処理では、音切れを確実
に防止しつつサーボの自動調整を行うことができる。
【0058】図5が、第四実施形態の流れ図である。こ
の第四実施形態では、コンパクトディスク再生装置11
にコンパクトディスク12が挿入されて再生が要求され
ると、光学ヘッド14におけるフォーカスサーボやトラ
ッキングサーボ等のサーボを開始する。このサーボは自
動調整終了後のサーボまたはサーボ係数として既定値が
用いられているサーボであり、従って、この時点ではサ
ーボが正常に行われている。その後、コンパクトディス
ク12からTOC情報を読み出す。
【0059】次に、スピンドルモータ13を高速で回転
させてコンパクトディスク12から音響情報の先頭部分
を読み出して、この先頭部分をバッファ記憶部36に記
憶していく。記憶した音響情報の量が標準速での再生時
間で1秒以上になると、バッファ記憶部36に記憶され
ている音響情報の再生を開始する。そして、コンパクト
ディスク12から読み出されたTOC情報と同じTOC
情報が中央処理装置31の内蔵記憶部中に既に記憶され
ているか否かを調べる。
【0060】同じTOC情報が記憶されていれば、その
コンパクトディスク12がこのコンパクトディスク再生
装置11で過去に再生されたことがあり、このコンパク
トディスク12の種類やテキスト情報等も中央処理装置
31の内蔵記憶部に記憶されている。その場合は、コン
パクトディスク12からテキスト情報を読み出す必要が
ないので、定常的な再生処理に移行する。
【0061】コンパクトディスク12から読み出された
TOC情報と同じTOC情報が中央処理装置31の内蔵
記憶部中に記憶されていなければ、コンパクトディスク
12からテキスト情報を読み出す際の再試行回数を0に
しておく。そして、音響情報のコンパクトディスク12
からの読出及びバッファ記憶部36への記憶を続行し、
バッファ記憶部36内の未再生の音響情報の量が標準速
での再生時間で10秒以上になると、コンパクトディス
ク12のTOC情報が記録されている領域の近傍へ光学
ヘッド14を移動させてテキスト情報を読み出す。
【0062】テキスト情報の読出は通常は数パック毎に
行われるので、一定量の読出が終了すると、サーボ外れ
が生じてテキスト情報の読出が失敗していないか否かを
サーボ外れフラグによって調べる。サーボ外れフラグが
あれば、再試行回数を1だけ増加させた後に、サーボ外
れフラグを消去する。サーボ外れフラグがない場合及び
サーボ外れフラグがあってもそれを消去した後に、再試
行回数を調べる。再試行回数が3回以上の場合は、コン
パクトディスク12からのテキスト情報の読出を中止し
て定常的な再生処理に移行する。
【0063】再試行回数が3回未満であっても、コンパ
クトディスク12からのテキスト情報の読出が終了した
場合は、定常的な再生処理に移行する。再試行回数が3
回未満であって、コンパクトディスク12からのテキス
ト情報の読出も終了していない場合は、バッファ記憶部
36内の未再生の音響情報の量が標準速での再生時間で
3秒以上か否かを調べ、3秒以上であればコンパクトデ
ィスク12からのテキスト情報の読出を続行する。
【0064】バッファ記憶部36内の未再生の音響情報
の量が標準速での再生時間で3秒未満になっていれば、
直前に読み出された音響情報のコンパクトディスク12
上における位置をサブQコードから計算し、トラックジ
ャンプを実行して光学ヘッド14をこの位置に戻す。そ
して、バッファ記憶部36内の未再生の音響情報の量が
標準速での再生時間で10秒以上になるまで、音響情報
のコンパクトディスク12からの読出及びバッファ記憶
部36への記憶を再開する。
【0065】以上の様に、バッファ記憶部36に記憶さ
れている音響情報の再生とコンパクトディスク12から
のテキスト情報の読出とが同時に実行されるので、光学
ヘッド14がテキスト情報の読出を再生の開始前に独立
に実行するための時間が不要である。また、バッファ記
憶部36内の未再生の音響情報の量を監視しながらコン
パクトディスク12からテキスト情報を読み出すので、
再生中の音響情報に音切れが生じない。
【0066】図6、7が、第五実施形態の夫々流れ図及
びブロック図である。図7中の矢印付きの実線は信号の
流れを示しており、矢印付きの点線は音響情報の流れを
示している。この第五実施形態のコンパクトディスク再
生装置61では、コンパクトディスク(図示せず)が挿
入され、制御部62の操作によって再生が要求される
と、システム制御部63が記憶部64からサーボ係数を
読み出してサーボ制御部65に供給する。
【0067】記憶部64はシステム制御部63に内蔵さ
れているかまたは外付けされているEEPROMやSR
AM等であり、記憶部64がSRAMであればコンパク
トディスク再生装置61には電池も内蔵されており、外
部から電力を供給されなくても、記憶部64は記憶情報
を永続的に記憶している。コンパクトディスク再生装置
61の出荷時には、既定値である標準値がサーボ係数と
して記憶部64に記憶されている。
【0068】サーボ制御部65は、サーボモータ用駆動
部66に信号を供給してコンパクトディスクを回転させ
ると共に、システム制御部63から供給された標準値の
サーボ係数を使用して光学ヘッド67におけるフォーカ
スサーボやトラッキングサーボ等のサーボを開始する。
なお、サーボ制御部65は、光学ヘッド67等における
サーボの制御のみならず、光学ヘッド67によるコンパ
クトディスクからの情報の読出や読み出した情報の処理
も行う。
【0069】次に、コンパクトディスクからTOC情報
を読み出し、このTOC情報と同じTOC情報が記憶部
64中に既に記憶されているか否かを調べる。同じTO
C情報が記憶されていなければ、サーボの自動調整の調
整済項目があるか否かを調べ、調整済項目があれば、実
行中のサーボのサーボ係数として調整済項目の調整値を
使用する。但し、コンパクトディスクからの音響情報の
再生が要求された直後では、サーボの自動調整が未だ開
始されていないので、サーボの自動調整の調整済項目は
当然に存在しない。
【0070】次に、コンパクトディスクを高速で回転さ
せる信号をサーボ制御部65がサーボモータ用駆動部6
6に供給し、2倍速かまたはそれよりも速い速度でコン
パクトディスクから音響情報の先頭部分を読み出して、
この先頭部分を記憶部68に記憶していく。記憶部68
は、DRAM等であり、標準速での再生時間で12秒間
程度の量の音響情報を記憶することができる。なお、記
憶部68には再生の進行に伴って新しい音響情報が順次
に記憶されていくので、記憶部68は音響情報を一時的
に記憶するだけである。
【0071】コンパクトディスクから読み出されたTO
C情報と同じTOC情報が記憶部64中に既に記憶され
ていれば、そのコンパクトディスクがこのコンパクトデ
ィスク再生装置61で過去に再生されたことがあり、こ
のコンパクトディスクのサーボ係数としての調整値やテ
キスト情報等も記憶部64に記憶されている。このた
め、実行中のサーボのサーボ係数として標準値の代わり
に記憶部64中の調整値を使用する。
【0072】記憶部64中にTOC情報に対応して記憶
されている調整値は、そのコンパクトディスクがこのコ
ンパクトディスク再生装置61で過去に再生された際に
サーボの自動調整で得られたサーボ係数であり、コンパ
クトディスクの挿入状態によるばらつき等はあるもの
の、標準値を使用するサーボよりも正確なサーボを行う
ことができる。但し、記憶部64中にTOC情報に対応
して記憶されている調整値を使用せずに標準値を使用し
続ける方式でも、マニュアル調整方式と同じであるの
で、大きな支障はない。
【0073】その後、上述の様な、音響情報のコンパク
トディスクからの読出及び記憶部68への記憶を行う。
コンパクトディスクから読み出されたTOC情報と同じ
TOC情報が記憶部64中に記憶されておらず、且つ、
サーボの自動調整の調整済項目もない場合は、上述の様
な読出及び記憶を直ちに行う。音響情報が記憶部68に
記憶され始めると、記憶部68がD/A変換器71に標
準速で音響情報を供給する様に、システム制御部63が
記憶制御部72に信号を供給する。
【0074】D/A変換器71は記憶部68から供給さ
れたデジタル音響情報をアナログ音響情報に変換した後
に音響出力部73に供給し、音響出力部73がアナログ
音響情報を出力する。上述の様に記憶部68は標準速で
の再生時間で12秒間程度の量の音響情報を記憶するこ
とができるので、再生を行いながら仮に2倍速で順調に
音響情報が記憶部68に記憶されていくと、再生の開始
から約12秒後に記憶部68が満杯になる。
【0075】記憶部68が満杯になったことが記憶制御
部72からシステム制御部63に通知されると、光学ヘ
ッド67がコンパクトディスクからの音響情報の読出を
中断する様にシステム制御部63がサーボ制御部65に
指示し、その結果、記憶部68への音響情報の記憶も中
断される。この時、システム制御部63は、音響情報の
読出を中断したコンパクトディスク上の位置を保存して
おく。そして、光学ヘッド67をコンパクトディスクの
内周部へ移動させてサーボの未調整項目についての自動
調整を行う様に、システム制御部63がサーボ制御部6
5に指示する。
【0076】但し、コンパクトディスクからの音響情報
の再生が要求された直後では、サーボの自動調整が未だ
開始されていないので、サーボの全項目が未調整であ
る。また、コンパクトディスクの内周部では、回転に伴
うディスク面の上下動が少ないこと等のために自動調整
のばらつきが少なくて自動調整に好都合であるが、一般
には、音響情報が記録されている領域であればコンパク
トディスクのどの領域においてもサーボの自動調整を行
うことができる。
【0077】サーボの自動調整中も、記憶部68からD
/A変換器71へ音響情報を標準速で供給し続ける様に
システム制御部63が記憶制御部72に指示しているの
で、音響出力部73から出力される音響を聞いている使
用者には再生が正常に続いている様に判断される。サー
ボの自動調整中は、記憶部68に記憶されている未再生
の音響情報量が減少していくので、サーボの自動調整が
終了していなければ、この未再生の音響情報量を調べ、
この未再生の音響情報量が十分な場合にのみサーボの未
調整項目についての自動調整を続行する。
【0078】サーボの自動調整が終了していないが記憶
部68に記憶されている未再生の音響情報量が十分でな
くなった場合は、調整済項目の調整値を記憶部64に記
憶する。また、音響情報の読出を中断したコンパクトデ
ィスク上の位置が保存されているので、内周部からこの
中断位置へ光学ヘッド67を戻す。そして、この場合は
サーボの自動調整の調整済項目があるので、この調整済
項目の調整値をサーボ係数として使用してサーボを行
い、音響情報を中断位置から再び高速で読み出して記憶
部68に記憶していく。
【0079】従って、途中でサーボの自動調整が行われ
たにも拘らず、記憶部68に記憶されている音響情報は
つながっており、記憶部68から再生される音響情報は
途切れずに連続している。このため、コンパクトディス
クの内周部から中断位置へ光学ヘッド67を戻して音響
情報のコンパクトディスクからの読出及び記憶部68へ
の記憶を再開するまでの時間を見込んで、記憶部68に
記憶されている未再生の音響情報量が十分であるか否か
を調べる。
【0080】サーボの自動調整が終了すれば、調整済項
目の調整値を記憶部64に記憶する。また、音響情報の
読出を中断したコンパクトディスク上の位置が保存され
ているので、内周部からこの中断位置へ光学ヘッド67
を戻す。そして、定常的な再生処理に移行し、この定常
的な再生処理では、サーボの自動調整で得られた調整値
を用いてサーボを行う。
【0081】なお、以上の第五実施形態では記憶部68
に記憶されている音響情報の再生と光学ヘッド67にお
けるサーボの自動調整とが同時に実行されているが、記
憶部68に記憶されている音響情報の再生と光学ヘッド
67によるコンパクトディスクからのテキスト情報の読
出とを同時に実行することもでき、音響情報の再生とサ
ーボの自動調整及びテキスト情報の読出とを同時に実行
することもできる。
【0082】また、以上の第一〜第五実施形態ではコン
パクトディスクに記憶されている付加情報としてテキス
ト情報しか示されていないが、グラフィック情報等の他
の付加情報が記憶されているコンパクトディスクからこ
の付加情報を読み出す機能を有するコンパクトディスク
再生装置にも本願の発明を適用することができる。更
に、以上の第一〜第五実施形態はコンパクトディスクか
ら音響情報を再生するためのコンパクトディスク再生装
置に本願の発明を適用したものであるが、デジタル多用
途ディスク等の各種記録媒体から種々の情報を再生する
ための情報再生装置にも本願の発明を適用することがで
きる。
【0083】
【発明の効果】請求項1に係る情報再生装置では、再生
用情報の記録媒体からの読出以外の処理を読出手段が再
生の開始前に独立に実行するための時間が不要であり、
しかも、再生を開始するための準備の時間も短い。この
ため、再生用情報の再生が要求されてから再生が実際に
開始されるまでの時間が短くて、使い勝手がよい。
【0084】請求項2に係る情報再生装置では、再生用
情報の記録媒体からの読出以外の処理の実行中に未再生
の再生用情報が記憶手段中で不足しない。このため、再
生用情報の再生が要求されてから再生が実際に開始され
るまでの時間が短いにも拘らず、再生用情報が途切れる
ことなく正常に再生される。
【0085】請求項3に係る情報再生装置では、再生用
情報の記録媒体からの読出以外の処理の時間が長くて
も、この処理の実行中に未再生の再生用情報が記憶手段
中で不足しない。このため、再生用情報の再生が要求さ
れてから再生が実際に開始されるまでの時間が短いにも
拘らず、再生用情報が途切れることなく正常に再生され
る。
【0086】請求項4に係る情報再生装置では、読出手
段がサーボ自動調整を再生の開始前に独立に実行するた
めの時間が不要であるにも拘らず、サーボ自動調整の終
了後は記録媒体自体の特性のばらつきや周囲の温度の変
化等に対する読出手段の耐性が高い。このため、再生用
情報の再生が要求されてから再生が実際に開始されるま
での時間が短く、再生の信頼性も高い。
【0087】請求項5に係る情報再生装置では、再生の
開始時に再生用情報の先頭部分が読出手段によって記録
媒体から比較的安定に読み出されるので、再生用情報の
再生が要求されてから再生が実際に開始されるまでの時
間が更に短い。
【0088】請求項6に係る情報再生装置では、特に第
二回以降の再生の開始時に再生用情報の先頭部分が読出
手段によって記録媒体から比較的安定に読み出されるの
で、再生用情報の再生が要求されてから再生が実際に開
始されるまでの時間が特に第二回以降で更に短い。
【0089】請求項7に係る情報再生装置では、読出手
段が付加情報の読出を再生の開始前に独立に実行するた
めの時間が不要であるにも拘らず、付加情報が記録媒体
から読み出されるので、記録媒体中の再生用情報を再生
すると共にその他の多様な用途を実現することができ
る。
【0090】請求項8に係る情報再生装置では、読出手
段がテキスト情報の読出を再生の開始前に独立に実行す
るための時間が不要であるにも拘らず、テキスト情報が
コンパクトディスクから読み出されるので、コンパクト
ディスク中の再生用情報を再生すると共にそのコンパク
トディスク固有のテキスト情報を表示することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の発明の第一実施形態の流れ図である。
【図2】本願の発明の第一〜第四実施形態のブロック図
である。
【図3】本願の発明の第二実施形態の流れ図である。
【図4】本願の発明の第三実施形態の流れ図である。
【図5】本願の発明の第四実施形態の流れ図である。
【図6】本願の発明の第五実施形態の流れ図である。
【図7】本願の発明の第五実施形態のブロック図であ
る。
【符号の説明】
11…コンパクトディスク再生装置(情報再生装置)、
12…コンパクトディスク(記録媒体)、14…光学ヘ
ッド(読出手段)、31…中央処理装置(制御手段)、
36…バッファ記憶部(記憶手段)、61…コンパクト
ディスク再生装置(情報再生装置)、63…システム制
御部(制御手段)、67…光学ヘッド(読出手段)、6
8…記憶部(記憶手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小紫 公久 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D044 AB05 BC03 CC04 DE15 FG10 FG16 FG24 5D090 AA01 BB02 CC04 DD03 DD05 EE11 EE15 FF30 HH03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の速度で再生されるべき再生用情報
    が記録されている記録媒体から前記再生用情報を再生す
    るための情報再生装置において、前記第一の速度よりも
    速い第二の速度で前記記録媒体から前記再生用情報を読
    み出すことができる読出手段と、この読出手段によって
    読み出された前記再生用情報を記憶する記憶手段と、前
    記再生の開始時に前記再生用情報の先頭部分を前記読出
    手段に前記第二の速度で前記記録媒体から読み出させて
    前記記憶手段に記憶させた後に、この記憶手段から前記
    先頭部分を読み出して前記第一の速度で再生しつつ前記
    記録媒体からの前記再生用情報の読出以外の処理を前記
    読出手段に実行させる制御手段とを具備する情報再生装
    置。
  2. 【請求項2】 前記処理に必要な時間以上の量の前記先
    頭部分を前記制御手段が前記読出手段に前記記録媒体か
    ら読み出させて前記記憶手段に記憶させる請求項1記載
    の情報再生装置。
  3. 【請求項3】 前記記憶手段中の未再生の前記再生用情
    報が既定量未満になると、前記制御手段が前記読出手段
    に前記処理を中断させ前記未再生の再生用情報に続く前
    記再生用情報を前記記録媒体から読み出させて前記記憶
    手段に記憶させ、その後に前記制御手段が前記読出手段
    に前記処理を続行させる請求項1記載の情報再生装置。
  4. 【請求項4】 前記読出手段に対するサーボ係数を得る
    ためのサーボ自動調整が前記処理である請求項1記載の
    情報再生装置。
  5. 【請求項5】 前記第二の速度による前記読出中は前記
    制御手段が既定値を前記サーボ係数にして前記読出手段
    のサーボを行う請求項4記載の情報再生装置。
  6. 【請求項6】 第一回の前記第二の速度による前記読出
    中は前記制御手段が既定値を前記サーボ係数にして前記
    読出手段のサーボを行い、前記サーボ自動調整後に前記
    制御手段が前記第一回からの前記サーボ係数の平均値を
    求めて記憶しておき、第二回以降の前記第二の速度によ
    る前記読出中は前記制御手段が前記平均値を前記サーボ
    係数にして前記読出手段のサーボを行う請求項4記載の
    情報再生装置。
  7. 【請求項7】 前記再生用情報以外の付加情報の前記記
    録媒体からの読出が前記処理である請求項1記載の情報
    再生装置。
  8. 【請求項8】 テキスト情報が記録されているコンパク
    トディスクが前記記録媒体であり、前記テキスト情報が
    前記付加情報である請求項7記載の情報再生装置。
JP2000166334A 2000-06-02 2000-06-02 情報再生装置 Pending JP2001344908A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000166334A JP2001344908A (ja) 2000-06-02 2000-06-02 情報再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000166334A JP2001344908A (ja) 2000-06-02 2000-06-02 情報再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001344908A true JP2001344908A (ja) 2001-12-14

Family

ID=18669671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000166334A Pending JP2001344908A (ja) 2000-06-02 2000-06-02 情報再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001344908A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008516364A (ja) * 2004-10-08 2008-05-15 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 較正の除去による高速ディスク認識

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008516364A (ja) * 2004-10-08 2008-05-15 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 較正の除去による高速ディスク認識

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3230319B2 (ja) 音響再生装置
CA2054880C (en) Information recording and reproducing device
TW436764B (en) Disk recording system
JP3594547B2 (ja) データ記録装置
JP3653459B2 (ja) 制御装置
KR100644983B1 (ko) 기록 장치, 재생 장치, 기록 방법 및 재생 방법
JP3545330B2 (ja) 記録制御装置
US6246650B1 (en) Method and apparatus for high speed data reproduction
JP2000339845A (ja) ダビング装置
JPH0568791B2 (ja)
JP2001344908A (ja) 情報再生装置
JP2001250327A (ja) データ記録システム
JP2004178743A (ja) 光ディスク記録装置
JP3007473B2 (ja) ディスクプレーヤの演奏方法
US7075867B2 (en) Optical disc controller and optical disc device having the same
JP2801808B2 (ja) ディスクプレーヤの演奏方法
JP3626027B2 (ja) 光ディスク再生装置
JP2703443B2 (ja) ディスクプレーヤ
JP2965717B2 (ja) 光学式情報記録装置
JP2001344909A (ja) 情報再生装置
JPH08339614A (ja) ディスク再生装置
JP3032568B2 (ja) 情報記録装置
JP2640059B2 (ja) ディスクプレーヤ
JPH04247326A (ja) 光学式情報記録装置
JPH10283718A (ja) 情報再生装置