JP2001344689A - 車両対応付け装置及び方法 - Google Patents

車両対応付け装置及び方法

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JP2001344689A
JP2001344689A JP2000165648A JP2000165648A JP2001344689A JP 2001344689 A JP2001344689 A JP 2001344689A JP 2000165648 A JP2000165648 A JP 2000165648A JP 2000165648 A JP2000165648 A JP 2000165648A JP 2001344689 A JP2001344689 A JP 2001344689A
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vehicles
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JP2000165648A
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English (en)
Inventor
Hirotada Kobayashi
弘忠 小林
Takayuki Ishizeki
隆幸 石関
Masaya Endo
雅也 遠藤
Hiroshi Imai
浩 今井
Shigeki Nishimura
茂樹 西村
Hiroshi Shimoura
弘 下浦
Kenji Tenmoku
健二 天目
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成の車両検知器を複数地点に設置し
て、車両の特徴量を観測することにより、複数地点を通
過する車両の同定を行い、旅行時間の推定などが行える
車両対応付け装置を実現する。 【解決手段】2つの車両観測地点に、通過車両の車長、
車高を観測する車両感知器1,2を設置し、車両観測地
点同士での通過車両の車長、車高に基づいて通過車両間
の特徴量の差スコアを算出し、車両の対応付けを2次元
アライメント問題に帰着させて、それぞれの車両観測地
点を通過した車両同士を対応付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数地点で観測さ
れた車両を対応付ける車両対応付け装置に関するもので
ある。この車両対応付け装置を用いれば、地点間の車両
群の走行速度や走行時間(旅行時間)を推定することが
できる。
【0002】
【従来の技術】複数地点を通過する車両同士を対応付け
するために、従来では、複数の地点にテレビカメラを置
き、車両のナンバープレートを読み取って車両を同定す
ることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、テレビカメ
ラを設置し、ナンバープレートを読み取る構成では、ソ
フトウェアを含めたシステムコストが高くなるために数
多く設置することができない。このため、設置地点間の
距離が長くなり、車両を同定できる確率が低下するとい
う問題がある。また、同定できたとしても、上流側の地
点で、数十分経過している場合もあるため、情報のリア
ルタイム性が低下してしまうという欠点もある。
【0004】そこで、本発明は、簡単な構成の車両検知
器を用いて、車両の特徴量を観測することにより、複数
地点を通過する車両の同定が行える車両対応付け装置を
実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の車両対応付け装
置は、p(pは2以上の整数)個の車両観測地点に設置
され、通過車両の特徴量を観測する車両特徴量観測手段
と、車両観測地点同士での通過車両の特徴量に基づいて
通過車両間のスコアを算出するスコア算出手段と、車両
の対応付けをp次元アライメント問題に帰着させて、そ
れぞれの車両観測地点を通過した車両同士を対応付ける
演算手段とを備えるものである。
【0006】この構成により、車両1台1台ごとの対応
付けを行うことができる。車両特徴量観測手段が観測す
る特徴量の観測値は、正規分布に従うとみなすことがで
きる。「正規分布に従う」ということは、特徴量a0
車両が特徴量aとして観測される確率は、a=a0をピ
ークとし、分散値σ2とする正規分布(ガウス分布)に
なるということである。前記スコアとして、特徴量の観
測確率密度としてのマッチコストを用いることができ
る。このマッチコストは、同じ車両が1地点である特徴
量aで観測され、他の地点で他の特徴量bとして観測さ
れる確率密度のことである。a=bの確率が最も高く、
aとbとが離れるに連れて確率は下がっていく。特徴量
の観測値が正規分布に従うならば、この確率密度分布も
正規分布となる。
【0007】特徴量の相違が一定範囲を超える場合は、
別の車両とみなし、車両間のスコアとして、インターナ
ルギャップコストを設定する。このインターナルギャッ
プコストは、車両特徴量観測手段の特性が一定とする
と、定数になる。また、複数の地点で同時に観測してい
るため、上流側の地点を通過した車両がまだ下流地点に
到達していないことがある。このときは、対応する車両
が存在しないので、車両間のスコアとして、イクスター
ナルギャップコストを設定する。
【0008】なお、車両間のスコアが、時系列最新時点
側のイクスターナルギャップコストの値に大きく依存し
て、マッチング結果と真の値との一致率が低下すること
がある。そこで、当該イクスターナルギャップコストを
設定しないでスコアを算出することも可能である。観測
する車両の特徴量としては、例えば、車長、車高、車両
の画像をあげることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、道路に
設置した車両感知器1,2、車両感知器1,2の出力に
基づいて車両の車高、車長を算出する一次処理装置3、
一次処理装置3の算出結果を使って上下流の車両感知器
を使って車両同士のマッチングを行うマッチング処理装
置4を示す概念図である。
【0010】車両感知器1,2は、2種類あり、1つは
車両の上方から車高を測定する超音波感知器2であり、
他の1つは車長を検知するループ式磁気感知器1であ
る。上下流の車両感知器の設置間隔を、図1にXで示
す。超音波感知器2、ループ式磁気感知器1ともに車線
ごとに設置されている。ループ式磁気感知器1は、2つ
の近接ループを有し、近接ループ間の距離をYで示す。
【0011】一次処理装置3と、マッチング処理装置4
とは、コンピュータを使って演算するものであれば、い
かなるハードウェア構成でもよい。例えば、マイクロコ
ンピュータ、入出力装置、記憶装置などの組み合わせで
実現できる。以下、本発明では、1つの車線のみに着目
する。他の車線から当該車線に移動してきた車両や、当
該車線から他の車線に移動する車両は、交差点から当該
車線に進入した車両や、当該車線から交差点に退出した
車両と同様に扱う。
【0012】一次処理装置3は、超音波感知器2の出力
に基づいて各車両の最大車高を算出するとともに、ルー
プ式磁気感知器1の2つのループの出力時間差に基づい
て車両の速度を測定し、これと1つのループを使った車
体の感知時間とに基づいて車長を算出する。車両が通過
するごとに車高、車長が算出されるので、1又は複数の
車高、車長のデータ列が得られる。マッチング処理装置
4の行うマッチング処理方法を、フローチャート(図
2)を用いて説明する。
【0013】走行方向上流の車両感知器で感知した車
高、車長データ列を入力し(ステップS1)、走行方向下
流の車両感知器で感知した車高、車長データ列を入力す
る(ステップS2)。上流の車両感知器で感知した処理対
象車両数をnとし、車高データ列をhA1,hA2,hA3,
‥‥,hAnで表し(代表するときは「hA」で表
す。)、車長データ列をlA1,lA2,lA3,‥‥,lAn
(代表するときは「lA」で表す。)で表す。下流の車
両感知器で感知した処理対象車両数をmとし、車高デー
タ列をhB1,hB2,hB3,‥‥,hBm(代表するときは
「hB」で表す。)で表し、車長データ列をlB1,lB
2,lB3,‥‥,lBm(代表するときは「lB」で表
す。)で表す。
【0014】上流の車両感知器で車高hAと検出された
車高hの車両が、下流の車両感知器で車高hBと観測さ
れる確率は、車両感知器の観測誤差がガウス分布に従う
と仮定すれば、下記(1)式で表される。
【0015】
【数1】
【0016】ここでσ2h,Aは上流の車両感知器で観測さ
れる車高の分散、σ2h,Bは上流の車両感知器で観測され
る車高の分散である。同様に、上流の車両感知器で車長
lAと検出された車長lの車両が、下流の車両感知器で
車長lBと観測される確率は、下記(2)式で表される。
【0017】
【数2】
【0018】ここでσ2l,Aは上流の車両感知器で観測さ
れる車長の分散、σ2l,Bは上流の車両感知器で観測され
る車長の分散である。(a)コスト評価基準として車高又
は車長の差を用いる場合上流の車両感知器で車高hAと
検出された車両が、下流の車両感知器で車高hBと検出
される事後確率密度Ph(ha,hb)は、下記(3)式で表さ
れる。
【0019】
【数3】
【0020】同様に、上流の車両感知器で車長lAと検
出された車両が、下流の車両感知器で車長lBと検出さ
れる事後確率密度Pl(la,lb)は、下記(4)式で表され
る。
【0021】
【数4】
【0022】σ2h,A+σ2h,B=σ2hと表し、σ2l,A+σ
2l,B=σ2lと書くと、前記(3)(4)式は、それぞれ、(5)
(6)式のように書き換えられる。
【0023】
【数5】
【0024】
【数6】
【0025】(b) コスト評価基準として車高又は車長の
比を用いる場合前記(5)(6)式に代えて、次の(7)(8)式を
用いる。
【0026】
【数7】
【0027】
【数8】
【0028】以上に掲げた確率密度の自然対数を「マッ
チコスト」という。車高のみを用いる場合の、上流の車
両感知器で車高hAと検出された車両と、下流の車両感
知器で車高hBと検出された車両とのマッチコストd(h
a,hb)は、 d(ha,hb)=ln[Ph(ha,hb)] (9) となる。車長のみを用いる場合は、上流の車両感知器で
車長lAと検出された車両と、下流の車両感知器で車長
lBと検出された車両とのマッチコストd(la,lb)は、 d(la,lb)=ln[Pl(la,lb)] (10) となる。lnは自然対数を表す。
【0029】車高と車長を併用する場合は、上流の車両
感知器で車高hA、車長lAと検出された車両と、下流の
車両感知器で車高hB、車長lBと検出された車両とのマ
ッチコストd(ha,la;hb,lb)は、 d(ha,la;hb,lb) =ln[Ph(ha,hb)]+ln[Pl(la,lb)] (11) となる。
【0030】マッチング処理装置4は、前記(9)(10)(1
1)式のいずれかによって、上流の車両感知器で感知した
車両、下流の車両感知器で感知した車両の全組み合わせ
について、マッチコストを算出する(ステップS3)。次
に、マッチング処理装置4は、「ギャップコスト」を取
得する。このギャップコストは、車両感知器の特性に応
じた定数として記憶されているものである。マッチコス
トとギャップコストとを総称して「スコア」という。
【0031】ギャップコストには、インターナルギャッ
プコスト(IGC)とイクスターナルギャップコスト
(EXGC)との2種類がある。IGCは、両地点の間
で追い越しが発生してその順序が入れ替わってしまい、
対応が付かないような場合に設定される。これは、車
高、車長のいずれかが3σ以上離れることはなく、3σ
以上離れるとそれは別の車両とみなすとの仮定に基づ
く。
【0032】車高のみを用いる場合、IGCの具体的な
値を示すと、(12)式のようになる。 d(ha,−)=d(−,hb)=(1/2)ln[Ph(0,3σh)] =−(1/2)ln((2π)1/2σh)−9/4 (12) 式中1/2を用いているのは、ギャップコストを用いる
場合は2本の枝を使うことになるので、枝1本分のコス
トにするためである(以下同じ)。車長のみを用いる場
合、IGCの具体的な値を示すと、(13)式のようにな
る。
【0033】 d(la,−)=d(−,lb)=(1/2)ln[Pl(0,3σl)] =−(1/2)ln((2π)1/2σl)−9/4 (13) 車高と車長を併用する場合は、IGCの具体的な値を示
すと、(14)式のようになる。 d(ha,−;−,−)=d(−,la;−,−) =d(−, −; hb,−)=d(−, −;−,lb) =(1/2){ln[Ph(0,3σh)]+ln[Pl(0,0)]} =(1/2){ln[Ph(0,0)]+ln[Pl(0, 3σl)]} =−(1/2)ln(2πσhσl)−9/4 (14) EXGCは、上流地点を通過した車両がまだ下流地点を
通過せず、車両の対応が付けられない場合に設定する。
このEXGCの値は、実際に、本装置設置後の初期設定
等の時点で、目視などで最適なマッチングが得られてい
ると確認された場合に、アライメントの最大スコアを算
出し、その最大スコアに基づいて決定されるものであ
る。決定方法については後述する。
【0034】さらに、現実には対応し得ないと思われる
車両間の対応スコアは−∞にしておくことが好ましい
(例えば旅行時間が負になる、経験上推定される旅行時
間と比べると、あまりにも短いあるいは長い、など)。
以上の各コストが得られると、マッチコスト又はギャッ
プコストの和(トータルスコア)が最大となるように、
上流の車両感知器で感知したn台の車両と、下流の車両
感知器で感知したm台の車両との対応付けを行う。この
ため、2次元の文字列アライメント問題として定式化す
る。
【0035】上流地点を通過した車両をa1,a2,a
3,‥‥,anで表し、下流地点を通過した車両をb1,
b2,b3,‥‥,bnで表す。行列(aibj)(1≦i≦n,
1≦j≦m)をアライメントと呼ぶ。2次元の文字列アライ
メント問題は、2次元格子状有向グラフ上の最長路問題
に帰着できる(一般的な呼び方は「最短路問題」である
が、ここではコストの和の最長のパスを求めているの
で、「最長路問題」という)。
【0036】図3は、2次元格子状有向グラフを描いた
図である。図3では、車両aiと車両bjとを対応させる
斜めの枝が実線で表されている。この枝長は、前述した
マッチコストd((9)〜(11)式のいずれか)に相当す
る。縦横の破線枝は、車両bjに対して、車両aiの対応
が付かない場合を表し、その枝長は、前述したIGCに
相当する。右外枠の一点鎖線の枝は、対応する車両がな
い場合を表し、その枝長は、前述したEXGCに相当す
る。
【0037】図3の左上の点から、右下の点に至るコス
トの和の最長のパスが、車両のもっともらしい対応付け
を示す解となる。この最長路問題は、動的計画(DP;D
ynamic Programming)法で解くことができる(ステップ
S4)(下記[1][2]参照)。 [1]D. Gusfield. "Aigorithms on Strings, Trees,
and Sequences." Cambridge University Prass, 1997. [2]S.B.Needleman and C.D.Wunsch."A general meth
od applicable to the search for similarities in th
e amino acid sequences of two proteins." Journal o
f Molecular Biology,48, pp.443-453, 1970. 例えば、n=3,m=4とし、最長路問題を解いた結
果、図4に示すような経路(太い実線)が得られたとす
る。この図4から、車両a1はb1に対応し、車両a2と
車両b2は対応せず(インターナルギャップ)、車両a3
はb3に対応し、車両b4に対応するものがない(イクス
ターナルギャップ)、ことが分かる。この原因は、車両
a2とa3は上流地点を通過した後入れ替わった、と考え
られ、車両b4は途中の交差点から進入してきた若しく
は車線間移動により入ってきた、と考えられる。
【0038】以上の解析結果を出力する(ステップS
5)。そして、出力された結果に基づいて、一致する車
両同士に着目して、旅行時間を推定することができる。
ここで、EXGCの値を決定する方法を説明する。EX
GCの値をgとおく。上流でn台車両が観測され、下流
でm台の車両が観測されたとする。ただしn<mとす
る。目視などにより、上流地点で観測された車両a1〜
anは、下流地点において観測された車両b1〜bnに対
応していることが分かっているものとする。しかし、上
流地点で比較的遅い時刻に観測された車両an+1〜am
は、下流地点の観測時点において、まだ下流に到達して
おらず、対応するものがない。
【0039】このときのアライメントの、マッチング部
分のスコアをS′(A)、非マッチング部分のスコアを
g・x(A)と書く。S′(A)は車両感知器の実測値
から算出される値である。gは求めたいEXGCの値で
あり、x(A)は非マッチング台数を示し、x(A)=
n−mである。EXGCの値gを「最適なマッチングが
得られている場合の、マッチング部分のスコアS′
(A)を、n+m−x(A)」で割ったもの、と定義す
る。
【0040】 g=S′(A)/[n+m−x(A)] (15) たとえば、n=4,m=3とした場合の2次元格子状有
向グラフを描くと図5のようになる。図5において、マ
ッチング部分のスコアS′(A)、EXGCの値g・x
(A)を示している。ただし、x(A)=n−m=4−
3=1となるので、図5でg・x(A)と示したもの
は、gそのものを示している。この図5の例では、EX
GCの値gは、前記(15)に基づき、 g=S′(A)/[4+3−1]=S′(A)/6 (16) となる。
【0041】実際には、上下流でマッチングが確認され
ている車両群を観測してEXGCの値gを求める、とい
う処理を複数回行い、求められた複数のgの平均をと
り、この平均値を最終的にEXGCの値gとして決定す
ればよい。前記のIGCとEXGCとを使った実施形態
では、最新時点側(観測時刻の遅いほう)の車両対応付
け部分(mの最も大きいところのデータ)は、EXGC
の値に大きく依存してしまう。EXGCの値は、前述し
たように統計的に求められる値なので、変動する。
【0042】そこで、時系列最新時点側のEXGCを必
要としないようにアルゴリズムを拡張する方法を説明す
る。前述したとおり、EXGCの値gは、 g=S′(A)/[n+m−x(A)] (15) で表される。一方、トータルスコアS(A,g)は、 S(A,g)=S′(A)+g・x(A) (17) で表される。(15)式を(17)式に代入すると、 S(A,g) =S′(A)+S′(A)x(A)/[n+m−x(A)] =(n+m)S′(A)/[n+m−x(A)] (18) となる。n+mは一定なので、S′(A)/[n+m−
x(A)]を最大にするようなパスが最適な解となる。
【0043】上に述べたことを図解すると、次のように
なる。図6は、時系列最新時点側のイクスターナルギャ
ップを除いた2次元格子状有向グラフを描いた図であ
る。この図6のグラフにおいて、上流側通過車両a1,
‥‥,anの添え字をi(1≦i≦n)とし、最新時点
側の対応点をviとする。各点viでのアライメントの最
大スコアを求め、そのスコアを(i+m)−x(A)で
割った値が最大になる点を最新時点側の対応点vi0とす
る。
【0044】以上で、本発明の実施の形態を説明した
が、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものでは
ない。例えば、本発明において、車長や車高のデータ以
外に、カメラで車両の画像データを取得してアライメン
トに利用することができる。この場合、画像間のスコア
を定める必要があるが、画像検索などの分野で考案され
ている「画像間の距離」、具体的には、マッチディスタ
ンス(下記[3]参照)、EMD(Earth Mover's Dista
nce)(下記[4]参照)を利用することができる。 [3]M.Werman, S.Peieg, and A.Rosenfeld."A distan
ce metric for multi-dimensional histgrams." Comput
er, Vision, Graphics, and Image Processing,32, pp.
328-336, 1985. [4]Y.Rubner, C Tomasi, and L.J.Guibas."The Eart
h Mover's Distance asa Metric for Image Retrieval.
"Technical Report STAN-CS-TN-98-86, Department of
Computer Science, Stanford University, September
1998. マッチディスタンスは、画像内の画素の色情報を利用し
た距離で、2つの画像ヒストグラムの累積ヒストグラム
間のL1距離として与えられる。具体的には、各車両の
後方より撮影した画像から、輝度のヒストグラムと色相
のヒストグラムを作る。輝度のヒストグラムは、すべて
の画素を輝度より32レベルに分け、度数は各レベルの
画素数とする。色相のヒストグラムは色相を30段階に
分け、度数は、各段階に含まれる画素の彩度の総和とす
る。画像の距離は、輝度と色相のヒストグラムによる距
離の加重和とした。
【0045】EMDは、マッチディスタンスを一般化し
た距離で、画素の色情報の他に位置情報も用いる。各画
像の画素を色と位置の近さによってクラスタリングし
(下記[5]参照)、それらの間の最小費用流として与
えられる。今回は、各画像を16クラスタにクラスタリ
ングした。 [5]M.Inaba, H.Imai, and N.Katoh."Application of
weighted Voronoi diagrams and randomization to va
riance-based k-cla\ustering." In Proceedingsof the
10th ACM Symposium on Computational Geometry, pp.
332-339, 1994 車両aiと車両bjとの画像間の距離をDijとしたとき、
アライメントのスコアDtotalとして、前記(9)(10)(11)
式のいずれかと、画像間の距離Dijとの線形和を採用す
る。
【0046】 Dtotal=d(ha,la;hb,lb) +λDij (16) ここで定数λは重み付け係数である。また、車長・車高
のギャップコストをGとし、実対応車両間の距離の最大
値をMとしたとき、総ギャップコストGtotalは、 Gtotal=G−λM/2 (17) として与えられる。
【0047】また、前記の実施の形態では、車両観測地
点は、2地点としていたが、これを任意の複数地点に拡
張することも可能である。車両観測地点がp(pは2以
上の整数)地点あれば、車両の対応付けをp次元アライ
メント問題に帰着させることが可能である。
【0048】
【実施例】図7に示すように、都内の高速道路、約3k
mの区間を設定し、区間の両端にカメラを置いて2時間
にわたって通過車両を撮影した。そして、撮影した画像
をオペレータが見ながら、一台ずつ、車長、車高を測定
した(現状では、車長、車高を測定できる車両感知器が
入手できなかったので、このようにカメラを利用して車
長、車高を測定した)。なお、高速道路の区間は2車線
あるが、測定対象車線は左側1車線に限定した。
【0049】通過車両の台数は、上流端で1518台、
下流端で2077台であった。これらのデータを用いて
一度にマッチングさせた。マッチングの評価基準は、車
高差及び/又は車長差を用いた。なお、カメラで撮像し
た画像をオペレータが見て、真に対応付けできた車両
は、633台あった。アルゴリズムによるマッチングの
結果は、次のとおりである。
【0050】(1)車高のみを使った場合 真にマッチングしている車両633台のうち、アルゴリ
ズムでもマッチングできた台数は413台、アルゴリズ
ムでミスマッチした台数は159台、マッチングできな
かった台数は61台、である。したがって、アルゴリズ
ムがマッチしたと判断したものの中から、正解が得られ
たものの割合は72.2%であり、真にマッチしている
車両の中から、正解が得られたものの割合は65.2%
である。
【0051】(2)車長のみを使った場合 真にマッチングしている車両633台のうち、アルゴリ
ズムでもマッチングできた台数は475台、アルゴリズ
ムでミスマッチした台数は111台、マッチングできな
かった台数は47台、である。したがって、アルゴリズ
ムがマッチしたと判断したものの中から、正解が得られ
たものの割合は81.1%であり、真にマッチしている
車両の中から、正解が得られたものの割合は75.0%
である。
【0052】(3)車高及び車長を使った場合 真にマッチングしている車両633台のうち、アルゴリ
ズムでもマッチングできた台数は523台、アルゴリズ
ムでミスマッチした台数は63台、マッチングできなか
った台数は47台、である。したがって、アルゴリズム
がマッチしたと判断したものの中から、正解が得られた
ものの割合は89.3%であり、真にマッチしている車
両の中から、正解が得られたものの割合は82.6%で
ある。
【0053】以上の結果をまとめて示すと、表1のよう
になる。
【0054】
【表1】
【0055】表1によれば、車高だけを用いても、72
%もの車両がマッチングされている。車長のみの場合は
81%、車高と車長とを併用した場合は、89%の車両
がマッチングされている。撮影日は、渋滞しており、車
線変更や追い越しによる車両順序の入れ替わりが少なか
ったので、このように高い正解率を得ることができた。
いいかえれば、本発明の車両対応付け装置は、従来の車
両対応付け装置が苦手としていた渋滞時に、大きな効果
を発揮するといえる。また車高よりも車長のほうが正解
率が高いのは、車高は、車両間でばらつきが少ないの
で、車長のほうが車両の特徴をよくあらわしているか
ら、といえる。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、同一路線
の複数地点で収集した車高、車長等のデータ列から、車
両どうしの対応付けを行うのに、p次元アライメント問
題に帰着することが有効であることが分かった。特に本
発明では、車両群どうしの対応付けでなく、車両1台ご
との対応付けを行うことができるので、車両群の構成車
両が多少変化しても、確実に対応付けを行うことがで
き、旅行時間の推定に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】道路に設置した車両感知器、車両感知器の出力
に基づいて車両の車高、車長を算出する一次処理装置、
一次処理装置の算出結果を使って車両同士のマッチング
を行うマッチング処理装置の構成を示す概念図である。
【図2】マッチング処理装置の行うマッチング処理方法
を説明するフローチャートである。
【図3】2次元格子状有向グラフを描いた図である。
【図4】n=3,m=4として最長路問題を解いた例を
示すための、2次元格子状有向グラフの図である。
【図5】n=4,m=3とし、車両b4のみマッチング
されていない場合の2次元格子状有向グラフである。
【図6】時系列最新時点側のイクスターナルギャップを
必要としないアルゴリズムを説明するための、2次元格
子状有向グラフを描いた図である。
【図7】本発明の手法を用いて、都内の高速道路に区間
を設定し、区間の両端にカメラを置いて通過車両を側面
から撮影した状態を示す高速道路の平面図である。
【符号の説明】
1 ループ式磁気感知器 2 超音波感知器 3 一次処理装置 4 マッチング処理装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月23日(2001.3.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 車両対応付け装置及び方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数地点で観測さ
れた車両を対応付ける車両対応付け装置及び方法に関す
るものである。この車両対応付け装置及び方法を用いれ
ば、地点間の車両群の走行速度や走行時間(旅行時間)
を推定することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】そこで、本発明は、簡単な構成の車両検知
器を用いて、車両の特徴量を観測することにより、複数
地点を通過する車両の同定が行える車両対応付け装置
び方法を実現することを目的とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】なお、車両間のスコアが、時系列最新時点
側のイクスターナルギャップコストの値に大きく依存し
て、マッチング結果と真の値との一致率が低下すること
がある。そこで、当該イクスターナルギャップコストを
設定しないでスコアを算出することも可能である。観測
する車両の特徴量としては、例えば、車長、車高、車両
の画像をあげることができる。また、本発明の車両対応
付け方法は、前記車両対応付け装置と同一発明に係る方
法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石関 隆幸 東京都文京区本郷七丁目3番1号 東京大 学内 (72)発明者 遠藤 雅也 東京都文京区本郷七丁目3番1号 東京大 学内 (72)発明者 今井 浩 東京都文京区本郷七丁目3番1号 東京大 学内 (72)発明者 西村 茂樹 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 下浦 弘 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 天目 健二 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 Fターム(参考) 5H180 AA01 CC04 CC11 CC18 DD02 EE02 EE07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数(p個とする)の車両観測地点に設置
    され、通過車両の特徴量を観測する車両特徴量観測手段
    と、 車両観測地点同士での通過車両の特徴量に基づいて通過
    車両間のスコアを算出するスコア算出手段と、 車両の対応付けをp次元アライメント問題に帰着させ
    て、それぞれの車両観測地点を通過した車両同士を対応
    付ける演算手段とを備えることを特徴とする車両対応付
    け装置。
  2. 【請求項2】車両特徴量観測手段が観測する特徴量の観
    測値は、正規分布に従うとみなすことを特徴とする請求
    項1記載の車両対応付け装置。
  3. 【請求項3】通過車両間のスコアを、特徴量の観測確率
    密度としてのマッチコストを用いて算出することを特徴
    とする請求項1記載の車両対応付け装置。
  4. 【請求項4】特徴量の相違が一定範囲を超える場合は、
    別の車両とみなし、車両間のスコアとして、インターナ
    ルギャップコストを設定することを特徴とする請求項3
    記載の車両対応付け装置。
  5. 【請求項5】対応する車両が存在しない場合には、車両
    間のスコアとして、イクスターナルギャップコストを設
    定することを特徴とする請求項4記載の車両対応付け装
    置。
  6. 【請求項6】イクスターナルギャップコストの値を、最
    適なマッチングが得られている場合のマッチング部分の
    スコアを、n+m−x(A)で割ったもの(nは上流通
    過台数、mは下流通過台数、x(A)は非マッチング台
    数)とする請求項5記載の車両対応付け装置。
  7. 【請求項7】時系列最新時点側のイクスターナルギャッ
    プコストの値を設定しないことを特徴とする請求項3記
    載の車両対応付け装置。
  8. 【請求項8】車両特徴量観測手段は、車長を観測するも
    のである請求項1記載の車両対応付け装置。
  9. 【請求項9】車両特徴量観測手段は、車高を観測するも
    のである請求項1記載の車両対応付け装置。
  10. 【請求項10】車両特徴量観測手段は、車両の画像を撮
    影するものである請求項1記載の車両対応付け装置。
  11. 【請求項11】p=2である請求項1記載の車両対応付
    け装置。
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