JP2001343598A - 表示装置及びその製造方法 - Google Patents

表示装置及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001343598A
JP2001343598A JP2001091251A JP2001091251A JP2001343598A JP 2001343598 A JP2001343598 A JP 2001343598A JP 2001091251 A JP2001091251 A JP 2001091251A JP 2001091251 A JP2001091251 A JP 2001091251A JP 2001343598 A JP2001343598 A JP 2001343598A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display device
light
display
light guide
guide plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001091251A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihisa Takeuchi
幸久 武内
Hiroyuki Tsuji
裕之 辻
Tsutomu Nanataki
七瀧  努
Iwao Owada
大和田  巌
Yoritoshi Toyama
順敏 外山
Shinai Noguchi
信愛 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP2001091251A priority Critical patent/JP2001343598A/ja
Publication of JP2001343598A publication Critical patent/JP2001343598A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の表示素子を配列して大画面表示装置を作
製する際に、これら表示素子の継ぎ目部分が目立ちにく
い大画面表示装置とする。 【解決手段】大型導光板140の一主面に多数の表示素
子14を例えばマトリクス状に配列固定して表示装置本
体102を構成し、少なくとも大型導光板140と表示
素子14間に屈折率の調整された光透過性のある物質1
30を介在させる。物質130の屈折率は、大型導光板
140の屈折率にできるだけ近いことが好ましい。前記
物質130の光透過性については、効率よく光を表示素
子14まで導くことができ、かつ、消費電力を抑えるた
めに、可視光領域の波長において、垂直入射光における
透過率が50%以上であることが好ましく、70%以上
であれば更に好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示装置及びその
製造方法に関し、特に、光源からの光を導入する光導波
板を有する表示素子を多数配列して大画面表示装置を作
製する場合に好適な表示装置及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、表示装置として、陰極線管
(CRT)や液晶表示装置等の表示装置が知られてい
る。
【0003】陰極線管としては、通常のテレビジョン受
像機やコンピュータ用のモニタ装置等が知られている
が、画面は明るいものの、消費電力が大きく、また、画
面の大きさに比較して表示装置全体の奥行きが大きくな
るという問題がある。
【0004】一方、液晶表示装置は、装置全体を小型化
でき、消費電力が少ないという利点があるものの、画面
の輝度が劣り、画面視野角度が狭いという問題がある。
【0005】更にこれら陰極線管や液晶表示装置におい
ては、カラー画面にする場合、画素数を白黒画面の3倍
にしなければならず、このため、装置自体が複雑にな
り、消費電力がかさみ、コストアップが避けられないと
いう問題もあった。
【0006】そこで、本出願人は、前記問題を解決する
べく、新規な表示素子を提案した(例えば、特開平7−
287176号公報参照)。この表示素子は、図77に
示すように、画素毎に配列されたアクチュエータ部40
0を有し、各アクチュエータ部400は、圧電/電歪層
402と該圧電/電歪層402の上面及び下面にそれぞ
れ形成された上部電極404と下部電極406とを具備
したアクチュエータ部本体408と、該アクチュエータ
部本体408の下部に配設された振動部410と固定部
412からなる基体414とを有して構成されている。
アクチュエータ部本体408の下部電極406は振動部
410と接触しており、該振動部410により前記アク
チュエータ部本体408が支持されている。
【0007】前記基体414は、振動部410及び固定
部412が一体となってセラミックスから構成され、更
に、基体414には、前記振動部410が薄肉になるよ
うに凹部416が形成されている。
【0008】また、アクチュエータ部本体408の上部
電極404には、光導波板418との接触面積を所定の
大きさにするための変位伝達部420が接続されてい
る。図77の例では、前記変位伝達部420は、アクチ
ュエータ部400が静止しているオフ選択状態あるいは
非選択状態において、光導波板418に近接して配置さ
れ、オン選択状態において前記光導波板418に光の波
長以下の距離で接触するように配置されている。
【0009】そして、前記光導波板418の例えば端部
から光422を導入する。この場合、光導波板418の
屈折率の大きさを調節することにより、全ての光422
が光導波板418の前面及び背面において透過すること
なく内部で全反射する。この状態で、前記上部電極40
4及び下部電極406を通してアクチュエータ部400
に画像信号の属性に応じた電圧信号を選択的に印加し
て、該アクチュエータ部400にオン選択、オフ選択及
び非選択の各種変位動作を行わせることにより、前記変
位伝達部420の光導波板418への接触・離隔が制御
され、これにより、前記光導波板418の所定部位の散
乱光(漏れ光)424が制御されて、光導波板418に
画像信号に応じた映像の表示がなされる。
【0010】そして、この表示素子でカラー表示を行う
場合は、例えば三原色の光源を切り替えて、光導波板と
変位伝達部との接触時間を発色させる周期に同期させ
て、三原色の発光時間を制御する、あるいは、三原色の
発光時間を発色させる周期に同期させて、光導波板と変
位伝達部との接触時間を制御するようにしている。
【0011】そのため、この提案例に係る表示素子にお
いては、カラー表示方式に適用させる場合であっても、
画素数を白黒画面の場合に比して増加させる必要がない
という利点がある。
【0012】また、最近では、上述のようなアクチュエ
ータ部の変位動作に基づいて画素の発光、消光を制御す
るようにした表示装置において、各画素に色フィルタや
有色散乱体を形成することにより、三原色の光源の切換
えを不要とし、より鮮明にカラー画像を表示するように
した表示装置も提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、表示素子を
多数配列して大画面表示装置を作製する技術は、従来か
ら多数提案され(例えば実公平4−53675号公報、
特開平8−17086号公報など)、実用化されてい
る。
【0014】しかしながら、上述した光導波板を有する
表示素子を多数配列して大画面表示装置を作製する場
合、単純に表示素子を接着剤などで組み付けただけで
は、光導波板の境界部分(継ぎ目部分)において光が漏
れ、継ぎ目部分が目立つという問題が生じる。
【0015】また、不具合となった表示素子を新しいも
のに簡単に交換できることを念頭に入れて設計を行う必
要もある。
【0016】更に、大画面表示装置を様々な地域で設置
する場合に、大画面表示装置を工場で組み立てて運搬す
るよりも、構成部品を現地に運搬し、現地で大画面表示
装置に組み立てられるようになれば、製造コストの低廉
化に有効となる。
【0017】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、複数の表示素子を配列して大画面表示装
置を作製する際に、これら表示素子の継ぎ目部分が目立
ちにくい大画面表示装置とすることができる表示装置及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0018】また、本発明の目的は、前記条件に加え
て、不具合となった表示素子を新しいものに簡単に交換
することができ、リペア性に優れた表示装置及びその製
造方法を提供することにある。
【0019】また、本発明の目的は、前記条件に加え
て、現地での組み立てを可能にし、製造コストの低廉を
有効に図ることができる表示装置及びその製造方法を提
供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係る表示装置
は、光源からの光が導入される導光板の一主面に2以上
の表示素子が配列されて構成され、少なくとも前記導光
板と表示素子間に屈折率の調整された光透過性のある物
質が介在されてなる表示装置本体を有することを特徴と
する。
【0021】この場合、光源からの光が導入される導光
板の一主面に、表示素子をその表示面を対向させ、これ
らの面の間に屈折率の調整された光透過性のある物質を
介在させながら、前記表示素子を前記一主面に沿って配
列することにより、前記表示装置本体を簡単に製造する
ことができる。
【0022】また、本発明に係る表示装置は、光源から
の光が導入される導光板の一主面に2以上の表示用モジ
ュールが配列されて構成され、少なくとも前記導光板と
表示用モジュール間に屈折率の調整された光透過性のあ
る物質が介在されてなる表示装置本体を有することを特
徴とする。
【0023】この場合、光源からの光が導入される導光
板の一主面に、表示用モジュールをその表示面を対向さ
せ、これらの面の間に屈折率の調整された光透過性のあ
る物質を介在させながら、前記表示用モジュールを前記
一主面に沿って配列することにより、前記表示装置本体
を簡単に製造することができる。
【0024】前記表示用モジュールは、光源からの光が
導入されるモジュール光導波板の一主面に、表示素子を
その表示面を対向させ、これらの面の間に屈折率の調整
された光透過性のある第2の物質を介在させながら、前
記表示素子を前記モジュール光導波板の一主面に沿って
配列することにより、簡単に作製することができる。
【0025】上述の本発明の表示装置において、前記物
質の屈折率を導光板の屈折率とほぼ同じに調整すれば、
複数の表示素子あるいは表示用モジュールを配列して大
画面表示装置を作製する際に、これら表示素子あるいは
表示用モジュールの継ぎ目部分が目立ちにくい大画面表
示装置とすることができる。
【0026】前記表示用モジュールは、光源からの光が
導入されるモジュール光導波板の一主面に2以上の表示
素子を配列し、少なくとも前記モジュール光導波板と表
示素子間に屈折率の調整された光透過性のある第2の物
質を存在させることにより構成することができる。
【0027】本発明に係る表示装置においては、特に、
特開平10−78549号公報や特開平11−1947
23号公報等に記載された表示素子を用いる場合に好適
である。即ち、これらの公報に記載された表示素子は、
光源からの光が導入される光導波板と、該光導波板の背
面に対向して設けられたセラミック基板と、これら光導
波板とセラミック基板との間に配列された多数の画素構
成体とを有して構成されている。セラミック基板は、そ
の焼成時における収縮現象によって反りが発生している
場合があり、これに起因して、表示素子全体としても反
りが発生している場合がある。
【0028】しかし、本発明に係る表示装置において、
前記屈折率の調整された光透過性のある物質又は第2の
物質として接着剤を用いれば、導光板又はモジュール光
導波板に表示素子を接着剤で固着するかたちになるた
め、各表示素子における例えば光導波板の一主面(表示
面)全体が導光板に接着剤を介して固着することとな
り、この段階で、表示素子に発生していた反りが接着剤
によって吸収され、表示素子は導光板に対して強固に固
着されることとなる。
【0029】また、導光板は、複数の分割導光板をマト
リクス状に配列し、互いに屈折率の調整された光透過性
のある接着剤で固着するようにしてもよい。
【0030】ここで、屈折率の調整された光透過性のあ
る物質について説明する。まず、本物質の屈折率につい
ては、表示素子あるいは表示用モジュールにおける継ぎ
目又は分割導光板の継ぎ目の違和感をなくすために、導
光板の屈折率に対する本物質の屈折率差をできる限り小
さくすることが好ましい。許容できる屈折率差は、導光
板の厚みとも関係するが、導光板の屈折率をN1とする
と、本物質の屈折率N2を、 0.9N1≦N2≦1.1N1 とすれば、概ね継ぎ目の違和感を感じさせなくすること
ができ、 0.99N1≦N2≦1.01N1 であれば、前記効果に加えて、導光板の厚みを大きくす
ることができ、組立性及び組立後の構造体の安定性が向
上する。
【0031】一方、表示素子あるいは表示用モジュール
の継ぎ目又は分割導光板の継ぎ目に関しては、表示素子
あるいは表示用モジュールを配列するという構造上の問
題から、継ぎ目を跨ぐ画素のピッチが通常の画素ピッチ
よりも大きくなり、継ぎ目が目立つということが多い。
そこで、屈折率を N1<N2≦1.01N1 に調整することが好ましい。これにより、画素から発せ
られた光が継ぎ目部分を通過したとき、前記のように調
整された屈折率の関係によって、光が屈折し、表示面か
ら出射する段階では、継ぎ目を跨ぐ画素のピッチが通常
の画素ピッチに近づいたかたちとなり、継ぎ目の違和感
を緩和させることができる。
【0032】また、本物質の光透過性については、効率
よく光を表示素子まで導くことができ、かつ、消費電力
を抑えるために、可視光領域の波長において、直角入射
光における透過率が50%以上であることが好ましく、
70%以上であれば更に好ましい。
【0033】本物質の形態については、上述の条件を満
たせば、気体、液体、固体のいずれであってもよく、ま
た、これらの混合物であってもよい。
【0034】なお、分割導光板の形状は、直方体、角
柱、円柱、角錐台など、表示素子あるいは表示用モジュ
ールが固着でき、かつ、安定して積み重ねることができ
れば、どのような形状でもよいが、加工性、組立性の面
から直方体が好ましい。
【0035】分割導光板の大きさは、組立性、リペア性
の点から、縦が40mm〜500mmであって、横が4
0mm〜500mmの大きさであることが好ましい。ま
た、厚みについては、組立性と継ぎ目の違和感をなくす
ことを両立させるために、2mm〜40mmであること
が好ましい。
【0036】導光板、分割導光板又はモジュール光導波
板の材質については、可視光領域の波長において、光透
過性がよければ、無機材料、有機材料のどちらでもよ
く、具体的には、ガラス、石英、透光性アルミナ、アク
リル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、塩化ビ
ニル樹脂、フェノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS、
フッ素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の単体もしくは
合体が使用できる。中でも、コスト、加工性の点からガ
ラス、アクリル樹脂、メタクリル樹脂が好ましい。更
に、ガラスにおいては、バイコールガラス、96%珪酸
ガラス、アルミノ珪酸ガラス、ホウ珪酸ガラス、亜鉛ホ
ウ珪酸ガラス、バリウムホウ珪酸ガラス等が好ましい。
光透過性については、可視光領域の波長において、垂直
入射光における透過率が50%以上であることが好まし
く、70%以上であることが更に好ましい。
【0037】ここで、表示素子をモジュール光導波板に
固着するための接着剤や本物質としての接着剤、又は分
割導光板同士を固着するための接着剤について説明す
る。ここでの接着剤は、接着剤、粘着剤、硬化後固化す
る接着剤、硬化後可撓性を持つ接着剤、ゴム状接着剤、
ゲル状接着剤のものを含む意である。
【0038】硬化方法については、UV硬化、加熱硬
化、常温硬化、縮合型硬化、付加型硬化、二液硬化型
等、特に限定されない。
【0039】材質については、可視光領域の波長におい
て光透過性がよければ、無機材料、有機材料のどちらで
もよく、また、絶縁性が高く、発火性が低いものが好ま
しく、導光板に対して濡れ性に優れ、熱、光、湿気など
に対する長期安定性があるものが更に好ましい。
【0040】具体的には、ユリア樹脂系、フェノール樹
脂系、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、メタクリル樹
脂系、シアノアクリレート系、ポリウレタン系、エマル
ジョン系、ホットメルト系、合成ゴム系、天然ゴム系等
の単体あるいは合体が使用できる。
【0041】特に、表示素子をモジュール光導波板に固
着するための接着剤については、表示素子の固着ずれを
防ぐために、硬化後固化する接着剤が好ましい。また、
熱膨張の緩和のためには、硬化後可撓性を持つ接着剤、
ゴム状接着剤が好ましい。屈折率の調整された光透過性
のある物質としての接着剤については、熱膨張の緩和、
リペア時の取り外し性のため、硬化後可撓性を持つ接着
剤、ゴム状接着剤、ゲル状接着剤が好ましい。
【0042】つまり、接着剤として完全に固化するもの
を用いると、各表示素子や各表示用モジュールが接着剤
で強固に固着されるため、機械的強度の高い大画面表示
装置を得ることができる。ただ、不具合となった表示素
子又は表示用モジュールを新しいものに交換することが
困難になるため、一括交換を想定した大画面表示装置に
適用すればよい。
【0043】前記接着剤として可撓性のものを用いれ
ば、機械的強度の高い大画面表示装置を得ることができ
ると共に、容易に切断することができるため、不具合と
なった表示素子や表示用モジュールを新しいものに交換
することが容易になり、リペア性に優れることとなる。
また、熱膨張により発生する熱応力の緩和に有効であ
る。
【0044】また、前記導光板、モジュール光導波板又
は分割導光板の表面にハードコーティング材を被覆する
ことが好ましい。これにより、各導光板の表面への傷付
きを防止することができ、例えば黒を表示したときの局
部的な白点の発生や、全体として輝度が上がってしまう
という現象を事前に防止することができる。
【0045】ここでいうハードコーティング材を被覆す
るとは、導光板の材質より硬度の高い材料の皮膜を導光
板表面に形成することである。また、導光板の表裏平面
への被覆は、傷付き防止のため重要であるが、端面への
被覆については必ずしも施す必要はない。ハードコーテ
ィング材としては、具体的には、アクリル系ハードコー
ティング材やシリコーン系ハードコーティング材を使用
することができる。
【0046】また、モジュール光導波板又は分割導光板
の端面に対して鏡面加工を行うことが好ましい。これに
より、モジュール光導波板又は分割導光板の継ぎ目から
の光漏れを違和感のないレベルまで低下させることがで
き、継ぎ目はほとんど目立たないものとなる。また、所
望の視野角も確保することができる。この鏡面加工にお
いては、継ぎ目の違和感をなくすためには、Rmaxを
0.3以下にすることが好ましく、Rmaxを0.05
以下にすることが更に好ましい。
【0047】更に、前記モジュール光導波板又は分割導
光板を加工するにあたっては、前記モジュール光導波板
又は分割導光板の寸法精度を基準寸法100mmに対し
て±0.1mm以下、端面同士及び端面と平面の直角度
を0.1mm以下、端面同士及び平面同士の平行度を
0.1mm以下にすることが好ましく、前記モジュール
光導波板又は分割導光板の寸法精度を基準寸法100m
mに対して±0.03mm以下、端面同士及び端面と平
面の直角度を0.03mm以下、端面同士及び平面同士
の平行度を0.03mm以下にすることが更に好まし
い。
【0048】これにより、組立て時のモジュール光導波
板又は分割導光板の累積ピッチ誤差を小さくすることが
できる。その結果、画素ピッチずれによる画像の歪みを
低減でき、継ぎ目の隙間ばらつきが小さくなり、継ぎ目
を一層目立たなくさせることができる。
【0049】また、前記屈折率の調整された光透過性の
ある物質をマッチングオイルとしてもよい。この場合、
得られる機械的強度は接着剤ほどではないが、不具合と
なった表示素子あるいは表示用モジュールを新しいもの
に交換することが容易になるため、リペア性に優れるこ
ととなる。
【0050】ここでのマッチングオイルは、液体状、グ
リース状の形態であり、可視光領域の波長において光透
過率がよければ、無機材料、有機材料のどちらでもよ
く、また、絶縁性が高く、発火性の低いものが好まし
く、導光板に対して濡れ性に優れ、熱、光、湿気などに
対する長期安定性があるものが更に好ましい。具体的に
は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコ
ーンオイル、グリセリン、ジ2エチルヘキシルフタレー
ト、シリコーングリース、オプティカルジェル等が挙げ
られる。
【0051】なお、液体状のものを使用する場合におい
ては、塗布時に発生する気泡の抜け易さと、流れて垂れ
すぎないことを両立するために、粘度は100〜100
0cStであることが好ましい。
【0052】また、本発明においては、複数の分割導光
板をマトリクス状に配列させる場合に、少なくとも2つ
の分割導光板間に、縦罫及び/又は横罫の支持材を介在
させるようにしてもよい。この場合、複数の前記分割導
光板をマトリクス状に配列するに先立って、縦罫及び/
又は横罫の支持材を設置し、該支持材を少なくとも2つ
の分割導光板で挟むように配列して大画面表示装置を製
造する方法を採用することができる。
【0053】この場合、分割導光板を積み上げていく過
程で生じる累積ピッチ誤差が支持材の存在によってキャ
ンセルされ、しかも、各分割導光板の寸法ばらつきを吸
収することができる。その結果、画素ピッチずれによる
画像の歪みを低減でき、継ぎ目の隙間ばらつきが小さく
なり、継ぎ目を一層目立たなくさせることができる。
【0054】ここで、前記支持材のうち、少なくとも前
記分割導光板の端面が対向する面を鏡面加工することが
好ましい。これにより、継ぎ目を目立たなくすることが
できると共に、視野角を確保することができる。
【0055】前記支持材は、格子状に形成されていても
よい。この場合、分割導光板を強固に保持することがで
きると共に、垂直方向及び水平方向の累積ピッチ誤差を
なくすことができる。しかも、分割導光板の積み上げが
非常に簡単になり、工数を低減させることができる。
【0056】前記支持材は、可視光領域の波長において
光透過性がよければ、無機材料、有機材料のどちらでも
よく、具体的には、ガラス、石英、透光性アルミナ、ア
クリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、塩化
ビニル樹脂、フェノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、AB
S、フッ素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の単体ある
いは合体が使用できる。
【0057】分割導光板の導光板と同一の材料とした方
が、屈折率が等しい、熱膨張率が等しい等の点から好ま
しい。光透過性については、可視光領域の波長におい
て、垂直入射光における透過率が50%以上であること
が好ましく、70%以上であれば更に好ましい。支持材
の厚みについては、継ぎ目の違和感がなく、かつ、構造
体としての剛性を持たせるためには、0.5〜10mm
であることが好ましい。
【0058】更に、本発明では、前記表示装置本体の表
示面に対して別の導光板を配し、前記表示面と前記別の
導光板との間に屈折率の調整された光透過性のある物質
を存在させるようにしてもよい。前記別の導光板とし
て、内部に屈折率の調整された光透過性のある物質が充
填された透明性の槽で構成されたものを使用するように
してもよい。
【0059】この構成においては、表示素子あるいは表
示用モジュールの継ぎ目が目立たないという利点がある
ほか、組立て性が良好となる。特に屈折率の調整された
光透過性のある物質としてマッチングオイルを用いれ
ば、リペア性も良好となる。この場合、マッチングオイ
ルと外気との間にシール材を介在させることが好まし
い。
【0060】シール材は、接着剤、粘着剤、硬化後固化
する接着剤、硬化後可撓性を持つ接着剤、ゴム状接着
剤、ゲル状接着剤のものを含み、また、フィルム状の物
体にこれらの材料を付着させたものでもよい。
【0061】材質は、無機材料、有機材料のどちらでも
よく、接する物質と反応を起こさないものがよい。具体
的には、シリコーン系、変性シリコーン系、ポリサルフ
ァイド系、ポリウレタン系、アクリル系、エポキシ系、
SBR系、ブチルゴム系等が使用できる。
【0062】また、シール材の外気に接する端部につい
ては、導光板内を進む光を適切な角度で反射させるため
に、導光板の平面と面合わせする(面一にする)ことが
好ましい。また、前記端部に光吸収材を塗布すること
で、不適切な角度で進入していくる光を吸収することが
できるため、画質を向上させることができる。この場
合、前記端部を導光板と面合わせする必要がないため、
設計の自由度が広がる。光吸収材としては、例えば顔
料、染料などを使用することができる。
【0063】前記別の導光板は、複数の分割導光板をマ
トリクス状に配列し、互いに屈折率の調整された光透過
性のある接着剤で固着して作製するようにしてもよい。
【0064】上述の別の導光板は、可視光領域の波長に
おいて光透過性がよければ、無機材料、有機材料のどち
らでもよく、具体的には、ガラス、石英、透光性アルミ
ナ、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネー
ト、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ABS、フッ素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の
単体あるいは合体が使用できる。
【0065】表示装置本体の導光板と同一の材料とした
方が、屈折率が等しい、熱膨張率が等しい等の点から好
ましい。光透過性については、可視光領域の波長におい
て、垂直入射光における透過率が50%以上であること
が好ましく、70%以上であれば更に好ましい。別の導
光板の厚みについては、組立性の点から0.5〜100
mmであることが好ましい。
【0066】また、表示装置本体の導光板を複数の分割
導光板を配列して構成した場合においては、表示装置本
体の表示面と別の導光板との間に存在する屈折率の調整
された光透過性のある物質(便宜的に第1の物質と記
す)は、分割導光板の端面部分に存在させる屈折率の調
整された光透過性のある物質(便宜的に第2の物質と記
す)と必ずしも同じものである必要はない。
【0067】第1及び第2の物質を異なる材質で用いる
場合において、表示装置本体の導光板の屈折率をN1
別の導光板の屈折率をN2とすると、第1の物質の屈折
率N3は、 0.9N1≦N3≦1.1N2(N1≦N2) 又は0.9N2≦N3≦1.1N1(N2≦N1) であることが好ましい。
【0068】これにより、光を十分に表示素子まで導入
することができ、画面の表示輝度を確保できる。更に、
効率よく光を表示素子まで導き、消費電力を抑えるため
には、可視光領域の波長において、垂直入射光における
透過率が50%以上であることが好ましく、70%以上
であれば更に好ましい。
【0069】また、第1及び第2の物質で互いに異なる
材質のものを用い、かつ、両者とも液体の場合は、両者
の間にシール材を存在させることで、互いに混ざり合う
ことを防ぐことができる。少なくともどちらか一方もし
くは両方を固体にすれば、混ざり合うことがないため、
前記シール材の設置を省略することができる。上記の条
件を満たせば、第1及び第2の物質の形態は、気体、液
体、固体のいずれであってもよく、また、これらの混合
物であってもよい。
【0070】また、本発明は、表示装置本体が、少なく
とも1つの面が透明性を有する槽の中に収容され、前記
表示装置本体の表示面と前記槽における透明性を有する
面との間に屈折率の調整された光透過性のある物質を存
在させるようにしてもよい。
【0071】この場合、表示装置本体を前記槽の中に収
容し、前記槽内に屈折率の調整された光透過性のある物
質を充填して大画面表示装置を製造する方法を採用する
ことができる。
【0072】前記槽を構成する面のうち、透明性を有す
る面は、可視光領域の波長において光透過性がよけれ
ば、無機材料、有機材料のどちらでもよく、具体的に
は、ガラス、石英、透光性アルミナ、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、フ
ェノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS、フッ素樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂等の単体あるいは合体が使用で
きる。
【0073】表示装置本体の導光板と同一の材料とした
方が、屈折率が等しい、熱膨張率が等しい等の点から好
ましい。光透過性については、可視光領域の波長におい
て、垂直入射光における透過率が50%以上であること
が好ましく、70%以上であれば更に好ましい。前記面
の厚みについては、組立性の点から0.5〜100mm
であることが好ましい。
【0074】また、透明性を有する板材の一主面に、前
記表示装置本体の表示面を対向させ、これらの面の間に
屈折率の調整された光透過性のある物質を介在させなが
ら、前記表示装置本体を固定した後、前記板材を一構成
要素とする槽を作製し、前記槽内に前記屈折率の調整さ
れた光透過性のある物質を充填して大画面表示装置を製
造する方法を採用することができる。
【0075】前記屈折率の調整された光透過性のある物
質として、マッチングオイルを用いた場合、該物質と外
気との間にシール材を介在させる必要があるが、上述の
構成では、マッチングオイルが充填された槽の中に表示
装置本体が収容されたかたちとなるため、前記シール材
は不要となる。また、この構成においても、表示素子間
あるいは表示用モジュール間の継ぎ目が目立たないとい
う利点があるほか、組立て性が良好で、リペア性も良好
となる。
【0076】透明性を有する板材として、複数の分割板
をマトリクス状に配列し、互いに屈折率の調整された光
透過性のある接着剤で固着したものを用いてもよい。こ
の場合、板材として、小型で安価なものを用いることが
でき、しかも、内部に気泡や異物などの欠陥が少なく良
質の板材を使用することができる。
【0077】また、上述の構成の変形例として、前記表
示装置本体の前記表示面とは反対の面と前記槽との間
に、前記屈折率の調整された光透過性のある物質とは異
なる物質を存在させるようにしてもよい。この場合、透
明性を有する板材の一主面に、前記表示装置本体の表示
面を対向させ、これらの面の間に屈折率の調整された光
透過性のある物質を介在させながら、前記表示装置本体
を固定した後、前記板材を一構成要素とする槽を作製
し、前記槽内に前記屈折率の調整された光透過性のある
物質とは別の物質を充填して前記表示装置を製造する方
法を採用することができる。
【0078】この構成の場合、前記屈折率の調整された
光透過性のある物質がマッチングオイルの場合に、前記
マッチングオイルと前記別の物質との間にシール材を介
在させることが好ましい。また、前記構成の場合、屈折
率の調整された光透過性のある物質は高価になりがちで
あるが、この物質の使用範囲を少なくすることができる
ため、製造コストの低廉化に有利となると共に、前記屈
折率の調整された光透過性のある物質に気泡が発生する
ことがないという利点がある。
【0079】なお、槽の中に充填するマッチングオイル
等の光透過性のある物質及び別の物質としては、液体
状、グリース状の形態で、表示素子本体の駆動回路もこ
れらの物質中に入ることから、高い絶縁性を有し、発火
性が低いものを使用することが好ましい。なお、別の物
質として、前記屈折率の調整された光透過性のある物質
と同等の比重のものを使用すれば、表示装置本体にかか
る圧力が深さに影響されずに均等となるため、好まし
い。
【0080】また、前記表示素子の周部に光吸収部材を
設けることが好ましい。これにより、表示素子の継ぎ目
を通って、表示素子の後方から表示面に入射する漏れ光
を低減することができる。
【0081】特に、前記光吸収部材が、前記表示素子の
周部を封止する封止部材を兼ねるようにすれば、導光板
と表示素子間あるいは表示用モジュール間に存在する屈
折率の調整された光透過性のある物質が表示素子内に入
り込むということが防止され、画質の劣化を防ぐことが
できる。
【0082】また、前記導光板、あるいは表示素子、あ
るいは表示用モジュールのうち、明欠陥となっている部
分に光吸収層を貼着するようにしてもよい。明欠陥は、
例えば黒表示や暗い背景などを表示している際に、白点
として認識される明るい部分をいう。これにより、明欠
陥による光点が光吸収層にて吸収され、表示面からは目
立たないものとなる。
【0083】そして、前記明欠陥としては、表示素子
が、光源からの光が導入される光導波板と、該光導波板
の一方の板面に対向して設けられ、かつ多数の画素に対
応した数のアクチュエータ部が配列された駆動部を具備
し、入力される画像信号の属性に応じて前記光導波板に
対する前記アクチュエータ部の接触・離隔方向の変位動
作を制御して、前記光導波板の所定部位の漏れ光を制御
することにより、前記光導波板に前記画像信号に応じた
映像を表示させる表示素子である場合においては、前記
アクチュエータ部が前記光導波板に対して常時接触する
方向に変位していることに基づくものであり、あるい
は、前記表示素子の構成部材の1つである光導波板内に
ある欠陥あるいは前記光源からの光が導入される導光板
内にある欠陥に基づくもの、更には、屈折率の調整され
た光透過性のある物質内に混入した異物に基づくものが
ある。
【0084】特に、前記表示素子の光導波板上あるいは
モジュール光導波板上に、前記光吸収層を貼着するよう
にすれば、分割された表示素子ごとに、明欠陥の修正が
行えるため、表示装置自体が小型・低コストであり、位
置決め精度の点からも有利である。
【0085】また、本発明では、前記表示素子の裏面
に、前記光透過性のある物質が前記表示素子の裏面側に
回り込むのを防止するための堰を設けるようにしてもよ
い。
【0086】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る表示装置及び
その製造方法の実施の形態例について図1〜図76を参
照しながら説明する。
【0087】まず、この実施の形態に係る表示装置に適
用される表示素子14の構成について図1〜図13を参
照しながら説明する。
【0088】この表示素子14は、図1に示すように、
光源16からの光18が導入される光導波板20と、該
光導波板20の背面に対向して設けられ、かつ多数のア
クチュエータ部22が画素に対応してマトリクス状ある
いは千鳥状に配列された駆動部24を有して構成されて
いる。
【0089】画素の配列構成は、例えば図2に示すよう
に、垂直方向に並ぶ2つのアクチュエータ部22にて1
つのドット26が構成され、水平方向に並ぶ3つのドッ
ト26(赤色ドット26R、緑色ドット26G及び青色
ドット26B)で1つの画素28が構成されている。更
に、この表示素子14においては、画素28の並びを水
平方向に16個(48ドット)、垂直方向に16個(1
6ドット)としている。
【0090】また、前記表示素子14においては、各ア
クチュエータ部22上に、それぞれ画素構成体30が積
層されている。画素構成体30は、光導波板20との接
触面積を大きくして画素に応じた面積にする機能を有す
る。
【0091】駆動部24は、例えばセラミックスにて構
成されたアクチュエータ基板32を有し、該アクチュエ
ータ基板32の各画素28に応じた位置にアクチュエー
タ部22が配設されている。前記アクチュエータ基板3
2は、一主面が光導波板20の背面に対向するように配
置されており、該一主面は連続した面(面一)とされて
いる。アクチュエータ基板32の内部には、各画素28
に対応した位置にそれぞれ後述する振動部を形成するた
めの空所34が設けられている。各空所34は、アクチ
ュエータ基板32の他端面に設けられた径の小さい貫通
孔36を通じて外部と連通されている。
【0092】前記アクチュエータ基板32のうち、空所
34の形成されている部分が薄肉とされ、それ以外の部
分が厚肉とされている。薄肉の部分は、外部応力に対し
て振動を受けやすい構造となって振動部38として機能
し、空所34以外の部分は厚肉とされて前記振動部38
を支持する固定部40として機能するようになってい
る。
【0093】つまり、アクチュエータ基板32は、最下
層である基板層32Aと中間層であるスペーサ層32B
と最上層である薄板層32Cの積層体であって、スペー
サ層32Bのうち、アクチュエータ部22に対応する箇
所に空所34が形成された一体構造体として把握するこ
とができる。基板層32Aは、補強用基板として機能す
るほか、配線用の基板としても機能するようになってい
る。なお、前記アクチュエータ基板32は、一体焼成で
あっても、後付けであってもよい。
【0094】ここで、アクチュエータ部22と画素構成
体30の具体例を図3〜図12に基づいて説明する。な
お、図3〜図12の例では、後述する桟42と光導波板
20との間にギャップ形成層44を設けた場合を示す。
このギャップ形成層44としては、光遮蔽層を用いるこ
とが好ましい。光遮蔽層は、Cr、Al、Ni、Ag等
の光吸収能が低い金属や、カーボンブラック、黒顔料、
黒染料を含有する樹脂、あるいは光散乱性の低い透明樹
脂硬化物等を用いることができる。この場合、光遮蔽層
はブラックマトリックスとして機能することになる。
【0095】そして、アクチュエータ部22は、図3に
示すように、前記振動部38と固定部40のほか、該振
動部38上に直接形成された圧電/電歪層や反強誘電体
層等の形状保持層46と、該形状保持層46の上面と下
面に形成された一対の電極48(ロー電極48a及びカ
ラム電極48b)とを有する。
【0096】一対の電極48は、図3に示すように、形
状保持層46に対して上下に形成した構造や片側だけに
形成した構造でもよいし、形状保持層46の上部のみに
一対の電極48を形成するようにしてもよい。
【0097】一対の電極48を形状保持層46の上部の
みに形成する場合、一対の電極48の平面形状として
は、図4に示すように、多数のくし歯が相補的に対峙し
た形状としてもよく、その他、特開平10−78549
号公報にも示されているように、渦巻き状や多枝形状な
どを採用することができる。
【0098】形状保持層46の平面形状を例えば楕円形
状とし、一対の電極48をくし歯状に形成した場合は、
図5A及び図5Bに示すように、形状保持層46の長軸
に沿って一対の電極48のくし歯が配列される形態や、
図6A及び図6Bに示すように、形状保持層46の短軸
に沿って一対の電極48のくし歯が配列される形態など
がある。
【0099】そして、図5A及び図6Aに示すように、
一対の電極48のくし歯の部分が形状保持層46の平面
形状内に含まれる形態や、図5B及び図6Bに示すよう
に、一対の電極48のくし歯の部分が形状保持層48の
平面形状からはみ出した形態などがある。図5B及び図
6Bに示す形態の方がアクチュエータ部22の屈曲変位
において有利である。
【0100】ところで、図3に示すように、一対の電極
48として、形状保持層46の上面に例えばロー電極4
8aを形成し、形状保持層46の下面にカラム電極48
bを形成した場合においては、図1に示すように、アク
チュエータ部22を空所34側に凸となるように一方向
に屈曲変位させることも可能であり、その他、図7に示
すように、アクチュエータ部22を光導波板20側に凸
となるように、他方向に屈曲変位させることも可能であ
る。なお、図7に示す例は、桟42自体に光遮蔽機能を
持たせて、上述したギャップ形成層44(図3参照)を
形成しない場合を示す。
【0101】一方、画素構成体30は、例えば図3に示
すように、アクチュエータ部22上に形成された変位伝
達部としての白色散乱体50と色フィルタ52と透明層
54の積層体で構成することができる。
【0102】更に、図8に示すように、白色散乱体50
の下層に光反射層56を介在させるようにしてもよい。
この場合、光反射層56とアクチュエータ部22間に絶
縁層58を形成することが望ましい。
【0103】画素構成体30の他の例としては、例えば
図9に示すように、アクチュエータ部22上に形成され
た変位伝達部を兼ねる有色散乱体60と透明層54の積
層体で構成することもできる。この場合も図10に示す
ように、アクチュエータ部22と有色散乱体60との間
に光反射層56と絶縁層58を介在させるようにしても
よい。
【0104】また、この表示素子14においては、図
1、図3及び図7に示すように、光導波板20とアクチ
ュエータ基板32との間において、画素構成体30以外
の部分に形成された桟42を有して構成され、図7の例
では、桟42の上面に直接光導波板20が固着された場
合を示している。桟42の材質は、熱、圧力に対して変
形しないものが好ましい。
【0105】桟42は、例えば画素構成体30の四方に
形成することができる。ここで、画素構成体30の四方
とは、図11に示すように、例えば画素構成体30が平
面ほぼ矩形あるいは楕円であれば、各コーナー部に対応
した位置などが挙げられ、1つの桟42が隣接する画素
構成体30と共有される形態を示す。
【0106】桟42の他の例としては、図12に示すよ
うに、桟42に少なくとも1つの画素構成体30を囲む
窓部42aを有するように構成してもよい。代表的な構
成例としては、例えば、桟42自体を板状に形成し、更
に画素構成体30に対応した位置に画素構成体30の外
形形状に類似した形状の窓部(開口)42aを形成す
る。これによって、画素構成体30の側面全部が桟42
によって囲まれたかたちになり、アクチュエータ基板3
2と光導波板20との固着が更に強固なものとなる。
【0107】ここで、表示素子14の各構成部材、特に
各構成部材の材料等の選定について説明する。
【0108】まず、光導波板20に入射される光18と
しては、紫外域、可視域、赤外域のいずれでもよい。光
源16としては、白熱電球、重水素放電ランプ、蛍光ラ
ンプ、水銀ランプ、メタルハライドランプ、ハロゲンラ
ンプ、キセノンランプ、トリチウムランプ、発光ダイオ
ード、レーザー、プラズマ光源、熱陰極管(又はフィラ
メント状熱陰極の代わりに、カーボンナノチューブ−フ
ィールドエミッタを配置したもの)、冷陰極管などが用
いられる。
【0109】振動部38は、高耐熱性材料であることが
好ましい。その理由は、アクチュエータ部22を有機接
着剤等の耐熱性に劣る材料を用いずに、固定部40によ
って直接振動部38を支持させる構造とする場合、少な
くとも形状保持層46の形成時に、振動部38が変質し
ないようにするため、振動部38は、高耐熱性材料であ
ることが好ましい。
【0110】また、振動部38は、アクチュエータ基板
32上に形成される一対の電極48におけるロー電極4
8aに通じる配線とカラム電極48bに通じる配線(例
えばデータ線)との電気的な分離を行うために、電気絶
縁材料であることが好ましい。
【0111】従って、振動部38は、高耐熱性の金属あ
るいはその金属表面をガラス等のセラミック材料で被覆
したホーロー等の材料であってもよいが、セラミックス
が最適である。
【0112】振動部38を構成するセラミックスとして
は、例えば安定化された酸化ジルコニウム、酸化アルミ
ニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、スピネル、ム
ライト、窒化アルミニウム、窒化珪素、ガラス、これら
の混合物等を用いることができる。安定化された酸化ジ
ルコニウムは、振動部38の厚みが薄くても機械的強度
が高いこと、靭性が高いこと、形状保持層46及び一対
の電極48との化学反応性が小さいこと等のため、特に
好ましい。安定化された酸化ジルコニウムとは、安定化
酸化ジルコニウム及び部分安定化酸化ジルコニウムを包
含する。安定化された酸化ジルコニウムでは、立方晶等
の結晶構造をとるため、相転移を起こさない。
【0113】一方、酸化ジルコニウムは、1000℃前
後で、単斜晶と正方晶とで相転移し、この相転移のとき
にクラックが発生する場合がある。安定化された酸化ジ
ルコニウムは、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸
化イットリウム、酸化スカンジウム、酸化イッテルビウ
ム、酸化セリウム又は希土類金属の酸化物等の安定化剤
を、1〜30モル%含有する。振動部38の機械的強度
を高めるために、安定化剤が酸化イットリウムを含有す
ることが好ましい。このとき、酸化イットリウムは、好
ましくは1.5〜6モル%含有し、更に好ましくは2〜
4モル%含有することであり、更に0.1〜5モル%の
酸化アルミニウムが含有されていることが好ましい。
【0114】また、結晶相は、立方晶+単斜晶の混合
相、正方晶+単斜晶の混合相、立方晶+正方晶+単斜晶
の混合相などであってもよいが、中でも主たる結晶相
が、正方晶、又は正方晶+立方晶の混合相としたもの
が、強度、靭性、耐久性の観点から最も好ましい。
【0115】振動部38がセラミックスからなるとき、
多数の結晶粒が振動部38を構成するが、振動部38の
機械的強度を高めるため、結晶粒の平均粒径は、0.0
5〜2μmであることが好ましく、0.1〜1μmであ
ることが更に好ましい。
【0116】固定部40は、セラミックスからなること
が好ましいが、振動部38の材料と同一のセラミックス
でもよいし、異なっていてもよい。固定部40を構成す
るセラミックスとしては、振動部38の材料と同様に、
例えば、安定化された酸化ジルコニウム、酸化アルミニ
ウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、スピネル、ムラ
イト、窒化アルミニウム、窒化珪素、ガラス、これらの
混合物等を用いることができる。
【0117】特に、この表示素子14で用いられるアク
チュエータ基板32は、酸化ジルコニウムを主成分とす
る材料、酸化アルミニウムを主成分とする材料、又はこ
れらの混合物を主成分とする材料等が好適に採用され
る。その中でも、酸化ジルコニウムを主成分としたもの
が更に好ましい。
【0118】なお、焼結助剤として粘土等を加えること
もあるが、酸化珪素、酸化ホウ素等のガラス化しやすい
ものが過剰に含まれないように、助剤成分を調節する必
要がある。なぜなら、これらガラス化しやすい材料は、
アクチュエータ基板32と形状保持層46とを接合させ
る上で有利ではあるものの、アクチュエータ基板32と
形状保持層46との反応を促進し、所定の形状保持層4
6の組成を維持することが困難となり、その結果、素子
特性を低下させる原因となるからである。
【0119】即ち、アクチュエータ基板32中の酸化珪
素等は重量比で3%以下、更に好ましくは1%以下とな
るように制限することが好ましい。ここで、主成分と
は、重量比で50%以上の割合で存在する成分をいう。
【0120】形状保持層46は、上述したように、圧電
/電歪層や反強誘電体層等を用いることができるが、形
状保持層46として圧電/電歪層を用いる場合、該圧電
/電歪層としては、例えば、ジルコン酸鉛、マグネシウ
ムニオブ酸鉛、ニッケルニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、
マンガンニオブ酸鉛、マグネシウムタンタル酸鉛、ニッ
ケルタンタル酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、
チタン酸バリウム、マグネシウムタングステン酸鉛、コ
バルトニオブ酸鉛等、又はこれらの何れかの組合せを含
有するセラミックスが挙げられる。
【0121】主成分がこれらの化合物を50重量%以上
含有するものであってもよいことはいうまでもない。ま
た、前記セラミックスのうち、ジルコン酸鉛を含有する
セラミックスは、形状保持層46を構成する圧電/電歪
層の構成材料として最も使用頻度が高い。
【0122】また、圧電/電歪層をセラミックスにて構
成する場合、前記セラミックスに、更に、ランタン、カ
ルシウム、ストロンチウム、モリブデン、タングステ
ン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガン等の
酸化物、若しくはこれらの何れかの組合せ、又は他の化
合物を、適宜、添加したセラミックスを用いてもよい。
【0123】例えば、マグネシウムニオブ酸鉛とジルコ
ン酸鉛及びチタン酸鉛とからなる成分を主成分とし、更
にランタンやストロンチウムを含有するセラミックスを
用いることが好ましい。
【0124】圧電/電歪層は、緻密であっても、多孔質
であってもよく、多孔質の場合、その気孔率は40%以
下であることが好ましい。
【0125】形状保持層46として反強誘電体層を用い
る場合、該反強誘電体層としては、ジルコン酸鉛を主成
分とするもの、ジルコン酸鉛とスズ酸鉛とからなる成分
を主成分とするもの、更にはジルコン酸鉛に酸化ランタ
ンを添加したもの、ジルコン酸鉛とスズ酸鉛とからなる
成分に対してジルコン酸鉛やニオブ酸鉛を添加したもの
が望ましい。
【0126】特に、下記の組成のようにジルコン酸鉛と
スズ酸鉛からなる成分を含む反強誘電体膜をアクチュエ
ータ部22のような膜型素子として適用する場合、比較
的低電圧で駆動することができるため、特に好ましい。
【0127】Pb0.99Nb0.02[(Zrx Sn1-x1-y
Tiy0.983 但し、0.5 <x< 0.6,0.05<y< 0.063,0.01<Nb
< 0.03 また、この反強誘電体膜は、多孔質であってもよく、多
孔質の場合には気孔率30%以下であることが望まし
い。
【0128】そして、振動部38の上に形状保持層46
を形成する方法としては、スクリーン印刷法、ディッピ
ング法、塗布法、電気泳動法等の各種厚膜形成法や、イ
オンビーム法、スパッタリング法、真空蒸着法、イオン
プレーティング法、化学気相蒸着法(CVD)、めっき
等の各種薄膜形成法を用いることができる。
【0129】この実施の形態においては、振動部38上
に前記形状保持層46を形成するにあたっては、スクリ
ーン印刷法やディッピング法、塗布法、電気泳動法等に
よる厚膜形成法が好適に採用される。
【0130】これらの手法は、平均粒径0.01〜5μ
m、好ましくは0.05〜3μmの圧電セラミックスの
粒子を主成分とするペーストやスラリー、又はサスペン
ション、エマルジョン、ゾル等を用いて形成することが
でき、良好な圧電作動特性が得られるからである。
【0131】特に、電気泳動法は、膜を高い密度で、か
つ、高い形状精度で形成することができることをはじ
め、「電気化学および工業物理化学 Vol.53,N
o.1(1985),p63〜68 安斎和夫著」ある
いは「第1回電気泳動法によるセラミックスの高次成形
法 研究討論会 予稿集(1998),p5〜6,p2
3〜24」等の技術文献に記載されるような特徴を有す
る。従って、要求精度や信頼性等を考慮して、適宜、手
法を選択して用いるとよい。
【0132】また、前記振動部38の厚みと形状保持層
46の厚みは、同次元の厚みであることが好ましい。な
ぜなら、振動部38の厚みが極端に形状保持層46の厚
みより厚くなると(1桁以上異なると)、形状保持層4
6の焼成収縮に対して、振動部38がその収縮を妨げる
ように働くため、形状保持層46とアクチュエータ基板
32界面での応力が大きくなり、はがれ易くなる。反対
に、厚みの次元が同程度であれば、形状保持層46の焼
成収縮にアクチュエータ基板32(振動部38)が追従
し易くなるため、一体化には好適である。具体的には、
振動部38の厚みは、1〜100μmであることが好ま
しく、3〜50μmが更に好ましく、5〜20μmが更
になお好ましい。一方、形状保持層46は、その厚みと
して5〜100μmが好ましく、5〜50μmが更に好
ましく、5〜30μmが更になお好ましい。
【0133】前記形状保持層46の上面及び下面に形成
されるロー電極48a及びカラム電極48b、あるいは
形状保持層46上に形成される一対の電極48は、用途
に応じて適宜な厚さとするが、0.01〜50μmの厚
さであることが好ましく、0.1〜5μmが更に好まし
い。また、前記ロー電極48a及びカラム電極48b
は、室温で固体であって、導電性の金属で構成されてい
ることが好ましい。例えば、アルミニウム、チタン、ク
ロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ニオブ、モ
リブデン、ルテニウム、ロジウム、銀、スズ、タンタ
ル、タングステン、イリジウム、白金、金、鉛等を含有
する金属単体又は合金が挙げられる。これらの元素を任
意の組合せで含有していてもよいことはいうまでもな
い。
【0134】また、これらの金属単体及び合金に、酸化
アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セ
リウム、酸化銅等の金属酸化物を添加することが好まし
く、更には、金属単体及び合金に対して上述した振動部
38の材料及び/又は形状保持層46(例えば圧電/電
歪層)の構成材料と同じ材料を分散させたサーメットと
することも好ましい。特に、電極としてサーメットを用
いた場合には、形状保持層46を作動させたときの、変
位動作の経時的な劣化を効果的に抑制することができ好
ましい。
【0135】光導波板20は、その内部に導入された光
18が前面及び背面において光導波板20の外部に透過
せずに全反射するような光屈折率を有するものであり、
導入される光18の波長領域での透過率が均一で、かつ
高いものであることが必要である。このような特性を具
備するものであれば、特にその材質は制限されないが、
具体的には、例えばガラス、石英、アクリル等の透光性
プラスチック、透光性セラミックスなど、あるいは異な
る屈折率を有する材料の複数層構造体、又は表面にコー
ティング層を設けたものなどが一般的なものとして挙げ
られる。
【0136】また、画素構成体30に含まれる色フィル
タ52及び有色散乱体60等の着色層とは、特定の波長
領域の光だけを取り出すために用いられる層であり、例
えば特定の波長の光を吸収、透過、反射、散乱させるこ
とで発色させるものや、入射した光を別の波長のものに
変換させるものなどがある。透明体、半透明体及び不透
明体を単独、もしくは組み合わせて用いることができ
る。
【0137】構成は、例えば染料、顔料、イオンなどの
色素や蛍光体を、ゴム、有機樹脂、透光性セラミック
ス、ガラス、液体等の内部に分散、溶解したものや、そ
れらの表面に塗布したもの、更には上述の色素や蛍光体
等の粉末を焼結させたり、プレスして固めたものなどが
ある。材質及び構造については、これらを単独で用いて
もよいし、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0138】色フィルタ52と有色散乱体60との違い
は、光18を導入した光導波板20に画素構成体30を
接触させて発光状態にしたときに、着色層のみでの反
射、散乱による漏れ光の輝度値が、画素構成体30及び
アクチュエータ部22を含めた全構成体の反射、散乱に
よる漏れ光の輝度値の0.5倍以上であれば、その着色
層は有色散乱体60であると定義し、0.5倍未満であ
ればその着色層は色フィルタ52であると定義する。
【0139】測定法の具体例を挙げると、光18が導入
された光導波板20の背面に、前記着色層単体を接触さ
せたとき、該着色層から該光導波板20を通過し、前面
に漏れ出した光の正面輝度がA(nt)であり、また、
該着色層の光導波板20と接する反対側の面に更に画素
構成体30を接触させたとき、前面に漏れ出した光の正
面輝度がB(nt)であったとすると、A≧0.5×B
を満たすときは、前記着色層は有色散乱体60であり、
A<0.5×Bを満たすときは色フィルタ52である。
【0140】上述の正面輝度とは、輝度を測定する輝度
計と前記着色層とを結ぶ線が、前記光導波板20の前記
着色層と接する面に対して垂直であるように輝度計を配
置(輝度計の検出面は光導波板20の板面に平行)して
計測した輝度である。
【0141】有色散乱体60の利点は、層の厚みにより
色調や輝度が変化しにくいことであり、そのための層形
成法として、層厚の厳密な制御は難しいが、コストが安
いスクリーン印刷など、多種の適用が可能である。
【0142】また、有色散乱体60が変位伝達部を兼ね
ることにより、層形成プロセスを簡略化できるほか、そ
れら全体の層厚を薄くできるため、表示素子14全体の
厚みを薄くすることが可能であり、また、アクチュエー
タ部22の変位量低下の防止及び応答速度の向上が可能
である。
【0143】色フィルタ52の利点は、光導波板20が
フラットで表面平滑性が高いため、光導波板20側に層
を形成するときには、層形成が容易になり、プロセスの
選択の幅が広がり、安価になるだけでなく、色調、輝度
に影響を及ぼす層厚の制御が容易になる。
【0144】なお、色フィルタ52や有色散乱体60等
の着色層の膜形成法としては、特に制限はなく、公知の
各種の膜形成法を適用することができる。例えば光導波
板20やアクチュエータ部22の面上に、チップ状、フ
ィルム状の着色層を直接貼り付けるフィルム貼着法のほ
か、着色層の原材料となる粉末、ペースト、液体、気
体、イオン等を、スクリーン印刷、フォトリソグラフィ
法、スプレー・ディッピング、塗布等の厚膜形成手法
や、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸着、イオン
プレーティング、CVD、めっき等の薄膜形成手法によ
り成膜し、着色層を形成する方法がある。
【0145】また、前記画素構成体30としてその全部
あるいは一部に発光層を設けるようにしてもよい。この
発光層としては蛍光体層が挙げられる。この蛍光体層
は、不可視光(紫外線や赤外線)によって励起され、可
視光を発光するものや、可視光によって励起されて可視
光を発光するものがあるが、いずれでもよい。
【0146】また、前記発光層として、蛍光顔料も用い
ることができる。この蛍光顔料を用いると、顔料自体の
色、即ち、反射色にほぼ一致する波長の蛍光が加わるも
のは、それだけ色刺激が大きく、鮮やかに発光するた
め、表示素子やディスプレイの高輝度化に対してより好
ましく用いられ、一般的な昼光蛍光顔料が好ましく用い
られる。
【0147】また、発光層として、輝尽性蛍光体や、燐
光体、あるいは蓄光顔料も用いられる。これらの材料
は、有機材料、無機材料のいずれでもよい。
【0148】そして、上述した発光材料を単独で用いて
発光層を形成したもの、これらの発光材料を樹脂に分散
させたものを用いて発光層を形成したもの、あるいはこ
れらの発光材料を樹脂に溶解させたもので発光層を形成
したものが好ましく用いられる。
【0149】発光材料の残光時間としては、1秒以下が
好ましく、より好ましくは30m秒がよい。更に好まし
くは数m秒以下がよい。
【0150】そして、画素構成体30の全部あるいはそ
の一部として前記発光層を用いた場合は、光源16とし
て、前記発光層を励起する波長の光を含み、励起に十分
なエネルギー密度を有していれば、特に制限はない。例
えば、冷陰極管、熱陰極管(又はフィラメント状熱陰極
の代わりに、カーボンナノチューブ−フィールドエミッ
タを配置したもの)、メタルハライドランプ、キセノン
ランプ、赤外線レーザを含むレーザ、ブラックライト、
ハロゲンランプ、白熱電球、重水素放電ランプ、蛍光ラ
ンプ、水銀ランプ、トリチウムランプ、発光ダイオー
ド、プラズマ光源などが用いられる。
【0151】次に、前記ディスプレイ10の動作を図1
を参照しながら簡単に説明する。この動作説明において
は、図13に示すように、各アクチュエータ部22のロ
ー電極48aに印加されるオフセット電位として例えば
50Vを使用し、各アクチュエータ部22のカラム電極
48bに印加されるオン信号及びオフ信号の電位として
それぞれ60V及び0Vを使用した例を示す。
【0152】従って、カラム電極48bにオン信号が印
加されたアクチュエータ部22においては、カラム電極
48b及びロー電極48a間に低レベル電圧(−10
V)がかかり、カラム電極48bにオフ信号が印加され
たアクチュエータ部22においては、カラム電極48b
及びロー電極48a間に高レベル電圧(50V)がかか
ることになる。
【0153】そして、まず、光導波板20の例えば端部
から光18が導入される。この場合、画素構成体30が
光導波板20に接触していない状態で、光導波板20の
屈折率の大きさを調節することにより、全ての光18が
光導波板20の前面及び背面において透過することなく
内部で全反射させるようにする。光導波板20の反射率
nとしては、1.3〜1.8が望ましく、1.4〜1.
7がより望ましい。
【0154】この例においては、アクチュエータ部22
の自然状態において、画素構成体30の端面が光導波板
20の背面に対して光18の波長以下の距離で接触して
いるため、光18は、画素構成体30の表面で反射し、
散乱光62となる。この散乱光62は、一部は再度光導
波板20の中で反射するが、散乱光62の大部分は光導
波板20で反射されることなく、光導波板20の前面
(表面)を透過することになる。これによって、全ての
アクチュエータ部22がオン状態となり、そのオン状態
が発光というかたちで具現され、しかも、その発光色は
画素構成体30に含まれる色フィルタ52や有色散乱体
60あるいは上述した発光層の色に対応したものとな
る。この場合、全てのアクチュエータ部22がオン状態
となっているため、表示素子14の画面からは白色が表
示されることになる。
【0155】この状態から、あるドット26に対応する
アクチュエータ部22にオフ信号が印加されると、当該
アクチュエータ部22が図1に示すように、空所34側
に凸となるように屈曲変位、即ち、一方向に屈曲変位し
て、画素構成体30の端面が光導波板20から離間し、
当該アクチュエータ部22がオフ状態となり、そのオフ
状態が消光というかたちで具現される。
【0156】つまり、この表示素子14は、画素構成体
30の光導波板20への接触の有無により、光導波板2
0の前面における光の発光(漏れ光)の有無を制御する
ことができる。
【0157】特に、この表示素子10では、光導波板2
0に対して画素構成体30を接近・離隔方向に変位動作
させる1つの単位を垂直方向に並べたものを1ドットと
し、このドットが水平方向に3つ並んだもの(赤色ドッ
ト26R、緑色ドット26G及び青色ドット26B)を
1画素とし、この画素を多数マトリクス状、あるいは各
行に関し千鳥状に配列するようにしているため、入力さ
れる画像信号の属性に応じて各画素での変位動作を制御
することにより、陰極線管や液晶表示装置並びにプラズ
マディスプレイと同様に、光導波板20の前面、即ち、
表示面に画像信号に応じたカラー映像(文字や図形等)
を表示させることができる。
【0158】そして、第1の実施の形態に係る表示装置
10Aは、図14に示すように、大型導光板140の一
主面に多数の表示素子14が例えばマトリクス状に配列
されて構成された表示装置本体102を有する。大型導
光板140の各外側面には、それぞれ光源104が取り
付けられるようになっている。各光源104は、例えば
多数本の冷陰極管106と、これら冷陰極管106から
の光を導光板側に反射させるリフレクタ108とを有し
て構成されている。
【0159】なお、図14の例では、大型導光板140
の端面を通じて光源104からの光が大型導光板140
及び各表示素子14の光導波板20に導入される例を示
しているが、大型導光板140の端面に加えて、外周部
分に配置された表示素子14の光導波板20の端面を通
じて光源104からの光が大型導光板140及び各表示
素子14の光導波板20に導入される場合もある。
【0160】図15に示すように、各表示素子14のア
クチュエータ基板32の裏面にはそれぞれ配線基板11
4が取り付けられる。配線基板114は、表示素子14
のロー電極48a及びカラム電極48bを駆動するため
の複数の駆動用IC116と、これら駆動用IC116
を、グループ単位に信号処理を行うためのドライバー・
ボード118(図14参照)に接続するコネクタ120
とを有する。各ドライバー・ボード118は、表示のた
めの所定の画像データ処理を行う図示しない表示コント
ローラに接続されている。
【0161】図15の例では、大型導光板140に光導
波板20とアクチュエータ基板32を有する表示素子1
4と配線基板114を貼り付けるようにしたが、その
他、図16に示すように、大型導光板140に光導光板
20が省略された表示素子14と配線基板114を貼り
付けて構成するようにしてもよい。この場合、大型導光
板140自身が光導波板20として表示素子の構成部材
となる。
【0162】そして、この第1の実施の形態に係る表示
装置10Aは、例えば図15に示すように、少なくとも
大型導光板140と表示素子14間に屈折率の調整され
た光透過性のある物質130が介在されて構成されてい
る。
【0163】前記物質130の屈折率は、大型導光板1
40の屈折率にできるだけ近いことが好ましい。大型導
光板140の屈折率と物質130の屈折率との差におい
て許容できる値は、大型導光板140の厚みとも関係す
るが、大型導光板140の屈折率をN1、前記物質13
0の屈折率をN2としたとき、 0.9N1≦N2≦1.1N1 を満足することが好ましい。
【0164】特に、0.99N1≦N2≦1.01N1
あれば、大型導光板140の厚みを大きくすることがで
き、構造体としての安定性が向上する。
【0165】また、前記物質130の光透過性について
は、効率よく光を表示素子14まで導くことができ、か
つ、消費電力を抑えるために、可視光領域の波長におい
て、垂直入射光における透過率が50%以上であること
が好ましく、70%以上であれば更に好ましい。
【0166】前記物質130の形態については、上述の
条件を満たせば、気体、液体、固体のいずれであっても
よく、また、これらの混合物であってもよい。
【0167】大型導光板140の材質については、可視
光領域の波長において、光透過性がよければ、無機材
料、有機材料のどちらでもよく、具体的には、ガラス、
石英、透光性アルミナ、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、フェノール樹
脂、酢酸ビニル樹脂、ABS、フッ素樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂等の単体もしくは合体が使用できる。中で
も、コスト、加工性の点からガラス、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂が好ましい。更に、ガラスにおいては、バ
イコールガラス、96%珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラ
ス、ホウ珪酸ガラス、亜鉛ホウ珪酸ガラス、バリウムホ
ウ珪酸ガラス等が好ましい。光透過性については、可視
光領域の波長において、垂直入射光における透過率が5
0%以上であることが好ましく、70%以上であること
が更に好ましい。
【0168】そして、前記物質130としては、表示素
子14を構成する光導波板20や大型導光板140の屈
折率とほぼ同じ屈折率を有する接着剤を用いることがで
きる。この場合、物質130としての接着剤は、接着
剤、粘着剤、硬化後固化する接着剤、硬化後可撓性を持
つ接着剤、ゴム状接着剤、ゲル状接着剤のものを含む意
である。
【0169】硬化方法については、UV硬化、加熱硬
化、常温硬化、縮合型硬化、付加型硬化、二液硬化型
等、特に限定されない。
【0170】材質については、可視光領域の波長におい
て光透過性がよければ、無機材料、有機材料のどちらで
もよく、また、絶縁性が高く、発火性が低いものが好ま
しく、大型導光板140に対して濡れ性に優れ、熱、
光、湿気などに対する長期安定性があるものが更に好ま
しい。
【0171】具体的には、ユリア樹脂系、フェノール樹
脂系、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、メタクリル樹
脂系、シアノアクリレート系、ポリウレタン系、エマル
ジョン系、ホットメルト系、合成ゴム系、天然ゴム系等
の単体あるいは合体が使用できる。
【0172】つまり、前記物質130で使用される接着
剤として完全に固化するタイプのものを使用した場合、
各表示素子14が接着剤で強固に固着されるため、機械
的強度の高い表示装置10Aを得ることができる。た
だ、不具合となった表示素子14を新しいものに交換す
ることが困難になるため、一括交換を想定した表示装置
10Aに適用すればよい。
【0173】前記接着剤として可撓性のものを用いれ
ば、機械的強度の高い表示装置10Aを得ることができ
ると共に、容易に切断することができるため、不具合と
なった表示素子14を新しいものに交換することが容易
になり、リペア性に優れることとなる。
【0174】次に、この第1の実施の形態に係る表示装
置10Aの製造方法を説明する。まず、大型導光板14
0に対して表面処理を行う。具体的には、大型導光板1
40の表面にハードコーティング材によるコーティング
を行う。これによって、大型導光板140の表面への傷
付きを防止することができ、例えば黒を表示したときの
局部的な白点の発生や、全体として輝度が上がってしま
うという現象を事前に防止することができる。
【0175】ここで、ハードコーティング材をコーティ
ングするとは、大型導光板140の材質より硬度の高い
材料の皮膜を大型導光板140の表面に形成することで
ある。また、大型導光板140の表裏平面へのコーティ
ングは、傷付き防止のため重要であるが、端面へのコー
ティングについては必ずしも施す必要はない。ハードコ
ーティング材としては、具体的には、アクリル系ハード
コーティング材やシリコーン系ハードコーティング材を
使用することができる。
【0176】次に、表示素子14を構成する光導波板2
0の端面を鏡面加工する。これにより、光導波板20の
継ぎ目からの光漏れを違和感のないレベルまで低下させ
ることができ、継ぎ目はほとんど目立たないものとな
る。光導波板20の端面を鏡面加工することによって、
光源104からの光が大型導光板140に行き渡るた
め、所望の視野角を確保することができる。この鏡面加
工においては、継ぎ目の違和感をなくすためには、Rm
axを0.3以下にすることが好ましく、Rmaxを
0.05以下にすることが更に好ましい。
【0177】特に、光導波板20を加工するにあたって
は、光導波板20の寸法精度を、基準寸法100mmに
対して±0.1mm以下、端面同士及び端面と平面の直
角度を0.1mm以下、端面同士及び平面同士の平行度
を0.1mm以下にすることが好ましく、光導波板20
の寸法精度を基準寸法100mmに対して±0.03m
m以下、端面同士及び端面と平面の直角度を0.03m
m以下、端面同士及び平面同士の平行度を0.03mm
以下にすることが更に好ましい。
【0178】これにより、表示素子14を順次配列して
いったときの累積ピッチ誤差を小さくすることができ
る。その結果、画素ピッチずれによる画像の歪みを低減
でき、継ぎ目の隙間ばらつきが小さくなる。しかも、光
導波板20の厚みばらつきも小さくなる。このようなこ
とから、上述の加工条件を満足させることにより、継ぎ
目を一層目立たなくさせることができる。
【0179】なお、各表示素子14における画素のピッ
チは、表示素子14の継ぎ目部分における画素間の距離
に合わせることが好ましい。これにより、表示素子14
内での画素ピッチと表示素子14の継ぎ目での画素ピッ
チとのずれをなくすことができ、画像の歪みを低減する
ことができる。
【0180】次に、大型導光板140の一主面に複数の
表示素子14を順次配列しながら固着していく。この場
合、大型導光板140と表示素子14の光導波板20と
を対向させて、これら大型導光板140と光導波板20
との間に例えば完全に固化するタイプの接着剤(例えば
アーデル社製のベネフィクスVLやベネフィクスα等)
あるいは可撓性の接着剤を塗布し、これら大型導光板1
40と光導波板20とを貼り合わせた後、接着剤を硬化
させる。
【0181】ところで、表示素子14を構成するアクチ
ュエータ基板32は、その焼成時における収縮現象によ
って反りが発生している場合があり、これに起因して、
表示素子14全体としても反りが発生している場合があ
る。
【0182】しかし、上述のように、大型導光板140
に表示素子14を接着剤で固着すれば、光導波板20の
一主面(表示面)全体が大型導光板140に接着剤を介
して固着されることとなり、この段階で、表示素子14
に発生していた反りが接着剤によって吸収され、表示素
子14は大型導光板140に対して強固に固着されるこ
ととなる。
【0183】また、前記大型導光板140と光導波板2
0との間に介在させる物質130として、前記接着剤の
ほかに、マッチングオイルを用いてもよい。ここで、マ
ッチングオイルは、液体状、グリース状の形態であり、
可視光領域の波長において光透過率がよければ、無機材
料、有機材料のどちらでもよく、また、絶縁性が高く、
発火性の低いものが好ましく、大型導光板140に対し
て濡れ性に優れ、熱、光、湿気などに対する長期安定性
があるものが更に好ましい。具体的には、ジメチルシリ
コーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、グリ
セリン、ジ2エチルヘキシルフタレート、シリコーング
リース、オプティカルジェル等が挙げられる。
【0184】なお、液体状のものを使用する場合におい
ては、塗布時に発生する気泡の抜け易さと、流れて垂れ
すぎないことを両立するために、粘度は100〜100
0cStであることが好ましい。
【0185】マッチングオイルを用いた場合は、表示素
子14の反りを吸収する点ではそれほど効果はないが、
リペア性において優れており、表示素子14の交換を簡
単に行うことができる。
【0186】そして、各表示素子14の配線基板114
にドライバー・ボード118を取り付けて電気的に接続
することにより、第1の実施の形態に係る表示装置10
Aが完成する。
【0187】このように、第1の実施の形態に係る表示
装置10Aにおいては、大型導光板140の一主面に複
数の表示素子14を配列し、大型導光板140と表示素
子14との間に屈折率の調整された光透過性のある物質
130(接着剤やマッチングオイル等)を介在させるよ
うにしたので、複数の表示素子14を配列して表示装置
10Aを作製する際に、これら表示素子14の継ぎ目部
分が目立ちにくい表示装置10Aとすることができる。
しかも、画素ピッチが細かく、精細度の画像を表示させ
ることができる。
【0188】次に、第2の実施の形態に係る表示装置1
0Bについて図17を参照しながら説明する。
【0189】この第2の実施の形態に係る表示装置10
Bは、図17に示すように、上述の第1の実施の形態に
係る表示装置10Aとほぼ同様の構成を有するが、大型
導光板140の一主面に複数の表示用モジュール144
が配列されて構成されている。
【0190】表示用モジュール144は、複数の表示素
子14がモジュール光導波板142に貼り合わされて構
成されている。この構成においても、大型導光板140
とモジュール光導波板142との間に上述した屈折率の
調整された光透過性のある物質130が介在されてい
る。
【0191】モジュール光導波板142は、表示素子1
4の大きさの整数倍の大きさを有することが望ましい。
図17の例では、モジュール光導波板142は、表示素
子14を構成する光導波板20とほぼ同一の厚みを有
し、かつ、大型導光板140の表示面における縦方向の
長さに相当する大きさを有する。
【0192】特に、表示素子14をモジュール光導波板
142に貼着するための物質141は、屈折率の調整さ
れた光透過性のある前記物質130と同様の屈折率を有
し、かつ、表示素子14の固着ずれを防ぐために、硬化
後固化する接着剤が好ましい。また、熱膨張の緩和のた
めには、硬化後可撓性を持つ接着剤、ゴム状接着剤が好
ましい。この場合、各表示素子14における光導波板2
0の一主面(表示面)全体がモジュール光導波板142
に前記物質141(この場合、接着剤)を介して固着さ
れることとなり、この段階で、表示素子14に発生して
いた反りが前記物質141によって吸収され、表示素子
14はモジュール光導波板142に対して強固に固着さ
れることとなる。
【0193】なお、図17の例では、大型導光板140
の端面を通じて光源104からの光が大型導光板14
0、各モジュール光導波板142及び各表示素子14の
光導波板20に導入される例を示しているが、大型導光
板140の端面に加えて、外側に配置されたモジュール
光導波板の端面や外周部分に配置された表示素子14の
光導波板20の端面を通じて光源104からの光が大型
導光板140、各モジュール光導波板142及び各表示
素子14の光導波板20に導入される場合もある。
【0194】この第2の実施の形態に係る表示装置10
Bにおいても、上述の第1の実施の形態に係る表示装置
10Aと同様に、複数の表示用モジュール144を配列
して表示装置10Bを作製する際に、これら表示用モジ
ュール144の継ぎ目部分が目立ちにくい表示装置10
Bとすることができ、しかも、リペア性に優れる。
【0195】そして、この第2の実施の形態に係る表示
装置10Bを製造する場合は、上述した第1の実施の形
態に係る表示装置10Aの製造方法に沿って行うことが
できるが、特に、モジュール光導波板142の端面を鏡
面加工することが好ましい。これにより、モジュール光
導波板142の継ぎ目からの光漏れを違和感のないレベ
ルまで低下させることができ、継ぎ目はほとんど目立た
ないものとなる。モジュール光導波板142の端面を鏡
面加工することによって、光源104からの光が大型導
光板140に行き渡るため、所望の視野角を確保するこ
とができる。この鏡面加工においては、継ぎ目の違和感
をなくすためには、Rmaxを0.3以下にすることが
好ましく、Rmaxを0.05以下にすることが更に好
ましい。
【0196】特に、モジュール光導波板142を加工す
るにあたっては、該モジュール光導波板142の寸法精
度を、基準寸法100mmに対して±0.1mm以下、
端面同士及び端面と平面の直角度を0.1mm以下、端
面同士及び平面同士の平行度を0.1mm以下にするこ
とが好ましく、モジュール光導波板142の寸法精度を
基準寸法100mmに対して±0.03mm以下、端面
同士及び端面と平面の直角度を0.03mm以下、端面
同士及び平面同士の平行度を0.03mm以下にするこ
とが更に好ましい。
【0197】なお、モジュール光導波板142と表示素
子14との間に介在させる物質141として、前記接着
剤のほかに、マッチングオイルを用いてもよい。この場
合、表示素子14のリペア性を高めることができる。
【0198】次に、第3の実施の形態に係る表示装置1
0Cについて図18を参照しながら説明する。この図1
8では光源104を省略して示す。
【0199】この第3の実施の形態に係る表示装置10
Cは、図18に示すように、上述の第2の実施の形態に
係る表示装置10Bとほぼ同様の構成を有するが、複数
の分割導光板112をマトリクス状に配列することによ
って大型導光板140が構成されている点で異なる。
【0200】具体的には、この第3の実施の形態に係る
表示装置10Cは、透明性の板材100a、100b、
100c及び100dを組むことによって構成された枠
体100に、複数の分割導光板112が組み込まれて大
型導光板140が構成され、更に、この大型導光板14
0の一主面に複数の表示素子14あるいは複数の表示用
モジュール144が配列されて構成されている。図18
の例では、大型導光板140の一主面に複数の表示用モ
ジュール144を配列させた例を示している。枠体10
0は、例えば角柱状を有するアクリル製の上板100
a、下板100b、2つの側板100c及び100dを
枠状に組み立てることで構成されている。
【0201】即ち、図18に示す表示装置10Cは、枠
体100の開口122内において、分割導光板112を
積み上げることによって、枠体100と多数の分割導光
板112とで1つの大型導光板140が完成することと
なる。そして、複数の表示素子14がモジュール光導波
板142に貼り合わされて1つの表示用モジュール14
4が構成され、この表示用モジュール144を大型導光
板140に貼り付けることによって、この第3の実施の
形態に係る表示装置10Cが構成されることになる。こ
の構成においては、図19に示すように、各分割導光板
112の端面部分並びに分割導光板112と枠体100
の内壁間に、屈折率の調整された光透過性のある物質1
31が介在されている。
【0202】この場合、モジュール光導波板142は、
分割導光板112あるいは表示素子14の大きさの整数
倍の大きさを有する。好ましくは、モジュール光導波板
142の継ぎ目と分割導光板112の継ぎ目が重なるよ
うな整数倍を選ぶことが望ましい。図18の例では、モ
ジュール光導波板142は、表示素子14を構成する光
導波板20とほぼ同一の厚みを有し、かつ、分割導光板
112を縦方向に1列分だけ並べた大きさを有する。従
って、縦方向に配列された1列分の分割導光板112に
ついて1つの表示用モジュール144が割り当てられて
固着されることとなる。
【0203】物質131の屈折率は、分割導光板112
における継ぎ目の違和感をなくすために、分割導光板1
12の屈折率に対する前記物質131の屈折率差をでき
る限り小さくすることが好ましい。許容できる屈折率差
は、分割導光板112の厚みとも関係するが、分割導光
板112の屈折率をN1とすると、前記物質131の屈
折率N2を、 0.9N1≦N2≦1.1N1 とすれば、概ね継ぎ目の違和感を感じさせなくすること
ができ、 0.99N1≦N2≦1.01N1 であれば、前記効果に加えて、分割導光板112の厚み
を大きくすることができ、組立性及び組立後の構造体の
安定性が向上する。
【0204】一方、分割導光板112の継ぎ目に関して
は、分割導光板112を配列するという構造上の問題か
ら、図20に示すように、継ぎ目を跨ぐ画素のピッチP
bが通常の画素ピッチPaよりも大きくなり、継ぎ目が
目立つということが多い。そこで、物質131の屈折率
2を N1<N2≦1.01N1 に調整することが好ましい。これにより、画素から発せ
られた光が継ぎ目の部分を通過したとき、前記のように
調整された屈折率N1とN2の関係によって、光が屈折
し、表示面から出射する段階では、継ぎ目を跨ぐ画素の
ピッチPc及びPdが通常の画素ピッチPaに近づいた
かたちとなり(Pa<Pc<Pb、Pa<Pd<P
b)、継ぎ目の違和感を緩和させることができる。
【0205】また、前記物質131の光透過性について
は、効率よく光を表示素子14まで導くことができ、か
つ、消費電力を抑えるために、可視光領域の波長におい
て、垂直入射光における透過率が50%以上であること
が好ましく、70%以上であれば更に好ましい。
【0206】前記物質131の形態については、上述の
条件を満たせば、気体、液体、固体のいずれであっても
よく、また、これらの混合物であってもよい。
【0207】分割導光板112の形状は、直方体、角
柱、円柱、角錐台など、表示素子14が固着でき、か
つ、安定して積み重ねることができれば、どのような形
状でもよいが、加工性、組立性の面から直方体が好まし
い。
【0208】分割導光板112の大きさは、組立性、リ
ペア性の点から、縦が40mm〜500mmであって、
横が40mm〜500mmの大きさであることが好まし
い。また、厚みについては、組立性と継ぎ目の違和感を
なくすことを両立させるために、2mm〜40mmであ
ることが好ましい。
【0209】分割導光板112の材質並びに枠体100
を構成する上板100a、下板100b及び側板100
c及び100dの材質については、大型導光板140と
同様に、可視光領域の波長において、光透過性がよけれ
ば、無機材料、有機材料のどちらでもよく、具体的に
は、ガラス、石英、透光性アルミナ、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、フ
ェノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS、フッ素樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂等の単体もしくは合体が使用で
きる。中でも、コスト、加工性の点からガラス、アクリ
ル樹脂、メタクリル樹脂が好ましい。更に、ガラスにお
いては、バイコールガラス、96%珪酸ガラス、アルミ
ノ珪酸ガラス、ホウ珪酸ガラス、亜鉛ホウ珪酸ガラス、
バリウムホウ珪酸ガラス等が好ましい。光透過性につい
ては、可視光領域の波長において、垂直入射光における
透過率が50%以上であることが好ましく、70%以上
であることが更に好ましい。
【0210】そして、前記物質131としては、枠体1
00や分割導光板112の屈折率とほぼ同じ屈折率を有
する接着剤を用いることができる。
【0211】ここで、上板100a、下板100b及び
側板100c及び100dを組み立てて枠体100とす
るための接着剤並びに前記物質131としての接着剤に
ついて説明する。
【0212】ここでの接着剤は、接着剤、粘着剤、硬化
後固化する接着剤、硬化後可撓性を持つ接着剤、ゴム状
接着剤、ゲル状接着剤のものを含む意である。
【0213】硬化方法については、UV硬化、加熱硬
化、常温硬化、縮合型硬化、付加型硬化、二液硬化型
等、特に限定されない。
【0214】材質については、可視光領域の波長におい
て光透過性がよければ、無機材料、有機材料のどちらで
もよく、また、絶縁性が高く、発火性が低いものが好ま
しく、導光板に対して濡れ性に優れ、熱、光、湿気など
に対する長期安定性があるものが更に好ましい。
【0215】具体的には、ユリア樹脂系、フェノール樹
脂系、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、メタクリル樹
脂系、シアノアクリレート系、ポリウレタン系、エマル
ジョン系、ホットメルト系、合成ゴム系、天然ゴム系等
の単体あるいは合体が使用できる。
【0216】また、前記物質131としての接着剤につ
いては、熱膨張の緩和、リペア時の取り外し性のため、
硬化後可撓性を持つ接着剤、ゴム状接着剤、ゲル状接着
剤が好ましい。
【0217】つまり、前記物質131で使用される接着
剤として完全に固化するタイプのものを使用した場合、
分割導光板112が接着剤で強固に固着されるため、機
械的強度の高い表示装置10Cを得ることができる。た
だ、不具合となった表示素子14や該不具合となった表
示素子14が貼着された表示用モジュール144を新し
いものに交換することが困難になるため、一括交換を想
定した表示装置10Cに適用すればよい。
【0218】前記接着剤として可撓性のものを用いれ
ば、機械的強度の高い表示装置10Cを得ることができ
ると共に、容易に切断することができるため、不具合と
なった表示素子14や該不具合となった表示素子14が
貼着された表示用モジュール144を新しいものに交換
することが容易になり、リペア性に優れることとなる。
【0219】また、前記物質131として、すべて完全
に固化するタイプのものにしたり、あるいはすべて可撓
性のものにしてもよいが、例えば、1つのドライバー・
ボード118が受け持つ複数の表示素子14に対応した
複数の分割導光板112、あるいは例えば1つの表示用
モジュール144に対応した複数の分割導光板112
(図18の例では垂直方向の3つの分割導光板112)
を完全に固化するタイプの接着剤で固着して1つのかた
まりとし、複数のかたまりの端面部分並びに前記かたま
りと枠体100との間に前記物質131として可撓性の
接着剤を介在させるようにしてもよい。
【0220】次に、この第3の実施の形態に係る表示装
置10Cの製造方法を説明する。まず、分割導光板11
2に対して表面処理を行う。具体的には、分割導光板1
12の表面にハードコーティング材によるコーティング
を行う。これによって、分割導光板112の表面への傷
付きを防止することができ、例えば黒を表示したときの
局部的な白点の発生や、全体として輝度が上がってしま
うという現象を事前に防止することができる。この場合
も、ハードコーティング材として、アクリル系ハードコ
ーティング材やシリコーン系ハードコーティング材を使
用することができる。
【0221】次に、分割導光板112の端面を鏡面加工
する。これにより、分割導光板112の継ぎ目からの光
漏れを違和感のないレベルまで低下させることができ、
継ぎ目はほとんど目立たないものとなる。分割導光板1
12の端面を鏡面加工することによって、光源104か
らの光がすべての分割導光板112に行き渡るため、所
望の視野角(分割導光板112の数に応じた視野角)を
確保することができる。この鏡面加工においては、継ぎ
目の違和感をなくすためには、Rmaxを0.3以下に
することが好ましく、Rmaxを0.05以下にするこ
とが更に好ましい。
【0222】特に、分割導光板112を加工するにあた
っては、分割導光板112の寸法精度を、基準寸法10
0mmに対して±0.1mm以下、端面同士及び端面と
平面の直角度を0.1mm以下、端面同士及び平面同士
の平行度を0.1mm以下にすることが好ましく、分割
導光板112の寸法精度を基準寸法100mmに対して
±0.03mm以下、端面同士及び端面と平面の直角度
を0.03mm以下、端面同士及び平面同士の平行度を
0.03mm以下にすることが更に好ましい。
【0223】これにより、枠体100の開口122内に
分割導光板112を積み上げていったときの累積ピッチ
誤差を小さくすることができる。その結果、継ぎ目の隙
間ばらつきが小さくり、分割導光板112の厚みばらつ
きも小さくなり、段差から生じる光の漏れを抑えること
ができる。このようなことから、上述の加工条件を満足
させることにより、継ぎ目を一層目立たなくさせること
ができる。
【0224】なお、各表示素子14における画素のピッ
チは、表示素子14の継ぎ目部分における画素間の距離
に合わせることが好ましい。これにより、表示素子14
内での画素ピッチと表示素子14の継ぎ目での画素ピッ
チとのずれをなくすことができ、画像の歪みを低減する
ことができる。
【0225】次に、下板100bに2つの側板100c
及び100dを例えば完全に固化するタイプの接着剤で
固着して、コ字状の枠体を作製する。
【0226】次に、コ字状の枠体における下板100b
の上面を積み上げ基点として、複数の分割導光板112
を順次積み上げていく。このとき、下板100bと分割
導光板との間、側板100c及び100dと分割導光板
112との間、そして、各分割導光板112の端面間に
例えば可撓性接着剤130(例えば協立化学産業社製の
XSG−1、XVL−14SG2やスリーボンド社製の
3088B等)を介在させながら積み上げていく。
【0227】すべての分割導光板112を積み上げた
後、図18に示すように、枠体100を構成する上板1
00aを積み上げる。このとき、上板100aと側板1
00c及び100dとの間に例えば完全に固化するタイ
プの接着剤を塗布し、上板100aと分割導光板112
間に例えば可撓性接着剤を介在させ、上方からある程度
の荷重をかけて各分割導光板112間の間隔をほぼ均一
にさせる。その後、上板100aと側板100c及び1
00dとを強固に固着させる。
【0228】この段階で、枠体100と複数の分割導光
板112による大型導光板140が構成され、該大型導
光板140の主面によって表示面が形成されることにな
るが、分割導光板112の厚みばらつきに起因して表示
面に微小段差が形成される場合がある。この場合は、例
えば研磨によって前記微小段差をなくすことが好まし
い。これにより、継ぎ目が目立たなくなる。
【0229】次に、大型導光板140の一主面に複数の
表示素子14あるいは複数の表示用モジュール144を
配列固定して表示装置本体102を構成する。例えば図
18の例では、大型導光板140と表示用モジュール1
44のモジュール光導波板142とを対向させて、これ
ら大型導光板140とモジュール光導波板142との間
に例えば完全に固化するタイプの接着剤(例えばアーデ
ル社製のベネフィクスVLやスリーボンド社製の308
8B等)を塗布し、大型導光板140と複数のモジュー
ル光導波板142とを貼り合わせた後、接着剤を硬化さ
せる。
【0230】そして、各表示素子14の配線基板114
にドライバー・ボード118を取り付けて電気的に接続
することにより、第3の実施の形態に係る表示装置10
Cが完成する。
【0231】このように、第3の実施の形態に係る表示
装置10Cにおいては、各分割導光板112の端面部分
に該分割導光板112とほぼ同じ屈折率を有する例えば
可撓性接着剤131を介在させるようにしたので、複数
の分割導光板112を配列して表示装置10Cを作製す
る際に、これら分割導光板112の継ぎ目部分が目立ち
にくい表示装置10Cとすることができる。
【0232】複数の分割導光板112を配列して表示装
置10Cとする場合に、分割導光板112の端面部分に
前記物質131(例えば接着剤)を介在させながら積み
上げていけばよいため、該表示装置10Cを様々な地域
に設置する場合に、複数の分割導光板112を現地に運
搬し、現地で分割導光板112を積み上げて表示装置1
0Cを作製することができる。これにより、表示装置1
0C自体を運搬するよりも、製造コストや運搬にかかる
コストを低廉することができる。
【0233】次に、第3の実施の形態に係る表示装置1
0Cのいくつかの変形例について図21〜図25を参照
しながら説明する。これらの変形例の説明では、光源1
04やドライバー・ボード118の記述を省略する。
【0234】第1の変形例に係る表示装置10Caは、
図21に示すように、上述した第3の実施の形態に係る
表示装置10Cとほぼ同様の構成を有するが、分割導光
板112の縦方向の長さが枠体100の開口122にお
ける垂直方向(縦方向)の長さとほぼ同一である点で異
なる。この場合、分割導光板112の数が第3の実施の
形態に係る表示装置10Cよりも少なくて済むため、組
立工数を大幅に低減することができる。
【0235】第2の変形例に係る表示装置10Cbは、
図22に示すように、上述した第3の実施の形態に係る
表示装置10Cとほぼ同様の構成を有するが、分割導光
板112の横方向の長さが枠体100の開口122にお
ける水平方向(横方向)の長さとほぼ同一である点で異
なる。この場合も、組立工数を大幅に低減することがで
きる。
【0236】第3の変形例に係る表示装置10Ccは、
図23に示すように、上述した第3の実施の形態に係る
表示装置10Cとほぼ同様の構成を有するが、枠体10
0の開口122内に複数の支持材132及び134を配
置した点で異なる。この例では、支持材132及び13
4を格子状に組んだもの(格子状支持材136)を配置
した場合を示す。格子状支持材136の1つの開口(格
子窓136a)の大きさは、分割導光板112とほぼ同
じか僅かに大とされている。
【0237】格子状支持材136を製造する場合は、例
えば透明性の樹脂で一体成形するようにしてもよいし、
板状の支持材132及び134の所要箇所に切込みを入
れ、各支持材132及び134の切込み同士を合わせな
がら差し込むことによって構成するようにしてもよい。
格子状支持材136と枠体100とは、例えば完全に固
化するタイプの接着剤や可撓性接着剤を用いて固着する
ようにしてもよく、あるいは格子状支持材136を枠体
100に固着せずに開口122内おいて浮遊状態にして
もよい。
【0238】次に、この第3の変形例に係る表示装置1
0Ccの製造方法を説明する。分割導光板112の表面
処理、端面の鏡面加工を経て、格子状支持材136を構
成する支持材132及び134の表面処理を行う。この
場合、支持材136の表面にハードコーティング材によ
るコーティングを行う。これによって、支持材132及
び134の表面への傷付きを防止することができ、例え
ば黒を表示したときの局部的な白点の発生や、全体とし
て輝度が上がってしまうという現象を事前に防止するこ
とができる。
【0239】次に、支持材132及び134の表面に対
してRmaxが0.3以下の鏡面加工を行う。これによ
り、継ぎ目はほとんど目立たないものとなり、所望の視
野角も確保することができる。また、支持材132及び
134の寸法精度も分割導光板112と同様に、基準寸
法100mmに対して±0.1mm以下、端面同士及び
端面と平面の直角度を0.1mm以下、端面同士及び平
面同士の平行度を0.1mm以下にすることが好まし
く、支持材132及び134の寸法精度を基準寸法10
0mmに対して±0.03mm以下、端面同士及び端面
と平面の直角度を0.03mm以下、端面同士及び平面
同士の平行度を0.03mm以下にすることが更に好ま
しい。
【0240】次に、下板100bに2つの側板100c
及び100dを例えば完全に固化するタイプの接着剤で
固着して、コ字状の枠体を作製する。その後、支持材1
32及び134を格子状に組み立てて格子状支持材13
6とし、この格子状支持材136を枠体100内に設置
する。このとき、格子状支持材136を枠体100に固
着するようにしてもよい。
【0241】次に、格子状支持材136の格子窓136
a内に分割導光板112を順次積み上げていく。このと
き、下板100bと分割導光板112との間、側板10
0c及び100dと分割導光板112との間、そして、
格子状支持材136と各分割導光板112の端面間に例
えば可撓性接着剤131を介在させながら積み上げてい
く。
【0242】すべての分割導光板112を積み上げた
後、枠体100を構成する上板100aを積み上げ固着
することによって大型導光板140を構成する。続い
て、大型導光板140の表示面に形成された分割導光板
112の厚みばらつきに起因する微小段差を研磨によっ
てなくし、次いで、大型導光板140の一主面に複数の
表示素子14あるいは複数の表示用モジュール144を
配列固定して表示装置本体102を構成する。その後、
各表示素子14の配線基板114にドライバー・ボード
118を取り付けて電気的に接続することにより、第3
の変形例に係る表示装置10Ccが完成する。
【0243】この第3の変形例に係る表示装置10Cc
においては、枠体100の開口122内に格子状支持材
136を配置し、格子状支持材136の各格子窓136
a内に分割導光板112を挿入しながら組み立てるよう
にしたので、分割導光板112の積み上げ作業が容易に
なり、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0244】第4の変形例に係る表示装置10Cdは、
図24に示すように、上述の第3の変形例に係る表示装
置10Ccとほぼ同じ構成を有するが、格子状支持材1
36の代わりに、複数の板状の支持材132をそれぞれ
縦向きに設置した点で異なる。この場合、水平方向の配
列ずれが支持材132の存在によってキャンセルされる
こととなる。
【0245】第5の変形例に係る表示装置10Ceは、
図25に示すように、上述の第3の変形例に係る表示装
置10Ccとほぼ同じ構成を有するが、格子状支持材1
36の代わりに、複数の板状の支持材134をそれぞれ
横向きに設置した点で異なる。この場合、積み上げ時の
縦方向の配列ずれが支持材134の存在によってキャン
セルされることとなる。
【0246】次に、第4の実施の形態に係る表示装置1
0Dとその変形例10Daについて図26〜図29を参
照しながら説明する。
【0247】この第4の実施の形態に係る表示装置10
Dは、図26及び図27に示すように、大型導光板14
0が、中空部220を有する透明性の槽222で構成さ
れている点で異なる。中空部220には屈折率の調整さ
れた光透過性のある物質224が充填され、該物質22
4として上述したマッチングオイルを用いることができ
る。
【0248】また、第4の実施の形態に係る表示装置1
0Dの変形例10Daは、図28及び図29に示すよう
に、槽222を構成する前面パネル222aが複数の分
割板226をマトリクス状に配列し、各分割板226の
端面を例えば完全に固化するタイプの接着剤にて固着し
て構成されている点で異なる。また、この例では、背面
パネル222bが複数の分割板228をマトリクス状に
配列し、各分割板228の端面を例えば完全に固化する
タイプの接着剤にて固着している。
【0249】従って、この変形例に係る表示装置10D
aを製造するにあたっては、前記前面パネル222a及
び背面パネル222bを作製する工程と、槽222を作
製する工程を経て、上述の第1又は第2の実施の形態に
係る表示装置10A又は10Bの製造方法と同様の工程
を踏むことになる。
【0250】この変形例に係る表示装置10Daにおい
ては、前面パネル222aが複数の分割板226を配列
させて構成されているため、分割板226として、小型
で安価なものを用いることができ、しかも、内部に気泡
や異物などの欠陥が少なく良質の分割板226を使用す
ることができる。また、現地での組み立ても可能とな
る。
【0251】次に、第5の実施の形態に係る表示装置1
0Eについて図30を参照しながら説明する。
【0252】この第5の実施の形態に係る表示装置は、
図30及び図31に示すように、アクリル製の上板10
0a、下板100b、側板100c及び100d並びに
前面パネル100eから構成される背面開口の筐体15
0内に、表示装置本体102が収容されて構成されてい
る。この表示装置本体102は、複数の分割導光板11
2を多数マトリクス状に配列し、更に、複数の表示素子
14あるいは複数の表示用モジュール144を配列固定
することによって構成される。
【0253】筐体150は、上板100a、下板100
b並びに側板100c及び100dからなる枠体100
に前面パネル100eが例えば完全に固化するタイプの
接着剤で固着されて構成されている。
【0254】前記表示装置本体102は、その表示面が
前面パネル100eに対向するように収容され、表示面
と前面パネル100eとの間、並びに各分割導光板11
2の端面間に屈折率の調整された光透過性のある物質1
52が介在されており、表示面と前面パネル100eと
が前記物質152を介して互いに密着し、更に、各分割
導光板110の端面が物質152を介して互いに密着し
たかたちとなっている。
【0255】即ち、この第5の実施の形態に係る表示装
置10Eは、各分割導光板112の前面(表示面)に筐
体150の前面パネル100eを配することによって、
各分割導光板112に対して導光に必要な板厚を持たせ
た構造となっている。
【0256】前記物質152としては、上述したマッチ
ングオイルを使用することができる。一方、筐体150
の前面パネル100eは、可視光領域の波長において光
透過性がよければ、無機材料、有機材料のどちらでもよ
く、具体的には、ガラス、石英、透光性アルミナ、アク
リル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、塩化ビ
ニル樹脂、フェノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS、
フッ素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の単体あるいは
合体が使用できる。
【0257】分割導光板112と同一の材料とした方
が、屈折率が等しい、熱膨張率が等しい等の点から好ま
しい。光透過性については、可視光領域の波長におい
て、垂直入射光における透過率が50%以上であること
が好ましく、70%以上であれば更に好ましい。前面パ
ネル100eの厚みについては、組立性の点から0.5
〜100mmであることが好ましい。
【0258】更に、図32に示すように、各分割導光板
の端面間における前記物質152と外気との間には、分
割導光板112とほぼ同一の屈折率を有するシール材1
54が塗られている。
【0259】このシール材154は、接着剤、粘着剤、
硬化後固化する接着剤、硬化後可撓性を持つ接着剤、ゴ
ム状接着剤、ゲル状接着剤のものを含み、また、フィル
ム状の物体にこれらの材料を付着させたものでもよい。
【0260】材質は、無機材料、有機材料のどちらでも
よく、接する物質と反応を起こさないものがよい。具体
的には、シリコーン系、変性シリコーン系、ポリサルフ
ァイド系、ポリウレタン系、アクリル系、エポキシ系、
SBR系、ブチルゴム系等が使用できる。この場合、シ
ール材154は、リペア性、熱膨張の緩和の点から可撓
性のものが好ましい。
【0261】また、シール材154の外気に接する端部
154aについては、分割導光板112内を進む光18
を適切な角度で反射させるために、図32に示すよう
に、分割導光板112の背面112aと面合わせする
(面一にする)ことが好ましい。
【0262】また、後方からの光の進入を阻止するため
に、図33に示すように、分割導光板の端面間に前記接
着剤154を塗布すると共に、分割導光板112の周辺
部に光吸収材料156を塗布することが好ましい。
【0263】この場合、シール材154の端部154a
に光吸収材料156が塗布されることになるため、不適
切な角度で進入してくる光を吸収することができ、画質
を向上させることができる。この場合、前記端部154
aを分割導光板112と面合わせする必要がないため、
設計の自由度が広がる。光吸収材料156としては、例
えば顔料、染料などを使用することができる。
【0264】また、図34に示すように、前面パネル1
00eと分割導光板112との間に存在する屈折率の調
整された光透過性のある物質152(便宜的に第1の物
質152と記す)は、分割導光板112の端面部分に存
在する屈折率の調整された光透過性のある物質153
(便宜的に第2の物質153と記す)と必ずしも同じも
のである必要はない。
【0265】第1及び第2の物質152及び153を異
なる材質で用いる場合において、分割導光板112の屈
折率をN1、前面パネル100eの屈折率をN2とする
と、第1の物質152の屈折率N3は、 0.9N1≦N3≦1.1N2(N1≦N2) 又は0.9N2≦N3≦1.1N1(N2≦N1) であることが好ましい。
【0266】これにより、光18を十分に表示素子14
まで導入することができ、画面の表示輝度を確保でき
る。更に、効率よく光18を表示素子14まで導き、消
費電力を抑えるためには、可視光領域の波長において、
垂直入射光における透過率が50%以上であることが好
ましく、70%以上であれば更に好ましい。
【0267】また、第1及び第2の物質152及び15
3で互いに異なる材質のものを用い、かつ、両者とも液
体の場合は、両者の間にシール材155を存在させるこ
とで、互いに混ざり合うことを防ぐことができる。少な
くともどちらか一方もしくは両方を固体にすれば、混ざ
り合うことがないため、前記シール材155の設置を省
略することができる。上記の条件を満たせば、第1及び
第2の物質152及び153の形態は、気体、液体、固
体のいずれであってもよく、また、これらの混合物であ
ってもよい。
【0268】そして、この第5の実施の形態に係る表示
装置10Eを製造する場合は、前記前面パネル100e
を有する筐体150を用意し、前面パネル100eの一
主面に、各分割導光板112をその表示面を対向させ、
これらの面の間に前記物質152を介在させながら、各
分割導光板112を前面パネル100eの一主面に沿っ
て配列することによって簡単に作製することができる。
【0269】このように、第5の実施の形態に係る表示
装置10Eは、上述の第3の実施の形態に係る表示装置
10Cと同様に、複数の分割導光板112を配列して表
示装置10Eを作製する際に、これら分割導光板112
の継ぎ目部分が目立ちにくい表示装置10Eとすること
ができ、しかも、リペア性に優れる。特に、この第5の
実施の形態に係る表示装置10Eにおいては、前記物質
152としてマッチングオイルとした場合に、該高価な
マッチングオイルの使用量を少なくすることができ、製
造コストの低廉化に有利となる。
【0270】次に、第5の実施の形態に係る表示装置1
0Eの変形例を図35及び図36を参照しながら説明す
る。
【0271】この変形例に係る表示装置10Eaは、図
35及び図36に示すように、上述の第5の実施の形態
に係る表示装置10Eとほぼ同様の構成を有するが、前
面パネル100eが、複数の分割板160をマトリクス
状に配列し、各分割板160の端面を例えば完全に固化
するタイプの接着剤にて固着して構成されている点で異
なる。
【0272】従って、この変形例に係る表示装置10E
aを製造するにあたっては、前記前面パネル100eを
作製する工程と、前面パネル100eを枠体100に固
着して筐体150を作製する工程を経て、上述の第5の
実施の形態に係る表示装置10Eの製造方法と同様の工
程を踏むことになる。
【0273】この変形例に係る表示装置10Eaにおい
ては、上述の第5の実施の形態に係る表示装置10Eと
同様の効果を奏し、更に、前面パネル100eが複数の
分割板160を配列させて構成されているため、分割板
160として、小型で安価なものを用いることができ、
しかも、内部に気泡や異物などの欠陥が少なく良質の分
割板を使用することができる。また、現地での組み立て
も可能となる。
【0274】ところで、前記第5の実施の形態に係る表
示装置10E並びにその変形例に係る表示装置10Ea
においては、分割導光板112の継ぎ目部分における画
像の違和感をなくすために、図37に示すように、分割
導光板112と前記物質152の屈折率差と分割導光板
112の厚みtを制御する必要がある。ここで、屈折率
差とは、分割導光板112の屈折率N1と物質152の
屈折率N2との差(N1−N2)を示す。
【0275】分割導光板112の厚みtを厚くすれば、
組立性は向上するが、屈折率差を厳密に小さくしなけれ
ばならない。分割導光板112の厚みtと許容屈折率差
との関係は、下式並びに図38の斜線で示す領域Aで示
すような関係にある。なお、xは分割導光板112の厚
みtであり、yは許容屈折率差である。
【0276】y≦(1.46/x) 分割導光板112と前記物質152の屈折率差(N1
2)を前記許容屈折率差の範囲に設定すれば、継ぎ目
の違和感がなくなる。
【0277】具体的には、分割導光板112の厚みtを
20mmとすれば、屈折率差は0.05と厳しく、厚み
tを5mmにすれば、屈折率差が0.25まで許容され
る。即ち、分割導光板112と屈折率差は、表示装置の
設置場所での温度等の環境条件、組立性により任意に選
択することができる。
【0278】本実施の形態では、分割導光板112の材
質として、常温での屈折率が1.490のアクリルとし
た場合、前記物質152として、GE東芝シリコーン社
製のTSF434と東レダウコーニング社製のSH55
0の2つのメチルフェニルシリコーンオイルを混合する
ことによって、所定の屈折率(1.485〜1.50
0)のマッチングオイルを得ることができた。
【0279】次に、第6の実施の形態に係る表示装置1
0Fについて図39及び図40を参照しながら説明す
る。
【0280】この第6の実施の形態に係る表示装置10
Fは、図39及び図40に示すように、アクリル製の上
板100a、下板100b、側板100c及び100
d、前面パネル100e並びに背面パネル100fから
構成される完全密閉型の槽170内に、複数の分割導光
板112を多数マトリクス状に配列し、更に、表示素子
14あるいは表示用モジュール144を配列固着するこ
とによって構成される表示装置本体102が収容されて
構成されている。もちろん、上板100aはなくてもよ
い。
【0281】槽170は、上板100a、下板100
b、側板100c及び100d、前面パネル100e並
びに背面パネル100f同士が例えば完全に固化するタ
イプの接着剤で固着されて構成されている。なお、背面
パネル100fは透明でなくてもよい。
【0282】そして、前記槽170内には、屈折率の調
整された光透過性のある物質152が充填されており、
表示装置本体102は、表示面と前面パネル100eと
の間、並びに各分割導光板112の端面間、並びに分割
導光板112の背面と背面パネル100f間に前記物質
152が介在され、表示面と前面パネル100eとが前
記物質152を介して互いに密着し、更に、各分割導光
板112の端面が前記物質152を介して互いに密着し
たかたちとなっている。この第6の実施の形態に係る表
示装置10Fにおいても、前記物質152としてマッチ
ングオイルを使用することができる。マッチングオイル
については、すでに詳述したので、ここではその重複説
明を省略する。
【0283】この第6の実施の形態に係る表示装置10
Fを製造する場合は、まず、上板100aを除く、下板
100b、側板100c及び100d、前面パネル10
0e並びに背面パネル100fからなる箱体172を作
製する。その後、複数の分割導光板112を多数マトリ
クス状に配列し、更に、表示素子14あるいは表示用モ
ジュール144を配列固着することによって構成される
表示装置本体102を、前記箱体内172に収容する。
続いて、箱体172内に前記物質152を充填し、次い
で、上板100aを固着することによって簡単に作製す
ることができる。
【0284】その他の方法としては、例えば、前面パネ
ル100eの一主面に、分割導光板112をその表示面
を対向させ、これらの面の間に前記物質152を介在さ
せながら、複数の分割導光板112を前面パネル100
eの一主面に沿って密着配列する。その後、図41に示
すように、各分割導光板112のコーナー部における接
点部分を接着剤157にて固定する。この接着剤157
としては、熱膨張の緩和の面からも可撓性のものが好ま
しい。その後、複数の表示素子14あるいは表示用モジ
ュール144を配列固定して表示装置本体102を作製
する。
【0285】その後、前面パネル100eに下板100
b、側板100c及び100d並びに背面パネル100
fを固着して箱体172を作製し、続いて、箱体172
内に前記物質152を充填し、次いで、上板100aを
固着することによって簡単に作製することができる。
【0286】前記表示装置本体102の固定の方法とし
ては、図41に示す方法のほかに、図42に示すよう
に、表示装置本体102とドライバー・ボード118の
間に弾性材料159を設置し、表示装置本体102を前
面パネル100eに押し付けて固定するようにしてもよ
い。弾性材料159としては、例えばコイルばね、板ば
ね、ゴム、圧縮空気(シリンダー)等が使用できる。
【0287】このように、第6の実施の形態に係る表示
装置10Fは、上述の第3の実施の形態に係る表示装置
10Cと同様に、複数の分割導光板112を配列して表
示装置10Fを作製する際に、これら分割導光板112
の継ぎ目部分が目立ちにくい表示装置10Fとすること
ができ、しかも、リペア性に優れる。
【0288】通常、マッチングオイルを物体の端面間に
介在させた場合は、マッチングオイルが漏れ出ないよう
にシール材を固定する必要がある。しかし、この実施の
形態では、槽170内に充填した前記物質152内に表
示装置本体102を収容した状態としているため、前記
物質152としてマッチングオイルを使用したとして
も、前記シール材が不要となり、製造工程の簡略化を実
現でき、しかも、シール材の存在に起因する気泡の発生
がないという利点もある。但し、配線基板114、ドラ
イバー・ボード118、表示コントローラが前記物質1
52で充填された箱体172に存在することから、高い
絶縁性を有する物質152を使用することが好ましい。
【0289】次に、第6の実施の形態に係る表示装置1
0Fのいくつかの変形例について図43〜図55を参照
しながら説明する。
【0290】まず、第1の変形例に係る表示装置10F
aは、図43及び図44に示すように、上述の第6の実
施の形態に係る表示装置10Fとほぼ同様の構成を有す
るが、槽170を構成する前面パネル100eが複数の
分割板160をマトリクス状に配列し、各分割板160
の端面を例えば完全に固化するタイプの接着剤にて固着
して構成されている点で異なる。また、この例では、背
面パネル100fが複数の分割板180をマトリクス状
に配列し、各分割板180の端面を例えば完全に固化す
るタイプの接着剤にて固着している。
【0291】従って、この第1の変形例に係る表示装置
10Faを製造するにあたっては、前記前面パネル10
0e及び背面パネル100fを作製する工程と、槽17
0を作製する工程を経て、上述の第6の実施の形態に係
る表示装置10Fの製造方法と同様の工程を踏むことに
なる。
【0292】この第1の変形例に係る表示装置10Fa
においては、上述の第6の実施の形態に係る表示装置1
0Fと同様の効果を奏し、更に、前面パネル100eが
複数の分割板160を配列させて構成されているため、
分割板160として、小型で安価なものを用いることが
でき、しかも、内部に気泡や異物などの欠陥が少なく良
質の分割板160を使用することができる。また、現地
での組み立ても可能となる。
【0293】第2の変形例に係る表示装置10Fbは、
図45及び図46に示すように、上述の第6の実施の形
態に係る表示装置10Fとほぼ同様の構成を有するが、
各分割導光板112が薄板の分割導光板112で構成さ
れている点で異なる。表示装置本体102は、前面パネ
ル100eに密着するように収容されるよりも、槽17
0の厚み方向中央部分に収容されることが好ましい。こ
れにより、光源104からの光18が前記物質152を
通る部分が多くなるため、前面パネル100eや薄板の
分割導光板112内の欠陥や汚れの影響を受けにくくな
り、画質の向上を図ることができる。
【0294】この第2の変形例に係る表示装置10Fb
を製造する場合、特に、表示装置本体102を槽170
の厚み方向中央に位置させる場合は、例えば第3の実施
の形態に係る表示装置10Cの第3の変形例10Cc
(図23参照)等で用いられる格子状支持材136を槽
170内に配置することによって簡単に構成することが
できる。例えば、前面パネル100e、上板100a、
下板100b並びに側板100c及び100dを固着す
ることによって背面開口の箱体を作製し、この箱体内に
格子状支持材136を配置する。この箱体を前面パネル
100eが底面となるように置いて、該箱体内に前記物
質152を所定量注入する。このとき、前記物質152
を、表示装置本体102が槽170の厚み方向中央部分
に位置する程度まで注入する。
【0295】次いで、各分割導光板112を例えば格子
状支持材136の格子窓136aに挿入する。このと
き、分割導光板112の表示面が前記物質152に対向
するように挿入する。続いて、複数の表示素子14ある
いは複数の表示用モジュール144を配列固定して表示
装置本体102を構成した後、箱体内に前記物質152
を充填し、背面パネル100fを固着して槽170を構
成し、下板100bが底面となるように置くことによっ
て、この第2の変形例に係る表示装置10Fbが完成す
る。
【0296】次に、第3の変形例に係る表示装置10F
cは、図47及び図48に示すように、上述の第2の変
形例に係る表示装置10Fbとほぼ同様の構成を有する
が、槽170を構成する前面パネル100e及び背面パ
ネル100fが、それぞれ複数の分割板160及び分割
板180をマトリクス状に配列し、各分割板160の端
面並びに各分割板180の端面を例えば完全に固化する
タイプの接着剤にて固着して構成されている点で異な
る。
【0297】従って、この第3の変形例に係る表示装置
10Fcを製造するにあたっては、前記前面パネル10
0e及び背面パネル100fを作製する工程を経て、上
述の第2の変形例に係る表示装置10Fbの製造方法と
同様の工程を踏むことになる。
【0298】この第3の変形例に係る表示装置10Fc
においては、上述の第2の変形例に係る表示装置10F
bと同様の効果を奏するが、前面パネル100eが複数
の分割板160を配列させて構成されているため、分割
板160として、小型で安価なものを用いることがで
き、しかも、内部に気泡や異物などの欠陥が少なく良質
の分割板160を使用することができる。また、現地で
の組み立ても可能となる。
【0299】次に、第4の変形例に係る表示装置10F
dは、図49及び図50に示すように、上述の第6の実
施の形態に係る表示装置10Fとほぼ同様の構成を有す
るが、表示面と前面パネル100eとの間、並びに各分
割導光板112の端面間には、それぞれ前記物質152
が介在し、表示装置本体102の背面と背面パネル10
0f間には前記物質152とは異なる物質190が介在
されている点で異なる。
【0300】前記物質190としては、液体状、グリー
ス状の形態で、表示装置本体102の駆動回路も前記物
質190中に入ることから、高い絶縁性を有し、発火性
が低いものを使用することが好ましい。
【0301】更に、図51に示すように、各分割導光板
112の端面間に介在する前記物質152と、表示装置
本体102の背面と背面パネル100f間に介在する前
記物質190との間には、これら物質152及び190
との混合を防止するためのシール材192が塗られてい
る。
【0302】従って、この第4の変形例に係る表示装置
10Fdを作製する場合は、例えば前面パネル100e
の一主面に、分割導光板112をその表示面を対向さ
せ、これらの面の間に前記物質152を介在させなが
ら、複数の分割導光板112を前面パネル100eの一
主面に沿って密着配列した後、複数の表示素子14ある
いは表示用モジュール144を配列固定して表示装置本
体102を構成する。その後、例えば図41又は図42
に示す手法を用いて表示装置本体102を固定する。そ
の後、前面パネル100eに下板100b、側板100
c及び100d並びに背面パネル100fを固着して箱
体172を作製し、続いて、箱体172内に前記物質1
90を充填し、次いで、上板100aを固着することに
よって簡単に作製することができる。
【0303】この第4の変形例に係る表示装置10Fd
においては、上述の第6の実施の形態に係る表示装置1
0Fとほぼ同じ効果を奏するが、特に、前記物質152
をマッチングオイルとした場合に、該高価なマッチング
オイル152の使用量を少なくすることができ、また、
前記物質190として、安価で絶縁抵抗の高いオイルを
使用することができ、製造コストの低廉化に有利とな
る。
【0304】なお、前記物質190として、前記物質1
52と同等の比重のものを使用すれば、表示装置本体1
02にかかる圧力が深さに影響されずに均等となるた
め、好ましい。
【0305】第5の変形例に係る表示装置10Feは、
図52及び図53に示すように、上述の第4の変形例に
係る表示装置10Fdとほぼ同様の構成を有するが、槽
170を構成する前面パネル100e及び背面パネル1
00fが、それぞれ複数の分割板160及び分割板18
0をマトリクス状に配列し、各分割板160の端面並び
に各分割板180の端面を例えば完全に固化するタイプ
の接着剤にて固着して構成されている点で異なる。
【0306】従って、この第5の変形例に係る表示装置
10Feを製造するにあたっては、前記前面パネル10
0e及び背面パネル100fを作製する工程を経て、上
述の第4の変形例に係る表示装置10Fdの製造方法と
同様の工程を踏むことになる。
【0307】この第5の変形例に係る表示装置10Fe
においては、上述の第4の変形例に係る表示装置10F
dと同様の効果を奏するが、前面パネル100eが複数
の分割板160を配列させて構成されているため、分割
板160として、小型で安価なものを用いることがで
き、しかも、内部に気泡や異物などの欠陥が少なく良質
の分割板160を使用することができる。また、現地で
の組み立ても可能となる。
【0308】上述の第5の実施の形態に係る表示装置1
0Eあるいは第6の実施の形態に係る表示装置10Fの
第4の変形例10Fdにおいては、図54及び図55に
示すような変形例(第6の変形例に係る表示装置10F
f)も実現させることができる。
【0309】即ち、この第6の変形例に係る表示装置1
0Ffは、図54及び図55に示すように、例えば上板
100a(側板100c及び100dや下板100bで
もよい)の所定位置に導管200と接続される貫通孔2
02を設ける。貫通孔202は、表示装置本体102の
表示面と前面パネル100eとの間を臨む位置に形成さ
れる。また、貫通孔202には前記導管200が接続さ
れ、導管200にはバルブ204を介して図示しない真
空ポンプが接続される。
【0310】そして、表示装置本体102の表示面と前
面パネル100eとの間に前記物質152を充填し、該
物質152を例えばシール材154でシールした後に、
真空ポンプを駆動して、表示装置本体102の表示面と
前面パネル100eとの間の領域(物質152が充填さ
れた領域206)を大気圧よりも減圧した後、バルブ2
04を閉め、減圧状態を維持させる。この段階で、真空
ポンプを切り離すことができる。
【0311】このようにすれば、図55に示すように、
物質152が充填された領域206の圧力が周りの圧力
(大気圧)よりも低いことから、その圧力差によって、
表示装置本体102は前面パネル100e側に押し付け
られることになる。つまり、シール材154等の強度の
みで行っていた表示装置本体102の固定を圧力差によ
って補完することができ、組立性並びに剛性を向上させ
ることができる。この場合、圧力計208(図54参
照)で物質152が充填された領域208の圧力を管理
することで、シール材154の劣化状態を把握すること
ができるため、好ましく採用される。
【0312】上述の第6の実施の形態に係る表示装置1
0F並びに各種変形例に係る表示装置10Fa〜10F
fにおいては、すでに説明したように、分割導光板11
2の継ぎ目部分における画像の違和感をなくすために、
図38に示すような関係を満足するように、分割導光板
112と前記物質152の屈折率差と分割導光板112
の厚みtを制御することが好ましい。
【0313】ところで、上述の各表示装置において、大
型導光板140に表示素子14を貼着するに先立って、
図56に示すように、表示素子14の周部に光吸収部材
210を設けるようにしてもよい。これにより、表示素
子14の継ぎ目を通って、表示素子14の後方から大型
導光板140に入射する漏れ光212を低減することが
でき、継ぎ目の違和感を低減し、コントラストの向上を
図ることができる。
【0314】この場合、前記光吸収部材210として、
表示素子14の周部を封止する封止部材を兼ねるように
すれば、大型導光板140と表示素子14間に存するマ
ッチングオイルや接着剤等の物質130が表示素子14
内に入り込むということが防止され、画質の劣化を防ぐ
ことができる。
【0315】ここで、前記封止部材を兼ねる光吸収部材
210としては、例えばエポキシ系の接着剤と、シリカ
の微粉末と、黒顔料又は黒染料を混合したものを用いる
ことができる。この中で、エポキシ系の接着剤は、光吸
収部材210の表示素子14に対する密着性を向上させ
る機能を有し(密着性)、シリカの微粉末は、光吸収部
材210の形状を維持させる機能を有し(非流動性)、
黒顔料又は黒染料は、漏れ光を吸収する機能を有する
(光吸収性)。シリカ微粉末としては、0.1〜10μ
mが好ましく、1〜5μmが更に好ましい。
【0316】そして、前記光吸収部材210の組成は、
エポキシ系の接着剤とシリカの微粉末と黒顔料又は黒染
料との比率で表すと、例えば1:0.5〜2:0.00
5〜0.1であることが好ましく、1:1.4〜1.
8:0.01〜0.05であることが更に好ましい。エ
ポキシ系の接着剤のほかに、シリコーン系、変性シリコ
ーン系、ポリサルファイド系、ポリウレタン系、アクリ
ル系、エポキシ系、SBR系、ブチルゴム系が使用で
き、シリカ微粉末のほかに、樹脂微粉末、セラミック微
粉末、カーボン微粉末等が使用できる。
【0317】また、光吸収部材210の表面には、マッ
チングオイル等の物質130をはじく性質と、マッチン
グオイル等の物質130に劣化しない性質を持たせるた
めに、シリコン系やフッ素系等の撥油剤をコーティング
することが好ましい。
【0318】前記光吸収部材210の形成方法として
は、印刷法、ディスペンサーやスタンピングなどが好ま
しく用いられる。
【0319】また、上述の各表示装置においては、大型
導光板140に表示素子14を貼着するに先立って、図
56に示すように、明欠陥となっている部分に光吸収層
214を貼着することが好ましい。明欠陥は、例えば黒
表示や暗い背景などを表示している際に、白点として認
識される明るい部分である。これにより、明欠陥による
光点が光吸収層214にて吸収され、表示面からは目立
たないものとなる。
【0320】明欠陥としては、例えばアクチュエータ部
22での変位駆動が機能せずに、例えば画素構成体30
の上面が常時光導波板20に接触していることに基づく
ものや、表示素子14の構成部材の1つである光導波板
20内にある欠陥あるいは大型導光板140内にある欠
陥に基づくもの、更には、マッチングオイル等の物質1
30内に混入した異物に基づくものがある。
【0321】そして、明欠陥の部分に光吸収層214を
貼着する場合は、例えば表示素子14を駆動しながら該
表示素子14の表示面側を顕微鏡にて目視、あるいは輝
度計にて測定し、その目視の情報、あるいは輝度情報に
基づいて明欠陥の位置を検出する。そして、表示素子1
4における光導波板20の表面のうち、検出された明欠
陥の位置に対応する箇所に例えば貼着装置を用いて光吸
収層214を貼着する。もちろん、顕微鏡にて目視、あ
るいは輝度計での測定を行いながら人手で光吸収層21
4を貼着するようにしてもよい。
【0322】上述の例では、表示素子14の光導波板2
0に光吸収層214を貼着するようにしたが、その他、
大型導光板140における表示素子14と対向する面に
貼着するようにしてもよい。
【0323】なお、大型導光板140の欠陥に基づく明
欠陥は、大型導光板140の表面(表示面)に光吸収層
214を貼着することで隠すことができる。
【0324】上述の光吸収層214の材料としては、光
の散乱が少ないことと、マッチングオイルや接着剤等の
物質130に劣化しないことが好ましく、例えば黒顔料
又は黒染料を含む樹脂等や金属膜を用いることができ
る。この場合、母材(光導波板20や大型導光板14
0)との濡れ性がよく、付着性が良好であることが好ま
しい。
【0325】前記光吸収層214の厚みとしては、0.
1〜100μmがよく、好ましくは1〜50μmであ
る。また、前記光吸収層214の貼着の方法は、印刷
法、ディスペンサー、スタンピング、フォトリソグラフ
ィー等を用いることができる。
【0326】次に、表示素子14の好ましい構成例につ
いて説明する。まず、第1の構成例としては、図56〜
図57Cに示すように、表示素子14の構成部材の1つ
である光導波板20のうち、大型導光板140と対向す
る面に突部216を設けることである。
【0327】突部216の構成としては、図57Aに示
すような突起216aや、図57Bに示すように帯状に
延びる突部216bや、図57Cに示すように枠状の突
部216cなどがある。
【0328】突部216として前記突起216aを設け
る場合は、図57Aに示すように、3つ以上の突起21
6aを設けることが好ましい。具体的には、例えば図5
8Aに示すように、4つの突起216aを表示素子14
における光導波板20の四隅にそれぞれ対応させて設け
る方法や、図58Bに示すように、多数の突起216a
を光導波板20の辺に沿って形成する方法などがある。
【0329】また、他の方法としては、図59Aに示す
ように、4つの突起216aを光導波板20の四隅にそ
れぞれ対応させて設け、更に、他の1つの突起216a
を光導波板20の中央に設ける方法や、図59Bに示す
ように、多数の突起216aをマトリクス状に設ける方
法などがある。突起216aの数を少なくすれば、マッ
チングオイル等の物質130の流動性が向上すると共
に、大型導光板140の局所的な凹凸やマッチングオイ
ル等の物質130中に混入した異物の影響を受けにくく
することができる。突起216aの数を多くすれば、大
型導光板140の変形から受ける応力を分散させること
ができる。
【0330】なお、突部216として帯状に延びる突部
216bを設ける場合は、1本の突部216bでもよい
が、好ましくは図57Bに示すように2本以上の突部2
16bをある程度間隔を置いて設けることである。
【0331】次に、第2の構成例としては、図示しない
が、大型導光板140のうち、表示素子14と対向する
面であって、かつ、1つの表示素子14に対応する区画
内に3つ以上の前記突部216を設けることである。
【0332】これらの構成例において、特に、突部21
6として突起216aを設ける場合は、図57Aに示す
ように、表示素子14の長辺の長さをLとしたとき、前
記3つ以上の突起216aは、表示素子14の各辺のう
ち、最も近接する辺からL/3以下の距離に対応した箇
所に設けられていることが好ましい。
【0333】更に好ましくは、表示素子14内に設けら
れた桟42(図1参照)の形成位置と対応する位置に、
前記突起216aを設けることが望ましい。この場合、
後述するように、大型導光板140の変形によって突起
216aに押圧力がかかったとしても、前記桟42によ
って支えられるため、光導波板20が変形するというこ
とがなく、また、画素からの発光が突起216aによっ
て一部散乱されるというおそれもなくなるからである。
【0334】次に、第3の構成例としては、図60に示
すように、大型導光板140と表示素子14との間に存
するマッチングオイル等の物質130中にビーズ220
を混入することである。ここで、ビーズ220の形状
は、球形、円柱状、角柱状等、特に問わないが、球状や
円柱状のものが好ましい。また、ビーズ220の比重は
マッチングオイル等の物質130と同等であることが好
ましい。
【0335】上述の各表示装置においては、表示素子1
4の駆動や光源16からの光18がブラックマトリクス
等に吸収されることによって発生する熱により、大型導
光板140に反りが生じることがある。この場合、表示
素子14と大型導光板140間に存する例えばマッチン
グオイル等の物質130にかかる内部圧力に、表示素子
14の周辺部分と中央部分とで差が生じることとなる。
【0336】そのため、表示素子14と大型導光板14
0間に存するマッチングオイル等の物質130のうち、
圧力が小さい部分に外部から気泡が混入するという現象
が生じるおそれがある。表示素子14と大型導光板14
0間に気泡が混入すると、表示素子14からマッチング
オイル等の物質130を通過する光が気泡に当たること
により、散乱あるいは屈折されて、本来の画素ではな
く、隣接する画素等での発光として認識されるいわゆる
クロストークや黒点欠陥が発生することになる。
【0337】しかし、本実施の形態では、光導波板20
あるいは大型導光板140に対する突部216の形成、
あるいはマッチングオイル等の物質130にビーズ22
0を混入させたことにより、表示素子14と大型導光板
140との間に隙間が生じることから、表示素子14と
大型導光板140との間に存するマッチングオイル等の
物質130の流動性がよくなる。その結果、例えば表示
装置の駆動時における大型導光板140の変形により、
マッチングオイル等の物質130の内部に圧力差が生じ
ても、マッチングオイル等の物質130が前記圧力差を
緩和するように流動し、マッチングオイル等の物質13
0への気泡の混入は生じなくなる。
【0338】しかも、マッチングオイル等の物質130
の流動性が良好になることから、表示素子14を取り外
すことが簡単になり、表示素子14のリペアが容易にな
る。
【0339】ここで、突部216及びビーズ220は、
可視光領域の波長において光透過性が良好で、かつ、マ
ッチングオイル等の物質130とほぼ同等の屈折率を有
することが好ましい。高さは、数μm〜1mmが好まし
く、更に好ましくは20μm〜500μmである。
【0340】これらの材料としては、無機材料、有機材
料のどちらでもよく、例えばガラス、石英、透光性アル
ミナ、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、
メタクリル樹脂、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、
フェノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS、フッ素樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂等の単体あるいは合体ある
いは混合物が使用でき、マッチングオイル等の物質13
0に膨潤しないものが挙げられる。
【0341】そして、これらの材料を接着固定してもよ
いし、液体状の前駆体を塗布した後、硬化させること
で、前記突部216を形成してもよい。後者の場合、母
材(光導波板20や分割導光板112)との密着性と形
状(高さ)を維持することができるように、突部216
の前駆体としてはチクソ性を有することが好ましい。
【0342】なお、前記突部216を光吸収性の部材で
構成することにより、ブラックマトリクスとしての機能
を有することになり、コントラストの向上を図ることが
できる。
【0343】突部216を形成する方法としては、突部
216の前駆体を印刷法、ディスペンサーあるいはスタ
ンピングにて形成し、その後、前駆体を固めることによ
って突部216を形成することができる。
【0344】次に、第4の構成例は、各表示素子14の
裏面に、大型導光板140と表示素子14間に存在する
マッチングオイルや接着剤等の物質130が表示素子1
4の裏面側に回り込むのを防止するための堰222A及
び222Bを設けるようしたものである。
【0345】堰222A及び222Bは、表示素子14
の裏面の周部上であって、表示素子14の周縁に沿って
形成され、特に、図56、図60及び図61の例では、
2重の堰222A及び222Bを設けた場合を示す。堰
222A及び222Bの高さは、図56及び図60に示
すように、外側の堰222Aを低く、内側の堰222B
を高くするようにしてもよいし、その反対に、図61に
示すように、外側の堰222Aを高く、内側の堰222
Bを低くするようにしてもよい。
【0346】マッチングオイル等の物質130の回り込
みを有効に防止するには、複数の堰222A及び222
Bを設けた方がよい。但し、複数の堰222A及び22
2Bを設けた場合、例えば後述するように、図62に示
すようなシール構造を採用する場合、一方の堰222A
と他方の堰222Bとの間に第2のシール材226が入
り込むとき、その部分に気泡が残留しやすく、特に、気
泡が光導波板20の表面に移動した場合に、画質を劣化
させるおそれがある。従って、この気泡を抜けやすくす
るために、図56や図61等のように、複数の堰222
A及び222Bにおける各高さに差を付けることが肝要
である。
【0347】上述のように、堰222A及び222Bを
設けることにより、第2のシール材226のシール性を
阻害するマッチングオイルや接着剤等の物質130が表
示素子14の裏面側に回り込むのが防止され、表示素子
14のシール性を確保することができると共に、表示素
子14の裏面に実装されたIC等をマッチングオイル等
の物質130の浸漬から保護することができる。更に、
堰222A及び222Bをつまみ上げることで、表示素
子14を取り外すことが簡単になり、リペアが容易にな
る。
【0348】堰222A及び222Bの材料としては、
シリコーンやエポキシ樹脂等であって、マッチングオイ
ル等の物質130に膨潤しないものが挙げられる。形状
的に高くする必要から、流動性を有しないものが好まし
い。
【0349】堰222A及び222Bの形成方法として
は、例えばディスペンサーやスタンピング等が好ましく
用いられる。また、壁状の構造部材を接着固定して堰2
22A及び222Bとして構成するようにしてもよい。
【0350】そして、実際に表示素子14間をシールす
る場合は、例えば図62に示すように、各表示素子14
の周辺部に設けられた光吸収部材210間に第1のシー
ル材224を設けて表示素子14間をシールし、更に、
第1のシール材224を含む表示素子14の周辺部分
(図62の例では、堰222A及び222Bを含む部
分)に第2のシール材226を設けて表示素子14間を
二重にシールする。
【0351】前記第1のシール材224は、マッチング
オイル等の物質130への混入を最小限に抑えるため
に、マッチングオイル等の物質130より比重が軽く、
紫外線や可視光照射による比較的硬化速度の速い材料が
好ましい。また、たとえマッチングオイル等の物質13
0に混入しても目立たないように、透明で、マッチング
オイル等の物質130と同等の屈折率を有する材料が好
ましい。
【0352】一方、第2のシール材226は、第1のシ
ール材224によってマッチングオイル等の物質130
のにじみ出しが防止されているため、表示素子14の裏
面の一部まで覆うように塗布することができ、しかも、
密着性、機械的強度に優れた材料を、光学特性の如何に
関わりなく選択できる。
【0353】ところで、図63に示すように、大型導光
板140に対して表示素子14を多数配列して構成した
表示装置10を縦置きにして設置した場合、大型導光板
140と表示素子14間に存するマッチングオイル等の
物質130が自重により下がり、大型導光板140の下
部において、マッチングオイル等の物質130による膨
らみが生じる。このとき、大型導光板140の上部にお
ける内圧が下がり、シールの弱い部分から空気が入り込
むおそれがある。
【0354】そこで、図64〜図65Bに示すような第
1及び第2の対策構成を採用することが好ましい。第1
の対策構成は、図64に示すように、各表示素子14を
大型導光板140に対してリペア性に影響しない程度に
接着剤にて固定する。例えば1つの表示素子14につい
て4箇所程度の接着ポイント228を設定して接着剤に
て固定する。これにより、大型導光板140の下部にお
けるマッチングオイル等の物質130による膨らみを緩
和することができる。
【0355】また、第2の対策構成は、図65A及び図
65Bに示すように、大型導光板140と多数の表示素
子14間におけるマッチングオイル等の物質130の存
在するエリアを接着剤層230にて複数に分離する構成
である。この図65A及び図65Bの例では、十文字状
に接着剤層230を設けることにより、前記マッチング
オイル等の物質130の存在するエリアを4分割した場
合を示す。この接着剤層230の塗布面積を小さくする
ことにより、リペア性を十分に確保することができ、し
かも、大型導光板140の下部におけるマッチングオイ
ル等の物質130による膨らみを緩和することができ
る。
【0356】上述の例は、大型導光板140に多数の表
示素子14を配列させて表示装置を構成した場合を主体
に説明したが、その他、例えば図17等に示すように、
モジュール光導波板142の一主面に多数の表示素子1
4を配列して構成された表示用モジュール144を大型
導光板140の一主面に複数個配列させた構成の表示装
置(第2の実施の形態に係る表示装置10B等)にも適
用させることができる。
【0357】この場合、図66〜図69に示すように、
第1の実施の形態と同様に、表示素子14の周部に光吸
収部材210を設けたり、明欠陥となっている部分に光
吸収層214を貼着すること、マッチングオイル等の物
質130及び141の流動性を確保するための突部21
6を設けること、表示素子14の裏面に複数の堰222
A及び222Bを設けること、並びに表示素子14間に
第1及び第2のシール材224及び226を設けること
が好ましい。
【0358】特に、明欠陥を隠すための光吸収層214
をモジュール光導波板142の表面142a(図66参
照)や裏面142b(図67参照)に貼着するようにし
てもよいし、マッチングオイル等の物質130及び14
1の流動性を確保するための突部216をモジュール光
導波板142の表面142aや裏面142bに設けるよ
うにしてもよい。
【0359】また、図示しないが、前記突部216を、
モジュール光導波板142の表面142a及び裏面14
2bに設けたり、表示素子14の光導波板20の表面2
0a(モジュール光導波板142と対向する面)と大型
導光板140の裏面140a(モジュール光導波板14
2と対向する面)に設けるようにしてもよく、種々の組
合せが適用される。
【0360】あるいは、図68に示すように、モジュー
ル光導波板142と大型導光板140間に介在するマッ
チングオイル等の物質130中にビーズ220を混入さ
せるようにしてもよいし、反対に図69に示すように、
表示素子14とモジュール光導波板142間に介在する
マッチングオイル等の物質141中にビーズ220を混
入させるようにしてもよい。
【0361】もちろん、図示しないが、モジュール光導
波板142と大型導光板140間に介在するマッチング
オイル等の物質130中並びに表示素子14とモジュー
ル光導波板142間に介在するマッチングオイル等の物
質141中にそれぞれビーズ220を混入させるように
してもよい。
【0362】ここで、上述した各表示装置を一括して表
示装置10と記したとき、多数の表示素子14を配列し
て表示装置10を構成する場合は、ある規則性をもって
配列することが好ましい。その配列決定方法について図
70〜図74Bを参照しながら説明する。
【0363】この配列決定方法は、図70に示すよう
に、まず、ステップS1において、各表示素子14につ
いてそれぞれ特性値を得る。特性値としては、表示素子
14を構成する複数のドット26の平均輝度と、ドット
26の欠損数が挙げられる。例えば、表示素子14内の
数点のドット26について、輝度を測定し、その平均値
を取得し、該平均値を平均輝度とする。
【0364】その後、ステップS2において、前記得ら
れた特性値に基づいて表示素子14をランク分けする。
ランク分けは、例えば図71Aに示すように、平均輝度
が1000以上で、かつ、欠損数が1以下の場合にAラ
ンク、平均輝度が900以上、1000未満で、かつ、
欠損数が2以上、5以下の場合にBランク、平均輝度が
900未満で、かつ、欠損数が6以上の場合にCランク
とする。
【0365】更に、これら表示素子14について、得ら
れたランク(個別ランク)に基づいて平均輝度を優先さ
せて見た場合の総合ランクにランク分けする。例えば、
図71Bに示すように、総合ランクAは、平均輝度によ
るランクがAランクであって、かつ、欠損数によるラン
クがAランクのものが選ばれ、総合ランクBは、平均輝
度によるランクがAランクであって、かつ、欠損数によ
るランクがBランクのものが選ばれる。同様に、総合ラ
ンクCは、平均輝度によるランクがBランクであって、
かつ、欠損数によるランクがAランクのものが選ばれ、
総合ランクDは、平均輝度によるランクがBランクであ
って、かつ、欠損数によるランクがBランクのものが選
ばれる。
【0366】その後、図70のステップS3において、
表示装置10における複数の表示素子14の配列領域を
区分して、各領域に配列すべき表示素子14のランクを
指定し、次いで、ステップS4において、前記指定に従
って表示素子14を配列して表示装置10を作製する。
【0367】一例として、図72A及び図72Bに示す
ように、表示装置10(10a及び10b)における表
示素子14の配列領域Z10を中央部分Z11と周辺部
分Z12に区分し、中央部分Z11に欠損数によるラン
クの高い表示素子14を配列し、周辺部分Z12に欠損
数によるランクの低い表示素子14を配列する。
【0368】例えば、1台目の表示装置10aについて
は、中央部分Z11に総合ランクAの表示素子14を配
列し、周辺部分Z12に総合ランクBの表示素子14を
配列する。2台目の表示装置10bについては、中央部
分Z11に総合ランクCの表示素子14を配列し、周辺
部分Z12に総合ランクDの表示素子14を配列する。
【0369】1台目の表示装置10aは、平均輝度のラ
ンクがAランクである表示素子14で統一しており、2
台目の表示装置10bは、平均輝度のランクがBランク
である表示素子14で統一している。そのため、各表示
装置10a及び10bにおいては、輝度分布のばらつき
が抑えられ、画質の向上を図ることができると共に、表
示素子14の継ぎ目が目立たないものとなる。
【0370】そして、例えば中央部分Z11に表示素子
14を配列していく場合においては、例えば図73Aに
示すように、中央から渦巻き状に配列したり、図73B
に示すように、十文字順に配列することが好ましい。図
73A及び図73Bにおいて、連番は、総合ランクで順
序付けられた番号であり、表示素子14の配列の順番を
示す番号である。一方、周辺部分Z12に表示素子14
を配列していく場合においては、図74Aに示すよう
に、1つの辺から順番に並べていく方法や、図74Bに
示すように、十文字順に配列することが好ましい。
【0371】このように、ランク分けされた表示素子1
4を、指定された領域に配列する際に、同一ランク内に
おいて順序付けされた表示素子14を所定の規則に従っ
て配列することにより、表示装置10全体としてみたと
き、滑らかな輝度分布にすることができる。
【0372】特に、表示素子14の配列領域Z10を中
央部分Z11と周辺部分Z12に区分し、中央部分Z1
1にランクの高い表示素子14を配列し、周辺部分Z1
2にランクの低い表示素子14を配列するという手法
は、周辺が暗くても人の目では気づきにくいという特性
を利用したもので、人の目に対する違和感をなくす上で
有効となる。
【0373】なお、上述した特性値は、前記平均輝度及
び欠損数のほかにも、表示素子14内でのドットの輝度
等のばらつきなども利用することができる。また、領域
区分も中央部分Z11と周辺部分Z12の2つに分ける
ほか、様々な区分が考えられる。
【0374】更に、上述した各表示装置10において
は、多数の表示素子14が配列されたいわゆる分割パネ
ル方式のディスプレイであることから、以下のような構
成例並びに使用形態が可能となる。
【0375】まず、第1の構成例は、図75に示すよう
に、横方向にあるいは縦方向に長細いディスプレイ30
0とする例である。このディスプレイ300を用いた使
用形態としては、該ディスプレイ300を例えば通路の
壁に設置し、更に、人が通過するのを感知するセンサも
設置する。
【0376】そして、ディスプレイ300のそばを人が
通過するのをセンサで検知し、人の進行方向に合わせて
広告等のメッセージをスクロール表示する。これによ
り、ディスプレイ300に表示されたメッセージが人の
進行に合わせて追従していく形態となる。
【0377】次に、第2の構成例は、図76に示すよう
に、大型導光板140に多数の表示素子14を様々な組
合せで貼り合わせる例である。図76の例では、多数の
表示素子14を組み合わせて構成した横長のディスプレ
イブロック302と、多数の表示素子14を組み合わせ
て例えば16:9のワイド型ディスプレイブロック30
4を大型導光板140に貼り合わせた例を示す。なお、
ワイド型ディスプレイブロック304の任意の位置に数
10個のディスプレイを組み合わせて構成された小型の
横長ディスプレイブロック306をはめ込むようにして
もよい。
【0378】そして、横長のディスプレイブロック30
2や小型の横長ディスプレイブロック306を、例えば
単色(例えば白色)のメッセージ表示領域として使用
し、ワイド型ディスプレイブロック304を、例えば高
精細度のカラー動画表示領域として使用する。
【0379】この場合、横長のディスプレイブロック3
02及び小型の横長ディスプレイブロック306におい
て、白画素は発光効率が高いので、行走査しても十分な
輝度を得ることができる。従って、1/(行走査数)の
ドライバICを組み込めばよく、インターフェースとし
ては、RS−422や485あるいはLANでJPEG
の静止画像を表示させるようにしてもよい。また、高精
細度を必要しない場合は、画素サイズを大きくしてもよ
い。
【0380】一方、ワイド型ディスプレイブロック30
4は、高精細度の動画像を表示することから、インター
フェースとしては、ビデオ信号やRGB信号に対応した
ものを使用できるほか、LANでMPEGによる動画像
を表示させるようにしてもよい。
【0381】なお、小型の横長ディスプレイブロック3
06の代わりに単なる表示盤(例えば広告主のロゴなど
が表示された板)を貼り付けてもよい。
【0382】従来では、1つの大画面ディスプレイでメ
ッセージ表示領域と動画像領域を得るためには、文字表
示用のLEDディスプレイと、高精細度のカラー動画用
PDP並びに固定メッセージ看板の3つを組み合わせる
必要があったが、前記第2の構成例では、多数の表示素
子14を様々な形態に組み合わせることでメッセージ表
示領域と動画像領域を併せ持つディスプレイを容易に作
製することができる。
【0383】本実施の形態に係る表示装置10のよう
に、大型導光板140に対して多数の表示素子14を貼
り合わせて構成されるいわゆる分割パネル方式のディス
プレイにおいては、大型導光板140に貼り合わせる表
示素子14の数量や貼り合わせ位置を自在に設計するこ
とができるため、ディスプレイの大きさ、アスペクト
比、形状等を自由に設計することができる。
【0384】また、上述の例では、例えば図14に示す
ように、大型導光板140として、主面が平板とされた
大型導光板140を使用した例を示したが、その他、主
面が曲面を有する導光板を使用するようにしてもよい。
【0385】このような導波板を用いた場合は、設置ス
ペースもしくは曲面を主にしたディスプレイの形状規格
に対応させることが可能である。例えばプラネタリウム
で天体を表示する大画面ディスプレイでは曲面が要求さ
れるが、このようなディスプレイにも対応が可能とな
る。この場合、導光板の端面から入射した光が曲面形状
の主面から漏れないように入射角制御が必要となる。
【0386】なお、この発明に係る表示装置及びその製
造方法は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨
を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもち
ろんである。
【0387】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る表示
装置及びその製造方法によれば、複数の表示素子を配列
して大画面表示装置を作製する際に、これら表示素子の
継ぎ目部分が目立ちにくい大画面表示装置とすることが
でき、しかも、リペア性に優れ、更に、現地での組み立
てを可能にし、製造コストの低廉を有効に図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る表示装置を構成する表示素
子を示す構成図である。
【図2】表示素子の画素構成を示す説明図である。
【図3】アクチュエータ部と画素構成体の第1の構成例
を示す断面図である。
【図4】アクチュエータ部に形成される一対の電極の平
面形状の一例を示す図である。
【図5】図5Aは形状保持層の長軸に沿って一対の電極
のくし歯を配列させた1つの例を示す説明図であり、図
5Bは他の例を示す説明図である。
【図6】図6Aは形状保持層の短軸に沿って一対の電極
のくし歯を配列させた1つの例を示す説明図であり、図
6Bは他の例を示す説明図である。
【図7】表示素子の他の構成を示す断面図である。
【図8】アクチュエータ部と画素構成体の第2の構成例
を示す断面図である。
【図9】アクチュエータ部と画素構成体の第3の構成例
を示す断面図である。
【図10】アクチュエータ部と画素構成体の第4の構成
例を示す断面図である。
【図11】画素構成体の四方にそれぞれ桟を形成した場
合の構成を示す説明図である。
【図12】桟の他の構成を示す説明図である。
【図13】ロー電極駆動回路から出力されるオフセット
電位(バイアス電位)と、カラム電極駆動回路から出力
されるオン信号及びオフ信号の電位並びにロー電極とカ
ラム電極間に加わる電圧の関係の一例を示す表図であ
る。
【図14】第1の実施の形態に係る表示装置を示す構成
図である。
【図15】表示素子の固定状態の一例を示す構成図であ
る。
【図16】表示素子の固定状態の他の例を示す構成図で
ある。
【図17】第2の実施の形態に係る表示装置を示す構成
図である。
【図18】第3の実施の形態に係る表示装置を示す構成
図である。
【図19】枠体内に分割導光板を積み上げて固着した例
を示す説明図である。
【図20】分割導光板における継ぎ目部分の画素ピッチ
を示す説明図である。
【図21】第3の実施の形態に係る表示装置の第1の変
形例を一部省略して示す構成図である。
【図22】第3の実施の形態に係る表示装置の第2の変
形例を一部省略して示す構成図である。
【図23】第3の実施の形態に係る表示装置の第3の変
形例を一部省略して示す構成図である。
【図24】第3の実施の形態に係る表示装置の第4の変
形例を一部省略して示す構成図である。
【図25】第3の実施の形態に係る表示装置の第5の変
形例を一部省略して示す構成図である。
【図26】第4の実施の形態に係る表示装置を一部省略
して示す断面図である。
【図27】第4の実施の形態に係る表示装置を一部省略
して示す平面図である。
【図28】第4の実施の形態に係る表示装置の変形例を
一部省略して示す断面図である。
【図29】第4の実施の形態に係る表示装置の変形例を
一部省略して示す平面図である。
【図30】第5の実施の形態に係る表示装置を一部省略
して示す断面図である。
【図31】第5の実施の形態に係る表示装置を一部省略
して示す平面図である。
【図32】分割導光板の端面部分の一例を示す拡大図で
ある。
【図33】分割導光板の端面部分の他の例を示す拡大図
である。
【図34】分割導光板の端面部分の更に他の例を示す拡
大図である。
【図35】第5の実施の形態に係る表示装置の変形例を
一部省略して示す断面図である。
【図36】第5の実施の形態に係る表示装置の変形例を
一部省略して示す平面図である。
【図37】分割導光板の厚みと物質(マッチングオイ
ル)の屈折率との関係を説明するための図である。
【図38】分割導光板の厚みと、分割導光板の屈折率と
物質(マッチングオイル)の屈折率との差の関係を示す
特性図である。
【図39】第6の実施の形態に係る表示装置を一部省略
して示す断面図である。
【図40】第6の実施の形態に係る表示装置を一部省略
して示す平面図である。
【図41】表示装置本体の固定方法の一例を示す説明図
である。
【図42】表示装置本体の固定方法の他の例を示す説明
図である。
【図43】第6の実施の形態に係る表示装置の第1の変
形例を一部省略して示す断面図である。
【図44】第6の実施の形態に係る表示装置の第1の変
形例を一部省略して示す平面図である。
【図45】第6の実施の形態に係る表示装置の第2の変
形例を一部省略して示す断面図である。
【図46】第6の実施の形態に係る表示装置の第2の変
形例を一部省略して示す平面図である。
【図47】第6の実施の形態に係る表示装置の第3の変
形例を一部省略して示す断面図である。
【図48】第6の実施の形態に係る表示装置の第3の変
形例を一部省略して示す平面図である。
【図49】第6の実施の形態に係る表示装置の第4の変
形例を一部省略して示す断面図である。
【図50】第6の実施の形態に係る表示装置の第4の変
形例を一部省略して示す平面図である。
【図51】第6の実施の形態に係る表示装置の第4の変
形例において、分割導光板の端面部分の一例を示す拡大
図である。
【図52】第6の実施の形態に係る表示装置の第5の変
形例を一部省略して示す断面図である。
【図53】第6の実施の形態に係る表示装置の第5の変
形例を一部省略して示す平面図である。
【図54】第6の実施の形態に係る表示装置の第6の変
形例を一部省略して示す平面図である。
【図55】第6の実施の形態に係る表示装置の第6の変
形例を一部省略して示す断面図である。
【図56】表示素子間の構造を示す拡大断面図である。
【図57】図57Aは突部として表示素子の光導波板に
3つの突起を設けた例を示す平面図であり、図57Bは
突部として表示素子の光導波板に帯状の突部を設けた例
を示す平面図であり、図57Cは突部として表示素子の
光導波板に枠状の突部を設けた例を示す平面図である。
【図58】図58Aは光導波板に突起を設ける第1の構
成例を示す平面図であり、図58Bは光導波板に突起を
設ける第2の構成例を示す平面図である。
【図59】図59Aは光導波板に突起を設ける第3の構
成例を示す平面図であり、図59Bは光導波板に突起を
設ける第4の構成例を示す平面図である。
【図60】マッチングオイル等の物質中にビーズを混入
させた構成例を示す断面図である。
【図61】表示素子の裏面に堰を設けた他の構成例を示
す断面図である。
【図62】表示素子間のシール構造を示す断面図であ
る。
【図63】大型の導光板の下部におけるマッチングオイ
ル等の物質の膨らみを示す説明図である。
【図64】第1の対策構成を示す正面図である。
【図65】図65Aは第2の対策構成を示す正面図であ
り、図65Bは、図65AのXXXXXXVB−XXX
XXXVB線上の断面図である。
【図66】表示用モジュールを用いた表示装置における
表示素子間の封止構造の第1の構成例を示す断面図であ
る。
【図67】表示用モジュールを用いた表示装置における
表示素子間の封止構造の第2の構成例を示す断面図であ
る。
【図68】表示用モジュールを用いた表示装置における
表示素子間の封止構造の第3の構成例を示す断面図であ
る。
【図69】表示用モジュールを用いた表示装置における
表示素子間の封止構造の第4の構成例を示す断面図であ
る。
【図70】表示素子の配列決定方法の一例を示すフロー
チャートである。
【図71】図71Aは特性値に基づく表示素子のランク
分けの基準の一例を示す表図であり、図71Bは総合ラ
ンクへのランク分けの内訳を示す表図である。
【図72】図72Aは1台目のディスプレイに対する表
示素子の配列形態を示す説明図であり、図72Bは2台
目のディスプレイに対する表示素子の配列形態を示す説
明図である。
【図73】図73Aは表示素子を配列領域の中央部分に
配列する場合の順序の一例を示す説明図であり、図73
Bはその他の例を示す説明図である。
【図74】図74Aは表示素子を配列領域の周辺部分に
配列する場合の順序の一例を示す説明図であり、図74
Bはその他の例を示す説明図である。
【図75】分割パネル方式のディスプレイにおける第1
の構成例を示す説明図である。
【図76】分割パネル方式のディスプレイにおける第2
の構成例を示す説明図である。
【図77】従来例に係る表示素子を示す構成図である。
【符号の説明】
10A、10B、10Ca〜10Ce、10D、10D
a、10E、10Ea、10F、10Fa〜10Ff…
表示装置 14…表示素子 20…光導波板 30…画素構成体 32…アクチュエ
ータ基板 100…枠体 100e…前面パ
ネル 102…表示装置本体 104…光源 112…分割導光板 114…配線基板 122…開口 130…可撓性接
着剤 132、134…支持材 136…格子状支
持材 136a…格子窓 140…大型導光
板 141…物質 142…モジュー
ル光導波板 144…表示用モジュール 150…箱体 152…物質 160…分割導光
板 170…槽 190…物質 210…光吸収部材 214…光吸収層 216…突部 220…ビーズ 222A、222B…堰 224…第1のシ
ール材 226…第2のシール材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 七瀧 努 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 大和田 巌 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 外山 順敏 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 野口 信愛 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 2H041 AA06 AA07 AB40 AC08 AZ02 AZ08

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの光が導入される導光板の一主面
    に2以上の表示素子が配列されて構成され、少なくとも
    前記導光板と表示素子間に屈折率の調整された光透過性
    のある物質が介在されてなる表示装置本体を有すること
    を特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の表示装置において、 前記導光板は、それ自身が光導波板として表示素子の構
    成部材となることを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】光源からの光が導入される導光板の一主面
    に2以上の表示用モジュールが配列されて構成され、少
    なくとも前記導光板と表示用モジュール間に屈折率の調
    整された光透過性のある物質が介在されてなる表示装置
    本体を有することを特徴とする表示装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示
    装置において、 前記屈折率の調整された光透過性のある物質が接着剤で
    あることを特徴とする表示装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示
    装置において、 前記屈折率の調整された光透過性のある物質がマッチン
    グオイルであることを特徴とする表示装置。
  6. 【請求項6】請求項3記載の表示装置において、 前記表示用モジュールは、光源からの光が導入されるモ
    ジュール光導波板の一主面に2以上の表示素子が配列さ
    れて構成され、 少なくとも前記モジュール光導波板と表示素子間に屈折
    率の調整された光透過性のある第2の物質が存在してい
    ることを特徴とする表示装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の表示装置において、 前記モジュール光導波板は、それ自身が光導波板として
    表示素子の構成部材となることを特徴とする表示装置。
  8. 【請求項8】請求項6又は7記載の表示装置において、 前記屈折率の調整された光透過性のある第2の物質が接
    着剤であることを特徴とする表示装置。
  9. 【請求項9】請求項6又は7記載の表示装置において、 前記屈折率の調整された光透過性のある第2の物質がマ
    ッチングオイルであることを特徴とする表示装置。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれか1項に記載の表
    示装置において、 前記導光板は、複数の分割導光板が、マトリクス状に配
    列され、互いに屈折率の調整された光透過性のある接着
    剤で固着されて構成されていることを特徴とする表示装
    置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の表示装置において、 少なくとも2つの分割導光板間に、縦罫及び/又は横罫
    の支持材が介在されていることを特徴とする表示装置。
  12. 【請求項12】請求項11記載の表示装置において、 前記支持材は、格子状に形成されていることを特徴とす
    る表示装置。
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれか1項に記載の
    表示装置において、 前記表示装置本体の表示面に対して別の導光板が配さ
    れ、 前記表示面と前記別の導光板との間に屈折率の調整され
    た光透過性のある物質が存在していることを特徴とする
    表示装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の表示装置において、 前記屈折率の調整された光透過性のある物質がマッチン
    グオイルであることを特徴とする表示装置。
  15. 【請求項15】請求項5、9又は14記載の表示装置に
    おいて、 前記マッチングオイルと外気との間にシール材が介在し
    ていることを特徴とする表示装置。
  16. 【請求項16】請求項13〜15のいずれか1項に記載
    の表示装置において、 前記別の導光板は、複数の分割導光板が、マトリクス状
    に配列され、互いに屈折率の調整された光透過性のある
    接着剤で固着されて構成されていることを特徴とする表
    示装置。
  17. 【請求項17】請求項1〜12のいずれか1項に記載の
    表示装置において、 前記表示装置本体が、少なくとも1つの面が透明性を有
    する槽の中に収容され、 前記表示装置本体の表示面と前記槽における透明性を有
    する面との間に屈折率の調整された光透過性のある物質
    が存在していることを特徴とする表示装置。
  18. 【請求項18】請求項17記載の表示装置において、 前記槽内に屈折率の調整された光透過性のある物質が充
    填されていることを特徴とする表示装置。
  19. 【請求項19】請求項17記載の表示装置において、 前記表示装置本体の前記表示面とは反対の面と前記槽と
    の間に、前記屈折率の調整された光透過性のある物質と
    は異なる物質が存在していることを特徴とする表示装
    置。
  20. 【請求項20】請求項17〜19のいずれか1項に記載
    の表示装置において、 前記屈折率の調整された光透過性のある物質がマッチン
    グオイルであることを特徴とする表示装置。
  21. 【請求項21】請求項19又は20記載の表示装置にお
    いて、 前記屈折率の調整された光透過性のある物質がマッチン
    グオイルの場合に、 前記マッチングオイルと前記別の物質との間にシール材
    が介在していることを特徴とする表示装置。
  22. 【請求項22】請求項17〜21のいずれか1項に記載
    の表示装置において、 前記槽は、少なくとも該槽における透明性を有する面を
    構成する板材が、複数の分割板がマトリクス状に配列さ
    れ、互いに屈折率の調整された光透過性のある接着剤で
    固着されて構成されていることを特徴とする表示装置。
  23. 【請求項23】請求項1〜12のいずれか1項に記載の
    表示装置において、 前記導光板は、中空部を有する透明性の槽で構成されて
    いることを特徴とする表示装置。
  24. 【請求項24】請求項23記載の表示装置において、 前記槽のうち、少なくとも表示画像が投影される前面パ
    ネルは、それぞれ複数の分割板がマトリクス状に配列さ
    れ、かつ、互いに屈折率の調整された光透過性のある接
    着剤で固着されて構成されていることを特徴とする表示
    装置。
  25. 【請求項25】請求項23記載の表示装置において、 前記中空部に屈折率の調整された光透過性のある物質が
    充填されていることを特徴とする表示装置。
  26. 【請求項26】請求項25記載の表示装置において、 前記屈折率の調整された光透過性のある物質がマッチン
    グオイルであることを特徴とする表示装置。
  27. 【請求項27】請求項1〜26のいずれか1項に記載の
    表示装置において、 前記表示素子の周部に光吸収部材が設けられていること
    を特徴とする表示装置。
  28. 【請求項28】請求項27記載の表示装置において、 前記光吸収部材は、前記表示素子の周部を封止する封止
    部材を兼ねることを特徴とする表示装置。
  29. 【請求項29】請求項1〜28のいずれか1項に記載の
    表示装置において、 前記導光板、あるいは表示素子、あるいは表示用モジュ
    ールのうち、明欠陥となっている部分に光吸収層が貼着
    されていることを特徴とする表示装置。
  30. 【請求項30】請求項29記載の表示装置において、 表示素子が、光源からの光が導入される光導波板と、該
    光導波板の一方の板面に対向して設けられ、かつ多数の
    画素に対応した数のアクチュエータ部が配列された駆動
    部を具備し、入力される画像信号の属性に応じて前記光
    導波板に対する前記アクチュエータ部の接触・離隔方向
    の変位動作を制御して、前記光導波板の所定部位の漏れ
    光を制御することにより、前記光導波板に前記画像信号
    に応じた映像を表示させる表示素子である場合に、 前記明欠陥は、前記アクチュエータ部が前記光導波板に
    対して常時接触する方向に変位していることに基づくも
    のであることを特徴とする表示装置。
  31. 【請求項31】請求項29記載の表示装置において、 前記明欠陥は、前記表示素子の構成部材の1つである光
    導波板内にある欠陥、あるいは前記光源からの光が導入
    される導光板内にある欠陥、あるいは表示用モジュール
    の構成部材の1つであるモジュール光導波板内にある欠
    陥に基づくものであることを特徴とする表示装置。
  32. 【請求項32】請求項29〜31のいずれか1項に記載
    の表示装置において、 前記表示素子の光導波板上に、前記光吸収層が貼着され
    ていることを特徴とする表示装置。
  33. 【請求項33】請求項29〜31のいずれか1項に記載
    の表示装置において、 前記モジュール光導波板上に、前記光吸収層が貼着され
    ていることを特徴とする表示装置。
  34. 【請求項34】請求項1〜33のいずれか1項に記載の
    表示装置において、 前記表示素子の裏面に、前記光透過性のある物質が前記
    表示素子の裏面側に回り込むのを防止するための堰が設
    けられていることを特徴とする表示装置。
  35. 【請求項35】光源からの光が導入される導光板の一主
    面に、表示素子をその表示面を対向させ、これらの面の
    間に屈折率の調整された光透過性のある物質を介在させ
    ながら、前記表示素子を前記一主面に沿って配列するこ
    とにより、表示装置本体を製造することを特徴とする表
    示装置の製造方法。
  36. 【請求項36】光源からの光が導入される導光板の一主
    面に、表示用モジュールをその表示面を対向させ、これ
    らの面の間に屈折率の調整された光透過性のある物質を
    介在させながら、前記表示用モジュールを前記一主面に
    沿って配列することにより、表示装置本体を製造するこ
    とを特徴とする表示装置の製造方法。
  37. 【請求項37】請求項36記載の表示装置の製造方法に
    おいて、 光源からの光が導入されるモジュール光導波板の一主面
    に、表示素子をその表示面を対向させ、これらの面の間
    に屈折率の調整された光透過性のある第2の物質を介在
    させながら、前記表示素子を前記モジュール光導波板の
    一主面に沿って配列することにより、前記表示用モジュ
    ールを作製することを特徴とする表示装置の製造方法。
  38. 【請求項38】請求項35〜37のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 複数の分割導光板を、マトリクス状に配列し、互いに屈
    折率の調整された光透過性のある接着剤で固着すること
    により、前記導光板を作製することを特徴とする表示装
    置の製造方法。
  39. 【請求項39】請求項35〜38のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 前記導光板の表面にハードコーティング材を被覆するこ
    とを特徴とする表示装置の製造方法。
  40. 【請求項40】請求項35〜39のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 前記導光板の端面に対してRmaxが0.3以下の鏡面
    加工を行うことを特徴とする表示装置の製造方法。
  41. 【請求項41】請求項35〜40のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 前記導光板を加工するにあたって、 前記導光板の寸法精度を基準寸法100mmに対して±
    0.1mm以下、端面同士及び端面と平面の直角度を
    0.1mm以下、端面同士及び平面同士の平行度を0.
    1mm以下にすることを特徴とする表示装置の製造方
    法。
  42. 【請求項42】請求項35〜41のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 前記屈折率の調整された光透過性のある物質及び/又は
    第2の物質として少なくとも接着剤を用いることを特徴
    とする表示装置の製造方法。
  43. 【請求項43】請求項35〜41のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 前記屈折率の調整された光透過性のある物質及び/又は
    第2の物質として少なくともマッチングオイルを用いる
    ことを特徴とする表示装置の製造方法。
  44. 【請求項44】請求項38〜43のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 複数の前記分割導光板をマトリクス状に配列するに先立
    って、 縦罫及び/又は横罫の支持材を設置し、該支持材を少な
    くとも2つの分割導光板で挟むように配列して前記表示
    装置を製造することを特徴とする表示装置の製造方法。
  45. 【請求項45】請求項44記載の表示装置の製造方法に
    おいて、 前記支持材のうち、少なくとも前記分割導光板の端面が
    対向する面に対してRmaxが0.3以下の鏡面加工を
    行うことを特徴とする表示装置の製造方法。
  46. 【請求項46】請求項35〜45のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 大型の別の導光板を用意し、 前記別の導光板の一主面に、前記表示装置本体の表示面
    を対向させ、これらの面の間に屈折率の調整された光透
    過性のある物質を介在させることによって、前記表示装
    置を製造することを特徴とする表示装置の製造方法。
  47. 【請求項47】請求項46記載の表示装置の製造方法に
    おいて、 前記別の導光板として、内部に屈折率の調整された光透
    過性のある物質が充填された透明性の槽で構成されたも
    のを使用することを特徴とする表示装置の製造方法。
  48. 【請求項48】請求項35〜45のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 前記表示装置本体を、少なくとも1つの面が透明性を有
    する槽の中に収容し、 前記槽内に屈折率の調整された光透過性のある物質を充
    填して前記表示装置を製造することを特徴とする表示装
    置の製造方法。
  49. 【請求項49】請求項35〜45のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 透明性を有する板材の一主面に、前記表示装置本体の表
    示面を対向させ、これらの面の間に屈折率の調整された
    光透過性のある物質を介在させながら、前記表示装置本
    体を固定し、 前記板材を一構成要素とする槽を作製し、 前記槽内に前記屈折率の調整された光透過性のある物質
    を充填して前記表示装置を製造することを特徴とする表
    示装置の製造方法。
  50. 【請求項50】請求項35〜45のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 透明性を有する板材の一主面に、前記表示装置本体の表
    示面を対向させ、これらの面の間に屈折率の調整された
    光透過性のある物質を介在させながら、前記表示装置本
    体を固定し、前記板材を一構成要素とする槽を作製し、 前記槽内に前記屈折率の調整された光透過性のある物質
    とは別の物質を充填して前記表示装置を製造することを
    特徴とする表示装置の製造方法。
  51. 【請求項51】請求項49又は50記載の表示装置の製
    造方法において、 複数の分割板をマトリクス状に配列し、互いに屈折率の
    調整された光透過性のある接着剤で固着して前記板材を
    作製することを特徴とする表示装置の製造方法。
  52. 【請求項52】請求項35〜51のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 前記表示素子の周部に光吸収部材を設ける工程を有する
    ことを特徴とする表示装置の製造方法。
  53. 【請求項53】請求項52記載の表示装置の製造方法に
    おいて、 前記光吸収部材は、前記表示素子の周部を封止する封止
    部材を兼ねることを特徴とする表示装置の製造方法。
  54. 【請求項54】請求項35〜53のいずれか1項に記載
    の表示装置の製造方法において、 前記導光板、あるいは表示素子、あるいは表示用モジュ
    ールのうち、明欠陥となっている部分に光吸収層を貼着
    する工程を有することを特徴とする表示装置の製造方
    法。
JP2001091251A 2000-03-27 2001-03-27 表示装置及びその製造方法 Withdrawn JP2001343598A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001091251A JP2001343598A (ja) 2000-03-27 2001-03-27 表示装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000087623 2000-03-27
JP2000-87623 2000-03-27
JP2001091251A JP2001343598A (ja) 2000-03-27 2001-03-27 表示装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001343598A true JP2001343598A (ja) 2001-12-14

Family

ID=26588508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001091251A Withdrawn JP2001343598A (ja) 2000-03-27 2001-03-27 表示装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001343598A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014016616A (ja) * 2012-07-10 2014-01-30 Samsung Display Co Ltd フレキシブルディスプレイ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014016616A (ja) * 2012-07-10 2014-01-30 Samsung Display Co Ltd フレキシブルディスプレイ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1220190B1 (en) Reflective display device
KR102603601B1 (ko) 디스플레이 장치 및 그의 제조 방법
US6249370B1 (en) Display device
US8035590B2 (en) Color liquid crystal display device assembly
JP2002287042A (ja) 表示装置
US7444052B2 (en) Display device
WO2001073496A1 (fr) Dispositif d'affichage et son procédé de fabrication
US20060197413A9 (en) Actuator Device
JP3411586B2 (ja) 表示装置及びその製造方法
JP2001343599A (ja) 表示装置及びその製造方法
KR20040047696A (ko) 발광관 어레이형 표시 장치
US20030025442A1 (en) Display device and method for producing the same
JPH10307541A (ja) ディスプレイ用光導波板
US6108479A (en) Optical waveguide plate for display
CN106444200B (zh) 一种透明显示装置及显示方法
JP4783558B2 (ja) アクチュエータ装置
US20030026564A1 (en) Display device and method for producing the same
JP2001343598A (ja) 表示装置及びその製造方法
EP1724812A2 (en) Flat fluorescent lamp and backlight unit having the same
WO2001073730A1 (fr) Afficheur et procede de fabrication
JP3605278B2 (ja) 表示装置
JP3834021B2 (ja) 反射型液晶表示装置およびその駆動方法
CN101609774B (zh) 发光管阵列和采用发光管阵列的显示装置
JP2000155536A (ja) 表示装置
JP4783675B2 (ja) 反射型表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20040409