JP2001343376A - ガスクロマトグラフ及びガスクロマトグラフィー - Google Patents

ガスクロマトグラフ及びガスクロマトグラフィー

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JP2001343376A
JP2001343376A JP2000162792A JP2000162792A JP2001343376A JP 2001343376 A JP2001343376 A JP 2001343376A JP 2000162792 A JP2000162792 A JP 2000162792A JP 2000162792 A JP2000162792 A JP 2000162792A JP 2001343376 A JP2001343376 A JP 2001343376A
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gas
cold trap
analysis
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gas chromatograph
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JP2000162792A
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Toru Matsumura
徹 松村
Yuko Masuzaki
優子 増崎
Makoto Ohashi
眞 大橋
Tatsuya Ezaki
江▲崎▼達哉
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METOCEAN ENVIRONMENT Inc
SGE JAPAN KK
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METOCEAN ENVIRONMENT Inc
SGE JAPAN KK
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】キャピラリーカラムを利用した超微量の成分の
分析に好適に使用される、気化室付試料導入部を備えた
安価なガスクロマトグラフを提供する。 【解決手段】気化室付試料導入部(1)、プレカラム
(2)、コールドトラップ(3)、分析カラム(4)、
検出器(5)を順次に配置して成るガスクロマトグラフ
において、上記のプレカラム(2)とコールドトラップ
(3)の間の流路には分岐流路(6a)、(6b)を設
け且つその途中にバルブ(7)を配置すると共に当該分
岐流路(6a)の下流側であって且つ上記のコールドト
ラップ(3)の上流側の流路にはメイキャップガス導入
流路(8)を設け、しかも、上記のコールドトラップと
分析カラムとを複数基並列に配置して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスクロマトグラ
フ及びガスクロマトグラフィーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガスクロマトグラフ及びガス
クロマトグラフィーは各種成分の分析に利用されてお
り、特に、キャピラリーカラムの利用により、多数成分
の混合試料の分離・分析が可能となった。キャピラリー
カラムを使用する場合、分析感度を高めるため、プレカ
ラムと分析カラムの2種類のカラムを使用し且つ両カラ
ムの間にコールドトラップを配置し、プレカラムにおい
て試料中の溶媒成分と分析成分とを分離し、コールドト
ラップにおいて分析成分をトラップする操作を繰り返し
行なって濃縮し、分析カラムで濃縮成分の分離を行なう
手法が採用される。斯かる手法は、例えば、血液、生
体、水試料などに含まれるダイオキシンの様な超微量の
成分の分析の場合に好適に使用される。なお、当然なが
ら、分析成分と分離される上記の溶媒成分には非分析成
分が含まれている。
【0003】ところで、上記の様に使用されるガスクロ
マトグラフにおいても、その試料注入部としては、従来
より汎用されている気化室付試料導入部が推奨される。
しかしながら、この場合、溶媒成分の体積が気化により
著しく増大するため、この様な多量の溶媒成分を効率的
にガスクロマトグラフの系外に排出し得る様に改良され
た安価なガスクロマトグラフの開発が必要である。しか
も、気化室付試料導入部を備えたガスクロマトグラフを
使用した方法においては、上記の溶媒成分の体積増加の
ため、注入された試料の一部がセプタムパージガス排出
管からオーバーフローし、試料の全量を確実にカラムに
注入し得ないという重大な問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、キャピラリーカ
ラムを利用した超微量の成分の分析に好適に使用され
る、気化室付試料導入部を備えた安価なガスクロマトグ
ラフを提供することにある。また、本発明の他の目的
は、プレカラムにおける1回の分離操作で多数の分析カ
ラムでの分析が可能となって分析効率が高められたガス
クロマトグラフを提供することにある。本発明の他の目
的は、気化室付試料導入部を備えたガスクロマトグラフ
を使用した方法であって比較的多量の試料の全量を確実
に注入し得る様に改良されたガスクロマトグラフィーを
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
の要旨は、気化室付試料導入部、プレカラム、コールド
トラップ、分析カラム、検出器を順次に配置して成るガ
スクロマトグラフにおいて、上記のプレカラムとコール
ドトラップの間の流路には分岐流路を設け且つその途中
にバルブを配置すると共に当該分岐流路の下流側であっ
て且つ上記のコールドトラップの上流側の流路にはメイ
キャップガス導入流路を設け、しかも、上記のコールド
トラップと分析カラムとを複数基並列に配置して成るこ
とを特徴とするガスクロマトグラフに存する。
【0006】そして、本発明の第2の要旨は、上記のガ
スクロマトグラフを使用し、試料導入部からキヤリヤー
ガスと共に注入された試料中の溶媒成分と分析成分とを
プレカラムで分離し、当該プレカラムで分離された分析
成分をコールドトラップで濃縮し、次いで、濃縮された
分析成分を分析カラム及び検出器で分離・分析するに当
たり、試料導入部における圧力を1.5・A(kg/c
2)(但し、Aは試料導入部に供給されるキャリヤー
ガスの線速が25〜35cm/secの場合における試
料導入部における圧力(kg/cm2)を表す)以上と
し、そして、メイキャップガス導入流路から所定圧力の
メイキャップガスを導入し、分岐流路に設けられたバル
ブの開閉操作により、溶媒成分の分岐流路側への排出と
分析成分のコールドトラップ側への移送との流路切り替
えを行なうことを特徴とするガスクロマトグラフィーに
存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様を添付図
面に基づいて説明する。図1は本発明のガスクロマトグ
ラフの一例(複数基の分析カラムが共通の検出器に接続
されている実施態様)における溶媒成分カットモードの
説明図、図2は図1のガスクロマトグラフにおける分析
成分トラップモードの説明図、図3は図1のガスクロマ
トグラフにおける分析成分分離・分析モードの説明図、
図4は本発明のガスクロマトグラフに好適なニードルバ
ルブの一例の説明図である。図1〜3において、実線の
矢印はキャリヤーガスの流れ、破線の矢印はメイキャッ
プガスの流れを表す。
【0008】先ず、本発明に係るガスクロマトグラフに
ついて説明する。本発明のガスクロマトグラフは、気化
室付試料導入部(1)、プレカラム(2)、コールドト
ラップ(3)、分析カラム(4)、検出器(5)を順次
に配置して成る。そして、これらの連結によって流路
(9)が形成される。斯かる構成は、基本的には、従来
のマルチディメンショナル方式のガスクロマトグラフと
同じであり、大部分の要素は恒温槽内に配置される。
【0009】気化室付試料導入部(1)としては、セプ
タム方式の試料注入口を備え、そして、マクイクロシリ
ンジの針が侵入する方向に配置された試料管路の周囲に
加熱ブロックを配置して成る通常の構造のものでよい。
セプタム方式による場合は、試料注入口を貫通したマイ
クロシリンジの針に同伴された外部ガスは、キャリアガ
ス(He等)の一部と共にセプタムパージガス排出管
(11)から排出されるため、試料管路(12)に導入
されることがない。通常、分析カラム(4)にはキヤピ
ラリーカラムが使用される。また、コールドトラップ
(3)に導入される冷却剤には液体窒素などが使用さ
れ、斯かる冷却剤はバルブ付の冷却剤導入流路(31)
から導入される。なお、通常、セプタムパージガス排出
管(11)の後流には、圧力バランスを採るため、図示
を省略した抵抗管またはニードルバルブが配置される。
【0010】本発明のガスクロマトグラフは、上記の構
成において、プレカラム(2)とコールドトラップ
(3)の間の流路には分岐流路(6a)及び(6b)を
設け且つその途中にバルブ(7)を配置すると共に当該
分岐流路(6a)の下流側であって且つ上記のコールド
トラップ(3)の上流側の流路にはメイキャップガス導
入流路(8)を設け、しかも、上記のコールドトラップ
(3)と分析カラム(4)とを複数基並列に配置して成
ることを特徴とする。
【0011】分岐流路(6a)及びメイキャップガス導
入流路(8)を上記の様に流路(9)の上流側および下
流側にそれぞれ設け、更に、コールドトラップ(3)と
分析カラム(4)とを複数基並列に配置するに際して
は、(4+n)方継手を利用するのが簡便である。ここ
で、nは1以上の整数であって、コールドトラップと分
析カラムとが2基の場合は1、3基の場合は2、4基の
場合は3を表す。図示した例の場合は、コールドトラッ
プと分析カラムとが2基であるから、nは1であり、上
記の継手は5方継手となる。そして、(4+n)方継手
としては、試料成分の吸着抑制の観点から、ステンレス
の支持体の内面が金メッキ又はガラスライニング処理さ
れたものであって、更に、ガラスライニング処理された
ものの場合は、シラン処理によりガラス上の活性点が不
活性化されたものが好ましい。
【0012】分岐流路(6a)及び(6b)の途中に設
けられたバルブ(7)の後流側には、通常、分析カラム
(4)の圧力バランスを採るための抵抗カラム(10)
が配置される。そして、メイキャップガスとしてはキャ
リヤーガスと同様にHe等が使用される。一方、バルブ
(7)としては、デッドボリュームが数100μl以下
の構造のバルブが適している。特にニードルバルブが好
適であり、図4に示すニードルバルブが推奨される。
【0013】図4に示すニードルバルブは、開閉部包囲
器(71)、その他端に接続された支柱管(72)、そ
の内部に前進後退可能に挿入されたニードル(73)、
シリンダー(74)内に配置され且つニードル(73)
の基端に固定されたピストン(75)、その稼働範囲の
両外側に設けられたガス供給・排出口(76)及び(7
7)から主として構成されている。符号(78)は、支
柱管(72)の内部にニードル(73)を挿入する際に
使用されるパッキン等のシール部材を表す。斯かるニー
ドルバルブは、ガス供給・排出口(76)及び(77)
から制御ガスを供給または排出することにより、ピスト
ン(75)を駆動させてニードル(73)の先端を分岐
流路(6a)に当接させて当該流路を閉止する。
【0014】ニードル(73)の上記の前進後退の手段
に代えて、他の手段を採用することも出来る。例えば、
シリンダー(74)内部のピストン(75)の上部にス
プリングを設置し、ピストン(75)の下部にのみ制御
ガス流路を設置し、そして、下部から制御ガスが導入さ
れれば開通状態、制御ガスが排出されればスプリングに
より閉止状態となる方法を採用してもよい。これとは逆
に、シリンダー(74)内部のピストン(75)の下部
にスプリングを設置し、ピストン(75)の上部にのみ
制御ガス流路を設置し、そして、上部から制御ガスが導
入されれば閉止状態、制御ガスが排出されればスプリン
グにより開通状態となる方法を採用してもよい。
【0015】更には、ニードル(73)の駆動に制御ガ
スを使用せずに電磁弁方式を採用してもよい。この場
合、シリンダー(74)内部の上部および下部に電磁石
を設置し、鉄など磁石に吸引される材料でピストン(7
5)を構成し、電磁石のOn/Offでピストン(75)を
駆動してもよい。また、ピストン(75)それ自体を電
磁石とし、シリンダー(74)内部の上部および下部に
電磁石などの磁石を配置し、引力と斥力を利用して駆動
させてもよい。
【0016】また、コールドトラップ(3)と分析カラ
ム(4)との個数は、特に制限されないが、通常は2基
または3基である。そして、通常は種類の異なる複数基
の分析カラム(4)が使用される。例えば、特定の成分
Aについては一方の分析カラムで成分分離を行い、特定
の成分Bについては他方の分析カラムで成分分離を行な
い得る様な、異種の分析カラムを選定する。図示した例
の場合は、コールドトラップ(3a)と分析カラム(4
a)、コールドトラップ(3b)と分析カラム(4b)
の2基であり、各コールドトラップ(3a)及び(3
b)には、それぞれ、バルブ付の冷却剤導入流路(31
a)及び(31b)が接続されている。
【0017】そして、複数基の分析カラム(4a)及び
(4b)は、図示した例の様に共通の検出器(5)に接
続してもよいし、それぞれ個別の検出器に接続してもよ
い。例えば、ダイオキシン分析の様に、高価な高分解能
の質量分析装置(MS)を使用する場合は、図示した例
の様に共通の検出器(5)として使用するのが有効であ
る。個別の検出器の組合せの一例としては、窒素・リン
検出器(NPD)と水素炎イオン化検出器(FID)の
組合せ等がある。
【0018】次に、本発明に係るガスクロマトグラフィ
ーについて説明すると共に上記した本発明のガスクロマ
トグラフの使用方法について説明する。本発明に係るガ
スクロマトグラフィーは、上記のガスクロマトグラフを
使用し、試料導入部(1)から注入された試料中の溶媒
成分と分析成分とをプレカラム(2)で分離し(図
1)、当該プレカラム(2)で分離された分析成分をコ
ールドトラップ(3)で濃縮し(図2)、次いで、濃縮
された分析成分を分析カラム(4)及び検出器(5)で
分離・分析する(図3)。
【0019】そして、本発明に係るガスクロマトグラフ
ィーは、試料導入部における圧力を1.5・A(kg/
cm2)(但し、Aは試料導入部に供給されるキャリヤ
ーガスの線速が25〜35cm/secの場合における
試料導入部における圧力(kg/cm2)を表す)以上
とすることを特徴とする。すなわち、本発明において
は、気化室付試料導入部(1)から比較的多量の試料を
注入した際、溶媒成分の体積増加のため、注入された試
料の一部がセプタムパージガス排出管からオーバーフロ
ーする問題を解決するため、試料導入部における圧力を
高めて高圧注入を行なう。
【0020】従来より、試料導入部における圧力は、キ
ャリヤーガスの種類に応じた理想的な分離性能(段数)
が得られるキャリヤーガスの線速に該当する圧力に設定
される。そして、上記のキャリヤーガスの線速は通常2
5〜35cm/secの範囲から選択される。特に、こ
の値はキャリヤーガスがHeであるキャピラーカラム分
析の場合に推奨される。
【0021】上記の様に、本発明に係るガスクロマトグ
ラフィーにおいては、従来一般に採用されている圧力の
1.5倍以上(通常1.5〜5倍、好ましくは2〜3
倍)の圧力に試料導入部における圧力を高める。その結
果、本発明においては、注入された試料の一部がセプタ
ムパージガス排出管からオーバーフローすることが防止
され、試料の全量を確実にカラムに注入することが出来
る。しかも、試料導入部における溶媒成分の気化に伴う
バンドの広がりも抑制されて分析感度も高められる。
【0022】本発明における上記の高圧注入における圧
力は、例えば、セプタムパージガス排出管(11)に背
圧制御弁付分岐管を設けて当該背圧制御弁によって容易
に制御することが出来る。また、上記の高圧は、試料注
入時から一定時間(例えば5分間以内)の分析開始時の
み保持する方法、または、分析中の任意時間に亘って継
続的に保持する方法の何れであってもよい。そして、斯
かる高圧保持時間の制御は、上記の背圧制御弁のタイマ
ー制御機構により容易に達成することが出来る。
【0023】また、本発明に係るガスクロマトグラフィ
ーは、上記の各操作を行なうに当たり、メイキャップガ
ス導入流路(8)から所定圧力のメイキャップガスを導
入し、分岐流路(6a)及び(6b)の途中に設けられ
たバルブ(7)の開閉操作により、溶媒成分の分岐流路
(6)側への排出と分析成分のコールドトラップ(3)
側への移送との流路切り替えを行なうことを特徴とす
る。
【0024】第1ステップは図1に示す溶媒成分カット
モードであり、この場合、バルブ(7)を開状態にす
る。すなわち、図4に示すニードルバルブの場合は、同
図に示す様に、ニードル(73)の先端を分岐流路(6
a)に当接させず、分岐流路(6a)と(6b)とを連
通状態とする。その結果、プレカラム(2)で分離され
た溶媒成分は、メイキャップガスによってコールドトラ
ップ(3)側への流出が阻止され、分岐流路(6b)及
び抵抗カラム(10)を経由してキャリヤーガスと共に
ガスクロマトグラフの系外に排出される。そして、この
時点においては、分析成分はプレカラム(2)に保持さ
れている。なお、この際、メイキャップガスはコールド
トラップ(3)側へ流出しているが、その一部は分岐流
路(6b)に流出する。
【0025】第2ステップは図2に示す分析成分トラッ
プモードであり、この場合、バルブ(7)を閉状態にす
る。すなわち、図4に示すニードルバルブの場合は、ニ
ードル(73)の先端を分岐流路(6a)に当接させ、
分岐流路(6a)と(6b)とを遮断状態とする。その
結果、プレカラム(2)に保持されていた分析成分は、
キャリヤーガス及びメイキャップガスと共にコールドト
ラップ(3)側へ流出し、冷却剤導入流路(31)から
冷却剤が導入されて冷却されているコールドトラップ
(3)にトラップされる。第1ステップから第2ステッ
プに移行するためのバルブ(7)の閉への切り替えは、
分析成分がメイキャップガス導入流路(8)に到達する
前に行なう。そして、この分析成分のトラップは、複数
のコールドトラップ(3a)及び(3b)において行な
われる。
【0026】第3ステップは図3に示す分析成分分離・
分析モードであり、この場合、バルブ(7)を開状態に
する。そして、コールドトラップ(3)への冷却剤の導
入を停止する。その結果、上記の第1ステップの場合と
同様に、キャリヤーガスは、分岐流路(6b)及び抵抗
カラム(10)を経由してメイキャップガスの一部と共
にガスクロマトグラフの系外に排出され、コールドトラ
ップ(3)にトラップされていた分析成分は、メイキャ
ップガスと共に分析カラム(4)及び検出器(5)側に
流出して分離・分析される。従って、コールドトラップ
(3)にトラップされることにより濃縮された分析成分
は、キャリヤーガスによって何ら希釈されることなく、
上記の濃縮状態を実質的に維持したまま分離・分析され
る。この際、メイキャップガスの供給圧力は分析カラム
(4)での流量が目的値となる様に設定される。そのた
め、メイキャップガスも分析開始時および分析中の任意
の時間において所定の圧力に設定可能な機構を有するこ
とが好ましい。斯かる機構としては、例えば、メイキャ
ップガスの導入流路上に配置され且つ任意の開度に設定
が可能な電磁弁と当該電磁弁の制御部とから成る機構が
挙げられる。
【0027】そして、図示した例の場合は、共通の検出
器(5)に2基のコールドトラップ(3a)及び(3
b)と分析カラム(4a)及び(4b)が接続されてい
るため、各コールドトラップ(3a)及び(3b)に接
続された冷却剤導入流路(31a)及び(31b)への
冷却剤の導入停止(すなわちトラップ解除)は、適当な
時間差を設けて順次に行なわれる。その結果、共通の検
出器(5)における分析は順次に行なわれる。複数基の
分析カラムがそれぞれ個別の検出器に接続されている場
合は、上記のトラップ解除を同時に行ない、各検出器に
おいて同時分析することも出来る。
【0028】
【発明の効果】以上説明した本発明に係るガスクロマト
グラフ及びガスクロマトグラフィーによれば例えば次の
様な効果が奏せられる。
【0029】(1)従来より汎用されている気化室付試
料導入部を採用し、従来のマルチディメンショナル方式
のガスクロマトグラフに分岐流路形成のための多方継手
と共にバルブ(ニードルバルブ)を付加するという簡単
な構成であるため、安価であり且つ操作性に優れる。
【0030】(2)プレカラムにおける1回の分離操作
で多数の分析カラムでの分析が可能となって分析効率が
高められる。
【0031】(3)従来では困難とされていた2μL以
上の試料溶液のカラムへの全量注入が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスクロマトグラフの一例における溶
媒成分カットモードの説明図
【図2】図1のガスクロマトグラフにおける分析成分ト
ラップモードの説明図
【図3】図1のガスクロマトグラフにおける分析成分分
離・分析モードの説明図
【図4】本発明のガスクロマトグラフに好適なニードル
バルブの一例の説明図
【符号の説明】
1:気化室付試料導入部 2:プレカラム 3:コールドトラップ 3a:コールドトラップ 3b:コールドトラップ 31:冷却剤導入流路 31a:冷却剤導入流路 31b:冷却剤導入流路 4:分析カラム 4a:分析カラム 4b:分析カラム 5:検出器 6a:分岐流路 6b:分岐流路 7:バルブ 71:開閉部包囲器 72:支柱管 73:ニードル 74:シリンダー 75:ピストン 76:ガス供給・排出口 77:ガス供給・排出口 78:シール部材 8:メイキャップガス導入流路 9:流路 10:抵抗カラム 11:セプタムパージガス排出管 12:試料管路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増崎 優子 静岡県志太郡大井川町利右衛門1334−5 新日本気象海洋株式会社環境創造研究所内 (72)発明者 大橋 眞 神奈川県横浜市中区太田町六丁目85番地 エス・ジー・イー ジャパン株式会社内 (72)発明者 江▲崎▼達哉 神奈川県横浜市中区太田町六丁目85番地 エス・ジー・イー ジャパン株式会社内 Fターム(参考) 4D076 AA05 AA07 BE10 CB02 CB12 EA02Y EA02Z EA14Y EA14Z EA47 FA34 FA37 HA14 JA03 JA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気化室付試料導入部、プレカラム、コー
    ルドトラップ、分析カラム、検出器を順次に配置して成
    るガスクロマトグラフにおいて、上記のプレカラムとコ
    ールドトラップの間の流路には分岐流路を設け且つその
    途中にバルブを配置すると共に当該分岐流路の下流側で
    あって且つ上記のコールドトラップの上流側の流路には
    メイキャップガス導入流路を設け、しかも、上記のコー
    ルドトラップと分析カラムとを複数基並列に配置して成
    ることを特徴とするガスクロマトグラフ。
  2. 【請求項2】 分岐流路に配置されるバルブがニードル
    バルブである請求項1に記載のガスクロマトグラフ。
  3. 【請求項3】 複数基の分析カラムが共通の検出器に接
    続されている請求項1又は2に記載のガスクロマトグラ
    フ。
  4. 【請求項4】 複数基の分析カラムがそれぞれ個別の検
    出器に接続されている請求項1又は2に記載のガスクロ
    マトグラフ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載のガスクロ
    マトグラフを使用し、試料導入部からキャリヤーガスと
    共に注入された試料中の溶媒成分と分析成分とをプレカ
    ラムで分離し、当該プレカラムで分離された分析成分を
    コールドトラップで濃縮し、次いで、濃縮された分析成
    分を分析カラム及び検出器で分離・分析するに当たり、
    試料導入部における圧力を1.5・A(kg/cm2
    (但し、Aは試料導入部に供給されるキャリヤーガスの
    線速が25〜35cm/secの場合における試料導入
    部における圧力(kg/cm2)を表す)以上とし、そ
    して、メイキャップガス導入流路から所定圧力のメイキ
    ャップガスを導入し、分岐流路に設けられたバルブの開
    閉操作により、溶媒成分の分岐流路側への排出と分析成
    分のコールドトラップ側への移送との流路切り替えを行
    なうことを特徴とするガスクロマトグラフィー。
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