JP2001343323A - 分子種測定方法及び装置 - Google Patents

分子種測定方法及び装置

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JP2001343323A
JP2001343323A JP2000162503A JP2000162503A JP2001343323A JP 2001343323 A JP2001343323 A JP 2001343323A JP 2000162503 A JP2000162503 A JP 2000162503A JP 2000162503 A JP2000162503 A JP 2000162503A JP 2001343323 A JP2001343323 A JP 2001343323A
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infrared
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Haruo Yoshida
春雄 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気相中の分子種を高速且つ的確に測定しうる
分子種測定方法及び装置を提供する。 【解決手段】 被測定対象気体中に含まれる特定範囲の
分子量を有する物質を選別し、選別した物質を赤外透過
基板20の表面に付着し、赤外透過基板20内に赤外線
を入射し、赤外透過基板20の内部を多重反射した後に
赤外透過基板20より出射される赤外線を検出し、検出
した赤外線を分光分析することにより赤外透過基板に付
着している物質の分子種及び/又は付着量を測定し、赤
外透過基板20に付着している物質の分子種及び/又は
付着量に基づいて、被測定対象気体中に存在する分子種
及び/又は濃度を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気相中の分子種を
高速で分析しうる分子種測定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】気相中に存在する分子種を測定すること
は種々の面から要請されている。例えば、近年における
ダイオキシン類による環境汚染の問題など、大気中の微
量な化学物質に起因する環境汚染が関心を集めており、
大気中の微量な化学物質を検出し、物質同定・濃度測定
を行う必要性が高まっている。また、半導体プロセスな
どが行われるクリーンルームでは、大気中の分子種を同
定して環境管理にフィードバックすることが重要であ
る。
【0003】気相中に存在する分子種を測定する従来の
方法としては、TENAXなどの多孔質物質に測定気体
を吸着させ、これを熱して吸着した物質を放出し、質量
分析計によって分子種の同定・定量化を行う方法(加熱
脱離GC−MS:Gas Chromatography-Mass Spectrosco
py)などが用いられている。
【0004】また、大気中の分子種を測定する他の方法
として、測定気体に赤外線を照射し、吸収スペクトルを
分光分析する、いわゆるFT−IR(Fourier Transfor
m Infrared Spectroscopy)法がある。赤外線の吸収ス
ペクトルは物質に固有なため、赤外吸収スペクトルを解
析することにより測定気体中の化学物質を同定し或いは
その濃度を定量化することができる。特に、例えば同一
出願人による特願平11−95853号明細書に記載さ
れた赤外線内部多重反射フーリエ分光方式を用いた測定
方法によれば、高速測定が可能であるとともに極めて高
い検出感度を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱脱
離GC−MSを用いた従来の測定方法は、測定に数十時
間を要するため、測定のリアルタイム性に欠けるもので
あった。また、GC−MS投入用のカラム作成作業は研
究室などで行う必要があり、環境をその場測定すること
ができず、測定結果を環境管理にフィードバックするこ
とが困難であった。
【0006】また、赤外線内部多重反射フーリエ分光方
式を用いた従来の方法は、測定のリアルタイム性を達成
することができるが、得られた赤外線吸収スペクトルか
ら物質を同定しようとすると候補物質が多すぎて同定が
困難になることがあった。
【0007】本発明の目的は、気相中の分子種を高速且
つ的確に測定しうる分子種測定方法及び装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による分子種測定
装置は、図1に示すように、被測定対象気体中に含まれ
る物質から特定範囲の分子量を有する物質を選別する分
子量選別フィルタ10と、分子量選別フィルタ10を通
過した物質を赤外線内部多重反射フーリエ分光により分
析する赤外線分析装置12とを有することを主たる特徴
としている。
【0009】分析装置に被測定対象気体を導入する前に
被測定対象気体を分子量選別フィルタ10に通して特定
範囲の分子量を有する分子を選別し、その後赤外線分析
装置12により選別した当該分子を分析するように測定
装置を構成すると、赤外線吸収スペクトルから物質を同
定する赤外線内部多重反射フーリエ分光法を用いて分子
種の同定を行う場合においても分子種の同定が容易にな
る。
【0010】すなわち、赤外線吸収スペクトルのみから
分子種の同定を行うと前述のように候補物質が多すぎて
同定が困難になることがあるが、被測定対象気体を分子
量選別フィルタ10に通すことにより分子量の面から候
補物質の絞り込みができるので、赤外線吸収スペクトル
のみから分子種の同定を行う場合と比較してより的確な
分子種の同定が可能となる。
【0011】分子量選別フィルタ10としては、例え
ば、膜の孔の径を制御した2枚の膜を組み合わせ、特定
範囲の分子量を有する分子のみを透過させるように構成
するもの(第1実施形態参照)や、被測定対象気体中に
含まれる分子をイオン化した後、電界や磁界によって当
該分子イオンをその質量に応じて選別するように構成す
るもの(第2及び第3実施形態参照)などを適用するこ
とができる。
【0012】赤外線分析装置12としては、例えば図1
に示すように、被測定気体中の分子を吸着して測定に供
するための赤外透過基板20と、赤外透過基板20内に
赤外線を入射して多重内部反射させるための赤外光源2
2と、赤外透過基板20内部を多重反射した後に出射す
る透過赤外線を分光する赤外干渉計24と、分光した赤
外線を検出する赤外検出器26と、赤外検出器26によ
り検出された赤外線の分析結果に基づいて被測定対象気
体中の物質の同定や濃度を算出する演算/表示手段28
とにより構成することができる。なお、赤外線分析装置
12の各構成部分は、例えば同一出願人による特願平1
1−95853号明細書に記載された様々な態様が可能
である。
【0013】また、必要に応じて、赤外透過基板20表
面に付着した物質を除去して表面状態を初期化するため
の紫外光光源や、紫外光光源より発せられた紫外光を赤
外透過基板20の両面に効率よく照射するための反射鏡
を設けるようにしてもよい。紫外光光源や反射鏡に関し
ては、例えば同一出願人による特願平11−23149
5号明細書に詳述されている。
【0014】すなわち、上記目的は、被測定対象気体中
に含まれる特定範囲の分子量を有する物質を選別し、選
別した前記物質を赤外透過基板の表面に付着し、前記赤
外透過基板内に赤外線を入射し、前記赤外透過基板の内
部を多重反射した後に前記赤外透過基板より出射される
前記赤外線を検出し、検出した前記赤外線を分光分析す
ることにより前記赤外透過基板に付着している前記物質
の分子種及び/又は付着量を測定し、前記赤外透過基板
に付着している前記物質の分子種及び/又は付着量に基
づいて、前記被測定対象気体中に存在する分子種及び/
又は濃度を測定することを特徴とする分子種測定方法に
より達成される。
【0015】また、上記の分子種測定方法において、前
記被測定対象気体を、第1の径の孔を有する第1の膜に
通した後、前記第1の径よりも小さい第2の径の孔を有
する第2の膜に通し、前記第1の膜を通過するが前記第
2の膜を通過しない物質を前記被測定対象気体から取り
出すことにより、前記第2の径よりも大きいが前記第1
の径よりも小さい物質を前記被測定対象気体から選別し
てもよい。
【0016】また、上記の分子種測定方法において、前
記被測定気体中の物質をイオン化し、前記物質の質量に
応じてイオン化した前記物質の走行する軌道を曲げ、特
定範囲の軌道を通る物質を選択的に取り出すことによ
り、特定範囲の分子質量を有する物質を前記被測定対象
気体から選別してもよい。また、上記の分子種測定方法
において、前記物質の走行経路に電界を印加することに
より前記物質の軌道を曲げてもよい。
【0017】また、上記の分子種測定方法において、前
記物質の走行経路に磁界を印加することにより前記物質
の軌道を曲げてもよい。
【0018】また、上記目的は、被測定気体中に含まれ
る分子群から、特定範囲の分子量を有する物質を選別す
る分子量選別フィルタと、選別した前記物質を付着させ
る赤外透過基板と、前記赤外透過基板に赤外線を入射す
る赤外光源と、前記赤外透過基板内部を多重反射した後
に前記赤外透過基板より出射される前記赤外線を検出し
て分光分析する赤外分光器と、前記赤外分光器により得
られた分光結果から前記赤外透過基板に付着している前
記物質の分子種及び/又は付着量を算出し、前記赤外透
過基板に付着している前記物質の種類及び/又は付着量
に基づいて前記被測定気体中に存在する分子種及び/又
は濃度を算出する演算装置とを有することを特徴とする
分子種測定装置により達成される。
【0019】また、上記の分子種測定装置において、前
記分子量選別フィルタは、第1の径の孔を有する第1の
膜と、前記第1の径よりも小さい第2の径の孔を有する
第2の膜を有し、前記被測定対象気体を、前記第1の膜
に通した後、前記第2の膜に通し、前記第1の膜を通過
するが前記第2の膜を通過しない物質を前記被測定対象
気体から取り出すことにより、前記第2の径よりも大き
いが前記第1の径よりも小さい物質を前記被測定対象気
体から選別してもよい。
【0020】また、上記の分子種測定装置において、前
記分子量選別フィルタは、前記被測定対象気体分子をイ
オン化するイオン化手段と、イオン化した前記被測定対
象気体分子の走行する軌道を質量に応じて曲げ、特定範
囲の軌道を通過する前記被測定対象気体中の前記物質を
選択的に取り出すことにより、特定範囲の分子質量を有
する物質を前記被測定対象気体から選別してもよい。
【0021】また、上記の分子種測定装置において、前
記分子量選別フィルタは、前記物質の走行経路に電界を
印加することにより前記物質の軌道を曲げる電界印加手
段を有してもよい。
【0022】また、上記の分子種測定装置において、前
記分子量選別フィルタは、前記物質の走行経路に磁界を
印加することにより前記物質の軌道を曲げる磁界印加手
段を有してもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]本発明の第1実
施形態による分子種測定方法及び装置について図2乃至
図5を用いて説明する。
【0024】図2は本実施形態による分子種測定装置の
構造を示す概略図、図3は分子量選別フィルタの構成及
び特性を示す概略図、図4はエタノールを滴下した8イ
ンチシリコンウェーハにおいて多重内部反射した後に検
出された赤外線をフーリエ変換分光して得られたスペク
トルを示すグラフ、図5は24時間放置による化学汚染
物質の空気中濃度と赤外透過基板への付着量との関係を
示すグラフである。
【0025】〔1〕分子種測定装置の全体構成 本実施形態による分子種測定装置について図2及び図3
を用いて説明する。
【0026】本実施形態による分子種測定装置は、図2
に示すように、孔の径の異なる2枚の膜によって構成さ
れ、特定範囲の分子量を有する分子を選別する分子量選
別フィルタ10と、分子量選別フィルタ10を通過した
被測定気体中の分子を同定する赤外線分析装置12とに
より構成されている。
【0027】分子量選別フィルタ10には、4種類のフ
ィルタ14a〜14dが設けられており、フィルタ14
a〜14dのいずれかに被測定対象気体を導入できるよ
うになっている。各フィルタ14a〜14dは、図3
(a)に示すように、孔の径の大きな第1段目の膜16
と、第1段目の膜16よりも孔の径の小さな第2段目の
膜18とをそれぞれ有している。また、第1段目の膜1
6及び第2段目の膜18に設けられた孔の径の組み合わ
せが異なるようにそれぞれのフィルタ14a〜14dが
構成されている。
【0028】赤外線分析装置12は、図2に示すよう
に、被測定気体中の分子を吸着して測定に供するための
赤外透過基板20と、赤外透過基板20内に赤外線を入
射して多重内部反射させるための赤外光源22と、赤外
透過基板20内部を多重反射した後に出射する透過赤外
線を分光する赤外干渉計24と、分光した赤外線を検出
する赤外検出器26と、赤外検出器26により検出され
た赤外線の分析結果に基づいて被測定対象気体中の物質
の同定や濃度を算出する演算/表示手段28とにより構
成されている。
【0029】以下、本実施形態による分子種測定装置の
各構成部分及びその動作について詳述する。
【0030】(a)分子量選別フィルタ10 本実施形態による分子量選別フィルタ10は、図3
(a)に示すように、孔の径の大きな第1段目の膜16
と、第1段目の膜16よりも孔の径の小さな第2段目の
膜18とにより構成されている。
【0031】本実施形態による分子量選別フィルタ10
では、まず、被測定対象気体を第1段目の膜16に通
し、被測定対象気体中から第1段目の膜16の孔の径よ
りも大きな分子構造を有する分子を排除する。次いで、
第1段目の膜16を透過した気体を第2段目の膜18に
通し、第1段目の膜16を透過した気体中から第2段目
の膜18の孔の径よりも小さな分子構造を有する分子を
排出する。次いで、第1段目の膜16と第2段目の膜1
8との間に残存する気体を、赤外線分析装置12に導
く。
【0032】こうすることで、赤外線分析装置12に
は、第2段目の膜18の孔の径よりも大きく、且つ、第
1段目の膜16の孔の径よりも小さい分子構造を有する
分子を選択的に導入することができる。例えば、第2段
目の膜18を通過する最大の分子量を分子量a、第1段
目の膜16を通過する最大の分子量を分子量bとする
と、分子量選別フィルタ10を通過する被測定対象気体
中の分子量は図3(b)のようになる。
【0033】また、図2に示すように、分子量選別フィ
ルタ10として、透過する分子量の範囲が異なるフィル
タ14a〜14dを設け、各分子量の範囲ごとに測定を
行うようにすれば、被測定対象気体に広範囲の分子量を
有する分子種が含まれている場合にも、的確にその分子
種を同定することができる。すなわち、フィルタ14a
〜14dの透過分子量範囲を、例えば図3(c)のよう
に設定し、フィルタ14a〜14dを換えつつ4回の分
析を繰り返し行うことにより、各フィルタ14a〜14
dの透過分子量範囲ごとの測定を的確に行うことができ
るとともに、フィルタ14a〜14dの透過分子量範囲
の全域においての測定が可能となる。なお、フィルタの
数は4個に限られるものではなく、これより少なくても
よいし、多くてもよい。
【0034】上述した特定の分子量の範囲を透過するフ
ィルタとしては、例えば、質量制御交互吸着膜(199
9年度9月、電気学会化学センサシステム研究会CS9
9−41参照)を用いることができる。
【0035】(b)赤外透過基板20 赤外透過基板20は、前述の通り、被測定対象気体中の
分子を吸着して測定に供するためのものであり、被測定
対象物質の分子振動に対応する波長域の光を透過する材
料であることが必要である。代表的な被測定対象物質で
ある有機物質の基本振動に対応する波数域は、500c
-1(波長20μm)〜5000cm-1(波長2μm)
程度の赤外・近赤外域である。したがって、赤外透過基
板20を構成する材料はこれら波数域(波長域)の光を
透過しうる赤外透過物質群のなかから選択する。
【0036】シリコン(Si)は、透過波長域が約1.
2〜6μm程度であり、また、大気中において安定な物
質であり、赤外透過基板20を構成する一材料として選
択することができる。また、シリコンのほか、臭化カリ
ウム(KBr:透過波長域0.4〜22μm)、塩化カ
リウム(KCl:透過波長域0.3〜15μm)、セレ
ン化亜鉛(ZnSe:透過波長域0.6〜13μm)、
フッ化バリウム(BaF2:透過波長域0.2〜5μ
m)、臭化セシウム(CsBr:透過波長域0.5〜3
0μm)、ゲルマニウム(Ge:透過波長域2〜18μ
m)、フッ化リチウム(LiF:透過波長域0.2〜5
μm)、フッ化カルシウム(CaF2:透過波長域0.
2〜8μm)、サファイア(Al23:透過波長域0.
3〜5μm)、ヨウ化セシウム(CsI:透過波長域
0.5〜28μm)、フッ化マグネシウム(MgF2
透過波長域0.2〜6μm)、臭化タリウム(KRS−
5:透過波長域0.6〜28μm)、硫化亜鉛(Zn
S:透過波長域0.7〜11μm)などの材料を赤外透
過基板20として適用することもできる。
【0037】(c) 赤外光源22 赤外光源22としては、有機分子の分子振動に対応する
2〜25μm帯域の赤外線を発する光源を適用すること
ができる。例えば、フィラメントとしてのシリコンカー
バイド(SiC)やニクロム線に電流を印加して発する
熱線を光源として用いることができる。SiCグローバ
灯などのSiCを用いた光源は、1.1〜25μm帯域
の赤外線を発し、且つ、空気中でむき出しで使用しても
焼損がないという特徴がある。
【0038】また、光源の効率を高め、赤外光の強度を
大きくするために適当な形状の反射板を設けてもよい。
例えば、同一出願人による特願平11−95853号明
細書に記載の種々の赤外光源を適用することができる。
【0039】本実施形態による分子種測定装置では、赤
外透過基板20内部で赤外線を多重反射し、反射の際に
基板表面に滲み出る光によって被測定物質の分子振動を
検出し、基板の表面に付着する物質を測定するものであ
る。したがって、赤外透過基板20に入射する赤外線が
基板内部で多重反射するように、赤外光源22を配置す
る必要がある。
【0040】赤外線が基板内部で完全反射する条件はス
ネルの法則とエネルギー反射率の計算から求まる。例え
ば、赤外透過基板20がシリコンからなる場合、基板平
面と赤外線とのなす角度が0〜72゜の範囲で完全反射
する。この範囲の反射角度をもつ赤外線の軌跡を逆にた
どり、赤外透過基板20の端面と交わる点を赤外線の入
射点とすればよい。
【0041】なお、赤外線の入射角度の設定に関して
は、例えば同一出願人による特願平11−95853号
明細書に詳述されている。
【0042】(d) 赤外干渉計24、赤外検出器26 赤外透過基板20を出射した赤外線は、赤外干渉計24
により分光された後、赤外検出器26によって検出され
る。赤外干渉計24は、例えば、二光束干渉計(マイケ
ルソン光干渉計)を基にしたフーリエ変換分光のメカニ
ズムにより赤外線を分光するFT−IR装置の分光器で
ある。
【0043】赤外透過基板20内部に入射した赤外線が
多重内部反射するとき、基板表面で光線が反射するとき
に滲み出る光(エヴァネッセント光)の周波数成分が基
板表面に付着した物質の分子振動周波数と一致している
と共鳴吸収される。したがって、入射赤外線を赤外透過
基板20の内部で多重反射させることで、その赤外線に
は基板表面状態の情報が反映される。赤外透過基板20
から出射した赤外線の赤外吸収スペクトルを分析するこ
とにより、基板に付着した物質の種類と量を特定するこ
とができる。
【0044】図4は、エタノールを滴下した8インチシ
リコンウェーハにおいて多重内部反射した後に検出され
た赤外線をフーリエ変換分光して得られたスペクトルを
示すグラフである。図示するように、特定の物質の分子
振動に対応する波数域にピークが観察されることで基板
に付着した物質を特定することができ、また、そのピー
ク強度から付着量を算出することができる。
【0045】また、赤外干渉計24は、FT−IR装置
の代わりに回折格子(グレーティング)による赤外分光
計を用いてもよい。
【0046】(e) 演算/表示手段28 赤外干渉計24及び赤外検出器26により得られたスペ
クトルの測定データは、演算/表示手段28に送られ、
被測定対象気体中に存在する物質の特定や量の算出が行
われる。
【0047】被測定対象気体中に存在する物質の種類と
検量線は別途データベースとして演算/表示手段28の
記憶部に蓄えられており、測定データはそれらのデータ
を参照して定量化される。
【0048】また、演算/表示手段28には、赤外透過
基板20の表面に吸着した物質の量と被測定対象気体中
の物質の量との関係がデータベースとして蓄えられてお
り、検出された赤外透過基板20表面の物質の量から被
測定対象気体中に存在する物質の濃度を算出することが
できる。
【0049】図5は、24時間放置による化学汚染物質
の空気中濃度と赤外透過基板への付着量との関係を示す
グラフである。DOP(ジオクチルフタレート)の場
合、例えば1ng/m3のDOP濃度の大気中にウェー
ハを24時間放置すると、基板表面への付着量が1012
CH2 unit/cm2になることを示している。逆に
言えば、24時間放置後の基板表面の付着量が1012
2 unit/cm2であれば、大気中のDOP濃度が
1ng/m3であることが判る。
【0050】但し、TBP(リン酸トリブチル:難燃
剤)やシロキサン(シリコンコーキング剤からの揮発物
質)の場合に示されるように、被測定対象気体中の濃度
と付着量との関係は、物質、放置時間等の条件によって
異なる。したがって、測定対象とする物質毎に気体中濃
度と付着量の関係を予め求めておくことが必要である。
【0051】図5に示すような検量線を予め作成して演
算/表示手段28に蓄えておくことで、赤外透過基板2
0上に付着した物質量から被測定対象気体中に存在する
物質の濃度を算出することができる。
【0052】このようにして解析された結果は、必要に
応じて表示装置に表示することができる。
【0053】また、演算/表示手段28は、分子量選別
フィルタ10に接続されており、分子量選別フィルタ1
0を制御することができる。例えば、フィルタ14a〜
14dを切り替える信号を分子量選別フィルタ10に適
宜出力するようにすることで、広範囲の分子量における
分子種の測定を連続して行うことができる。
【0054】〔2〕分子種測定方法 本実施形態による分子種測定方法について図2を用いて
説明する。
【0055】まず、本実施形態による分子種測定装置の
分子量選別フィルタ10に、被測定対象気体を導入す
る。これにより、分子量選別フィルタ10からは、特定
範囲の分子量を有する分子のみを含む気体が排出され
る。
【0056】次いで、分子量選別フィルタ10から排出
された被測定対象気体を、赤外線分析装置12内に導入
する。これにより、被測定対象気体中に含まれる分子
は、赤外線分析装置12の赤外透過基板20表面に付着
する。
【0057】次いで、赤外光源22から発せられた赤外
線を、赤外透過基板20内に入射する。赤外透過基板2
0内に入射された赤外線は、赤外透過基板20の表裏の
表面において多重内部反射されると同時に赤外透過基板
20の表面に吸着している物質の情報を累積してプロー
ビングし、赤外透過基板20の外部に出射される。
【0058】次いで、赤外透過基板20から出射された
赤外線を、赤外干渉計24に導入し、その後赤外検出器
26により検出し分光分析し、演算/表示手段28によ
って汚染物質の同定、定量を行う。
【0059】こうすることで、赤外線吸収スペクトルか
ら推考される候補物質の数を低減することができ、被測
定気体中に含まれる分子種を的確に同定することが可能
となる。
【0060】次いで、必要に応じて、分子量選別フィル
タ10のフィルタを交換し、被測定対象気体について異
なる分子量範囲で同様の測定を繰り返す。
【0061】このように、本実施形態によれば、分子量
選別フィルタ10によって所定の分子量の範囲の物質を
赤外線分析装置12に導入するため、赤外吸収スペクト
ルから推測される候補物質の数が低減されるので、気相
中の分子種を高速且つ的確に測定することができる。更
に、透過する分子量の範囲の異なるフィルタを組み合わ
せることにより、広範囲の分子量を有する分子種を測定
することができる。
【0062】[第2実施形態]本発明の第2実施形態に
よる分子種測定方法及び装置について図6を用いて説明
する。なお、図6に示す第1実施形態による分子種測定
方法及び装置と同様の構成要素には同一の符号を付し説
明を省略し或いは簡略にする。
【0063】図6は本実施形態による分子種測定装置の
構造を示す概略図である。
【0064】〔1〕分子種測定装置の全体構成 本実施形態による分子種測定装置について図6を用いて
説明する。
【0065】本実施形態による分子種測定方法は、図6
に示すように、分子量選別フィルタ10が、被測定分子
をイオン化した後、特定範囲の分子量を有する分子イオ
ンを電界によって選別する分子量選別フィルタ10であ
る点を除いては、第1実施形態による分子種測定装置と
同様である。
【0066】すなわち、本実施形態による分子種測定装
置における分子量選別フィルタ10は、図6に示すよう
に、被測定気体中に含まれる分子をイオン化するイオン
化装置30と、イオン化した分子の進行方向に対して垂
直に電界を印加する電界印加装置32と、電界印加装置
32によって質量分析された特定の分子量の範囲の分子
群を赤外線分析装置12に選択的に導くスリット34と
により構成されている。
【0067】次に、本実施形態による分子種測定装置に
おける分子量選別フィルタ10の動作について説明す
る。
【0068】本実施形態による分子量選別フィルタ10
では、まず、被測定気体をイオン化装置30内に導入す
る。被測定気体をイオン化装置30内に導入すると、被
測定気体中に含まれる分子はイオン化される。このと
き、生成する分子イオンのフラグメンテーションが発生
しにくいイオン化法を用いることが望ましい。例えば、
陽極と陰極との間に高い電場をかけることにより、陽極
近傍にある被測定気体分子の電子が分子励起なしに、す
なわちトンネル効果によって陽極へ移動しイオン化する
FI(Field Ionization)法や、電子流によりメタンや
イソブタン等の反応ガスから生成した特定のイオン(C
5 +、C25 +、(CH33+等)が被測定気体分子と
衝突し、主にプロトン化分子イオンを生成するCI(Ch
emical Ionization)法が用いられる。
【0069】イオン化した被測定気体中の分子群が電界
印加装置32内に導入されると、イオン化された分子は
クーロン力を受け、進行方向を曲げられる。このとき、
進行方向の変化は分子質量に影響され、分子質量が軽い
ほどに進行方向の変化は大きい。
【0070】したがって、電界印加装置32と赤外線分
析装置12との間に、所定範囲の分子質量を有する分子
群のみを通過させ、他の分子群の進行を妨げるスリット
34を設けることで、所定範囲の分子質量を有する分子
群のみを選択的に赤外線分析装置12に導入することが
できる。また、異なる範囲の分子質量を有する分子群を
検出するには、スリット36の位置を移動し、或いは、
電界印加装置32により印加する電界強度を変化すれば
よい。
【0071】なお、分子の散乱を抑えて質量分析の精度
を向上する観点からは、本実施形態による分子種測定装
置では分子量選別フィルタ10内を真空にすることが望
ましい。
【0072】〔2〕分子種測定方法 本実施形態による分子種測定方法について図6を用いて
説明する。
【0073】まず、本実施形態による分子種測定装置の
分子量選別フィルタ10に、被測定対象気体を導入す
る。これにより、分子量選別フィルタ10からは、特定
範囲の分子量を有する分子のみを含む気体が排出され
る。
【0074】次いで、分子量選別フィルタ10から排出
された被測定対象気体を、赤外線分析装置12内に導入
する。これにより、被測定対象気体中に含まれる分子
は、赤外線分析装置12の赤外透過基板20表面に付着
する。
【0075】次いで、赤外光源20から発せられた赤外
線を、赤外透過基板20内に入射する。赤外透過基板2
0内に入射された赤外線は、赤外透過基板20の表裏の
表面において多重内部反射されると同時に赤外透過基板
20の表面に吸着している物質の情報を累積してプロー
ビングし、赤外透過基板20の外部に出射される。
【0076】次いで、赤外透過基板20から出射された
赤外線を、赤外干渉計24に導入し、赤外干渉計24か
ら出力されるインタフェログラムを赤外検出器26によ
り検出し分光分析し、演算/表示手段28によって汚染
物質の同定、定量を行う。
【0077】こうすることで、赤外線吸収スペクトルか
ら推考される候補物質の数を低減することができ、被測
定気体中に含まれる分子種を的確に同定することが可能
となる。
【0078】次いで、必要に応じて、スリット34の位
置を変更し、或いは、電界印加装置32により印加する
電界強度を変化し、被測定対象気体について異なる分子
質量の範囲で同様の測定を繰り返す。
【0079】このように、本実施形態によれば、分子量
選別フィルタ10によって所定の分子量の範囲の物質を
赤外線分析装置12に導入するため、赤外吸収スペクト
ルから推測される候補物質の数が低減されるので、気相
中の分子種を高速且つ的確に測定することができる。更
に、電界印加装置32により印加する電界強度を変化す
る、或いは、スリット34の位置を移動することによ
り、赤外線分析装置12に導入する物質の分子量の範囲
を変化することができるので、広範囲の分子量を有する
分子種を測定することができる。
【0080】なお、上記実施形態では、被測定気体中の
物質をイオン化し、電界によるクーロン力を利用してイ
オン化した物質の軌道を曲げ、特定範囲の軌道を通る物
質を選択的に取り出すことにより、特定範囲の分子質量
を有する物質を被測定対象気体から選別するようにした
が、電界を印加する代わりに磁界を印加し、磁界による
ローレンツ力を利用してイオン化した物質の軌道を曲げ
るようにしてもよい。
【0081】[第3実施形態]本発明の第3実施形態に
よる分子種測定方法及び装置について図7を用いて説明
する。なお、図1乃至図6に示す第1及び第2実施形態
による分子種測定方法及び装置と同様の構成要素には同
一の符号を付し説明を省略し或いは簡略にする。
【0082】図7は本実施形態による分子種測定装置の
構造を示す概略図である。
【0083】〔1〕分子種測定装置の全体構成 本実施形態による分子種測定装置について図7を用いて
説明する。
【0084】本実施形態による分子種測定方法は、図7
に示すように、分子量選別フィルタが、第1実施形態に
よる分子量選別フィルタ10と、第2実施形態による分
子量選別フィルタ10とを組み合わせて構成されている
点を除いては、第1及び第2実施形態による分子種測定
装置と同様である。
【0085】すなわち、本実施形態による分子種測定装
置における分子量選別フィルタ10は、図7に示すよう
に、孔の径の大きな第1段目の膜と、第1段目の膜より
も孔の径の小さな第2段目の膜とを有する第1実施形態
による分子量選別フィルタ10と同等の第1の選別フィ
ルタ36と、被測定気体中に含まれる分子をイオン化す
るイオン化装置30と、イオン化した分子の進行方向に
対して垂直に電界を印加する電界印加装置32と、電界
印加装置32によって質量分析された特定の分子量の範
囲の分子群を赤外線分析装置12に選択的に導くスリッ
ト34とを有する第2実施形態による分子量選別フィル
タ10と同等の第2の選別フィルタ38とによって構成
されている。
【0086】次に、本実施形態による分子種測定装置に
おける分子量選別フィルタ10の動作について説明す
る。
【0087】本実施形態による分子量選別フィルタ10
では、被測定対象気体は、まず、第1の選別フィルタ3
6に導入される。第1の選別フィルタ36では、被測定
対象気体を第1段目の膜16に通し、被測定対象気体中
から第1段目の膜16の孔の径よりも大きな分子構造を
有する分子を排除する。次いで、第1段目の膜16を透
過した気体を第2段目の膜18に通し、第1段目の膜1
6を透過した気体中から第2段目の膜18の孔の径より
も小さな分子構造を有する分子を排出する。次いで、第
1段目の膜16と第2段目の膜18との間に残存する気
体は、第2の選別フィルタ38に導入される。
【0088】第2の選別フィルタ38に導入された被測
定対象気体は、まず、イオン化装置内30に導入され、
被測定対象気体中に含まれる分子はイオン化される。次
いで、イオン化された分子は電界印加装置32内に導入
される。電界印加装置32内に導入された分子イオンは
クーロン力を受け、所定範囲の分子質量を有する分子群
のみがスリット34を通過し、赤外線分析装置12内に
導入される。
【0089】上述のように、第1実施形態による分子量
選別フィルタ10と同等の第1の選別フィルタ36に被
測定気体を通して特定の分子量を有する分子群を選別
し、更に選別された分子群を、第2実施形態による分子
量選別フィルタ10と同等の第2の選別フィルタ38に
通して質量分離することにより、被測定気体の分子種の
選別精度を向上することができる。従って、その後赤外
透過基板20の表面に付着した有機物質の同定を効果的
に行うことができ、分子種の同定精度を向上することが
可能となる。
【0090】このようにして被測定対象気体を分子量選
別フィルタ10に通した後、赤外線分析装置12に導入
することにより、被測定対象気体に広範囲の分子量を有
する分子種が含まれている場合にも、的確にその分子種
を同定することができる。
【0091】〔2〕分子種測定方法 本実施形態による分子種測定方法について図7を用いて
説明する。
【0092】まず、本実施形態による分子種測定装置の
分子量選別フィルタ10に、被測定対象気体を導入す
る。導入した被測定対象気体は、第1の選別フィルタ3
6及び第2の選別フィルタ38により選別され、分子量
選別フィルタ10からは、特定範囲の分子量を有する分
子のみを含む気体が排出される。
【0093】次いで、分子量選別フィルタ10から排出
された被測定対象気体を、赤外線分析装置12内に導入
する。これにより、被測定対象気体中に含まれる分子
は、赤外線分析装置12の赤外透過基板20表面に付着
する。
【0094】次いで、赤外光源20から発せられた赤外
線を、赤外透過基板20内に入射する。赤外透過基板2
0内に入射された赤外線は、赤外透過基板20の表裏の
表面において多重内部反射されると同時に赤外透過基板
20の表面に吸着している物質の情報を累積してプロー
ビングし、赤外透過基板20の外部に出射される。
【0095】次いで、赤外透過基板20から出射された
赤外線を、赤外干渉計24に導入し、赤外干渉計24よ
り出力されるインタフェログラムを赤外検出器26によ
り検出し分光分析し、演算/表示手段28によって汚染
物質の同定、定量を行う。
【0096】こうすることで、赤外線吸収スペクトルか
ら推考される候補物質の数を低減することができ、被測
定気体中に含まれる分子種を的確に同定することが可能
となる。
【0097】次いで、必要に応じて、第1の選別フィル
タ36におけるフィルタの種類や、第2の選別フィルタ
38におけるスリット34の位置を変更し、或いは電界
印加装置32により印加する電界強度を変化し、被測定
対象気体について異なる分子質量の範囲で同様の測定を
繰り返す。
【0098】このように、本実施形態によれば、分子量
選別フィルタ10によって所定の分子量の範囲の物質を
赤外線分析装置12に導入するため、赤外吸収スペクト
ルから推測される候補物質の数が低減されるので、気相
中の分子種を高速且つ的確に測定することができる。
【0099】なお、上記実施形態では、被測定気体をま
ず、孔の径の大きな第1段目の膜と、第1段目の膜より
も孔の径の小さな第2段目の膜とを有する第1実施形態
による分子量選別フィルタ10と同等の第1の選別フィ
ルタ36に導入し、続いて、被測定気体中に含まれる分
子をイオン化するイオン化装置30と、イオン化した分
子の進行方向に対して垂直に電界を印加する電界印加装
置32と、電界印加装置32によって質量分析された特
定の分子量の範囲の分子群を赤外線分析装置12に選択
的に導くスリット34とを有する第2実施形態による分
子量選別フィルタ10と同等の第2の選別フィルタ38
に導入してから、赤外線分析装置12に導いていたが、
選別フィルタの配置の順序は逆であってもよい。すなわ
ち、まず被測定気体を第2実施形態による分子量選別フ
ィルタ10と同等の選別フィルタに導入し、続いて第1
実施形態による分子量選別フィルタ10と同等の選別フ
ィルタに導入するように配置してもよい。
【0100】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、被測定気
体中に含まれる特定の範囲の分子量を有する物質を選別
し、選別した物質を赤外透過基板に付着し赤外多重内部
反射法により物質の分子種を同定するので、被測定気体
中の物質の分子種を高速且つ的確に測定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分子種測定装置の基本構成を示す概略
図である。
【図2】本発明の第1実施形態による分子種測定装置の
構造を示す概略図である。
【図3】本発明の第1実施形態による分子種測定装置の
分子量選別フィルタの構成及び特性を示す概略図であ
る。
【図4】エタノールを滴下した8インチシリコンウェー
ハにおいて多重内部反射した後に検出された赤外線をフ
ーリエ変換分光して得られたスペクトルを示すグラフで
ある。
【図5】24時間放置による化学汚染物質の空気中濃度
と赤外透過基板への付着量との関係を示すグラフであ
る。
【図6】本発明の第2実施形態による分子種測定装置の
構造を示す概略図である。
【図7】本発明の第3実施形態による分子種測定装置の
構造を示す概略図である。
【符号の説明】
10…分子量選別フィルタ 12…赤外線分析装置 14a、14b、14c、14d…フィルタ 16…第1段目の膜 18…第2段目の膜 20…赤外透過基板 22…赤外光源 24…赤外干渉計 26…赤外検出器 28…演算/表示手段 30…イオン化装置 32…電圧印加装置 34…スリット 36…第1の選別フィルタ 38…第2の選別フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/62 G01N 27/62 H Fターム(参考) 2G020 AA03 BA02 BA04 BA15 CA12 CB05 CB34 CB42 CC02 CC22 CD04 CD12 CD16 CD22 CD35 CD51 2G059 AA01 BB01 CC20 EE02 EE12 GG10 HH01 HH06 JJ05 JJ17 JJ18 JJ30 KK01 MM01 MM12 PP04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定対象気体中に含まれる特定範囲の
    分子量を有する物質を選別し、 選別した前記物質を赤外透過基板の表面に付着し、 前記赤外透過基板内に赤外線を入射し、前記赤外透過基
    板の内部を多重反射した後に前記赤外透過基板より出射
    される前記赤外線を検出し、 検出した前記赤外線を分光分析することにより前記赤外
    透過基板に付着している前記物質の分子種及び/又は付
    着量を測定し、 前記赤外透過基板に付着している前記物質の分子種及び
    /又は付着量に基づいて、前記被測定対象気体中に存在
    する分子種及び/又は濃度を測定することを特徴とする
    分子種測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の分子種測定方法におい
    て、 前記被測定対象気体を、第1の径の孔を有する第1の膜
    に通した後、前記第1の径よりも小さい第2の径の孔を
    有する第2の膜に通し、前記第1の膜を通過するが前記
    第2の膜を通過しない物質を前記被測定対象気体から取
    り出すことにより、前記第2の径よりも大きいが前記第
    1の径よりも小さい物質を前記被測定対象気体から選別
    することを特徴とする分子種測定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の分子種測定方法におい
    て、 前記被測定気体中の物質をイオン化し、前記物質の質量
    に応じてイオン化した前記物質の走行する軌道を曲げ、
    特定範囲の軌道を通る物質を選択的に取り出すことによ
    り、特定範囲の分子質量を有する物質を前記被測定対象
    気体から選別することを特徴とする分子種測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の分子種測定方法におい
    て、 前記物質の走行経路に電界を印加することにより前記物
    質の軌道を曲げることを特徴とする分子種測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の分子種測定方法におい
    て、 前記物質の走行経路に磁界を印加することにより前記物
    質の軌道を曲げることを特徴とする分子種測定方法。
  6. 【請求項6】 被測定気体中に含まれる分子群から、特
    定範囲の分子量を有する物質を選別する分子量選別フィ
    ルタと、 選別した前記物質を付着させる赤外透過基板と、 前記赤外透過基板に赤外線を入射する赤外光源と、 前記赤外透過基板内部を多重反射した後に前記赤外透過
    基板より出射される前記赤外線を検出して分光分析する
    赤外分光器と、 前記赤外分光器により得られた分光結果から前記赤外透
    過基板に付着している前記物質の分子種及び/又は付着
    量を算出し、前記赤外透過基板に付着している前記物質
    の種類及び/又は付着量に基づいて前記被測定気体中に
    存在する分子種及び/又は濃度を算出する演算装置とを
    有することを特徴とする分子種測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の分子種測定装置におい
    て、 前記分子量選別フィルタは、第1の径の孔を有する第1
    の膜と、前記第1の径よりも小さい第2の径の孔を有す
    る第2の膜を有し、 前記被測定対象気体を、前記第1の膜に通した後、前記
    第2の膜に通し、前記第1の膜を通過するが前記第2の
    膜を通過しない物質を前記被測定対象気体から取り出す
    ことにより、前記第2の径よりも大きいが前記第1の径
    よりも小さい物質を前記被測定対象気体から選別するこ
    とを特徴とする分子種測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の分子種測定装置におい
    て、 前記分子量選別フィルタは、前記被測定対象気体分子を
    イオン化するイオン化手段と、イオン化した前記被測定
    対象気体分子の走行する軌道を質量に応じて曲げ、特定
    範囲の軌道を通過する前記被測定対象気体中の前記物質
    を選択的に取り出すことにより、特定範囲の分子質量を
    有する物質を前記被測定対象気体から選別することを特
    徴とする分子種測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の分子種測定装置におい
    て、 前記分子量選別フィルタは、前記物質の走行経路に電界
    を印加することにより前記物質の軌道を曲げる電界印加
    手段を有することを特徴とする分子種測定装置。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の分子種測定装置におい
    て、 前記分子量選別フィルタは、前記物質の走行経路に磁界
    を印加することにより前記物質の軌道を曲げる磁界印加
    手段を有することを特徴とする分子種測定装置。
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