JP2001342352A - 高熱伝導性組成物及びその用途 - Google Patents

高熱伝導性組成物及びその用途

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JP2001342352A
JP2001342352A JP2000164055A JP2000164055A JP2001342352A JP 2001342352 A JP2001342352 A JP 2001342352A JP 2000164055 A JP2000164055 A JP 2000164055A JP 2000164055 A JP2000164055 A JP 2000164055A JP 2001342352 A JP2001342352 A JP 2001342352A
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heat
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wax
paraffin
thermally conductive
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JP2000164055A
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Mikitoshi Sato
幹敏 佐藤
Taku Kawasaki
卓 川崎
Hiroaki Sawa
博昭 澤
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】所定の温度で流動化し、優れた放熱特性と低熱
抵抗を有する高熱伝導性組成物及び、発熱性電子部品と
放熱フィンのそれぞれの接合面に微視的に密着させるこ
とのできる放熱部材を提供すること。 【解決手段】40〜100℃に融点を有するワックス及
び/またはパラフィン、柔軟性付与材、六方晶窒ほう素
で被覆されたマグネシウム又はカルシウムのほう酸塩粒
子を混合してなることを特徴とする高熱伝導性組成物。
この高熱伝導性組成物を用いた発熱性電子部品の放熱部
材及び放熱フィン一体型発熱性電子部品の構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高熱伝導性組成物と
その用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、発熱性電子部品は高密度化によ
り、放熱部材の高熱伝導化の要求が益々高まっている。
また、携帯用パソコンをはじめ電子機器は小型化、薄型
化、軽量化が進み、従って、これら電子機器に用いられ
る放熱部材も高熱伝導性のものが要求されている。
【0003】従来、放熱部材の熱伝導率を向上させる方
法としては、高熱伝導性フィラーを含有する放熱グリー
スや、シリコーンゴムなどの柔軟かつ復元力のあるマト
リックスに熱伝導性の高い粒子を分散させた柔軟性部材
が主流となっている。
【0004】しかしながら、放熱グリースは塗布工程で
の作業性の悪さ、周辺部位の汚れなどの問題から敬遠さ
れる傾向にある。また、熱伝導率の高い粒子を分散させ
た柔軟性部材では初期厚みが比較的厚くなるため、発熱
性部品とヒートシンクの間に装着した場合、放熱部材自
信の熱伝導性が高くとも、実装を踏まえた伝熱指標であ
る熱抵抗を極端に下げることは難しかった。
【0005】すなわち、放熱部材自身の熱伝導率を上
げ、しかも放熱部材が発熱体と放熱体のそれぞれの接合
面に微視的に追随して密着することで熱接触抵抗を低滅
させるとともに、部材厚みを極力薄くすることが理想的
である。
【0006】一方、六方晶窒化ほう素(以下、「hB
N」と略)は黒鉛に類似した層構造を有し、その集合体
であるhBN粉末は熱伝導率、電気絶縁性、化学的安定
性などに優れている。これらの特性を活かして電子材料
分野では電子部品から発生した熱を効率よく分散させる
ため、樹脂又はゴムにhBN粉末を充填した放熱部材、
例えば放熱グリース、放熱シート、放熱スペーサーなど
が使用されている。
【0007】通常のhBN粉末は鱗片状粒子の集合体で
あり、これを樹脂やゴムに充填すると、混合・混練時に
剪断応力を受けて一次粒子に解砕され、粒子同士が同一
方向に揃う現象がみられる(以下、この現象を「配向」
という。特開平9−202663号公報参照)。hBN
粒子の熱伝導率は面方向(a軸方向)が110W/mk
で、厚み方向(c軸方向)2W/mKであり、面方向に
おいてはかなり高熱伝導性を示す。ところが、例えば、
放熱シートにhBNを充填すると、hBN粒子の厚み方
向がシートの面方向と平行に配向してしまうため、hB
N粒子の面方向の高熱伝導率を充分に活かすことができ
なかった。
【0008】従って、放熱部材の熱伝導性を向上させる
ために、hBN粉末の充填率を上げることが考えられる
が、配向が顕著になり、また放熱部材の柔軟性と引張強
度が損なわれてしまう。
【0009】また、特願平10−352519号ではh
BNで被覆されたホウ酸塩は24μm以上の塊状粒子で
あり、しかもその構造はマグネシウム又はカルシウムの
ほう酸塩粒子のコア部と、その表面を覆っている鱗片状
hBNからなるシェル部とで構成され、従来のhBN粉
末に対して配向が少ないので、これを樹脂に充填したも
のは高熱伝導性を発現することが報告されている。しか
しながら、これらをワックス類に混合することは明示さ
れていなかった。
【0010】他方、特開平10−67910号公報で
は、メチルシロキサンホストと単一末端に不飽和結合を
有する線状炭化水素のポリオルガノシロキサングラフト
重合体、アルミナ、窒化ほう素、黒鉛、炭化けい素、ダ
イヤモンド、金属粉末あるいはそれらの混合物からなる
群から選択された熱伝導性粒状固体、及び粘度安定化剤
からなる界面材が開示されているが、窒化ほう素につい
ては明確な、特に粒子形状に関する記載はなく、また、
このようなポリオルガノシロキサングラフト重合体は高
価であるとともに、比較的溶融粘度が高くなるため、所
期の流動抵抗を発現させるためには高熱伝導性フィラー
の充填量も極めて限られていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みて
なされたものであり、その目的は六方晶窒化ほう素(h
BN)で被覆されたホウ酸塩粒子を用いて、高熱伝導性
組成物を提供することである。また、その組成物をその
厚みを薄化した成形体として用いることにより、所定の
温度で流動化させ、発熱電子部品と放熱フィンのそれぞ
れの接合面に微視的に追随して密着し、かつその間隔を
極力近接させ、優れた放熱特性、低熱抵抗を有する放熱
部材を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は以下
の通りである。 (請求項1)融点が40〜100℃であるワックス及び
/又パラフィンと六方晶窒化ほう素で被覆されたほう酸
塩粒子から構成されてなることを特徴とする高熱伝導性
組成物。 (請求項2)融点が40〜100℃であるワックス及び
/又はパラフィン、高分子からなる柔軟性付与剤、及び
六方晶窒化ほう素で被覆されたほう酸塩粒子から構成さ
れてなることを特徴とする高熱伝導性組成物。 (請求項3)六方晶窒化ほう素で被覆されたほう酸塩粒
子を10〜80体積%含有してなることを特徴とする請
求項1又は2記載の高熱伝導性組成物。
【0013】(請求項4)請求項1〜3のいずれかに記
載の高熱伝導性組成物の成形体からなることを特徴とす
る発熱性電子部品の放熱部材。 (請求項5)請求項1〜3のいずれかに記載の高熱伝導
性組成物成形体がシートであることを特徴とする発熱性
電子部品の放熱部材。 (請求項6)熱伝導率が0.5W/mK以上である請求
項4または5に記載の放熱部材。 (請求項7)請求項4〜6のいずれかに記載の放熱部材
を用いて発熱性電子部品と放熱フィンが接着されている
ことを特徴とする放熱フィン一体型発熱性電子部品の構
造体。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、更に詳しく本発明について
説明する。本発明の大きな特徴は六方晶窒化ほう素(h
BN)で被覆されたホウ酸塩の塊状粒子をワックス及び
/又はパラフィンに充填することにより、所要の温度で
流動性の優れた高熱伝導性組成物が得られることであ
る。
【0015】本発明に使用されるワックス又はパラフィ
ンとしては、融点を40〜100℃の範囲に有するもの
であって、従って常温においては固体であり、加熱によ
り低粘度の液体となる。ワックス又はパラフィンをマト
リックスとした放熱部材を用いて、発熱性電子部品と放
熱フィンを加熱・加圧して接合させると、流動性が良好
であるので、それぞれの接合面に微視的に追随して密着
して、隙間を十分に埋めることにより熱接触抵抗を低滅
させ、発生した熱を放熱フィン方向に円滑に伝達するこ
とができる。また両者を極近接させることが可能とな
り、放熱効率が向上する。
【0016】本発明に使用されるワックス又はパラフィ
ンの融点が40℃未満であれば、成形体として用いたと
きに、夏場などの高温期に組成物が液状化してしまい形
態が保持できなくなる懸念があり、融点が100℃を超
えると加熱溶融させて発熱性電子部品に接着する際に、
電子部品を高温にしてしまうことになるので好ましくな
い。
【0017】ワックスの種類としてはマイクロクリスタ
リンワックス、モンタン酸ワックス、モンタン酸エステ
ルワックス、ビニルエーテル等を挙げることができる
が、融点が上記の条件を満たすものであれば、これらに
限定されるものではない。パラフィンとしてはパラフィ
ンワックスが挙げられ、流動パラフィンに対して常温で
固体のパラフィンを特にパラフィンワックスと称する。
これらの具体例としては日本精蝋社製の「パラフィンワ
ックス・シリーズ」、「マイクロクリスタリンワックス
Hi−Mic・シリーズ」などを例示することができ
る。また、これらのワックス及びパラフィンは単独又は
2種類以上を混合して使用することができる。
【0018】本発明における高分子からなるワックス又
はパラフィンの柔軟性付与材とは、ワックス又はパラフ
ィンに混合した際に、高熱伝導性組成物の成形性の改善
効果を示し、さらに成形体においてはクリープ性、脆さ
の改善効果を示すものである。例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体等の高分子物質を挙げる
ことができるが、上記効果を示すものであれば、これら
に限定されるものではない。ワックス又はパラフィンを
加熱溶融させて混合する際に、均一に混合されるものが
望ましい。これらの具体例としては三井化学社製の「ハ
イワックス110P」、「ハイワックスNP055」、
「タフマーP−0180」などを例示することができ
る。
【0019】また、上記の柔軟性付与材はワックス又は
パラフィンよりも比較的熱伝導率が高いので、放熱部材
の放熱特性を向上させる一端を担う作用も期待できる。
【0020】上記の柔軟性付与材は、ワックス又はパラ
フィンに対して0.5〜30体積%で混合することがで
きる。30体積%を超えて混合すると、放熱部材として
加熱・加圧したときに、流動性が不良となり、放熱性電
子部品と放熱フィンの接合面への密着性が不良となり、
従って両者の隙間を十分に埋めることが困難となる。
【0021】本発明に用いられる六方晶窒化ほう素(h
BN)で被覆されたほう酸塩粒子は特願平10−352
519号に開示された方法によって得られる。例えば、
以下のようにして調製される。ほう酸、メラミン及びカ
ルシウム又はマグネシウム系無機化合物を混合した後、
それを温度90℃、相対湿度90%の雰囲気下で保持し
た後、解砕する。これを金型成型し、窒素気流中、温度
2000℃前後で焼成する。焼成物を解砕し、24μm
以上の篩を用いて篩いがけを繰り返すことにより、目的
とする平均粒径24μm以上のほう酸塩粒子が得られ
る。
【0022】本発明のhBNで被覆されたホウ酸塩粒子
の、ホウ酸塩としてはカルシウム又はマグネシウム塩が
好ましい。
【0023】本発明に用いられるhBNで被覆されたホ
ウ酸塩粒子は全組成物に対して10〜80体積%で充填
することができる。このうち、特に12〜60体積%が
好適である。10体積%未満では所期の熱伝導率が得ら
れず、80体積%超ではマトリックスとなるワックス又
はパラフィンに対する充填性が悪くなる。
【0024】一方、本発明においては上記のhBNで被
覆されたほう酸塩粒子には、特願平10−352519
号に開示されているように、その製造方法において焼成
物の解砕、篩いがけの工程において六方晶窒化ほう素粉
末(hBN粉末)が含有されうるが、その熱伝導性およ
び流動性に影響のない範囲であれば、含有されたまま用
いても良い。
【0025】また、六方晶窒化ホウ素粉末(hBN粉
末)以外にも、窒化アルミニウム、窒化けい素、炭化け
い素、黒鉛、アルミナ、黒鉛、シリコン、金属粉末等の
良熱伝導性粉末をhBN粉末に置き換えて併用すること
もできる。なお、hBNで被覆されたほう酸塩粒子と良
熱伝導性粉末の混合粉末の含有率は全組成物に対して3
0〜80体積%であることが望ましい。特に、35〜6
0体積%が好適である。30体積%未満では所要の熱伝
導率が得られず、80体積%超ではマトリックスとなる
ワックス及び/又はパラフィンの溶融温度における流動
性が悪くなる。
【0026】本発明の組成物には上記材料の他に熱伝導
性及び流動性に影響のない範囲であれば、必要に応じて
炭化水素系合成油、α−オレフィンのオリゴマーなどの
軟化剤、ハロゲン系、リン酸エステル系などの難燃剤、
シラン系あるいはチタネート系カップリング剤などの粉
体表面改質剤、ビスフェノール系、ヒンダード・フェノ
ール系などの抗酸化剤、ピリジン系、トリアジン系など
の抗菌剤、べんがら、アルミン酸コバルトなどの着色剤
等の添加剤を混合してもよい。
【0027】本発明の組成物は、ワックス及び/又はパ
ラフィン、ワックス又はパラフィンに柔軟性を付与する
高分子、hBNで被覆されたホウ酸塩粒子、及び必要に
応じて良熱伝導性微粉末を、ワックス又はパラフィンの
融点以上の温度で、ブレンダーやミキサー等を用いて混
合することによって調製される。
【0028】本発明の組成物の用途は、それを成形して
なる放熱部材であるが、その成形方法としては、プレス
法、押し出し法、ドクターブレード法等が可能である。
【0029】本発明の組成物は用途に応じた形状に成形
することができるが、量産性、実装性を勘案するとシー
トであることが好適である。
【0030】本発明の高熱伝導性組成物の成形体の熱伝
導率は0.5W/mK以上であることが望ましい。より
好ましくは2.0W/mK以上である。
【0031】上記のようにして得られた高熱伝導性組成
物の成形体は発熱性電子部品に接触させて用いられる。
より具体的には、発熱性電子部品と放熱フィンの間にこ
の高熱伝導性組成物の成形体を挟み込み、加熱しながら
加圧することで高熱伝導性組成物が両者の隙間に溶け広
がり、発熱性電子部品と放熱フィンのそれぞれの接合面
に微視的に追随して密着すると同時に、発熱性電子部品
と放熱フィンを極力近接せしめた状態で接合することが
できる。
【0032】このときの加熱条件は用いるワックス及び
/又はパラフィンの融点以上の温度であれば良く、加圧
条件は高圧になるほど厚みを薄くできて好ましいが、電
子部品を損傷させないためには、0.05〜1.0MP
aの範囲であることが好ましい。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例をあげて更に本発明
を説明する。
【0034】六方晶窒化ほう素(hBN)被覆カルシウ
ム(マグネシウム)ほう酸塩粒子の製造ほう酸、メラミ
ン及び水酸化カルシウム(マグネシウム)をモル比で6
0:28:12となるような配合比でヘンシェルミキサ
ーを用いて混合した。それを温度90℃、相対湿度90
%の恒温高湿機中で6時間保持した後、アルミナ製乳鉢
で軽く解砕し、圧力9.8MPaで金型成型した。成型
物をpBN製坩堝に充填し、高周波誘導炉を用いて、窒
素気流中、2000℃で2時間焼成した。
【0035】次いで、焼成物をアルミナ製乳鉢で解砕
し、孔眼寸法24μm篩により篩い分けし、篩下粉末を
回収し、篩上粉は再度アルミナ製乳鉢で解砕し、24μ
m篩下の収率が90%程度になるまでこの操作を繰り返
し、hBN被覆カルシウム(マグネシウム)ほう酸塩粒
子を得た。得られた解砕粉の平均粒子径は10μmであ
った、また、このうち24μm以上の粒子は解砕粉全体
の24%であり、hBN粉末をhBN被覆カルシウム
(マグネシウム)ほう酸塩粒子:hBN粉末=9:1の
割合で含有していた。
【0036】実施例1 ワックスとして日本精蝋社製「パラフィンワックス11
5(融点47℃)」を用い、hBN被覆カルシウムほう
酸塩粒子として上記粉末を表1に示す混合割合で80℃
で混合し、モルタル状物を得た。このモルタル状物を8
0℃に保ったまま真空脱泡し、金型内に離型剤処理した
PETフィルムをセットしたものに注ぎ込み、室温下で
シート状にプレス成形した。プレス後、PETフィルム
ごと試料を取り出し、PETフィルムから室温硬化した
高熱伝導性組成物を剥がし、厚さ0.18mmのシート
を得た。これを後記の方法にて熱抵抗、熱伝導率を測定
し、自重曲がりテストを行った。結果は表1に示す。
【0037】実施例2〜3 ワックスとして日本精蝋社製「パラフィンワックス11
5」の所定量を80℃に加熱溶解した中にエチレン−酢
酸ビニル共重合体として三井化学社製「エバフレックス
EV150」を所定量添加し、加熱しながら均一になる
まで混合した。その後、hBN被覆カルシウムほう酸塩
粒子を表1に示す割合で混合し、モルタル状物を得た。
そして、実施例1と同様にして厚さ0.18mmのシー
トを得た。これを後記の方法にて熱抵抗、熱伝導率を測
定し、自重曲がりテストを行った。結果は表1に示す。
【0038】実施例4 hBN被覆カルシウムほう酸塩粒子の代わりに、hBN
被覆マグネシウムほう酸塩粒子を用いた以外は実施例1
と同様に行った。結果は表1に示す。
【0039】実施例5、6 hBN被覆カルシウムほう酸塩粒子の代わりに、hBN
被覆マグネシウムほう酸塩粒子を用いた以外は実施例2
又は3と同様に行った。結果は表1に示す。
【0040】比較例1〜3 hBN被覆カルシウムほう酸塩の代わりに、市販のhB
N粉末として電気化学工業社製「ボロンナイトライドG
P(平均粒径3.5μm)」を用いた以外は実施例1、
2又は3と同様に、表2に示す割合で混合したが、混合
物は湿粉状のままであり、成形することができなかっ
た。結果は表2示す。
【0041】熱抵抗 本発明における熱抵抗は、シート化した高熱伝導性組成
物をTO−3型銅製ヒーターケースと銅板の間に0.3
4MPaの圧力がかかるようにネジ止めした後、ヒータ
ーケースと銅板が55℃になるまで加熱し、さらにそれ
らを室温まで冷却、ヒーターケースと銅板との温度差が
0.1℃以下になることを確認した後、ヒーターケース
に電力15Wをかけて4分間保持した際における銅製ヒ
ーターケースと銅板の温度差を測定し、下記(1)式に
より算出した。 熱抵抗(℃/W)=温度差(℃)/印加電力(W) (1)
【0042】熱伝導率 本発明における熱伝導率は、下記(2)式により算出し
た。なお、ここで試料厚みは熱抵抗測定時の厚み(試料
に0.34MPaの圧力がかかるようにネジ止めし、ヒ
ーターケースと銅板を55℃に加熱した後、室温冷却し
た時の試料厚み)である。また、伝熱面積はTO−3型
の伝熱面積0.0006m2である。 熱伝導率(W/mK)=[試料厚み(m)]/[熱抵抗(℃/W)×伝熱面 積(m2)] (2)
【0043】なお、放熱部材の熱抵抗、熱伝導率の測定
方法は幾通りもあるが、上記測定方法は放熱部材を発熱
性電子部品に実装したときの状態を最も正確に反映した
ものである。
【0044】自重曲がりテスト 実施例1〜6のシート化されたワックス状の高熱伝導性
組成物を10×50×0.18mmの短冊状に打ち抜
き、その長さ50mmのうち20mm分を突き出し平板
上に乗せ、室温7日間放置した後の自重曲がりによる先
端部の曲がり変位を測定した。値が小さいほどクリープ
性が改善されている。
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】実施例7、8 実施例3および6で得られたシートを、放熱性電子部品
と放熱フィンの間に挟み、55℃に加熱して、0.34
MPaの圧力をかけて放熱フィン一体型発熱性電子部品
を作成した。シートが放熱性電子部品と放熱フィンの接
合面に微視的に追随して密着し、両者の隙間を十分に埋
めている構造が確認された。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、放熱部材として用いた
ときに、所要の温度で流動化し、発熱性電子部品と放熱
フィンのそれぞれの接合面に微視的に追随するととも
に、発熱性電子部品と放熱フィンとの間隔を極力近接さ
せるととともに、さらには部材自身の熱伝導率を高め、
優れた放熱特性、低熱抵抗を有する高熱伝導性組成物が
提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA18 AA20 AA71 AA84 AB27 AD02 AE22 AF44 AF44Y AH12 BA09 BB01 BB03 BB06 BC01 4J002 AE031 BB032 BB062 BB122 BB152 DK006 FA086 FB076 FD020 FD070 FD090 FD130 FD202 GQ00 5F036 AA01 BB21 BD13 BD21

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点が40〜100℃であるワックス及び
    /又はパラフィンと六方晶窒化ほう素で被覆されたほう
    酸塩粒子から構成されてなることを特徴とする高熱伝導
    性組成物。
  2. 【請求項2】融点が40〜100℃であるワックス及び
    /又はパラフィン、高分子からなるワックス及び/又は
    パラフィンの柔軟性付与材、及び六方晶窒化ほう素で被
    覆されたほう酸塩粒子から構成されてなることを特徴と
    する高熱伝導性組成物。
  3. 【請求項3】六方晶窒化ほう素で被覆されたほう酸塩粒
    子を10〜80体積%含有してなることを特徴とする請
    求項1又は2記載の高熱伝導性組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の高熱伝導
    性組成物の成形体からなることを特徴とする発熱性電子
    部品の放熱部材。
  5. 【請求項5】シートであることを特徴とする請求項4記
    載の発熱性電子部品の放熱部材。
  6. 【請求項6】熱伝導率が0.5W/mK以上である請求
    項4または5に記載の放熱部材。
  7. 【請求項7】請求項4〜6のいずれかに記載の放熱部材
    を用いて発熱性電子部品と放熱フィンが接着されている
    ことを特徴とする放熱フィン一体型発熱性電子部品の構
    造体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015156490A (ja) * 2006-11-01 2015-08-27 日立化成株式会社 熱伝導シート、その製造方法及び熱伝導シートを用いた放熱装置

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JP2015156490A (ja) * 2006-11-01 2015-08-27 日立化成株式会社 熱伝導シート、その製造方法及び熱伝導シートを用いた放熱装置

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