JP2001341223A - 運動性高分子成形体、高分子作動子、及びその応用製品 - Google Patents

運動性高分子成形体、高分子作動子、及びその応用製品

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JP2001341223A
JP2001341223A JP2000166867A JP2000166867A JP2001341223A JP 2001341223 A JP2001341223 A JP 2001341223A JP 2000166867 A JP2000166867 A JP 2000166867A JP 2000166867 A JP2000166867 A JP 2000166867A JP 2001341223 A JP2001341223 A JP 2001341223A
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irradiation
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Hiroshi Yui
浩 由井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外部から近赤外線を含む光を照射することによ
って作動する運動性高分子成形体、及び、作動子の提供 【解決手段】近赤外線を含む光を照射した際の温度上昇
特性が異なる複数の高分子素子を接合してなることを特
徴とする光の照射によって作動する運動性高分子成形体

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新しい概念の運動
性高分子成形体、作動子及びその応用製品に関し、日除
け板、玩具、光スイッチ、ロボットの他、電気・電子機
器、情報通信機器、自動車、宇宙・航空機、産業機器、
医療機器、土木・建築、ディスプレー用品、日用品など
あらゆる産業分野に利用することのできる機能性を備え
た運動性高分子成形体、作動子及びその機能を利用した
応用製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の高分子物質成形体は、ほとんどが
包装材、筐体などのように高分子物質成形体自身は動か
ない静的な成形体として利用されている。
【0003】しかし、高分子物質成形体に運動性を付与
することができれば、アクチュエーター等の作動子、あ
るいは環境に応じて作動して内部を保護する覆材等とし
て機能性の高い成形体分野を開拓することが可能とな
る。
【0004】従来、運動性を付与した高分子物質として
は、高分子物質圧電体、高分子物質ゲルなどが知られて
いるが、大きな動きを起こすには強力な電気エネルギー
を必要とし、また、高分子物質圧電体は入力された電気
エネルギーに対して微分的運動を行うため、所定の位置
を保持せしめるような運動には適用することができなか
った。また、電気エネルギー以外によって動くものは微
弱な動きしかできないのが一般的である。
【0005】2種類の材質を組み合わせて得られる運動
性の成形体としては、熱膨張率の異なる金属を貼り合わ
せたバイメタルが古くから知られており、バイメタルは
加熱によってある程度湾曲するが、近赤外線を含む光を
照射しても作動させることはできないものであり、本発
明の目的とする近赤外線を含む光によって作動させ得る
成形体とすることはできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、外部から近
赤外線を含む光を照射することによって作動する運動性
高分子成形体、作動子あるいはその応用製品を提供する
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するため鋭意検討した結果なされたもので、近赤外
線を含む光を照射すると作動する高分子物質成形体を実
現したものである。
【0008】具体的には、近赤外線を含む光を照射した
際の温度上昇特性が異なる複数の高分子素子を接合して
なることを特徴とする光の照射によって作動する運動性
高分子成形体、及び、近赤外線を含む光を照射した際の
温度上昇が小さい高分子物質と、近赤外線を含む光を照
射した際の温度上昇が大きい高分子物質とを接合した運
動性高分子成形体を提供するものである。
【0009】また本発明は、近赤外線を含む光を照射し
た際の温度上昇が小さい高分子素子として、波長0.8
〜2μm範囲の近赤外線を吸収する性質の物質を含まな
い高分子物質あるいは波長0.8〜2μm範囲の近赤外
線を反射する性質の物質が配合された高分子物質を用い
た上記運動性高分子成形体、及び、近赤外線を含む光を
照射した際の温度上昇が大きい高分子物質として波長
0.8〜2μm範囲の近赤外線を吸収する性質の物質が
配合された高分子物質を用いた上記運動性高分子成形
体、を提供するものである。
【0010】さらに本発明は、上記の運動性高分子成形
体を駆動源としたことを特徴とする高分子作動子、ある
いはこれら高分子作動子を作動子として用いたことを特
徴とする赤外線照射によって動くようにした玩具、光ス
イッチ、ロボットを提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】プラスチックやゴムなどの高分子
物質は、金属やセラミックスと比較して剛性が小さく柔
軟性を有する。また、高分子物質の熱膨張特性は温度に
よって大きく異なり、温度の上昇と共に熱膨張率が大き
くなる傾向を有する。
【0012】本発明はこの2点を活用して近赤外線を含
む光を照射することによって作動する高分子物質成形体
を得るものである。
【0013】具体的には、近赤外線を含む光を照射して
も温度上昇が緩慢で小さい高分子物質(A)からなる高
分子素子と、近赤外線を含む光を照射することによって
温度が大きく上昇する高分子物質(B)からなる高分子
素子とを互いに接合することにより、近赤外線を含む光
を照射すると作動する高分子物質成形体とするものであ
る。
【0014】照射する光は、太陽光、白熱灯、赤外線、
赤外線レーザー光などの波長0.75〜25μmの近赤
外線を含む光が用いられ、特に波長が0.8から2μm
の近赤外線を含む光線が好ましい。太陽光を用いる場合
には電気エネルギーを全く使用しない駆動方法を実現す
ることができる。
【0015】近赤外線を含む光を照射した際の温度上昇
が小さい高分子物質(A)としては、近赤外線、特に波
長0.8〜2μm範囲の近赤外線を吸収する物質を含ま
ない高分子物質、あるいは波長0.8〜2μm範囲の近
赤外線を反射する性質を有する物質を配合した高分子物
質を用いることができる。
【0016】波長0.8〜2μmの範囲の近赤外線を反
射する性質を有する物質としては酸化チタン、酸化亜鉛
などの金属酸化物粉末、金、銀、プラチナ、アルミニウ
ムなどの金属粉末などが挙げられる。高分子物質(A)
にはさらにガラス繊維、タルク、炭酸カルシウムなどの
繊維状、板状、あるいは粒状の無機フィラー等、低膨張
性の材料を配合することもできる。
【0017】高分子物質(A)を構成する高分子として
は、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度、リニア低
密度のいずれも含む)、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリ
ル酸エステル共重合体、無水マレイン酸グラフトポリエ
チレン、エチレン・ビニルシラン共重合体、ビニルシラ
ングラフトポリエチレン、エチレン・アルファオレフィ
ン共重合体、ポリプロピレン(アイソタクチック、シン
ディオタクチック、アタクチックのいずれも含む)、プ
ロピレン・エチレン共重合体(ブロック、ランダムのい
ずれも含む)、プロピレン・アルファオレフィン(エチ
レン以外)共重合体、無水マレイン酸グラフトポリプロ
ピレン、プロピレン・ビニルシラン共重合体、ビニルシ
ラングラフトポリプロピレン、スチレングラフトポリプ
ロピレン、ポリスチレン(アイソタクチック、アタクチ
ック、シンディオタクチックのいずれも含む)、ハイイ
ンパクトポリスチレン、スチレン・アルファオレフィン
共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アク
リロニトリル・ブタジエン・スチレン三元共重合体、
【0018】ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・アクリル酸
共重合体、塩化ビニル・アクリル酸エステル共重合体、
ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニル
アルコール、石油樹脂、などの汎用熱可塑性樹脂および
これらのいずれかを一成分とするポリマーアロイあるい
は共重合体;ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート、ポ
リブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、
ポリカプロラクトン、ヒドロキシブチレート・ヒドロキ
シバリレート共重合体などの生分解性樹脂およびこれら
のいずれかを一成分とするポリマーアロイあるいは共重
合体;ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66、ナイロ
ン46、ナイロン12など)、ポリカーボネート、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリフェニレン
エーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリオキシメチレン、フッ素樹脂(ポ
リテトラフルオロエチレンなど)、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレート、
ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド、パラヒドロ
キシ安息香酸・ポリエチレン共重合体をはじめとする液
晶ポリマー(LCP)、などのエンジニアリング樹脂お
よびこれらのいずれかを一成分とするポリマーアロイあ
るいは共重合体;フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミ
ン樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ケイ素樹
脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド、などの
熱硬化性樹脂あるいはこれらのいずれかを一成分とする
ポリマーアロイあるいは共重合体;スチレン・ブタジエ
ンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴ
ム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ネオプレン(登録
商標)ゴム、ネオプレン・ブタジエンゴム、エチレン・
プロピレンゴム、などの合成ゴムあるいは天然ゴムある
いはこれらのいずれかを一成分とするポリマーアロイあ
るいは共重合体;スチレン・ブタジエン・スチレン系熱
可塑性ゴム、ポリエステル系熱可塑性ゴム、などの熱可
塑性ゴムあるいはこれらのいずれかを一成分とするポリ
マーアロイあるいは共重合体が挙げられる。
【0019】近赤外線を含む光を照射した際の温度上昇
が大きい高分子物質からなる高分子物質(B)としては
高分子に近赤外線、特に波長0.8〜2μmの範囲の近
赤外線を吸収する性質を有する物質を配合した高分子物
質を用いることができる。波長0.8〜2μmの範囲の
近赤外線を吸収する性質を有する物質としては、酸化鉄
(II)などのFe2+イオンを含む鉄化合物、カーボン
ブラック、クリプトファン等のシアニン染料等が好まし
い。
【0020】高分子物質(B)を構成する高分子として
は、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度、リニア低
密度のいずれも含む)、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリ
ル酸エステル共重合体、無水マレイン酸グラフトポリエ
チレン、エチレン・ビニルシラン共重合体、ビニルシラ
ングラフトポリエチレン、エチレン・アルファオレフィ
ン共重合体、ポリプロピレン(アイソタクチック、シン
ディオタクチック、アタクチックのいずれも含む)、プ
ロピレン・エチレン共重合体(ブロック、ランダムのい
ずれも含む)、プロピレン・アルファオレフィン(エチ
レン以外)共重合体、無水マレイン酸グラフトポリプロ
ピレン、プロピレン・ビニルシラン共重合体、ビニルシ
ラングラフトポリプロピレン、スチレングラフトポリプ
ロピレン、ポリスチレン(アイソタクチック、アタクチ
ック、シンディオタクチックのいずれも含む)、ハイイ
ンパクトポリスチレン、スチレン・アルファオレフィン
共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アク
リロニトリル・ブタジエン・スチレン三元共重合体、
【0021】ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・アクリル酸
共重合体、塩化ビニル・アクリル酸エステル共重合体、
ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニル
アルコール、石油樹脂、などの汎用熱可塑性樹脂および
これらのいずれかを一成分とするポリマーアロイあるい
は共重合体;ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート、ポ
リブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、
ポリカプロラクトン、ヒドロキシブチレート・ヒドロキ
シバリレート共重合体、などの生分解性樹脂およびこれ
らのいずれかを一成分とするポリマーアロイあるいは共
重合体;ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン46、ナイロン12など)、ポリカーボネート、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリフェニレン
エーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリオキシメチレン、フッ素樹脂(ポ
リテトラフルオロエチレンなど)、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレート、
ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド、パラヒドロ
キシ安息香酸・ポリエチレン共重合体をはじめとする液
晶ポリマー(LCP)、などのエンジニアリング樹脂お
よびこれらのいずれかを一成分とするポリマーアロイあ
るいは共重合体;フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミ
ン樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ケイ素樹
脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド、などの
熱硬化性樹脂あるいはこれらのいずれかを一成分とする
ポリマーアロイあるいは共重合体;スチレン・ブタジエ
ンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴ
ム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ネオプレンゴム、
ネオプレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴ
ム、などの合成ゴムあるいは天然ゴムあるいはこれらの
いずれかを一成分とするポリマーアロイあるいは共重合
体;スチレン・ブタジエン・スチレン系熱可塑性ゴム、
ポリエステル系熱可塑性ゴム、などの熱可塑性ゴムある
いはこれらのいずれかを一成分とするポリマーアロイあ
るいは共重合体が挙げられる。
【0022】高分子物質(A)を構成する高分子と高分
子物質(B)を構成する高分子とは同一のものであって
もよく、また、異なるものであってもよい。
【0023】高分子物質(A)と、高分子物質(B)は
太陽光を照射した際の温度上昇パターンによって評価す
ることができ、一般に20cm角、厚さ0.4mmのシ
ートを晴天、気温25℃の屋外で太陽光に照射した際、
高分子物質(A)としては2分後の温度上昇が13℃以
内のものが好ましく、また、高分子物質(B)としては
2分後の温度上昇が20℃以上のものが好ましい。
【0024】本発明運動性高分子成形体は、近赤外線を
含む光を照射した際の温度上昇が小さい高分子物質
(A)で構成された高分子素子と、近赤外線を含む光を
照射した際の温度上昇が大きい高分子物質(B)で構成
された高分子素子とが接合されて形成され、該運動性高
分子成形体に近赤外線を含む光を照射すると両者の温度
上昇の違いによって生じる熱膨張率の違いに起因して変
形による動きが生じるように構成される。
【0025】高分子物質(A)で構成された高分子素子
と、高分子物質(B)で構成された高分子素子の形状、
あるいは組み合わせ方は目的に応じて各種の方式をとる
ことができ、成形体の動き方は高分子物質(A)と高分
子物質(B)の種類および組み合わせ方によって決ま
る。
【0026】例えば、テープ状、シート状あるいはフィ
ルム状に成形してこれを表裏に重ね合わせて接合しても
よく、また、横方向に列設して接合することもできる。
更に、目的に応じて、棒状に成形してサイドバイサイド
に接合することもできる。
【0027】具体的には、図1に示すように、高分子物
質(A)で構成されたフィルム状高分子素子2と高分子
物質(B)で構成されたフィルム状高分子素子3とを表
裏に接合することによって板状の運動性高分子成形体1
を得ることができる。この場合、運動性高分子成形体1
に近赤外線を含む光を照射すると反りの運動が生じる。
【0028】また、図2に示すように、高分子素子2と
高分子素子3とを交互に縞状に貼り合わせることによっ
て運動性高分子成形体1を得ることができ、この場合、
運動性高分子成形体1に近赤外線を含む光を照射すると
小さな凹凸が発生する。さらに、図3に示すように、高
分子素子2と高分子素子3とを螺旋状に接合することも
でき、この場合、運動性高分子成形体1に近赤外線を含
む光を照射すると筒状体に螺旋状の凹凸が発生すること
になる。
【0029】高分子物質(A)で構成された高分子素子
2と高分子物質(B)で構成された高分子素子3の接合
は、共押出し、ラミネート、接着剤による接着等、任意
の方法を採ることができる。
【0030】本発明運動性高分子成形体は、上記の動き
を利用して高分子作動子として利用することができ、ま
た、該成形体に乗せた物体、あるいは、該成形体に吊る
した物体などを作動せしめたり、反射光の調整等を行う
ことができる。
【0031】また、近赤外線を含む光の照射を停止する
ことによって、変形していた成形体を再び元の形状に戻
すことができることは勿論である。
【0032】これらの変形、動きを利用することによっ
て、該成形体を利用した新たな駆動系を形成することが
可能となる。例えば、近赤外線を含む光として太陽光を
用いることによって電気エネルギーを用いない駆動系を
実現することができる。また、赤外線レーザーなどの人
工光源を用いることによって電気配線を必要としない駆
動系を実現することができる。
【0033】また、図4に示すように、建築物4の窓5
の上方に運動性高分子成形体を設けることによって、太
陽光の照射によって作動する日除け板6を作成すること
ができ、太陽光が強くなった場合、自動的に作動して太
陽光の差し込みを抑制する構造とすることができる。
【0034】また、赤外線照射によって動く玩具、赤外
線レーザー照射によって成形体が変形することを利用し
た光スイッチ、赤外線レーザー照射によって動作するロ
ボットなど多様な応用が可能である。
【0035】
【実施例】実施例1 ポリプロピレン95重量%と酸化チタン5重量%とを配
合した混合物を2軸押出機により250℃の温度で混練
した後、ストランドカットして得られたペレットを温度
230℃、圧力100kg/cm2で10分間プレスし
て20cm角、厚さ0.4mmのシート(シートA)を
作成した。次にポリプロピレン99重量とカーボンブラ
ック1重量%とを配合した混合物を2軸押出機により2
50℃の温度で混練した後、ストランドカットして得ら
れたペレットを温度230℃、圧力100kg/cm2
で10分間プレスして20cm角、厚さ0.4mmのシ
ート(シートB)を作成した。
【0036】晴れた日の屋外で気温25℃の条件でシー
トA、シートBにそれぞれ太陽光を照射した。照射後2
分後に測定したシートAの表面温度は32℃、シートB
の表面温度は53℃であった。
【0037】シートA、シートBから長さ20cm、幅
1cmの短冊を切り出し、両者を背中合わせに接着剤で
貼り合わせて運動性高分子成形体を作成した。
【0038】このようにして得られた成形体を用いて、
晴れた日の屋外で気温20℃の条件で成形体を地面に垂
直につるし、上部から6cmまでの個所を固定して、シ
ートB側を太陽の方向に向けて太陽光を照射した。太陽
光の照射と共に成形体は固定部より下部が太陽に遠ざか
る方向に変形して動いた。照射1分後、2分後、5分後
の成形体の状態を図5に示した。成形体を日蔭に移動す
ると成形体は再び動いて太陽光照射前の形状に戻った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明運動性高分子成形体の一例を示す縦断面
【図2】(A)は本発明運動性高分子成形体の他の例を
示す斜視図、(B)はそれに光を照射したときのC−C
断面図
【図3】本発明運動性高分子成形体のさらに他の例を示
す斜視図
【図4】本発明運動性高分子成形体を日除け板として用
いた際の例を示す縦断面図
【図5】実施例1で得られた運動性高分子成形体の評価
結果を示す説明図
【符号の説明】
1.運動性高分子成形体 2.高分子物質(A)で構成されたフィルム状高分子素
子 3.高分子物質(B)で構成されたフィルム状高分子素
子 4.建築物 5.窓 6.日除け板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 F03G 7/06 F03G 7/06 G Fターム(参考) 2C150 BA09 CA01 CA02 DA24 DA26 DA27 DA28 DK02 EF34 FB43 4F100 AA17A AA17H AA21H AA23B AA23H AA37B AA37H AB01A AB01H AH02B AH02H AH03B AH03H AK01A AK01B AK07 BA02 BA03 BA04 BA05 BA08 BA10A BA10B CA13B CA30A CA30B DC02 GB41 GB51 GB84 GB90 JA02A JA02B JD10B JD10H JN06A JN06H JN30 4J002 AA001 BB121 DA037 DA066 DE046 FD097 FD206 FD207 GF00 GM00 GP00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】近赤外線を含む光を照射した際の温度上昇
    特性が異なる複数の高分子素子を接合してなることを特
    徴とする光の照射によって作動する運動性高分子成形
    体。
  2. 【請求項2】近赤外線を含む光を照射した際の温度上昇
    が小さい高分子物質からなる高分子素子と、近赤外線を
    含む光を照射した際の温度上昇が大きい高分子物質から
    なる高分子素子とを接合してなる請求項1に記載の運動
    性高分子成形体。
  3. 【請求項3】近赤外線を含む光を照射した際の温度上昇
    が小さい高分子素子が、波長0.8〜2μm範囲の近赤
    外線を吸収する性質の物質を含まない高分子物質あるい
    は波長0.8〜2μm範囲の近赤外線を反射する性質を
    有する物質が配合された高分子物質からなる請求項1又
    は2に記載の運動性高分子成形体。
  4. 【請求項4】波長0.8〜2μm範囲の近赤外線を反射
    する性質を有する物質が、金属酸化物粉末、金属粉末か
    ら選ばれた少なくとも一種である請求項3に記載の運動
    性高分子成形体。
  5. 【請求項5】近赤外線を含む光を照射した際の温度上昇
    が大きい高分子物質が、波長0.8〜2μm範囲の近赤
    外線を吸収する性質の物質が配合された高分子物質から
    なる請求項2〜4のいずれかに記載の運動性高分子成形
    体。
  6. 【請求項6】波長0.8〜2μmの範囲の近赤外線を吸
    収する性質の物質が、Fe2+を含む鉄化合物、カーボン
    ブラック、シアニン染料から選ばれた少なくとも一種で
    ある請求項5に記載の運動性高分子成形体。
  7. 【請求項7】近赤外線を含む光を照射した際の温度上昇
    が小さい高分子素子と、近赤外線を含む光を照射した際
    の温度上昇が大きい高分子素子とを表裏に貼り合わせて
    なることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の
    運動性高分子成形体。
  8. 【請求項8】近赤外線を含む光を照射した際の温度上昇
    が小さい高分子素子と、近赤外線を含む光を照射した際
    の温度上昇が大きい高分子素子とを縞模様に接合してな
    る請求項2〜6のいずれかに記載の運動性高分子成形
    体。
  9. 【請求項9】近赤外線を含む光を照射した際の温度上昇
    が小さい高分子素子と、近赤外線を含む光を照射した際
    の温度上昇が大きい高分子素子とを螺旋状に接合してな
    る請求項2〜6のいずれかに記載の運動性高分子成形
    体。
  10. 【請求項10】運動性高分子成形体が日除け板である請
    求項1〜9のいずれかに記載の運動性高分子成形体。
  11. 【請求項11】請求項1〜9のいずれかに記載の運動性
    高分子成形体を駆動源としたことを特徴とする高分子作
    動子。
  12. 【請求項12】請求項11に記載の高分子作動子を作動
    子として用いたことを特徴とする赤外線照射によって動
    くようにした玩具。
  13. 【請求項13】請求項11に記載の高分子作動子を作動
    子として用いたことを特徴とする赤外線照射によって作
    動する光スイッチ。
  14. 【請求項14】請求項11に記載の高分子作動子を作動
    子として用いたことを特徴とする赤外線照射によって作
    動するロボット。
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