JP2001339861A - 送電可能容量計算システム、最適潮流計算方法及び発電機の負荷配分を計算する方法並びにプログラム - Google Patents

送電可能容量計算システム、最適潮流計算方法及び発電機の負荷配分を計算する方法並びにプログラム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過渡安定度制約が組み込まれた最適潮流計算
を利用した、電力系統の運用システムを提供すること。 【解決手段】 電力系統に発生する想定故障に対して最
適潮流を計算し、該最適潮流計算値に基づき電力系統の
送電可能容量を算出する、電力系統の運用における送電
可能容量計算システムである。該システムは、時間関数
で定義される発電機位相角を含む発電機の電気出力及び
機械出力を、発電機位相角が所定値を超えない条件の下
で計算することにより、当該発電機の初期位相角及び最
大電力値に関するデータを得る最適潮流計算プロセッサ
120を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統の運用方
法及びシステムに係り、特に、過渡安定度制約を考慮し
た最適潮流計算を利用した送電可能容量計算システム、
最適潮流計算方法及び発電機の負荷配分を計算する方法
並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】ヨーロッパ、日本、米国における電力市
場の規制解除や自由化に代表される、電気事業を取り巻
く環境が大きく変わろうとし、近年、電力系統の運用コ
ストをさらに効率化することが従来以上に求められてい
る。
【0003】しかし、良く知られているように、系統運
用において経済性のみを優先させると、運用の安定性が
損なわれてしまう。もし、系統の安定性の制約やその他
の運用制約を満足するような運用状態の中で、運用コス
ト(タービンボイラの燃料費など)を最小にする最適運
用状態が決定できれば、安定度を確保しながら運用コス
トを削減することが可能になる。
【0004】また、米国等の自由化の進んだ電力市場に
おいては、系統運用者(ISO;Independen
t System Operator)が発電事業者な
どに対して、どれだけの電力を送電できるかの余力を示
す送電可能容量(ATC;Available Tra
nsfer Capability)を提示する必要が
生じてきている。
【0005】しかし、現在、米国で利用されているAT
Cには、過渡安定度などの動的な制約が考慮されておら
ず、過渡安定度制約を考慮したATCの計算法の開発が
急務となっている。過渡安定度を考慮したOPFが開発
できれば、従来考慮されてきた静的な運用制約と同時に
過渡安定度制約も考慮しながら、2地点間の送電電力を
最大化する問題を解くことで、過渡安定度を考慮したA
TCを計算できることとなる。
【0006】このような計算は、従来、主に送電ネット
ワークの静的な制約(送電線などの通過電流に対する制
約など)のみを考慮して行われているが、系統の安定度
維持の観点から安定度も考慮する必要性が認識されてい
る。もし、安定度の制約も考慮したATCが計算できる
ようになればこの問題を解決できることになる。
【0007】電力系統の安定性の最も重要な要素として
は、過渡安定度(落雷などによる流通設備への外乱発生
時に、同期発電機の安定な同期運転を継続できる度合
い)の問題がある。
【0008】実際、系統計画を行う際には、単一設備故
障の場合にも過渡安定度が保たれることを前提としてい
る他、運用計画立案時にも動的シミュレーションにより
過渡安定度が保たれることを確認して実運用を行ってい
る。
【0009】さらにルート断故障などの希頻度故障の場
合でも、揚水発電機の遮断や電源制限などを実施して、
系統全体の過渡安定度が損なわれないようにするための
系統安定化リレーも実用化されている。
【0010】一方、電力系統の最適な運転状態を決定す
る方法として最適潮流計算(OPF;Optimal
Power Flow)が従来より提案されており、系
統計画や運用に利用されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この計算の中
に過渡安定度を考慮することが極めて難しいとされてき
た。すなわち、原理的には、過渡安定度を考慮しないO
PFによって燃料費を最小にするような系統の運用状態
を求めた場合に、過渡安定度の制約を満足しないという
ことが起こり得る。
【0012】この場合には、系統運用者が発電機負荷配
分の調整をやり直して、過渡安定度を満足するような運
用状態とするような運用計画を行う必要があった。
【0013】このような調整はヒューリスティックでか
つ大変に難しく熟練を要するために自動化が困難である
だけでなく、運用状態の最適性も損なわれてしまう。
【0014】これらの問題を解決するために、OPFへ
の過渡安定度制約の組み込みが検討されてきたが、基の
OPFより格段に次元の大きい非線形計画問題を解く必
要があり、実現性に乏しい。
【0015】本発明の目的は、過渡安定度制約が組み込
まれた最適潮流計算を利用した、送電可能容量計算シス
テム、最適潮流計算方法及び発電機の負荷配分を計算す
る方法並びにプログラムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る送電可能容量計算システムは、電力系統
に発生する想定故障に対して最適潮流を計算し、該最適
潮流計算値に基づき電力系統の送電可能容量を算出す
る、電力系統の運用における送電可能容量計算システム
であって、時間関数で定義される発電機位相角を含む発
電機の電気出力及び機械出力を発電機位相角が所定値を
超えない条件の下で計算することにより、当該発電機の
初期位相角及び最大電力値に関するデータを得る最適潮
流計算プロセッサと、この最適潮流計算プロセッサの計
算を行うための前記電力系統の系統構成データを収集す
るデータ収集部と、前記最適潮流計算プロセッサの計算
を行うための故障条件データ及び制約条件データを入力
するデータ入力部と、前記最適潮流計算プロセッサによ
り得られた前記発電機の位相角及び最大電力値に関する
データを出力する出力部とを具備することを特徴とする
送電可能容量計算システム、である。
【0017】上記目的を達成するために本発明に係る送
電可能容量計算プログラムは、電力系統に発生する想定
故障に対して最適潮流を計算し、該最適潮流計算値に基
づき電力系統の送電可能容量を算出する、電力系統の運
用における送電可能容量計算するものであって、コンピ
ュータに、時間関数で定義される発電機位相角を含む発
電機の電気出力及び機械出力を発電機位相角が所定値を
超えない条件の下で計算することにより、当該発電機の
初期位相角及び最大電力値に関するデータを得る最適潮
流計算手順と、この最適潮流計算手順により計算を行う
ための前記電力系統の系統構成データを収集するデータ
収集手順と、前記最適潮流計算手順の計算を行うための
故障条件データ及び制約条件データを入力するデータ入
力手順と、前記最適潮流計算手順により得られた前記発
電機の位相角及び最大電力値に関するデータを出力する
出力手順とを実行させるための送電可能容量計算プログ
ラムである。
【0018】上記目的を達成するために本発明に係る最
適潮流計算方法は、電力系統の系統構成データ、前記電
力系統に発生する故障条件データ及び前記電力系統に係
る制約条件データを入力すると共に目的関数を設定し、
これらデータ及び前記目的関数に従って、時間を変数と
した回転子位相角関数で示される前記電力系統の発電機
の電気出力及び機械出力を計算し、該計算値から前記電
力系統の最適潮流値を計算する最適潮流計算方法におい
て、前記目的関数は、前記回転子位相角関数が所定値を
超えないこと条件とするものであることを特徴とする最
適潮流計算方法、である。
【0019】上記目的を達成するために本発明に係る最
適潮流計算プログラムは、コンピュータに、電力系統の
系統構成データ、前記電力系統に発生する故障条件デー
タ及び前記電力系統に係る制約条件データを入力すると
共に前記回転子位相角関数が所定値を超えないこと条件
とする目的関数を設定する手順と、これらデータ及び前
記目的関数に従って、時間を変数とした回転子位相角関
数で示される前記電力系統の発電機の電気出力及び機械
出力を計算する手順と、該計算値から前記電力系統の最
適潮流値を計算する手順とを実行させるための最適潮流
計算プログラム、である。
【0020】上記目的を達成するために本発明に係る発
電機の負荷配分を計算する方法は、前記最適潮流計算方
法請求項8に記載の方法を用い、前記目的関数として前
記回転子位相角関数が所定値を超えないことの条件及び
前記発電機に係るタービンボイラの燃料費の最小化を定
義する条件のうち少なくとも一方とすることにより、発
電機の負荷配分を計算する方法、である。
【0021】上記目的を達成するために本発明に係る発
電機の負荷配分を計算するプログラムは、前記最適潮流
計算プログラムを用い、前記目的関数として前記回転子
位相角関数が所定値を超えないことの条件及び前記発電
機に係るタービンボイラの燃料費の最小化を定義する条
件のうち少なくとも一方とすることにより、発電機の負
荷配分を計算するプログラム、である。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明に
係る最適潮流計算を利用した電力系統の運用システムの
第1実施形態として、過渡安定度制約を考慮した最適潮
流計算を利用したATC計算システムについて図面を参
照して説明する。
【0023】図1に示すように、ATC計算システム1
00は、第1電力会社の第1給電指令所200に装備さ
れている。第1給電指令所200は、少なくとも、複数
の発電機220及び負荷230を接続した第1送電ネッ
トワーク210に対し、必要な運用指令及び該運用指令
を発するために必要とされる電気量に関するデータを収
集する。
【0024】また、第1送電ネットワーク210は、第
2電力会社の第2給電指令所300に係る第2送電ネッ
トワーク310に連係し、第1送電ネットワーク210
と第2送電ネットワーク310との間で、電力の融通が
行われるようになっている。
【0025】ATC計算システム100の詳細を図2を
参照して説明する。ATC計算システム100は、第1
送電ネットワーク210及び該ネットワーク210に接
続された発電機220(発電所)、負荷230(需要
家)をはじめとした変電所、制御所等から各種の系統構
成データを収集するデータ収集部110と、詳細は後述
するOPFプロセッサ120と、このOPFプロセッサ
120により算出されたATCをはじめとするATCに
係るデータ及び警告等を出力する出力部130と、OP
Fプロセッサ120におけるOPF計算に必要とされる
データを入力するデータ入力部140と、このデータ入
力部140からのデータ等に基づき運用計画を策定する
運用計画策定部150とからなる。
【0026】ATC計算システム100は、第1送電ネ
ットワーク210に発生し得る1又は複数の想定故障に
対してOPFを計算してATCを得るものであり、この
ATCは、出力部130を介して第2電力会社の第2給
電指令所300に通知されたり又は第1電力会社の第1
給電指令所200にてオペレータ等に通知される。
【0027】OPFプロセッサ120は、複数の発電機
が無限大母線に接続された送電系統にあって複数の想定
故障が発生した場合のOPFを計算してATCを得るこ
とができる。
【0028】このOPFプロセッサ120の計算手法を
以下述べる。すなわち、このOPFプロセッサ120を
容易に理解ができるように、先ず、一つの発電機が無限
大母線に接続された送電系統にあって一つの想定故障が
発生した場合のOPFを計算してATCを得る例を説明
する。
【0029】図3は、一つの発電機が無限大母線に接続
された送電系統の模式図であり、この系統において時刻
t=0に送電線に一回線3相地絡故障が発生し、その後
に当該故障を除去したとする。
【0030】以下に、この想定故障に対して、系統の過
渡安定度が満足される最大の送電電力を算出する過程を
説明する。これにより算出された最大送電電力が、AT
Cである。
【0031】δを発電機の内部位相角とすると、発電機
の電気出力P+jQと、機械入力Pとはそれぞれ次式の
ように表される。
【0032】
【数2】
【0033】ここに、xは発電機の内部母線から無限大
母線までの等価リアクタンスであって、当該xは事故
前、事故中、事故後で次のように、異なる値をとる。
【0034】また、x′は、事故復旧時刻である。
【0035】
【数3】
【0036】また、δ0は事故前のシステムの位相角の
平衡状態値である。
【0037】発電機の内部位相角δ及び回転子のすべり
角周波数ωの動きは、次式の微分方程式により計算され
る。
【0038】
【数4】
【0039】ただし、Mは発電機慣性定数(単位
[s])、Pm(δ)は機械入力(単位[pu(機器容
量ベース)])、P(δ)は電気出力(単位[pu(機
器容量ベース)])、Dは制動係数(単位[pu])で
ある。
【0040】本発明の特徴を説明するため、発電機内部
位相角以外の変数を全て一定とする。そこで、過渡安定
度を満足した状態で送電電力が最大となる状態を決定す
る問題は、次式のような最適化問題として表される。
【0041】
【数5】
【0042】ただし(13)式は過渡安定度制約であ
り、事故時t=0後の一定の時間(T秒)に、発電機位
相角δが大きくなりすぎない条件を示している。発電機
位相角δが大きくなりすぎれば、発電機は脱調する。な
お、Pmin,Pmax,Qmin,Qmaxはそれぞれ発電機の出
力上下限である。
【0043】ここに、時間tは連続値をとり、式(1
1)−(13)は時刻0からtまでの間の各時刻で成り
立たねばならないので、式(8)−(13)無限個の変
数と制約条件がある、解きにくい最適化問題である。
【0044】従来は上述の最適化問題を、時間の離散化
を行って、微分方程式を差分方程式に変換し、有限次元
の問題にして解くようにしていた。すなわち、t=0か
らt=TまでのT秒間について、t=0,Δt,2Δ
t,…NΔt=TなるΔt刻みの時系列で表現すること
にして、差分方程式への最も簡単な変換法であるEul
er法を利用すると、上述の問題は以下のように変換で
きる。
【0045】
【数6】
【0046】微分方程式を差分方程式に変換する精度を
高めるためには、Δtを小さくとる必要がある。その場
合にはΔtの大きさに反比例して、考慮すべき時系列の
数N+1は大きくなる。
【0047】仮にN=1000のケースであって、事故
後t=10秒間の動きをΔt=0.01秒刻みで離散化
して追跡した場合には、この非線形計画問題の規模は以
下の通りとなる。
【0048】変数の数は、1+2×1000=2001
個である。つまり、δ0,δ(Δt),…,δ(NΔ
t),ω(0),…ω(NΔt)が変数となる。
【0049】等式で表される制約条件(等式制約)の数
は、2×1000=2000である。
【0050】不等式で表される制約条件(不等式制約)
の数は、5+1000=1005である。
【0051】系統内の発電機数又は想定事故が複数とな
れば、この制約条件の数は、発電機数又は想定事故数に
比例して大きくなる。また1000母線100機以上の
実規模系統では、発電機位相角以外に各母線の電圧と変
圧機タップなども変数となり、さらに式(13)の他に
電圧と潮流などの安定度制約もある。このため、上述の
差分による近似解法は、変数の数や制約条件の数が爆発
的に大きくなものとなってしまい、解法は実質的に困難
である。
【0052】そこで、本発明では、δ0さえ決めれば、
δ(t),ω(t)の軌道は、式(11)−(12)に
より唯一決定されることに注目した。
【0053】この着目により、無限次元最適化問題
(8)−(13)は、δ(t)の一変数δ0を求める一
次元の問題に置き換えられることが分かる。
【0054】発明手法では、過渡安定度の制約を、一つ
の不等式による制約(S(δ0)=0)に置き換えるも
のである。
【0055】これにより、従来は無限次元最適化問題と
なる問題を、等価な有限次元の問題に変換することがで
きる。
【0056】例えば、図4(b)に示すように、系統が
過渡不安定になるケースでは、発電機位相角が制約逸脱
をしている領域の累積値(面積S(δ0))が正の値に
なる。
【0057】また図4(a)に示すように、どの時点で
もδ(t)≦δmaxとなり、系統が過渡安定なケースで
は、式(13)に対する制約逸脱の累積値S(δ0
は、0となる。
【0058】したがって、過渡安定度の制約を考慮する
際に、S(h(δ0))=0という条件だけ加味すれば
良いので、最大送電電力を求める最適化問題(8)−
(13)は次式のような一変数の等価問題として表され
ることになる。
【0059】
【数7】
【0060】ただしS(δ0)はδ0について微分不可能
となる点があるので非線形最適化の通常の解法を適用で
きない。そこで、S(δ0)=0という条件を、次式の
ようにこれと等価な次のような式h(δ0)に置き換え
る。
【0061】なお、ここでは一例として次式を用いてい
るが、微分可能な関数h(δ0)としては、δ0について
微分可能であり、しかもh(δ0)=0がS(δ0)=0
と等価であるという条件を満たすように選びさえすれば
よい。
【0062】
【数8】
【0063】上式で計算されるhは、制約逸脱量の二乗
値の累積量を示している。また、式(32)は、h(δ
0)=eを満たす必要があり、ここにe小さい正の定数
である。また、式(32)におけるδ(t)は、式(1
1)−(12)により計算される。また、式(32)の
Jacobianは次式のように決められる。
【0064】
【数9】 但し∂δ(t)/∂δは次の線形微分方程式から計算さ
れる。
【0065】
【数10】
【0066】結果として、無限次元の非線形計画問題は
1変数の最適問題に変換され、その規模は次の通りとな
り、既存技術と比べて、解くべき問題の規模が著しく小
さくなっており、容易に計算することができる。
【0067】具体的には、変数の数は1個、つまりδ0
のみが変数となる。
【0068】また、等式で表される制約条件(等式制
約)の数は1個、つまり、式(32)だけである。
【0069】さらに、不等式で表される制約条件(不等
式制約)の数は4個、つまり不等式(9)の右辺式及び
左辺式と、不等式(10)の右辺式及び左辺式とだけで
ある。
【0070】しかも、式(32)のJacobian行
列が、式(33)及び(34)によ計算できるため、変
換された最適化問題の式(28)−(30)及び式(3
2)は、Quasi−Newton法や逐次QP(Qu
adratic Programming)法などのよ
く知られた最適化手法を適用することにより、計算する
ことができる。なお、かかる最適化手法では、計算過程
にJacobian行列が必要となる。
【0071】図5は、以上の解法手法に従って構成され
ているOPFプロセッサ120を示している。
【0072】図5に示すように、OPFプロセッサ12
0には、データ収集部110を介して与えられるX等の
系統構成データと、データ入力部140を介して与えら
れるE,V等の故障条件データ及び制約条件データとが
入力される。これらのデータを入力したOPFプロセッ
サ120は、式(28)―(30)及び式(32)を解
き、δ(t)の初期値δ0及び該δ(t)の初期値δ0
満たすときのmaxPを求める。この初期値δ0及びmax
は、それぞれ発電機指令として出力部を介して該当する
発電機の制御部に与えることができるようになってお
り、またmaxPは、ATCとして出力部を介して自社の
電力運用に用いられたり、電力融通に際して他社にAT
Cを提示することができる。
【0073】図6は、OPFプロセッサ120に、色々
な系統構成データ、故障条件データ及び制約条件データ
を入力した場合のδ(t)を示している。
【0074】ここに、δ´(t)はS(δ0)>0であ
って、不安定なケースを示している。δ´´(t)はS
(δ)<0であって、安定ではあるが、最大電力でない
ケースを示している。δ´´´(t)はS(δ0)=0
であって、安定であり且つ最大電力であるケースを示し
ている。
【0075】この場合は、δ´´´(t)の場合のδ
(t)の初期値δ0及び該δ(t)の初期値δ0を満たす
ときのmaxPを求めることになる。
【0076】次に、図7,図8を参照して、具体的な計
算例を説明する。すなわち、図3のモデル系統におい
て、実際に本手法を利用して、過渡安定度を満たす最大
送電電力を決定した結果が、図7,図8に示されてい
る。
【0077】ただしM=1秒,ω0=314,Pmin=0
pu,Pmax=2pu,Qmin=−2pu,Qmax=2p
u,δmax=2.5radとし、考察時間Tは10秒と
して計算を行った。
【0078】図7は、事故継続時間t1=0.3秒の時
に解の軌跡を示している。実線はδ 0=0.24の最適
解であり、点線はδ0=0.25の不安定な解である。
【0079】本手法により決定された最適状態ではδ0
=0.24[rad](13.7[deg])であっ
た。これをわずかでも増加させてδ0=0.25[ra
d](14.3[deg])とすると、図7に示した通
り、想定故障発生時に発電機が脱調しており、本手法に
より最適な潮流状態が決定されていることがわかる。
【0080】色々とデータを変えて計算した結果は、図
8に示されている。なお、最適化はQuasi−New
ton法を用いて行った。
【0081】上述したOPFプロセッサの実施形態で
は、一つの発電機が無限大母線に接続された電力系統に
おけるOPFを計算するものである。複数の発電機が送
電ネットワークに接続された電力系統に適用する場合
は、式(28)〜(30)および(32)の変数を、発
電機毎にベクトル化することにより、複数の発電機が送
電ネットワークに接続された電力系統におけるOPF及
びATCを計算することができる。
【0082】複数の発電機が送電ネットワークに接続さ
れた場合のATCの計算手法を以下に述べる。すなわち
この場合のOPFプロセッサ120の動作が容易に理解
できるように、2つの発電機が接続された送電ネットワ
ークにおいて、特定の発電機から特定の負荷に対して送
電する場合のATCを得る例を説明する。
【0083】図9は2つの発電機1および2、負荷3お
よび4が一つの送電ネットワークに接続された場合の送
電系統の模式図である。この系統において、発電機2か
ら負荷3に対して送電を行う場合のATCを計算する。
この際に、この系統で最も厳しい想定故障として、発電
機1の送電端における故障を考えるt=0で事故が発生
し、t=t′で事故復旧したとする。ここで、式(3
9)の
【数11】 は、事故前、事故中、事故後で異なる値をとり、また
(2)〜(3)におけるxも事故前、事故中、事故後で
異なる値をとる。
【0084】ATCを計算するOPFプロセッサにおい
ては、以下の最適化問題を解けばよい。
【0085】
【数12】
【0086】ただし数字3は託送により送電される負荷
の番号であり、G3は負荷3の有効電力消費に係るコン
ダクタンス成分を表している。また、数字4は送電ネッ
トワーク内の母線数である。ここで最大化する目的関数
は負荷3のコンダクタンスG 3であり、制約条件式(3
6),(37)は、第1実施形態で述べた式(9)、
(10)の変数をベクトル化したものに相当している。
過渡安定度の制約を表現する条件式(38)は、式(3
2)を発電機台数分(この場合には2台)だけを考慮した
ものである。
【0087】ただし、δi(t)は発電機iの内部位相
角を表し、δc(t)は次式で定義される慣性中心の位相
角を意味している。これらの諸量は想定故障に対するシ
ミュレーションを行うことによって計算される。
【0088】
【数13】
【0089】ただし、Miは発電機iの慣性定数であ
る。すなわち、式(38)の条件は、各発電機の内部位相
角と慣性中心の位相角の差|δi(t)−δc(t)|が、
時刻[0,T]においてδmax以上とならないことを示し
ている。
【0090】制約条件式(39)は送電ネットワークで
の有効・無効電力潮流が満たすべき関係であり、潮流方
程式と呼ばれている。
【0091】ただし、
【数14】 は送電網のアドミタンス行列の(i,j)要素である。ま
た、記号
【数15】
【0092】は交流回路理論におけるベクトルであるこ
とを表し、*は複素共役を表している。
【0093】制約条件式(40)は、送電ネットワーク
の各母線の電圧が一定の許容範囲に収まっていることを
保証するためのものである。この他にも必要に応じて、
各送電ルートを流れる電流の大きさの上限など、通常の
OPFで考慮できる制約条件はすべてこれと同様に考慮
することができる。
【0094】図9の系統において実際に本方式により計
算されたATCは1.82puであった。この計算の際
には、制約条件式(35)−(40)において、発電機
1の有効電力出力を固定した。これは上限値と下限値を
一致させることによって実現できる。図10は想定故障
に対する発電機1と2の内部位相角をシミュレーション
によって求めた結果を示している。発電機2から負荷3
に対して、本方式によって求めたATCと同量の送電を
行った場合(ケース1)には過渡安定度が保たれている
が、ATCよりも0.0001puだけ送電量を増加さ
せた場合(ケース2)には、過渡安定度が保たれず発電機
が脱調するにいたっている。すなわち、本方式は複数の
発電機を含む送電ネットワークにおいても、過渡安定度
を加味したATCを正確に計算できる。
【0095】このように複数の発電機が送電ネットワー
クに接続されている場合のATCの計算法は、基本的に
一機対無限大母線系統におけるATC計算法を拡張した
ものとなっている。
【0096】発電機台数が3以上の場合でも、この例と
全く同様にATCを計算することができる。その場合に
は、発電機台数に比例して、過渡安定度制約式(38)
の本数が増えるだけである。
【0097】また、図11のように複数の発電機を有す
る発電事業者からの複数の負荷を有する需要家への送電
可能容量(この場合には通常ATCと区別してTTC
(Tbtal Transfer Capacity)
と称されることもある)を求める計算の場合では、目的
関数式(35)を当該需要家の負荷の総和に変更し、発
電機有効電力出力に対するベクトル化された制約式(3
7)において、当該発電機の有効電力出力を固定するこ
とによって計算を行える。
【0098】(第2実施形態)上述した第1実施形態
は、時間帯を限ること無く制約逸脱を起こさない条件の
下でOPFを計算する例であったが、特定の時間帯[t
,t2]についてのみ制約逸脱を起こさないという条
件での評価を行いたい場合には、これを次式(38)の
ように変更して評価を行えばよい。
【0099】
【数16】
【0100】また、特定時刻tで制約逸脱を起こさな
いという条件での評価を行いたい場合には、これを次式
(39)のようにすればよい。
【0101】
【数17】
【0102】このような条件は、例えば、δ(t)が単
調増加関数のような変化を示す場合と、δ(t)が振動
発散関数のような変化を示す場合とが故障条件データに
より判別できるような場合に適用され得る。
【0103】図6及び図7は、δ(t)が振動発散関数
のような変化を示す場合であるに対し、δ(t)が単調
増加関数のような変化を示す場合には、ある事故発生時
刻から一定時間が経過した時のδ(t)を求め、該δ
(t)が所定値δmaxを超えな いときの、δ(t)の初
期値δ0及び該δ(t)の初期値δ0を満たすときのmax
Pを求めることになる。
【0104】図12は、かかる手法により、OPF計算
を実現するものであり、H.D.Chiang, C.
Wangによる米国特許明細書第5,719,787号
(On−line Contingency Scree
ning of Electric power Syst
ems)で開示する方法を前述のOPFプロセッサ12
0に適用することにより、故障条件データをフィルタ部
160により選別し、δ(t)が振動発散関数のような
変化を示す事故の場合には、図6及び図7に示す手法を
採用し、δ(t)が単調増加関数のような変化を示す事
故の場合には、式(42)及び(43)の計算を行うO
PFプロセッサ120‐1とする。
【0105】(第3実施形態)上述したOPFプロセッ
サ120、120‐1は、系統運用上の問題となる特定
の想定故障を考慮し、一つ若しくは複数の発電機が接続
された送電ネットワークにおけるOPFを計算し、AT
Cを得るものである。しかし、複数の発電機が接続され
た送電ネットワークにおいて、予めどの想定故障が系統
運用上重要視しなければならないものなのかが分かって
いない場合には、多くの想定故障を取り扱う必要がある
ため、過渡安定度条件が多くなり、計算量が膨大とな
り、実用的でないという問題がある。
【0106】そこで、発明者らは、先に述べたH.D.
Chiang,C.Wangによる米国特許明細書第
5,719,787号(On−line Contin
gency Screening of Electri
c power Systems)で開示する方法を利用
して、緩和法を用いることで極力、計算量を抑えたかた
ちで、複数の発電機が母線に接続された電力系統におけ
るATCを計算する手法を考えだした。
【0107】かかるATC計算システムは、想定故障の
中で過渡安定度に大きな影響を与える想定故障だけをス
クリーニングして、OPF計算を行うものであって、図
13に示すOPFプロセッサ120‐2を、図2に示す
ATC計算システムにおけるOPFプロセッサ120と
置き換えることにより実現できる。すなわち、図13に
おいて、OPFプロセッサ120‐2は、式(31)〜
(33)を計算する計算部121と、先に述べたH.
D.Chiang, C.Wangによる米国特許明細
書第5,719,787号(On−line Cont
ingency Screening of Elect
ric power Systems)で開示する方法に
基づくフィルタリング部122と、式(31)〜(3
4)を計算する計算部123(実質的にOPFプロセッ
サ120と同一のもの)とからなる。
【0108】図13に示すOPFプロセッサ120‐2
は、最初に、OPFプロセッサ120の式(31)〜
(34)の中で式(34)を除いた式(31)〜(3
3)を、系統構成データ及び制約条件データに基づき計
算部121にて計算し、仮の発電機出力指令値を得る。
次に、フィルタリング部122は、複数の想定故障の中
で不安定な想定故障だけを、H.D.Chiang,
C.Wangによる米国特許明細書第5,719,78
7号(On−line Contingency Scr
eening of Electric power Sy
stems)で開示する方法によりフィルタリングし、
該想定故障条件である式(34)を追加して式(31)
〜(34)を計算部123で計算して、新たな発電機出
力指令値を得る。このフィルタリング部122及び計算
部123の計算を繰り返すことにより、複数の発電機が
母線に接続された電力系統におけるOPF及びATCを
計算する。
【0109】(第4実施形態)上述の実施形態において
は、一もしくは複数の発電機が送電ネットワークに接続
された送電系統において、過渡安定度を考慮したOPF
の目的関数を送電電力とすることでATCを得る。この
時、OPFプロセッサの目的関数を変更するだけで、E
LD(Economic Load Dispatc
h)制御の計算も可能である。
【0110】図14は、過渡安定度を考慮した発電機の
最適経済負荷配分システムを実現するものである。
【0111】発電機の出力は電力系統内の周波数を維持
するために、需要の大きさに応じて変化させることはも
ちろんであるが、燃料費を最小化するために給電所では
ELD制御を行い、発電機の出力を決定している。
【0112】しかしながら、経済性だけを優先すると電
力系統の中にトラブルが発生した場合に、過渡安定度が
維持されなくなり、予期しない停電を発生し損害をもた
らす可能性がある。現在のELD制御で用いているOP
Fでは、燃料費を最小化する際に過渡安定度を考慮でき
ないために発生する問題である。
【0113】このような現状のELD制御計算ロジック
に、本考案手法により、過渡安定度維持のための制約式
を追加すれば、過渡安定度を考慮しながら燃料費を最小
化することができるので、予期しない停電の可能性を、
計算に要する労力をほぼ一定のまま、著しく低減できる
新しいELD制御システムの構築を可能にする。
【0114】そこで、図14に示すシステムにあって、
OPFプロセッサ120−3における目的関数を、通常
のELDと同じように、次式であらわされる系統内の発
電機における単位時間当たりの燃料費の総和の最小化と
して設定する。
【0115】
【数18】
【0116】αi,βi,γiは発電機毎の燃料費特性に
よって決まる定数であり、Rは発電機乞の有効電力出力
である。iは個別の発電機を示しており、ngは発電機
台数である。
【0117】図9の2つの発電機が送電ネットワークに
接続された場合を例にとって、本手法により過渡安定度
を考慮したELD制御計算が可能であることを示す。こ
こでは負荷3および4の有効電力をそれぞれ1puとし
て、ELD計算を行った。図15に計算に利用した燃料
費特性を、図16に過渡安定度制約を考慮しない場合と
考慮する場合のELD制御計算結果を示す。また、それ
ぞれのELD制御を行った場合に、想定故障に対する発
電機の内部位相角の動きをシミュレーションによって計
算した結果を図17に示す。図16に示した通り、過渡
安定度を考慮しない通常のELDで得られる燃料費の方
が、過渡安定度を考慮した場合よりも増加している。し
かしながら、図17に示した通り、過渡安定度を考慮し
ないELD制御により系統を運用していると、万一、想
定故障が発生した場合には、系統が不安定となってしま
う。一方、過渡安定度制約を考慮した本発明によるEL
Dにより、過渡安定度と経済性を両立する発電機の運用
状態を、簡単に計算することができる。本計算に要する
計算時間は、パーソナルコンピュータを使って1秒程度
に過ぎず、大規模な系統でも十分に実用的に利用でき
る。
【0118】図18には想定故障の故障継続時間を変化
させながらELDを計算した結果を示した。故障継続時
間の長い過酷な故障を想定するほど、過渡安定度を考慮
した最小燃料費は増加する傾向にあり、運用者の経験に
も合致する妥当な結果が得られていることがわかる。
【0119】以上述べた実施形態によれば、ATCを計
算するシステムを、電力系統を運用する給電所に設置す
ることにより、従来は系統運用者の経験に依っていた系
統内の電力潮流の運用を定量的な指針のもとで行うこと
ができる。
【0120】この場合、給電所では、ATCを正確に計
算し、実際の潮流がATCを超えていたら、出力部13
0を介して運用者に対して警報で知らせるとともに、A
TCと最適な発電機出力を提示し、運用者が系統運用を
適切に行い、停電の発生を未然に防止することが可能と
なる。
【0121】また、データ入力部140により、近未来
の需要想定電力に関するデータを入力することにより、
系統運用計画の妥当性をATCの側面から従来よりも精
度良く、高速に評価することもできる。
【0122】以上実施形態は、OPFプロセッサ12
0,120‐1,120‐2によるOPF計算を、AT
C計算に適用するシステムの例であり、最適潮流計算
(OPF)へ過渡安定度を考慮するための制約式本数を
劇的に抑えることを可能にし、最適運用状態という静的
な状態を決定するのに、系統の動的な特性を容易に加味
することを可能にしたことである。
【0123】最適潮流計算は、系統運用者の要請に応じ
た目的関数を最小化又は最大化する計算技術である。従
って、送電可能電力は、目的関数を送電電力とし、該目
的関数を最大化する計算により、得ることができる。こ
こに、最適潮流計算における目的関数を変えることによ
り、後述し且つ図19から図21に示すようなシステム
に容易に適用することが可能である。
【0124】図19は、過渡安定度維持のための保護動
作の最適化設計システムを実現するものである。
【0125】過渡安定度が万一維持できなくなった場合
にも、最小限の被害で系統の機能維持を図るための保護
装置として、過渡安定度維持保護システムが多くの系統
で導入されている。この保護動作を決定するためには、
数多くのシミュレーションを計算して、適切な保護動作
を人手によりチューニングすることが行われている。
【0126】この業務にも本発明を活用すれば、検討の
ための労力の大幅な削減につながるだけでなく、計算に
より最適な保護操作量が一意的に決定できるので精度も
著しく向上する。
【0127】具体的な適用方法は、操作変数として保護
操作量を扱えば、保護操作量を最小化して系統の機能維
持を図ることが容易にできる。計算機がさらに発達すれ
ば、システムに保護操作量決定ロジックも組み込んで、
オンラインで保護操作量を決定することも可能である。
【0128】ここに、図19のOPFプロセッサ120
‐4における目的関数を、ATC量を規定する関数又は
図14で示した燃料費に関する関数に設定する。OPF
プロセッサ120‐4の故障条件データとして保護操作
量が得られる。
【0129】図20は、送電線の建設支援システムを実
現するものである。
【0130】発電所を建設する場合には、発電された電
力を輸送するために送電線を適切に設計しなければなら
ない。様々な不確定要因を加味した上で送電線の計画立
案が行われる。現在では過渡安定度の評価で数多くのシ
ミュレーションを実施しなければならない。
【0131】これに対し、本発明を応用することによ
り、計画業務に要する労力を劇的に削減することができ
る。
【0132】ここに、図20のOPFプロセッサ120
‐5における目的関数を、ATC量を規定する関数又は
図14で示した燃料費に関する関数に設定する。
【0133】なお、OPFプロセッサ120‐5におい
ては、発電機出力指令値及び送電線建設候補は、OPF
プロセッサ120‐5に入力データとして与えられ、出
力される系統構成データにより送電線の計画立案を行う
ことが可能となる。
【0134】図21は、電圧制御装置など電力系統のパ
ラメータ制御の最適化設計システムを示している。
【0135】電力系統の需要は時々刻々変化しており、
需要の変化に応じて電圧と周波数を規定範囲で供給する
ことが電力会社の責務である。周波数は今までに述べて
きたように過渡安定度を考慮した発電機の負荷分担を燃
料費最小化問題のOPFとして解くことで、安定かつ経
済的な運用状態を決定することが可能である。しかし、
考案手法は、電圧を一定範囲に維持するための電圧制御
装置の設計にも活用できる。
【0136】現在の電圧制御装置の性能評価は、需要の
増加に応じた潮流計算を繰り返し解くシミュレーション
を行い、数多くのパラメータを調整して、需要変化間の
いかなる時間においても電圧の大きさが制約範囲から逸
脱しないように、多くのシミュレーション計算により設
計している。
【0137】これに対し、本発明の電圧制御装置によっ
て、電圧の振る舞いを示す動特性を、制約逸脱範囲の面
積として捉えることにより、考察期間内のあらゆる時間
で制約逸脱のない理想的な電圧制御を行うことができ
る。また電圧制御装置は、少ない労力で設計することが
可能になる。
【0138】この場合、制御量を最小化するように計算
すれば、設備投資量を最小化することにつながり、設備
形成の最適化にも多大の寄与を図ることができる。
【0139】ここに、図21のOPFプロセッサ120
‐6における目的関数を、ATC量を規定する関数又は
図19で示した燃料費に関する関数に設定する。OPF
プロセッサ120‐6は、かかる目的関数を設定した下
で、系統構成データ、負荷需要予測データ及び制約条件
データを入力して、OPF計算する。これにより、OP
Fプロセッサ120‐6からは、変圧器タップ切換やコ
ンデンサ制御にかかる系統パラメータの操作量が出力さ
れることになる。
【0140】上述した各実施形態において、図2及び図
13に示される各機能ブロックは、ハードウェアとして
構成される場合のほかに、コンピュータ内で実行される
プログラムとして構成され得る。また、コンピュータに
より実行されるプログラムにより、各請求項の方法は具
体化される。
【0141】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、過渡
安定度制約が組み込まれた最適潮流計算を利用した、送
電可能容量計算システム、最適潮流計算方法及び発電機
の負荷配分を計算する方法並びにプログラムを提供でき
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係るATC計
算システムが適用された電力系統の一例を示す図。
【図2】同実施形態のATC計算システムの詳細なブロ
ック図。
【図3】同実施形態のOPFプロセッサによるATC計
算が適用される、一つの発電機を有する電力系統の一モ
デルを示す図。
【図4】本実施形態のOPF計算を説明する図。
【図5】本実施形態のOPFプロセッサの詳細を示すブ
ロック図。
【図6】本実施形態のOPFプロセッサによる計算法を
説明する図。
【図7】本実施形態のOPFプロセッサによる計算の一
例を示す図。
【図8】本実施形態のOPFプロセッサによる計算の一
例を示す図。
【図9】同実施形態における送電系統の模式図。
【図10】想定故障に対するシミュレーション結果を示
す図。
【図11】発電事業者から需要家への送電可能容量を求
める例を示す図。
【図12】OPF計算を実現するシステムを示す図。
【図13】ATC計算システムを示す図。
【図14】発電機の最適経済負荷配分システムを示す
図。
【図15】ELD制御計算における燃料費特性を示す
図。
【図16】過渡安定度を考慮する場合としない場合のE
LD制御計算結果を示す図。
【図17】発電機の内部位相角のシミュレーション結果
を示す図。
【図18】想定故障の故障継続時間を変化させた場合の
ELD制御計算結果を示す図。
【図19】OFプロセッサを用いた本発明による電力系
統の保護動作の最適化システムを示すブロック図。
【図20】OPFプロセッサを用いた本発明による送電
線施設計画支援システムを示すブロック図。
【図21】OPFプロセッサを用いた本発明による電力
系統パラメータの計算システムを示すブロック図。
【符号の説明】
100…ATC計算システム 110…データ取得部 120,120−1,120−2,120−3,120
−4,120−5,120−6…OPFプロセッサ 121…計算部 122…想定故障フィルタリング部 123…計算部 140…データ入力部 150…運用計画策定部 160…フィルタ部 200…給電指令所 210…送電ネットワーク 220…発電機 230…負荷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 浩 神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町4番1号 東京電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 田辺 隆也 神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町4番1号 東京電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 小野 朝子 神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町4番1号 東京電力株式会社電力技術研究所内 Fターム(参考) 5G066 AA01 AA03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統に発生する想定故障に対して最
    適潮流を計算し、該最適潮流計算値に基づき電力系統の
    送電可能容量を算出する、電力系統の運用における送電
    可能容量計算システムにおいて、 時間関数で定義される発電機位相角を含む発電機の電気
    出力及び機械出力を発電機位相角が所定値を超えない条
    件の下で計算することにより、当該発電機の初期位相角
    及び最大電力値に関するデータを得る最適潮流計算プロ
    セッサと、 この最適潮流計算プロセッサの計算を行うための前記電
    力系統の系統構成データを収集するデータ収集部と、 前記最適潮流計算プロセッサの計算を行うための故障条
    件データ及び制約条件データを入力するデータ入力部
    と、 前記最適潮流計算プロセッサにより得られた前記発電機
    の位相角及び最大電力値に関するデータを出力する出力
    部とを具備することを特徴とする送電可能容量計算シス
    テム。
  2. 【請求項2】 前記最適潮流計算プロセッサは、 前記データ収集部より入力される、系統を構成する発電
    機、ネットワーク、負荷に関する系統構成データと、系
    統の電圧、電流、周波数に関する系統状態データと、 前記データ入力部より入力される、系統上に想定される
    事故に関する事故条件データと、系統が満たすべき条件
    に関する制約条件データと、 前記データ入力部より入力される、目的関数とに基づ
    き、 またδを発電機の内部母線の位相角とし、Eを内部母線
    の電圧の大きさとし、 P+jQを発電機の電気出力とし、Pmを機械入力と
    し、 ωを発電機の回転子の角周波数とし、Mを発電機慣性定
    数とし、 Dを制動係数とし、Pmax、Qmaxを発電機の出力上限と
    し、 Pmin、Qminを発電機の出力下限とし、hを安定度を評
    価する関数とし、 Tを安定度を評価する対象時間として、xを発電機の内
    部母線から無限大母線までの等価リアクタンスとし当該
    xは事故前、事故中、事故後で異なる値をとり、 【数1】 を解くことにより、δ(t)の初期値δ0及び該δ
    (t)の初期値δ0を満たすときのmaxPを求め、該初期
    値δ0は発電機指令として前記出力部を介して該当する
    発電機に与え、maxPを送電可能容量として提示するこ
    とを特徴とする請求項1記載の送電可能容量計算システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記最適潮流計算プロセッサは、想定故
    障の種別を判断し該判断に基づき前記最適潮流計算プロ
    セッサに入力する前記故障条件データ及び制約条件デー
    タを選択するフィルタ部を更に具備することを特徴とす
    る請求項1又は2記載の送電可能容量計算システム。
  4. 【請求項4】 前記最適潮流計算プロセッサは、前記発
    電機の位相角が制約逸脱をしている領域の累積値が零で
    あるときの発電機の回転子位相角の初期値及び送電可能
    容量を算出する手段を具備することを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか一項記載の送電可能容量計算システ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記最適潮流計算プロセッサは、所定時
    刻における発電機の回転子位相角の値が所定値を超えな
    いときの回転子位相角の初期値及び送電可能容量を算出
    する手段を具備することを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれか一項記載の送電可能容量計算システム。
  6. 【請求項6】 前記最適潮流計算プロセッサは、一つの
    発電機が母線に接続され且つ少なくとも一つの想定故障
    が電力系統に発生するケースをモデル化した式を計算す
    る手段を具備することを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか一項記載の送電可能容量計算システム。
  7. 【請求項7】 前記最適潮流計算プロセッサは、複数の
    発電機が母線に接続され且つ少なくとも一つの想定故障
    が電力系統に発生するケースをモデル化した式を計算す
    る手段を具備することを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか一項記載の送電可能容量計算システム。
  8. 【請求項8】 電力系統に発生する想定故障に対して最
    適潮流を計算し、該最適潮流計算値に基づき電力系統の
    送電可能容量を算出する、電力系統の運用における送電
    可能容量計算するものであって、 コンピュータに、時間関数で定義される発電機位相角を
    含む発電機の電気出力及び機械出力を発電機位相角が所
    定値を超えない条件の下で計算することにより、当該発
    電機の初期位相角及び最大電力値に関するデータを得る
    最適潮流計算手順と、 この最適潮流計算手順により計算を行うための前記電力
    系統の系統構成データを収集するデータ収集手順と、 前記最適潮流計算手順の計算を行うための故障条件デー
    タ及び制約条件データを入力するデータ入力手順と、 前記最適潮流計算手順により得られた前記発電機の位相
    角及び最大電力値に関するデータを出力する出力手順と
    を実行させるための送電可能容量計算プログラム。
  9. 【請求項9】 電力系統の系統構成データ、前記電力系
    統に発生する故障条件データ及び前記電力系統に係る制
    約条件データを入力すると共に目的関数を設定し、 これらデータ及び前記目的関数に従って、時間を変数と
    した回転子位相角関数で示される前記電力系統の発電機
    の電気出力及び機械出力を計算し、 該計算値から前記電力系統の最適潮流値を計算する最適
    潮流計算方法において、 前記目的関数は、前記回転子位相角関数が所定値を超え
    ないこと条件とするものであることを特徴とする最適潮
    流計算方法。
  10. 【請求項10】 コンピュータに、電力系統の系統構成
    データ、前記電力系統に発生する故障条件データ及び前
    記電力系統に係る制約条件データを入力すると共に前記
    回転子位相角関数が所定値を超えないこと条件とする目
    的関数を設定する手順と、 これらデータ及び前記目的関数に従って、時間を変数と
    した回転子位相角関数で示される前記電力系統の発電機
    の電気出力及び機械出力を計算する手順と、 この手段による計算値から前記電力系統の最適潮流値を
    計算する手順とを実行させるための最適潮流計算プログ
    ラム。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の方法を用い、前記目
    的関数として前記回転子位相角関数が所定値を超えない
    ことの条件及び前記発電機に係るタービンボイラの燃料
    費の最小化を定義する条件のうち少なくとも一方とする
    ことにより、発電機の負荷配分を計算する方法。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載のプログラムを用
    い、前記目的関数として前記回転子位相角関数が所定値
    を超えないことの条件及び前記発電機に係るタービンボ
    イラの燃料費の最小化を定義する条件のうち少なくとも
    一方とすることにより、発電機の負荷配分を計算するプ
    ログラム。
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