JP2001339196A - 電子部品装着装置および装着方法 - Google Patents

電子部品装着装置および装着方法

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JP2001339196A
JP2001339196A JP2001161224A JP2001161224A JP2001339196A JP 2001339196 A JP2001339196 A JP 2001339196A JP 2001161224 A JP2001161224 A JP 2001161224A JP 2001161224 A JP2001161224 A JP 2001161224A JP 2001339196 A JP2001339196 A JP 2001339196A
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JP
Japan
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electronic component
temporary fixing
fixing agent
flux
circuit board
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JP2001161224A
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Kouichi Asai
鎬一 浅井
Kunio Oe
邦夫 大江
Masayuki Niimura
正幸 新村
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Fuji Corp
Original Assignee
Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子部品を安価にプリント基板に仮止めし得る
ようにする。 【解決手段】部品供給装置により供給する電子部品を、
部品装着ヘッドの吸着管に負圧により吸着して保持し、
ベルトコンベヤにより搬入するプリント基板に装着す。
その装着に先立って、部品装着ヘッドに保持した電子部
品の下面に、フラックス塗布装置200によりフラック
スを塗布する。フラックス塗布装置200は、スキージ
248がスキージ摺動面254上を摺動することによ
り、フラックス収容凹部216に一定厚さのフラックス
の層を形成し、電子部品の下面をフラックス収容凹部2
16の底面に接触させることにより、フラックス層内へ
の電子部品の浸漬深さを規定する。フラックスを塗布し
た電子部品を部品装着ヘッドによりプリント基板に押し
付け、フラックスにより電子部品をプリント基板に仮止
めして装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリント基板等の回路基
板に電子部品の装着を行う電子部品装着装置および電子
部品装着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント基板等の回路基板を形成する場
合、例えば、スクリーン印刷により回路基板の電子部品
装着位置へクリーム状半田を塗布し、あるいは回路基板
上の電子部品固定位置へ接着剤をスポット状に塗布し、
それらクリーム状半田あるいは接着剤を仮止め剤として
電子部品を回路基板に仮止めして装着することが、従来
から行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場
合には、仮止め剤塗布装置と電子部品装着装置とを個別
に設けることが必要であり、装置コストが高くなり、装
置の設置スペースが大きくなることを避け得ない。本発
明はこの問題を解消することを課題としてなされたもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】第一発明は、上記の課題
を解決するために、電子部品装着装置を(a)プリント基
板等の回路基板を搬送方向に搬送する搬送装置と、(b)
その搬送装置により搬送された回路基板に電子部品を装
着する部品装着装置と、(c)その部品装着装置に電子部
品を供給する部品供給装置と、(d)電子部品を回路基板
に仮止めする仮止め剤を層状に保持する仮止め剤保持部
を有し、前記部品供給装置から取り出された電子部品を
前記仮止め剤の層に浸して仮止め剤を電子部品に塗布す
る仮止め剤塗布装置とを含むものとしたことを要旨とす
るものである。
【0005】第二発明に係る電子部品装着装置は、 前
記仮止め剤塗布装置が、スキージと、そのスキージと前
記仮止め剤保持部とを相対移動させる相対移動装置とを
有し、かつ、前記仮止め剤保持部をスキージ摺動面とそ
のスキージ摺動面から一定の深さくぼんだ仮止め剤収容
凹部とを有し、スキージをスキージ摺動面に沿って摺動
させることにより前記仮止め剤収容凹部に仮止め剤を充
填する仮止め剤充填装置を含むことを特徴とする。第三
発明に係る電子部品装着装置は、前記仮止め剤塗布装置
が前記電子部品を前記仮止め剤保持部の層に前記仮止め
剤収容凹部の底面に当接するまで埋没させて仮止め剤を
塗布するものであることを特徴とする。
【0006】第四発明に係る電子部品装着装置は、前記
仮止め剤保持部が、保持部本体と、前記仮止め剤収容凹
部を形成するための貫通した開口を有し、前記保持部本
体に着脱可能に固定されて保持部本体と共同して前記仮
止め剤収容凹部を形成する凹部形成枠体とを含むもので
あることを特徴とする。第五発明に係る電子部品装着装
置は、前記仮止め剤保持部が、塗布装置本体と、その塗
布装置本体の上面に着脱可能に固定された底板と、その
底板の両側において前記塗布装置本体に固定の枠板とを
備え、枠板が底板より高く、底板および枠板により前記
フラックス収容凹部が形成されたものであることを特徴
とする。
【0007】第六発明に係る電子部品装着装置は、前記
仮止め剤塗布装置が、前記部品装着装置により保持され
た電子部品の前記仮止め剤層への埋没深さを制御するこ
とにより塗布量を制御する塗布量制御装置を有すること
を特徴とする。第七発明に係る電子部品装着装置は、前
記仮止め剤塗布装置が前記部品供給装置と共に前記搬送
方向に平行な方向に並んで設けられていることを特徴と
する。
【0008】第八発明は、電子部品装着方法を、(i)電
子部品供給装置から電子部品を吸着ノズルにより負圧に
より吸着して取り出す部品取出工程と、(ii)その取り出
した電子部品の下面に仮止め剤を塗布する仮止め剤塗布
工程と、(iii)その仮止め剤を塗布した電子部品を撮像
装置により撮像することにより、前記吸着ノズルによる
保持姿勢誤差を取得する保持姿勢誤差取得工程と、(iv)
その取得した保持姿勢誤差を修正しつつ回路基板に前記
仮止め剤により仮止めして装着する装着工程とを含むも
のとしたことを要旨とするものである。第九発明に係る
電子部品装着方法は、前記仮止め剤塗布工程が、前記仮
止め剤の上面に前記電子部品の下面を接触させて仮止め
剤を塗布する工程であることを特徴とする。
【0009】
【作用】前記第一発明に係る電子部品装着装置において
は、部品装着装置により回路基板に装着される電子部品
が回路基板に仮止めされる。例えば電子部品を回路基板
に半田付けする場合、加熱により半田が溶融されて電子
部品が回路基板に固定されるのであるが、電子部品の回
路基板への装着(載置)から加熱炉へ搬送されるまでの
間に電子部品がずれる恐れがある。これを防止するため
に電子部品を仮止めすることが望ましく、電子部品は仮
止め剤保持部に浸されて仮止め剤を塗布された後、基板
回路上に載置され、回路基板に固定されるまでずれるこ
となく搬送される。仮止め剤としては、例えば、実施例
の項において述べるようにフラックスを用いてもよく、
あるいは他の液体でもよい。仮止め剤は、くぼみに充填
されて層状に保持されてもよく、あるいは平らな面上に
載せられて層状に保持されてもよい。粘度が高く、面に
載せただけでも層状態を保つことができる仮止め剤であ
れば、くぼみに充填することは不可欠ではなく、仮止め
剤保持部を簡易に構成することができる。第八発明に係
る電子部品装着方法においては、吸着ノズルにより保持
された電子部品の下面に仮止め剤が塗布され、その後、
吸着ノズルによる保持姿勢誤差が取得され、取得された
姿勢誤差が修正されて回路基板に装着される。
【0010】
【発明の効果】第一発明によれば、回路基板に装着され
る電子部品が仮止め剤によって仮止めされるため、回路
基板に固定されるまでの間に電子部品がずれることがな
く、不良回路基板の発生を防止することができる。ま
た、仮止め剤塗布装置と電子部品装着装置とを個別に設
ける場合に比較して、装置コストおよび装置設置スペー
スを低減させることができる。第二,第三発明によれ
ば、仮止め剤の塗布量を簡単に精度良く一定にすること
ができる。第四発明によれば、凹部形成枠体を厚さが種
々に異なるものに換えることにより、仮止め剤収容凹部
の深さを変えることができ、電子部品の種類の変更等に
伴う塗布量の変更に対応することができる。第五発明に
よれば、底板を高さの異なるものに交換することによ
り、枠板の上面の位置を変えることなくフラックス収容
凹部の深さを変えることができ、電子部品の種類の変更
等に伴う塗布量の変更に対応することができる。第六発
明によれば、大きさや塗布量の異なる複数種類の電子部
品に共通の仮止め剤保持部により仮止め剤を塗布するこ
とができる。仮止め剤保持部の仮止め剤層を塗布量が最
も多い電子部品に仮止め剤を塗布することができる深さ
のものとし、小さい電子部品や塗布量が少ない電子部品
については埋没深さを少なくすることにより適量塗布す
ることができるのである。第七発明によれば、部品装着
装置は、電子部品を部品供給装置から取り出した後、搬
送方向に平行な方向に移動するのみで仮止め剤塗布装置
へ到達することができ、仮止め剤の塗布を容易にかつ迅
速に行うことができる。第八発明によれば、第一発明と
同様の効果が得られる。第九発明によれば、適量の仮止
め剤を容易に塗布することができる。
【0011】
【実施例】以下、第一ないし第九の各発明をプリント基
板に電子部品を装着して電子回路を組み立てるトランス
ファ電子回路組立装置に適用した実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。本実施例のトランスファ電子回路組
立装置は、図1および図2に示すように、搬入モジュー
ル10,作業モジュール12,14,16,18,搬出
モジュール20を有し、これら6個のモジュール10〜
20が一直線状に並べられている。
【0012】なお、図示は省略するが、プリント基板の
搬送方向において搬入モジュール10の上流側には、本
出願人による出願である特願平5−191443号の明
細書に記載のトランスファ電子回路組立装置が設けられ
ている。このトランスファ電子回路組立装置は、基板搬
送装置に沿って設けられた複数の部品装着ユニットを有
する。これら部品装着ユニットの基板搬送方向における
装着可能領域は、プリント基板の搬送方向における寸法
以下にされており、プリント基板の装着可能領域内に位
置する部分に予め定められた種類の電子部品を装着す
る。このトランスファ電子回路組立装置においては、複
数の部品装着ユニットが並行してプリント基板に電子部
品を装着し、電子部品の装着が能率良く行われる。本実
施例のトランスファ電子回路組立装置においては、上記
トランスファ電子回路組立装置において装着されなかっ
た電子部品がプリント基板に装着される。例えば、電子
部品の種類,寸法等が特殊であり、上流側のトランスフ
ァ電子回路組立装置を構成する部品装着ユニットの部品
供給装置では供給することができず、あるいは供給は可
能であるが、装着数が少なく、装着能率が低下する等の
理由により上流側のトランスファ電子回路組立装置で装
着するのは得策ではない等の場合に、本実施例のトラン
スファ電子回路組立装置において装着するのである。ま
た、搬出モジュール20のプリント基板の搬送方向にお
いて下流側には、図示しない加熱炉が設けられている。
【0013】以下、各モジュールを説明する。搬入モジ
ュール10は、ベッド22上に設けられてプリント基板
24を搬入する搬入装置26を有する。搬入装置26は
図4に概略的に示すベルトコンベア27を含み、このベ
ルトコンベア27は、プリント基板24の搬送方向であ
るX軸方向(図2において左右方向)に平行に配設され
た一対の側枠28を有する。これら側枠28のX軸方向
の一端部には、回転軸30が水平面内においてX軸方向
と直交するY軸方向に平行な軸線まわりに回転可能に取
り付けられるとともに、回転軸30の両端部にはそれぞ
れ駆動プーリ32が固定されている。
【0014】側枠28の他端部にはそれぞれ従動プーリ
34がY軸方向に平行な軸線まわりに回転可能に取り付
けられ、これら一対ずつの駆動プーリ32および従動プ
ーリ34にそれぞれ無端ベルト36が巻き掛けられてい
る。回転軸30は、スプロケット38,40およびチェ
ーン42を介して搬送用モータ44により回転させら
れ、それにより駆動プーリ32が回転させられるととも
に無端ベルト36が移動させられ、プリント基板24が
搬送される。なお、一対の側枠28の内側面にはそれぞ
れガイドプレート46が固定され、無端ベルト36を下
方から支持するようにされている。また、側枠28の内
側面は、プリント基板24の移動を案内する。
【0015】さらに、ベルトコンベア27の搬送方向に
おいて下流側の端近傍位置には、プリント基板24の移
動を止めるストッパ装置48(図15参照)およびプリ
ント基板24を検出する基板検出装置50が設けられ、
ベルトコンベア27と共に搬入装置26を構成してい
る。ストッパ装置48は、図示は省略するが、昇降装置
により昇降させられるストッパ部材を有し、上昇端位置
においてプリント基板24を停止させ、下降端位置にお
いてプリント基板24が搬送されることを許容する。基
板検出装置50は反射型の光電センサを有し、ストッパ
装置48により停止させられたプリント基板24からの
反射光の有無によりプリント基板24の有無を検出す
る。
【0016】作業モジュール12を説明する。作業モジ
ュール12は、ベッド54上に設けられた搬送装置5
6,部品装着装置58,部品供給装置60および個別制
御装置62を有する。搬送装置56は、2基のベルトコ
ンベア64(図5参照)を含む。これらベルトコンベア
64はそれぞれ前記ベルトコンベア27と同様に構成さ
れ、搬送用モータ66(図15参照)により移動させら
れる一対の図示しない無端ベルトによりプリント基板2
4が搬送され、ストッパ装置68(図15参照)により
ベルトコンベア64の搬送方向において下流端の位置で
停止させられる。各ベルトコンベア64の搬送領域は、
作業モジュール12の搬送方向における寸法である幅の
半分とされている。ストッパ装置68は前記搬入装置2
6のストッパ装置48と同様に構成されており、前記基
板検出装置50と同様の基板検出装置69によりプリン
ト基板24が検出される。搬送装置56は、ベルトコン
ベア64,ストッパ装置68および基板検出装置69の
組を2組備えているのである。
【0017】上記ベルトコンベア64の各々の下方に
は、基板支持装置70が設けられている。基板支持装置
70は、作業モジュール12の幅の1/2よりやや短い
幅を有し、昇降装置により昇降させられるリフタ71
(図5参照)を有する。リフタ71は負圧によってプリ
ント基板24を吸着保持するようにされている。
【0018】ベッド54上には、図3および図5に示す
ように2本の支柱72がY軸方向に距離を隔てて立設さ
れるとともに、支柱72上にはビーム74がY軸方向に
平行に固定されている。ビーム74の下面にはボールね
じ76および一対のガイドレール78がY軸方向に平行
に設けられており、Y軸スライド80がナット82にお
いてボールねじ76に螺合されるとともに、ガイドブロ
ック84においてガイドレール78に摺動可能に嵌合さ
れている。ボールねじ76がY軸モータ86(図9参
照)によって回転させられることにより、Y軸スライド
80がY軸方向に移動させられる。
【0019】Y軸スライド80には、ボールねじ(図示
省略)および一対のガイドレール90(図5には一方の
み示されている)がX軸方向に平行に設けられており、
ボールねじがX軸モータ92(図9参照)によって回転
させられることにより、X軸スライド94がガイドレー
ル90に案内されてX軸方向に移動させられる。
【0020】X軸スライド94上には、部品装着ヘッド
96,部品装着ヘッド96を上下方向(Z軸方向)に移
動させるとともに、垂直軸線まわりに回転させるZ軸・
θ軸モータ98および基準マーク撮像装置100が搭載
されている。基準マーク撮像装置100はCCDカメラ
102を有し、Y軸スライド80およびX軸スライド9
4の移動により水平面内の任意の位置に移動させられて
プリント基板24に設けられた基準マークを撮像する。
【0021】Z軸・θ軸モータ98は、図6に示す構成
を有する。共にACサーボモータ(ブラシレスDCサー
ボモータ)である上部のZ軸モータ部と下部のθ軸モー
タ部とが一体化された構成を有しているのである。ま
ず、Z軸モータ部について説明する。ハウジング106
の上部にナット108が軸受109,110を介して垂
直軸線まわりに回転可能に支持されるとともに、ボール
ねじ111が螺合されている。ボールねじ111の下端
部には、有底円筒状の軸受保持部112が一体的に設け
られている。軸受保持部112の外周面にはスプライン
113が形成され、これがハウジング106に形成され
たスプライン穴114に嵌合されることによりボールね
じ111の回転が阻止されている。軸受保持部112に
ついては後に述べる。ナット108の外周面には永久磁
石116が固定されてACサーボモータのロータが構成
されている。永久磁石116は、周方向においてN極と
S極とが交互に並べられて円筒状を成す。
【0022】ハウジング106内には、ステータコア1
17が配設されている。ステータコア117は、積層コ
ア118に複数のコイル120が収められたものであ
り、本実施例においては三相駆動されるように構成され
ている。これらコイル120には電線122により図示
しないサーボドライバが接続されており、サーボドライ
バによるコイル120への電流制御によってロータたる
ナット108の回転位置が制御され、ボールねじ111
の軸方向位置が制御される。ナット108とハウジング
106との間にはエンコーダ123が設けられており、
ナット108の回転に伴ってパルス信号を発する。この
パルス信号は上記サーボドライバの構成要素である偏差
カウンタに供給される。偏差カウンタには指令パルスも
供給され、偏差カウンタは指令パルス数とエンコーダ1
23からのフィードバックパルス数との差を出力する。
この偏差(パルス数差)に基づいて上記コイル120へ
の供給電流が制御されることにより、ナット108の回
転が制御される。正の指令パルスが偏差カウンタに供給
されれば、ナット108が正方向に、指令パルスの周波
数に比例する速度で、指令パルスの数に比例する角度だ
け回転させられ、逆に、負の指令パルスが供給されれ
ば、ナットが逆方向に回転させられる。
【0023】次にθ軸モータについて説明する。ハウジ
ング106の下部には、ボールスプライン部材124が
軸受126,128に支持されてボールねじ111と同
心に回転可能に収容されている。ボールスプライン部材
124にはスプライン軸130が嵌合されており、ボー
ルスプライン部材124の回転がスプライン軸130に
伝達される。
【0024】ボールスプライン部材124の外周面には
前記永久磁石116と同様の永久磁石134が固定され
てロータが構成されている。ハウジング106には、前
記ステータコア117と同様に積層コア136にコイル
138が収められたステーコア139が設けられてお
り、三相駆動される。コイル138への電流も、指令パ
ルスとエンコーダ141からのフィードバックパルスと
に基づいて図示しないサーボドライバ(電線142によ
りコイル138に接続されている)により制御され、ボ
ールスプライン部材124の回転位置が制御されること
により、スプライン軸130の回転位置が制御される。
【0025】スプライン軸130の上部には半径方向外
向きのフランジ部148が設けられ、前記軸受保持部1
12に嵌合されている。フランジ部148の上側と下側
とにはそれぞれ軸受150,152が配設されるととも
に、軸受保持部112の開口部に蓋体154が螺合され
ることによって、フランジ部148が軸受150,15
2を介して軸受保持部112に連結されており、ボール
ねじ111とスプライン軸130とは相対回転可能かつ
軸方向には相対移動不能に連結されている。そのため、
Z軸モータ部の作動によりボールねじ111とスプライ
ン軸130とが一体的に昇降させられ、θ軸モータの作
動によりスプライン軸130がボールねじ111に対し
て回転させられる。コイル120,138に別々に通電
されれば、昇降と回転とが別々に生じさせられ、同時に
通電されれば、昇降,回転が同時に生じさせられる。な
お、スプライン軸130は部品装着ヘッド96の昇降時
にボールスプライン部材124から外れない長さを有す
るものとされている。
【0026】ボールねじ111およびスプライン軸13
0の中心にはそれぞれ、通路156,158が軸方向に
貫通して形成され、通路156は継手部材160,ホー
ス162により真空ポンプ164に接続されている。ボ
ールねじ111は、部品装着ヘッド96の昇降に必要な
長さを有し、下降端位置においても上部がハウジング1
06から上方へ一定長さ突出するようにされている。こ
の突出端部は継手部材160に気密に嵌合されており、
継手部材160はボールねじ111の昇降を許容する長
さを有するものとされている。通路156の下側開口に
は継手管166の上端部がシール部材168によりシー
ルされて相対回転可能に嵌合され、下端部は通路158
の上側開口に圧入されている。ホース162の途中には
電磁切換弁170が設けられ、その切換えにより通路1
56,158が真空ポンプ164と大気とに択一的に連
通させられる。
【0027】前記部品装着ヘッド96のヘッド本体17
2は、図5に示すように、スプライン軸130の下端部
に着脱可能に固定されている。ヘッド本体172内に
は、吸着管174を保持した吸着管保持体176が上下
方向に相対移動可能に嵌合されるとともに、常には図示
しないスプリングによってヘッド本体172から下方へ
最も突出した位置に保たれている。178は照明板であ
り、下方に配設された図示しない紫外線ランプから照射
される紫外線を吸収して代わりに可視光線を下方へ放射
し、後述の電子部品撮像装置による電子部品の投影像の
撮像を可能にする。なお、吸着管174および照明板1
78は、電子部品の形状,寸法に応じたものが用いられ
る。
【0028】部品装着ヘッド96は、X軸スライド94
およびY軸スライド80の各移動により、水平面内の任
意の位置へ移動させられるとともに、Z軸・θ軸モータ
98により昇降,回転させられ、通路156,158へ
の負圧の供給により電子部品を吸着する。本実施例にお
ける部品装着ヘッド96の装着可能領域、すなわち水平
面内における移動可能領域の搬送方向における寸法であ
る幅は、作業モジュール12の搬送方向における寸法の
半分より僅かに大きくされている。前記搬送装置56の
ベルトコンベア64の搬送距離より僅かに大きくされて
いるのであり、部品装着装置58は装着可能領域Rが図
2に二点鎖線で示すように、2基のベルトコンベア64
のうち、搬入側のベルトコンベア64上に位置するよう
に設けられている。
【0029】部品供給装置60は、複数の電子部品供給
カートリッジ190を有する。電子部品供給カートリッ
ジ190により供給される電子部品は、部品保持テープ
により保持されてテープ化電子部品とされている。部品
保持テープには多数の電子部品収容凹部が等間隔に設け
られ、各電子部品収容凹部に電子部品が収容されるとと
もにカバーテープが貼り付けられて電子部品収容凹部の
開口が塞がれている。部品保持テープは、図3に示すよ
うにリール192に巻き付けられており、図示しない送
り装置により1ピッチ(隣接する電子部品収容凹部の間
隔に等しい距離)ずつ送られ、カバーテープを剥がされ
た電子部品のうち、先頭の電子部品が予め設定された部
品供給位置Pへ送られる。
【0030】なお、図3においては、前進端位置にある
X軸スライド94が二点鎖線で示されており、この位置
は部品供給位置Pを越えているが、これは部品装着ヘッ
ド96の移動装置が作業モジュールと共通にされてお
り、作業モジュール14,16等においては電子部品を
受け取るために部品装着ヘッド96がこの位置まで移動
する必要があるからである。複数の電子部品供給カート
リッジ190は、前記ベッド54上に設けられた支持台
196に各部品供給位置がX軸方向に平行な一直線上に
並ぶ状態で着脱可能に取り付けられている。
【0031】支持台196上には、複数の電子部品供給
カートリッジ190と共にフラックス塗布装置200が
設けられている。フラックス塗布装置200は、フリッ
プチップまたはBGA(ボールグリッドアレイ)を供給
する比較的幅の広い電子部品供給カートリッジ190と
同じ幅を有し、その電子部品供給カートリッジ190に
隣接して、その電子部品供給カートリッジ190と同様
の位置決め固定装置により支持台196に取り付けられ
ている。なお、フリップチップ,BGAは共に半導体チ
ップの底面に半田バンプにより電極が形成されたもので
ある。
【0032】フラックス塗布装置200は、図7および
図8に示すように、幅の狭い板状の塗布装置本体202
を有し、支持台196上に長手方向がY軸方向に平行に
なる向きに取り付けられている。塗布装置本体202上
にはフラックス保持体204がY軸方向に移動可能に載
置されている。フラックス保持体204の保持部本体2
06は、細長い板状を成し、下面に設けられた一対のガ
イドブロック208が、塗布装置本体202上にY軸方
向に平行に設けられたガイドレール210に摺動可能に
嵌合されている。
【0033】保持部本体206上の幅方向の中央部に
は、底板212がY軸方向に平行に固定されるととも
に、底板212のX軸方向における両側にはそれぞれ枠
板214が固定されている。枠板214は底板212よ
り厚く、底板212および枠板214によってフラック
ス収容凹部216が形成されている。底板212の厚さ
は、電子部品を半田バンプがフラックス収容凹部216
の底面(底板212の上面)に当接させられたとき、適
量のフラックスが塗布される寸法とされている。底板2
12を厚さの異なるものに交換することにより、枠板2
14の上面の位置を変えることなくフラックス収容凹部
216の深さを変えることができるのである。底板21
2はまた、枠板214を保持部本体206に対して位置
決めする位置決め部材としても機能する。さらに、枠板
228のY軸方向に平行に延びる端縁のうち、底板21
2とは反対側の端縁は上方に突出させられて突部218
が形成されている。
【0034】フラックス保持体204は、塗布装置本体
202の後部に設けられたフラックス保持体移動用エア
シリンダ224により前進,後退させられる。フラック
ス保持体206の前進端位置および後退端位置はそれぞ
れ、フラックス保持体206に一体的に設けられたドグ
226,228および塗布装置本体202に設けられた
リミットスイッチ230,232により検出され、フラ
ックス保持体移動用エアシリンダ224の2個のエア室
へのエアの供給が制御される。
【0035】フラックス保持体206の上方には、スキ
ージ装置238が設けられている。前記塗布装置本体2
02の後部に固定されたブラケット240はフラックス
塗布装置200の前部へ延び出させられるとともに、そ
の突出端部に回動板242が軸244によってX軸方向
に平行な軸線まわりに回動可能に取り付けられている。
回動板242のブラケット240から下方へ突出させら
れた下端部には一対のスキージ取付部246が設けられ
るとともに、それぞれスキージ248が取り付けられて
いる。スキージ248は硬質ゴム,合成樹脂あるいは金
属により作られて板状を成し、X軸方向に平行な垂直面
に対して下端ほど互に離間する向きに傾斜して取り付け
られている。
【0036】回動板242のブラケット240から上方
へ突出させられた上端部には、ブラケット240上に載
置されたスキージ選択用エアシリンダ250のピストン
ロッド252が回動可能に係合させられており、ピスト
ンロッド252の伸縮によって回動板242が正逆両方
向に回動させられることにより、一対のスキージ248
のうちのいずれか一方が選択的に前記枠板214の上面
に接触させられる。この枠板214の上面がスキージ摺
動面254である。
【0037】フラックス収容凹部216へのフラックス
の充填時には、フラックス保持体206が図7に示すよ
うに搬送装置56側へ移動した前進端位置にある状態
で、図示しないフラックス供給装置によりフラックス収
容凹部216のスキージ248より前側の部分にフラッ
クスが載せられる。そして、回動板242が回動させら
れ、一対のスキージ248のうち、後側のスキージ24
8がスキージ摺動面254に接触させられ、前側のスキ
ージ248がスキージ摺動面254から離間させられた
状態でフラックス保持体206が後退させられる。フラ
ックス保持体206の後退に伴ってスキージ248がフ
ラックスをフラックス収容凹部216に充填する。
【0038】後退後、回動板242の回動により、前側
のスキージ248がスキージ摺動面254に接触させら
れ、後側のスキージ248がスキージ摺動面254から
離間させられた状態でフラックス保持体206が前進さ
せられ、フラックス収容凹部216に充填されたフラッ
クスが平らにならされるとともに、フラックス収容凹部
216がX軸方向において電子部品供給カートリッジ1
90の部品供給位置と並ぶ塗布位置へ移動させられる。
このようにスキージ248がフラックス収容凹部216
にフラックスを充填するとき、枠板214の端縁に設け
られた突部218はフラックスがはみ出ることを防止す
る役割を果たす。
【0039】個別制御装置62は、図9に示すように、
CPU260,ROM262,RAM264およびそれ
らを接続するバス266を有するコンピュータ268を
主体とするものである。バス266には入出力インタフ
ェース270が接続されるとともに、エンコーダ12
3,141,リミットスイッチ230,232,基準マ
ーク撮像装置100および電子部品撮像装置272が接
続されている。電子部品撮像装置272はCCDカメラ
を有し、図2に示すように、電子部品供給カートリッジ
190と搬送装置56との間に設けられている。
【0040】入出力インタフェース270にはまた、駆
動回路278,280,282,284,286,28
8を介してY軸モータ86,X軸モータ92,Z軸・θ
軸モータ92のコイル120,138,電磁切換弁17
0,フラックス保持体移動用エアシリンダ224,スキ
ージ選択用エアシリンダ250(厳密にはこれらを制御
する電磁方向切換弁)が接続されている。また、ROM
262には、電子部品のプリント基板24のへ装着に必
要なプログラム等、種々のプログラムが格納されてい
る。
【0041】作業モジュール14を説明する。作業モジ
ュール14は、図1および図2に示すように、ベッド2
98上に設けられた搬送装置300,部品装着装置30
2,電子部品供給装置304,個別制御装置306を有
する。搬送装置300は作業モジュール12の搬送装置
56と同様に構成されており、説明は省略する。なお、
作業モジュール14の搬送方向における寸法は、作業モ
ジュール12と同じである。
【0042】部品装着装置302は、作業モジュール1
2の部品装着装置58と同様に構成されているが、X軸
スライド94には、図10に示すように、Z軸・θ軸モ
ータ98,部品装着ヘッド96および基準マーク撮像装
置100と共にフラックス浸透装置310が搭載されて
いる。
【0043】X軸スライド94には、ボールねじ312
および一対のガイドレール314がX軸方向に平行に設
けられており、フラックス収容器昇降用エアシリンダ3
16を支持する部材が図示しないナットにおいてボール
ねじ312に螺合されるとともに、図示しないガイドブ
ロックにおいてガイドレール314に摺動可能に嵌合さ
れている。ボールねじ312は、X軸スライド94に図
示しない支持部材により支持されたフラックス収容器移
動用ステップモータ317により回転させられ、フラッ
クス収容器昇降用エアシリンダ316がX軸方向に移動
させられる。
【0044】フラックス収容器昇降用エアシリンダ31
6は下向きに設けられ、ピストンロッド318にフラッ
クス収容器320が取り付けられている。フラックス収
容器320は筒状を成し、その下端部にはフラックス収
容器320に連通させられた吐出管322が部品装着ヘ
ッド96の吸着管174側へ延び出す向きに傾斜して取
り付けられている。フラックス収容器320は、フラッ
クス収容器昇降用エアシリンダ316によって昇降させ
られるとともに、フラックス収容器昇降用エアシリンダ
316と共にX軸方向へ移動させられる。
【0045】フラックス収容器320内には、フラック
スが収容されるとともに図示しないエア源に接続されて
いる。フラックス収容器320とエア源との間には電磁
切換弁324(図13参照)が設けられており、フラッ
クス塗布時には電磁切換弁324の切換えによりフラッ
クス収容器320がエア源に接続され、エアの供給によ
りフラックス収容器320内のフラックスが吐出管31
4に向かって押し出される。フラックスの吐出量は、例
えば10マイクロリットルであって極く少量であり、エ
アの供給は所定量のフラックスが吐出されるように制御
される。
【0046】部品供給装置304を説明する。部品供給
装置304により供給される電子部品は、例えば、前記
フリップチップ,BGAの他、矩形の半導体チップの4
辺からそれぞれリード線が延び出させられたQFP(ク
ウォードフラットパッケージ),コネクタ,ソケット等
である。
【0047】部品供給装置304は、図11および図1
2に示すように、電子部品供給パレット340に収容さ
れている電子部品を供給するものである。電子部品供給
パレット340には多数の電子部品収容凹部が格子状に
形成され、各々に電子部品が収容されている。電子部品
供給パレット340は、上下方向に重なった複数の棚3
42を有するパレット支持棚344の各棚342にX軸
方向に移動可能に支持されている。棚342にはX軸方
向に平行に延びる一対のガイドレール346が設けら
れ、電子部品供給パレット340の移動を案内するよう
にされている。電子部品供給パレット340はガイドレ
ール346のパレット支持面から上方へ突出した丈の低
いストッパ348に当接する状態でパレット支持棚34
4に収容されている。パレット支持棚344は、部品装
着装置302による電子部品受取り高さより下方に設け
られている。
【0048】パレット支持棚344にX軸方向において
隣接する位置には、パレット支持台350が設けられて
いる。パレット支持台350の下面には一対のガイドロ
ッド352およびボールねじ354が下向きに固定され
ており、ガイドロッド350はベッド298に固定の支
持部材356に上下方向に移動可能に嵌合され、ボール
ねじ354は支持部材356に取り付けられた図示しな
いナットに螺合されている。ナットがパレット支持台昇
降用モータ358(図13参照)によって回転させられ
ることにより、パレット支持台350が昇降させられ
る。
【0049】パレット支持台350のX軸方向に平行な
両縁にはそれぞれ、ロッドレスシリンダ362がX軸方
向に平行に取り付けられている。ロッドレスシリンダ3
62はピストンロッドのないエアシリンダであり、ピス
トンのハウジング内における移動に伴って移動させられ
る駒364が気密を保ってハウジング外に突出させられ
るとともに、その駒364に係合部材366が取り付け
られている。
【0050】一対のロッドレスシリンダ362はパレッ
ト支持棚344側へ延び出させられており、係合部材3
66が電子部品供給パレット340に形成された一対の
係合切欠368に係合させられる。係合切欠368は電
子部品供給パレット340を厚さ方向に貫通して形成さ
れており、パレット支持棚344により支持された電子
部品供給パレット340の各係合切欠368は、電子部
品供給パレット340が前記ストッパ348に当接した
状態で水平面内における位置が揃う。そのため、係合部
材366はそれら係合切欠368内を上下方向に通過す
ることができ、電子部品を供給する電子部品供給パレッ
ト340の係合切欠368内に位置する状態で係合部材
366がパレット支持台350側へ移動させられること
により、電子部品供給パレット340がパレット支持台
350上へ移載される。
【0051】パレット支持台350の上昇端位置は、部
品装着装置302の部品装着ヘッド96の部品受取高さ
とされており、上昇端位置においてパレット支持台35
0により支持された電子部品供給パレット340が部品
装着装置302に電子部品を供給する。供給すべき電子
部品の種類の変更,補給等により電子部品供給パレット
340を交換する場合には、パレット支持台350をパ
レット支持棚344から下方へ外れた位置へ移動させ、
電子部品供給パレット340をパレット支持台350側
へ引き出して別のものと交換する。ストッパ348は前
述のように丈が低いため、電子部品供給パレット340
はストッパ348を越えてパレット支持台350とは反
対側へ取り出すことも可能である。
【0052】作業モジュール14の個別制御装置306
は、図13に示すように、CPU380,ROM38
2,RAM384およびそれらを接続するバス386を
有するコンピュータ388を主体とするものである。バ
ス386には入出力インタフェース390が接続される
とともに、前記個別制御装置62におけると同様に、搬
送装置300,部品装着装置302,部品供給措置30
4を構成する種々の機器が接続されている。
【0053】個別制御装置62と異なる部分のみ説明す
れば、入出力インタフェース390には、駆動回路39
0,392,394,396,398を介して、フラッ
クス収容器昇降用エアシリンダ316,フラックス収容
器移動用ステップモータ317,電磁切換弁324,パ
レット支持台昇降用モータ358,ロッドレスシリンダ
362が接続されている。
【0054】作業モジュール16は、フラックス浸透装
置310を有さないことを除いて作業モジュール14と
同じである。そのため、制御装置は、図示は省略する
が、図13に示す作業モジュール14の個別制御装置3
06のうち、フラックス収容器昇降用エアシリンダ31
6,フラックス収容器移動用ステップモータ317,電
磁切換弁324の制御を行う部分を除いた部分と同じも
のとされている。
【0055】作業モジュール18を説明する。作業モジ
ュール18の搬送装置420,部品装着装置422は、
作業モジュール12の搬送装置56,部品装着装置58
と同様に構成され、ベッド423上に設けられている。
作業モジュール18の搬送方向の寸法は、作業モジュー
ル12,14,16と同じである。
【0056】作業モジュール18の部品供給装置424
は、詳細な図示は省略するが、電子部品を電子部品供給
トレイに収容して供給するものである。複数の電子部品
供給トレイは、部品供給ボックスの多数のトレイ収容棚
にそれぞれ収容されており、X軸方向,Y軸方向および
Z軸方向に移動可能であって部品吸着ヘッドを有する取
出ロボットにより電子部品が取り出されて図2に示すシ
ャトル426に載置され、部品装着ヘッド96が吸着可
能な位置Qまで送られる。この部品供給装置424は大
きく、作業モジュール18のベッド423上に設けるこ
とができないため、ベッド423に隣接して大形のベッ
ド428(図1,2参照)が設けられ、そのベッド42
8上に部品供給装置424が設けられている。
【0057】作業モジュール18の個別制御装置430
は、図14に示すように、CPU432,ROM43
4,RAM436およびそれらを接続するバス438を
有するコンピュータ439を主体とするものである。も
のである。バス438に接続された入出力インタフェー
ス440には、前記個別制御装置62と同様に搬送装置
420,部品装着装置422を構成する機器が接続され
るとともに、制御回路442を介して部品供給装置42
4が接続されて電子部品の供給を制御するようにされて
いる。
【0058】搬出モジュール20は、前記搬入モジュー
ル10と同様に搬出装置452を有し、前記ベッド42
8上に部品供給装置424と共に設けられている。搬出
装置452は、前記搬入装置26と同様に搬送用モータ
(図15参照)454により移動させられる一対の無端
ベルトを有するベルトコンベアであり、前記搬入装置2
6のストッパ装置48と同様のストッパ装置456(図
15参照)によりプリント基板24の移動が止められ、
基板検出装置50と同様の基板検出装置458(図15
参照)によりプリント基板24が検出される。搬出装置
452は、プリント基板24を搬送方向において下流側
に設けられた図示しない加熱炉へ搬送する。
【0059】前記搬入モジュール10には、図1および
図2に示すように、前記個別制御装置62,306,4
30を統括制御する統括制御装置460が設けられてい
る。統括制御装置460は、ベッド22の搬入装置26
の上方に支持部材462により支持されて設けられてい
る。統括制御装置460は、図15に示すように、CP
U466,ROM468,RAM470およびそれらを
接続するバス472を有するコンピュータ474を主体
とするものである。バス472には入出力インタフェー
ス475が接続されるとともに、個別制御装置62,3
06,430が接続されている。また、図示は省略する
が、作業者が統括制御装置460に作動指令や作動に必
要な情報を入力するするための入力装置、作業者にトラ
ンスファ電子回路組立装置の作動状況を知らせたり情報
入力の案内をしたりするためのディスプレイ、ディスク
ドライブ等の外部記憶装置等もバス472に接続されて
いる。
【0060】入出力インタフェース475には、基板検
出装置50,69,458の検出結果が供給される。入
出力インタフェース474にはまた、駆動回路476〜
488を介して各モジュール10〜20の搬入装置26
の搬送用モータ44,搬送装置26,300,420の
各搬送用モータ66,搬出装置452の搬送用モータ4
54,ストッパ装置48,68,456,基板支持装置
70が接続されている。これら搬送用モータ66はいず
れも、加速度が1G以内になるように制御される。これ
は、プリント基板に載置された電子部品はクリーム状半
田,仮止め剤等で仮止めされているのみであり、電子部
品に大きな慣性力が作用すれば位置がずれる恐れがある
からである。
【0061】バス472にはまた、個別制御装置62,
306,430から送られて来る基準マーク撮像装置1
00および電子部品撮像装置272の画像データを処理
する画像処理部498が接続されている。画像処理部4
98は、リフタ71により支持されたプリント基板24
の水平面内における位置決め誤差ΔXp,ΔYp,垂直
軸線まわりの回転位置誤差Δθp、部品装着ヘッド96
による電子部品の保持姿勢の水平面内における誤差ΔX
e,ΔYe,垂直軸線まわりの回転位置誤差Δθeを算
出し、個別制御装置62,306,430に供給する。
【0062】ROM468には、作業モジュール12〜
18の各々において行われる作業に関する作業計画情報
が格納されている。作業計画情報の基本情報は、いかな
る順序で、いななる電子回路を、いかなる枚数ずつ組み
立てるべきかを表す情報であるが、これら基本情報に基
づいて、各電子回路組立用のプログラムが統括制御装置
460のRAM470に作業者によって予め格納され
る。このプログラムは、例えば、プリント基板24に装
着すべき電子部品の種類,装着位置,複数の電子部品供
給カートリッジ190のうちのいずれのカートリッジ1
90から電子部品を取り出すか、複数の電子部品供給パ
レット340のうちのいずれのパレット340のどの電
子部品収容凹部から電子部品を取り出すか、フラックス
を塗布することが必要であるか否か等の情報を含んでい
る。本明細書においては、作業計画情報なる用語をこれ
らの情報も包含する用語として使用する。
【0063】搬入モジュール10にはまた、図示は省略
するが、電源,部品装着ヘッド96に負圧を供給する前
記真空ポンプ164,フラックス保持体移動用エアシリ
ンダ224,スキージ選択用エアシリンダ250,フラ
ックス収容器昇降用エアシリンダ316,フラックス収
容器320等にエアを供給するエア源等、複数の作業モ
ジュールにおいて共通に必要とされる機器が統括制御装
置460と共に設けられ、各作業モジュールによって共
有されている。
【0064】次に作動を説明する。搬入モジュール10
の搬送方向上流側に設けられたトランスファ電子回路組
立装置において電子部品が装着されたプリント基板24
のうち、更に電子部品が装着される必要のあるプリント
基板24は、搬入モジュール10へ供給される。そし
て、搬入装置26により作業モジュール12へ搬入され
る。
【0065】作業モジュール12の搬送装置56は、2
基のベルトコンベア64を有しており、プリント基板2
4の移動は、2基のベルトコンベア64のうち、搬入側
のベルトコンベア64について設けられたストッパ装置
68により停止させられる。このとき、図16に示すよ
うに、プリント基板24の搬送方向における寸法が装着
可能領域の幅より小さい場合にはプリント基板24全部
が装着可能領域内に位置する状態となり、図17に示す
ように、装着可能領域の幅より大きい場合には、プリン
ト基板24の搬送方向において下流側の部分が装着可能
領域内に位置する状態となる。
【0066】まず、プリント基板24の搬送方向におけ
る寸法が装着可能領域の幅より小さい場合について説明
する。プリント基板24が停止させられた状態で基板支
持装置70のリフタ71が上昇させられ、プリント基板
24を吸着した後、ベルトコンベア64から持ち上げ
る。このようにプリント基板24が持ち上げられれば、
基準マーク撮像装置100がプリント基板24に設けら
れた基準マーク上方へ移動させられて基準マークを撮像
する。画像データは個別制御装置62から統括制御装置
460へ送られ、ここでプリント基板の水平面内におけ
る位置決め誤差および回転位置誤差ΔXp,ΔYp,Δ
θpが算出される。
【0067】基準マークの撮像後、部品装着ヘッド96
が部品供給装置58へ移動させられ、複数の電子部品供
給カートリッジ190のうちの1つから電子部品を取り
出す。この電子部品が、例えばフリップチップであり、
半田バンプにフラックスを塗布することが必要な場合に
は、部品装着ヘッド96は電子部品を保持した状態でX
軸方向へ移動させられ、フラックス塗布装置200上方
へ移動させられる。部品装着ヘッド96はフラックス収
容凹部216の真上の位置で停止させられた後、半田バ
ンプがフラックス収容凹部216の底面に当接するまで
電子部品が下降させられて半田バンプにフラックスが塗
布される。
【0068】塗布後、部品装着ヘッド96が上昇させら
れ、電子部品撮像装置272上へ移動させられてフリッ
プチップの保持姿勢が撮像された後、プリント基板24
の部品装着位置へ移動させられてフリップチップを装着
する。電子部品撮像装置272がフリップチップを撮像
することにより得られた画像データは、個別制御装置6
2から統括制御装置460へ送られ、保持姿勢誤差ΔX
e,ΔYe,Δθeが算出される。
【0069】画像処理部498においては、フリップチ
ップの保持姿勢誤差ΔXe,ΔYe,Δθeと前記プリ
ント基板24の位置決め誤差ΔXp,ΔYp,Δθpと
に基づいて、部品装着ヘッド96のX軸方向,Y軸方向
における各移動距離の修正量およびフリップチップの回
転位置誤差の修正量が算出され、個別制御装置62に供
給される。個別制御装置62は、電子部品装着位置のデ
ータを修正量だけ修正した位置へ部品装着ヘッド96を
移動させるとともに、移動中にZ軸軸線まわりに回転姿
勢の修正量分だけ回転させる。したがって、フリップチ
ップは適正な部品装着位置に適正な姿勢で装着される。
フリップチップは半田バンプに塗布されたフラックスに
より仮止めされるため、加熱炉までずれることなく搬送
される。
【0070】電子部品がフラックスを塗布する必要のな
い通常のものであるときには、部品装着ヘッド96によ
り電子部品供給カートリッジ190から電子部品が取り
出され、電子部品撮像装置272により撮像された後、
保持姿勢を修正されてプリント基板24に装着される。
通常の電子部品は、予めスクリーン印刷されているクリ
ーム状半田によりプリント基板24に仮止めされる。
【0071】作業モジュール12における電子部品の装
着が終了すれば、作業モジュール12の個別制御装置6
2は統括制御装置460にそれを知らせる情報を送る。
下流側の作業モジュール14からも電子部品の装着終了
を知らせる情報が統括制御装置460に供給されれば、
統括制御装置460が作業モジュール12の2つのベル
トコンベア64および作業モジュール14の作業モジュ
ール12側のベルトコンベア64を作動させ、プリント
基板24は作業モジュール14へ送られて電子部品が装
着される。プリント基板24は、作業モジュール14の
作業モジュール12側のベルトコンベア64について設
けられたストッパ装置68により停止させられるまで移
動させられ、プリント基板24全体が装着可能領域内に
位置させられる。
【0072】作業モジュール14においても、作業モジ
ュール12におけると同様にプリント基板24の基準マ
ークが撮像されて位置決め誤差が算出され、電子部品供
給パレット340から電子部品が取り出され、保持姿勢
を撮像された後、移動距離,回転位置が修正されてプリ
ント基板24に装着される。
【0073】作業モジュール14においては、統括制御
装置460から供給される作業計画情報に基づいて、電
子部品を供給すべき電子部品供給パレット340が予め
パレット支持台350上へ移動させられており、部品装
着ヘッド96は電子部品供給パレット340から装着す
る電子部品を取り出す。
【0074】装着すべき電子部品が、例えばフリップチ
ップであってフラックス浸透装置310によってフラッ
クスを浸透させることが必要である場合には、部品装着
ヘッド96がフリップチップをプリント基板24に載置
した後、フラックス浸透装置310のフラックス収容器
320が下降させられるとともにフリップチップ側へ移
動させられ、吐出管322からフリップチップとプリン
ト基板24との間にフラックスが吐出される。吐出され
たフラックスは毛管現象によりフリップチップとプリン
ト基板24との接触面全体に広がり、フリップチップを
プリント基板24に仮止めする。
【0075】作業モジュール16において作業モジュー
ル14と同様に電子部品が装着された後、プリント基板
24は作業モジュール18において電子部品が装着され
る。部品装着ヘッド96のX軸方向およびY軸方向にお
ける移動距離および電子部品の回転姿勢が修正されるこ
とは同じである。作業モジュール18における電子部品
の装着後、プリント基板24は搬出モジュール20の搬
出装置452により搬出され、加熱炉へ搬送される。
【0076】プリント基板24の搬送方向における寸法
が部品装着ヘッド96の装着可能領域の幅より大きく、
作業モジュール12〜18の搬送方向における寸法より
小さい場合には、プリント基板24はまず、図17に示
すように、各作業モジュール12〜18の搬送方向にお
いて上流側のベルトコンベア64について設けられたス
トッパ装置68により停止させられ、電子部品を装着さ
れた後、作業モジュール12の2基のベルトコンベア6
4により、搬送方向において下流側のベルトコンベア6
4について設けられたストッパ装置68により停止させ
られるまで送られる。
【0077】プリント基板24が装着可能領域の幅より
大きく、作業モジュール12の搬送方向における寸法よ
り小さい場合には、2回に分けて電子部品が装着され
る。プリント基板24は、図17に示すように、作業モ
ジュール12の2基のベルトコンベア64の各ストッパ
装置68により停止させられるまで、すなわち作業モジ
ュール12の搬送方向の寸法の2分の1の距離ずつ間欠
的に搬送されるのであり、装着可能領域にはプリント基
板24の電子部品が装着されていない部分が位置させら
れる。そのため、プリント基板24の装着領域が装着可
能領域と同じ大きさであっても、装着可能領域より小さ
くても、装着可能領域の搬送方向において下流端位置を
原位置として電子部品を装着することができ、装着時の
部品装着ヘッド96の移動を容易に制御することができ
る。
【0078】プリント基板24の搬送方向における寸法
が作業モジュール12〜18の幅より大きい場合には、
プリント基板24には3回以上に分けて電子部品が装着
される。
【0079】所定枚数のプリント基板24への電子部品
の装着が終了し、次に電子部品が装着されるプリント基
板24の種類が異なり、装着される電子部品の種類,装
着位置等が変わる場合には、必要であれば電子部品供給
カートリッジ190を交換し、電子部品供給パレット3
40を交換する。また、個別制御装置62から統括制御
装置460へ供給される現況情報である部品装着終了情
報に基づいて、統括制御装置460から個別制御装置6
2,306,430へ新たな装着プログラムが供給さ
れ、個別制御装置62,306,430において装着プ
ログラムが自動的に変更される。
【0080】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、画像処理部498が共通処理部を構成して
いる。また、フラックスが仮止め剤として機能し、フラ
ックス収容凹部216が仮止め剤保持部の一種である仮
止め剤収容凹部を構成し、フラックス塗布装置200が
仮止め剤塗布装置を構成し、フラックス浸透装置310
が浸透装置を構成している。フラックス浸透装置310
において、フラックス収容器昇降用エアシリンダ31
6,ボールねじ312,フラックス収容器移動用ステッ
プモータ317等がフラックス収容器移動装置を構成し
ている。また、フラックス収容器320へエアを供給す
るエア源およびフラックス収容器320へのエアの供給
を許容,遮断する電磁切換弁324が吐出管322に向
かってフラックスを押し出す押出装置を構成している。
【0081】Y軸スライド80,Y軸モータ86,X軸
スライド94,X軸モータ92,Z軸・θ軸モータ98
が部品装着ヘッド96を3次元空間内の任意の位置へ移
動させる部品装着ヘッド移動装置を構成している。ま
た、Z軸・θ軸モータ98は、部品吸着ノズル回転装置
を構成している。統括制御装置460の搬入装置26,
搬送装置56,300,420,搬出装置452による
プリント基板24の搬送を制御する部分が搬送制御手段
を構成している。フラックス保持体移動用エアシリンダ
224がスキージ248と仮止め剤保持部を構成するフ
ラックス保持体204とを相対移動させる相対移動装置
を構成し、スキージ248等と共に仮止め剤充填装置を
構成している。フラックス保持体204の保持部本体2
06上に固定された一対の枠板がフラックス収容凹部2
16を形成する凹部形成体を構成している。
【0082】なお、上記実施例においてトランスファ電
子回路組立装置は1つのみ設けられていたが、図18に
示すように2つ設けてもよい。本実施例において2つの
トランスファ電子回路組立装置のうち、一方のトランス
ファ電子回路組立装置は前記実施例と同様に構成され、
他方のトランスファ電子回路組立装置は、各作業モジュ
ール12〜18が各個に180度回転させられた位相で
設けられている。そのため、4つの作業モジュールの並
ぶ順番は同じであり、図中斜線を施して示す装着可能領
域および部品供給装置60,304,424がちょうど
互に向かい合う状態となる。
【0083】これらトランスファ電子回路組立装置にお
いてプリント基板24は、いずれも図中矢印で示すよう
に同じ方向に搬送される。各作業モジュールを180度
回転した位相で設けた場合、2つのトランスファ電子回
路組立装置においてプリント基板24を同じ方向に搬送
させようとすれば、他方のトランスファ電子回路組立装
置の各作業モジュールから見れば、プリント基板24を
一方のトランスファ電子回路組立装置におけるとは逆方
向に搬送させることになる。各作業モジュール12〜1
8の搬送装置56,300,420のベルトコンベア6
4の搬送方向は、搬送用モータ66の回転方向を変える
ことにより、逆向きにプリント基板24を移動させるこ
とが可能である。ただし、このベルトコンベア64につ
いては、前記実施例の場合とは搬送方向において逆の位
置にストッパ装置68を設ける必要がある。
【0084】一方のトランスファ電子回路組立装置にお
いてプリント基板24への電子部品の装着は、例えば、
プリント基板24の搬送方向における寸法が装着可能領
域の幅より大きい場合、図17に基づいて説明した場合
と同様に行われる。また、他方のトランスファ電子回路
組立装置においてプリント基板24への電子部品の装着
は、図19に示すように行われる。この他方のトランス
ファ電子回路組立装置においては、各作業モジュール1
2〜18において装着可能領域が搬送方向において下流
側に位置することとなるため、プリント基板24はま
ず、2基のベルトコンベア68のうち、下流側のベルト
コンベア64のストッパ装置68によって停止させられ
る位置まで搬送されて電子部品を装着され、次に作業モ
ジュール14の上流側のベルトコンベア64のストッパ
装置68によって停止させられる位置まで搬送され、残
りの部分に電子部品が装着される。
【0085】また、搬出モジュール20においては、作
業モジュール18の下流端位置からベルトコンベア64
の搬送距離と同じ位置にストッパ装置500が設けら
れ、作業モジュール18においてもプリント基板24の
残りの部分に電子部品が装着できるようにされる。
【0086】このように2つのトランスファ電子回路組
立装置を並列に、かつ、他方のトランスファ電子回路組
立装置の作業モジュールを各個に180度回転した位相
で設け、同種の作業モジュールがが互に向かい合うよう
に設ければ、2つのトランスファ電子回路組立装置を一
人の作業者が管理するとき、両トランスファ電子回路組
立装置間のスペースに居れば、いずれのトランスファ電
子回路組立装置にもアクセスすることができ、管理が容
易である。また、同種の作業モジュール同士が対向する
ため、それらに必要な部品装着ヘッド96や電子部品供
給カートリッジ190も同種であり、保守,管理が容易
である。
【0087】なお、上記実施例においては、作業モジュ
ールにおいて電子部品の回路基板への装着,電子部品へ
のフラックスの塗布,電子部品と回路基板との間へのフ
ラックスの浸透等の作業が行われるようになっていた
が、これらとは別の種類の作業を行う作業モジュールを
加えてトランスファ電子回路組立装置を構成し、あるい
は作業モジュール12〜18のいずれかと置き変えてト
ランスファ電子回路組立装置を構成してもよい。
【0088】例えば、電子部品は、半田やクリーム状半
田以外に導電性フィルム,導電性接着剤,異方性導電性
フィルム等を用いて回路基板に固定することができる。
異方性導電性フィルムによって電子部品を回路基板に固
定する場合には、電子部品がフィルムを介して回路基板
上に載せられた状態で力を加えれば、フィルムを構成す
る樹脂テープ内に含まれる金属が互につながって電子部
品と回路基板の回路とが電気的に接続される。このよう
にして電子部品を回路基板に固定する場合には、回路基
板全体あるいは電子部品が固定される部分のみに異方性
導電性フィルムを供給するフィルム供給装置,加圧装置
等を含む作業装置を有する作業モジュールが設けられ
る。
【0089】また、電子部品は、例えば、半導体チップ
あるいは回路基板の半田バンプの近傍に接着剤を塗布し
た状態で電子部品を回路基板に押しつけ、硬化収縮性を
有する接着剤の硬化時の収縮を利用して半田バンプと基
板側回路とを機械的に密着状態に保つことができる。特
に、回路基板がガラス繊維を含むエポキシ樹脂により作
られている場合、このようにして電子部品を固定すれば
高い耐久性が得られる。この場合は、接着剤塗布装置お
よび加圧装置を有する作業モジュールを設けることとな
る。
【0090】また、電子部品にフラックスを塗布する代
わりに回路基板の部品装着位置にフラックスを塗布して
もよく、その場合には、プリント基板用フラックス塗布
装置を有する作業モジュールが設けられる。さらに、ト
ランスファ電子回路組立装置は、電子部品の回路基板へ
の装着以外の作業を行う作業モジュールを含むものとし
てもよい。例えば、プリント基板24の部品装着位置に
クリーム状半田をスクリーン印刷するスクリーン印刷機
を有する作業モジュールをトランスファ電子回路組立装
置の上流部に設け、クリーム状半田の印刷後、下流側の
作業モジュールにおいて電子部品が装着されるようにす
るのである。
【0091】また、搬入モジュール,搬出モジュール以
外に補助モジュールとして、例えば、回路基板の搬送方
向を変える搬送方向変換装置を有する搬送方向変換モジ
ュールをトランスファ電子回路組立装置の途中に設けて
もよい。このようにすれば、例えば、トランスファ電子
回路組立装置を設置するために十分な直線状のスペース
を確保することができない場合でも設置が可能になる。
【0092】さらに、上記実施例のフラックス塗布装置
200においては、フラックス保持体204の保持部本
体206上に底板212および一対の枠板214が固定
されてフラックス収容凹部216が形成されていたが、
底板212は保持部本体206に一体的に設けてもよ
い。この場合には、枠板の厚さを変えることにより仮止
め剤収容凹部の深さを変えることができ、上記実施例に
おいては底板212が深さ調節部材を構成していたのに
対し、枠板が深さ調節部材を構成することとなる。ま
た、底板212を固定する等により保持部本体上に突部
を設ければ、枠板を固定する際の位置決めとすることが
できるが、保持部本体に突部を設けることは不可欠では
なく、保持部本体の上面を仮止め剤収容凹部の底面とし
て機能させてもよい。
【0093】さらに、上記実施例において電子部品を電
子部品供給パレットに収容して供給する電子部品供給装
置においては、複数の電子部品供給パレットを支持する
パレット支持棚はベッド上に位置を固定して設けられて
いたが、パレット支持台と同様に昇降可能に設け、昇降
装置により昇降させてもよい。例えば、電子部品供給パ
レットを交換する場合、パレット支持棚を移動させて電
子部品供給パレットをロッドレスシリンダと干渉しない
交換位置へ移動させるのである。
【0094】電子部品供給カートリッジは、テープ化電
子部品を送り装置によって送り、電子部品を供給するも
のに限らず、ケーシング内に電子部品を一列に収容する
とともに、ケーシングに振動装置により振動を与えて電
子部品を送るものでもよい。また、搬送装置はベルトコ
ンベアに限らず、トランスファバーの係合爪を回路基板
に係合させ、トランスファバーを長手方向に移動させる
ことによって一定ピッチずつ送る搬送装置等の採用も可
能である。
【0095】さらに、プリント基板の移動を止めるスト
ッパ装置は、プリント基板をストッパ部材に当接させて
機械的に停止させるのに限らず、電気的に停止させても
よい。例えば、搬送用モータの回転量を検出してプリン
ト基板の搬送距離を算出し、所定距離搬送されたときに
搬送を停止すればよく、あるいは停止位置に基板検出装
置を設け、プリント基板が検出されたときに搬送を停止
するようにすることも可能である。
【0096】また、基板支持装置は、負圧によってプリ
ント基板を吸着し、支持する装置に限らず、例えば、搬
送装置の上方にプリント基板の端縁部を押さえる基板押
さえ部材を設け、リフタによって搬送装置から持ち上げ
たプリント基板を基板押さえ部材に押さえ付けて支持す
るようにしてもよい。さらに、上記各実施例において作
業モジュールの搬送方向における寸法はいずれも等しく
されていたが、異ならせてもよい。
【0097】また、上記各実施例において、フラックス
塗布装置200は電子部品を電子部品供給カートリッジ
190によって供給する作業モジュール12について設
けられており、フラックス塗布装置200は形状が細長
く、電子部品供給カートリッジ190と似ているため、
支持台196に電子部品供給カートリッジ190と同様
に着脱することが可能であるが、別の位置に別の取付装
置により取り付けることも可能である。
【0098】さらに、部品装着ヘッド移動装置は、平面
形ステッピングモータにより構成してもよい。磁性材料
により作られて平面を成し、多数の突極が格子状に配列
されたステータを設け、永久磁石と電磁石とを有する移
動体がX軸方向とY軸方向とに配設された部品装着ヘッ
ド保持体を設ける。各移動体の電磁石を構成するコイル
に電流を供給し、移動体とステータとの間に生ずる磁界
により、それぞれX軸方向とY軸方向との移動を生じさ
せ、これら移動体の移動の組合わせによって部品装着ヘ
ッド保持体を水平面内における任意の位置へ移動させる
のである。このようにすれば、部品装着ヘッド保持体を
移動させるためのガイドが不要であり、ステータが設け
られた部分であればいずれへも移動させることができ、
装着可能領域を広く設けることができる。
【0099】さらに、本発明は、上記各実施例の構成要
素の組合わせを変えた態様で実施することができる。そ
の他、特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知
識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一ないし第七の各発明に共通の一実施例であ
る電子部品装着装置を備えたトランスファ電子回路組立
装置を示す正面図である。
【図2】上記トランスファ電子回路組立装置の平面図で
ある。
【図3】上記トランスファ電子回路組立装置の側面図で
ある。
【図4】上記トランスファ電子回路組立装置の搬入モジ
ュールの搬出装置を概略的に示す平面図である。
【図5】上記トランスファ電子回路組立装置の作業モジ
ュールを構成する部品装着装置を示す正面図である。
【図6】上記部品装着装置のZ軸・θ軸モータを示す正
面断面図である。
【図7】上記作業モジュールを構成するフラックス塗布
装置を示す正面図である。
【図8】上記フラックス塗布装置を示す側面図である。
【図9】上記作業モジュールを構成する個別制御装置の
構成を示すブロック図である。
【図10】上記作業モジュールとは別の作業モジュール
を構成するフラックス浸透装置を示す正面図である。
【図11】上記作業モジュールとは別の作業モジュール
を構成する部品供給装置を示す正面図である。
【図12】図11に示す部品供給装置を示す平面図であ
る。
【図13】図11および図12に示す部品供給装置を有
する作業モジュールの個別制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図14】トランスファ電子回路組立装置の最も下流側
に設けられた作業モジュールの個別制御装置の構成を示
すブロック図である。
【図15】上記トランスファ電子回路組立装置の統括制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図16】上記トランスファ電子回路組立装置において
小形のプリント基板に電子部品を装着する場合のプリン
ト基板の搬送を説明する図である。
【図17】上記トランスファ電子回路組立装置において
大形のプリント基板に電子部品を装着する場合のプリン
ト基板の搬送を説明する図である。
【図18】第一ないし第七の各発明に共通の別の実施例
である電子部品装着装置を備えたトランスファ電子回路
組立装置を概略的に示す平面図である。
【図19】図18に示すトランスファ電子回路組立装置
のうち、作業モジュールが図1〜図17に示す実施例に
おけるとは逆向きに設けられたトランスファ電子回路組
立装置における電子部品装着時のプリント基板の搬送を
説明する図である。
【符号の説明】
10 搬入モジュール 12,14,16,18 作業モジュール 20 搬出モジュール 56 搬送装置 58 部品装着装置 60 部品供給装置 62 個別制御装置 64 ベルトコンベア 190 電子部品供給カートリッジ 200 フラックス塗布装置 216 フラックス収容凹部 238 スキージ装置 300 搬送装置 302 部品装着装置 304 部品供給装置 306 個別制御装置 310 フラックス浸透装置 320 フラックス収容器 322 吐出管 340 電子部品供給パレット 344 パレット支持棚 350 パレット支持台 420 搬送装置 422 部品装着装置 424 部品供給装置 430 個別制御装置 452 搬出装置 460 統括制御装置 498 画像処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新村 正幸 愛知県知立市山町茶碓山19番地 富士機械 製造株式会社内 Fターム(参考) 5E313 AA02 AA11 AA23 CC03 DD12 EE02 EE03 EE50 FF24 FF26 FF28 FG05 5E319 AA03 AC01 CD21 CD22 CD27 CD29

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プリント基板等の回路基板を搬送方向に搬
    送する搬送装置と、 その搬送装置により搬送された回路基板に電子部品を装
    着する部品装着装置と、 その部品装着装置に電子部品を供給する部品供給装置
    と、 電子部品を回路基板に仮止めする仮止め剤を層状に保持
    する仮止め剤保持部を有し、前記部品供給装置から取り
    出された電子部品を前記仮止め剤の層に浸して仮止め剤
    を電子部品に塗布する仮止め剤塗布装置とを含むことを
    特徴とする電子部品装着装置。
  2. 【請求項2】 前記仮止め剤塗布装置が、スキージと、
    そのスキージと前記仮止め剤保持部とを相対移動させる
    相対移動装置とを有し、かつ、前記仮止め剤保持部がス
    キージ摺動面とそのスキージ摺動面から一定の深さくぼ
    んだ仮止め剤収容凹部とを有し、スキージをスキージ摺
    動面に沿って摺動させることにより前記仮止め剤収容凹
    部に仮止め剤を充填する仮止め剤充填装置を含む請求項
    1に記載の電子部品装着装置。
  3. 【請求項3】前記仮止め剤塗布装置が前記電子部品を前
    記仮止め剤保持部の層に前記仮止め剤収容凹部の底面に
    当接するまで埋没させて仮止め剤を塗布するものである
    請求項2に記載の電子部品装着装置。
  4. 【請求項4】前記仮止め剤保持部が、保持部本体と、前
    記仮止め剤収容凹部を形成するための貫通した開口を有
    し、前記保持部本体に着脱可能に固定されて保持部本体
    と共同して前記仮止め剤収容凹部を形成する凹部形成枠
    体とを含むものである請求項2または3に記載の電子部
    品装着装置。
  5. 【請求項5】前記仮止め剤保持部が、塗布装置本体と、
    その塗布装置本体の上面に着脱可能に固定された底板
    と、その底板の両側において前記塗布装置本体に固定の
    枠板とを備え、枠板が底板より高く、底板および枠板に
    より前記フラックス収容凹部が形成されたものである請
    求項2または3に記載の電子部品装着装置。
  6. 【請求項6】前記仮止め剤塗布装置が、前記部品装着装
    置により保持された電子部品の前記仮止め剤層への埋没
    深さを制御することにより塗布量を制御する塗布量制御
    装置を有する請求項1または2に記載の電子部品装着装
    置。
  7. 【請求項7】前記仮止め剤塗布装置が前記部品供給装置
    と共に前記搬送方向に平行な方向に並んで設けられてい
    る請求項1ないし6のいずれか1つに記載の電子部品装
    着。
  8. 【請求項8】電子部品供給装置から電子部品を吸着ノズ
    ルにより負圧により吸着して取り出す部品取出工程と、 その取り出した電子部品の下面に仮止め剤を塗布する仮
    止め剤塗布工程と、 その仮止め剤を塗布した電子部品を撮像装置により撮像
    することにより、前記吸着ノズルによる保持姿勢誤差を
    取得する保持姿勢誤差取得工程と、 その取得した保持姿勢誤差を修正しつつ回路基板に前記
    仮止め剤により仮止めして装着する装着工程とを含むこ
    とを特徴とする電子部品装着方法。
  9. 【請求項9】前記仮止め剤塗布工程が、前記仮止め剤の
    上面に前記電子部品の下面を接触させて仮止め剤を塗布
    する工程である請求項8に記載の電子部品装着方法。
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US6957759B2 (en) 2000-12-11 2005-10-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Viscous fluid transfer apparatus and transfer method, electronic component mounting apparatus and mounting method, and semiconductor device
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