JP2001334492A - トリミング機における抜きズレ検出システム - Google Patents

トリミング機における抜きズレ検出システム

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JP2001334492A
JP2001334492A JP2000157020A JP2000157020A JP2001334492A JP 2001334492 A JP2001334492 A JP 2001334492A JP 2000157020 A JP2000157020 A JP 2000157020A JP 2000157020 A JP2000157020 A JP 2000157020A JP 2001334492 A JP2001334492 A JP 2001334492A
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JP
Japan
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resin sheet
trimming
feed roll
sensor
sheet
Prior art date
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Application number
JP2000157020A
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English (en)
Inventor
Norio Toyoshima
範男 豊嶋
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂シートの搬送量のズレの量や蛇行の量を
高精度で検出して、トリミングされた製品の精度が高
く、樹脂シート成形ライン全体の運転が停止されること
のないトリミング機における抜きズレ検出システムを提
供する。 【解決手段】 トリミング機における抜きズレ検出シス
テムにおいて、樹脂シート12に成形された成形品20
をトリミングするトリミング機11と、前記樹脂シート
12を搬送する送りロール16,17と、トリミング後
の前記樹脂シート12に残った抜き穴23の端部を検知
するセンサー24,25と、このセンサー24,25か
らの信号に基づき、トリミングのサイクル毎に前記抜き
穴23の端部を基準にしてズレを検出し、前記送りロー
ルの動作を制御する制御装置とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トリミング機にお
ける成形品の抜きズレを検出するシステムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂シートを成形して、例えば、
カップ麺、ジュース等の食品や飲料、電気部品、日用
品、医薬品等を収容する容器、それら容器の蓋等の種々
の樹脂製品を製造するための樹脂シート成形ラインは、
通常、連続した樹脂シートを成形する成形機と、成形さ
れた樹脂製品を樹脂シートから分離するトリミング機と
を有する。
【0003】樹脂シートの成形方法としては、熱成形が
一般的であり、さらに、熱成形には、絞り成形、曲げ成
形、ツインシートフォーミング、プレス成形、マッチド
モールド成形等の成形方法が含まれるが、真空成形及び
圧空成形が最も一般的な熱成形方法である。
【0004】図8は従来のトリミング機の構成を示す図
である。
【0005】図8において、51はトリミング機、52
は樹脂シート、53は上型、54は下型、55は上型5
3を駆動する駆動テーブル、56は樹脂シート52を搬
送する送りロール、57はトリミング機のフレーム、5
8は樹脂シート52をトリミング機51に導入するシー
トガイド装置である。
【0006】樹脂シート成形ラインにおいて、通常、樹
脂シート52は、図示されないシート供給装置から繰り
出され、図8における左側から右側へ向かって搬送さ
れ、図示されない加熱装置及び成形機を経て、トリミン
グ機51に導入される。
【0007】シート供給装置は、通常、ロール巻きシー
ト装着機、シート送りロール等を備え、ロール状に巻か
れたロール巻きシートから樹脂シート52を所定の速度
で連続して繰り出すように構成されている。なお、前記
シート供給装置は、ロール巻きシート装着機に代えて、
シート押し出し装置を備え、押し出し装置から溶融押し
出し成形されたシートを直接供給するように構成されて
いてもよい。
【0008】加熱装置は、通常、赤外線を放射するヒー
ターを備え、樹脂シート52を成形に適した温度にまで
加熱する。樹脂シート52の搬送速度が速い場合、すな
わち樹脂シート成形ラインの処理速度が速い場合等に
は、前記加熱装置の手前に、さらに、予備加熱装置を備
えてもよい。
【0009】樹脂シート成形ラインにおいて、成形機
は、通常、樹脂シート52の搬送方向に関して、加熱装
置の後方、すなわち図8において右方向に、該加熱装置
に隣接して設置される。前記成形機は、絞り成形機、曲
げ成形機、ツインシートフォーミング機等いかなる成形
機であっても良いが、真空成形機及び圧空成形機が最も
広く使用されている。
【0010】前記成形機は、凸型が樹脂シート52に幅
方向に複数個、例えば5個、並んだ雄型テーブルと、凸
型と対をなす凹型が樹脂シート52に幅方向に同一個
数、例えば5個、並んだ雌型テーブルの組を有する。従
って、前記成形機の1ショットの成形動作で、樹脂シー
ト52にその幅方向に、すなわち図8において図面に垂
直方向に、複数個、例えば5個、の成形品が成形され
る。なお、前記成形機が前記凸型と凹型を樹脂シート5
2の搬送方向、すなわち図において左右方向に複数列、
例えば5列有するのであれば、1ショットの成形動作で
5(個)×5(列)=25個の成形品が成形されること
となる。
【0011】樹脂シート成形ラインにおいて、トリミン
グ機51は、樹脂シート52の搬送方向に関して成形機
の後方、すなわち図8において右方向に、間隔をあけて
設置されている。これは、成形機とトリミング機51に
おいて樹脂シート52を処理する速度に差があるので、
この速度差を吸収するバッファとして、樹脂シート52
に若干のたるみを生じさせるためである。
【0012】前記トリミング機51は、成形品が所定の
形状に成形された樹脂シート52を導入するシートガイ
ド装置58、所定の形状に成形された成形品をトリミン
グするための、すなわち前記樹脂シート52から打ち抜
くための、打ち抜き刃を有する上型53、上型53を上
下動させる駆動テーブル55、打ち抜き刃と協働して製
品をトリミングする下刃を有する下型54、成形された
製品が打ち抜かれた後の樹脂シート52を排出する送り
ロール56、及びフレーム57とを有する。
【0013】前記上型53は、所定の形状に成形された
製品をトリミングするための打ち抜き刃を樹脂シート5
2の幅方向、すなわち図8において図面に垂直方向に複
数個、例えば5個有する。なお、樹脂シート52の搬送
方向、すなわち図8において左右方向には、通常、1列
だけであるが、複数列であってもよい。
【0014】記下型54は、樹脂シート52の搬送面
の直下に設置されており、打ち抜き刃と協働して製品を
トリミングする下刃を、前記打ち抜き刃と同一個数かつ
同一列数、例えば5個1列、有する。そして、各々の下
刃は、各々の打ち抜き刃に対応する位置に形成されてい
る。
【0015】前記打ち抜き刃及び下刃は、成形機におけ
る凸型及び凹型が樹脂シート52の幅方向に配置されて
いる個数と同一の個数だけ、例えば5個だけ、樹脂シー
ト52の幅方向に、かつ、前記凸型及び凹型に対応する
位置に設けられている。なお、前記打ち抜き刃及び下刃
は、樹脂シート52の搬送方向に複数列形成されていて
もよいが、その場合、列と列の間隔は、前記成形機にお
ける凸型及び凹型の列と列の間隔と同一に設定される。
【0016】前記打ち抜き刃及び下刃は、各々、成形品
の開口部の外周と同様の形状を有しており、駆動テーブ
ル55によって上型53が下降することによって互いに
噛み合うと、該成形品の開口部の外周を切断して、該成
形品を樹脂シート52から打ち抜く、すなわちトリミン
グする。トリミングされた成形品は、下刃の穴を通過し
て落下し、トリミング機51の下部に製品として堆積す
る。
【0017】前記製品は、一定数だけ堆積すると、オペ
レーターの手によって、又は、自動的にプッシャーやコ
ンベア等の手段によって、トリミング機51の外部に排
出される。
【0018】送りロール56は、上ロールと下ロールと
から成る組が、樹脂シート52の両側縁部を上下から挟
むために、樹脂シート52の両側縁に対応した位置、す
なわち図8において図面に対して垂直方向に手前側及び
奥側に各々設置される。
【0019】前記送りロール56は間欠的に作動し、樹
脂シート52を、図8において左から右の方向へ、間欠
的に搬送する。前記送りロール56は、上型53が下降
してトリミング動作を行う間は停止し、樹脂シート52
を一定位置に保持する。なお、シートガイド装置に把持
機構を設け、前記トリミング動作時に、樹脂シート52
を前記シートガイド装置によっても保持するようにすれ
ば、前記樹脂シート52の位置保持はより安定する。
【0020】トリミングされた後の、すなわち成形され
た製品が打ち抜かれた後の樹脂シート52は、トリミン
グ機51の外部に排出される。
【0021】次に、前記トリミング機の動作について説
明する。
【0022】先ず、1回のトリミング動作が終了し、例
えば5個1列の成形品が樹脂シート52から打ち抜かれ
た後、送りロール56が作動し、すなわち回転し、前記
樹脂シート52を成形品の列のピッチに等しい量だけ、
図8において右方向へ搬送する。樹脂シート52に成形
される成形品の列のピッチは、前記成形機の凸型と凹型
の列のピッチと等しく、かつ、一定である。
【0023】従って、前記樹脂シート52の送り量が成
形品の列のピッチと等しく一定となるように、前記送り
ロール56の回転数も一定の値に設定されている。
【0024】樹脂シート52が成形品の列のピッチに等
しい量だけ搬送されると、送りロール56は停止し、樹
脂シート52を一定の位置に保持する。好適には、樹脂
シート52の位置をより安定させるため、シートガイド
装置58に把持機構を設け、樹脂シート52を前記把持
機構によっても保持するようにする。
【0025】樹脂シート52が停止すると、駆動テーブ
ル55によって上型53が下降して成形品を樹脂シート
52から打ち抜く、すなわちトリミングする。次いで、
駆動テーブル55によって上型53が上昇し、1回のト
リミング動作が終了する。なお、トリミングされた成形
品は、下刃の穴を通過して落下し、トリミング機51の
下部に製品として堆積する。
【0026】以下上記のサイクルが繰り返される。な
お、これらトリミング機51の動作は、図示されない制
御装置からの指令に基づき、制御される。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のトリミング機においては、送りロール56の回転数
が一定の値に設定されているので、送りロール56が上
下から挟んでいる樹脂シート52の両側縁部が、波打っ
ていたり、厚さが一定でない場合や、送りロール56と
樹脂シート52の間に滑りが生じた場合に、樹脂シート
52の搬送量が所定の値、すなわち成形品の列のピッチ
に等しい量と異なってしまう。
【0028】さらに、樹脂シート52がシートガイド装
置58に引っ掛かったり、あるいは、打ち抜かれた成形
品がスムーズに落下せずにトリミング機に引っ掛かった
場合、樹脂シート52の搬送がスムーズに行われず、樹
脂シート52の搬送量が所定の値からズレてしまうこと
もある。
【0029】また、このズレの量が樹脂シート52の左
右で、すなわち図8において図面に対して垂直方向に手
前側と奥側で相違する場合には、樹脂シート52が蛇行
してしまう。
【0030】そして、樹脂シート52の搬送量が所定の
値から異なったり、樹脂シート52が蛇行すると、成形
品を樹脂シート52から打ち抜く精度が低下して、トリ
ミングされた製品の仕上がり精度が低下してしまう。
【0031】さらに、送りロール56による前記間欠送
りのサイクルが繰り返されて、この所定の抜き位置から
のズレや蛇行が蓄積され大きなものになると、上型53
の打ち抜き刃と下型54の下刃が成形品の開口部の外周
以外の部分で噛み合うこととなるので、打ち抜き刃又は
下刃が破損する恐れも生じる。また、蛇行が甚だしくな
ると、樹脂シート52が、フレーム57等に引っ掛か
り、搬送されず、樹脂シート成形ライン全体の運転を停
止させざるを得なくなる。
【0032】これらの問題点を解決するために、例え
ば、特開平7−276491号公報に開示されるよう
な、成形品が所定のトリミング位置に到着したことをセ
ンサーで検知するものがあるが、このようなものは、成
形品のシルエットを検知するため、成形品の高さが低い
場合に検知が困難であり、成形品の到着を検知して樹脂
シートの搬送を止めるため、搬送量の所定値からの微妙
なズレを検知することができず、又、1列にある複数
個、例えば5個の成形品のシルエットを、個々にではな
く、全体として検知するため、樹脂シートの蛇行を検知
できない。
【0033】本発明は、前記従来のトリミング機の問題
点を解決して、樹脂シートの搬送量のズレの量や蛇行の
量を高精度で検出して、トリミングされた製品の精度が
高く、樹脂シート成形ライン全体の運転が停止されるこ
とのないトリミング機における抜ズレ検出システムを
提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のトリミング機における抜きズレ検出システ
ムは、樹脂シートに成形された成形品をトリミングする
トリミング機と、前記樹脂シートを搬送する送りロール
と、トリミング後の前記樹脂シートに残った抜き穴の端
部を検知するセンサーと、前記センサーからの信号に基
づき、トリミングのサイクル毎に前記抜き穴の端部を基
準にして抜きズレを検出し、前記送りロールの動作を制
御する制御装置とを有する。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0036】図1は本発明の第1の実施例のトリミング
機の構成を示す図、図2は、図1に示すトリミング機の
要部拡大断面図、図3は、図2に示すA−A線における
矢視図であって成形品が角形の場合の図、図4は、図2
に示すA−A線における矢視図であって成形品が丸形の
場合の図である。
【0037】図において、11はトリミング機で、該ト
リミング機11は、下フレームと該下フレームに立設さ
れた4本の支柱と該支柱の上部に固定された上フレーム
から成るトリミング機11のフレーム18と、前記支柱
にガイドレールを介して昇降可能に支持された駆動テー
ブル15と、該駆動テーブル15に取付けられた上型1
3と、前記駆動テーブル15の下方で前記下フレームに
設けられた下型14と、該下型14と上型13の上流側
で樹脂シート12を案内してトリミング機11に導入す
るシートガイド装置19と、前記上型13と下型14の
下流側で前記フレーム18に設けられた樹脂シート12
を搬送する手前側,奥側送りロール16,17から構成
されている。
【0038】21,22は上型13と下型14との下流
側に設けられ、樹脂シート12に残った抜き穴を検知す
る手前側、奥側センサーである。なお、20は樹脂シー
ト12に形成された成形品、Aは上型13及び下型14
の中心を示す中心線、23は成形品20が打ち抜かれた
後の樹脂シート12に残った抜き穴である。
【0039】前記トリミング機11は、樹脂シート12
を成形して、例えば、カップ麺、ジュース等の食品や飲
料、電気部品、日用品、医薬品等を収容する容器、それ
ら容器の蓋等の種々の樹脂製品を製造するための樹脂シ
ート成形ラインにおいて、通常、連続した樹脂シート1
2を成形する成形機と共に具備され、成形された樹脂製
品を樹脂シート12から分離する。
【0040】樹脂シート12の成形方法としては、熱成
形が一般的であり、さらに、熱成形には、絞り成形、曲
げ成形、ツインシートフォーミング、プレス成形、マッ
チドモールド成形等の成形方法が含まれるが、真空成形
及び圧空成形が最も一般的な熱成形方法である。
【0041】本発明の実施の形態において使用される樹
脂シート12は、いかなるものであってもよいが、例え
ば、PVC(ポリ塩化ビニル)、HIPS(耐衝撃用ポ
リスチレン)、OPS(二軸延伸ポリスチレン)、PS
P(発泡ポリスチレン)、低発泡ポリスチレン、PP
(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレ
ート)、A−PET(非晶性ポリエチレンテレフタレー
ト)、C−PET(結晶性ポリエチレンテレフタレー
ト)、PC(ポリカーボネイト)、ABS樹脂、PMM
A(メタクリル樹脂)等の樹脂からなるシートである。
また、耐水性、ガスバリヤー性等を考慮して、複数種類
の樹脂層を積層したシートであってもよい。
【0042】樹脂シート成形ラインにおいて、通常、樹
脂シート12は、図示されないシート供給装置から繰り
出され、図1における左側から右側へ向かって搬送さ
れ、図示されない加熱装置及び成形機を経て、トリミン
グ機11に導入される。
【0043】シート供給装置は、通常、ロール巻きシー
ト装着機、シート送りロール等を備え、ロール状に巻か
れたロール巻きシートから樹脂シート12を所定の速度
で連続して繰り出すように構成されている。なお、前記
シート供給装置は、ロール巻きシート装着機に代えて、
シート押し出し装置を備え、押し出し装置から溶融押し
出し成形されたシートを直接供給するように構成されて
いてもよい。
【0044】加熱装置は、通常、赤外線を放射するヒー
ターを備え、樹脂シート12を成形に適した温度にまで
加熱する。樹脂シート12の搬送速度が速い場合、すな
わち樹脂シート成形ラインの処理速度が速い場合等に
は、前記加熱装置の手前に、さらに、予備加熱装置を備
えてもよい。
【0045】樹脂シート成形ラインにおいて、成形機
は、通常、樹脂シート12の搬送方向に関して、加熱装
置の後方、すなわち図1において右方向に、該加熱装置
に隣接して設置される。前記成形機は、絞り成形機、曲
げ成形機、ツインシートフォーミング機等いかなる成形
機であってもよいが、真空成形機及び圧空成形機が最も
広く使用されている。
【0046】前記成形機は、凸型が樹脂シート12に幅
方向に複数個、例えば5個、並んだ雄型テーブルと、凸
型と対をなす凹型が樹脂シート12に幅方向に同一個
数、例えば5個、並んだ雌型テーブルの組を有する。従
って、前記成形機の1ショットの成形動作で、樹脂シー
ト12にその幅方向に、すなわち図1において図面に対
して垂直方向に複数個、例えば5個、の成形品20が成
形される。なお、前記成形機が前記凸型と凹型を樹脂シ
ート12の搬送方向、すなわち図1において左右方向
に、複数列、例えば5列、有するのであれば、1ショッ
トの成形動作で、5(個)×5(列)=25個の成形品
20が成形されることとなる。
【0047】前記成形機において、樹脂シート12は間
欠的に搬送され、成形された成形品20の樹脂シート1
2の搬送方向に関するピッチ、すなわち列のピッチは、
図3及び図4に示されるように一定となっている。
【0048】樹脂シート成形ラインにおいて、トリミン
グ機11は、樹脂シート12の搬送方向に関して成形機
の後方、すなわち図1において右方向に、間隔をあけて
設置されている。これは、成形機とトリミング機11に
おいて樹脂シート12を処理する速度に差があるので、
この速度差を吸収するバッファとして、樹脂シート12
に若干のたるみを生じさせるためである。
【0049】前記トリミング機11は、前記したよう
に、成形品20が所定の形状に成形された樹脂シート1
2を導入するシートガイド装置19、所定の形状に成形
された成形品20をトリミングするための、すなわち前
記樹脂シート12から打ち抜くための、打ち抜き刃を有
する上型13、上型13を上下動させる駆動テーブル1
5、打ち抜き刃と協働して成形品20をトリミングする
下刃を有する下型14、成形された成形品20が打ち抜
かれた後の樹脂シート12を排出する手前側送りロール
16、奥側送りロール17、及び、フレーム18とを有
する。
【0050】前記上型13は、所定の形状に成形された
成形品20をトリミングするための打ち抜き刃を樹脂シ
ート12の幅方向、すなわち図1においては図面に対し
て垂直方向に、図3及び図4においては上下方向に、複
数個、例えば5個、有する。なお、樹脂シート12の搬
送方向、すなわち図1において左右方向には、通常、1
列だけであるが、複数列であってもよい。
【0051】記下型14は、樹脂シート12の搬送面
の直下に設置されており、打ち抜き刃と協働して成形品
20をトリミングする下刃を、前記打ち抜き刃と同一個
数かつ同一列数、例えば5個1列、有する。そして、各
々の下刃は、各々の打ち抜き刃に対応する位置に形成さ
れている。
【0052】前記打ち抜き刃及び下刃は、成形機におけ
る凸型及び凹型が樹脂シート12の幅方向に配置されて
いる個数と同一の個数だけ、例えば5個だけ、樹脂シー
ト12の幅方向に、かつ、前記凸型及び凹型に対応する
位置に設けられている。なお、前記打ち抜き刃及び下刃
は、樹脂シート12の搬送方向に複数列形成されていて
もよいが、その場合、列と列の間隔は前記成形機におけ
る凸型及び凹型の列と列の間隔と同一に設定される。
【0053】前記打ち抜き刃及び下刃は、各々成形品2
0の開口部の外周と同様の形状を有しており、駆動テー
ブル15によって上型13が下降することによって、互
いに噛み合うと、該成形品20の開口部の外周を切断し
て、該成形品20を樹脂シート12から打ち抜く、すな
わちトリミングする。トリミングされた成形品20は、
下刃の穴を通過して落下し、トリミング機11の下部に
製品として堆積する。
【0054】前記製品は、一定数だけ堆積すると、オペ
レーターの手によって、又は、自動的にプッシャーやコ
ンベア等の手段によって、トリミング機11の外部に排
出される。
【0055】樹脂シート12の両側縁部を上下から挟む
ために、各々、上ロールと下ロールとから成る手前側送
りロール16、及び、奥側送りロール17が、図1にお
いては図面に対して垂直方向に手前側及び奥側、図3及
び図4においては上下方向に上側及び下側に、設置され
る。
【0056】前記手前側送りロール16及び奥側送りロ
ール17は、間欠的に作動し、樹脂シート12を、図1
において左から右の方向へ、間欠的に搬送する。前記手
前側送りロール16及び奥側送りロール17は、上型1
3が下降してトリミング動作を行う間は停止し、樹脂シ
ート12を一定の位置に保持する。なお、シートガイド
装置19に把持機構を設け、前記トリミング動作時に、
樹脂シート12を前記シートガイド装置19によっても
保持するようにすれば、前記樹脂シート12の位置はよ
り安定する。
【0057】トリミングされた後の、すなわち成形され
た成形品20が打ち抜かれた後の樹脂シート12は、ト
リミング機11の外部に排出される。
【0058】成形品20が打ち抜かれた後の樹脂シート
12に残った抜き穴23の端を検知する手前側センサー
21及び奥側センサー22が、図1においては図面に対
して垂直方向に手前側及び奥側、図3及び図4において
は上下方向に上側及び下側に、設置される。抜き穴23
の形状が円形である場合、手前側センサー21及び奥側
センサー22は、図4に示されるように、樹脂シート1
2の搬送方向に連続する抜き穴23の中心を結んだ直線
上に設置されることが望ましい。
【0059】前記手前側センサー21及び奥側センサー
22は、樹脂シート12の搬送方向に関して、上型13
及び下型14の後方に設置され、成形品20が打ち抜か
れた後の樹脂シート12に残った抜き穴23の端部が該
手前側センサー21及び奥側センサー22の上又は下を
通過した時に、ON信号又はOFF信号を発信する。前
記手前側センサー21及び奥側センサー22は、接触
式、超音波式等いかなる方式のものであってもよいが、
通常、光や画像を検知する方式の、例えば光センサー又
は画像認識可能なCCD等の撮像素子である。さらに好
適には、樹脂シート12の上側又は下側のどちらか一側
にのみ設置するだけで検知が可能な、反射光検知型の光
センサー又は撮像素子が望ましい。
【0060】なお、前記手前側センサー21及び奥側セ
ンサー22が反射光検知型の光センサー又は撮像素子で
あって、樹脂シート12の面に対して斜めの方向からで
あっても抜き穴23の端部を検出できるものである場
合、設置される場所は、前記のように、上型13及び下
型14の後方で樹脂シート12の直上又は直下の場所で
なくともよい。
【0061】さらに、第1実施例において樹脂シート成
形ラインは、図示されない制御装置を有する。前記制御
装置は、入出力装置、CPU(中央演算装置)、記憶装
置、計測装置等を有しており、成形機,トリミング機1
1,樹脂シート12の搬送機構、シート供給装置、加熱
装置等の樹脂シート成形ラインに含まれる装置や機器の
動作を制御する。前記手前側センサー21及び奥側セン
サー22からの信号の受信やその処理、前記駆動テーブ
ル15、前記手前側送りロール16及び奥側送りロール
17の動作も、前記制御装置に制御される。
【0062】次に、前記構成のトリミング機の動作につ
いて説明する。
【0063】図3において、aは、トリミング機の1回
のサイクルにおいて抜き穴23の図における右側の端
部、すなわちリーディングエッジが手前側センサー21
及び奥側センサー22によって検知された後の樹脂シー
ト12の搬送量、bは、トリミング機の1回のサイクル
において樹脂シート12の搬送量、c1は、樹脂シート
12手前側における隣接する列の抜き穴23の間に帯状
に残された樹脂シート、すなわちスクラップの幅、c2
は、樹脂シート12奥側における隣接する列の抜き穴2
3の間に帯状に残された樹脂シート、すなわちスクラッ
プの幅である。
【0064】先ず、1回のトリミング動作が終了し、例
えば5個1列の成形品20が樹脂シート12から打ち抜
かれた後、手前側送りロール16及び奥側送りロール1
7が作動し、すなわち回転し、前記樹脂シート12を成
形品20の列のピッチに等しい搬送量bだけ、図におい
て右方向へ、搬送する。成形機は、通常、凸型と凹型を
樹脂シート12の搬送方向に、複数列、例えば5列、有
するのであるから、前記成形品20の列のピッチは、前
記成形機の凸型と凹型の列のピッチと等しく、かつ、一
定である。
【0065】従って、前記樹脂シート12の搬送量bが
成形品の列のピッチと等しく、かつ一定となるように、
前記手前側送りロール16及び奥側送りロール17の回
転数も一定の値に設定されている。
【0066】樹脂シート12が成形品20の列のピッチ
に等しい搬送量bだけ搬送されると、手前側送りロール
16及び奥側送りロール17は停止し、樹脂シート12
を一定の位置に保持する。好適には、樹脂シート12の
位置をより安定させるため、シートガイド装置19に把
持機構を設け、樹脂シート12を前記把持機構によって
も保持するようにする。
【0067】樹脂シート12が停止すると、駆動テーブ
ル15が駆動されて上型13が下降して成形品20を樹
脂シート12から打ち抜く、すなわちトリミングする。
次いで、駆動テーブル15が駆動されて上型13が上昇
し、1回のトリミング動作が終了する。なお、トリミン
グされた成形品20は、下刃の穴を通過して落下し、ト
リミング機11の下部に製品として堆積する。
【0068】以下前記のサイクルが繰り返される。
【0069】第1実施例においては、1回のトリミング
動作が終了し、前記樹脂シート12が成形品20の列の
ピッチに等しい搬送量bだけ搬送される際、成形品20
が打ち抜かれた後の樹脂シート12に残った抜き穴23
の図における右側の端部、すなわちリーディングエッ
ジが手前側センサー21及び奥側センサー22によって
検知される。そして、抜き穴23のリーディングエッジ
が手前側センサー21及び奥側センサー22によって検
知された時点から、搬送量aだけ樹脂シート12を搬送
するように、前記手前側送りロール16及び奥側送りロ
ール17の回転数が制御される。
【0070】ここで、前記手前側送りロール16及び奥
側送りロール17の回転数は、通常、これらロールを駆
動するモーターの駆動パルス数をカウントしたり、ロー
ルの軸に設けたエンコーダーの出力パルスをカウントす
ることにより検出される。
【0071】図3からも明らかなように、トリミングさ
れた直後の抜き穴23のリーディングエッジが手前側セ
ンサー21及び奥側センサー22によって検知された時
点で、樹脂シート12は搬送量b−aだけ搬送されてい
るのであるから、リーディングエッジが検知された時点
から、さらに搬送量aだけ搬送したところで前記手前側
送りロール16及び奥側送りロール17を停止すれば、
樹脂シート12は抜き穴23の列のピッチに等しい搬送
量bだけ搬送されることになる。そして、抜き穴23の
列のピッチは、当然、成形品20の列のピッチに等しい
ので、このようにすれば、樹脂シート12は、正確に成
形品20の列のピッチに等しい搬送量bだけ搬送され
る。
【0072】このように、各サイクル毎にトリミングさ
れた直後の抜き穴23のリーディングエッジを基準にし
て樹脂シート12の搬送量を制御するので、手前側送り
ロール16及び奥側送りロール17が上下から挟んでい
る樹脂シート12の両側縁部が、波打っていたり、厚さ
が一定でない場合や、手前側送りロール16及び奥側送
りロール17と樹脂シート12の間に滑りが生じた場合
に、樹脂シート12の搬送量が所定の値、すなわち成形
品20の列のピッチに等しい量、から若干ズレてしまっ
ても、この所定の値からのズレが蓄積されることがない
ので、成形品20を樹脂シート12から打ち抜く精度が
大きくは低下せず、トリミングされた製品の仕上がり精
度も大きくは低下しない。
【0073】また、成形品20の抜き穴23のリーディ
ングエッジを検知するので、成形品20が、上に凸状で
あっても、下に凸状であっても、容器の蓋のように背の
低い形状のものであっても、正確に樹脂シート12の搬
送量を制御できる。
【0074】なお、トリミング機11において、上型1
3の打ち抜き刃及び下型14の下刃が、樹脂シート12
の搬送方向に複数列、例えば2列形成されている場合が
ある。もちろん、この場合の列と列の間隔は、成形機に
おける凸型及び凹型の列と列の間隔と同一であり、か
つ、樹脂シート12上に成形された成形品20の列のピ
ッチと等しく設定される。
【0075】この場合には、第1列目の抜き穴23のリ
ーディングエッジが検知された信号を無視し、すなわち
キャンセルして、第2列目の抜き穴23のリーディング
エッジが手前側センサー21及び奥側センサー22によ
って検知された時点から、搬送量aだけ樹脂シート12
を搬送するように、前記手前側送りロール16及び奥側
送りロール17の回転数が制御される。
【0076】なお、前記手前側センサー21及び奥側セ
ンサー22が反射光検知型の光センサー又は撮像素子で
あって、樹脂シート12の面に対して斜めの方向からで
あっても抜き穴23の端部を検知できるものである場
合、設置される場所は、前記のように上型13及び下型
14の後方や樹脂シート12の直上又は直下でなくとも
よいので、抜き穴23のリーディングエッジでなく、図
において左側の端部、すなわちトレーリングエッジを検
知するようにしてもよい。
【0077】さらに、前記手前側送りロール16及び奥
側送りロール17の回転数を常時監視して、各サイクル
毎に、トリミング機の1回のサイクルにおける樹脂シー
ト12の実際の搬送量bを算出するようにしてもよい。
前記実際の搬送量bが、予め設定した基準範囲を超えた
場合、すなわち設定搬送量プラスアルファより高いか、
又は、低い場合には、異常発生警報を出すようにするこ
とができる。
【0078】以上説明したトリミング機の動作は、前記
制御装置により制御される。
【0079】このように、第1実施例においては、各サ
イクル毎にトリミングされた直後の抜き穴23の端部を
基準にしてズレを検出し、樹脂シート12の搬送量を制
御するので、樹脂シート12の搬送量が所定の値から若
干ズレてしまっても、この所定の値からのズレが蓄積さ
れることがないので、成形品20を樹脂シート12から
打ち抜く精度が大きくは低下せず、トリミングされた製
品の仕上がり精度も大きくは低下しない。
【0080】そして、成形品20の抜き穴23の端部を
検知するので、成形品20の形状に関わらず、正確にズ
レを検出して、樹脂シート12の搬送量を制御できる。
【0081】また、手前側送りロール16及び奥側送り
ロール17の回転数を常時監視して、1回のサイクルに
おける樹脂シート12の実際の搬送量bが予め設定した
基準範囲を超えた場合には、異常発生警報を出すように
することができる。
【0082】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。
【0083】図5は図3の要部拡大図である。
【0084】なお、第1実施例と同じ構造のもの及び同
じ動作については、その説明を省略する。
【0085】第2実施例においては、樹脂シート12手
前側における隣接する列の抜き穴23の間に帯状に残さ
れた樹脂シート12、すなわちスクラップの幅c1、及
び、樹脂シート12奥側における隣接する列の抜き穴2
3の間に帯状に残された樹脂シート、すなわちスクラッ
プの幅c2に対応する樹脂シート12の搬送の時間T1
及びT2を測定する。
【0086】1回のトリミング動作が終了し、樹脂シー
ト12を成形品20の列のピッチに等しい搬送量bだけ
搬送する際、手前側センサー21は、前回のサイクルに
おいて成形品20が打ち抜かれたことによる樹脂シート
12手前側における抜き穴23のトレーリングエッジを
検知し、次いで、今回のサイクルにおいて成形品20が
打ち抜かれたことによる樹脂シート12手前側における
抜き穴23のリーディングエッジを検知する。前記トレ
ーリングエッジを検知してから前記リーディングエッジ
を検知するまでの時間T1は前記樹脂シート12手前側
におけるスクラップの幅c1に対応している。
【0087】同様に、奥側センサー22は、前回のサイ
クルにおいて成形品20が打ち抜かれたことによる樹脂
シート12手前側における抜き穴23のトレーリングエ
ッジを検知し、次いで、今回のサイクルにおいて成形品
20が打ち抜かれたことによる樹脂シート12手前側に
おける抜き穴23のリーディングエッジを検知する。前
記トレーリングエッジを検知してから前記リーディング
エッジを検知するまでの時間T2は前記樹脂シート12
奥側におけるスクラップの幅c2に対応している。
【0088】前記時間T1と時間T2に差がある場合、
樹脂シート12の手前側と奥側とで搬送量に差がある、
すなわち樹脂シート12が蛇行しているのであるから、
前記時間T1と時間T2を常時測定し、比較すること
で、樹脂シート12の蛇行を検出できる。例えば、時間
T1が時間T2よりも大きい場合は、樹脂シート12手
前側におけるスクラップの幅c1が樹脂シート12奥側
におけるスクラップの幅c2よりも大きいのであるか
ら、図5に示すように、樹脂シート12が、正常な状態
と比較して図において右斜め上方向に曲がって、すなわ
ち蛇行して、搬送される。
【0089】本実施の形態においては、所定の許容値α
を設定し、前記時間T1と時間T2との差の絶対値が、
該許容値αを超えた場合、すなわち、 |T1−T2|>α である場合、樹脂シート12が蛇行しているとして、蛇
行発生警報を出すようにする。
【0090】ここで、スクラップの幅c1及び幅c2が
一定であっても、樹脂シート12の搬送速度が変化する
と前記時間T1と時間T2も変化するから、樹脂シート
12の搬送速度を変化させる場合には、前記許容値αを
速度の関数、 α=β/V (但し、βは定数、Vは樹脂シート12の
搬送速度) として設定することが望ましい。
【0091】また、樹脂シート12手前側の部分の搬送
速度を基準として、樹脂シート12の蛇行を検出でき
る。この場合、測定した時間T1とスクラップの幅の基
準値cとから、樹脂シート12手前側の部分の搬送速度
V1が、 V1=c/T1 として、算出される。樹脂シート12が蛇行していなけ
れば、樹脂シート12奥側の部分の搬送速度もV1であ
るから、測定した時間T2に基づいて、樹脂シート12
奥側におけるスクラップの幅c2は、 c2=V1*T2 として、算出される。そして算出された幅c2と隣接す
る列の抜き穴23の間隔の基準値cとの差が、所定の許
容値γを超えた場合、すなわち、 |c2−c|>γ である場合、樹脂シート12が蛇行しているとして、蛇
行発生警報を出すようにする。
【0092】さらに第2実施例においては、測定した時
間T1及び時間T2と、トレーリングエッジを検知して
からリーディングエッジを検知するまでの時間の基準値
Tとの差を各々算出し、該時間T1及び時間T2と基準
値Tとの差をフィードバックして、該基準値Tとの差を
ゼロにするよう手前側送りロール16及び奥側送りロー
ル17の回転を、各々独立に制御することもできる。な
お、この場合、測定した時間T1及び時間T2に基づい
て、スクラップの幅c1及びc2を算出し、該幅c1及
び幅c2と、スクラップの幅の基準値cとの差をフィー
ドバックして、該基準値cとの差をゼロにするように手
前側送りロール16及び奥側送りロール17の回転を、
各々独立に制御することもできる。
【0093】このように手前側送りロール16及び奥側
送りロール17の回転を、各々独立に、制御して、前記
時間T1及び時間T2と基準値Tとの差がゼロになれ
ば、又は、前記スクラップの幅c1及び幅c2と、スク
ラップの幅の基準値cとの差がゼロになれば、樹脂シー
ト12の蛇行は解消する。
【0094】このように、第2実施例においては、各サ
イクル毎にトリミングされた直後の抜き穴23の端部を
基準にしてズレを検出し、樹脂シート12の搬送量を制
御するので、樹脂シート12の搬送量が所定の値から若
干ズレてしまっても、この所定の値からのズレが蓄積さ
れることがないので、成形品20を樹脂シート12から
打ち抜く精度が大きくは低下せず、トリミングされた製
品の仕上がり精度も大きくは低下しない。
【0095】そして、成形品20の抜き穴23の端部を
検知するので、成形品20の形状に関わらず、正確にズ
レを検出して、樹脂シート12の搬送量を制御できる。
【0096】また、手前側送りロール16及び奥側送り
ロール17の回転数を常時監視して、1回のサイクルに
おける樹脂シート12の実際の搬送量bが予め設定した
基準範囲を超えた場合には、異常発生警報を出すように
することができる。
【0097】さらに、樹脂シート12の手前側における
スクラップの幅c1、及び樹脂シート12奥側における
スクラップの幅c2に対応する時間T1及び時間T2を
測定するので、樹脂シート12の蛇行を検出して、蛇行
発生警報を出すことができる。
【0098】また、手前側送りロール16及び奥側送り
ロール17の回転を、各々独立に、制御して、樹脂シー
ト12の蛇行を解消することができる。
【0099】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。
【0100】図6は、第3実施例を示す図であり、図2
のA−A線における矢視図、図7は、図6のB−B線に
おける矢視図である。
【0101】図において、24は樹脂シート12手前側
における隣接する列の抜き穴23の間に帯状に残された
樹脂シート、すなわちスクラップの幅c1を検出する手
前側変位センサー、25は、樹脂シート12奥側におけ
る隣接する列の抜き穴23間に帯状に残された樹脂シー
ト、すなわちスクラップの幅c2を検出する奥側変位セ
ンサーである。
【0102】なお、第1及び第2実施例と同じ構造のも
の及び同じ動作については、その説明を省略する。
【0103】第3実施例においては、樹脂シート12の
手前側におけるスクラップの幅c1を検出する手前側変
位センサー24及び樹脂シート12奥側におけるスクラ
ップの幅c2を検出する奥側変位センサー2が、図6
において上下方向に上側及び下側に、設置される。前記
手前側変位センサー24及び奥側変位センサー25は、
樹脂シート12の搬送方向に関して、上型13及び下型
14の後方に設置され、成形品20が打ち抜かれた後の
樹脂シート12に残ったスクラップの幅c1及びc2を
測定する。
【0104】前記手前側変位センサー24及び奥側変位
センサー25は、接触式、超音波式等いかなる方式のも
のであってもよいが、通常、光や画像を検知する方式
の、例えば光センサー又は画像認識可能なCCD等の撮
像素子である。
【0105】図7に示されるように、手前側変位センサ
ー24は、樹脂シート12の上方に設置された投光器2
6と樹脂シート12の下方に設置された受光器27とか
らなる。前記投光器26及び受光器27の樹脂シート1
2の搬送方向、すなわち図における左右方向の長さは、
前記スクラップの幅c1よりも大である。そして、前記
手前側変位センサー24の樹脂シート12の搬送方向に
おける設置場所は、上型13が下降してトリミング動作
を行うために樹脂シート12が停止している時に前記ス
クラップが位置する場所である。
【0106】したがって、図7に示すように、前記手前
側変位センサー24は、樹脂シート12が停止している
時に、投光器26から受光器27に向けて発せられた平
行光、例えばレーザー光、が前記スクラップに遮られた
長さを計測することによって、前記スクラップの幅c1
を直接測定することができる。
【0107】奥側変位センサー25の構成及び動作も、
前記手前側変位センサー24の構成及び動作と同様であ
る。
【0108】なお、前記手前側変位センサー24及び奥
側変位センサー25として、反射光検知型の光センサー
又はCCDのような撮像素子を使用すれば、樹脂シート
12の上側又は下側のどちらか一側にのみ設置するだけ
で、スクラップの幅c1及びc2の測定が可能となるの
で、設置場所の制約が少なくなる。さらに、前記手前側
変位センサー24及び奥側変位センサー25が反射光検
知型の光センサー又は撮像素子であって、樹脂シート1
2の面に対して斜めの方向からであってもスクラップの
幅c1及びc2を測定できるものである場合、設置され
る場所は、前記のように、上型13及び下型14の後方
で樹脂シート12の直上又は直下の場所でなくともよい
ので、設置場所の制約がより少なくなる。
【0109】第3実施例において、手前側変位センサー
24及び奥側変位センサー25を設置する場所は、図に
示すように、手前側センサー21及び奥側センサー22
よりも、樹脂シート12の搬送方向に関して、後方であ
るから、前記手前側センサー21及び奥側センサー22
に加えて、前記手前側変位センサー24及び奥側変位セ
ンサー25を設置することができる。また、前記手前側
変位センサー24及び奥側変位センサー25に抜き穴2
3の端部を検知する機能を付加するか、又は、前記手前
側変位センサー24及び奥側変位センサー25の一部分
に手前側センサー21及び奥側センサー22を一体的に
取り付ければ、手前側センサー21及び奥側センサー2
2を別途設置する必要はない。
【0110】第3実施例においては、樹脂シート12の
手前側におけるスクラップの幅c1、及び、樹脂シート
12の奥側におけるスクラップの幅c2を、樹脂シート
12が停止している時に、前記手前側変位センサー24
及び奥側変位センサー25によって直接測定する。そし
て測定された幅c1と幅c2との差の絶対値が、所定の
許容値γ1を超えた場合、すなわち、|c1−c2|>
γ1である場合、樹脂シート12が蛇行しているとし
て、蛇行発生警報を出すようにする。
【0111】なお、前記測定された幅c1及び幅c2と
スクラップの幅の基準値cとの差を比較するようにして
もよい。そして前記測定された幅c1及び幅c2と基準
値cとの差の絶対値が、所定の許容値γ2を超えた場
合、すなわち、|c1−c|>γ2 又は |c2−c
|>γ2である場合、樹脂シート12が蛇行していると
して、蛇行発生警報を出すようにすることもできる。
【0112】さらに第3実施例においては、前記測定し
たスクラップの幅c1及び幅c2と、基準値cとの差
を、各々、算出してフィードバックし、前記測定した幅
c1及び幅c2と基準値cとの差をゼロにするよう手前
側送りロール16及び奥側送りロール17の回転を、各
々独立に、制御することもできる。
【0113】このように手前側送りロール16及び奥側
送りロール17の回転を、各々独立に、制御して、前記
測定した幅c1及び幅c2と基準値cとの差がゼロにな
れば、樹脂シート12の蛇行は解消する。
【0114】このように、第3実施例においては、各サ
イクル毎にトリミングされた直後の抜き穴23の端部を
基準にしてズレを検出し、樹脂シート12の搬送量を制
御するので、樹脂シート12の搬送量が所定の値から若
干ズレてしまっても、この所定の値からのズレが蓄積さ
れることがないので、成形品20を樹脂シート12から
打ち抜く精度が大きくは低下せず、トリミングされた製
品の仕上がり精度も大きくは低下しない。
【0115】そして、成形品20の抜き穴23の端部を
検知するので、成形品20形状に関わらず、正確にズレ
を検出し樹脂シート12の搬送量を制御できる。
【0116】また、手前側送りロール16及び奥側送り
ロール17の回転数を常時監視して、1回のサイクルに
おける樹脂シート12の実際の搬送量bが予め設定した
基準範囲を超えた場合には、異常発生警報を出すように
することができる。
【0117】さらに、樹脂シート12が停止している時
に、樹脂シート12手前側におけるスクラップの幅c
1、及び、樹脂シート12奥側におけるスクラップの幅
c2を直接測定するので、樹脂シート12の蛇行をより
正確に検出して、蛇行発生警報を出すことができる。
【0118】また、手前側送りロール16及び奥側送り
ロール17の回転を、各々独立に、制御して、樹脂シー
ト12の蛇行を解消することができる。
【0119】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0120】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、トリミング機における抜きズレ検出システム
は、樹脂シートに成形された成形品をトリミングするト
リミング機と、前記樹脂シートを搬送する送りロール
と、トリミング後の前記樹脂シートに残った抜き穴の端
部を検知するセンサーと、前記センサーからの信号に基
づき、トリミングのサイクル毎に前記抜き穴の端部を基
準にして抜きズレを検出し、前記送りロールの動作を制
御する制御装置とを有する。
【0121】この場合、各サイクル毎にトリミングされ
た直後の抜き穴の端部を基準にして抜きズレを検出し、
樹脂シートの搬送量を制御するので、樹脂シートの搬送
量が所定の値から若干ズレてしまっても、この所定の値
からのズレが蓄積されることがないので、成形品を樹脂
シートから打ち抜く精度が大きくは低下せず、トリミン
グされた製品の仕上がり精度も大きくは低下しない。
【0122】そして、成形品の抜き穴の端部を検知する
ので、成形品形状に関わらず、正確に抜きズレを検出し
樹脂シートの搬送量を制御できる。
【0123】また、手前側送りロール及び奥側送りロー
ルの回転数を常時監視して、1回のサイクルにおける樹
脂シートの実際の搬送量が予め設定した基準範囲を超え
た場合には、異常発生警報を出すようにすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すトリミング機の構成
を示す図である。
【図2】図1に示すトリミング機の要部拡大図である。
【図3】図2に示すA−A線における矢視図であって成
形品が角形の場合の図である。
【図4】図2に示すA−A線における矢視図であって成
形品が丸形の場合の図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す図3の要部拡大図で
ある。
【図6】本発明の第3実施例を示す図2のA−A線にお
ける矢視図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す図6のB−B線にお
ける矢視図である。
【図8】従来のトリミング機の構成を示す図である。
【符号の説明】
11 トリミング機 12 樹脂シート 13 上型 14 下型 15 駆動テーブル 16 手前側送りロール 17 奥側送りロール 18 トリミング機のフレーム 19 シートガイド装置 20 成形品 21 手前側センサー 22 奥側センサー 23 抜き穴 24 手前側変位センサー 25 奥側変位センサー 26 投光器 27 受光器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)樹脂シートに成形された成形品をト
    リミングするトリミング機と、(b)前記樹脂シートを
    搬送する送りロールと、(c)トリミング後の前記樹脂
    シートに残った抜き穴の端部を検知するセンサーと、
    (d)前記センサーからの信号に基づき、トリミングの
    サイクル毎に前記抜き穴の端部を基準にして抜きズレを
    検出し、前記送りロールの動作を制御する制御装置とを
    具備することを特徴とするトリミング機における抜きズ
    レ検出システム。
  2. 【請求項2】 前記検出した抜きズレが基準範囲を超え
    た場合には、異常発生警報を出す請求項1記載のトリミ
    ング機における抜きズレ検出システム。
  3. 【請求項3】 前記樹脂シートの幅方向の複数箇所での
    前記抜き穴の端部を基準にして抜きズレを検出し、前記
    樹脂シートの蛇行を検出する請求項1、又は2記載のト
    リミング機における抜きズレ検出システム。
  4. 【請求項4】 前記樹脂シートの蛇行が基準範囲を超え
    た場合には、異常発生警報を出す請求項3記載のトリミ
    ング機における抜きズレ検出システム。
  5. 【請求項5】 前記蛇行を可及的に小さくするように前
    記送りロールの動作を制御する請求項3又は4記載のト
    リミング機における抜きズレ検出システム。
  6. 【請求項6】 スクラップの幅を検出して、前記樹脂シ
    ートの蛇行を検出する請求項3、4又は5記載のトリミ
    ング機における抜きズレ検出システム。
  7. 【請求項7】 スクラップの幅をセンサーにより直接検
    出する請求項6記載のトリミング機における抜きズレ検
    出システム。
JP2000157020A 2000-05-26 2000-05-26 トリミング機における抜きズレ検出システム Pending JP2001334492A (ja)

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