JP2001333437A - 画像表示装置、画像表示方法および記録媒体 - Google Patents

画像表示装置、画像表示方法および記録媒体

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JP2001333437A
JP2001333437A JP2000152209A JP2000152209A JP2001333437A JP 2001333437 A JP2001333437 A JP 2001333437A JP 2000152209 A JP2000152209 A JP 2000152209A JP 2000152209 A JP2000152209 A JP 2000152209A JP 2001333437 A JP2001333437 A JP 2001333437A
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至幸 小山
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哲 岡田
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  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 視差光学装置を有する三次元表示デバイス
に、二次元画像データを表示すること。 【解決手段】 画像表示装置1aは、三次元表示デバイ
ス20と、三次元表示デバイス20を制御する制御部4
0とを備えている。制御部40は、二次元画像データに
対応する描画パターンを取得し、描画パターンを三次元
表示デバイス20に表示する。描画パターンは、描画パ
ターンを三次元表示デバイスに表示したときの色が二次
元画像データを二次元表示デバイスに表示したときの色
と擬似的に同一となるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元画像を表示
可能な三次元表示デバイスに、二次元画像を表示するこ
とができる画像表示装置、画像表示方法および記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】右眼と左眼とに別々の画像を提示し、奥
行き感の知覚を可能とする三次元表示デバイスに関し
て、表示面の前面に視差光学装置を配置する方法が知ら
れている(例えば、特開平10−229567号公報参
照)。この技術では、表示面としては例えばストライプ
型の液晶表示装置の表示面が用いられ、視差光学装置と
しては例えば視差バリアが用いられる。
【0003】ストライプ型の液晶表示装置と視差バリア
とを含む三次元表示デバイスは、パーソナルコンピュー
タなどの情報機器に好適に使用され得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】パーソナルコンピュー
タなどの情報機器はその用途上、三次元画像だけでなく
二次元画像を扱う必要がある。
【0005】しかし、従来、三次元表示デバイスは、三
次元画像を表示する用途にのみ用いられており、三次元
表示デバイスに二次元画像を表示することについては考
慮されていなかった。ここで、三次元画像とは、奥行き
感を知覚させる画像をいい、二次元画像とは、奥行き感
を知覚させない画像をいう。二次元画像は、例えば文字
である。
【0006】三次元表示デバイスを備えた情報機器で
は、文書の編集作業などの二次元画像を扱う作業を行う
ことができなかった。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、三次元表示デバイスに、二次元画像を表示する
ことができる画像表示装置、画像表示方法および記録媒
体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の画像表示装置
は、三次元表示デバイスと、前記三次元表示デバイスを
制御する制御部とを備え、前記制御部は、二次元画像デ
ータに対応する描画パターンを取得し、前記描画パター
ンを三次元表示デバイスに表示し、前記描画パターン
は、前記描画パターンを前記三次元表示デバイスに表示
したときの色が前記二次元画像データを二次元表示デバ
イスに表示したときの色に擬似的に同一となるように構
成されており、これにより、上記目的が達成される。
【0009】前記三次元表示デバイスは、複数のピクセ
ルを含み、前記複数のピクセルのそれぞれは、所定の方
向に配列された複数のサブピクセルを含み、前記複数の
サブピクセルのそれぞれには複数の色要素のうち対応す
る1つの色要素が予め割り当てられており、前記制御部
は、前記描画パターンに基づいて前記複数のサブピクセ
ルを独立に制御してもよい。
【0010】前記二次元画像データは、白黒の二値の画
像データであってもよい。
【0011】前記描画パターンは、前記二次元画像デー
タを所定の規則に従って変換することによって取得され
てもよい。
【0012】前記描画パターンは、前記二次元画像デー
タを二値の描画パターンに変換し、前記二値の描画パタ
ーンを多値の描画パターンに変換することによって取得
されてもよい。
【0013】前記画像表示装置は、前記二次元画像デー
タに対応する前記描画パターンを格納するメモリをさら
に備えており、前記描画パターンは、前記メモリに格納
された前記二次元画像データに対応する前記描画パター
ンを読み出すことによって取得されてもよい。
【0014】前記画像表示装置は、前記二次元画像デー
タの骨格形状を表わすスケルトンデータを格納するメモ
リをさらに備えており、前記描画パターンは、前記スケ
ルトンデータに基づいて前記描画パターンを生成するこ
とによって取得されてもよい。
【0015】複数の色要素のそれぞれの強さは、複数の
色要素レベルによって段階的に表わされ、前記複数のサ
ブピクセルのそれぞれは、前記複数の色要素レベルのう
ちの1つを有しており、前記制御部は、前記描画パター
ンに基づいて、最大の色要素レベル以外の色要素レベル
に設定されるサブピクセルの個数を調節することによ
り、前記描画パターンの線幅を調整してもよい。
【0016】複数の色要素のそれぞれの強さは、複数の
色要素レベルによって段階的に表わされ、前記複数のサ
ブピクセルのそれぞれは、前記複数の色要素レベルのう
ちの1つを有しており、前記制御部は、前記描画パター
ンに基づいて、予め定められた個数のサブピクセルの前
記色要素レベルを調節することにより、前記描画パター
ンの線幅を調整してもよい。
【0017】本発明の画像表示方法は、三次元表示デバ
イスを用いて画像を表示する画像表示方法であって、二
次元画像データに対応する描画パターンを取得するステ
ップと、前記描画パターンを前記三次元表示デバイスに
表示するステップとを包含し、前記描画パターンは、前
記描画パターンを前記三次元表示デバイスに表示したと
きの色が前記二次元画像データを二次元表示デバイスに
表示したときの色に擬似的に同一となるように構成され
ており、これにより、上記目的が達成される。
【0018】本発明の三次元表示デバイスと、前記三次
元表示デバイスを制御する制御部とを備えたコンピュー
タによって読み取り可能な記録媒体であって、前記記録
媒体には、二次元画像データに対応する描画パターンを
取得するステップと、前記描画パターンを前記三次元表
示デバイスに表示するステップとを包含する処理を前記
制御部に実行させるためのプログラムが記録されてお
り、前記描画パターンは、前記描画パターンを前記三次
元表示デバイスに表示したときの色が前記二次元画像デ
ータを二次元表示デバイスに表示したときの色に擬似的
に同一となるように構成されており、これにより、上記
目的が達成される。
【0019】
【発明の実施の形態】はじめに、三次元表示デバイスに
よる画像の表示原理を説明する。この画像の表示原理
は、後述されるすべての実施の形態に共通である。
【0020】図1Aは、三次元表示デバイス20の構造
を示す。三次元表示デバイス20は、ストライプ型液晶
表示装置25と、視差光学装置23とを含む。
【0021】ストライプ型液晶表示装置25の表示面2
1は、X方向およびY方向に配列された複数のピクセル
12を含んでいる。複数のピクセル12のそれぞれは、
X方向に配列された複数のサブピクセルを含んでいる。
図1Aに示される例では、1つのピクセル12は、3個
のサブピクセル14R、14Gおよび14Bを有してい
る。
【0022】サブピクセル14Rは、R(赤)を発色す
るように色要素Rに予め割り当てられている。サブピク
セル14Gは、G(緑)を発色するように色要素Gに予
め割り当てられている。サブピクセル14Bは、B
(青)を発色するように色要素Bに予め割り当てられて
いる。
【0023】表示面21と視差光学装置23との距離
は、一定に保たれている。表示面21と視差光学装置2
3との距離を一定に保つために、例えば、透過性を有す
るエレメント22が表示面21と視差光学装置23との
間に配置されている。
【0024】視差光学装置23は、X方向に配列された
複数のスリット15を有している。視差光学装置23
は、例えば、格子状のパネルである。スリット15によ
って、表示面21のサブピクセルのそれぞれが、三次元
表示デバイス20に対して所定の位置にある観察者10
の右眼または左眼のどちらか一方のみに対して可視とな
る。
【0025】次に、視差光学装置23のスリット15に
よって、表示面21のサブピクセルのそれぞれが、観察
者10の右眼または左眼のどちらか一方のみに対して可
視となる原理を説明する。
【0026】図1Bは、図1Aに示される三次元表示デ
バイス20を矢印Aの方向から見た図である。
【0027】図1Bに示されるスリット15−1は、視
差光学装置23に含まれる複数のスリット15のうちの
1つである。
【0028】図1Bに示されるピクセル12−1は、表
示面21に含まれる複数のピクセルのうちの1つであ
る。ピクセル12−1は、X方向に配列された3個のサ
ブピクセル14R−1、14G−1および14B−1を
含んでいる。この3個のサブピクセル14R−1、14
G−1および14B−1はそれぞれ、色要素R、色要素
Gおよび色要素Bに予め割り当てられている。同様に、
ピクセル12−2は、X方向に配列された3個のサブピ
クセル14R−2、14G−2および14B−2を有し
ている。この3個のサブピクセル14R−2、14G−
2および14B−2はそれぞれ、色要素R、色要素Gお
よび色要素Bに予め割り当てられている。
【0029】サブピクセル14G−1は、スリット15
−1を通して、観察者の右眼10Rに対して可視である
が、観察者の左眼10Lに対しては可視ではない。同様
に、サブピクセル14G−2は、スリット15−1を通
して、観察者の左眼10Lに対して可視であるが、観察
者の右眼10Rに対しては可視ではない。
【0030】同様にして、表示面21に含まれるサブピ
クセルは、観察者の右眼または左眼のどちらか一方のみ
に対して可視である。図1Bに示される例では、サブピ
クセル14B−2、14R−2および14G−1は、観
察者の右眼10Rのみに対して可視であり、サブピクセ
ル14G−2、14B−1および14R−1は、観察者
の左眼10Lのみに対して可視である。このように右眼
のみに対して可視のサブピクセルと、左眼のみに対して
可視のサブピクセルとが、表示面21上のX軸方向に交
互に配置されている。
【0031】図1Aの表示面21上に示されるサブピク
セル14R、14Gおよび14Bのうち、図1Aに網目
で表されているサブピクセルは、観察者10の左眼のみ
によって可視のサブピクセルであり、図1Aに網目を付
さずに表されているサブピクセルは、観察者10の右眼
のみによって可視のサブピクセルである。観察者10の
左眼には、図1Aに網目で表されている複数のサブピク
セルによって形成される画像が提示され、観察者10の
右眼には、図1Aに網目を付さずに表されている複数の
サブピクセルによって形成される画像が提示される。
【0032】以上の原理により、図1Aに示される三次
元表示デバイス20によれば、観察者の右眼と左眼とに
異なる画像を提示することができ、これによって観察者
に奥行き感を知覚させることが可能になる。すなわち、
三次元表示デバイスに三次元画像を表示することができ
る。
【0033】三次元表示デバイスに二次元画像を表示す
ることが必要な場合もある。例えば文書の編集作業をす
る場合である。
【0034】しかし、二次元画像データをピクセル単位
の制御により表示面21に表示しただけでは、カラーノ
イズ(例えば、色の縞)が発生することが、本発明者の
実験により確認されている。ここで、ピクセル単位の制
御とは、二次元画像データを構成するドットと表示面の
ピクセルとを対応付け、そのドットが有する情報に基づ
いて、ピクセルに含まれるサブピクセルの輝度レベルを
制御することをいう。例えば二次元画像データが白黒二
値画像である場合、二次元画像データを構成するドット
はOFFまたはONを表わす値(情報)を有している。
この場合にピクセル単位の制御では、OFFを表わす値
を持つドットに対応付けられたピクセルはすべて同一の
色(例えば、黒色)になるようにサブピクセルの輝度レ
ベルを制御し、ONを表わす値を持つドットに対応付け
られたピクセルはすべて他の同一の色(例えば、白色)
になるようにサブピクセルの輝度レベルを制御する。
【0035】以下、二次元画像データをピクセル単位の
制御により三次元表示デバイス20の表示面21に表示
した場合に、カラーノイズが発生する原理を説明する。
【0036】図2は、図1Aに示される表示面21に、
幅1ドット、長さ5ドットの縦線を表わす二次元画像デ
ータを表示した例を示す。このような縦線は、例えば文
字の一部分であり得る。図2に斜線で示されたピクセル
は二次元画像データのOFFを表わす値を有するドット
に対応づけられたピクセルであり、表示面21上に例え
ば黒色で表示される。図2に斜線を付さずに示されたピ
クセルは二次元画像データのONを表わす値を有するド
ットに対応づけられたピクセルであり、表示面21上に
例えば白色で表示される。
【0037】サブピクセル14R、14Gおよび14B
に割り当てられている各色要素が256階調で制御され
る場合には、サブピクセル14R、14Gおよび14B
の輝度は、0〜255の値によって表される。サブピク
セル14R、14Gおよび14Bのそれぞれを、輝度レ
ベルを示す0〜255の値のいずれかに設定することに
よって、約1670万(=256×256×256)色
の色を表示することが可能である。
【0038】例えば、黒色は、表示面21における1つ
のピクセルに含まれる各サブピクセルに対応する各色要
素の輝度(R,G,B)を(0,0,0)に設定するこ
とにより表示される。同様にして、白色は、(R,G,
B)を(255,255,255)に設定することによ
り表示される。
【0039】図3は、図2に示される表示面21から、
X方向に並ぶサブピクセルの配列であるライン30を取
り出した図である。ピクセル12−1、12−2および
12−3は、ライン30に含まれるピクセルを示す。
【0040】ピクセル12−1に含まれる各サブピクセ
ルに対応する各色要素の輝度(R,G,B)は、(25
5,255,255)に設定されている。同様に、ピク
セル12−2については、(R,G,B)は(0,0,
0)に設定されており、ピクセル12−3については
(R,G,B)は(255,255,255)に設定さ
れている。
【0041】ライン30は、左眼用のサブピクセルと右
眼用のサブピクセルとが交互に配置されることによって
形成されている。ここで左眼用とは、観察者の左眼のみ
に対して可視であることを意味し、右眼用とは、観察者
の右眼のみに対して可視であることを意味する。
【0042】ライン30は、左眼用のサブピクセルの配
列である左眼用のライン30Lと、右眼用のサブピクセ
ルの配列である右眼用のライン30Rとに分解される。
【0043】ピクセル12−1に含まれるサブピクセル
14R−1、14G−1および14B−1はそれぞれ、
左眼、右眼および左眼に対してのみ可視である。ピクセ
ル12−2に含まれるサブピクセル14R−2、14G
−2および14B−2はそれぞれ、右眼、左眼および右
眼に対してのみ可視である。同様に、ピクセル12−3
に含まれるサブピクセル14R−3、14G−3および
14B−3はそれぞれ、左眼、右眼および左眼に対して
のみ可視である。
【0044】以上から、観察者の左眼には左眼用のライ
ン30Lが提示されており、右眼には右眼用のライン3
0Rが提示されていることがわかる。ライン30Lおよ
びライン30Rに含まれるサブピクセルは、それぞれ、
R(赤)、G(緑)またはB(青)のいずれかの色に発
色しているか、もしくはいずれの色にも発色していない
(黒色である)。
【0045】観察者は、ライン30Lに含まれるサブピ
クセル14R−1、14B−1および14G−2を個別
に知覚するのではなく、これら3個のサブピクセルをま
とめて1つの左眼用ピクセルL1として知覚する。同様
に、観察者は、ライン30Rに含まれるサブピクセル1
4R−2、14B−2および14G−3をまとめて1つ
の右眼用ピクセルR1として知覚する。左眼用ピクセル
L1と右眼用ピクセルR1とはステレオピクセルを構成
する。
【0046】左眼用ピクセルおよび右眼用ピクセルはい
ずれも左から順に、(R,B,G)の色要素に割り当て
られている。
【0047】左眼用ピクセルL1に含まれる各サブピク
セルに対応する各色要素の輝度(R,B,G)は、(2
55,255,0)に設定されている。このため、左眼
用ピクセルL1は、観察者の左眼に、マゼンタ色として
知覚される。マゼンタ色とは、赤色と青色とを加法混色
により混色したときの色である。
【0048】左眼用ピクセルL0およびL2のそれぞれ
は、観察者の左眼に白色として知覚される。
【0049】同様に、右眼用ピクセルR1に含まれる各
サブピクセルに対応する各色要素の輝度(R,B,G)
は、(0,0,255)に設定されている。このため、
右眼用ピクセルR1は、観察者の右眼に、緑色として知
覚される。
【0050】右眼用ピクセルR0およびR2のそれぞれ
は、観察者の右眼に白色として知覚される。
【0051】以上のように、本来黒色として知覚される
べき縦線(二次元画像データ)を単にピクセル単位の制
御により三次元表示デバイスの表示面に表示しただけで
は、視差光学装置を通して表示面を見る観察者にカラー
ノイズ(例えば、色の縞)が見えてしまう。
【0052】本発明の画像表示装置は、二次元画像デー
タに対応する描画パターンを取得し、描画パターンを三
次元表示デバイスに表示する。この描画パターンは、描
画パターンを三次元表示デバイスに表示したときの色が
二次元画像データを二次元表示デバイスに表示したとき
の色に擬似的に同一となるように構成されている。これ
によって、カラーノイズの発生を防止する。
【0053】以下、図面を参照しながら本発明の実施の
形態を説明する。
【0054】(実施の形態1)図4は本発明の実施の形
態1の画像表示装置1aの構成を示す。画像表示装置1
aは、例えば、パーソナルコンピュータであり得る。パ
ーソナルコンピュータとしては、デスクトップ型または
ラップトップ形などの任意のタイプのコンピュータが使
用され得る。あるいは、画像表示装置1aは、ワードプ
ロセッサであってもよい。
【0055】画像表示装置1aは、カラー表示可能な三
次元表示デバイス20と、三次元表示デバイス20の表
示面21に含まれる複数のサブピクセルをそれぞれ独立
に制御する制御部40とを含む。制御部40には、三次
元表示デバイス20と、入力デバイス35と、補助記憶
装置50とが接続されている。
【0056】三次元表示デバイス20は、表示面21と
視差光学装置23とを含む。表示面21は例えばストラ
イプ型の液晶表示デバイスである。視差光学装置23
は、例えば視差バリアである。視差光学装置23は三次
元表示デバイス20から取り外し可能であってもよい。
視差光学装置23を三次元表示デバイス20から取り外
したときには、観察者は表示面21を直接観察できるの
で、三次元表示デバイス20を通常の二次元表示デバイ
スとして使用することができる。三次元表示デバイス2
0の動作原理は、図1A、1Bを参照してすでに説明し
たとおりである。従って、ここではその説明を省略す
る。表示面21に画像が表示される原理は、図2を参照
してすでに説明したとおりである。従って、ここではそ
の説明を省略する。
【0057】補助記憶装置50には、描画パターン生成
プログラム33aと、描画パターン生成プログラム33
aを実行するために必要なデータ32とが格納されてい
る。データ32は、二次元画像データ32aを含む。二
次元画像データ32aは例えば、文字や、線画を表わす
データであり得る。補助記憶装置50としては、描画パ
ターン生成プログラム33aおよびデータ32を格納す
ることが可能な任意のタイプの記憶装置が使用され得
る。補助記憶装置50において、描画パターン生成プロ
グラム33aおよびデータ32を格納する記録媒体とし
ては、任意の記録媒体が使用され得る。例えば、ハード
ディスク、CD−ROM、MO、フロッピー(登録商
標)ディスク、MD、DVD、ICカード、光カードな
どの記録媒体が好適に使用され得る。
【0058】なお、描画パターン生成プログラム33a
およびデータ32は、補助記憶装置50における記録媒
体に格納されることに限定されない。例えば、描画パタ
ーン生成プログラム33aおよびデータ32は、ROM
(図示せず)に格納されてもよい。ROMは、例えば、
マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュ
ROMなどであり得る。このROM方式の場合には、そ
のROMを交換するだけで色々な処理のバリエーション
を容易に実現することができる。
【0059】さらに、描画パターン生成プログラム33
aおよびデータ32を格納する記録媒体は、上記ディス
クやカードなどの記憶装置や半導体メモリなどのように
プログラムやデータを固定的に担持する媒体以外に、通
信ネットワークにおいてプログラムやデータを搬送する
ために使用される通信媒体のようにプログラムやデータ
を流動的に担持する媒体であってもよい。画像表示装置
1aがインターネットを含む通信回線に接続するための
手段を備えている場合には、その通信回線から描画パタ
ーン生成プログラム33aおよびデータ32をダウンロ
ードすることができる。この場合、ダウンロードに必要
なローダープログラムは、ROM(図示せず)に予め格
納されていてもよいし、補助記憶装置50から制御部4
0にインストールされてもよい。
【0060】入力デバイス35は、三次元表示デバイス
20に表示されるべき二次元画像データ32aを指定す
るために使用される。二次元画像データ32aは例えば
文字や線画を表わすデータである。二次元画像データ3
2aが文字を表わす場合、入力デバイス35は例えば文
字を識別する文字コードと文字の大きさを示す文字サイ
ズとを含む文字情報を制御部40に入力するために使用
される。このための入力デバイス35としては、キーボ
ードなどの入力デバイスが好適に使用され得る。制御部
40は入力された文字情報に基づいて、三次元表示デバ
イス20に表示されるべき文字を二次元画像データ32
aから検索する。
【0061】あるいは、入力デバイス35としてスキャ
ナやペン入力装置などの入力デバイスを使用することも
できる。この場合には、二次元画像を表わすデータ自体
を画像表示装置1aに入力することができる。入力され
た二次元画像を表わすデータは、二次元画像データ32
aとして、補助記憶装置50に格納される。
【0062】制御部40は、CPU31と主メモリ34
とを含む。
【0063】CPU31は、画像表示装置1aの全体を
制御および監視するとともに、補助記憶装置50に格納
されている描画パターン生成プログラム33aを実行す
る。
【0064】主メモリ34は、入力デバイス35が入力
されたデータや表示面21に表示するためのデータや描
画パターン生成プログラム33aを実行するのに必要な
データを一時的に格納する。主メモリ34は、CPU3
1によってアクセスされる。
【0065】CPU31は、主メモリ34に格納された
各種のデータに基づいて描画パターン生成プログラム3
3aを実行することにより、描画パターンを生成する。
描画パターンは、サブピクセルの制御情報である。生成
された描画パターンは、表示用ワークバッファ36に一
旦格納された後、三次元表示デバイス20に出力され
る。描画パターンが三次元表示デバイス20に出力され
るタイミングは、CPU31によって制御される。
【0066】以下、画像表示装置1aの動作原理を説明
する。なお、以下の説明は、二次元画像が白黒の二値の
画像である場合を例に挙げている。また、本明細書中で
は、1つのピクセルの各色要素が256階調で制御され
ていると仮定するが、本発明はこれに限定されない。
【0067】あるピクセルが白色であるとき、そのピク
セルに含まれる各サブピクセルに対応する各色要素の輝
度(R,G,B)は、(255,255,255)に設
定されている。この状態は、各サブピクセルがONであ
ると表現される。同様に、そのピクセルが黒色であると
き、(R,G,B)は(0,0,0)に設定されてい
る。この状態は、各サブピクセルがOFFであると表現
される。
【0068】また、以下の説明では、表示面21上の
「左」および「右」は、観察者の左眼側および右眼側を
いう。
【0069】画像表示装置1aは、二次元画像データ3
2aをピクセル単位の制御により三次元表示デバイス2
0の表示面21に表示するのではなく、二次元画像デー
タ32aに基づいて描画パターンを生成し、その描画パ
ターンを三次元表示デバイス20の表示面21に表示す
る。
【0070】図5は、二次元画像データに基づいて描画
パターンを生成するための描画パターン生成プログラム
33aの処理手順を示す。描画パターン生成プログラム
33aは、CPU31によって実行される。以下、描画
パターン生成プログラム33aの処理手順を各ステップ
ごとに説明する。
【0071】ステップS1:二次元画像データ32aが
指定される。例えば、二次元画像データ32aが文字を
表わす場合には、入力デバイス35から文字コードと文
字サイズとを入力することによって補助記憶装置50に
格納されている二次元画像データ32a(フォントデー
タ)が指定される。
【0072】ここで、二次元画像データ32aは、m×
n個のドットを含む。mは二次元画像データ32aの横
方向のドット数を示し、nは二次元画像データ32aの
縦方向のドット数を示す。n、mは1以上の任意の整数
である。二次元画像データ32aに含まれる各ドット
は、「ON」を表わす値または「OFF」を表わす値を
有している。例えば、ドットの値=0であることは、そ
のドットが「ON」を表わすことを意味し、ドットの値
=1であることは、そのドットが「OFF」を表わすこ
とを意味する。二次元画像データ32aに含まれる各ド
ットのON、OFFによって二次元画像の形状が定義さ
れる。
【0073】ステップS2:二次元画像データ32aか
ら、一次元ドット配列が取り出される。一次元ドット配
列とは、二次元画像データ32aの1つの行に配置され
ているm個のドットの配列をいう。
【0074】ステップS3:一次元ドット配列に基づい
て、サブピクセルの制御情報の配列が生成される。サブ
ピクセルの制御情報は、「ON」を表わす値または「O
FF」を表わす値を有している。例えば、サブピクセル
の制御情報の値=0であることは、そのサブピクセルの
制御情報が「ON」を表わすことを意味し、サブピクセ
ルの制御情報の値=1であることは、そのサブピクセル
の制御情報が「OFF」を表わすことを意味する。「O
N」を表わすドットに基づいて、「ON」を表わす3個
のサブピクセルの制御情報が生成される。「OFF」を
表わすドットに基づいて、「OFF」を表わす3個のサ
ブピクセルの制御情報が生成される。これは、一次元ド
ット配列に含まれる各ドットは、表示面21上の1つの
ピクセルに対応し、1つのピクセルは3個のサブピクセ
ルを含むからである。このようにして、3m個のサブピ
クセルの制御情報を含むサブピクセルの制御情報の配列
が生成される。
【0075】ステップS4:サブピクセルの制御情報の
配列に基づいて、左眼用のサブピクセルの制御情報の配
列(左眼用の配列)および右眼用のサブピクセルの制御
情報の配列(右眼用の配列)とが生成される。これらの
配列は、サブピクセルの制御情報の配列に含まれる各サ
ブピクセルの制御情報を左眼用の配列と右眼用の配列と
に交互に割り当てることによって得られる。この割り当
ては、図6を用いて後述される。
【0076】ここで、左眼用の配列とは、左眼に対して
のみ可視となるサブピクセルの制御情報の配列であり、
右眼用の配列とは、右眼に対してのみ可視となるサブピ
クセルの制御情報の配列である。
【0077】なお、左眼用の配列の端から3個ずつのサ
ブピクセルの制御情報が順番にグルーピングされてい
る。このグルーピングは、表示面21上の左眼用ピクセ
ルを構成する3個のサブピクセルの制御情報を単位とし
て行われる。このようにしてグルーピングされた3個の
サブピクセルの制御情報の組を制御情報組という。
【0078】右眼用の配列についても同様である。
【0079】ステップS5:1つの制御情報組に含まれ
る3個のサブピクセルの制御情報のうち1個以上のサブ
ピクセルの制御情報が「OFF」を表わすか否かが判定
される。
【0080】ステップS5における判定が「Yes」で
ある場合には、処理はステップS6に進む。ステップS
5における判定が「No」である場合には、処理はステ
ップS7に進む。
【0081】ステップS6:1つの制御情報組に含まれ
る3個のサブピクセルの制御情報のそれぞれが「OF
F」に設定される。
【0082】ステップS7:左眼用の配列に含まれるす
べての制御情報組について、ステップS5、S6の処理
が完了したか否かが判定される。
【0083】ステップS7における判定が「Yes」で
ある場合には、処理はステップS8に進む。ステップS
7における判定が「No」である場合には、処理はステ
ップS5に戻る。
【0084】ステップS8〜S10:ステップS4にお
いて生成された右眼用の配列について、ステップS5〜
S7と同様の処理が行われる。
【0085】ステップS11:左眼用の配列と右眼用の
配列とを合成することにより、一次元描画パターンが生
成される。一次元描画パターンは、3m個のサブピクセ
ルの制御情報を含む一次元配列である。一次元描画パタ
ーンは、左眼用の配列に含まれるサブピクセルの制御情
報と右眼用の配列に含まれるサブピクセルの制御情報と
を交互に配列することによって得られる。
【0086】ステップS12:二次元画像データ32a
に含まれるすべての一次元ドット配列について、ステッ
プS2〜S11の処理が完了したか否かが判定される。
【0087】ステップS12における判定が「Yes」
である場合には、処理はステップS13に進む。ステッ
プS12における判定が「No」である場合には、処理
はステップS2に戻る。
【0088】ステップS13:ステップS12において
生成されたすべての一次元描画パターンを合成すること
により、描画パターンが生成される。描画パターンは、
3m×n個のサブピクセルの制御情報を含む二次元配列
である。
【0089】以上のようにして、二次元画像データに対
応する描画パターンが生成される。描画パターンに含ま
れるサブピクセルの制御情報の値は、サブピクセルの輝
度レベルに変換される。例えば、サブピクセルの制御情
報が「OFF」を表わす場合には、そのサブピクセルの
制御情報はサブピクセルの輝度レベル0に変換され、サ
ブピクセルの制御情報が「ON」を表わす場合には、そ
のサブピクセルの制御情報はサブピクセルの輝度レベル
255に変換される。
【0090】表示面21上の各サブピクセルは、サブピ
クセルの輝度レベルによって制御される。その結果、描
画パターンが表示面21上に表示される。描画パターン
を表示面21上に表示するタイミングは、CPU31に
よって制御される。
【0091】このように、本発明の画像表示装置1a
は、描画パターンに基づいて、表示面21上のサブピク
セルの輝度レベルを制御する。上述した描画パターン生
成プログラム33aによって生成される描画パターン
は、その描画パターンを三次元表示デバイス20に表示
したときの色が二次元画像データ32aを二次元表示デ
バイスに表示したときの色に擬似的に同一となるように
構成されている。その結果、カラーノイズの発生が防止
される。
【0092】図6は、二次元画像データに基づいて描画
パターンが生成される様子を示す。
【0093】配列200は、二次元画像データに含まれ
るの1つの一次元ドット配列を表わす。配列200中の
「1」は、OFFのドットを表わし、「0」は、ONの
ドットを表わす。
【0094】配列201は、一次元ドット配列200に
基づいて生成される、サブピクセルの制御情報の配列で
ある。配列200中の1個の「1」に基づいて配列20
1中の3個の「1」が生成され、配列200中の1個の
「0」に基づいて配列201中の3個の「0」が生成さ
れる。配列202、203、202a、203a、20
4中の「1」はOFFのサブピクセルの制御情報を表わ
し、「0」はONのサブピクセルの制御情報を表わす。
【0095】配列202、203はそれぞれ、左眼用の
配列、右眼用の配列である。左眼用の配列202および
右眼用の配列203は、ステップS4(図5)の処理手
順により生成される。配列202中の制御情報組L1に
は、1個以上のOFFのサブピクセルの制御情報がある
ので、制御情報組L1に含まれるすべてのサブピクセル
の制御情報がOFFに設定される。その結果、左眼用の
配列は配列202aとなる。配列203中のサブピクセ
ルの制御情報組R1には、1個以上のOFFのサブピク
セルの制御情報があるので、制御情報組R1に含まれる
すべてのサブピクセルの制御情報がOFFに設定され
る。その結果、右眼用の配列は配列203aとなる。
【0096】左眼用の配列202aと右眼用の配列20
3aとを交互に配列することにより、一次元描画パター
ン204が得られる。
【0097】二次元画像データに含まれるすべての一次
元ドット配列200について、生成された一次元描画パ
ターン204を合成することにより、描画パターンが生
成される。
【0098】図7は、図6に示される一次元描画パター
ン204を表示した表示面21の一部分(ライン33
0)を示す。
【0099】ライン330は、左眼用のライン330L
と、右眼用のライン330Rとに分解できる。
【0100】図3を参照して説明した原理と同様の原理
によって、左眼用のライン330Lに含まれる左眼用ピ
クセルL1は、観察者の左眼に、黒色として知覚され
る。
【0101】左眼用ピクセルL0およびL2のそれぞれ
は、観察者の左眼に白色に知覚される。
【0102】同様に、右眼用のライン330Rに含まれ
る右眼用ピクセルR1も、観察者の右眼に、黒色として
知覚される。
【0103】右眼用ピクセルR0およびR2のそれぞれ
は、観察者の右眼に白色に知覚される。
【0104】すなわち、観察者の左眼および右眼にはそ
れぞれ1つの黒色の点が知覚される。
【0105】観察者の左眼および右眼には所望の色が知
覚される。観察者の左眼と右眼とに知覚された画像は、
観察者の脳内で融合され、1つの画像として知覚され
る。
【0106】所望の色とは、二次元画像データを二次元
表示デバイスに表示したときの色である。すなわち、O
FFのドットに対しては例えば黒色であり、ONのドッ
トに対しては例えば白色である。二次元画像データの二
次元表示デバイスへの表示は、例えば加法混色により行
われる。
【0107】一次元描画パターン204を表示面21に
表示した場合にカラーノイズが発生しない原理を説明し
た。複数の一次元描画パターンを合成することによって
生成された描画パターンを表示面21に表示した場合に
カラーノイズが発生しないことは上記原理から明らかで
ある。
【0108】図8は、1つの一次元ドット配列中にOF
Fのドットを2個含む二次元画像データに基づいて描画
パターンが生成される様子を示す。
【0109】一次元ドット配列200から一次元描画パ
ターン204を生成する手順は、図6を参照して説明し
た手順と同様である。
【0110】図9Aは、1ドットの大きさを有する黒色
の点を表わす二次元画像データをピクセル単位の制御に
より表示面21に表示した状態を示す。このような点
は、例えば文字の最も基本的な構成要素として用いられ
る。図9Aに示される桝目は、表示面21上のサブピク
セルを示す。
【0111】図9Bは、図9Aに示される二次元画像デ
ータに基づいて、図5に示される本発明の処理手順によ
って生成された描画パターンを表示面21に表示した状
態を示す。
【0112】図9Cは、アルファベットの「A」の形状
を表わす二次元画像データを、ピクセル単位の制御によ
り表示面21に表示した状態を示す。
【0113】図9Dは、図9Cに示される二次元画像デ
ータに基づいて、図5に示される本発明の処理手順によ
って生成された描画パターンを表示面21に表示した状
態を示す。
【0114】図9B、図9Dに斜線で表示されているサ
ブピクセルは、描画パターンのOFFのサブピクセルの
制御情報に基づいて制御されるサブピクセルであり、斜
線を付さずに表示されているサブピクセルは、描画パタ
ーンのONのサブピクセルの制御情報に基づいて制御さ
れるサブピクセルである。
【0115】視差光学装置23を通して図9Cに示され
る表示面を観察する観察者はカラーノイズを知覚する
が、図9Dに示される表示面を観察する観察者はカラー
ノイズを知覚することなくアルファベットの「A」の文
字を認識できる。
【0116】本発明の画像表示装置は、文字を三次元表
示デバイスに表示する場合に好適に使用されうる。
【0117】表示面21の白色の背景に対して黒色のド
ットを表示する場合に、黒色と白色の境界部分のよう
に、横方向の輝度レベルの変化が大きい部分で最も顕著
なカラーノイズが発生する。従って、白色の背景に黒色
の文字を表示する場合に、カラーノイズが顕著になる。
文字は他の画像に比べて白色と黒色の境界部分が多いた
め、特にカラーノイズの発生箇所が多くなる。また、文
字にカラーノイズが発生すると、観察者の眼が非常に疲
労する。
【0118】実施の形態1の画像表示装置によれば、文
字をカラーノイズなく表示できるので、特に有効であ
る。しかし、実施の形態1における二次元画像データ
は、文字に限定されない。例えば白黒の二値の画像デー
タもカラーノイズなく表示することができる。白黒の二
値の画像データとは、二次元画像データを構成する各ド
ットが、白色を表わすかまたは黒色を表わすかのどちら
かである画像である。
【0119】さらに実施の形態1の画像表示装置1a
は、二次元画像データが白黒の二値の画像データである
場合だけでなく、灰色と黒色との二値の画像データであ
る場合および、白色と灰色との二値の画像データである
場合にも適用できる。
【0120】例えば、二次元画像データが灰色と黒色の
二値の画像データである場合、描画パターンを表示面2
1に表示したときの色が擬似的に灰色と黒色とであれば
よい。灰色は、1つのピクセルに含まれる各サブピクセ
ルに対応する各色要素の輝度(R,G,B)=(12
8,128,128)に設定することにより表示される
とする。取得された描画パターンのサブピクセルの制御
情報の値をサブピクセルの輝度レベルに変換するとき
に、サブピクセルの制御情報OFFを輝度レベル0に変
換し、サブピクセルの制御情報ONを輝度レベル128
に変換すれば、描画パターンを表示面21に表示したと
きの色を灰色と黒色とにすることができる。
【0121】二次元画像データが白色と灰色との二値の
画像データである場合も同様である。
【0122】また、実施の形態1の二次元画像データ
は、必ずしもドットの集合として定義されなくてもよ
い。例えば、二次元画像データは線分の集合として定義
されており、それぞれの線分は始点と終点を示す座標に
よって定義されていてもよい。このように定義された線
分を、ドットの集合として表わす方法は周知であり、ド
ットの集合として二次元画像データを再定義できる。こ
のドットの集合に対して、図5に示される処理手順を適
用すれば、描画パターンを生成することができる。
【0123】また、二次元画像データは、後述する実施
の形態3に用いられるスケルトンデータにより定義され
ていてもよい。スケルトンデータにより定義される二次
元画像データをドットの集合によって定義しなおせば、
図5に示される処理手順が適用できる。
【0124】上記の説明では、描画パターンは図5に示
される処理手順により二次元画像データに基づいて生成
されるものとした。しかし、二次元画像データに対応す
る描画パターンを予めメモリ(例えば補助記憶装置50
またはROM)に格納しておいてもよい。特に二次元画
像データの数が予め決まっている場合(例えば二次元画
像データが文字を表わす場合)には、二次元画像データ
に対応する描画パターンを予めメモリに格納しておくこ
とが好適である。
【0125】三次元表示デバイス20のタイプも上記の
説明に限定されない。三次元表示デバイス20として
は、任意のタイプの三次元表示デバイスを使用すること
ができる。
【0126】また、三次元表示デバイス20の表示面2
1としては、例えば、ストライプ形のカラー液晶表示デ
バイスが使用され得る。カラー液晶表示デバイスとして
は、パソコンなどに多く用いられている透過型の液晶表
示デバイスの他、反射型やリアプロ型の液晶表示デバイ
スが使用され得る。しかし、表示面21は、カラー液晶
表示デバイスに限定されない。表示面21は、ストライ
プ型のCRTでもよい。表示面21は、X方向およびY
方向に配列された複数のピクセルを有するカラー表示装
置(いわゆるXYマトリックス表示装置)のうちで、そ
れぞれのピクセルが単一の方向に配列されたストライプ
型のカラー表示装置が使用され得る。
【0127】さらに、1つのピクセルに含まれるサブピ
クセルの数は3には限定されない。1つのピクセルに
は、所定の方向に配列された2以上のサブピクセルが含
まれ得る。例えば、N(N≧2)個の色要素を用いて色
を表わす場合には、1つのピクセルにN個のサブピクセ
ルが含まれ得る。
【0128】さらに、表示面21上の横方向のサブピク
セルの配列順序も左から(R,G,B)の順序に限定さ
れない。例えば、左から(B,G,R)の順序に配列し
ていてもよい。
【0129】さらに、本発明に適用可能な色要素は、R
(赤)、G(緑)、B(青)に限定されない。例えば、
色要素として、C(シアン)、Y(イエロー)、M(マ
ゼンタ)を使用することもできる。
【0130】(実施の形態2)実施の形態1では、描画
パターン中のサブピクセルの制御情報は、ONまたはO
FFを表わしていた。これに基づいて、サブピクセルの
輝度レベルはONに対応する輝度レベルと、OFFに対
応する輝度レベルのどちらかに制御されていた。実施の
形態2では、各サブピクセルの輝度をONに対応する輝
度レベルとOFFに対応する輝度レベルとの中間段階に
設定することにより、斜線や曲線などの画像の一部が滑
らかに表示され得る。このため、画像の表示品位を飛躍
的に向上させることが可能となる。
【0131】図10は、本発明の実施の形態2の画像表
示装置1bの構成を示す。
【0132】図10において、図4に示される構成要素
と同一の構成要素には同一の参照番号を付し、その説明
を省略する。
【0133】補助記憶装置50には、描画パターン生成
プログラム33bと描画パターン生成プログラム33b
を実行するために必要なデータ32とが格納されてい
る。データ32は、輝度テーブル32bと補正テーブル
32cとを含む。補助記憶装置50としては、描画パタ
ーン生成プログラム33bおよびデータ32を格納する
ことが可能な任意のタイプの記憶装置が使用され得る。
【0134】図11は、サブピクセルの色要素レベル
(レベル8〜0)とサブピクセルの輝度レベルとの関係
を定義する輝度テーブル32bを示す。
【0135】上述した実施の形態1では、表示面21の
サブピクセルは、描画パターン中のサブピクセルの制御
情報に基づいてそれぞれONに対応する輝度レベル(例
えば255)またはOFFに対応する輝度レベル(例え
ば0)のどちらかに制御された。このように、ONまた
はOFFのサブピクセルの制御情報を有する描画パター
ンを「二値の描画パターン」とよぶ。
【0136】実施の形態2では、サブピクセルを2段階
でなく、多段階の輝度レベルに設定する制御を行う。多
段階とは、3段階以上をいう。図11に示される輝度テ
ーブル32bでは、サブピクセルの9段階の色要素レベ
ル(レベル8〜レベル0)は、輝度レベル0〜255に
ほぼ等間隔で割り当てられている。サブピクセルの制御
情報は、色要素レベルによって表わされる。
【0137】色要素レベル8は、サブピクセルの制御情
報のOFFに相当し、色要素レベル0は、サブピクセル
の制御情報のONに相当する。実施の形態2の描画パタ
ーンは、サブピクセルの色要素レベルのサブピクセルの
制御情報の集合として定義される。
【0138】このように、多段階の色要素レベルをとり
得るサブピクセルの制御情報を有する描画パターンを、
「多値の描画パターン」とよぶ。
【0139】実施の形態2では、画像表示装置1b(図
10)の制御部40は、実施の形態1で生成された二値
の描画パターンに対して、補正テーブルに基づくパター
ン置換を行い、多値の描画パターンを生成する。制御部
40は、この多値の描画パターンに基づいて、サブピク
セルの色要素レベルの制御を行う。
【0140】以下、画像表示装置1bの動作原理を説明
する。なお、以下の説明は、二次元画像データが白黒の
二値の画像データである場合を例に挙げている。
【0141】実施の形態1で説明した手順に従って、二
次元画像データに基づいて二値の描画パターンを生成す
る場合を考える。二次元画像データにおいて、OFFを
表わすドットの配列のタイプとして、次の代表的な3つ
の例がある。
【0142】(1)二次元画像データでは、1ドット幅
のOFFを表わすドットが横方向に互いに離れた位置に
あり、二次元画像データをピクセル単位の制御により表
示面に表示した場合に、それらのドットに対応するサブ
ピクセルが連続せず、それに基づいて生成された二値の
描画パターンを表示面に表示した場合に、OFFのサブ
ピクセルの制御情報により制御されるサブピクセルが互
いに連続しない。
【0143】(2)二次元画像データでは、横方向に互
いに接近したOFFを表わすドットが2個あり、二次元
画像データをピクセル単位の制御により表示面に表示し
た場合に、それらのドットに対応するサブピクセルが連
続せず、それに基づいて生成された二値の描画パターン
を表示面に表示した場合に、OFFのサブピクセルの制
御情報により制御されるサブピクセルが連続する。
【0144】(3)二次元画像データで、OFFを表わ
すドットが2ドット幅以上横方向に連続する場合で、二
次元画像データをピクセル単位の制御により表示面に表
示した場合に、それらのドットに対応するサブピクセル
が連続し、それに基づいて生成された二値の描画パター
ンを表示面に表示した場合にも、OFFのサブピクセル
の制御情報により制御されるサブピクセルが連続する。
【0145】以上の代表的な3つの例を、図9Cおよび
図9Dを再び参照して説明する。図9Cに示されるライ
ン901a中には、斜線で示される3個のサブピクセル
がある。これは、二次元画像データの1つのOFFを表
わすドットに対応している。同様に、ライン902a中
の斜線で示される3個のサブピクセルは、二次元画像デ
ータの別の1つのOFFを表わすドットに対応してい
る。ライン901aに含まれるOFFを表わすドットに
対応するサブピクセルと、ライン902aに含まれるO
FFを表わすドットに対応するサブピクセルとは、離れ
た位置にあり連続していない。
【0146】図9Dに示されるライン901bはライン
901a(図9C)と同じ表示面のサブピクセルの配列
である。ライン901b中には斜線で示される6個のサ
ブピクセルがある。これらのサブピクセルは、OFFの
サブピクセルの制御情報によって制御されるサブピクセ
ルである。同様にライン902bはライン902a(図
9C)と同じ表示面の位置のサブピクセルの配列であ
る。ライン901bに含まれるOFFのサブピクセルの
制御情報によって制御されるサブピクセルと、ライン9
02bに含まれるOFFのサブピクセルの制御情報によ
って制御されるサブピクセルとは、離れた位置にあり連
続していない。
【0147】従って図9Cのライン901aに含まれる
3個のOFFのサブピクセルに対応する二次元画像デー
タの1つのドットと、ライン902aに含まれる3個の
OFFのサブピクセルに対応する二次元画像データの別
の1つのドットとは、上述したOFFを表わすドットの
配列の代表的な3つのタイプのうちのタイプ(1)の位
置関係にある。
【0148】図9Cに示されるライン903aには、斜
線で示される連続した3個のサブピクセルが2箇所にあ
る。これらは、二次元画像データのOFFを表わす2つ
のドットに対応している。これらの2つのドットは、隣
り合っていない、すなわち、連続していない。図9Dに
示されるライン903bは、ライン903a(図9C)
と同じ表示面上の位置にあるサブピクセルの配列であ
る。ライン903b中には、10個の連続したOFFの
サブピクセルの制御情報によって制御されるサブピクセ
ルが含まれている。従って図9Cのライン903aに含
まれる2ヶ所の連続した3個のOFFのサブピクセルに
対応する二次元画像データの2つのドットは、上述した
OFFを表わすドットの配列の代表的な3つのタイプの
うちのタイプ(2)の位置関係にある。
【0149】図9Cに示されるライン904aには、斜
線で示される連続した21個のサブピクセルがある。こ
れらの21個のサブピクセルは、二次元画像データの7
個の連続したOFFを表わすドットに対応している。図
9Dに示されるライン904bは、ライン904a(図
9C)と同じ表示面上の位置のサブピクセルの配列であ
る。ライン904bには、22個の連続したOFFのサ
ブピクセルの制御情報によって制御されるサブピクセル
が含まれている。従ってラインライン904a(図9
C)に含まれる21個のOFFのサブピクセルに対応す
る二次元画像データの7個の連続したOFFを表わすド
ットは、上述したOFFを表わすドットの配列の代表的
な3つのタイプのうちのタイプ(3)の位置関係にあ
る。
【0150】図12は、二値の描画パターンに対して適
用する補正テーブル32cとして用いられる補正テーブ
ルの例を示す。図示された補正テーブル32c−1は、
図10に示す実施の形態2の画像表示装置1bの補正テ
ーブル32cとして用いられ得る。補正テーブル32c
−1に含まれる照合パターン1001〜1003に示さ
れるサブピクセルの制御情報の配列が、二値の描画パタ
ーン中に見つかれば、そのサブピクセルの制御情報の配
列をそれぞれ補正パターン2001〜2003に示され
るサブピクセルの制御情報の配列で置換(パターン置
換)することにより、多値の描画パターンが生成され
る。
【0151】例えば、二値の描画パターン中に、サブピ
クセルの制御情報のパターンが、左からON、OFF、
ON、OFF、OFF、OFF、OFF、ON、OF
F、ONと続いた場合、このパターンが照合パターン1
001と一致するので、この10個のサブピクセルの制
御情報からなる配列を補正パターン2001に置換す
る、すなわち、左から順に、”0”、”2”、”
5”、”7”、”8”、”8”、”7”、”5”、”
2”、”0”に置換する。
【0152】補正テーブル32c−1に含まれる照合パ
ターン1001〜1003および補正パターン2001
〜2003の桝目の中の数字はサブピクセルの制御情報
を表わしている。
【0153】照合パターン1001〜1003の桝目の
中の数字は、二値の描画パターンのサブピクセルの制御
情報を表わしており、「8」はOFFのサブピクセルの
制御情報を表わし、「0」はONのサブピクセルの制御
情報を表わしている。補正パターン2001〜2003
の桝目の中の数字は、多値の描画パターンのサブピクセ
ルの制御情報を表わしており、色要素レベルにより表わ
されている。
【0154】照合パターン1001は、上記(1)の場
合に二値の描画パターン中に現れ得るサブピクセルの制
御情報の配列を示す。例えば図9Dに示されるライン9
01bおよびライン902bに対応する描画パターンの
一部分は、照合パターン1001と同一のパターンであ
る。
【0155】照合パターン1002は、上記(2)の場
合に二値の描画パターン中に現れ得るサブピクセルの制
御情報を示す。例えば図9Dに示されるライン903b
に対応する描画パターンの一部分は、照合パターン10
02と同一のパターンである。
【0156】照合パターン1003は、上記(3)の場
合に二値の描画パターン中に現れ得るサブピクセルの制
御情報を示す。例えば図9Dに示されるライン904b
に対応する描画パターンの一部分は、照合パターン10
01と同一のパターンである。
【0157】また、照合パターン1003には、OFF
であるサブピクセルの制御情報が22個連続して含まれ
ている。照合パターン1003において、OFFである
サブピクセルの制御情報が連続する個数は、元の二次元
画像データにおいてOFFのドットが連続する個数に応
じて変化する。この連続するOFFのサブピクセルの制
御情報の個数は、一般に3k+1と表わすことができ
る。ここで、kは二次元画像データにおいてOFFのド
ットが連続する個数である。また補正パターン2003
中のOFFのサブピクセルの制御情報が連続する個数
は、一般に3k−1と表わすことができる。
【0158】以上のように、補正テーブル32c−1に
含まれるパターンを自然数kを用いて表わすことによ
り、補正テーブル32c−1が多数のパターンを持つ必
要がなくなる。
【0159】描画パターン生成プログラム33bは、二
次元画像データに基づいて、図5に示される処理手順の
ステップS1〜S13と同様の処理手順により一次元描
画パターンを生成する。
【0160】図13は、一次元描画パターンに対してパ
ターン置換を実行する処理手順を示す。以下パターン置
換の処理手順を各ステップごとに説明する。
【0161】ステップSS1:図5に示される処理手順
のステップS11の結果である二値の一次元描画パター
ンの端からチェックする。これは右端からでも左端から
でもよい。
【0162】ステップSS2:置換可能なサブピクセル
の制御情報の配列が一次元描画パターン中にあるか否か
が判定される。より具体的には、一次元描画パターン中
に含まれるサブピクセルの制御情報の配列を、補正テー
ブル1100に含まれる照合パターン1001、100
2および1003と照合し、一致するものがあるか否か
が判定される。もし「Yes」であれば処理はステップ
SS3に進む。もし「No」であれは処理はステップS
S4に進む。
【0163】ステップSS3:パターンの置換を行う。
例えば、照合パターン1002と一致するサブピクセル
の制御情報の配列が一次元描画パターン中にあれば、そ
のサブピクセルの制御情報の配列を補正パターン200
2により置換する。
【0164】ステップSS4:ステップSS2〜SS3
までの処理を一次元描画パターンに含まれるすべてのサ
ブピクセルの制御情報について実行したか否かが判定さ
れる。もし「Yes」であればパターン置換の処理は終
了する。
【0165】パターン置換処理された一次元描画パター
ンは、多値の一次元描画パターンとなっている。
【0166】次に、図5に示される処理手順のステップ
S12以降と同様の処理が実行され、ステップS13で
多値の描画パターンが生成される。
【0167】以上のようにして、二次元画像データに対
応する多値の描画パターンが生成される。多値の描画パ
ターンに含まれるサブピクセルの制御情報の値は、サブ
ピクセルの輝度レベルに変換される。このような変換は
例えば、補助記憶装置50に格納されている輝度テーブ
ル32bを用いて行われる。
【0168】表示面21上の各サブピクセルは、サブピ
クセルの輝度レベルによって制御される。その結果、多
値の描画パターンが表示面21上に表示される。多値の
描画パターンを表示面21上に表示するタイミングは、
CPU31によって制御される。
【0169】以上の説明では、パターン置換は図5に示
される処理手順のステップS11により生成される二値
の一次元描画パターンに対して実行していた。パターン
置換は、ステップS13により二値の描画パターンを生
成した後に、その二値の描画パターンを構成する二値の
一次元描画パターンに対して実行してもよい。
【0170】図14は、アルファベットの「A」の形状
を表わす二次元画像データに基づいて生成された多値の
描画パターン1400を示す。多値の描画パターン14
00に基づいて、表示面21上のサブピクセルの色要素
レベルが0〜8の9段階に設定される。
【0171】多値の描画パターン1400を表示面21
に表示し、視差光学装置23を通して観察すると、カラ
ーノイズが軽減されるため、擬似的な黒色に見える。こ
こで、擬似的な黒色とは、色彩学的には厳密には黒色で
はないが、人間の目には黒色に見えるという意味であ
る。カラーノイズが軽減される理由は、サブピクセルの
輝度レベルを9段階に制御することにより、元の二次元
画像データをピクセル単位の制御により表示面21に表
示した場合に比べて横方向に輝度レベルの急激な変化が
なくなるからである。
【0172】本発明の実施の形態2では、パターン置換
に用いる補正テーブルを選択することにより、表示面2
1に表示される描画パターンの線の太さを見かけ上太く
したり細くしたりすることもできる。
【0173】図15は、線の太さを制御する場合に用い
られる補正テーブル32c−2を示す。
【0174】補正テーブル32c−2は、照合パターン
1001、1002、1003および補正パターン20
01a、2001b、2001c、2002a、200
2b、2002c、2003a、2003b、2003
cを含む。補正パターン2001a、2001bおよび
2001cのそれぞれは、描画パターン中のサブピクセ
ルの制御情報の配列が照合パターン1001と同じであ
るときに、それらのサブピクセルの制御情報を置換し得
る補正パターンである。補正パターン2001aによっ
てパターン置換を行うと、線の細い多値の描画パターン
が生成される。補正パターン2001bによってパター
ン置換を行うと、線の太さが中程度の多値の描画パター
ンが生成される。補正パターン2001cによってパタ
ーン置換を行うと、線の太い多値の描画パターンが生成
される。図15の補正テーブル32c−2に含まれる他
の照合パターンおよび補正パターンについても同様であ
る。
【0175】図16は、線の太さを制御する場合に用い
られる補正テーブルの他の例を示す。
【0176】補正テーブル32c−3は、照合パターン
1001、1002、1003および補正パターン20
11a、2011b、2011c、2012a、201
2b、2012c、2013a、2013b、2013
cを含む。補正パターン2011a、2011bおよび
2011cはそれぞれ、二値の描画パターン中のサブピ
クセルの制御情報の配列が照合パターン1001と同じ
であるときに、それらのサブピクセルの制御情報を置換
し得る補正パターンである。補正パターン2011aに
よってパターン置換を行うと、線の細い多値の描画パタ
ーンが生成される。補正パターン2011bによってパ
ターン置換を行うと、線の太さが中程度の多値の描画パ
ターンが生成される。補正パターン2011cによって
パターン置換を行うと、線の太い多値の描画パターンが
生成される。図16の補正テーブル32c−3に含まれ
る他の照合パターンおよび補正パターンについても同様
である。
【0177】線の細い多値の描画パターンを表示面21
上に表示すると、観察者に細い線を知覚させることがで
きる。
【0178】線の太さが中程度の多値の描画パターンを
表示面21上に表示すると、観察者に中程度の太さの線
を知覚させることができる。
【0179】線の太い多値の描画パターンを表示面21
上に表示すると、観察者に太い線を知覚させることがで
きる。なお、線の細い、中程度、太いは、相対的な線の
太さをいう。
【0180】図15に示される補正テーブル32c−2
は、補正パターン中のサブピクセルの制御情報によっ
て、最大の色要素レベルに制御されるサブピクセルの個
数を変えることによって太さ制御を行う。最大の色要素
レベルとは、複数の色要素レベルのうちで、輝度テーブ
ル32bによって最も低い輝度レベルに割り当てられた
色要素レベルである。この場合、最大の色要素レベル
は、色要素レベル「8」である。例えば、線の細い多値
の描画パターンを生成するための補正テーブル2001
a中のサブピクセルの制御情報によって、最大の色要素
レベルに制御されるサブピクセルの数は0個(最大の色
要素レベルに制御されるサブピクセルがない)である。
一方、線の太い多値の描画パターンを生成するための補
正パターン2001c中のサブピクセルの制御情報によ
って、最大の色要素レベルに制御されるサブピクセルの
数は4個である。このように、補正テーブル32c−2
は最大の色要素レベルに制御されるサブピクセルの数を
増減することにより、太さ制御を行っている。
【0181】図16の補正テーブル32c−3は、補正
パターン中の、最大の色要素レベルに制御されるサブピ
クセルの個数は一定のままで、太さ制御を行う。例え
ば、線の細い多値の描画パターンを生成するための補正
テーブル2011a中のサブピクセルの制御情報によっ
て、最大の色要素レベルに制御されるサブピクセルの数
は2個である。線の太い多値の描画パターンを生成する
ための補正テーブル2011c中のサブピクセルの制御
情報によって、最大の色要素レベルに制御されるサブピ
クセルの数も2個である。このように、補正テーブル3
2c−3は最大の色要素レベルに制御されるサブピクセ
ルの数を一定としたまま、太さ制御を行っている。この
場合の太さ制御は、予め定められた個数のサブピクセル
(最大の色要素レベル以外の色要素レベルに設定される
サブピクセル)の色要素レベルを制御することによって
行われる。
【0182】図17は、図15に示される補正テーブル
32c−2を用いてパターン置換を行い、多値の描画パ
ターン1700を生成した例を示す。多値の描画パター
ン1700は、アルファベットの「A」の形状を表わす
二次元画像データに基づいて二値の描画パターンを生成
し、二値の描画パターンに対して補正テーブル32c−
2を用いて線の太い多値の描画パターンを生成した結果
である。
【0183】図18は、図16に示される補正テーブル
32c−3を用いてパターン置換を行い、多値の描画パ
ターン1800を生成した例を示す。多値の描画パター
ン1800は、アルファベットの「A」の形状を表わす
二次元画像データに基づいて二値の描画パターンを生成
し、二値の描画パターンに対して補正テーブル32c−
3を用いて線の細い多値の描画パターンを生成した結果
である。
【0184】以上のように、本発明の実施の形態2の画
像表示装置1bによれば、サブピクセルの色要素レベル
を多段階に設定することにより、画像の表示品位を高め
ることができる。特に文字表示において、高品位で読み
やすい文字を表示することができる。
【0185】また、微妙な文字の太さ制御も行うことが
できる。この太さ制御は、サブピクセル単位に制御を行
うため、ピクセル単位の制御を行う場合に比べて、きめ
の細かい太さ制御ができる。このような太さ制御は、二
次元画像データが文字を表わす場合に特に好適である。
文字の太さを変えることにより文字の装飾が可能になる
からである。
【0186】なお、輝度テーブル32は図11に示す例
以外にも、装置の特性に応じて様々な輝度テーブルを使
用し得る。
【0187】図19Aは、サブピクセルの色要素レベル
(レベル8〜0)とサブピクセルの輝度レベルとの関係
を定義する輝度テーブル32b−2を示す。輝度テーブ
ル32b−2は、三次元表示デバイス20が、カラー液
晶表示デバイスの場合に好適に使用され得る。輝度テー
ブル32b−2を使用することにより、色要素B(青)
のサブピクセルの輝度レベルが低い場合において、色要
素Bのサブピクセルの輝度が実際よりも暗くなってしま
うことを補正することができる。このように、三次元表
示デバイス20の表示特性に適合した輝度テーブルを使
用することにより、人間の目に所望の色彩を知覚させる
ことができる。
【0188】また、上記の説明では、補正テーブルに含
まれる補正パターンを使い分けることによって、太さ制
御を行っていた。太さ制御は、輝度テーブルを変更する
ことによっても実現できる。
【0189】図19Bは、サブピクセルの色要素レベル
(レベル8〜0)とサブピクセルの輝度レベルとの関係
を定義する輝度テーブル32b−3を示す。輝度テーブ
ル32b−3では、サブピクセルの色要素レベルのうち
レベル8〜レベル5に対応する輝度レベルが輝度レベル
0の側に偏っており、サブピクセルの色要素レベルのう
ちレベル4〜レベル0に対応する輝度レベルが輝度レベ
ル255の側に偏っている。図19Bに示されるように
輝度テーブル32b−3を定義することにより、図11
に示される輝度テーブル32bを使用する場合と比較し
て、文字の太さを見かけ上細く表示することができる。
すなわち、観察者の目には文字が引き締まって見える。
【0190】上記の説明では、多値の描画パターンは図
5および図13に示される処理手順により二次元画像デ
ータに基づいて生成されるものとした。しかし、二次元
画像データに対応する多値の描画パターンを予めメモリ
に格納しておいてもよい。特に二次元画像データの数が
予め決まっている場合、例えば二次元画像データが文字
を表わす場合には、二次元画像データに対応する描画パ
ターンを予めメモリに格納しておくことが好適である。
【0191】なお、実施の形態2の画像表示装置1b
は、二次元画像データが白色と黒色の二値の画像データ
である場合だけでなく、灰色と黒色との二値の画像デー
タである場合および、白色と灰色との二値の画像データ
である場合にも適用できる。
【0192】例えば、二次元画像データが灰色と黒色と
の二値の画像データである場合、描画パターンを表示面
21に表示したときの色が擬似的に灰色と黒色とであれ
ばよい。このためには、例えば、図11に示される輝度
テーブル32bにおいて定義される色要素レベルと輝度
レベルとの関係を、色要素レベル8〜0が輝度レベル0
〜127に対応するように変更すればよい。
【0193】二次元画像データが白色と灰色との二値の
画像データである場合も同様である。
【0194】(実施の形態3)図20は、本発明の実施
の形態3の画像表示装置1cの構成を示す。
【0195】図20において、図10に示される構成要
素と同一の構成要素には同一の参照番号を付し、その説
明を省略する。
【0196】以下、画像表示装置1cが扱う二次元画像
データは文字を表わす場合を例にして説明する。
【0197】補助記憶装置50には、描画パターン生成
プログラム33cと描画パターン生成プログラム33c
を実行するために必要なデータ32とが格納されてい
る。データ32は、文字の骨格形状を定義するスケルト
ンデータ32dと輝度テーブル32bと近傍処理テーブ
ル32eとを含む。
【0198】図21は、補助記憶装置50に格納されて
いるスケルトンデータ32dの構造の例を示す。
【0199】スケルトンデータ32dは、文字の骨格形
状を表わす。スケルトンデータ32dは、文字の種類を
区別するための文字コード2301と、1つの文字を構
成するストロークの数M(Mは1以上の整数)を示すス
トローク数2302と、各ストロークに対応するストロ
ーク情報2303とを含む。
【0200】ストローク情報2303は、ストロークを
区別するためのストローク番号2304と、ストローク
を構成する複数の点の数N(Nは1以上の整数)を示す
点数2305と、ストロークの線のタイプを示す線タイ
プ2306と、ストロークを構成する複数の点の座標を
それぞれ示す複数の座標データ2307とを含む。座標
データ2307の数は、点数2305に等しいため、N
個の座標データが1つのストロークを構成する座標とし
て格納されていることになる。
【0201】ストローク情報2303の数は、ストロー
ク数2302に等しいため、スケルトンデータ32d
は、ストロークコード1からストロークコードMに対応
してM個のストローク情報2303を含む。
【0202】線タイプ2306としては、例えば、「直
線」という線タイプと、「曲線」という線タイプとが使
用される。線タイプ2306が「直線」である場合に
は、ストロークを構成する複数の点が直線によって近似
される。線タイプ2306が「曲線」である場合には、
ストロークを構成する点が曲線(例えば、スプライン曲
線)によって近似される。
【0203】図22は、アルファベットの「A」の骨格
情報を表わすスケルトンデータ32dの例を示す。アル
ファベットの「A」の骨格形状を表わすスケルトンデー
タ32dは、ストロークコード1〜3に対応する3個の
ストローク#1〜ストローク#3を有している。
【0204】ストローク#1は、始点(128,25
5)と終点(4,42)とを結ぶ直線として定義されて
いる。ストローク#2は、始点(128,255)と終
点(251,42)とを結ぶ直線として定義されてい
る。ストローク#3は、始点(72,103)と終点
(182,103)とを結ぶ直線として定義されてい
る。
【0205】なお、これらの座標データは、座標データ
2307のための予め決められた座標系により記述され
る。
【0206】図23は、アルファベットの「A」の骨格
形状を表わすスケルトンデータ32dを座標平面上に表
示した例を示す。
【0207】図24は、描画パターン生成プログラム3
3cの処理手順を示す。描画パターン生成プログラム3
3cは、CPU31によって実行される。以下、描画パ
ターン生成プログラム33cの処理手順を各ステップご
とに説明する。
【0208】ステップS2001:入力デバイス35か
ら、文字コードと文字サイズとが入力される。例えば、
アルファベットの「A」を三次元表示デバイス20に表
示する場合には、文字コードとして0333番(JIS
区点コード、03区33点)が入力される。文字サイズ
は、例えば、表示される文字の横方向のドット数と縦方
向のドット数とによって表現される。文字サイズは、例
えば、12ドット×12ドットである。
【0209】ステップS2002:入力された文字コー
ドに対応する1文字分のスケルトンデータ32dが、主
メモリ34に格納される。
【0210】ステップS2003:入力された文字サイ
ズに従って、スケルトンデータ32dの座標データ23
07がスケーリングされる。このスケーリングにより、
スケルトンデータ32dの座標データ2307のための
予め決められた座標系が表示面21のための実ピクセル
座標系に変換される。
【0211】ステップS2004:スケルトンデータ3
2dから1ストローク分のデータ(ストローク情報23
03)が取り出される。
【0212】ステップS2005:ステップS2004
で取り出したストローク情報2303に含まれる線タイ
プ2306に基づいて、スケーリングされた座標データ
2307が、直線または曲線で結ばれる。この線上に配
置されるサブピクセルが文字の骨格部分として定義され
る。
【0213】ステップS2006:文字の骨格部分のサ
ブピクセル、骨格部分の右側の近傍のサブピクセルおよ
び骨格部分の左側の近傍のサブピクセルの制御情報が、
所定の近傍処理テーブルに基づいて色要素レベル8〜色
要素レベル0のいずれかに決定される。この処理を近傍
処理とよぶ。近傍処理の詳細は、図29Aを用いて後述
される。
【0214】ステップS2007:1文字に含まれるす
べてのストロークについてステップS2003〜ステッ
プS2006の処理が完了したか否かが判定される。も
し「No」であれば処理はステップS2003に戻る。
もし「Yes」であれば処理はステップS2008に進
む。
【0215】ステップS2008:近傍処理がされたス
トロークを合成することにより、各サブピクセルの制御
情報が決定し、多値の描画パターンが生成される。
【0216】以上のようにして、二次元画像データに対
応する多値の描画パターンが生成される。多値の描画パ
ターンに含まれるサブピクセルの制御情報の値は、サブ
ピクセルの輝度レベルに変換される。このような変換は
例えば、補助記憶装置50に格納されている輝度テーブ
ル32bを用いて行われる。
【0217】表示面21上の各サブピクセルは、サブピ
クセルの輝度レベルによって制御される。その結果、多
値の描画パターンが表示面21上に表示される。多値の
描画パターンを表示面21上に表示するタイミングは、
CPU31によって制御される。
【0218】図25は、図22に示されるストロークデ
ータを、表示面21上のサブピクセル座標系に変換し、
表示面21上にプロットした図である。図25に示す桝
目のそれぞれは、表示面21のサブピクセルを表わして
いる。ストローク#1〜ストローク#3に対応する線分
が表示面21上に示されている。
【0219】ストローク#1〜ストローク#3のそれぞ
れに対応する線分が通過するサブピクセルが、各ストロ
ークの骨格部分として定義される。
【0220】図26Aは、アルファベットの「A」のス
トローク#1の骨格部分として定義されたサブピクセル
を示す。図26Aに斜線で示されるサブピクセルは、ス
トローク#1の骨格部分として定義されたサブピクセル
である。
【0221】図26Bは、アルファベットの「A」のス
トローク#1の骨格部分として定義されたサブピクセル
を「1」で表わし、それ以外のサブピクセルを「0」で
表わした二次元配列2600を示す。
【0222】図27Aは、アルファベットの「A」のス
トローク#2の骨格部分として定義されたサブピクセル
を示す。図27Aに斜線で示されるサブピクセルは、ス
トローク#2の骨格部分として定義されたサブピクセル
である。
【0223】図27Bは、アルファベットの「A」のス
トローク#2の骨格部分として定義されたサブピクセル
を「1」で表わし、それ以外のサブピクセルを「0」で
表わした二次元配列2700を示す。
【0224】図28Aは、アルファベットの「A」のス
トローク#3の骨格部分として定義されたサブピクセル
を示す。図28Aに斜線で示されるサブピクセルは、ス
トローク#3の骨格部分として定義されたサブピクセル
である。
【0225】図28Bは、アルファベットの「A」のス
トローク#3の骨格部分として定義されたサブピクセル
を「1」で表わし、それ以外のサブピクセルを「0」で
表わした二次元配列2800を示す。
【0226】図29Aは、近傍処理テーブル32eとし
て用いられ得る近傍処理テーブルの例を示す。図示され
た近傍処理テーブル32e−1は、図20に示す画像表
示装置1cの近傍処理テーブル32eとして用いられ得
る。近傍処理テーブル32e−1を用いた近傍処理を以
下に述べる。
【0227】近傍処理テーブル32e−1は、骨格部分
のサブピクセルの制御情報を「色要素レベル8」に設定
し、その左側に隣接するサブピクセルの制御情報を「色
要素レベル6」に設定し、さらにその左側のサブピクセ
ルの制御情報を順に「色要素レベル4」、「色要素レベ
ル2」、「色要素レベル0」に設定することを示してい
る。また、骨格部分のサブピクセルの右側に隣接するサ
ブピクセルの制御情報を「色要素レベル6」に決定し、
さらにその右側のサブピクセルの制御情報を順に「色要
素レベル4」、「色要素レベル2」、「色要素レベル
0」に設定することを示している。
【0228】アルファベットの「A」のストローク#1
の骨格部分に対する近傍処理を以下に説明する。図26
Bに示される二次元配列2600において、「1」で示
される配列要素が骨格部分に対応しているので、この配
列要素を「色要素レベル8」に設定する。これが、骨格
部分に対応するサブピクセルの制御情報となる。次に骨
格部分に対応する配列要素の右側の配列要素と左側の配
列要素とを「色要素レベル6」に設定する。同様に近傍
処理を実行し、ストローク#1の骨格部分の近傍のサブ
ピクセルの制御情報が設定される。
【0229】図30は、アルファベットの「A」のスト
ローク#1の骨格部分に対して、近傍処理テーブル32
e−1に基づいて近傍のサブピクセルの制御情報を設定
した結果を示す。
【0230】図31は、アルファベットの「A」のスト
ローク#2の骨格部分に対して、近傍処理テーブル32
e−1に基づいて近傍のサブピクセルの制御情報を設定
した結果を示す。
【0231】図32は、アルファベットの「A」のスト
ローク#3の骨格部分に対して、近傍処理テーブル32
e−1に基づいて近傍のサブピクセルの制御情報を設定
した結果を示す。
【0232】図33は、アルファベットの「A」のスケ
ルトンデータから生成した多値の描画パターンを示す。
描画パターン3300は、図30〜図32に示されるサ
ブピクセルの制御情報の二次元配列3000〜二次元配
列3200を合成することにより得られる。この合成の
際、各サブピクセルの制御情報のうちで最大の色要素レ
ベルを有するサブピクセルの制御情報が優先される。
【0233】この多値の描画パターンに基づいて、表示
面21上のサブピクセルの輝度値レベルを制御すること
により、三次元表示デバイス20に文字を表示すること
ができる。このようにして表示された文字は、横方向に
輝度値レベルの急激な変化がないため、観察者はカラー
ノイズを知覚することなく文字を知覚することができ
る。
【0234】以上に説明した実施の形態3において、近
傍処理テーブルを選択的に使用して近傍処理を行うこと
によって、文字の太さ制御を実行してもよい。
【0235】図29Bは、文字を太く表示するための近
傍処理テーブル32e−2を示す。近傍処理テーブル3
2e−2を用いて近傍処理を行うと、近傍処理テーブル
32e−1を用いて近傍処理を行った場合と比較して、
文字の骨格部分の近傍のサブピクセルの制御情報が大き
い色要素レベルに設定される。すなわち、文字が太く表
示される。
【0236】また、図19Bを参照して説明したよう
に、輝度テーブルを変えることによって文字の太さ制御
を実行してもよい。
【0237】以上は、文字のストロークデータに基づい
て文字を表示する場合について説明した。本発明の実施
の形態3の画像表示装置1cは、文字の表示に限定され
ない。
【0238】画像表示装置1cは、ストロークデータと
同様のデータ構造によって記述される線画の表示や、罫
線の表示にも適用できる。
【0239】上記の説明では、多値の描画パターンは図
24に示される処理手順により文字のスケルトンデータ
に基づいて生成されるものとした。しかし、文字に対応
する多値の描画パターンを予めメモリに格納していても
よい。
【0240】また、文字データの構造は、ストロークデ
ータを含むスケルトンデータに限られない。例えば、文
字データの構造として、骨格部分のデータを、予めメモ
リに格納しておいてもよい。
【0241】図34は、アルファベットの「A」の骨格
部分のデータ3400を示す。
【0242】アルファベットの「A」が表示面21に表
示されたとき、図34に示される骨格部分のデータの
「1」に対応するサブピクセルが、文字の骨格部分とし
て定義される。
【0243】骨格部分のデータ3400をを予めメモリ
に格納することの利点は、文字のストロークデータか
ら、文字の骨格部分を定義するための演算が必要でなく
なることである。これによって、文字を三次元表示デバ
イス20に表示する際に必要な計算量を減少させること
が可能となる。文字集合(絵記号等を含む)のように数
が限定できる場合には、骨格部分を示すサブピクセルの
情報を予めメモリに格納することが好適である。
【0244】
【発明の効果】本発明によれば、二次元画像データに対
応する描画パターンが取得され、描画パターンが三次元
表示デバイスに表示される。この描画パターンを三次元
表示デバイスに表示したときの色は、二次元画像データ
を二次元表示デバイスに表示したときの色に擬似的に同
一となるように構成されている。これにより、カラーノ
イズの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】ストライプ型液晶表示装置と視差バリアとを
含む三次元表示デバイスの構造を示す図である。
【図1B】図1Aに示される三次元表示デバイス20を
Aの方向から見た図である。
【図2】図1Aに示される表示面21に、幅1ピクセ
ル、長さ5ピクセルの縦線を表示した例を示す図であ
る。
【図3】図2に示される表示面21から、X方向に並ぶ
ピクセルの配列であるライン30を取り出した図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態1の画像表示装置1aの構
成を示すブロック図である。
【図5】二次元画像データに基づいて描画パターンを生
成するための描画パターン生成プログラム33aの処理
手順を示すフローチャートである。
【図6】二次元画像データに基づいて描画パターンが生
成される様子を示す図である。
【図7】図6に示される一次元描画パターン204を表
示した表示面21の一部分(ライン330)を示す図で
ある。
【図8】1つの一次元ドット配列中にOFFのドットを
2個含む二次元画像データに基づいて描画パターンが生
成される様子を示す図である。
【図9A】1ドットの大きさを有する黒色の点を表わす
二次元画像データをピクセル単位の制御により表示面2
1に表示した状態を示す図である。
【図9B】図9Aに示される二次元画像データに基づい
て、図5に示される本発明の処理手順によって生成され
た描画パターンを表示面21に表示した状態を示す図で
ある。
【図9C】アルファベットの「A」の形状の二次元画像
データを、ピクセル単位の制御により表示面21に表示
した状態を示す図である。
【図9D】図9Cに示される二次元画像に基づいて、図
5に示される本発明の処理手順によって生成された描画
パターンを表示面21に表示した状態を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態2の画像表示装置1bの
構成を示すブロック図である。
【図11】サブピクセルの色要素レベル(レベル8〜
0)とサブピクセルの輝度レベルとの関係を定義する輝
度テーブル32bを示す図である。
【図12】二値の描画パターンに対して適用する補正テ
ーブル32cとして用いられ得る補正テーブルの例を示
す図である。
【図13】二値の描画パターンに対してパターン置換を
実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図14】アルファベットの「A」の形状の二次元画像
に基づいて生成された多値の描画パターン1400を示
す図である。
【図15】線の太さを制御する場合に用いられる補正テ
ーブル32c−2を示す図である。
【図16】線の太さを制御する場合に用いられる補正テ
ーブルの他の例を示す図である。
【図17】図15に示される補正テーブル32c−2を
用いてパターン置換を行い、多値の描画パターン170
0を生成した例を示す図である。
【図18】図16に示される補正テーブル32c−3を
用いてパターン置換を行い、多値の描画パターン180
0を生成した例を示す図である。
【図19A】サブピクセルの色要素レベル(レベル8〜
0)とサブピクセルの輝度レベルとの関係を定義する輝
度テーブル32b−2を示す図である。
【図19B】サブピクセルの色要素レベル(レベル8〜
0)とサブピクセルの輝度レベルとの関係を定義する輝
度テーブル32b−3を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態3の画像表示装置1cの
構成を示すブロック図である。
【図21】補助記憶装置50に格納されているスケルト
ンデータ32dの構造の例を示す図である。
【図22】アルファベットの「A」の骨格情報を表すス
ケルトンデータ32dの例を示す図である。
【図23】アルファベットの「A」の骨格形状を表すス
ケルトンデータ32dを座標平面上に表示した例を示す
図である。
【図24】描画パターン生成プログラム33cの処理手
順を示すフローチャートである。
【図25】図22に示されるストロークデータを、表示
面21上のサブピクセル座標系に変換し、表示面21上
にプロットした図である。
【図26A】アルファベットの「A」のストローク#1
の骨格部分として定義されたサブピクセルを示す図であ
る。
【図26B】アルファベットの「A」のストローク#1
の骨格部分として定義されたサブピクセルを「1」で表
わし、それ以外のサブピクセルを「0」で表わした二次
元配列2600を示す図である。
【図27A】アルファベットの「A」のストローク#2
の骨格部分として定義されたサブピクセルを示す図であ
る。
【図27B】アルファベットの「A」のストローク#2
の骨格部分として定義されたサブピクセルを「1」で表
わし、それ以外のサブピクセルを「0」で表わした二次
元配列2700を示す図である。
【図28A】アルファベットの「A」のストローク#3
の骨格部分として定義されたサブピクセルを示す図であ
る。
【図28B】アルファベットの「A」のストローク#3
の骨格部分として定義されたサブピクセルを「1」で表
わし、それ以外のサブピクセルを「0」で表わした二次
元配列2800を示す図である。
【図29A】近傍処理テーブル32eとして用いられる
近傍処理テーブルの例を示す図である。
【図29B】文字を太く表示するための近傍処理テーブ
ル32e−2を示す図である。
【図30】アルファベットの「A」のストローク#1の
骨格部分に対して、近傍処理テーブル32e−1に基づ
いて近傍のサブピクセルの制御情報を設定した結果を示
す図である。
【図31】アルファベットの「A」のストローク#2の
骨格部分に対して、近傍処理テーブル32e−1に基づ
いて近傍のサブピクセルの制御情報を設定した結果を示
す図である。
【図32】アルファベットの「A」のストローク#3の
骨格部分に対して、近傍処理テーブル32e−1に基づ
いて近傍のサブピクセルの制御情報を設定した結果を示
す図である。
【図33】アルファベットの「A」のスケルトンデータ
から生成した多値の描画パターンを示す図である。
【図34】アルファベットの「A」の骨格部分を示すサ
ブピクセルの配列を示す図である。
【符号の説明】
1a〜1c 画像表示装置 20 三次元表示デバイス 21 表示面 23 視差光学装置 12 ピクセル 14R、14G、14B サブピクセル 40 制御部 31 CPU 34 主メモリ 35 入力デバイス 36 表示用ワークバッファ 32 データ 32a 二次元画像データ 32b 輝度テーブル 32c 補正テーブル 32d スケルトンデータ 32e 近傍処理テーブル 33a、33b、33c 描画パターン生成プログラム 50 補助記憶装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/36 G09G 3/36 (72)発明者 岡田 哲 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5C006 AA02 AA22 AF85 BF01 BF15 EC12 FA31 5C061 AA08 AA21 AA25 AB14 AB17 AB21 5C080 AA10 BB05 CC03 DD12 EE30 EE32 JJ01 JJ02 JJ06 JJ07 KK02 5C094 AA08 AA60 BA43 CA19 CA20 ED15 GA10 HA08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元表示デバイスと、 前記三次元表示デバイスを制御する制御部とを備え、 前記制御部は、二次元画像データに対応する描画パター
    ンを取得し、前記描画パターンを三次元表示デバイスに
    表示し、 前記描画パターンは、前記描画パターンを前記三次元表
    示デバイスに表示したときの色が前記二次元画像データ
    を二次元表示デバイスに表示したときの色に擬似的に同
    一となるように構成されている、画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記三次元表示デバイスは、複数のピク
    セルを含み、前記複数のピクセルのそれぞれは、所定の
    方向に配列された複数のサブピクセルを含み、前記複数
    のサブピクセルのそれぞれには複数の色要素のうち対応
    する1つの色要素が予め割り当てられており、 前記制御部は、前記描画パターンに基づいて前記複数の
    サブピクセルを独立に制御する、請求項1に記載の画像
    表示装置。
  3. 【請求項3】 前記二次元画像データは、白黒の二値の
    画像データである、請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記描画パターンは、前記二次元画像デ
    ータを所定の規則に従って変換することによって取得さ
    れる、請求項1に記載の画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記描画パターンは、前記二次元画像デ
    ータを二値の描画パターンに変換し、前記二値の描画パ
    ターンを多値の描画パターンに変換することによって取
    得される、請求項4に記載の画像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記画像表示装置は、前記二次元画像デ
    ータに対応する前記描画パターンを格納するメモリをさ
    らに備えており、 前記描画パターンは、前記メモリに格納された前記二次
    元画像データに対応する前記描画パターンを読み出すこ
    とによって取得される、請求項1に記載の画像表示装
    置。
  7. 【請求項7】 前記画像表示装置は、前記二次元画像デ
    ータの骨格形状を表わすスケルトンデータを格納するメ
    モリをさらに備えており、 前記描画パターンは、前記スケルトンデータに基づいて
    前記描画パターンを生成することによって取得される、
    請求項1に記載の画像表示装置。
  8. 【請求項8】 複数の色要素のそれぞれの強さは、複数
    の色要素レベルによって段階的に表わされ、 前記複数のサブピクセルのそれぞれは、前記複数の色要
    素レベルのうちの1つを有しており、 前記制御部は、前記描画パターンに基づいて、最大の色
    要素レベルに設定されるサブピクセルの個数を調節する
    ことにより、前記描画パターンの線幅を調整する、請求
    項2に記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】 複数の色要素のそれぞれの強さは、複数
    の色要素レベルによって段階的に表わされ、 前記複数のサブピクセルのそれぞれは、前記複数の色要
    素レベルのうちの1つを有しており、 前記制御部は、前記描画パターンに基づいて、予め定め
    られた個数のサブピクセルの前記色要素レベルを調節す
    ることにより、前記描画パターンの線幅を調整する、請
    求項2に記載の画像表示装置。
  10. 【請求項10】 三次元表示デバイスを用いて画像を表
    示する画像表示方法であって、 二次元画像データに対応する描画パターンを取得するス
    テップと、 前記描画パターンを前記三次元表示デバイスに表示する
    ステップとを包含し、 前記描画パターンは、前記描画パターンを前記三次元表
    示デバイスに表示したときの色が前記二次元画像データ
    を二次元表示デバイスに表示したときの色に擬似的に同
    一となるように構成されている、画像表示方法。
  11. 【請求項11】 三次元表示デバイスと、前記三次元表
    示デバイスを制御する制御部とを備えたコンピュータに
    よって読み取り可能な記録媒体であって、 前記記録媒体には、二次元画像データに対応する描画パ
    ターンを取得するステップと、前記描画パターンを前記
    三次元表示デバイスに表示するステップとを包含する処
    理を前記制御部に実行させるためのプログラムが記録さ
    れており、 前記描画パターンは、前記描画パターンを前記三次元表
    示デバイスに表示したときの色が前記二次元画像データ
    を二次元表示デバイスに表示したときの色に擬似的に同
    一となるように構成されている、記録媒体。
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