JP2001331114A - 広告体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】風に強い広告体を提供すること。 【解決手段】表面に画像が形成されたシート状体１１を
有する広告体３であって、シート状体１１は、表面が滑
らかなシート材料からなり、且つ、その全域にわたって
風を通過させるための複数の穴２１が互いに離散的に設
けられてなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、写真又は印刷など
による画像が形成されたシート状体を有する広告体に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、表面に画像が形成されたシー
ト状体を有する広告体が用いられている。このような広
告体は、透過型または反射型の電飾看板として、または
自然光によって見ることのできる通常の看板としても用
いられる。

【０００３】シート状体として、１辺の長さが数メート
ル以上の大きいものも製作することができる。さらに大
きいものは、複数枚のシート状体をつなぎ合わせること
により製作可能である。そのようなつなぎ合わせの方法
の例が特開平１１−２９６１１２号に提案されている。

【０００４】シート状体は、拡げたときに大きいもので
あっても、折り畳んだり巻いたりすることによって小さ
くなり、運搬および保管などが比較的容易である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、大きなシー
ト状体を用いることにより広告体が大きくなると、それ
だけ風の影響を受け易くなる。シート状体が強風によっ
て強い力で引っ張られた場合には、つなぎ合わせ目が開
いて間隙ができたり、場合によってはシート状体が裂け
たりするおそれがある。

【０００６】特に、１辺が１０ｍ程度の大きいシート状
体となると、風圧の影響を大きく受けるので、強風が吹
いたり台風がきた場合には、シート状体に強大な引っ張
り力が作用して損傷する可能性が高い。シート状体が損
傷すると、シート状体の表面に形成された画像のイメー
ジおよび商品のイメージが損なわれ、広告の価値に大き
な影響を及ぼすこととなる。

【０００７】従来においては、シート状体が損傷するこ
とを防ぐために、強風などの可能性のある場合にはシー
ト状体または広告体を取り外し、強風がやんだ後に再度
取り付けるといった作業を行っていた。

【０００８】そのため、強風が吹いている期間、および
その前後の取り付け取り外し作業の期間は、広告体が広
告として機能しない。通常、このような大きな広告体
は、期間限定で使用されるため、大風や台風があった場
合にその広告機能が大きく損なわれていた。

【０００９】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
ので、風に強い広告体を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明に係る広
告体は、表面に画像が形成されたシート状体を有する広
告体であって、前記シート状体は、表面が滑らかなシー
ト材料からなり、且つ、その全域にわたって風を通過さ
せるための複数の穴が互いに離散的に設けられてなる。

【００１１】必要に応じて、前記穴にははとめが設けら
れる。また、好ましくは、前記穴は、前記シート状体に
形成された切り込みによって囲まれる舌部が風圧により
撓むことによって設けられるものであり、風のないとき
には、前記舌部の表面は画像の一部を構成するものであ
る。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１は本発明に係る広告体３の全
体を示す正面図、図２は図１の一部を拡大して示す図で
ある。

【００１３】図１および図２において、広告体３は、表
面に広告のための画像ＦＧが形成されたシート状体１１
を有する。シート状体１１は、表面が滑らかなシート材
料からなる。例えば、塩化ビニルなどの合成樹脂、又は
ポリエステル繊維をネット状に編んだものを塩化ビニル
で包み込んだものなどが用いられる。布または金属板な
どを用いてもよい。表面が滑らかな材料を用いると、表
面に形成される画像ＦＧが綺麗に見える。シート状体１
１は、１枚によって構成される場合もあり、また、複数
枚のシート状体がつなぎ合わさって１枚の大きなシート
状体を構成する場合もある。シート状体１１のサイズ
は、縦または横の１辺の長さが、例えば１メートル〜十
数メートルである。

【００１４】シート状体１１の表面に画像ＦＧを形成す
るには、銀塩写真を焼付けることにより、又は種々の印
刷方式により印刷する。銀塩写真を焼付けるためには、
シート状体１１の表面に予め写真乳剤層を設けておく。
また印刷による場合の印刷方式として、電子写真方式、
インクジェット方式、昇華転写方式、熱転写方式、その
他の公知の印刷方式など、種々の方式が適用可能であ
る。また、塗料を用いて塗ってもよい。

【００１５】さて、シート状体１１には、その全域にわ
たって、風を通過させるための複数の穴２１，２１…が
互いに離散的に設けられている。これらの穴２１は、余
り多過ぎると画像ＦＧが薄くなってしまうので、画像Ｆ
Ｇの濃さに大きな影響を及ぼさない程度の密度および大
きさとする。また、穴２１が少な過ぎると風を通過させ
て風圧を低下させる効果が小さいので、風圧を低下させ
られるような密度および大きさとする。

【００１６】このような広告体３は、シート状体１１の
周縁部を四方に引っ張るような状態で、図示しないフレ
ームにより固定される。周縁部の固定のために、種々の
公知のクランプ材などが用いられる。また、シート状体
１１の周縁部に取付け穴を設けておき、取付け穴にロー
プを通してフレームに巻き付けることによって張っても
よい。

【００１７】このように構成された広告体３は、風が吹
くと、風は穴２１を通り抜けるので、シート状体１１に
加わる風圧が大きくなることがない。したがって、強風
が吹いたり台風がきた場合であっても、広告体３を取り
外すことなく、そのままの状態としておくことが可能と
なり、広告機能を充分に発揮することができる。

【００１８】図３は穴２１にはとめ２２を取り付けた例
を示す図である。図３に示すように、各穴２１にはとめ
２２を取り付けてもよい。はとめ２２を取り付けると、
穴２１の強度が上がる。なお、はとめ２２の表面を、そ
の周囲の画像ＦＧの色に近い色としておけばよい。

【００１９】図４は他の実施形態のシート状体１１ｂの
正面図、図５は他の実施形態のシート状体１１ｂの断面
図である。図４および図５に示すように、シート状体１
１ｂには、各穴２１の位置に、切り込み３１によって囲
まれる舌部３２が形成されている。舌部３２が風圧によ
り撓むことによって、穴２１が設けられる。風のないと
きには、舌部３２の表面は画像ＦＧの一部を構成する。

【００２０】この実施形態のシート状体１１ｂを用いた
場合には、風のないときに舌部３２は穴２１を塞ぎ、画
像ＦＧが通常通りとなるので、画像ＦＧが薄くなるおそ
れがない。しかも、風が吹いたときには、舌部３２が撓
んで穴２１が設けられ、そこを風が通過するので、風圧
を低下させることができる。

【００２１】上の実施形態において、シート状体１１の
両面に画像を形成してもよい。両面に画像を形成した場
合には、透過および反射の両方によって画像を表示する
ことができる。

【００２２】上の実施形態において、シート状体１１、
穴２１、切り込み３１、舌部３２、およびシート状体１
１，１１ｂの全体または各部の構造、形状、寸法、個
数、材質、画像の内容などは、本発明の趣旨に沿って適
宜変更することができる。

【００２３】

【発明の効果】本発明によると、風に強い広告体を提供
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る広告体の全体を示す正面図であ
る。

【図２】図１の一部を拡大して示す図である。

【図３】穴にはとめを取り付けた例を示す図である。

【図４】他の実施形態のシート状体の正面図である。

【図５】他の実施形態のシート状体の断面図である。

【符号の説明】

１ 広告体 １１，１１ｂ シート状体 ２１ 穴 ２２ はとめ ３１ 切り込み ３２ 舌部 ＦＧ 画像

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】表面に画像が形成されたシート状体を有す
   る広告体であって、 前記シート状体は、表面が滑らかなシート材料からな
   り、且つ、その全域にわたって風を通過させるための複
   数の穴が互いに離散的に設けられてなる、 ことを特徴とする広告体。
2. 【請求項２】前記穴には、はとめが設けられてなる、 請求項１記載の広告体。
3. 【請求項３】前記穴は、前記シート状体に形成された切
   り込みによって囲まれる舌部が風圧により撓むことによ
   って設けられるものであり、 風のないときには、前記舌部の表面は画像の一部を構成
   するものである、 請求項１記載の広告体。