JP2001330386A - 製氷用熱交換器 - Google Patents

製氷用熱交換器

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JP2001330386A JP2000154344A JP2000154344A JP2001330386A JP 2001330386 A JP2001330386 A JP 2001330386A JP 2000154344 A JP2000154344 A JP 2000154344A JP 2000154344 A JP2000154344 A JP 2000154344A JP 2001330386 A JP2001330386 A JP 2001330386A
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禎夫 関谷
Toshiyuki Hojo
俊幸 北條
Kosaku Yagi
浩作 八木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各伝熱パイプの圧力損失をほぼ同じにすること
により、各伝熱パイプへの冷媒の分配を良好にして、製
氷時の成績係数を向上させるとともに、分配の不均一か
ら生じる着氷の偏りによる氷充填率の低下を抑えた製氷
用熱交換器を提供する。 【解決手段】円筒型蓄熱槽の断面円内で蛇行する伝熱パ
イプを偶数個高さ方向に積み重ねた構成とし、これら伝
熱パイプのうちの上部に位置するものと下部に位置する
ものを順次一対ずつ連結管部にてつなぎあわせ、この連
結管部は一度、槽内水面上まで立ち上げる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】氷蓄熱槽内で氷を製氷と解氷
を行う氷蓄熱式空気調和装置に用いる製氷用熱交換器に
関する。
【０００２】
【従来の技術】図２に内融式の氷蓄熱式空気調和装置の
基本構成を示す。この氷蓄熱式空気調和装置は、主に圧
縮機１と室外熱交換器３等をまとめた室外ユニット１５
と、蓄熱槽８及び分岐配管等をまとめた蓄熱ユニット１
４，室内熱交換器１２からなる室内ユニット１５から構
成されている。
【０００３】この蓄熱槽８は、主に夜間，深夜電力を利
用して冷凍サイクルを動かして冷熱を氷として蓄えてお
き、昼間この冷熱を空調に利用するのに使用される。蓄
熱槽８に冷熱を蓄熱する際は、この蓄熱槽８内の製氷用
熱交換器９を冷凍サイクルの蒸発器とすることにより、
蓄熱槽８内に収められている製氷用熱交換器９内に低温
低圧の冷却用媒体１６を流して、その表面に製氷して冷
熱を蓄える。
【０００４】即ち、この時の冷凍サイクルは、圧縮機
１，凝縮器である室外熱交換器３，バルブ１７ｈを通っ
て開度を制御した蓄熱膨張弁１０，蒸発器としての蓄熱
槽８内の製氷用熱交換器９及びバルブ１７ｆ，１７ｅを
通って圧縮機１に戻る基本構成となる。この時バルブ１
７ａ，１７ｂ，１７ｄ，１７ｇは全閉にしておく。蓄熱
した冷熱を空調に利用する際は、今度は蓄熱槽８内の製
氷用熱交換器９を、主に凝縮後のサブク−ルのための熱
交換器とすることにより、熱交換器内に高温高圧の冷却
用媒体１６を流して、製氷用熱交換器９の製氷面側から
氷を解氷して冷熱を取り出す。この時の冷凍サイクルの
基本構成は、圧縮機１，凝縮器としての室外熱交換器
３，バルブ１７ａを通って製氷用熱交換器９，バルブ１
７ｂを介して、室内膨張弁１１，蒸発器としての室内熱
交換器１２の順となる（バルブ１７ｃ，１７ｄ，１７
ｅ，１７ｆ，１７ｇ，１７ｈは全閉）。
【０００５】また図３は、氷蓄熱槽８及び製氷用熱交換
器９の一般的な構成図である。製氷用熱交換器９は蓄熱
槽８に対して水平方向に蛇行する複数の伝熱パイプ１９
から成り、この複数の伝熱パイプ１９が蓄熱槽８の上部
に設けられた入口ヘッダ６と出口ヘッダ７によって並列
につながれた構成となっている。すなわち、蓄熱槽８の
上部に位置する伝熱パイプ１９とヘッダ間の連結管部１
８は短く、蓄熱槽８の下部に位置する伝熱パイプ１９と
ヘッダとをむすぶ連結管部１８は長くなる。このため、
伝熱パイプ１９自体の長さが等しくても連結管部１８の
長さに差が生じるため、圧力損失の違いから入口ヘッダ
６による各伝熱パイプ１９への分配がわるくなってい
た。そのため実質の伝熱面積も小さくなり、製氷運転時
の成績係数も低下させてしまっていた。
【０００６】この課題の対応策の一つとして特開平6−1
37616 号公報なるものがある。これは熱交換コイル部材
が一垂直平面に沿って上下に蛇行させたような一連のも
のに形成されたもので、入口用ヘッダと出口用ヘッダが
前記熱交換コイル部材の上側に配置され、熱交換コイル
はこれらに接続されることによって支持されることを特
徴としたものである。
【０００７】また特開平11−294801号公報なるものがあ
る。これは円筒型蓄熱槽内に、螺旋状に複数巻きした螺
旋状配管をすくなくとも４セット以上、円筒型空間をそ
の回転軸を中心に均等にセット数に分割した空間内に配
置したことを特徴としたものである。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】第一の従来技術では、
各伝熱パイプとヘッダ間の連結管部の長さは等しくなる
が、円筒型蓄熱槽では、断面円の端部に配置する伝熱パ
イプと中心付近に位置する伝熱パイプの蛇行数を調節し
て組み合わせなければならず、伝熱パイプそのものの長
さに差が生じてしまい、製作に関する経済的な不具合も
生じてしまう。また第二の従来技術では、円筒型蓄熱槽
に適すると供述されているものの、蓄熱槽中心部には未
製氷部が生じてしまい、氷充填率は低下してしまう。
【０００９】そこで、本発明の目的は、蓄熱槽に用いら
れている製氷用熱交換器の各伝熱パイプの圧力損失をほ
ぼ同じにすることにより、各伝熱パイプへの冷媒の分配
を良好にして、製氷時の成績係数を向上させるととも
に、分配の不均一から生じる着氷の偏りによる氷充填率
の低下を抑えた製氷用熱交換器を提供するものである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】円筒型蓄熱槽の断面円内
で蛇行する伝熱パイプを偶数個高さ方向に積み重ねた構
成とし、これら伝熱パイプのうちの上部に位置するもの
と下部に位置するものを順次一対ずつ連結管部にてつな
ぎあわせた構成とする。これにより、各伝熱パイプの総
長さがほぼ等しくなるため、ヘッダによる分配に偏りが
できず、全伝熱面積を有効に活用できるため、成績係数
を向上させることができる。また本発明によれば、氷充
填率を増大させるために伝熱パイプの積層段数を増加さ
せた場合でも、ヘッダによる分岐数を少なく抑えること
ができるため、分配の不均一による氷充填率の悪化を抑
制できる。
【００１１】
【発明の実施の形態】図１は、本発明の実施例である製
氷用熱交換器９の基本構成図である。本実施例は、円筒
型蓄熱槽８の断面円内で蛇行する伝熱パイプ１９を蓄熱
槽８内に偶数個高さ方向に積み重ねた構成とし、これら
伝熱パイプ１９のうちの上部に位置するものと下部に位
置するものを連結管部１８にて順次一対ずつ、つなぎあ
わせた構成となっている。すなわち、一番上の伝熱パイ
プ１９と蓄熱槽８の底に位置する伝熱パイプ１９とを連
結管部１８で直列につなぎ、上から二番目の伝熱パイプ
１９と底から二番目の伝熱パイプ１９とを同様に連結管
部１８によりつないだ構成となっている。またこれら連
結管部１８は一度蓄熱槽８の水面よりも上部まで立ち上
げてから折り返して上部の伝熱パイプ１９と連結させ
る。
【００１２】このような構成とすることにより、連結管
部の長さＬ１，Ｌ２，Ｌ３，Ｌ４の合計がどの伝熱パイ
プ１９の組み合わせにおいてもほぼ等しくなるため、管
内圧力損失が等しくなり、冷媒は入口ヘッダ６にて均等
に分配される。よって製氷運転時の伝熱面積を常に一様
に確保することができるため、成績係数を低下させるこ
ともない。
【００１３】また氷の成長もほとんどの伝熱パイプ１９
において一様に成長するため、氷の外径にも大きな偏り
ができず、四方から成長してきた氷による未製氷部の水
の閉じ込めも起き難くなる。このため、閉じ込められた
水が製氷されるときの体積膨張による伝熱パイプ１９の
破損事故も起こらない。
【００１４】また伝熱パイプ１９の表面積（本数）を増
やして製氷及び解氷性能を向上させた場合や、蓄熱槽８
を大型化して蓄熱量を向上させた場合でも、分配数の増
加を低く抑えることができるので、分配の偏りによる予
測性能からの低下を抑えられる。
【００１５】また前述のように、連結管部１８は一度蓄
熱槽８の水面よりも上部まで立ち上げてから折り返して
上部の伝熱パイプ１９と連結させる構成とすることによ
り、上部伝熱パイプ１９と下部伝熱パイプ１９を個別に
作り、後から連結管部１８をロウ付けして組み立ててい
く場合、連結管部１８のロウ付け部を水面外とすること
ができるので、ロウ付け個所の腐食による冷媒の漏れを
防ぐことができる。
【００１６】使用する冷媒が４０７Ｃなどの混合冷媒の
場合、蒸発が進むに従って成分割合が変化し、蒸発温度
が上昇する。本実施例では、底部の伝熱パイプ１９と上
部の伝熱パイプ１９とを結ぶ連結管部１８の長さＬ２、
Ｌ３がどの組み合わせでもほぼ等しくできるため、一様
な圧力損失を設けることができて、蒸発温度の上昇によ
る製氷性能低下を抑えることもできる。
【００１７】
【発明の効果】本発明によれば、円筒型蓄熱槽の断面円
内で蛇行する伝熱パイプを複数個高さ方向に積み重ねた
構成とし、これら伝熱パイプのうちの上部に位置するも
のと下部に位置するものを連結管部にて順次一対ずつ、
つなぎあわせた構成とする。このような構成とすること
により、各伝熱パイプの総長さがほぼ等しくなるため、
ヘッダによる冷媒分配に偏りができず、全伝熱面積を有
効に活用できるため、成績係数を向上させることができ
る。また氷充填率を増大させるために伝熱パイプの積層
段数を増加させた場合でも、ヘッダによる分岐数を少な
く抑えることができるため、分配の不均一による氷充填
率の悪化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例である製氷用熱交換器を示す基
本構成図である。
【図２】氷蓄熱式空気調和装置の基本構成図である。
【図３】従来の製氷用熱交換器の基本構成図である。
【符号の説明】
１…圧縮機、２…四方弁、３…室外熱交換器、４…室外
膨張弁、５…レシ−バ、６…入口ヘッダ、７…出口ヘッ
ダ、８…蓄熱槽、９…製氷用熱交換器、１０…蓄熱膨張
弁、１１…室内膨張弁、１２…室内熱交換器、１３…室
外ユニット、１４…蓄熱ユニット、１５…室内ユニッ
ト、１６…冷却用媒体、１７ａ〜１７ｅ…バルブ、１８
…連結管部、１９…伝熱パイプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関谷 禎夫 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 北條 俊幸 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 空調システム清水生産本部内 (72)発明者 八木 浩作 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 空調システム清水生産本部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】蓄熱槽と製氷用熱交換器を備え、蓄熱槽内
    に蓄えた氷を空調に利用するように構成した氷蓄熱式空
    気調和装置に用いる製氷用熱交換器において、蓄熱槽水
    平面上で蛇行させた一連の伝熱パイプを、蓄熱槽の高さ
    方向に偶数個積層させ、且つ蓄熱槽最上部に位置する該
    伝熱パイプと最下部に位置する該伝熱パイプとから順次
    一対ずつ連結管部によって接続してなる伝熱パイプから
    構成されることを特徴とする製氷用熱交換器。
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CN103154643A (zh) * 2010-09-30 2013-06-12 松下电器产业株式会社 蓄热装置和具备该蓄热装置的空气调节机
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