JP2001329860A - ガスタービンエンジン内部の熱応力を減少させる方法及び装置 - Google Patents

ガスタービンエンジン内部の熱応力を減少させる方法及び装置

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JP2001329860A
JP2001329860A JP2001107881A JP2001107881A JP2001329860A JP 2001329860 A JP2001329860 A JP 2001329860A JP 2001107881 A JP2001107881 A JP 2001107881A JP 2001107881 A JP2001107881 A JP 2001107881A JP 2001329860 A JP2001329860 A JP 2001329860A
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gas turbine
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ジャン・クリストファー・スチリング
Alfred A Mancini
アルフレッド・エー・マンシニ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービンエンジン用の熱適合性燃料ノズ
ルを含む燃料送り出し装置。 【解決手段】 ガスタービンエンジンと共に使用するた
めの燃料噴射装置は複数の熱的適合性を有する燃料ノズ
ルを含む。各燃料ノズルはガスタービンエンジンへ供給
すべき流体を送り出す送り出し装置と、送り出し装置を
支持する支持装置とを含む。送り出し装置は支持装置内
部に配設され、支持装置より低い動作温度にさらされ
る。送り出し装置は、支持装置を製造するのに使用され
る材料の膨張係数の約２倍の膨張係数を有する材料から
製造されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には、ガス
タービンエンジンに関し、特に、ガスタービンエンジン
用の熱適合性燃料ノズルを含む燃料送り出し装置に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】ガスタービンエンジンの内部に設置され
る燃料ノズルの寿命サイクルを最大限に伸ばすことによ
って、ガスタービンエンジンの寿命も伸びる。ガスター
ビンエンジンが動作しているとき、燃料ノズルは高温に
さらされる。そのような高温は燃料ノズルに熱応力を発
生させ、その結果、燃料ノズルの故障を招き、最終的に
は、ガスタービンエンジンに障害を引き起こすことが多
い。
【０００３】周知の燃料送り出し装置は、送り出し装置
と、支持装置とを含む複数の燃料ノズルを含む。各送り
出し装置はガスタービンエンジンへ燃料を送り出すもの
で、支持装置によってガスタービンエンジンの内部に支
持され且つ遮蔽されている。支持装置は送り出し装置を
取り囲んでいるため、送り出し装置より高い温度にさら
される。高温の影響をできる限り少なくするために、通
常、支持装置は、膨張係数を含めて、支持装置が生じう
る高温に耐えられるような材料特性を有する第１の材料
から製造されている。
【０００４】送り出し装置は支持装置の内部に配設さ
れ、送り出し装置内を流れる流体が送り出し装置を冷却
する。従って、送り出し装置がさらされる温度ははるか
に低くなる。通常、送り出し装置は支持装置と同じ材料
か、又は支持装置より低い温度の範囲に耐え且つ支持装
置の材料の膨張係数にほぼ等しい膨張係数を有する第２
の材料のいずれかから製造されている。送り出し装置と
支持装置の動作温度に差があるため、送り出し装置と支
持装置がそれぞれ熱膨張したとき、それらの間に熱応力
が発生する。
【０００５】
【発明の概要】一実施例では、ガスタービンエンジンと
共に使用するための燃料噴射装置は複数の熱的適合性を
有する燃料ノズルを含む。各燃料ノズルは、ガスタービ
ンエンジンへ供給すべき流体を送り出す送り出し装置
と、送り出し装置を支持する支持装置とを含む。各送り
出し装置は、第１の膨張係数を有する第１の材料から製
造され、それぞれ対応する支持装置の内部に配設されて
いる。各支持装置はそれぞれ対応する送り出し装置を遮
蔽し、第２の膨張係数を有する第２の材料から製造され
ている。第２の膨張係数は第１の材料の膨張係数の約２
分の１である。支持装置と送り出し装置との間にすべり
継手が配設され、支持装置と送り出し装置が共にそれぞ
れの装置の材料の膨張係数に比例して熱膨張するよう
に、支持装置と送り出し装置の膨張係数の差を補正す
る。
【０００６】動作中、送り出し装置は支持装置より低い
温度にさらされる。支持装置は膨張係数の小さい材料か
ら製造され、送り出し装置は膨張係数の大きい材料から
製造されているので、それら２つの装置を同じ材料から
製造した場合と比較して、膨張の差は少なくなる。その
ため、送り出し装置と支持装置が熱膨張するときの両装
置の熱膨張の影響は最小限に抑えられる。
【０００７】
【発明の実施の形態】図１は、低圧圧縮機１２と、高圧
圧縮機１４と、燃焼器１６と、高圧タービン１８と、低
圧タービン２０とを含むガスタービンエンジン１０の概
略図である。燃焼器１６は、ガスタービンエンジン１０
に供給されるべき流体を噴射する複数の燃料ノズル(図
１には図示せず)を含む燃料噴射装置(図示せず)を含
む。一実施例では、燃料ノズルはParker−Hannifin Cor
poration製である。
【０００８】動作中、空気は低圧圧縮機１２を通って高
圧圧縮機１４へ流れる。そこで高い圧縮度で圧縮された
空気は、燃料流体が送り出されるのと同時に燃焼器１６
へ送り出されて、燃焼器１６内部で点火される。高温ガ
スが膨張し、タービン１８及び２０を駆動する。
【０００９】図２は、タービンエンジン１０(図１に示
す)のようなガスタービンエンジンと組み合わせて使用
するための燃料ノズルの一実施例の概略側面横断面図で
ある。一実施例では、燃料ノズル５０は米国特許第５，
２６９，４６８号に開示されている燃料ノズルに類似し
ている。燃料ノズル５０は送り出し装置６０と、支持装
置６２とを含む。送り出し装置６０は、ほぼ管形であ
り、第１の端部６６から第２の端部６８まで延出するチ
ャンバ６４を含む。送り出し装置６０は、動作中に送り
出し装置６０がさらされる範囲の温度に耐えられるよう
な材料特性を有する合金材料(図示せず)から製造されて
いる。一実施例では、送り出し装置６０は、インディア
ナ州ココモのHaynes Internationalより入手可能である
Hastelloy X(登録商標)などのニッケル合金材料から製
造されている。
【００１０】支持装置６２は送り出し装置の第１の端部
６６から第２の端部６８まで延出している。支持装置６
２は送り出し装置６０を包囲しつつ、それを支持してお
り、従って、圧縮機１４(図１に示す)から排出される高
温ガスによって、送り出し装置６０よりはるかに高い温
度範囲にさらされることになる。支持装置６２は、動作
中に支持装置６２がさらされる範囲の温度に耐えられる
ような材料特性を有する合金材料(図示せず)から製造さ
れている。支持装置の合金材料は、送り出し装置６０を
製造するのに使用される合金材料の膨張係数の約２分の
１の膨張係数を有する。一実施例では、支持装置６２
は、カリフォルニア州フラートンのSMC Metal，Incorpo
ratedより入手可能であるIncoloy(登録商標)合金９００
シリーズ材料などのニッケル／コバルト／鉄合金材料か
ら製造されている。
【００１１】封じ込め空気空洞部７０は、燃料ノズルの
送り出し装置の第１の端部６６から第２の端部６８まで
延出する送り出し装置のチャンバ６４を周囲に沿って包
囲している。封じ込め空気空洞部７０は支持装置６２と
送り出し装置６０との間に配設され、送り出し装置６０
を支持装置６２から熱絶縁している。封じ込め空気空洞
部７０が送り出し装置６０を熱絶縁しておりまたチャン
バ６４内部の流体の流れは送り出し装置６０を冷却する
のを助けるため、支持装置６２は送り出し装置６０より
高い温度にさらされる。支持装置６２と送り出し装置６
０とが動作中にさらされる温度の差を補正するため、燃
料ノズル５０はすべり継手８０を含む。
【００１２】すべり継手８０は送り出し装置６０と支持
装置６２との間に配設され、フランジ８２を含む。フラ
ンジ８２は、燃料の流れが封じ込め空気空洞部７０に侵
入するのを防止するために送り出し装置６０と支持装置
６２との間に密封性に接触した状態でOリング８６を受
け入れるような大きさに形成された溝８４を含む。
【００１３】ガスタービンエンジン１０の動作中、燃料
と空気は高温、高速でガスタービンエンジン１０内を流
れる。燃料と空気が高温であるため、燃料ノズル５０は
熱応力にさらされ且つ熱膨張する。燃料ノズルの支持装
置６２は、燃料ノズルの送り出し装置６０より高い温度
にさらされる。燃料ノズルの送り出し装置６０は、燃料
ノズルの支持装置６２を製造するのに使用される材料の
関連膨張係数の約２倍の膨張係数を有する材料から製造
されている。従って、各装置６０及び６２は、それぞれ
の装置を製造するのに使用された関連材料の膨張係数に
比例して熱膨張する。チャンバ６４によって、送り出し
装置６０は流体供給源(図示せず)からガスタービンエン
ジン１０へ流体を送り出すことができ、また、その過程
で送り出し装置６０を冷却する。更に、燃料ノズルの送
り出し装置６０は支持装置６２より低い温度にさらされ
るので、燃料ノズルの送り出し装置６０は燃料ノズルの
支持装置６２の関連膨張速度の約２倍の膨張速度で膨張
する。しかし、各装置の材料の膨張係数の差によって、
装置６０及び６２の膨張の差は最小限に抑えられる。そ
の結果、支持装置６２と送り出し装置６０との間の熱応
力は最小になる。
【００１４】上述のガスタービンエンジンの燃料送り出
し装置はコスト有効性に優れ、且つ信頼性も高い。燃料
送り出し装置は、各々が送り出し装置と、支持装置とを
含む複数の燃料ノズルを含む。各装置はそれぞれの装置
の材料の膨張係数に比例して、個別に膨張する。これら
２つの装置の膨張差の影響は最小限に抑えられる。従っ
て、送り出し装置と支持装置との間の熱応力は最小にな
る。その結果、信頼性及び耐久性にすぐれたガスタービ
ンエンジン用燃料ノズルが提供される。
【００１５】本発明を様々な特定の実施例に関して説明
したが、特許請求の範囲の趣旨を逸脱せずに本発明を変
形して実施できることは当業者には認められるであろ
う。
【図面の簡単な説明】
【図１】 ガスタービンエンジンの概略図。
【図２】 図１に示すガスタービンエンジンと組み合わ
せて使用できると考えられる燃料ノズルの一実施例の概
略側面図。
【符号の説明】
１０…ガスタービンエンジン、５０…燃料ノズル、６０
…送り出し装置、６２…支持装置、７０…封じ込め空気
空洞部、８０…すべり継手、８２…フランジ、８６…O
リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アルフレッド・エー・マンシニ アメリカ合衆国、オハイオ州、シンシナテ ィ、ギバーニィ・ブールヴァール、10210 番

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ガスタービンエンジン(１０)へ流体を送
    り出すように構成された送り出し装置(６０)と、前記送
    り出し装置を支持するように構成された支持装置(６２)
    とを含む、ガスタービンエンジン(１０)の燃料ノズル
    (５０)を製造する方法において、 第１の膨張係数を有する第１の材料から燃料ノズル支持
    装置を製造する工程と、 前記燃料ノズル支持装置の第１の材料の第１の膨張係数
    より高い第２の膨張係数を有する第２の材料から燃料ノ
    ズル送り出し装置を製造する工程と、 前記燃料ノズル支持装置が前記燃料ノズル送り出し装置
    を遮蔽するように、前記燃料ノズル送り出し装置及び前
    記燃料ノズル支持装置によって前記燃料ノズルを組み立
    てる工程とから成る方法。
  2. 【請求項２】 前記燃料ノズルの第１の材料は合金であ
    り、前記燃料ノズル送り出し装置(６０)を製造する工程
    は、前記燃料ノズル支持装置(６２)と熱的適合性を有す
    る燃料ノズル送り出し装置を製造する工程を更に含む請
    求項１記載の方法。
  3. 【請求項３】 前記燃料ノズル支持装置の第１の材料
    は、前記燃料ノズル送り出し装置の第２の材料の膨張係
    数の約２分の１の膨張係数を有する合金材料であり、前
    記燃料ノズル支持装置(６２)を製造する工程は、前記送
    り出し装置(６０)を製造するのに使用される材料の膨張
    係数の約２分の１の膨張係数を有する材料から前記燃料
    ノズル支持装置を製造する工程を更に含む請求項２記載
    の方法。
  4. 【請求項４】 前記燃料ノズル送り出し装置(６０)と前
    記燃料ノズル支持装置(６２)との間に配設されるすべり
    継手(８０)を製造する工程を更に含む請求項３記載の方
    法。
  5. 【請求項５】 第１の膨張係数を有する第１の材料から
    成り、ガスタービンエンジン(１０)へ供給される流体を
    送り出すように構成された送り出し装置(６０)と、 前記送り出し装置の膨張係数より低い第２の膨張係数を
    有する第２の材料から成り、前記送り出し装置を支持す
    るように構成された支持装置(６２)とを具備するガスタ
    ービンエンジン(１０)の燃料ノズル(５０)。
  6. 【請求項６】 前記送り出し装置の膨張係数は前記支持
    装置の膨張係数の約２倍である請求項５記載の燃料ノズ
    ル(５０)。
  7. 【請求項７】 前記第１の材料は合金材料である請求項
    ６記載の燃料ノズル(５０)。
  8. 【請求項８】 前記第２の材料は合金材料である請求項
    ７記載の燃料ノズル(５０)。
  9. 【請求項９】 前記送り出し装置(６０)と前記支持装置
    (６２)との間にすべり継手(８０)を更に具備する請求項
    ６記載の燃料ノズル(５０)。
  10. 【請求項１０】 前記すべり継手(８０)は、前記送り出
    し装置(６０)と前記支持装置(６２)との間に密封性接触
    状態でOリング(８６)を具備する請求項９記載の燃料ノ
    ズル(５０)。
  11. 【請求項１１】 前記送り出し装置(６０)と前記支持装
    置(６２)との間に空洞部(７０)を更に具備する請求項６
    記載の燃料ノズル(５０)。
  12. 【請求項１２】 ガスタービンエンジン(１０)へ燃料を
    送り出すように構成され、各々が送り出し装置(６０)
    と、支持装置(６２)とを具備し、前記各送り出し装置
    は、ガスタービンエンジンへ供給すべき流体を送り出す
    ように構成され且つ第１の膨張係数を有する第１の材料
    から成り、前記各支持装置は、前記送り出し装置を支持
    するように構成され且つ前記第１の膨張係数より低い第
    ２の膨張係数を有する第２の材料から成るような、複数
    のノズル(５０)を具備するガスタービンエンジン(１０)
    の燃料噴射装置。
  13. 【請求項１３】 前記第１の膨張係数は前記第２の膨張
    係数の約２倍である請求項１２記載の燃料噴射装置。
  14. 【請求項１４】 前記ノズルの送り出し装置の第１の材
    料は合金材料である請求項１３記載の燃料噴射装置。
  15. 【請求項１５】 前記燃料ノズルの支持装置の第２の材
    料は合金材料である請求項１４記載の燃料噴射装置。
  16. 【請求項１６】 前記各ノズル(５０)は、前記支持装置
    (６２)と前記ノズル送り出し装置との間に空洞部(７０)
    を更に具備する請求項１３記載の燃料噴射装置。
  17. 【請求項１７】 前記各ノズル(５０)は、前記支持装置
    (６２)と前記送り出し装置(６０)との間にすべり継手
    (８０)を更に具備し、前記すべり継手は供給流体が前記
    空洞部(７０)に侵入するのを防止するように構成されて
    いる請求項１６記載の燃料噴射装置。
  18. 【請求項１８】 前記各すべり継手(８０)は、前記燃料
    ノズル送り出し装置(６０)と前記燃料ノズル支持装置
    (６２)との間に密封性接触状態でOリング(８６)を更に
    具備する請求項１７記載の燃料噴射装置。
JP2001107881A 2000-04-07 2001-04-06 ガスタービンエンジン内部の熱応力を減少させる方法及び装置 Pending JP2001329860A (ja)

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